説明

車両盗難防止システム

【課題】充電中における車両の盗難を防止することができる車両盗難防止システムを提供することである。
【解決手段】上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、車両Vに搭載されたバッテリBを充電するとともにバッテリBとの接続の有無を監視可能な充電装置10と、車両Vに搭載されて所定の認証データKを生成する認証データ生成手段20と、認証データ生成手段20から送信される認証データKを記憶する車両Vと分離可能な第一記憶媒体30と、充電装置10に搭載されて第一記憶媒体30とは独立して認証データ生成手段20から送信される認証データKを記憶する第二記憶媒体40と、第一記憶媒体30から送信される認証データKと第二記憶媒体40から送信される認証データKとが一致するとバッテリBとの接続の解除を許可する許可手段15と、許可手段15の許可なしにバッテリBとの接続が無くなると車両Vが盗難されたと判断する盗難判断手段15とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両盗難防止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保全の機運の高まりを受けて、ガソリン車に比べて大気汚染物質の排出が極めて少なく、エネルギー効率に優れて環境負荷の小さい電気自動車の開発が盛んに行われ、実用化が進んでいる。
【0003】
電気自動車には、発電しつつ走行する車両のほか、バッテリ(二次電池)に蓄えた電気を消費して走行するものがあり、後者にあっては、バッテリに電気を充電する必要がある。
【0004】
バッテリに充電するタイプの電気自動車の普及が進むと、当然にインフラストラクチャとして充電装置を設置した施設が必要で、このような充電施設も増加することが見込まれる。
【0005】
ところで、バッテリに電気を充電するには、現状、急速充電を行ったとしても相当の時間が必要とされており、長時間を要する充電中に電気自動車の搭乗者が電気自動車から離れることが想定され、この離車時間に電気自動車が盗難に遭う可能性があると予想される。
【0006】
そこで、このような盗難を防止するために、たとえば、電気自動車に搭載されたバッテリユニットに電気自動車の利用者に関する利用者情報を記憶させておき、充電装置と接続した際に、充電用の電力線を介してバッテリユニットから利用者情報を得て、予め用意しておいた盗難状態にある利用者情報と照合して、盗難車である場合には、充電を行わず、充電場所を管理会社等へ通報する車両盗難防止システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−15719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、従来の車両盗難防止システムは、盗難車両への充電を禁止して、盗難車両を走行不能な状態とすることができるとともに、盗難車両の現在位置の特定に役立つのであるが、盗難を届け出ることで、初めて機能するものであり、盗難行為自体を抑止するものではない。
【0009】
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、充電中における車両の盗難を防止することができる車両盗難防止システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、車両に搭載されたバッテリを充電するとともにバッテリとの接続の有無を監視可能な充電装置と、車両に搭載されて所定の認証データを生成する認証データ生成手段と、認証データ生成手段から送信される認証データを記憶する車両と分離可能な第一記憶媒体と、充電装置に搭載されて第一記憶媒体とは独立して認証データ生成手段から送信される認証データを記憶する第二記憶媒体と、第一記憶媒体から送信される認証データと第二記憶媒体から送信される認証データとが一致するとバッテリとの接続の解除を許可する許可手段と、許可手段の許可なしにバッテリとの接続が無くなると車両が盗難されたと判断する盗難判断手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の車両盗難防止システムにあっては、第一記憶媒体と、第一記憶媒体とは独立して充電装置に搭載される第二記憶媒体にそれぞれ記憶される認証データを照合することによって、充電中において車両の盗難を検知することができるので、充電中の車両の盗難を防止することができる。
【0012】
そして、認証データのやり取りは、充電装置と車両との間で行われるのみで、外部ネットワークへ認証データが漏洩することが無いので、ハッキングに対しても堅牢である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施の形態における車両盗難防止システムのブロック構成図である。
【図2】一実施の形態における車両盗難防止システムの処理手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。一実施の形態における車両盗難防止システム1は、図1に示すように、充電装置10と、電気自動車等の充電が必要な車両Vに搭載されて認証データを生成する認証データ生成部20と、認証データ生成部20から送信される認証データを記憶する第一記憶媒体としてのICカード30と、充電装置10に搭載されてICカード30とは独立して認証データ生成手段から送信される認証データを記憶する第二記憶媒体40とを備えている。
【0015】
充電装置10は、電源11と、電源11から伸びて先端にコネクタ12を備えた電力線13と、電力線13に流れる電流を検知する電流センサ14と、制御部15と、電力線13を介して通信を行う送受信部16と、ICカード30を着脱自在に保持可能であって当該ICカード30とデータをやりとりすることが可能なカードリーダー17と、警報機と警告灯を備えた警報器18と、充電回路19と、第二記憶媒体40とを備えて構成されている。
【0016】
制御部15は、この場合、電流センサ14で検知した電流に基づいて車両VのバッテリBと接続状態であるか、非接続状態であるかを検知できるようになっていて、バッテリBとの接続の有無を監視するようになっている。なお、電流センサ14を設ける代わりに、コネクタ12に後述のバッテリB側のコネクタ25とを接続した状態で、ON状態となるスイッチ等を用いてバッテリBとの接続の有無を監視するとしてもよい。
【0017】
さらに、制御部15は、たとえば、定電流定電圧充電にてバッテリBを充電するべく、充電回路19をコントロールして、電力線13における電圧、電流をモニタしつつバッテリBの充電をも制御する。
【0018】
制御部15は、ハードウェア構成として具体的にはたとえば、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置と、上記演算処理装置に記憶領域を提供するRAM(Random Access Memory)等の主記憶装置と、車両盗難防止システム1で必要となる処理およびバッテリBの充電に必要とされる処理に使用されるプログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)やHD(Hard Disk)等の副記憶装置とを備えており、演算処理装置で上記プログラムを実行することで制御部15として機能するようになっている。なお、この制御部15における主記憶装置あるいは副記憶装置を第二記憶媒体40として機能させるようにしてもよい。
【0019】
なお、第二記憶媒体40は、データを記憶することができればよく、RAM(Random Access Memory)やHD(Hard Disk)といった記憶装置の他、SDメモリーカード等のフラッシュメモリであってもよい。
【0020】
車両Vは、認証データ生成部20と、バッテリBとを備えており、バッテリBは、充電装置10におけるコネクタ12に接続可能なコネクタ25を備えている。そして、コネクタ12,25および電力線13を介してバッテリBを充電装置10における電源11へ接続することができるようになっている。
【0021】
また、認証データ生成部20は、充電を開始する際に、認証データを生成するとともに、認証データを暗号化する車両側暗号鍵および車両側暗号鍵で暗号化された認証データを復号可能な車両側復号鍵を生成し、認証データを車両側暗号鍵で暗号化する処理を行うことができる処理部21と、ICカード30を着脱自在に保持可能であって当該ICカード30とデータをやりとりすることが可能なカードリーダー22と、上記電力線13を介して充電装置10における送受信部16とデータをやりとりすることが可能な送受信部23とを備えて構成されている。
【0022】
そして、送受信部16、送受信部23は、上記コネクタ12とコネクタ25とが接続された状態で、電力線13を介して互いに通信することができるようになっており、電力線13に変調された搬送波を送信および受信し、データをやり取りできるようになっている。
【0023】
また、処理部21は、ハードウェア構成として具体的にはたとえば、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置と、上記演算処理装置に記憶領域を提供するRAM(Random Access Memory)等の主記憶装置と、車両盗難防止システム1で必要となる処理に必要とされる処理に使用されるプログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)やHD(Hard Disk)等の副記憶装置とを備えており、演算処理装置で上記プログラムを実行することで処理部21としての機能するようになっている。
【0024】
つづいて、車両盗難防止システム1の処理について図2に基づいて詳細に説明する。図2は、処理手順の進行にそって、充電装置10における制御部15、認証データ生成部20における処理部21、第一記憶媒体としてのICカード30および充電装置10に搭載されている第二記憶媒体40におけるデータの送受信とデータの保持状況を示している。
【0025】
まず、認証データ生成部20における処理部21は、図2の(1)に示すように、車両Vの搭乗者が充電を開始する意思表示があると、認証データKを生成するとともに、この認証データKを暗号化する車両側暗号鍵Aと、車両側暗号鍵Aで暗号化された認証データA(K)を復号化する車両側復号鍵aを乱数とアルゴリズムに則って生成する。車両側暗号鍵Aは、認証データKの暗号化のみが可能であって、復号化することができず、当該車両側暗号鍵Aで暗号化された認証データA(K)は車両側復号鍵aでのみ復号化することができるようになっている。なお、車両Vの搭乗者が充電を開始する意思表示は、たとえば、コネクタ12とコネクタ25の接続を検知することや、別途設けたスイッチ等によって処理部21に伝達することができる。
【0026】
また、処理部21は、図2の(2)に示すように、カードリーダー22を介して暗号化された認証データA(K)をICカード30へ送信しICカード30の図外の記憶部にこれを書き込んで記憶させる。なお、第一記憶媒体は、ICカード30以外の記憶媒体であってもよく、たとえば、SDメモリーカード等のフラッシュメモリを用いてもよく、処理部21とのデータのやり取りは記憶媒体に適したデバイスを用いればよい。
【0027】
他方、充電装置10における制御部15は、図2の(3)に示すように、車両Vの認証データ生成部20で認証データの生成されると、認証データ生成部20で生成される認証データKを暗号化する充電側暗号鍵Bと、充電側暗号鍵Bで暗号化された認証データB(K)を復号化する充電側復号鍵bを乱数とアルゴリズムに則って生成する。充電側暗号鍵Bは、認証データKの暗号化のみが可能であって、復号化することができず、当該充電側暗号鍵Bで暗号化された認証データB(K)は充電側復号鍵bでのみ復号化することができるようになっている。なお、認証データ生成部20で認証データKの生成されたことを制御部15で認識するには、たとえば、コネクタ12とコネクタ25の接続を検知することや、車両VのバッテリBと接続状態となって充電が開始したこと、車両Vの認証データ生成部20から認証データKの生成があった旨の信号を受け取ること等で認識することができる。
【0028】
そして、制御部15は、図2の(4)に示すように、電力線13を介して生成した充電側暗号鍵Bを処理部21へ送る。そして、処理部21は、送信された充電側暗号鍵Bを利用して車両側暗号鍵Aを暗号化して、この暗号化された車両側暗号鍵B(A)を制御部15へ送る(図2の(5))。制御部15は、受信した暗号化済みの車両側暗号鍵B(A)を充電側復号鍵bで復号して車両側暗号鍵Aを得る(図2の(6))。
【0029】
さらに、制御部15は、図2の(7)に示すように、車両側暗号鍵Aで暗号化した充電側復号鍵A(b)をICカード30へ送信し、ICカード30は、受信した暗号化済みの充電側復号鍵A(b)を記憶する。
【0030】
そして、処理部21は、図2の(8)に示すように、充電側暗号鍵Bを利用して車両側復号鍵aを暗号化し、暗号化済みの車両側復号鍵B(a)を制御部15へ送信する。なお、処理部21は、暗号化済みの車両側復号鍵B(a)を送信後、自身で備える記憶装置あるいは副記憶装置から車両側復号鍵aを削除する。
【0031】
暗号化済みの車両側復号鍵B(a)を受け取った制御部15は、図2の(9)に示すように、充電側復号鍵bで車両側復号鍵B(a)を複合化して、車両側復号鍵aを得て、これを第二記憶媒体40に送信して記憶させる。なお、制御部15は、暗号化済みの車両側復号鍵B(a)を充電側復号鍵bで複合化した後、自身で備える記憶装置あるいは副記憶装置から充電側復号鍵bを削除する。
【0032】
そしてまた、処理部21は、図10に示すように、充電側暗号鍵Bを利用して認証データKを暗号化して、暗号化済みの認証データB(K)を第二記憶媒体40へ送信し、これを受け取った第二記憶媒体40は、当該認証データB(K)を記憶する。なお、処理部21は、暗号化済みの認証データB(K)を送信後、自身で備える記憶装置あるいは副記憶装置から認証データKを削除する。
【0033】
また、制御部15では、図2の(8)以降では、車両側暗号鍵Aを使用しないので、記憶装置から削除してもよく、図2の(5)以降では、充電側暗号鍵Bを使用しないので、記憶装置から削除してもよい。また、処理部21にあっても、図2の(6)以降では、車両側暗号鍵Aを使用しないので、記憶装置から削除してもよく、図2の(9)以降では、充電側暗号鍵Bを使用しないので、記憶装置から削除してもよい。
【0034】
上記までの一連の処理が終了すると、充電開始の際に行われるべき処理が全て終了する。これらの処理が終了すると、車両Vの搭乗者にICカード30をカードリーダー22から取りだして、充電が終了するまでこれを保持させる。充電が終了すると、車両Vの搭乗者にICカード30をカードリーダー17あるいはカードリーダー22に再び挿入させて認証処理を開始する。
【0035】
認証処理においては、制御部15は、カードリーダー17を介して、あるいはカードリーダー22、送受信部16,23を介してICカード30から送信される認証データKと、第二記憶媒体40から送信される認証データKとを照合して両者が一致しているか否かを判断し、一致している場合には、バッテリBとの接続の解除を許可する判断をし、一致していない場合にはバッテリBとの接続の解除を許可しない判断を行って、許可手段として機能するとともに、バッテリBとの接続状態にあって上記許可が無い場合にバッテリBとの接続が断たれるとこれを盗難であると判断する盗難判断手段としても機能する。
【0036】
そして、上記判断によって、車両Vが盗難に遭っていると判断すると、警報器18に警報信号を送って、警報器18が警報の発生と警告灯の点灯を行うようになっている。
【0037】
上記認証処理手順について、詳しく説明する。制御部15は、車両Vの搭乗者が認証処理を開始する意思表示があると、図2の(11)に示すように、ICカード30から暗号化済みの充電側復号鍵A(b)と暗号化済みの認証データA(K)を取得するとともに、第二記憶媒体40から車両側復号鍵aと暗号化済みの認証データB(K)を取得する。
【0038】
そして、図2の(11)に示すように、制御部15は、車両側復号鍵aを用いて暗号化済みの充電側復号鍵A(b)と認証データA(K)を複合化して充電側復号鍵bとICカード30に記憶されていた認証データKを取得するとともに、取得した充電側復号鍵bを用いて暗号化済みの認証データB(K)を複合化して第二記憶媒体40に記憶されていた認証データKを取得し、これら認証データK,Kを照合して、両者が一致しているか否かを調べる。
【0039】
なお、車両Vの搭乗者が認証処理を開始する意思表示は、たとえば、別途設けたスイッチ等によって制御部15に伝達したり、カードリーダー17,22へのICカード30の挿入を検知すると上記意思表示があったと判断するようにしてもよい。
【0040】
そして、上述のように、制御部15は、二つの認証データKの照合の結果、両者が一致している場合には、バッテリBとの接続の解除を許可する判断をし、バッテリBとの接続が断たれてもこれを盗難扱いせずに、警報器18を作動させることはない。他方、制御部15は、二つの認証データKの照合の結果、両者が一致していない場合、バッテリBとの接続が断たれるとこれを盗難であると判断して、警報器18を作動させる。
【0041】
このように車両盗難防止システム1にあっては、第一記憶媒体としてのICカード30と、第一記憶媒体とは独立して充電装置10に搭載される第二記憶媒体40にそれぞれ記憶される認証データを照合することによって、充電中において車両の盗難を検知することができるので、充電中の車両の盗難を防止することができる。
【0042】
そして、認証データのやり取りは、充電装置10と車両Vとの間で行われるのみで、外部ネットワークへ認証データが漏洩することが無いので、ハッキングに対しても堅牢である。
【0043】
また、認証データ生成手段20から送信される認証データKは暗号化されて第一記憶媒体としてのICカード30と第二記憶媒体40に記憶されるので、第一記憶媒体が偽造されても、許可手段による許可を得ることが困難となり、車両盗難防止システム1の安全性を強化することができる。
【0044】
さらに、車両側暗号鍵Aで暗号化した認証データA(K)と充電側復号鍵A(b)を第一記憶媒体としてのICカード30に記憶させ、充電側暗号鍵Bで暗号化した認証データB(K)と車両側復号鍵aを第二記憶媒体40に記憶させるようにする場合には、充電装置10が盗聴されても認証データKを複合化することが困難となり、より一層、車両盗難防止システム1の安全性を強化することができ、車両盗難を確実に防止することができる。
【0045】
なお、上記した実施の形態では、許可手段の許可無くバッテリBとの接続が断たれると、警報器18を作動させるようにしているが、たとえば、ICカード30等に車両Vの搭乗者の携帯電話の番号やメールアドレスといった情報を登録しておき、警報器18の作動に加えてあるいは警報器18の作動に代えて充電装置10が車両Vの搭乗者の携帯電話へ盗難を通知する電話をしたりメールを送ったりするようにしてもよい。
【0046】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、車両の盗難を防止する車両盗難防止システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0048】
1 車両盗難防止システム
10 充電装置
11 電源
12 コネクタ
13 電力線
14 電流センサ
15 制御部
16 送受信部
17 カードリーダー
18 警報器
19 充電回路
20 認証データ生成部
21 処理部
22 カードリーダー
23 送受信部
25 コネクタ
30 第一記憶媒体としてのICカード
40 第二記憶媒体
B バッテリ
V 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されたバッテリを充電するとともにバッテリとの接続の有無を監視可能な充電装置と、車両に搭載されて所定の認証データを生成する認証データ生成手段と、認証データ生成手段から送信される認証データを記憶する車両と分離可能な第一記憶媒体と、充電装置に搭載されて第一記憶媒体とは独立して認証データ生成手段から送信される認証データを記憶する第二記憶媒体と、第一記憶媒体から送信される認証データと第二記憶媒体から送信される認証データとが一致するとバッテリとの接続の解除を許可する許可手段と、許可手段の許可なしにバッテリとの接続が無くなると車両が盗難されたと判断する盗難判断手段とを備えたことを特徴とする車両盗難防止システム。
【請求項2】
認証データ生成手段から送信される認証データは暗号化されて第一記憶媒体と第二記憶媒体に記憶されることを特徴とする請求項1に記載の車両盗難防止システム。
【請求項3】
充電装置が認証データを暗号化する充電側暗号鍵と充電側暗号鍵で暗号化された認証データを復号化する充電側復号鍵を生成し、認証データ生成手段が、認証データを暗号化する車両側暗号鍵と、車両側暗号鍵で暗号化された認証データを復号化する車両側復号鍵を生成し、車両側暗号鍵で暗号化した認証データと充電側復号鍵を第一記憶媒体に記憶させ、充電側暗号鍵で暗号化した認証データと車両側復号鍵を第二記憶媒体に記憶させ、許可手段は、第一記憶媒体で記憶した車両側暗号鍵で暗号化した認証データを第二記憶媒体で記憶した車両側復号鍵で復号化するとともに、第二記憶媒体で記憶した充電側暗号鍵で暗号化した認証データを第一記憶媒体で記憶した充電側復号鍵で復号化して、第一記憶手段と第二記憶手段に記憶した認証データが一致しているかを判断することを特徴とする請求項1または2に記載の車両盗難防止システム。
【請求項4】
盗難判断手段は、車両が盗難されたと判断すると、警報を発することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両盗難防止システム。
【請求項5】
盗難判断手段は、車両が盗難されたと判断すると、車両ユーザへ盗難を通知することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両盗難防止システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−28564(P2011−28564A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−174470(P2009−174470)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】