説明

酸素バリヤ成形容器及びその製造方法

実質的に酸素を透過しないプラスチック容器の製造方法であって、底酸素バリヤフィルムを用意し、底酸素バリヤフィルムはプラスチック容器の床の面積より大きい面積を有し、側壁酸素バリヤフィルムを用意し、側壁酸素バリヤフィルムは、プラスチック容器の側壁を実質的に包囲するよう寸法決めされ、かつプラスチック容器の側壁の長さより大きい長さを有している。型は、床及び側壁を有し、型は、床の下に延び、かつ側壁酸素バリヤの過剰長さを受入れるよう寸法決めされ、底酸素バリヤフィルムは、前記溝を横切って少なくとも部分的に延びるよう寸法決めされる。酸素バリヤフィルムは型内に置かれ、プラスチック容器がキャビティ内で射出成形される。耐酸素容器は、床を有する。床から側壁が延びる。酸素バリヤ材料は、床及び側壁に配置される。酸素バリヤ材料は、ナノシリケート及びナノクレーの一方である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2009年3月9日付出願に係る米国仮特許出願第61/158,604号及び2009年7月31日付出願に係る米国仮特許出願第61/230,328号の全部の優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は成形プラスチック容器に関し、より詳しくは、中に入れる製品に対する酸素バリヤとして機能する成形プラスチック容器の製造技術に関する。
【背景技術】
【0003】
腐敗し易い物品を貯蔵するのにプラスチック製のペール缶及び容器が使用されることは当業界で良く知られている。食品、医薬品及びペイント等の腐敗し易い物品の貯蔵寿命は、温度、湿度及び最も重要なものとして酸化による影響を受ける。貯蔵寿命を向上させるため、気密シールの形成、優れたプラスチック材料の使用、容器のキャップ又は蓋の下の容器の開口部を跨るプラスチックシール及び箔シールの使用、及び容器の周囲のラベルの使用を含む多くのアプローチが採用され、腐敗し易い物品が酸素に触れることを防止し、或いは酸素に触れる速度を緩和させている。これらの従来技術の構造は満足できるものではあるが、容器の成形(モールディング)に使用されているプラスチック材料は依然として酸素を透過させ、かつ慣用のラベルは容器表面を充分に包囲して有効バリヤを形成しない。したがって、時間の経過につれて、射出成形容器、熱成形容器及びブロー成形容器の壁を酸素が透過する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、成形プラスチック容器の壁、床又は蓋の酸素に対する不透過性を高めた容器の構造及び製造方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
容器はプラスチックから成形される。フィルムは、酸素バリヤ溶液で、コーティングされ又は形成され又は酸素バリヤ溶液を有し、次に、成形された容器に付着される。フィルムは、フィルム基体上に噴霧されたナノ粒子の層を有する多層構造で形成される。フィルムは、射出成形ラベル法による容器の射出成形中に容器に付着される。好ましい実施形態では、ナノ粒子はシリケートを主材料にしたものである。
【0006】
成形工程中に、フィルタは容器をカバーするのに使用される。底フィルム及び側壁フィルムを使用することができる。底フィルムは容器の底の面積より大きい面積を有し、一方、側壁フィルムは、容器の側壁を実質的に包囲しかつ容器の側壁の長さより大きい長さを有している。底フィルム及び側壁フィルムはマンドレルに取付けられる。マンドレルは射出型のキャビティ内に挿入され、各フィルムはマンドレルから分離してキャビティ内に入る。キャビティ内には、キャビティの床に隣接して溝が形成されている。容器の底の領域を越えて延びている底フィルムの領域は、溝を横切って延びており、容器の側壁を越えて延びている側壁フィルムの一部は溝内に受入れられる。次に、プラスチックショットがキャビティ内に射出成形され、射出成形工程中に溝を充填する。
【0007】
他の実施形態では、いかなるフィルムも使用されず、容器は、原料のプラスチック材料に塗布される酸素バリヤ溶液で形成される。酸素バリヤはナノ溶液である。任意の実施形態では、プラスチック材料は、ナノ粒子の塗布前に熱処理法により前処理できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明により形成された容器の部分分解斜視図である。
【図2】本発明により構成されたラベルを示す断面図である。
【図3】本発明による容器の周囲に酸素バリヤを射出成形する工程の第1段階を示す概略図である。
【図4A】本発明による容器に酸素バリヤを付着するのに使用される例示的な型の断面図である。
【図4B】図4Aの溝領域の拡大図である。
【図5A】本発明による成形工程中の容器の底の酸素バリヤフィルムの挙動を示す前の概略図である。
【図5B】本発明による成形工程中の容器の底の酸素バリヤフィルムの挙動を示す後の概略図である。
【図6】本発明による図4の型を用いて形成した容器の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
当業界で知られており、かつ図1に示すように、本発明により構成された容器10は、1つの開放端20を備えた容器を形成すべく、包囲側壁12及び床18を有している。開放端22を横切って蓋22が嵌着され、容器を閉じてその内容物を密封する。
【0010】
容器10の製造時に、非制限的な例としてポリプロピレン材料のようなプラスチックのショットが射出成形され、容器10及び/又は蓋22が形成される。
【0011】
容器自体の製造とは別に、薄いフィルムバリヤ100が製造される。ラベルは多層構造にすることができる。好ましい実施形態では、薄いフィルム100が、インモールドラベルとして付着される。図2に示すように、薄いフィルム100は、ベース層として機能する第1層102を有している。この第1層102とガスバリヤ層106との間には、結着層108が配置されている。ガスバリヤ層106と外側層110との間には、第2結着層108が配置されている。フィルム100の少なくとも1つの層は、酸素バリヤ溶液がコーティングされるか、酸素バリヤ溶液で形成されるか、その構造内に酸素バリヤ溶液を有している。
【0012】
薄いフィルムバリヤ100は、側壁12に付着される。底18には、フィルム100と同様な構造を有する底フィルム14が付着される。
【0013】
好ましい実施形態では、バリヤ溶液は、インマット社(InMat Inc.)によって製造されたNanoLok PT MMから知られているような水性懸濁液として形成されたナノシリケート溶液又はナノクレー(nano-clay)から形成される。フィルム100の第1層102又は外側層110の少なくとも一方の全域に水性ナノ溶液を塗布するのに、多孔質シリンダが使用される。また、バリヤ溶液は、層102及び110と内側に隣接する層との間にもバリヤ溶液を配置できる。ナノ溶液層112の厚さは、シリンダ内の微細孔の直径及びシリンダの内部圧力によって制御される。カスケードコーティングのような他の塗布方法を使用することもできる。好ましい実施形態では、水性溶液層112の厚さは3ミクロン以下である。
【0014】
非制限的な好ましい一例では、第1層102及び外側層110は、プラスチックフィルム、より好ましくはポリプロピレンで形成される。しかしながら、第1層102は、処理紙又は非処理紙、箔等で形成することもできる。
【0015】
ガスバリヤ層106(好ましくは酸素バリヤ層)は、EVOHから形成できる。薄フィルム100の層106は、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、アルミニウム、PVOH(ポリビニルアルコール)、酸化アルミニウム、酸化シリシウム(silicium oxide)、ナノクレー又はナノ結晶セルロースの単独又はこれらの任意の組合せと置換し、又は結合させることができる。種々の層の特性は、フィルム100が水分バリヤ及び/又は光バリヤとして機能することを可能にする。また、薄フィルムが、セクション202、204に、フィルム14として、側壁12及び底18のような容器10の外面に付着されるときに、バリヤのナノ粒子層112の使用に影響を与えることなく、薄フィルム100をインキで印刷してラベルを形成することができる。フィルムはまた、側壁12、床18又は蓋22の内部のような容器10の内部構造上に設けることもできる。
【0016】
本発明の酸素バリヤの特性を最大にするには、上記いずれかのフィルムを用いて、容器を包囲し、即ち容器の実質的に全体をバリヤでカバーし、容器の底及び側壁の周囲をフィルムがカバーすることが好ましい。しかしながら、従来技術の成形方法では、射出成形によるラベル形成工程で、底フィルムと側壁フィルムとの間に干渉が生じてしまう。
【0017】
本発明の好ましい実施形態によれば、図3に示すように、底フィルム204及び側壁フィルム202は、成形されたマンドレルにより支持される。マンドレル300は、凹状底部302を有している。底フィルム204は、底部302の底面より大きい面積を有している。巻付けフィルム(マンドレル300の全周を実質的に包み込む)である側壁フィルム202は、マンドレル300より長い長さを有している。
【0018】
底フィルム204はまた、容器10の底18の面積より大きい面積を有している。このため、底フィルム204は、張出し部分204aだけ容器10の底18を越えて延びている。同様に、側壁フィルム202は、張出し部分202aだけ容器の側壁12から張り出している。成形工程中の底フィルム204と巻付けフィルム202との間の干渉を防止するため、マンドレル300の底面302は、少なくとも一部が、底フィルム204を弧状にすべく凹状に形成されており、あらゆる弛みを除去しかつ巻付けフィルム202と底フィルム204との間の干渉を防止する。巻付けフィルム202及び底フィルム204の各々が、マンドレル300で発生した真空圧力及び10〜12kVの静電気によりマンドレル300に保持される。
【0019】
次の段階では、フィルム202、204が載せられたマンドレル300が型鋼のキャビティ(mold steel cavity)400内に挿入される(図4A参照)。型鋼のキャビティ400には溝402が形成されており、この溝402は、型鋼のキャビティ400の床404の下まで延びており、ブーツの踵(かかと)に非常に似ている。溝402は、両ラベル202、204のそれぞれの張出し部分202a、204aの過剰長さ部分を受入れる。
【0020】
図4Aに示すように、型鋼のキャビティ400内には、成形された鋼コア500が挿入されており、両者の間には当業界で知られているようにギャップhが形成され、成形工程中にプラスチックショットを受入れるためのスペースが設けられている。ギャップhの幅は、所望容器の厚さに基づいて定められる。
【0021】
図4Bに示すように、底フィルム204の縁部204cと側壁ラベル202の平らな表面との間にはギャップjが存在する。このギャップjは、側壁ラベル202に接触することなく足30(溝402を横切って充分に延びている)の内面をカバーする充分なサイズを有するセクション204aを備えた底ラベル204を分離するのに要する最小距離に基づいて定められる。好ましい実施形態では、ギャップは約0.005インチである。側壁ラベル202は容器10の側壁より充分に長く、足30の底及び外面、容器10の側壁、及び好ましい非制限的な一例では任意の張出しリップ32(図6参照)をカバーするのに充分な長さを有するようにすることに留意されたい。
【0022】
他の実施形態では、単一のフィルムディッパーラベル(film diper label)を使用できる。型400の底に配置されかつ射出成形法に使用される5面ディッパーラベルは、容器の外面の99.1%をカバーする。しかしながら、好ましい実施形態は、表面の99.4%より多くをカバーする2ラベル法である。
【0023】
静電気のレベルにより、及びマンドレルからの空気流により、ラベルが型に押付けられ、かつ型が鋼で作られているという事実から、マンドレル300が型のキャビティ400内に挿入されるときの両ラベル202、204と型のキャビティ400との間の誘引力は、静電気に空気流が加えられる結果として、両フィルム202、204とマンドレル300との間の誘引力より大きくなる。したがって、ひとたび型のキャビティ400に充分に接近すると、ラベル202、204がマンドレル300から解放され、キャビティ400のそれぞれの壁402及び床404により所定位置に保持される。
【0024】
図5A及び図5Bに示すように、フィルム204は、溝402を横切って形状を維持できる充分な剛性を有している(図5A)。しかしながら、射出成形工程時には、プラスチックショットが溝402内に移動し、底フィルム204の張出し部分204aを溝402内に押しやり、実際に、プラスチックに付着すると、プラスチックにより壁402に押付けられる。同様に、ショットは、フィルム202の張出し部分202aを、ショットと床との間の溝402の床404に対して押付ける。
【0025】
キャビティ400及びコア500から成形された容器が示されている図6から理解されるように、底ラベル204が容器10の足30の内面を充分にカバーする張出し部分204aを含む容器底18の面積より大きい面積を有すること、側壁ラベル202が容器10の側壁12を包囲しかつ側壁12より大きい長さを有し、溝402内に少なくとも一部が充分に延びて足30の底及び側壁をカバーしていること、及び両ラベル202、204が張出し部分204a、202aに近接していることから、プラスチック容器10の包囲は最適化される。また、ラベル202が容器の頂部(リップ)まで延びており、カバーリングリップ32を最適化している。
【0026】
フィルム202、204をフィルム100の構造にすることができることはいうまでもない。本発明の他の実施形態では、バリヤ溶液は、液体又はゲル状態に形成される。好ましい実施形態では、溶液は、ナノ分散シリケート及びインマット社(InMat Inc.)によって製造されたNanoLock PT MM等のポリエステル樹脂で形成されたナノクレーである。また、バリヤは、容器の周囲で硬化する樹脂でもよい。
【0027】
フィルム100に関連して前述したように、水性ゲルが、ディッピング法、蒸着、水性スプレー又は粒子噴霧スプレーにより、側壁12又は床18の内面又は外面に塗布される。好ましい実施形態では、容器10を、その表面上に水性バリヤ溶液を塗布する前に熱処理してもよい。
【0028】
蓋22は、この酸素バリヤ特性を高めるため、容器の本体と同じ方法で処理できる。
【0029】
他の実施形態では、射出成形により容器10を形成する前に、ポリプロピレン原料を水性バリヤ溶液で処理してもよい。ポリプロピレンのような原料は、液状又はゲル状のバリヤ材料中への浸漬、バリヤ材料の噴霧又はバリヤ材料又は霧化バージョンの溶液の蒸着を行うことができる。このようにして、射出成形された蓋22及び/又は容器10に固有の酸素バリヤを形成することができる。
【0030】
以上、本発明の好ましい実施形態を参照して本発明を詳細に示しかつ説明したが、当業者ならば、特許請求の範囲の記載に定められた本発明の精神及び範囲から逸脱することなく形状及び細部の種々の変更をなし得ることは理解されよう。
【符号の説明】
【0031】
10 容器
12 側壁
18 床
22 蓋
30 足
32 張出しリップ
100 フィルム
102 バリヤ層
106、112 酸素バリヤ層(ナノ溶液層、ナノ粒子層)
202 側壁フィルム(巻付けフィルム)
202a 張り出し部分
204 底フィルム(底ラベル)
204a 張り出し部分
300 マンドレル
400 型鋼のキャビティ
402 溝
500 鋼コア
h、j ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に酸素を透過しないプラスチック容器の製造方法であって、
底酸素バリヤフィルムを用意する段階を有し、前記底酸素バリヤフィルムは前記プラスチック容器の床の面積より大きい面積を有し、
側壁酸素バリヤフィルムを用意する段階を有し、前記側壁酸素バリヤフィルムは、前記プラスチック容器の側壁を実質的に包囲するよう寸法決めされ、かつ前記プラスチック容器の側壁の長さより大きい長さを有し、
型を用意する段階を有し、前記型は床及び側壁を備え、前記型は、前記床の下に延びかつ前記側壁酸素バリヤフィルムの過剰長さを受入れるように寸法決めされた溝を備え、
前記底酸素バリヤフィルム及び前記側壁酸素バリヤフィルムを前記型内に配置する段階を有し、前記底酸素バリヤフィルムは前記溝を少なくとも部分的に横切って延び、かつ前記側壁バリヤフィルムの一部は前記溝内に延び、
キャビティ内で前記プラスチック容器を射出成形する段階を更に有する
ことを特徴とするプラスチック容器の製造方法。
【請求項2】
マンドレルを用意する段階と、前記マンドレルの周囲に前記側壁酸素バリヤフィルムを付着させる段階とを更に有し、前記側壁酸素バリヤフィルムは前記マンドレルの長さより大きい長さを有し、前記マンドレル及び前記底ラベルは前記マンドレルの底面の面積より大きい面積を有し、
前記底酸素バリヤフィルム及び前記側壁酸素バリヤフィルムを前記マンドレルにより同時に支持する段階と、
前記マンドレルを用いて、前記底酸素バリヤフィルム及び前記側壁酸素バリヤフィルムを前記型内に塗布する段階とを更に有する
ことを特徴とする請求項1記載のプラスチック容器の製造方法。
【請求項3】
前記マンドレルの底面を凹状面として形成する段階を更に有する
ことを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記側壁酸素バリヤフィルム及び前記底酸素バリヤフィルムを静電気により前記マンドレルに付着させる段階を更に有する
ことを特徴とする請求項2記載の製造方法。
【請求項5】
酸素バリヤ材料の水溶液を形成し、かつ前記水溶液を前記側壁酸素バリヤフィルム及び前記底酸素バリヤフィルムの少なくとも一方の表面に塗布することによって、前記フィルムを形成する段階を更に有する
ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
【請求項6】
前記酸素バリヤ材料は、ナノ分散シリケートで形成されている
ことを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記酸素バリヤ材料は、ナノクレーである
ことを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記水溶液は、前記酸素バリヤ材料の層を前記フィルムの少なくとも一方の面に噴霧することによって、前記フィルムに塗布される
ことを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項9】
酸素バリヤ水性ゲルを形成する段階と、
射出成形により、前記プラスチック容器を形成する段階と、
浸漬法、蒸着、水性スプレー及び粒子霧化スプレーのうちの1つの方法によって、前記酸素バリヤ水性ゲルを塗布する段階とを有する
ことを特徴とする実質的に酸素を透過しないプラスチック容器の製造方法。
【請求項10】
前記水性バリヤ溶液を堆積する前に、前記プラスチック容器を熱処理する段階を更に有する
ことを特徴とする請求項9記載のプラスチック容器の製造方法。
【請求項11】
前記水性ゲルは、前記プラスチック容器の側壁及び床の内面又は外面の少なくとも一方に塗布される
ことを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記酸素バリヤ水性ゲルは、水性懸濁液として形成されたナノクレーである
ことを特徴とする請求項9記載の製造方法。
【請求項13】
原料のポリプロピレン材料を水性酸素バリヤ溶液で処理する段階と、
前記ポリプロピレン材料を射出成形して容器を形成する段階とを有する
ことを特徴とする実質的に酸素を透過しないプラスチック容器の製造方法。
【請求項14】
前記原料のポリプロピレンは、液状又はゲル状態の酸素バリヤ材料中への浸漬、酸素バリヤ材料の噴霧、酸素バリヤ材料の蒸着、又は酸素バリヤ溶液の霧化バージョンでの噴霧のうちの少なくとも1つの方法により、前記水性酸素バリヤ材料で処理される
ことを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記水性酸素バリヤ溶液は、ナノ分散シリケート及びポリエステル樹脂の水性懸濁液である
ことを特徴とする請求項14記載の製造方法。
【請求項16】
床及び該床から延びている側壁と、
前記床及び側壁に配置された酸素バリヤ材料とを有し、
前記酸素バリヤ材料は、ナノシリケート及びナノクレーのうちの1つである
ことを特徴とする耐酸素容器。
【請求項17】
前記床の表面に配置されたフィルムを更に有し、該フィルムは、酸素バリヤがコーティングされた少なくとも1つの表面を有している
ことを特徴とする請求項16記載の容器。
【請求項18】
床及び前記側壁から延びている側壁と、
前記側壁に配置された酸素バリヤ材料とを有し、
該酸素バリヤ材料は、ナノシリケート及びナノクレーのうちの1つである
ことを特徴とする耐酸素容器。
【請求項19】
前記側壁の周囲に配置されたフィルムを更に有し、前記酸素バリヤ材料は前記フィルム上に配置され、前記フィルムは、第1層と、ポリ塩化ビニリデン層と、前記第1層とポリ塩化ビニリデン層との間に配置された結着層と、外側層と、前記ポリ塩化ビニリデンと外側ポリプロピレン層との間に配置された第2結着層とを備えた多層構造である
ことを特徴とする請求項18記載の容器。
【請求項20】
前記第1層及び外側層の少なくとも一方はプラスチックフィルムで形成されている
ことを特徴とする請求項19記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−519612(P2012−519612A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553552(P2011−553552)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【国際出願番号】PCT/IB2010/000794
【国際公開番号】WO2010/103403
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(511220636)アイピーエル インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】