説明

車両起動制御装置

【課題】ユーザが使用中である車両を、他のユーザが乗り捨ててあると勘違いして誤って使用してしまうことを防止する。
【解決手段】ユーザがカードキー5を挿入口10に挿入すると、識別情報取得部101によりカードキー5の記憶部6からユーザIDが取得され、識別情報判定部103により、カードキー5から取得されたユーザIDと、記憶部102から読み出したユーザIDとが、一致するか否かが判定される。この結果、ユーザIDが一致しない場合には、起動可否部104によりカードキー5による車両の起動が不可とされる。したがって、車両を使用中であるユーザが、例えば買い物や食事等のためにカードキー5を抜いて駐車している間に、他のユーザが自分のカードキー5を用いて駐車中の車両を起動しようとしても、ユーザIDが異なるために車両は起動されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両の起動を制御する車両起動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動車は社会において必要不可欠と言えるほどに普及している。しかし、特に都市部では、駐車スペースの不足や、高額な駐車料金、または自動車を使用する機会が限られている等の理由により、自動車を購入し保有することをやめる人も少なくない。また、自動車台数の増加による大気汚染等の環境への負荷や、特に都市部における過剰な交通渋滞の発生も問題視されており、これらの低減・抑制が望まれている。このような社会情勢から、一台の自動車を複数のユーザで使用するカーシェアリングシステムが提唱されている。
【0003】
例えば特許文献1には、団地、マンション等の共同住宅の住人が共同して利用可能な自動車を共同住宅の駐車場に設置し、自動的に貸出可能とするカーシェアリングシステムが開示されている。
【特許文献1】特開2002−288784号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術のカーシェアリングシステムは、共同住宅の住人であるユーザが駐車場から借りた自動車を元の駐車場へ返却することを前提としており、限定された狭い範囲内で行うカーシェアリングを対象としている。しかしながら、今後は前述した環境負荷の更なる低減や交通渋滞の更なる抑制を図るために、ユーザが任意の場所で自動車を乗り捨てることができる乗り捨てシステムが導入され、更なるカーシェアリングの拡大が行われることが予想される。
【0005】
この場合に、従来と同様に自動車ごとに用意された個別の車両キーを用いて自動車を起動するものとすると、ユーザは自動車の使用を終えるたびに管理オフィス等に車両キーを返却し、また自動車を使用するたびに同様に車両キーを受け取りに行く必要が生じるため、乗り捨てシステムの利便性が生かされない。そこで、利用可能な複数の自動車を1つのキーで起動することが可能な車両キーを、各ユーザが所持することが考えられる。このようにすることで、ユーザは任意の場所に自動車を乗り捨てでき、また乗り捨て場所から直ちに自動車を使用することが可能となる。
【0006】
しかしながら、この場合、ユーザが自動車の使用を終えて駐車しているのか、あるいは使用中であるが買い物や食事等のために車両を駐車しているのかを、他のユーザが判別することができない。このため、ユーザが使用中である車両を、他のユーザが乗り捨ててあると勘違いして誤って使用してしまうおそれがあった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題には、上記した問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、任意の場所に乗り捨てできるカーシェアリングシステムにおいて複数のユーザが利用可能な車両に設けられ、前記ユーザごとに発行された車両キーによる前記車両の起動の可否を制御する車両起動制御装置であって、前記車両キーが有する記憶部に記憶された前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により、第1車両キーの前記記憶部から取得された第1ユーザ識別情報と、第2車両キーの前記記憶部から取得された第2ユーザ識別情報とが、一致するか否かを判定する識別情報判定手段と、前記識別情報判定手段により、前記第1ユーザ識別情報と前記第2ユーザ識別情報とが一致すると判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を許可し、前記第1ユーザ識別情報と前記第2ユーザ識別情報とが一致しないと判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を不可とする起動可否手段と、を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の車両起動制御装置を備えた車両を起動するための車両起動装置の外観例を示す図である。なお、本実施形態における車両とは、任意の場所に乗り捨てできるカーシェアリングシステムにおいて複数のユーザが利用可能な自動車等の車両のことであり、ガソリンエンジン・ディーゼルエンジン等の内燃機関を動力とする自動車に限らず、電力によりモータを駆動する電気自動車を含むものである。また、車両の起動とは、車両の動力源である上記エンジンやモータを起動させることをいい、車両の起動停止とは、車両の動力源であるエンジンやモータを停止させることをいう。
【0010】
図1に示す例では、車両起動装置1は、車両を起動するためのカードキー5(車両キーに相当)を挿入するための挿入口10と、ユーザが車両の起動操作をするための起動スイッチ20とを有している。車両を起動する際には、ユーザはカードキー5を挿入口10に挿入後、起動スイッチ20をON側に回転操作する。一方、車両の起動停止をする際には、起動スイッチ20をOFF側に回転操作した後、カードキー5を挿入口10より引き抜くようになっている。
【0011】
図2は、カードキー5が有する記憶部の記憶内容の一例を概念的に示す機能構成図である。
カードキー5は、カーシェアリングシステムのユーザごとに1枚ずつ発行されるものであり、ユーザはこのカードキー5を用いてカーシェアリングシステムの複数の車両を利用することが可能となっている。このカードキー5は、例えばメモリや磁気記録部等から構成された記憶部6を備えている。この記憶部6には、ユーザを識別するためのユーザID(ユーザ識別情報に相当)が記憶されており、このユーザIDは、カードキー5を挿入口10に挿入した際に、車両起動制御装置100により取得されるようになっている。
【0012】
なお、この例では車両キーとしてカード状のカードキーを用いるようにしているが、例えば通常の金属のキーにICチップ等を内蔵させたキー形状の電子キー等を用いてもよい。また、ユーザの免許用やクレジットカード、あるいは携帯電話等にユーザIDを記憶させておき、これらを車両キーとして用いるようにしてもよい。
【0013】
図3は、車両起動制御装置100の機能構成例を示す機能ブロック図である。図3に示す例では、車両起動制御装置100は、識別情報取得部101(識別情報取得手段に相当)と、記憶部102と、識別情報判定部103(識別情報判定手段に相当)と、起動可否部104(起動可否手段に相当)と、モード切替部105(モード切替手段に相当)と、モード切替ボタン110(手動切替手段に相当)とを有している。
【0014】
モード切替部105は、モード切替ボタン110の操作に応じ、車両起動制御装置100を、ユーザが車両を使用中である場合の「使用中モード」と、ユーザによる車両の使用が終了し、他のユーザによる利用が可能である場合の「利用待ちモード」とに切り替える。識別情報取得部101は、挿入口10に挿入されたカードキー5の記憶部6よりユーザIDを取得する。この識別情報取得部101は、モード切替部105で「使用中モード」に切り替えられている場合においてカードキー5が挿入口10から引き抜かれた場合には、その直前に取得したユーザIDを記憶部102に出力する。これにより、記憶部102には、「使用中モード」におけるカードキー5引き抜き直前のユーザIDが記憶される。
【0015】
識別情報判定部103は、識別情報取得部101によりカードキー5(第1車両キーに相当)の記憶部6から取得されたユーザID(第1ユーザ識別情報に相当)と、上述した「使用中モード」においてカードキー5が挿入口10から引き抜かれ、その直前にカードキー5(第2車両キーに相当)より取得し記憶部102に記憶されたユーザID(第2ユーザ識別情報に相当)とが、一致するか否かを判定する。
【0016】
起動可否部104は、モード切替部105により「使用中モード」に切り替えられている場合において、識別情報判定部103により、カードキー5の記憶部6から取得されたユーザIDと記憶部102に記憶されたユーザIDとが一致すると判定された場合には、起動スイッチ20からの起動信号を、車両の動力源であるエンジンやモータを駆動制御する車両駆動装置200に送信することにより、カードキー5による車両の起動を許可する。一方、識別情報判定部103により、カードキー5の記憶部6から取得されたユーザIDと記憶部102に記憶されたユーザIDとが一致しないと判定された場合には、起動スイッチ20からの起動信号を車両駆動装置200に送信せずに遮断することにより、カードキー5による車両の起動を不可とする。また起動可否部104は、モード切替部105により「利用待ちモード」に切り替えられている場合には、識別情報判定部103の判定結果に拘わらず、起動スイッチ20からの起動信号を車両駆動装置200に送信することにより、カードキー5による車両の起動を許可する。
【0017】
図4は、モード切替ボタン110の外観例を示す図である。モード切替ボタン110は、例えば車両のインストルメントパネル等に設けられる。
【0018】
モード切替ボタン110は、車両起動制御装置100を「使用中モード」に切り替える使用中ボタン111と、「利用待ちモード」に切り替える利用待ちボタン112とを有している。車両起動制御装置100が利用待ちモードに切り替えられている場合には、カードキー5より後述するユーザIDが取得可能な間のみ、言い換えるとカードキー5が挿入口10に挿入されている間のみ、ユーザはモード切替ボタン110を操作可能となっている。一方、車両起動制御装置100が使用中モードに切り替えられている場合には、使用中ボタン111が押されることにより利用待ちモードから使用中モードへと切り替えられた際に取得可能であったユーザIDが取得可能な間のみ、言い換えると利用待ちモードから使用中モードに切り替えたユーザのカードキー5が挿入口10に挿入されている間のみ、ユーザはモード切替ボタン110を操作可能となっている。
【0019】
図5は、車両起動制御装置100により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。車両起動制御装置100は、カードキー5が挿入口10に挿入された際にこのフローを開始するようになっている。
【0020】
まずステップS5では、識別情報取得部101により、挿入口10に挿入されたカードキー5の記憶部6よりユーザIDを取得する。
【0021】
次にステップS10では、車両起動制御装置100が「使用中モード」であるか否かを判定する。車両起動制御装置100が「利用待ちモード」である場合には、後述するステップS35を実行する。一方、車両起動制御装置100が「使用中モード」である場合には、次のステップS15を実行する。
【0022】
ステップS15では、記憶部102に記憶されたユーザIDを読み出す。前述したように、記憶部102には、「使用中モード」におけるカードキー5引き抜き直前のユーザIDが記憶されている。
【0023】
次にステップS20では、識別情報判定部103により、ステップS5においてカードキー5の記憶部6から取得されたユーザIDと、ステップS15において記憶部102から読み出したユーザIDとが、一致するか否かを判定する。一致しない場合には、後述するステップS50を実行する。一方、一致する場合には、次のステップS25を実行する。
【0024】
ステップS25では、ユーザにより起動スイッチ20が回転操作され、車両の起動操作が行われたか否かを判定する。車両の起動操作が行われるまで本判定を繰り返し、起動操作が行われた場合には、次のステップS30を実行する。
【0025】
ステップS30では、起動可否部104により、起動スイッチ20からの起動信号を車両駆動装置200に送信する。これにより、カードキー5による車両の起動が許可される。
【0026】
次にステップS35では、カードキー5が挿入口10から引き抜かれたか否かを判定する。カードキー5が挿入口10から引き抜かれるまで本判定を繰り返し、引き抜かれたら次のステップS40を実行する。
【0027】
ステップS40では、ステップS10と同様に、車両起動制御装置100が「使用中モード」であるか否かを判定する。車両起動制御装置100が「利用待ちモード」である場合には、本フローを終了する一方、車両起動制御装置100が「使用中モード」である場合には、次のステップS45を実行する。
【0028】
ステップS45では、識別情報取得部101により、カードキー5の引き抜き直前に取得したユーザIDを記憶部102に出力する。これにより、記憶部102には、「使用中モード」におけるカードキー5引き抜き直前のユーザIDが記憶される。
【0029】
次にステップS50では、ステップS25と同様に、ユーザにより起動スイッチ20が回転操作され、車両の起動操作が行われたか否かを判定する。車両の起動操作が行われるまで本判定を繰り返し、起動操作が行われた場合には、次のステップS55を実行する。
【0030】
ステップS55では、起動可否部104により、起動スイッチ20からの起動信号を車両駆動装置200に送信せずに遮断する。これにより、カードキー5による車両の起動を不可とする。
【0031】
次に、以上説明した車両起動制御装置100の動作例を説明する。
ユーザが利用待ち状態の車両を利用する場合において、ユーザがカードキー5を挿入口10に挿入すると、識別情報取得部101によりユーザIDが取得される。このとき、車両起動制御装置100は「利用待ちモード」であるので、識別情報判定部103の判定結果に拘わらず起動可否部104により車両の起動が許可される。したがって、ユーザが起動スイッチ20を用いて起動操作を行うと、車両が起動される。すなわち、利用待ち状態の車両については、どのユーザも自由に利用可能となっている。なお、モード切替ボタン110は、前述したように「利用待ちモード」の場合にはユーザがカードキー5を挿入口10に挿入している間操作可能となるので、ユーザは車両を使用中、適宜、使用中ボタン111を押すことにより「使用中モード」に切り替えることができる。そして、ユーザが車両の使用を終えた場合には、ユーザは利用待ちボタン112を押すことにより「利用待ちモード」に切り替えた上で、起動スイッチ20を用いて起動停止操作を行い、カードキー5を挿入口10より引き抜く。これにより、車両は利用待ち状態となり、他のユーザに利用可能となる。
【0032】
一方、ユーザが車両の使用を終えたのではなく、例えば買い物や食事等のために一時的に駐車して車両を離れる場合には、ユーザは使用中ボタン111を押して「使用中モード」に切り替えた状態で、起動スイッチ20を用いて起動停止操作を行い、カードキー5を挿入口10より引き抜く。これにより、識別情報取得部101によりカードキー5の引き抜き直前に取得したユーザIDが記憶部102に出力され、記憶部102に記憶される。そして、駐車中に、使用中のユーザとは別のユーザが車両を利用しようとしてカードキー5を挿入口10に挿入すると、識別情報判定部103により、カードキー5の記憶部6から取得されたユーザIDと、記憶部102から読み出したユーザIDとが、一致するか否かが判定される。この場合には、ユーザIDが一致しないため、起動可否部104によりカードキー5による車両の起動が不可とされる。したがって、このユーザが起動スイッチ20を用いて起動操作を行っても、車両は起動されない。
【0033】
そして、買い物や食事等を終えた使用中のユーザが車両に戻り、カードキー5を挿入口10に挿入すると、識別情報判定部103により、カードキー5の記憶部6から取得されたユーザIDと、記憶部102から読み出したユーザIDとが、一致するか否かが判定される。この場合には、ユーザIDが一致するため、起動可否部104により車両の起動が許可される。したがって、ユーザが起動スイッチ20を用いて起動操作を行うと、車両が起動される。すなわち、使用中状態の車両については、使用中のユーザのみが利用可能となる。
【0034】
以上のように、上記実施形態における車両起動制御装置100は、任意の場所に乗り捨てできるカーシェアリングシステムにおいて複数のユーザが利用可能な車両に設けられ、ユーザごとに発行された車両キー5(カードキーに相当)による車両の起動の可否を制御する車両起動制御装置100であって、車両キー5が有する記憶部6に記憶されたユーザを識別するためのユーザ識別情報(ユーザIDに相当)を取得する識別情報取得手段101(識別情報取得部に相当)と、識別情報取得手段101により、第1車両キー5(カードキーに相当)の記憶部6から取得された第1ユーザ識別情報(ユーザIDに相当)と、第2車両キー5(カードキーに相当)の記憶部6から取得された第2ユーザ識別情報(ユーザIDに相当)とが、一致するか否かを判定する識別情報判定手段103(識別情報判定部に相当)と、識別情報判定手段103により、第1ユーザ識別情報と第2ユーザ識別情報とが一致すると判定された場合に、車両キー5による車両の起動を許可し、第1ユーザ識別情報と第2ユーザ識別情報とが一致しないと判定された場合に、車両キー5による車両の起動を不可とする起動可否手段104(起動可否部に相当)と、を備える。
【0035】
このようにすると、車両を使用中であるユーザが、例えば買い物や食事等のために車両キー5を抜いて駐車している間に、他のユーザが自分の車両キー5を用いて駐車中の車両を起動しようとしても、ユーザ識別情報が異なるために車両は起動されない。したがって、ユーザが使用中である車両を、他のユーザが乗り捨ててあると勘違いして誤って使用してしまうことを防止できる。
【0036】
上記実施形態における車両起動制御装置100においては、上述した構成に加えてさらに、ユーザが車両を使用中である場合の使用中モードと、ユーザによる車両の使用が終了し、他のユーザによる利用が可能である場合の利用待ちモードとを切り替えるモード切替手段105(モード切替部に相当)を備えており、モード切替手段105により、使用中モードに切り替えられた場合には、起動可否手段104は、識別情報判定手段103により、第1ユーザ識別情報と第2ユーザ識別情報とが一致すると判定された場合に、車両キー5による車両の起動を許可し、第1ユーザ識別情報と第2ユーザ識別情報とが一致しないと判定された場合に、車両キー5による車両の起動を不可とし、モード切替手段105により、利用待ちモードに切り替えられた場合には、起動可否手段104は、識別情報判定手段103の判定結果に拘わらず、車両キー5による車両の起動を許可する。
【0037】
このようにすると、例えば買い物や食事等のために車両を駐車する場合には、車両はまだ使用中であるためモード切替手段105で使用中モードに切り替えることで、他のユーザの使用を防止することができる。一方、車両の使用が終了して乗り捨てる場合には、モード切替手段105で利用待ちモードに切り替えることで、他のユーザによる使用を可能とすることができる。このように、使用中モードと利用待ちモードとを車両の使用状況に応じて選択的に切り替えることで、ユーザの利便性を向上することができる。
【0038】
上記実施形態における車両起動制御装置100においては、上述した構成に加えてさらに、モード切替手段105によるモード切替をユーザが手動操作可能な手動切替手段110(モード切替ボタンに相当)を備え、手動切替手段110は、利用待ちモードにおいては、識別情報取得手段101によりユーザ識別情報が取得可能な間は、モード切替手段105を操作可能となり、使用中モードにおいては、利用待ちモードから使用中モードへと切り替えられた際に識別情報取得手段101により取得可能であったユーザ識別情報が、識別情報取得手段101により取得可能な間は、モード切替手段105を操作可能となる。
【0039】
このようにすると、ユーザは使用中モードと利用待ちモードとを車両の使用状況に応じて手動操作にて選択的に切り替えることができるので、ユーザの利便性を向上することができる。また、使用中モードの際には、利用待ちモードから使用中モードへと切り替えられた際に識別情報取得手段101により取得可能であったユーザ識別情報が、識別情報取得手段101により取得可能な間のみ、手動切替手段110を操作可能とすることにより、車両を使用中のユーザのみがモード切り替えを行うことができ、車両の駐車中に他のユーザが使用中モードを利用待ちモードに切り替えることを防止できる。一方、利用待ちモードの際には、識別情報取得手段101によりユーザ識別情報が取得可能な間のみ手動切替手段110を操作可能とすることにより、カーシェアリングシステムを利用可能な正規のユーザ以外の者がモード切り替えを行うことを防止できる。
【0040】
なお、本実施形態は、上記に限られず、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0041】
(1)モード切替を自動的に行う場合
上記実施形態では、ユーザがモード切替ボタン110を用いて手動操作で車両起動制御装置100のモード切替を行うようにしたが、本変形例は、例えばカードキー5の挿入口10への抜き差しに応じてモード切替が自動的に行われるような構成としたものである。なお、本変形例における車両起動制御装置100は、前述した実施形態の車両起動制御装置100とほぼ同様の構成であり、部分的には同様の動作を実行する。このため、本変形例では、同一の構成及び動作については前述した実施形態における図1乃至図5と同一の符号を用いると共に、その説明を適宜省略し、以下では異なる点を中心として説明する。
【0042】
図6は、本変形例の車両起動制御装置100の機能構成例を示す機能ブロック図である。図6に示す例では、車両起動制御装置100は、モード切替ボタン110の代わりに、モード切替部105によるモード切替をユーザが手動操作により不能とすることが可能なモード保持操作ボタン106(モード保持操作手段に相当)を有する。また、モード切替部105は、識別情報取得部101によりユーザIDが取得可能となった場合、言い換えるとカードキー5が挿入口10に挿入された場合に「使用中モード」に切り替え、識別情報取得部101によりユーザIDが取得不能となった場合、言い換えるとカードキー5が挿入口10から引き抜かれた場合に「利用待ちモード」に自動的に切り替える。
【0043】
カードキー5が挿入口10に挿入され、モード切替部105が「使用中モード」に切り替えられている場合において、モード保持操作ボタン106がユーザにより押された場合には、カードキー5が挿入口10から引き抜かれ、識別情報取得部101によりユーザIDが取得不能となっても、「使用中モード」が保持されるようになっている。
【0044】
図7は、本変形例の車両起動制御装置100により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。この図7において、前述の図5と同様の手順は同符号を付し説明を省略する。
【0045】
ステップS5及びステップS10は前述の図5と同様である。ここで、ステップS10において、車両起動制御装置100が「使用中モード」であるか否かを判定し、「利用待ちモード」である場合には、次のステップS13を実行する。一方、車両起動制御装置100が「使用中モード」である場合には、後述のステップS15を実行する。
【0046】
ステップS13では、モード切替部105により「使用中モード」に切り替える。その後のステップS15乃至ステップS35は前述の図5と同様である。
【0047】
次にステップS37では、ユーザによりモード保持操作ボタン106が操作されたか否かを判定する。モード保持操作ボタン106が操作されなかった場合には、次のステップS43を実行する。一方、モード保持操作ボタン106が操作された場合には、後述のステップS45を実行する。
【0048】
ステップS43では、モード切替部105により「利用待ちモード」に切り替える。その後のステップS45乃至ステップS55は前述の図5と同様である。
【0049】
上記変形例における車両起動制御装置100は、上述した構成に加えてさらに、モード切替手段105は、識別情報取得手段101によりユーザ識別情報が取得可能となった場合に、使用中モードに切り替え、識別情報取得手段101によりユーザ識別情報が取得不能となった場合に、利用待ちモードに切り替える。
【0050】
このようにすると、ユーザが車両キー5を挿入口10に対し抜き差しするのみでモード切替が自動的に行われるので、手動操作にてモード切替を行う場合に比べてユーザの操作負担を低減することができる。
【0051】
上記変形例における車両起動制御装置100は、上述した構成に加えてさらに、モード切替手段105によるモード切替をユーザが手動操作により不能とすることが可能なモード保持操作手段106(モード保持操作ボタンに相当)を備え、モード切替手段105は、使用中モードにおいてモード保持操作手段106が操作された場合には、識別情報取得手段101によりユーザ識別情報が取得不能となっても、使用中モードを保持する。
【0052】
このようにすると、例えば買い物や食事等のために車両を駐車する場合に、ユーザはモード保持操作手段106を手動で操作して使用中モードを保持することができるので、他のユーザの使用を確実に防止することができる。
【0053】
なお、以上ではモード保持操作ボタン106が操作された場合に使用中モードが保持されるようにしたが、例えば、カーナビ等においてユーザが目的地を設定している場合に、その目的地に到達する前にカードキー5が挿入口10から引き抜かれた場合には、自動的に使用中モードが保持され、目的地に到達した後にカードキー5が挿入口10から引き抜かれた場合には、自動的に利用待ちモードに切り替えられるようにしてもよい。
【0054】
(2)モードを表示する場合
本変形例は、車両起動制御装置100が「使用中モード」と「利用待ちモード」のいずれのモードに切り替えられているかを表示する構成とするものである。
【0055】
図8は、本変形例の車両起動制御装置100の機能構成例を示す機能ブロック図である。図8に示す例では、車両起動制御装置100は、モード切替部105により「使用中モード」と「利用待ちモード」のいずれのモードに切り替えられているかを表示するモード表示部107(モード表示手段に相当)を備えている。
【0056】
図9は、モード表示部107の一例を示す外観図である。この図9に示す例は、モード切替ボタン110とモード表示部107とを兼用した例であり、使用中ボタン111が押されると車両起動制御装置100が「使用中モード」に切り替えられると共に、使用中ボタン111の内部に設けられたLED等の発光手段が発光し、「使用中モード」であることが表示される。同様に、利用待ちボタン112が押されると車両起動制御装置100が「利用待ちモード」に切り替えられると共に、利用待ちボタン112の内部に設けられたLED等の発光手段が発光し、「利用待ちモード」であることが表示される。図9に示す例では、使用中ボタン111が発光することにより「使用中モード」であることが表示されている。なお、モード表示手段をモード切替ボタン110とは別に設けるようにしてもよい。
【0057】
上記変形例における車両起動制御装置100は、上述した構成に加えてさらに、モード切替手段105により使用中モードと利用待ちモードのいずれのモードに切り替えられているかを表示するモード表示手段107(モード表示部に相当)を備える。
【0058】
このようにすると、ユーザはモード表示手段107の表示を参照することで、利用しようとする車両が使用中であるか利用待ちであるかを視認できるようになる。これにより、ユーザが使用中の車両を乗り捨て車両と誤認することがなくなり、使用中の車両を誤って使用することをより確実に防止することができる。
【0059】
(3)車両許可情報による判定を行う場合
本変形例は、カードキー5の記憶部6に記憶された車両許可情報と、利用しようとする車両の車両識別情報とを比較し、ユーザが車両を利用できるか否か判定する構成とするものである。
【0060】
図10は、本変形例のカードキー5が有する記憶部6の記憶内容の一例を概念的に示す機能構成図である。
本変形例のカードキー5の記憶部6には、ユーザIDの他に、ユーザがカーシェアリングシステムの複数の車両のうちどの車両を利用できるかを車両ごとに個別に示す車両許可情報が記憶されており、これらユーザID及び車両許可情報は、カードキー5を挿入口10に挿入した際に、車両起動制御装置100により取得されるようになっている。
【0061】
本変形例においては、カーシェアリングシステムの全ての車両に対し車両を識別するための車両識別番号(車両識別情報に相当)が個別に付与されており、この車両識別番号は、車両起動制御装置100の記憶部102に予め記憶されている。また、車両許可情報は、ユーザが利用可能な車両の車両識別番号の集合として構成されている。すなわち、ユーザが利用可能な車両が1台である場合には、車両許可情報はその車両の車両識別番号そのものとなる。なお、車両許可情報を、例えばユーザが利用可能である車種情報や、車両のサイズ情報等としてもよい。
【0062】
図11は、本変形例の車両起動制御装置100の機能構成例を示す機能ブロック図である。図11に示す例では、本変形例の車両起動制御装置100は、カードキー5が有する記憶部6に記憶された車両許可情報を取得する車両許可情報取得部108(車両許可情報取得手段に相当)と、車両許可情報取得部108により取得された車両許可情報が、車両を識別するための車両識別番号に対応する情報であるか否かを判定する車両許可情報判定部109(車両許可情報判定手段に相当)とを有している。起動可否部104は、車両許可情報判定部109により、車両許可情報が車両識別番号に対応する情報である、すなわち車両許可情報が車両識別番号を含んでいると判定された場合に、カードキー5による車両の起動を許可し、車両許可情報が車両識別番号に対応しない情報である、すなわち車両許可情報が車両識別番号を含んでいないと判定された場合に、カードキー5による車両の起動を不可とするようになっている。
【0063】
図12は、本変形例の車両起動制御装置100により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。この図12において、前述の図5と同様の手順は同符号を付し説明を省略する。
【0064】
まずステップS1では、識別情報取得部101により、挿入口10に挿入されたカードキー5の記憶部6よりユーザIDを取得すると共に、車両許可情報取得部108により、カードキー5の記憶部6より車両許可情報を取得する。
【0065】
次にステップS3では、記憶部102より車両識別番号を読み出す。なお、前述したように、車両識別番号は車両起動制御装置100の記憶部102に予め記憶されている。
【0066】
次にステップS7では、ユーザが車両を利用できるか否かを判定する。具体的には、車両許可情報判定部109により、ステップS1においてカードキー5の記憶部6より取得された車両許可情報が、ステップS3において記憶部102より読み出した車両識別番号を含むか否かを判定する。車両許可情報が車両識別番号を含む場合には、次のステップS10を実行する。一方、車両許可情報が車両識別番号を含まない場合には、後述のステップS50を実行する。その後のステップS10乃至ステップS55は、前述の図5と同様である。
【0067】
上記変形例における車両起動制御装置100は、上述した構成に加えてさらに、車両キー5が有する記憶部6に記憶された車両許可情報を取得する車両許可情報取得手段108(車両許可情報取得部に相当)と、車両許可情報取得手段108により取得された車両許可情報が、車両を識別するための車両識別情報(車両識別番号に相当)に対応する情報であるか否かを判定する車両許可情報判定手段109(車両許可情報判定部に相当)とを備え、起動可否手段104は、車両許可情報判定手段109により、車両許可情報が車両識別情報に対応する情報であると判定された場合に、車両キー5による車両の起動を許可し、車両許可情報が車両識別情報に対応しない情報であると判定された場合に、車両キー5による車両の起動を不可とする。
【0068】
このようにすると、例えばユーザが支払った料金より上のクラスの車両については使用不可とする等のきめ細かな起動制御を行うことができる。また例えば、車両許可情報をユーザの使用権限を示す権限情報とすることにより、ユーザの地位や役職に応じて使用可能な車両を制限したりする等が可能となる。
【0069】
(4)起動不可であることをユーザに報知する場合
本変形例は、起動可否部104により車両の起動を不可とする場合に、ユーザに対しその旨を報知する構成とするものである。
【0070】
図13は、本変形例の車両起動制御装置100の機能構成例を示す機能ブロック図である。図13に示す例では、車両起動制御装置100は、起動可否部104がカードキー5による車両の起動を不可とする場合に、その旨をユーザに報知する起動不可報知部113(起動不可報知手段に相当)を備えている。この起動不可報知部113は、表示によりユーザに視覚的に報知を行う表示手段でもよいし、音によりユーザに聴覚的に報知を行うスピーカ等でもよい。又はこれらの組合せでもよい。
【0071】
図14は、本変形例の車両起動制御装置100により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。この図14において、前述の図5と同様の手順は同符号を付し説明を省略する。
【0072】
ステップS5乃至ステップS55は前述の図5と同様である。次にステップS60では、起動不可報知部113により、起動可否部104がカードキー5による車両の起動を不可としたことをユーザに報知する。
【0073】
上記変形例における車両起動制御装置100は、上述した構成に加えてさらに、起動可否手段104が車両キー5による車両の起動を不可とする場合に、その旨をユーザに報知する起動不可報知手段113(起動不可報知部に相当)を備える。
【0074】
このようにすると、ユーザは車両の起動ができないことを起動不可報知手段113の報知により確実に認識することができる。また、起動不可報知手段113で、ユーザに対し例えばユーザ識別情報が異なるために車両が起動できないのか、又は車両許可情報が車両識別情報に対応しないから起動できないのかを報知することも可能であり、この場合にはユーザは起動不可である原因を認識することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0075】
なお、以上において、図5、図7等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0076】
なお、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本実施形態の車両起動制御装置を備えた車両を起動するための車両起動装置の外観例を示す図である。
【図2】カードキーが有する記憶部の記憶内容の一例を概念的に示す機能構成図である。
【図3】車両起動制御装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図4】モード切替ボタンの外観例を示す図である。
【図5】車両起動制御装置により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。
【図6】モード切替を自動的に行う変形例の車両起動制御装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図7】モード切替を自動的に行う変形例の車両起動制御装置により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。
【図8】モードを表示する変形例の車両起動制御装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図9】モード表示部の一例を示す外観図である。
【図10】車両許可情報による判定を行う変形例のカードキーが有する記憶部の記憶内容の一例を概念的に示す機能構成図である。
【図11】車両許可情報による判定を行う変形例の車両起動制御装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図12】車両許可情報による判定を行う変形例の車両起動制御装置により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。
【図13】起動不可であることをユーザに報知する変形例の車両起動制御装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図14】起動不可であることをユーザに報知する変形例の車両起動制御装置により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0078】
5 カードキー(車両キーに相当)
6 記憶部
100 車両起動制御装置
101 識別情報取得部(識別情報取得手段に相当)
103 識別情報判定部(識別情報判定手段に相当)
104 起動可否部(起動可否手段に相当)
105 モード切替部(モード切替手段に相当)
106 モード保持操作ボタン(モード保持操作手段に相当)
107 モード表示部(モード表示手段に相当)
108 車両許可情報取得部(車両許可情報取得手段に相当)
109 車両許可情報判定部(車両許可情報判定手段に相当)
110 モード切替ボタン(手動切替手段に相当)
113 起動不可報知部(起動不可報知手段に相当)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の場所に乗り捨てできるカーシェアリングシステムにおいて複数のユーザが利用可能な車両に設けられ、前記ユーザごとに発行された車両キーによる前記車両の起動の可否を制御する車両起動制御装置であって、
前記車両キーが有する記憶部に記憶された前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により、第1車両キーの前記記憶部から取得された第1ユーザ識別情報と、第2車両キーの前記記憶部から取得された第2ユーザ識別情報とが、一致するか否かを判定する識別情報判定手段と、
前記識別情報判定手段により、前記第1ユーザ識別情報と前記第2ユーザ識別情報とが一致すると判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を許可し、前記第1ユーザ識別情報と前記第2ユーザ識別情報とが一致しないと判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を不可とする起動可否手段と、
を備えることを特徴とする車両起動制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両起動制御装置において、
前記ユーザが前記車両を使用中である場合の使用中モードと、前記ユーザによる前記車両の使用が終了し、他の前記ユーザによる利用が可能である場合の利用待ちモードとを切り替えるモード切替手段を備えており、
前記モード切替手段により、前記使用中モードに切り替えられた場合には、前記起動可否手段は、前記識別情報判定手段により、前記第1ユーザ識別情報と前記第2ユーザ識別情報とが一致すると判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を許可し、前記第1ユーザ識別情報と前記第2ユーザ識別情報とが一致しないと判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を不可とし、
前記モード切替手段により、前記利用待ちモードに切り替えられた場合には、前記起動可否手段は、前記識別情報判定手段の判定結果に拘わらず、前記車両キーによる前記車両の起動を許可する
ことを特徴とする車両起動制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両起動制御装置において、
前記モード切替手段によるモード切替を前記ユーザが手動操作可能な手動切替手段を備え、
前記手動切替手段は、
前記利用待ちモードにおいては、前記識別情報取得手段により前記ユーザ識別情報が取得可能な間は、前記モード切替手段を操作可能となり、
前記使用中モードにおいては、前記利用待ちモードから前記使用中モードへと切り替えられた際に前記識別情報取得手段により取得可能であった前記ユーザ識別情報が、前記識別情報取得手段により取得可能な間は、前記モード切替手段を操作可能となる
ことを特徴とする車両起動制御装置。
【請求項4】
請求項2に記載の車両起動制御装置において、
前記モード切替手段は、
前記識別情報取得手段により前記ユーザ識別情報が取得可能となった場合に、前記使用中モードに切り替え、
前記識別情報取得手段により前記ユーザ識別情報が取得不能となった場合に、前記利用待ちモードに切り替える
ことを特徴とする車両起動制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両起動制御装置において、
前記モード切替手段によるモード切替を前記ユーザが手動操作により不能とすることが可能なモード保持操作手段を備え、
前記モード切替手段は、
前記使用中モードにおいて前記モード保持操作手段が操作された場合には、前記識別情報取得手段により前記ユーザ識別情報が取得不能となっても、前記使用中モードを保持する
ことを特徴とする車両起動制御装置。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれかに記載の車両起動制御装置において、
前記モード切替手段により前記使用中モードと前記利用待ちモードのいずれのモードに切り替えられているかを表示するモード表示手段を備える
ことを特徴とする車両起動制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の車両起動制御装置において、
前記車両キーが有する前記記憶部に記憶された車両許可情報を取得する車両許可情報取得手段と、
前記車両許可情報取得手段により取得された前記車両許可情報が、前記車両を識別するための車両識別情報に対応する情報であるか否かを判定する車両許可情報判定手段とを備え、
前記起動可否手段は、前記車両許可情報判定手段により、前記車両許可情報が前記車両識別情報に対応する情報であると判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を許可し、前記車両許可情報が前記車両識別情報に対応しない情報であると判定された場合に、前記車両キーによる前記車両の起動を不可とする
ことを特徴とする車両起動制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の車両起動制御装置において、
前記起動可否手段が前記車両キーによる前記車両の起動を不可とする場合に、その旨を前記ユーザに報知する起動不可報知手段を備える
ことを特徴とする車両起動制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−120568(P2010−120568A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−297635(P2008−297635)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】