説明

車両用減速制御装置および車両用減速制御方法

【課題】減速燃料カット時に回生制動を行った場合に、極小踏み込みが行われると、燃料カットが終了して、燃費が悪化する。
【解決手段】車両が減速状態で、かつ、燃料供給が停止状態である減速燃料カット時に、許容減速度の範囲内で回生制動を行う装置において、オルタネータ2の回生による回生制動中に、所定開度以下のアクセルペダルの踏み込みが所定時間以下行われる極小踏み込みが行われたことを検出すると、許容減速度を小さくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の減速時に回生制動を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の減速時に、回生制動を行う技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、減速時に、回生制動による回生量を多くすると、車両の減速度が大きくなりすぎてしまうため、これを防ぐために、所定の許容減速度の範囲内で回生量を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−131093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、許容減速度には個人差があるため、個人の許容減速度が所定の許容減速度よりも低い場合には、そのドライバが想定している以上に車両が減速してしまうため、アクセルペダルを少しだけ踏む極小踏み込みを行ってしまうことがある。この場合、極小踏み込みによって燃料カットが終了してしまうため、燃費が悪化するという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による車両用減速制御装置および車両用減速制御方法は、車両が減速状態で、かつ、燃料供給が停止状態である減速燃料カット時に、許容減速度の範囲内で回生制動手段による回生制動を行うものであって、回生制動中に、所定開度以下のアクセルペダルの踏み込みが所定時間以下行われる極小踏み込みが行われたことを検出すると、許容減速度を小さくすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、回生制動による制動力が大きいと考えるドライバに対しては、許容減速度を小さくすることにより、回生制動による制動力を小さくして、極小踏み込みを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一実施の形態における車両用減速制御装置のシステム構成図である。
【図2】ECMによって行われる処理内容を示すフローチャートである。
【図3】アクセルペダルの極小踏み込みが行われたと判断する条件を示す図である。
【図4】回生制動に起因する極小踏み込みが行われるシーンを含む車両の走行シーンの一例を示す図である。
【図5】許容減速度Gに基づいて、オルタネータ2の目標発電電圧を算出する処理手順を示すフローチャートである。
【図6】極小踏み込み頻度と、減速度調整係数Gxとの関係の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、一実施の形態における車両用減速制御装置のシステム構成図である。車両の駆動源であるエンジン1の出力側には、ロックアップ機構付きトルクコンバータ3(以下、トルクコンバータ3と呼ぶ)およびベルト式無段変速機4によって構成される変速機が接続されている。エンジン1から出力された駆動力は、無段変速機4で変速された後、ファイナルドライブ5を介して、左右の駆動輪6に伝達される。
【0009】
補機であるオルタネータ(発電機)2は、USM20からの指令に基づいて、エンジン1の動力により発電を行う。オルタネータ2は、また、トルクコンバータ3がロックアップ状態にあり、さらに、車両が減速状態で、かつ、燃料供給を停止している減速燃料カット時に、車両の運動エネルギーにより回生(回生発電)を行う。オルタネータ2の回生時には、車両に制動力が働く、いわゆる回生制動が生じる。USM20は、回生制動時の減速度が所定の許容減速度の範囲内になるように、オルタネータ2の回生を制御する。
【0010】
オルタネータ2によって発電された電力は、バッテリ7に蓄電される。電装負荷9は、バッテリ7から供給される電力により作動する。電流センサ8は、バッテリ7の充放電電流を検出する。
【0011】
車間距離検出装置11は、既知の方法により、自車両の前を走行している先行車両までの車間距離を検出する。車速センサ12は、自車両の速度を検出する。ブレーキペダルセンサ13は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出する。アクセルペダルセンサ14は、アクセルペダルの踏み込み量を検出する。各装置およびセンサ11〜14の検出信号は、ECM10に出力される。
【0012】
ECM10は、各装置およびセンサ11〜14からの検出信号に基づいて、車両減速時の回生制動を制御するために、オルタネータ2の目標発電電圧を求める。具体的には、トルクコンバータ3がロックアップ状態で、減速燃料カットを行っている際に、許容減速度の基本値Gbに、後述する減速度調整係数Gxを乗じて算出される許容減速度Gに基づいて、オルタネータ2の目標発電電圧を求める。許容減速度の基本値Gbは、所定の固定値としてもよいし、減速燃料カット開始時の車速や、減速燃料カットを開始する直前のアクセルペダル踏み込み量に応じて定まる変動値としてもよい。
【0013】
USM20は、ECM10で算出された目標発電電圧に基づいて、オルタネータ2の回生を制御する。
【0014】
図2は、ECM10によって行われる処理内容を示すフローチャートである。車両が起動すると、ECM10は、ステップS10の処理を開始する。ステップS10からステップS50の処理は、車両の状態が、減速燃料カット時に、ドライバが極小踏み込みを行うような状態であるか否かを判定する処理である。
【0015】
ステップS10では、車両が減速状態で、かつ、燃料供給を停止している減速燃料カット中であるか否かを判定する。車両が減速燃料カット中であると判定するとステップS20に進み、減速燃料カット中ではないと判定すると、ステップS10で待機する。
【0016】
ステップS20では、オルタネータ2による回生が行われているか否かを判定する。オルタネータ2による回生が行われていない場合、ドライバがアクセルペダルを少しだけ踏む極小踏み込みを行ったとしても、その極小踏み込みは、回生制動を原因とするものではない。従って、回生が行われていないと判定するとステップS10に戻る。一方、回生が行われていると判定すると、ステップS30に進む。
【0017】
ステップS30では、車間距離検出装置11によって検出された車間距離が所定距離Da以上であるか否かを判定する。先行車両までの車間距離が所定距離Da未満の場合には、先行車両の影響により、ドライバがアクセルペダルを踏み込む場合がある。従って、先行車両までの車間距離が所定距離Da未満であると判定すると、ステップS10に戻る。一方、先行車両までの車間距離が所定距離Da以上であると判定すると、ステップS40に進む。なお、所定距離Daは、アクセルペダルの極小踏み込みが回生制動に起因するものと判断するための距離を予め実験等により求めて設定しておく。
【0018】
ステップS40では、車速センサ12によって検出された車速が所定車速Va以下であるか否かを判定する。一般的に、オルタネータ2の回生に起因する極小踏み込みは、ドライバが想定している減速度よりも実際の減速度が大きすぎて、目標とする停止位置に車両が届かないとドライバが判断したときに起こる。すなわち、極小踏み込みは、車速の低い状況下で起こるため、車速が所定車速Vaより高いと判定すると、ステップS10に戻る。一方、車速が所定車速Va以下であると判定すると、ステップS50に進む。なお、所定車速Vaは、アクセルペダルの極小踏み込みが回生制動に起因するものと判断するための車速を予め実験等により求めて設定しておく。
【0019】
ステップS50では、ブレーキオフを継続している時間が所定時間BRKOFFt以上であるか否かを判定する。ブレーキオフの継続時間は、ブレーキペダルセンサ13から入力される信号に基づいて算出する。ブレーキオフの継続時間が所定時間BRKOFFt未満の場合には、極小踏み込みがブレーキペダルの踏み過ぎに起因するものか、または、オルタネータ2の回生に起因するものかを判別することができない。従って、ブレーキオフの継続時間が所定時間BRKOFFt未満であると判定すると、ステップS10に戻る。一方、ブレーキオフの継続時間が所定時間BRKOFFt以上であると判定すると、ステップS60に進む。なお、所定時間BRKOFFtは、アクセルペダルの極小踏み込みが回生制動に起因するものと判断するためのブレーキオフ継続時間を予め実験等により求めて設定しておく。
【0020】
ステップS60では、車両起動後にステップS10から始まる処理を開始した後、ステップS60に進んだのが初めてか否かを判定する。ステップS60に進んだのが1回目であると判定するとステップS70に進み、減速回数を示すパラメータGENを1つ増加して、ステップS80に進む。この減速回数GENは、極小踏み込みが発生し得る減速条件が整った場合に、1回カウントされるものであり、初期値は0である。算出した減速回数GENは、図示しないメモリに格納される。一方、ステップS60に進んだのが1回目ではないと判定すると、ステップS80に進む。
【0021】
ステップS80では、アクセルペダルセンサ14から入力される信号に基づいて、ドライバによってアクセルペダルが踏まれたか否かを判定する。アクセルペダルが踏まれていないと判定するとステップS10に戻り、アクセルペダルが踏まれたと判定すると、ステップS90に進む。
【0022】
ステップS90では、アクセルペダルが踏まれている時間(アクセルオン時間)を計測するためのタイマをスタートさせて、ステップS100に進む。ここでは、タイマの計測時間をACCTIMと表記する。ステップS100では、アクセルペダルセンサ14から入力される信号に基づいて、アクセルペダルが踏まれていないオフ状態となったか否かを判定する。アクセルペダルがオフとなっていないと判定すると、ステップS140に進んで、タイマの計測時間ACCTIMのカウントアップを行う。
【0023】
ステップS140に続くステップS150では、アクセルペダルの踏み込み量を示すアクセル開度ACCがそれまでのアクセル開度の最大値ACCMAXより大きいか否かを判定する。例えば、ステップS80でアクセルペダルが踏まれたと判定されてから、アクセル開度ACCが増加している間は、アクセル開度ACCがそれまでのアクセル開度の最大値ACCMAXより大きいと判定される。一方、ドライバがアクセルペダルを戻した場合には、アクセル開度ACCがそれまでのアクセル開度の最大値ACCMAX以下と判定される。アクセル開度ACCがそれまでのアクセル開度の最大値ACCMAX以下であると判定されるとステップS100に戻り、それまでのアクセル開度の最大値ACCMAXより大きいと判定されると、ステップS160に進む。
【0024】
ステップS160では、それまでのアクセル開度の最大値ACCMAXより大きいと判定した時のアクセル開度ACCをアクセル開度の最大値ACCMAXに設定して、ステップS100に戻る。
【0025】
ステップS100において、アクセルペダルがオフとなっていると判定されると、ステップS110に進む。ステップS110では、タイマの計測時間ACCTIM、すなわち、アクセルペダルが踏まれていた時間が所定時間Taより長いか否かを判定する。所定時間Taは、例えば、1秒である。タイマの計測時間ACCTIMが所定時間Taより長いと判定すると、極小踏み込みではないと判断して、ステップS10に戻り、所定時間Ta以下であると判定するとステップS120に進む。
【0026】
ステップS120では、アクセル開度の最大値ACCMAXが所定のアクセル開度ACMXaより大きいか否かを判定する。所定のアクセル開度ACMXaは、例えば、5度である。アクセル開度の最大値ACCMAXが所定のアクセル開度ACMXaより大きいと判定すると、極小踏み込みではないと判断して、ステップS10に戻り、所定のアクセル開度ACMXa以下であると判定すると、ステップS130に進む。
【0027】
図3は、アクセルペダルの極小踏み込みが行われたと判断する条件を示す図である。図3に示す斜線部分の領域、すなわち、アクセルペダルがオンとなっていた時間ACCTIMが所定時間Ta以下であり、かつ、アクセル開度の最大値ACCMAXが所定のアクセル開度ACMXa以下である場合に、アクセルペダルの極小踏み込みが行われたと判断する。
【0028】
ステップS130では、オルタネータ2の回生発電に起因する極小踏み込みが行われたと判断して、極小踏み込み回数GENACCを1回増加して、ステップS10に戻る。極小踏み込み回数GENACCは、図示しないメモリに格納される。
【0029】
図4は、車両の走行シーンの一例を示す図であり、上から順に、車速、燃料カットの有無、アクセル開度、アクセルオン時間、および、極小踏み込み回数GENACCを示している。上述したように、減速燃料カット時にアクセルペダルが踏まれた場合でも、アクセルオン時間ACCTIMが所定時間Taより長い場合には、極小踏み込みではないと判定する。すなわち、図4に示すシーン1は、極小踏み込みではない。なお、アクセルオン時間ACCTIMが所定時間Ta以下であっても、シーン1に示すように、アクセル開度の最大値ACCMAXが所定のアクセル開度ACMXaより大きい場合には、極小踏み込みではない。
【0030】
一方、図4において、アクセルペダルが踏まれたシーン2は、アクセルオン時間ACCTIMが所定時間Ta以下であり、かつ、アクセル開度の最大値ACCMAXが所定のアクセル開度ACMXa以下であるため、極小踏み込みであると判断する。この場合、上述したように、極小踏み込み回数GENACCが1回増加する。
【0031】
図5は、許容減速度Gに基づいて、オルタネータ2の目標発電電圧を算出する処理手順を示すフローチャートである。ステップS500から始まる処理は、ECM10によって行われる。
【0032】
ステップS500では、減速度調整係数Gxを算出する。減速度調整係数Gxは、図2のフローチャートのステップS130で算出した極小踏み込み回数GENACCを、ステップS70で算出した減速回数GENで除算することにより求められる極小踏み込み頻度に基づいて算出する。
【0033】
図6は、極小踏み込み頻度と、減速度調整係数Gxとの関係の一例を示す図である。極小踏み込み頻度が所定頻度以下の場合には、減速度調整係数Gxの値を1とし、極小踏み込み頻度が所定頻度より高くなると、頻度が高くなるにつれて、係数Gxが小さくなるようにしている。すなわち、極小踏み込み頻度が所定頻度以下の場合には、減速燃料カット時の許容減速度を変更する必要がないため、減速度調整係数Gxを1としている。また、極小踏み込み頻度が所定頻度より多くなると、車両の減速度を小さくするために、減速度調整係数Gxを1より小さい値としている。
【0034】
図5のステップS510では、許容減速度の基本値Gbに、減速度調整係数Gxを乗算することにより、許容減速度Gを算出する。上述したように、極小踏み込み頻度が高くなるほど、減速度調整係数Gxの値を小さくすることによって、許容減速度Gを小さくするので、ドライバの極小踏み込みを効果的に抑制することができる。
【0035】
ステップS520では、ステップS510で算出した許容減速度Gに基づいて、オルタネータ2の目標発電電圧を求める。USM20は、ECM10によって求められた目標発電電圧に基づいて、オルタネータ2の回生を制御する。
【0036】
一実施の形態における車両用減速制御装置によれば、減速燃料カット時に、許容減速度の範囲内で回生制動手段による回生制動を行う装置において、回生制動中に、所定開度以下のアクセルペダルの踏み込みが所定時間以下行われる極小踏み込みが行われたことを検出すると、許容減速度を小さくする。これにより、回生制動時の減速度が大きいと考えて、極小踏み込みを行うドライバに対して、許容減速度を小さくして、回生制動時の制動力を小さくすることができる。また、回生制動時の減速度が大きいと考えず、極小踏み込みを行わないドライバに対しては、許容減速度を小さくする制御を行わないので、通常の制動力を維持することができる。
【0037】
また、極小踏み込み頻度を求め、求めた極小踏み込み頻度が高くなるほど、許容減速度を小さくするので、より効果的に回生制動時の制動力を制御することができる。
【0038】
さらに、一実施の形態における車両用減速制御装置によれば、先行車両までの車間距離を検出し、検出した車間距離が所定距離以上の場合に、極小踏み込みを検出する。これにより、車間距離が所定距離未満であって、先行車両の影響により、ドライバがアクセルペダルを踏み込む状況を除外して、回生制動に起因する極小踏み込みを精度良く検出することができる。
【0039】
また、車速が所定車速以下の場合に、極小踏み込みを検出するので、回生制動に起因しない踏み込みを除外することができる。
【0040】
さらに、ブレーキオフ継続時間が所定時間以上の場合に、極小踏み込みを検出するので、ブレーキペダルの踏みすぎに起因する踏み込みを除外して、回生制動に起因する極小踏み込みを精度良く検出することができる。
【0041】
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはない。例えば、減速燃料カット時に、オルタネータ2の回生により、回生制動を行う例を挙げて説明したが、例えば、電動機の回生による回生制動を行う車両に本発明を適用することもできる。また、エアコンコンプレッサの回生による回生制動を行う車両に本発明を適用することもできる。すなわち、回生制動手段は、オルタネータ2に限定されることはない。
【0042】
極小踏み込み頻度に対する減速度調整係数Gxの関係は、図6に示す関係に限定されることはない。また、極小踏み込み頻度ではなく、極小踏み込みの検出回数に基づいて、減速度調整係数Gxを定めるようにしてもよい。
【0043】
図2に示すフローチャートでは、車両の起動後に、ステップS60に進んだのが1回目であれば、減速回数を示すパラメータGENに1を追加し、その後は、車両のエンジンがオフとなるまで、減速回数GENは変化しない。しかし、減速燃料カットが終了して、車速が0となり、その後の走行において、再びステップS60に進んだ場合には、減速回数を示すパラメータGENに1を追加するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…エンジン
2…オルタネータ
3…ロックアップ機構付きトルクコンバータ
4…ベルト式無段変速機
6…駆動輪
10…ECM
11…車間距離検出装置
12…車速センサ
13…ブレーキペダルセンサ
14…アクセルペダルセンサ
20…USM
図2のS80〜S120…極小踏み込み検出手段
図5のS500〜S510…許容減速度変更手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が減速状態で、かつ、燃料供給が停止状態である減速燃料カット時に、許容減速度の範囲内で回生制動手段による回生制動を行う車両用減速制御装置であって、
前記回生制動中に、所定開度以下のアクセルペダルの踏み込みが所定時間以下行われる極小踏み込みが行われたことを検出する極小踏み込み検出手段と、
前記極小踏み込み検出手段によって極小踏み込みが検出されると、前記許容減速度を小さくする許容減速度変更手段と、
を備えることを特徴とする車両用減速制御装置。
【請求項2】
前記極小踏み込みが行われる頻度を算出する極小踏み込み頻度算出手段をさらに備え、
前記許容減速度変更手段は、前記極小踏み込み頻度算出手段によって算出される極小踏み込み頻度が高くなるほど、前記許容減速度を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の車両用減速制御装置。
【請求項3】
自車両の前方を走行する先行車両までの車間距離を検出する車間距離検出手段をさらに備え、
前記極小踏み込み検出手段は、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離が所定距離以上の場合に、前記極小踏み込みを検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用減速制御装置。
【請求項4】
車速を検出する車速検出手段をさらに備え、
前記極小踏み込み検出手段は、前記車速検出手段によって検出される車速が所定車速以下の場合に、前記極小踏み込みを検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用減速制御装置。
【請求項5】
ブレーキがオフとなっているブレーキオフ継続時間を検出するブレーキオフ継続時間検出手段をさらに備え、
前記極小踏み込み検出手段は、前記ブレーキオフ継続時間が所定時間以上の場合に、前記極小踏み込みを検出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用減速制御装置。
【請求項6】
車両が減速状態で、かつ、燃料供給が停止状態である減速燃料カット時に、許容減速度の範囲内で回生制動手段による回生制動を行う車両用減速制御方法であって、
前記回生制動中に、所定開度以下のアクセルペダルの踏み込みが所定時間以下行われる極小踏み込みが行われたことを検出し、
前記極小踏み込みが検出されると、前記許容減速度を小さくする、
ことを特徴とする車両用減速制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−183654(P2010−183654A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22321(P2009−22321)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】