車両用レーダ装置
【課題】平面反射鏡形状のバラツキによる性能低下を解消し、設計自由度および耐久信頼性を向上できる車両レーダ装置の提供。
【解決手段】スリットを形成する平行な多数の直線導体を持ち、電磁波を偏向方向により選択して反射/透過させる平面反射鏡を用いて、平面反射鏡から反射した電磁波を放物面反射鏡で受けて、偏向ねじり反射させ、平面反射鏡を透過させて放射させる車両用レーダ装置において、平面反射鏡を複数の直線導体を持つ金属板である。直線導体は格子状としてもよい。平面反射鏡はカバーに内側又は外側でカバーから離間して取付られる。
【効果】性能、耐久性、設計自由度を高くできる。
【解決手段】スリットを形成する平行な多数の直線導体を持ち、電磁波を偏向方向により選択して反射/透過させる平面反射鏡を用いて、平面反射鏡から反射した電磁波を放物面反射鏡で受けて、偏向ねじり反射させ、平面反射鏡を透過させて放射させる車両用レーダ装置において、平面反射鏡を複数の直線導体を持つ金属板である。直線導体は格子状としてもよい。平面反射鏡はカバーに内側又は外側でカバーから離間して取付られる。
【効果】性能、耐久性、設計自由度を高くできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用レーダ装置に関し特にビーム照射方向を走査するアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用レーダ装置は、自車両の周辺を監視するために使用されるものであり、電磁波を自車両の周辺に照射し、障害物等があればそこからの反射波を受信して自車両の周辺の障害物までの距離、相対速度、方向を検出するものである。
【0003】
例えば特許文献1に記載されているレーダ装置においては、レーダ装置のカバーにメッキ等により形成された多数の平行な直線導体で構成され、電磁波を偏向方向により選択して反射あるいは透過させる平面反射鏡1を備えている。1次放射器2からの電磁波はこの平面反射鏡1に向けて放射され、そこから偏向ねじり反射手段を持つ放物面反射鏡に向かって反射させられる。放物面反射鏡では電磁波が偏向ねじり反射手段により偏向方向を変えられて再び平面反射鏡に向かって反射させられる。偏波方向が変えられた電磁波は平面反射鏡1を透過して目標領域に放射される。目標領域を走査するために放物面反射鏡4を駆動して電磁波の放射方向を変える駆動装置5も備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−217646号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のレーダ装置において平面反射鏡を構成する直線導体はカバーの内面にメッキ等で一体に形成されていた。従来の車両レーダ装置ではカバーをプラスチック等の樹脂成形品で構成していたため、平面度の確保が困難であり、この平面度の低化はカバーに直線導体をメッキする際の線幅、ピッチのバラツキ要因となり、これら、平面反射鏡の平面度低下および導体線幅、ピッチのバラツキなどの要因が重なって車両レーダ装置の性能を大きく低下させていた。
【0006】
また、従来の車両レーダ装置のようにカバー内面にメッキ等を施すことで平面反射鏡を構成する場合、反射位置の制約等によりカバーの配置および形状が固定され、構造設計の自由度が少ないという問題があった。
【0007】
また、平面反射鏡として、直線導体を形成した樹脂フィルムをカバーと一体成形するものや、カバーにフィルムを溶着または接着剤を介して接着するものも従来から提案されているが、上記同様、平面度の確保が困難であることに加え、製造工程が複雑であり安定した製造条件出しが困難であること、また、カバー樹脂とフィルム樹脂の素材を同一にすることが不可能であるため、線膨張係数の違いにより、フィルムに亀裂が発生やカバーから剥離する恐れがある。
【0008】
従って、この発明の目的は、平面反射鏡の形状および直線導体の寸法のバラツキに起因するレーダ性能の低下を解消するとともに、構造設計の自由度、および耐久信頼性を向上させることができる車両レーダ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の車両用レーダ装置は、電磁波を偏向方向により選択して反射あるいは透過させる平面反射鏡と、この平面反射鏡に向けて電磁波を放射する1次放射器と、平面反射鏡からの電磁波を受けて偏向方向を変えて反射させる偏向ねじり反射手段を持ち、偏向ねじり反射手段により偏向方向が変えられた電磁波を平面反射鏡に向けて反射させて平面反射鏡を透過させる放物面反射鏡と、この放物面反射鏡を駆動して、電磁波の放射方向を変える駆動装置とを備え、平面反射鏡が複数の直線導体を持つ金属板であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、平面反射鏡を薄板板金で構成するため、従来の車両レーダ装置では困難であった平面反射鏡の平面度の精度向上が図れるとともに、平面反射鏡の直線導体の線幅、ピッチのバラツキも削減できることから、車両レーダ装置の性能バラツキの低減が可能となる。また、平面反射鏡の耐久信頼性を向上させることができるのに加えて、カバーの配置および車両レーダ構造設計の自由度が増える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1乃至8は、本発明の車両用レーダ装置を示すものである。図1乃至3において、車両用レーダ装置は、電磁波を偏向方向により選択して反射させる平面反射鏡1と、この平面反射鏡1に向けて電磁波を放射する1次放射器2と、平面反射鏡1から反射した電磁波を受けて偏向方向を変える偏向ねじり反射手段3を持ち、偏向ねじり反射手段3により、偏波方向が変えられた電磁波を反射させ、平面反射鏡1を透過させて放射させる放物面反射鏡4と、この放物面反射鏡4を駆動して、電磁波の放射方向を変える駆動装置5とを備えている。
【0012】
車両用レーダ装置はまた上述の構成要素を収納支持するハウジング6を備え、ハウジング6は、ハウジング本体7とプラスチックなどの誘電体のカバー8とで構成されている。
【0013】
平面反射鏡1は、図2および4に示すような平面形のステンレス鋼等の導電性金属板であって、枠9の内側に多数の平行な直線導体10を持ち、直線導体10の間にスリット11が形成されており、枠9の4隅部でカバー8に支持されている。図示の例では枠9に丸孔12が設けられていて、この丸孔12にカバー8の内面に設けた段付きの突起13の先端部を挿入し、突出した先端を熱かしめ等でリベット状頭部14にしてカバー8に固定してある。平面反射鏡1とカバー8とが面で接触すると車載時の振動等で振動ノイズ(音)が発生する可能性があるため、平面反射鏡1をカバー8から離間させて浮かせた形態で固定してある。
【0014】
直線導体10は例えばメッキ及びエッチングを組合せた工程により形成され、間隔および幅が互いに等しく互いに平行な多数帯状導体であり、間に間隔および幅が互いに等しいスリット11を形成している。従って平面反射鏡1は電磁波の偏向方向による選択性反射を実現するための反射鏡である。
【0015】
平面反射鏡1においては、直線偏波を放射する1次放射器2からの放射電磁波のうち、平面反射鏡1の直線導体10に平行な偏波は平面反射鏡1で全反射させられる。これに対して平面反射鏡1の直線導体10に垂直な偏波は、平面反射鏡1の直線導体10間のスリット11を透過して空間に放射される。平面反射鏡1はこのように偏波選択性反射を実現するものである。
【0016】
図4には平面反射鏡1の機能を実現する直線導体10およびスリット11を有する金属板とそのスリットパターンの拡大詳細図を示す。平面反射鏡1は例えばSUSやCu、Alなどの良導電体で非磁性の材質で構成され、その平面度はレーダ性能を考慮して0.1mm以下が望ましい。また、その板厚はレーダ性能に影響を与えないように薄い方が望ましいが、図示の例では導体の線幅やスリット幅の精度、平面度、板金剛性などを考慮して板厚を0.3mmとした。平面反射鏡1のスリット11は金属エッチング工程により形成できるため、従来の樹脂メッキ工程に比べて安価で高精度な物が安定して製造できる等のメリットがある。図4でpはスリット11のピッチ、Wは直線導体10の幅を表す。
【0017】
平面反射鏡1は直線導体10に平行な偏波(水平偏波)を反射させ、垂直な偏波(垂直偏波)を透過させる偏波選択性反射の効率が最大となるように、直線導体10の線幅およびスリット11の幅を選定する。
【0018】
次式に導体スリットと平行な偏波(水平偏波)の反射係数Rh2を示す。但し、P:スリットピッチ、L:スリット幅、λ:電磁波の空間波長である。
Rh2=1/{1+〔(2P/λ)ln〔cos(πL/2P)〕}
また、導体スリットと垂直な偏波(垂直偏波)の反射係数Ry2は次式で表される。
Ry2=〔(2P/λ)ln〔sin(πL/2P)〕/{1+〔(2P/λ)ln〔sin(πL/2P)〕〕}
【0019】
図5はスリット11の幅をL=0.15、0.2、0.3mmに固定し、スリットピッチPを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数をグラフ化したものである。また図6はスリットピッチをP=0.3、0.4、0.4、1.0mmに固定し、スリット幅Lを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数をグラフ化したものである。図5および図6から直線導体10に平行な偏波(水平偏波)を全反射させ、スリットに垂直な偏波(垂直偏波)の反射率を小さく抑える、すなわち垂直偏波の透過性を上げるためにはL/Pの関係を0.5近傍に設定する必要があったため、本発明ではL/Pを0.5とした。
【0020】
車両用レーダ装置の放物面反射鏡4は、図7および8に示すような構造を持ち、平面反射鏡1から反射した電磁波を受けて偏向方向を変える偏向ねじり反射手段3を持ち、偏向ねじり反射手段3により、偏波方向が変えられた電磁波を平面反射鏡1に向けて反射させ、平面反射鏡1を透過させてレーダ装置で走査すべき方向に放射させるものである。
【0021】
放物面反射鏡4は、偏向ねじり反射手段3として、第1および第2の放物面15および16を持つ一様厚さの誘電体17と、第1の放物面15上に第1の放物面15に沿って延びて、間に複数のスリット18を形成する複数の帯状の直線導体19と、第2の放物面16に沿って全面を覆うように設けられて、直線導体19の間の複数のスリット18を通り誘電体17を透過した電磁波を反射する裏面導体20とを備えている。
【0022】
ここで、放物面反射鏡4の直線導体19は、厳密には直線ではなく第1の放物面15に沿って湾曲している。またその形状は、平面反射鏡1上の直線導体10およびスリット11を、放物面反射鏡4の中心軸心に沿って放物面反射鏡4上に投影させ、この中心軸心まわりに45°回転させた投影図形である。換言すれば、直線導体19の放物面反射鏡4の中心軸心(電磁波の進行方向)に沿った平面投影図形を45°回転させると、平面反射鏡1の直線導体10の形状と一致すると言える。
【0023】
放物面反射鏡4の直線導体19および裏面導体20は、メッキ等によりそれぞれ誘電体17の第1および第2の放物面15および16上に形成されており、それらの間隔は誘電体17の厚さであり、直線導体19で反射される電磁波と裏面導体20で反射される電磁波との間には90°の位相差が生じるようにしてある。
【0024】
車両用レーダ装置の放射電磁波の偏波方向を左45度に傾けた場合、1次放射器2から右45°の偏波で放射された電磁波は、平面反射鏡1の直線導体10で全反射され、平面反射鏡1の直線導体10に対して電磁波の進行方向に垂直な平面内で45°に配置された放物面反射鏡4の直線導体19および裏面導体20、即ち偏向ねじり反射手段3により、偏波方向が90度変えられて左45度に傾いた偏波となり、平面反射鏡1を透過して空中に放射される。
【0025】
また平面反射鏡1に向けて電磁波を放射する1次放射器2は、放物面反射鏡4の焦点の平面反射鏡1による鏡像位置またはその近傍に配置されている。図示の例では、一次放射器2は放物面反射鏡4の中心部背面近傍に位置してハウジング本体7に取り付けられていて、放射された電磁波が放物面反射鏡4の中心部に設けられた開口21を通して前方の平面反射鏡1に向かって放射されるようにしてある。
【0026】
放物面反射鏡4は、電磁波の放射方向を変える駆動装置5により方向を変えることができるようにされている。即ち、放物面反射鏡4の重心付近に回転軸22を設け、この回転軸22をハウジング6で回転可能に支持してある。放物面反射鏡1の角度を変化させるための駆動装置5は、図示の例では磁気反発型駆動装置であって、放物面反射鏡4に付設した一対の磁石23と、磁石23に対して逆極性で対向してハウジング6に取り付けられた一対の磁石24と、磁石24にそれぞれ巻回されたコイル25とを備えている。2つのコイル25は逆向きの電流が流れるように直列接続されており、附勢されたときに磁石23および24間のそれぞれの磁気反発力を強弱制御する。電流の向きにより放物面反射鏡4の回転方向を制御し、電流の大きさにより回転角度を制御する
【0027】
このようにこの実施の形態によれば、平面反射鏡を薄板板金で構成するために平面度の精度が向上し、直線導体の線幅、ピッチのバラツキが低減し、車両レーダ装置の性能バラツキが低減する。また、平面反射鏡の耐久信頼性を向上させることができるのに加えて、カバーの配置および車両レーダ構造設計の自由度が増える。
【0028】
実施の形態2.
図9に示す平面反射鏡26においては、平行な直線導体27が一つ置きに互い違いにずれて食い違った短い接続導体28により接続されて、比較的短い多数のスリット29がずれて並べられた、全体として煉瓦パターンの格子構造(グリッド構造)とされている。これにより偏波選択性反射鏡である平面反射鏡26の複数の平行に配列されたスリット29の長さが調整できるのである。この複数のスリット29の長さGは平面反射鏡26を通過した電磁波である、スリット29に対して垂直な偏波(垂直偏波)の中で共振周波数となる電磁波を遮蔽する長さを選定する。図9でGはスリット29の長さ、pはスリット29のピッチ、Wは直線導体27の幅を表す。例えば50GHzの電磁波の場合、電磁波の速度は3×108(m/s)であるから、1波長は(3×108)/(50×109)=0.006(m)となる。したがって、半波長では0.006/2=0.003(m)すなわち3mmの長さとなる。スリット29の長さGを3mmに選定することにより、平面反射鏡26で透過するスリット29に垂直な偏波(垂直偏波)のうち50GHz以下の電磁波を遮蔽することができる。
【0029】
このように平面反射鏡26をグリッド構造にすることで、所望周波数以外の電磁波を車両レーダ装置の外部に漏洩しない、または、外部からの不要な電磁波の入射を遮蔽するフィルタ機能を実現できる。また、平面反射鏡26の直線導体27が多数の短い接続導体28で互いに接続されているのでSUS等の薄板で形成される平面反射鏡26の剛性を高め、スリット共振周波数を高めることができる。
【0030】
実施の形態3.
平面反射鏡1のカバー8への取付構造として、図1に示す例の他に様々なものが使用できる。例えば図10に示すようなプッシュナット構造31を枠9の一部に設けてカバー8から延びた突起13の先端部に固定しても良いし、図11に示すように平面反射鏡1の枠9に長孔32を設けてカバー8の突起13に嵌めて、樹脂で形成されるカバー8と金属板で形成される平面反射鏡1の温度による線膨張差を吸収できる構造としても良い。またカバー8の材質にLCP等を用いて平面反射鏡1をカバー8にインサート成形することもできる。更に平面反射鏡1はカバー8で支持する必要はなく、例えばハウジング本体7で支持することもできる。このような様々な取付構造を採用できるので設計自由度が大きい。
【0031】
実施の形態4.
図12に示す例においては、車両用レーダ装置の平面反射鏡1はカバー8の外表面から前方に突出して設けた突起13によりカバー8の外側に支持されている。突起13は、図1乃至3、10および11に示す突起13と同様の構造のものでよいが、平面反射鏡1を放物面反射鏡4に対して焦点の半分の位置に支持できるものであれば様々な支持構造を採用できる。このように平面反射鏡1をハウジング6の外部に設けると、カバー8を含むハウジング6の形態、形状設計時に選択肢が広がる。例えば、カバー8は図示の例のように平板でなく、公知の誘電体レンズ(図示しない)のような構成にすることもできる。
【0032】
また、SUS等の薄板で形成した平面反射鏡1を、放物面反射鏡4の焦点の半分の位置に配置し、車体レドームやフロントグリル、バンパカバーの一部として形成、または、それらの内側に設置し、放物面反射鏡4等のレーダ装置本体側の構成要素を平面反射鏡1に関連させて取り付けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の車両用レーダ装置を示す概略断面図である。
【図2】図1の線A−Aに沿った概略断面図である。
【図3】図2の線B−Bに沿った概略断面図である。
【図4】本発明の車両用レーダ装置の平面反射鏡を示す平面図である。
【図5】スリット幅L固定でスリットピッチpを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数を表すグラフである。
【図6】スリットピッチp固定でスリット幅Lを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数を表すグラフである。
【図7】本発明の車両用レーダ装置の放物面反射鏡を示す概略平面図である。
【図8】図7の放物面反射鏡の概略側面断面図である。
【図9】本発明の車両用レーダ装置の平面反射鏡の別の例を示す平面図である。
【図10】本発明の平面反射鏡の取付構造の別の例を示す概略断面図である。
【図11】本発明の平面反射鏡の取付構造の更に別の例を示す概略断面図である。
【図12】本発明の平面反射鏡の取付位置の別の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 平面反射鏡、2 1次放射器、3 偏向ねじり反射手段、4 放物面反射鏡、5 駆動装置、8 カバー、9 枠、10 直線導体、11、29 スリット、28 接続導体。
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用レーダ装置に関し特にビーム照射方向を走査するアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用レーダ装置は、自車両の周辺を監視するために使用されるものであり、電磁波を自車両の周辺に照射し、障害物等があればそこからの反射波を受信して自車両の周辺の障害物までの距離、相対速度、方向を検出するものである。
【0003】
例えば特許文献1に記載されているレーダ装置においては、レーダ装置のカバーにメッキ等により形成された多数の平行な直線導体で構成され、電磁波を偏向方向により選択して反射あるいは透過させる平面反射鏡1を備えている。1次放射器2からの電磁波はこの平面反射鏡1に向けて放射され、そこから偏向ねじり反射手段を持つ放物面反射鏡に向かって反射させられる。放物面反射鏡では電磁波が偏向ねじり反射手段により偏向方向を変えられて再び平面反射鏡に向かって反射させられる。偏波方向が変えられた電磁波は平面反射鏡1を透過して目標領域に放射される。目標領域を走査するために放物面反射鏡4を駆動して電磁波の放射方向を変える駆動装置5も備えている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−217646号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のレーダ装置において平面反射鏡を構成する直線導体はカバーの内面にメッキ等で一体に形成されていた。従来の車両レーダ装置ではカバーをプラスチック等の樹脂成形品で構成していたため、平面度の確保が困難であり、この平面度の低化はカバーに直線導体をメッキする際の線幅、ピッチのバラツキ要因となり、これら、平面反射鏡の平面度低下および導体線幅、ピッチのバラツキなどの要因が重なって車両レーダ装置の性能を大きく低下させていた。
【0006】
また、従来の車両レーダ装置のようにカバー内面にメッキ等を施すことで平面反射鏡を構成する場合、反射位置の制約等によりカバーの配置および形状が固定され、構造設計の自由度が少ないという問題があった。
【0007】
また、平面反射鏡として、直線導体を形成した樹脂フィルムをカバーと一体成形するものや、カバーにフィルムを溶着または接着剤を介して接着するものも従来から提案されているが、上記同様、平面度の確保が困難であることに加え、製造工程が複雑であり安定した製造条件出しが困難であること、また、カバー樹脂とフィルム樹脂の素材を同一にすることが不可能であるため、線膨張係数の違いにより、フィルムに亀裂が発生やカバーから剥離する恐れがある。
【0008】
従って、この発明の目的は、平面反射鏡の形状および直線導体の寸法のバラツキに起因するレーダ性能の低下を解消するとともに、構造設計の自由度、および耐久信頼性を向上させることができる車両レーダ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の車両用レーダ装置は、電磁波を偏向方向により選択して反射あるいは透過させる平面反射鏡と、この平面反射鏡に向けて電磁波を放射する1次放射器と、平面反射鏡からの電磁波を受けて偏向方向を変えて反射させる偏向ねじり反射手段を持ち、偏向ねじり反射手段により偏向方向が変えられた電磁波を平面反射鏡に向けて反射させて平面反射鏡を透過させる放物面反射鏡と、この放物面反射鏡を駆動して、電磁波の放射方向を変える駆動装置とを備え、平面反射鏡が複数の直線導体を持つ金属板であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、平面反射鏡を薄板板金で構成するため、従来の車両レーダ装置では困難であった平面反射鏡の平面度の精度向上が図れるとともに、平面反射鏡の直線導体の線幅、ピッチのバラツキも削減できることから、車両レーダ装置の性能バラツキの低減が可能となる。また、平面反射鏡の耐久信頼性を向上させることができるのに加えて、カバーの配置および車両レーダ構造設計の自由度が増える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1乃至8は、本発明の車両用レーダ装置を示すものである。図1乃至3において、車両用レーダ装置は、電磁波を偏向方向により選択して反射させる平面反射鏡1と、この平面反射鏡1に向けて電磁波を放射する1次放射器2と、平面反射鏡1から反射した電磁波を受けて偏向方向を変える偏向ねじり反射手段3を持ち、偏向ねじり反射手段3により、偏波方向が変えられた電磁波を反射させ、平面反射鏡1を透過させて放射させる放物面反射鏡4と、この放物面反射鏡4を駆動して、電磁波の放射方向を変える駆動装置5とを備えている。
【0012】
車両用レーダ装置はまた上述の構成要素を収納支持するハウジング6を備え、ハウジング6は、ハウジング本体7とプラスチックなどの誘電体のカバー8とで構成されている。
【0013】
平面反射鏡1は、図2および4に示すような平面形のステンレス鋼等の導電性金属板であって、枠9の内側に多数の平行な直線導体10を持ち、直線導体10の間にスリット11が形成されており、枠9の4隅部でカバー8に支持されている。図示の例では枠9に丸孔12が設けられていて、この丸孔12にカバー8の内面に設けた段付きの突起13の先端部を挿入し、突出した先端を熱かしめ等でリベット状頭部14にしてカバー8に固定してある。平面反射鏡1とカバー8とが面で接触すると車載時の振動等で振動ノイズ(音)が発生する可能性があるため、平面反射鏡1をカバー8から離間させて浮かせた形態で固定してある。
【0014】
直線導体10は例えばメッキ及びエッチングを組合せた工程により形成され、間隔および幅が互いに等しく互いに平行な多数帯状導体であり、間に間隔および幅が互いに等しいスリット11を形成している。従って平面反射鏡1は電磁波の偏向方向による選択性反射を実現するための反射鏡である。
【0015】
平面反射鏡1においては、直線偏波を放射する1次放射器2からの放射電磁波のうち、平面反射鏡1の直線導体10に平行な偏波は平面反射鏡1で全反射させられる。これに対して平面反射鏡1の直線導体10に垂直な偏波は、平面反射鏡1の直線導体10間のスリット11を透過して空間に放射される。平面反射鏡1はこのように偏波選択性反射を実現するものである。
【0016】
図4には平面反射鏡1の機能を実現する直線導体10およびスリット11を有する金属板とそのスリットパターンの拡大詳細図を示す。平面反射鏡1は例えばSUSやCu、Alなどの良導電体で非磁性の材質で構成され、その平面度はレーダ性能を考慮して0.1mm以下が望ましい。また、その板厚はレーダ性能に影響を与えないように薄い方が望ましいが、図示の例では導体の線幅やスリット幅の精度、平面度、板金剛性などを考慮して板厚を0.3mmとした。平面反射鏡1のスリット11は金属エッチング工程により形成できるため、従来の樹脂メッキ工程に比べて安価で高精度な物が安定して製造できる等のメリットがある。図4でpはスリット11のピッチ、Wは直線導体10の幅を表す。
【0017】
平面反射鏡1は直線導体10に平行な偏波(水平偏波)を反射させ、垂直な偏波(垂直偏波)を透過させる偏波選択性反射の効率が最大となるように、直線導体10の線幅およびスリット11の幅を選定する。
【0018】
次式に導体スリットと平行な偏波(水平偏波)の反射係数Rh2を示す。但し、P:スリットピッチ、L:スリット幅、λ:電磁波の空間波長である。
Rh2=1/{1+〔(2P/λ)ln〔cos(πL/2P)〕}
また、導体スリットと垂直な偏波(垂直偏波)の反射係数Ry2は次式で表される。
Ry2=〔(2P/λ)ln〔sin(πL/2P)〕/{1+〔(2P/λ)ln〔sin(πL/2P)〕〕}
【0019】
図5はスリット11の幅をL=0.15、0.2、0.3mmに固定し、スリットピッチPを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数をグラフ化したものである。また図6はスリットピッチをP=0.3、0.4、0.4、1.0mmに固定し、スリット幅Lを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数をグラフ化したものである。図5および図6から直線導体10に平行な偏波(水平偏波)を全反射させ、スリットに垂直な偏波(垂直偏波)の反射率を小さく抑える、すなわち垂直偏波の透過性を上げるためにはL/Pの関係を0.5近傍に設定する必要があったため、本発明ではL/Pを0.5とした。
【0020】
車両用レーダ装置の放物面反射鏡4は、図7および8に示すような構造を持ち、平面反射鏡1から反射した電磁波を受けて偏向方向を変える偏向ねじり反射手段3を持ち、偏向ねじり反射手段3により、偏波方向が変えられた電磁波を平面反射鏡1に向けて反射させ、平面反射鏡1を透過させてレーダ装置で走査すべき方向に放射させるものである。
【0021】
放物面反射鏡4は、偏向ねじり反射手段3として、第1および第2の放物面15および16を持つ一様厚さの誘電体17と、第1の放物面15上に第1の放物面15に沿って延びて、間に複数のスリット18を形成する複数の帯状の直線導体19と、第2の放物面16に沿って全面を覆うように設けられて、直線導体19の間の複数のスリット18を通り誘電体17を透過した電磁波を反射する裏面導体20とを備えている。
【0022】
ここで、放物面反射鏡4の直線導体19は、厳密には直線ではなく第1の放物面15に沿って湾曲している。またその形状は、平面反射鏡1上の直線導体10およびスリット11を、放物面反射鏡4の中心軸心に沿って放物面反射鏡4上に投影させ、この中心軸心まわりに45°回転させた投影図形である。換言すれば、直線導体19の放物面反射鏡4の中心軸心(電磁波の進行方向)に沿った平面投影図形を45°回転させると、平面反射鏡1の直線導体10の形状と一致すると言える。
【0023】
放物面反射鏡4の直線導体19および裏面導体20は、メッキ等によりそれぞれ誘電体17の第1および第2の放物面15および16上に形成されており、それらの間隔は誘電体17の厚さであり、直線導体19で反射される電磁波と裏面導体20で反射される電磁波との間には90°の位相差が生じるようにしてある。
【0024】
車両用レーダ装置の放射電磁波の偏波方向を左45度に傾けた場合、1次放射器2から右45°の偏波で放射された電磁波は、平面反射鏡1の直線導体10で全反射され、平面反射鏡1の直線導体10に対して電磁波の進行方向に垂直な平面内で45°に配置された放物面反射鏡4の直線導体19および裏面導体20、即ち偏向ねじり反射手段3により、偏波方向が90度変えられて左45度に傾いた偏波となり、平面反射鏡1を透過して空中に放射される。
【0025】
また平面反射鏡1に向けて電磁波を放射する1次放射器2は、放物面反射鏡4の焦点の平面反射鏡1による鏡像位置またはその近傍に配置されている。図示の例では、一次放射器2は放物面反射鏡4の中心部背面近傍に位置してハウジング本体7に取り付けられていて、放射された電磁波が放物面反射鏡4の中心部に設けられた開口21を通して前方の平面反射鏡1に向かって放射されるようにしてある。
【0026】
放物面反射鏡4は、電磁波の放射方向を変える駆動装置5により方向を変えることができるようにされている。即ち、放物面反射鏡4の重心付近に回転軸22を設け、この回転軸22をハウジング6で回転可能に支持してある。放物面反射鏡1の角度を変化させるための駆動装置5は、図示の例では磁気反発型駆動装置であって、放物面反射鏡4に付設した一対の磁石23と、磁石23に対して逆極性で対向してハウジング6に取り付けられた一対の磁石24と、磁石24にそれぞれ巻回されたコイル25とを備えている。2つのコイル25は逆向きの電流が流れるように直列接続されており、附勢されたときに磁石23および24間のそれぞれの磁気反発力を強弱制御する。電流の向きにより放物面反射鏡4の回転方向を制御し、電流の大きさにより回転角度を制御する
【0027】
このようにこの実施の形態によれば、平面反射鏡を薄板板金で構成するために平面度の精度が向上し、直線導体の線幅、ピッチのバラツキが低減し、車両レーダ装置の性能バラツキが低減する。また、平面反射鏡の耐久信頼性を向上させることができるのに加えて、カバーの配置および車両レーダ構造設計の自由度が増える。
【0028】
実施の形態2.
図9に示す平面反射鏡26においては、平行な直線導体27が一つ置きに互い違いにずれて食い違った短い接続導体28により接続されて、比較的短い多数のスリット29がずれて並べられた、全体として煉瓦パターンの格子構造(グリッド構造)とされている。これにより偏波選択性反射鏡である平面反射鏡26の複数の平行に配列されたスリット29の長さが調整できるのである。この複数のスリット29の長さGは平面反射鏡26を通過した電磁波である、スリット29に対して垂直な偏波(垂直偏波)の中で共振周波数となる電磁波を遮蔽する長さを選定する。図9でGはスリット29の長さ、pはスリット29のピッチ、Wは直線導体27の幅を表す。例えば50GHzの電磁波の場合、電磁波の速度は3×108(m/s)であるから、1波長は(3×108)/(50×109)=0.006(m)となる。したがって、半波長では0.006/2=0.003(m)すなわち3mmの長さとなる。スリット29の長さGを3mmに選定することにより、平面反射鏡26で透過するスリット29に垂直な偏波(垂直偏波)のうち50GHz以下の電磁波を遮蔽することができる。
【0029】
このように平面反射鏡26をグリッド構造にすることで、所望周波数以外の電磁波を車両レーダ装置の外部に漏洩しない、または、外部からの不要な電磁波の入射を遮蔽するフィルタ機能を実現できる。また、平面反射鏡26の直線導体27が多数の短い接続導体28で互いに接続されているのでSUS等の薄板で形成される平面反射鏡26の剛性を高め、スリット共振周波数を高めることができる。
【0030】
実施の形態3.
平面反射鏡1のカバー8への取付構造として、図1に示す例の他に様々なものが使用できる。例えば図10に示すようなプッシュナット構造31を枠9の一部に設けてカバー8から延びた突起13の先端部に固定しても良いし、図11に示すように平面反射鏡1の枠9に長孔32を設けてカバー8の突起13に嵌めて、樹脂で形成されるカバー8と金属板で形成される平面反射鏡1の温度による線膨張差を吸収できる構造としても良い。またカバー8の材質にLCP等を用いて平面反射鏡1をカバー8にインサート成形することもできる。更に平面反射鏡1はカバー8で支持する必要はなく、例えばハウジング本体7で支持することもできる。このような様々な取付構造を採用できるので設計自由度が大きい。
【0031】
実施の形態4.
図12に示す例においては、車両用レーダ装置の平面反射鏡1はカバー8の外表面から前方に突出して設けた突起13によりカバー8の外側に支持されている。突起13は、図1乃至3、10および11に示す突起13と同様の構造のものでよいが、平面反射鏡1を放物面反射鏡4に対して焦点の半分の位置に支持できるものであれば様々な支持構造を採用できる。このように平面反射鏡1をハウジング6の外部に設けると、カバー8を含むハウジング6の形態、形状設計時に選択肢が広がる。例えば、カバー8は図示の例のように平板でなく、公知の誘電体レンズ(図示しない)のような構成にすることもできる。
【0032】
また、SUS等の薄板で形成した平面反射鏡1を、放物面反射鏡4の焦点の半分の位置に配置し、車体レドームやフロントグリル、バンパカバーの一部として形成、または、それらの内側に設置し、放物面反射鏡4等のレーダ装置本体側の構成要素を平面反射鏡1に関連させて取り付けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の車両用レーダ装置を示す概略断面図である。
【図2】図1の線A−Aに沿った概略断面図である。
【図3】図2の線B−Bに沿った概略断面図である。
【図4】本発明の車両用レーダ装置の平面反射鏡を示す平面図である。
【図5】スリット幅L固定でスリットピッチpを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数を表すグラフである。
【図6】スリットピッチp固定でスリット幅Lを変化させた場合の76GHz帯域の垂直、水平偏波の反射係数を表すグラフである。
【図7】本発明の車両用レーダ装置の放物面反射鏡を示す概略平面図である。
【図8】図7の放物面反射鏡の概略側面断面図である。
【図9】本発明の車両用レーダ装置の平面反射鏡の別の例を示す平面図である。
【図10】本発明の平面反射鏡の取付構造の別の例を示す概略断面図である。
【図11】本発明の平面反射鏡の取付構造の更に別の例を示す概略断面図である。
【図12】本発明の平面反射鏡の取付位置の別の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 平面反射鏡、2 1次放射器、3 偏向ねじり反射手段、4 放物面反射鏡、5 駆動装置、8 カバー、9 枠、10 直線導体、11、29 スリット、28 接続導体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を偏向方向により選択して反射あるいは透過させる平面反射鏡と、
この平面反射鏡に向けて電磁波を放射する1次放射器と、
上記平面反射鏡から反射した電磁波を受けて偏向方向を変える偏向ねじり反射手段を持ち、上記偏向ねじり反射手段により、偏向方向が変えられた電磁波を反射させ、上記平面反射鏡を透過させて放射させる放物面反射鏡と、
この放物面反射鏡を駆動して、電磁波の放射方向を変える駆動装置とを備えた車両用レーダ装置において、
上記平面反射鏡が複数の直線導体を持つ金属板であることを特徴とする車両用レーダ装置。
【請求項2】
上記平面反射鏡は、枠とこの枠から連続して一体に延びて間にスリットを形成するように互いに平行に配置された複数の直線導体とを備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用レーダ装置。
【請求項3】
上記平面反射鏡は、所定周波数の電磁波を透過させるとともに、所定周波数よりも低い周波数のノイズ電源を遮断するために、複数の平行に配列されたスリットの長さを調整する接続導体を設けたことを特徴とする請求項1あるいは2記載の車両用レーダ装置。
【請求項4】
上記平面反射鏡は、上記放物面反射鏡の周囲を囲むカバーにカバー内側でカバーから離間させて取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の車両用レーダ装置。
【請求項5】
上記平面反射鏡は、上記放物面反射鏡の周囲を囲むカバーの外側に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の車両用レーダ装置。
【請求項1】
電磁波を偏向方向により選択して反射あるいは透過させる平面反射鏡と、
この平面反射鏡に向けて電磁波を放射する1次放射器と、
上記平面反射鏡から反射した電磁波を受けて偏向方向を変える偏向ねじり反射手段を持ち、上記偏向ねじり反射手段により、偏向方向が変えられた電磁波を反射させ、上記平面反射鏡を透過させて放射させる放物面反射鏡と、
この放物面反射鏡を駆動して、電磁波の放射方向を変える駆動装置とを備えた車両用レーダ装置において、
上記平面反射鏡が複数の直線導体を持つ金属板であることを特徴とする車両用レーダ装置。
【請求項2】
上記平面反射鏡は、枠とこの枠から連続して一体に延びて間にスリットを形成するように互いに平行に配置された複数の直線導体とを備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用レーダ装置。
【請求項3】
上記平面反射鏡は、所定周波数の電磁波を透過させるとともに、所定周波数よりも低い周波数のノイズ電源を遮断するために、複数の平行に配列されたスリットの長さを調整する接続導体を設けたことを特徴とする請求項1あるいは2記載の車両用レーダ装置。
【請求項4】
上記平面反射鏡は、上記放物面反射鏡の周囲を囲むカバーにカバー内側でカバーから離間させて取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の車両用レーダ装置。
【請求項5】
上記平面反射鏡は、上記放物面反射鏡の周囲を囲むカバーの外側に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の車両用レーダ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−122188(P2008−122188A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−305367(P2006−305367)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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