説明

自立型微細構造を製造する方法

【解決手段】統合ポストおよび変形可能層870を備えるMEMSデバイス800が提供される。いくつかの実施形態では、ポストと変形可能層との間の移行部は、実質的に単一の弓形又は凸形状の表面を備えており、これによって、機械的にロバストな構造を提供する。いくつかの実施形態は、その上に比較的一様な変形可能層を形成することに役立つ面を提供する自己平坦化犠牲材料の使用を含むMEMSデバイスの製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、微小電気機械システムに関し、特に光学変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械素子、アクチュエータ、及び電子機器を含む。微小機械素子は、堆積、エッチング、及びその他の微小機械加工処理を用いて生成される。この微小機械加工処理は、基板及び/又は堆積した材料層の部分をエッチング除去したり、あるいは、層を追加して、電子デバイス及び電気機械デバイスを形成する。MEMSデバイスの1つのタイプは、干渉変調器と呼ばれる。本明細書で用いられるように、干渉変調器又は干渉光変調器という用語は、光干渉の原理を用いて、光を選択的に吸収及び/又は反射するデバイスを称する。ある実施形態では、干渉変調器は、一対の電導性プレートからなる。この片方あるいは両方は、全体又は部分的に透過及び/又は反射し、適切な電気信号が加えられると、関連動作を行うことができる。特定の実施形態では、一方のプレートは、基板上に堆積された固定層からなり、他方のプレートは、エアギャップによって固定層から分離された金属膜を備えている。本明細書でより詳細に記載されるように、他のプレートに対する1つのプレートの位置は、干渉変調器に入射した光の光学干渉を変える。そのようなデバイスは、幅広い範囲の用途を持ち、これらのタイプのデバイスの特性を利用及び/又は変えることは、当該技術分野において有益であろう。これによって、これら特性が、既存の製品の改良や、未開発の新製品の創造に活用できるようになる。
【発明の開示】
【0003】
本発明のシステム、方法、及びデバイスは、それぞれ幾つかの局面を持ち、そのうちの1つが単独で望ましい特性をもたらしているのではない。本発明の範囲を限定することなく、そのより顕著な特徴が手短に説明される。この記述を考慮した後に、また、特に、実施形態を読んだ後に、本発明の特徴が、他のディスプレイデバイスよりも優れた点を、どのようにして提供するのかが理解されるであろう。
【0004】
本明細書で開示されたいくつかの実施形態は、第1の犠牲層の上に電導層を形成することと、前記電導層から、可動コンダクターをパターン化することと、前記可動コンダクター及び第1の犠牲層の上に、第2の犠牲層からなる平坦層を形成することとを備えた微小電気機械システムデバイスを製造する方法を提供する。
【0005】
他の実施形態は、第1の犠牲層の上にミラー層を形成することと、前記ミラー層から、ミラーをパターン化することと、前記ミラー及び第1の犠牲層の上に、自己平坦化材料を備える第2の犠牲層からなる層を形成することとを備える方法によって製造される干渉変調器を提供する。
【0006】
他の実施形態は、第1の犠牲層の上に形成された可動コンダクターと、前記可動コンダクター及び前記第1の犠牲層の上に形成され、自己平坦化材料を備える第2の犠牲層とを備える微小電気機械システムデバイスを提供する。
【0007】
他の実施形態は、第1の犠牲層を形成することと、前記第1の犠牲層の上にミラー層を形成することと、反射層をパターン化してミラーを形成することと、前記ミラー及び前記第1の犠牲層の上に、第2の犠牲層をスピンオンすることとを備える干渉変調器の製造方法を提供する。
【0008】
他の実施形態は、基板と、変形可能層と、前記基板と前記変形可能層との間に伸びており、前記変形可能層と統合された複数のポストと、前記変形可能層に近接し、前記基板上に形成された光学スタックと、前記光学スタックと前記変形可能層との間に配置された可動ミラーと、前記可動ミラーを前記変形可能層へ固定するコネクターと、実質的に単一の弓形表面を備えた、前記変形可能層とポストとの間の移行部とを備える干渉変調器を提供する。
【0009】
他の実施形態は、基板と、変形可能層と、前記変形可能層と統合され、前記変形可能層を支持する手段と、前記基板と前記変形可能層の間に配置された可動コンダクターと、前記可動コンダクターを前記変形可能層へ固定するコネクターとを備える装置を提供する。
【0010】
他の実施形態は、基板手段と、装置内の移動を制御する変形可能手段と、前記変形可能手段と統合され、前記変形可能手段を支持する支持手段と、予め定めた機械特性を持つ物理的にロバストな構造で、前記支持手段を前記変形可能手段と統合する移行手段と、前記基板と前記変形可能層との間に配置され、前記装置をアクチュエートさせる可動手段と、前記可動手段を前記変形可能手段に固定するコネクター手段とを備える装置を提供する。以下で明らかになるであろうが、これらの実施形態は、リリースされたMEMSデバイス及びリリースされていないMEMSデバイスを含んでいる。いくつかの実施形態は更に、移行部手段を形成する手段を備える。
【0011】
他の実施形態は、干渉変調器を操作する方法を提供する。ここでは干渉変調器は、基板及び変形可能層を含む。この実施形態では、干渉変調器は、基板と変形可能層との間に伸びる複数のポストを持っている。ここではポスト及び変形可能層は統合される。また、変形可能層に近接し、基板上に形成された光学スタックと、少なくとも弛緩位置とアクチュエート位置との間で移動可能な変形可能層と光学スタックとの間に配置されたミラーとが存在する。干渉変調器は更に、可動ミラーを変形可能層に固定するコネクターと、実質的に単一の弓形表面を備えた、前記変形可能層とポストとの間の移行部とを提供する。この実施形態における方法は、前記弛緩位置から前記アクチュエート位置へ前記可動ミラーを移動させるのに十分な第1の電圧を前記可動ミラーへ印加することを備える方法を提供する。
【0012】
他の実施形態は、基板手段と、微小電気機械システムデバイスにおける移動を制御する変形可能手段と、前記変形可能層と統合され、前記基板と前記変形可能層との間に伸びる支持手段と、前記基板と前記変形可能層との間に配置され、前記微小電気機械システムデバイスをアクチュエートする可動手段と、前記可動ミラーを前記変形可能手段へ固定する固定手段とを備えるリリースされていない微小電気機械システムデバイスを提供する。
【0013】
本発明のこれら及び他の局面は、本発明を例示することが意図され、限定することが意図されていない以下の説明、及び添付図面から容易に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下の詳細な説明は、本発明のある具体的な実施形態に向けられる。しかしながら、本発明は、複数の別の方法でも具体化することができる。この記述では、同一部位が、全体を通じて同一符号で示されている図面が参照される。以下の記述から明らかになるように、本実施形態は、動画(例えばビデオ)あるいは静止画(例えば、静止画像)、及びテキストや写真であろうとも、イメージを表示するように構成された任意のデバイス内で実現される。本実施形態は、限定される訳ではないが、例えば、モバイル電話、無線デバイス、パーソナルデータアシスタント(PDA)、ハンドヘルドあるいはポータブルコンピュータ、GSP受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲームコンソール、腕時計、時計、計算機、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動車ディスプレイ(例えば、走行距離ディスプレイ等)、コクピットコントロール及び/又はディスプレイ、カメラビューのディスプレイ(例えば、自動車の後方ビューカメラのディスプレイ)、電子写真、電子広告板又はサイン、プロジェクタ、建築物、パッケージ、及び芸術的構造物(例えば、宝石片のイメージのディスプレイ)において、又はこれら種々の電子デバイスと関連して実現される。ここで記述されたものと同様の構造のMEMSデバイスはまた、例えば電子スイッチングデバイスのようなディスプレイではない用途にも使用されうる。
【0015】
例えば干渉変調器のような本明細書で開示されるMEMSデバイスの実施形態は、ポストと変形可能層とを統合した構成を備える。いくつかの実施形態では、ポストと変形可能層との間の移行部は、実質的に単一の弓形又は凸形状の表面を備える。いくつかの実施形態では、ポスト及び変形可能層からなる構造の厚さは、本質的に一定であり、それによって、予め定めた機械特性を持つ物理的にロバストな構成を提供する。さらに、例えば干渉変調器のようなMEMSデバイスを製造する方法が提供される。この方法の実施形態は、本質的に一様なポスト−変形可能層構造の形成に役立つ自己平坦化犠牲材料からなる層を形成する。自己平坦化犠牲材料からなるこの層は、パターン化された可動コンダクター又はミラーの上に形成される。いくつかの実施形態では、可動コンダクター又はミラーに隣接し、自己平坦化犠牲材料からなる層に第1の開口部が形成され、前記第1の開口部の少なくとも一部を埋め、前記自己平坦化犠牲材料からなる層の上に変形可能層が形成される。
【0016】
干渉MEMSディスプレイ素子を備えた1つの干渉変調器ディスプレイの実施形態が、図1に示されている。これらデバイスでは、ピクセルが、明るい状態、あるいは暗い状態かの何れかにある。明るい(「オン」または「オープンな」)状態では、ディスプレイ素子が、入射可視光の大部分をユーザに反射する。暗い(「オフ」または「クローズな」)状態では、ディスプレイ素子が、入射可視光をほとんどユーザに反射しない。この実施形態によれば、「オン」状態と、「オフ」状態とで、光反射特性は逆転する。MEMSピクセルは、選択された色を主に反射するように構成されている。これによって、黒と白だけではなく、カラー表示が可能となる。
【0017】
図1は、ビジュアルディスプレイの一連のピクセルにおける隣接した2つのピクセルを示す等測図である。ここでは、各ピクセルが、MEMS干渉変調器を備えている。いくつかの実施形態では、干渉変調器ディスプレイは、これら複数の干渉変調器の行/列アレイからなる。各干渉変調器は、互いに可変であり制御可能な距離に位置した一対の反射層を含み、少なくとも1つの可変寸法を持つ共鳴光学キャビティを形成する。1つの実施形態では、反射層の一方が、2つの位置の間を移動することができる。弛緩位置とここで称する第1の位置では、可動反射層が、固定された部分反射層から相対的に大きく離れた距離に位置される。本明細書でアクチュエート位置と称される第2の位置では、可動層が、部分反射層により近くに隣接するように位置している。この2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に依存して、強めあうように又は弱めあうように干渉する。これによって、各ピクセルについて、全体的に反射的な状態になるか、あるいは非反射的な状態になるかの何れかとなる。
【0018】
図1のピクセルアレイの図示された部分は、2つの隣接する干渉変調器12a,12bを含む。左側の干渉変調器12aでは、可動反射層14aが、部分反射層を含む光学スタック16aから予め定めた距離である弛緩位置にあるように示されている。右側の干渉変調器12bでは、可動反射層14bが、光学スタック16bに隣接したアクチュエート位置にあるように示されている。
【0019】
本明細書で参照される光学スタック16a,16b(集合的に光学スタック16と称される)は、一般的に、インジウム酸化錫(ITO)のような電極層、クロムのような部分反射層、及び透明誘電体を含む幾つかの溶融(fused)層からなる。光学スタック16は電導性であり、部分的に透過性であり、部分的に反射性である。そして、例えば、上記層からなる1つ又は複数の層を、透明基板20上に堆積することによって製造される。いくつかの実施形態では、これら層は、平行なストリップにパターニングされ、以下に記述するようにディスプレイデバイス内に行電極を形成する。可動反射層14a,14bは、支柱18の頂上及び複数の支柱18の間に介在する犠牲材料上に堆積された(行電極16a,16bに直交する)1層又は複数の金属層の一連の平行なストリップとして形成されることができる。犠牲材料がエッチング除去されると、可動反射層14a,14bは、決められたエアギャップ19まで光学スタック16a,16bから分離される。アルミニウムのように非常に電導性があり反射性の材料が、反射層14として使用されることができ、そして、これらストリップは、ディスプレイデバイスにおいて列電極を形成する。
【0020】
印加電圧がないと、キャビティ19が、可動反射層14aと光学スタック16aとの間に維持され、可動反射能層14aが、図1のピクセル12aに例示するように機械的に弛緩された状態にある。しかしながら、電位差が、選択された行及び列に印加されると、対応するピクセルにおける行電極及び列電極の交点に形成されたキャパシタが充電され、静電力がこれら電極を強制的に引きつける。電圧が十分に高ければ、可動反射層14が変形され、光学スタック16に対して押し付けられる。光学スタック16内の誘電層(図示せず)は、短絡を防止し、図1の右側のピクセル12bに例示するように、層14と層16との間の隔離距離を制御する。この動作は、印加された電位差の極性に拘わらず同じである。このように、反射ピクセル状態対非反射ピクセル状態を制御できる行/列アクチュエーションは、従来のLCD及びその他のディスプレイ技術において使用される多くの方法に類似している。
【0021】
図2から図5Bは、ディスプレイ用途において干渉変調器のアレイを使用するための一つの典型的なプロセス及びシステムを示している。
【0022】
図2は、本発明の局面を具体化することができる電子デバイスの1つの実施形態を示すシステムブロック図である。典型的な実施形態において、この電子デバイスは、プロセッサ21を含む。このプロセッサ21は、例えば、ARM、Pentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium(登録商標)Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)のような任意の汎用シングルチップ又はマルチチップのマイクロプロセッサであるか、又は例えばディジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイのような特殊用途マイクロプロセッサでありうる。当該技術分野において従来からあるように、プロセッサ21は、1つ又は複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成されうる。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサは、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、若しくはその他何れかのソフトウェアアプリケーションを含む1つ又は複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されうる。
【0023】
1つの実施形態では、プロセッサ21はまた、アレイドライバ22と通信するように構成されている。1つの実施形態では、このアレイドライバ22は、パネル又はディスプレイアレイ(ディスプレイ)30に信号を供給する行ドライバ回路24及び列ドライバ回路26を含む。図1に示されたアレイの断面は、図2内の線1−1により示される。MEMS干渉変調器の場合、行/列アクチュエーションプロトコルは、図3に例示するようなデバイスのヒステリシス特性を利用することができる。例えば、弛緩状態からアクチュエート状態へと可動層を変形させるために、10ボルトの電位差を必要とするかもしれない。
【0024】
しかしながら、電圧がその値から減少する場合、この電圧降下が10ボルト以下に戻ると、可動層はその状態を維持する。図3に示す典型的な実施形態では、可動層は、電圧が2ボルトより下に降下するまで完全には弛緩しない。したがって、図3に例示する例では、約3Vから7Vの電圧範囲に、デバイスが弛緩状態又はアクチュエート状態のいずれかで安定である印加電圧のウィンドウが存在する。これは、「ヒステリシスウィンドウ」、または「安定ウィンドウ」と称される。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイの場合、行/列アクチュエーションプロトコルは、行ストローブの間、アクチュエートされるストローブ行におけるピクセルが、約10ボルトの電圧差を受け、弛緩されるピクセルが、零ボルトに近い電圧差を受けるように設計することができる。ストローブの後、ピクセルは、約5ボルトの定常状態電圧差を受け、その結果、ピクセルは、行ストローブが立ち寄ったどんな状態にでもとどまることができる。書き込まれた後、各ピクセルは、この例では電位差が3〜7ボルトの「安定ウィンドウ」の範囲内であることが分かる。この特徴は、事前に存在するアクチュエート状態、又は弛緩状態かのいずれかに同様に印加された電圧条件の下で、図1に例示したピクセル設計を安定にする。アクチュエート状態又は弛緩状態であるかに拘わらず、干渉変調器の各ピクセルは、本質的には、固定反射層と移動反射層とにより形成されたキャパシタであるので、この安定状態は、ほとんど電力消費なしにヒステリシスウィンドウ内の電圧に保持されることができる。印加された電位が一定であるならば、実質的に電流は、ピクセルに流れ込まない。
【0025】
典型的な用途では、ディスプレイフレームは、第1行内のアクチュエートされたピクセルの所望のセットにしたがって列電極のセットをアサートすることによって生成される。その後、行パルスが行1の電極に印加され、アサートされた列ラインに対応するピクセルをアクチュエートする。その後、列電極のアサートされたセットが、第2行内のアクチュエートされたピクセルの所望のセットに対応するように変更される。その後、パルスが行2の電極に印加され、アサートされた列電極にしたがって行2内の適切なピクセルをアクチュエートする。行1ピクセルは、行2パルスに影響されず、行1パルスの間に設定された状態にとどまる。これが、連続した方式で一連の行全体に対して繰り返され、フレームが生成される。一般に、1秒当たり所望数のフレームでこの処理を連続的に繰り返すことにより、フレームは、新たなディスプレイデータでリフレッシュ及び/又は更新される。ディスプレイフレームを生成するためにピクセルアレイの行電極及び列電極を駆動するための広範なプロトコルもまた周知であり、本発明とともに使用されうる。
【0026】
図4、図5A、及び図5Bは、図2の3×3アレイでディスプレイフレームを生成するための1つの可能なアクチュエーションプロトコルを示している。図4は、列電圧レベル及び行電圧レベルの可能なセットを示している。このセットは、図3のヒステリシス曲線を示すピクセルのために使用されうる。図4の実施形態では、ピクセルをアクチュエートすることは、適切な列を−Vbiasに、適切な行+ΔVに設定することを含む。これらはそれぞれ−5V及び+5Vかもしれない。ピクセルを弛緩することは、適切な列を+Vbiasに、適切な行を同じ+ΔVに設定することにより達成され、これによって、ピクセル間で零ボルトの電位差を生成する。行電圧が零ボルトに保持される行では、列が+Vbias又は−Vbiasであるかに拘らず、ピクセルが元々どの状態にあろうとも、ピクセルはその状態で安定である。図4にも示すように、上述したものとは異なる逆の極性の電圧が用いられることも認められよう。例えば、ピクセルをアクチュエートすることは、適切な列を+Vbiasに設定し、適切な行を−ΔVに設定することを含む。この実施形態では、ピクセルをリリースすることは、適切な列を−Vbiasを、適切な行を同じ−ΔVに設定することにより達成され、これによって、ピクセル間で零ボルトの電位差を生成する。
【0027】
図5Bは、図2の3×3アレイに加えられる一連の行信号及び列信号を示すタイミング図である。図2の3×3アレイは、結果的に、アクチュエートされたピクセルが非反射性である図5Aに示すディスプレイ配列となる。図5Aに示すフレームを書き込む前に、ピクセルは、任意の状態にあることができ、この例では、全ての行が0ボルトであり、全ての列が+5ボルトである。これらの印加電圧で、全てのピクセルが、自身の現在のアクチュエート状態又は弛緩状態で安定である。
【0028】
図5Aのフレームでは、ピクセル(1,1),(1,2),(2,2),(3,2)及び(3,3)がアクチュエートされる。これを実現するために、行1に対する”ライン時間”中に、列1及び列2は、−5ボルトに設定され、列3は、+5ボルトに設定される。全てのピクセルが3〜7ボルトの安定ウィンドウの中にとどまるため、これは、どのピクセルの状態も変えない。行1は、その後、0から最大5ボルトまで上がり、零に戻るパルスでストローブされる。これは、(1,1)及び(1,2)ピクセルをアクチュエートし、(1,3)ピクセルを弛緩する。アレイ内のその他のピクセルは、影響されない。望まれるように行2を設定するために、列2は、−5ボルトに設定され、列1及び列3は、+5ボルトに設定される。行2に印加された同じストローブは、その後、ピクセル(2,2)をアクチュエートし、ピクセル(2,1)及び(2,3)を弛緩する。同様に、アレイのその他のピクセルは、影響されない。行3は、列2及び列3を−5ボルトに、そして列1を+5ボルトに設定することより同様に設定される。行3ストローブは、図5Aに示されたように行3ピクセルを設定する。フレームを書き込んだ後、行電位は零に、そして列電位は+5又は−5ボルトのいずれかにとどまることができ、ディスプレイは、その後、図5Aの配列で安定する。同じ手順が数十から数百の行及び列のアレイに対して採用することが可能であることが認識されるであろう。しかも、行及び列アクチュエーションを実行するために使用される電圧のタイミング、シーケンス、及びレベルは、上記に概説された一般的原理において広範に変形でき、上記例は、典型例にすぎず、任意のアクチュエーション電圧方法が、ここで記載されたシステム及び方法とともに使用可能であることが認識されるであろう。
【0029】
図6A及び図6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を説明するシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40は、例えば、セルラ電話又はモバイル電話でありうる。しかしながら、ディスプレイデバイス40の同じ構成要素又はそのわずかな変形も、例えばテレビ及び携帯型メディアプレーヤのような種々のタイプのディスプレイデバイスを示している。
【0030】
ディスプレイデバイス40は、ハウジング41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカ45、入力デバイス48、及びマイクロフォン46を含む。ハウジング41は、射出成型、及び真空形成を含み、一般に当業者に周知の各種の製造技術の何れかで形成される。更に、ハウジング41は、限定される訳ではないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、及びセラミックス、又はこれらの組み合わせを含む種々の材料から形成することができる。1つの実施形態では、ハウジング41は、取り外し可能部(図示せず)を含む。この部分は、異なる色からなるか、又は異なるロゴ、絵柄、又はシンボルを含む別の取り外し可能部と交換することができる。
【0031】
典型的なディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、本明細書で説明したように、バイステイブルディスプレイを含む種々のディスプレイのうちの何れかでありうる。その他の実施形態では、当業者に周知であるように、ディスプレイ2030は、上記に説明したように、例えばプラズマ、EL、OLED、STN LCD、又はTFT LCDのようなフラットパネルディスプレイ、若しくはCRT又はその他の真空管デバイスのような、非フラットパネルディスプレイを含む。しかしながら、本実施形態を説明する目的のために、ディスプレイ30は、本明細書で説明した干渉変調器ディスプレイを含む。
【0032】
典型的なディスプレイデバイス40の1つの実施形態の構成要素が、図6Bに模式的に図示される。図示された典型的なディスプレイデバイス40は、ハウジング41を含み、その中に、少なくとも部分的に閉じ込められた付加的な構成要素を含むことができる。例えば、1つの実施形態では、典型的なディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に接続されたアンテナ43を含むネットワークインタフェース27を含む。トランシーバ47は、プロセッサ21に接続され、プロセッサ21は調整ハードウェア52に接続される。調整ハードウェア52は、信号を調整する(例えば、信号をフィルタする)ように構成されうる。調整ハードウェア52は、スピーカ45及びマイクロフォン46に接続される。プロセッサ21は、入力デバイス48及びドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28、及びアレイドライバ22に接続される。また、アレイドライバ22は、ディスプレイアレイ30にも接続されている。電源50は、特定の典型的なディスプレイデバイス40設計によって必要とされるような全ての構成要素に電力を供給する。
【0033】
ネットワークインタフェース27は、アンテナ43及びトランシーバ47を含んでいる。これによって、典型的なディスプレイデバイス40は、ネットワークを介して1又は複数のデバイスと通信することができる。1つの実施形態では、ネットワークインタフェース27は、プロセッサ21の要求を低減させるための処理能力を持つことができる。アンテナ43は、信号を送受信するために当業者に周知な何れかのアンテナである。1つの実施形態では、アンテナは、IEEE802.11(a),(b),又は(g)を含む、IEEE802.11規格にしたがってRF信号を送信し、受信する。他の1つの実施形態では、アンテナは、ブルートゥース(BLUETOOTH(登録商標))規格にしたがってRF信号を送信し、受信する。セルラ電話の場合、アンテナは、CDMA、GSM、AMPS、又は無線セル電話ネットワーク内で通信するために使用されるその他の公知の信号を受信するように設計される。トランシーバ47は、アンテナ43から受信された信号を前処理する。これによって、信号がプロセッサ21によって受信され、更に操作されるようになる。またトランシーバ47は、プロセッサ21から受信された信号を処理する。これによって、信号はアンテナ43を経由して、典型的なディスプレイデバイス40から送信されるようになる。
【0034】
代替実施形態では、トランシーバ47は、受信機によって置き換えることが可能である。更に、別の代替実施形態では、ネットワークインタフェース27は、イメージソースによって置き換えられることができる。イメージソースは、プロセッサ21に送られるべきイメージデータを記憶又は生成することができる。例えば、イメージソースは、イメージデータを含むディジタルビデオディスク(DVD)又はハードディスクドライブであるか、あるいはイメージデータを生成するソフトウェアモジュールでありうる。
【0035】
プロセッサ21は、典型的なディスプレイデバイス40の全体動作を制御する。プロセッサ21は、ネットワークインタフェース27又はイメージソースからの圧縮イメージデータのようなデータを受信し、このデータを、生のイメージデータ、又は生のイメージデータに容易に処理できるフォーマットに処理する。プロセッサ21は、その後、この処理されたデータをドライバコントローラ29へ、又は記憶するためにフレームバッファ28へ送る。生のデータは、一般に、イメージ内の各位置におけるイメージ特性を識別する情報を称する。例えば、そのようなイメージ特性は、色彩、彩度、及びグレースケールレベルを含むことができる。
【0036】
1つの実施形態では、プロセッサ21は、マイクロコントローラ、CPU、若しくは論理ユニットを含み、典型的なディスプレイデバイス40の動作を制御する。調整ハードウェア52は、スピーカ45に信号を送信するために、及びマイクロフォン46から信号を受信するために、一般に増幅器及びフィルタを含む。調整ハードウェア52は、典型的なディスプレイデバイス40内部のディスクリートな構成要素、若しくは、プロセッサ21又はその他の構成要素の内部に組み込まれることができる。
【0037】
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21により生成された生のイメージデータをプロセッサ21から又はフレームバッファ28から直接的に取得し、アレイドライバ22への高速送信に適切であるように生のイメージデータを再フォーマットする。具体的には、ドライバコントローラ29は、生のイメージデータを、ラスタ状のフォーマットを有するデータフローに再フォーマットする。これによって、ディスプレイアレイ30全体をスキャンするための適切な時間順を有するようになる。そして、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22へ送る。LCDコントローラのようなドライバコントローラ29が、スタンドアローンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21にしばしば関連付けられるが、そのようなコントローラは、多くの方法で実現することができる。これらは、ハードウェアとしてプロセッサ21に搭載されたり、ソフトウェアとしてプロセッサ21に組み込まれたり、あるいはアレイドライバ22と共にハードウェアに完全に統合されうる。
【0038】
一般に、アレイドライバ22は、フォーマットされた情報をドライバコントローラ29から取得し、ディスプレイのピクセルのx−y行列から到来する数百本、ときには数千本の導線に毎秒何回も適用される波形のパラレルセットに、ビデオデータを再フォーマットする。
【0039】
1つの実施形態では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、及びディスプレイアレイ30は、本明細書に記載した何れのタイプのディスプレイに対しても適切である。例えば、1つの実施形態では、ドライバコントローラ29は、従来型のディスプレイコントローラ又はバイステイブルディスプレイコントローラ(例えば、干渉変調器コントローラ)である。別の実施形態では、アレイドライバ22は、従来型のドライバ又はバイステイブルディスプレイドライバ(例えば、干渉変調器ディスプレイ)である。1つの実施形態では、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22と統合される。そのような実施形態は、例えばセルラ電話、時計、及びその他の小面積ディスプレイのような高度に集積されたシステムにおいて一般的である。更に別の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイ又はバイステイブルディスプレイアレイ(例えば、干渉変調器のアレイを含んでいるディスプレイ)である。
【0040】
入力デバイス48によって、ユーザは、典型的なディスプレイデバイス40の動作を制御することが可能となる。1つの実施形態では、入力デバイス48は、クワーティ(QWERTY)キーボード又は電話キーパッドのようなキーパッド、ボタン、スイッチ、接触感応スクリーン、感圧又は感熱膜を含む。1つの実施形態では、マイクロフォン46は、典型的なディスプレイデバイス40のための入力デバイスである。マイクロフォン46がこのデバイスにデータを入力するために使用される時、典型的なディスプレイデバイス40の動作を制御するために、ユーザによって音声命令が与えられる場合がある。
【0041】
電源50は、当該技術分野において周知の各種のエネルギー貯蔵デバイスを含むことができる。例えば、1つの実施形態では、電源50は、例えばニッケル−カドミウム電池又はリチウムイオン電池のような、充電可能な電池である。別の実施形態では、電源50は、キャパシタ、若しくはプラスチック太陽電池、及びソーラーセル塗料を含む太陽電池や、キャパシタ、あるいは再充電可能なエネルギー源である。別の実施形態では、電源50は、壁のコンセントから電力を受け取るように構成される。
【0042】
いくつかの実施では、上述したように、制御プログラム機能が、電子ディスプレイシステム内の幾つかの場所に位置することができるドライバコントローラ内に常駐する。いくつかの場合では、制御プログラム機能が、アレイドライバ22内に常駐する。当業者であれば、上述した最適化が、任意の数のハードウェア及び/又はハードウェア構成要素において、種々の構成で実施されうることを認識するであろう。
【0043】
上述された原理にしたがって動作する干渉変調器の構造の詳細は、広範に変形可能である。例えば、図7A乃至図7Eは、可動反射層14及びその支持構造の5つの異なる実施形態を図示している。図7Aは、図1の実施形態の断面であり、金属材料14のストリップが、直交して延びている支柱18上に堆積されている。図7Bでは、可動反射層14は、連結部32において、そのコーナのみが支柱に固定される。図7Cでは、可動反射層14は、フレキシブルな金属からなる変形可能層34から吊り下げられている。変形可能層34は、変形可能層34の周辺まわりにおいて、基板20に直接的又は間接的に接続している。これらの接続部は、本明細書では、支持ポスト18と称される。図7Dで例示する実施形態は、変形可能層34が載る支持ポストプラグ42を含む支持ポスト18を有している。図7A乃至図7Cのように、可動反射層14は、キャビティ上に吊るされたままであるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学スタック16との間のホールを満たすことにより、支持ポストを形成しない。むしろ、支持ポストは、支持ポストプラグ42を形成するために使用される平坦化材料から形成される。図7Eに例示する実施形態は、図7Dで示される実施形態に基づくが、図示されていない追加の実施形態に加えて、図7A乃至図7Cに例示される実施形態の任意と機能するように適応されうる。図7Eに示す実施形態では、金属あるいは他の導電材料からなる追加層が、バス構造44を形成するために用いられた。これは、干渉変調器の裏側に沿った信号ルーティングを可能にし、基板20上に形成されねばならない多くの電極を削減する。
【0044】
図7で示されるような実施形態では、干渉変調器は、透明基板20の正面側からイメージを見ることができ、その反対側には変調器が構成される直接表示デバイスとして機能する。これら実施形態では、反射層14は、変形可能層34及びバス構造44を含む基板20の反対側である反射層側上の干渉変調器のある部分を光学的にシールドする。これは、シールドされた領域が、イメージ品質に悪影響を与えずに構成され作動されることを可能にする。この分離可能な変調器アーキテクチャによって、この変調器の電気機械的局面及び光学的局面のために使用される構造設計及び材料が選択され、互いに独立して機能することを可能にする。更に、図7C乃至図7Eに示す実施形態は、反射層14の光学特性を、その機械特性から切り離すことに由来する更なる利点を有している。これらは、変形可能層34によって実行される。これは、反射層14のために使用される構造設計及び材料が、光学特性の観点から最適化されることと、変形可能層34のために使用される構造設計及び材料が、所望の機械特性の観点から最適化されることとを可能にする。
【0045】
図8Aは、図7Cに例示する干渉変調器に類似した微小電気機械システムデバイス(MEMS)800の実施形態の断面図を例示する。当業者には明らかになるであろうが、本明細書で提供されるある教示はまた、例えば図7D及び図7Eに例示するような干渉変調器のようなその他のMEMSデバイスにも利用可能である。本明細書で開示するデバイス800は、基板810、可動コンダクター840、変形可能層870、及び複数の支持ポスト880を含む。例示する実施形態では、コネクター872が、可動コンダクター840を変形可能層870へ固定する。「メカニカル層」、「フレックス層」という用語はまた、変形可能層870を称するためにも使用される。また、本明細書において、支持ポスト880は、「サポート」あるいは「ポスト」とも称される。いくつかの構成では、サポートは、孤立したカラムではなく、部分的にあるいは完全に取り囲む壁を含むことに留意されたい。MEMSデバイス800が干渉変調器である実施形態では、このデバイスは、上述したように、更に基板810上に形成された光学スタック820を備えており、可動コンダクター840はミラーである。また、当業者によって理解されるように、MEMSデバイス、及び干渉変調器を製造するための方法について本明細書で提供された説明は、他のタイプのMEMSデバイスに対しても適用可能である。
【0046】
再び図8Aに示すように、変形可能層870及び少なくとも1つのポスト880は統合される。いくつかの実施形態では、変形可能層870と全てのポスト880とが統合される。以下により詳しく説明するように、いくつかの実施形態では、統合された変形可能層870及びポスト880は、同じステップで形成される。説明した実施形態は、統合された変形可能層とポスト880との間であって、(上から見た場合)実質的に単一の弓形又は凸形状の表面を有する移行部890を備える。そのような移行部890を製造する方法の実施形態を、以下により詳細に説明する。
【0047】
図9は、例えば図8Aに示すように、MEMSデバイスが光学変調器であるMEMSデバイス800の実施形態を製造する方法の実施形態900を例示するフローチャートである。この記述は、図8B乃至図8Gに例示するある中間構造を参照する。当業者であれば、選択された具体的な材料に依存して、本方法の幾つかの実施形態が、例えば、エッチングストップ及び/又はハードマスクを形成する追加ステップを含むことを理解するであろう。当業者であれば、幾つかの実施形態では、幾つかのステップが異なる順序及び/又は組み合わされた順序で実現されることを理解するであろう。
【0048】
ステップ910では、上述したように、光学スタック820が基板810上に形成される。いくつかの実施形態では、図8Bで例示されるように、光学スタック820は、電極層822、部分反射層824、及び誘電層826を含む。例示した実施形態では、電極層822および部分反射層824は、基板820上に形成され、パターン化され、その上に誘電層826が形成される。
【0049】
ステップ920では、図8Cに例示されるように、第1の犠牲層830が光学スタック820の上に形成される。例示された実施形態では、第1の犠牲層830は、約300Åから約10,000Åの厚みであり、更に好適には、約1000Åから約3000Åの厚みである。いくつかの実施形態では、第1の犠牲層830の厚みは本質的に一定である。第1の犠牲層830は、第1の犠牲材料を含む。適切な犠牲材料は、例えば、無機犠牲材料及び有機犠牲材料のように当該技術分野で知られている。適切な無機犠牲材料の一例は、シリコン、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、ニオブ、モリブデン、およびタングステンを含む。適切な有機犠牲材料の一例は、光反応性ポリマー、フォトレジスト、およびポリメタクリル酸メチル(PMMA)のようなポリマーを含む当該技術で既知の高分子材料を含んでいる。第1の犠牲層830は、選択された具体的な犠牲材料に基づいて、スピンオン、物理的気相成長法(PVD)、スパッタリング、化学気相堆積、原子層成長法、及びこれらの変形を含む当該技術で周知の方法を用いて形成される。
【0050】
いくつかの好適な実施形態では、例えば、第1の犠牲材料であるモリブデンは、XeFを用いてエッチングすることができる。
【0051】
ステップ930では、図8Cに示すように、第1の犠牲層830の上に電導層840’が形成される。MEMSデバイスが干渉変調器である実施形態では、電導層840’はまた、「反射層」あるいは「ミラー層」とも称される。これらの実施形態では、電導層は、例えばアルミニウム、チタン、クロム、銀、あるいは金のような反射面を含む。結果として生じる構造は、図8Cに例示されている。電導層840’を形成する方法は、例えばPVD、CVD、ALD、およびこれらの変形のように当該技術で知られている。いくつかの実施形態では、電導層840’は約0.5μm厚から約1.5μm厚であり、好適には1μm厚である。いくつかの実施形態では、電導層840’は複数のサブレイヤを含む合成物である。合成電導層840’のいくつかの実施形態は、例えば反射率、剛性、重量、製造の容易さ等のような改良された性質を示す。
【0052】
ステップ940では、電導層840’がパターン化され、図8Dに例示するように、可動コンダクター840が形成される。上述したように、例示する実施形態では、可動コンダクター840は、可動ミラーである。例示した実施形態では、電導層840’および第1の犠牲層830は、同じマスクを用いてパターン化される。他の実施形態では、電導層840’および第1の犠牲層830は、別々にパターン化される。例えば、いくつかの実施形態では、電導層840’がパターン化され、可動コンダクター840が形成された後、可動コンダクター840は、それ自身が、第1の犠牲層830をパターン化するハードマスクとして作用する。いずれの場合も、第1の犠牲材料内に、可動コンダクター840すなわちミラーに隣接した1又は複数の開口部842が形成される。特に、第1の犠牲層830と可動コンダクター840との間にステップまたは棚844が形成される。この重要性については以下に述べる。結果として得られる構造を図8Dに例示する。
【0053】
ステップ950では、可動コンダクター840と、第1の犠牲層の開口部842において露出された第1の犠牲層830および光学スタック820の一部との上に第2の犠牲層850が形成され、図8Eに例示するような構造が提供される。例示する実施形態では、第2の犠牲層850は、可動コンダクター840と同様に、ステップすなわち棚844をも実質的に覆う。例示する実施形態では、第2の犠牲層850は、実質的に、第1の犠牲材料内の開口部842をも満たす。第2の犠牲層850は、第2の犠牲材料を含む。いくつかの好適な実施形態では、この第2の犠牲材料は、第1の犠牲材料とは異なる。いくつかの実施形態では、この第2の犠牲層850は、平坦層である。本明細書で用いられているように、用語「平坦」(planar)は、その通常の意味で使用され、特に、その上に形成された面よりも比較的平滑である面を称するために使用される。平坦層の表面は必ずしも、完全には平滑ではない。いくつかの好適な実施形態では、この第2の犠牲材料は、例えばフォトレジストのような光反応性材料である。いくつかの好適な実施形態では、第2の犠牲材料は、例えばレジスト、フォトレジスト、又は平坦化材料のような自己平坦化材料を含む。平坦化材料の一例は、スピンオングラス(SOG:spin-on glass)、又はスピンオン誘電体(SOD:spin-on dielectric)を含む。本明細書で使用されるように、用語「自己平坦化」は、通常の意味で使用され、特に、平面が配置される材料を称するために称される。第2の犠牲層850は、選択された犠牲材料に依存して、当該技術における周知の方法を用いて形成される。いくつかの好適な実施形態では、第2の犠牲層850は、スピンコーティングによって形成される。いくつかの実施形態では、第2の犠牲層850の厚みの一様性及び/又は厚みは重要ではない。第2の犠牲層850の厚みは、具体的な用途に依存する。いくつかの好適な実施形態では、第2の犠牲層は、約0.2μmから約3μmの厚みである。他の実施形態では、第2の犠牲層850は、堆積されたほど平坦ではなく、例えば、研磨、エッチング、リフロー、及び/又は当該技術で周知の他の堆積後処理による個別のステップで平坦化される。
【0054】
ステップ960では、当該技術で周知の方法を用いて第2の犠牲層850がパターン化され、第2の犠牲層の中に1又は複数の第1の開口部852が形成され、図8Fに例示するような構造が提供される。第1の開口部852は、実質的に、(図8Dに示すような)第1の犠牲層における開口部842と実質的に揃っているか、及び/又は同じ位置内にある。例示する実施形態では、第1の開口部の壁854は、第2の犠牲材料と並んでいる。例示する実施形態では、光学スタック820は、第2の開口部の底856の少なくとも一部を形成する。(例示しない)他の実施形態では、別の層(例えば、基板810、あるいは反射低減層の場合には、例えば基板810上に形成された黒いマスク)が、第2の開口部の底856の少なくとも一部を形成する。第2の犠牲層の上面858と、第1の開口部の壁854との間の移行部は、単一のステップすなわち棚862を備える。例示された実施形態では、第1の開口部の壁854を形成する第2の犠牲材料は、実質的に、可動コンダクター840と、第1の犠牲層830とを覆う。例示した実施形態はまた、第2の犠牲層内の第2の開口部866を備える。いくつかの実施形態では、第2の開口部866は、実質的に可動コンダクター840すなわちミラー上の中心にある。以下に更に詳しく説明するように、いくつかの実施形態では、コネクター(図8Aにおける872)は、第2の開口部866によって形成される。
【0055】
ステップ960で形成された壁854、及び/又はステップすなわち棚862は、第2の犠牲層850の上に、比較的一様な変形可能層/ポスト構造(図8Aにおける870及び880)を形成する際の助けになる。そのような層形成の助けになる表面トポロジーは、当該技術で周知である。いくつかの実施形態では、壁854は、実質的に滑らかに傾斜しており、これによって、例えば例示した実施形態の例では、滑らかなステップを形成する。いくつかの実施形態では、ステップ862は、急ではなくて、丸いか緩やかである。そのような特徴の形成にふさわしい処理は当該技術で知られている。いくつかの実施形態では、この処理は、第2の犠牲層850の堆積されたままのトポロジーを再形成する。例えば、第2の犠牲材料が、光反応性材料を備える実施形態では、ステップ962のいくつかの実施形態は、光反応性材料の改良された露光、例えば、非均一な露光、非最適な波長における露光、又は照射のうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施形態では、この処理は、第2の犠牲層850のパターニング後のトポロジーを再形成する。例えば、いくつかの実施形態では、第2の犠牲層850は、例えば加熱することによって、エッチング後に、リフローされる。
【0056】
ステップ970では、変形可能層870が、当該技術で周知の方法を用いて第2の犠牲層850の上に形成され、図8Gに例示するような構造が提供される。例示する実施形態では、コネクター872及びポスト880が、変形可能層870と一体的に形成される。
【0057】
いくつかの実施形態では、変形可能層870は共形である。例えば、例示された実施形態では、変形可能層870とポスト880との間の移行部890は、実質的に、第2の犠牲層850内のステップすなわち棚862によって形成された単一のステップを備えている。
【0058】
ステップ980では、第2の犠牲材料が実質的に完全に除去及び/又はエッチング除去される。当業者であれば、特定のエッチング条件は、第2の犠牲材料が何であるかに依存することを理解するであろう。いくつかの実施形態では、第2の犠牲材料は、例えば図8Aに例示するような構造であるデバイス内の他の構造に対して選択的に除去される。いくつかの実施形態では、第2の犠牲材料が、灰化によって除去される。ここでは、例えば第2の犠牲材料は、レジスト、フォトレジスト、あるいは平坦化材料である。他の実施形態では、第2の犠牲材料が、例えば、反応性イオンエッチング及び/又はガス層エッチング液(例えばXeF)のような当該技術で知られた別の方法によってエッチング除去される。いくつかの実施形態では、第1の犠牲の材料が、同じステップで除去される。他の実施形態では、第1の犠牲材料が、異なるステップで除去される。第1及び第2の犠牲材料の両方を除去して得られる構造が、図8Aで例示される。
【0059】
図10Aは、図8Eで例示される構造に対応する構造を例示する。ここでは、自己平坦化ではない材料が、ステップ950において第2の犠牲層1050を形成するために使用される。一例は、堆積条件の下で共形層を形成する材料である。図8Eに例示する実施形態のように、ステップ1044を覆うのではなく、第2の犠牲層1050は、下にあるトポロジーと一致し、従って、それ自体が、第1のステップすなわち棚1064を備える。
【0060】
例えば上記ステップ960に記載したように、第2の犠牲層1050を通り抜ける第1の開口部1052を形成することによって、図10Bに例示するように、第2の犠牲層内の第2のステップすなわち棚1062となる。例示する実施形態では、第2のステップ1062は、図8Fに例示する緩やかなステップ862に比べて急である。第2の開口部1052の壁1054もまた、図8Fに例示する傾斜した壁854と比べて急である。
【0061】
図10Cに例示する実施形態では、例えばステップ970で上述したような第2の犠牲層1050の上に形成された変形可能層1070は、第2の開口部の壁1054及びその周りにおける凹凸な堆積から生じる非均一領域1074を含む。例示された実施形態では、薄い領域又は厚い領域の何れかである変形可能層1070における非均一は、例えば、不十分な剛性、強すぎる剛性、あるいは欠陥のような変形可能層1070における望まれない及び/又は予測できない機械的特性となる。更に、例示する実施形態では、第2の犠牲層1050における第1及び第2のステップすなわち棚1064,1062は、支持ポスト1080と変形可能層1070との間の移行部を形成する。これは、少なくとも2つのアーチ型又は凸形状の面1090a,1090bを備える。この構成もまた、完成したデバイスにおける予測不能な特性をもたらす。いくつかの実施形態では、第2の犠牲層における第1のステップ1064は、変形可能層に、第1の開口部1052を埋めさせず、代わりに「ブリッジ」1076を形成させる。変形可能層1070は支持されていないので、この種の欠陥の結果、機能を持たないデバイスとなる。
【0062】
当業者であれば、例えば、コンポーネント及び/又はステップの追加及び/又は削除、及び/又はそれらの順番の変更によって、上述した装置及び製造プロセスを変更することが可能であることを理解するであろう。更に、本明細書に記載の方法、構造、及びシステムは、例えば、他のタイプの光学変調器のような他のタイプのMEMSデバイスを含む他の電子デバイスの製造に役に立つ。
【0063】
更に、上記例示した記載が、様々な実施形態に適用される本発明の顕著な特徴を示し、説明し、指摘した一方、例示されたデバイス又はプロセスの形態及び詳細における様々な省略、代用、及び変更が、本発明の精神から逸脱することなく、当業者によってなされることが理解されるであろう。認識されるように、いくつかの特徴は、他のものとは別々に使用されるか又は実行されうるので、本発明は、本明細書で記載した特徴及び利益の全てを提供しない形態内で具体化されうる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】図1は、干渉変調器ディスプレイの1つの実施形態の一部を示す等測図であり、第1の干渉変調器の可動反射層が弛緩位置にあり、第2の干渉変調器の可動反射層がアクチュエート位置にある図である。
【図2】図2は、3×3の干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの1つの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図3は、図1に示す干渉変調器の1つの典型的な実施形態における印加電圧に対する可動ミラー位置の図である。
【図4】図4は、干渉変調器ディスプレイを駆動するために使用される行電圧と列電圧のセットを示す図である。
【図5A】図5Aは、図2の3x3干渉変調器ディスプレイにおけるディスプレイデータの1つの典型的なフレームを例示する。
【図5B】図5Bは、図5Aのフレームに書き込むために使用されうる行信号及び列信号の1つの典型的なタイミング図を例示する。
【図6A】図6Aは、複数の干渉変調器を備えるビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を例示するシステムブロック図である。
【図6B】図6Bは、複数の干渉変調器を備えるビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を例示するシステムブロック図である。
【図7A】図7Aは、図1に示すデバイスの断面図である。
【図7B】図7Bは、干渉変調器の代替実施形態を示す断面図である。
【図7C】図7Cは、干渉変調器の別の代替実施形態を示す断面図である。
【図7D】図7Dは、干渉変調器の更に別の代替実施形態を示す断面図である。
【図7E】図7Eは、干渉変調器の追加代替実施形態を示す断面図である。
【図8A】図8Aは、開示されたMEMSデバイスの実施形態の断面図と、その製造の実施形態における中間段階とを示す。
【図8B】図8Bは、開示されたMEMSデバイスの実施形態の断面図と、その製造の実施形態における中間段階とを示す。
【図8C】図8Cは、開示されたMEMSデバイスの実施形態の断面図と、その製造の実施形態における中間段階とを示す。
【図8D】図8Dは、開示されたMEMSデバイスの実施形態の断面図と、その製造の実施形態における中間段階とを示す。
【図8E】図8Eは、開示されたMEMSデバイスの実施形態の断面図と、その製造の実施形態における中間段階とを示す。
【図8F】図8Fは、開示されたMEMSデバイスの実施形態の断面図と、その製造の実施形態における中間段階とを示す。
【図8G】図8Gは、開示されたMEMSデバイスの実施形態の断面図と、その製造の実施形態における中間段階とを示す。
【図9】図9は、図8Aで例示されたMEMSデバイス製造方法の実施形態のフローチャートである。
【図10A】図10Aは、MEMSデバイスの別の実施形態における製造の断面中間段階を例示する。
【図10B】図10Bは、MEMSデバイスの別の実施形態における製造の断面中間段階を例示する。
【図10C】図10Cは、MEMSデバイスの別の実施形態における製造の断面中間段階を例示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小電気機械システムデバイスを製造する方法であって、
第1の犠牲層の上に電導層の形成することと、
前記電導層から可動コンダクターをパターン化することと、
前記可動コンダクター及び第1の犠牲層の上に第2の犠牲層からなる平坦層を形成することとを備える方法。
【請求項2】
前記第2の犠牲層を形成することは、前記層をリフローすること、前記層の非均一露光、非最適波長における前記層の露光、前記層の加圧、またはこれらの組み合わせを備える請求項1の方法。
【請求項3】
前記第2の犠牲層を形成する前に前記第1の犠牲層に、前記可動コンダクターに隣接した開口部を形成することを更に備える請求項1の方法。
【請求項4】
前記第2の犠牲層に、前記可動コンダクターに隣接し、前記第1の犠牲層の開口部と実質的に揃っている第1の開口部を形成することを更に備える請求項3の方法。
【請求項5】
前記第2の犠牲層に、実質的に前記可動コンダクター上の中心にある第2の開口部を形成することを更に備える請求項4の方法。
【請求項6】
前記第2の犠牲層の前記第1の開口部は、前記可動コンダクター及び前記第1の犠牲層を実質的に覆う実質的に滑らかなステップを形成する請求項4の方法。
【請求項7】
前記第2の犠牲層の上に変形可能層を形成することを更に備える請求項6の方法。
【請求項8】
前記変形可能層は、前記滑らかなステップと実質的に一致する請求項7の方法。
【請求項9】
前記変形可能層を形成した後に、実質的に前記第2の犠牲層の全体を除去することを更に備える請求項7の方法。
【請求項10】
前記第2の犠牲材料は、自己平坦化材料である請求項1の方法。
【請求項11】
前記自己平坦化材料は、レジスト、フォトレジスト、スピンオングラス、スピンオン誘電体、あるいはそれらの組み合わせを備える請求項10の方法。
【請求項12】
前記微小電気機械システムデバイスは、光学変調器である請求項1の方法。
【請求項13】
請求項1乃至12のうちの何れかの方法によって製造される干渉変調器。
【請求項14】
第1の犠牲層の上に形成された可動コンダクターと、
前記可動コンダクターおよび前記第1の犠牲層の上に形成された平坦な第2の犠牲層とを備える微小電気機械システムデバイス。
【請求項15】
ミラーに隣接し、前記第1の犠牲材料内にある第1の開口部を更に備える請求項14の微小電気機械システムデバイス。
【請求項16】
前記ミラーに隣接し、前記第2の犠牲材料内にある第2の開口部を更に備える請求項15の微小電気機械システムデバイス。
【請求項17】
前記第2の犠牲材料の上に形成された変形可能層を更に備える請求項16の微小電気機械システムデバイス。
【請求項18】
前記第2の犠牲層は、自己平坦化材料を備える請求項14の微小電気機械システムデバイス。
【請求項19】
前記自己平坦化材料は、レジスト、フォトレジスト、スピンオングラス、スピンオン誘電体、あるいはこれらの組み合わせを備える請求項18の微小電気機械システムデバイス。
【請求項20】
光学変調器である請求項14の微小電気機械システムデバイス。
【請求項21】
干渉変調器を製造する方法であって、
第1の犠牲層を形成することと、
前記第1の犠牲層の上にミラー層を形成することと、
反射層をパターニングしてミラーを形成することと、
前記ミラー及び前記第1の犠牲層の上に第2の犠牲層をスピンオンンすることとを備える方法。
【請求項22】
前記第2の犠牲層は、レジスト、フォトレジスト、スピンオングラス、スピンオン誘電体、あるいはそれらの組み合わせを備える請求項21の方法、
【請求項23】
前記パターニングされた電導層に隣接した第1の開口部を、前記第2の犠牲層内に形成することを更に備える請求項21の方法。
【請求項24】
前記第2の犠牲層内の第1の開口部は、前記可動コンダクター及び前記第1の犠牲層を実質的に覆う実質的に平滑なステップを形成する請求項23の方法。
【請求項25】
前記第2の犠牲層の上に変形可能層を形成することを更に備える請求項24の方法。
【請求項26】
前記変形可能層は、前記滑らかなステップに実質的に一致する請求項25の方法。
【請求項27】
前記変形可能層は、少なくとも部分的に、前記第2の犠牲層内の前記第1の開口部を埋め、これによって、前記変形可能層と統合された支持ポストを形成する請求項25の方法。
【請求項28】
前記第2の犠牲層をエッチング除去することを更に備える請求項21の方法。
【請求項29】
請求項21乃至28のうちのいずれかの方法によって製造された干渉変調器。
【請求項30】
基板と、
変形可能層と、
前記基板と前記変形可能層との間に伸びており、前記変形可能層と統合された複数のポストと、
前記変形可能層の近傍であって、前記基板上に形成された光学スタックと、
前記光学スタックと前記変形可能層との間に配置された可動ミラーと、
前記可動ミラーを前記変形可能層へ固定するコネクターと、
実質的に単一の弓形表面を備えた、前記変形可能層とポストとの間の移行部とを備える装置。
【請求項31】
前記光学スタック及び前記可動ミラーのうちの少なくとも1つと電気的に通信し、イメージデータを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサと電気的に通信するメモリ素子とを更に備える請求項30の装置。
【請求項32】
少なくとも1つの信号を、前記光学スタック及び前記可動ミラーのうちの少なくとも1つへ送るように構成された駆動回路を更に備える請求項31の装置。
【請求項33】
前記イメージデータのうちの少なくとも一部を前記駆動回路へ送るように構成されたコントローラを更に備える請求項32の装置、
【請求項34】
前記イメージデータを前記プロセッサへ送るように構成されたイメージソースモジュールを更に備える請求項31の装置。
【請求項35】
前記イメージソースモジュールは、受信機、トランシーバ、および送信機のうちの少なくとも1つを備える請求項34の装置。
【請求項36】
入力データを受け取り、かつ前記入力データを前記プロセッサへ通信するように構成された入力デバイスを更に備える請求項31の装置。
【請求項37】
基板手段と、
装置内の動作を制御する変形可能手段と、
前記変形可能手段と統合され、前記変形可能手段を支持する支持手段と、
前記支持手段を前記変形可能手段と、予め定めた機械特性を持つ物理的にロバストな構造で統合する移行手段と、
前記装置をアクチュエートし、前記基板と前記変形可能層との間に配置された可動手段と、
前記可動手段を前記変形可能手段に固定する接続手段とを備える装置。
【請求項38】
前記基板手段はガラス基板を備える請求項37の装置。
【請求項39】
前記変形可能手段は、変形可能層を備える請求項37又は請求項38の装置。
【請求項40】
前記支持手段は複数のポストを備える請求項37又は38又は39の装置。
【請求項41】
前記移行手段は、単一のアーチ形表面を備える請求項37又は38又は39又は40の装置。
【請求項42】
前記移行手段を形成する手段を更に備える請求項41の装置。
【請求項43】
前記移行手段を形成する手段は、前記可動手段の上に形成された平坦な犠牲層を備える請求項42の装置。
【請求項44】
前記可動手段は、可動コンダクターを備える請求項37又は38又は39又は40又は41の装置。
【請求項45】
前記接続手段はコネクターを備える請求項37又は38又は39又は40又は41又は42の装置。
【請求項46】
干渉変調器を操作する方法であって、
前記干渉変調器は、
基板と、
変形可能層と、
前記基板と前記変形可能層との間に伸びており、前記変形可能層と統合された複数のポストと、
前記変形可能層の近傍であって、前記基板上に形成された光学スタックと、
前記光学スタックと前記変形可能層との間に配置され、少なくとも弛緩位置とアクチュエート位置との間で移動可能なミラーと、
前記可動ミラーを前記変形可能層へ固定するコネクターと、
実質的に単一の弓形表面を備えた、前記変形可能層とポストとの間の移行部とを備え、
前記方法は、前記可動ミラーを前記弛緩位置から前記アクチュエート位置へ移動させるのに十分な電圧を前記可動ミラーに加える方法。
【請求項47】
前記第1の電圧は約+5ボルトである請求項46の方法。
【請求項48】
第2のミラーを前記アクチュエート位置から前記弛緩位置へ移動させるのに十分な電圧を前記可動コンダクターに加えることを更に備える請求項46の方法。
【請求項49】
前記第2の電圧は約−5ボルトである請求項48の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【公表番号】特表2008−514993(P2008−514993A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533523(P2007−533523)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/032331
【国際公開番号】WO2006/036518
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(505258472)アイディーシー、エルエルシー (122)
【Fターム(参考)】