説明

自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質及びその製造方法

【課題】2次電池に適用可能な高結晶性、高均一性、高純度の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質は、金属硫化物系物質からなる凝集体が剥離され、金属基板上に金属硫化物系2次元ナノ構造体として直接成長することを特徴とし、自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法は、金属硫化物系物質からなる凝集体を製造するステップと、凝集体をパルスレーザー蒸着用電気炉内のチューブに挿入装着するステップと、チューブ内に金属基板を挿入し、凝集体から離れて位置させるステップと、チューブ内の圧力を0.01〜0.03Torrの真空状態に下げ、電気炉の温度を590〜610℃に上げるステップと、チューブ内にパルスレーザーを注入して凝集体を剥離するステップと、を含み、金属硫化物系物質を金属基板上に2次元ナノ構造体として直接成長させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次電池に適用可能な高結晶性、高均一性、高純度の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、電気自動車とハイブリッド自動車の急速な発展と携帯用電子製品の軽量化及び小型化傾向に伴い、これら製品の電力供給源を大容量化して高出力化できる技術開発が持続的に要求されている。上記電力供給源は、大きく分けて、一回使用が可能な1次電池、放電されると再充電して複数回使用可能な2次電池、水素を燃料とする燃料電池、及び太陽エネルギを電気エネルギに変換する太陽電池がある。
【0003】
この中、1次電池には、アルカリ電池、水銀電池、マンガン電池などがあり、これらは大容量であるにもかかわらず、リサイクルが不可能であるため、環境に優しくない短所がある反面、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケルメタルハイドライド電池、リチウム金属電池、リチウムイオン電池などの2次電池は再使用が可能であるため、環境に優しく、1次電池よりも駆動電圧が高くてエネルギ効率が高いという長所がある。
【0004】
さらに、燃料電池には、リン酸型、プロトン交換膜型、溶解炭酸型、固体酸化物型などのように駆動方式に応じて様々なものがあり、これらは低エネルギ密度を有し、まだ技術的に解決しなければならない課題が多いが、2次電池は、高エネルギ密度、高出力密度を有する製品が産業分野で商用化されている。
【0005】
この中、リチウムイオン2次電池(あるいはリチウム2次電池)は、他の2次電池に比べて、非常に高いエネルギ密度と出力密度を有するため、次世代エネルギ技術として最も脚光を浴びている。
【0006】
このようなリチウム2次電池は、電荷伝達媒介体であるリチウムイオンが正極活物質または負極活物質に移動したときに発生する可逆的な挿入/脱離反応を用いるため、リチウムイオンを貯蔵できる正極活物質と負極活物質の収容能力が電池の性能を左右する。
【0007】
最初は上記負極活物質としてリチウム金属を用いて高エネルギ密度を実現したが、充放電時に電極表面が急激に変化して充放電容量が減少し、負極から析出されたリチウム金属デンドライトが正極に接触して爆発の危険性があるため、これ以上研究開発していない。
【0008】
その後、1991年にソニーが負極活物質として炭素を、正極活物質としてリチウム酸化物を用いてリチウムイオン2次電池を基盤とする製品を常用化し、現在でも挿入/脱離反応によりリチウムイオンを収容する炭素系基盤の負極活物質がリチウムイオン2次電池に広く用いられている。
【0009】
このように負極活物質として最も広く使用されている炭素系物質は、大きく分けて、ハードカーボン(難黒鉛化性炭素)、ソフトカーボン(易黒鉛化性炭素)、及び黒鉛に分類することができる。ハードカーボンとソフトカーボンは、両方とも非黒鉛系炭素であり、ハードカーボンは、複数の層からなる小さい黒鉛状の結晶が不規則に配列されており、高温の熱処理過程を通して黒鉛化が不可能な反面、ソフトカーボンは層状構造の結晶がある程度配向性を有するため、高温の熱処理を通して黒鉛化が可能である。
【0010】
これら非黒鉛系炭素は、リチウムイオンが層状構造内の層間と炭素内部気孔に挿入されるため、黒鉛系炭素よりも非常に大きい容量が可能であるが、非可逆容量が大きいという短所がある(非特許文献1及び2)。
【0011】
従って、炭素系物質のうち、黒鉛が最も広く用いられており、これはさらに天然黒鉛と人工黒鉛に分類することができる。
【0012】
代表的な人工黒鉛としては、メゾカーボン繊維、メゾカーボン微小ビーズがあり、最近は、2種元素がドーピングされた人工黒鉛が負極活物質として生産されている。また、メゾフェーズ繊維とメゾフェーズカーボン微小ビーズは、製造上の利点にもかかわらず、高価と複雑な工程により著しく低い容量を呈す。
【0013】
さらに、天然黒鉛は、メゾフェーズ繊維やメゾフェーズカーボン微小ビーズに比べて充放電容量が高く、非可逆容量が非常に低いという長所がある反面、板状構造を有するため、高密度の極板製造が容易ではないという短所がある。
【0014】
従って、上記問題点を解決するために、低価のコークス系人工黒鉛にホウ素のような元素をドーピングして負極活物質として使用する技術が開発されている(特許文献1〜4)。
【0015】
しかし、上記の全ての炭素系負極活物質は、基本的に小さい理論容量(372mAh/g)を有し、商用化された容量はこれよりもさらに小さいと知らされている。また、充放電過程で電解質溶液との間で副反応を起こして非可逆容量が大きく、反応電圧が低いため、爆発の危険性がある。そのため、次世代携帯用電子機器や電気自動車などで要求される技術傾向である高エネルギ密度と高出力密度を充足させるには限界がある。
【0016】
炭素系材料を代替する負極活物質として挿入/脱離反応基盤のTiO系材料が注目を集めている。これは高速充放電が可能で、安全であるという利点はあるが、炭素系材料と同様に理論容量が小さいという短所がある。
【0017】
従って、挿入/脱離反応とは異なり、リチウムを貯蔵する方式に対する研究が注目を浴びているが、これは転換反応(conversion reaction)及びリチウム合金反応(alloying reaction)に大きく分けられる。
【0018】
この中、上記転換反応は、CuO、CoO、Fe、NiO、MnOなどの遷移金属酸化物がリチウムを貯蔵する方式であり、原子一個当たり3〜6個のリチウムイオンに反応するため、高容量である(非特許文献3及び4)。
【0019】
このような転換反応は、具体的にM+2yLi⇔xM+yLi2O(M=transition metal)のように起き、既に電気化学的活性がないと報告されたLi2Oがナノサイズの遷移金属ドメインと可逆的に反応しながら高容量を発現する。
【0020】
しかし、上記転換反応は、持続的な充放電反応により粒子間の凝集(aggregation)が起きて局部的に不均一な組成を作り、これはサイクル特性を阻害する。また、遷移金属と酸素間の結合を切断するため、リチウムを貯蔵する転換反応の特性上、出力特性が低下する問題がある(非特許文献5)。
【0021】
上記遷移金属酸化物が有する短所を改善するために、ナノ構造体を合成してリチウム2次電池に応用する研究が、Co、Feなどを用いて行われた(非特許文献6〜8)。この研究によれば、ナノ線Co、ナノチューブCoは1次元ナノ構造体であるが、サイクル回数による急激な容量減少が起き、また、ナノロッド形態の銅集電体上にFeを蒸着した自己支持形電極は、分極が抑制されて出力特性が改善されたが、様々な段階の工程順序を行わなければならない。
【0022】
一方、合金反応は、Si、Ge、Snの単元素物質がLiSi、LiGe、LiSnのリチウム合金を形成することによりリチウムイオンを貯蔵する方式である。これは原子一個当たり最大4.4個のリチウムイオンと反応するため、理論容量が大きく(Li−Si:4200mAh/g、Li−Ge:1600mAh/g、Li−Sn:990mAh/g)、そのため、黒鉛系材料に比べて高容量を達成することができる。しかし、リチウムとの合金/脱合金反応時の過度な体積膨張により粒子が粉砕(pulverization)され、電子が移動する通路が切れる電気的孤立(electrical isolation)現象が発生する問題があり、これはサイクル特性が急速に減少する原因になってリチウム合金系物質の商用化の可能性を阻害する(非特許文献9及び10)。
【0023】
上記リチウム合金系負極活物質を多様な形態のナノ構造体により製造して電極特性を改善する研究が相当数報告された。先ず、化学気相蒸着法を用いてナノ線Siまたはナノ線Geを金属集電体上に成長させた場合、充放電時に導電材を経由して電子が伝達される方式ではないため、活物質間の接触抵抗が最小化され、高出力特性が得られるが、製造工程が複雑で、合成温度が高いという短所がある(非特許文献11及び12)。また、液相合成法を用いてSnナノ粒子を炭素球に注入するか、炭素レイヤで囲んだ場合、サイクル特性は向上したが、工程手続が難しくなるという問題がある(非特許文献13及び14)。
【0024】
以上、様々な代替負極活物質を説明したが、既存の炭素系負極材料を代えるためには、高エネルギ密度、高出力密度、安定したサイクル特性を有するだけでなく、製造工程が簡単で、大面積にかけて製造できる新しい負極活物質が必要である。
【0025】
一方、リチウムイオン2次電池用負極活物質としてSnSを用いる場合、最初の放電過程に限って転換反応(SnS+2LiSn+LiS)とリチウム合金反応(Sn+4.4LiLi4.4Sn)が順次起き、以後の充放電過程ではリチウム合金反応(Sn+4.4LiLi4.4Sn)だけ起きる。これは合金反応によりリチウムを貯蔵するため、理論容量(782mAh/g)が高い。
【0026】
また、最初の放電時に生成された非晶質LiSマトリックスは、以後の反応には非活性になり、単に活物質を囲んでいるため、リチウム合金/脱合金反応による過度な体積膨張を緩和してサイクル特性の向上を期待できる。
【0027】
しかしながら、今までの報告書によれば、SnS負極活物質は容量特性に劣り、サイクル特性も顕著に低い(非特許文献15及び16)。これは粒子の大きさと形状の問題、そして導電材と結合材を用いた既存の電極製造方式の欠点による。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】特開平3−165463号
【特許文献2】特開平3−245458号
【特許文献3】特開平5−26680号
【特許文献4】特開平9−63584号
【非特許文献】
【0029】
【非特許文献1】R. Alcantara et al., J. Electrochem. Soc. 149 (2002) A201
【非特許文献2】J. R. Dahn et al., Carbon 37 (1997) 825
【非特許文献3】P. Poizot et al., Nature 407 (2000) 496
【非特許文献4】M. Dolle et al., Electrochem. Solid-State Lett. 5 (2002) A18
【非特許文献5】R. Yang et al., Electrochem. Solid-State Lett. 7 (2004) A496-A499
【非特許文献6】X. W. Lou et al., Adv. Mater. 20 (2008) 258
【非特許文献7】Y. Li et al., Nano Lett. 8 (2008) 265
【非特許文献8】P. L. Taberna et al., Nature Mater. 5 (2006) 567
【非特許文献9】A. Anani et al., J. Electrochem. Soc. 134 (1987) 3098
【非特許文献10】W. J. Weydanz et al., J. Power Sources 237 (1999) 81
【非特許文献11】C. K. Chan et al., Nature Nanotech. 3 (2008) 31
【非特許文献12】C. K. Chan et al., Nano Lett. 8(1) (2008) 307
【非特許文献13】W. M. Zhang et al., Adv. Mater. 20 (2008) 160
【非特許文献14】M. Noh et al., Chem. Mater. 17 (2005) 1926
【非特許文献15】X.-L. Gou et al., Mater. Chem. Phys. 93 (2005) 557
【非特許文献16】Y. Li et al., Electrochim. Acta 52 (2006) 1383
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
本発明は、上記のような問題点を解決するためのものであり、パルスレーザー蒸着法を用いて低温で広い面積の金属基板上に触媒がなくても直接成長する金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質を提供することにその目的がある。
また、本発明は、上記負極活物質を製造する方法を提供することにその目的がある。
また、本発明は、上記負極活物質を含む負極を提供することにその目的がある。
また、本発明は、上記負極活物質を採用する2次電池を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0031】
上記目的を達成するために本発明は、金属硫化物系物質からなる凝集体が剥離され、金属基板上に金属硫化物系2次元ナノ構造体として直接成長することを特徴とする自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質を提供する。
【0032】
また、本発明は、金属硫化物系物質からなる凝集体を製造するステップと、上記凝集体をパルスレーザー蒸着用電気炉内のチューブに挿入装着するステップと、上記チューブ内に金属基板を挿入し、上記凝集体から離れて位置させるステップと、上記チューブ内の圧力を0.01〜0.03Torrの真空状態に下げ、上記電気炉の温度を590〜610℃に上げるステップと、上記チューブ内にパルスレーザーを注入して上記凝集体を剥離するステップと、を含み、金属硫化物系物質を上記金属基板上に2次元ナノ構造体として直接成長させることを特徴とする自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0033】
本発明は、パルスレーザー蒸着法を用いて低温で触媒がなくても金属硫化物系物質を大面積の金属基板上に直接成長させ、自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質を製造することにより、従来の負極活物質の短所である低容量、低出力特性を解決し、高結晶性、高均一性、高純度の負極活物質の製造が可能である。
【0034】
特に、2次元ナノ構造体の負極活物質を製造するためにパルスレーザー蒸着法を用いるため、工程手続が簡単で、低温で合成可能となり、別途の触媒が不要であるため経済的であり、リチウムイオン2次電池だけでなく太陽電池分野への実質的応用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】凝集体を製造するために使用するSnSパウダーの電界放出走査電子顕微鏡写真である。
【図2】パルスレーザー蒸着のための工程装備の模式図である。
【図3】本発明による自己支持型SnS2次元ナノ構造体の製造方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明により製造した自己支持形SnSナノシート、薄いナノプレート、厚いナノプレート、薄膜の電界放出走査電子顕微鏡写真と大面積合成を示す写真である。
【図5】本発明により製造した自己支持形SnSナノシートのX−ray回折パターンを示す図面である。
【図6】本発明により製造したSnSナノシートの高倍率及び低倍率の透過電子顕微鏡写真である。
【図7】本発明により製造した自己支持形SnSナノシート、薄膜、パウダーのサイクル別容量変化を示すグラフである。
【図8】本発明により製造した自己支持形SnSナノシート、薄膜、パウダーの電流密度別容量変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明では多数の実施例が存在でき、本発明の説明において従来の技術と同一の部分に対する重複説明は省略する。
【0037】
本発明は、金属硫化物系物質が2次元のナノ構造体として金属基板上に直接成長する自己支持形負極活物質及びその製造方法に関するものであって、優れたリチウム貯蔵能力、広い比表面積、短いリチウムイオン/電子拡散距離、効果的な応力緩和特性を有する金属硫化物系2次元ナノ構造体を、触媒がコーティングされていない金属集電体のステンレススチール(SUS)基板上に直接成長させた負極活物質とその製造方法に関する。
【0038】
本発明の実施例では、金属硫化物系物質として錫硫化物(SnS)を提示しているが、適用可能な金属硫化物系物質がこれに限定されることではない。
【0039】
本発明によるナノ構造体は、それ自体が薄肉の広い面積を有する形状を示す。これは電界放出走査電子顕微鏡(Field Emission Scanning Electron Microscope、FESEM)と高分解透過電子顕微鏡(High−resolution Transmission Electron Microscopy、HRTEM)などにより観察可能であり、合成された結果の相(phase)の種類と結晶学的構造は、X線回折パターン(X−ray Difffraction Patterns、XRD)を用いて確認できる。
【0040】
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0041】
本発明による実施例は、パルスレーザー蒸着法を用いて錫硫化物の凝集体(target)を周期性を有するレーザーで剥離して高温の金属基板上に2次元の錫硫化物ナノ構造体として成長させる。
【0042】
錫硫化物ナノ構造体の合成方法は、大きく液相法、固相法、気相法に分けられる。
【0043】
上記液相法は、低温で結晶質が得られ、均一で小さい大きさの粒子が得られるという長所があるが、合成手続が複雑で、粒子の結晶性が低いという短所がある。
【0044】
また、上記固相法は、経済的な面で有利であるが、粒度の大きさが不均一で、粒度が大きいという欠陥がある。
【0045】
反面、上記気相法は、生成物質の結晶性が非常に高く、大量生産が容易であるという長所がある。
【0046】
このような気相法は、大きく化学気相蒸着法と物理気相蒸着法に分けられるが、電気化学気相蒸着法は、工程変数が複雑で、気体使用による安全性問題があるが、物理気相蒸着法は、相対的に工程変数が少なく、工程手続が簡単で、比較的安全である。
【0047】
上記物理気相蒸着法の中、パルスレーザー蒸着法は2元(binary)化合物または3元(ternary)化合物などのように複雑な組成比を有する材料の組成比を維持しながらも、薄膜またはナノ構造体形態に製造できるという長所がある。
【0048】
本発明で使用するパルスレーザー蒸着法は、SnSパウダーを円柱状の凝集体として製造して高温で熱処理し、これを剥離して所望するナノ構造体を製造するが、凝集体を製造するために用いられたSnSパウダーは、暗い灰色で、形状はFESEM写真により観察可能である。
【0049】
図1は、凝集体を製造するために使用するSnSパウダーの電界放出走査電子顕微鏡写真であり、図2は、パルスレーザー蒸着のための工程装備の模式図である。
【0050】
図1によれば、SnSパウダーは特定方向に向けて弱い結合力を帯びる層状構造を有する。
【0051】
本発明でパルスレーザー蒸着のために使用する装備の模式図は図2に示す。
【0052】
図2に示すように、電気炉内に挿入された石英チューブ内部にSnS凝集体とSUS(ステンレススチール)基板を位置させた後、高エネルギのパルスレーザーをレンズでフォーカシングしてSnS凝集体を剥離し、基板上に蒸着する。ここで、SnS凝集体を剥離する時の温度、圧力、レーザーエネルギ、及び周期、時間、SnS凝集体の高さと位置、SUS基板の位置が全体工程を左右する重要な要素である。
【0053】
本発明による自己支持形SnS2次元ナノ構造体の負極活物質を製造するために使用するパルスレーザー蒸着工程は、図3に概略的に示されており、図3に基づいた具体的な実施方法は下記の通りである。
【0054】
先ず、SnSパウダーを秤量して一定量を円柱モールド(mold)に入れた後、一軸(uniaxial)圧力を加えて凝集体形態(仮凝集体)に製造する。電気炉内の石英チューブ中に仮凝集体を挿入装着した後、水素気体を加えながら、上記電気炉の温度を580〜600℃まで上げて3〜5時間熱処理をする。
【0055】
上記温度が580〜600℃未満であれば、SnS凝集体内のパウダー間の物理的結合(SnS凝集体の強度)が不十分で、レーザー剥離を効果的に行うことができなく、この範囲を超えると、SnS凝集体が酸化して黄色に変化するとともに容易に砕けるため、580〜600℃の範囲を維持することが良い。
【0056】
また、上記熱処理時間は約3時間程度が好ましい。
【0057】
上述したように製造されたSnS凝集体を、図2に示すようにパルスレーザー蒸着用電気炉の中心に位置させ、フォーカシングされたレーザーが正確に剥離するようにSnS凝集体の高さ(石英チューブの内壁面から2.0〜2.5cm上に位置する)及び大きさを調節することが重要である。次に、触媒がコーティングされていないSUS基板をディスク状に加工してSnS凝集体の近くに位置させ、SUS基板の位置に応じて合成物の形状が変わるため、所望する形状が得られるように位置(SnS凝集体との距離)を調節することが好ましい。
【0058】
ここで、凝集体の近くの範囲は、凝集体の中心から両側に向けてそれぞれ14〜20cmの区間を意味し、熱電対により温度を測定した時、200〜350℃に該当する区間を意味する。この区間内でSUS基板の位置を変更することにより、ナノシート、ナノプレート、薄膜など様々な構造体が得られるため、適切な位置を定めることが重要である。
【0059】
次に、ロータリーポンプを用いて石英チューブ内の圧力を0.01〜0.03Torrの真空状態に下げ、電気炉の温度を590〜610℃範囲まで上げる。上記温度範囲がこの範囲まで上昇しない場合は、SnS凝集体が容易に剥離せず、SUS基板上に到達するSnS粒子の量が不充分であり、この範囲を超えると、凝集体が酸化して黄色に変化し、容易に砕けるため、この範囲を維持することが好ましい。
【0060】
次に、温度と圧力を上記範囲に維持した状態で、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)をエネルギ密度0.8〜1J/cmに設定した後、上記石英チューブ内にパルスレーザーを注入してSnS凝集体を1秒当たり3〜5回の速度で25〜35分間剥離する。
【0061】
上記1秒当たり剥離速度が3〜5回未満であれば、SUS基板に単位時間内に到達するSnS粒子の量が少なくてナノ構造体の密度が低くなり、この範囲を超えると、到達するSnS粒子の量が多すぎてナノ構造体の代わりに薄膜が成長するため、この範囲を維持することが好ましい。
【0062】
また、上記剥離時間も25〜35分の範囲でなければ、ナノ構造体の密度が低くなるか、薄膜が成長するため、この時間を維持することが良い。好ましくは、上記剥離時間は30分程度が適当である。
【0063】
レーザー剥離が終わると、上記石英チューブ内の圧力範囲(0.01〜0.03Torr)を維持したまま電気炉の温度を下げて工程を完了する。
【0064】
上述したように、本発明で提示した方法によれば、一回の工程により単にSUS基板の位置を変更することにより、ナノシート、ナノプレート、薄膜など様々な形状を同時に製造でき、これはFESEM観察により確認できる。
【0065】
図4の(a)、(b)、(c)、(d)には、SUS基板とSnS凝集体との距離によるSnS合成物の形状変化を示す。図4の(d)から(a)になるほど、SUS基板がSnS凝集体から離れて合成温度が低くなり、これによってSnS合成物は薄膜、厚いナノプレート、薄いナノプレート、ナノシートに順次変化して形成されることが分かる。特に、図4の(a)のナノシートは、10〜15nmという非常に薄い厚さで製造されたもので、図4の(e)に示すように、2×2cmの大面積にかけて合成することができる。以下では図4の(a)のSnSナノシートの形状について説明する。
【0066】
図5は、本発明で製造した自己支持形SnSナノシートのX−ray回折パターンを示す図面であり、図6は、本発明で製造したSnSナノシートの高倍率及び低倍率の透過電子顕微鏡写真である。
【0067】
上記ナノシートは、SUS基板上に直接成長した純粋なSnSであり、これは図5に示すXRDパターンから確認できる。
【0068】
本発明で製造したSnSナノシートは結晶質であり、斜方晶系(orthorhombic)の結晶構造を有し、このようなSnSナノシートの具体的な形状はTEMまたはHRTEM観察により詳しく観察することができる。
【0069】
図6の(a)に示すTEM写真によれば、SnSナノシートは、2つの方向に広く延びており、一点で直角形態をなす。また、図6の(b)に示すHRTEM観察から分かるように、ナノシートは単結晶状であり、<101>グループ方向に成長する。
【0070】
一方、このような自己支持形SnS2次元ナノ構造体を、当該分野ではエネルギ素子、より詳しくは、リチウムイオン2次電池、太陽電池などに使用することができる。
【0071】
したがって、本発明は、上記自己支持形SnS2次元ナノ構造体の中、特にナノシートのリチウム2次電池の負極活物質としての可能性を判断するために、2次電池用電極を別途製作して半電池(half−cell)を構成し、電気化学的特性を評価することができる。
【0072】
通常、リチウムイオン2次電池は、負極活物質の原子1個当たり反応できるリチウムイオンの個数が多いほど、活物質間の接触抵抗が最小化されるほど、充放電時の体積膨張が抑制されるほど、活物質と電解質間の接触界面が広いほど、優れた電気化学的な性能が得られる。
【0073】
先ず、本発明による自己支持形ナノシート電極を正極、リチウム金属を負極にして2つの電極の間に電解質と分離膜(separator)を入れて半電池をグローブボックス内で完成する。
【0074】
そして、サイクル特性を測定するために、0.01〜1.3Vの電圧区間で1Cの電流密度を加えて100サイクル間の充放電反応を行う。
【0075】
また、出力特性を評価するために、上記電圧領域で多様な電流密度(例えば1C、3C、5C、10C、20C、40C、80C)を加えて各電流密度当たり10サイクルの充放電反応を行う。各電流密度に該当する電流量はSnSナノシート活物質の純粋量を測定することにより計算でき、活物質の純粋量はナノシートが合成される前のSUS基板の重さと、合成された後の基板の重さを定量して両者の差を求めて決定する。
【0076】
そして、自己支持形SnSナノシート負極活物質の相対的な性能を評価するために、SnS薄膜とSnSパウダーの電気化学的特性を測定する。
【0077】
SnS薄膜の場合、上記自己支持形SnSナノシートと同様にそれ自体を電極として使用でき、SnSパウダーは後述するような製造方式により電極として製造される。
【0078】
先ず、SnSパウダー、導電剤(conductive additive)、結合剤(binder)を定量して不活性有機溶媒に溶かし、機械的混合と超音波処理により3つの物質を均一に混合する。次に、スラリー状の上記混合物を銅集電体上に薄く塗布して電極製造を完成する。
【0079】
以下、本発明を下記の実施例により具体的に説明し、本発明が次の実施例により限定されることはない。
【0080】
<実施例1>
ツヤのある暗い灰色のSnSパウダー2gを秤量して直径1cmの円柱状モールドに均一に注入した後、600psiの圧力で一軸成形して凝集体を製造した。
【0081】
この凝集体を電気炉の内部に挿入された石英チューブ中に位置させた後、水素気体100sccmを加え、同時に1分当り3℃の速度で温度を580℃まで上げて3時間熱処理した。
【0082】
熱処理の完了後、1分当り3℃の速度で常温まで温度を下げて凝集体の製造を完了した。
【0083】
<実施例2>
パルスレーザー蒸着前にレーザーのフォーカシング作業が必要であるため、レーザーが注入される部分に焦点距離(focal length)50cmの焦点レンズを位置させた。レーザーが適切な大きさでフォーカシングされたか否かを印画紙により確認し、パルスレーザー蒸着用電気炉の内部に直径28cm、長さ80cmの石英チューブを挿入した。
【0084】
次に、石英チューブ内で焦点レンズから50cm離れて位置した部分に上記実施例1で製造したSnS凝集体を位置させ、フォーカシングされたレーザーがSnS凝集体を効果的に剥離するように凝集体の高さを適正に調節した。
【0085】
この時、高さの調節は、アルミナボート(alumina boat)とアルミナ板(alumina plate)を用いて調節し、フォーカシングされたレーザーの中心が凝集体の中心に正確に到達するようにした。
【0086】
次に、触媒がコーティングされていないSUS基板を直径1cmのディスク状に製作し、上記SnS凝集体の右側から20cm離れた部分に位置させた。
【0087】
次に、ロータリーポンプを用いて石英チューブ内の圧力を0.02Torrの真空状態にして1分当り20℃の速度で590℃まで昇温した。
【0088】
そして、上記590℃の温度と0.02Torrの圧力下でフォーカシングされたレーザーのエネルギ密度が0.9J/cmになるように設定し、SnS凝集体を1秒当たり3回の速度で30分間剥離した。
【0089】
レーザー剥離が終わった後、上記0.02Torrの圧力状態で1分当り3℃の速度で電気炉の温度を下げてSnS2次元ナノシートを製造した。
【0090】
<実験例1>
上記実施例1〜2により製造された自己支持形SnS2次元ナノシートの2次電池用負極活物質としての電気化学的特性を評価し、その特性を薄膜及びパウダー電極と比較するために下記のように半電池を製造した。
【0091】
(a)電極の製造
上記実施例1〜2により製造されたSnSナノシートと、その対照群であるSnS薄膜はそれ自体を電極として使用した。
【0092】
他の対照群としてSnSパウダー電極は、パウダー2mg、導電剤である黒鉛(MMM、Carbon)、結合剤であるKynar2801(PVdF−HFP)の質量比が67:20:13となるように秤量し、不活性の有機溶媒であるN−メチル−ピロリドン(NMP)に溶解させてスラリーを得た。上記スラリーを集電体である銅ホイルに塗布して100℃の真空オーブンで4時間乾燥し、有機溶媒を揮発させた後、プレス(pressing)をかけてディスク状にパンチングした。
【0093】
(b)電気化学的な特性評価のための半電池の製作及び測定
自己支持形SnS2次元ナノシートの電気化学的特性を測定するために、リチウム金属を負極とし、上記(a)で製造した電極を正極とした。この2つの間に電解質と分離膜(Celgard2400)を入れてスウェージロック(Swagelok)型の半電池を構成した。この時、エチレンカーボネイト(EC)とジメチルカーボネイト(DMC)が体積比1:1で混ぜられた溶液に、LiPFが溶解された物質を電解質として使用した。上記製造過程は、不活性気体であるアルゴンで充填されているグローブボックス(glove box)の中で行った。
【0094】
上記製造したスウェージロック型の半電池は、定電流方式(galvanostatic mode)の充放電サイクラー(WBCS3000、WonA Tech.、韓国)を利用して0.01〜1.30V電圧で1C電流密度を加えて100サイクル充放電した。
【0095】
また、同じ電圧で電流密度を1C、3C、5C、10C、20C、40C、80Cに変え、各電流密度当たり10サイクルの充放電テストを行った。
【0096】
そして、測定から得られた容量による電圧推移曲線を分析して電気化学的特性を評価した。この時、加えた電流量は、SnSの理論容量と活物質の実際の重さから逆換算されたものである。
【0097】
1Cの電流密度を加えた時、自己支持形SnSナノシート、薄膜、パウダー電極のサイクル回数による容量変化を図7のグラフに示す。
【0098】
これによれば、自己支持形SnSナノシート負極活物質は、薄膜やパウダー電極よりも高容量であって、サイクル特性が非常に優れている。
【0099】
また、上記3つの電極間の出力特性を比較した電流密度の変化による容量変化を図8のグラフに示す。
【0100】
図8によれば、自己支持形SnSナノシート電極は、他の2つの電極に比べて全ての電流密度で優れた容量特性を示す。これは自己支持形SnSナノシート活物質が集電体(SUS基板)に直接接触して電子が効果的に伝達され、2次元構造体であるため、粒子間の接触抵抗が最小化されたからである。
【0101】
次の表1には、上記実施例1〜2により合成された自己支持形SnSナノシート、薄膜、パウダー活物質の1C電流密度下で測定した第1及び第50放電容量を示し、表2は各電極の1C、3C、5C、10C、20C、40C、80Cの電流密度における放電容量を示す。
【0102】
【表1】

【0103】
【表2】

【0104】
上記図7、図8、及び表1、表2によれば、自己支持形SnS2次元ナノシートがSnS薄膜やSnSパウダーよりも非常に優れた容量、出力、サイクル特性を発現することが分かり、これは電極と電解質間の広い接触面積、電子/リチウムイオンの短い拡散距離、体積膨張の効果的緩和、集電体と活物質間の円滑な電子移動、粒子間の接触抵抗を最小化することによる。
【0105】
本発明により製造された電極は、導電剤(conductive additive)と結合剤(mechanical binder)なしに負極活物質と金属集電体が直接接触した自己支持形(self−supported)電極であって、電気的孤立現象と負極活物質間の接触抵抗が最小化され、集電体と活物質間に効果的な電子伝達が可能であるため、安定したサイクル特性と優れた出力特性を示す。
【0106】
また、パルスレーザー蒸着法(pulsed laser deposition)により、本発明は、単純な合成過程により多様な幾何学的形状を有する2次元ナノ構造体を低温で製造でき、広い面積の無触媒金属基板上に均一に合成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属硫化物系物質からなる凝集体が剥離され、金属基板上に金属硫化物系2次元ナノ構造体として直接成長することを特徴とする自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質。
【請求項2】
前記金属硫化物系物質は、錫硫化物であることを特徴とする請求項1に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質。
【請求項3】
前記金属基板は、触媒がコーティングされていないステンレススチール(SUS)であることを特徴とする請求項1に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質。
【請求項4】
前記2次元ナノ構造体は、10〜15nmの厚さで合成されることを特徴とする請求項1に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質。
【請求項5】
前記2次元ナノ構造体は、2×2cm以下の大きさで合成されることを特徴とする請求項1または4に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質。
【請求項6】
金属硫化物系物質からなる凝集体を製造するステップと、
前記凝集体をパルスレーザー蒸着用電気炉内のチューブに挿入装着するステップと、
前記チューブ内に金属基板を挿入し、前記凝集体から離れて位置させるステップと、
前記チューブ内の圧力を0.01〜0.03Torrの真空状態に下げ、前記電気炉の温度を590〜610℃に上げるステップと、
前記チューブ内にパルスレーザーを注入して前記凝集体を剥離するステップと、
を含み、金属硫化物系物質を前記金属基板上に2次元ナノ構造体として直接成長させることを特徴とする自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項7】
前記凝集体を製造するステップは、
金属硫化物パウダーを秤量してモールドに入れた後、一軸圧力を加えて仮凝集体を成形するステップと、
前記仮凝集体を水素雰囲気下で580〜600℃で3〜5時間熱処理するステップと、
からなることを特徴とする請求項6に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項8】
前記凝集体と金属基板との間に距離を調節して前記2次元ナノ構造体の形状を調整することを特徴とする請求項6に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項9】
前記金属基板は、凝集体の中心から14〜20cm離れた所に位置することを特徴とする請求項6または8に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項10】
前記金属基板が凝集体から離れるほど、ナノ構造体の厚さが薄く合成されることを特徴とする請求項6または8に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項11】
前記凝集体を剥離するステップは、
パルスレーザーのエネルギ密度を0.8〜1J/cmに設定し、前記凝集体を1秒当たり3〜5回の速度で25〜35分間剥離することを特徴とする請求項6に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項12】
前記凝集体の高さを調節してフォーカシングしたレーザーが凝集体の中心に到達するようにすることを特徴とする請求項6または7に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項13】
前記金属硫化物系物質は、錫硫化物であることを特徴とする請求項6に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項14】
前記金属基板は、触媒がコーティングされていないステンレススチール(SUS)であることを特徴とする請求項6に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項15】
前記2次元ナノ構造体を10〜15nmの厚さで合成することを特徴とする請求項6または8に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項16】
前記2次元ナノ構造体を2×2cm以下の大きさで合成することを特徴とする請求項6または8に記載の自己支持形金属硫化物系2次元ナノ構造体の負極活物質の製造方法。
【請求項17】
請求項1から5のうち何れか1項に記載の負極活物質を含むことを特徴とする負極。
【請求項18】
請求項17に記載の負極を採用することを特徴とする2次電池。
【請求項19】
請求項17に記載の負極を採用することを特徴とする太陽電池。

【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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【図4】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−138769(P2011−138769A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288125(P2010−288125)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(502336265)コリア インスティチュート オブ サイエンス アンド テクノロジー (7)
【Fターム(参考)】