説明

造血器腫瘍の治療のためのホスホイノシチド3キナーゼ阻害剤化合物と化学療法剤の併用

立体異性体、幾何異性体、互変異性体、代謝産物及びその薬学的に許容可能な塩を含む式Iを有するPDK阻害剤化合物と化学療法剤の組み合わせは、造血器腫瘍を治療するのに有用である。哺乳動物細胞におけるそのような疾患、又は関連する病理症状の、インビトロ、インサイツ、及びインビボでの診断、予防又は治療のためにそのような組合わせを使用する方法が開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物に併用製剤として又は交替療法により併用治療剤を投与することを含む造血器腫瘍の治療方法であって、併用治療剤が、式Iを有する化合物の治療上の有効量と、デキサメタゾン、チオテパ、ドキソルビシン、ビンクリスチン、リツキシマブ、シクロホスファミド、プレドニゾン、メルファラン、レナリドミド、ボルテゾミブ、ラパマイシン、及びシタラビンから選択される一又は複数の化学療法剤の治療有効量を含み;
ここで、式Iの化合物は構造:

を有し、及び立体異性体、幾何異性体、互変異性体、又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
は、H、F、Cl、Br、I、CN、-(CR1415)NR1011、-C(R1415)NR12C(=Y)R10、-(CR1415)NR12S(O)10、-(CR1415)OR10、-(CR1415)S(O)10、-(CR1415)S(O)NR1011、-C(OR10)R1114、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-C(=Y)NR12OR10、-C(=O)NR12S(O)10、-C(=O)NR12(CR1415)NR1011、-NO、-NR12C(=Y)R11、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12S(O)10、-NR12SONR1011、-SR10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、H、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-(CR1415)-NR12C(=O)(CR1415)NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR10、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12SO10、OR10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、炭素結合単環ヘテロアリール、炭素縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、又は炭素結合縮合二環式C-C20ヘテロアリールであり、ここで単環式ヘテロアリール、縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、及び縮合二環式C-C20ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、-CN、-NR1011、-OR10、-C(O)R10、-NR10C(O)R11、-N(C(O)R11)、-NR10C(O)NR1011、-NR12S(O)10、-C(=O)OR10、-C(=O)NR1011-C12アルキル及び(C-C12アルキル)-OR10から選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
10、R11及びR12は、独立してH、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、又はC-C20ヘテロアリールであり、
又はR10及びR11は、それらが結合している窒素と共に、オキソ、(CH)OR12、NR1212、CF、F、Cl、Br、I、SO12、C(=O)R12、NR12C(=Y)R12、NR12S(O)12、C(=Y)NR1212、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよいC-C20複素環式環を形成し;
14及びR15は、独立してH、C-C12アルキル、又は-(CH)-アリールから選択され、
又はR14及びR15は、それらが結合する原子と共に、飽和又は部分的に不飽和なC-C12炭素環式環を形成し;
ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、オキソ、R10、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR12SO10、=NR12、OR10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、-SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
YはO、S、又はNR12であり;
mは0、1、2、3、4、5又は6であり;及び
nは1、2、3、4、5又は6である、方法。
【請求項2】
化学療法剤がデキサメタゾンである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
化学療法剤がチオテパである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
化学療法剤がドキソルビシンである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
化学療法剤がビンクリスチンである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
化学療法剤がリツキシマブである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
化学療法剤がシクロホスファミドである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
化学療法剤がプレドニゾンである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
化学療法剤がメルファランである請求項1に記載の方法。
【請求項10】
化学療法剤がレナリドミドである請求項1に記載の方法。
【請求項11】
化学療法剤がボルテゾミブである請求項1に記載の方法。
【請求項12】
化学療法剤がラパマイシンである請求項1に記載の方法。
【請求項13】
化学療法剤がシタラビンである請求項1に記載の方法。
【請求項14】
併用治療剤が、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、及びプレドニゾンを含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
が-(CR1415)NR1011であり、ここでmは1であり、R10及びR11はそれらが結合する窒素と共に、置換されていてもよいC-C20複素環式環を形成する請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項16】
-C20複素環式環が、NR1011、CF、F、Cl、Br、I、SO10、C(=O)R10、NR12C(=Y)R11、NR12S(O)11、C(=Y)NR1011、及びC-C12アルキルから選択される一又は複数の基で置換されていてもよいピペラジニルである請求項15に記載の方法。.
【請求項17】
がHでない請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項18】
がH、CH、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、又はC-C20ヘテロアリールである請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
が、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、3-イソキサゾリル、4-イソキサゾリル、5-イソキサゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、2-ピロリル、3-ピロリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル5-ピリダジニル、2-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル、2-ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、2-フラニル、3-フラニル、2-チエニル、3-チエニル、3-トリアゾリル、1-トリアゾリル、5-テトラゾリル、1-テトラゾリル、及び2-テトラゾリルから選択される単環式ヘテロアリール基である請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項20】
が2-アミノピリミジン-5-イルである請求項19に記載の方法。
【請求項21】
が、1H-インダゾール、1H-インドール、インドリン-2-オン、1-(インドリン-1-イル)エタノン、1H-ベンゾ[d][1,2,3]チアゾール、1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン、1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン、1H-ベンゾ[d]イミダゾ-ル、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オン、1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン、1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン、3H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン、7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン、7H-プリン、1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン、5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン、2-アミノ-1H-プリン-6(9H)-オン、キノリン、キナゾリン、キノキサリン、イソキノリン、イソキノリン-1(2H)-オン、3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン、3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オン、キナゾリン-2(1H)-オン、キノキサリン-2(1H)-オン、1,8-ナフチリジン、ピリド[3,4-d]ピリミジン、及びピリド[3,2-b]ピラジンから選択される二環式ヘテロアリール基である請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項22】
が1H-インダゾール-4-イルである請求項21の方法。
【請求項23】
式Iの化合物が、式Ia:

を有する4-(2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-((4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリンである請求項2から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項24】
式Iの化合物が、式Ib:

を有する(S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オンである請求項2から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項25】
式Iの化合物の薬学的に許容可能な塩が、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、エタンスルホン酸、アスパラギン酸及びグルタミン酸で形成される塩から選択される請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項26】
式Iを有する化合物の治療有効量と、化学療法剤の治療有効量が、併用製剤として投与される請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項27】
式Iを有する化合物の治療有効量と、化学療法剤の治療有効量が、哺乳動物に交互に投与される請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項28】
哺乳動物に化学療法剤を投与し、その後式Iの化合物を投与する請求項27に記載の方法。
【請求項29】
併用治療剤が、式Iを有する化合物の治療有効量を毎日2回から3週毎に1回の範囲で投与し、化学療法剤の治療有効量を毎日2回から3週毎に1回の範囲で投与する投与レジメンによって投与される請求項27に記載の方法。
【請求項30】
投与レジメンが一又は複数回、繰り返される請求項29に記載の方法。
【請求項31】
併用治療剤の投与が相乗効果を生じる請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項32】
造血器腫瘍が非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞造血リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、AML、及びMCLから選択される請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項33】
式Iの化合物及び化学療法剤がそれぞれ単位投薬形態当たり約1mgから約1000mgの量で投与される請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項34】
式Iの化合物及び化学療法剤が体重の約1:50から約50:1の比率で投与される請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項35】
式Iの化合物、デキサメタゾン、チオテパ、ドキソルビシン、ビンクリスチン、リツキシマブ、シクロホスファミド、プレドニゾン、メルファラン、レナリドミド、ボルテゾミブ、ラパマイシン、及びシタラビンから選択される化学療法剤;及び一又は複数の薬学的に許容可能な担体、流動促進剤、希釈剤又は賦形剤を含有する薬学的製剤であって;
ここで、式Iの化合物が、構造:

を有し又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体又は薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
は、H、F、Cl、Br、I、CN-(CR1415)NR1011、-C(R1415)NR12C(=Y)R10、-(CR1415)NR12S(O)10、-(CR1415)OR10、-(CR1415)S(O)10、-(CR1415)S(O)NR1011、-C(OR10)R1114、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-C(=Y)NR12OR10、-C(=O)NR12S(O)10、-C(=O)NR12(CR1415)NR1011、-NO、-NR12C(=Y)R11、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12S(O)10、-NR12SONR1011、-SR10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、H、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-(CR1415)-NR12C(=O)(CR1415)NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR10、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12SO10、OR10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、炭素結合単環式ヘテロアリール、炭素結合縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、又は炭素結合縮合二環式C-C20ヘテロアリールであり、ここで単環式ヘテロアリール、縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、及び縮合二環式C-C20ヘテロアリールは、一又は複数のF、Cl、Br、I、-CN、-NR1011、-OR10、-C(O)R10、-NR10C(O)R11、-N(C(O)R11)、-NR10C(O)NR1011、-NR12S(O)10、-C(=O)OR10、-C(=O)NR1011、C-C12アルキル及び(C-C12アルキル)-OR10から選択される基で置換されていていもよく;
10、R11及びR12は、独立してH、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、又はC-C20ヘテロアリールであり、
又はR10及びR11は、それらが結合する窒素と共に、オキソ、(CH)OR12、NR1212、CF、F、Cl、Br、I、SO12、C(=O)R12、NR12C(=Y)R12、NR12S(O)12、C(=Y)NR1212、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよいC-C20複素環式環を形成し;
14及びR15は、独立してH、C-C12アルキル、又は-(CH)-アリールから選択され、
又はR14及びR15は、それらが結合する原子と共に飽和又は部分的に不飽和なC-C12炭素環式環を形成し;
ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、オキソ、R10、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR12SO10、=NR12、又は10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、-SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
YはO、S、又はNR12であり;
mは0、1、2、3、4、5又は6であり;及び
nは1、2、3、4、5又は6である薬学的製剤。
【請求項36】
式Iの化合物の薬学的に許容可能な塩が、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、エタンスルホン酸、アスパラギン酸及びグルタミン酸で形成される塩から選択される請求項35に記載の薬学的製剤。
【請求項37】
式Iの化合物が、式Ia:

を有する4-(2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-((4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)メチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリンである請求項35に記載の薬学的製剤。
【請求項38】
式Iの化合物が、式Ib:

を有する(S)-1-(4-((2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オンである請求項35に記載の薬学的製剤。
【請求項39】
二酸化ケイ素、粉末セルロース、微結晶セルロース、金属ステアレート、アルミノケイ酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、コーンスターチ、炭酸マグネシウム、アスベスト非含有タルク、ステアロウェット(stearowet)C、スターチ、スターチ1500、ラウリル硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、及びそれらの組み合わせから選択される薬学的に許容可能な滑剤を含有する請求項35から38の何れか一項に記載の薬学的製剤。
【請求項40】
式Iの化合物と化学療法剤が、それぞれ単位投薬形態当たり1mgから約1000mgの量を含む請求項35から39の何れか一項に記載の薬学的製剤。
【請求項41】
非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞造血リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、AML、及びMCLから選択される造血器腫瘍の治療方法において使用されるための請求項35から40の何れか一項に記載の薬学的製剤。
【請求項42】
非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞造血リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、AML、及びMCLから選択される造血器腫瘍の治療のための医薬の製造における請求項1から14の何れか一項に記載の併用治療剤の使用。
【請求項43】
a)請求項1から14の何れか一項に記載の併用治療剤;及び
b)使用のための説明書
を含む、造血器腫瘍を治療するための製造品。
【請求項44】
式Iを有する化合物と、デキサメタゾン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、リツキシマブ、シクロホスファミド、プレドニゾン、メルファラン、レナリドミド、ボルテゾミブ、ラパマイシン、及びシタラビンから選択される化学療法剤を、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞造血リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、AML、及びMCLから選択される造血器腫瘍の治療における別個の、同時の、又は連続的な使用のための併用製剤として含む製品であって;
ここで、式Iの化合物は、構造:

を有し又は立体異性体、幾何異性体、互変異性体又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
は、H、F、Cl、Br、I、CN、-(CR1415)NR1011、-C(R1415)NR12C(=Y)R10、-(CR1415)NR12S(O)10、-(CR1415)OR10、-(CR1415)S(O)10-(CR1415)S(O)NR1011、-C(OR10)R1114、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-C(=Y)NR12OR10、-C(=O)NR12S(O)10、-C(=O)NR12(CR1415)NR1011、-NO、-NR12C(=Y)R11、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12S(O)10、-NR12SONR1011、-SR10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、H、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-(CR1415)-NR12C(=O)(CR1415)NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR10、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12SO10、又は10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、炭素結合単環式ヘテロアリール、炭素結合縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、又は炭素結合縮合二環式C-C20ヘテロアリールであり、ここで、単環式ヘテロアリール、縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、及び縮合二環式C-C20ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、-CN、-NR1011、-OR10、-C(O)R10、-NR10C(O)R11、-N(C(O)R11)、-NR10C(O)NR1011、-NR12S(O)10、-C(=O)OR10、-C(=O)NR1011、C-C12アルキル及び(C-C12アルキル)-OR10から選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
10、R11及びR12は、独立してH、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、又はC-C20ヘテロアリールであり、
又はR10及びR11は、それらが結合する窒素と共に、オキソ、(CH)OR12、NR1212、CF、F、Cl、Br、I、SO12、C(=O)R12、NR12C(=Y)R12、NR12S(O)12、C(=Y)NR1212、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよいC-C20複素環式環を形成し;
14及びR15は、独立してH、C-C12アルキル、又は-(CH)-アリールから選択され、
又はR14及びR15は、それらが結合する原子と共に、飽和又は部分的に不飽和なC-C12炭素環式環を形成し;
ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、オキソ、R10、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR12SO10、=NR12、又は10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、-SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
YはO、S、又はNR12であり;
mは0、1、2、3、4、5又は6であり;及び
nは1、2、3、4、5又は6である、製品。
【請求項45】
造血器腫瘍の治療のために組み合わせて使用される化合物を決定する方法において、
a)式Iを有する化合物と化学療法剤の併用治療剤でインビトロ造血器腫瘍細胞株を処理し、及び
b)相乗又は非相乗効果を測定し;
それにより、癌治療のための相乗的な併用治療剤が決定され;
ここで、式Iの化合物は、構造:

を有し又は立体異性体、幾何異性体、互変異性体、又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
は、H、F、Cl、Br、I、CN、-(CR1415)NR1011、-C(R1415)NR12C(=Y)R10、-(CR1415)NR12S(O)10、-(CR1415)OR10、-(CR1415)S(O)10、-(CR1415)S(O)NR1011、-C(OR10)R1114、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-C(=Y)NR12OR10、-C(=O)NR12S(O)10、-C(=O)NR12(CR1415)NR1011、-NO、-NR12C(=Y)R11、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12S(O)10、-NR12SONR1011、-SR10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、H、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-(CR1415)-NR12C(=O)(CR1415)NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR10、-NR12C(=Y)NR1011、-NR12SO10、又は10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから選択され;
は、炭素結合単環式ヘテロアリール、炭素結合縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、又は炭素結合縮合二環式C-C20ヘテロアリールであり、ここで、単環式ヘテロアリール、縮合二環式C-C20ヘテロシクリル、及び縮合二環式C-C20ヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、-CN、-NR1011、-OR10、-C(O)R10、-NR10C(O)R11、-N(C(O)R11)、-NR10C(O)NR1011、-NR12S(O)10、-C(=O)OR10、-C(=O)NR1011、C-C12アルキル及び(C-C12アルキル)-OR10から選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
10、R11及びR12は、独立してH、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、又はC-C20ヘテロアリールであり、
又はR10及びR11は、それらが結合する窒素と共に、オキソ、(CH)OR12、NR1212、CF、F、Cl、Br、I、SO12、C(=O)R12、NR12C(=Y)R12、NR12S(O)12、C(=Y)NR1212、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよいC-C20複素環式環を形成し;
14及びR15は、独立してH、C-C12アルキル、又は-(CH)-アリールから選択され、
又はR14及びR15は、それらが結合する原子と共に、飽和又は部分的に不飽和なC-C12炭素環式環を形成し;
ここで、上記アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、CN、CF、-NO、オキソ、R10、-C(=Y)R10、-C(=Y)OR10、-C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR1011、-(CR1415)OR10、-NR1011、-NR12C(=Y)R10、-NR12C(=Y)OR11、-NR12C(=Y)NR1011、-(CR1415)NR12SO10、=NR12、又は10、-OC(=Y)R10、-OC(=Y)OR10、-OC(=Y)NR1011、-OS(O)(OR10)、-OP(=Y)(OR10)(OR11)、-OP(OR10)(OR11)、-SR10、-S(O)R10、-S(O)10、-S(O)NR1011、-S(O)(OR10)、-S(O)(OR10)、-SC(=Y)R10、-SC(=Y)OR10、-SC(=Y)NR1011、C-C12アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-C12カルボシクリル、C-C20ヘテロシクリル、C-C20アリール、及びC-C20ヘテロアリールから独立して選択される一又は複数の基で置換されていてもよく;
YはO、S、又はNR12であり;
mは0、1、2、3、4、5又は6であり;及び
nは1、2、3、4、5又は6である方法。
【請求項46】
化学療法剤が、デキサメタゾン、チオテパ、ドキソルビシン、ビンクリスチン、リツキシマブ、シクロホスファミド、レドニゾン、メルファラン、レナリドミド、ボルテゾミブ、ラパマイシン、及びシタラビンから選択される請求項45に記載の方法。
【請求項47】
癌治療のために組み合わせて使用される化合物を選択する方法において、
a)式Ia及び式Ib:


から選択される化合物と、デキサメタゾン、チオテパ、ドキソルビシン、ビンクリスチン、リツキシマブ、シクロホスファミド、プレドニゾン、メルファラン、レナリドミド、ボルテゾミブ、ラパマイシン、及びシタラビンから選択される化学療法剤の併用治療剤を腫瘍細胞に投与し;
b)p−Aktレベルの減少を測定し;及び
c)p−Aktレベルの減少を示す相乗的な併用治療剤を選択する
ことを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2012−520313(P2012−520313A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−554176(P2011−554176)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/026903
【国際公開番号】WO2010/105008
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】