説明

車両ボディ配線構造

【課題】ハーネスを削減するとともに、多くの印刷時間を費やすことなく車両ボディを構成するパネルに安定した印刷品質の導体線を印刷することが可能な車両ボディ配線構造を提供することを目的とする。
【解決手段】車両ボディを構成するパネルに導体線が配線される車両ボディ配線構造であって、平坦な素材10の表面に形成された絶縁体13の上に転写印刷方式により所定パターンの導体線11、12が印刷された後、素材10が塗装されるとともに所定形状に加工されて構成されるパネルを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ボディを構成するパネルに導体線が配線される車両ボディ配線構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両ボディ配線構造として、ビニールやコルゲートチューブなどで束ねられた複数の電線(以下、ハーネスという)が自動車のボディを構成するパネルに取り回されることにより、バッテリーや発電機又はコンソールのスイッチ類と各種電装部品とが電気的に接続されていた。
【0003】
しかし、近年、自動車に占める電装部品の比率は増大しており、その分ハーネスの量が多くなっている。そのため、ハーネス全体の重量が増大し自動車の重量が増大するという問題やハーネスの取り回し時の作業工数が増大するという問題が発生している。
【0004】
そこで、例えば、プレス加工後の湾曲したパネルにインクジェット印刷方式により導体線を直接印刷するものがある(例えば、特許文献1参照)。この構成により、ハーネスを削減することができ、自動車の重量が増大したり、ハーネスの取り回し時の作業工数が増大したりすることがなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−199857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述のように、プレス加工後の湾曲したパネルにインクジェット印刷方式により導体線を直接印刷する構成では、湾曲したパネルに対してインクジェットノズルを3次元で制御する必要があるなど複雑な印刷作業が要求され、印刷作業に多くの時間が費やされてしまうという問題がある。また、インクジェットノズルの目詰まりにより印刷不良を起こし易く導体線の印刷品質が安定しないという問題もある。
【0007】
そこで、本発明では、ハーネスを削減するとともに、多くの印刷時間を費やすことなく車両ボディを構成するパネルに安定した印刷品質の導体線を印刷することが可能な車両ボディ配線構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために本発明では、以下のような構成を採用した。
すなわち、本発明の車両ボディ配線構造は、車両ボディを構成するパネルに導体線が配線される車両ボディ配線構造であって、平坦な素材の表面に形成された絶縁体の上に転写印刷方式により所定パターンの導体線が印刷された後、前記素材が塗装されるとともに所定形状に加工されて構成されるパネルを備える。
【0009】
このように、直接素材に導体線を印刷する構成であるため、ハーネスを取り回す必要が無くなり、ハーネスを削減することができる。また、平坦な素材に対して導体線を印刷した後に素材を所定形状に加工しているため、所定形状の加工後の素材に対して導体線を印刷する場合に比べて、印刷作業が簡素化され、より短い時間で導体線を印刷することができる。また、素材に対して転写印刷方式により導体線を印刷しているため、素材に対してインクジェット印刷方式により導体線を印刷する場合に比べて、インクジェットノズルの目詰まりが無い分導体線の印刷品質を安定させることができる。
【0010】
また、前記転写印刷方式は、帯電した感光ドラムにレーザを照射し、前記導体線の材料を前記感光ドラムに付着させ、前記感光ドラムから前記パネルに前記材料を転写させた後、ヒーターにより前記材料を前記パネルに定着させることにより前記パネルに所定パターンの導体線を印刷するものであってもよい。
【0011】
また、前記転写印刷方式は、リボンに塗布された前記導体線の材料をサーマルヘッドにおいて熱溶融することにより前記パネルに所定パターンの導体線を印刷するものであってもよい。
【0012】
また、上記車両ボディ配線構造において、金属製で、かつ、先端部が尖った突起部が前記塗装を突き抜けて前記導体線まで達するまで前記パネルにねじ込まれることにより、前記導体線が前記塗装から引き出されるように構成してもよい。
【0013】
また、上記車両ボディ配線構造において、前記塗装が除去された前記導体線の端部がそれぞれ対向するように前記パネル同士が重ね合わされた後、前記各導体線の端部にそれぞれ設けられた孔にボルトを通しナットで固定することにより、前記各導体線が互いに電気的に接続されるように構成してもよい。
【0014】
また、上記車両ボディ配線構造において、前記塗装が除去された前記導体線の端部がそれぞれ同一方向を向くように前記パネル同士が重ね合わされた後、金属製で、かつ、S字型のバネ構造端子の一方端と前記一方のパネルの導体線の端部とが端子固定物により押さえつけられて、前記バネ構造端子の他方端が前記バネ構造端子自身の弾性力により前記他方のパネルの導体線の端部に押さえつけられることにより、前記各導体線が互いに電気的に接続されるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、車両ボディを構成するパネルに導体線が配線される車両ボディ配線構造において、ハーネスを削減するとともに、多くの印刷時間を費やすことなく車両ボディを構成するパネルに安定した印刷品質の導体線を印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態の車両ボディ配線構造を示す図である。
【図2】本実施形態の車両ボディ配線構造におけるパネルの製造方法を説明するための図である。
【図3】転写印刷方法を示す図である。
【図4】導体線の引き出し方法を示す図である。
【図5】パネル間の導体線の接続方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態の車両ボディ配線構造を示す図である。なお、図1では、車両ボディを構成するパネルとして、自動車の左側フロントのフェンダー1及びそのフェンダー1とつながるAピラー2を示しているが、本実施形態においてパネルの種類は特に限定されない。
【0018】
図1に示す車両ボディ配線構造において、導体線3〜5はフェンダー1及びAピラー2のそれぞれの車内側の表面に印刷されている。フェンダー1の導体線3及びAピラー2の導体線3は、大信号系の導体線であり、互いに電気的に接続されている。また、フェンダー1の導体線4はAピラー2の導体線4に電気的に接続されている。また、フェンダー1の導体線5及びAピラー2の導体線5は、小信号系の導体線であり、互いに電気的に接続されている。また、フェンダー1の導体線3、4のそれぞれの両端部には導体の接合端子部6が設けられている。例えば、フェンダー1の導体線3の各接合端子部6のうちAピラー2の導体線3に接続されていない方の接合端子部6が自動車の左側フロントに取り付けられるヘッドライトアッシ8の接合端子部7に電気的に接続されると、不図示の電源からAピラー2の導体線3及びフェンダー1の導体線3を介してヘッドライトアッシ8内のライトに電力が供給される。また、フェンダー1の導体線5の両端部のうちAピラー2の導体線5と接続されていない端部にはフェンダー1の車外側の表面に設けられるウィンカー9内のライトに電気的に接続されている。
【0019】
図2(a)〜図2(g)は、本実施形態の車両ボディ配線構造におけるパネルの製造方法を説明するための図である。なお、車両ボディを構成するパネルとして、大信号系の導体線及び小信号系の導体線が表面に印刷される自動車のドアの製造方法を示している。また、図1と同じ構成には同じ符号を付している。
【0020】
まず、図2(a)に示すような平坦な素材10(例えば、鋼板)の車内側の表面に図2(b)に示すような所定パターンの導体線11(大信号系の導体線)、導体線12(小信号系の導体線)、及び導体線11、12のそれぞれの両端に設けられる接合端子部6を転写印刷方式により印刷する。図2(c)は、図2(b)に示す印刷後の素材10を矢印方向から見た拡大図であり、素材10と導体線11との間に導体線11と同じ所定パターンの絶縁体13が設けられている。同様に、素材10と導体線12との間にも導体線12と同じ所定パターンの絶縁体13が設けられる。なお、予め素材10の車内側の表面全体に絶縁体13を付着させておき、その絶縁体13の上に転写印刷方式により所定パターンの導体線11、12及び接合端子部6を印刷するようにしてもよい。また、導体線11、12の厚さは、後述するプレス加工時に導体線11、12が断線しないような厚さに設定されていることが望ましい。
【0021】
次に、図2(d)に示すように、導体線11、12が印刷された素材10に対してプレス加工を行い、所定形状(破線)に型抜きを行うとともに所定の曲面になるように成形を行う。
【0022】
次に、図2(e)に示すように、プレス加工後の素材10全体に塗装を行う。なお、素材10全体を塗料の中に浸けることにより塗装を行ってもよいし、素材10全体に塗料を吹き付けることにより塗装を行ってもよい。
【0023】
そして、図2(f)に示すように、導体線11の各接合端子部6の上の塗装をそれぞれ除去する。なお、研磨することにより塗装を除去してもよいし、予め導体線11の各接合端子部6にテープを貼っておき塗装後にそれらテープを剥がすことにより塗装を除去してもよい。
【0024】
図3は、本実施形態の車両ボディ配線構造における転写印刷方式の一例を示す図である。
図3(a)は、レーザを利用する転写印刷方式を示しており、感光ドラム14を帯電部15により帯電させた後、露光部16からのレーザを感光ドラム14に照射させ、現像部17からの材料18(絶縁体の材料、又は、導体線及び接合端子部の材料(例えば、銅やアルミニウムの金属粉又はカーボンの粉))を感光ドラム14に付着させる。その後、感光ドラム14から素材10に材料18を転写させた後、ヒーター19により材料18を素材10に定着させる。素材10に転写されなかった材料18は、除電部20により感光ドラム14が除電された後、ワイパー21により取り除かれる。図3(a)に示す転写印刷方式により素材10の表面に所定パターンの絶縁体を印刷した後、その絶縁体の上に図3(a)に示す転写印刷方式により所定パターンの導体線及び接合端子部を印刷することができる。
【0025】
図3(b)は、熱溶融を利用する転写印刷方式を示しており、リボン22に塗布された材料18(絶縁体の材料、又は、導体線及び接合端子部の材料)をサーマルヘッド23において熱で融かすことにより材料18を素材10に定着させる。図3(b)に示す転写印刷方式により素材10の表面に所定パターンの絶縁体を印刷した後、その絶縁体の上に図3(b)に示す転写印刷方式により所定パターンの導体線及び接合端子部を印刷することができる。なお、図3(b)に示す転写印刷方式では、予め所定パターンの絶縁体の材料、並びに、所定パターンの導体線及び接合端子部の材料を重ねてリボン22に塗布しておき、一度に絶縁体、導体線、及び接合端子部を素材10に印刷してもよい。
【0026】
このように、本実施形態の車両ボディ配線構造では、直接素材10に導体線を印刷する構成であるため、ハーネスを取り回す必要が無くなり、ハーネスを削減することができる分、車両の重量や作業工数を抑えることができる。また、本実施形態の車両ボディ配線構造では、平坦な素材10に対して導体線及び接合端子部を印刷した後に素材10をプレス加工により所定形状に成形しているため、プレス加工後の湾曲した素材10に対して導体線を印刷する場合に比べて、印刷作業が簡素化され、より短い時間で導体線を印刷することができる。また、本実施形態の車両ボディ配線構造では、素材10に対して転写印刷方式により導体線を印刷しているため、素材10に対してインクジェット印刷方式により導体線を印刷する場合に比べて、インクジェットノズルの目詰まりが無い分導体線の印刷品質を安定させることができる。
【0027】
図4(a)は、小信号系の導体線を塗装の外に引き出す際に使用される接合端子部材を示す図である。
図4(a)に示す接合端子部材24は、ブラケット25と、金属製の突起部26とから構成されている。ブラケット25は、筒状に形成されており、一方の端部周囲に鍔部27が設けられている。突起部26は、ブラケット25の鍔部27側に設けられており、先端部が尖っている。また、ブラケット25内部には、突起部26と電気的に接続される端子(不図示)が設けられており、その端子は、例えば、図1に示すウィンカー9内のライトに接続される。そして、突起部26と図1に示す導体線5とが電気的に接続されると、不図示の電源からAピラー2の導体線5及びフェンダー1の導体線5を介してウィンカー9内のライトに電力が供給される。
【0028】
突起部26と導体線5とを電気的に接続する場合は、図4(b)に示すように、導体線5の上の予め決められた塗装位置において、突起部26の先端部が素材10の塗装を突き抜けて導体線5まで達するまで突起部26をフェンダー1にねじ込んだ後、鍔部27とフェンダー1とをネジ28により固定する。これにより、突起部26と導体線5とが電気的に接続され、導体線5を塗装の外に引き出すことができる。
【0029】
なお、小信号系の導体線を塗装から引き出す際の構成は、図4(a)及び図4(b)に示す構成に限らず、例えば、金属製で、かつ、先端部が尖った突起部を導体線までねじ込むだけの構成でもよい。
【0030】
図5(a)は、図1に示す破線枠の拡大図であり、図5(b)は、図5(a)に示すA−A断面図である。
例えば、フェンダー1の導体線3とAピラー2の導体線3とを接続する場合、図5(b)に示すように、フェンダー1及びAピラー2において導体線3の一方の接合端子部6を突き抜ける孔をそれぞれ設けておき、それら接合端子部6を対向させて各孔にボルト29を通しナット30で固定する。すると、フェンダー1における導体線3の一方の接合端子部6とAピラー2における導体線3の一方の接合端子部6とが電気的に接続される。同様にして、ボルト29及びナット30によりフェンダー1における導体線4の一方端の接合端子部6とAピラー2における導体線4の一方端の接合端子部6とを電気的に接続し、フェンダー1における導体線5の一方端の接合端子部6とAピラー2における導体線5の一方端の接合端子部6とを電気的に接続する。これにより、ハーネスを用いることなくフェンダー1の導体線3とAピラー2の導体線3、フェンダー1の導体線4とAピラー2の導体線4、及びフェンダー1の導体線5とAピラー2の導体線5をそれぞれ電気的に接続することができる。
【0031】
図5(c)は、フェンダー1の導体線3とAピラー2の導体線3との他の接続方法を示す図である。
図5(c)に示す接続方法では、フェンダー1における所定位置(フェンダー1における導体線3の一方端の接合端子部6とその接合端子部6が設けられる側のフェンダー1の端部との間の位置)に孔を設けるとともに、Aピラー2において導体線3の一方の接合端子部6を突き抜ける孔を設けておく。次に、可塑性物質(例えば、プラスチック)で構成され、かつ、両端部が両端部以外よりも太い端子固定物32を、金属製で、かつ、S字型のバネ構造端子31の一方端に設けられた孔、並びに、Aピラー2及びフェンダー1に設けられた各孔に通す。端子固定物32の一方の端部は、上記各孔を通る際、各孔に合わせて変形し、各孔を通った後元の形に戻る。端子固定物32の一方の端部が各孔を通ると、端子固定物32の両端部にバネ構造端子31、フェンダー1、及びAピラー2が挟まれ、バネ構造端子31の一方端がAピラー2における導体線3の一方の接合端子部6に押さえつけられる。そして、バネ構造端子31の一方端がAピラー2における導体線3の一方の接合端子部6に押さえつけられると、バネ構造端子31の他方端はバネ構造端子31自身の弾性力によりフェンダー1における導体線3の一方端の接合端子部6を押さえつける。すると、フェンダー1における導体線3の一方の接合端子部6とAピラー2における導体線3の一方の接合端子部6とが電気的に接続される。同様にして、バネ構造端子31及び端子固定物32によりフェンダー1における導体線4の一方の接合端子部6とAピラー2における導体線4の一方の接合端子部6とを電気的に接続し、フェンダー1における導体線5の一方の接合端子部6とAピラー2における導体線5の一方の接合端子部6とを電気的に接続する。このように構成しても、ハーネスを用いることなくフェンダー1の導体線3とAピラー2の導体線3、フェンダー1の導体線4とAピラー2の導体線4、及びフェンダー1の導体線5とAピラー2の導体線5をそれぞれ電気的に接続することができる。
【0032】
なお、端子固定物32によりバネ構造端子31の一方端をAピラー2における導体線3の一方の接合端子部6に押さえつけることが可能であれば、図5(c)に示すように端子固定物32をAピラー2に設けられる孔に通す構成でなくてもよく、例えば、U字型に形成される端子固定物のそれぞれの端を、Aピラー2における導体線3の一方の接合端子部6の両脇に設けられる各孔に通して固定し、端子固定物の中央部によりバネ構造端子31の一方端をAピラー2における導体線3の一方の接合端子部6に押さえつけるように構成してもよい。
【0033】
なお、上記実施形態の導体線の長さを調整することにより、導体線の抵抗値を調整してもよい。
また、上記実施形態の導体線の途中に所定間隔の1対の誘電体(例えば、図1に示す誘電体33)を設けることにより、パネル内にコンデンサを構成させてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 フェンダー
2 Aピラー
3〜5 導体線
6、7 接合端子部
8 ヘッドライトアッシ
9 ウィンカー
10 素材
11、12 導体線
13 絶縁体
14 感光ドラム
15 帯電部
16 露光部
17 現像部
18 材料
19 ヒーター
20 除電部
21 ワイパー
22 リボン
23 サーマルヘッド
24 接合端子部材
25 ブラケット
26 突起部
27 鍔部
28 ネジ
29 ボルト
30 ナット
31 バネ構造端子
32 端子固定物
33 誘電体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ボディを構成するパネルに導体線が配線される車両ボディ配線構造であって、
平坦な素材の表面に形成された絶縁体の上に転写印刷方式により所定パターンの導体線が印刷された後、前記素材が塗装されるとともに所定形状に加工されて構成されるパネルを備える
ことを特徴とする車両ボディ配線構造。
【請求項2】
請求項1に記載の車両ボディ配線構造であって、
前記転写印刷方式は、帯電した感光ドラムにレーザを照射し、前記導体線の材料を前記感光ドラムに付着させ、前記感光ドラムから前記パネルに前記材料を転写させた後、ヒーターにより前記材料を前記パネルに定着させることにより前記パネルに所定パターンの導体線を印刷する
ことを特徴とする車両ボディ配線構造。
【請求項3】
請求項1に記載の車両ボディ配線構造であって、
前記転写印刷方式は、リボンに塗布された前記導体線の材料をサーマルヘッドにおいて熱溶融することにより前記パネルに所定パターンの導体線を印刷する
ことを特徴とする車両ボディ配線構造。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の車両ボディ配線構造であって、
金属製で、かつ、先端部が尖った突起部が前記塗装を突き抜けて前記導体線まで達するまで前記パネルにねじ込まれることにより、前記導体線が前記塗装から引き出される
ことを特徴とする車両ボディ配線構造。
【請求項5】
請求項1〜3の何れか1項に記載の車両ボディ配線構造であって、
前記塗装が除去された前記導体線の端部がそれぞれ対向するように前記パネル同士が重ね合わされた後、前記各導体線の端部にそれぞれ設けられた孔にボルトを通しナットで固定することにより、前記各導体線が互いに電気的に接続される
ことを特徴とする車両ボディ配線構造。
【請求項6】
請求項1〜3の何れか1項に記載の車両ボディ配線構造であって、
前記塗装が除去された前記導体線の端部がそれぞれ同一方向を向くように前記パネル同士が重ね合わされた後、金属製で、かつ、S字型のバネ構造端子の一方端と前記一方のパネルの導体線の端部とが端子固定物により押さえつけられて、前記バネ構造端子の他方端が前記バネ構造端子自身の弾性力により前記他方のパネルの導体線の端部に押さえつけられることにより、前記各導体線が互いに電気的に接続される
ことを特徴とする車両ボディ配線構造。

【図3】
image rotate

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−167926(P2010−167926A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−12935(P2009−12935)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】