車両用照明装置
【課題】 識別信号を受信して、車両周囲を照明するランプ22の点灯制御を行う場合に、車両の所有者にとってより適切な照明を行って該所有者の利便性をより一層向上させると共に、バッテリの消費を可及的に抑える。
【解決手段】 識別信号を受信してランプ22により車両周囲の照明を行っている間に、車両の使用状況(開閉されたドア)を記憶しておき、識別信号を受信したときに、上記記憶した車両の使用状況に応じてランプ22の点灯を制御する(記憶したドアに対応するランプ22を点灯させる)。
【解決手段】 識別信号を受信してランプ22により車両周囲の照明を行っている間に、車両の使用状況(開閉されたドア)を記憶しておき、識別信号を受信したときに、上記記憶した車両の使用状況に応じてランプ22の点灯を制御する(記憶したドアに対応するランプ22を点灯させる)。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用照明装置に関し、特に携帯機等から送信された識別信号を受信して、車両の周囲を照明する照明手段の点灯制御を行うものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開平3−52250号公報に示されているように、キーレスエントリーシステムに用いる携帯機から送信された識別信号(ドアを解錠するための解錠信号)を受信して、ドアミラーに設けたドアミラーランプを点灯させるようにしたものが知られており、このものでは、車両の周囲が暗くてもその周囲の状況を容易に確認することができて、車両の所有者の利便性を向上させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のものでは、識別信号を受信したときに単にランプを点灯させるだけであり、車両の所有者にとってより適切な照明を行って該所有者の利便性をより一層向上させるには、改良の余地がある。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、識別信号を受信して、車両周囲を照明する照明手段の点灯制御を行う場合に、車両の所有者にとってより適切な照明を行って該所有者の利便性をより一層向上させると共に、無駄な照明を行うことを防止してバッテリの消費を可及的に抑えることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、識別信号を受信して照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、車両の使用状況又は周囲状況を記憶しておき、識別信号を受信したときに、上記記憶した車両の使用状況又は周囲状況に応じて、照明手段の点灯を制御するようにした。
【0006】具体的には、この発明では、車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0007】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、上記車両の使用状況又は周囲状況を記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された車両の使用状況又は周囲状況に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されているものとする。
【0008】上記の構成により、識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に車両の使用状況(ドアやトランクリッドの開閉等)又は周囲状況(駐車位置、車両周囲の照度、天候等)が記憶更新される。そして、車載制御手段により、識別信号の受信時に、その記憶された車両の使用状況又は周囲状況(前回の車両周囲の照明時に記憶された車両の使用状況又は周囲状況)に応じて、照明手段の点灯が制御される。したがって、今回の車両の使用状況を前回の車両周囲の照明時における車両の使用状況又は周囲状況から予測して照明手段の点灯を制御することができ、この結果、識別信号の受信時に単に照明手段を点灯させる場合に比べて、所有者の利便性をより一層向上させることができると共に、無駄な照明を行うことを防止してバッテリの消費を抑えることができる。
【0009】請求項2の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0010】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されているものとする。
【0011】このことにより、識別信号の受信時において、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われた開閉体に対応する照明手段が点灯する。この結果、今回も前回と同じ開閉体の開操作がなされる可能性が高いので、その開操作がなされる可能性が高い開閉体近傍の路面を適切に照明することができる。よって、点灯が必要な照明手段のみを点灯させることができ、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0012】請求項3の発明では、請求項2の発明において、座席上に荷物が存在することを検出する荷物検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、上記荷物検出手段により荷物が検出された座席に対応するドアが、状況記憶手段により記憶された開閉体であるときには、該ドアに対応する照明手段の点灯を禁止するように構成されているものとする。
【0013】こうすることで、荷物が検出された座席に対応するドアは、前回の車両周囲の照明時にはその荷物を入れるために開閉されたものであり、今回は開操作がなされない可能性が高いので、そのドアに対応する照明手段の点灯は禁止される。よって、バッテリの消費をより一層効果的に抑制することができる。
【0014】請求項4の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0015】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されているものとする。
【0016】このことで、識別信号の受信時において、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われた開閉体に対応する照明手段が、その開閉体の開閉順序に対応して点灯する。この結果、今回も前回と同じ開閉体の開操作が、前回と同じ開閉順序でなされる可能性が高いので、使用状況に適した照明を行うことができる。よって、請求項1の発明と同様の作用効果が得られると共に、例えば常に後席ドアを開けて荷物を入れた後に運転席ドアを開ける所有者等に対し利便性を向上させることができる。
【0017】請求項5の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0018】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された少なくとも最初に開閉された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されているものとする。
【0019】このことにより、識別信号の受信時において、前回の車両周囲の照明時に少なくとも最初に開閉が行われた開閉体に対応する照明手段が点灯する。この結果、今回も前回と同じ開閉体が最初に開けられる可能性が高いので、その開閉体に対応する照明手段を最初に点灯させることで使用状況に適した照明を行うことができる。また、その点灯後に必要に応じて複数の開閉体のうち開閉が行われた他の照明手段を点灯させることができる。よって、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0020】請求項6の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0021】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉順序と、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されているものとする。
【0022】この発明により、識別信号の受信時に、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。この結果、現在の曜日や駐車位置等が過去と同じであるときには、その過去と同じ開閉体の開操作が、同じ開閉順序でなされる可能性が高いので、使用状況により適した照明を行うことができる。よって、所有者の利便性のさらなる向上化を図ることができると共に、バッテリの消費を可及的に抑えることができる。
【0023】請求項7の発明では、車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0024】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測する計測手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されているものとする。
【0025】このことで、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、照明手段の点灯が制御される。したがって、例えば、その経過時間が比較的短いときには、所有者が車両からそれ程離れた所へは行っておらず、直ぐに戻ってきた可能性が高いので、そのときには所有者が車両周囲の状況を把握していると判断して照明手段を点灯させない一方、経過時間が比較的長いときには、車両周囲の状況を把握していないと判断して照明手段を点灯させる等すれば、バッテリの消費を抑制しつつ、所有者の利便性を向上させることができる。
【0026】請求項8の発明では、請求項7の発明において、車載制御手段は、識別信号を受信したときに、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が、所定値以下であるときには、照明手段の点灯を禁止するように構成されているものとする。こうすることで、バッテリの消費を効果的に抑制することができる。
【0027】請求項9の発明では、請求項8の発明において、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号送信手段により送信された識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下であっても、上記環境検出手段により車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、照明手段の点灯を禁止しないように構成されているものとする。
【0028】このことで、経過時間が所定値以下であっても、環境検出手段により車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいる(例えば雨が降っている環境下や霧が発生している環境下にいるとき)ことが検出されたときには、照明手段が点灯されるので、そのような環境に応じてより適切な制御を行うことができる。
【0029】請求項10の発明では、請求項7の発明において、所定の開閉体の開操作を検出する開操作検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下でありかつ該前回の車両周囲の照明時に上記開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていたときには、照明手段を点灯させる一方、上記経過時間が所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時に開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていなかったときには、照明手段を点灯させないように構成されているものとする。
【0030】すなわち、例えば、所定の開閉体を、トランクリッドやバックドア(リヤハッチ)等のように荷物搬入出時に開閉する開閉体とすれば、前回の車両周囲の照明時に荷物の搬入のみを行い、今回は子供を連れてきて乗車する場合等において、経過時間が所定値以下であっても荷物の搬入に気を取られて車両の周囲状況を把握していないと考えられる。しかし、この発明では、前回の車両周囲の照明時に所定の開閉体の開操作が行われていれば、照明手段が点灯されるので、所有者の利便性をより一層向上させることができる。
【0031】請求項11の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0032】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときにおいて、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されているものとする。
【0033】このことにより、識別信号の受信時に、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段が点灯する。よって、請求項6の発明と同様の作用効果が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態1に係る車両用照明装置の全体構成を示し、この車両用照明装置は、車両の所有者(ユーザ)により携帯されかつ該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段としての携帯機1と、車両に装備された車載機15とで構成されている。
【0035】上記携帯機1は、該携帯機1に内蔵された送信機11から上記車載機15における後述の受信機26に対し無線で、車両のドアのロックを解錠するための解錠信号(上記識別信号)を所定周期(例えば0.5〜1秒)で自動的に送信するようになっている。
【0036】一方、上記車載機15は、上記携帯機1からの解錠信号を受信して、後述のランプ22の点灯を制御する車載制御手段を構成しており、この車載機15には、各種の信号処理動作を行うためのCPU16が設けられている。このCPU16には、車両を運転状態にするイグニッションスイッチ18と、車両の各ドアが開き状態にあることを検出するドア開センサ21と、車両の周囲を点灯により照明する照明手段としてのランプ22と、車両の各ドアを施錠状態又は解錠状態に切り換えるドアロックアクチュエータ23と、制御プログラム等が記録されたROM24と、後述の如く車両の使用状況を記憶する状況記憶手段としてのRAM25と、上記携帯機1の送信機11からの解錠信号を受信する受信機26とが信号の授受可能に接続されている。
【0037】上記車両には、複数の開閉体として、4つのドア(運転席ドア、助手席ドア及び左右両後席ドア)が設けられており、上記ランプ22は、その4つのドアにそれぞれ対応して4つ設けられている。具体的には、これら4つのランプ22は、左右両ドアミラーの下部及び車両両側部の後席ドア下側に設けられていて、車両の周囲における各ドア近傍の路面をそれぞれ点灯により照明するようになっている。
【0038】上記車載機15は、その受信機26により受信した上記解錠信号の受信強度が設定値よりも大きいときに、上記ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させると共に、後述の如くランプ22の点灯を制御して車両周囲の照明を行うように構成されている。
【0039】上記RAM25は、車載機15が上記解錠信号を受信して上記4つのランプ22のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記4つのドアのうち開閉が行われたドアを車両の使用状況として記憶すると共に、該記憶内容を上記解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新するようになっている。そして、車載機15は、上記RAM25により記憶された車両の使用状況に応じて、上記ランプ22の点灯を制御するようになっており、具体的には、上記RAM25により記憶されたドア(4つのドアのうち解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に開閉されたドア)に対応するランプ22を点灯させるようになっている。尚、上記RAM25による記憶内容は、不図示のタイマーの計測結果により、記憶してから所定期間(例えば1週間程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0040】以下に、上記車載機15のCPU16で行われる信号処理の動作を図2により詳細に説明する。尚、このCPU16の信号処理動作は、上記ROM24に記録された制御プログラムに基づいて繰り返し行われる。
【0041】先ず、最初のステップSA1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSA2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSA3で、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドアの記憶があるか否かを判定する。
【0042】上記ステップSA3の判定がYESであるときには、ステップSA4に進んで、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドア(RAM25により記憶されたドア)に対応するランプ22を全て点灯させ、しかる後にステップSA6に進む一方、判定がNOであるときには、ステップSA5に進んで、全ランプ22を点灯させ、しかる後にステップSA6に進む。
【0043】上記ステップSA6では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSA6の判定がNOであるときには、ステップSA9に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSA7に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアをRAM25に記憶させる(解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に記憶したものを消去して記憶内容を更新するが、今回の車両周囲の照明中においては、新たに開閉されたドアがあるときには、そのドアを追加記憶する)。そして、次のステップSA8で、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSA9に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSA10に進む。
【0044】上記ステップSA9では、不図示のタイマーの計測結果に基づいてランプ22の点灯から所定時間t1(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSA6に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSA10に進む。
【0045】上記ステップSA10では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0046】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近して解錠信号の受信強度が設定値よりも大きくなると、ドアロックが解錠し、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアがRAM25により記憶されていれば、その記憶されたドアに対応するランプ22が点灯する一方、前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアが存在しないか、又は車両が所定期間使用されないために上記記憶内容が消去されている等して前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアの記憶がなければ、全ランプ22が点灯する。このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアがRAM25により記憶され、その記憶内容が前回の車両周囲の照明時のものに対して更新される(この新たな記憶内容は次回の車両周囲の照明時に用いられる)。そして、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又はランプ22の点灯から所定時間t1が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0047】したがって、この実施形態1では、前回の車両周囲の照明時に例えば運転席ドア及び運転席側後席ドアの開閉があったとすると、今回も運転席ドア及び運転席側後席ドアの開操作が行われる可能性が高いので、その開操作が行われる可能性が高い運転席ドア及び運転席側後席ドアに対応するランプ22を点灯させて、運転席ドア及び運転席側後席ドア近傍の路面を適切に照明することができる。一方、開操作がなされる可能性が低い助手席ドア及び助手席側後席ドアに対応するランプ22は点灯させなくても済み、無駄な照明を行うことを防止することができる。よって、単に全ランプ22を点灯させる場合に比べて、所有者の利便性をより一層向上させることができると共に、バッテリの消費を抑えることができる。
【0048】(実施形態2)図3は本発明の実施形態2を示し(尚、この実施形態2では、ハード構成は上記実施形態1と同様である)、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明時にRAM25が、開閉が行われたドアと共に、その開閉が行われたときの曜日及び時間(CPU16内に内蔵されたカレンダー及び時計情報から得る)のデータを記憶し(上記実施形態1とは異なり、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新するのではなくて、追加記憶する)、車載機15が、解錠信号を受信したときにおいて、該受信時の曜日及び時間が上記RAM25により記憶されたデータと一致するときには、RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を点灯させるようにしたものである。尚、上記RAM25による記憶内容は、記憶してから所定期間(例えば1ヶ月程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0049】すなわち、最初のステップSB1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSB2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSB3で、解錠信号が複数のユーザのうちの特定の者(例えば車両の使用頻度が最も高いユーザ)が携帯する携帯機1からのものか否かを判定する。
【0050】上記ステップSB3の判定がYESであるときには、ステップSB4に進んで、解錠信号の受信に伴う過去の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及びデータの記憶があるか否かを判定する。このステップSB4の判定がYESであるときには、ステップSB5に進んで、その過去の照明時のデータのうち、今回と同じ曜日及び時間のものが存在するか否かを判定し、このステップSB5の判定がYESであるときには、ステップSB6に進んで、当該データと共にRAM25により記憶されたドアに対応するランプを点灯させ、しかる後にステップSB8に進む。
【0051】一方、上記ステップSB3の判定がNOであるとき、上記ステップSB4の判定がNOであるとき、又は、上記ステップSB5の判定がNOであるときには、ステップSB7に進んで、全ランプを点灯させ、しかる後にステップSB8に進む。
【0052】上記ステップSB8では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSB8の判定がYESであるときには、ステップSB9に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアと、その開閉が行われたときの曜日及び時間のデータとをRAM25に記憶させ、しかる後にステップSB10に進む。一方、上記ステップSB8の判定がNOであるときには、そのままステップSB10に進む。
【0053】上記ステップSB10では、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSB11に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSB12に進む。
【0054】上記ステップSB11では、ランプ22の点灯から所定時間t2(上記実施形態1における所定時間t1と同様に、ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSB8に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSB12に進む。
【0055】上記ステップSB12では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0056】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものであり、かつ、その解錠信号受信時の曜日及び時間がRAM25により記憶されたデータと一致するときには、そのデータと共にRAM25により記憶されたドアに対応するランプ22が点灯する。一方、上記解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものでないとき、解錠信号受信時の曜日及び時間がRAM25により記憶されたデータと一致しないとき、又は、車両が所定期間使用されないために上記記憶データが消去されている等して記憶がないときには、全ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアとその開閉時の曜日及び時間のデータとがRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又はランプ22の点灯から所定時間t2が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0057】ここで、一例を示すと、RAM25により記憶されたデータとして第1〜第3データがあるとする。この第1データは月曜日、午後6時であり、この第1データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び運転席側後席ドアである。第2データは水曜日、午後5時であり、この第2データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び助手席ドアである。第3データは日曜日、午後7時であり、この第3データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び両後席ドアである。そして、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときが、水曜日の午後5時であるとすると、今回と同じ曜日及び時間のデータが第2データとして存在するので、第2データと共に記憶された運転席ドア及び助手席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。また、解錠信号を受信したときが、日曜部の午後7時であるとすると、運転席ドア及び両後席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。
【0058】したがって、この実施形態2では、現在の曜日及び時間が過去と同じであるときには、特定のユーザは習慣からその過去と同じドアの開操作を行う可能性が高く、その開操作を行う可能性が高いドア近傍の路面を適切に照明することができる。よって、上記実施形態1と同様の作用効果が得られる。
【0059】尚、上記実施形態2では、車両周囲の照明時に開閉が行われたドアと共にRAM25により記憶されるデータを、曜日及び時間としたが、そのデータは、曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つであればよく、この場合、解錠信号受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、RAM25により記憶されたデータと一致するときには、該RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を、点灯させるようにすればよい。
【0060】(実施形態3)図4及び図5は本発明の実施形態3を示し、基本的には上記実施形態1と同様であるが、座席上に荷物が存在することを検出する荷物検出手段としての荷物検出センサ28を設けておき、車載機15は、解錠信号を受信したときにおいて、上記荷物検出センサ28により荷物が検出された座席に対応するドアが、RAM25により記憶されたドアであるときには、該ドアに対応するランプ22の点灯を禁止するようにした点が上記実施形態1とは異なる。
【0061】すなわち、この実施形態3では、各ドアに対応する座席(運転席を除く)上の天井に、超音波センサからなる荷物検出センサ28が設けられ、この各荷物検出センサ28は、対応する座席の座面に向かって超音波を出力して座面までの距離を検出するようになっており、解錠信号を受信したときにおいて、その検出した距離が基準値よりも小さいときに、その座席上に荷物が存在すると判断するようになっている。尚、上記荷物検出センサ28は、このような超音波センサに限らず、各座席の座面の下側に設けられかつ圧力変化によって荷物を検出するシート圧センサで構成してもよい。
【0062】上記車載機15のCPU16で行われる信号処理の動作を図5により詳細に説明する。
【0063】先ず、最初のステップSC1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSC2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSC3で、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドアの記憶があるか否かを判定する。
【0064】上記ステップSC3の判定がYESであるときには、ステップSC4に進んで、荷物検出センサ28によりいずれかの座席上に荷物を検出し、かつ該荷物が検出された座席に対応するドアが、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドア(RAM25により記憶されたドア)であるか否かを判定する。このステップSC4の判定がYESであるときには、ステップSC5に進んで、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドアのうち、荷物が検出された座席に対応するドア以外のドアに対応するランプ22を点灯させ、しかる後にステップSC8に進む。
【0065】上記ステップSC3の判定がNOであるときには、ステップSC6に進んで、全ランプ22を点灯させ、しかる後にステップSC8に進む。また、ステップSC4の判定がNOであるときには、ステップSC7に進んで、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドアに対応するランプ22を全て点灯させ、しかる後にステップSC8に進む。
【0066】上記ステップSC8では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSC8の判定がNOであるときには、ステップSC11に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSC9に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアをRAM25に記憶させる(解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に記憶したものを消去して記憶内容を更新するが、今回の車両周囲の照明中においては、新たに開閉されたドアがあるときには、そのドアを追加記憶する)。そして、次のステップSC10で、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSC11に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSC12に進む。
【0067】上記ステップSC11では、ランプ22の点灯から所定時間t3(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSC8に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSC12に進む。
【0068】上記ステップSC12では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0069】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドアの記憶がある場合、上記実施形態1と同様に、その記憶されたドアに対応するランプ22が点灯することになるが、荷物が検出された座席に対応するドアが、RAM25により記憶されたドアであるときには、そのドアに対応するランプ22の点灯は禁止され、消灯されたままとなる。一方、前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアの記憶がなければ、全ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアがRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又はランプ22の点灯から所定時間t3が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0070】ここで、一例を示すと、前回の車両周囲の照明時に、運転席ドア及び運転席側後席ドアが開閉されたとして、解錠信号受信時において、運転席側後席に荷物が検出されたとすると、その荷物が検出された運転席側後席に対応する運転席側後席ドアが、RAM25により記憶されたドアであるので、その運転席側後席ドアに対応するランプ22は点灯が禁止され、運転席ドアに対応するランプ22のみが点灯することになる。
【0071】したがって、この実施形態3では、荷物が検出された座席に対応するドアは、前回の車両周囲の照明時にはその荷物を入れるために開閉されたものであり、今回は開操作がなされない可能性が高いので、そのドアに対応するランプ22の点灯を禁止することで、上記実施形態1よりもバッテリの消費をより一層効果的に抑制することができる。
【0072】(実施形態4)図6は本発明の実施形態4を示し(尚、この実施形態4では、ハード構成は上記実施形態1と同様である)、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明時にRAM25が、開閉が行われたドアとその開閉順序とを記憶し、車載機15が、解錠信号を受信したときにおいて、RAM25により記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにしたものである。尚、上記RAM25による記憶内容は、上記実施形態1と同様に、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新されると共に、記憶してから所定期間(例えば1週間程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0073】すなわち、最初のステップSD1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSD2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSD3で、解錠信号が複数のユーザのうちの特定の者(例えば車両の使用頻度が最も高いユーザ)が携帯する携帯機1からのものか否かを判定する。
【0074】上記ステップSD3の判定がYESであるときには、ステップSD4に進んで、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及開閉順序の記憶があるか否かを判定する。このステップSD4の判定がYESであるときには、ステップSD5に進んで、前回の車両周囲の照明時において最初に開閉されたドアに対応するランプ22を点灯させ、しかる後にステップSD7に進む。
【0075】一方、上記ステップSD3の判定がNOであるとき、又は、上記ステップSD4の判定がNOであるときには、ステップSD6に進んで、全ランプ22を点灯させ、しかる後にステップSD12に進む。
【0076】上記ステップSD7では、上記ランプ22の点灯から所定時間t4(例えば、所有者が、ドアロックが解錠される位置(車両から基準距離離れた位置)から歩いて車両に到達するまでの時間)が経過したか否かを判定し、このステップSD7の判定がNOであるときには、該ステップSD7の動作を繰り返す一方、判定がYESになると、ステップSD8に進んで、前回の車両周囲の照明時において次に開閉されたドア(2番目に開閉されたドア)に対応するランプ22を点灯させる。
【0077】次いで、次のステップSD9では、前回の車両周囲の照明時において次に開閉されたドア(このステップSD9の動作をステップSD8から継続して行うときには、3番目に開閉されたドアのことであり、ステップSD11から戻って最初にステップSD9の動作を行うときには、4番目に開閉されたドアのことである)があるか否かを判定し、このステップSD9の判定がYESであるときには、ステップSD10に進んで、直前に点灯されたランプ22の点灯から所定時間t5(上記所定時間t4よりも短い時間)が経過したか否かを判定する。このステップSD10の判定がNOであるときには、該ステップSD10の動作を繰り返す一方、判定がYESになると、ステップSD11に進んで、該当するランプ22を点灯させ、しかる後に上記ステップSD9に戻る。一方、上記ステップSD9の判定がNOであるときには、ステップSD12に進む。
【0078】上記ステップSD12では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSD12の判定がNOであるときには、ステップSD14に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSD13に進んで、上記一連のランプ22の点灯後に開閉が行われたドア及び開閉順序をRAM25に記憶させる。そして、次のステップSD14で、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSD15に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSD16に進む。
【0079】上記ステップSD15では、最初に点灯したランプ22の点灯(又は全ランプ22の点灯)から所定時間t6(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSD12に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSD16に進む。
【0080】上記ステップSD16では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0081】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものであって、前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及び開閉順序の記憶があるときには、その記憶されたドアに対応するランプ22が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。一方、上記解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものでないとき、又は、車両が所定期間使用されないために上記記憶内容が消去されている等して前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及び開閉順序の記憶がないとき(前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアが1つであるために開閉順序が記憶されていないときや、前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアが存在しないときも含む)には、全ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドア及び開閉順序がRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又は最初のランプ22の点灯(若しくは全ランプ22の点灯)から所定時間t6が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0082】したがって、上記実施形態4では、前回の車両周囲の照明時に、例えば運転席側後席ドアを開けて荷物を入れた後に運転席ドアを開けたとすると、今回も運転席側後席ドア及び運転席ドアの開操作がその順序で行われる可能性が高いので、最初に運転席側後席ドアに対応するランプ22を点灯させ、その後に運転席ドアに対応するランプ22を点灯させることで、より一層適切な照明を行うことができる。
【0083】尚、上記実施形態4では、前回の車両周囲の照明時にRAM25により記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにしたが、前回の車両周囲の照明時にRAM25により記憶された少なくとも最初に開閉されたドアに対応するランプ22を、点灯させるようにしてもよい。
【0084】(実施形態5)図7及び図8は本発明の実施形態5を示し、GPS人工衛星から送信されるGPS信号を受信して車両の現在位置を検出するGPSセンサ29と、雨滴の検出の有無により天候(雨又は晴れ)を検出する雨滴センサ30とを設け、ROM24には道路地図情報を記憶しておいて、上記実施形態2と同様に、開閉が行われたドアと共に、その開閉が行われたときに上記GPSセンサ29及び道路地図情報と雨滴センサ30とにより得られる駐車位置及び天候のデータを記憶し(解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新するのではなくて、追加記憶する)、車載機15が、解錠信号を受信したときにおいて、該受信時の駐車位置及び天候が上記RAM25により記憶されたデータと一致するときには、RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を点灯させるようにしたものである。また、この実施形態5では、上記実施形態4のように、開閉が行われたドアの開閉順序も併せて記憶して、上記ランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにしている。尚、上記RAM25による記憶内容は、上記実施形態2と同様に、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎には更新されず、また、記憶してから所定期間(例えば1ヶ月程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0085】すなわち、最初のステップSE1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSE2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSE3で、解錠信号が複数のユーザのうちの特定の者(例えば車両の使用頻度が最も高いユーザ)が携帯する携帯機1からのものか否かを判定する。
【0086】上記ステップSE3の判定がYESであるときには、ステップSE4に進んで、解錠信号の受信に伴う過去の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア、開閉順序及びデータの記憶があるか否かを判定する。このステップSE4の判定がYESであるときには、ステップSE5に進んで、その過去の車両周囲の照明時のデータのうち、今回と同じ駐車位置及び天候のものが存在するか否かを判定し、このステップSE5の判定がYESであるときには、ステップSE6に進んで、当該データと共に記憶されたドアを、その記憶された開閉順序に対応して点灯させ、しかる後にステップSE9に進む。
【0087】一方、上記ステップSE3の判定がNOであるとき、又は、上記ステップSE4の判定がNOであるときには、ステップSE7に進んで、全ランプを点灯させ、しかる後にステップSE9に進む。また、上記ステップSE5の判定がNOであるときには、ステップSE8に進んで、上記実施形態4と同様に、前回の車両周囲の照明時にRAM25により記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させ、しかる後にステップSE9に進む。
【0088】上記ステップSE9では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSE9の判定がYESであるときには、ステップSE10に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアと、その開閉順序と、その開閉が行われたときの駐車位置及び天候のデータとをRAM25に記憶させ、しかる後にステップSE11に進む。一方、上記ステップSE9の判定がNOであるときには、そのままステップSE11に進む。
【0089】上記ステップSE11では、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSE12に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSE13に進む。
【0090】上記ステップSE12では、最初に点灯したランプ22の点灯(又は全ランプ22の点灯)から所定時間t7(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSE9に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSE13に進む。
【0091】上記ステップSE13では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0092】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものであり、かつ、その解錠信号受信時の駐車位置及び天候がRAM25により記憶されたデータと一致するときには、そのデータと共に記憶されたドアに対応するランプ22が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。一方、上記解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものでないとき、又は、前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア、開閉順序及びデータの記憶がないときには、全ランプ22が点灯する。また、解錠信号受信時の駐車位置及び天候がRAM25により記憶されたデータと一致しないときには、上記実施形態4と同様に、前回の車両周囲の照明時に記憶されたドアに対応するランプ22が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアとその開閉順序と駐車位置及び天候のデータとがRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又は最初に点灯したランプ22の点灯(若しくは全ランプ22の点灯)から所定時間t7が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0093】ここで、一例を示すと、RAM25により記憶されたデータとして第1〜第3データがあるとする。この第1データは、駐車位置が所有者が勤務する会社、天候が晴れであり、この第1データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び運転席側後席ドアであり、その開閉順序は運転席側後席ドア、運転席ドアの順である。第2データは、駐車位置がコンビニエンスストア、天候が晴れであり、この第2データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び助手席ドアであり、その開閉順序は助手席ドア、運転席ドアの順である。第3データは、駐車位置がコンビニエンスストア、天候が雨であり、この第3データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び運転席側後席ドアであり、その開閉順序は運転席側後席ドア、運転席ドアの順である。そして、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときにおける駐車位置がコンビニエンスストアであり、天候が雨であるとすると、今回と同じ駐車位置及び天候のデータが第3データとして存在するので、第3データと共に記憶された運転席ドア及び運転席側後席ドアに対応するランプ22が点灯するが、このとき、先に運転席側後席ドアに対応するランプ22が点灯し、次に運転席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。また、解錠信号を受信したときにおける駐車位置がコンビニエンスストアであり、天候が晴れであるとすると、今回と同じ駐車位置及び天候のデータが第2データとして存在するので、第2データと共に記憶された運転席ドア及び助手席ドアに対応するランプ22が点灯するが、このとき、先に助手席ドアに対応するランプ22が点灯し、次に運転席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。
【0094】したがって、上記実施形態5では、現在の駐車位置及び天候が過去と同じであるときには、その過去と同じドアの開操作が、該過去と同じ開閉順序でなされる可能性が高いので、使用状況により適した照明を行うことができる。
【0095】尚、上記実施形態5では、車両周囲の照明時に開閉が行われたドアと共にRAM25により記憶されるデータを、駐車位置及び天候としたが、そのデータは、曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つであればよく、この場合、解錠信号受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、RAM25により記憶されたデータと一致するときには、該RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにすればよい。
【0096】また、上記実施形態1〜5では、ランプ22を、4つのドアに対応して設けたが、例えば運転席ドア及び助手席ドアのみに対応して設けてもよく、トランクリッド等のようなドア以外の開閉体に対応して設けてもよい。
【0097】さらに、本発明は、上記実施形態1〜5のものには限らず、解錠信号等の識別信号を受信して照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、開閉体の開閉等の車両の使用状況、又は駐車位置、車両周囲の照度、天候等の車両周囲状況を記憶しておき、識別信号を受信したときに、上記記憶した車両の使用状況又は周囲状況に応じて、上記照明手段の点灯を制御するものであれば、本発明を適用することができる。
【0098】(実施形態6)図9及び図10は本発明の実施形態6を示し、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときに、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、ランプ22の点灯を制御するようにしたものである。尚、この実施形態6では、ランプ22は、左右両ドアミラーの下部にのみ設けられており、車両両側部の後席ドア下側には設けられていない(後述の実施形態7においても同様)。
【0099】すなわち、この実施形態6では、解錠信号を受信して車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測する計測手段としての経過時間計測タイマー31を設け、車載機15は、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときに、その経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値(所有者が車両からそれ程離れた所へは行かずに直ぐに戻ってくるような時間:例えば40秒程度)よりも大きいときには、ランプ22を点灯させる一方、上記経過時間が上記所定値以下であるときには、ランプ22の点灯を禁止するように構成されている。また、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段として、上記実施形態5と同様の雨滴センサ30を設け、この雨滴センサ30により雨滴が検出されたときには、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたとする一方、雨滴センサ30により雨滴が検出されなかったときには、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されなかったとする。そして、上記経過時間が所定値以下であっても、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、ランプ22の点灯を禁止しないようにしている。
【0100】上記車載機15のCPU16で行われる信号処理の動作を図10により詳細に説明する。
【0101】先ず、最初のステップSF1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSF2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSF3で、上記経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時からの経過時間が、所定値よりも大きいか否かを判定する。
【0102】上記ステップSF3の判定がNOであるときには、ステップSF4に進んで、雨滴センサ30による雨滴の検出があるかどうかを判定し、このステップSF4の判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSF5に進む。一方、上記ステップSF3の判定がYESであるときには、そのままステップSF5に進む。
【0103】上記ステップSF5では、左右両ドアミラー下部に設けられた2つのランプ22を点灯させ、次のステップSF6で、経過時間計測タイマー31により、今回の車両周囲の照明時からの経過時間の計測を新たに開始する。
【0104】そして、ステップSF7で、ドア開センサ21によりいずれかのドアが開かれたか否かを判定し、このステップSF7の判定がNOであるときには、ステップSF8に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSF9に進む。
【0105】上記ステップSF8では、ランプ22の点灯から所定時間t8(上記所定値よりも短い時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSF7に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSF9に進む。
【0106】上記ステップSF9では、点灯している2つのランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0107】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号を受信したときにおいて、前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値よりも大きいと、2つのランプ22が点灯する。また、上記経過時間が上記所定値以下であっても、雨が降っていて車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、2つのランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯からの経過時間の計測が新たに開始されると共に、いずれかのドアが開かれるか、又はランプ22の点灯から所定時間t8が経過すると、ランプ22が消灯する。一方、上記経過時間が上記所定値以下でありかつ車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されなかったときには、2つのランプ22は点灯されずに消灯したままとなる。尚、この場合は、経過時間の計測が新たに開始されず、そのまま継続される。
【0108】したがって、上記実施形態6では、前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下であるときには、所有者が車両からそれ程離れた所へは行っておらずに直ぐに戻ってきた可能性が高いので、そのときには所有者が車両周囲の状況を把握していると判断することができ、ランプ22を点灯させなくても済む一方、上記経過時間が所定値よりも大きくて比較的長いときには、車両周囲の状況を把握していないと判断することができ、このときにはランプ22を点灯させるので、バッテリの消費を抑制しつつ、所有者の利便性を向上させることができる。
【0109】また、上記経過時間が所定値以下であっても、雨が降っていて車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、ランプ22が点灯されるので、そのような環境に応じてより適切な制御を行うことができる。
【0110】尚、上記実施形態6では、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段として雨滴センサ30を用いたが、環境検出手段としては、霧が発生していることを検出するものや車両周囲の照度を検出するもの等であってもよい。
【0111】(実施形態7)図11及び図12は本発明の実施形態7を示し、上記実施形態6と同様に、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときに、経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、ランプ22の点灯を制御するが、解錠信号を受信したときにおいて、上記経過時間が所定値(上記実施形態6における所定値と同じ)以下でありかつ前回の車両周囲の照明時に所定の開閉体としてのリヤハッチの開操作が検出(リヤハッチ開センサ32により検出)されていたときには、ランプ22を点灯させる一方、上記経過時間が所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時にリヤハッチの開操作が検出されていなかったときには、ランプ22を点灯させないようにしたものである。
【0112】すなわち、最初のステップSG1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSG2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSG3で、経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時からの経過時間が、所定値よりも大きいか否かを判定する。
【0113】上記ステップSG3の判定がYESであるときには、ステップSG4に進んで、2つのランプ22を点灯させ、次のステップSG5で、経過時間計測タイマー31により、今回の車両周囲の照明時からの経過時間の計測を新たに開始する。
【0114】そして、次のステップSG6で、ドア開センサ21によりいずれかのドアが開かれたか否かを判定し、このステップSG6の判定がNOであるときには、ステップSG7に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSG12に進む。
【0115】上記ステップSG7では、ランプ22の点灯から所定時間t9(上記実施形態6における所定時間t8と同様に、上記所定値よりも短い時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSG6に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSG12に進む。
【0116】上記ステップSG3の判定がNOであるときには、ステップSG8に進んで、前回の車両周囲の照明時にリヤハッチ開センサ32によりリヤハッチの開操作が検出されていたか否かを判定する。このステップSG8の判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSG9に進んで、2つのランプ22を点灯させ、次のステップSG10で、上記ステップSG5と同様に、経過時間計測タイマー31により、今回の車両周囲の照明時からの経過時間の計測を新たに開始する。そして、次のステップSG11で、上記ステップSG7と同様に、ランプ22の点灯から所定時間t9が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、該ステップSG9の動作を繰り返す一方、判定がYESになると、ステップSG12に進む。
【0117】上記ステップSG12では、点灯している2つのランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0118】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号を受信したときにおいて、前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値よりも大きいと、ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯からの経過時間の計測が新たに開始されると共に、いずれかのドアが開かれるか、又はランプ22の点灯から所定時間t9が経過すると、ランプ22が消灯する。また、上記経過時間が上記所定値以下であっても、前回の車両周囲の照明時にリヤハッチが開けられていたときには、2つのランプ22が点灯し、このランプ22の点灯からの経過時間の計測が新たに開始されると共に、ランプ22の点灯から所定時間t9が経過すると、ランプ22が消灯する。一方、上記経過時間が上記所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時にリヤハッチが開けられていなかったときには、2つのランプ22は点灯されずに消灯したままとなる。尚、この場合は、経過時間の計測が新たに開始されず、そのまま継続される。
【0119】したがって、上記実施形態7では、例えば前回の車両周囲の照明時にはリヤハッチを開けて荷物の搬入のみを行い、今回は子供を連れてきて乗車する場合等において、所有者の利便性をより一層向上させることができる。つまり、経過時間が所定値以下であっても所有者は荷物の搬入に気を取られて車両の周囲状況を把握していないと考えられるので、前回の車両周囲の照明時にリヤハッチの開操作が行われていれば、経過時間が所定値以下であってもランプ22を点灯させることで、所有者は車両の周囲状況を確実に把握することができる。
【0120】尚、上記実施形態7では、所定の開閉体をリヤハッチとしたが、トランクリッドであってもよく、このように荷物搬入出時に開閉する開閉体であるのが望ましいが、後席ドア等の乗降用ドアであってもよい。
【0121】また、上記実施形態6,7では、ランプ22を左右両ドアミラーの下部に設けたが、車両Cの周囲を点灯により照明するもの(車両Cの全周囲を照明する必要はなく、また路面を照明するものでなくてもよく、1つであってもよい)であればどのようなものでもよく、例えば前後バンパー、フェンダー、ルーフレール側面等に設けたランプや、ルームランプであってもよい。
【0122】さらに、上記実施形態1〜7では、携帯機1から識別信号(解錠信号)を自動的に送信するように構成したが、携帯機1は、所有者がスイッチを操作することによって解錠信号を送信するものであってもよい。また、携帯機1は、ドアの解錠を行うものとは別個のものであってもよく、照明用の識別信号を自動的に又はスイッチ操作により送信するものであってよい。さらに、携帯機1から車載機15に識別信号を自動的に送信するように構成する代わりに、車載機15から携帯機1に対して識別信号を送信して、携帯機1がその識別信号に対する応答信号を車載機15に送信するように構成してもよい。この場合、例えば実施形態1では、図2のステップSA1の前に、「ユーザ認証信号を携帯機1へ送信する」ステップを設けると共に、ステップSA1において「解錠信号を受信したか否かを判定する」代わりに、「ユーザ認証信号に対する携帯機1からの応答信号を受信したか否かを判定する」ようにすればよい。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用照明装置では、識別信号を受信して照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、開閉が行われた開閉体等のような車両の使用状況等を記憶し、識別信号を受信したときに、その記憶した車両の使用状況等に応じて上記照明手段の点灯を制御するようにした。また、本発明の他の車両用照明装置では、識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測し、識別信号を受信したときに、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、上記照明手段の点灯を制御するようにした。したがって、本発明によると、車両の所有者にとってより適切な照明を行って該所有者の利便性をより一層向上させることができると共に、無駄な照明を行うことを防止してバッテリの消費を可及的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る車両用照明装置の全体構成を示す図である。
【図2】車載機のCPUで行われる処理動作を示すフローチャートである。
【図3】実施形態2を示す図2相当図である。
【図4】実施形態3を示す図1相当図である。
【図5】実施形態3を示す図2相当図である。
【図6】実施形態4を示す図2相当図である。
【図7】実施形態5を示す図1相当図である。
【図8】実施形態5を示す図2相当図である。
【図9】実施形態6を示す図1相当図である。
【図10】実施形態6を示す図2相当図である。
【図11】実施形態7を示す図1相当図である。
【図12】実施形態7を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1 携帯機(識別信号送信手段)
15 車載機(車載制御手段)
22 ランプ(照明手段)
25 RAM(状況記憶手段)
28 荷物検出センサ(荷物検出手段)
30 雨滴センサ(環境検出手段)
31 経過時間計測タイマー(計測手段)
32 リヤハッチ開センサ(開操作検出手段)
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用照明装置に関し、特に携帯機等から送信された識別信号を受信して、車両の周囲を照明する照明手段の点灯制御を行うものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開平3−52250号公報に示されているように、キーレスエントリーシステムに用いる携帯機から送信された識別信号(ドアを解錠するための解錠信号)を受信して、ドアミラーに設けたドアミラーランプを点灯させるようにしたものが知られており、このものでは、車両の周囲が暗くてもその周囲の状況を容易に確認することができて、車両の所有者の利便性を向上させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のものでは、識別信号を受信したときに単にランプを点灯させるだけであり、車両の所有者にとってより適切な照明を行って該所有者の利便性をより一層向上させるには、改良の余地がある。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、識別信号を受信して、車両周囲を照明する照明手段の点灯制御を行う場合に、車両の所有者にとってより適切な照明を行って該所有者の利便性をより一層向上させると共に、無駄な照明を行うことを防止してバッテリの消費を可及的に抑えることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、識別信号を受信して照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、車両の使用状況又は周囲状況を記憶しておき、識別信号を受信したときに、上記記憶した車両の使用状況又は周囲状況に応じて、照明手段の点灯を制御するようにした。
【0006】具体的には、この発明では、車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0007】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、上記車両の使用状況又は周囲状況を記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された車両の使用状況又は周囲状況に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されているものとする。
【0008】上記の構成により、識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に車両の使用状況(ドアやトランクリッドの開閉等)又は周囲状況(駐車位置、車両周囲の照度、天候等)が記憶更新される。そして、車載制御手段により、識別信号の受信時に、その記憶された車両の使用状況又は周囲状況(前回の車両周囲の照明時に記憶された車両の使用状況又は周囲状況)に応じて、照明手段の点灯が制御される。したがって、今回の車両の使用状況を前回の車両周囲の照明時における車両の使用状況又は周囲状況から予測して照明手段の点灯を制御することができ、この結果、識別信号の受信時に単に照明手段を点灯させる場合に比べて、所有者の利便性をより一層向上させることができると共に、無駄な照明を行うことを防止してバッテリの消費を抑えることができる。
【0009】請求項2の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0010】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されているものとする。
【0011】このことにより、識別信号の受信時において、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われた開閉体に対応する照明手段が点灯する。この結果、今回も前回と同じ開閉体の開操作がなされる可能性が高いので、その開操作がなされる可能性が高い開閉体近傍の路面を適切に照明することができる。よって、点灯が必要な照明手段のみを点灯させることができ、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0012】請求項3の発明では、請求項2の発明において、座席上に荷物が存在することを検出する荷物検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、上記荷物検出手段により荷物が検出された座席に対応するドアが、状況記憶手段により記憶された開閉体であるときには、該ドアに対応する照明手段の点灯を禁止するように構成されているものとする。
【0013】こうすることで、荷物が検出された座席に対応するドアは、前回の車両周囲の照明時にはその荷物を入れるために開閉されたものであり、今回は開操作がなされない可能性が高いので、そのドアに対応する照明手段の点灯は禁止される。よって、バッテリの消費をより一層効果的に抑制することができる。
【0014】請求項4の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0015】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されているものとする。
【0016】このことで、識別信号の受信時において、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われた開閉体に対応する照明手段が、その開閉体の開閉順序に対応して点灯する。この結果、今回も前回と同じ開閉体の開操作が、前回と同じ開閉順序でなされる可能性が高いので、使用状況に適した照明を行うことができる。よって、請求項1の発明と同様の作用効果が得られると共に、例えば常に後席ドアを開けて荷物を入れた後に運転席ドアを開ける所有者等に対し利便性を向上させることができる。
【0017】請求項5の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0018】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された少なくとも最初に開閉された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されているものとする。
【0019】このことにより、識別信号の受信時において、前回の車両周囲の照明時に少なくとも最初に開閉が行われた開閉体に対応する照明手段が点灯する。この結果、今回も前回と同じ開閉体が最初に開けられる可能性が高いので、その開閉体に対応する照明手段を最初に点灯させることで使用状況に適した照明を行うことができる。また、その点灯後に必要に応じて複数の開閉体のうち開閉が行われた他の照明手段を点灯させることができる。よって、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0020】請求項6の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0021】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉順序と、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されているものとする。
【0022】この発明により、識別信号の受信時に、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。この結果、現在の曜日や駐車位置等が過去と同じであるときには、その過去と同じ開閉体の開操作が、同じ開閉順序でなされる可能性が高いので、使用状況により適した照明を行うことができる。よって、所有者の利便性のさらなる向上化を図ることができると共に、バッテリの消費を可及的に抑えることができる。
【0023】請求項7の発明では、車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0024】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測する計測手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されているものとする。
【0025】このことで、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、照明手段の点灯が制御される。したがって、例えば、その経過時間が比較的短いときには、所有者が車両からそれ程離れた所へは行っておらず、直ぐに戻ってきた可能性が高いので、そのときには所有者が車両周囲の状況を把握していると判断して照明手段を点灯させない一方、経過時間が比較的長いときには、車両周囲の状況を把握していないと判断して照明手段を点灯させる等すれば、バッテリの消費を抑制しつつ、所有者の利便性を向上させることができる。
【0026】請求項8の発明では、請求項7の発明において、車載制御手段は、識別信号を受信したときに、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が、所定値以下であるときには、照明手段の点灯を禁止するように構成されているものとする。こうすることで、バッテリの消費を効果的に抑制することができる。
【0027】請求項9の発明では、請求項8の発明において、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号送信手段により送信された識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下であっても、上記環境検出手段により車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、照明手段の点灯を禁止しないように構成されているものとする。
【0028】このことで、経過時間が所定値以下であっても、環境検出手段により車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいる(例えば雨が降っている環境下や霧が発生している環境下にいるとき)ことが検出されたときには、照明手段が点灯されるので、そのような環境に応じてより適切な制御を行うことができる。
【0029】請求項10の発明では、請求項7の発明において、所定の開閉体の開操作を検出する開操作検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下でありかつ該前回の車両周囲の照明時に上記開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていたときには、照明手段を点灯させる一方、上記経過時間が所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時に開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていなかったときには、照明手段を点灯させないように構成されているものとする。
【0030】すなわち、例えば、所定の開閉体を、トランクリッドやバックドア(リヤハッチ)等のように荷物搬入出時に開閉する開閉体とすれば、前回の車両周囲の照明時に荷物の搬入のみを行い、今回は子供を連れてきて乗車する場合等において、経過時間が所定値以下であっても荷物の搬入に気を取られて車両の周囲状況を把握していないと考えられる。しかし、この発明では、前回の車両周囲の照明時に所定の開閉体の開操作が行われていれば、照明手段が点灯されるので、所有者の利便性をより一層向上させることができる。
【0031】請求項11の発明では、車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置を対象とする。
【0032】そして、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときにおいて、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されているものとする。
【0033】このことにより、識別信号の受信時に、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段が点灯する。よって、請求項6の発明と同様の作用効果が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態1に係る車両用照明装置の全体構成を示し、この車両用照明装置は、車両の所有者(ユーザ)により携帯されかつ該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段としての携帯機1と、車両に装備された車載機15とで構成されている。
【0035】上記携帯機1は、該携帯機1に内蔵された送信機11から上記車載機15における後述の受信機26に対し無線で、車両のドアのロックを解錠するための解錠信号(上記識別信号)を所定周期(例えば0.5〜1秒)で自動的に送信するようになっている。
【0036】一方、上記車載機15は、上記携帯機1からの解錠信号を受信して、後述のランプ22の点灯を制御する車載制御手段を構成しており、この車載機15には、各種の信号処理動作を行うためのCPU16が設けられている。このCPU16には、車両を運転状態にするイグニッションスイッチ18と、車両の各ドアが開き状態にあることを検出するドア開センサ21と、車両の周囲を点灯により照明する照明手段としてのランプ22と、車両の各ドアを施錠状態又は解錠状態に切り換えるドアロックアクチュエータ23と、制御プログラム等が記録されたROM24と、後述の如く車両の使用状況を記憶する状況記憶手段としてのRAM25と、上記携帯機1の送信機11からの解錠信号を受信する受信機26とが信号の授受可能に接続されている。
【0037】上記車両には、複数の開閉体として、4つのドア(運転席ドア、助手席ドア及び左右両後席ドア)が設けられており、上記ランプ22は、その4つのドアにそれぞれ対応して4つ設けられている。具体的には、これら4つのランプ22は、左右両ドアミラーの下部及び車両両側部の後席ドア下側に設けられていて、車両の周囲における各ドア近傍の路面をそれぞれ点灯により照明するようになっている。
【0038】上記車載機15は、その受信機26により受信した上記解錠信号の受信強度が設定値よりも大きいときに、上記ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させると共に、後述の如くランプ22の点灯を制御して車両周囲の照明を行うように構成されている。
【0039】上記RAM25は、車載機15が上記解錠信号を受信して上記4つのランプ22のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記4つのドアのうち開閉が行われたドアを車両の使用状況として記憶すると共に、該記憶内容を上記解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新するようになっている。そして、車載機15は、上記RAM25により記憶された車両の使用状況に応じて、上記ランプ22の点灯を制御するようになっており、具体的には、上記RAM25により記憶されたドア(4つのドアのうち解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に開閉されたドア)に対応するランプ22を点灯させるようになっている。尚、上記RAM25による記憶内容は、不図示のタイマーの計測結果により、記憶してから所定期間(例えば1週間程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0040】以下に、上記車載機15のCPU16で行われる信号処理の動作を図2により詳細に説明する。尚、このCPU16の信号処理動作は、上記ROM24に記録された制御プログラムに基づいて繰り返し行われる。
【0041】先ず、最初のステップSA1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSA2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSA3で、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドアの記憶があるか否かを判定する。
【0042】上記ステップSA3の判定がYESであるときには、ステップSA4に進んで、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドア(RAM25により記憶されたドア)に対応するランプ22を全て点灯させ、しかる後にステップSA6に進む一方、判定がNOであるときには、ステップSA5に進んで、全ランプ22を点灯させ、しかる後にステップSA6に進む。
【0043】上記ステップSA6では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSA6の判定がNOであるときには、ステップSA9に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSA7に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアをRAM25に記憶させる(解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に記憶したものを消去して記憶内容を更新するが、今回の車両周囲の照明中においては、新たに開閉されたドアがあるときには、そのドアを追加記憶する)。そして、次のステップSA8で、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSA9に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSA10に進む。
【0044】上記ステップSA9では、不図示のタイマーの計測結果に基づいてランプ22の点灯から所定時間t1(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSA6に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSA10に進む。
【0045】上記ステップSA10では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0046】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近して解錠信号の受信強度が設定値よりも大きくなると、ドアロックが解錠し、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアがRAM25により記憶されていれば、その記憶されたドアに対応するランプ22が点灯する一方、前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアが存在しないか、又は車両が所定期間使用されないために上記記憶内容が消去されている等して前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアの記憶がなければ、全ランプ22が点灯する。このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアがRAM25により記憶され、その記憶内容が前回の車両周囲の照明時のものに対して更新される(この新たな記憶内容は次回の車両周囲の照明時に用いられる)。そして、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又はランプ22の点灯から所定時間t1が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0047】したがって、この実施形態1では、前回の車両周囲の照明時に例えば運転席ドア及び運転席側後席ドアの開閉があったとすると、今回も運転席ドア及び運転席側後席ドアの開操作が行われる可能性が高いので、その開操作が行われる可能性が高い運転席ドア及び運転席側後席ドアに対応するランプ22を点灯させて、運転席ドア及び運転席側後席ドア近傍の路面を適切に照明することができる。一方、開操作がなされる可能性が低い助手席ドア及び助手席側後席ドアに対応するランプ22は点灯させなくても済み、無駄な照明を行うことを防止することができる。よって、単に全ランプ22を点灯させる場合に比べて、所有者の利便性をより一層向上させることができると共に、バッテリの消費を抑えることができる。
【0048】(実施形態2)図3は本発明の実施形態2を示し(尚、この実施形態2では、ハード構成は上記実施形態1と同様である)、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明時にRAM25が、開閉が行われたドアと共に、その開閉が行われたときの曜日及び時間(CPU16内に内蔵されたカレンダー及び時計情報から得る)のデータを記憶し(上記実施形態1とは異なり、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新するのではなくて、追加記憶する)、車載機15が、解錠信号を受信したときにおいて、該受信時の曜日及び時間が上記RAM25により記憶されたデータと一致するときには、RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を点灯させるようにしたものである。尚、上記RAM25による記憶内容は、記憶してから所定期間(例えば1ヶ月程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0049】すなわち、最初のステップSB1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSB2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSB3で、解錠信号が複数のユーザのうちの特定の者(例えば車両の使用頻度が最も高いユーザ)が携帯する携帯機1からのものか否かを判定する。
【0050】上記ステップSB3の判定がYESであるときには、ステップSB4に進んで、解錠信号の受信に伴う過去の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及びデータの記憶があるか否かを判定する。このステップSB4の判定がYESであるときには、ステップSB5に進んで、その過去の照明時のデータのうち、今回と同じ曜日及び時間のものが存在するか否かを判定し、このステップSB5の判定がYESであるときには、ステップSB6に進んで、当該データと共にRAM25により記憶されたドアに対応するランプを点灯させ、しかる後にステップSB8に進む。
【0051】一方、上記ステップSB3の判定がNOであるとき、上記ステップSB4の判定がNOであるとき、又は、上記ステップSB5の判定がNOであるときには、ステップSB7に進んで、全ランプを点灯させ、しかる後にステップSB8に進む。
【0052】上記ステップSB8では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSB8の判定がYESであるときには、ステップSB9に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアと、その開閉が行われたときの曜日及び時間のデータとをRAM25に記憶させ、しかる後にステップSB10に進む。一方、上記ステップSB8の判定がNOであるときには、そのままステップSB10に進む。
【0053】上記ステップSB10では、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSB11に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSB12に進む。
【0054】上記ステップSB11では、ランプ22の点灯から所定時間t2(上記実施形態1における所定時間t1と同様に、ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSB8に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSB12に進む。
【0055】上記ステップSB12では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0056】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものであり、かつ、その解錠信号受信時の曜日及び時間がRAM25により記憶されたデータと一致するときには、そのデータと共にRAM25により記憶されたドアに対応するランプ22が点灯する。一方、上記解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものでないとき、解錠信号受信時の曜日及び時間がRAM25により記憶されたデータと一致しないとき、又は、車両が所定期間使用されないために上記記憶データが消去されている等して記憶がないときには、全ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアとその開閉時の曜日及び時間のデータとがRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又はランプ22の点灯から所定時間t2が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0057】ここで、一例を示すと、RAM25により記憶されたデータとして第1〜第3データがあるとする。この第1データは月曜日、午後6時であり、この第1データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び運転席側後席ドアである。第2データは水曜日、午後5時であり、この第2データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び助手席ドアである。第3データは日曜日、午後7時であり、この第3データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び両後席ドアである。そして、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときが、水曜日の午後5時であるとすると、今回と同じ曜日及び時間のデータが第2データとして存在するので、第2データと共に記憶された運転席ドア及び助手席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。また、解錠信号を受信したときが、日曜部の午後7時であるとすると、運転席ドア及び両後席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。
【0058】したがって、この実施形態2では、現在の曜日及び時間が過去と同じであるときには、特定のユーザは習慣からその過去と同じドアの開操作を行う可能性が高く、その開操作を行う可能性が高いドア近傍の路面を適切に照明することができる。よって、上記実施形態1と同様の作用効果が得られる。
【0059】尚、上記実施形態2では、車両周囲の照明時に開閉が行われたドアと共にRAM25により記憶されるデータを、曜日及び時間としたが、そのデータは、曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つであればよく、この場合、解錠信号受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、RAM25により記憶されたデータと一致するときには、該RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を、点灯させるようにすればよい。
【0060】(実施形態3)図4及び図5は本発明の実施形態3を示し、基本的には上記実施形態1と同様であるが、座席上に荷物が存在することを検出する荷物検出手段としての荷物検出センサ28を設けておき、車載機15は、解錠信号を受信したときにおいて、上記荷物検出センサ28により荷物が検出された座席に対応するドアが、RAM25により記憶されたドアであるときには、該ドアに対応するランプ22の点灯を禁止するようにした点が上記実施形態1とは異なる。
【0061】すなわち、この実施形態3では、各ドアに対応する座席(運転席を除く)上の天井に、超音波センサからなる荷物検出センサ28が設けられ、この各荷物検出センサ28は、対応する座席の座面に向かって超音波を出力して座面までの距離を検出するようになっており、解錠信号を受信したときにおいて、その検出した距離が基準値よりも小さいときに、その座席上に荷物が存在すると判断するようになっている。尚、上記荷物検出センサ28は、このような超音波センサに限らず、各座席の座面の下側に設けられかつ圧力変化によって荷物を検出するシート圧センサで構成してもよい。
【0062】上記車載機15のCPU16で行われる信号処理の動作を図5により詳細に説明する。
【0063】先ず、最初のステップSC1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSC2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSC3で、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドアの記憶があるか否かを判定する。
【0064】上記ステップSC3の判定がYESであるときには、ステップSC4に進んで、荷物検出センサ28によりいずれかの座席上に荷物を検出し、かつ該荷物が検出された座席に対応するドアが、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドア(RAM25により記憶されたドア)であるか否かを判定する。このステップSC4の判定がYESであるときには、ステップSC5に進んで、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドアのうち、荷物が検出された座席に対応するドア以外のドアに対応するランプ22を点灯させ、しかる後にステップSC8に進む。
【0065】上記ステップSC3の判定がNOであるときには、ステップSC6に進んで、全ランプ22を点灯させ、しかる後にステップSC8に進む。また、ステップSC4の判定がNOであるときには、ステップSC7に進んで、前回の車両周囲の照明時に開閉が行われたドアに対応するランプ22を全て点灯させ、しかる後にステップSC8に進む。
【0066】上記ステップSC8では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSC8の判定がNOであるときには、ステップSC11に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSC9に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアをRAM25に記憶させる(解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時に記憶したものを消去して記憶内容を更新するが、今回の車両周囲の照明中においては、新たに開閉されたドアがあるときには、そのドアを追加記憶する)。そして、次のステップSC10で、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSC11に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSC12に進む。
【0067】上記ステップSC11では、ランプ22の点灯から所定時間t3(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSC8に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSC12に進む。
【0068】上記ステップSC12では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0069】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドアの記憶がある場合、上記実施形態1と同様に、その記憶されたドアに対応するランプ22が点灯することになるが、荷物が検出された座席に対応するドアが、RAM25により記憶されたドアであるときには、そのドアに対応するランプ22の点灯は禁止され、消灯されたままとなる。一方、前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアの記憶がなければ、全ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアがRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又はランプ22の点灯から所定時間t3が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0070】ここで、一例を示すと、前回の車両周囲の照明時に、運転席ドア及び運転席側後席ドアが開閉されたとして、解錠信号受信時において、運転席側後席に荷物が検出されたとすると、その荷物が検出された運転席側後席に対応する運転席側後席ドアが、RAM25により記憶されたドアであるので、その運転席側後席ドアに対応するランプ22は点灯が禁止され、運転席ドアに対応するランプ22のみが点灯することになる。
【0071】したがって、この実施形態3では、荷物が検出された座席に対応するドアは、前回の車両周囲の照明時にはその荷物を入れるために開閉されたものであり、今回は開操作がなされない可能性が高いので、そのドアに対応するランプ22の点灯を禁止することで、上記実施形態1よりもバッテリの消費をより一層効果的に抑制することができる。
【0072】(実施形態4)図6は本発明の実施形態4を示し(尚、この実施形態4では、ハード構成は上記実施形態1と同様である)、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明時にRAM25が、開閉が行われたドアとその開閉順序とを記憶し、車載機15が、解錠信号を受信したときにおいて、RAM25により記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにしたものである。尚、上記RAM25による記憶内容は、上記実施形態1と同様に、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新されると共に、記憶してから所定期間(例えば1週間程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0073】すなわち、最初のステップSD1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSD2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSD3で、解錠信号が複数のユーザのうちの特定の者(例えば車両の使用頻度が最も高いユーザ)が携帯する携帯機1からのものか否かを判定する。
【0074】上記ステップSD3の判定がYESであるときには、ステップSD4に進んで、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及開閉順序の記憶があるか否かを判定する。このステップSD4の判定がYESであるときには、ステップSD5に進んで、前回の車両周囲の照明時において最初に開閉されたドアに対応するランプ22を点灯させ、しかる後にステップSD7に進む。
【0075】一方、上記ステップSD3の判定がNOであるとき、又は、上記ステップSD4の判定がNOであるときには、ステップSD6に進んで、全ランプ22を点灯させ、しかる後にステップSD12に進む。
【0076】上記ステップSD7では、上記ランプ22の点灯から所定時間t4(例えば、所有者が、ドアロックが解錠される位置(車両から基準距離離れた位置)から歩いて車両に到達するまでの時間)が経過したか否かを判定し、このステップSD7の判定がNOであるときには、該ステップSD7の動作を繰り返す一方、判定がYESになると、ステップSD8に進んで、前回の車両周囲の照明時において次に開閉されたドア(2番目に開閉されたドア)に対応するランプ22を点灯させる。
【0077】次いで、次のステップSD9では、前回の車両周囲の照明時において次に開閉されたドア(このステップSD9の動作をステップSD8から継続して行うときには、3番目に開閉されたドアのことであり、ステップSD11から戻って最初にステップSD9の動作を行うときには、4番目に開閉されたドアのことである)があるか否かを判定し、このステップSD9の判定がYESであるときには、ステップSD10に進んで、直前に点灯されたランプ22の点灯から所定時間t5(上記所定時間t4よりも短い時間)が経過したか否かを判定する。このステップSD10の判定がNOであるときには、該ステップSD10の動作を繰り返す一方、判定がYESになると、ステップSD11に進んで、該当するランプ22を点灯させ、しかる後に上記ステップSD9に戻る。一方、上記ステップSD9の判定がNOであるときには、ステップSD12に進む。
【0078】上記ステップSD12では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSD12の判定がNOであるときには、ステップSD14に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSD13に進んで、上記一連のランプ22の点灯後に開閉が行われたドア及び開閉順序をRAM25に記憶させる。そして、次のステップSD14で、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSD15に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSD16に進む。
【0079】上記ステップSD15では、最初に点灯したランプ22の点灯(又は全ランプ22の点灯)から所定時間t6(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSD12に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSD16に進む。
【0080】上記ステップSD16では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0081】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものであって、前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及び開閉順序の記憶があるときには、その記憶されたドアに対応するランプ22が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。一方、上記解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものでないとき、又は、車両が所定期間使用されないために上記記憶内容が消去されている等して前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア及び開閉順序の記憶がないとき(前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアが1つであるために開閉順序が記憶されていないときや、前回の車両周囲の照明時に開閉されたドアが存在しないときも含む)には、全ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドア及び開閉順序がRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又は最初のランプ22の点灯(若しくは全ランプ22の点灯)から所定時間t6が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0082】したがって、上記実施形態4では、前回の車両周囲の照明時に、例えば運転席側後席ドアを開けて荷物を入れた後に運転席ドアを開けたとすると、今回も運転席側後席ドア及び運転席ドアの開操作がその順序で行われる可能性が高いので、最初に運転席側後席ドアに対応するランプ22を点灯させ、その後に運転席ドアに対応するランプ22を点灯させることで、より一層適切な照明を行うことができる。
【0083】尚、上記実施形態4では、前回の車両周囲の照明時にRAM25により記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにしたが、前回の車両周囲の照明時にRAM25により記憶された少なくとも最初に開閉されたドアに対応するランプ22を、点灯させるようにしてもよい。
【0084】(実施形態5)図7及び図8は本発明の実施形態5を示し、GPS人工衛星から送信されるGPS信号を受信して車両の現在位置を検出するGPSセンサ29と、雨滴の検出の有無により天候(雨又は晴れ)を検出する雨滴センサ30とを設け、ROM24には道路地図情報を記憶しておいて、上記実施形態2と同様に、開閉が行われたドアと共に、その開閉が行われたときに上記GPSセンサ29及び道路地図情報と雨滴センサ30とにより得られる駐車位置及び天候のデータを記憶し(解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新するのではなくて、追加記憶する)、車載機15が、解錠信号を受信したときにおいて、該受信時の駐車位置及び天候が上記RAM25により記憶されたデータと一致するときには、RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を点灯させるようにしたものである。また、この実施形態5では、上記実施形態4のように、開閉が行われたドアの開閉順序も併せて記憶して、上記ランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにしている。尚、上記RAM25による記憶内容は、上記実施形態2と同様に、解錠信号の受信に伴う車両周囲の照明毎には更新されず、また、記憶してから所定期間(例えば1ヶ月程度)が経過したことが検出されたときには、消去されるようになっている。
【0085】すなわち、最初のステップSE1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSE2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSE3で、解錠信号が複数のユーザのうちの特定の者(例えば車両の使用頻度が最も高いユーザ)が携帯する携帯機1からのものか否かを判定する。
【0086】上記ステップSE3の判定がYESであるときには、ステップSE4に進んで、解錠信号の受信に伴う過去の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア、開閉順序及びデータの記憶があるか否かを判定する。このステップSE4の判定がYESであるときには、ステップSE5に進んで、その過去の車両周囲の照明時のデータのうち、今回と同じ駐車位置及び天候のものが存在するか否かを判定し、このステップSE5の判定がYESであるときには、ステップSE6に進んで、当該データと共に記憶されたドアを、その記憶された開閉順序に対応して点灯させ、しかる後にステップSE9に進む。
【0087】一方、上記ステップSE3の判定がNOであるとき、又は、上記ステップSE4の判定がNOであるときには、ステップSE7に進んで、全ランプを点灯させ、しかる後にステップSE9に進む。また、上記ステップSE5の判定がNOであるときには、ステップSE8に進んで、上記実施形態4と同様に、前回の車両周囲の照明時にRAM25により記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させ、しかる後にステップSE9に進む。
【0088】上記ステップSE9では、ドア開センサ21によりドアの開閉が検出されたか否かを判定し、このステップSE9の判定がYESであるときには、ステップSE10に進んで、上記ランプ22の点灯後に開閉が行われたドアと、その開閉順序と、その開閉が行われたときの駐車位置及び天候のデータとをRAM25に記憶させ、しかる後にステップSE11に進む。一方、上記ステップSE9の判定がNOであるときには、そのままステップSE11に進む。
【0089】上記ステップSE11では、イグニッションスイッチ18がONかどうかを判定し、この判定がNOであるときには、ステップSE12に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSE13に進む。
【0090】上記ステップSE12では、最初に点灯したランプ22の点灯(又は全ランプ22の点灯)から所定時間t7(ランプ22の点灯によるバッテリの消耗が問題にはならないような時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSE9に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSE13に進む。
【0091】上記ステップSE13では、点灯している全ランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0092】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものであり、かつ、その解錠信号受信時の駐車位置及び天候がRAM25により記憶されたデータと一致するときには、そのデータと共に記憶されたドアに対応するランプ22が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。一方、上記解錠信号が特定のユーザが携帯する携帯機1からのものでないとき、又は、前回の車両周囲の照明時におけるRAM25によるドア、開閉順序及びデータの記憶がないときには、全ランプ22が点灯する。また、解錠信号受信時の駐車位置及び天候がRAM25により記憶されたデータと一致しないときには、上記実施形態4と同様に、前回の車両周囲の照明時に記憶されたドアに対応するランプ22が、その記憶された開閉順序に対応して点灯する。そして、このランプ22の点灯中に、ドアの開閉があれば、その開閉されたドアとその開閉順序と駐車位置及び天候のデータとがRAM25により記憶されると共に、所有者が車両に乗り込んでイグニッションスイッチをONさせるか、又は最初に点灯したランプ22の点灯(若しくは全ランプ22の点灯)から所定時間t7が経過すると、点灯している全ランプ22が消灯する。
【0093】ここで、一例を示すと、RAM25により記憶されたデータとして第1〜第3データがあるとする。この第1データは、駐車位置が所有者が勤務する会社、天候が晴れであり、この第1データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び運転席側後席ドアであり、その開閉順序は運転席側後席ドア、運転席ドアの順である。第2データは、駐車位置がコンビニエンスストア、天候が晴れであり、この第2データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び助手席ドアであり、その開閉順序は助手席ドア、運転席ドアの順である。第3データは、駐車位置がコンビニエンスストア、天候が雨であり、この第3データと共に記憶されたドアは運転席ドア及び運転席側後席ドアであり、その開閉順序は運転席側後席ドア、運転席ドアの順である。そして、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときにおける駐車位置がコンビニエンスストアであり、天候が雨であるとすると、今回と同じ駐車位置及び天候のデータが第3データとして存在するので、第3データと共に記憶された運転席ドア及び運転席側後席ドアに対応するランプ22が点灯するが、このとき、先に運転席側後席ドアに対応するランプ22が点灯し、次に運転席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。また、解錠信号を受信したときにおける駐車位置がコンビニエンスストアであり、天候が晴れであるとすると、今回と同じ駐車位置及び天候のデータが第2データとして存在するので、第2データと共に記憶された運転席ドア及び助手席ドアに対応するランプ22が点灯するが、このとき、先に助手席ドアに対応するランプ22が点灯し、次に運転席ドアに対応するランプ22が点灯することになる。
【0094】したがって、上記実施形態5では、現在の駐車位置及び天候が過去と同じであるときには、その過去と同じドアの開操作が、該過去と同じ開閉順序でなされる可能性が高いので、使用状況により適した照明を行うことができる。
【0095】尚、上記実施形態5では、車両周囲の照明時に開閉が行われたドアと共にRAM25により記憶されるデータを、駐車位置及び天候としたが、そのデータは、曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つであればよく、この場合、解錠信号受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、RAM25により記憶されたデータと一致するときには、該RAM25により当該データと共に記憶されたドアに対応するランプ22を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるようにすればよい。
【0096】また、上記実施形態1〜5では、ランプ22を、4つのドアに対応して設けたが、例えば運転席ドア及び助手席ドアのみに対応して設けてもよく、トランクリッド等のようなドア以外の開閉体に対応して設けてもよい。
【0097】さらに、本発明は、上記実施形態1〜5のものには限らず、解錠信号等の識別信号を受信して照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、開閉体の開閉等の車両の使用状況、又は駐車位置、車両周囲の照度、天候等の車両周囲状況を記憶しておき、識別信号を受信したときに、上記記憶した車両の使用状況又は周囲状況に応じて、上記照明手段の点灯を制御するものであれば、本発明を適用することができる。
【0098】(実施形態6)図9及び図10は本発明の実施形態6を示し、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときに、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、ランプ22の点灯を制御するようにしたものである。尚、この実施形態6では、ランプ22は、左右両ドアミラーの下部にのみ設けられており、車両両側部の後席ドア下側には設けられていない(後述の実施形態7においても同様)。
【0099】すなわち、この実施形態6では、解錠信号を受信して車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測する計測手段としての経過時間計測タイマー31を設け、車載機15は、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときに、その経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値(所有者が車両からそれ程離れた所へは行かずに直ぐに戻ってくるような時間:例えば40秒程度)よりも大きいときには、ランプ22を点灯させる一方、上記経過時間が上記所定値以下であるときには、ランプ22の点灯を禁止するように構成されている。また、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段として、上記実施形態5と同様の雨滴センサ30を設け、この雨滴センサ30により雨滴が検出されたときには、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたとする一方、雨滴センサ30により雨滴が検出されなかったときには、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されなかったとする。そして、上記経過時間が所定値以下であっても、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、ランプ22の点灯を禁止しないようにしている。
【0100】上記車載機15のCPU16で行われる信号処理の動作を図10により詳細に説明する。
【0101】先ず、最初のステップSF1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSF2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSF3で、上記経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時からの経過時間が、所定値よりも大きいか否かを判定する。
【0102】上記ステップSF3の判定がNOであるときには、ステップSF4に進んで、雨滴センサ30による雨滴の検出があるかどうかを判定し、このステップSF4の判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSF5に進む。一方、上記ステップSF3の判定がYESであるときには、そのままステップSF5に進む。
【0103】上記ステップSF5では、左右両ドアミラー下部に設けられた2つのランプ22を点灯させ、次のステップSF6で、経過時間計測タイマー31により、今回の車両周囲の照明時からの経過時間の計測を新たに開始する。
【0104】そして、ステップSF7で、ドア開センサ21によりいずれかのドアが開かれたか否かを判定し、このステップSF7の判定がNOであるときには、ステップSF8に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSF9に進む。
【0105】上記ステップSF8では、ランプ22の点灯から所定時間t8(上記所定値よりも短い時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSF7に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSF9に進む。
【0106】上記ステップSF9では、点灯している2つのランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0107】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号を受信したときにおいて、前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値よりも大きいと、2つのランプ22が点灯する。また、上記経過時間が上記所定値以下であっても、雨が降っていて車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、2つのランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯からの経過時間の計測が新たに開始されると共に、いずれかのドアが開かれるか、又はランプ22の点灯から所定時間t8が経過すると、ランプ22が消灯する。一方、上記経過時間が上記所定値以下でありかつ車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されなかったときには、2つのランプ22は点灯されずに消灯したままとなる。尚、この場合は、経過時間の計測が新たに開始されず、そのまま継続される。
【0108】したがって、上記実施形態6では、前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下であるときには、所有者が車両からそれ程離れた所へは行っておらずに直ぐに戻ってきた可能性が高いので、そのときには所有者が車両周囲の状況を把握していると判断することができ、ランプ22を点灯させなくても済む一方、上記経過時間が所定値よりも大きくて比較的長いときには、車両周囲の状況を把握していないと判断することができ、このときにはランプ22を点灯させるので、バッテリの消費を抑制しつつ、所有者の利便性を向上させることができる。
【0109】また、上記経過時間が所定値以下であっても、雨が降っていて車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、ランプ22が点灯されるので、そのような環境に応じてより適切な制御を行うことができる。
【0110】尚、上記実施形態6では、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段として雨滴センサ30を用いたが、環境検出手段としては、霧が発生していることを検出するものや車両周囲の照度を検出するもの等であってもよい。
【0111】(実施形態7)図11及び図12は本発明の実施形態7を示し、上記実施形態6と同様に、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したときに、経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、ランプ22の点灯を制御するが、解錠信号を受信したときにおいて、上記経過時間が所定値(上記実施形態6における所定値と同じ)以下でありかつ前回の車両周囲の照明時に所定の開閉体としてのリヤハッチの開操作が検出(リヤハッチ開センサ32により検出)されていたときには、ランプ22を点灯させる一方、上記経過時間が所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時にリヤハッチの開操作が検出されていなかったときには、ランプ22を点灯させないようにしたものである。
【0112】すなわち、最初のステップSG1で、受信強度が設定値よりも大きい解錠信号を受信したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSG2に進んで、ドアロックアクチュエータ23を解錠作動させてドアロックを解錠させ、その後、次のステップSG3で、経過時間計測タイマー31により計測された、解錠信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明時からの経過時間が、所定値よりも大きいか否かを判定する。
【0113】上記ステップSG3の判定がYESであるときには、ステップSG4に進んで、2つのランプ22を点灯させ、次のステップSG5で、経過時間計測タイマー31により、今回の車両周囲の照明時からの経過時間の計測を新たに開始する。
【0114】そして、次のステップSG6で、ドア開センサ21によりいずれかのドアが開かれたか否かを判定し、このステップSG6の判定がNOであるときには、ステップSG7に進む一方、判定がYESであるときには、ステップSG12に進む。
【0115】上記ステップSG7では、ランプ22の点灯から所定時間t9(上記実施形態6における所定時間t8と同様に、上記所定値よりも短い時間)が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、上記ステップSG6に戻る一方、判定がYESであるときには、ステップSG12に進む。
【0116】上記ステップSG3の判定がNOであるときには、ステップSG8に進んで、前回の車両周囲の照明時にリヤハッチ開センサ32によりリヤハッチの開操作が検出されていたか否かを判定する。このステップSG8の判定がNOであるときには、そのままリターンする一方、判定がYESであるときには、ステップSG9に進んで、2つのランプ22を点灯させ、次のステップSG10で、上記ステップSG5と同様に、経過時間計測タイマー31により、今回の車両周囲の照明時からの経過時間の計測を新たに開始する。そして、次のステップSG11で、上記ステップSG7と同様に、ランプ22の点灯から所定時間t9が経過したか否かを判定し、この判定がNOであるときには、該ステップSG9の動作を繰り返す一方、判定がYESになると、ステップSG12に進む。
【0117】上記ステップSG12では、点灯している2つのランプ22を消灯させ、しかる後にリターンする。
【0118】上記車載機15のCPU16における信号処理の動作により、車両の所有者が該車両に対して基準距離まで接近すると、解錠信号によりドアロックが解錠し、その解錠信号を受信したときにおいて、前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値よりも大きいと、ランプ22が点灯する。そして、このランプ22の点灯からの経過時間の計測が新たに開始されると共に、いずれかのドアが開かれるか、又はランプ22の点灯から所定時間t9が経過すると、ランプ22が消灯する。また、上記経過時間が上記所定値以下であっても、前回の車両周囲の照明時にリヤハッチが開けられていたときには、2つのランプ22が点灯し、このランプ22の点灯からの経過時間の計測が新たに開始されると共に、ランプ22の点灯から所定時間t9が経過すると、ランプ22が消灯する。一方、上記経過時間が上記所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時にリヤハッチが開けられていなかったときには、2つのランプ22は点灯されずに消灯したままとなる。尚、この場合は、経過時間の計測が新たに開始されず、そのまま継続される。
【0119】したがって、上記実施形態7では、例えば前回の車両周囲の照明時にはリヤハッチを開けて荷物の搬入のみを行い、今回は子供を連れてきて乗車する場合等において、所有者の利便性をより一層向上させることができる。つまり、経過時間が所定値以下であっても所有者は荷物の搬入に気を取られて車両の周囲状況を把握していないと考えられるので、前回の車両周囲の照明時にリヤハッチの開操作が行われていれば、経過時間が所定値以下であってもランプ22を点灯させることで、所有者は車両の周囲状況を確実に把握することができる。
【0120】尚、上記実施形態7では、所定の開閉体をリヤハッチとしたが、トランクリッドであってもよく、このように荷物搬入出時に開閉する開閉体であるのが望ましいが、後席ドア等の乗降用ドアであってもよい。
【0121】また、上記実施形態6,7では、ランプ22を左右両ドアミラーの下部に設けたが、車両Cの周囲を点灯により照明するもの(車両Cの全周囲を照明する必要はなく、また路面を照明するものでなくてもよく、1つであってもよい)であればどのようなものでもよく、例えば前後バンパー、フェンダー、ルーフレール側面等に設けたランプや、ルームランプであってもよい。
【0122】さらに、上記実施形態1〜7では、携帯機1から識別信号(解錠信号)を自動的に送信するように構成したが、携帯機1は、所有者がスイッチを操作することによって解錠信号を送信するものであってもよい。また、携帯機1は、ドアの解錠を行うものとは別個のものであってもよく、照明用の識別信号を自動的に又はスイッチ操作により送信するものであってよい。さらに、携帯機1から車載機15に識別信号を自動的に送信するように構成する代わりに、車載機15から携帯機1に対して識別信号を送信して、携帯機1がその識別信号に対する応答信号を車載機15に送信するように構成してもよい。この場合、例えば実施形態1では、図2のステップSA1の前に、「ユーザ認証信号を携帯機1へ送信する」ステップを設けると共に、ステップSA1において「解錠信号を受信したか否かを判定する」代わりに、「ユーザ認証信号に対する携帯機1からの応答信号を受信したか否かを判定する」ようにすればよい。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用照明装置では、識別信号を受信して照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、開閉が行われた開閉体等のような車両の使用状況等を記憶し、識別信号を受信したときに、その記憶した車両の使用状況等に応じて上記照明手段の点灯を制御するようにした。また、本発明の他の車両用照明装置では、識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測し、識別信号を受信したときに、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、上記照明手段の点灯を制御するようにした。したがって、本発明によると、車両の所有者にとってより適切な照明を行って該所有者の利便性をより一層向上させることができると共に、無駄な照明を行うことを防止してバッテリの消費を可及的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る車両用照明装置の全体構成を示す図である。
【図2】車載機のCPUで行われる処理動作を示すフローチャートである。
【図3】実施形態2を示す図2相当図である。
【図4】実施形態3を示す図1相当図である。
【図5】実施形態3を示す図2相当図である。
【図6】実施形態4を示す図2相当図である。
【図7】実施形態5を示す図1相当図である。
【図8】実施形態5を示す図2相当図である。
【図9】実施形態6を示す図1相当図である。
【図10】実施形態6を示す図2相当図である。
【図11】実施形態7を示す図1相当図である。
【図12】実施形態7を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1 携帯機(識別信号送信手段)
15 車載機(車載制御手段)
22 ランプ(照明手段)
25 RAM(状況記憶手段)
28 荷物検出センサ(荷物検出手段)
30 雨滴センサ(環境検出手段)
31 経過時間計測タイマー(計測手段)
32 リヤハッチ開センサ(開操作検出手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、上記車両の使用状況又は周囲状況を記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された車両の使用状況又は周囲状況に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項2】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項3】 請求項2記載の車両用照明装置において、座席上に荷物が存在することを検出する荷物検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、上記荷物検出手段により荷物が検出された座席に対応するドアが、状況記憶手段により記憶された開閉体であるときには、該ドアに対応する照明手段の点灯を禁止するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項4】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項5】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された少なくとも最初に開閉された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項6】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉順序と、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項7】 車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測する計測手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項8】 請求項7記載の車両用照明装置において、車載制御手段は、識別信号を受信したときに、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が、所定値以下であるときには、照明手段の点灯を禁止するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項9】 請求項8記載の車両用照明装置において、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号送信手段により送信された識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下であっても、上記環境検出手段により車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、照明手段の点灯を禁止しないように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項10】 請求項7記載の車両用照明装置において、所定の開閉体の開操作を検出する開操作検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下でありかつ該前回の車両周囲の照明時に上記開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていたときには、照明手段を点灯させる一方、上記経過時間が所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時に開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていなかったときには、照明手段を点灯させないように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項11】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときにおいて、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項1】 車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行っている間に、上記車両の使用状況又は周囲状況を記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された車両の使用状況又は周囲状況に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項2】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項3】 請求項2記載の車両用照明装置において、座席上に荷物が存在することを検出する荷物検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、上記荷物検出手段により荷物が検出された座席に対応するドアが、状況記憶手段により記憶された開閉体であるときには、該ドアに対応する照明手段の点灯を禁止するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項4】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項5】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものとその開閉順序とを記憶すると共に、該記憶内容を上記識別信号の受信に伴う車両周囲の照明毎に更新する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記状況記憶手段により記憶された少なくとも最初に開閉された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項6】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉順序と、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、その記憶された開閉順序に対応して点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項7】 車両に設けられ、該車両の周囲を点灯により照明する照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記照明手段により車両周囲の照明を行い始めてからの経過時間を計測する計測手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときに、上記計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間に応じて、上記照明手段の点灯を制御するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項8】 請求項7記載の車両用照明装置において、車載制御手段は、識別信号を受信したときに、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が、所定値以下であるときには、照明手段の点灯を禁止するように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項9】 請求項8記載の車両用照明装置において、車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることを検出する環境検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号送信手段により送信された識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下であっても、上記環境検出手段により車両の所有者が該車両の周囲状況を把握し難い環境下にいることが検出されたときには、照明手段の点灯を禁止しないように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項10】 請求項7記載の車両用照明装置において、所定の開閉体の開操作を検出する開操作検出手段を備え、車載制御手段は、識別信号を受信したときにおいて、計測手段により計測された、識別信号の受信に伴う前回の車両周囲の照明開始からの経過時間が所定値以下でありかつ該前回の車両周囲の照明時に上記開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていたときには、照明手段を点灯させる一方、上記経過時間が所定値以下でありかつ前回の車両周囲の照明時に開操作検出手段により所定の開閉体の開操作が検出されていなかったときには、照明手段を点灯させないように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【請求項11】 車両に設けられた複数の開閉体と、上記車両において上記複数の開閉体にそれぞれ対応して設けられ、該車両の周囲における各開閉体近傍の路面をそれぞれ点灯により照明する複数の照明手段と、上記車両の所有者により携帯され、該車両の所有者を識別する識別信号を送信する識別信号送信手段と、上記識別信号送信手段により送信された識別信号を受信して上記照明手段の点灯を制御する車載制御手段とを備えた車両用照明装置であって、上記車載制御手段が上記識別信号を受信して上記複数の照明手段のうちの少なくとも1つにより車両周囲の照明を行っている間に、上記複数の開閉体のうち開閉が行われたものと、その開閉が行われたときの曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つのデータとを記憶する状況記憶手段を備え、上記車載制御手段は、上記識別信号を受信したときにおいて、該受信時の曜日、時間、駐車位置、車両周囲の照度及び天候のうち少なくとも1つが、上記状況記憶手段により記憶されたデータと一致するときには、該状況記憶手段により当該データと共に記憶された開閉体に対応する照明手段を、点灯させるように構成されていることを特徴とする車両用照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2002−211312(P2002−211312A)
【公開日】平成14年7月31日(2002.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−6416(P2001−6416)
【出願日】平成13年1月15日(2001.1.15)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年7月31日(2002.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年1月15日(2001.1.15)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
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