説明

通信装置

【課題】無線通信を行う通信装置が待機時において消費する電力を低減すること。
【解決手段】この通信装置20は、電力が供給されることにより第1の外部装置10と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部22を備える。更に、通信装置20は、第1の外部装置10によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部21a1を備える。加えて、通信装置20は、起電力発生アンテナ部21a1が起電力を発生した場合に第1の通信部22の状態を非作動状態から作動状態へ切り替える制御部22aを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置と無線通信を行う通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第1の通信部と第2の通信部とを有するとともに、第1の通信部が外部装置と無線通信を行うことにより外部装置と通信する通信装置が知られている。この第1の通信部は、電力が供給されることにより外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる機能を備える。
【0003】
更に、第2の通信部も、外部装置と無線通信を行う機能を備える。また、第1の通信部及び第2の通信部は、第1の消費電力が第2の消費電力よりも大きくなるように構成されている。ここで、第1の消費電力は、第1の通信部の状態が作動状態に設定されている場合に第1の通信部が消費する電力である。また、第2の消費電力は、第2の通信部の状態が外部装置と無線通信可能な状態に設定されている場合に第2の通信部が消費する電力である。
【0004】
そして、上記通信装置は、外部装置からの通信要求の受信を待機している期間(待機時)において、第1の通信部の状態を非作動状態に設定する。そして、通信装置は、第2の通信部が外部装置から通信要求を受信した場合に、第1の通信部の状態を非作動状態から作動状態へ切り替える(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
これによれば、待機時において第1の通信部の状態を作動状態に維持し続ける場合と比較して、通信装置が消費する電力を低減することができる。
【特許文献1】特開2007−306201号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記通信装置によれば、待機時において、第2の通信部によって比較的大きな電力が消費されてしまうという問題があった。
【0007】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「無線通信を行う通信装置が待機時において比較的大きな電力を消費すること」を解決することが可能な通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である通信装置は、
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える装置である。
【0009】
更に、この通信装置は、
上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える。
【0010】
また、本発明の他の形態である携帯型端末装置は、
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える装置である。
【0011】
更に、この携帯型端末装置は、
上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える。
【0012】
また、本発明の他の形態である通信システムは、
第1の外部装置と、
電力が供給されることにより上記第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置と、
を含むシステムである。
【0013】
更に、
上記第1の外部装置は、通信要求として電磁界を形成するように構成され、
上記通信装置は、
上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える。
【0014】
また、本発明の他の形態である通信制御方法は、
第1の外部装置と、
電力が供給されることにより上記第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置と、
の間の通信を制御するための方法である。
【0015】
更に、この通信制御方法は、
上記第1の外部装置が、通信要求として電磁界を形成する電磁界形成工程と、
上記通信装置が、上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生工程と、
上記通信装置が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御工程と、
を含む。
【0016】
また、本発明の他の形態である通信制御プログラムは、
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置に、当該第1の外部装置との間の通信を制御させるためのプログラムである。
【0017】
更に、この通信制御プログラムは、
上記通信装置が、上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部を備える場合に、
上記通信装置に、上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したときに上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御手段を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以上のように構成されることにより、無線通信を行う通信装置が待機時において消費する電力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の一形態である通信装置は、
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える装置である。
【0020】
更に、この通信装置は、
上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える。
【0021】
これによれば、第1の外部装置が通信要求として電磁界を形成した場合、起電力発生アンテナ部は、その電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する。更に、この場合、制御部は、第1の通信部の状態を非作動状態から作動状態へ切り替える。これにより、第1の通信部は第1の外部装置と無線通信を行うことができる。
【0022】
更に、上記構成によれば、第1の外部装置が通信要求としての電磁界を形成するまでの期間(待機時)において、無線通信可能な状態に設定された通信部が存在しないので、通信装置によって消費される電力を低減することができる。
【0023】
この場合、
上記通信装置は、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を備え、
上記制御部は、上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことが上記起電力検出手段により検出された場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替えるように構成されることが好適である。
【0024】
この場合、
上記起電力検出手段は、上記起電力の大きさである起電力レベルを検出するとともに、当該検出した起電力レベルが予め設定された閾値レベルよりも大きいとき、上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したと検出し、一方、当該検出した起電力レベルが当該閾値レベルよりも小さいとき、当該起電力発生アンテナ部が当該起電力を発生しなかったと検出するように構成されることが好適である。
【0025】
この場合、
上記起電力検出手段は、上記起電力が供給されることにより作動するように構成されることが好適である。
【0026】
これによれば、電力供給手段(例えば、通信装置へ電力を供給する電源部等)から起電力検出手段へ電力を供給しなくても、起電力検出手段を作動させることができる。この結果、上記電力供給手段により通信装置へ供給される電力の量を低減することができる。
【0027】
この場合、
上記通信装置は、
上記第1の外部装置以外の第2の外部装置と通信する第2の通信部を備え、
上記第1の外部装置と上記第2の外部装置との間の通信を中継するように構成されることが好適である。
【0028】
また、本発明の他の形態である携帯型端末装置は、
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える装置である。
【0029】
更に、この携帯型端末装置は、
上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える。
【0030】
この場合、
上記携帯型端末装置は、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を備え、
上記制御部は、上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことが上記起電力検出手段により検出された場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替えるように構成されることが好適である。
【0031】
また、本発明の他の形態である通信システムは、
第1の外部装置と、
電力が供給されることにより上記第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置と、
を含むシステムである。
【0032】
更に、
上記第1の外部装置は、通信要求として電磁界を形成するように構成され、
上記通信装置は、
上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える。
【0033】
この場合、
上記通信装置は、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を備え、
上記制御部は、上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことが上記起電力検出手段により検出された場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替えるように構成されることが好適である。
【0034】
また、本発明の他の形態である通信制御方法は、
第1の外部装置と、
電力が供給されることにより上記第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置と、
の間の通信を制御するための方法である。
【0035】
更に、この通信制御方法は、
上記第1の外部装置が、通信要求として電磁界を形成する電磁界形成工程と、
上記通信装置が、上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生工程と、
上記通信装置が上記起電力を発生した場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御工程と、
を含む。
【0036】
この場合、
上記通信制御方法は、
上記通信装置が上記起電力を発生したことを検出する起電力検出工程を含み、
上記制御工程は、上記通信装置が上記起電力を発生したことが上記起電力検出工程にて検出された場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替えるように構成されることが好適である。
【0037】
また、本発明の他の形態である通信制御プログラムは、
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置に、当該第1の外部装置との間の通信を制御させるためのプログラムである。
【0038】
更に、この通信制御プログラムは、
上記通信装置が、上記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部を備える場合に、
上記通信装置に、上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したときに上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替える制御手段を実現させるためのプログラムである。
【0039】
この場合、
上記通信制御プログラムは、
上記通信装置に、更に、
上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を実現させるとともに、
上記制御手段は、上記起電力発生アンテナ部が上記起電力を発生したことが上記起電力検出手段により検出された場合に上記第1の通信部の状態を上記非作動状態から上記作動状態へ切り替えるように構成されることが好適である。
【0040】
上述した構成を有する、携帯型端末装置、通信システム、通信制御方法、又は、通信制御プログラム、の発明であっても、上記通信装置と同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。
【0041】
以下、本発明に係る、通信装置、携帯型端末装置、通信システム、通信制御方法、及び、通信制御プログラム、の各実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。
【0042】
<第1実施形態>
図1に示したように、第1実施形態に係る通信システム1は、パーソナルコンピュータ(第1の外部装置)10と、携帯電話装置(通信装置、携帯型端末装置)20と、を含む。
【0043】
パーソナルコンピュータ(PC;Personal Computer)10は、図示しない中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)、記憶装置(メモリ及びハードディスクドライブ装置(HDD;Hard Disk Drive))及び電力供給部PS1を備える。CPU、メモリ及びHDDは、バスを介して互いに接続されている。
【0044】
PC10は、CPUが記憶装置に記憶されているプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
【0045】
更に、PC10は、通信要求送信部11と、通信部12と、を備える。
通信要求送信部11は、電力供給部PS1と接続されている。通信要求送信部11は、電力供給部PS1から電力が供給されることにより作動する。通信要求送信部11は、コントローラ11aと、無線回路11bと、を含む。コントローラ11aは、CPUからの指示信号に応じて無線回路11bへ要求発信指示信号を送る。
【0046】
無線回路11bは、ループ状のアンテナコイルを含むアンテナ部11b1を有する。無線回路11bは、コントローラ11aからの要求発信指示信号に応じて、アンテナコイルに交流電流を流すことにより、アンテナ部11b1の近傍に通信要求として交流磁界(電磁界)を形成する。
【0047】
通信部12は、電力供給部PS1と接続されている。通信部12は、電力供給部PS1から電力が供給されることにより作動する。通信部12は、コントローラ12aと、無線回路12bと、を含む。コントローラ12aは、CPUからの指示信号に応じて無線回路12bへ情報送信指示信号を送る。
【0048】
無線回路12bは、アンテナ部12b1を有する。無線回路12bは、コントローラ12aからの情報送信指示信号に応じて、その情報送信指示信号に含まれる送信情報に基づく電磁波(搬送波を送信情報に基づいて変調した電磁波)を、アンテナ部12b1から発信する。また、無線回路12bは、アンテナ部12b1を介して電磁波を受信する。無線回路12bは、受信した電磁波に基づいて(受信した電磁波を復調することにより)受信信号を生成し、生成した受信信号をコントローラ12aへ送る。
【0049】
これにより、通信部12は、PC10以外の装置(本例では、携帯電話装置20)と無線通信を行う。本例では、通信部12は、Bluetooth(登録商標)を用いた無線通信を行う。
【0050】
一方、携帯電話装置20は、図示しないCPU、記憶装置(メモリ)及び電力供給部PS2を備える。CPU及びメモリは、バスを介して互いに接続されている。携帯電話装置20は、CPUが記憶装置に記憶されているプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。
【0051】
更に、携帯電話装置20は、通信要求受信部21と、第1の通信部22と、第2の通信部23と、を備える。
【0052】
通信要求受信部21は、無線回路21aを含む。無線回路21aは、ループ状のアンテナコイルを含む起電力発生アンテナ部21a1と、起電力検出部(起電力検出手段)21a2と、を有する。
【0053】
起電力発生アンテナ部21a1は、PC10の通信要求送信部11によって形成された交流磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する。
通信要求受信部21は、起電力発生アンテナ部21a1が発生した起電力(が供給されること)によって作動する。
【0054】
起電力検出部21a2は、起電力発生アンテナ部21a1が発生した起電力の大きさ(起電力レベル)を検出する。そして、起電力検出部21a2は、検出した起電力レベルが予め設定された閾値レベルよりも大きいとき、起電力発生アンテナ部21a1が起電力を発生したと検出(判定)する。一方、起電力検出部21a2は、検出した起電力レベルが閾値レベルよりも小さいとき、起電力発生アンテナ部21a1が起電力を発生しなかったと検出する。
【0055】
起電力検出部21a2は、起電力発生アンテナ部21a1が起電力を発生したと検出した場合、起電力発生アンテナ部21a1が起電力を発生したことを表す起電力発生情報を第1の通信部22へ送る。
【0056】
第1の通信部22は、電力供給部PS2と接続されている。第1の通信部22は、電力供給部PS2から電力が供給されることにより作動する。第1の通信部22は、コントローラ(制御部、制御手段)22aと、無線回路22bと、を含む。コントローラ22aは、携帯電話装置20のCPU又は第2の通信部23からの指示信号に応じて無線回路22bへ情報送信指示信号を送る。
【0057】
無線回路22bは、アンテナ部22b1を有する。無線回路22bは、コントローラ22aからの情報送信指示信号に応じて、その情報送信指示信号に含まれる送信情報に基づく電磁波を、アンテナ部22b1から発信する。また、無線回路22bは、アンテナ部22b1を介して電磁波を受信する。無線回路22bは、受信した電磁波に基づく受信信号を生成し、生成した受信信号をコントローラ22aへ送る。コントローラ22aは、受け取った受信信号をCPU又は第2の通信部23へ送る。
【0058】
これにより、第1の通信部22は、携帯電話装置20以外の装置(本例では、PC10)とBluetooth(登録商標)を用いた無線通信を行う。
【0059】
更に、コントローラ22aは、第1の通信部22の状態を、電力供給部PS2から電力が供給される(即ち、携帯電話装置20以外の装置(本例では、PC10)と無線通信可能な)作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に切り替える機能を有する。
【0060】
コントローラ22aは、起電力検出部21a2から起電力発生情報を受け取った場合、第1の通信部22の状態を非作動状態から作動状態へ切り替える。また、コントローラ22aは、携帯電話装置20以外の装置と第1の通信部22との間の通信が、予め設定された閾値時間よりも長い時間にわたって中断した場合、第1の通信部22の状態を作動状態から非作動状態へ切り替える。
【0061】
また、第2の通信部23は、電力供給部PS2と接続されている。第2の通信部23は、電力供給部PS2から電力が供給されることにより作動する。第2の通信部23は、コントローラ23aと、無線回路23bと、を含む。コントローラ23aは、携帯電話装置20のCPU又は第1の通信部22のコントローラ22aからの指示信号に応じて無線回路23bへ情報送信指示信号を送る。
【0062】
無線回路23bは、アンテナ部23b1を有する。無線回路23bは、コントローラ23aからの情報送信指示信号に応じて、その情報送信指示信号に含まれる送信情報に基づく電磁波を、アンテナ部23b1から発信する。また、無線回路23bは、アンテナ部23b1を介して電磁波を受信する。無線回路23bは、受信した電磁波に基づく受信信号を生成し、生成した受信信号をコントローラ23aへ送る。コントローラ23aは、受け取った受信信号をCPU又は第1の通信部22のコントローラ22aへ送る。
【0063】
これにより、第2の通信部23は、図示しない基地局装置と無線通信を行うことにより通信網(例えば、インターネット)NWに接続された情報処理装置(例えば、サーバ装置)と通信を行う。従って、PC10は、通信網NWに接続された情報処理装置(第2の外部装置)と通信を行うことができる。即ち、携帯電話装置20は、PC10と情報処理装置との間の通信を中継する。
【0064】
(作動)
次に、上述した通信システム1の作動のうちの、上記情報処理装置とPC10との間の、携帯電話装置20を介した通信が開始する際の作動について図2〜図4を参照しながら説明する。
【0065】
先ず、ユーザは、アンテナ部11b1と起電力発生アンテナ部21a1とが予め設定された距離(例えば、10cm)よりも短い距離にて対向するように、携帯電話装置20をPC10の通信要求送信部11の近傍に配置する。そして、ユーザは、上記情報処理装置との間の通信の開始を希望する旨を表す通信開始要求情報をPC10に入力する。
【0066】
この状態においては、携帯電話装置20の第1の通信部22の状態は、非作動状態に設定されている。従って、第1の通信部22は、電力を消費していない。
【0067】
PC10のCPUは、ユーザにより入力された通信開始要求情報を受け付けると、交流磁界を形成させるための指示信号をコントローラ11aへ送る。そして、コントローラ11aは、その指示信号に応じて無線回路11bへ要求発信指示信号を送る。
【0068】
これにより、無線回路11bは、アンテナコイルに交流電流を流すことにより、アンテナ部11b1の近傍に通信要求としての交流磁界(電磁界)を形成する(図2のステップ205、図4のステップB1、電磁界形成工程)。そして、CPUは、予め設定された待機時間だけ待機する(図2のステップ210)。
【0069】
一方、携帯電話装置20の起電力発生アンテナ部21a1は、PC10のアンテナ部11b1によって形成された交流磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する(起電力発生工程)。起電力検出部21a2は、起電力発生アンテナ部21a1が発生した起電力の大きさ(起電力レベル)を検出する。
【0070】
この状態においては、アンテナ部11b1と起電力発生アンテナ部21a1とが比較的短い距離にて対向している。従って、起電力発生アンテナ部21a1が発生した起電力レベルは、上記閾値レベルよりも大きい。
【0071】
従って、起電力検出部21a2は、起電力発生アンテナ部21a1が起電力を発生したと検出(判定)し(図3のステップ305にて「Yes」、起電力検出工程)、起電力発生情報を第1の通信部22のコントローラ22aへ送る(図4のステップC1)。
【0072】
これにより、コントローラ22aは、第1の通信部22の状態を非作動状態から作動状態へ切り替える(図3のステップ310、図4のステップD1、制御工程)。そして、コントローラ22aは、通信開始情報を受信するまで待機する。なお、コントローラ22aは、閾値時間だけ待機しても通信開始情報を受信しなかった場合、第1の通信部22の状態を作動状態から非作動状態へ切り替える。
【0073】
一方、PC10のCPUは、通信開始情報を送信させるための指示信号を通信部12のコントローラ12aへ送る。コントローラ12aは、その指示信号に応じて無線回路12bへ、通信開始情報を含む情報送信指示信号を送る。
【0074】
無線回路12bは、コントローラ12aからの情報送信指示信号に応じて、通信開始情報に基づく電磁波を、アンテナ部12b1から発信する(図2のステップ215)。即ち、通信部12は、通信開始情報を第1の通信部22へ送信する(図4のステップA1)。そして、PC10のCPUは、応答情報を受信するまで待機する(図2のステップ220)。
【0075】
これにより、携帯電話装置20の第1の通信部22は、通信開始情報を受信し、受信した通信開始情報をコントローラ22aへ送る。コントローラ22aは、通信開始情報を受け取ると(図3のステップ315にて「Yes」)、応答情報を含む情報送信指示信号を、無線回路22bへ送る。
【0076】
無線回路22bは、コントローラ22aからの情報送信指示信号に応じて、応答情報に基づく電磁波を、アンテナ部22b1から発信する(図3のステップ320)。即ち、第1の通信部22は、応答情報を通信部12へ送信する(図4のステップD2)。
【0077】
これにより、通信部12は、応答情報を受信し、受信した応答情報をPC10のCPUへ送る。この結果、以降において、PC10は、携帯電話装置20と無線通信を行う(図4のステップA2及びステップD3)。なお、通信部12が応答情報を受信しなかった場合、PC10は、再びステップ205〜ステップ220の処理を実行する。
【0078】
そして、第1の通信部22のコントローラ22aは、通信部12から受信情報を受信し、受信した受信情報を送信情報として上記情報処理装置へ送信するための指示信号をコントローラ23aへ送る。これにより、第2の通信部23は、この送信情報を上記情報処理装置へ送信する。
【0079】
また、第2の通信部23のコントローラ23aは、上記情報処理装置から受信情報を受信し、受信した受信情報を送信情報としてPC10へ送信するための指示信号をコントローラ22aへ送る。これにより、第1の通信部22は、この送信情報をPC10へ送信する。
【0080】
このようにして、PC10は、携帯電話装置20を介して、上記情報処理装置と通信を行うことができる。即ち、携帯電話装置20は、PC10と情報処理装置との間の通信を中継する。
【0081】
以上、説明したように、本発明による通信装置の第1実施形態によれば、PC10(第1の外部装置)が通信要求としての電磁界を形成した場合、起電力発生アンテナ部21a1は、その電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する。更に、この場合、コントローラ22aは、第1の通信部22の状態を非作動状態から作動状態へ切り替える。これにより、第1の通信部22はPC10と無線通信を行うことができる。
【0082】
更に、上記携帯電話装置20において、PC10が通信要求としての電磁界を形成するまでの期間中(待機時)、無線通信可能な状態に設定された通信部が存在しないので、携帯電話装置20(通信装置)によって消費される電力を低減することができる。
【0083】
また、上記第1実施形態によれば、通信要求受信部21は、起電力発生アンテナ部21a1が発生した起電力によって作動する。従って、電力供給部PS2(電力供給手段)から起電力検出部21a2へ電力を供給しなくても、起電力検出部21a2を作動させることができる。この結果、電力供給部PS2により携帯電話装置20へ供給される電力の量を低減することができる。
【0084】
なお、上記第1実施形態においては、起電力検出手段及び制御手段は、携帯電話装置20が備える回路(起電力検出部21a2及びコントローラ22a)により実現されていたが、携帯電話装置20のCPUがプログラムを実行することにより実現されていてもよい。
【0085】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る通信システムについて説明する。第2実施形態に係る通信システムは、上記第1実施形態に係る通信システムに対して、第1の通信部22の状態を非作動状態から作動状態へ切り替えた旨を通知する情報を携帯電話装置20がPC10へ送信する点において相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。
【0086】
このPC10は、通信要求送信部11に代えてIC(Integrated Circuit)読取部13を備える。
【0087】
IC読取部13は、電力供給部PS1と接続されている。IC読取部13は、電力供給部PS1から電力が供給されることにより作動する。IC読取部13は、コントローラ13aと、無線回路13bと、を含む。コントローラ13aは、CPUからの指示信号に応じて無線回路13bへ情報送信指示信号を送る。
【0088】
無線回路13bは、ループ状のアンテナコイルを含むアンテナ部13b1を有する。無線回路13bは、コントローラ13aからの情報送信指示信号に応じて、その情報送信指示信号に含まれる送信情報に基づく交流磁界を、アンテナ部13b1から発信する。また、アンテナ部13b1は、携帯電話装置20(の非接触ICカード部24)によって形成される交流磁界に基づいて受信信号を生成し、生成した受信信号をコントローラ13aへ送る。
【0089】
これにより、IC読取部13は、携帯電話装置20(の非接触ICカード部24)と無線通信を行う。本例では、IC読取部13は、Felica(登録商標)を用いた無線通信を行う。
【0090】
また、コントローラ13aは、携帯電話装置20から切替完了通知情報を受信した場合、通信開始情報を送信させるための指示信号を通信部12のコントローラ12aへ送る。これにより、通信部12は、通信開始情報を第1の通信部22へ送信する。
【0091】
一方、携帯電話装置20は、通信要求受信部21に代えて非接触ICカード部24を備える。
【0092】
非接触ICカード部24は、コントローラ24aと、無線回路21aと同様の構成を有する無線回路24bと、を有する。即ち、無線回路24bは、無線回路21aと同様に、起電力発生アンテナ部24b1と、起電力検出部24b2と、を含む。
【0093】
非接触ICカード部24は、通信要求受信部21と同様に、起電力発生アンテナ部24b1が発生した起電力によって作動する。
【0094】
起電力検出部24b2は、起電力発生アンテナ部24b1が発生した起電力の大きさ(起電力レベル)を検出する。そして、起電力検出部24b2は、検出した起電力レベルを表す起電力レベル情報をコントローラ24aへ送る。
【0095】
コントローラ24aは、受け取った起電力レベル情報が表す起電力レベルが予め設定された閾値レベルよりも大きいとき、起電力発生アンテナ部24b1が起電力を発生したと判定する。一方、コントローラ24aは、上記起電力レベルが閾値レベルよりも小さいとき、起電力発生アンテナ部24b1が起電力を発生しなかったと判定する。
【0096】
コントローラ24aは、起電力発生アンテナ部24b1が起電力を発生したと判定した場合、起電力発生アンテナ部24b1が起電力を発生したことを表す起電力発生情報を第1の通信部22へ送る。
【0097】
更に、コントローラ24aは、切替完了通知情報を送信情報として含む情報送信指示信号を無線回路24bへ送る。これにより、無線回路24bは、その情報送信指示信号に応じて、その切替完了通知情報に基づく交流磁界を、アンテナ部13b1から発信する。即ち、非接触ICカード部24は、切替完了通知情報をIC読取部13へ送信する。
【0098】
このような構成により、上記通信システム1においては、携帯電話装置20は、第1の通信部22の状態を非作動状態から作動状態へ切り替えた時に切替完了通知情報をPC10へ送信する。そして、PC10は、切替完了通知情報を受信すると、通信部12によって通信開始情報を携帯電話装置20へ送信する。その後、携帯電話装置20は、通信開始情報を受信すると、第1の通信部22によって応答情報をPC10へ送信する。これにより、以降において、PC10と携帯電話装置20との間で無線通信が行われる。
【0099】
この第2実施形態に係る通信装置によっても、上述した第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0100】
更に、この第2実施形態によれば、第1の通信部22の状態が非作動状態から作動状態へ切り替えられた直後に、通信部12が第1の通信部22へ通信開始情報を送信するので、通信部12と第1の通信部22との間の通信を迅速に開始させることができる。
【0101】
また、上記第2実施形態は、コントローラ24aが起電力発生情報をコントローラ22aへ送るように構成されていたが、上記第1実施形態と同様に、起電力検出部24b2がコントローラ22aへ起電力発生情報を送るように構成されていてもよい。
【0102】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記各実施形態においては、第2の通信部23は、無線通信を行うように構成されていたが、有線通信を行うように構成されていてもよい。
【0103】
また、上記各実施形態は、第1の通信部22の状態が非作動状態に設定されている場合、第1の通信部22の全体への電力の供給が遮断されるように構成されていたが、無線回路22bへの電力の供給が遮断されるとともに、コントローラ22aへ電力が供給されるように構成されていてもよい。
【0104】
更に、上記各実施形態は、起電力発生情報を通信要求受信部21又は非接触ICカード部24からコントローラ22aへ直接送るように構成されていたが、CPU等の他の回路を経由して送るように構成されていてもよい。
【0105】
また、上記各実施形態は、Bluetoothにおけるペアリング処理の際に要求される、認証用の情報の入力を行うことなくペアリング処理が行われるように構成されていることが好適である。これによれば、ユーザが携帯電話装置20を操作することなく、PC10が携帯電話装置20を介して上記情報処理装置と通信することができる。
【0106】
また、上記各実施形態において、通信部12と第1の通信部22とは、Bluetoothを用いた無線通信を行うように構成されていたが、無線LAN(Local Area Network)等の他の方式を用いた無線通信を行うように構成されていてもよい。
【0107】
また、上記各実施形態において、通信装置は、携帯電話装置であったが、PDA(Personal Data Assistance)、シンクライアント端末、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、PHS(Personal Handyphone System)、カーナビゲーション装置又はゲーム機等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、インターネットに接続可能な携帯電話装置又は無線LANアクセスポイント等に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信システムの概略構成を表す図である。
【図2】図1に示したパーソナルコンピュータの作動を示したフローチャートである。
【図3】図1に示した携帯電話装置の作動を示したフローチャートである。
【図4】図1に示したパーソナルコンピュータ及び携帯電話装置の作動を示したシーケンス図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る通信システムの概略構成を表す図である。
【符号の説明】
【0110】
1 通信システム
10 パーソナルコンピュータ(PC)
11 通信要求送信部
11a コントローラ
11b 無線回路
11b1 アンテナ部
12 通信部
12a コントローラ
12b 無線回路
12b1 アンテナ部
13 IC読取部
13a コントローラ
13b 無線回路
13b1 アンテナ部
20 携帯電話装置
21 通信要求受信部
21a 無線回路
21a1 起電力発生アンテナ部
21a2 起電力検出部
22 第1の通信部
22a コントローラ
22b 無線回路
22b1 アンテナ部
23 第2の通信部
23a コントローラ
23b 無線回路
23b1 アンテナ部
24 非接触ICカード部
24a コントローラ
24b 無線回路
24b1 起電力発生アンテナ部
24b2 起電力検出部
NW 通信網
PS1 電力供給部
PS2 電力供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置であって、
前記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生した場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置であって、
前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を備え、
前記制御部は、前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことが前記起電力検出手段により検出された場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替えるように構成された通信装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の通信装置であって、
前記起電力検出手段は、前記起電力の大きさである起電力レベルを検出するとともに、当該検出した起電力レベルが予め設定された閾値レベルよりも大きいとき、前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したと検出し、一方、当該検出した起電力レベルが当該閾値レベルよりも小さいとき、当該起電力発生アンテナ部が当該起電力を発生しなかったと検出するように構成された通信装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の通信装置であって、
前記起電力検出手段は、前記起電力が供給されることにより作動するように構成された通信装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の通信装置であって、
前記第1の外部装置以外の第2の外部装置と通信する第2の通信部を備え、
前記第1の外部装置と前記第2の外部装置との間の通信を中継するように構成された通信装置。
【請求項6】
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える携帯型端末装置であって、
前記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生した場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える携帯型端末装置。
【請求項7】
請求項6に記載の携帯型端末装置であって、
前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を備え、
前記制御部は、前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことが前記起電力検出手段により検出された場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替えるように構成された携帯型端末装置。
【請求項8】
第1の外部装置と、
電力が供給されることにより前記第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置と、
を含む通信システムであって、
前記第1の外部装置は、通信要求として電磁界を形成するように構成され、
前記通信装置は、
前記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部と、
前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生した場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替える制御部と、
を備える通信システム。
【請求項9】
請求項8に記載の通信システムであって、
前記通信装置は、
前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を備え、
前記制御部は、前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことが前記起電力検出手段により検出された場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替えるように構成された通信システム。
【請求項10】
第1の外部装置と、
電力が供給されることにより前記第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置と、
の間の通信を制御するための通信制御方法であって、
前記第1の外部装置が、通信要求として電磁界を形成する電磁界形成工程と、
前記通信装置が、前記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生工程と、
前記通信装置が前記起電力を発生した場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替える制御工程と、
を含む通信制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の通信制御方法であって、
前記通信装置が前記起電力を発生したことを検出する起電力検出工程を含み、
前記制御工程は、前記通信装置が前記起電力を発生したことが前記起電力検出工程にて検出された場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替えるように構成された通信制御方法。
【請求項12】
電力が供給されることにより第1の外部装置と無線通信可能な作動状態と、電力の供給が遮断された非作動状態と、に状態が切り替わる第1の通信部を備える通信装置に、当該第1の外部装置との間の通信を制御させるための通信制御プログラムであって、
前記通信装置が、前記第1の外部装置によって形成された電磁界に基づく電磁誘導により起電力を発生する起電力発生アンテナ部を備える場合に、
前記通信装置に、前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したときに前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替える制御手段を実現させるための通信制御プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の通信制御プログラムであって、
前記通信装置に、更に、
前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことを検出する起電力検出手段を実現させるとともに、
前記制御手段は、前記起電力発生アンテナ部が前記起電力を発生したことが前記起電力検出手段により検出された場合に前記第1の通信部の状態を前記非作動状態から前記作動状態へ切り替えるように構成された通信制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−253573(P2009−253573A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97764(P2008−97764)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】