説明

車両用道路形状認識方法及び装置、記録媒体

【課題】より正確な道路形状を頻度良く算出することができる車両用道路形状認識方法及び装置、記録媒体を提供する。
【解決手段】道路における停止物の中から反射体の物体単位データを抽出し、抽出した反射体の物体単位データに基づいて反射体の列を通る円を近似することにより道路形状推定Rを算出し、この道路形状推定Rを用いて道路形状を認識する。この一連の処理を所定の周期で繰り返し実行する。そして、反射体の物体単位データを抽出する際には、前回周期で抽出した反射体の物体単位データのうち、前回周期で算出した道路形状推定Rを基準とした径方向の所定範囲内に位置するものを今回周期の抽出処理で抽出した反射体の物体単位データに追加する。また、道路形状認識を行う際には、データ追加後の反射体の物体単位データに基づいて道路形状推定Rを算出し、この道路形状推定Rを用いて道路形状を認識する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用道路形状認識方法及び装置、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、制御対象物を判断するため、センサが検出した前方物標の位置(距離、横位置)と操舵角やヨーレートに基づいて得た自車の旋回状態と自車速とに基づいて、自車走行路のカーブ半径からその走行路上に認識物標が存在する確率である自車線確率瞬時値を算出する方法が知られている。そして、補正された自車線確率瞬時値を用いて所定のフィルタ処理などを施して自車線確率を算出し、その自車線確率に基づいて先行車を選択する。
【0003】
しかしながら、実際の制御対象物が走行している道路形状と自車の旋回状態とはずれがある。そこで、例えば特許文献1では、道路に停止物が存在する場合には停止物からもカーブ半径を算出し、この停止物に基づくカーブ半径を用いて自車に基づくカーブ半径を補正する方法が提案されている。そして、補正したカーブ半径に基づいて自車線確率瞬時値を算出すると共にこの自車線確率瞬時値を用いて自車線確率を算出し、この自車線確率に基づいて先行車を選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−328451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように停止物を認識し、停止物に基づいて算出したカーブ半径を道路形状認識に用いることが一般的である。しかしながら、先行車が存在していることにより停止物を検出することが困難な場合や、停止物の絶対数が足りない場合等があり、停止物に基づくカーブ半径を精度良く算出できず、ひいては正確な道路形状を頻度良く算出できない可能性がある。
【0006】
本発明は上記点に鑑み、より正確な道路形状を頻度良く算出することができる車両用道路形状認識方法及び装置、記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車幅方向の所定角度範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に基づいて車両周囲の道路形状を認識するにあたり、次のように認識を行う。つまり、反射波に基づいて、少なくとも物体までの距離を含む物体単位データを車幅方向角度に対応して取得すると共に、反射波に基づいて得た物体の相対速度及び自車速に基づいて移動物か停止物という認識種別を判定する。そして、この認識種別の判定結果に基づいて、停止物の中から道路に沿って設置された反射体の物体単位データを抽出する。この後、抽出処理で抽出された反射体の物体単位データに基づいて反射体の列を通る円を近似することにより道路形状推定カーブ半径を算出すると共にこの道路形状推定カーブ半径を用いて道路形状を認識する。
【0008】
このような一連の処理を所定の周期で繰り返し実行するようになっており、停止物の中から反射体の物体単位データを抽出する際には、前回周期で抽出した反射体の物体単位データのうち、前回周期の認識処理で算出した道路形状推定カーブ半径を基準とした径方向の所定範囲内に位置する反射体の物体単位データを今回周期の抽出処理で抽出した反射体の物体単位データに追加するデータ追加処理を行う。そして、道路形状認識を行う際には、データ追加処理で得た反射体の物体単位データに基づいて道路形状推定カーブ半径を算出すると共にこの道路形状推定カーブ半径を用いて道路形状を認識する。
【0009】
このように、前回周期で抽出した反射体のうち前回周期で算出した道路形状推定カーブ半径を基準とした所定範囲内に位置する反射体の物体単位データを今回周期のデータに追加しているので、反射体の出現頻度を向上させることができる。また、当該所定範囲内に位置する前回周期の反射体のデータを選択しているので、道路形状を反映した反射体のデータを用いることができる。このため、先行車の存在によって反射体の検出が困難な場合や、道路における反射体がもともと少ない場合等であっても、より正確な道路形状を頻度良く算出することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に示した車両用道路形状認識方法を実現するための装置としての一例であり、この車両用道路形状認識装置においても、抽出手段(8)は、前回周期で抽出した反射体の物体単位データのうち、前回周期で算出した道路形状推定カーブ半径を基準とした径方向の所定範囲内に位置する反射体の物体単位データを今回周期で抽出した反射体の物体単位データに追加するデータ追加手段(8)を備えており、道路形状認識手段(17)はデータ追加手段(8)で得られた反射体の物体単位データに基づいて前記道路形状推定カーブ半径を算出すると共にこの道路形状推定カーブ半径を用いて道路形状を認識する構成となっている。これにより、請求項1と同様に、より正確な道路形状を頻度良く算出することができる。
【0011】
そして、請求項3に記載の発明のように、車両用道路形状認識装置の認識手段をコンピュータシステムにて実現する機能は、例えば、コンピュータシステム側で起動するプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いても良い。
【0012】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係る道路形状認識装置及び記録媒体が適用された車間制御装置のシステム構成図である。
【図2】本実施形態の道路形状認識を示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態の道路形状認識を示すフローチャートである。
【図4】前回周期で算出した道路形状推定R付近の停止物のデータを採用する説明図である。
【図5】カーブ半径を直線路に換算する時の説明図である。
【図6】デリニエータからカーブ半径を求めるための説明図である。
【図7】車線の両端を認識するための説明図である。
【図8】第2実施形態の道路形状認識を示すフローチャートである。
【図9】第3実施形態の道路形状認識を示すフローチャートである。
【図10】第4実施形態の道路形状認識を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
【0015】
(第1実施形態)
図1は、本発明の車両用道路形状認識装置が適用された車間制御装置1のシステム構成を示すものである。
【0016】
車間距離制御装置1は、コンピュータ2を中心に構成され、距離・角度測定器4、車速センサ22、ステアリングセンサ24、ヨーレートセンサ26、クルーズコントロールスイッチ28、ブレーキスイッチ30、スロットル開度センサ32、警報音量設定器34、警報感度設定器36、電源スイッチ38、センサ異常表示器40、距離表示器42、ブレーキ駆動器44、スロットル駆動器46、自動変速機制御器48、警報音発生器50を備えている。
【0017】
コンピュータ2は、入出力インターフェイス(I/O)及び各種の駆動回路や検出回路を備えている。これらのハード構成は一般的なものであるので詳細な説明は省略する。また、コンピュータ2は、電源スイッチ38を備え、そのオン動作により電源が供給されて所定の処理を開始する。なお、コンピュータ2は、本実施形態で述べる車間距離制御と共に、先行車が選択されていない場合には、車速を設定速度に維持する定速走行制御を行っている。
【0018】
ここで、レーダ装置に相当する距離・角度測定器4は、送受信部52及び距離・角度演算部54を備え、送受信部52からは車両前方へレーザ光を所定角度の範囲でスキャンして出力し、かつ、その反射光を検出するとともに、距離・角度演算部54にて反射光をとらえるまでの時間に基づき、前方の物体との距離、更にはその位置座標をも検出する装置である。このような装置はよく知られているものであるため、詳細な説明は省略する。
【0019】
なお、レーザ光を用いるものの他に、ミリ波等の電波や超音波等を用いるものであってもよい。
【0020】
車速センサ22は車輪の回転速度に対応した信号を検出するセンサである。
【0021】
ステアリングセンサ24は、ハンドルの操舵角の変更量を検出するものである。ここでは、電源スイッチ38がオンされた際に、メモリ上の操舵角格納アドレスには「0」が設定され、以後に検出される操舵角の変更量の積算により相対的な操舵角(以下、ステアリング操舵角と称する)θ(Rad)が決定される。
【0022】
ヨーレートセンサ26は、車両重心を通る鉛直軸回りの車両回転角(ヨー角)の変化速度Ω(Rad/sec)を検出するセンサである。
【0023】
クルーズコントロールスイッチ28は、これをオンすることにより定速走行制御が開始されると共に、その定速走行制御内で車間距離制御処理も実行される。この時、車間距離が接近し、コンピュータ2が先行車と衝突の危険があると判定した場合には、警報音発生器50にて警報音が鳴らされる。この警報音は警報音量設定器34にて音量を調節することができ、また、警報感度設定器36にて警報の感度を調節することができる。
【0024】
ブレーキスイッチ30は、ドライバのブレーキの踏み込みを検出する。また、ブレーキ駆動器44は、危険回避に必要ならばコンピュータ2の指示により作動してブレーキ圧力を調節する。
【0025】
スロットル開度センサ32は、内燃機関のスロットルバルブの開度を検出する。
【0026】
そして、得られた検出結果に応じて、コンピュータ2の指示によりスロットル駆動器46が作動し、スロットルバルブの開度の調節が行われ、エンジン出力が調節される。
【0027】
センサ異常表示器40は、センサ異常検出部9で検出された距離・角度測定器4の異常を表示する。また、距離表示器42は、距離・角度測定器4の測定結果に基づいて後述する処理により選択された先行車との車間距離を表す。
【0028】
自動変速機制御器48は、コンピュータ2からの指示により、自車の速度を制御する上で必要な、自動変速機のギヤ位置を選択するものである。
【0029】
次に、コンピュータ2内のブロック図について説明する。
【0030】
距離・角度測定器4の距離・角度演算部54から出力された距離と角度のデータは物体認識部8により極座標から、自車を中心とするXZ直交座標に変換される。また、車速センサ22から検出される車輪の回転速度に応じた信号が車速演算部10にて車速信号に変換され、その車速信号と変換されたXZ直交座標とにより、物体認識部8にて物体の中心位置座標(X0、Z0)、物体幅W0、相対速度(VX0、VZ0)、物体の認識種別が求められる。この認識種別とは、その認識された物体が移動物であるのか、停止物であるのかの種類を表す。なお、ここでいう物体の中心位置座標(X0、Z0)のX0とは、自車両を基準とした車幅方向の物体の位置を表し、Z0とは、自車両を基準とした車両の進行方向の物体の位置を表す。
【0031】
また、ステアリングセンサ24からの信号に基づいて操舵角演算部12にて操舵角θが求められる。さらに、ヨーレートセンサ26からの信号に基づいてヨーレート演算部14にてヨーレートΩが演算される。
【0032】
そして、自車両の進行路のカーブ半径Rを算出するカーブ半径算出部16には、車速演算部10からの車速、操舵角演算部12からの操舵角θ及びヨーレート演算部14からのヨーレートΩが入力され、車速と操舵角θ又はヨーレートΩとに基づいてカーブ半径Rを算出する。
【0033】
さらに、自車線確率算出部19において、カーブ半径R及び物体認識部8にて求められた物体の中心位置座標(X0、Z0)、物体幅W、相対速度(VX0、VZ0)、物体の認識種別に基づいて、先行車両の自車線確率Pを算出する。
【0034】
また、道路形状認識部17では、物体認識部8において物体が道路に設置された反射体であると判定された場合に、当該反射体の中心位置座標(X0、Z0)、及びカーブ半径算出部16からのカーブ半径Rに基づいて道路形状の認識を行う。なお、この道路形状の認識の詳細に関しては後述する。
【0035】
そして、先行車判定部18では、カーブ半径算出部16にて演算されたカーブ半径R、自車線確率算出部19にて算出される自車線確率P、物体認識部8にて演算された物体の中心位置座標(X0、Z0)、相対速度(VX0、VZ0)、認識種別及び道路形状認識部17にて認識された道路形状に基づいて先行車が特定される。
【0036】
この先行車との距離Z0、進行方向の相対速度VZ0、クルーズコントロールスイッチ28の設定状態及びブレーキスイッチ30の踏み込み状態に基づいて、制御部20にてブレーキ駆動器44、スロットル駆動器46及び自動変速機制御器48に先行車との車間距離を調整するための信号を出力し、距離表示器42に必要な表示信号を出力するとともに、必要な場合は警報音発生器50に警報信号を出力することにより、状況をドライバに報知している。
【0037】
ここで、車間距離制御に際しては、進行方向の相対速度VZ0のみが使用されるので、制御部20には進行方向の相対速度VZ0のみが送信される。
【0038】
次に、以上のように構成された車間距離制御装置1において、コンピュータ2が実行する道路形状を認識するところまでの処理の詳細について図2及び図3のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は0.1sごとに繰り返し実行される。
【0039】
まず、図2のステップS100では、距離・角度測定器4による前方物体までの距離・角度の計測データ(物体単位データ)が読み込まれる。
【0040】
次に、ステップS200では、前方物体の認識処理がなされる。この前方物体認識処理は、距離・角度測定器4により読み込まれた距離・角度の計測データを極座標系から直交座標系に変換し、変換後の計測データに基づいて前方の物体の中心位置座標(X0、Z0)、物体幅W0、相対速度(VX0、VZ0)及び物体の認識種別が求められる。物体の相対速度(VX0、VZ0)は、この中心位置座標(X0、Z0)の時間的変化に基づいて算出する。認識種別は、例えば、自車が走行しているにも関わらず、物体の相対位置がほとんど移動していない場合は移動物と認識できる。また、次第に遠ざかる物体も移動物と認識できる。一方、物体の相対位置が自車に対して自車速度と同じ速度(絶対値)で近づく場合は停止物と認識できる。それ以外のもの、例えば、現れてから認識できるほどの時間が経過していない物体等は、不明物として認識している。
【0041】
続くステップS300では、ステアリングセンサ24から得られたステアリング操舵角θ又はヨーレートセンサ26から得られたヨーレートΩに基づいて、自車の進行路のカーブ半径R(推定R)を算出する。ここでは、以下の数式1を用いることによりステアリング操舵角θからカーブ半径Rを算出するものとする。
(数式1)R=C/θ
ここで、Cは車種と車速に依存する定数で、各車種、車速ごとの定数値をマップ関数としてコンピュータ2内のカーブ半径算出部16に記憶されている。この関数Cはステアリング操舵角θからカーブ半径Rを求める関数として一般的に知られているため、詳細な説明は省略する。なお、ヨーレートΩからカーブ半径Rを求める方法は、車速VをヨーレートΩで除することにより算出できる。
【0042】
そして、続くステップS400では、道路形状認識を行うが、その詳細について図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0043】
まず、ステップS410では、デリニエータらしい物体の物体単位データを抽出する。具体的には、物体認識部8にて認識された物体の認識種別が停止物であると判断された場合に、その停止物の横幅が例えば1m以内である停止物をデリニエータらしい物体として抽出する。これにより、看板等の比較的横幅が大きな停止物を排除し、道路に沿って設置された反射体のみを停止物の中から抽出することができる。以下、この反射体をデリニエータ(車線境界線上に埋め込まれた反射体、通称キャッツアイも含む)と呼ぶ。
【0044】
ここで、本ステップでは、前回周期のステップS410で抽出したデリニエータらしい物体(反射体)のデータのうち、前回周期のステップS414で算出した道路形状推定R付近のデータも使用する。つまり、前回周期のデータの中から今回周期で使用できるデータを用いる。「前回周期」とは、所定の周期で繰り返し実行されている図2に示すフローチャートにおける今回の周期に対して一周期前の周期を指す。
【0045】
後述するステップS414では、簡単に説明すると、デリニエータを通る円を放物線近似してカーブ半径を求め、このカーブ半径から円がX軸と交わる点を予測X軸交点Xcrossとして算出する。このカーブ半径が「道路形状推定R」である。
【0046】
そして、道路形状推定R付近というところの「付近」とはRを径方向に所定値αだけ増減させた所定範囲を指す。すなわち、図4に示すように、例えばR±αの帯状の範囲が道路形状推定R付近となる。図4の所定範囲のうち、「●」が前回周期のデータであり、「○」が今回周期のデータである。図4に示すように、所定範囲から外れた前回周期のデータは、今回周期では使用しない。これにより、道路形状認識の精度の低下を防止する。
【0047】
このように、本ステップでは、前回周期のデータのうち、道路形状推定Rに基づく所定範囲内に位置するデリニエータのデータを今回周期のデータに追加するため、ステップS410以降の処理では、ほぼ2周期分のデリニエータのデータを取り扱うこととなる。したがって、使用できるデータの数が増えるので、デリニエータの出現頻度を増やすことができる。
【0048】
続くステップS412では、図5に示すようにデリニエータの中心位置座標(X0、Z0)を直線路走行時の中心位置座標(X1、Z1)に換算し、その換算後の座標X1が大きいデリニエータを排除する。
【0049】
このデリニエータの位置の直線路走行時の位置への換算の仕方は、具体的には次の数式2により算出する。
(数式2)X1←X0−Z0×Z0/2R
Z1←Z0
なお、数式2は|X|<<|R|、|X|<<Zという仮定のもとで近似した。
【0050】
本ステップでは、例えば、デリニエータの直線路換算後の座標X1が次の数式3に示す条件を満たす時、このデリニエータを道路形状の認識の際に用いるデリニエータから除外する。
(数式3)|直線路換算X1|>3.5m
この条件式は、自車両を基準に車線幅に相当する範囲をなす車線幅相当値として例えば、3.0mを自車両の左側及び右側のそれぞれに設定し、自車線の車線境界線上のデリニエータだけを抽出するためのものである。
【0051】
仮に、車線幅が3.5mの直線路の中央を自車が走行している時には、自車両の左側の境界線までは、X1=−1.75mの位置、その隣の車線境界線はX1=−5.25mの位置であり、一方、自車両の右側の境界線までは、X1=1.75mの位置、その隣の車線境界線はX1=5.25mの位置である。この時、数式3の条件によれば、直線路換算した車幅方向の位置座標X1の絶対値が3.5mより大きいデリニエータは排除されるため、自車線の車線境界線上のデリニエータのみを抽出できる。
【0052】
なお、ステアリングセンサもヨーレートセンサもなく、カーブ半径Rを算出できないときは次の数式4の条件を使用する。また、算出されるカーブ半径Rに誤差が生じる場合も考えられるため、かかる場合は数式4の条件を併用してもよい。
(数式4)|X|>4.0m
なお、この数式4において車線幅相当値として4.0mを設定しているが、これは数式4が道路のカーブ半径Rを考慮していない直線路変換前の条件なので、数式3の条件式に比べて余裕を持たせたものである。
【0053】
そして、ステップS414では、デリニエータの予測X軸交点を算出する。予測X軸交点とは、図6に示すようにデリニエータの中心位置座標(X0、Z0)を通り、かつ、自車両に対するデリニエータの相対速度ベクトル80を接線ベクトルとする円85を求め、その円85と自車両の車幅方向、すなわち、自車両を原点としたX軸との交点をいう。
【0054】
この円85の半径Rが道路形状推定Rに相当する。つまり、道路形状推定Rは停止物であるデリニエータ(反射体)を用いて算出されたRである。
【0055】
この予測X軸交点の算出に関しては、以下の数式4〜数式8を用いた近似計算を行っている。
【0056】
|X|<<|R|、|X|<<Zという仮定のもとで、円を放物線近似すると、デリニエータの中心を通り、X軸に直交する円の方程式(ここでは、X、Zの関数として表す)は、
(数式5)X=X0+{(Z−Z0)×(Z−Z0)/2R}
となる。また、デリニエータの相対速度ベクトル(VX、VZ)は円の接線ベクトルであるため、次のように表される。
(数式6)dX/dZ=VX0/VZ0
この数式5と数式6によりカーブ半径Rは
(数式7)R=(Z−Z0)×VZ/VX
となる。以上より、円の方程式は、
(数式8)X=X0+{(Z−Z0)×VX/2VZ}
と変形できる。ここで、Z=0のときのXの値が予測X軸交点Xcrossとなるため、
(数式9)X=X−Z×VX0/2VZ0
となり、予測X軸交点Xcrossが求められる。
【0057】
この予測X軸交点Xcrossを求めることにより、自車両の車幅方向であってレーダ装置では検知できない部分を特定することができるため、より正確な道路形状の認識が可能となるとともに、以下に示す自車線の左端、右端の認識も可能となる。
【0058】
なお、この予測X軸交点Xcrossは、上記数式3、4の条件式により除外されずに残ったデリニエータごとに求められるが、最終的には、自車両の左側及び右側のそれぞれにおいて、自車両の進行方向の距離(Z0)が最小であるデリニエータが選択されて以下の処理に使用される。
【0059】
そして、ステップS416では、ステップS414までの結果を用いて自車線の左端と右端を認識する。まず、ステップS414で求めた各予測X軸交点Xcrossの符号を、正と負の二つのグループに分ける。そして、かかる正のグループを自車線右端のデリニエータとして認識し、負のグループを自車線左端のデリニエータとして認識する。
【0060】
そして、自車線の左端、右端のそれぞれにおいて、ステップS412で直線路変換後に除外されずに残ったデリニエータについて、直線路変換前の中心位置座標(X0、Z0)を結ぶことで、道路形状を認識する。
【0061】
このとき、ステップS410において前回周期で取得したデリニエータのデータも用いているので、本ステップで結ぶデリニエータの数が一周期分のデリニエータの数よりも多い。つまり、デリニエータの出現頻度が向上している。このため、道路形状をより正確に認識することができる。
【0062】
なお、本実施形態では、デリニエータの列が自車両の右側及び左側の両方に検出された場合について説明したが、これに限定されるものではなく、道路の右側又は左側の何れか一方において検出された場合であってもよい。
【0063】
以上より、本実施形態における車両用道路形状認識装置によれば、以下のような効果を有することとなる。
【0064】
停止物の横幅が所定値、例えば1メートルより大きいものを除外して道路に設置された反射体のみを抽出することにより、車両、案内標識、看板等をほとんど除去することができ、デリニエータ110のみを抽出することが可能となる。
【0065】
そして、図7に示すように、自車両の左側にデリニエータの列150、151が存在し、自車両の右側にデリニエータの列160、161が存在する場合でも、自車両180の位置から車線幅相当値より大きい範囲に存在するデリニエータの列151、161を除外するため、自車線端に存在するデリニエータの列150、160のみを特定することができ、異なるデリニエータの列150、151に存在するデリニエータ110を同じデリニエータの列に存在すると誤認することがなく、道路形状を正確に認識することが可能となる。
【0066】
また、ステアリングセンサ24から検出されるステアリング操舵角θやヨーレートセンサ26から検出されるヨーレートΩから自車両が走行するカーブ半径Rを算出し、そのカーブ半径Rを基に、デリニエータ110の中心位置座標(X0、Z0)を直線路走行時の中心位置座標(X1、Z1)へと換算する。そして、換算後のデリニエータ110の中で、自車両180の位置より車線幅相当値より大きい位置に存在するデリニエータ110を除外して車線端の認識を行い、道路形状を認識する。
【0067】
この結果、自車両がカーブに入る場合であってもデリニエータの列を特定する際の誤認識を防ぎ、正しく道路形状を認識することができる。
【0068】
さらに、予測X軸交点Xcrossを求めることにより、デリニエータの列の車幅方向の交点を求めることができるため、レーダ装置で検知できない領域においてもデリニエータの列を特定することができ、より正確な道路形状の認識が可能となる。
【0069】
そして、本実施形態では、前回周期で抽出したデリニエータのうち前回周期で算出した道路形状推定R付近のデータを今回周期のデリニエータのデータに追加して道路形状認識を行うことが特徴となっている。これにより、自車の前に先行車が存在していることによりデリニエータの検出が困難な場合や、自車が走行している道路のデリニエータがもともと少ない場合等、道路形状認識に使用できるデリニエータの絶対数が少ない状況であっても、多くのデリニエータが存在するような状況を作り出すことができる。すなわち、デリニエータの出現頻度を上げて道路形状認識の算出に使用できるデータを増やすことができる。このため、より正確な道路形状を頻度良く算出することができる。
【0070】
また、前回周期のデリニエータのデータ全てを単に無条件で使用するのではなく、前回周期で算出した道路形状推定Rを基準とする所定範囲内に含まれる前回周期のデリニエータのデータを使用している。このため、道路形状に沿わないデータが道路形状認識から除外されるので、道路形状をより正確に認識することができる。
【0071】
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、距離・角度測定器4がレーダ手段に相当し、物体認識部8および道路形状認識部17が本発明の認識手段に相当する。但し、そのうちの物体認識部8が物体認識手段、抽出手段、データ追加手段に相当し、道路形状認識部17が道路端認識手段に相当する。
【0072】
また、物体認識部8による処理が取得処理、抽出処理、データ追加処理に対応し、道路形状認識部17による処理が認識処理に対応する。さらに、道路形状推定Rが本発明の道路形状推定カーブ半径に相当する。
【0073】
(第2実施形態)
ここで、道路形状の認識に関しては、図8に示すようなフローチャートであっても認識は可能である。
【0074】
すなわち、図8のステップS420では、デリニエータらしい物体を抽出する。これは、第1実施形態におけるステップS410と同様である。もちろん、前回周期のデリニエータのデータも用いる。
【0075】
次に、ステップS421では、デリニエータの列の予測X軸交点Xcrossを算出する。このとき、同一のデリニエータの列に存在するデリニエータ110の予測X軸交点Xcrossが、特定の箇所近傍に集中して算出されるものと考えられるが、かかる場所は、統計処理を行うことにより、代表的な予測X軸交点Xcrossを1つ求める。そして、この代表的な予測X軸交点Xcrossを求めることにより、次で述べるようにデリニエータの列が複数本存在するか否かの判断が可能となる。この予測X軸交点の求め方は第1実施形態のステップS414と同様である。
【0076】
続くステップS422では、デリニエータの列が自車両の左側及び右側において複数本あるか否かを判定する。
【0077】
判定の方法としては、ステップS421で算出された代表的な予測X軸交点Xcrossの個数が自車両の右側及び左側において複数検出された場合には、デリニエータの列が複数本であると判定し、ステップS423に移行する。
【0078】
一方、代表的な予測X軸交点Xcrossの個数が自車両の右側及び左側においてそれぞれ単一であると判定された場合は、ステップS425に移行し、道路形状を認識する。
【0079】
すなわち、デリニエータの列が車両の右側又は左側においてそれぞれ一列検出されていることになるため、この検出されているデリニエータから第1実施形態におけるステップS416と同様な道路形状の認識を行う。
【0080】
ステップS423では、車線幅の算出を行う。すなわち、ステップS422にてデリニエータの列が自車両の右側及び左側に複数存在すると判定された場合には、隣接する代表的な予測X軸交点Xcrossの間隔から車線幅を算出する。この時、自車両が走行する車線の車線端に存在する予測X軸交点Xcrossの間隔において算出してもよい。
【0081】
続くステップS424では、第1実施形態において直線路変換を行ったデリニエータに対して、ステップS423で算出された車線幅を基に車線幅相当値を算出し、この車線幅相当値より大きい位置のデリニエータの排除を行う。例えば、車線幅相当値が3.0mの場合には、自車両180の位置から3.0mより大きい位置に存在するデリニエータの列を除外する。
【0082】
そして、ステップS425では、ステップS424において除外されなかったデリニエータの列から車線右端と車線左端の認識を行い、道路形状を認識する。この道路形状の認識の仕方は、第1実施形態のステップS416と同様である。
【0083】
なお、本実施形態では、自車両の右側及び左側にデリニエータの列が複数存在するかの判定を行ったが、これに限定されるものではなく自車両の右側又は左側の何れか一方にデリニエータの列が複数存在するかの判定を行ってもよい。
【0084】
ここで、ステップS422では、複数のデリニエータの列が安定して検出できるとは限らないので、例えば、最近3秒間に一度でも代表的な予測X軸交点Xcrossが複数存在する場合には、デリニエータの列が複数本であると判定してよい。
【0085】
以上のように本実施形態によれば、車線幅が変化しても正確に道路形状を認識できるようになる。
【0086】
例えば、一般道路を走行している際に一般道路の車線幅に対応した所定範囲を自車両を基準に設定して、この所定範囲に存在するデリニエータの列を抽出している場合において、自車両が高速道路に進入すると高速道路の車線幅が大きくなるために、自車両に最も近いデリニエータの列が所定範囲外に存在するようになり、道路形状を認識できないような状況も考えられる。しかし、本実施形態のように車線幅を求めて、その車線幅に応じて所定範囲を設定することにより、かかる状況においても道路形状を正確に認識することができるようになる。
【0087】
(第3実施形態)
また、道路形状の認識に関しては、図9に示すようなフローチャートであっても認識は可能である。
【0088】
すなわち、図9のステップS430では、デリニエータらしい物体を抽出する。これは、第1実施形態におけるステップS410と同様である。もちろん、前回周期のデリニエータのデータも用いる。
【0089】
次に、ステップS432では、デリニエータの列の予測X軸交点Xcrossを算出する。これは、第2実施形態のステップS432と同様である。
【0090】
続くステップS434では、道路左側のデリニエータの列が複数本あるか否かを判定する。
【0091】
判定の方法としては、ステップS432で算出された予測X軸交点Xcrossの符号が負のデリニエータを道路左側のグループとする。このとき、予測X軸交点Xcrossの最大値と最小値を算出し、この差が例えば、車線幅相当値3.0m以上であればデリニエータの列が複数本であると判定し、ステップS436に移行する。
【0092】
ステップS436では、道路左側の予測X軸交点Xcrossの絶対値が大きいデリニエータ110を排除する。これは、第1実施形態におけるステップS412と同様の処理を行う。
【0093】
そして、ステップS438では、ステップS434と同じ処理で、道路右側のデリニエータの列が複数本あるか否かを判定し、複数本と判定されれば、ステップS440において道路右側の予測X軸交点Xcrossの絶対値が大きいデリニエータ110を排除する。
【0094】
続くステップS442では、車線左端と車線右端の認識を行い、道路形状を認識する。なお、自車線端の認識の仕方に関しては、第1実施形態におけるステップS416と同様である。
【0095】
ここで、ステップS434やステップS438では、複数のデリニエータの列が安定して検出できるとは限らないので、例えば、最近3秒間に一度でも予測X軸交点Xcrossの最大値と最小値の差が車線幅相当値以上になることがあれば、デリニエータの列が複数本であると判定してよい。
【0096】
(第4実施形態)
さらに、道路形状の認識に関しては、図10に示すようなフローチャートであっても認識は可能である。
【0097】
すなわち、図10のステップS450では、デリニエータらしい物体を抽出する。これは、第1実施形態におけるステップS410と同様である。もちろん、前回周期のデリニエータのデータも用いる。
【0098】
続くステップS452では、デリニエータの予測X軸交点Xcrossを算出する。この予測X軸交点の算出の仕方は、第1実施形態におけるステップS414と同様である。
【0099】
次に、ステップS454では、道路左側のデリニエータの中で、予測X軸交点Xcrossの絶対値が大きいものを排除する。ここではまず、予測X軸交点Xcrossの符号が負のデリニエータを道路左側のグループとする。そして、道路左側のグループのうち、予測X軸交点Xcrossの絶対値の最小値を算出し、例えば、以下の数式9のような条件式を満たすデリニエータを予測X軸交点Xcrossの絶対値が大きいものとして排除する。
(数式9)|予測X軸交点Xcross|>|予測X軸交点Xcross|の最小値+2.0m
そして、ステップS456では、ステップS454と同様な方法で、道路右側のデリニエータで、予測X軸交点Xcrossの絶対値が大きいものを排除し、ステップS458に移行する。
【0100】
続くステップS458では、車線左端と車線右端を認識して、道路形状を認識する。この認識の方法は第1実施形態と同様である。
【0101】
ここで、ステップS454やステップS456では、複数のデリニエータの列が安定して検出できるとは限らないので、予測X軸交点Xcrossの絶対値の最小値を求めるときに、例えば、最近3秒間に検出される最小値を使用してもよい。
【0102】
以上のように、予測X軸交点Xcrossの最小値を求め、その最小値に車線幅より小さい値(例えば、2.0m)を加算した位置より大きい位置に存在するデリニエータの列151を排除して、残りのデリニエータの列150を抽出するため、自車両180から最も近いデリニエータの列150のみを特定でき、道路形状の認識が可能となる。
【0103】
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された車間距離制御装置1の構成及び道路形状認識方法は一例であり、上記で示した内容に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成または方法とすることができる。例えば、前回周期で抽出した反射体の物体単位データを今回周期の反射体の物体単位データに追加する場合、前回周期の道路形状推定R付近としてR±αの範囲に含まれる反射体を選択していた。しかし、これは「道路形状推定R付近」の一例であり、R+αの範囲やR−αの範囲等のようにRを基準とした径方向の所定範囲を適宜設定することができる。
【符号の説明】
【0104】
1 車間距離制御装置
4 距離・角度測定器
8 物体認識部
17 道路形状認識部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向の所定角度範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に基づいて車両周囲の道路形状を認識する車両用道路形状認識方法であって、
前記反射波に基づいて、少なくとも物体までの距離を含む物体単位データを車幅方向角度に対応して取得する取得処理を行い、
前記反射波に基づいて得た物体の相対速度及び自車速に基づいて移動物か停止物という認識種別を判定し、前記認識種別の判定結果に基づいて、前記停止物の中から道路に沿って設置された反射体の物体単位データを抽出する抽出処理を行い、
前記抽出処理で抽出された前記反射体の物体単位データに基づいて前記反射体の列を通る円を近似することにより道路形状推定カーブ半径を算出すると共にこの道路形状推定カーブ半径を用いて道路形状を認識する認識処理を行い、これら取得処理、抽出処理、および認識処理の一連の処理を所定の周期で繰り返し実行するようになっており、
前記抽出処理では、前回周期で抽出した反射体の物体単位データのうち、前回周期の認識処理で算出した道路形状推定カーブ半径を基準とした径方向の所定範囲内に位置する反射体の物体単位データを今回周期の抽出処理で抽出した反射体の物体単位データに追加するデータ追加処理を行い、
前記認識処理では、前記データ追加処理で得た反射体の物体単位データに基づいて前記道路形状推定カーブ半径を算出すると共にこの道路形状推定カーブ半径を用いて道路形状を認識することを特徴とする車両用道路形状認識方法。
【請求項2】
車幅方向の所定角度範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に基づいて物体を検出するレーダ手段(4)と、
当該レーダ手段(4)による検出結果に基づき、車両前方の道路形状を認識する認識手段(8、17)と、を備えた車両用道路形状認識装置であって、
前記レーダ手段(4)は、前記反射波に基づいて、少なくとも物体までの距離を含む物体単位データを車幅方向角度に対応して取得し、
前記認識手段(8、17)は、
前記反射波に基づいて得た物体の相対速度及び自車速に基づいて移動物か停止物という認識種別を判定する物体認識手段(8)と、
前記認識種別の判定結果に基づいて、前記停止物の中から道路に沿って設置された反射体の物体単位データを抽出する抽出手段(8)と、
前記抽出手段(8)で抽出された前記反射体の物体単位データに基づいて前記反射体の列を通る円を近似することにより道路形状推定カーブ半径を算出すると共にこの道路形状推定カーブ半径を用いて道路形状を認識する道路形状認識手段(17)と、を備え、
前記レーダ手段(4)および前記認識手段(8、17)の各手段による一連の処理が所定の周期で繰り返し実行されるようになっており、
前記抽出手段(8)は、前回周期で抽出した反射体の物体単位データのうち、前回周期で算出した道路形状推定カーブ半径を基準とした径方向の所定範囲内に位置する反射体の物体単位データを今回周期で抽出した反射体の物体単位データに追加するデータ追加手段(8)を備え、
前記道路形状認識手段(17)は、前記データ追加手段(8)で得られた反射体の物体単位データに基づいて前記道路形状推定カーブ半径を算出すると共にこの道路形状推定カーブ半径を用いて道路形状を認識することを特徴とする車両用道路形状認識装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両用道路形状認識装置の認識手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−240480(P2012−240480A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110225(P2011−110225)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】