遊技機
【課題】 本発明は、遊技パターンの単調性を防止して、遊技者に対して遊技の飽きを感じさせること無く興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】 本発明の遊技機は、当籤役であって特定の当籤役に係る図柄が、図柄表示手段に停止して表示された場合に、第1テーブルを使用して抽籤する通常の遊技モードから第2テーブルを使用して抽籤する遊技モードに移行し、また、通常の遊技モードにおいて特定回数の遊技を実行し、所定の遊技回数毎に遊技貯留手段から読み出した遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、遊技履歴記憶手段に記憶された履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、第3テーブルを使用して抽籤する遊技モードに移行することを特徴とする。
【解決手段】 本発明の遊技機は、当籤役であって特定の当籤役に係る図柄が、図柄表示手段に停止して表示された場合に、第1テーブルを使用して抽籤する通常の遊技モードから第2テーブルを使用して抽籤する遊技モードに移行し、また、通常の遊技モードにおいて特定回数の遊技を実行し、所定の遊技回数毎に遊技貯留手段から読み出した遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、遊技履歴記憶手段に記憶された履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、第3テーブルを使用して抽籤する遊技モードに移行することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の図柄が夫々の表面に配された複数のリールが並んで備えられ、メダルやコイン等(以下、「メダル等」という)が投入されたことを条件に、遊技者による操作(以下、「開始操作」という)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力するスタートスイッチと、遊技者による操作(以下、「停止操作」という)をリールの種別に応じて検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、前記複数のリールの夫々に対応して複数備えられ、夫々の駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、前記スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行う制御部と、を備えた回胴式遊技機が知られている。通常、このような遊技機では、全てのリールの回転の停止が行われると、当該複数のリールによって、予め定められた図柄の組合せが遊技者に対して表示されているか否かが判別され、この予め定められた図柄の組合せが表示されていると判別されると、いわゆる入賞が成立し、メダル等が払い出される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような遊技機における現在の主流は、遊技者による開始操作を検出すると、乱数を用いた抽籤を行う。例えば、数値の範囲を複数規定した内部抽籤テーブルを備え、遊技者による開始操作を検出したタイミングにて抽出した乱数値が属する数値の範囲を検索することにより抽籤を行うようにしている。そして、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と、遊技者による停止操作を検出したタイミングとに基づいて、リールの回転の停止を行うものである。このとき、乱数を用いた抽籤の結果、入賞に係る内部当籤役が決定されると、当該内部当籤役に係る図柄の組合せが表示されるように、停止操作の検出が行われた後であってもリールの回転が所定の期間(例えば、190msec)以内で継続し、その後、停止するようになっている。
【0004】
また、上記のような遊技機では、遊技の健全性を維持することなどを目的として、特定の図柄の組合せが表示されると、今回投入されたメダルと同数のメダルが次回において自動的に投入される再遊技の作動を行うようにしたものが主流となっている。
【0005】
そして、近時では、前記特定の図柄の組合せに係る内部当籤役(以下、「リプレイ」という)が決定される数値の範囲が相対的に大きい内部抽籤テーブルを設け、この内部抽籤テーブルが選択されて内部当籤役が決定される状態(これを「リプレイタイム」という)の作動を行うようにした遊技機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この遊技機によれば、リプレイが相対的に高い確率にて決定されるようになるので、再遊技の作動が行われる機会が増加することから、遊技機に投入するメダルの消費を極力抑えながら、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役などの決定を待つことが可能となり、遊技者にとって有利となる。
【0006】
また、このような遊技機において、遊技者にとって一般遊技状態よりも相対的に有利な有利遊技状態が終了後に移行した一般遊技状態における遊技数が所定の遊技数に達することで、リプレイタイムが決定される乱数値の範囲が相対的に大きい内部抽籤テーブルへ移行する遊技機が提案されている(例えば、特許文献3)。また、有利遊技状態が終了後に移行した一般遊技状態における遊技数が所定の遊技数に達し、更に、所定の移行役が当籤役に決定された場合に、その移行役が遊技者に報知され、遊技者の停止操作によって移行役を成立させることで、リプレイタイムが決定される乱数値の範囲が相対的に大きい内部抽籤テーブルへ移行する遊技機が提案されている(例えば、特許文献4)。この遊技機によれば、不利な遊技状態である一般遊技状態が長時間継続することが無いため、遊技者は安心して遊技に集中することができる。
【特許文献1】特公平3−72313号公報
【特許文献2】特開2002−315867号公報
【特許文献3】特開2008−79778号公報
【特許文献4】特開2008−79779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献3の遊技機では、有利遊技状態が終了後に移行した一般遊技状態において、遊技数が所定の遊技回数が行われることによって、リプレイが相対的に高い確率で当籤するリプレイタイム遊技状態へ強制的に移行するため、リプレイタイムの開始するタイミングが一様であるため、タイミングが容易に予想できるために、遊技者に遊技機に対する飽きを感じさせて、興趣の低下を招いてしまうという問題があった。
【0008】
また、上記特許文献4の遊技機では、遊技者に移行役が報知されることから、遊技者は、一般遊技状態では常に移行役を狙って遊技を行うこととなり、遊技パターンが単調となってしまう恐れがあり、遊技機に対する興趣の低下を招いてしまうという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、遊技者に対して遊技の飽きを感じさせること無く興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の遊技機は、以下のような遊技機を提供する。
【0011】
本発明の遊技機は、遊技者による遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、後述のスタートスイッチ6S)と、開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数の役から当籤役を決定するための乱数値を抽出する当籤役決定手段(例えば、後述の図24のステップS5の処理、後述の主制御回路71)と、複数の役と乱数値の数値範囲を対応付けて格納する複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段(例えば、後述のメインROM(Read Only Memory)32)と、開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄表示手段(例えば、後述のステッピングモータ49L、49C、49R)と、遊技者による図柄の停止操作の検出を行う図柄停止操作検出手段(例えば、後述のストップスイッチ7S)と、当籤役決定手段により決定された当籤役と図柄停止操作検出手段により検出された停止操作に基づいて、図柄表示手段に図柄を停止して表示する制御を行う図柄停止制御手段(例えば、後述の図24のステップS9の処理、後述の主制御回路71)と、図柄停止制御手段により図柄表示手段に表示された図柄に基づいて遊技価値を出力する遊技価値出力手段(例えば、後述のメダル払出装置40)と、遊技価値出力手段により出力された遊技価値を積算して貯留数を記憶する遊技価値貯留記憶手段(例えば、後述のメインRAM(Random Access Memory)33)と、遊技者の操作に基づいて実行された遊技の履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段(例えば、後述のメインRAM33)と、各手段を制御して遊技を実行する遊技制御手段(例えば、後述の主制御回路71)と、を備え、テーブル記憶手段は、遊技制御手段が実行する通常の遊技モード(一般遊技状態)に使用される第1テーブル(例えば、後述の図9の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)と、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の乱数値の数値範囲を第1テーブルより広く設定した第2テーブル(例えば、後述の図10のRT1作動中用内部抽籤テーブル)と、履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブル(例えば、後述の図11のRT2作動中用内部抽籤テーブル)と、を記憶し、遊技制御手段は、複数の役に含まれる役であって特定の当籤役に係る図柄が、図柄表示手段に停止して表示された場合に、第2テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行い、通常の遊技モードにおいて特定回数の遊技を実行し、特定回数の遊技の実行中に、所定の遊技回数毎に遊技貯留記憶手段が記憶している遊技価値の量を読み出して前記遊技価値の量が所定の範囲内であるか否かを判定し、判定において遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、遊技回数記憶手段に記憶された履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、第3テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行うことを特徴とする。
【0012】
この遊技機によれば、遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の量が所定の範囲にあることと、遊技履歴記憶手段の履歴情報が所定の条件を満足することを同時に満たすことを条件としているため、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。また、例えば、遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の範囲を複数設定することで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行する契機を多様にすることができる。更に、遊技履歴記憶手段の履歴情報の条件も複数設定することで、更なる遊技の多様性をもたらすことができる。また、複数設定した遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の範囲と複数設定した遊技履歴記憶手段の履歴情報の条件を組み合わせることで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスに多様性をもたらし、更に、遊技者に移行の契機を予想することを困難にすることで、遊技パターンに意外性を持たせることができる。
【0013】
また、本発明の遊技機は、第3テーブルにおいて、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の前記乱数値の数値範囲を第1テーブルより広く設定したことを特徴とする。
【0014】
この遊技機によれば、第3テーブルではリプレイが相対的に高い確率にて決定されるリプレイタイム遊技状態であるため、再遊技の作動が行われる機会が増加することから、遊技機に投入するメダルの消費を極力抑えながら、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役などの決定を待つことが可能となり、遊技者にとって有利となる。そのため、遊技者に対して積極的にリプレイタイム遊技状態を獲得する意欲を向上させることができる。
【0015】
また、本発明の遊技機は、遊技価値の貯留量の範囲と特定回数を決定する貯留条件決定手段(例えば、後述の主制御回路71)と、貯留条件決定手段により決定された貯留量の範囲と特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する遊技状態表示手段(例えば、後述の液晶表示装置5)と、を備え、遊技制御手段は、特定回数の遊技を開始する際に、遊技状態表示手段が貯留量の範囲と特定回数を表示し、特定回数の遊技を実行する毎に、遊技毎に変化する貯留量が貯留条件決定手段により決定された貯留量の範囲にあるか否かを表示する制御を行うことを特徴とする。
【0016】
この遊技機によれば、遊技者は第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するために必要な情報を確認して、条件を満たすための遊技を行うことができるので、遊技者に移行への期待感を向上させることができる。また、遊技者に対して遊技パターンを指示するような(例えば、「クレジットを10〜20以上に維持しながら50ゲーム実行せよ。」といった)表示を行えば、遊技者に遊技に対しての緊張感が生まれ、条件をクリアにしようとする意欲を沸き立たせることができる。更に、表示された条件を敢えて行わない遊技もできることから、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行する権利を遊技者自身で選択可能にすることで、遊技の単調性の防止を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の遊技機によれば、遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の量が所定の範囲にあることと、遊技履歴記憶手段の履歴情報が所定の条件を満足することを同時に満たすことを条件とすることで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となるため、遊技パターンの単調性を防止して、遊技者に対して遊技の飽きを感じさせること無く興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<パチスロの機能フロー>
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)の機能フローについて説明する。
【0019】
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
【0020】
内部抽籤手段101は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
【0021】
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段102は、内部当籤役とストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
【0022】
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
【0023】
リール停止制御手段102は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ライン8a〜8eに沿って極力表示されるようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示されることがないようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
【0024】
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転がすべて停止されると、入賞判定手段103は、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
【0025】
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、各種ランプ29により行う光の出力、スピーカ21L、21Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
【0026】
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段104は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
【0027】
演出内容が決定されると、演出実行手段105は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
【0028】
本発明に係るパチスロ1は、さらに次の特徴を備える。
【0029】
遊技者の操作に基づいて実行された遊技の履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段を備える。遊技履歴記憶手段は、後述する主制御回路71のメインRAM33の記憶領域に設けられている(図4参照)。ここで、履歴情報とは、例えば、ボーナス終了後に実施された通常の一般遊技状態における遊技回数、遊技者が獲得したメダル等の遊技価値と投入した遊技価値の差数、又は、ボーナス終了後に実施された一般遊技状態における遊技時間である。
【0030】
テーブル記憶手段には、通常の遊技モードにおいて内部抽籤に使用される第1テーブルと、再遊技に係るリプレイ役に対応する乱数値の数値範囲を、第1テーブルより広く設定した第2テーブルが記憶されている。すなわち、第2テーブルを使用して行われる遊技モードは、リプレイが内部当籤役となる確率が高い、いわゆるリプレイタイム(RT)である。さらに、履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブルを記憶している。第3テーブルは、遊技者が通常の遊技モードに比べて有利な状態で遊技をすることができるように設定されている。例えば、第2テーブルと同じように、リプレイ役に対応する乱数値の数値範囲を第1テーブルより広く設定するリプレイタイム(RT)であっても良いし、遊技価値が払出される役が内部当籤役となる確率が高い、所謂ボーナスモードであっても良い。テーブル記憶手段は、後述する主制御回路71のメインROM32の記憶領域に設けられている(図4参照)。
【0031】
また、履歴情報の所定の条件とは、例えば、通常の遊技モードにおいて、ボーナスを獲得することなく、遊技者が所定回数の遊技を実行したこと、または、遊技者の投入した遊技価値と獲得した遊技価値の差数の累積が所定量を上回ったことである。すなわち、遊技者が消費した遊技価値が予め想定する量を超えた場合に、遊技者が有利な状態で遊技できる遊技モードへ移行させて、遊技価値の一部を還元するために設定された条件である。
【0032】
また、本発明に係るパチスロ1においては、特定回数の遊技の実行中に、所定の遊技回数毎にメインRAM33が記憶している現在の遊技価値の量を読み出して、遊技価値の量が所定の範囲内であるか否かを判定し、その判定において遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、メインRAM33が記憶している履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、上記の第3テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行う。これにより、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。
【0033】
さらに、本発明に係るパチスロ1においては、メインCPU31にて遊技価値の貯留量の範囲と特定回数を決定し、演出実行手段105にて、決定された貯留量の範囲と特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する制御を行う。更に、特定回数の遊技を開始する際に、演出実行手段105が貯留量の範囲と特定回数を表示し、特定回数の遊技を実行する毎に、遊技毎に変化する貯留量が決定された貯留量の範囲にあるか否かを演出実行手段105が表示する制御を行う。演出が実行されることで、上記の第3テーブルを使用する遊技モードに移行する条件を満たすための遊技を行うことができるので、遊技者に移行への期待感を向上させることができる。更に、表示された条件を敢えて行わない遊技もできることから、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行する権利を遊技者自身で選択可能にすることで、遊技の単調性の防止を図ることができる。
【0034】
パチスロの機能についての説明は以上である。次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロの構造について説明する。
【0035】
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロの外部構造を示す。
【0036】
パチスロ1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。各リール3L、3C、3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
【0037】
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図柄表示領域4L、4C、4Rを含む表示画面23を備え、正面から見て3つのリール3L、3C、3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域4L、4C、4Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rを透過することが可能な構成を備えている。
【0038】
つまり、図柄表示領域4L、4C、4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域4L、4C、4Rを含めた表示画面23の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
【0039】
図柄表示領域4L、4C、4R(以下、表示窓)は、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転が停止されたとき、リール3L、3C、3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓4L、4C、4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。尚、本発明の実施形態では、リール3L、3C、3Rは、開始操作検出手段(後述するスタートスイッチ6S)により検出される開始操作に基づいて、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄表示手段として機能する。
【0040】
本実施の実施形態では、各表示窓の上段を組合せてなるトップライン8a、各表示窓の中段を組合せてなるセンターライン8b、各表示窓の下段を組合せてなるボトムライン8c、左表示窓の上段、中表示窓の中段及び右表示窓の下段を組合せてなるクロスダウンライン8d、左表示窓の下段、中表示窓の中段及び右表示窓の上段を組合せてなるクロスアップライン8eの5つを入賞判定ラインとして設けている。
【0041】
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口22は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口22に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
【0042】
ベットボタン12は、パチスロ内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
【0043】
スタートレバー6は、全てのリール3L、3C、3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L、7C、7Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するために設けられる。
【0044】
7セグ表示器18は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
【0045】
ランプ29(LED等)は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21L、21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
【0046】
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
【0047】
キャビネット2内部の上方には、主制御回路71を構成する基板(以下、主基板)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L、3C、3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
【0048】
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L、3C、3Rが設けられている。各リール3L、3C、3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介して後述のステッピングモータ49L、49C、49Rが接続されている。
【0049】
3つのリール3L、3C、3Rの左側には、副制御回路72を構成する基板(以下、副基板)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
【0050】
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置40(以下、ホッパー)が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロが有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置25が設けられている。
【0051】
フロントドア1b裏側の中央、表示窓4L、4C、4R、の下方には、セレクタ26が設けられている。セレクタ26は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口22に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ26内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ22Sが設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
【0052】
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図4及び図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロは、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
【0053】
<主制御回路>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
【0054】
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(Central Processing Unit)31(以下、メインCPU)、ROM(Read Only Memory)32(以下、メインROM)及びRAM(Random Access Memory)33(以下、メインRAM)により構成される。
【0055】
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。本発明の実施形態では、メインROM32は、後述する複数の役と乱数値の数値範囲を対応付けて格納する複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段として機能する。
【0056】
また、メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域、現在のクレジット数を記憶するクレジット記憶領域、遊技回数や遊技時間等を記憶する遊技履歴領域などが設けられる。本発明の実施形態では、メインRAM33は、遊技者の操作に基づいて実行された遊技履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段として機能する。また、メインRAM33は、遊技価値出力手段により出力された遊技価値を積算して貯留する遊技価値貯留手段として機能する。
【0057】
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
【0058】
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L、49C、49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。本発明の実施形態では、ストップスイッチ7Sは、遊技者による図柄の停止操作の検出を行う図柄停止操作検出手段として機能する。
【0059】
また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。本発明の実施形態では、スタートスイッチ6Sは、遊技者による遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段として機能する。
【0060】
メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルが前述のセレクタ26内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
【0061】
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L、49C、49R、7セグ表示器18及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
【0062】
モータ駆動回路39は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L、3C、3Rに応じて検出する。
【0063】
ステッピングモータ49L、49C、49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L、3C、3Rに伝達される。ステッピングモータ49L、49C、49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L、3C、3Rは一定の角度で回転する。
【0064】
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L、49C、49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L、3C、3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。本発明の実施形態では、モータ駆動回路39及びリール位置検出回路50は、図柄停止制御手段(ストップスイッチ7S)により図柄表示手段(リール3L、3C、3R)に停止して表示される図柄と図柄の配置を検出する図柄検知手段として機能する。
【0065】
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。尚、本発明の実施形態では、ホッパー40及びメダル検出部40Sは、図柄停止制御手段(メインCPU31)により図柄表示手段(リール3L,3C,3R)に表示された図柄に基づいて遊技価値(メダル)を出力する遊技価値出力手段として機能する。
【0066】
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路の構成を示す。
【0067】
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU81(以下、サブCPU)、ROM82(以下、サブROM)、RAM83(以下、サブRAM)、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP88(デジタルシグナルプロセッサ)、オーディオRAM89及びA/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
【0068】
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0069】
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ29による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L、21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
【0070】
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
【0071】
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びランプ29が接続されている。
【0072】
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
【0073】
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L、21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ29の点灯及び消灯を行う。尚、本発明の実施形態では、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R、及びランプ29は、図柄配置記憶手段(メインRAM33)に記憶された特定配置図柄が図柄表示手段(リール3L,3C,3R)に表示されたことを、遊技者に報知する報知手段として機能する。
【0074】
パチスロが備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図6〜図12を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0075】
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L、3C、3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
【0076】
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L、3C、3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓の中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
【0077】
図7を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞判定ラインに沿って各リール3L、3C、3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
【0078】
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
【0079】
表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リールの図柄「ベル」が入賞判定ラインに沿って表示されたとき、表示役として「ベル(00000010)」が決定される。
【0080】
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役としてチェリー、ベル又はスイカが決定されたときメダルの払い出しが行われる。また、払出枚数は、投入枚数に応じて規定されており、基本的に投入枚数が少ないときの方がより多くの払出枚数が決定される。
【0081】
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。表示役としてBBが決定されたとき、ボーナスの作動が行われる。尚、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
【0082】
図8を参照して、遊技モード作動時テーブルについて説明する。遊技モード作動時テーブルは、遊技モードの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
【0083】
遊技モード作動中フラグは、遊技モードの作動が行われる種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、遊技状態の種類として、ボーナス遊技状態、一般遊技状態、通常リプレイタイム(RT1)遊技状態、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態を設けている。ボーナス遊技状態には、BB(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)遊技モード及びRB(第1種特別役物)遊技モードを設けている。RB遊技モードの作動は、BB遊技モードの作動が行われている間、連続的に行われる。
【0084】
BB遊技モードの作動は、規定枚数に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RB遊技モードの作動は、規定回数に達する遊技が行われた場合、規定回数に達する入賞が有った場合、又は、BB遊技モードの作動が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
【0085】
より具体的には、遊技モード作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、遊技モードの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に当該遊技モードの作動が終了する。
【0086】
本実施の形態では、ボーナス遊技終了後に一般遊技状態に移行するとともに、チャンスゾーン(CZ)作動中フラグをオンにしてチャンスゾーン(CZ)遊技モードに移行する。CZ遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合、又はRT1又はRT2遊技状態へ移行する契機となるRT1移行役又はミッション表示役が決定された場合に終了する。RT移行可能回数カウンタは、RT1移行役又はミッション表示役が表示役として決定した回数が規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
【0087】
また、CZ遊技モード中にRT1移行役が表示役として決定されると、RT1遊技状態に移行するとともに、RT1作動中フラグをオンにしてRT1遊技モードに移行する。尚、RT1作動中フラグがオンである状態を通常リプレイタイム状態と呼称する。RT1遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合、又は規定回数に達する入賞が有った場合に終了する。
【0088】
また、CZ遊技モード中にミッション表示役が決定されると、ミッション作動中フラグをオンにしてミッション遊技モードに移行する。ミッション遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合に終了する。尚、この規定の回数は、予め設定された複数のミッションに応じて異なる。詳細は、図33にて説明する。
【0089】
また、ミッション遊技モード中に予め設定されたミッションの条件をクリアすると、ミッション成功後遊技モードに移行する。ミッション成功後遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合に終了する。尚、この規定の回数は、予め設定された複数のミッションに応じて異なる。詳細は、図33にて説明する。
【0090】
また、ミッション成功後遊技モード中に予め設定された規定回数の遊技が行われると、一般遊技状態からRT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行し、RT2作動中フラグをオンにして、RT2遊技モードに移行する。尚、RT2作動中フラグがオンである状態を天井リプレイタイム状態と呼称する。RT2遊技モードの作動は、規定回数に達する入賞が有った場合に終了する。つまり、遊技回数の規定無しで入賞するまでRT2遊技状態を継続することとなる。
【0091】
図9〜図12を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
【0092】
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
【0093】
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。尚、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
【0094】
図9は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10は、RT1作動中用内部抽籤テーブルを示す。図11は、RT2作動中用内部抽籤テーブルを示す。図12は、RB作動中用内部抽籤テーブルを示す。本実施の形態では、ボーナスの作動やリプレイタイムの作動が行われているか否かといった遊技状態に応じて、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
【0095】
図10に示すRT1作動中用内部抽籤テーブルは、図9の一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて、抽籤番号4で指定された「リプレイ」の乱数値の数値範囲が広く設定されており、「リプレイ」の当籤確率が、3倍強となっている。また、図11に示すRT2作動中用内部抽籤テーブルも、図9の一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて、抽籤番号4で指定された「リプレイ」の乱数値の数値範囲が広く設定されており、「リプレイ」の当籤確率が、7倍強となっている。このことから、通常リプレイタイム(RT1)遊技状態では、「リプレイ」が表示役として決定される確率が高く、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態では、「リプレイ」が表示役として決定される確率が更に高い。
【0096】
図9に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、通常の遊技モード(一般遊技状態)中に使用されるテーブルである。図10に示すRT1作動中用内部当籤テーブルは、ボーナスゲーム後のチャンスゾーン中に、「リプレイ」が停止表示された場合に移行するリプレイタイム(RT1)中に使用されるテーブルである。RT1作動中用内部抽籤テーブルは、再遊技に係る「リプレイ」の数値範囲が、一般遊技状態用内部抽籤テーブルより広く規定されている。尚、本発明の実施形態では、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技制御手段(メインCPU31)が実行する通常の遊技モードに使用される第1テーブルとして機能する。また、本発明の実施形態では、RT1作動中用内部抽籤テーブルは、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の乱数値の数値範囲を第1テーブル(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)より広く設定した第2テーブルとして機能する。また、本発明の実施形態では、RT2作動中用内部抽籤テーブルは、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の乱数値の数値範囲を第1テーブル(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)より広く設定し、且つ、後述する履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブルとして機能する。
【0097】
図13及び図14を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
【0098】
内部当籤役は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する各リールの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。尚、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
【0099】
図13は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。図14は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスの作動に係る内部当籤役を規定している。
【0100】
メインROM32に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図15〜図17を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
【0101】
<メインRAMに記憶されているデータテーブルの構成>
図15を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、前述の1バイトのデータにより表される内部当籤役を格納する。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せの表示が許可される。尚、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
【0102】
尚、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様となっている。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されたことになる。
【0103】
図16を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
【0104】
前述の抽籤の結果、ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定されたときは、これが持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納されたボーナスの作動に係る内部当籤役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、前述の抽籤の結果にかかわらず、これが内部当籤役格納領域に格納される。
【0105】
図17を参照して、遊技モード作動中フラグ格納領域の構成について説明する。
【0106】
遊技モード作動中フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技モード作動中フラグを格納する。遊技モード作動中フラグは、各ビットに対して固有のボーナスが割り当てられている。ビットに「1」が立っているとき、該当するBB遊技モード、RB遊技モード、RT1遊技モード、RT2遊技モード、CZ遊技モード、ミッション遊技モード、ミッション成功後遊技モードのいずれかの作動が行われている。尚、全ビットが「0」であるときの状態を一般遊技状態と定義する。
【0107】
メインRAM33に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、図18〜図22を参照して液晶表示装置5に表示される演出画像の表示例について説明する。
【0108】
<液晶表示装置の表示例>
図18は、液晶表示装置5に表示されるチャンスゾーン(CZ)遊技モードの演出画像の例である。図18に示すとおり、ボーナス遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行するとともにチャンスゾーン状態になったことを示す演出画像が表示される。液晶表示装置5の表示画面23の下方には、キャラクタがリヤカーを引く演出画像150が表示され、「チャンスゾーン!!」というチャンスゾーン状態なったことを示す文字情報120が表示される。
【0109】
図19(a)は、液晶表示装置5に表示されるチャンスゾーン(CZ)遊技モード作動中の表示例である。図19(a)に示すとおり、チャンスゾーン遊技モードで、リール3L、3C、3Rに「チェリー」が一列に並ぶRT1移行役140が停止表示されると、所定の払い出しを行うとともに、図19(b)に示す通常リプレイタイム(RT1)遊技状態に移行したことを示す演出表示が行われる。液晶表示装置5の表示画面23の右方には、キャラクタが表示される演出画像151が表示され、「リプレイタイム突入でぃ!!」といったキャラクタが発言しているような表現で、通常リプレイタイム遊技状態なったことを示す文字情報121が表示される。
【0110】
図20(a)及び図20(b)は、液晶表示装置5に表示されるミッション遊技モードの表示例である。チャンスゾーン遊技モードで、各リール3L、3C、3Rに所定のミッション開始役が表示されると、次の遊技にて図20(a)で示す演出表示によって、ミッション遊技モードに移行したことを遊技者に報知している。このとき、液晶表示装置5の表示画面23の右側にキャラクタである演出画像152が表示され、「ミッション発令!!50G(ゲーム)間クレジット数を10〜20枚に保持せよ。」といったキャラクタが発言しているような表現で、遊技者にミッション条件の内容を説明した文字情報122が表示される。次に、図20(b)に示すような演出表示が行われる。液晶表示装置5の表示画面23の左上側に現在のクレジット数を示すクレジット表示123と、右上側にミッション条件である遊技回数からミッション遊技モードで遊技した遊技回数を差し引いて表示されるゲームカウンタ表示124が表示されている。ゲームカウンタ表示124は、遊技毎に1つずつカウントダウンしていく。
【0111】
図21(a)は、液晶表示装置5に表示されるミッション遊技モードにおいてミッション条件をクリアした場合の表示例である。図20(a)で表示されたクレジット数10〜20枚に保持した状態を遊技回数50回の間継続するミッション条件をクリアすると、液晶表示装置5の表示画面23の左側にキャラクタである演出画像153が表示され、「ミッション成功!!」といった文字情報125が表示されて、遊技者にミッション条件をクリアしたことを報知している。図21(b)は、ミッション条件をクリアし、所定の遊技履歴条件を満たしてRT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行したことを示す演出表示である。このとき、液晶表示装置5の表示画面23の左側にキャラクタである演出画像154が表示され、「天井リプレイタイム突入でぃ!!」といったキャラクタが発言しているような表現で、天井リプレイタイム遊技状態なったことを示す文字情報126が表示される。
【0112】
図22(a)は、液晶表示装置5に表示されるミッション遊技モードにおいてミッション条件をクリアできなかった場合の表示例である。具体的には、図20(a)で表示されたクレジット数10〜20枚に保持した状態を遊技回数50回の間継続するミッション条件で遊技を行っている際に、「ベル」の小役が当籤して現在のクレジット数が30枚となってしまい、ミッション条件を満たさなくなったことを示す演出が表示されている。液晶表示装置5の表示画面23の左側にキャラクタである演出画像155が表示され、「ミッション失敗」といった文字情報127が表示されて、遊技者にミッション条件をクリアできなかったことを報知している。ミッション条件をクリアできなかった場合は、一般遊技状態のチャンスゾーン遊技モードに移行する。図22(b)では、図20(a)とは異なるミッション条件が設定された場合のミッション遊技モードに移行した際の演出表示である。このとき、液晶表示装置5の表示画面23の右側にキャラクタである演出画像156が表示され、「ミッション発令!!50G(ゲーム)間クレジット数を10〜40枚に保持せよ。」といったキャラクタが発言しているような表現で、遊技者にミッション条件の内容を説明した文字情報128が表示される。
【0113】
このように、本実施例では、RT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行する際に必要な条件の一つとして、所定のクレジット範囲に現在のクレジット数を確保しながら、所定の遊技回数を行うミッションを設定している。また、遊技者にミッション条件の内容やミッション条件をクリアしたか否かを演出表示により報知している。
【0114】
液晶表示装置5に表示される演出画像の例についての説明は以上である。次に、図23〜図34を参照して、主制御回路のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0115】
<主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート>
まず、図23を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等(図15参照)、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
【0116】
次に、メインCPU31は、後で図24を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。この処理では、メダルセンサ22Sやスタートスイッチ6Sの入力のチェック等が行われる。
【0117】
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM33に設けられた乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。次に、メインCPU31は、後で図25を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。本発明の実施形態では、メインCPU31は、開始操作検出手段(スタートスイッチ6S)により検出される開始操作に基づいて、複数の役から当籤役を決定するための乱数値を抽出する当籤役決定手段として機能する。
【0118】
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS6)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0119】
次に、メインCPU31は、全リール3L、3C、3Rの回転開始を要求する(ステップS7)。尚、全リール3L、3C、3Rの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図34)によってステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、各リール3L、3C、3Rの回転が開始される。
【0120】
次に、メインCPU31は、後で図27を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS8)。この処理では、ストップスイッチ7Sの入力のチェックが行われ、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リール3L、3C、3Rの回転が停止される。この処理は、本発明の実施形態では、メインCPU31は、当籤役決定手段(メインCPU31)により決定された当籤役と図柄停止操作検出手段(ストップスイッチ7S)により検出された停止操作に基づいて、図柄表示手段(リール3L、3C、3R)に図柄を停止して表示する制御を行う図柄停止制御手段として機能する。
【0121】
次に、メインCPU31は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを検索し、その結果に基づいて払出枚数等を決定する(ステップS9)。検索の結果、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが図柄組合せテーブル(図7参照)により規定されている図柄の組合せと一致する場合、対応する表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS10)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0122】
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS11)。決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS12)。払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
【0123】
次に、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS13)。メインCPU31は、遊技モード作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS13:YES)、後で図30及び図31を参照して説明する遊技モード終了チェック処理を行う(ステップS14)。遊技モードの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、遊技モードの作動を終了するか否かがチェックされる。
【0124】
メインCPU31は、ステップS14の後、又は、ステップS13において遊技モード作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS13:NO)、後で図28及びを参照して説明する遊技モード作動チェック処理を行う(ステップS15)。遊技モードの作動を開始するか否かがチェックされる。この処理が終了すると、ステップS2に移る。
【0125】
次に、図24を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS31)。自動投入カウンタは0であると判別したときには(ステップS31:YES)、メダル通過許可を行う(ステップS32)。セレクタ26のソレノイドの駆動が行われ、セレクタ26内のメダルの通過が促される。
【0126】
メインCPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS31:NO)、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する(ステップS33)。次に、メインCPU31は、自動投入カウンタをクリアする(ステップS34)。ステップS33及びステップS34は再遊技を行うための処理である。
【0127】
メインCPU31は、ステップS32又はステップS34の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(ステップS35)。次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS36)。ここでいう、ボーナス作動中フラグとは、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグを指す。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS36:YES)、投入枚数カウンタの最大値を変更する(ステップS37)。例えば、最大値が2に変更される。
【0128】
メインCPU31は、ステップS37の後、又は、ステップS36においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS36:NO)、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(ステップS38)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには(ステップS38:YES)、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS39)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには(ステップS39:NO)、投入枚数カウンタを1加算する(ステップS40)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに5を格納する(ステップS41)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS42)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
【0129】
メインCPU31は、ステップS39において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには(ステップS39:YES)、クレジットカウンタを1加算する(ステップS43)。メインCPU31は、ステップS43の後、ステップS42の後、又は、ステップS38においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには(ステップS38:NO)、ベットスイッチ12Sのチェックを行う(ステップS44)。ベットボタン12に対応する数値が投入枚数カウンタに加算される一方でクレジットカウンタから減算される。
【0130】
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS45)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには(ステップS45:NO)、ステップS38に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには(ステップS45:YES)、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(ステップS46)。
【0131】
メインCPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには(ステップS46:NO)、ステップS38に移る一方で、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには(ステップS46:YES)、メダル通過禁止を行う(ステップS47)。セレクタ26のソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
【0132】
次に、図25を参照して、内部抽籤処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)及び抽籤回数を決定する処理を行う。(ステップS61)。この内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)及び抽籤回数を決定する処理についての詳細は、図26で説明する。
【0133】
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(ステップS62)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(ステップS63)。
【0134】
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)を参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(ステップS64)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(ステップS65)。次に、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(ステップS66)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには(ステップS66:NO)、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(ステップS67)。
【0135】
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(ステップS68)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには(ステップS68:NO)、ステップS64に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには(ステップS68:YES)、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(ステップS69)。
【0136】
メインCPU31は、ステップS66において桁かりが行われたと判別したときには(ステップS66:YES)、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(ステップS70)。メインCPU31は、ステップS69又はステップS70の後で、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図13参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(ステップS71)。
【0137】
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図15参照)に格納する(ステップS72)。次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図16参照)に格納されているデータは0であるか否かを判別する(ステップS73)。メインCPU31は、持越役格納領域(図16参照)に格納されているデータは0であると判別したときは(ステップS73:YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図14参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(ステップS74)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域(図16参照)に格納する(ステップS75)。
【0138】
メインCPU31は、ステップS76の後、又は、ステップS73において持越役格納領域(図16参照)に格納されているデータは0ではないと判別したときには(ステップS73:NO)、持越役格納領域(図16参照)と内部当籤役格納領域(図15参照)との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域(図15参照)に格納する(ステップS76)。つまり、ボーナスの作動に係る内部当籤役の持ち越しが行われる。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
【0139】
次に、図26を参照して、内部抽籤テーブル及び抽籤回数決定処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS81)。具体的には、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグ格納領域(図17参照)を参照して、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS81:YES)、RB作動中用内部抽籤テーブル(図12参照)を選択する(ステップS82)。
【0140】
一方、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS81:NO)、RT1(通常リプレイタイム)作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS83)。具体的には、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグ格納領域(図17参照)を参照して、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS83:YES)、RT1作動中用内部抽籤テーブル(図10参照)を選択する(ステップS84)。
【0141】
一方、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS83:NO)、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS85)。具体的には、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグ格納領域(図17参照)を参照して、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS85:YES)、RT2作動中用内部抽籤テーブル(図11参照)を選択する(ステップS86)。
【0142】
一方、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS85:NO)、メインCPU31は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図9参照)を選択する(ステップS87)。つまり、上述の3つのフラグのいずれもオンでは無い場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図9参照)が選択される。次に、メインCPU31は、抽籤回数を決定する(ステップS88)。尚、抽籤回数は、内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)により規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。この処理が終了すると、内部抽籤テーブル及び抽籤回数決定処理を終了する。
【0143】
次に、図27を参照して、リール停止制御処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されたか否かを判別する(ステップS101)。メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されていないと判別したときには(ステップS101:NO)、これが押されるまで待機する。
【0144】
メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されたと判別したときには(ステップS101:YES)、該当ストップボタン7L、7C、7Rの操作を無効化する(ステップS102)。各ストップボタン7L、7C、7Rの有効及び無効の状態は、メインRAM33に設けられた所定の格納領域において管理される。
【0145】
次に、メインCPU31は、チェック回数として5をセットする(ステップS103)。本実施の形態では、滑り駒数の最大数を「4」としていることから、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときに該当表示窓4L、4C、4Rの中段にある図柄の位置を含め、そこから4個先の図柄の位置までがチェックの対象となる。つまり、「0」、「1」、「2」、「3」及び「4」の5つの数値の何れかが滑り駒数として決定される。
【0146】
次に、メインCPU31は、内部当籤役に基づいて、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときに該当表示窓4L、4C、4Rの中段にある図柄の位置(以下、停止開始位置)を含めたチェック回数の範囲内にある各図柄の位置の中で、最も優先順位の高い図柄の位置を検索する(ステップS104)。この処理では、内部当籤役によって表示が許可されている図柄の組合せを、入賞判定ライン(8a〜8e)に沿って表示することが可能となる図柄の位置が、最も優先順位の高い図柄の位置として決定される。
【0147】
次に、メインCPU31は、検索の結果に基づいて滑り駒数を決定する(ステップS105)。停止開始位置から上記最も優先順位の高い図柄の位置までの図柄の個数が滑り駒数として決定される。次に、メインCPU31は、停止予定位置待ちへ移行する(ステップS106)。停止予定位置待ちへ移行すると、後述の割込処理によってステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、最も優先順位の高い図柄の位置が該当表示窓の中段に到達するのを待って該当リール3L、3C、3Rの回転が停止される。
【0148】
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路に対して送信する(ステップS107)。リール停止コマンドは、停止したリール3L、3C、3Rの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。
【0149】
次に、メインCPU31は、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがあるか否かを判別する(ステップS108)。つまり、まだ回転中のリール3L、3C、3Rがあるか否かが判別される。メインCPU31は、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがあると判別したときには(ステップS108:YES)、S101に移る一方で、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがないと判別したときには(ステップS108:NO)、リール停止制御処理を終了する。
【0150】
次に、図28及び図29を参照して、遊技モード作動チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、表示役はBBであるか否かを判別する(ステップS121)。メインCPU31は、表示役はBBであると判別したときには(ステップS121:YES)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、BB作動時処理を行う(ステップS122)。この処理では、BB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに所定値がセットされる。
【0151】
次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図16参照)をクリアする(ステップS123)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS124)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0152】
メインCPU31は、ステップS121において表示役はBBではないと判別したときには(ステップS121:NO)、表示役はリプレイであるか否かを判別する(ステップS125)。メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには(ステップS125:YES)、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタに複写する(ステップS126)。
【0153】
メインCPU31は、ステップS125において表示役はリプレイではないと判別したときには(ステップS125:NO)、BB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS127)。メインCPU31は、BB作動中フラグはオンであると判別したときには(ステップS127:YES)、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS128)。
【0154】
メインCPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには(ステップS128:YES)、遊技モード作動チェック処理を終了する一方で、RB作動中フラグはオンではないと判別したときには(ステップS128:NO)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、RB作動時処理を行う(ステップS129)。この処理では、RB作動中フラグがオンにされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに所定値がセットされる。この処理が終了したときは、メインCPU31は、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0155】
一方、メインCPU31は、BB作動中フラグはオンではないと判別したときには(ステップS127:NO)、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS130)。メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであると判別したときには(ステップS130:YES)、メインCPU31は、遊技履歴条件がクリアしたか否かを判別する(ステップS131)。本実施例では、メインCPU31は、遊技履歴条件とはミッション成功後の遊技からの累積遊技回数が所定回数以上であるか否かを判別する。詳しくは、図33にて説明する。次に、メインCPU31は、遊技履歴条件がクリアしていないと判別したときには(ステップS131:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0156】
一方、メインCPU31は、遊技履歴条件がクリアしたと判別したときには(ステップS131:YES)、メインCPU31は、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照して、RT2作動時処理を行う(ステップS132)。具体的には、メインCPU31は、RT2作動時フラグにされ、入賞可能回数カウンタに所定値「1」がセットされる。つまり、RT2作動が終了する条件は1回の入賞であることから、入賞するまではRT2作動時フラグがオンの状態のままである(天井リプレイタイム状態)。
【0157】
次に、メインCPU31は、RT2開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS133)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0158】
一方、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンではないと判別したときには(ステップS130:NO)、メインCPU31は、RT1中作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS134)。メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS134:YES)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0159】
一方、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS134:NO)、メインCPU31は、RT2中作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS135)。メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS135:YES)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0160】
一方、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS135:NO)、メインCPU31は、ミッション作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS136)。メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS136:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0161】
一方、メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS136:NO)、メインCPU31は、CZ中作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS137)。メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS137:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0162】
一方、メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS137:YES)、メインCPU31は、表示役がRT1移行役であるか否かを判別する(ステップS138)。メインCPU31は、表示役がRT1移行役であると判別したときには(ステップS138:YES)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、RT1作動時処理を行う(ステップS139)。この処理では、RT1作動中フラグがオンにされ、遊技可能枚数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに所定値がセットされる。つまり、RT1作動が終了する条件は1回の入賞又は、100回の遊技回数であることから、100回の遊技回数以内に入賞すれば、RT1遊技状態からボーナス遊技状態へ移行することができる。一方、100回の遊技回数以内に入賞できない場合は、RT1遊技状態から一般遊技状態へ移行することとなる。
【0163】
次に、メインCPU31は、RT1開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS140)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0164】
一方、メインCPU31は、表示役がRT1移行役ではないと判別したときには(ステップS138:NO)、メインCPU31は、表示役がミッション開始役であるか否かを判別する(ステップS141)。メインCPU31は、表示役がミッション開始役であると判別したときには(ステップS141:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0165】
一方、メインCPU31は、表示役がミッション開始役であると判別したときには(ステップS141:YES)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、ミッション作動時処理を行う(ステップS142)。この処理では、ミッション作動中フラグがオンにされて、予め設定された複数のミッションから一つを抽籤により決定する。また、メインCPU31は、メインRAM33に設けたクレジット範囲指定領域に、ミッション条件であるクレジット範囲の上限値と下限値を設定し、メインRAM33に設けた遊技可能回数カウンタに、ミッション遊技回数を設定する(ステップS143)。尚、ミッションの抽籤及びミッション条件についての詳細は、図33にて後述する。
【0166】
次に、メインCPU31は、ミッション開始表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS144)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0167】
次に、図30及び図31を参照して、遊技モード終了チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS161)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには(ステップS161:YES)、BB終了時処理を行う(ステップS162)。この処理では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがオフされ、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタがクリアされる。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS163)。
【0168】
次に、メインCPU31は、CZ(チャンスゾーン)作動時処理を行う(ステップS164)。この処理では、メインCPU31は、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、CZ作動中フラグがオンにされ、遊技可能枚数カウンタ及びRT移行可能回数カウンタに所定値がセットされる。本実施例では、セットされる遊技可能枚数カウンタの値が、50回であることから、50回の遊技中にRT1の移行役又は、ミッション開始役が表示役とならない場合に、チャンスゾーン遊技モードが終了して通常の一般遊技状態となる。次に、メインCPU31は、CZ開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS165)。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。このことから、本実施例は、ボーナス遊技状態が終了すると、一般遊技状態のチャンスゾーン(CZ)遊技モードへすぐに移行する。
【0169】
メインCPU31は、S161においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS161:NO)、ミッション作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS166)。メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS166:YES)、RT2移行ミッション処理を行う(ステップS167)。尚、このRT2移行ミッション処理に関しては、図32で後述する。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0170】
メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS166:NO)、入賞可能回数カウンタ、遊技可能回数カウンタ、又はRT移行可能回数カウンタを更新する(ステップS168)。この処理では、遊技可能回数カウンタが1減算され、また、入賞が有った場合に入賞可能回数カウンタが1減算され、また、RT1の移行役又は、RT2の移行役が表示役と一致した場合にRT移行可能回数カウンタが1減算される。
【0171】
次に、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS169)。メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS169:YES)、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS170)。
【0172】
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS170:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS170:YES)、メインCPU31は、RB終了時処理を行う(ステップS171)。この処理では、RB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0173】
次に、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS169:NO)、メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS172)。メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS172:YES)、メインCPU31は、RT移行可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS173)。
【0174】
メインCPU31は、RT移行可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS173:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、RT移行可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS173:YES)、メインCPU31は、CZ終了時処理を行う(ステップS174)。この処理では、CZ作動中フラグがオフされ、RT移行可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0175】
次に、メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS172:NO)、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS175)。メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであると判別するときには(ステップS175:YES)、メインCPU31は、遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS176)。
【0176】
メインCPU31は、遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS176:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS176:YES)、メインCPU31は、ミッション成功後処理を行う(ステップS177)。この処理では、ミッション成功フラグがオフされ、遊技可能回数カウンタがクリアされる。また、RT2作動中フラグをオンにして、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行する。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0177】
次に、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンではないと判別するときには(ステップS175:NO)、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS178)。メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS178:YES)、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS179)。
【0178】
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS179:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS179:YES)、メインCPU31は、RT1終了時処理を行う(ステップS180)。この処理では、RT1作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0179】
次に、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS178:NO)、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS181)。メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS181:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS181:YES)、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS182)。
【0180】
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS182:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS182:YES)、メインCPU31は、RT2終了時処理を行う(ステップS183)。この処理では、RT2作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0181】
次に、図32を参照して、図30のS167で実行されるRT2移行ミッション処理について説明する。メインCPU31は、現在のクレジット数を確認する(ステップS191)。現在のクレジット数を記憶しているメインRAM33の所定領域を読み出す。次に、メインCPU31は、読み出した現在のクレジット数が、ミッション条件のクレジット範囲内にあるか否かを判定する(ステップS192)。この処理において、メインCPU31は、ミッション条件のクレジット範囲を示すメインRAM33のクレジット範囲指定領域に書き込まれた下限値と上限値を読み取って、現在のクレジット数が下限値以上で上限値以下であるかを判定する。
【0182】
メインCPU31は、現在のクレジット数がミッション条件のクレジット範囲内にあると判定しないときには(ステップS192:NO)、ミッション失敗時処理を行う(ステップS193)。この処理において、ミッション作動中フラグがオフにされ、遊技可能回数カウンタがクリアされる。また、メインRAM33のクレジット範囲指定領域の値もクリアされる。
【0183】
次に、メインCPU31は、ミッション失敗表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS194)。この処理が終了すると、RT2移行ミッション処理を終了する。
【0184】
一方、メインCPU31は、現在のクレジット数がミッション条件のクレジット範囲内にあると判定したときには(ステップS192:YES)、遊技可能回数カウンタを1つ減算する(ステップS195)。次にメインCPU31は、遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する(ステップS196)。
【0185】
メインCPU31は、遊技可能回数カウンタが0ではないと判別したときには(ステップS196:NO)、RT2移行ミッション処理を終了する一方で、遊技可能回数カウンタが0であると判別したときには(ステップS196:YES)、ミッション成功時処理を行う(ステップS197)。この処理において、ミッション作動中フラグがオフにされ、遊技可能回数カウンタがクリアされる。また、メインRAM33のクレジット範囲指定領域の値もクリアされる。更に、ミッション成功フラグをオンにして、ミッション成功後の遊技モードへ移行する。
【0186】
次に、メインCPU31は、ミッション成功表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS198)。この処理が終了すると、RT2移行ミッション処理を終了する。
【0187】
次に、図33を参照して、RT2(天井リプレイタイム)遊技状態移行へのミッション一覧を説明する。チャンスゾーン遊技モードにおいて、ミッション開始役が表示役として成立した場合に、メインCPU31は、予め設定された6つのミッション番号M1〜M6のいずれか一つを抽籤で決定する。本実施例では、メインCPU31は、0〜255までの値を発生する乱数発生器36から、乱数値を1つ抽出する。次に、メインCPU31は、抽出した乱数値が、6つの乱数範囲の何れかに該当するかを検出して、乱数範囲毎に設定したミッション番号を決定する。例えば、抽出した乱数値が「20」の場合は、乱数範囲「0〜39」のミッション番号M1に決定される。尚、メインRAM33にミッション番号抽出領域を設け、メインCPU31は、抽出したミッション番号を格納させる。
【0188】
6つのミッション番号M1〜M6には、其々にミッション遊技モードでの条件であるクレジット範囲とミッション遊技回数が設定されている。このミッション番号とミッション遊技モードでの条件との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M1に決定された場合、ミッション遊技モードでの条件は、50回の遊技回数を10〜20のクレジット数に確保することとなる。このとき、メインCPU31は、メインROM32からミッション遊技回数50を抽出して、メインRAM33の遊技可能回数カウンタに書き込む。また、メインCPU31は、メインROM32からクレジット範囲の上限値20と下限値10を抽出して、メインRAM33のクレジット範囲指定領域に書き込む。このミッションに成功すると、ミッション作動中フラグをオフにして、ミッション完了フラグをオンにし、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、ミッション完了後遊技モードへ移行する。尚、ミッションに失敗すると、ミッション作動中フラグをオフにして、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、チャンスゾーン遊技モードへ移行する。尚、メインCPU31は、遊技価値の貯留量の範囲と特定回数を決定する貯留条件決定手段として機能する。
【0189】
6つのミッション番号M1〜M6には、其々にミッション遊技モードでミッション成功した場合に天井リプレイタイム遊技状態(RT2)へ移行するまでの遊技回数が設定されている。このミッション番号と移行するまでの遊技回数との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M1に決定された場合、RT2へ移行するまでの遊技回数は、200回となる。このとき、メインCPU31は、メインROM32からRT2へ移行するまでの遊技回数200を抽出して、メインRAM33の遊技可能回数カウンタに書き込む。この遊技回数を達成すると、ミッション成功フラグをオフにして、RT2作動中フラグをオンにし、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及びミッション番号抽出領域をクリアにして、天井リプレイタイム(RT2)遊技モードへ移行する。
【0190】
このように、メインRAM33のクレジット範囲指定領域で指定された範囲にクレジット量にあることとその状態を保持する遊技回数を満たすことを条件(ミッション)としているため、RT2作動中内部抽籤テーブルを使用する天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。更に、クレジット範囲と遊技回数を複数組み合わせたミッションを複数設定しているので、RT2遊技状態へ移行する契機を多様にすることができる。更に、ミッションに成功して(条件を満たして)、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を複数設定することで、遊技者にRT2遊技状態へ移行するタイミングを悟られず、遊技パターンに意外性を持たせることができる。更に、ミッションの難易度に応じて、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を設定することで、遊技者に対して困難なミッションへの意欲を向上させることができる。
【0191】
次に、図34を参照して、メインCPU31の制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS211)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS212)。この処理では、ストップスイッチ7S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
【0192】
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS213)。この処理では、全リール3L、3C、3Rの回転開始が要求されたときに、各リール3L、3C、3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当リール3L、3C、3Rの回転が滑り駒数分継続するのを待ってその回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御される。
【0193】
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(ステップS214)。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS215)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。本発明の実施形態では、主制御回路71は、上述した各手段(開始操作検出手段、当籤役決定手段、テーブル記憶手段、図柄表示手段、図柄停止操作検出手段、図柄停止制御手段、遊技価値出力手段、遊技価値貯留記憶手段、及び遊技履歴記憶手段)を制御して遊技を実行する遊技制御手段として機能する。
【0194】
主制御回路のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図35〜図38を参照して、副制御回路のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0195】
<副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー>
【0196】
図35を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(ステップS301)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(ステップS302)。
【0197】
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS303)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには(ステップS303:NO)、ステップS301に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには(ステップS303:YES)、メッセージキューに格納し(ステップS304)、ステップS301に移る。
【0198】
次に、図36を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS311)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(ステップS312)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには(ステップS312:YES)、メッセージから遊技情報を複写する(ステップS313)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリール3L、3C、3Rの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
【0199】
次に、サブCPU81は、後で図37及び図38を参照して説明する演出内容決定処理を行う(ステップS314)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
【0200】
サブCPU81は、ステップS314の後、又は、ステップS312においてメッセージは無かったと判別したときには(ステップS312:NO)、アニメーションデータの登録を行う(ステップS315)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(ステップS316)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(ステップS317)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、ステップS311に移る。
【0201】
次に、図37及び図38を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS321)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには(ステップS321:YES)、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定し、登録する(ステップS322)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
【0202】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(ステップS323)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0203】
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS321:NO)、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS324)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには(ステップS324:YES)、登録されている演出番号とストップボタン7L、7C、7Rの種別に基づいて、停止時の演出データを登録する(ステップS325)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0204】
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS324:NO)、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS326)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS326:YES)、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する(ステップS327)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0205】
次に、サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS326:NO)、RT1開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS328)。サブCPU81は、RT1開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS328:YES)、RT1開始用の演出データを登録する(ステップS329)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、RT1(通常リプレイタイム)遊技状態へ移行が開始される表示画面として図19(b)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0206】
次に、サブCPU81は、RT1開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS328:NO)、ミッション開始表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS330)。サブCPU81は、ミッション開始表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS330:YES)、ミッション開始用の演出データを登録する(ステップS331)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ミッションが開始したことを示す表示画面として図20(a)又は図22(b)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0207】
次に、サブCPU81は、ミッション開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS330:NO)、ミッション失敗表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS332)。サブCPU81は、ミッション失敗表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS332:YES)、ミッション失敗用の演出データを登録する(ステップS333)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ミッションが失敗したことを示す表示画面として図22(a)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0208】
次に、サブCPU81は、ミッション失敗表示コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS332:NO)、ミッション成功表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS334)。サブCPU81は、ミッション成功表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS334:YES)、ミッション成功用の演出データを登録する(ステップS335)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ミッションが成功したことを示す表示画面として図21(a)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0209】
次に、サブCPU81は、ミッション成功表示コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS334:NO)、RT2開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS336)。サブCPU81は、RT2開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS336:YES)、RT2開始用の演出データを登録する(ステップS337)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、RT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行が開始される表示画面として図21(b)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0210】
次に、サブCPU81は、RT2開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS336:NO)、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS338)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS338:YES)、ボーナス開始用の演出データを登録する(ステップS339)。
【0211】
次に、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS338:NO)、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS340)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには(ステップS340:YES)、ボーナス終了用の演出データを登録する(ステップS341)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0212】
次に、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS340:NO)、CZ(チャンスゾーン)開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS342)。サブCPU81は、CZ開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS342:NO)、演出内容決定処理を終了する一方で、CZ開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS342:YES)、CZ開始用の演出データを登録する(ステップS343)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ボーナス遊技状態終了後に移行したチャンスゾーン開始時の表示画面として図18で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。尚、液晶表示装置5及び副制御回路72は、貯留条件決定手段(メインCPU31)により決定された貯留量の範囲と特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する遊技状態表示手段として機能する。
【0213】
このように、本発明の遊技機は、当籤役であって特定の当籤役に係る図柄が、リール3L、3C、3Rに停止して表示された場合に、一般遊技状態用内部テーブル(第1テーブル)を使用して抽籤する通常の一般遊技状態からRT1作動中内部抽籤テーブル(第2テーブル)を使用して抽籤する通常リプレイタイム(RT1)遊技状態に移行し、また、通常の一般遊技状態において特定回数の遊技を実行し、所定の遊技回数毎にメインRAM33から読み出した遊技価値の量(クレジット量)が所定の範囲内であることを条件として、メインRAM33に記憶された履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、RT2作動中内部抽籤テーブル(第3テーブル)を使用して抽籤する天井リプレイタイム(RT2)遊技状態に移行することを特徴とする。
【0214】
本発明の実施形態によれば、遊技価値の貯留数を記憶したメインRAM33の遊技価値の量(クレジット量)が所定の範囲にあることと、遊技履歴を記憶したメインRAM33の履歴情報が所定の条件を満足することを同時に満たすことを条件としているため、RT2作動中内部抽籤テーブルを使用する天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。また、例えば、メインRAM33の遊技価値の範囲を複数設定することで、RT2遊技状態へ移行する契機を多様にすることができる。更に、メインRAM33の履歴情報の条件も複数設定することで、更なる遊技の多様性をもたらすことができる。また、上記の条件を組み合わせることで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスに多様性をもたらし、更に、遊技者に移行の契機を予想することを困難にすることで、遊技パターンに意外性を持たせることができる。
【0215】
また、本発明の実施形態によれば、RT2作動中内部抽籤テーブルではリプレイが相対的に高い確率にて決定される天井リプレイタイム遊技状態であるため、再遊技の作動が行われる機会が増加することから、遊技機に投入するメダルの消費を極力抑えながら、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役などの決定を待つことが可能となり、遊技者にとって有利となる。そのため、遊技者に対して積極的に天井リプレイタイム遊技状態を獲得する意欲を向上させることができる。
【0216】
また、本発明の実施形態によれば、遊技者はRT2作動中内部抽籤テーブルを使用する遊技状態へ移行するために必要な情報を演出実行手段105で確認して、条件を満たすための遊技を行うことができるので、遊技者に移行への期待感を向上させることができる。また、遊技者に遊技に対しての緊張感が生まれ、条件をクリアにしようとする意欲を沸き立たせることができる。更に、表示された条件を敢えて行わない遊技もできることから、RT2作動中内部抽籤テーブルを使用する遊技状態へ移行する権利を遊技者自身で選択可能にすることで、遊技の単調性の防止を図ることができる。
【0217】
よって、遊技パターンの単調性を防止して、遊技者に対して遊技の飽きを感じさせること無く興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
【0218】
本発明の実施形態では、ミッション開始移行役を設けて、ミッション開始移行役が表示役として決定されると、ミッション遊技状態へ移行して、ミッションが開始されると説明しているが、これに限定しない。例えば、チャンスゾーン遊技モードで所定遊技回数又は所定遊技時間を達成するとミッションが開始されるとしてもよい。また、チャンスゾーン遊技モード中に獲得した遊技価値の量が所定以上となることでミッションが開始されるとしてもよい。
【0219】
また、本発明の実施形態では、ミッション遊技モード時に、遊技毎に現在のクレジット数が所定のクレジット範囲内にあるかを判定しているが、これに限定しない。例えば、判定するタイミングを遊技2回のうち1回、又はランダムに設定してもかまわない。また、天井リミットタイムへ移行するためのミッション成功後の遊技履歴条件として、ミッション成功後からの遊技回数としているが、これに限定していない。例えば、ミッション成功後からの遊技者が獲得したメダル等の遊技価値と投入した遊技価値の差数としてもよいし、ミッション成功後からの遊技時間としてもよい。ここで、ミッションの判定タイミングを複数設定した場合と、ミッション成功後の遊技履歴条件としてミッション成功後からの遊技時間とした場合の例を本発明の実施形態の別実施例として図39で説明する。
【0220】
図39にて、本実施形態の別実施例におけるRT2(天井リプレイタイム)遊技状態移行へのミッション一覧を説明する。チャンスゾーン遊技モードにおいて、ミッション開始役が表示役として成立した場合に、メインCPU31は、予め設定された12個のミッション番号M1〜M12のいずれか一つを抽籤で決定する。本実施例では、メインCPU31は、0〜255までの値を発生する乱数発生器36から、乱数値を1つ抽出する。次に、メインCPU31は、抽出した乱数値が、12個の乱数範囲の何れかに該当するかを検出して、乱数範囲毎に設定したミッション番号を決定する。例えば、抽出した乱数値が「20」の場合は、乱数範囲「20〜39」のミッション番号M2に決定される。尚、メインRAM33にミッション番号抽出領域を設け、メインCPU31は、抽出したミッション番号を格納させる。
【0221】
12個のミッション番号M1〜M12には、其々にミッション遊技モードでの条件であるクレジット範囲、ミッション遊技回数及びチェックタイミングが設定されている。このミッション番号とミッション遊技モードでの条件との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M2に決定された場合、ミッション遊技モードでの条件は、50回の遊技回数を10〜20のクレジット数に確保することとなる。このとき、メインCPU31は、メインROM32からミッション遊技回数50を抽出して、メインRAM33の遊技可能回数カウンタに書き込む。また、メインCPU31は、メインROM32からクレジット範囲の上限値20と下限値10を抽出して、メインRAM33のクレジット範囲指定領域に書き込む。
【0222】
チェックタイミングとは、現在のクレジット数が設定されたクレジット範囲に入っているかを確認する頻度を示している。例えば、ミッション番号M2に決定された場合、チェックタイミングは5回に1回なので、ミッション遊技モードに開始から5回おきに設定されたクレジット範囲に入っているかを確認する。つまり、メインRAM33の遊技可能回数カウンタが5の倍数のときと「0」の時に、クレジット範囲に現在のクレジット数が入っているかを確認する。そのため、チャックタイミングの間隔が長いほど、遊技者に有利である。このミッションに成功すると、ミッション作動中フラグをオフにして、ミッション完了フラグをオンにし、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、ミッション完了後遊技モードへ移行する。尚、ミッションに失敗すると、ミッション作動中フラグをオフにして、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、チャンスゾーン遊技モードへ移行する。
【0223】
12個のミッション番号M1〜M12には、其々にミッション遊技モードでミッション成功した場合に天井リプレイタイム遊技状態(RT2)へ移行するまでの遊技時間が設定されている。このミッション番号と移行するまでの遊技時間との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M2に決定された場合、RT2へ移行するまでの遊技時間は、600秒となる。このRT2へ移行するまでの遊技時間とは、ミッションに成功した後に、スタートスイッチの検知から3番目(最後)のストップスイッチが検知されるまでの時間を累積した時間とする。尚、メインCPU31は、時間の測定には、クロックパルス発生回路34から供給される基本クロックパルスで行う。このRT2へ移行するまでの遊技時間を達成すると、ミッション成功フラグをオフにして、RT2作動中フラグをオンにし、ミッション番号抽出領域をクリアにして、天井リプレイタイム(RT2)遊技モードへ移行する。
【0224】
このように、図39で示す別実施例においても、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行するまでのプロセスが多様となって、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。更に、ミッションに成功して(条件を満たして)、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を遊技時間として複数設定することで、遊技者にRT2遊技状態へ移行するタイミングを悟られず、遊技パターンに意外性を持たせることができる。更に、ミッションの難易度に応じて、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を設定することで、遊技者に対して困難なミッションへの意欲を向上させることができる。
【0225】
本発明の実施形態では、チャンスゾーン中(CZ作動中)において、所定のRT1(通常リプレイタイム)移行役が、リール3L、3C、3Rに一列に配置されることで、RT1遊技状態へ移行すると説明したが、これに限定していない。
【0226】
本発明の実施形態では、チャンスゾーン(CZ)を設けているが、これに限定されず、一般遊技状態からRT1(通常リプレイタイム)移行役が表示役としてリールに表示されることで、RT1遊技状態へ移行するとしてもよいし、また、一般遊技状態からミッション開始役移行役が表示役としてリールに表示されることで、ミッション遊技モードへ移行してもよい。
【0227】
本発明の実施形態では、ミッション遊技モードにおけるミッション条件、現在のクレジット数、遊技回数を液晶表示装置5に演出画像で表示することで遊技者に報知すると説明したが、これに限定しない。例えば、スピーカ21L、21Rからの音やランプ29で遊技者に報知してもよい。また、パチスロ1に振動器を配設させ、振動器により発生する振動で遊技者に報知してもよい。また、上記の組み合わせで報知してもよい。
【0228】
本発明の実施形態では、RT2作動中用内部抽籤テーブルは、再遊技に係る「リプレイ」の乱数値範囲が、RT1作動中用内部抽籤テーブルより広く規定されている場合について説明したが、これに限定しない。
【0229】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更が可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0230】
【図1】本発明の実施形態に係るパチスロの機能フローを示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るパチスロの外部構造を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るパチスロの内部構造を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る主制御回路の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係る副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係る図柄配置テーブルを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る図柄組合せテーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る遊技モード作動時テーブルを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るRT1作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るRT2作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るRB作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係る内部当籤役格納領域を示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係る持越役格納領域を示す図である。
【図17】本発明の実施形態に係る遊技モード作業中フラグ格納領域を示す図である。
【図18】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図19】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図20】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図21】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図22】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図23】本発明の実施形態に係るメインCPUの制御によるメインフローチャートを示す図である。
【図24】本発明の実施形態に係るメダル受付・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図25】本発明の実施形態に係る内部抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図26】本発明の実施形態に係る内部抽籤テーブル及び抽籤回数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図27】本発明の実施形態に係るリール停止制御処理のフローチャートを示す図である。
【図28】本発明の実施形態に係る遊技モード作動チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図29】本発明の実施形態に係る遊技モード作動チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図30】本発明の実施形態に係る遊技モード終了チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図31】本発明の実施形態に係る遊技モード終了チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図32】本発明の実施形態に係る天井リプレイタイム(RT2)移行ミッション処理のフローチャートを示す図である。
【図33】本発明の実施形態に係る天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行する条件のミッション一覧を示す図である。
【図34】本発明の実施形態に係るメインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)のフローチャートを示す図である。
【図35】本発明の実施形態に係るサブCPUにより行われる主基板通信タスクのフローチャートを示す図である。
【図36】本発明の実施形態に係るサブCPUにより行われる演出登録タスクのフローチャートを示す図である。
【図37】本発明の実施形態に係るサブCPUにより実行される演出内容決定処理のフローチャートを示す図である。
【図38】本発明の実施形態に係るサブCPUにより実行される演出内容決定処理のフローチャートを示す図である。
【図39】本発明の実施形態に係る別実施例において、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行する条件のミッション一覧を示す図である。
【符号の説明】
【0231】
1 パチスロ
3L、3C、3R リール
6 スタートレバー
7L、7C、7R ストップボタン
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
49L、49C、49R ステッピングモータ
71 主制御回路
72 副制御回路
81 サブCPU
82 サブROM
83 サブRAM
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の図柄が夫々の表面に配された複数のリールが並んで備えられ、メダルやコイン等(以下、「メダル等」という)が投入されたことを条件に、遊技者による操作(以下、「開始操作」という)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力するスタートスイッチと、遊技者による操作(以下、「停止操作」という)をリールの種別に応じて検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、前記複数のリールの夫々に対応して複数備えられ、夫々の駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、前記スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行う制御部と、を備えた回胴式遊技機が知られている。通常、このような遊技機では、全てのリールの回転の停止が行われると、当該複数のリールによって、予め定められた図柄の組合せが遊技者に対して表示されているか否かが判別され、この予め定められた図柄の組合せが表示されていると判別されると、いわゆる入賞が成立し、メダル等が払い出される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような遊技機における現在の主流は、遊技者による開始操作を検出すると、乱数を用いた抽籤を行う。例えば、数値の範囲を複数規定した内部抽籤テーブルを備え、遊技者による開始操作を検出したタイミングにて抽出した乱数値が属する数値の範囲を検索することにより抽籤を行うようにしている。そして、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と、遊技者による停止操作を検出したタイミングとに基づいて、リールの回転の停止を行うものである。このとき、乱数を用いた抽籤の結果、入賞に係る内部当籤役が決定されると、当該内部当籤役に係る図柄の組合せが表示されるように、停止操作の検出が行われた後であってもリールの回転が所定の期間(例えば、190msec)以内で継続し、その後、停止するようになっている。
【0004】
また、上記のような遊技機では、遊技の健全性を維持することなどを目的として、特定の図柄の組合せが表示されると、今回投入されたメダルと同数のメダルが次回において自動的に投入される再遊技の作動を行うようにしたものが主流となっている。
【0005】
そして、近時では、前記特定の図柄の組合せに係る内部当籤役(以下、「リプレイ」という)が決定される数値の範囲が相対的に大きい内部抽籤テーブルを設け、この内部抽籤テーブルが選択されて内部当籤役が決定される状態(これを「リプレイタイム」という)の作動を行うようにした遊技機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この遊技機によれば、リプレイが相対的に高い確率にて決定されるようになるので、再遊技の作動が行われる機会が増加することから、遊技機に投入するメダルの消費を極力抑えながら、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役などの決定を待つことが可能となり、遊技者にとって有利となる。
【0006】
また、このような遊技機において、遊技者にとって一般遊技状態よりも相対的に有利な有利遊技状態が終了後に移行した一般遊技状態における遊技数が所定の遊技数に達することで、リプレイタイムが決定される乱数値の範囲が相対的に大きい内部抽籤テーブルへ移行する遊技機が提案されている(例えば、特許文献3)。また、有利遊技状態が終了後に移行した一般遊技状態における遊技数が所定の遊技数に達し、更に、所定の移行役が当籤役に決定された場合に、その移行役が遊技者に報知され、遊技者の停止操作によって移行役を成立させることで、リプレイタイムが決定される乱数値の範囲が相対的に大きい内部抽籤テーブルへ移行する遊技機が提案されている(例えば、特許文献4)。この遊技機によれば、不利な遊技状態である一般遊技状態が長時間継続することが無いため、遊技者は安心して遊技に集中することができる。
【特許文献1】特公平3−72313号公報
【特許文献2】特開2002−315867号公報
【特許文献3】特開2008−79778号公報
【特許文献4】特開2008−79779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献3の遊技機では、有利遊技状態が終了後に移行した一般遊技状態において、遊技数が所定の遊技回数が行われることによって、リプレイが相対的に高い確率で当籤するリプレイタイム遊技状態へ強制的に移行するため、リプレイタイムの開始するタイミングが一様であるため、タイミングが容易に予想できるために、遊技者に遊技機に対する飽きを感じさせて、興趣の低下を招いてしまうという問題があった。
【0008】
また、上記特許文献4の遊技機では、遊技者に移行役が報知されることから、遊技者は、一般遊技状態では常に移行役を狙って遊技を行うこととなり、遊技パターンが単調となってしまう恐れがあり、遊技機に対する興趣の低下を招いてしまうという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、遊技者に対して遊技の飽きを感じさせること無く興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の遊技機は、以下のような遊技機を提供する。
【0011】
本発明の遊技機は、遊技者による遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、後述のスタートスイッチ6S)と、開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数の役から当籤役を決定するための乱数値を抽出する当籤役決定手段(例えば、後述の図24のステップS5の処理、後述の主制御回路71)と、複数の役と乱数値の数値範囲を対応付けて格納する複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段(例えば、後述のメインROM(Read Only Memory)32)と、開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄表示手段(例えば、後述のステッピングモータ49L、49C、49R)と、遊技者による図柄の停止操作の検出を行う図柄停止操作検出手段(例えば、後述のストップスイッチ7S)と、当籤役決定手段により決定された当籤役と図柄停止操作検出手段により検出された停止操作に基づいて、図柄表示手段に図柄を停止して表示する制御を行う図柄停止制御手段(例えば、後述の図24のステップS9の処理、後述の主制御回路71)と、図柄停止制御手段により図柄表示手段に表示された図柄に基づいて遊技価値を出力する遊技価値出力手段(例えば、後述のメダル払出装置40)と、遊技価値出力手段により出力された遊技価値を積算して貯留数を記憶する遊技価値貯留記憶手段(例えば、後述のメインRAM(Random Access Memory)33)と、遊技者の操作に基づいて実行された遊技の履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段(例えば、後述のメインRAM33)と、各手段を制御して遊技を実行する遊技制御手段(例えば、後述の主制御回路71)と、を備え、テーブル記憶手段は、遊技制御手段が実行する通常の遊技モード(一般遊技状態)に使用される第1テーブル(例えば、後述の図9の一般遊技状態用内部抽籤テーブル)と、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の乱数値の数値範囲を第1テーブルより広く設定した第2テーブル(例えば、後述の図10のRT1作動中用内部抽籤テーブル)と、履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブル(例えば、後述の図11のRT2作動中用内部抽籤テーブル)と、を記憶し、遊技制御手段は、複数の役に含まれる役であって特定の当籤役に係る図柄が、図柄表示手段に停止して表示された場合に、第2テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行い、通常の遊技モードにおいて特定回数の遊技を実行し、特定回数の遊技の実行中に、所定の遊技回数毎に遊技貯留記憶手段が記憶している遊技価値の量を読み出して前記遊技価値の量が所定の範囲内であるか否かを判定し、判定において遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、遊技回数記憶手段に記憶された履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、第3テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行うことを特徴とする。
【0012】
この遊技機によれば、遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の量が所定の範囲にあることと、遊技履歴記憶手段の履歴情報が所定の条件を満足することを同時に満たすことを条件としているため、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。また、例えば、遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の範囲を複数設定することで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行する契機を多様にすることができる。更に、遊技履歴記憶手段の履歴情報の条件も複数設定することで、更なる遊技の多様性をもたらすことができる。また、複数設定した遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の範囲と複数設定した遊技履歴記憶手段の履歴情報の条件を組み合わせることで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスに多様性をもたらし、更に、遊技者に移行の契機を予想することを困難にすることで、遊技パターンに意外性を持たせることができる。
【0013】
また、本発明の遊技機は、第3テーブルにおいて、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の前記乱数値の数値範囲を第1テーブルより広く設定したことを特徴とする。
【0014】
この遊技機によれば、第3テーブルではリプレイが相対的に高い確率にて決定されるリプレイタイム遊技状態であるため、再遊技の作動が行われる機会が増加することから、遊技機に投入するメダルの消費を極力抑えながら、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役などの決定を待つことが可能となり、遊技者にとって有利となる。そのため、遊技者に対して積極的にリプレイタイム遊技状態を獲得する意欲を向上させることができる。
【0015】
また、本発明の遊技機は、遊技価値の貯留量の範囲と特定回数を決定する貯留条件決定手段(例えば、後述の主制御回路71)と、貯留条件決定手段により決定された貯留量の範囲と特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する遊技状態表示手段(例えば、後述の液晶表示装置5)と、を備え、遊技制御手段は、特定回数の遊技を開始する際に、遊技状態表示手段が貯留量の範囲と特定回数を表示し、特定回数の遊技を実行する毎に、遊技毎に変化する貯留量が貯留条件決定手段により決定された貯留量の範囲にあるか否かを表示する制御を行うことを特徴とする。
【0016】
この遊技機によれば、遊技者は第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するために必要な情報を確認して、条件を満たすための遊技を行うことができるので、遊技者に移行への期待感を向上させることができる。また、遊技者に対して遊技パターンを指示するような(例えば、「クレジットを10〜20以上に維持しながら50ゲーム実行せよ。」といった)表示を行えば、遊技者に遊技に対しての緊張感が生まれ、条件をクリアにしようとする意欲を沸き立たせることができる。更に、表示された条件を敢えて行わない遊技もできることから、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行する権利を遊技者自身で選択可能にすることで、遊技の単調性の防止を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の遊技機によれば、遊技価値貯留記憶手段の遊技価値の量が所定の範囲にあることと、遊技履歴記憶手段の履歴情報が所定の条件を満足することを同時に満たすことを条件とすることで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となるため、遊技パターンの単調性を防止して、遊技者に対して遊技の飽きを感じさせること無く興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<パチスロの機能フロー>
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)の機能フローについて説明する。
【0019】
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
【0020】
内部抽籤手段101は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
【0021】
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段102は、内部当籤役とストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
【0022】
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
【0023】
リール停止制御手段102は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ライン8a〜8eに沿って極力表示されるようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示されることがないようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
【0024】
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転がすべて停止されると、入賞判定手段103は、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
【0025】
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、各種ランプ29により行う光の出力、スピーカ21L、21Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
【0026】
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段104は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
【0027】
演出内容が決定されると、演出実行手段105は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
【0028】
本発明に係るパチスロ1は、さらに次の特徴を備える。
【0029】
遊技者の操作に基づいて実行された遊技の履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段を備える。遊技履歴記憶手段は、後述する主制御回路71のメインRAM33の記憶領域に設けられている(図4参照)。ここで、履歴情報とは、例えば、ボーナス終了後に実施された通常の一般遊技状態における遊技回数、遊技者が獲得したメダル等の遊技価値と投入した遊技価値の差数、又は、ボーナス終了後に実施された一般遊技状態における遊技時間である。
【0030】
テーブル記憶手段には、通常の遊技モードにおいて内部抽籤に使用される第1テーブルと、再遊技に係るリプレイ役に対応する乱数値の数値範囲を、第1テーブルより広く設定した第2テーブルが記憶されている。すなわち、第2テーブルを使用して行われる遊技モードは、リプレイが内部当籤役となる確率が高い、いわゆるリプレイタイム(RT)である。さらに、履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブルを記憶している。第3テーブルは、遊技者が通常の遊技モードに比べて有利な状態で遊技をすることができるように設定されている。例えば、第2テーブルと同じように、リプレイ役に対応する乱数値の数値範囲を第1テーブルより広く設定するリプレイタイム(RT)であっても良いし、遊技価値が払出される役が内部当籤役となる確率が高い、所謂ボーナスモードであっても良い。テーブル記憶手段は、後述する主制御回路71のメインROM32の記憶領域に設けられている(図4参照)。
【0031】
また、履歴情報の所定の条件とは、例えば、通常の遊技モードにおいて、ボーナスを獲得することなく、遊技者が所定回数の遊技を実行したこと、または、遊技者の投入した遊技価値と獲得した遊技価値の差数の累積が所定量を上回ったことである。すなわち、遊技者が消費した遊技価値が予め想定する量を超えた場合に、遊技者が有利な状態で遊技できる遊技モードへ移行させて、遊技価値の一部を還元するために設定された条件である。
【0032】
また、本発明に係るパチスロ1においては、特定回数の遊技の実行中に、所定の遊技回数毎にメインRAM33が記憶している現在の遊技価値の量を読み出して、遊技価値の量が所定の範囲内であるか否かを判定し、その判定において遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、メインRAM33が記憶している履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、上記の第3テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行う。これにより、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。
【0033】
さらに、本発明に係るパチスロ1においては、メインCPU31にて遊技価値の貯留量の範囲と特定回数を決定し、演出実行手段105にて、決定された貯留量の範囲と特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する制御を行う。更に、特定回数の遊技を開始する際に、演出実行手段105が貯留量の範囲と特定回数を表示し、特定回数の遊技を実行する毎に、遊技毎に変化する貯留量が決定された貯留量の範囲にあるか否かを演出実行手段105が表示する制御を行う。演出が実行されることで、上記の第3テーブルを使用する遊技モードに移行する条件を満たすための遊技を行うことができるので、遊技者に移行への期待感を向上させることができる。更に、表示された条件を敢えて行わない遊技もできることから、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行する権利を遊技者自身で選択可能にすることで、遊技の単調性の防止を図ることができる。
【0034】
パチスロの機能についての説明は以上である。次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロの構造について説明する。
【0035】
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロの外部構造を示す。
【0036】
パチスロ1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。各リール3L、3C、3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
【0037】
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図柄表示領域4L、4C、4Rを含む表示画面23を備え、正面から見て3つのリール3L、3C、3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域4L、4C、4Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rを透過することが可能な構成を備えている。
【0038】
つまり、図柄表示領域4L、4C、4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域4L、4C、4Rを含めた表示画面23の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
【0039】
図柄表示領域4L、4C、4R(以下、表示窓)は、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転が停止されたとき、リール3L、3C、3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓4L、4C、4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。尚、本発明の実施形態では、リール3L、3C、3Rは、開始操作検出手段(後述するスタートスイッチ6S)により検出される開始操作に基づいて、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄表示手段として機能する。
【0040】
本実施の実施形態では、各表示窓の上段を組合せてなるトップライン8a、各表示窓の中段を組合せてなるセンターライン8b、各表示窓の下段を組合せてなるボトムライン8c、左表示窓の上段、中表示窓の中段及び右表示窓の下段を組合せてなるクロスダウンライン8d、左表示窓の下段、中表示窓の中段及び右表示窓の上段を組合せてなるクロスアップライン8eの5つを入賞判定ラインとして設けている。
【0041】
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口22は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口22に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
【0042】
ベットボタン12は、パチスロ内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
【0043】
スタートレバー6は、全てのリール3L、3C、3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L、7C、7Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するために設けられる。
【0044】
7セグ表示器18は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
【0045】
ランプ29(LED等)は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21L、21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
【0046】
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
【0047】
キャビネット2内部の上方には、主制御回路71を構成する基板(以下、主基板)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L、3C、3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
【0048】
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L、3C、3Rが設けられている。各リール3L、3C、3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介して後述のステッピングモータ49L、49C、49Rが接続されている。
【0049】
3つのリール3L、3C、3Rの左側には、副制御回路72を構成する基板(以下、副基板)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
【0050】
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置40(以下、ホッパー)が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロが有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置25が設けられている。
【0051】
フロントドア1b裏側の中央、表示窓4L、4C、4R、の下方には、セレクタ26が設けられている。セレクタ26は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口22に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ26内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ22Sが設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
【0052】
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図4及び図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロは、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
【0053】
<主制御回路>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
【0054】
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(Central Processing Unit)31(以下、メインCPU)、ROM(Read Only Memory)32(以下、メインROM)及びRAM(Random Access Memory)33(以下、メインRAM)により構成される。
【0055】
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。本発明の実施形態では、メインROM32は、後述する複数の役と乱数値の数値範囲を対応付けて格納する複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段として機能する。
【0056】
また、メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域、現在のクレジット数を記憶するクレジット記憶領域、遊技回数や遊技時間等を記憶する遊技履歴領域などが設けられる。本発明の実施形態では、メインRAM33は、遊技者の操作に基づいて実行された遊技履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段として機能する。また、メインRAM33は、遊技価値出力手段により出力された遊技価値を積算して貯留する遊技価値貯留手段として機能する。
【0057】
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
【0058】
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L、49C、49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。本発明の実施形態では、ストップスイッチ7Sは、遊技者による図柄の停止操作の検出を行う図柄停止操作検出手段として機能する。
【0059】
また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。本発明の実施形態では、スタートスイッチ6Sは、遊技者による遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段として機能する。
【0060】
メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルが前述のセレクタ26内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
【0061】
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L、49C、49R、7セグ表示器18及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
【0062】
モータ駆動回路39は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L、3C、3Rに応じて検出する。
【0063】
ステッピングモータ49L、49C、49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L、3C、3Rに伝達される。ステッピングモータ49L、49C、49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L、3C、3Rは一定の角度で回転する。
【0064】
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L、49C、49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L、3C、3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。本発明の実施形態では、モータ駆動回路39及びリール位置検出回路50は、図柄停止制御手段(ストップスイッチ7S)により図柄表示手段(リール3L、3C、3R)に停止して表示される図柄と図柄の配置を検出する図柄検知手段として機能する。
【0065】
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。尚、本発明の実施形態では、ホッパー40及びメダル検出部40Sは、図柄停止制御手段(メインCPU31)により図柄表示手段(リール3L,3C,3R)に表示された図柄に基づいて遊技価値(メダル)を出力する遊技価値出力手段として機能する。
【0066】
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路の構成を示す。
【0067】
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU81(以下、サブCPU)、ROM82(以下、サブROM)、RAM83(以下、サブRAM)、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP88(デジタルシグナルプロセッサ)、オーディオRAM89及びA/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
【0068】
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0069】
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ29による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L、21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
【0070】
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
【0071】
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びランプ29が接続されている。
【0072】
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
【0073】
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L、21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ29の点灯及び消灯を行う。尚、本発明の実施形態では、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R、及びランプ29は、図柄配置記憶手段(メインRAM33)に記憶された特定配置図柄が図柄表示手段(リール3L,3C,3R)に表示されたことを、遊技者に報知する報知手段として機能する。
【0074】
パチスロが備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図6〜図12を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
【0075】
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L、3C、3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
【0076】
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L、3C、3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓の中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
【0077】
図7を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞判定ラインに沿って各リール3L、3C、3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
【0078】
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
【0079】
表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リールの図柄「ベル」が入賞判定ラインに沿って表示されたとき、表示役として「ベル(00000010)」が決定される。
【0080】
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役としてチェリー、ベル又はスイカが決定されたときメダルの払い出しが行われる。また、払出枚数は、投入枚数に応じて規定されており、基本的に投入枚数が少ないときの方がより多くの払出枚数が決定される。
【0081】
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。表示役としてBBが決定されたとき、ボーナスの作動が行われる。尚、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
【0082】
図8を参照して、遊技モード作動時テーブルについて説明する。遊技モード作動時テーブルは、遊技モードの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
【0083】
遊技モード作動中フラグは、遊技モードの作動が行われる種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、遊技状態の種類として、ボーナス遊技状態、一般遊技状態、通常リプレイタイム(RT1)遊技状態、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態を設けている。ボーナス遊技状態には、BB(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)遊技モード及びRB(第1種特別役物)遊技モードを設けている。RB遊技モードの作動は、BB遊技モードの作動が行われている間、連続的に行われる。
【0084】
BB遊技モードの作動は、規定枚数に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RB遊技モードの作動は、規定回数に達する遊技が行われた場合、規定回数に達する入賞が有った場合、又は、BB遊技モードの作動が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
【0085】
より具体的には、遊技モード作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、遊技モードの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に当該遊技モードの作動が終了する。
【0086】
本実施の形態では、ボーナス遊技終了後に一般遊技状態に移行するとともに、チャンスゾーン(CZ)作動中フラグをオンにしてチャンスゾーン(CZ)遊技モードに移行する。CZ遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合、又はRT1又はRT2遊技状態へ移行する契機となるRT1移行役又はミッション表示役が決定された場合に終了する。RT移行可能回数カウンタは、RT1移行役又はミッション表示役が表示役として決定した回数が規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
【0087】
また、CZ遊技モード中にRT1移行役が表示役として決定されると、RT1遊技状態に移行するとともに、RT1作動中フラグをオンにしてRT1遊技モードに移行する。尚、RT1作動中フラグがオンである状態を通常リプレイタイム状態と呼称する。RT1遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合、又は規定回数に達する入賞が有った場合に終了する。
【0088】
また、CZ遊技モード中にミッション表示役が決定されると、ミッション作動中フラグをオンにしてミッション遊技モードに移行する。ミッション遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合に終了する。尚、この規定の回数は、予め設定された複数のミッションに応じて異なる。詳細は、図33にて説明する。
【0089】
また、ミッション遊技モード中に予め設定されたミッションの条件をクリアすると、ミッション成功後遊技モードに移行する。ミッション成功後遊技モードの作動は、遊技回数が規定の回数行われた場合に終了する。尚、この規定の回数は、予め設定された複数のミッションに応じて異なる。詳細は、図33にて説明する。
【0090】
また、ミッション成功後遊技モード中に予め設定された規定回数の遊技が行われると、一般遊技状態からRT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行し、RT2作動中フラグをオンにして、RT2遊技モードに移行する。尚、RT2作動中フラグがオンである状態を天井リプレイタイム状態と呼称する。RT2遊技モードの作動は、規定回数に達する入賞が有った場合に終了する。つまり、遊技回数の規定無しで入賞するまでRT2遊技状態を継続することとなる。
【0091】
図9〜図12を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
【0092】
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
【0093】
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。尚、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
【0094】
図9は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10は、RT1作動中用内部抽籤テーブルを示す。図11は、RT2作動中用内部抽籤テーブルを示す。図12は、RB作動中用内部抽籤テーブルを示す。本実施の形態では、ボーナスの作動やリプレイタイムの作動が行われているか否かといった遊技状態に応じて、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
【0095】
図10に示すRT1作動中用内部抽籤テーブルは、図9の一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて、抽籤番号4で指定された「リプレイ」の乱数値の数値範囲が広く設定されており、「リプレイ」の当籤確率が、3倍強となっている。また、図11に示すRT2作動中用内部抽籤テーブルも、図9の一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて、抽籤番号4で指定された「リプレイ」の乱数値の数値範囲が広く設定されており、「リプレイ」の当籤確率が、7倍強となっている。このことから、通常リプレイタイム(RT1)遊技状態では、「リプレイ」が表示役として決定される確率が高く、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態では、「リプレイ」が表示役として決定される確率が更に高い。
【0096】
図9に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、通常の遊技モード(一般遊技状態)中に使用されるテーブルである。図10に示すRT1作動中用内部当籤テーブルは、ボーナスゲーム後のチャンスゾーン中に、「リプレイ」が停止表示された場合に移行するリプレイタイム(RT1)中に使用されるテーブルである。RT1作動中用内部抽籤テーブルは、再遊技に係る「リプレイ」の数値範囲が、一般遊技状態用内部抽籤テーブルより広く規定されている。尚、本発明の実施形態では、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技制御手段(メインCPU31)が実行する通常の遊技モードに使用される第1テーブルとして機能する。また、本発明の実施形態では、RT1作動中用内部抽籤テーブルは、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の乱数値の数値範囲を第1テーブル(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)より広く設定した第2テーブルとして機能する。また、本発明の実施形態では、RT2作動中用内部抽籤テーブルは、複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の乱数値の数値範囲を第1テーブル(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)より広く設定し、且つ、後述する履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブルとして機能する。
【0097】
図13及び図14を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
【0098】
内部当籤役は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する各リールの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。尚、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
【0099】
図13は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。図14は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスの作動に係る内部当籤役を規定している。
【0100】
メインROM32に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図15〜図17を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
【0101】
<メインRAMに記憶されているデータテーブルの構成>
図15を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、前述の1バイトのデータにより表される内部当籤役を格納する。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せの表示が許可される。尚、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
【0102】
尚、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様となっている。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されたことになる。
【0103】
図16を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
【0104】
前述の抽籤の結果、ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定されたときは、これが持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納されたボーナスの作動に係る内部当籤役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、前述の抽籤の結果にかかわらず、これが内部当籤役格納領域に格納される。
【0105】
図17を参照して、遊技モード作動中フラグ格納領域の構成について説明する。
【0106】
遊技モード作動中フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技モード作動中フラグを格納する。遊技モード作動中フラグは、各ビットに対して固有のボーナスが割り当てられている。ビットに「1」が立っているとき、該当するBB遊技モード、RB遊技モード、RT1遊技モード、RT2遊技モード、CZ遊技モード、ミッション遊技モード、ミッション成功後遊技モードのいずれかの作動が行われている。尚、全ビットが「0」であるときの状態を一般遊技状態と定義する。
【0107】
メインRAM33に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、図18〜図22を参照して液晶表示装置5に表示される演出画像の表示例について説明する。
【0108】
<液晶表示装置の表示例>
図18は、液晶表示装置5に表示されるチャンスゾーン(CZ)遊技モードの演出画像の例である。図18に示すとおり、ボーナス遊技状態が終了すると、一般遊技状態に移行するとともにチャンスゾーン状態になったことを示す演出画像が表示される。液晶表示装置5の表示画面23の下方には、キャラクタがリヤカーを引く演出画像150が表示され、「チャンスゾーン!!」というチャンスゾーン状態なったことを示す文字情報120が表示される。
【0109】
図19(a)は、液晶表示装置5に表示されるチャンスゾーン(CZ)遊技モード作動中の表示例である。図19(a)に示すとおり、チャンスゾーン遊技モードで、リール3L、3C、3Rに「チェリー」が一列に並ぶRT1移行役140が停止表示されると、所定の払い出しを行うとともに、図19(b)に示す通常リプレイタイム(RT1)遊技状態に移行したことを示す演出表示が行われる。液晶表示装置5の表示画面23の右方には、キャラクタが表示される演出画像151が表示され、「リプレイタイム突入でぃ!!」といったキャラクタが発言しているような表現で、通常リプレイタイム遊技状態なったことを示す文字情報121が表示される。
【0110】
図20(a)及び図20(b)は、液晶表示装置5に表示されるミッション遊技モードの表示例である。チャンスゾーン遊技モードで、各リール3L、3C、3Rに所定のミッション開始役が表示されると、次の遊技にて図20(a)で示す演出表示によって、ミッション遊技モードに移行したことを遊技者に報知している。このとき、液晶表示装置5の表示画面23の右側にキャラクタである演出画像152が表示され、「ミッション発令!!50G(ゲーム)間クレジット数を10〜20枚に保持せよ。」といったキャラクタが発言しているような表現で、遊技者にミッション条件の内容を説明した文字情報122が表示される。次に、図20(b)に示すような演出表示が行われる。液晶表示装置5の表示画面23の左上側に現在のクレジット数を示すクレジット表示123と、右上側にミッション条件である遊技回数からミッション遊技モードで遊技した遊技回数を差し引いて表示されるゲームカウンタ表示124が表示されている。ゲームカウンタ表示124は、遊技毎に1つずつカウントダウンしていく。
【0111】
図21(a)は、液晶表示装置5に表示されるミッション遊技モードにおいてミッション条件をクリアした場合の表示例である。図20(a)で表示されたクレジット数10〜20枚に保持した状態を遊技回数50回の間継続するミッション条件をクリアすると、液晶表示装置5の表示画面23の左側にキャラクタである演出画像153が表示され、「ミッション成功!!」といった文字情報125が表示されて、遊技者にミッション条件をクリアしたことを報知している。図21(b)は、ミッション条件をクリアし、所定の遊技履歴条件を満たしてRT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行したことを示す演出表示である。このとき、液晶表示装置5の表示画面23の左側にキャラクタである演出画像154が表示され、「天井リプレイタイム突入でぃ!!」といったキャラクタが発言しているような表現で、天井リプレイタイム遊技状態なったことを示す文字情報126が表示される。
【0112】
図22(a)は、液晶表示装置5に表示されるミッション遊技モードにおいてミッション条件をクリアできなかった場合の表示例である。具体的には、図20(a)で表示されたクレジット数10〜20枚に保持した状態を遊技回数50回の間継続するミッション条件で遊技を行っている際に、「ベル」の小役が当籤して現在のクレジット数が30枚となってしまい、ミッション条件を満たさなくなったことを示す演出が表示されている。液晶表示装置5の表示画面23の左側にキャラクタである演出画像155が表示され、「ミッション失敗」といった文字情報127が表示されて、遊技者にミッション条件をクリアできなかったことを報知している。ミッション条件をクリアできなかった場合は、一般遊技状態のチャンスゾーン遊技モードに移行する。図22(b)では、図20(a)とは異なるミッション条件が設定された場合のミッション遊技モードに移行した際の演出表示である。このとき、液晶表示装置5の表示画面23の右側にキャラクタである演出画像156が表示され、「ミッション発令!!50G(ゲーム)間クレジット数を10〜40枚に保持せよ。」といったキャラクタが発言しているような表現で、遊技者にミッション条件の内容を説明した文字情報128が表示される。
【0113】
このように、本実施例では、RT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行する際に必要な条件の一つとして、所定のクレジット範囲に現在のクレジット数を確保しながら、所定の遊技回数を行うミッションを設定している。また、遊技者にミッション条件の内容やミッション条件をクリアしたか否かを演出表示により報知している。
【0114】
液晶表示装置5に表示される演出画像の例についての説明は以上である。次に、図23〜図34を参照して、主制御回路のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0115】
<主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート>
まず、図23を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等(図15参照)、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
【0116】
次に、メインCPU31は、後で図24を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。この処理では、メダルセンサ22Sやスタートスイッチ6Sの入力のチェック等が行われる。
【0117】
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM33に設けられた乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。次に、メインCPU31は、後で図25を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。本発明の実施形態では、メインCPU31は、開始操作検出手段(スタートスイッチ6S)により検出される開始操作に基づいて、複数の役から当籤役を決定するための乱数値を抽出する当籤役決定手段として機能する。
【0118】
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS6)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0119】
次に、メインCPU31は、全リール3L、3C、3Rの回転開始を要求する(ステップS7)。尚、全リール3L、3C、3Rの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図34)によってステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、各リール3L、3C、3Rの回転が開始される。
【0120】
次に、メインCPU31は、後で図27を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS8)。この処理では、ストップスイッチ7Sの入力のチェックが行われ、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リール3L、3C、3Rの回転が停止される。この処理は、本発明の実施形態では、メインCPU31は、当籤役決定手段(メインCPU31)により決定された当籤役と図柄停止操作検出手段(ストップスイッチ7S)により検出された停止操作に基づいて、図柄表示手段(リール3L、3C、3R)に図柄を停止して表示する制御を行う図柄停止制御手段として機能する。
【0121】
次に、メインCPU31は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを検索し、その結果に基づいて払出枚数等を決定する(ステップS9)。検索の結果、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが図柄組合せテーブル(図7参照)により規定されている図柄の組合せと一致する場合、対応する表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS10)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
【0122】
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS11)。決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS12)。払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
【0123】
次に、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS13)。メインCPU31は、遊技モード作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS13:YES)、後で図30及び図31を参照して説明する遊技モード終了チェック処理を行う(ステップS14)。遊技モードの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、遊技モードの作動を終了するか否かがチェックされる。
【0124】
メインCPU31は、ステップS14の後、又は、ステップS13において遊技モード作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS13:NO)、後で図28及びを参照して説明する遊技モード作動チェック処理を行う(ステップS15)。遊技モードの作動を開始するか否かがチェックされる。この処理が終了すると、ステップS2に移る。
【0125】
次に、図24を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS31)。自動投入カウンタは0であると判別したときには(ステップS31:YES)、メダル通過許可を行う(ステップS32)。セレクタ26のソレノイドの駆動が行われ、セレクタ26内のメダルの通過が促される。
【0126】
メインCPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS31:NO)、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する(ステップS33)。次に、メインCPU31は、自動投入カウンタをクリアする(ステップS34)。ステップS33及びステップS34は再遊技を行うための処理である。
【0127】
メインCPU31は、ステップS32又はステップS34の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(ステップS35)。次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS36)。ここでいう、ボーナス作動中フラグとは、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグを指す。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS36:YES)、投入枚数カウンタの最大値を変更する(ステップS37)。例えば、最大値が2に変更される。
【0128】
メインCPU31は、ステップS37の後、又は、ステップS36においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS36:NO)、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(ステップS38)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには(ステップS38:YES)、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS39)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには(ステップS39:NO)、投入枚数カウンタを1加算する(ステップS40)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに5を格納する(ステップS41)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS42)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
【0129】
メインCPU31は、ステップS39において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには(ステップS39:YES)、クレジットカウンタを1加算する(ステップS43)。メインCPU31は、ステップS43の後、ステップS42の後、又は、ステップS38においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには(ステップS38:NO)、ベットスイッチ12Sのチェックを行う(ステップS44)。ベットボタン12に対応する数値が投入枚数カウンタに加算される一方でクレジットカウンタから減算される。
【0130】
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS45)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには(ステップS45:NO)、ステップS38に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには(ステップS45:YES)、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(ステップS46)。
【0131】
メインCPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには(ステップS46:NO)、ステップS38に移る一方で、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには(ステップS46:YES)、メダル通過禁止を行う(ステップS47)。セレクタ26のソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
【0132】
次に、図25を参照して、内部抽籤処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)及び抽籤回数を決定する処理を行う。(ステップS61)。この内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)及び抽籤回数を決定する処理についての詳細は、図26で説明する。
【0133】
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(ステップS62)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(ステップS63)。
【0134】
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)を参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(ステップS64)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(ステップS65)。次に、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(ステップS66)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには(ステップS66:NO)、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(ステップS67)。
【0135】
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(ステップS68)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには(ステップS68:NO)、ステップS64に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには(ステップS68:YES)、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(ステップS69)。
【0136】
メインCPU31は、ステップS66において桁かりが行われたと判別したときには(ステップS66:YES)、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(ステップS70)。メインCPU31は、ステップS69又はステップS70の後で、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図13参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(ステップS71)。
【0137】
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図15参照)に格納する(ステップS72)。次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図16参照)に格納されているデータは0であるか否かを判別する(ステップS73)。メインCPU31は、持越役格納領域(図16参照)に格納されているデータは0であると判別したときは(ステップS73:YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図14参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(ステップS74)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域(図16参照)に格納する(ステップS75)。
【0138】
メインCPU31は、ステップS76の後、又は、ステップS73において持越役格納領域(図16参照)に格納されているデータは0ではないと判別したときには(ステップS73:NO)、持越役格納領域(図16参照)と内部当籤役格納領域(図15参照)との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域(図15参照)に格納する(ステップS76)。つまり、ボーナスの作動に係る内部当籤役の持ち越しが行われる。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
【0139】
次に、図26を参照して、内部抽籤テーブル及び抽籤回数決定処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS81)。具体的には、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグ格納領域(図17参照)を参照して、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS81:YES)、RB作動中用内部抽籤テーブル(図12参照)を選択する(ステップS82)。
【0140】
一方、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS81:NO)、RT1(通常リプレイタイム)作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS83)。具体的には、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグ格納領域(図17参照)を参照して、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS83:YES)、RT1作動中用内部抽籤テーブル(図10参照)を選択する(ステップS84)。
【0141】
一方、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS83:NO)、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS85)。具体的には、メインCPU31は、遊技モード作動中フラグ格納領域(図17参照)を参照して、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS85:YES)、RT2作動中用内部抽籤テーブル(図11参照)を選択する(ステップS86)。
【0142】
一方、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS85:NO)、メインCPU31は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図9参照)を選択する(ステップS87)。つまり、上述の3つのフラグのいずれもオンでは無い場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図9参照)が選択される。次に、メインCPU31は、抽籤回数を決定する(ステップS88)。尚、抽籤回数は、内部抽籤テーブル(図9〜図12参照)により規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。この処理が終了すると、内部抽籤テーブル及び抽籤回数決定処理を終了する。
【0143】
次に、図27を参照して、リール停止制御処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されたか否かを判別する(ステップS101)。メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されていないと判別したときには(ステップS101:NO)、これが押されるまで待機する。
【0144】
メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されたと判別したときには(ステップS101:YES)、該当ストップボタン7L、7C、7Rの操作を無効化する(ステップS102)。各ストップボタン7L、7C、7Rの有効及び無効の状態は、メインRAM33に設けられた所定の格納領域において管理される。
【0145】
次に、メインCPU31は、チェック回数として5をセットする(ステップS103)。本実施の形態では、滑り駒数の最大数を「4」としていることから、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときに該当表示窓4L、4C、4Rの中段にある図柄の位置を含め、そこから4個先の図柄の位置までがチェックの対象となる。つまり、「0」、「1」、「2」、「3」及び「4」の5つの数値の何れかが滑り駒数として決定される。
【0146】
次に、メインCPU31は、内部当籤役に基づいて、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときに該当表示窓4L、4C、4Rの中段にある図柄の位置(以下、停止開始位置)を含めたチェック回数の範囲内にある各図柄の位置の中で、最も優先順位の高い図柄の位置を検索する(ステップS104)。この処理では、内部当籤役によって表示が許可されている図柄の組合せを、入賞判定ライン(8a〜8e)に沿って表示することが可能となる図柄の位置が、最も優先順位の高い図柄の位置として決定される。
【0147】
次に、メインCPU31は、検索の結果に基づいて滑り駒数を決定する(ステップS105)。停止開始位置から上記最も優先順位の高い図柄の位置までの図柄の個数が滑り駒数として決定される。次に、メインCPU31は、停止予定位置待ちへ移行する(ステップS106)。停止予定位置待ちへ移行すると、後述の割込処理によってステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、最も優先順位の高い図柄の位置が該当表示窓の中段に到達するのを待って該当リール3L、3C、3Rの回転が停止される。
【0148】
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路に対して送信する(ステップS107)。リール停止コマンドは、停止したリール3L、3C、3Rの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。
【0149】
次に、メインCPU31は、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがあるか否かを判別する(ステップS108)。つまり、まだ回転中のリール3L、3C、3Rがあるか否かが判別される。メインCPU31は、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがあると判別したときには(ステップS108:YES)、S101に移る一方で、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがないと判別したときには(ステップS108:NO)、リール停止制御処理を終了する。
【0150】
次に、図28及び図29を参照して、遊技モード作動チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、表示役はBBであるか否かを判別する(ステップS121)。メインCPU31は、表示役はBBであると判別したときには(ステップS121:YES)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、BB作動時処理を行う(ステップS122)。この処理では、BB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに所定値がセットされる。
【0151】
次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図16参照)をクリアする(ステップS123)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS124)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0152】
メインCPU31は、ステップS121において表示役はBBではないと判別したときには(ステップS121:NO)、表示役はリプレイであるか否かを判別する(ステップS125)。メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには(ステップS125:YES)、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタに複写する(ステップS126)。
【0153】
メインCPU31は、ステップS125において表示役はリプレイではないと判別したときには(ステップS125:NO)、BB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS127)。メインCPU31は、BB作動中フラグはオンであると判別したときには(ステップS127:YES)、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS128)。
【0154】
メインCPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには(ステップS128:YES)、遊技モード作動チェック処理を終了する一方で、RB作動中フラグはオンではないと判別したときには(ステップS128:NO)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、RB作動時処理を行う(ステップS129)。この処理では、RB作動中フラグがオンにされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに所定値がセットされる。この処理が終了したときは、メインCPU31は、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0155】
一方、メインCPU31は、BB作動中フラグはオンではないと判別したときには(ステップS127:NO)、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS130)。メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであると判別したときには(ステップS130:YES)、メインCPU31は、遊技履歴条件がクリアしたか否かを判別する(ステップS131)。本実施例では、メインCPU31は、遊技履歴条件とはミッション成功後の遊技からの累積遊技回数が所定回数以上であるか否かを判別する。詳しくは、図33にて説明する。次に、メインCPU31は、遊技履歴条件がクリアしていないと判別したときには(ステップS131:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0156】
一方、メインCPU31は、遊技履歴条件がクリアしたと判別したときには(ステップS131:YES)、メインCPU31は、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照して、RT2作動時処理を行う(ステップS132)。具体的には、メインCPU31は、RT2作動時フラグにされ、入賞可能回数カウンタに所定値「1」がセットされる。つまり、RT2作動が終了する条件は1回の入賞であることから、入賞するまではRT2作動時フラグがオンの状態のままである(天井リプレイタイム状態)。
【0157】
次に、メインCPU31は、RT2開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS133)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0158】
一方、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンではないと判別したときには(ステップS130:NO)、メインCPU31は、RT1中作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS134)。メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS134:YES)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0159】
一方、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS134:NO)、メインCPU31は、RT2中作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS135)。メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS135:YES)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0160】
一方、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS135:NO)、メインCPU31は、ミッション作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS136)。メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS136:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0161】
一方、メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS136:NO)、メインCPU31は、CZ中作動フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS137)。メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS137:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0162】
一方、メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS137:YES)、メインCPU31は、表示役がRT1移行役であるか否かを判別する(ステップS138)。メインCPU31は、表示役がRT1移行役であると判別したときには(ステップS138:YES)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、RT1作動時処理を行う(ステップS139)。この処理では、RT1作動中フラグがオンにされ、遊技可能枚数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに所定値がセットされる。つまり、RT1作動が終了する条件は1回の入賞又は、100回の遊技回数であることから、100回の遊技回数以内に入賞すれば、RT1遊技状態からボーナス遊技状態へ移行することができる。一方、100回の遊技回数以内に入賞できない場合は、RT1遊技状態から一般遊技状態へ移行することとなる。
【0163】
次に、メインCPU31は、RT1開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS140)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0164】
一方、メインCPU31は、表示役がRT1移行役ではないと判別したときには(ステップS138:NO)、メインCPU31は、表示役がミッション開始役であるか否かを判別する(ステップS141)。メインCPU31は、表示役がミッション開始役であると判別したときには(ステップS141:NO)、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0165】
一方、メインCPU31は、表示役がミッション開始役であると判別したときには(ステップS141:YES)、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、ミッション作動時処理を行う(ステップS142)。この処理では、ミッション作動中フラグがオンにされて、予め設定された複数のミッションから一つを抽籤により決定する。また、メインCPU31は、メインRAM33に設けたクレジット範囲指定領域に、ミッション条件であるクレジット範囲の上限値と下限値を設定し、メインRAM33に設けた遊技可能回数カウンタに、ミッション遊技回数を設定する(ステップS143)。尚、ミッションの抽籤及びミッション条件についての詳細は、図33にて後述する。
【0166】
次に、メインCPU31は、ミッション開始表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS144)。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0167】
次に、図30及び図31を参照して、遊技モード終了チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS161)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには(ステップS161:YES)、BB終了時処理を行う(ステップS162)。この処理では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがオフされ、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタがクリアされる。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS163)。
【0168】
次に、メインCPU31は、CZ(チャンスゾーン)作動時処理を行う(ステップS164)。この処理では、メインCPU31は、遊技モード作動時テーブル(図8参照)を参照し、CZ作動中フラグがオンにされ、遊技可能枚数カウンタ及びRT移行可能回数カウンタに所定値がセットされる。本実施例では、セットされる遊技可能枚数カウンタの値が、50回であることから、50回の遊技中にRT1の移行役又は、ミッション開始役が表示役とならない場合に、チャンスゾーン遊技モードが終了して通常の一般遊技状態となる。次に、メインCPU31は、CZ開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS165)。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。このことから、本実施例は、ボーナス遊技状態が終了すると、一般遊技状態のチャンスゾーン(CZ)遊技モードへすぐに移行する。
【0169】
メインCPU31は、S161においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS161:NO)、ミッション作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS166)。メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS166:YES)、RT2移行ミッション処理を行う(ステップS167)。尚、このRT2移行ミッション処理に関しては、図32で後述する。この処理が終了すると、遊技モード作動チェック処理を終了する。
【0170】
メインCPU31は、ミッション作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS166:NO)、入賞可能回数カウンタ、遊技可能回数カウンタ、又はRT移行可能回数カウンタを更新する(ステップS168)。この処理では、遊技可能回数カウンタが1減算され、また、入賞が有った場合に入賞可能回数カウンタが1減算され、また、RT1の移行役又は、RT2の移行役が表示役と一致した場合にRT移行可能回数カウンタが1減算される。
【0171】
次に、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS169)。メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS169:YES)、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS170)。
【0172】
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS170:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS170:YES)、メインCPU31は、RB終了時処理を行う(ステップS171)。この処理では、RB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0173】
次に、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS169:NO)、メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS172)。メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS172:YES)、メインCPU31は、RT移行可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS173)。
【0174】
メインCPU31は、RT移行可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS173:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、RT移行可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS173:YES)、メインCPU31は、CZ終了時処理を行う(ステップS174)。この処理では、CZ作動中フラグがオフされ、RT移行可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0175】
次に、メインCPU31は、CZ作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS172:NO)、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS175)。メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンであると判別するときには(ステップS175:YES)、メインCPU31は、遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS176)。
【0176】
メインCPU31は、遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS176:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS176:YES)、メインCPU31は、ミッション成功後処理を行う(ステップS177)。この処理では、ミッション成功フラグがオフされ、遊技可能回数カウンタがクリアされる。また、RT2作動中フラグをオンにして、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行する。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0177】
次に、メインCPU31は、ミッション成功フラグがオンではないと判別するときには(ステップS175:NO)、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS178)。メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS178:YES)、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS179)。
【0178】
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS179:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS179:YES)、メインCPU31は、RT1終了時処理を行う(ステップS180)。この処理では、RT1作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0179】
次に、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS178:NO)、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS181)。メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンではないと判別するときには(ステップS181:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、メインCPU31は、RT2作動中フラグがオンであると判別するときには(ステップS181:YES)、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS182)。
【0180】
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS182:NO)、遊技モード終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS182:YES)、メインCPU31は、RT2終了時処理を行う(ステップS183)。この処理では、RT2作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタがクリアされる。この処理を終了したときには、遊技モード終了チェック処理を終了する。
【0181】
次に、図32を参照して、図30のS167で実行されるRT2移行ミッション処理について説明する。メインCPU31は、現在のクレジット数を確認する(ステップS191)。現在のクレジット数を記憶しているメインRAM33の所定領域を読み出す。次に、メインCPU31は、読み出した現在のクレジット数が、ミッション条件のクレジット範囲内にあるか否かを判定する(ステップS192)。この処理において、メインCPU31は、ミッション条件のクレジット範囲を示すメインRAM33のクレジット範囲指定領域に書き込まれた下限値と上限値を読み取って、現在のクレジット数が下限値以上で上限値以下であるかを判定する。
【0182】
メインCPU31は、現在のクレジット数がミッション条件のクレジット範囲内にあると判定しないときには(ステップS192:NO)、ミッション失敗時処理を行う(ステップS193)。この処理において、ミッション作動中フラグがオフにされ、遊技可能回数カウンタがクリアされる。また、メインRAM33のクレジット範囲指定領域の値もクリアされる。
【0183】
次に、メインCPU31は、ミッション失敗表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS194)。この処理が終了すると、RT2移行ミッション処理を終了する。
【0184】
一方、メインCPU31は、現在のクレジット数がミッション条件のクレジット範囲内にあると判定したときには(ステップS192:YES)、遊技可能回数カウンタを1つ減算する(ステップS195)。次にメインCPU31は、遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する(ステップS196)。
【0185】
メインCPU31は、遊技可能回数カウンタが0ではないと判別したときには(ステップS196:NO)、RT2移行ミッション処理を終了する一方で、遊技可能回数カウンタが0であると判別したときには(ステップS196:YES)、ミッション成功時処理を行う(ステップS197)。この処理において、ミッション作動中フラグがオフにされ、遊技可能回数カウンタがクリアされる。また、メインRAM33のクレジット範囲指定領域の値もクリアされる。更に、ミッション成功フラグをオンにして、ミッション成功後の遊技モードへ移行する。
【0186】
次に、メインCPU31は、ミッション成功表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS198)。この処理が終了すると、RT2移行ミッション処理を終了する。
【0187】
次に、図33を参照して、RT2(天井リプレイタイム)遊技状態移行へのミッション一覧を説明する。チャンスゾーン遊技モードにおいて、ミッション開始役が表示役として成立した場合に、メインCPU31は、予め設定された6つのミッション番号M1〜M6のいずれか一つを抽籤で決定する。本実施例では、メインCPU31は、0〜255までの値を発生する乱数発生器36から、乱数値を1つ抽出する。次に、メインCPU31は、抽出した乱数値が、6つの乱数範囲の何れかに該当するかを検出して、乱数範囲毎に設定したミッション番号を決定する。例えば、抽出した乱数値が「20」の場合は、乱数範囲「0〜39」のミッション番号M1に決定される。尚、メインRAM33にミッション番号抽出領域を設け、メインCPU31は、抽出したミッション番号を格納させる。
【0188】
6つのミッション番号M1〜M6には、其々にミッション遊技モードでの条件であるクレジット範囲とミッション遊技回数が設定されている。このミッション番号とミッション遊技モードでの条件との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M1に決定された場合、ミッション遊技モードでの条件は、50回の遊技回数を10〜20のクレジット数に確保することとなる。このとき、メインCPU31は、メインROM32からミッション遊技回数50を抽出して、メインRAM33の遊技可能回数カウンタに書き込む。また、メインCPU31は、メインROM32からクレジット範囲の上限値20と下限値10を抽出して、メインRAM33のクレジット範囲指定領域に書き込む。このミッションに成功すると、ミッション作動中フラグをオフにして、ミッション完了フラグをオンにし、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、ミッション完了後遊技モードへ移行する。尚、ミッションに失敗すると、ミッション作動中フラグをオフにして、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、チャンスゾーン遊技モードへ移行する。尚、メインCPU31は、遊技価値の貯留量の範囲と特定回数を決定する貯留条件決定手段として機能する。
【0189】
6つのミッション番号M1〜M6には、其々にミッション遊技モードでミッション成功した場合に天井リプレイタイム遊技状態(RT2)へ移行するまでの遊技回数が設定されている。このミッション番号と移行するまでの遊技回数との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M1に決定された場合、RT2へ移行するまでの遊技回数は、200回となる。このとき、メインCPU31は、メインROM32からRT2へ移行するまでの遊技回数200を抽出して、メインRAM33の遊技可能回数カウンタに書き込む。この遊技回数を達成すると、ミッション成功フラグをオフにして、RT2作動中フラグをオンにし、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及びミッション番号抽出領域をクリアにして、天井リプレイタイム(RT2)遊技モードへ移行する。
【0190】
このように、メインRAM33のクレジット範囲指定領域で指定された範囲にクレジット量にあることとその状態を保持する遊技回数を満たすことを条件(ミッション)としているため、RT2作動中内部抽籤テーブルを使用する天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。更に、クレジット範囲と遊技回数を複数組み合わせたミッションを複数設定しているので、RT2遊技状態へ移行する契機を多様にすることができる。更に、ミッションに成功して(条件を満たして)、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を複数設定することで、遊技者にRT2遊技状態へ移行するタイミングを悟られず、遊技パターンに意外性を持たせることができる。更に、ミッションの難易度に応じて、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を設定することで、遊技者に対して困難なミッションへの意欲を向上させることができる。
【0191】
次に、図34を参照して、メインCPU31の制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS211)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS212)。この処理では、ストップスイッチ7S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
【0192】
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS213)。この処理では、全リール3L、3C、3Rの回転開始が要求されたときに、各リール3L、3C、3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当リール3L、3C、3Rの回転が滑り駒数分継続するのを待ってその回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御される。
【0193】
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(ステップS214)。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS215)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。本発明の実施形態では、主制御回路71は、上述した各手段(開始操作検出手段、当籤役決定手段、テーブル記憶手段、図柄表示手段、図柄停止操作検出手段、図柄停止制御手段、遊技価値出力手段、遊技価値貯留記憶手段、及び遊技履歴記憶手段)を制御して遊技を実行する遊技制御手段として機能する。
【0194】
主制御回路のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図35〜図38を参照して、副制御回路のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
【0195】
<副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー>
【0196】
図35を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(ステップS301)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(ステップS302)。
【0197】
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS303)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには(ステップS303:NO)、ステップS301に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには(ステップS303:YES)、メッセージキューに格納し(ステップS304)、ステップS301に移る。
【0198】
次に、図36を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS311)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(ステップS312)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには(ステップS312:YES)、メッセージから遊技情報を複写する(ステップS313)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリール3L、3C、3Rの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
【0199】
次に、サブCPU81は、後で図37及び図38を参照して説明する演出内容決定処理を行う(ステップS314)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
【0200】
サブCPU81は、ステップS314の後、又は、ステップS312においてメッセージは無かったと判別したときには(ステップS312:NO)、アニメーションデータの登録を行う(ステップS315)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(ステップS316)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(ステップS317)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、ステップS311に移る。
【0201】
次に、図37及び図38を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS321)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには(ステップS321:YES)、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定し、登録する(ステップS322)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
【0202】
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(ステップS323)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0203】
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS321:NO)、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS324)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには(ステップS324:YES)、登録されている演出番号とストップボタン7L、7C、7Rの種別に基づいて、停止時の演出データを登録する(ステップS325)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0204】
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS324:NO)、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS326)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS326:YES)、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する(ステップS327)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0205】
次に、サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS326:NO)、RT1開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS328)。サブCPU81は、RT1開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS328:YES)、RT1開始用の演出データを登録する(ステップS329)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、RT1(通常リプレイタイム)遊技状態へ移行が開始される表示画面として図19(b)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0206】
次に、サブCPU81は、RT1開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS328:NO)、ミッション開始表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS330)。サブCPU81は、ミッション開始表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS330:YES)、ミッション開始用の演出データを登録する(ステップS331)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ミッションが開始したことを示す表示画面として図20(a)又は図22(b)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0207】
次に、サブCPU81は、ミッション開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS330:NO)、ミッション失敗表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS332)。サブCPU81は、ミッション失敗表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS332:YES)、ミッション失敗用の演出データを登録する(ステップS333)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ミッションが失敗したことを示す表示画面として図22(a)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0208】
次に、サブCPU81は、ミッション失敗表示コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS332:NO)、ミッション成功表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS334)。サブCPU81は、ミッション成功表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS334:YES)、ミッション成功用の演出データを登録する(ステップS335)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ミッションが成功したことを示す表示画面として図21(a)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0209】
次に、サブCPU81は、ミッション成功表示コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS334:NO)、RT2開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS336)。サブCPU81は、RT2開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS336:YES)、RT2開始用の演出データを登録する(ステップS337)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、RT2(天井リプレイタイム)遊技状態へ移行が開始される表示画面として図21(b)で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。
【0210】
次に、サブCPU81は、RT2開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS336:NO)、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS338)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS338:YES)、ボーナス開始用の演出データを登録する(ステップS339)。
【0211】
次に、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS338:NO)、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS340)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには(ステップS340:YES)、ボーナス終了用の演出データを登録する(ステップS341)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
【0212】
次に、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS340:NO)、CZ(チャンスゾーン)開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS342)。サブCPU81は、CZ開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS342:NO)、演出内容決定処理を終了する一方で、CZ開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS342:YES)、CZ開始用の演出データを登録する(ステップS343)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。例えば、ボーナス遊技状態終了後に移行したチャンスゾーン開始時の表示画面として図18で示した演出画像が液晶表示装置5の表示画面23に表示される。尚、液晶表示装置5及び副制御回路72は、貯留条件決定手段(メインCPU31)により決定された貯留量の範囲と特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する遊技状態表示手段として機能する。
【0213】
このように、本発明の遊技機は、当籤役であって特定の当籤役に係る図柄が、リール3L、3C、3Rに停止して表示された場合に、一般遊技状態用内部テーブル(第1テーブル)を使用して抽籤する通常の一般遊技状態からRT1作動中内部抽籤テーブル(第2テーブル)を使用して抽籤する通常リプレイタイム(RT1)遊技状態に移行し、また、通常の一般遊技状態において特定回数の遊技を実行し、所定の遊技回数毎にメインRAM33から読み出した遊技価値の量(クレジット量)が所定の範囲内であることを条件として、メインRAM33に記憶された履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、RT2作動中内部抽籤テーブル(第3テーブル)を使用して抽籤する天井リプレイタイム(RT2)遊技状態に移行することを特徴とする。
【0214】
本発明の実施形態によれば、遊技価値の貯留数を記憶したメインRAM33の遊技価値の量(クレジット量)が所定の範囲にあることと、遊技履歴を記憶したメインRAM33の履歴情報が所定の条件を満足することを同時に満たすことを条件としているため、RT2作動中内部抽籤テーブルを使用する天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行するまでのプロセスが必要となり、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。また、例えば、メインRAM33の遊技価値の範囲を複数設定することで、RT2遊技状態へ移行する契機を多様にすることができる。更に、メインRAM33の履歴情報の条件も複数設定することで、更なる遊技の多様性をもたらすことができる。また、上記の条件を組み合わせることで、第3テーブルを使用する遊技状態へ移行するまでのプロセスに多様性をもたらし、更に、遊技者に移行の契機を予想することを困難にすることで、遊技パターンに意外性を持たせることができる。
【0215】
また、本発明の実施形態によれば、RT2作動中内部抽籤テーブルではリプレイが相対的に高い確率にて決定される天井リプレイタイム遊技状態であるため、再遊技の作動が行われる機会が増加することから、遊技機に投入するメダルの消費を極力抑えながら、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役などの決定を待つことが可能となり、遊技者にとって有利となる。そのため、遊技者に対して積極的に天井リプレイタイム遊技状態を獲得する意欲を向上させることができる。
【0216】
また、本発明の実施形態によれば、遊技者はRT2作動中内部抽籤テーブルを使用する遊技状態へ移行するために必要な情報を演出実行手段105で確認して、条件を満たすための遊技を行うことができるので、遊技者に移行への期待感を向上させることができる。また、遊技者に遊技に対しての緊張感が生まれ、条件をクリアにしようとする意欲を沸き立たせることができる。更に、表示された条件を敢えて行わない遊技もできることから、RT2作動中内部抽籤テーブルを使用する遊技状態へ移行する権利を遊技者自身で選択可能にすることで、遊技の単調性の防止を図ることができる。
【0217】
よって、遊技パターンの単調性を防止して、遊技者に対して遊技の飽きを感じさせること無く興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
【0218】
本発明の実施形態では、ミッション開始移行役を設けて、ミッション開始移行役が表示役として決定されると、ミッション遊技状態へ移行して、ミッションが開始されると説明しているが、これに限定しない。例えば、チャンスゾーン遊技モードで所定遊技回数又は所定遊技時間を達成するとミッションが開始されるとしてもよい。また、チャンスゾーン遊技モード中に獲得した遊技価値の量が所定以上となることでミッションが開始されるとしてもよい。
【0219】
また、本発明の実施形態では、ミッション遊技モード時に、遊技毎に現在のクレジット数が所定のクレジット範囲内にあるかを判定しているが、これに限定しない。例えば、判定するタイミングを遊技2回のうち1回、又はランダムに設定してもかまわない。また、天井リミットタイムへ移行するためのミッション成功後の遊技履歴条件として、ミッション成功後からの遊技回数としているが、これに限定していない。例えば、ミッション成功後からの遊技者が獲得したメダル等の遊技価値と投入した遊技価値の差数としてもよいし、ミッション成功後からの遊技時間としてもよい。ここで、ミッションの判定タイミングを複数設定した場合と、ミッション成功後の遊技履歴条件としてミッション成功後からの遊技時間とした場合の例を本発明の実施形態の別実施例として図39で説明する。
【0220】
図39にて、本実施形態の別実施例におけるRT2(天井リプレイタイム)遊技状態移行へのミッション一覧を説明する。チャンスゾーン遊技モードにおいて、ミッション開始役が表示役として成立した場合に、メインCPU31は、予め設定された12個のミッション番号M1〜M12のいずれか一つを抽籤で決定する。本実施例では、メインCPU31は、0〜255までの値を発生する乱数発生器36から、乱数値を1つ抽出する。次に、メインCPU31は、抽出した乱数値が、12個の乱数範囲の何れかに該当するかを検出して、乱数範囲毎に設定したミッション番号を決定する。例えば、抽出した乱数値が「20」の場合は、乱数範囲「20〜39」のミッション番号M2に決定される。尚、メインRAM33にミッション番号抽出領域を設け、メインCPU31は、抽出したミッション番号を格納させる。
【0221】
12個のミッション番号M1〜M12には、其々にミッション遊技モードでの条件であるクレジット範囲、ミッション遊技回数及びチェックタイミングが設定されている。このミッション番号とミッション遊技モードでの条件との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M2に決定された場合、ミッション遊技モードでの条件は、50回の遊技回数を10〜20のクレジット数に確保することとなる。このとき、メインCPU31は、メインROM32からミッション遊技回数50を抽出して、メインRAM33の遊技可能回数カウンタに書き込む。また、メインCPU31は、メインROM32からクレジット範囲の上限値20と下限値10を抽出して、メインRAM33のクレジット範囲指定領域に書き込む。
【0222】
チェックタイミングとは、現在のクレジット数が設定されたクレジット範囲に入っているかを確認する頻度を示している。例えば、ミッション番号M2に決定された場合、チェックタイミングは5回に1回なので、ミッション遊技モードに開始から5回おきに設定されたクレジット範囲に入っているかを確認する。つまり、メインRAM33の遊技可能回数カウンタが5の倍数のときと「0」の時に、クレジット範囲に現在のクレジット数が入っているかを確認する。そのため、チャックタイミングの間隔が長いほど、遊技者に有利である。このミッションに成功すると、ミッション作動中フラグをオフにして、ミッション完了フラグをオンにし、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、ミッション完了後遊技モードへ移行する。尚、ミッションに失敗すると、ミッション作動中フラグをオフにして、メインRAM33の遊技可能回数カウンタ及び、クレジット範囲指定領域をクリアにして、チャンスゾーン遊技モードへ移行する。
【0223】
12個のミッション番号M1〜M12には、其々にミッション遊技モードでミッション成功した場合に天井リプレイタイム遊技状態(RT2)へ移行するまでの遊技時間が設定されている。このミッション番号と移行するまでの遊技時間との関係を示すテーブルは、メインROM32に記憶されている。例えば、メインCPU31によって、ミッション番号M2に決定された場合、RT2へ移行するまでの遊技時間は、600秒となる。このRT2へ移行するまでの遊技時間とは、ミッションに成功した後に、スタートスイッチの検知から3番目(最後)のストップスイッチが検知されるまでの時間を累積した時間とする。尚、メインCPU31は、時間の測定には、クロックパルス発生回路34から供給される基本クロックパルスで行う。このRT2へ移行するまでの遊技時間を達成すると、ミッション成功フラグをオフにして、RT2作動中フラグをオンにし、ミッション番号抽出領域をクリアにして、天井リプレイタイム(RT2)遊技モードへ移行する。
【0224】
このように、図39で示す別実施例においても、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行するまでのプロセスが多様となって、単調な遊技を防止して遊技の飽きを感じさせることは無い。更に、ミッションに成功して(条件を満たして)、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を遊技時間として複数設定することで、遊技者にRT2遊技状態へ移行するタイミングを悟られず、遊技パターンに意外性を持たせることができる。更に、ミッションの難易度に応じて、RT2遊技状態へ移行するまでの必要な遊技履歴の条件を設定することで、遊技者に対して困難なミッションへの意欲を向上させることができる。
【0225】
本発明の実施形態では、チャンスゾーン中(CZ作動中)において、所定のRT1(通常リプレイタイム)移行役が、リール3L、3C、3Rに一列に配置されることで、RT1遊技状態へ移行すると説明したが、これに限定していない。
【0226】
本発明の実施形態では、チャンスゾーン(CZ)を設けているが、これに限定されず、一般遊技状態からRT1(通常リプレイタイム)移行役が表示役としてリールに表示されることで、RT1遊技状態へ移行するとしてもよいし、また、一般遊技状態からミッション開始役移行役が表示役としてリールに表示されることで、ミッション遊技モードへ移行してもよい。
【0227】
本発明の実施形態では、ミッション遊技モードにおけるミッション条件、現在のクレジット数、遊技回数を液晶表示装置5に演出画像で表示することで遊技者に報知すると説明したが、これに限定しない。例えば、スピーカ21L、21Rからの音やランプ29で遊技者に報知してもよい。また、パチスロ1に振動器を配設させ、振動器により発生する振動で遊技者に報知してもよい。また、上記の組み合わせで報知してもよい。
【0228】
本発明の実施形態では、RT2作動中用内部抽籤テーブルは、再遊技に係る「リプレイ」の乱数値範囲が、RT1作動中用内部抽籤テーブルより広く規定されている場合について説明したが、これに限定しない。
【0229】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更が可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0230】
【図1】本発明の実施形態に係るパチスロの機能フローを示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るパチスロの外部構造を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るパチスロの内部構造を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る主制御回路の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係る副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係る図柄配置テーブルを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る図柄組合せテーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る遊技モード作動時テーブルを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るRT1作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るRT2作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るRB作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係る内部当籤役格納領域を示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係る持越役格納領域を示す図である。
【図17】本発明の実施形態に係る遊技モード作業中フラグ格納領域を示す図である。
【図18】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図19】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図20】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図21】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図22】本発明の実施形態に係る液晶表示装置における表示例を示す図である。
【図23】本発明の実施形態に係るメインCPUの制御によるメインフローチャートを示す図である。
【図24】本発明の実施形態に係るメダル受付・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図25】本発明の実施形態に係る内部抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図26】本発明の実施形態に係る内部抽籤テーブル及び抽籤回数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図27】本発明の実施形態に係るリール停止制御処理のフローチャートを示す図である。
【図28】本発明の実施形態に係る遊技モード作動チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図29】本発明の実施形態に係る遊技モード作動チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図30】本発明の実施形態に係る遊技モード終了チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図31】本発明の実施形態に係る遊技モード終了チェック処理のフローチャートを示す図である。
【図32】本発明の実施形態に係る天井リプレイタイム(RT2)移行ミッション処理のフローチャートを示す図である。
【図33】本発明の実施形態に係る天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行する条件のミッション一覧を示す図である。
【図34】本発明の実施形態に係るメインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)のフローチャートを示す図である。
【図35】本発明の実施形態に係るサブCPUにより行われる主基板通信タスクのフローチャートを示す図である。
【図36】本発明の実施形態に係るサブCPUにより行われる演出登録タスクのフローチャートを示す図である。
【図37】本発明の実施形態に係るサブCPUにより実行される演出内容決定処理のフローチャートを示す図である。
【図38】本発明の実施形態に係るサブCPUにより実行される演出内容決定処理のフローチャートを示す図である。
【図39】本発明の実施形態に係る別実施例において、天井リプレイタイム(RT2)遊技状態へ移行する条件のミッション一覧を示す図である。
【符号の説明】
【0231】
1 パチスロ
3L、3C、3R リール
6 スタートレバー
7L、7C、7R ストップボタン
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
49L、49C、49R ステッピングモータ
71 主制御回路
72 副制御回路
81 サブCPU
82 サブROM
83 サブRAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者による遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数の役から当籤役を決定するための乱数値を抽出する当籤役決定手段と、
前記複数の役と前記乱数値の数値範囲を対応付けて格納する複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
前記開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄表示手段と、
遊技者による前記図柄の停止操作の検出を行う図柄停止操作検出手段と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と前記図柄停止操作検出手段により検出された停止操作に基づいて、前記図柄表示手段に図柄を停止して表示する制御を行う図柄停止制御手段と、
前記図柄停止制御手段により前記図柄表示手段に表示された図柄に基づいて遊技価値を出力する遊技価値出力手段と、
前記遊技価値出力手段により出力された遊技価値を積算した貯留数を記憶する遊技価値貯留記憶手段と、
遊技者の操作に基づいて実行された遊技の履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段と、
前記各手段を制御して遊技を実行する遊技制御手段と、を備え、
前記テーブル記憶手段は、
前記遊技制御手段が実行する通常の遊技モードに使用される第1テーブルと、
前記複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の前記乱数値の数値範囲を前記第1テーブルより広く設定した第2テーブルと、
前記履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブルと、を記憶し、
前記遊技制御手段は、
前記複数の役に含まれる役であって特定の当籤役に係る図柄が、前記図柄表示手段に停止して表示された場合に、前記第2テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行い、
前記通常の遊技モードにおいて特定回数の遊技を実行し、
前記特定回数の遊技の実行中に、所定の遊技回数毎に前記遊技貯留記憶手段が記憶している遊技価値の量を読み出して前記遊技価値の量が所定の範囲内であるか否かを判定し、
前記判定において前記遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、
前記遊技履歴記憶手段に記憶された前記履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、前記第3テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記第3テーブルにおいて、前記複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の前記乱数値の数値範囲を前記第1テーブルより広く設定したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技価値の貯留量の範囲と前記特定回数を決定する貯留条件決定手段と、
前記貯留条件決定手段により決定された貯留量の範囲と前記特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する遊技状態表示手段と、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記特定回数の遊技を開始する際に、前記遊技状態表示手段が前記貯留量の範囲と前記特定回数を表示し、
前記特定回数の遊技を実行する毎に、前記遊技毎に変化する貯留量が前記貯留条件決定手段により決定された前記貯留量の範囲にあるか否かを表示する制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項1】
遊技者による遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数の役から当籤役を決定するための乱数値を抽出する当籤役決定手段と、
前記複数の役と前記乱数値の数値範囲を対応付けて格納する複数のテーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
前記開始操作検出手段により検出される開始操作に基づいて、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄表示手段と、
遊技者による前記図柄の停止操作の検出を行う図柄停止操作検出手段と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と前記図柄停止操作検出手段により検出された停止操作に基づいて、前記図柄表示手段に図柄を停止して表示する制御を行う図柄停止制御手段と、
前記図柄停止制御手段により前記図柄表示手段に表示された図柄に基づいて遊技価値を出力する遊技価値出力手段と、
前記遊技価値出力手段により出力された遊技価値を積算した貯留数を記憶する遊技価値貯留記憶手段と、
遊技者の操作に基づいて実行された遊技の履歴情報を記憶する遊技履歴記憶手段と、
前記各手段を制御して遊技を実行する遊技制御手段と、を備え、
前記テーブル記憶手段は、
前記遊技制御手段が実行する通常の遊技モードに使用される第1テーブルと、
前記複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の前記乱数値の数値範囲を前記第1テーブルより広く設定した第2テーブルと、
前記履歴情報が所定の条件を満足した場合に使用される第3テーブルと、を記憶し、
前記遊技制御手段は、
前記複数の役に含まれる役であって特定の当籤役に係る図柄が、前記図柄表示手段に停止して表示された場合に、前記第2テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行い、
前記通常の遊技モードにおいて特定回数の遊技を実行し、
前記特定回数の遊技の実行中に、所定の遊技回数毎に前記遊技貯留記憶手段が記憶している遊技価値の量を読み出して前記遊技価値の量が所定の範囲内であるか否かを判定し、
前記判定において前記遊技価値の量が所定の範囲内であることを条件として、
前記遊技履歴記憶手段に記憶された前記履歴情報が、所定の条件を満足した場合に、前記第3テーブルを使用する遊技モードに移行する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記第3テーブルにおいて、前記複数の役に含まれる役であって再遊技に係るリプレイ役の前記乱数値の数値範囲を前記第1テーブルより広く設定したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技価値の貯留量の範囲と前記特定回数を決定する貯留条件決定手段と、
前記貯留条件決定手段により決定された貯留量の範囲と前記特定回数とを表示し、遊技毎に変化する貯留量と、遊技毎の遊技実施回数を表示する遊技状態表示手段と、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記特定回数の遊技を開始する際に、前記遊技状態表示手段が前記貯留量の範囲と前記特定回数を表示し、
前記特定回数の遊技を実行する毎に、前記遊技毎に変化する貯留量が前記貯留条件決定手段により決定された前記貯留量の範囲にあるか否かを表示する制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
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【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【公開番号】特開2009−285069(P2009−285069A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−139750(P2008−139750)
【出願日】平成20年5月28日(2008.5.28)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月28日(2008.5.28)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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