説明

薄膜の堆積方法

本発明の対象は、30nm以下の物理的厚みの、金属Mの酸化物の少なくとも1つの膜で、その表面の少なくとも一部をコーティングした基板を得るための方法であって、前記酸化物膜が、少なくとも1つの銀膜を含む多層の一部ではなく、前記方法が、金属M、金属Mの窒化物、金属Mの炭化物、及び酸素が化学量論組成未満の金属Mの酸化物から選択される材料の少なくとも1つの中間膜が、スパッタリングによって堆積される工程であって、前記中間膜が、チタン酸化物ベースの膜の上または下に堆積されず、前記中間膜の物理的厚みが30nm以下である、工程;並びに前記中間膜が、酸化雰囲気、特に空気に、直接、接する際に、前記中間膜の表面の少なくとも一部が熱処理を用いて酸化される工程であって、前記熱処理の際の前記基板の温度は150℃を超えない、工程、を含む方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機の薄膜、特に基板に堆積される無機の薄膜の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
基板に堆積される薄膜は、金属、酸化物、または窒化物をベースとすることが多い。
【0003】
特にガラス基板上への薄膜堆積のために産業規模に広く採用されている1つの方法は、スパッタリング、特に磁気的増強スパッタリングであり、この場合、マグネトロンスパッタリングと呼ばれる。この方法においては、堆積される化学元素を含むターゲット付近に、高真空中でプラズマが形成される。プラズマの活性種は、ターゲットに衝突することによって、前記元素をはぎとり、はぎとられた元素は、基板に堆積されて所望の薄膜を形成する。膜が、ターゲットからはぎ取られた元素とプラズマ中に含まれるガスとの間の化学反応から得られる材料で形成される場合、この方法は「反応性」プロセスと呼ばれる。このプロセスの主な利点は、概して1つの同じ装置内で、様々なターゲットの下に連続して基板を移動させることによって、非常に複雑な多層を、同じラインで堆積し得ることにある。
【0004】
例えば、酸素を含むプラズマ中で、金属チタンで作られたターゲットを用いて、酸化チタン膜を堆積することが知られている。
【0005】
しかしながら、プラズマ中に含まれる酸素は、金属ターゲットの表面を酸化するという欠点があり、スパッタ堆積レートが大幅に減少する。概して、酸化物膜のスパッタ堆積レートは、金属のスパッタ堆積レートより、あるいは窒化物若しくは炭化物のスパッタ堆積レートよりさえも、非常に低いことが観測されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、スパッタリングによって、高堆積レートで金属酸化物膜を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のため、本発明の1つの対象は、30nm以下の物理的厚みの、金属Mの酸化物の少なくとも1つの膜で、表面の少なくとも一部がコーティングされた基板を得るための方法であって、
前記酸化物膜が、少なくとも1つの銀膜を含む膜の多層の一部ではなく、前記方法が、
金属M、金属Mの窒化物、金属Mの炭化物、及び酸素が化学量論組成未満の金属Mの酸化物から選択される材料の少なくとも1つの中間膜が、スパッタリングによって堆積される工程であって、前記中間膜が、チタン酸化物ベースの膜の上または下に堆積されず、前記中間膜の物理的厚みが30nm以下である、工程;並びに
前記中間膜が、酸化雰囲気、特に空気に、直接、接する際に、前記中間膜の表面の少なくとも一部が熱処理を用いて酸化される工程であって、前記熱処理の際に前記基板の温度は150℃を超えない、工程、
を含む方法である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
それゆえに、本発明によれば、酸化物は2つの工程で得られる。すなわち、最初に、対応する金属、窒化物、または炭化物を堆積させる工程、次いで熱処理を用いた酸化工程である。あらゆる予想に反して、中間膜が酸化雰囲気に接するとき、中間膜の局所的な熱処理は、比較的大きな厚みの薄膜を酸化することができることが示された。概して、中間膜の厚みの少なくとも80%が酸化され、所定の場合には膜の全てが酸化された。
【0009】
酸化雰囲気は好ましくは空気であり、特に大気圧である。必要であれば、中間膜の酸化をさらに促進するために、雰囲気の酸素含有量を増加してもよい。
【0010】
その上、前記熱処理は、アニールまたは焼き戻し処理とは異なり、ガラスをあまり加熱しないという特質を有する。したがって、ガラスを切断または保管する前に、基板に対して制御された徐冷を行う必要がない。この方法はまた、既存の連続生産ラインに、より具体的には、マグネトロンラインの真空堆積チャンバーの出口と積み重ね状態でガラスを保管するための装置との間に位置するスペースに、ヒーターを集めることを可能にする。また、所定の場合に、真空堆積チャンバー内で、本発明による処理を行うことを可能にする。
【0011】
基板は、好ましくは、ガラスセラミックまたは有機ポリマーのガラスのシートである。基板は、好ましくは、透明、無色(よって、これはクリアまたはエクストラクリアガラスであり得る)、または有色であり、例えば、青色、緑色、灰色、または銅色である。ガラスは、好ましくはソーダライムシリカガラスであるが、ホウケイ酸ガラスまたはアルミニウムホウケイ酸ガラスであってもよい。好ましい有機ポリマーは、ポリカーボネートまたはポリメチルメタクリレートまたはポリエチレンテレフタレート(PET)である。基板は有利には、1m以上、2m以上、または3m以上の大きさの少なくとも1つの寸法を有する。基板の厚みは、概して0.5mmから19mm、好ましくは0.7〜9mm、特に2〜8mm、さらには4〜6mmである。基板は、平坦または湾曲していてもよく、さらには柔軟性を有してもよい。
【0012】
ガラス基板は好ましくはフロートガラスであり、すなわち、溶融スズ浴(フロート浴)に溶融ガラスを注ぐことからなる方法により得ることができる。この場合、処理されるべき膜は、基板の「スズ」側だけでなく「雰囲気」側にも等しく良好に堆積され得る。「雰囲気」側及び「スズ」側なる表現は、フロート浴の上の雰囲気及び溶融スズにそれぞれ接する基板の側面を意味するものである。スズ側は、ガラスの構造中に拡散されたスズの小さい表面量を含有する。ガラス基板はまた、2つのローラーの間でラミネートすることによっても得られ得るが、この技術によれば、特定のパターンをガラスの表面に印刷することができる。
【0013】
金属Mは、好ましくは、チタン、スズ、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、タンタル、ニオブ、モリブデン、クロム、ニッケル、シリコン、及びアルミニウムから選択される。これらの金属は、あるいは必要であればそれらの窒化物若しくは炭化物は、近赤外にて高吸収を有するので、これらの金属から形成された膜は、レーザー処理または火炎処理の場合に、非常に急速に熱くなる。これらの技術は、下記により詳細に記載される。金属Mはまた、合金、特に上述の金属の二元合金であってもよく、例えば、スズと亜鉛との合金またはニッケルとクロムとの合金であってもよい。
【0014】
好ましい実施形態によれば、中間膜はチタンで形成され、よって、熱処理の後に得られる酸化物膜は、光触媒酸化チタン膜である。この方法は特に有利である。というのは、現時点では、二酸化チタンの光触媒膜は酸化チタンのスパッタリング工程によって得られるが、それゆえに特に遅い堆積レートであり、次いで、それを光触媒にするように酸化チタンを結晶化することを意図する熱処理工程が行われるからである。本発明に係る方法の場合には、金属チタン膜が非常に高い堆積レートで堆積され、熱処理は、単一工程で、チタンを酸化チタンに酸化して光触媒膜を得て、それゆえに、少なくとも部分的に結晶化された膜を得ることを可能にする。酸化チタン膜は、好ましくは、アナターゼ型で少なくとも部分的に結晶化されるが、ルチル相も任意に存在してもよい。このような光触媒膜はまた、窒化チタン、炭化チタン、または酸素が化学量論未満の酸化チタンの膜の酸化によって得られ得る。後者は、有標の(denoted)TiOxである。xの数値は、好ましくは1.8以下であり、中間膜が十分なレーザー光を吸収する。
【0015】
酸化ジルコニウムは、例えば、金属ジルコニウムまたは窒化ジルコニウムで作られた中間膜を酸化することによって得られ得る。酸化亜鉛は、特に、金属亜鉛の中間膜の酸化によって得られ得る。
【0016】
金属Mは、純金属でもよく、または他の原子でドープされていてもよい。例示として、遷移金属(例えば、W、Mo、V、Nb)、ランタニドイオン、または貴金属(例えばプラチナ若しくはパラジウム)を用いて、他には窒素原子若しくは炭素原子を用いて、チタンをドープすることができる。チタンが酸化チタンに酸化されると、これらの様々なドーパントが材料の光触媒活性を増加するか、あるいは、酸化チタンのバンドギャップを、可視範囲の近くか若しくはこの範囲内にある波長にシフトさせる。同様に、シリコンは、アルミニウムでドープされてもよい。というのは、シリコンターゲットをより導電性にし、それゆえにスパッタ堆積をより簡単にするために、アルミニウムはシリコンターゲットにしばしば添加されるからである。
【0017】
金属Mの酸化物の前記膜またはそれぞれの膜の物理的厚みは、好ましくは20nm以下、特に15nm以下、あるいは10nm以下である。これを達成するために、中間膜の物理的厚みは、好ましくは、20nm以下、あるいは15nm以下または10nm以下である。しかしながら、中間膜の厚みは、好ましくは、2nm以上、あるいは3若しくは4nm以上である。これは、非常に小さい厚みの場合、赤外線の吸収が、膜を十分に強力で急速に加熱するためには弱すぎることになるからである。
【0018】
中間膜は、その全体面積にわたって処理され得、そのプロセスの後、基板の全表面が酸化物膜でコーティングされ得る。
【0019】
別法では、特に美観または機能を目的とするパターンを形成するために、中間膜の表面の一部のみが、熱処理されてもよい。下記により詳細に説明するように、基板の面内でレーザーを移動させるためのシステムと組み合わせたポイントレーザー(point laser)の使用は、特にこの実施形態に好適である。
【0020】
それゆえに、本発明の他の対象は、30nm以下の物理的厚みの、金属Mの酸化物の膜で、その面積の一部がコーティングされ、その面積の他の部分が、前記金属M、前記金属Mの窒化物、及び前記金属Mの炭化物から選択される材料の膜でコーティングされた基板である。好ましくは、酸化物膜は、少なくとも1つの銀膜を含む多層の一部ではない。酸化された領域は、例えば、基板の面積の0.1〜99%、または基板の面積の10〜90%を示し得る。酸化された領域及び酸化されていない領域は、当然に、基板の同じ側に位置する。酸化された領域は、美的理由(絵、ロゴ等)または機能的理由のために選択された任意の種類のデザインまたはパターンを形成することができる。
【0021】
金属または窒化物の膜は、可視範囲で吸収または反射するが、一方で、酸化物膜は透明である。酸化処理は、所定の領域のみに影響するとき、それゆえに、透明領域及び吸収領域を、あらかじめ画定されたデザインで形成することができる。例えば、クロムまたはニッケルクロム合金で形成されたミラー膜は、透明パターンを形成するように局所的に処理されてもよい。
【0022】
同様に、金属膜は電気を伝導するが、一方で、酸化物膜は絶縁体である。それゆえに、本発明に係る処理は、導電領域、それゆえ電極を、あらかじめ画定した図形(Schema)、例えばストリップまたはグリッドの形態に形成することができる。したがって、例えばアルミニウムで形成された導電膜またはシリコンで形成された半導体膜を局所的に酸化することによって、透明なプリント回路を形成することが可能である。
【0023】
好ましくは、熱処理の際の基板の温度は、100℃を超えず、特に50℃を超えない。これは、特に、中間膜が堆積される側とは反対側の温度であり得る。この温度は、例えば、高温測定(pyrometry)によって測定され得る。
【0024】
これを行うために、酸化熱処理が、中間膜を非常に急速に加熱する技術を用いて行われ、基板は実質的に加熱されない。
【0025】
特に、加熱処理は、好ましくは、少なくとも1つのレーザー光を用いて、あるいは少なくとも1つの火炎を用いて(火炎処理と呼ばれる)行われる。
【0026】
これらの技術は、非常に高い熱伝達率、典型的には400W/(m2・K)より高い熱伝達率の利点を有する。中間膜におけるレーザー光の単位面積当たりの出力は、好ましくは、20kW/cm2よりも大きいか、あるいは30kW/cm2よりも大きい。この非常に高いエネルギー密度は、中間膜を所望の温度に極めて急速に(概して、1秒以下の時間で)到達させ、結果として、処理時間がそれに応じて限定されるので、発生する熱が基板内に拡散する時間を有さない。
【0027】
したがって、中間膜のそれぞれの処理点は、好ましくは、概して1秒以下、あるいは05秒以下の時間で、酸化処理を施される。反対に、アニール処理のために従来用いられている赤外ランプは、これらの単位面積当たりの高出力に到達しない。すなわち、所望の温度に到達するための処理時間がより長くなり(たびたび数秒)、そのため、放射の波長が薄膜によってのみ吸収され基板によっては吸収されないように選択される場合でさえ、基板は、熱の拡散によって高温に必然的に加熱される。
【0028】
本発明に係る方法に関連する非常に高い熱伝達率のために、中間膜から0.5mmの位置のガラスの部分でさえ、概して100℃よりも高温にはならない。
【0029】
本方法は、概して連続プロセスであり、すなわち、所望の面積、概して全体面積を処理するように、中間膜及び加熱手段(例えばレーザービーム装置または火炎装置)が、互いに相対的に動く。
【0030】
レーザー光は、好ましくは500〜2000nmの波長、特に530〜1200nmの波長を有する。これは、この波長範囲において、金属、窒化物、または炭化物の吸収が、最大化されるためである。それゆえ、照射は、特に中間膜によって吸収され、下層の基板によってはほとんど吸収されず、これによって、基板を加熱せずに、中間膜を急速に加熱することができる。
【0031】
好ましくは、レーザー光の波長における中間膜の吸収は20%以上、特に30%以上である。例示として、チタンまたはジルコニウムの10nmの膜の吸収は、808nmの波長にて40%に達する。対照的に、ガラス、特にクリアまたはエクストラクリアガラスは、この波長範囲で非常に弱い吸収を示し、照射は、膜のみを加熱することに寄与する。吸収率は、透過率及び反射率を100%から差し引いた割合に等しいものとして規定される。
【0032】
好ましくは、レーザーダイオードは、例えば、約808nm、880nm、940nm、あるいは980nm、または1032nmの波長にて放射するものが用いられる。ダイオードのシステムの形で、非常に高い出力を得ることができ、処理される膜にて、20kW/cm2超、あるいは30kW/cm2超の単位面積当たりの出力に到達し得る。
【0033】
より単純な実施についても、レーザー光は光ファイバー内に注入され、次いで、焦点調節ヘッド(focusing head)によって処理される面積の近くに送達されるという意味で、本発明の関連で用いられるレーザーは繊維束であることができる。増幅媒体がそれ自体、光ファイバーであるという意味では、レーザーはまた、ファイバーレーザーであってもよい。
【0034】
レーザービームはまた、ポイントレーザービーム(point laser beam)であることができるが、その場合、基板の面内でレーザービームを移動させるためのシステムを提供する必要がある。この実施形態は、美観または機能を目的とするパターンを形成するように中間膜の表面の一部だけが熱処理される場合に、特に好ましい。ポイントレーザービームはx−y面で動くことができ、吸収領域及び/または反射領域及び/または電気的導電領域を、透明領域及び/または電気的絶縁領域に変換することによって、全ての種類のパターンまたはデザインを形成することができる。
【0035】
レーザー光は好ましくは、基板の幅の全てまたは一部を同時に照射するラインを形成する少なくとも1つのレーザービーム(以下、「ラインレーザー」ともいう)から得られる。この実施形態は、基板の全表面を処理することが望まれる場合に、好ましい。というのは、概してかさばってメンテナンスが困難である高価な移動システムの使用を避けられるからである。ラインレーザービームは、特に、焦点光学素子と組み合わされる高出力レーザーダイオードのシステムを用いて、得られ得る。ラインの厚みは、好ましくは0.01〜1mmである。ラインの長さは、典型的には5mm〜1mである。ラインのプロファイルは、特に、ガウス曲線またはシルクハット(top hat)であることができる。
【0036】
基板の幅の全体または一部を同時に照射するラインレーザーは、単一ライン(それゆえに基板の幅の全体を照射する)または複数の任意に別々のラインで構成され得る。複数のラインが用いられるとき、多層の全体の面積が処理されるように、複数のラインが配置されることが好ましい。そのラインまたは各ラインが、好ましくは、基板の進行方向に垂直にまたは斜めに配置される。様々なラインが、基板を同時にまたは遅延方式で処理してもよい。重要な点は、処理されるべき全面積が処理されることである。
【0037】
膜の全面積を処理するために、膜でコーティングされた基板と前記または各ラインレーザーとは、好ましくは、互いに相対的に移動する。このように、特に、固定されたラインレーザーに直進的に向かって、概してラインレーザーの下であるが、任意にはラインレーザーの上に、進行するように、基板は移動してもよい。この実施形態は、連続処理のために注目されるものである。別法では、基板は固定されておりレーザーが移動してもよい。好ましくは、基板とレーザーとのそれぞれの速度の間の差は、1m/分以上、あるいは、4m/分以上、さらには、6、8、10、または15m/分以上であるため、高い処理レートを確保できる。
【0038】
特に直進的に、基板を移動させる場合、任意の機械的運搬手段、例えば、直進的に進行するベルト、ローラー、またはトレーを用いて移動させることができる。運搬システムは、進行速度を制御し調節することができる。基板を柔軟性のある有機ポリマーで作成する場合、基板は、一連のローラーの形態の膜巻き上げ機構を用いて移動され得る。
【0039】
レーザーはまた、基板へのレーザーの距離を調節するように移動し得る。これは、特に基板が湾曲しており単純な湾曲ではないときに有益であり得る。実際、処理されるべきコーティングが焦点の面から1mm未満に位置するように、レーザービームを、処理されるべきコーティングに焦点を合わせることが好ましい。基板またはレーザーを移動させるためのシステムが、基板と焦点の面との間の距離に関して、十分に正確ではない場合、レーザーと基板との間の距離を調節できることが好ましい。この調節は、自動でもよく、特に処理の上流で距離測定を用いて制御され得る。
【0040】
ラインレーザーが移動する場合、基板の上または下に位置するレーザーを移動させるためのシステムを提供する必要がある。処理時間は、ラインレーザーの進行速度によって制御される。
【0041】
基板の面積が、好適に照射され得る限り、当然に、基板及びレーザーの全てのそれぞれの位置が可能である。最も一般的には、基板は水平に配置されるが、垂直に配置されてもよく、または任意のとり得る傾きで配置され得る。基板が水平に配置されるとき、レーザーは概して、基板の上面を照射するように配置される。レーザーはまた、基板の下面も照射し得る。この場合、基板の保持システム及び基板を移動させるとき任意には基板の運搬システムについて、照射を、照射されるべき領域内に通過させることが必要である。これは、例えば、運搬ローラーを用いる場合の例であり、すなわち、ローラーが分かれており、2つの連続ローラーの間に位置する領域内にレーザーを配置することが可能である。
【0042】
基板の両側が処理される場合、基板が、水平、垂直、または任意の斜めの位置のいずれにあっても、基板の両側に配置した複数のレーザーを用いることができる。
【0043】
レーザー、特にラインレーザーは、膜の堆積ライン、例えば、磁気的増強スパッタリング(マグネトロン)ラインに集めてもよい。概して、ラインは基板のハンドリング装置、堆積ユニット、光学制御装置、及び積み重ね装置を含む。例えば、基板は、運搬ローラー上を、それぞれの装置または各ユニットに連続して移動する。
【0044】
レーザーは、好ましくは、膜堆積ユニットの直後、例えば、堆積ユニットの出口に配置される。したがって、コーティングされた基板は、膜が堆積された後に、堆積ユニットの出口で且つ光学制御装置の前にて、あるいは、光学制御装置の後且つ基板の積み重ね装置の前にて、ライン内で処理され得る。
【0045】
レーザーはまた、堆積ユニット内に集められ得る。例えば、レーザーは、スパッタリング堆積ユニットのチャンバーの1つに導入され得る。レーザーはまた、堆積ユニットの内部に配置された基板が処理され得るような態様で、堆積ユニットの外側に配置されてもよい。これを達成するために必要なものは、膜を処理するためにレーザービームが通過する、用いられる照射波長に透明な窓を提供することである。このように、同じユニット内で他の膜の連続堆積を行う前に、膜を処理することが可能である。中間膜の酸化を妨げないように、酸化雰囲気が制御される特別なチャンバー内で多層を処理することができる。
【0046】
レーザーが、堆積ユニットの外側にある場合、あるいは堆積ユニット内に集められる場合のいずれでも、これらの「フロー(flow)」プロセスは、堆積工程と熱処理との間でガラス基板を積み重ねることが必要であるバッチプロセスよりも好ましい。
【0047】
しかしながら、バッチプロセスは、本発明による熱処理が堆積に対して異なる位置、例えば、ガラスを加工する位置で行われる場合に、利点を有し得る。それゆえ、照射装置は、膜堆積ライン以外のライン内に集めてもよい。例えば、多層ガラス(特に、二重若しくは三重ガラス)の製造ラインまたは合わせガラスの製造ラインに集積され得る。これらの様々な場合にて、本発明による熱処理は、好ましくは、多層ガラスまたは合わせガラスが組み立てられる前に行われる。
【0048】
レーザーは、例えば、十分な単位面積当たりの出力を得るようにミラーまたはレンズを用いて、赤外線を放射し基板上に焦点を合わせる任意の装置で置き換えられ得る。
【0049】
火炎処理は、基板の進行方向に垂直に配置されるか、または任意に比較的斜めの方向に配置された少なくとも1つの火炎処理装置によって行われる。複数の基本的な装置が組み合わされ単一の装置を形成し得る。火炎処理装置の全長は、好ましくは、コーティングされた基板の幅に少なくとも等しく、これにより、移動システムを要することなく、連続進行処理を容易にすることができる。
【0050】
概して、少なくとも1つのバーナーが用いられる。燃料及び酸化剤が、バーナーのノズルにて、またはノズルの延長で混合されるという意味では、前記バーナーまたは各バーナーは、外部の燃焼バーナーであってもよい。この場合、基板は、火炎の作用を施される。バーナーはまた、燃料及び酸化剤がバーナーの内部にて混合される、すなわち、基板が、高温ガスの作用を施されるという意味では、内部の燃焼バーナーであってもよい。燃焼の一部だけが、バーナーの内部で行われ、他の部分がバーナーの外側で行われるという意味では、全ての中間ケースが当然に可能である。所定のバーナー、特に酸化剤として空気を用いる高温空気バーナーは、全てのまたはいくつかの燃焼が行われる予混合チャンバーを備える。この場合、基板は、火炎及び/または高温ガスの作用を施され得る。純酸素を用いる酸素バーナーは、概して、予混合チャンバーを含まない。高温ガスはまた、プラズマトーチを用いて生成され得る。すなわち、熱が、燃焼反応によっては生成されず、トーチの電極間のイオン化によって生成される。
【0051】
用いられるガスは、酸化ガスであって、特に空気、酸素、またはそれらの混合物から選択される酸化ガスと、可燃性ガスであって、特に天然ガス、プロパン、ブタン、あるいはアセチレン、若しくは水素、またはそれらの混合物から選択される可燃性ガスと、の混合物であることができる。酸素は、酸化ガスとして好ましく、特に天然ガス(メタン)またはプロパンと組み合わせられる。というのは、1つには、より高い温度に到達させることができ、その結果、処理を短くして、基板が加熱されるのを止めることができるためであり、他方では、窒素酸化物NOxの生成を妨げるためである。
【0052】
中間膜において所望の温度に到達させるために、コーティング基板は概して、可視炎内に配置され、特に火炎の最も高温域に配置され、可視炎の一部は、処理領域の周辺に広がる。
【0053】
高温ガスの温度は好ましくは1300〜2200℃、特に高温空気バーナーの場合に1300〜1700℃である。高温ガスの速度は好ましくは5〜100m/秒である。
【0054】
本発明により得られる酸化膜は、基板上に堆積された唯一の膜であることができ、あるいは多層に属してもよい。多層に属する場合、酸化膜は、特に多層の最後の膜であることができる。
【0055】
酸化膜が、光触媒酸化チタン膜であるとき、光触媒酸化チタン膜は、通常、基板に堆積された多層の最後の膜、言い換えれば、基板から最も遠い多層の膜であることができる。これは、光触媒膜が、雰囲気及びその汚染物質に接することが重要であるからである。しかしながら、光触媒膜上に、非常に薄い、概して不連続またはポーラスな膜を堆積することができる。これは、例えば、材料の光触媒活性を増加することを意図した貴金属をベースとする膜であることができる。これはまた、親水性薄膜であってもよく、例えば国際公開WO05/040058または国際公開WO07/045805に教示されるようにシリカで作られた親水性薄膜であることができる。基板から酸化チタン膜へのアルカリ金属イオンのマイグレーションを防ぐことを意図する副層が、基板と光触媒膜との間に配置され得る。例示として、これは、特に、ケイ素若しくはアルミニウムの酸化物、窒化物、オキシ窒化物、またはオキシ炭化物をベースとする膜であることができ、あるいは酸化スズ若しくは酸化ジルコニウムをベースとする膜であることができる。しかしながら、本発明による熱処理が短時間でありガラスを高温に加熱しないため、アルカリのマイグレーションは大幅に低減され、アルカリ金属のマイグレーションバリア膜は必要とは限らない。ただし、副層は、基板に、焼き戻しまたは曲げ加工(bending)等の続けての熱処理を施す必要がある場合に、有益であり得る。また、チタン酸化物をベースとする膜の下に、酸化チタン、特にアナターゼ型の酸化チタンの結晶成長を促進する副層を提供することができる。これは、特に、国際公開02/40417に記載されるようなZrO2の副層であることができるか、または例えば、国際公開WO05/040058に記載されるようなアナターゼ型の酸化チタンのヘテロエピタキシャル成長を促進する副層であることができ、特にBaTiO3またはSrTiO3で形成された膜であることができる。酸化チタンはまた、Low−E及び/または日射調整多層の最後の膜であることができる。この場合の膜は、特に、基板が、二重または三重ガラス、特に(例えば屋根またはベランダ内の)傾斜ガラスに組み入れられる場合に、ガラスの外側表面上の凝縮(結露及び/または氷結)の発生を制限させる。ガラスの外側面のLow−E膜の存在は、夜間の外側との熱交換を制限し、それゆえ、ガラスの表面温度を露点より高く保持する。それゆえ、結露または氷結の発生は、大幅に低減され、あるいは完全に防止される。
【0056】
酸化物膜が、酸化ジルコニウム膜であるとき、それは、耐腐食性及び耐ひっかき性のために、採用され得る。
【0057】
酸化タングステンをベースとする膜は、青い壁被覆材を形成するために用いられ得る。
【0058】
本発明により得られる基板は好ましくは、グレージングユニットに導入される。グレージングは、ガス充填空間に収納された複数のガラスシートを含み得るという意味で、単一ガラスまたは複数(二重または三重)ガラスであることができる。グレージングはまた、合わせガラス及び/または焼き戻しガラス及び/または強化ガラス及び/または曲げガラスであることができる。
【0059】
基板の酸化物膜が堆積される側とは反対側に、あるいは必要であれば多層ガラスの他の基板の1つの面に、他の機能膜または機能膜を含む多層がコーティングされ得る。これは特に、光触媒膜であることができる。これはまた、熱的機能、特に日射調整機能またはLow−E機能を有する膜または多層であることができ、例えば誘電性膜によって保護される銀膜を含む多層であることができる。これはまた、ミラー膜、特に銀をベースとするミラー膜であることができる。それは、最後に、ガラスを不透明にしてそれによりカーテンウォール用の被覆パネル(壁の被覆材ともいう)を形成することを意図するラッカーまたはエナメルであってもよい。壁の被覆材は、透明ガラスの隣のカーテンウォール内に配置され、カーテンウォールを全てガラスから作ることを可能にし、美的観点において均質にすることができる。
【0060】
酸化物膜が堆積される側とは反対側の基板の側に配置された他の膜または多層が、本発明による熱処理を用いて改良された特性を有することができる。特に、機能膜、例えば銀膜のより良好な結晶化に関連した特性であることができる。特に、厚みが最大で6mmのガラス基板の場合に、本発明による酸化熱処理がまた、少なくとも1つの銀膜を含むLow−E多層の放射率及び/または抵抗率を減少し得ることが、観察されている。
【0061】
本発明に好ましい実施形態によれば、金属チタンで作成された中間膜は、基板の1つの面に堆積され、基板の他の面には、少なくとも1つの銀膜を含むLow−E多層が堆積され、次いで、中間膜は、少なくとも1つのレーザー光を用いて処理され、Low−E多層の放射率または抵抗率が少なくとも3%減少する。放射率または抵抗率の改良は、少なくとも3%、あるいは5%、さらには10%である。したがって、単一の熱処理を用いて、Low−E多層の放射特性を改良し光触媒膜を得ることが可能である。これは、レーザー光が中間膜及び基板によって部分的にのみ吸収され、他の側に配置されたLow−E多層が照射エネルギーの一部を受け、前記銀膜または各銀膜の結晶化特性を改良するのに用いられる、という事実によって可能となる。得られる生成物は、1つの面に、自己清浄性光触媒機能を有し、建造物の外側寄りにより多く配置され、他の側に断熱機能を有し、建造物内側寄りにより多く配置される。
【実施例】
【0062】
本発明は、以下の非限定的な例示の実施形態を用いて説明される。
【0063】
例1
この例では、5nmまたは10nmの厚みの金属チタンの中間膜を、透明なソーダライムシリカガラス基板に堆積した。
【0064】
中間膜を、アルゴンプラズマを用いてチタンターゲットをスパッタすることによって堆積した。
【0065】
コーティングされた基板が3〜20m/分の範囲の速度で直進するのに対して、試料を、808nmの波長の照射を放射するラインレーザーを用いて空気中で処理した。
【0066】
光触媒活性を、ステアリン酸の分解を観測することによって、次の方法によって測定した:
5×5cm2の試料を切断;
UV照射下及び酸素の流れ下で、45分間、試料を清浄化;
参照スペクトルを形成するために、4000〜400cm-1の波数についてFTIRによって、赤外スペクトルを測定;
ステアリン酸を堆積:ステアリン酸を10g/lでエタノール中に溶解させた60マイクロリットルのステアリン酸溶液を、試料上にスピンコーティングすることによって堆積;
赤外スペクトルをFTIRによって測定し、3000〜2700cm-1のCH2−CH3結合の伸縮結合の面積を測定;
UVA照射への曝露:屋外の曝露をシミュレートするように、試料が受ける約35W/m2の出力を、315〜400nmの波長範囲で光電池によって制御;並びに
30分間の連続曝露を2回、よって1時間の後、ステアリン酸膜の光分解を、3000〜2700cm-1のCH2−CH3結合の伸縮結合の面積を測定することによって観測。
光触媒活性を、0〜30分間のUV曝露時間の関数として3000〜2700cm-1のCH2−CH3結合の伸縮結合の面積を表す直線のcm-1・分-1で表される勾配によって規定した。
【0067】
得られた膜の光触媒活性は、4〜15m/分の範囲の進行速度について約4〜5×10-3cm-1・分-1であった。光触媒活性は、スパッタリングによって堆積され次いで従来の手段を用いてアニールされたTiO2の10nmの厚膜について得られるものと同様であった。チタン膜は良好に酸化され、活性相、特にアナターゼ相に結晶化された。
【0068】
光触媒活性は、最も早い進行速度(20m/分)にて減少したが、これは不完全な酸化を示している。
【0069】
例2
この例では、5nm厚の金属チタンの中間膜を、透明ソーダライムシリカガラス基板に堆積した。
【0070】
中間膜を、アルゴンプラズマを用いてチタンターゲットをスパッタすることによって堆積した。
【0071】
コーティングされた基板を、酸化剤として空気(1500L/分)及び酸素(163L/分)の混合物を用い、燃料として天然ガス(214L/分)を用いて、火炎によって処理した。基板とバーナーのノズルとの距離は12mmであった。
【0072】
3m/分の速度における処理によって、5×10-3cm-1・分-1の光触媒活性が得られた。
【0073】
例3
試験に依存して、5nmまたは10nmの厚みの金属ジルコニウムの中間膜を、透明ソーダライムシリカガラス基板に堆積に堆積した。
【0074】
中間膜を、アルゴンプラズマを用いてジルコニウムターゲットをスパッタすることによって堆積した。
【0075】
コーティングされた基板が数m/分の範囲の速度で直進するのに対して、試料を、980nmの波長の照射を放射するラインレーザーを用いて空気中で処理した。
【0076】
処理は、ジルコニウム膜を酸化ジルコニウムに酸化し、膜は完全に透明になった。
【0077】
例4
例3の場合に用いた基板をまた、例2と同様の方法にて、火炎処理した。
【0078】
金属ジルコニウム膜は酸化ジルコニウムに酸化され、膜は完全に透明になった。
【0079】
例5
試験に依存して、5nmまたは10nmの厚みの窒化ジルコニウムの中間膜を、透明ソーダライムシリカガラス基板に堆積に堆積した。
【0080】
例2に記載されたものと同一の火炎処理よって、完全に透明な酸化ジルコニウム膜が得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
30nm以下の物理的厚みの、金属Mの酸化物の少なくとも1つの膜で、表面の少なくとも一部がコーティングされた基板を得るための方法であって、
前記酸化物膜が、少なくとも1つの銀膜を含む多層の一部ではなく、前記方法が、
金属M、金属Mの窒化物、金属Mの炭化物、及び酸素が化学量論組成未満の金属Mの酸化物から選択される材料の少なくとも1つの中間膜が、スパッタリングによって堆積される工程であって、前記中間膜が、チタン酸化物ベースの膜の上または下に堆積されず、前記中間膜の物理的厚みが30nm以下である、工程;並びに
前記中間膜が、酸化雰囲気、特に空気に、直接、接する際に、前記中間膜の表面の少なくとも一部が熱処理を用いて酸化される工程であって、前記熱処理の際の前記基板の温度は150℃を超えない、工程、
を含む方法。
【請求項2】
前記基板がガラスのシートである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記金属Mが、チタン、スズ、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、タンタル、ニオブ、モリブデン、クロム、ニッケル、シリコン、及びアルミニウムから選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記中間膜がチタンで形成され、熱処理後に得られる前記酸化物膜が、光触媒酸化チタン膜である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記金属Mの酸化物の前記膜またはそれぞれの膜の物理的厚みが20nm以下、特に15nm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記熱処理の際の前記基板の温度が、100℃、特に50℃を超えない、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記熱処理が、少なくとも1つのレーザー光または少なくとも1つの火炎を用いて行われる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記レーザー光が500〜2000nm、特に530〜1200nmの波長を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記中間膜における前記レーザー光の単位面積当たりの出力が、20kW/cm2よりも大きい、特に30kW/cm2よりも大きい、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記レーザー光が、前記基板の幅の全てまたは一部を同時に照射するラインを形成する少なくとも1つのレーザービームから得られる、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記膜でコーティングされた前記基板及び前記ラインレーザーまたはそれぞれのラインレーザーが互いに相対的に移動し、前記基板及び前記レーザーのそれぞれの速度が、4メートル/分以上、特に6メートル/分以上である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
金属チタンで形成された中間膜が、前記基板の片側に堆積され、前記基板の反対側に、少なくとも1つの銀膜を含むLow−E多層が堆積され、次いで、前記Low−E多層の放射率または抵抗率が少なくとも3%減少するように、前記中間膜が少なくとも1つのレーザー光を用いて処理される、請求項4に記載され、且つ請求項7〜11のいずれか一項に記載される方法。
【請求項13】
美観または機能を目的とするパターンを形成するために、前記中間膜の前記表面の一部のみが熱処理される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
30nm以下の物理的厚みの、金属Mの酸化物の膜で、その面積の一部がコーティングされ、その面積の他の部分が、前記金属M、前記金属Mの窒化物、及び前記金属Mの炭化物から選択される材料の膜でコーティングされた基板。

【公表番号】特表2013−506758(P2013−506758A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531485(P2012−531485)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052073
【国際公開番号】WO2011/039488
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】