説明

蒸気配管、蒸気配管を使用した蒸気ボイラ

【課題】蒸気の送気に対して酸化が防止され、低価格で延性の高い蒸気配管、蒸気配管を使用した蒸気ボイラを提供する。
【解決手段】水蒸気を送気する蒸気配管Pであって、18クロムステンレスからなる鋼管の内周面PIには、内面肉盛り溶接法又は金属粉末レーザークラッド法によりインコロイまたはインコネルが溶着されてコーティング層MIが形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温蒸気を送気する蒸気配管、蒸気配管を使用した蒸気ボイラに関する。
【背景技術】
【0002】
近年における蒸気ボイラ(例えば、発電所やごみ焼却炉のボイラ)は、蒸気条件が高温高圧化の傾向にあり、火炎側におけるボイラ伝熱管(蒸気配管)は、高温腐食損傷が発生する可能性がある。
【0003】
このため、一般的には、水蒸気温度600℃級のボイラ過熱器管にはSUS310系ステンレス鋼を、また、水蒸気温度を700℃級のボイラ過熱器管にはニッケル基合金を適用して高温腐食寿命の延命を図る方法が実施または計画されている。
【0004】
ところで、上述したボイラは、伝熱管が著しい高温腐食損傷を受ける可能性がある。この場合、SUS310系ステンレス鋼、ニッケル基合金等の耐食材料では防食効果が十分でない可能性があり、伝熱管の腐食寿命が数年以内と見積もられる場合がある。
【0005】
このような高温腐食環境において使用される金属材料では、ボイラ伝熱管に水蒸気を噴霧し高温腐食環境の水蒸気濃度を増大させることにより、ボイラ伝熱管外面(火炎側)等の金属材料の高温腐食を防止することができ、特に、高温腐食を防止して腐食寿命を大幅に延長可能としたボイラ伝熱管が開発されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−280627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、近年、火力発電用ボイラの蒸気条件600℃から700℃に昇温した水蒸気を蒸気配管内に流すことに取り組まれており、特許文献1のように水蒸気温度400℃級ボイラ過熱器管では、ボイラ伝熱管(蒸気配管)外面の高温腐食を防止することができるものの、蒸気配管内面に650℃以上に昇温した水蒸気を流すためには、酸化防止の面からもSUS310系ステンレス鋼及びニッケル基合金が必要とされている。
【0008】
しかしながら、SUS310系ステンレス鋼(25クロムステンレス鋼)は材料価格が高価であることと、ニッケル基合金は延性が低く曲げ加工時に亀裂が生じ易い問題を有していた。
このようなことから、650℃以上の高温蒸気を通気させても耐酸化性を有し、低価格で曲げ加工性が改良された蒸気配管が望まれていた。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、650℃以上の過熱蒸気の送気に対しても酸化が防止され、低価格で延性の高い蒸気配管、蒸気配管を使用した蒸気ボイラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明に係る蒸気配管は、水蒸気を送気する蒸気配管であって、18クロムステンレスからなる鋼管の内周面をニッケル基合金で覆ったことを特徴とする。
【0011】
これにより、蒸気配管には18クロムステンレスからなる鋼管を使用することで材料価格が安価となる。鋼管の内周面は、延性の優れたニッケル基合金で覆われるので延性が高くなり1000℃の高温曲げ加工でも亀裂が生じない。従って、鋼管の内部に650℃以上の水蒸気を送気させても酸化を防止することができる。
【0012】
また、前記ニッケル基合金として、インコロイ(登録商標)又はインコネル(登録商標)を用いることを特徴とする。
これにより、ニッケル基合金としてインコロイ(低熱収縮性を有する鉄ニッケル合金)を用いることで、延性が高くなるので例えば曲げ加工を施しても亀裂の発生が無くなり酸化が防止される。また、インコネル(ニッケル基合金)を用いることで耐熱性や耐酸化性が得られ、優れた延性も得られる。
【0013】
また、前記内周面をニッケル基合金で覆う方法として、内面肉盛り溶接法又は金属粉末レーザークラッド法を用いることを特徴とする。
これにより、鋼管の内周面や継ぎ部を均等にコーティングすることができるので、650℃以上の水蒸気を送気する蒸気配管として18クロムステンレスからなる廉価な鋼管を使用することができ、650℃以上の水蒸気を送気しても酸化を防止することができる。
【0014】
また、前記内周面をニッケル基合金で覆った後に、熱間曲げ加工を施すことを特徴とする。
これにより、蒸気配管の内周面が延性を有するニッケル基合金で覆われるので、1000℃以上の熱間曲げ加工を施しても亀裂の発生を防止することができる。これにより、650℃以上の水蒸気を送気しても内周面の酸化防止が図られる。
【0015】
本発明に係る蒸気ボイラでは、水蒸気を発生させる蒸気ボイラであって、前記蒸気ボイラのボイラ本体に接続する蒸気配管として、上述した蒸気配管を用いることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、蒸気ボイラのボイラ本体に接続される蒸気配管として、非加熱部に使用される蒸気配管が650℃以上の水蒸気を送気する場合は、内周面が前記ニッケル基合金で覆われた蒸気配管が使用される。これにより、配管の材料費が廉価となるだけでなく、配管施工時に熱間曲げ加工を施しても亀裂の発生が防止され、650℃以上の過熱蒸気を送気に対しても酸化を防止することができる。
【0017】
また、前記蒸気配管は、前記蒸気ボイラの再熱器に接続する蒸気配管であることを特徴とする。
これにより、非加熱部において蒸気ボイラの再熱器に接続する蒸気配管が650℃以上の水蒸気を送気する場合は、配管の材料費が廉価となるだけでなく、650℃以上の過熱蒸気を再熱器に送気しても酸化を防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、蒸気配管には、18クロムステンレスからなる廉価な鋼管を使用することができると共に、その内周面は、延性の優れたニッケル基合金で覆われるので1000℃の高温曲げ加工でも亀裂が生じない。
これにより、内周面がニッケル基合金で覆われた蒸気配管を発電プラント及び発電プラントの蒸気ボイラに使用することで、650℃以上の水蒸気を送気させても酸化を防止することができ、蒸気配管及び発電プラントを廉価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】発電プラントの配管系統図である。
【図2】レーザークラッド法により配管内周面にニッケル基合金をコーティングする状態の説明図であって、(a)は配管の断面を示す側面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図3】(a)は直管の蒸気配管内周面にニッケル基合金をコーティングした状態を示す断面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
【図4】曲がり蒸気配管の内周面にニッケル基合金をコーティングした状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係る蒸気配管ついて図面を参照して説明する。
【0021】
(発電プラント及び蒸気ボイラ)
図1に示す発電プラントの配管系統図において、発電プラント1は、燃料を燃焼させることにより過熱蒸気を発生させる蒸気ボイラ2と、この蒸気ボイラ2で発生した過熱蒸気が後述する配管を介して供給される蒸気タービン3と、蒸気タービン3により駆動される発電機4とから構成されている。
【0022】
蒸気ボイラ2は、例えば、石炭等の燃料を燃焼させることで、水を加熱して蒸気を発生させる熱交換器の一種であり、一次過熱蒸気を発生させる過熱器10と後述する高圧タービンT1から導入された蒸気を再過熱して二次過熱蒸気を発生させる再熱器12とを備えている。
【0023】
蒸気タービン3は、過熱器10で発生した一次過熱蒸気によって駆動される一次タービンとしての高圧タービンT1と、再熱器12で再加熱された二次過熱蒸気によって駆動される二次タービンとしての中圧タービンT2と、中圧タービンT2からの排気によって駆動される低圧タービンT3とを備えている。
【0024】
蒸気ボイラ2における過熱器10の出口側は、第1の蒸気配管6により高圧タービンT1の一端側と連通接続されており、高圧タービンT1の他端側は、第2の蒸気配管7により蒸気ボイラ2の再熱器12入口側と連通接続されている。これにより、過熱器10から供給される一次過熱蒸気は、高圧タービンT1の一端側に導入されると共に高圧タービンT1の他端側から排気される過熱蒸気は再熱器12に導入されて再過熱されるようになっている。
【0025】
また、再熱器12の出口側は、第3の蒸気配管8により中圧タービンT2の一端側に連通接続されており、中圧タービンT2の他端側は、第4の蒸気配管9により低圧タービンT3と連通接続されている。
【0026】
夫々のタービンT1,T2及びT3の回転軸は、これと同軸上にある発電機4の回転軸と連結され、この回転軸が各タービンT1,T2及びT3によって回転駆動されて発電される。
【0027】
発電プラント1における蒸気ボイラ2の過熱器10、再熱器12及び少なくとも蒸気ボイラ2に接続される蒸気配管には、廉価で延性の高い18クロムステンレスからなる鋼管が使用される。
ここで、18クロムステンレスとは、例えば、JIS G3459のSUS316系、SUS304系などのステンレス鋼である。
特に、蒸気ボイラ2の過熱器10、再熱器12及び蒸気ボイラ2外側の非加熱部にあって、過熱器10の出口に連通接続され高温(650℃以上)の過熱蒸気を送気する第1の蒸気配管6及び再熱器12の出口から高温の過熱蒸気を排気する第3の蒸気配管8の内周面には後述するニッケル基合金がコーティングされる。
【0028】
蒸気ボイラ2内部の過熱器10、再熱器12では、650℃を超える蒸気配管の外周面にも、亀裂防止並びに酸化防止の面からニッケル基合金がコーティングされる。
尚、使用条件によっては、蒸気ボイラ2外側の非加熱部における環境として、酸化し易い条件下では、上述した各蒸気配管の外周面にもニッケル基合金をコーティングしたものを使用することができる。
【0029】
(発電プラントの作動)
次に発電プラント1の作動に付き説明する。
蒸気ボイラ2に導入された水は、過熱器10によって過熱されて一次過熱蒸気となる。この一次過熱蒸気は、第1の蒸気配管6を送気して高圧タービンT1の一端側に導入されて高圧タービンT1を作動させる。高圧タービンT1の他端側から排気された過熱蒸気は、第2の蒸気配管7を送気して再熱器12に導入されて650℃以上の二次過熱蒸気となる。
【0030】
再熱器12の出口側から排気されて中圧タービンT2の一端側に導入された二次過熱蒸気は、中圧タービンT2を作動させた後、第4の蒸気配管9を介して低圧タービンT3へ導入され、この低圧タービンT3を作動させる。このようにして、蒸気タービン3を構成する高圧タービンT1、中圧タービンT2及び低圧タービンT3が作動して発電機4を駆動することで電力が発生する。
【0031】
(蒸気配管)
次に、発電プラント1及び蒸気ボイラ2において使用される蒸気配管に付き、図3,図4を参照して説明する。図3(a)、(b)には直管状の蒸気配管Pの断面図が示されており、図4には曲がり蒸気配管Eの断面図が示されている。
これらの直管状の蒸気配管P又は曲がり蒸気配管E(エルボ)は、内径が1000mm程度の大型配管で18クロムステンレス鋼材を使用した鋼管が使用されている。
【0032】
直管状の蒸気配管P又は曲がり蒸気配管Eは、低価格で高温曲げ加工性が優れた延性を有する材質であるが、高温の水蒸気で酸化し易い性質を有している。
そこで、本発明の実施形態では、直管状の蒸気配管P又は曲がり蒸気配管Eの内周面及び継ぎ部には、ニッケル基合金であるインコロイ(登録商標)又はインコネル(登録商標)が後述するレーザークラッド法等の手法によりコーティングされる。
【0033】
インコロイ及びインコネルは、カナダのインコ(INCO)社の商品名であり、本実施形態ではインコロイ810及びインコネル82が使用される。
インコロイ810は、耐酸化性、高温強度、靱性とクリープ強度、並びに低熱収縮性を有している。また、インコネル82は、ニッケルをベースとし、鉄、クロム、ニオブ、モリブデン等の合金元素量の差異によって種々に分類されており、耐熱性、耐触性、耐酸化性、耐クリープ性などの高温特性に優れている。
【0034】
(鋼管内周面のコーティング)
次に、ニッケル基合金としてのインコロイ又はインコネルを鋼管の内周を覆う方法に付き説明する。
鋼管の内周を覆う方法として、例えば、肉盛り法と金属粉末レーザークラッド法が知られている。
内面肉盛り法は、鋼管の内周面にインコロイ又はインコネルを溶着することにより、その内周面を覆う技術であり、金属粉末レーザークラッド法は、鋼管の内周面にインコロイ又はインコネルの粉末をレーザー光の照射により溶着させてその内周面を覆う技術である。
【0035】
(金属粉末レーザークラッド法)
金属粉末レーザークラッド法の一例に付き、図2(a)、(b)を参照して説明する。例えば、金属粉末レーザークラッド法に使用されるレーザー照射装置Lは、同一出願人出願の公報(特開平10―85964号公報)に開示されている。
【0036】
このレーザー照射装置Lは、炭酸ガスレーザなどの気体レーザー、YAGレーザー等からなるレーザー発生装置20と、レーザー媒質を挟んで透過鏡と全反射鏡26とから構成される。
【0037】
レーザー発生装置20から照射されるレーザー光22の断面は、通常円形を呈するため出力するレーザー光を環状に整形して断面円環状のレーザー光22を出力する。この環状レーザー光は、拡がり角の小さいコリメート光となるように整形され、例えば、出力側の透過鏡を環状に形成し、その環状の透過鏡の中心部に所定の曲率に形成した全反射鏡部を設けて中心部のレーザー光を再度媒質に戻して円環状のレーザー光22を出力するように構成されている。
【0038】
このレーザー光22は、表面処理すべき直管状配管Pの中心軸一致するようにレーザー発生装置20(又は配管P)が位置合わせされる。配管P内には、円錐状の反射鏡26が軸方向移動自在に設けられ、円錐状の反射鏡26は、その頂点の角度が90度に形成され、環状のレーザー光22を略直角に反射して直管状配管Pの内周面PIの全周にレーザー光22aを照射するようになっている。
【0039】
レーザー発生装置20により出力された環状のレーザー光22は、環状の反射鏡26で、略直角に反射され、直管状配管Pの内面全周方向へ同時に照射され、直管状配管Pの内面全周方向へ同時に照射され、反射鏡26を軸方向に移動することで表面処理(インコロイ又はインコネルの金属粉末を均等に溶着してコーティング層MIを形成する処理)がなされる。
【0040】
すなわち、上述した表面処理では、直管状配管Pの内周方向全面にレーザー光22aを一度に、而も均一に照射することで処理能力が向上する。この場合、レーザー光の照射時には、反射鏡26を長手方向に移動させることで直管状配管P内周面の連続照射が可能となり、照射界面部におけるレーザー光の照射ムラの問題が解消され、且つ照射装置の回転機構、螺旋移動機構などが不要となる。
【0041】
以上述べたように、レーザークラッド法によりインコロイ又はインコネルの金属粉末を配管Pの内周面に溶着する技術は、上述した技術に限らない。例えば、特開平8−1361号公報、特開平9−38790号公報、ないし特開平9−57474号公報に開示されている。
【0042】
尚、レーザークラッド法以外は、レーザー光または電気アークを利用した肉盛り工法により溶接部にインコロイ又はインコネルの粉末を溶着する技術として、TIG、MIG、MAGまたはPAW(プラズマアーク溶接)が挙げられる。
【0043】
次に、内周面にインコロイ又はインコネル粉末を溶着した18クロムステンレスからなる曲がり蒸気配管Eに付き図4を参照して説明する。
図4に示すように、曲がり蒸気配管Eの内周面EIには、特開平10―85964号公報に開示されたレーザー照射装置Lから照射されるレーザー光22により、インコロイ又はインコネルの金属粉末を均等に溶着してコーティング層MIを形成する処理がなされる。
【0044】
また、同様に内周面全周にインコロイ又はインコネルの金属粉末を均等に溶着してコーティング処理を施した直管状配管P(図3参照)を1000℃の高温下で曲げ加工を施した場合は、延性を有しているので、内周面に亀裂が発生するのを防止することができる。
【0045】
ここで、18クロムステンレス鋼管の内周面に金属粉末レーザークラッド法によりインコネル82又はインコロイ810を溶着した試験片を引っ張り試験したところ、熱間曲げの歪みは最大10%となるが共に割れは無く高温延性が高いことが確認された。
【0046】
以上説明したように、発電プラント及び発電プラントの蒸気ボイラに使用される蒸気配管の内周面には、内面肉盛り溶接法又は金属粉末レーザークラッド法を用いてニッケル基合金を均等に溶着してコーティング層MIが形成される。
従って、廉価な18クロムステンレス鋼管を使用しても650℃以上の過熱蒸気の送気に対しても酸化を防ぐことができる。
また、蒸気配管の内周面には、コーティング層MIが形成されるので延性が高くなり蒸気配管を高温下(1000℃以上)で曲げ加工を施しても内周面に亀裂の発生を防止することができる。
【0047】
廉価な18クロムステンレス鋼管を使用されるので、発電プラント及び発電プラントの蒸気ボイラの設備費用を大幅に低減することができる。
【0048】
前述した実施の形態で示した蒸気配管(18クロムステンレス鋼管)の内面にインコロイ又はインコネルを溶着するために用いられた内面肉盛り溶接法又は金属粉末レーザークラッド法は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0049】
例えば、第1の蒸気配管6及び第3の蒸気配管8以外の配管の内周面にニッケル基合金をコーティングしてもよい。
【符号の説明】
【0050】
2…蒸気ボイラ、 6…第1の蒸気配管(蒸気配管)、 7…第2の蒸気配管(蒸気配管)、 8…第3の蒸気配管(蒸気配管)、 10…過熱器、 12…再熱器、 E…曲がり蒸気配管、 EI,PI…内周面、 E…曲がり蒸気配管、 P…直管状配管、 MI…コーティング層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水蒸気を送気する蒸気配管であって、
18クロムステンレスからなる鋼管の内周面をニッケル基合金で覆ったことを特徴とする蒸気配管。
【請求項2】
前記ニッケル基合金として、インコロイ又はインコネルを用いることを特徴とする請求項1に記載の蒸気配管。
【請求項3】
前記内周面をニッケル基合金で覆う方法として、内面肉盛り溶接法又は金属粉末レーザーグラッド法を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸気配管。
【請求項4】
前記内周面をニッケル基合金で覆った後に、熱間曲げ加工を施すことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の蒸気配管。
【請求項5】
水蒸気を発生させる蒸気ボイラであって、
前記蒸気ボイラのボイラ本体に接続する蒸気配管として、請求項1から4のうちいずれか一項に記載の蒸気配管を用いることを特徴とする蒸気ボイラ。
【請求項6】
前記蒸気配管は、前記蒸気ボイラの再熱器に接続する蒸気配管であることを特徴とする請求項5に記載の蒸気ボイラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−127714(P2011−127714A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287872(P2009−287872)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】