車両用表示装置
【課題】映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示可能な車両用表示装置を提供する。
【解決手段】車両用表示装置1は、自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段7と、映像線11を通して受信された映像信号に基づいて映像を表示可能な表示手段2と、映像ON信号を通信線12を通して受信すると共に、映像ON信号を受信した際に、映像信号に基づいて映像を表示手段2に表示させる制御手段3と、を備え、制御手段3は、通信線12が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、通信線12が途絶していると判定した際に、映像線11を通して受信されている信号に基づいて表示手段に表示させる。
【解決手段】車両用表示装置1は、自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段7と、映像線11を通して受信された映像信号に基づいて映像を表示可能な表示手段2と、映像ON信号を通信線12を通して受信すると共に、映像ON信号を受信した際に、映像信号に基づいて映像を表示手段2に表示させる制御手段3と、を備え、制御手段3は、通信線12が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、通信線12が途絶していると判定した際に、映像線11を通して受信されている信号に基づいて表示手段に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車両の周辺監視用の映像を表示可能な車両用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、航続可能距離や、平均燃費や、ルート案内情報等の自車両に関連する複数の情報を表す複数の情報画像を切り替えて液晶パネルに表示させると共に、これらの情報画像から自車両の後方等の映像へ切り替えて液晶パネルに表示させる車両用表示装置が実用化されている。このような車両用表示装置は、情報画像切り替え用の情報切替スイッチと、映像切り替え用の映像切替スイッチと、情報切替スイッチからの操作信号や映像切替スイッチからの映像ON信号に基づいて情報画像や映像を切り替えて液晶パネルに表示させる制御装置を備えている。
【0003】
一般に、制御装置は、エンジンECUやナビゲーションECU等の外部ECUと、車載LAN(通信)を介して多重通信が可能に構成され、情報画像のための各種情報信号、および、映像切替スイッチの映像ON信号を、通信線を通して受信するように構成されている。一方、カメラが撮影している映像を表す映像信号は、映像線を通して受信され、制御装置は、映像線を通して受信された映像信号に基づいて液晶パネルに映像を表示させるように構成されている。
【0004】
このため、通信線が途絶した場合、制御装置は、外部ECUから各種情報信号を受信できなくなるため、液晶パネルに各種情報画像を表示させることができなくなる。また、映像線を通して映像信号を受信可能な状態であっても、通信線が途絶した場合、制御装置は、映像切替スイッチの映像ON信号を受信できなくなるため、液晶パネルに映像を表示させることができなくなる。
【0005】
これに対して、制御装置が映像切替スイッチの映像ON信号を直接受信するように構成された車両用表示装置が開示されている(特許文献1を参照)。このため、通信線が途絶した場合でも、制御装置は、映像切替スイッチの映像ON信号を受信できるため、液晶パネルに映像を表示させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−145241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
車両用表示装置では、限られたスペースで多くの情報や映像を切り替えて液晶パネルに表示する必要があるため、可能な限り通信線を通して、各種信号を制御装置が受信するように構成して、車両用表示装置の構成を簡素化することが求められている。これに対して、特許文献1で開示されている車両用表示装置では、制御装置が映像切替スイッチの映像ON信号を直接受信するために専用の電気的接続線(専用線)が必要となり、このため、構成が複雑化するという問題が生じている。
【0008】
本発明は、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示可能な車両用表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、映像線を通して受信された映像信号に基づいて映像を表示可能な表示手段と、映像ON信号を通信線を通して受信すると共に、映像ON信号を受信した際に、映像信号に基づいて映像を表示手段に表示させる制御手段と、を備え、制御手段は、通信線が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、通信線が途絶していると判定した際に、映像線を通して受信されている信号に基づいて表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、制御手段は、通信線が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、通信線が途絶していると判定した際に、映像線から受信されている信号に基づいて表示手段に表示させる。このため、制御手段は、通信線が途絶していると判定した際には、映像切替手段を操作して映像信号をONさせれば、映像線から受信されている映像信号に基づいて表示手段に映像を表示させることができる。したがって、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、データを識別するためのIDとデータとからなる通信データであって映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、通信線が途絶していると判定することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、制御手段は、映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、通信線が途絶していると判定する。このため、簡単な制御で通信途絶を判定できるため、制御を複雑化することなく、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、映像は、自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、映像切替手段は、複数の監視映像をそれぞれ表す複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせると共に、複数の監視映像信号の内いずれの監視映像信号をONさせたかを示す監視映像ON信号を出力するように構成され、表示手段は、映像線を通して受信された監視映像信号に基づいて監視映像を表示可能に構成され、制御手段は、監視映像ON信号を通信線を通して受信した際に、監視映像ON信号が示す監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、映像切替手段は、複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせると共に、監視映像ON信号を出力するように構成され、制御手段は、監視映像ON信号を受信した際に、監視映像ON信号が示す監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させる。このため、複数の監視映像を切り替えて表示手段に表示させることができる。したがって、複数の監視映像を切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、映像線を通して受信された映像信号に基づいて映像を表示可能な表示手段と、映像線へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されていると共に、映像線へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像信号に基づいて映像を表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、制御手段は、映像線へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されていると共に、映像線へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像線から受信された映像信号に基づいて映像を表示手段に表示させる。このため、通信線の途絶とは無関係に、映像線のみを利用して映像を表示手段に表示させることができる。したがって、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、映像は、自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、映像切替手段は、複数の監視映像をそれぞれ表す複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせるように構成され、表示手段は、映像線を通して受信された監視映像信号に基づいて監視映像を表示可能に構成され、制御手段は、映像線へ監視映像信号が入力されていると判定した際に、監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、映像切替手段は、複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせるように構成され、制御手段は、映像線へ監視映像信号が入力されていると判定した際に監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させる。このため、複数の監視映像を切り替えて表示手段に表示させることができる。したがって、複数の監視映像を切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、自車両に関連する情報を表す情報画像へ映像から切り替える情報切替手段を備え、制御手段は、情報切替手段による切替操作に基づいて、映像から切り替えて情報画像を表示手段に表示させることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、映像から切り替えて情報画像を表示手段に表示させることができる。したがって、情報画像へ切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、情報画像は、自車両に関連する複数の情報をそれぞれ示す複数の情報表示像からなり、情報切替手段は、複数の情報表示像を順次切り替えるように構成され、制御手段は、情報切替手段による切替操作の繰り返しに基づいて複数の情報表示像を順次切り替えて表示手段に表示させることを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、制御手段は、情報切替手段による切替操作の繰り返しに基づいて複数の情報表示像を順次切り替えて表示手段に表示させることができる。したがって、複数の情報表示像を切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態による車両用表示装置の回路構成図である。
【図2】図1に示す液晶パネルの表示例を示す正面図である。
【図3】図1に示す第1スイッチによる情報画像の切替を説明するフロ−チャートである。
【図4】図1に示すカメラの配置を示す模式的平面図である。
【図5】図1に示す第2スイッチによるカメラ映像の切替を説明するフロ−チャートである。
【図6】図1に示すMPUの作動を説明するフロ−チャートである。
【図7】図6に示す第1サブルーチンのフロ−チャートである。
【図8】図6に示す第2サブルーチンのフロ−チャートである。
【図9】図6に示す第3サブルーチンのフロ−チャートである。
【図10】図6に示す第4サブルーチンのフロ−チャートである。
【図11】本発明の第2実施形態による車両用表示装置の回路構成図である。
【図12】図11に示すMPUの作動を説明するフロ−チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、図中の互いに同一若しくは均等である部分には、同一符号を付している。
【0026】
(第1実施形態)
図1に示す車両用表示装置1は、液晶パネル(パネル)2、第1スイッチ(第1SW)5、第2スイッチ(第2SW)7、MPU(マイクロプロセッサユニット)3、描画IC4、および、映像ECU6を備える。
【0027】
液晶パネル2は、自車両に関連する情報を示す複数の情報表示像、および、自車両の周辺監視用の複数の監視映像を切り替えて表示可能なものである。なお、以下の説明では、複数の情報表示像を情報画像と総称すると共に、情報表示像を情報画像と略称する。また、複数の監視映像を映像と総称すると共に、監視映像を映像と略称する。
【0028】
液晶パネル2は、マトリックス状に配列した複数の画素と、薄膜トランジスタ(TFT)とを備え、TFTによって駆動されるタイプのアクティブマトリックス方式の液晶パネルである。また、各画素は、赤色画素と緑色画素と青色画素を内蔵し、TFTのゲートに電圧を印加することによって各画素において赤色画素と緑色画素と青色画素に印加する電圧を制御し、これにより、各画素において赤色画素と緑色画素と青色画素の各光透過率を制御する。
【0029】
白色光を発する発光ダイオードが、液晶パネル2の背後に配置されて液晶パネル2を透過照明する。赤色画素と緑色画素と青色画素の各光透過率が制御されている各画素を発光ダイオードが透過照明することによって、液晶パネル2にフルカラー表示をさせ、これにより、後述する情報画像や映像を液晶パネル2に表示させる。
【0030】
エンジンECUやナビゲーションECU等の外部ECU13とMPU3と映像ECU6は、車載LAN12を介して多重通信が可能に構成されている。自車両に関連する情報には、航続可能距離や、平均燃費や、ルート案内情報等があり、情報画像を液晶パネル2に表示させる際に、MPU3は、液晶パネル2に表示させる情報画像に必要な情報を、車載LAN12を通して外部ECU13から受け取る。MPU3は、受け取った情報に基づいて液晶パネル2に情報画像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って情報画像の描画信号を生成し、この描画信号に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、例えば、図2に示す第1情報画像を液晶パネル2に表示させる。
【0031】
第1スイッチ5は、押圧(プッシュ)式のスイッチであり、1プッシュする毎に、スイッチ信号を発するように構成され、複数の情報画像を切り替えるためのスイッチである。第1スイッチ5は、MPU3に電気的に接続されている。MPU3は、第1スイッチ5からのスイッチ信号を受ける毎に、図3に示すように、第1情報画像から第5情報画像までこの順序で順次切り替えて液晶パネル2に表示させるように構成されている。第1スイッチ5から6回目のスイッチ信号を受けると、第5情報画像から第1情報画像に戻るように構成されている。
【0032】
例えば、図2に示す第1情報画像を表示する際には、MPU3は、第1情報画像に必要な時間、外気温、航続可能距離、平均燃費、及び瞬間燃費の各情報を、車載LAN12を通して外部ECU13から受け取って、第1情報画像を液晶パネル2に表示させる。MPU3は、第1スイッチ5から2回目のスイッチ信号を受けると、第1情報画像から第2情報画像に切り替えるため、第2情報画像に必要な情報を外部ECU13から受け取って、第2情報画像を液晶パネル2に表示させる。
【0033】
一方、自車両20の周辺監視用の複数の映像には、図4において、カメラ21が撮影している左側後方の第1映像、カメラ22が撮影している右側後方の第2映像、カメラ23が撮影している後方側の左端部の第3映像、カメラ24が撮影している後方側の右端部の第4映像、カメラ25が撮影している前方の第5映像、および、カメラ26が撮影している後方の第6映像がある。
【0034】
カメラ21は、左サイドミラー27に取り付けられ、カメラ22は、右サイドミラー28に取り付けられている。カメラ23は、自車両20の後方側左端部に取り付けられ、カメラ24は、自車両20の後方側右端部に取り付けられている。カメラ25は、自車両20のフロント部分に取り付けられ、カメラ26は、自車両20の後方側中央部に取り付けられている。
【0035】
第2スイッチ7は、押圧(プッシュ)式のスイッチであり、1プッシュする毎に、スイッチ信号を発するように構成され、映像ECU6に電気的に接続されている。第2スイッチ7は、複数の映像(第1映像乃至第5映像)を切り替えるためのスイッチである。第2スイッチ7は、情報画像(第1情報画像乃至第5情報画像のいずれか)から第1映像に切り替えるスイッチでもある。反対に、第1スイッチ5は、映像(第1映像乃至第6映像のいずれか)から第1情報画像に切り替えるスイッチでもある。
【0036】
カメラ21〜25は、映像ECU6に電気的に接続され、映像ECU6は、第2スイッチ7からのスイッチ信号を受ける毎に、カメラ21〜25までこの順序で順次カメラ21〜25の作動を切り替え、且つ、図5に示すように、第1映像を表す第1映像信号から第5映像を表す第5映像信号までこの順序で順次切り替えて入力するように構成されている。第2スイッチ7から6回目のスイッチ信号を受けると、カメラ25からカメラ21へ作動を切り替えて、カメラ25の作動を停止すると共にカメラ21を作動させる。これにより、映像ECU6は、第2スイッチ7から6回目のスイッチ信号を受けると、第5映像信号から第1映像信号に戻して第1映像信号を入力する。
【0037】
すなわち、第2スイッチ7は、複数の映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号)を順次切り替えてONさせると共に、複数の映像信号の内いずれの映像信号をONさせたかを示す映像ON信号を、つまり、第2スイッチ7により複数の映像(第1映像乃至第5映像)のいずれの映像に切り替えたかを示す映像ON信号を出力するように構成されているといえる。例えば、第3映像信号をONさせたことを示す映像ON信号は、つまり、第3映像に切り替えたことを示す映像ON信号は、第2スイッチ7による3回目のスイッチ信号といえる。
【0038】
映像ECU6は、映像線11を通して描画IC4に第1映像信号乃至第5映像信号を送信可能に構成され、かつ、第2スイッチ7により複数の映像(第1映像乃至第5映像)のいずれの映像に切り替えられているかを示す映像ON信号を、車載LAN12を通してMPU3へ送信可能に構成されている。MPU3は、受け取った映像ON信号に基づいて液晶パネル2に映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、映像ECU6から受け取った映像信号(映像ON信号が示す第1映像信号乃至第5映像信号のいずれか)に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、例えば、第1映像を液晶パネル2に表示させる。
【0039】
なお、自車両20のギアをギアバックにチェンジした場合には、カメラ26の第6映像へ切り替えるように構成されている。具体的には、ギアバックにチェンジすると、ギアバック信号が、車載LAN12を通して外部ECU13から、映像ECU6とMPU3へ送信される。映像ECU6は、ギアバック信号に基づいて、カメラ26を作動させて、カメラ26の第6映像を表す第6映像信号を入力し、映像線11を通して描画IC4に第6映像信号を送信する。MPU3は、受け取ったギアバック信号に基づいて液晶パネル2に第6映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、映像ECU6から受け取った第6映像信号に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、第6映像を液晶パネル2に表示させる。
【0040】
以上、車両用表示装置1の基本的構成について説明した。以下、車両用表示装置1の特徴的構成について説明する。
【0041】
(特徴的構成)
MPU3は、車載LAN12が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、車載LAN12が途絶していると判定した際に、描画IC4が映像線11から受信している信号に基づいて液晶パネル2に表示させるように構成されている。
【0042】
車載LAN12が途絶しているか否かは、データを識別するためのIDとデータとからなる複数の通信データを、予め設定された判定時間内に(例えば、10秒間で)MPU3が受信しないか受信しているかによって、MPU3が判定する。複数の通信データのいずれをも判定時間内にMPU3が受信しない場合に、MPU3は、車載LAN12が途絶していると判定する。複数の通信データのいずれかを判定時間内にMPU3が受信した場合に、MPU3は、車載LAN12が途絶していないと判定する。複数の通信データは、車載LAN12を通してMPU3に受信されるものであり、第2スイッチ7からの映像ON信号や、外部ECU13からの外気温、航続可能距離、平均燃費、及び瞬間燃費等を表す各情報信号が該当する。
【0043】
液晶パネル2は、請求項に記載の表示手段に相当し、MPU3は、請求項に記載の制御手段に相当し、車載LAN12は、請求項に記載の通信線に相当する。第1スイッチ5は、請求項に記載の情報切替手段に相当し、第2スイッチ7は、請求項に記載の映像切替手段に相当する。第1映像乃至第5映像は、請求項に記載の監視映像に相当し、第1映像信号乃至第5映像信号は、請求項に記載の監視映像信号に相当し、第2スイッチ7のスイッチ信号は、請求項に記載の映像ON信号および監視映像ON信号に相当し、第1情報画像乃至第5情報画像は、請求項に記載の情報表示像に相当する。
【0044】
次に、以上のように構成された車両用表示装置1において、MPU3が実行する制御フローを、図6〜9に基づいて説明する。
【0045】
図示しないイグニッションスイッチがオンされて制御フローがスタートし、図6において、ステップS10で第1映像乃至第5映像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。
【0046】
ステップS10が「YES」の場合、即ち、第1映像乃至第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS20で車載LAN12が途絶しているか否かを判定する。ステップS20が「YES」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していると判定された場合は、第1サブルーチン(ステップS200)へ進む。ステップS20が「NO」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していないと判定された場合は、ステップS40で第1スイッチ(第1SW)5が押圧されたか否かを判定する。
【0047】
ステップS10が「NO」の場合、即ち、第1情報画像乃至第6情報画像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS30で車載LAN12が途絶しているか否かを判定する。ステップS30が「YES」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していると判定された場合は、第2サブルーチン(ステップS300)へ進む。ステップS30が「NO」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していないと判定された場合は、ステップS40で第1スイッチ(第1SW)5が押圧されたか否かを判定する。
【0048】
ステップS40が「YES」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されたと判定された場合は、第3サブルーチン(ステップS400)へ進む。ステップS40が「NO」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS50で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。
【0049】
ステップS50が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、第4サブルーチン(ステップS500)へ進む。ステップS50が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS60でギアバックされたか否かを判定する。
【0050】
ステップS60が「YES」の場合、即ち、ギアバックされたと判定された場合は、ステップS70で液晶パネル2の表示を第6映像へ切り替え、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。ステップS60が「NO」の場合、即ち、ギアバックされていないと判定された場合も、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。
【0051】
第1サブルーチン(ステップS200)では、図7において、ステップS210で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。ステップS210が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、ステップS220で第5映像と第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS220が「YES」の場合、即ち、第5映像または第6映像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS230で液晶パネル2の表示を第5映像または第6映像から第1映像へ切り替える。
【0052】
ステップS220が「NO」の場合、即ち、第5映像と第6映像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS240で液晶パネル2の表示を第N映像から第(N+1)映像へ切り替える。例えば、ステップS220で第3映像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS240で液晶パネル2の表示を第3映像から第4映像へ切り替える。
【0053】
ステップS230またはS240で第1サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0054】
ステップS210が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、第1映像乃至第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されている状態(ステップS10が「YES」の状態)が維持されて、第1サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0055】
第2サブルーチン(ステップS300)では、図8において、ステップS310で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。ステップS310が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、ステップS320で液晶パネル2に第1映像を表示させて、第2サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0056】
ステップS310が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、映像及び情報画像のいずれもが液晶パネル2に表示されていない状態(砂嵐状の表示などの不定表示状態)が維持されて、第2サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。なお、この状態は、映像線11から受信した信号に基づいて液晶パネル2に表示させる状態であるが、第1映像信号乃至第6映像信号のいずれもが映像線11に入力していない状態であるため、液晶パネル2は、砂嵐状の表示などの不定表示となっている。
【0057】
しかしながら、車載LAN12が途絶して液晶パネル2が砂嵐状の表示などの不定表示となっている状態でも、第2スイッチ7を押圧すれば、ステップS310が「YES」の場合となって、ステップS320で液晶パネル2に第1映像を表示させことができる。
【0058】
第3サブルーチン(ステップS400)では、図9において、ステップS410で第1情報画像乃至第5情報画像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS410が「NO」の場合、即ち、第1情報画像乃至第5情報画像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS430で液晶パネル2の表示を第1情報画像へ切り替える。
【0059】
ステップS410が「YES」の場合、即ち、第1情報画像乃至第5情報画像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS420で第5情報画像が液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS420が「YES」の場合、即ち、第5情報画像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS430で液晶パネル2の表示を第5情報画像から第1情報画像へ切り替える。
【0060】
ステップS420が「NO」の場合、即ち、第5情報画像が液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS440で液晶パネル2の表示を第M情報画像から第(M+1)情報画像へ切り替える。例えば、ステップS420で第3情報画像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS440で液晶パネル2の表示を第3情報画像から第4情報画像へ切り替える。
【0061】
ステップS430またはS440で第3サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0062】
第4サブルーチン(ステップS500)では、図10において、ステップS510で第1映像乃至第5映像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS510が「NO」の場合、即ち、第1映像乃至第6映像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS630で液晶パネル2の表示を第1映像へ切り替える。
【0063】
ステップS510が「YES」の場合、即ち、第1映像乃至第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS520で第5映像または第6映像が液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS520が「YES」の場合、即ち、第5映像と第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS530で液晶パネル2の表示を第5映像または第6映像から第1映像へ切り替える。
【0064】
ステップS520が「NO」の場合、即ち、第5映像と第6映像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS540で液晶パネル2の表示を第N映像から第(N+1)映像へ切り替える。例えば、ステップS520で第3映像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS540で液晶パネル2の表示を第3映像から第4映像へ切り替える。
【0065】
ステップS530またはS540で第4サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0066】
以上のフローにおいて、情報画像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合、MPU3は、情報画像に必要な情報を外部ECU13から受信できなくなるため、情報画像を液晶パネルに表示できなくなる。しかし、ステップS30でMPU3が車載LAN12の途絶を判定し、ステップS310で第2スイッチ7を押圧すれば、液晶パネル2に第1映像を表示させることができる。
【0067】
一方、映像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合は、第1サブルーチン(ステップS200)において、液晶パネル2に映像を表示させることを維持できる。
【0068】
(作用効果)
次に、第1実施形態の車両用表示装置1の作用および効果を説明する。
【0069】
第1実施形態による車両用表示装置1では、特徴的構成として、MPU3は、車載LAN12が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、車載LAN12が途絶していると判定した際に、映像線11から受信されている信号に基づいて液晶パネル2に表示させる。このため、MPU3は、車載LAN12が途絶していると判定した際には、第2スイッチ7を操作して映像信号をONさせれば、映像線11から受信されている映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号のいずれか)に基づいて液晶パネル2に映像(第1映像乃至第5映像のいずれか)を表示させることができる。したがって、映像ON信号(第2スイッチ7によるスイッチ信号)をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0070】
また、MPU3は、映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、車載LAN12が途絶していると判定する。このため、簡単な制御で車載LAN12の途絶を判定できるため、制御を複雑化することなく、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0071】
また、第2スイッチ7は、複数の映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号)を順次切り替えてONさせると共に、映像ON信号(第2スイッチ7によるスイッチ信号)を出力するように構成され、MPU3は、映像ON信号を受信した際に、映像ON信号示す映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させる。例えば、MPU3は、第2スイッチ7から2回目のスイッチ信号を受信した際に、2回目のスイッチ信号が示す第2映像信号に基づいて第2映像を液晶パネル2に表示させる。
【0072】
このため、複数の映像を切り替えて液晶パネル2に表示させることができる。したがって、複数の映像を切り替えて表示できる車両用表示装置1において、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0073】
また、映像から切り替えて情報画像を液晶パネル2に表示させることができる。したがって、情報画像へ切り替えて表示できる車両用表示装置1において、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0074】
また、MPU3は、第1スイッチ5による切替操作の繰り返しに基づいて複数の情報表示像(第1情報画像乃至第5情報画像)を順次切り替えて液晶パネル2に表示させることができる。したがって、複数の情報表示像を切り替えて表示できる車両用表示装置1において、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0075】
(第2実施形態)
第1実施形態では、MPU3は、車載LAN12を通して映像ON信号を受信した際に、映像線11を通して受信された映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させ、かつ、車載LAN12が途絶していると判定した際に、映像線11から受信されている信号に基づいて液晶パネル2に表示させた。これに対して、図11に示す第2実施形態による車両用表示装置10では、MPU3は、映像線11へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されると共に、映像線11へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像線11から受信された映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させる。
【0076】
MPU3は、映像線11へ映像信号が入力されているか否かを判定できるように、図11に示す受信機41を映像線11と描画IC4の間に設けている。受信機41は、映像信号を受信した場合には描画IC4に映像信号を送信すると共に、映像信号を受信したことを示す信号SIをMPU3に送信するように構成されている。MPU3は、受信機41から信号SIを受信することによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定できる。
【0077】
したがって、第2実施形態では、映像ECU6は、第2スイッチ7からのスイッチ信号を受ける毎に、カメラ21〜25までこの順序で順次カメラ21〜25の作動を切り替え、第1映像信号から第5映像信号までこの順序で順次切り替えて、映像信号を映像線11及び受信機41を介して描画IC4へ送信する。受信機41は、映像信号を受信すると、映像信号を受信したことを示す信号SIをMPU3に送信する。
【0078】
MPU3は、受信機41から信号SIを受信することによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定して、液晶パネル2に映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、受信機41から受け取った映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号のいずれか)に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、例えば、第1映像を液晶パネル2に表示させる。
【0079】
次に、以上のように構成された車両用表示装置10において、MPU3が実行する制御フローを、図9,10,12に基づいて説明する。
【0080】
図示しないイグニッションスイッチがオンされて制御フローがスタートし、図12において、ステップS100で第1スイッチ(第1SW)5が押圧されたか否かを判定する。ステップS100が「YES」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されたと判定された場合は、第11サブルーチン(ステップS110)へ進む。ステップS100が「NO」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS120で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。
【0081】
ステップS120が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、第12サブルーチン(ステップS130)へ進む。ステップS120が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS140でギアバックされたか否かを判定する。
【0082】
ステップS140が「YES」の場合、即ち、ギアバックされたと判定された場合は、ステップS150で液晶パネル2の表示を第6映像へ切り替え、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。ステップS140が「NO」の場合、即ち、ギアバックされていないと判定された場合も、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。
【0083】
第11サブルーチン(ステップS110)は、図9に示す第3サブルーチン(ステップS400)と同一のため、この説明を省略する。なお、第11サブルーチンが終了すると、ステップS100へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0084】
第12サブルーチン(ステップS130)は、図10に示す第4サブルーチン(ステップS500)と同一のため、この説明を省略する。なお、第12サブルーチンが終了すると、ステップS100へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0085】
以上のフローにおいて、情報画像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合、MPU3は、情報画像に必要な情報を外部ECU13から受信できなくなるため、情報画像を液晶パネルに表示できなくなる。しかし、このような状態でも、第2スイッチ7を押圧することで、カメラ21を作動させてカメラからの第1映像信号を映像線11を通して受信機41へ、受信機41を経由して描画IC4へ送信することができる。
【0086】
第1映像信号を受信した受信機41は、映像信号を受信したことを示す信号SIをMPU3に送信する。MPU3は、受信機41から信号SIを受信することによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定して、液晶パネル2に映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、受信機41を経由して受け取った第1映像信号に基づいてTFTのゲート電圧を制御して第1映像を液晶パネル2に表示させる。
【0087】
一方、映像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合は、車載LAN12の途絶とは無関係に、映像線11のみを利用して映像を液晶パネル2に表示させているため、液晶パネル2に映像を表示させることを維持できる。
【0088】
したがって、本実施形態による車両用表示装置10では、MPU3は、映像線11へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されると共に、映像線11へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像線11を通して受信されている映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させることができる。このため、車載LAN12の途絶とは無関係に、映像線11のみを利用して映像を液晶パネル2に表示させることができる。したがって、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0089】
なお、上述のように、受信機41は、映像信号が受信したことを示す信号SIをMPU3を送信するように構成されたものでなくても、映像信号を受信しない場合に映像信号を受信していないことを示す信号SFをMPU3を送信するものとすることも可能である。MPU3は、信号SFを受信機41から受信しないことによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定できる。
【0090】
また、受信機41の機能を、描画IC4に持たせるようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0091】
1,10 車両用表示装置、2 液晶パネル(表示手段、パネル)
3 MPU(制御手段)、4 描画IC、41 受信機
5 第1スイッチ(情報切替手段、第1SW)、6 映像ECU
7 第2スイッチ(映像切替手段、第2SW)、11 映像線
12 車載LAN(通信線)、13 外部ECU、20 自車両、21〜26 カメラ
27,28 サイドミラー
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車両の周辺監視用の映像を表示可能な車両用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、航続可能距離や、平均燃費や、ルート案内情報等の自車両に関連する複数の情報を表す複数の情報画像を切り替えて液晶パネルに表示させると共に、これらの情報画像から自車両の後方等の映像へ切り替えて液晶パネルに表示させる車両用表示装置が実用化されている。このような車両用表示装置は、情報画像切り替え用の情報切替スイッチと、映像切り替え用の映像切替スイッチと、情報切替スイッチからの操作信号や映像切替スイッチからの映像ON信号に基づいて情報画像や映像を切り替えて液晶パネルに表示させる制御装置を備えている。
【0003】
一般に、制御装置は、エンジンECUやナビゲーションECU等の外部ECUと、車載LAN(通信)を介して多重通信が可能に構成され、情報画像のための各種情報信号、および、映像切替スイッチの映像ON信号を、通信線を通して受信するように構成されている。一方、カメラが撮影している映像を表す映像信号は、映像線を通して受信され、制御装置は、映像線を通して受信された映像信号に基づいて液晶パネルに映像を表示させるように構成されている。
【0004】
このため、通信線が途絶した場合、制御装置は、外部ECUから各種情報信号を受信できなくなるため、液晶パネルに各種情報画像を表示させることができなくなる。また、映像線を通して映像信号を受信可能な状態であっても、通信線が途絶した場合、制御装置は、映像切替スイッチの映像ON信号を受信できなくなるため、液晶パネルに映像を表示させることができなくなる。
【0005】
これに対して、制御装置が映像切替スイッチの映像ON信号を直接受信するように構成された車両用表示装置が開示されている(特許文献1を参照)。このため、通信線が途絶した場合でも、制御装置は、映像切替スイッチの映像ON信号を受信できるため、液晶パネルに映像を表示させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−145241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
車両用表示装置では、限られたスペースで多くの情報や映像を切り替えて液晶パネルに表示する必要があるため、可能な限り通信線を通して、各種信号を制御装置が受信するように構成して、車両用表示装置の構成を簡素化することが求められている。これに対して、特許文献1で開示されている車両用表示装置では、制御装置が映像切替スイッチの映像ON信号を直接受信するために専用の電気的接続線(専用線)が必要となり、このため、構成が複雑化するという問題が生じている。
【0008】
本発明は、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示可能な車両用表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、映像線を通して受信された映像信号に基づいて映像を表示可能な表示手段と、映像ON信号を通信線を通して受信すると共に、映像ON信号を受信した際に、映像信号に基づいて映像を表示手段に表示させる制御手段と、を備え、制御手段は、通信線が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、通信線が途絶していると判定した際に、映像線を通して受信されている信号に基づいて表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、制御手段は、通信線が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、通信線が途絶していると判定した際に、映像線から受信されている信号に基づいて表示手段に表示させる。このため、制御手段は、通信線が途絶していると判定した際には、映像切替手段を操作して映像信号をONさせれば、映像線から受信されている映像信号に基づいて表示手段に映像を表示させることができる。したがって、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、データを識別するためのIDとデータとからなる通信データであって映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、通信線が途絶していると判定することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、制御手段は、映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、通信線が途絶していると判定する。このため、簡単な制御で通信途絶を判定できるため、制御を複雑化することなく、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、映像は、自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、映像切替手段は、複数の監視映像をそれぞれ表す複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせると共に、複数の監視映像信号の内いずれの監視映像信号をONさせたかを示す監視映像ON信号を出力するように構成され、表示手段は、映像線を通して受信された監視映像信号に基づいて監視映像を表示可能に構成され、制御手段は、監視映像ON信号を通信線を通して受信した際に、監視映像ON信号が示す監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、映像切替手段は、複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせると共に、監視映像ON信号を出力するように構成され、制御手段は、監視映像ON信号を受信した際に、監視映像ON信号が示す監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させる。このため、複数の監視映像を切り替えて表示手段に表示させることができる。したがって、複数の監視映像を切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、映像線を通して受信された映像信号に基づいて映像を表示可能な表示手段と、映像線へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されていると共に、映像線へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像信号に基づいて映像を表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、制御手段は、映像線へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されていると共に、映像線へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像線から受信された映像信号に基づいて映像を表示手段に表示させる。このため、通信線の途絶とは無関係に、映像線のみを利用して映像を表示手段に表示させることができる。したがって、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、映像は、自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、映像切替手段は、複数の監視映像をそれぞれ表す複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせるように構成され、表示手段は、映像線を通して受信された監視映像信号に基づいて監視映像を表示可能に構成され、制御手段は、映像線へ監視映像信号が入力されていると判定した際に、監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、映像切替手段は、複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせるように構成され、制御手段は、映像線へ監視映像信号が入力されていると判定した際に監視映像信号に基づいて監視映像を表示手段に表示させる。このため、複数の監視映像を切り替えて表示手段に表示させることができる。したがって、複数の監視映像を切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、自車両に関連する情報を表す情報画像へ映像から切り替える情報切替手段を備え、制御手段は、情報切替手段による切替操作に基づいて、映像から切り替えて情報画像を表示手段に表示させることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、映像から切り替えて情報画像を表示手段に表示させることができる。したがって、情報画像へ切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、情報画像は、自車両に関連する複数の情報をそれぞれ示す複数の情報表示像からなり、情報切替手段は、複数の情報表示像を順次切り替えるように構成され、制御手段は、情報切替手段による切替操作の繰り返しに基づいて複数の情報表示像を順次切り替えて表示手段に表示させることを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、制御手段は、情報切替手段による切替操作の繰り返しに基づいて複数の情報表示像を順次切り替えて表示手段に表示させることができる。したがって、複数の情報表示像を切り替えて表示できる車両用表示装置において、映像ON信号を受信するための専用線を設けないで、通信が途絶しても映像を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態による車両用表示装置の回路構成図である。
【図2】図1に示す液晶パネルの表示例を示す正面図である。
【図3】図1に示す第1スイッチによる情報画像の切替を説明するフロ−チャートである。
【図4】図1に示すカメラの配置を示す模式的平面図である。
【図5】図1に示す第2スイッチによるカメラ映像の切替を説明するフロ−チャートである。
【図6】図1に示すMPUの作動を説明するフロ−チャートである。
【図7】図6に示す第1サブルーチンのフロ−チャートである。
【図8】図6に示す第2サブルーチンのフロ−チャートである。
【図9】図6に示す第3サブルーチンのフロ−チャートである。
【図10】図6に示す第4サブルーチンのフロ−チャートである。
【図11】本発明の第2実施形態による車両用表示装置の回路構成図である。
【図12】図11に示すMPUの作動を説明するフロ−チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、図中の互いに同一若しくは均等である部分には、同一符号を付している。
【0026】
(第1実施形態)
図1に示す車両用表示装置1は、液晶パネル(パネル)2、第1スイッチ(第1SW)5、第2スイッチ(第2SW)7、MPU(マイクロプロセッサユニット)3、描画IC4、および、映像ECU6を備える。
【0027】
液晶パネル2は、自車両に関連する情報を示す複数の情報表示像、および、自車両の周辺監視用の複数の監視映像を切り替えて表示可能なものである。なお、以下の説明では、複数の情報表示像を情報画像と総称すると共に、情報表示像を情報画像と略称する。また、複数の監視映像を映像と総称すると共に、監視映像を映像と略称する。
【0028】
液晶パネル2は、マトリックス状に配列した複数の画素と、薄膜トランジスタ(TFT)とを備え、TFTによって駆動されるタイプのアクティブマトリックス方式の液晶パネルである。また、各画素は、赤色画素と緑色画素と青色画素を内蔵し、TFTのゲートに電圧を印加することによって各画素において赤色画素と緑色画素と青色画素に印加する電圧を制御し、これにより、各画素において赤色画素と緑色画素と青色画素の各光透過率を制御する。
【0029】
白色光を発する発光ダイオードが、液晶パネル2の背後に配置されて液晶パネル2を透過照明する。赤色画素と緑色画素と青色画素の各光透過率が制御されている各画素を発光ダイオードが透過照明することによって、液晶パネル2にフルカラー表示をさせ、これにより、後述する情報画像や映像を液晶パネル2に表示させる。
【0030】
エンジンECUやナビゲーションECU等の外部ECU13とMPU3と映像ECU6は、車載LAN12を介して多重通信が可能に構成されている。自車両に関連する情報には、航続可能距離や、平均燃費や、ルート案内情報等があり、情報画像を液晶パネル2に表示させる際に、MPU3は、液晶パネル2に表示させる情報画像に必要な情報を、車載LAN12を通して外部ECU13から受け取る。MPU3は、受け取った情報に基づいて液晶パネル2に情報画像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って情報画像の描画信号を生成し、この描画信号に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、例えば、図2に示す第1情報画像を液晶パネル2に表示させる。
【0031】
第1スイッチ5は、押圧(プッシュ)式のスイッチであり、1プッシュする毎に、スイッチ信号を発するように構成され、複数の情報画像を切り替えるためのスイッチである。第1スイッチ5は、MPU3に電気的に接続されている。MPU3は、第1スイッチ5からのスイッチ信号を受ける毎に、図3に示すように、第1情報画像から第5情報画像までこの順序で順次切り替えて液晶パネル2に表示させるように構成されている。第1スイッチ5から6回目のスイッチ信号を受けると、第5情報画像から第1情報画像に戻るように構成されている。
【0032】
例えば、図2に示す第1情報画像を表示する際には、MPU3は、第1情報画像に必要な時間、外気温、航続可能距離、平均燃費、及び瞬間燃費の各情報を、車載LAN12を通して外部ECU13から受け取って、第1情報画像を液晶パネル2に表示させる。MPU3は、第1スイッチ5から2回目のスイッチ信号を受けると、第1情報画像から第2情報画像に切り替えるため、第2情報画像に必要な情報を外部ECU13から受け取って、第2情報画像を液晶パネル2に表示させる。
【0033】
一方、自車両20の周辺監視用の複数の映像には、図4において、カメラ21が撮影している左側後方の第1映像、カメラ22が撮影している右側後方の第2映像、カメラ23が撮影している後方側の左端部の第3映像、カメラ24が撮影している後方側の右端部の第4映像、カメラ25が撮影している前方の第5映像、および、カメラ26が撮影している後方の第6映像がある。
【0034】
カメラ21は、左サイドミラー27に取り付けられ、カメラ22は、右サイドミラー28に取り付けられている。カメラ23は、自車両20の後方側左端部に取り付けられ、カメラ24は、自車両20の後方側右端部に取り付けられている。カメラ25は、自車両20のフロント部分に取り付けられ、カメラ26は、自車両20の後方側中央部に取り付けられている。
【0035】
第2スイッチ7は、押圧(プッシュ)式のスイッチであり、1プッシュする毎に、スイッチ信号を発するように構成され、映像ECU6に電気的に接続されている。第2スイッチ7は、複数の映像(第1映像乃至第5映像)を切り替えるためのスイッチである。第2スイッチ7は、情報画像(第1情報画像乃至第5情報画像のいずれか)から第1映像に切り替えるスイッチでもある。反対に、第1スイッチ5は、映像(第1映像乃至第6映像のいずれか)から第1情報画像に切り替えるスイッチでもある。
【0036】
カメラ21〜25は、映像ECU6に電気的に接続され、映像ECU6は、第2スイッチ7からのスイッチ信号を受ける毎に、カメラ21〜25までこの順序で順次カメラ21〜25の作動を切り替え、且つ、図5に示すように、第1映像を表す第1映像信号から第5映像を表す第5映像信号までこの順序で順次切り替えて入力するように構成されている。第2スイッチ7から6回目のスイッチ信号を受けると、カメラ25からカメラ21へ作動を切り替えて、カメラ25の作動を停止すると共にカメラ21を作動させる。これにより、映像ECU6は、第2スイッチ7から6回目のスイッチ信号を受けると、第5映像信号から第1映像信号に戻して第1映像信号を入力する。
【0037】
すなわち、第2スイッチ7は、複数の映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号)を順次切り替えてONさせると共に、複数の映像信号の内いずれの映像信号をONさせたかを示す映像ON信号を、つまり、第2スイッチ7により複数の映像(第1映像乃至第5映像)のいずれの映像に切り替えたかを示す映像ON信号を出力するように構成されているといえる。例えば、第3映像信号をONさせたことを示す映像ON信号は、つまり、第3映像に切り替えたことを示す映像ON信号は、第2スイッチ7による3回目のスイッチ信号といえる。
【0038】
映像ECU6は、映像線11を通して描画IC4に第1映像信号乃至第5映像信号を送信可能に構成され、かつ、第2スイッチ7により複数の映像(第1映像乃至第5映像)のいずれの映像に切り替えられているかを示す映像ON信号を、車載LAN12を通してMPU3へ送信可能に構成されている。MPU3は、受け取った映像ON信号に基づいて液晶パネル2に映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、映像ECU6から受け取った映像信号(映像ON信号が示す第1映像信号乃至第5映像信号のいずれか)に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、例えば、第1映像を液晶パネル2に表示させる。
【0039】
なお、自車両20のギアをギアバックにチェンジした場合には、カメラ26の第6映像へ切り替えるように構成されている。具体的には、ギアバックにチェンジすると、ギアバック信号が、車載LAN12を通して外部ECU13から、映像ECU6とMPU3へ送信される。映像ECU6は、ギアバック信号に基づいて、カメラ26を作動させて、カメラ26の第6映像を表す第6映像信号を入力し、映像線11を通して描画IC4に第6映像信号を送信する。MPU3は、受け取ったギアバック信号に基づいて液晶パネル2に第6映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、映像ECU6から受け取った第6映像信号に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、第6映像を液晶パネル2に表示させる。
【0040】
以上、車両用表示装置1の基本的構成について説明した。以下、車両用表示装置1の特徴的構成について説明する。
【0041】
(特徴的構成)
MPU3は、車載LAN12が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、車載LAN12が途絶していると判定した際に、描画IC4が映像線11から受信している信号に基づいて液晶パネル2に表示させるように構成されている。
【0042】
車載LAN12が途絶しているか否かは、データを識別するためのIDとデータとからなる複数の通信データを、予め設定された判定時間内に(例えば、10秒間で)MPU3が受信しないか受信しているかによって、MPU3が判定する。複数の通信データのいずれをも判定時間内にMPU3が受信しない場合に、MPU3は、車載LAN12が途絶していると判定する。複数の通信データのいずれかを判定時間内にMPU3が受信した場合に、MPU3は、車載LAN12が途絶していないと判定する。複数の通信データは、車載LAN12を通してMPU3に受信されるものであり、第2スイッチ7からの映像ON信号や、外部ECU13からの外気温、航続可能距離、平均燃費、及び瞬間燃費等を表す各情報信号が該当する。
【0043】
液晶パネル2は、請求項に記載の表示手段に相当し、MPU3は、請求項に記載の制御手段に相当し、車載LAN12は、請求項に記載の通信線に相当する。第1スイッチ5は、請求項に記載の情報切替手段に相当し、第2スイッチ7は、請求項に記載の映像切替手段に相当する。第1映像乃至第5映像は、請求項に記載の監視映像に相当し、第1映像信号乃至第5映像信号は、請求項に記載の監視映像信号に相当し、第2スイッチ7のスイッチ信号は、請求項に記載の映像ON信号および監視映像ON信号に相当し、第1情報画像乃至第5情報画像は、請求項に記載の情報表示像に相当する。
【0044】
次に、以上のように構成された車両用表示装置1において、MPU3が実行する制御フローを、図6〜9に基づいて説明する。
【0045】
図示しないイグニッションスイッチがオンされて制御フローがスタートし、図6において、ステップS10で第1映像乃至第5映像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。
【0046】
ステップS10が「YES」の場合、即ち、第1映像乃至第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS20で車載LAN12が途絶しているか否かを判定する。ステップS20が「YES」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していると判定された場合は、第1サブルーチン(ステップS200)へ進む。ステップS20が「NO」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していないと判定された場合は、ステップS40で第1スイッチ(第1SW)5が押圧されたか否かを判定する。
【0047】
ステップS10が「NO」の場合、即ち、第1情報画像乃至第6情報画像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS30で車載LAN12が途絶しているか否かを判定する。ステップS30が「YES」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していると判定された場合は、第2サブルーチン(ステップS300)へ進む。ステップS30が「NO」の場合、即ち、車載LAN12が途絶していないと判定された場合は、ステップS40で第1スイッチ(第1SW)5が押圧されたか否かを判定する。
【0048】
ステップS40が「YES」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されたと判定された場合は、第3サブルーチン(ステップS400)へ進む。ステップS40が「NO」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS50で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。
【0049】
ステップS50が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、第4サブルーチン(ステップS500)へ進む。ステップS50が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS60でギアバックされたか否かを判定する。
【0050】
ステップS60が「YES」の場合、即ち、ギアバックされたと判定された場合は、ステップS70で液晶パネル2の表示を第6映像へ切り替え、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。ステップS60が「NO」の場合、即ち、ギアバックされていないと判定された場合も、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。
【0051】
第1サブルーチン(ステップS200)では、図7において、ステップS210で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。ステップS210が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、ステップS220で第5映像と第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS220が「YES」の場合、即ち、第5映像または第6映像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS230で液晶パネル2の表示を第5映像または第6映像から第1映像へ切り替える。
【0052】
ステップS220が「NO」の場合、即ち、第5映像と第6映像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS240で液晶パネル2の表示を第N映像から第(N+1)映像へ切り替える。例えば、ステップS220で第3映像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS240で液晶パネル2の表示を第3映像から第4映像へ切り替える。
【0053】
ステップS230またはS240で第1サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0054】
ステップS210が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、第1映像乃至第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されている状態(ステップS10が「YES」の状態)が維持されて、第1サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0055】
第2サブルーチン(ステップS300)では、図8において、ステップS310で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。ステップS310が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、ステップS320で液晶パネル2に第1映像を表示させて、第2サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0056】
ステップS310が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、映像及び情報画像のいずれもが液晶パネル2に表示されていない状態(砂嵐状の表示などの不定表示状態)が維持されて、第2サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。なお、この状態は、映像線11から受信した信号に基づいて液晶パネル2に表示させる状態であるが、第1映像信号乃至第6映像信号のいずれもが映像線11に入力していない状態であるため、液晶パネル2は、砂嵐状の表示などの不定表示となっている。
【0057】
しかしながら、車載LAN12が途絶して液晶パネル2が砂嵐状の表示などの不定表示となっている状態でも、第2スイッチ7を押圧すれば、ステップS310が「YES」の場合となって、ステップS320で液晶パネル2に第1映像を表示させことができる。
【0058】
第3サブルーチン(ステップS400)では、図9において、ステップS410で第1情報画像乃至第5情報画像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS410が「NO」の場合、即ち、第1情報画像乃至第5情報画像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS430で液晶パネル2の表示を第1情報画像へ切り替える。
【0059】
ステップS410が「YES」の場合、即ち、第1情報画像乃至第5情報画像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS420で第5情報画像が液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS420が「YES」の場合、即ち、第5情報画像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS430で液晶パネル2の表示を第5情報画像から第1情報画像へ切り替える。
【0060】
ステップS420が「NO」の場合、即ち、第5情報画像が液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS440で液晶パネル2の表示を第M情報画像から第(M+1)情報画像へ切り替える。例えば、ステップS420で第3情報画像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS440で液晶パネル2の表示を第3情報画像から第4情報画像へ切り替える。
【0061】
ステップS430またはS440で第3サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0062】
第4サブルーチン(ステップS500)では、図10において、ステップS510で第1映像乃至第5映像のいずれかが液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS510が「NO」の場合、即ち、第1映像乃至第6映像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS630で液晶パネル2の表示を第1映像へ切り替える。
【0063】
ステップS510が「YES」の場合、即ち、第1映像乃至第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS520で第5映像または第6映像が液晶パネル2に表示されているか否かを判定する。ステップS520が「YES」の場合、即ち、第5映像と第6映像のいずれかが液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS530で液晶パネル2の表示を第5映像または第6映像から第1映像へ切り替える。
【0064】
ステップS520が「NO」の場合、即ち、第5映像と第6映像のいずれもが液晶パネル2に表示されていないと判定された場合は、ステップS540で液晶パネル2の表示を第N映像から第(N+1)映像へ切り替える。例えば、ステップS520で第3映像が液晶パネル2に表示されていると判定された場合は、ステップS540で液晶パネル2の表示を第3映像から第4映像へ切り替える。
【0065】
ステップS530またはS540で第4サブルーチンを終了し、ステップS10へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0066】
以上のフローにおいて、情報画像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合、MPU3は、情報画像に必要な情報を外部ECU13から受信できなくなるため、情報画像を液晶パネルに表示できなくなる。しかし、ステップS30でMPU3が車載LAN12の途絶を判定し、ステップS310で第2スイッチ7を押圧すれば、液晶パネル2に第1映像を表示させることができる。
【0067】
一方、映像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合は、第1サブルーチン(ステップS200)において、液晶パネル2に映像を表示させることを維持できる。
【0068】
(作用効果)
次に、第1実施形態の車両用表示装置1の作用および効果を説明する。
【0069】
第1実施形態による車両用表示装置1では、特徴的構成として、MPU3は、車載LAN12が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、車載LAN12が途絶していると判定した際に、映像線11から受信されている信号に基づいて液晶パネル2に表示させる。このため、MPU3は、車載LAN12が途絶していると判定した際には、第2スイッチ7を操作して映像信号をONさせれば、映像線11から受信されている映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号のいずれか)に基づいて液晶パネル2に映像(第1映像乃至第5映像のいずれか)を表示させることができる。したがって、映像ON信号(第2スイッチ7によるスイッチ信号)をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0070】
また、MPU3は、映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、車載LAN12が途絶していると判定する。このため、簡単な制御で車載LAN12の途絶を判定できるため、制御を複雑化することなく、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0071】
また、第2スイッチ7は、複数の映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号)を順次切り替えてONさせると共に、映像ON信号(第2スイッチ7によるスイッチ信号)を出力するように構成され、MPU3は、映像ON信号を受信した際に、映像ON信号示す映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させる。例えば、MPU3は、第2スイッチ7から2回目のスイッチ信号を受信した際に、2回目のスイッチ信号が示す第2映像信号に基づいて第2映像を液晶パネル2に表示させる。
【0072】
このため、複数の映像を切り替えて液晶パネル2に表示させることができる。したがって、複数の映像を切り替えて表示できる車両用表示装置1において、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0073】
また、映像から切り替えて情報画像を液晶パネル2に表示させることができる。したがって、情報画像へ切り替えて表示できる車両用表示装置1において、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0074】
また、MPU3は、第1スイッチ5による切替操作の繰り返しに基づいて複数の情報表示像(第1情報画像乃至第5情報画像)を順次切り替えて液晶パネル2に表示させることができる。したがって、複数の情報表示像を切り替えて表示できる車両用表示装置1において、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0075】
(第2実施形態)
第1実施形態では、MPU3は、車載LAN12を通して映像ON信号を受信した際に、映像線11を通して受信された映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させ、かつ、車載LAN12が途絶していると判定した際に、映像線11から受信されている信号に基づいて液晶パネル2に表示させた。これに対して、図11に示す第2実施形態による車両用表示装置10では、MPU3は、映像線11へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されると共に、映像線11へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像線11から受信された映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させる。
【0076】
MPU3は、映像線11へ映像信号が入力されているか否かを判定できるように、図11に示す受信機41を映像線11と描画IC4の間に設けている。受信機41は、映像信号を受信した場合には描画IC4に映像信号を送信すると共に、映像信号を受信したことを示す信号SIをMPU3に送信するように構成されている。MPU3は、受信機41から信号SIを受信することによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定できる。
【0077】
したがって、第2実施形態では、映像ECU6は、第2スイッチ7からのスイッチ信号を受ける毎に、カメラ21〜25までこの順序で順次カメラ21〜25の作動を切り替え、第1映像信号から第5映像信号までこの順序で順次切り替えて、映像信号を映像線11及び受信機41を介して描画IC4へ送信する。受信機41は、映像信号を受信すると、映像信号を受信したことを示す信号SIをMPU3に送信する。
【0078】
MPU3は、受信機41から信号SIを受信することによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定して、液晶パネル2に映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、受信機41から受け取った映像信号(第1映像信号乃至第5映像信号のいずれか)に基づいてTFTのゲート電圧を制御して、例えば、第1映像を液晶パネル2に表示させる。
【0079】
次に、以上のように構成された車両用表示装置10において、MPU3が実行する制御フローを、図9,10,12に基づいて説明する。
【0080】
図示しないイグニッションスイッチがオンされて制御フローがスタートし、図12において、ステップS100で第1スイッチ(第1SW)5が押圧されたか否かを判定する。ステップS100が「YES」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されたと判定された場合は、第11サブルーチン(ステップS110)へ進む。ステップS100が「NO」の場合、即ち、第1スイッチ5が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS120で第2スイッチ(第2SW)7が押圧されたか否かを判定する。
【0081】
ステップS120が「YES」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されたと判定された場合は、第12サブルーチン(ステップS130)へ進む。ステップS120が「NO」の場合、即ち、第2スイッチ7が押圧されなかったと判定された場合は、ステップS140でギアバックされたか否かを判定する。
【0082】
ステップS140が「YES」の場合、即ち、ギアバックされたと判定された場合は、ステップS150で液晶パネル2の表示を第6映像へ切り替え、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。ステップS140が「NO」の場合、即ち、ギアバックされていないと判定された場合も、ステップS10へ戻って以上のステップを繰り返す。
【0083】
第11サブルーチン(ステップS110)は、図9に示す第3サブルーチン(ステップS400)と同一のため、この説明を省略する。なお、第11サブルーチンが終了すると、ステップS100へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0084】
第12サブルーチン(ステップS130)は、図10に示す第4サブルーチン(ステップS500)と同一のため、この説明を省略する。なお、第12サブルーチンが終了すると、ステップS100へ戻って上述のステップを繰り返す。
【0085】
以上のフローにおいて、情報画像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合、MPU3は、情報画像に必要な情報を外部ECU13から受信できなくなるため、情報画像を液晶パネルに表示できなくなる。しかし、このような状態でも、第2スイッチ7を押圧することで、カメラ21を作動させてカメラからの第1映像信号を映像線11を通して受信機41へ、受信機41を経由して描画IC4へ送信することができる。
【0086】
第1映像信号を受信した受信機41は、映像信号を受信したことを示す信号SIをMPU3に送信する。MPU3は、受信機41から信号SIを受信することによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定して、液晶パネル2に映像を表示させる命令コマンドを、描画IC4に送信する。描画IC4は、このコマンドに従って、受信機41を経由して受け取った第1映像信号に基づいてTFTのゲート電圧を制御して第1映像を液晶パネル2に表示させる。
【0087】
一方、映像を液晶パネル2に表示させている状態で車載LAN12の途絶が生じた場合は、車載LAN12の途絶とは無関係に、映像線11のみを利用して映像を液晶パネル2に表示させているため、液晶パネル2に映像を表示させることを維持できる。
【0088】
したがって、本実施形態による車両用表示装置10では、MPU3は、映像線11へ映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されると共に、映像線11へ映像信号が入力されていると判定した際に、映像線11を通して受信されている映像信号に基づいて映像を液晶パネル2に表示させることができる。このため、車載LAN12の途絶とは無関係に、映像線11のみを利用して映像を液晶パネル2に表示させることができる。したがって、映像ON信号をMPU3が受信するための専用線を設けないで、車載LAN12が途絶しても映像を液晶パネル2に表示できる。
【0089】
なお、上述のように、受信機41は、映像信号が受信したことを示す信号SIをMPU3を送信するように構成されたものでなくても、映像信号を受信しない場合に映像信号を受信していないことを示す信号SFをMPU3を送信するものとすることも可能である。MPU3は、信号SFを受信機41から受信しないことによって映像線11へ映像信号が入力されていると判定できる。
【0090】
また、受信機41の機能を、描画IC4に持たせるようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0091】
1,10 車両用表示装置、2 液晶パネル(表示手段、パネル)
3 MPU(制御手段)、4 描画IC、41 受信機
5 第1スイッチ(情報切替手段、第1SW)、6 映像ECU
7 第2スイッチ(映像切替手段、第2SW)、11 映像線
12 車載LAN(通信線)、13 外部ECU、20 自車両、21〜26 カメラ
27,28 サイドミラー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、前記映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、
映像線を通して受信された前記映像信号に基づいて前記映像を表示可能な表示手段と、
前記映像ON信号を通信線を通して受信すると共に、前記映像ON信号を受信した際に、前記映像信号に基づいて前記映像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記通信線が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、前記通信線が途絶していると判定した際に、前記映像線を通して受信されている信号に基づいて前記表示手段に表示させることを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
前記制御手段は、データを識別するためのIDと前記データとからなる通信データであって前記映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、前記通信線が途絶していると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記映像は、前記自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、
前記映像切替手段は、前記複数の監視映像をそれぞれ表す前記複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせると共に、前記複数の監視映像信号の内いずれの監視映像信号をONさせたかを示す監視映像ON信号を出力するように構成され、
前記表示手段は、前記映像線を通して受信された前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を表示可能に構成され、
前記制御手段は、前記監視映像ON信号を前記通信線を通して受信した際に、前記監視映像ON信号が示す前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、前記映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、
映像線を通して受信された前記映像信号に基づいて前記映像を表示可能な表示手段と、
映像線へ前記映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されていると共に、前記映像線へ前記映像信号が入力されていると判定した際に、前記映像信号に基づいて前記映像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする車両用表示装置。
【請求項5】
前記映像は、前記自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、
前記映像切替手段は、前記複数の監視映像をそれぞれ表す前記複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせるように構成され、
前記表示手段は、前記映像線を通して受信された前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を表示可能に構成され、
前記制御手段は、前記映像線へ前記監視映像信号が入力されていると判定した際に、前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項4に記載の車両用表示装置。
【請求項6】
前記自車両に関連する情報を表す情報画像へ前記映像から切り替える情報切替手段を備え、
前記制御手段は、前記情報切替手段による切替操作に基づいて、前記映像から切り替えて前記情報画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
前記情報画像は、前記自車両に関連する複数の情報をそれぞれ示す前記複数の情報表示像からなり、
前記情報切替手段は、前記複数の情報表示像を順次切り替えるように構成され、
前記制御手段は、前記情報切替手段による前記切替操作の繰り返しに基づいて前記複数の情報表示像を順次切り替えて前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項6に記載の車両用表示装置。
【請求項1】
自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、前記映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、
映像線を通して受信された前記映像信号に基づいて前記映像を表示可能な表示手段と、
前記映像ON信号を通信線を通して受信すると共に、前記映像ON信号を受信した際に、前記映像信号に基づいて前記映像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記通信線が途絶しているか否かを判定するように構成されていると共に、前記通信線が途絶していると判定した際に、前記映像線を通して受信されている信号に基づいて前記表示手段に表示させることを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
前記制御手段は、データを識別するためのIDと前記データとからなる通信データであって前記映像ON信号を包含する複数の通信データのいずれをも、予め設定された判定時間内に入力しなかったと判定した場合に、前記通信線が途絶していると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記映像は、前記自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、
前記映像切替手段は、前記複数の監視映像をそれぞれ表す前記複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせると共に、前記複数の監視映像信号の内いずれの監視映像信号をONさせたかを示す監視映像ON信号を出力するように構成され、
前記表示手段は、前記映像線を通して受信された前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を表示可能に構成され、
前記制御手段は、前記監視映像ON信号を前記通信線を通して受信した際に、前記監視映像ON信号が示す前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
自車両の周辺監視用の映像を表す映像信号をONさせると共に、前記映像信号をONさせたことを示す映像ON信号を出力する映像切替手段と、
映像線を通して受信された前記映像信号に基づいて前記映像を表示可能な表示手段と、
映像線へ前記映像信号が入力されているか否かを判定するように構成されていると共に、前記映像線へ前記映像信号が入力されていると判定した際に、前記映像信号に基づいて前記映像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする車両用表示装置。
【請求項5】
前記映像は、前記自車両の複数の周辺監視用の監視映像からなり、
前記映像切替手段は、前記複数の監視映像をそれぞれ表す前記複数の監視映像信号を順次切り替えてONさせるように構成され、
前記表示手段は、前記映像線を通して受信された前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を表示可能に構成され、
前記制御手段は、前記映像線へ前記監視映像信号が入力されていると判定した際に、前記監視映像信号に基づいて前記監視映像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項4に記載の車両用表示装置。
【請求項6】
前記自車両に関連する情報を表す情報画像へ前記映像から切り替える情報切替手段を備え、
前記制御手段は、前記情報切替手段による切替操作に基づいて、前記映像から切り替えて前記情報画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
前記情報画像は、前記自車両に関連する複数の情報をそれぞれ示す前記複数の情報表示像からなり、
前記情報切替手段は、前記複数の情報表示像を順次切り替えるように構成され、
前記制御手段は、前記情報切替手段による前記切替操作の繰り返しに基づいて前記複数の情報表示像を順次切り替えて前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項6に記載の車両用表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−215033(P2010−215033A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61827(P2009−61827)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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