説明

表示装置

【課題】単チャンネルシフトレジスタを有する表示装置において、トランジスタの負荷を増大することなく、駆動クロックの振幅を大きくする。
【解決手段】複数の画素を有する表示パネルと、各画素を駆動する駆動回路とを有し、前記駆動回路には、電圧レベルがVHの電圧レベルと、VLの電圧レベルとの間で変化する駆動クロックが入力され、前記駆動回路は、オン状態の時に前記クロックを取り込み、出力端子から出力する表示装置であって、第1電極に前記駆動クロックが入力されるトランジスタと、前記トランジスタの前記第2電極と前記端子との間に接続され、制御電極が前記トランジスタの制御電極に接続される第1保護トランジスタと、第2電極に前記駆動クロックが入力され、制御電極にVDDの電圧が入力される第2保護トランジスタと、前記第2保護トランジスタの第1電極と、前記トランジスタの前記第2電極との間に接続されるダイオード接続の第3保護トランジスタとを有し、VL<VDD<VHを満足する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、特に、シフトレジスタを有する表示装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)をアクティブ素子として使用するアクティブマトリクス型液晶表示装置は、液晶を介して対向配置される基板のうち一方の基板の液晶側の面に、x方向に延在しy方向に並設される走査線とy方向に延在しx方向に並設される映像線とで囲まれた画素領域を有する。そして、この画素領域には、走査線からの走査信号の供給によって作動する薄膜トランジスタ(TFT)を備えている。
液晶表示装置は、各走査線のそれぞれに走査信号を供給する走査線駆動回路、および各映像線のそれぞれに映像信号を供給する映像線駆動回路を有し、これらの駆動回路の少なくとも一方はシフトレジスタを備えている。
一方、前述したアクティブ素子を構成する薄膜トランジスタの半導体層を、多結晶シリコン(ポリシリコン)で形成するポリシリコン型の液晶表示装置も知られている。このようなポリシリコン型の液晶表示装置では、走査線駆動回路および映像線駆動回路を構成する薄膜トランジスタ(例えば、MISトランジスタ)も、アクティブ素子を構成する薄膜トランジスタと、同一工程で、前述の一方の基板面に形成される。
この走査線駆動回路として、単チャンネル(n−MOS)シフトレジスタを備える液晶表示装置が、例えば、下記、特許文献1、特許文献2に記載されている。
【0003】
前述の特許文献1に記載されている単チャンネルシフトレジスタでは、安定動作維持のために、非選択段のフローティングノードを、バイアス電源(Vss)に接続するトランジスタのゲートは、フローティングメモリーノードとなっている。
このフローティングメモリーノードへの書き込みは、各々の段の走査状態を反映し、1走査に一回書き込み(リフレッシュ)を行う構成となっている。そのため、フローティングメモリーノードのリーク電流が動作安定性に影響し、特に、フローティングメモリーノードのリセット用トランジスタのしきい値電圧Vthが低い場合には、リセット用トランジスタのリーク電流が大きくなるので、安定動作が損なわれ、結果として、しきい値の尤度が小さくなる恐れがあった。
そこで、本出願人は、フローティングメモリーノードへの書き込み回数を大きくして、フローティングメモリーノードのリーク電流に対する時間的尤度を向上させた、単チャンネル(n−MOS)シフトレジスタを備える液晶表示装置を、既に出願済みである。(下記、特許文献3参照)
【0004】
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
【特許文献1】特開2002−215118号公報
【特許文献2】特開2006−10784号公報
【特許文献3】特願2008−53314号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
液晶表示装置において、交流駆動化方法としてドット反転駆動方法を採用することにより、画質を向上させることが可能である。
ドット反転駆動方法では、走査電圧の振幅を大きくする必要があるが、走査電圧の振幅を大きくするためには、走査線へ走査電圧を出力するシフトレジスタに入力する駆動クロックの振幅を大きくする必要がある。
しかしながら、駆動クロックの振幅を大きくすると、シフトレジスタを構成するトランジスタのドレイン−ソース間電圧(Vds)が増加し、トランジスタの負荷の増大、それに伴う容量を形成する絶縁膜の破壊、あるいは、回路の信頼性低下が問題となる。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、単チャンネルシフトレジスタを有する表示装置において、トランジスタの負荷を増大することなく、駆動クロックの振幅を大きくすることが可能となる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)複数の画素を有する表示パネル(例えば、液晶表示パネル)と、各画素を駆動する駆動回路とを有し、前記駆動回路には、電圧レベルがVHの電圧レベルと、VLの電圧レベルとの間で変化する駆動クロックが入力され、前記駆動回路は、オン状態の時に前記クロックを取り込み、出力端子から出力する表示装置であって、第1電極に前記駆動クロックが入力されるトランジスタと、前記トランジスタの前記第2電極と前記端子との間に接続され、制御電極が前記トランジスタの制御電極に接続される第1保護トランジスタと、第2電極に前記駆動クロックが入力され、制御電極にVDDの電圧が入力される第2保護トランジスタと、前記第2保護トランジスタの第1電極と、前記トランジスタの前記第2電極との間に接続されるダイオード接続の第3保護トランジスタとを有し、VL<VDD<VHを満足する。
【0007】
(2)複数の画素を有する表示パネル(例えば、液晶表示パネル)と、前記各画素を駆動する駆動回路とを備え、前記駆動回路は、シフトレジスタを有し、前記シフトレジスタには、VHの電圧レベルとVLの電圧レベルとの間で変化する第1駆動クロックと、前記第1駆動クロックとは位相が異なりVHの電圧レベルとVLの電圧レベルとの間で変化する第2駆動クロックとが入力され、前記シフトレジスタは、複数段の基本回路で構成され、前記各基本回路は、前段からの転送データが入力されているときに前記第1駆動クロックあるいは前記第2駆動クロックを取り込み、出力端子から自段のシフト出力として出力するとともに、転送データとして次段の基本回路に転送する表示装置であって、前記各基本回路は、制御電極に前段からの転送データが入力される第1トランジスタと、前記第1トランジスタの第2電極と前記出力端子との間に接続され、制御電極が前記第1トランジスタの制御電極に接続される第1保護トランジスタと、制御電極にVDDの電圧が入力される第2保護トランジスタと、前記第2保護トランジスタの第1電極と、前記第1トランジスタの前記第2電極との間に接続されるダイオード接続の第3保護トランジスタとを有し、奇数番目の基本回路において、前記第1トランジスタの第1電極と前記第2保護トランジスタの前記第2電極とには、前記第1駆動クロックが入力され、偶数番目の基本回路において、前記第1トランジスタの第1電極と前記第2保護トランジスタの前記第2電極とには、前記第2駆動クロックが入力され、VL<VDD<VHを満足する。
【0008】
また、本発明では、前記各基本回路は、前段からの転送データが入力されるダイオード接続の第2トランジスタと、前記第1トランジスタの制御電極と前記出力端子との間に接続される第1容量素子と、前記第2トランジスタの第1電極と前記第1トランジスタの制御電極との間に接続され、制御電極にVDDの電圧が入力される第3トランジスタと、前記出力端子と次段のダイオード接続の第2トランジスタとの間に接続される第4保護トランジスタを有する。
また、本発明では、前記各基本回路は、前記出力端子と基準電圧との間に接続される第1リセットトランジスタと、第5保護トランジスタの直列回路と、前記ダイオード接続の第2トランジスタの第1電極と、前記基準電圧との間に接続される第2リセットトランジスタを有し、奇数番目の基本回路の前記第1リセットトランジスタの制御電極には、前記第2駆動クロックが入力され、偶数番目の基本回路の前記第1リセットトランジスタの制御電極には、前記第1駆動クロックが入力され、前記第5保護トランジスタの制御電極には、VDDの電圧が入力され、前記第2リセットトランジスタの制御電極には、前段のリセット信号が入力される。
【0009】
また、本発明では、前記各基本回路は、ダイオード接続の第4トランジスタと、前記第5トランジスタと、前記第5トランジスタの第2電極と制御電極との間に接続される第2容量素子と、前記第5トランジスタの第1電極と基準電圧との間に接続され、制御電極が前記第2トランジスタの第1電極に接続される第3リセットトランジスタと、前記第5トランジスタの第2電極と、前記ダイオード接続の第4トランジスタの第1電極との間に接続され、制御電極にVDDの電圧が入力される第6保護トランジスタと、第1電極が前記第5トランジスタの制御電極に接続され、制御電極にVDDの電圧が入力される第7保護トランジスタと、前記出力端子と基準電圧との間に接続される第4リセットトランジスタと、第8保護トランジスタの直列回路とを有し、前記第8保護トランジスタの制御電極には、VDDの電圧が入力され、前記第5トランジスタの第1電極の電圧は、リセット信号として、前記第4リセットトランジスタの制御電極と、次段の基本回路の前記第2リセットトランジスタの制御電極に入力され、奇数番目の基本回路において、前記第4トランジスタの制御電極と第2電極とには、前記第2駆動クロックが入力され、前記第7保護トランジスタの第2電極には、前記第1駆動クロックが入力され、偶数番目の基本回路において、前記第4トランジスタの制御電極と第2電極とには、前記第1駆動クロックが入力され、前記第7保護トランジスタの第2電極には、前記第2駆動クロックが入力される。
【発明の効果】
【0010】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、単チャンネルシフトレジスタを有する表示装置において、トランジスタの負荷を増大することなく、駆動クロックの振幅を大きくすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施例]
図1は、本発明の実施例1のアクティブマトリクス型液晶表示装置の液晶表示パネルの等価回路を示す回路図である。
図1に示すように、本実施例の液晶表示パネルは、液晶を介して互いに対向配置される一対の基板の一方の基板の液晶側の面に、y方向に並設されx方向に延びるn本の走査線(ゲート線ともいう)(X1,X2,..,Xn)と、x方向に並設されy方向に延びるm本の映像線(ソース線、またはドレイン線ともいう)(Y1,Y2,..,Ym)とを有する。
走査線と映像線とで囲まれた領域が画素領域であり、1つの画素領域には、ゲートが走査線に、ドレイン(または、ソース)が映像線に、およびソース(または、ドレイン)が画素電極に接続されるアクティブ素子(薄膜トランジスタ)(Tnm)が設けられる。
また、画素電極と対向電極(共通電極ともいう)(CT)との間には保持容量(Cnm)が設けられる。なお、画素電極と対向電極(CT)との間には液晶が介在するので、画素電極と対向電極(CT)との間には、液晶容量(Clc)も形成される。
各走査線(X1,X2,...,Xn)は、走査線駆動回路(XDV)に接続され、走査線駆動回路(XDV)は、選択走査信号を、X1からXnの走査線に向かって、あるいは、XnからX1の走査線に向かって順次供給する。
各映像線(Y1,Y2,...,Ym)は、RGBスイッチ回路(S−RGB)を介して、映像線駆動回路(YDV)に接続される。映像線駆動回路(YDV)は、1水平走査期間内に、R、G、Bの階調電圧を出力し、RGBスイッチ回路(S−RGB)は、映像線駆動回路(YDV)から出力されるR、G、Bの階調電圧を、それぞれR、G、B用の映像線に出力する。
【0012】
本実施例の液晶表示パネルは、画素電極、薄膜トランジスタ等が設けられた第1の基板(TFT基板、アクティブマトリクス基板ともいう)(図示せず)と、カラーフィルタ等が形成される第2の基板(対向基板ともいう)(図示せず)とを、所定の間隙を隔てて重ね合わせ、該両基板間の周縁部近傍に枠状に設けたシール材により、両基板を貼り合わせると共に、シール材の一部に設けた液晶封入口から両基板間のシール材の内側に液晶を封入、封止し、さらに、両基板の外側に偏光板を貼り付けて構成される。
このように、本実施例の液晶表示パネルでは、液晶が一対の基板の間に挟持された構造となっている。また、対向電極は、TN方式やVA方式の液晶表示パネルであれば第2の基板(対向基板)側に設けられる。IPS方式の場合は、第1の基板(TFT基板)側に設けられる。なお、本発明において、液晶パネルの内部構造とは関係がないので、液晶パネルの内部構造の詳細な説明は省略する。さらに、本発明は、どのような構造の液晶パネルであっても適用可能である。
本実施例では、走査線駆動回路(XDV)および映像線駆動回路(YDV)の各トランジスタは、半導体層が多結晶シリコン(ポリシリコン)で形成され、アクティブ素子を構成する薄膜トランジスタと、同一工程で、一方の基板面に形成される。
【0013】
[従来のシフトレジスタの回路構成]
図1に示す走査線駆動回路(XDV)は、シフトレジスタを有する。
図2は、従来の単チャンネル(n−MOS)シフトレジスタの回路構成を示す回路図である。
図2に示すシフトレジスタは複数の基本回路で構成される。なお、図2では、基本回路を、点線枠の4角形で示している。
各基本回路は、半導体層が、第1基板上に形成されたポリシリコンで構成されるn型の電界効果トランジスタ(n型MOSトランジスタ;以下、単に、トランジスタという)で構成される。
各基本回路は、トランジスタ(本願の第1トランジスタ)(T3*)(ここで、*=1,2,3,4,...)と、トランジスタ(T3*)のゲートとドレインとの間に接続される容量素子(ブートストラップ容量)(C1*)と、前段のシフト出力が入力されるダイオード接続のトランジスタ(本願の第2トランジスタ)(T1*)と、トランジスタ(T1*)のソースとトランジスタ(T3*)のゲートとの間に接続され、ゲートにVddの電圧が入力されるトランジスタ(本願の第3トランジスタ)(T2*)とを有する。
また、ダイオード接続のトランジスタ(本願の第4トランジスタ)(T5*)と、トランジスタ(T5*)のソースに、ドレインが接続されるトランジスタ(本願の第5トランジスタ)(T6*)と、トランジスタ(T6*)のゲートとドレインとの間に接続される容量素子(ブートストラップ容量)(C2*)とを有する。
また、トランジスタ(T3*)のドレインと基準電圧(VSS)との間に接続されるトランジスタ(本願の第1リセットトランジスタ)(T8*)およびトランジスタ(本願の第4リセットトランジスタ)(T4*)と、トランジスタ(T1*)のソースと基準電圧(VSS)との間に接続されるトランジスタ(本願の第2リセットトランジスタ)(T9*)と、トランジスタ(T6*)のソースと基準電圧(VSS)との間に接続されるトランジスタ(本願の第3リセットトランジスタ)(T7*)とを有する。なお、1段目の基本回路では、トランジスタ(T2)と、トランジスタ(T9)と省略される。また、1段目の基本回路のトランジスタ(T1)にはスタートパルス(ΦIN)が入力される。
【0014】
図2に示すシフトレジスタにおいて、トランジスタ(T3*)のドレインからシフト出力(選択走査電圧)G(*)が出力される。
奇数番目の基本回路では、トランジスタ(T3*)のソースと、トランジスタ(T6*)のゲートには、第1駆動クロック(CK1)が入力される。また、トランジスタ(T5*)のドレインとゲート、および、トランジスタ(T8*)のゲートには、第2駆動クロック(CK2)が入力される。ここで、第1駆動クロック(CK1)と第2駆動クロック(CK2)とは、位相が180°異なるクロックである。
偶数番目の基本回路では、トランジスタ(T3*)のソースと、トランジスタ(T6*)のゲートには、第2駆動クロック(CK2)が入力される。また、トランジスタ(T5*)のドレインとゲート、および、トランジスタ(T8*)のゲートには、第1駆動クロック(CK1)が入力される。
また、各基本回路において、トランジスタ(T7*)のゲートは、トランジスタ(T1*)のソースに接続され、トランジスタ(T4*)のゲートは、トランジスタ(T6*)のソースに接続される。トランジスタ(T9*)のゲートは、前段の基本回路のトランジスタ(T6*)のソースに接続される。
1番目の基本回路のトランジスタ(T31)のゲートと、トランジスタ(T71)のゲートには、トランジスタ(T11)を介してスタートパルス(ΦIN)が入力される。ここで、トランジスタ(T11)のゲートには第2駆動クロック(CK2)が入力される。
【0015】
図3は、図2に示す各ノードの電圧変化を示すタイミングチャートである。
以下、図2に示すシフトレジスタの動作について説明する。
(1)スタートパルス(ΦIN)がHighレベル(以下、Hレベルという)の間に、期間t4で、第2駆動クロック(CK2)がHレベルとなると、トランジスタ(T11)がオンとなるので、ノード(N11)がHレベルとなる。これにより、トランジスタ(T71)がオンとなり、ノード(N21)が基準電圧(VSS)となる。
(2)次に、期間t5において、第2駆動クロック(CK2)がLレベル、第1駆動クロック(CK1)がHレベルになると、トランジスタ(T31)を介してノード(N31)がHレベルとなり、これにより、容量素子(C11)によるブートストラップ効果によりノード(N11)の電圧がさらに昇圧される。
このとき、ノード(N3*)のHレベルが、第1および第2駆動クロック(CK1、CK2)のHレベルと等しくなるようにブートストラップ容量(C1*)を設定することにより、ノード(N31)には、電圧降下のない第1駆動クロックが出力され、これがシフト出力G(1)となる。
また、トランジスタ(T12)がオンとなるので、ノード(N72)もHレベル(厳密には、VH−Vth)となる。これにより、トランジスタ(T72)がオンとなり、ノード(N22)が基準電圧(VSS)となる。ここで、VHは第1駆動クロック(CK1)と第2駆動クロック(CK2)のHレベル電圧、Vthは、トランジスタ(T1*)のしきい値電圧である。
この期間では、トランジスタ(T61)もオンとなるが、ノード(N11)の昇圧により、トランジスタ(T71)のオン状態が強化される(低抵抗になる)ので、ノード(N21)は、基準電圧(VSS)のままとなる。
【0016】
(3)次に、期間t6において、第1駆動クロック(CK1)がLレベル、第2駆動クロック(CK2)がHレベルになると、トランジスタ(T32)を介してノード(N32)がHレベルとなり、これにより、容量素子(C12)によるブートストラップ効果によりノード(N12)の電圧がさらに昇圧される。これにより、ノード(N32)には、電圧降下のない第2駆動クロックが出力され、これがシフト出力G(2)となる。
また、トランジスタ(T13)がオンとなるので、ノード(N73)もHレベル(厳密には、VH−Vth)となる。これにより、トランジスタ(T73)がオンとなり、ノード(N23)が基準電圧(VSS)となる。同時に、第1駆動クロック(CK1)がゲートに入力されるトランジスタ(T81)もオンとなり、ノード(N31)が基準電圧(VSS)となる。
この期間では、トランジスタ(T62)もオンとなるが、ノード(N12)の昇圧により、トランジスタ(T72)のオン状態が強化される(低抵抗になる)ので、ノード(N22)は、基準電圧(VSS)のままとなる。
また、ノード(N11)がLレベルとなるので、トランジスタ(T71)がオフとなり、ノード(N21)がフローティング状態となる。また、ノード(N61)は、トランジスタ(T51)を介してHレベルとなる。
【0017】
(4)次に、期間t7において、第2駆動クロック(CK2)がLレベル、第1駆動クロック(CK1)がHレベルになると、トランジスタ(T33)を介してノード(N33)がHレベルとなり、これにより、容量素子(C13)によるブートストラップ効果によりノード(N13)の電圧がさらに昇圧される。これにより、ノード(N33)には、電圧降下のない第1駆動クロックが出力され、これがシフト出力G(3)となる。
また、トランジスタ(T14)がオンとなるので、ノード(N74)もHレベル(厳密には、VH−Vth)となる。これにより、トランジスタ(T74)がオンとなり、ノード(N24)が基準電圧(VSS)となる。同時に、第1駆動クロック(CK1)がゲートに入力されるトランジスタ(T82)もオンとなり、ノード(N32)が基準電圧(VSS)となる。
この期間では、トランジスタ(T63)もオンとなるが、ノード(N13)の昇圧により、トランジスタ(T73)のオン状態が強化される(低抵抗になる)ので、ノード(N23)は、基準電圧(VSS)のままとなる。
また、第1駆動クロック(CK1)がHレベルになることにより、容量素子(C21)によるブートストラップ効果により、ノード(N61)の電位が昇圧されるとともに、トランジスタ(T61)がオンとなる。これにより、ノード(N21)とノード(N61)とは接続され、容量素子(C2*)に充電された電荷がノード(N21)に移動する。このときのノード(N21)の電圧は、ノード(N21)とノード(N61)の寄生容量比に依存する。すなわち、トランジスタ(T4*)と、トランジスタ(T9*)とが所望のオン抵抗で、オン状態になるように、容量素子(C2*)、トランジスタ(T5*)、トランジスタ(T6*)、トランジスタ(T4*)、トランジスタ(T9*)、およびトランジスタ(T7*)の定数を設定することは可能である。
【0018】
このノード(N21)の電圧により、トランジスタ(T41)、トランジスタ(T92)がオンとなり、これにより、ノード(N31)と、ノード(N72)は、基準電圧(VSS)となる。
以降、ノード(N21)の電圧が低下しなければ、ノード(N31)が、再びLレベルからHレベルに変化するまで、ノード(N31)、ノード(N72)は、基準電圧(VSS)に接続されており、この第1段ではフローティングノードがなくなるため、外乱に左右されず安定に動作する。
また、ノード(N72)がLレベルとなるので、トランジスタ(T72)はオフとなり、ノード(N22)がフローティング状態となる。また、ノード(N62)は、トランジスタ(T52)を介してHレベルとなる。
以降、同様な操作を繰り返すが、ノード(N3*)とノード(N7*)の動作についてさらに説明する。
【0019】
(5)次に、期間t8において、第1駆動クロック(CK1)がLレベル、第2駆動クロック(CK2)がHレベルになると、トランジスタ(T51)は再びオンとなり、ノード(N61)は、再び、Hレベル(厳密には、VH−Vth)となる。
(6)次に、期間t9において、第2駆動クロック(CK2)がLレベル、第1駆動クロック(CK1)がHレベルになると、容量素子(C21)によるブートストラップ効果により、ノード(N61)の電位が昇圧されるとともに、トランジスタ(T61)がオンとなる。これにより、ノード(N61)とノード(N21)とは接続され、容量素子(C21)に充電された電荷がノード(N21)に移動する。
この動作は、繰り返されるので、ノード(N21)は(VH−Vth)の電圧に漸近する。したがって、トランジスタ(T41)、トランジスタ(T92)のオン状態は維持され、ノード(N31)、ノード(N72)の電圧は、基準電圧(VSS)となる。
また、この期間に、トランジスタ(T52)は再びオンとなり、ノード(N62)は、再び、Hレベル(厳密には、VH−Vth)となる。
(7)次に、期間t10において、第1駆動クロック(CK1)がLレベル、第2駆動クロック(CK2)がHレベルになると、容量素子(C22)によるブートストラップ効果により、ノード(N62)の電位が昇圧されるとともに、トランジスタ(T62)がオンとなる。これにより、ノード(N62)とノード(N22)とは接続され、容量素子(C22)に充電された電荷がノード(N22)に移動する。
この動作は、繰り返されるので、ノード(N22)は(VH−Vth)の電圧に漸近する。したがって、トランジスタ(T42)、トランジスタ(T93)のオン状態は維持され、ノード(N32)、ノード(N73)の電圧は、基準電圧(VSS)となる。
【0020】
以上説明したように、図2に示すシフトレジスト回路では、安定動作のために、不活性段のフローティングノード(N3*,N7*)を、基準電圧(VSS)に接続するためのトランジスタ(T4*,T9*)のゲートに接続されるノード(N2*)が、第1および第2駆動クロック(CK1,CK2)のどちらかの周期に合わせて、ブートストラップ効果により補強される。
そのため、図2に示すシフトレジスト回路では、1周期に一度のメモリーノード(N2*)ヘの書き込みに比して、リセットトランジスタ(T7*)等のリーク電流に対して安定動作がはるかに堅固になる。
なお、図2に示す回路において、各基本回路のトランジスタ(T1*)のソースと、トランジスタ(T3*)のゲートとの間に挿入されるトランジスタ(本願の第3トランジスタ)(T2*)のゲートには、Hレベルの固定のバイアス電圧(Vdd)が入力される。
トランジスタ(T2*)の役割は、ブートストラップ効果で、ノード(N1*)の電圧が上昇しても、ノード(N7*)の電圧が、概ね(VDD−Vth)以上に昇圧されることを防止し、結果として、トランジスタ(T9*)がオフ時のドレイン電圧の上昇を抑え、ソースドレイン耐圧(Bvds)に起因のリーク電流による不安定動作に対する尤度を向上させたものである。
【0021】
[本実施例のシフトレジスタの回路構成]
前述したように、液晶表示装置において、交流駆動化方法としてドット反転駆動方法を採用することにより、画質を向上させることが可能である。
一方、ドット反転駆動方法では、走査電圧の振幅を大きくする必要があり、走査電圧の振幅を大きくするためには、走査線へ走査電圧を出力するシフトレジスタに入力する駆動クロック(CK1,CK2)の振幅を大きくする必要がある。
しかしながら、駆動クロック(CK1,CK2)の振幅を大きくすると、シフトレジスタを構成するトランジスタのドレイン−ソース間電圧(Vds)が増加し、容量を形成する絶縁膜の破壊や、回路の信頼性低下が問題となる。そこで、本実施例では、シフトレジスタに高電圧駆動用の保護回路を追加したものである。
図4は、本実施例のシフトレジスタの回路構成を示す回路図である。本実施例のシフトレジスタも、点線枠で囲った基本回路が多段に接続されて構成されるが、図4では、(n−1)番目と、N番目の基本回路を図示している。
なお、図4では、図2に示す回路に、本実施例で追加したトランジスタを太線で示している。本実施例では、基本的には、各入力ノードに、Vddの電圧がゲートに入力されるトランジスタ(本願発明の保護トランジスタ;T10*〜T17*)を配置することで入力電圧を制限して回路を駆動させている。
例えば、トランジスタ(T13*)(本願発明の第4保護トランジスタ)は、シフト出力G(n−1)が出力されたときに、トランジスタ(T1n)のドレインとゲートの電圧が、(Vdd−Vth)の電圧となるように制限する。
また、トランジスタ(T15*)(本願発明の第6保護トランジスタ)とトランジスタ(T16*)(本願発明の第7保護トランジスタ)は、第1駆動クロック(CK1)、あるいは、第2駆動クロック(CK2)がHレベルの時に、トランジスタ(T6n)のドレインとゲートの電圧が、(Vdd−Vth)の電圧となるように制限する。
さらに、トランジスタ(T14*)(本願発明の第5保護トランジスタ)とトランジスタ(T17*)(本願発明の第8保護トランジスタ)は、シフト出力G(n−1)が出力されたときに、オフ状態のトランジスタ(T4n)とトランジスタ(T8n)のドレインの電圧が、(Vdd−Vth)の電圧となるように制限する。
それ以外の動作は、図2の場合と同様である。
【0022】
しかし、高電圧の走査電圧を出力するトランジスタ(T3*)には、高電圧の駆動クロック(CK1,CK2)を直接入力させる必要があるため、太点線で示す出力バッファ護回路(S−COM)を追加している。
以下に、この出力バッファ護回路(S−COM)について説明する。
N4*は、トランジスタ(T3*)と、トランジスタ(T10*)(本願発明の第1保護トランジスタ)との間のノードである。トランジスタ(T3*)と、トランジスタ(T10*)は、共に出力用のトランジスタである。
ノード(N4n)には、トランジスタ(T11n)と、トランジスタ(T12n)の直列回路が接続されており、トランジスタ(T11n)のドレインには、第2駆動クロック(CK2)が入力されている。
トランジスタ(T11*)(本願発明の第2保護トランジスタ)は電圧制限用のトランジスタであり、トランジスタ(T12*)(本願発明の第3保護トランジスタ)はダイオード接続されたトランジスタである。この構成により、ノード(N1*)がLレベルのとき、第2駆動クロック(CK2)と同じ位相を持つ(Vdd−2Vth)の電圧が、ノード(N4*)に印加される。
【0023】
即ち、第2駆動クロック(CK2)の電圧は、トランジスタ(T11*)により電圧が制限されるため、ノード(N5*)の電圧は(Vdd−Vth)となり、さらに、トランジスタ(T12*)を経ることで、(Vdd−2Vth)の電圧が、ノード(N4*)への入力電圧となる。
図5は、図4に示す出力バッファ保護回路の部分を抜き出した図であり、図6は、図5において、ノード(N1n)がLレベルのときの、各部の電圧を説明するための図である。
図6に示すように、ノード(N1n)がLレベルのときに、ノード(N3n)の電圧はGNDとなり、このとき、第2駆動クロック(CK2)がHレベルのVHHの電圧のときには、ノード(N4*)の電圧は、(Vdd−Vth)の電圧となる。
このように、ノード(N1n)がLレベルのときに、第2駆動クロック(CK2)のHレベルからGNDの電圧まで階段状に低下させることで、トランジスタ(T3n)の両端に印加される電圧は{VHH−(Vdd−Vth)}、トランジスタ(T10n)の両端に印加される電圧は(Vdd−Vth)となり、トランジスタ(T3n,T10n)のドレイン−ソース間電圧(Vds)を軽減することができる。
また、図6から、シフト出力G(n)は、トランジスタ(T3n)のドレイン−ソース間電圧(Vds)の上限値の2倍の電圧まで出力可能であることが分かる。
【0024】
図7は、図4に示す各ノードの電圧変化を示すタイミングチャートである。
以下、出力バッファ保護回路(S−COM)の動作について説明する。
(1)期間t1において、第2駆動クロック(CK2)がLレベル、第1駆動クロック(CK1)がHレベルになり、前段のシフト出力G(n−1)が出力されると、ノード(N1n)がHレベルになり、容量素子(C1n)に充電される。
(2)期間t2において、第1駆動クロック(CK1)がLレベル、第2駆動クロック(CK2)がHレベルとなると、ブートストラップ効果によりノード(N1n)の電圧がさらに昇圧される。
それにより、トランジスタ(T3n,T10n)のオン抵抗が低下し、ノード(N4n)とノード(N3n)はHレベルになる。同時に、ノード(N5n)へ(Vdd−Vth)の電圧が印加されるが、ノード(N4n)は、ノード(N5n)より高電位であるためトランジスタ(T12n)により接続が断たれ、ノード(N4n)とノード(N5n)のショートを防止する。
(3)期間t3において、第2駆動クロック(CK2)がLレベル、第1駆動クロック(CK1)がHレベルになると、ノード(N4n)もLレベルとなる。ノード(N1n)は、出力バッファ保護回路(S−COM)の追加前の回路と同様に、前段のノード(N2n−1)により非選択期間Lレベルに固定される。
(4)期間t4において、第1駆動クロック(CK1)がLレベル、第2駆動クロック(CK2)がHレベル、即ち、ノード(N1n)がLレベルに固定された状態で、第2駆動クロック(CK2)がHレベルになると、ノード(N4n)に、(Vdd−2Vth)の電圧が印加される。
以降、ノード(N1n)が再びHレベルになるまで、第2駆動クロック(CK2)と同じタイミングで、ノード(N4n)に、(Vdd−2Vth)の電圧が印加され、トランジスタ(T3n,T10n)のドレイン−ソース間電圧(Vds)を軽減することができる。
【0025】
なお、前述の説明では、駆動クロックが高電圧の場合について説明したが、駆動クロックが通常の電圧の場合の駆動においても、Vddの電圧を、入力電圧より低電圧に設定することで、出力電圧は入力電圧と同じ電圧であるが、回路駆動はVddの振幅で行えるため、信頼性を向上させることが可能である。
また、前述の説明では、トランジスタを、全てn型のMOSトランジスタで構成する場合について説明したが、電源電圧、駆動クロックのHレベルとLレベルとを反転させることで、全てのトランジスタを、p型のMOSトランジスタで構成することも可能である。
また、MOSトランジスタに代えて、MISトランジスタを使用することも可能であるさらに、前述のシフトレジスタを、半導体層がシリコンで構成されるトランジスタで構成し、半導体チップ内の回路とすることも可能である。
さらに、前述した実施例では、本発明を、液晶表示装置のシフトレジスタに適用した実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、例えば、有機EL表示装置などの他の表示装置に使用されるシフトレジスタにも適用可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置の液晶表示パネルの等価回路を示す回路図である。
【図2】従来の単チャンネルシフトレジスタの回路構成を示す回路図である。
【図3】図2に示す各ノードの電圧変化を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の実施例の単チャンネルシフトレジスタの回路構成を示す回路図である。
【図5】図4に示す出力バッファ保護回路の部分を抜き出した図である。
【図6】図5において、ノード(N1n)がLレベルのときの、各部の電圧を説明するための図である。
【図7】図4に示す各ノードの電圧変化を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0027】
X1,X2,..,Xn 走査線(ゲート線)
Y1,Y2,..,Ym 映像線(ソース線、またはドレイン線)
XDV 走査線駆動回路
YDV 映像線駆動回路
Tnm アクティブ素子(薄膜トランジスタ)
Cnm 保持容量
Clc 液晶容量
CT 対向電極(共通電極)
S−COM 出力バッファ保護回路
CK1,CK2 駆動クロック
ΦIN スタートパルス
T1*〜T17* n型MOSトランジスタ
C1*,C2* 容量素子
N1*〜N7* ノード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を有する表示パネルと、
各画素を駆動する駆動回路とを有し、
前記駆動回路には、電圧レベルがVHの電圧レベルと、VLの電圧レベルとの間で変化する駆動クロックが入力され、
前記駆動回路は、オン状態の時に前記クロックを取り込み、出力端子から出力する表示装置であって、
第1電極に前記駆動クロックが入力されるトランジスタと、
前記トランジスタの前記第2電極と前記端子との間に接続され、制御電極が前記トランジスタの制御電極に接続される第1保護トランジスタと、
第2電極に前記駆動クロックが入力され、制御電極にVDDの電圧が入力される第2保護トランジスタと、
前記第2保護トランジスタの第1電極と、前記トランジスタの前記第2電極との間に接続されるダイオード接続の第3保護トランジスタとを有し、
VL<VDD<VHを満足することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
複数の画素を有する表示パネルと、
前記各画素を駆動する駆動回路とを備え、
前記駆動回路は、シフトレジスタを有し、
前記シフトレジスタには、VHの電圧レベルとVLの電圧レベルとの間で変化する第1駆動クロックと、前記第1駆動クロックとは位相が異なりVHの電圧レベルとVLの電圧レベルとの間で変化する第2駆動クロックとが入力され、
前記シフトレジスタは、複数段の基本回路で構成され、
前記各基本回路は、前段からの転送データが入力されているときに前記第1駆動クロックあるいは前記第2駆動クロックを取り込み、出力端子から自段のシフト出力として出力するとともに、転送データとして次段の基本回路に転送する表示装置であって、
前記各基本回路は、制御電極に前段からの転送データが入力される第1トランジスタと、
前記第1トランジスタの第2電極と前記出力端子との間に接続され、制御電極が前記第1トランジスタの制御電極に接続される第1保護トランジスタと、
制御電極にVDDの電圧が入力される第2保護トランジスタと、
前記第2保護トランジスタの第1電極と、前記第1トランジスタの前記第2電極との間に接続されるダイオード接続の第3保護トランジスタとを有し、
奇数番目の基本回路において、前記第1トランジスタの第1電極と前記第2保護トランジスタの前記第2電極とには、前記第1駆動クロックが入力され、
偶数番目の基本回路において、前記第1トランジスタの第1電極と前記第2保護トランジスタの前記第2電極とには、前記第2駆動クロックが入力され、
VL<VDD<VHを満足することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
前記各基本回路は、前段からの転送データが入力されるダイオード接続の第2トランジスタと、
前記第1トランジスタの制御電極と前記出力端子との間に接続される第1容量素子と、
前記第2トランジスタの第1電極と前記第1トランジスタの制御電極との間に接続され、制御電極にVDDの電圧が入力される第3トランジスタと、
前記出力端子と次段のダイオード接続の第2トランジスタとの間に接続される第4保護トランジスタを有することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記各基本回路は、前記出力端子と基準電圧との間に接続される第1リセットトランジスタと、第5保護トランジスタの直列回路とを有し、
奇数番目の基本回路の前記第1リセットトランジスタの制御電極には、前記第2駆動クロックが入力され、
偶数番目の基本回路の前記第1リセットトランジスタの制御電極には、前記第1駆動クロックが入力され、
前記第5保護トランジスタの制御電極には、VDDの電圧が入力されることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記各基本回路は、前記ダイオード接続の第2トランジスタの第1電極と、前記基準電圧との間に接続される第2リセットトランジスタを有し、
前記第2リセットトランジスタの制御電極には、前段のリセット信号が入力されることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記各基本回路は、ダイオード接続の第4トランジスタと、
前記第5トランジスタと、
前記第5トランジスタの第2電極と制御電極との間に接続される第2容量素子と、
前記第5トランジスタの第1電極と基準電圧との間に接続され、制御電極が前記第2トランジスタの第1電極に接続される第3リセットトランジスタと、
前記第5トランジスタの第2電極と、前記ダイオード接続の第4トランジスタの第1電極との間に接続され、制御電極にVDDの電圧が入力される第6保護トランジスタと、
第1電極が前記第5トランジスタの制御電極に接続され、制御電極にVDDの電圧が入力される第7保護トランジスタと、
前記出力端子と基準電圧との間に接続される第4リセットトランジスタと、第8保護トランジスタの直列回路とを有し、
前記第8保護トランジスタの制御電極には、VDDの電圧が入力され、
前記第5トランジスタの第1電極の電圧は、リセット信号として、前記第4リセットトランジスタの制御電極と、次段の基本回路の前記第2リセットトランジスタの制御電極に入力され、
奇数番目の基本回路において、前記第4トランジスタの制御電極と第2電極とには、前記第2駆動クロックが入力され、
前記第7保護トランジスタの第2電極には、前記第1駆動クロックが入力され、
偶数番目の基本回路において、前記第4トランジスタの制御電極と第2電極とには、前記第1駆動クロックが入力され、
前記第7保護トランジスタの第2電極には、前記第2駆動クロックが入力されることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記各トランジスタは、n型の電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記各トランジスタは、p型の電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項9】
前記各トランジスタは、半導体層が基板上に形成されたポリシリコンで構成されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示装置は、液晶表示装置であることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−39400(P2010−39400A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204955(P2008−204955)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】