説明

表示器を有する装置

【課題】少ない操作キーの数で多数の操作機能を択一的に選択することができ、実行する機能を表示することが可能な表示器を有する装置を提供することにある。
【解決手段】通常動作モード時の各種機能情報をそれぞれ割り付けた複数の操作キーを設けると共に、この複数の操作キー毎に特殊動作モードを設ける。更に、この特殊動作モードに対応する各種情報を各操作キーにそれぞれ併せて割り付ける。このような構成に於いて、通常動作モード時とは異なる操作キーの押圧操作形態で操作キーが押された時、その押された操作キーに対応する特殊動作モードへ移行し、各操作キーに割り付けられた特殊動作モード時の各種機器情報を呼び出すと共に、特殊動作モード時の各操作キーを表す画像を表示するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置あるいは車載用音響装置等に用いる表示器を有する装置に係り、特に、複数の機能が実装され、操作キーの操作をすることにより実行する機能を表示し、選択することが可能な装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表示器を有する装置に於いては、例えば、広いパネル面積を使って、モード設定ボタンと、このモード設定ボタンの横に、モード設定ボタンで択一選択したモードに割り当てられた各機能毎に関係付けし配置された操作ボタンと、大型の表示画面を有する表示器とを備え、使い勝手を向上させるように構成した装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−64068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた従来の表示器を有する装置では、多くの操作ボタンと容易に視認できるような大きな表示面積を有する表示器を必要とし、かつ、モード選択ボタンで択一選択したモードに移行して初めて各機能毎に関係付けした操作ボタンの動作や表示が決まるため、操作ボタンと表示器を各機能毎に関連付けた配列としなければモード移行後の動作が判りづらく、従って、操作パネルの許容面積が限られた装置に於いては、多数の操作ボタンや大型の表示画面を有する表示器の配列が難しく、もしくは困難であり、表示器の面積も制約されるため小型で安価な装置を提供することが困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、操作パネルの許容面積が限られ、多機能かつ多数の操作機能が実装された表示器を有する装置に於いて、少ない操作キーの数で多数の操作機能を択一的に選択することができ、実行する機能を表示することが可能な表示器を有する装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、本発明に係る表示器を有する装置は、上記の目的を達成するために、通常使用される機能を設定する通常動作モードの各種機能情報をそれぞれ割り付けた複数の操作キーと、この複数の操作キーの中の一部または全部の操作キー毎に通常動作モードに付加される機能を設定する特殊動作モードが設けられ、この特殊動作モードに対応する各種機能情報を各操作キーにそれぞれ併せて割り付けた操作手段と、通常動作モード時の各種機能情報を呼び出すための操作キーの押圧操作形態とは異なる押圧操作形態で操作キーが押された時、その押された操作キーに対応する特殊動作モードへ移行するモード切替手段と、操作手段の操作キーが押された時に、その押された操作キーに対応する通常動作モード時の各種機能情報または特殊動作モード時の各種機能情報を呼び出す制御手段と、異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各操作キーを表す画像を表示する表示手段とを備えたものである。なお、ここでいう通常動作モードとは、異なる押圧操作形態で操作キーが押されていない状態をいう。また、ここでいう特殊動作モードとは、異なる押圧操作形態で操作キーが押されてから解除されるまでの状態をいう。
【0007】
更に、この発明は、上記表示器を有する装置に於いて、以下の態様の発明をも提供するものである。
【0008】
すなわち、上記押圧操作形態は、操作キーを押圧する操作継続時間であり、上記異なる押圧操作形態は、通常動作モード時の各種機能情報を呼び出すための押圧操作時間よりも長い時間であることを特徴としたものである。
【0009】
更に、上記の異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在するか否かを判断処理するモード情報確認手段を備えたものである。
【0010】
また、上記モード情報確認手段は、異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在しないと判断した時、押された操作キーに割り付けられている通常動作モードへ移行するように構成したものである。
【0011】
更に、上記モード情報確認手段は、異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在しないと判断した時、特殊動作モード時の各種機能情報が存在しないことを告知するように構成したものである。
【0012】
また、上記表示手段は、モード情報確認手段が異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在すると判断した時から所定の時間が経過すると、異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各操作キーを表す画像の表示を消灯するように構成したものである。
【0013】
また、時間設定記憶部を設け、上記時間設定記憶部に第1の所定の時間を設定し、この第1の所定の時間に基づき、特殊動作モード時の各操作キーを表す画像の表示を消灯する時間を制御するように構成したものである。
【0014】
また、上記制御手段は、モード情報確認手段が異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在すると判断した時から所定の時間が経過すると、特殊動作モード時の各種機能情報を呼び出す操作キー操作の受付を禁止するように構成したものである。
【0015】
また、上記時間設定記憶部に第2の所定の時間を設定し、上記第2の所定の時間に基づき、特殊動作モードに対応する各種機能情報を呼び出す操作キーの操作受付を禁止する制御をするように構成したものである。
【0016】
更には、通常動作モード時の各種機能情報および特殊動作モード時の各種機能情報が設けられ、選択操作に応じて複数の操作キーの何れかを押下げ操作をすることにより択一的に通常動作モード時の各種機能情報、あるいは特殊動作モード時の各種機能情報を選択可能とする複数操作キーからなる操作手段と、この操作手段に設定された通常動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キーを表す画像の表示および通常動作モード時に押下げ操作された操作キーの画像を強調表示する表示手段と、第1の所定の時間および第2の所定の時間を記憶する時間設定記憶部とを備え、
操作手段の操作キーが押下げ操作された時からの押下持続時間を時間設定記憶部に記憶された第1の所定の時間と比較して第1の判定をすると共に、押下げ操作された操作キーの特殊動作モード時の各種機能情報が存在するか否かを判断処理するモード情報確認手段の確認結果と、第1の判定結果とに基づいて操作手段に設定された通常動作モード時の各種機能情報を保持または特殊動作モード時の各種機能情報に変更するかを決定し、
上記の保持する決定がなされた時には、操作手段の通常動作モード時の各種機能情報および押下げ操作された操作キーの通常動作モード時の機能情報が維持され、
また、上記の特殊動作モード時の各種機能情報に変更する決定がなされた時には、操作手段に特殊動作モード時の各種機能情報を設定すると共に、操作手段に設定された特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キーを表す画像の表示を前記第2の所定の時間に基づいて表示手段に持続して表示し、
この表示持続期間中に、選択操作に応じて特殊動作モード時に押下された操作キーの画像を表示手段に強調表示すると共に、特殊動作モード時の各種機能情報を択一的に選択することを可能とするように構成したものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の表示器を有する装置によれば、操作パネルの許容面積が限られ、多機能かつ多数の操作機能が実装された表示器を有する装置に於いて、少ない操作キーの数で多数の操作機能を択一的に選択することができ、実行する機能を表示することが可能な装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る表示器を有する装置を無線機に実施した場合の実施形態について、以下に説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る表示器を有する装置を無線機に実施した場合の操作キー入力処理に関する遷移図である。図2は、無線機の操作パネルの概要を示した外観図である。図3は、無線機に実施した本発明に係る表示器を有する装置の機能構成図を示したものである。図4の(a)は、本発明に係る表示器を有する装置を無線機に実施した場合の操作キーに割り付けられる通常動作モードに対応する各種機能情報と,特殊動作モードに対応する各種機能情報との関係を示す図である。
図4の(b)は、通常動作モード時の各操作キーと各操作キーに対応して記憶された時間情報との関係を示す図である。
【0020】
上記のような図面に基づいて、無線機の実施形態の詳細を説明する。
【0021】
まず、図2に示す無線機の操作パネル1には、パワースイッチ2、マイクロホンコネクタ3、ボリュームコントロールノブ4、チャンネルセレクタノブ5、アップダウンキー6、スピーカ7、表示器8、および、操作キー9a、9b、9c、9d、9eによって構成されている。
【0022】
このように構成した操作パネル1を有する無線機に実施した本発明の表示器を有する装置は、図3に示すように、制御部10、インターフェース23を介して接続された表示器8、インターフェース24を介して接続された操作手段22、スピーカ25から構成されている。
【0023】
上記制御部10は、記憶部11、所定の時間が経過すると各操作キーを表す画像の表示を消灯する手段16、時間設定記憶部17、モード情報確認手段18、モード切替手段19、通常動作モード時の各種機能情報または特殊動作モード時の各種機能情報を呼び出す手段20、所定の時間が経過すると操作キーの操作の受付を禁止する手段21、第1の判定手段26から構成されている。この制御部10に於ける各種制御には、マイクロプロセッサや、マイクロプロセッサが使用する記憶部11および時間設定記憶部17を形成する記憶デバイスなどが用いられる。
【0024】
また、上記記憶部11には、通常使用される機能を設定する通常動作モードの各種機能情報12と、通常動作モードに付加される機能を設定する特殊動作モードに対応する各種機能情報13と、通常動作モード時の各操作キーを表す画像情報14および特殊動作モード時の各操作キーを表す画像情報15等を記憶するように構成されている。また、上記操作手段22は、操作キー9a、9b、9c、9d、9eを備えている。この操作キー9a、9b、9c、9d、9eには、例えば、タクトスイッチが用いられる。
【0025】
また、上記表示器8は、画像や文字表示が可能な表示デバイス、例えば、液晶表示器が用いられる。
【0026】
図4の(a)の表は、各操作キー9aから9eに対して、第2段目に示す、通常動作モード時の各種機能情報と特殊動作モード時の機能情報の有無を表す情報と特殊動作モード時の各操作キーの機能情報が割りつけられることを示している。第1段目に示す特殊動作モード時の各種機能情報は、特殊動作モード時の機能情報の有無を表す情報と特殊動作モード時の各操作キーの機能情報とからなる。表の中で斜線を施した部分は、割り付け機能情報が無いことを示している。
【0027】
なお、表中に記載された各種機能情報は、各操作キー9aから9eに対して、通常動作モード時の各種機能情報と特殊動作モード時の各種機能情報が上述のような割り付けの関係にあれば、本実施形態に限定されるものではない。
【0028】
また、図4の(b)の表は、通常動作モード時の各操作キーに対応して、第2段目に記載された第1の所定の時間と、第3段目に記載された第2の所定の時間を時間設定記憶部17に設定することを示したものである。すなわち、操作キー9aに対応して、第1の所定の時間t1と第2の所定の時間T1が時間設定記憶部17に記憶設定される。
【0029】
同様に、操作キー9bに対応して、第1の所定の時間t2と第2の所定の時間T2が、操作キー9cに対応して、第1の所定の時間t3と第2の所定の時間T3が、操作キー9dに対応して、第1の所定の時間t4と第2の所定時間T4が、更に、操作キー9eに対応して、第1の所定の時間t5と第2の所定の時間T5がそれぞれ記憶設定される。
【0030】
以下に、図1、図2、図3、および図4に基づいて、動作を説明する。
まず、無線機のパワースイッチ2がオンされると、制御部10は、記憶部11に設けられた通常動作モード時の各種機能情報12を手段20によって呼び出し、操作キー9a、9b、9c、9d、9eそれぞれに対して、図4の(a)に示すように、操作キー9aに対しては「キーロック」、9bに対しては「スタックモード」、9cに対しては「再生」、9dに対しては「音声メモ」、9eに対しては「話者グループ識別」をそれぞれ割り付ける。
【0031】
更に、その割り付けられた各操作キーを表す画像を、記憶部11に設けられた通常動作時の各操作キーを表す画像情報14から呼び出し、5つの全ての操作キー9aから9eの画像を表示器8に表示する。無線機のユーザがその画像を視認し、操作キー9aから9eの何れかの操作キーを選択して、押下げ操作をすることによって、図1に示した操作キー入力処理が開始される。
【0032】
まず、ユーザによって操作キー9aが押下げ操作された時の動作を説明する。
操作キー9aが通常動作モード時の押下げ操作(例えば、短押し操作)がなされると、制御部10は、操作キー9aの入力を受け付けると共に、表示器8に表示された操作キー9aを表す画像を強調表示する。そして、図1に示すステップS1で操作キー9aの押下げ操作が解除されたか否かを判断する。操作キー9aの押下げ操作が解除されると、ステップS1は操作キー9aの押下げが解除されたと判断し、ステップS7に移行して、ステップS7を実行して、操作キー9aに割り付けられた通常動作モード時の機能が「キーロック」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「キーロック」に対応する処理を実行し、この操作キー9aの入力処理を終了する。
【0033】
一方、ステップS1で操作キー9aの押下げ操作が継続されていると判断されると、ステップS2を実行して、操作キー9aの押圧操作形態が異なる押圧操作形態であるか否か(操作キーの短押し操作か、あるいは操作キーの長押し操作か)を判断する。ステップS2が実行され、操作キー9aの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態で無いと判断するとステップS7を実行して、操作キー9aに割り付けられた通常動作モード時の機能がキーロックであることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「キーロック」に対応する処理を実行し、この操作キー9aの入力処理を終了する。
【0034】
また、ステップS2を実行して、操作キー9aの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であると判断(長押し操作であると判断)すると、ステップS3を実行して、記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各種機能情報13を手段20によってモード情報確認手段18に呼び出し、この情報に含まれる図4の(a)に示した操作キー9aに対応した特殊動作モード時の機能情報の存在を、モード情報確認手段18によって調べる。
【0035】
この場合、図4の(a)に示されるように、操作キー9aの特殊動作モード時の機能情報は、「無し」と設定されているため、ステップS9に移行する。ステップS9を実行することによって、特殊動作モード時の「各種機能情報無し」の表示を行うか否かが判断され、ステップS9でこの表示を行わないと判断した場合は、ステップS7に移行して、ステップ7を実行して、操作キー9aに割り付けられた通常動作モード時の機能が「キーロック」であることを判別し、ステップS8で「キーロック」に対応する処理を実行し、この操作キー9aの入力処理を終了する。
【0036】
また、ステップS9を実行することによって、特殊動作モード時の「各種機能情報無し」表示を行うか否かが判断され、ステップS9でこの表示を行うと判断した場合は、ステップS10を実行して、特殊動作モード時の各種機能情報は、「無し」と表示器8に表示し、ユーザに特殊動作モード時の各種機能情報は存在しないことを告知して、操作キー入力処理を終了する。
【0037】
次に、ユーザによって操作キー9bが押下げ操作された時の動作を説明する。操作キー9bが押下げ操作されると、制御部10は、操作キー9bの入力を受け付けると共に、表示器8に表示された操作キー9bを表す画像を強調表示する。そして、図1に示すステップS1で操作キー9bの押下が解除されたか否かを判断する。操作キー9bの押下げが解除されると、ステップS1は操作キー9bの押下げが解除されたと判断し、ステップS7に移行して、ステップS7を実行して、操作キー9bに割り付けられた通常動作モード時の機能が「スタックモード」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「スタックモード」に対応する処理を実行し、この操作キー9bの入力処理を終了する。
【0038】
また、ステップS1で操作キー9bの押下げ操作が継続されていると判断されると、ステップS2を実行して、操作キー9bの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であるか否かを判断する。このステップS2が実行され、操作キー9bの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態で無いと判断するとステップS7を実行して、操作キー9bに割り付けられた通常動作モード時の機能が「スタックモード」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「スタックモード」に対応する処理を実行し、この操作キー9bの入力処理を終了する。
【0039】
一方ステップS2を実行して、操作キー9bの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であると判断すると、ステップS3を実行して、記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各種機能情報13を手段20によってモード情報確認手段18に呼び出し、この情報に含まれる図4の(a)に示した操作キー9bに対応した特殊動作モード時の機能情報の存在をモード情報確認手段18によって調べる。図4の(a)に示されるように、操作キー9bの特殊動作モード時の機能情報は、「有」と設定されているため、ステップS4の実行に移る。
【0040】
ステップS4が実行されると、操作キーに対応する記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各操作キーを表す画像情報15が手段20を介してモード切替手段19に呼び出され、モード切替手段19は、これまで表示器8に表示されていた通常動作時の各操作キーを表す画像情報を、図4の(a)の操作キー9bの段に記載された特殊動作モード時の各操作キーの機能情報に対応する各操作キーを表す表示画像に切り替え、表示器8に操作キー9a、9b、9cを表す画像を表示させる。更に、モード切替手段19は、この時、操作キー9a、9b、9cにそれぞれ特殊動作モード「Exit」、「表示切替」、「削除」を割り付ける。操作キー9dおよび9eには特殊動作モードが割り付けられていないため、モード切替手段19によって、これらの操作キーを表す表示画像は、表示されない。ステップS4の実行が終わるとステップS5に移行する。
【0041】
ステップS5は、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないかを監視しており、所定の時間内であれば、この期間は、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9b、9cを表す画像の表示を維持すると共に、操作キー9a、9b、9cによる押下入力を受け付ける処理を実行する。そして、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過すると、手段16が、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9b、9cを表す前記画像の表示を消灯すると共に、手段21が、操作キー9a、9b、9cによる押下入力の受け付けを禁止する。ステップS5によって、操作キー9a、9b、9cの画像の表示が消灯され、これら操作キーの押下入力が禁止されると、スピーカ25からビープ音が発せられ、操作キー入力処理が終了する。
【0042】
一方、上述の所定の時間中、操作キー9a、9b、9cを表す画像の表示が維持され、操作キー9a、9b、9cによる押下入力を受け付けられている間に、ユーザが、表示器8に表示された各操作キーを表す画像を視認して、操作キー9a、9b、9cの何れかを押下すると、ステップS6に移行する。
【0043】
例えば、ここでユーザによって操作キー9aが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9aを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9aに割り付けられた特殊動作モードである「Exit」を動作実行する。ユーザによって操作キー9bが押下されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9bを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9bに割り付けられた特殊動作モードである「表示切替」を動作実行する。また、ユーザによって操作キー9cが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9cを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9cに割り付けられた特殊動作モードである「削除」を動作実行する。ステップS6の処理が終了すると操作キー入力処理は終了する。もしこの時、操作キー9d、9eの何れかがユーザによって押下げ操作されると、これらの操作キーには、特殊動作モードが割り付けられていないことをユーザに告知するために、スピーカ25から警告音が発せられる。
【0044】
更に、ステップ5に於いて、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち、経過時間を監視する際に、操作キー9bに対しては、時間設定記憶部17に設定された、図4の(b)に示した第1の所定の時間t2を手段21が参照して、上記経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9bの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9b、9c、による押下入力の受け付けを禁止するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0045】
また、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち、経過時間を監視する際に、操作キー9bに対しては、時間設定記憶部17に設定された図4の(b)に示す第2の所定の時間T2を手段16が参照して、上記経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9bの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9b、9cを表す画像の表示を消灯するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0046】
なお、他の通常モード時の操作キー9c、9d、9eについても同様に前述の制御ができる構成になっている。このような構成を採用することによって、ユーザが特殊動作モードを認識する難易度に合わせ、操作キーを表す画像の表示を継続でき、かつ、操作したい操作キーを選択し押下げするまでの操作キー入力受付時間を継続することができるので、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0047】
次に、ユーザによって操作キー9cが押下げ操作された時の動作を説明する。操作キー9cが押下げ操作されると、制御部10は、操作キー9cの入力を受け付けると共に、表示器8に表示された操作キー9cを表す画像を強調表示する。そして、図1に示すステップS1で操作キー9cの押下が解除されたか否かを判断する。操作キー9cの押下げが解除されると、ステップS1は操作キー9cの押下げが解除されたと判断し、ステップS7に移行して、ステップS7を実行して、操作キー9cに割り付けられた通常動作モード時の機能が「再生」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「再生」に対応する処理を実行し、この操作キー9cの入力処理を終了する。
【0048】
また、ステップS1で操作キー9cの押下げ操作が継続されていると判断されると、ステップS2を実行して、操作キー9cの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であるか否かを判断する。ステップS2が実行され、操作キー9cの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態で無いと判断するとステップS7を実行して、操作キー9cに割り付けられた通常動作モード時の機能が「再生」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「再生」に対応する処理を実行し、この操作キー9cの入力処理を終了する。
【0049】
一方ステップS2を実行して、操作キー9cの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であると判断すると、ステップS3を実行して、記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各種機能情報13を手段20によってモード情報確認手段18に呼び出し、この情報に含まれる図4の(a)に示す操作キー9cに対応した特殊動作モード時の機能情報の存在をモード情報確認手段18によって調べる。図4の(a)に示されるように、操作キー9cの特殊動作モード時の機能情報は、「有」と設定されているため、ステップS4の実行に移る。
【0050】
ステップS4が実行されると、操作キーに対応する記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各操作キーを表す画像情報15が手段20を介してモード切替手段19に呼び出され、モード切替手段19は、これまで表示器8に表示されていた通常動作時の各操作キーを表す画像情報を、図4の(a)の操作キー9cの段に記載された特殊動作モード時の各操作キーの機能情報に対応する各操作キーを表す表示画像に切り替え、表示器8に、操作キー9a、9b、9cを表す画像を表示させる。更に、モード切替手段19はこの時、操作キー9a、9b、9cにそれぞれ特殊動作モード「Exit」、「Next ch」、「削除」を割り付ける。操作キー9dおよび9eには特殊動作モードが割り付けられていないため、モード切替手段19によって、これらの操作キーを表す表示画像は、表示されない。ステップS4の実行が終わるとステップS5に移行する。
【0051】
ステップS5は、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないかを監視しており、所定の時間内であれば、この期間は、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9b、9cを表す画像の表示を維持すると共に、操作キー9a、9b、9cによる押下入力を受け付ける処理を実行する。そして、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過すると、手段16が、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9b、9cを表す前記画像の表示を消灯すると共に、手段21が、操作キー9a、9b、9cによる押下入力の受け付けを禁止する。ステップS5によって、操作キー9a、9b、9cの画像の表示が消灯され、これら操作キーの押下入力が禁止されると、スピーカ25からビープ音が発せられ、操作キー入力処理が終了する。
【0052】
一方、上述の所定の時間中、操作キー9a、9b、9cを表す画像の表示が維持され、操作キー9a、9b、9cによる押下入力を受け付けられている間に、ユーザが、表示器8に表示された各操作キー9a、9b、9cを表す画像を視認して、操作キー9a、9b、9cの何れかを押下げ操作すると、ステップS6に移行する。
【0053】
例えば、ここでユーザによって操作キー9aが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9aを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9aに割り付けられた特殊動作モードである「Exit」を動作実行する。ユーザによって操作キー9bが押下されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9bを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9bに割り付けられた特殊動作モードである「Next ch」を動作実行する。
【0054】
また、ユーザによって操作キー9cが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9cを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9cに割り付けられた特殊動作モードである「削除」を動作実行する。ステップS6の処理が終了すると操作キー入力処理は終了する。もしこの時、操作キー9d、9eの何れかがユーザによって押下げ操作されると、これらの操作キーには、特殊動作モードが割り付けられていないことをユーザに告知するために、スピーカ25から警告音が発せられる。
【0055】
更に、ステップ5に於いて、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち経過時間、を監視する際に、操作キー9cに対しては、時間設定記憶部17に設定された、図4の(b)に示した第1の所定の時間t3を手段21が参照して、上記経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9cの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9b、9c、による押下入力の受け付けを禁止するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0056】
また、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち、経過時間を監視する際に、操作キー9bに対しては、時間設定記憶部17に設定されている図4の(b)に示した第2の所定の時間T3を手段16が参照して、上記経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9cの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9b、9cを表す画像の表示を消灯するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0057】
次に、ユーザによって操作キー9dが押下げ操作された時の動作を説明する。操作キー9dが押下げ操作されると、制御部10は、操作キー9dの入力を受け付けると共に、表示器8に表示された操作キー9dを表す画像を強調表示する。そして、図1に示すステップS1で操作キー9dの押下が解除されたか否かを判断する。操作キー9dの押下げが解除されると、ステップS1は操作キー9dの押下げが解除されたと判断し、ステップS7に移行して、ステップS7を実行して、操作キー9dに割り付けられた通常動作モード時の機能が「音声メモ」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「音声メモ」に対応する処理を実行し、この操作キー9dの入力処理を終了する。
【0058】
また、ステップS1で操作キー9dの押下げ操作が継続されていると判断されると、ステップS2を実行して、操作キー9dの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であるか否かを判断する。ステップS2が実行され、操作キー9dの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態で無いと判断するとステップS7を実行して、操作キー9dに割り付けられた通常動作モード時の機能が「音声メモ」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「音声メモ」に対応する処理を実行し、この操作キー9dの入力処理を終了する。
【0059】
一方ステップS2を実行して、操作キー9dの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であると判断すると、ステップS3を実行して、記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各種機能情報13を手段20によってモード情報確認手段18に呼び出し、この情報に含まれる図4の(a)に示した操作キー9dに対応した特殊動作モード時の機能情報の存在をモード情報確認手段18によって調べる。図4の(a)に示されるように、操作キー9dの特殊動作モード時の機能情報は、「有」と設定されているため、ステップS4の実行に移る。
【0060】
ステップS4が実行されると、操作キーに対応する記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各操作キーを表す画像情報15が手段20を介してモード切替手段19に呼び出され、モード切替手段19は、これまで表示器8に表示されていた通常動作時の各操作キーを表す画像情報を、図4の(a)の操作キー9dの段に記載された特殊動作モード時の各操作キーの機能情報に対応する各操作キーを表す表示画像に切り替え、表示器8に、操作キー9a、9b、9dを表す画像を表示させる。更に、モード切替手段19はこの時、操作キー9a、9b、9dにそれぞれ特殊動作モード「Stop+Exit」、「Stop+一時保存」、「Stop+保存」を割り付ける。操作キー9cおよび9eには特殊動作モードが割り付けられていないため、モード切替手段19によって、これらの操作キー9cおよび9eを表す表示画像は、表示されない。ステップS4の実行が終わるとステップS5に移行する。
【0061】
ステップS5は、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないかを監視しており、所定の時間内であれば、この期間は、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9b、9dを表す画像の表示を維持すると共に、操作キー9a、9b、9dによる押下入力を受け付ける処理を実行する。そして、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過すると、手段16が、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9b、9dを表す画像の表示を消灯すると共に、手段21が操作キー9a、9b、9dによる押下入力の受け付けを禁止する。ステップS5によって、操作キー9a、9b、9dの画像の表示が消灯され、これら操作キーの押下入力が禁止されると、スピーカ25からビープ音が発せられ、操作キー入力処理が終了する。
【0062】
一方、上述の所定の時間中、操作キー9a、9b、9dを表す画像の表示が維持され、操作キー9a、9b、9dによる押下入力を受け付けられている間に、ユーザが、表示器8に表示された各操作キー9a、9b、9dを表す画像を視認して、操作キー9a、9b、9dの何れかを押下げ操作すると、ステップS6に移行する。
【0063】
例えば、ここでユーザによって操作キー9aが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9aを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9aに割り付けられた特殊動作モードである「Stop+Exit」を動作実行する。ユーザによって操作キー9bが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9bを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9bに割り付けられた特殊動作モードである「Stop+一時保存」を動作実行する。
【0064】
また、ユーザによって操作キー9dが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9cを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9dに割り付けられた特殊動作モードである「Stop+保存」を動作実行する。ステップS6の処理が終了すると操作キー入力処理は終了する。もしこの時、操作キー9c、9eの何れかがユーザによって押下げ操作されると、これらの操作キーには、特殊動作モードが割り付けられていないことをユーザに告知するために、スピーカ25から警告音が発せられる。
【0065】
更に、ステップ5に於いて、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち、経過時間を監視する際に、操作キー9dに対しては、時間設定記憶部17に設定された、図4の(b)に示した第1の所定の時間t4を手段21が参照して、上記経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9dの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9b、9d、による押下入力の受け付けを禁止するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0066】
また、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち、経過時間を監視する際に、操作キー9dに対しては、時間設定記憶部17に設定された、図4の(b)に示した第2の所定の時間T4を手段16が参照して、上記経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9dの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9b、9dを表す画像の表示を消灯するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0067】
次に、ユーザによって操作キー9eが押下げ操作された時の動作を説明する。操作キー9eが押下げ操作されると、制御部10は、操作キー9eの入力を受け付けると共に、表示器8に表示された操作キー9eを表す画像を強調表示する。そして、図1に示すステップS1で操作キー9eの押下げが解除されたか否かを判断する。操作キー9eの押下げが解除されると、ステップS1は操作キー9eの押下げが解除されたと判断し、ステップS7に移行して、ステップS7を実行して、操作キー9eに割り付けられた通常動作モード時の機能が「話者グループ識別」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「話者グループ識別」に対応する処理を実行し、この操作キー9eの入力処理を終了する。
【0068】
また、ステップS1で操作キー9eの押下げ操作が継続されていると判断されると、ステップS2を実行して、操作キー9eの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であるか否かを判断する。ステップS2が実行され、操作キー9eの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態で無いと判断するとステップS7を実行して、操作キー9eに割り付けられた通常動作モード時の機能が「話者グループ識別」であることを判別し、ステップS8に移行して、ステップS8で「話者グループ識別」に対応する処理を実行し、この操作キー9eの入力処理を終了する。
【0069】
一方ステップS2を実行して、操作キー9eの押圧操作形態が、異なる押圧操作形態であると判断すると、ステップS3を実行して、記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各種機能情報13を手段20によってモード情報確認手段18に呼び出し、この情報に含まれる図4の(a)に示した操作キー9eに対応した特殊動作モード時の機能情報の存在をモード情報確認手段18によって調べる。図4の(a)に示されるように、操作キー9eの特殊動作モード時の機能情報は、「有」と設定されているため、ステップS4の実行に移る。
【0070】
ステップS4が実行されると、操作キーに対応する記憶部11に設けられた特殊動作モード時の各操作キーを表す画像情報15が手段20を介してモード切替手段19に呼び出され、モード切替手段19は、これまで表示器8に表示されていた通常動作時の各操作キーを表す画像情報を、図4の(a)の操作キー9eの段に記載された特殊動作モード時の各操作キーの機能情報に対応する各操作キーを表す表示画像に切り替え、表示器8に、操作キー9a、9bを表す画像を表示させる。更に、モード切替手段19は、この時、操作キー9a、9bにそれぞれ特殊動作モード「Set+Exit」、「Exit」を割り付ける。操作キー9c、9dおよび9eには特殊動作モードが割り付けられていないため、モード切替手段19によって、これらの操作キーを表す表示画像は、表示されない。ステップS4の実行が終わるとステップS5に移行する。
【0071】
ステップS5は、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないかを監視しており、所定の時間内であれば、この期間は、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9bを表す画像の表示を維持すると共に、操作キー9a、9bによる押下入力を受け付ける処理を実行する。そして、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過すると、手段16が、特殊動作モードが割り付けられた操作キー9a、9bを表す画像の表示を消灯すると共に、手段21が、操作キー9a、9bによる押下入力の受け付けを禁止する。ステップS5によって、操作キー9a、9bの画像の表示が消灯され、これら操作キーの押下入力が禁止されると、スピーカ25からビープ音が発せられ、操作キー入力処理が終了する。
【0072】
一方、上述の所定の時間中、操作キー9a、9bを表す画像の表示が維持され、操作キー9a、9bによる押下入力を受け付けられている間に、ユーザが、表示器8に表示された各操作キー9a、9bを表す画像を視認して、操作キー9a、9bの何れかを押下げ操作すると、ステップS6に移行する。
【0073】
例えば、ここでユーザによって操作キー9aが押下げ操作されると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9aを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9aに割り付けられた特殊動作モードである「Set+Exit」を動作実行する。ユーザによって操作キー9bが押下げされると、制御部10は、表示器8に表示された操作キー9bを表す画像を強調表示すると共に、ステップS6は、操作キー9bに割り付けられた特殊動作モードである「Exit」を動作実行する。ステップS6の処理が終了すると操作キー入力処理は終了する。もしこの時、操作キー9c、9d、9eの何れかがユーザによって押下げされると、これらの操作キーには、特殊動作モードが割り付けられていないことをユーザに告知するために、スピーカ25から警告音が発せられる。
【0074】
更に、ステップ5に於いて、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち、経過時間を監視する際に、操作キー9eに対しては、時間設定記憶部17に設定された、図4の(b)に示した第1の所定の時間t5を手段21が参照して、上記経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9eの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9bによる押下入力の受け付けを禁止するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0075】
また、モード情報確認手段18が特殊動作モード時の機能情報は、「有」と判断した時点からの時間が所定の時間を経過していないか、即ち経過時間、を監視する際に、操作キー9eに対しては、時間設定記憶部17に設定された、図4の(b)に示した第2の所定の時間T5を手段16が参照して、経過時間との長短を比較し、その判定結果に基づいて操作キー9eの特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キー9a、9bを表す画像の表示を消灯するまでの時間を制御することもできるような構成になっている。
【0076】
以上のように本発明の表示器を有する装置によれば、多機能かつ多数の操作機能が実装された電子機器に於いて、多くの操作キーを必要とせず、少なくとも1つの表示器で実現でき、操作キーと表示器とを関連付けた配列を必要とせず制約が無いため、操作パネルの許容面積が限られている場合に於いても、少ない操作キーの数で多数の操作機能を択一的に選択することができ、実行する機能を表示することが可能な、小型で安価な装置を提供することができる。
【0077】
なお、上述した実施の形態に於いては、本発明の表示器を有する装置を無線機へ実施した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明を車載用音響装置や車載用ナビゲーション装置等へ実施した場合に於いても、同様の作用および効果を得ることができる。また、通常動作モード時に、選択操作した操作キーを押し続けても、通常動作モードを動作実行することが可能なように構成することもできる。更に、通常動作モード時の各種機能情報は、ユーザが変更可能に構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明に係る表示器を有する装置を無線機に実施した場合の操作キー入力処理に関する遷移図である。
【図2】無線機の操作パネルの概要を示した外観図である。
【図3】無線機に実施した本発明に係る表示器を有する装置の機能構成図を示したものである。
【図4】本発明に係る表示器を有する装置を無線機に実施した場合の操作キーに割り付けられる通常動作モードに対応する各種機能情報と特殊動作モードに対応する各種機能情報との関係および通常動作モード時の各操作キーと各操作キーに対応して記憶された時間情報との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1 無線機の操作パネル
8 表示器
9a、9b、9c、9d、9e 操作キー
10 制御部
22 操作手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常動作モードの各種機能情報をそれぞれ割り付けた複数の操作キーと、
この複数の操作キーの中の一部または全部の操作キー毎に前記通常動作モードに付加される機能を設定する特殊動作モードが設けられ、この特殊動作モードに対応する各種機能情報を各操作キーにそれぞれ併せて割り付けた操作手段と、
通常動作モード時の各種機能情報を呼び出すための操作キーの押圧操作形態とは異なる押圧操作形態で操作キーが押された時、その押された操作キーに対応する特殊動作モードへ移行するモード切替手段と、
前記操作手段の操作キーが押された時に、その押された操作キーに対応する通常動作モード時の各種機能情報または特殊動作モード時の各種機能情報を呼び出す制御手段と、
前記異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各操作キーを表す画像を表示する表示手段と
を備えたことを特徴とする表示器を有する装置。
【請求項2】
前記押圧操作形態は、操作キーを押圧する操作継続時間であり、前記異なる押圧操作形態は、通常動作モード時の各種機能情報を呼び出すための押圧操作時間よりも長い時間であることを特徴とする請求項1記載の表示器を有する装置。
【請求項3】
前記異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在するか否かを判断処理するモード情報確認手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の表示器を有する装置。
【請求項4】
前記モード情報確認手段は、異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在しないと判断した時、押された操作キーに割り付けられている通常動作モードへ移行するように構成したことを特徴とする請求項1記載の表示器を有する装置。
【請求項5】
前記モード情報確認手段は、異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在しないと判断した時、特殊動作モード時の各種機能情報が存在しないことを告知するように構成したことを特徴とする請求項1記載の表示器を有する装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記モード情報確認手段が異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在すると判断した時から所定の時間が経過すると、前記異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各操作キーを表す画像の表示を消灯するように構成したことを特徴とする請求項1記載の表示器を有する装置。
【請求項7】
時間設定記憶部を設け、前記時間設定記憶部に第1の所定の時間を設定し、前記第1の所定の時間に基づき、前記特殊動作モード時の各操作キーを表す画像の表示を消灯する時間を制御することを特徴とする請求項1または請求項6記載の表示器を有する装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記モード情報確認手段が異なる押圧操作形態で押された操作キーに対応する特殊動作モード時の各種機能情報が存在すると判断した時から所定の時間が経過すると、特殊動作モード時の各種機能情報を呼び出す操作キー操作の受付を禁止するように構成したことを特徴とする請求項1記載の表示器を有する装置。
【請求項9】
前記時間設定記憶部に第2の所定の時間を設定し、前記第2の所定の時間に基づき、前記特殊動作モードに対応する各種機能情報を呼び出す操作キーの操作受付を禁止する制御をすることを特徴とする請求項1または請求項8記載の表示器を有する装置。
【請求項10】
通常動作モード時の各種機能情報および前記通常動作モードに付加される機能を設定する特殊動作モード時の各種機能情報が設けられ、選択操作に応じて複数の操作キーの何れかを押下げ操作をすることにより択一的に前記通常動作モード時の各種機能情報あるいは前記特殊動作モード時の各種機能情報を選択可能とする前記複数操作キーからなる操作手段と、
前記操作手段に設定された前記通常動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キーを表す画像の表示および前記通常動作モード時に押下された操作キーの画像を強調表示する表示手段と、
第1の所定の時間および第2の所定の時間を記憶する時間設定記憶部とを備え、
前記操作手段の操作キーが押下げ操作された時からの押下持続時間を前記時間設定記憶部に記憶された前記第1の所定の時間と比較して第1の判定をすると共に、前記押下げ操作された操作キーの前記特殊動作モード時の各種機能情報が存在するか否かを判断処理するモード情報確認手段の確認結果と、前記第1の判定結果とに基づいて前記操作手段に設定された前記通常動作モード時の各種機能情報を保持または前記特殊動作モード時の各種機能情報に変更するかを決定し、
前記保持する決定がなされた時には、前記操作手段の通常動作モード時の各種機能情報および前記押下げ操作された操作キーの通常動作モード時の機能情報が維持され、
また、前記特殊動作モード時の各種機能情報に変更する決定がなされた時には、前記操作手段に特殊動作モード時の各種機能情報を設定すると共に、前記操作手段に設定された前記特殊動作モード時の各種機能情報に対応する各操作キーを表す画像の表示を前記第2の所定の時間に基づいて前記表示手段に持続して表示し、
当該表示持続期間中に、選択操作に応じて前記特殊動作モード時に押下げ操作された操作キーの画像を前記表示手段に強調表示すると共に、特殊動作モード時の各種機能情報を択一的に選択することを可能とすることを特徴とする表示器を有する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−233552(P2007−233552A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−52434(P2006−52434)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】