説明

送信機および通信システム

【課題】周波数の変化に対応でき、且つクロストークに起因するジッターの低減を図ることができる送信機、および通信システムを提供する。
【解決手段】送信機2は、発振回路4と、送信部5とを備える。発振回路4は、基準クロックCKrefを入力して、同一の周期を有すると共に位相が互いに異なるN相(Nは2以上の整数)のクロックCK〜CKを生成して出力する。送信部5は、発振回路4から出力されたクロックCK〜CKを入力して、このクロックCK(nは1以上N以下の各整数)にシリアルデータ信号Sを同期させて高速シリアル伝送線路Lを介して受信機3に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信機および通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、薄型テレビの大画面化や高精細化に伴い、テレビ内部におけるデータ伝送量が増加し、データ伝送の高速化、パラレル化、チャネル間の配線の省スペース化が進んでいる。このようなデータの伝送方式の一例として、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)が挙げられる。LVDSは、抵抗終端された一対の差動伝送線路における電流方向を変えることによって信号を送受信する方式である。
【0003】
上記のように、複数の伝送線路によりデータ伝送を行う伝送方式において、データレートが上がり、チャネル間のスペースが狭くなると、チャネル間の干渉(クロストーク)が生じ、データ伝送品質の低下に繋がる。特に、データ遷移情報が重要な役割を果たすクロックデータリカバリ(CDR:Clock Data Recovery)回路を用いるデータ伝送方式にあっては、チャネル間のクロストークによりデータのエッジ(データの遷移点)に時間的な揺らぎ(以下、ジッター)が生じ、データ伝送品質の劣化が生じる。
【0004】
そこで、例えば特許文献1に記載の信号伝送装置では、送信装置内に第1の遅延部を設けると共に、受信装置内に第1の遅延部と同じ構成で同じ信号遅延時間を生じさせる第2の遅延部を設けている。これにより、送信装置から送信される第2の信号(映像信号)に対し第1の信号(クロック信号)に第1の遅延部において遅延を生じさせ、第1の信号と第2の信号との同期タイミングをずらすことで、クロストークの影響によるジッターを抑制すると共に、送信装置から送信される第2の信号に受信装置内の第2の遅延部において第1の信号と同様の信号時間遅延を生じさせることで、最終的に第1の信号と第2の信号とを同期させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−195055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の信号伝送装置では、送信装置から送信される第1の信号(クロック信号)に信号遅延時間を生じさせることで、クロストークに起因するジッターの低減を図っている。しかしながら、この信号伝送装置では、回路素子や配線の長さ等によって信号に遅延を生じさせているため、遅延量が固定値となる。そのため、例えば周波数可変のシステムにおいてクロックの周波数(データレート)が変更された場合には、その周波数の変化に対応できないといった問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、周波数の変化に対応でき、且つクロストークに起因するジッターの低減を図ることができる送信機、および通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の送信機は、N本(Nは2以上の整数)の伝送線路L〜Lを介して受信機にN個のシリアルデータ信号S〜Sを送信する送信機であって、基準クロックCKrefを入力して、同一の周期を有すると共に位相が互いに異なるN相のクロックCK〜CKを生成して出力する発振回路と、発振回路から出力されたクロックCK〜CKを入力して、各クロックCK(nは1以上N以下の各整数)にシリアルデータ信号Sを同期させて伝送線路Lに送出する送信部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この送信機では、同じ周期を有すると共に位相が互いに異なるN相のクロックCK〜CKを生成し、各クロックCKにシリアルデータ信号Sを同期させて伝送線路Lを介して受信機に送信する。これにより、N本の伝送線路L〜Lを介して送信されるシリアルデータ信号S〜Sは、位相差により遅延(スキュー)が生じたCK〜CKにそれぞれ同期して送信されることになるので、隣接する伝送線路L〜L間においてクロストークし合わないようにデータのエッジをずらすことができ、クロストークに起因するジッターを低減することが可能となる。また、周波数が変化した場合であっても、同じ周期を有するクロックCK〜CKが常に同じ位置関係(位相差)で生成されて出力されるため、周波数の変化にも対応することができる。従って、周波数の変化に対応でき、且つクロストークに起因するジッターの低減を図ることができる。
【0010】
また、発振回路は、位相が2π/NずれたN相のクロックCK〜CKを生成して出力することが好適である。この場合には、隣接する伝送線路L〜L間において、データのエッジが最もクロストークし合わない位置関係となるので、より一層クロストークに起因するジッターの低減を図ることができる。
【0011】
また、本発明の通信システムは、N本(Nは2以上の整数)の伝送線路L〜Lを介してN個のシリアルデータ信号S〜Sを送信する送信機と、この送信機から送信されたシリアルデータ信号S〜Sを受信する受信機とを備えた通信システムであって、送信機は、基準クロックCKrefを入力して、同一の周期を有すると共に位相が互いに異なるN相のクロックCK〜CKを生成して出力する発振回路と、発振回路から出力されたクロックCK〜CKを入力して、各クロックCK(nは1以上N以下の各整数)にシリアルデータ信号Sを同期させて伝送線路Lに送出する送信部と、を備え、受信機は、送信機からクロックCK〜CKに同期して送信されたシリアルデータ信号S〜Sを受信する受信部と、受信部により受信されたクロックCK〜CKに同期したシリアルデータ信号S〜Sを入力して、このシリアルデータ信号S〜Sに基づいてデータD〜DおよびクロックCK〜CKの復元を行うクロックリカバリ部と、クロックリカバリ部によって復元されたデータD〜DおよびクロックCK〜CKを入力して、N本の伝送線路L〜L間の位相のずれを調整して出力するデスキュー回路と、を備えることを特徴とする。
【0012】
この通信システムでは、同じ周期を有すると共に位相が互いに異なるN相のクロックCK〜CKを生成し、各クロックCKにシリアルデータ信号Sを同期させて伝送線路Lを介して受信機に送信する。そして、受信機は、受信したシリアルデータ信号S〜SからデータD〜DおよびクロックCK〜CKを復元し、伝送線路L〜L間の位相のずれを調整して出力する。このような構成により、N本の伝送線路L〜Lを介して送信されるシリアルデータ信号S〜Sは、位相差により遅延が生じたCK〜CKに同期して送信されることになるので、隣接する伝送線路L〜L間においてクロストークし合わないようにデータのエッジをずらすことができ、クロストークに起因するジッターを低減することが可能となる。また、周波数が変化した場合であっても、同じ周期を有するクロックCK〜CKが常に同じ位置関係(位相差)で生成されて出力されるため、周波数の変化にも対応することができる。従って、周波数の変化に対応でき、且つクロストークに起因するジッターの低減を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、周波数の変化に対応でき、且つクロストークに起因するジッターの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係る送信機を含んだ通信システムの構成図である。
【図2】発振回路の回路図である。
【図3】VCOの回路図である。
【図4】比較例におけるクロックとデータのエッジとを示す図である。
【図5】本実施形態におけるクロックとデータのエッジとを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る送信機を含んだ通信システムの構成図である。この図に示される通信システム1は、送信機2と、受信機3とを備える。送信機2と受信機3とは、N本の高速シリアル伝送線路L〜Lによって接続されている。この高速シリアル伝送線路L〜Lは、送信機2から送出される信号を受信機3に伝送する信号線である。なお、Nは2以上の整数、nは1以上N以下の各整数である(以下同様)。
【0017】
送信機2は、発振回路4と、送信部5とを備える。送信機2は、受信機3に例えば画像(映像)データを送信する装置である。
【0018】
発振回路4は、基準クロックCKrefを入力して、同一の周期を有すると共に位相が互いに異なるN相(多相)のクロックCK〜CKを生成して出力する。この発振回路4は、図2に示すように、PLL(Phase-Locked Loop)回路であり、位相比較器41と、CP(Charge Pomp:チャージポンプ)42と、VCO(VoltageControlled Oscillator:電圧制御発振回路)43と、分周回路44とを含んで構成されている。
【0019】
ここで、発振回路4のVCO43は、リングオシレータにより構成されている。具体的には、図3を参照しながら説明する。図3は、VCO43の回路図である。同図に示すように、VCO43は、例えば5個のインバータI〜Iを備えており、このインバータI〜Iがリング状に接続されることによりリングオシレータを構成している。各インバータI〜Iは、PMOSトランジスタのドレイン端子とNMOSトランジスタのドレイン端子とが互い接続された構成となっている。そして、各インバータI〜Iは、CP42の出力に基づく制御電圧Vにより制御されることで、出力端から同一の周期を有すると共に、位相が互いに異なるクロックCK〜CKを出力する。このクロックCK〜CKは、例えば隣り合うクロックCK〜CK同士の位相が2π/5ずつずれている。発振回路4は、生成したクロックCK〜CKを送信部5に出力する。なお、インバータI(mは1以上の各整数)は、必要とされるクロックCK〜CKの位相数(高速シリアル伝送線路L〜Lの数)に応じて適宜接続数が変更される。
【0020】
上記の発振回路4においては、図2に示すように、VCO43から出力されたクロックCK〜CKのうち1つのクロックが発振信号Coutとして分周回路44に供給され、この分周回路44において発振信号Coutを分周して分周信号Cを生成して出力し、この分周信号Cが位相調比較器41に帰還される。位相比較器41では、基準クロックCKrefと分周信号Cとの位相差を検出し、この検出した位相差を表す比較信号up,downをCP42に出力する。そして、CP42では、入力した比較信号up,downが表す位相差に応じた量の電流が生成され、この電流に基づいた制御電圧VがVCO43に出力される。
【0021】
図1に戻って、送信部5は、送信機2に入力されたパラレルデータ信号Pdataを入力し、このパラレルデータ信号Pdataをシリアルデータ信号S〜Sに変換して高速シリアル伝送線路L〜Lにそれぞれ送出する。送信部5は、複数の送信器5〜5から構成されている。送信器5は、パラレルデータ信号Pdataを入力して、このパラレルデータ信号Pdataをシリアルデータ信号Sに変換すると共に、発振回路4から出力されたクロックCKを入力して、このクロックCKにシリアルデータ信号Sを同期させて高速シリアル伝送線路Lを介して受信機3に送出する。送信器5も同様に、パラレルデータ信号Pdataをシリアルデータ信号Sに変換し、このシリアルデータ信号SをクロックCKに同期させて受信機3に送出する。
【0022】
ここで、上述のように、クロックCK〜CKは、その位相が2π/Nだけずれている。従って、図1においては、送信器5から高速シリアル伝送線路Lを介して送出されるシリアルデータ信号Sと、送信器5から高速シリアル伝送線路Lを介して送出されるシリアルデータ信号Sとのデータのエッジの位相が(2π/N)×(n−1)だけずれて送信されることになる。
【0023】
受信機3は、受信部6と、クロックリカバリ部7〜7と、シリアル−パラレル変換部8〜8と、デスキュー回路9と、論理回路10とを備える。受信機3は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)パネルの一部を構成している。
【0024】
受信部6は、送信機2から高速シリアル伝送線路L〜Lを介して送出されたシリアルデータ信号S〜Sを受信して入力し、このシリアルデータ信号S〜Sをクロックリカバリ部7に出力する。受信部6は、例えばラッチ回路である。
【0025】
クロックリカバリ部7〜7は、受信部6から出力されたシリアルデータ信号S〜Sを入力し、このシリアルデータ信号S〜Sに基づいて、データD〜DおよびクロックCK〜CKを復元する。具体的には、クロックリカバリ部7は、シリアルデータ信号SからクロックCKを復元して再生し、この復元されたクロックCKのエッジとデータDのエッジとの位相比較を行うことで位相の調整を行い、データDのビットレートと同じクロックの周波数を再生する。クロックリカバリ部7も同様に、シリアルデータ信号SからクロックCKを復元して再生し、この復元されたクロックCKのエッジとデータDとの位相比較を行うことで位相の調整を行い、データDのビットレートと同じクロックの周波数を再生する。クロックリカバリ部7〜7は、復元したデータD〜DおよびクロックCK〜CKをパラレル−シリアル変換部8〜8に出力する。
【0026】
シリアル−パラレル変換部8〜8は、クロックリカバリ部7〜7から出力されたデータD〜DおよびクロックCK〜CKを入力し、データD〜Dをシリアルデータからパラレルデータに変換する。シリアル−パラレル変換部8〜8は、パラレルデータに変換したデータD〜DとクロックCK〜CKとをデスキュー回路9に出力する。
【0027】
デスキュー回路9は、シリアル−パラレル変換部8〜8から出力されたデータD〜DおよびクロックCK〜CKの位相を調整する。具体的には、デスキュー回路9は、シリアル−パラレル変換部8から出力されたデータDおよびクロックCKを入力して、この入力したデータDおよびクロックCKの位相がシリアル−パラレル変換部8から出力されたデータDおよびクロックCKと一致するように、発振回路4においてクロックCK,CKに与えられた位相のずれ(位相差)を調整(デスキュー)する。デスキュー回路9は、位相調整後のデータD〜DおよびクロックCK〜CKを論理回路10に出力する。
【0028】
論理回路10は、デスキュー回路9から出力されたデータD〜DおよびクロックCK〜CKを入力して、このデータD〜DおよびクロックCK〜CKをパラレル受信データPRdataとして生成して出力する。論理回路10は、このパラレル受信データPRdataを、例えば画像データとしてLCDの表示部に出力する。
【0029】
次に、上記送信機2を備える本実施形態の通信システム1の作用・効果について図4および図5を参照しながら説明する。図4は、比較例におけるクロックとデータのエッジとを示す図であり、図5は、本実施形態におけるクロックとデータのエッジとを示す図である。
【0030】
図4に示すように、比較例の通信システムにあっては、位相が同一のクロックCKにシリアルデータ信号をそれぞれ同期させて例えば高速シリアル伝送線路L,Lに送出されるため、データのエッジ(データ遷移点)が高速シリアル伝送線路Lと高速シリアル伝送線路Lとで一致している。そのため、隣接する高速シリアル伝送線路L,L間でクロストークが生じ、このクロストークに起因するジッターが生じる。
【0031】
これに対して、図5に示すように、本実施形態の通信システム1では、隣り合うクロックCK〜CK同士の位相が2π/Nずれている(図5においては、n=2の場合を示し、πずれている)。すなわち、シリアルデータ信号Sとシリアルデータ信号Sとの遷移が重ならないように、データが出力される。これにより、クロックCKに同期したシリアルデータ信号Sと、クロックCKに同期したシリアルデータ信号Sとのエッジも同様に位相がずれることになる。そのため、隣接する高速シリアル伝送線路Lと高速シリアル伝送線路Lとの間においてクロストークし合わない位置にデータのエッジが位置するため、クロストークに起因するジッターを低減することができる。
【0032】
以上、本実実施形態に係る送信機2を備える通信システム1では、送信機2が、同じ周期を有すると共に位相が互いに異なるN相のクロックCK〜CKを生成し、各クロックCKにシリアルデータ信号Sを同期させて伝送線路Lを介して受信機3に送信する。そして、受信機3は、受信したシリアルデータ信号S〜SからデータD〜DおよびCK〜CKクロックを復元し、伝送線路L〜L間の位相のずれを調整して出力する。このような構成により、N本の伝送線路L〜Lを介して送信されるシリアルデータ信号S〜Sは、位相差により遅延が生じたCK〜CKに同期して送信されることになるので、隣接する伝送線路L〜L間においてクロストークし合わないようにデータのエッジをずらすことができ、クロストークに起因するジッターを低減することが可能となる。また、周波数が変化した場合であっても、同じ周期を有するクロックCK〜CKが常に同じ位置関係(位相差)で生成されて出力されるため、周波数の変化にも対応することができる。従って、周波数の変化に対応でき、且つクロストークに起因するジッターの低減を図ることができる。
【0033】
また、本実施形態では、発振回路4によって生成されるクロックCK〜CKの位相差によってシリアルデータ信号S〜Sに遅延を与える構成としているため、例えば遅延回路やクロストーク分を補正する回路等を必要とせず、簡易な構成とすることができる。
【0034】
また、発振回路は、位相が2π/NずれたN相のクロックCK〜CKを生成して出力するので、隣接する伝送線路L〜L間において、データのエッジが最もクロストークし合わない位置関係となり、より一層クロストークに起因するジッターの低減を図ることができる。
【0035】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、多相クロックを生成する発振回路4としてインバータIを備えるリングオシレータを用いたが、発振回路4は同一の周期であると共に互いに位相の異なるN相のクロック(多相クロック)を生成するものであればよく、リングオシレータに限定されない。例えば、LCオシレータやDLL(Delay-Locked Loop)等であってもよい。
【符号の説明】
【0036】
1…通信システム、2…送信機、3…受信機、4…発振回路、5…送信部、6…受信部、7〜7…クロックリカバリ部、9…デスキュー回路、CK〜CK…クロック、L〜L…高速シリアル伝送線路、S〜S…シリアルデータ信号。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
N本(Nは2以上の整数)の伝送線路L〜Lを介して受信機にN個のシリアルデータ信号S〜Sを送信する送信機であって、
基準クロックCKrefを入力して、同一の周期を有すると共に位相が互いに異なるN相のクロックCK〜CKを生成して出力する発振回路と、
前記発振回路から出力された前記クロックCK〜CKを入力して、各クロックCK(nは1以上N以下の各整数)にシリアルデータ信号Sを同期させて伝送線路Lに送出する送信部と、
を備えることを特徴とする送信機。
【請求項2】
前記発振回路は、位相が2π/NずれたN相のクロックCK〜CKを生成して出力することを特徴とする請求項1記載の送信機。
【請求項3】
N本(Nは2以上の整数)の伝送線路L〜Lを介してN個のシリアルデータ信号S〜Sを送信する送信機と、この送信機から送信された前記シリアルデータ信号S〜Sを受信する受信機とを備えた通信システムであって、
前記送信機は、
基準クロックCKrefを入力して、同一の周期を有すると共に位相が互いに異なるN相のクロックCK〜CKを生成して出力する発振回路と、
前記発振回路から出力された前記クロックCK〜CKを入力して、各クロックCK(nは1以上N以下の各整数)にシリアルデータ信号Sを同期させて伝送線路Lに送出する送信部と、
を備え、
前記受信機は、
前記送信機から前記クロックCK〜CKに同期して送信された前記シリアルデータ信号S〜Sを受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記クロックCK〜CKに同期した前記シリアルデータ信号S〜Sを入力して、このシリアルデータ信号S〜Sに基づいてデータD〜DおよびクロックCK〜CKの復元を行うクロックリカバリ部と、
前記クロックリカバリ部によって復元された前記データD〜DおよびクロックCK〜CKを入力して、N本の前記伝送線路L〜L間の位相のずれを調整して出力するデスキュー回路と、
を備えることを特徴とする通信システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−29779(P2011−29779A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−171379(P2009−171379)
【出願日】平成21年7月22日(2009.7.22)
【出願人】(399011195)ザインエレクトロニクス株式会社 (61)
【Fターム(参考)】