説明

開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム

【課題】 開閉装置の状態に伴って必要となる電動オーニング装置の操作について、その操作のし忘れを防ぐことができる開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムを提供する。
【解決手段】 手動又は電動で開閉体1を開閉動作させる開閉装置Aと、前記開閉体1よりも上方側に設けられて庇状部材4を展開したり収納したりする電動オーニング装置Bとを制御するようにした開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムにおいて、前記開閉装置Aの操作又は動作に伴う所定事象の発生に応じて、前記電動オーニング装置Bを所定動作させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーヘッドドアを含むシャッター装置、ドア、雨戸を含む引戸、窓、ロールスクリーン、ブラインド、オーニング装置、門扉、ゲート、スライディングウォール装置等、手動又は電動で開閉体を開閉動作させる開閉装置と、電動で庇状部材を展開したり収納したりする電動オーニング装置とを制御するようにした開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の発明には、例えば特許文献1に記載された発明のように、PBS(Push Button Switch)の操作により、開閉体(1)が開閉動作するようにした開閉装置がある。
一方、例えば特許文献2に記載された発明のように、同様の切替スイッチ(346)の操作により、庇状部材(キャンバス209)を展開したり収納したりするようにした電動オーニング装置(特許文献2によれば電動開閉体装置)がある。
これら従来技術によれば、建物の開口部等に開閉装置を配置し、その上方側に電動オーニング装置を配置する等して用いられるが、その操作や動作のための前記PBSや切替スイッチ、制御回路等は、通常、それぞれの装置に対し個別に設けられる。
【0003】
そのため、例えば、開閉装置用のPBSの操作により開閉体を閉鎖した際に、電動オーニング用の切替スイッチによる収納操作を忘れてしまうおそれがあり、その場合開閉体が全閉されているのに庇状部材が展開されたままという状態になってしまい、ひいては、荒天時の強風等により庇状部材が煽られて損傷したり、電動オーニング装置が故障したり等の不具合を招くおそれがある。
また、例えば、開閉装置用のPBSの操作により開閉体を開放した際に、電動オーニング用の切替スイッチの操作をし忘れて、開閉体が全開されているのに庇状部材が収納されたままという状態になってしまう場合もある。このような場合には、庇状部材により阻止するつもりでいた雨や雪、日差し等が建物内に侵入してしまうおそれがある。
【特許文献1】特開2005−30125号公報
【特許文献2】特開2002−295124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、開閉装置の状態に伴って必要となる電動オーニング装置の操作について、その操作のし忘れを防ぐことができる開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために第一の発明は、手動又は電動で開閉体を開閉動作させる開閉装置と、前記開閉体よりも上方側に設けられて庇状部材を展開したり収納したりする電動オーニング装置とを制御するようにした開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムにおいて、前記開閉装置の操作又は動作に伴う所定事象の発生に応じて、前記電動オーニング装置を所定動作させるようにしたことを特徴とする。
【0006】
ここで、上記開閉装置には、手動で開閉体を開閉動作させる態様と、電動で開閉体を開閉動作させる態様との双方を含むが、特に、使い勝手を良好にする観点からは後者の態様の方が好ましい。
また、上記開閉装置には、手動と電動を併用して開閉体を開閉動作させる態様(例えば、手動で開閉体を閉鎖動作させ、電動で同開閉体を開放動作させる態様等)を含む。
また、この開閉装置をシャッター装置やオーバーヘッドドア装置等とした場合、上記開閉体の具体例としては、複数のスラットやパイプを開閉方向へ連設してなる開閉体や、単数もしくは複数連設したパネルや、シート状物、ネット状物からなる開閉体、あるいはスラット、パネル、パイプ、シート状物、ネット状物等を適宜に組み合わせてなる開閉体等が挙げられる。
【0007】
また、上記電動オーニング装置は、上記開閉体の上方側に設けられ、回転式電動モーターや、リニアモーター、電磁石等の電動駆動源の駆動により、上記庇状部材を展開したり収納したりする装置であればよい。
また、上記庇状部材は、上記開閉体よりも上方側に配置されて、雨や雪、日差し等を阻むように展開される部材である。この庇状部材が展開されたり収納されたりする方向は、水平方向や、斜め下方向、斜め上方向等、上記開閉体に対して交差する方向とされる。
なお、上記開閉装置および電動オーニング装置には、単一の開閉装置に対して複数の電動オーニング装置が備わった態様や、複数の開閉装置に対し単一の電動オーニング装置が備わった態様、単一の開閉装置に対して単一の電動オーニング装置が備わった態様、複数の開閉装置に対して複数の電動オーニング装置が備わった態様等を含む。
開閉装置を複数とした場合、これら複数の開閉装置は、互いに連動するようにしてもよいし、連動しないようにしてもよい。同様に、電動オーニング装置を複数とした場合、これら複数の電動オーニング装置は、互いに連動するようにしてもよいし、連動しないようにしてもよい。
【0008】
また、上記開閉装置の操作の具体例としては、上記開閉体を開放させるための操作や、上記開閉体を閉鎖させるための操作、上記開閉体を停止するための操作、閉鎖状態の上記開閉体を施錠するための操作、施錠状態の上記開閉体を解錠するための操作等が挙げられる。
また、上記開閉装置の動作の具体例としては、上記開閉体の開放動作や、上記開閉体の閉鎖動作、上記開閉体の施錠に伴って作動する部材の動作、上記開閉体の解錠に伴って作動する部材の動作等が挙げられる。
【0009】
また、上記所定事象とは、上記開閉装置の操作又は動作に伴って発生する事象であればよく、この所定事象の具体例としては、上記開閉体を操作するための操作スイッチ接点の開閉や、上記開閉体の動作に伴うリレー接点の開閉、上記開閉体の解錠や施錠に伴う接点の開閉等が挙げられる。
上記所定事象の他例としては、上記開閉体が所定距離移動したことの感知信号や、上記開閉体の移動時間や移動距離のカウント値、上記開閉体が所定位置まで移動したことの感知信号等が挙げられる。
【0010】
また、上記電動オーニング装置の上記所定動作には、上記庇状部材を部分的または全体的に展開する動作や、上記庇状部材を部分的または全体的に収納する動作等を含む。
【0011】
また、上記所定事象の発生に応じて上記電動オーニング装置を所定動作させるための具体的手段としては、リレー回路や、シーケンサー、マイコン、電子回路等の制御回路を用いればよい。
【0012】
また、第二の発明では、上記開閉装置の操作又は動作が、上記開閉体を閉鎖するための操作又は動作であり、上記電動オーニング装置の上記所定動作は、上記庇状部材を収納する動作であることを特徴とする。
【0013】
また、第三の発明では、上記所定事象が発生してから所定時間後、又は上記所定事象の発生により上記開閉体が所定距離動作後に、上記電動オーニング装置を上記所定動作させるようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、第四の発明では、手動又は電動で開閉体を開閉動作させる開閉装置と、前記開閉体よりも上方側に設けられて庇状部材を展開したり収納したりする電動オーニング装置とを制御するようにした開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムにおいて、前記開閉体の開閉位置に応じて、前記電動オーニング装置を所定動作させるようにしたことを特徴とする。
【0015】
ここで、「前記開閉体の開閉位置」には、上記開閉体の開閉経路における中途位置や、上記開閉体の全閉位置、上記開閉体の全開位置等を含む。なお、この開閉位置は、開閉体の動作状態に関係するものでなく、すなわち、開閉体の閉鎖動作中の位置であってもよいし、開閉体の開放動作中の位置であってもよく、あるいは開閉体の停止中の位置(閉鎖動作後、開放動作後の停止位置も含む)であってもよい。
また、「前記開閉体の開閉位置に応じて、前記電動オーニング装置を所定動作させる」という構成の具体例としては、上記開閉体が所定位置になったことを、接触式センサー(例えば、リミットスイッチやマイクロスイッチ等)や、非接触式センサー(例えば、近接スイッチや、光電スイッチ)により感知し、その感知信号に応じて、上記電動オーニング装置を所定動作させる構成とすればよい。
また、他の具体例としては、上記開閉体を駆動するモーターや巻取軸等の回転量を、エンコーダ装置や、カウンター装置等によりカウントし、そのカウント値が所定値以上あるいは所定値以下となったことを条件に、前記電動オーニング装置を所定動作させる構成としてもよい。
更に、他の具体例としては、上記開閉体の動作中の時間や距離をカウントし、そのカウント値が所定値以上あるいは所定値以下となったことを条件に、前記電動オーニング装置を所定動作させる構成としてもよい。
【0016】
また、第五の発明では、上記開閉体が所定位置よりも閉鎖方向側に位置する場合に、上記庇状部材を収納動作させるようにしたことを特徴とする。
【0017】
また、第六の発明では、上記開閉体が全閉位置に位置する場合に、上記庇状部材を収納動作させるようにしたことを特徴とする。
【0018】
また、第七の発明では、上記開閉体を閉鎖させる操作又は動作に伴う所定事象の発生の後に、上記開閉体の閉鎖位置に応じて、上記電動オーニング装置を所定動作させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
第一の発明によれば、開閉装置の操作又は動作に伴って、電動オーニング装置が所定動作を行う。
したがって、開閉装置を操作又は動作した後、開閉装置の状態に伴って必要となる電動オーニング装置の操作について、その操作のし忘れを防ぐことができる。
【0020】
更に、第二の発明によれば、上記開閉体を閉鎖させる操作又は動作が行われれば、その操作又は動作に伴って、電動オーニング装置の庇状部材が収納される。
したがって、開閉体を閉鎖した後に、庇状部材を収納する操作をし忘れてしまうようなことを防ぐことができる。
【0021】
更に、第三の発明によれば、開閉装置の操作又は動作に伴う所定事象が発生して所定時間経過した後、又は所定事象の発生により開閉体が所定距離動作後に、電動オーニング装置が所定動作する。
したがって、例えば開閉装置を誤操作してしまった場合でも、その誤操作に応じて直ちに電動オーニング装置が所定動作してしまうのを防ぐことができ、ひいては、所定時間以内または所定距離に達するまでであれば、停止操作や逆操作等により開閉装置の前記誤操作に対する解除操作を可能にすることができる。
【0022】
更に、第四の発明によれば、開閉体の開閉位置に応じて、電動オーニング装置が所定動作する。
したがって、開閉装置の状態に伴って必要となる電動オーニング装置の操作について、その操作のし忘れを防ぐことができる。
【0023】
更に、第五の発明によれば、開閉体が所定位置よりも閉鎖方向側に位置したことを認識すると、庇状部材が収納動作する。
したがって、例えば開閉体が半分以上閉鎖されている状態や全閉されている状態において、庇状部材が展開されたままの状態にあるようなことを防ぐことができる。
【0024】
更に、第六の発明によれば、開閉体が全閉位置にあることを認識すると、庇状部材が収納動作する。
したがって、開閉体が全閉されている状態において、庇状部材が展開されたままの状態にあるようなことを防ぐことができる。
【0025】
更に、第七の発明によれば、開閉体を閉鎖させる操作又は動作に伴う所定事象の発生の後に、開閉体の閉鎖位置を認識し、その閉鎖位置に応じて、電動オーニング装置が所定動作する。
すなわち、開閉体が閉鎖操作又は閉鎖動作によって所定の閉鎖位置に達した場合に、電動オーニング装置が所定動作することになる。
したがって、例えば、開閉体が開放動作により所定の閉鎖位置に達したのに応じて、電動オーニング装置が所定動作するようなことを排除したり等、電動オーニング装置を所定動作させるための条件を適宜に限定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態による一例は、住宅やビル、倉庫、工場、車両の荷台等の構築・構造物における開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりする開閉装置Aと、該開閉装置Aの上方に配設される電動オーニング装置Bとを制御するための制御システムとして説明する。
【0027】
開閉装置Aは、ガイドレール3,3間により開閉方向へ案内される開閉体1を、収納部2内の巻取体(図示せず)によって巻き取ったり繰り出したりする所謂シャッター装置である。
前記収納部2内には、前記巻取体の回転駆動源となる電動モーター10、該電動モーター10を制御する制御部30等を備える。
また、前記収納部2外には、前記制御部30に対し制御指令としての接点信号を送信する開閉装置用操作ボックス20が電気的に接続されている。
そして、この開閉装置Aは、前記電動モーター10、及び、制御部30、開閉装置用操作ボックス20等により、図2に示す開閉装置制御回路A1を構成している。
【0028】
また、電動オーニング装置Bは、図示しない可動アームに支持された庇状部材4を、収納部2’内の巻取体(図示せず)によって巻き取ったり繰り出したりすることで、収納したり展開したりするように構成してある。
前記収納部2’内には、前記巻取体の回転駆動源となる電動モーター10、該電動モーター10を制御する制御部30’等を備える。
また、前記収納部2’外には、前記制御部30’に対し制御指令としての接点信号を送信するオーニング用操作ボックス20’が設けられている。
そして、この電動オーニング装置Bは、前記電動モーター10’、及び、制御部30’、オーニング用操作ボックス20’等により、図3に示すオーニング制御回路B1を構成している。
【0029】
なお、開閉装置用操作ボックス20とオーニング用操作ボックス20’の位置関係は任意であるが、本実施の形態の好ましい一例によれば、開閉装置Aと電動オーニング装置Bとの双方を略同じ場所で操作できるように、これら開閉装置用操作ボックス20とオーニング用操作ボックス20’とを、近接または接触させて具備するようにしている。
これら開閉装置用操作ボックス20とオーニング用操作ボックス20’は、図示例のように各々別体であってもよいし、一体ボックス状に構成されていてもよい。
【0030】
次に、開閉装置制御回路A1およびオーニング制御回路B1について、図2及び図3に基づき詳細に説明する。なお、これら開閉装置制御回路A1とオーニング制御回路B1は、大まかには共通する回路構成が多いため、略同様に機能する構成部分については、同一の符号を付けることで重複する詳細説明を省略する。
【0031】
先ず、開閉装置制御回路A1とオーニング制御回路B1との共通部分について説明する。
電動モーター10は、所謂三相誘導電動機であり、正逆方向へ回転制御される。
この電動モーター10には、単相交流電源40の電力を、コンデンサー43により、三相交流に変換した電力が供給される。
【0032】
この電動モーター10の電源側の回路41は、リレー31のa接点及びリレー32のa接点の開閉により、電動モーター10を通電状態にしたり非通電状態にしたりする回路である。
また、回路42は、電動モーター10に供給される電力の位相を入れ換えることで電動モーター10を正転させたり逆転させたりする回路である。
【0033】
ブレーキ装置50は、電磁駆動するブレーキ部材を、電動モーター10の出力軸や該出力軸と一体的な部材等に摺接させ、電動モーター10の回転を制動する装置である。
このブレーキ装置50は、回路44により通電されている間だけ、ブレーキが解除されるように構成してある。
このブレーキ装置50の電源側に図示された符号51は、ブレーキ装置50の作動回数をカウントするカウンターである。
また、ブレーキ装置50電源側の回路44は、ブレーキ装置50への通電を、リレー31のa接点またはリレー32のa接点により開閉する回路である。
【0034】
リレー31は、開閉装置Aの開閉体1を開放動作させる方向へ電動モーター10を回転させるための開放用リレーである。
なお、このリレー31は、図3に示すオーニング制御回路B1では、電動オーニング装置Bの庇状部材4を展開動作させる方向へ電動モーター10を回転させる展開用リレーとして機能する。
【0035】
リレー32は、開閉装置Aの開閉体1を閉鎖動作させる方向へ電動モーター10を回転させるための閉鎖用リレーである。
なお、このリレー32は、図3に示すオーニング制御回路B1では、それぞれ電動オーニング装置Bの庇状部材4を収納動作させる方向へ電動モーター10を回転させる収納用リレーとして機能する。
【0036】
図中符号33は、電動モーター10の回転量をカウントすることで、開閉装置Aの巻取体が開閉体1を巻き取り切った状態(換言すれば開閉体1の全開状態)を感知するリミットスイッチである。
このリミットスイッチ33は、オーニング制御回路B1によれば、電動オーニング装置Bの巻取体が庇状部材4を繰り出し切った状態(換言すれば庇状部材4の全展開状態)を感知するように機能する。
【0037】
図中符号34は、同様に、電動モーター10の回転量をカウントすることで、開閉体1の全閉状態、または庇状部材4の全収納状態を感知するリミットスイッチである。
【0038】
また、図中符号35は、上記開放検知部33が万が一故障した場合に、開閉体1または庇状部材4を直接的に感知するリミットスイッチの接点であり、このリミットスイッチは省くことも可能である。
図中符号36は、電動モーター10が異常温度上昇した場合等に機能するモータプロテクターであり、電動モーター10に内蔵されている。
【0039】
リレー31の電源側に直列的に接続されたb接点32bと、リレー32の電源側に直列的に接続されたb接点31bは、双方のリレー31,32が同時に励磁するのを防ぐように機能している。
【0040】
また、リレー31の電源側に直列的に接続されたa接点31aは、リレー31が励磁した際に、その励磁状態を自己保持するように機能する。
同様に、リレー32の電源側に直列的に接続されたa接点32aは、リレー32が励磁した際に、その励磁状態を自己保持するように機能する。
なお、図面上、リレー31のコイルと接点にはそれぞれOMを書き添えて図示し、リレー32のコイルと接点にはそれぞれCMを書き添えて図示している。
【0041】
次に、開閉装置制御回路A1における回路構成の特徴について詳述する。
図中符号20により示す一点鎖線の範囲内は、開閉装置用操作ボックス20内の電気回路を示している。
【0042】
開放スイッチ22は、一つの自動復帰a接点を有する押ボタンスイッチであり、その自動復帰a接点を、上記b接点32bの電源側に直列的であって、且つ上記a接点31aに対し並列的に接続している。
【0043】
閉鎖スイッチ23は、二つの自動復帰a接点を連動させるようにした押ボタンスイッチであり、その一方の自動復帰a接点23xを、上記b接点31bの電源側に直列的であって、且つ上記a接点32aに対し並列的になるように接続されている。
そして、この閉鎖スイッチ23の他方の自動復帰a接点23yは、外部出力端子P5,P6を介して、後述するオーニング制御回路B1に電気配線される。
【0044】
キースイッチ21は、残留a接点を有するスイッチであり、差し込まれるキーにより正方向(図1によれば時計方向)へ回転操作されることで、接点を閉じ、逆方向(図1によれば反時計方向)へ回転操作されることで、接点を開にする
このキースイッチ21の残留a接点は、開放スイッチ22の自動復帰a接点と、閉鎖スイッチ23の自動復帰a接点23xとの双方に対し、その電源側に直列的に接続されている。
【0045】
また、開閉装置停止スイッチ24は、二つの自動復帰b接点を連動させるようにした押ボタンスイッチであり、その一方の自動復帰b接点24xを、上記残留a接点21、上記a接点31a、および上記a接点32aの電源側に対し、直列的に接続している。
そして、この開閉装置停止スイッチ24の他方の自動復帰b接点24yは、外部出力端子P7,P8を介して、後述するオーニング制御回路B1に電気配線される。
【0046】
次に、オーニング制御回路B1における回路構成の特徴について詳述する。
図3に示すように、リレー32のb接点31bの電源側には、開閉装置制御回路A1における開閉装置停止スイッチ24の上記他方の自動復帰b接点24yが直列的に接続される。
そして、この開閉装置停止スイッチ24の上記他方の自動復帰b接点24yの更に電源側には、リレー32のa接点32aが接続され、該a接点32aに対し並列的に、収納スイッチ25の自動復帰a接点と、開閉装置制御回路A1における閉鎖スイッチ23の他方の上記自動復帰a接点23yとが、それぞれ接続される。
【0047】
収納スイッチ25は、電動オーニング装置Bを収納動作させるために操作される自動復帰a接点の押ボタンスイッチである。
この収納スイッチ25は、閉鎖スイッチ23の他方の自動復帰a接点23yと後述する展開スイッチ26との各々に対し、並列的に接続されている。
【0048】
展開スイッチ26は、電動オーニング装置Bを展開動作させるために操作される自動復帰a接点の押ボタンスイッチである。
【0049】
そして、上記三つのスイッチ23,25,26の接点の電源側には、直列的にオーニング停止スイッチ27が接続されている。このオーニング停止スイッチ27は、自動復帰b接点の押ボタンスイッチである。
【0050】
次に、上記開閉装置制御回路A1およびオーニング制御回路B1による制御動作の特徴を、フローチャートに沿って詳細に説明する。
先ず、図4のフローチャートに示すように、開閉装置制御回路A1は、開閉装置A側の開閉装置停止スイッチ24が押されたか否かを判断し(ステップ1a)、開閉装置停止スイッチ24が押された場合には次のステップ2aへ処理を移行し、そうでなければステップ1bへ処理を移行する。
【0051】
そして、開閉装置制御回路A1は、オーニング収納停止指令を出力し(ステップ2a)、それと略同時に、開閉装置Aの開閉体1の動作を停止する(ステップ3a)。そして、処理を上記ステップ1aへ戻す。
【0052】
上記ステップ1a〜3aについて、図2の開閉装置制御回路A1上で説明すれば、開閉装置停止スイッチ24が押されると、該開閉装置停止スイッチ24の他方の自動復帰b接点24yが一時的に開放され、その接点信号が、外部出力端子P7,P8から出力される。それと略同時に、開閉装置停止スイッチ24の一方の自動復帰b接点24xが一時的に開放されることで、リレー31及びリレー32が非励磁となるため、電動モーター10の回転が停止して開閉体1の動作も停止する。
なお、開閉装置停止スイッチ24による操作の前に電動モーター10が既に停止していた場合には、その状態は変化しない。
【0053】
また、図4におけるステップ1bでは、開放スイッチ22が押されたか否かが判断され、押された場合には、次のステップ2bへ処理を進めて開閉装置Aの開閉体1を開放動作し、そうでない場合には、ステップ1cへ処理を移行する。
図2の開閉装置制御回路A1上で説明すれば、開放スイッチ22の自動復帰a接点が一時的に閉じられると、リレー31が励磁するとともにそのb接点32bにより自己保持され、電動モーター10が開閉体1を開放させる方向へ回転する。
【0054】
また、ステップ1cでは、閉鎖スイッチ23が押された場合にはオーニング収納動作指令を出力し(ステップ2c)、それと略同時に開閉装置Aの開閉体1を閉鎖動作する(ステップ3c)。また、閉鎖スイッチ23が押されなかった場合には、処理を上記ステップ1aへ戻す。
図2の開閉装置制御回路A1上で説明すれば、閉鎖スイッチ23が押されると、該閉鎖スイッチ23の他方の自動復帰a接点23yが一時的に開放され、その接点信号が外部出力端子P5,P6から出力される。そして、それと略同時に、一方の自動復帰a接点23xが閉じられるため、リレー32が励磁するとともにそのb接点31bにより自己保持され、電動モーター10が開閉体1を閉鎖させる方向へ回転する。
【0055】
一方、図5に示すように、オーニング制御回路B1は、オーニング停止スイッチ27が押されたか否かを判断し(ステップ11a)、押された場合にはオーニングの全ての動作を停止し(ステップ11b)、そうでない場合には、ステップ11bへ処理を移行する。
図3のオーニング制御回路B1によれば、オーニング停止スイッチ27の自動復帰b接点が開放されると、リレー31及びリレー32が非励磁にされ、電動モーター10の回転が停止する。なお、電動モーター10が既に停止している場合には、その状態に変化はない。
【0056】
また、図5のステップ11bでは、オーニング収納停止指令があった場合には、ステップ12bへ処理を進め、そうでなければステップ11cへ処理を移行する。
ステップ12bでは、オーニング収納動作中から否かが判断され、収納動作中であればステップ13bへ処理を進め、そうでなければ、ステップ13bをバイパスしてステップ11aへ処理を戻す。
【0057】
すなわち、図3に示すオーニング制御回路B1において、端子P1,P4間に、オーニング収納停止指令として、開閉装置停止スイッチ24における自動復帰b接点24yの開接点信号が入力されると、リレー32が非励磁状態となるため、電動モーター10は、庇状部材4を収納動作させる方向への回転を停止する。
【0058】
また、図5のステップ11cでは、収納スイッチ25が押されたか否かを判断し、押された場合には、次のステップ12cで庇状部材4を収納動作させ、そうでない場合には、ステップ11dへ処理を移行する。
図3に示すオーニング制御回路B1により説明すれば、収納スイッチ25の自動復帰a接点が閉じられると、リレー32が励磁するとともにそのb接点31bにより自己保持され、電動モーター10が庇状部材4を収納動作させる方向へ回転する。
【0059】
また、図5のステップ11dでは、オーニング収納動作指令があったか否かが判断され、オーニング収納動作指令があった場合には、上記ステップ12cへ処理を移行し、そうでなければステップ11eへ処理を移行する。
すなわち、図3のオーニング制御回路B1によれば、開閉装置A側の閉鎖スイッチ23の操作により、該閉鎖スイッチ23の自動復帰a接点23yが閉じられると、その閉接点信号が、オーニング制御回路B1の端子P4,P5間に一時的に入力され、リレー32が励磁されるとともに自己保持され、電動モーター10が庇状部材4を収納動作させる方向へ回転する。
【0060】
また、図5のステップ11eでは、展開スイッチ26が押されたか否かが判断され、押された場合には、処理を次のステップ12eへ移行して庇状部材4を展開動作させ、そうでなければ上記ステップ11aへ処理を戻す。
図3のオーニング制御回路B1によれば、展開スイッチ26の自動復帰a接点が閉じられると、リレー31が励磁するとともに自己保持され、電動モーター10が庇状部材4を展開動作させる方向へ回転する。
【0061】
すなわち、開閉装置用操作ボックス20とオーニング用操作ボックス20’に対し、操作が行われると、開閉装置Aと電動オーニング装置Bの各々が、図6の表に示すように動作することになる。
【0062】
なお、図5に示すフローチャートは、開閉装置制御回路A1の部分的な変更により、以下に示すフローチャートとすることが可能である。
【0063】
図7に示すフローチャートは、図5のフローチャートにおいて、ステップ11d以下の処理を変更したものである。
このフローチャートによれば、ステップ11dにおいて、オーニング収納動作指令があったと判断された場合には、次のステップ12dにて収納遅延タイマーT1を0秒にリセットするとともにスタートする。そうでない場合には、上述したステップ11eへ処理を移行する。
そして、次のステップ13dでは、収納遅延タイマーT1のカウントが所定時間を超えたか否かを判断し、超えた場合には上述したステップ12cへ処理を移行し、そうでなければ収納遅延タイマーT1のカウントが所定時間を超えるまで待つ。
【0064】
オーニング制御回路B1上の変更としては、オーニング収納動作指令により、作動開始する収納遅延タイマー(具体的にはタイマーリレー)を備え、該タイマーリレーの接点によりリレー32を励磁する回路とすればよい。
なお、フローチャート上の表現を省略したが、上記収納遅延タイマーT1のカウント中であっても、オーニング停止スイッチ27による停止操作が随時可能となるように、オーニング制御回路を構成してある。
【0065】
而して、図7に示すフローチャートの構成によれば、オーニング収納動作指令があった場合に、直ちに庇状部材4が収納動作してしまうようなことを防ぐことができる。
すなわち、例えば、操作者が開閉装置用操作ボックス20の閉鎖スイッチ23を誤って操作してしまった場合等でも、庇状部材4が収納動作する前に、オーニング停止スイッチ27によりオーニング収納停止指令を解除することが可能である。
また、前記誤操作の際に、展開スイッチ26によりオーニング収納停止指令を解除する構成とすることも可能である。
【0066】
また、図8に示すフローチャートは、図5のフローチャートにおいて、ステップ11d以下の処理を変更したものである。
このフローチャートによれば、ステップ11dにおいて、オーニング収納動作指令があったと判断された場合には、次のステップ14dへ処理を進め、そうでない場合には、上述したステップ11eへ処理を移行する。
【0067】
ステップ14dでは、開閉体1が閉鎖動作した距離が所定値を超えた場合に、上述したステップ12cへ処理を移行し、そうでない場合には、前記距離が所定値を超えるまで、該ステップ14dによる処理を繰り返す。
【0068】
電開閉装置A及び電動オーニング装置Bの構成としては、開閉体1の閉鎖動作距離を、開閉装置Aにおける電動モーター10の回転量としてカウントするエンコーダ装置や、該エンコーダ装置から出力されるパルス信号をカウントするカウント回路、該カウント回路によるカウントが所定値を超えた場合に作動するリレー等を備え、該リレーの接点によりオーニング収納用のリレー32を励磁させるようにすればよい。
なお、フローチャート上の表現を省略したが、開閉体1の閉鎖距離が所定距離を超える前であっても、オーニング停止スイッチ27による停止操作が随時可能となるように、オーニング制御回路を構成してある。
【0069】
また、前記エンコーダ装置は、電動モーター10の回転量をカウントする機械式のカウンターや、電動モーター10の動作時間をカウントするタイマー等に置換することも可能である。
また、上記ステップ14dによる判断は、開閉体1が全開位置から所定距離連続的に閉鎖動作した場合の判断とするのが好ましいが、開閉体1が全開位置から断続的に閉鎖動作した場合の判断としたり、開閉体1が途中位置から連続的又は断続的に閉鎖動作した場合の判断としたり等とすることも可能である。
【0070】
而して図8に示すフローチャートによれば、オーニング収納動作指令があった場合に、直ちに庇状部材4が収納動作してしまうようなことを防ぐことができる。
すなわち、例えば、操作者が開閉装置用操作ボックス20の閉鎖スイッチ23を誤って操作してしまった場合等でも、庇状部材4が収納動作する前に、オーニング停止スイッチ27によりオーニング収納停止指令を解除することが可能である。
また、前記誤操作の際に、展開スイッチ26によりオーニング収納停止指令を解除する構成とすることも可能である。
【0071】
また、図9に示すフローチャートは、図5のフローチャートにおいて、ステップ11d以下の処理を変更したものである。
このフローチャートによれば、ステップ11dにおいて、オーニング収納動作指令があったと判断された場合には、次のステップ15dへ処理を進め、そうでない場合には、上述したステップ11eへ処理を移行する。
【0072】
ステップ15dでは、開閉体1が所定位置よりも閉鎖方向側に位置するか否かが判断され、閉鎖方向側に位置する場合には上述したステップ12cへ処理を移行し、そうでない場合には、開閉体1が所定位置を超えるまで、該ステップ15dによる処理を繰り返す。
【0073】
電開閉装置A及び電動オーニング装置Bの構成としては、開閉体1が所定位置よりも閉鎖方向側にあることを感知する感知部や、該感知部の感知信号に応じて作動するリレー等を備え、該リレーの接点によりオーニング収納用のリレー32を励磁させるようにすればよい。
【0074】
前記感知部は、開閉体1を開閉方向へ案内するガイドレールに具備された接触式又は非接触式のセンサー(例えば、リミットスイッチや、近接スイッチ、光電センサー等)や、電動モーター10の回転量により開閉体1の位置を検出する構成(例えば、エンコーダ装置や、カウンター装置)、電動モーター10の動作時間により開閉体1の位置を推定するタイマー装置等とすることが可能である。
なお、フローチャート上の表現を省略したが、開閉体1が所定位置よりも閉鎖方向側に位置しない場合でも、オーニング停止スイッチ27による停止操作が随時可能となるように、オーニング制御回路を構成してある。
【0075】
また、上記ステップ15dによる判断は、全開位置の開閉体1が閉鎖動作して上記所定位置よりも閉鎖方向側へ移動した場合の判断とするのが好ましいが、途中位置の開閉体1が閉鎖動作して上記所定位置よりも閉鎖方向側へ移動した場合の判断としたり、開放動作中の開閉体1が上記所定位置よりも閉鎖方向側にある場合を含む判断としたり等とすることも可能である。
また、上記ステップ15dによる判断は、開閉体1が所定位置となったか否かの判断とすることも可能である。
また、上記ステップ15dにおける所定位置には、開閉体1の全閉位置も含む。
【0076】
而して、図9に示すフローチャートによれば、オーニング収納動作指令があった場合に、直ちに庇状部材4が収納動作してしまうようなことを防ぐことができる。
また、開閉体1が所定位置よりも閉鎖方向側に位置して停止または動作している状況で、庇状部材4が展開されたままの状態に維持されているようなことを防ぐことができる。
【0077】
また、図10に示すフローチャートは、図5のフローチャートにおいて、ステップ11d以下の処理を変更したものである。
このフローチャートによれば、ステップ11dにおいて、オーニング収納動作指令があったと判断された場合には、次のステップ16dへ処理を進め、そうでない場合には、上述したステップ11eへ処理を移行する。
【0078】
ステップ16dでは、開閉体1が略全閉されたことを示す全閉位置信号があるか否かが判断され、全閉位置信号がある場合には上述したステップ12cへ処理を移行し、そうでない場合には、開閉体1が所定位置を超えるまで、該ステップ16dによる処理を繰り返す。
【0079】
開閉装置A及び電動オーニング装置Bの構成としては、開閉体1が全閉状態となった際に全閉位置信号を発する全閉感知部や、該全閉感知部の感知信号に応じて作動するリレー等を備え、該リレーの接点によりオーニング収納用のリレー32を励磁させるようにすればよい。
前記全閉感知部は、開閉体1が非全閉位置から全閉位置に移動したことを感知する構成とするのが好ましいが、単に開閉体1が全閉位置にあることを感知する構成とすることも可能である。
この全閉感知部の具体例としては、開閉体1の閉鎖方向端部に設けられ、該閉鎖方向端部が全閉時に床面や地面、枠部材等の当接対象部位に当接したことを感知する接触式又は非接触式のセンサー、開閉体1が前記当接対象部位に当接したことを電動モーター10の負荷により感知するようにした構成、電動モーター10の回転量から開閉体1の全閉位置を検出するようにした構成(例えば、エンコーダ装置や、カウンター装置を用いた構成)、電動モーター10の動作時間により開閉体1が全閉したことを推定するタイマー装置等とすることが可能である。
なお、フローチャート上の表現を省略したが、開閉体1が全閉状態になる前であっても、オーニング停止スイッチ27による停止操作が随時可能となるように、オーニング制御回路を構成してある。
【0080】
而して、図10に示すフローチャートによれば、開閉体1が全閉されている状態において、庇状部材4が展開されたままの状態にあるようなことを防ぐことができる。
【0081】
なお、上記開閉体1の全閉状態とは、該開閉体1の閉鎖方向端部が上記当接対象部位に接触した状態であればよい。
したがって、例えば、開閉体1の閉鎖方向端部が当接対象部位に接触したままの状態で、該開閉体1の開放方向側部分が開放方向へ若干動作されることで、該開閉体1に窓部が形成されるようにした構成においても、該開閉体1の閉鎖方向端部が上記当接対象部位に当接していれば、前記窓部の開閉状態に拘らずに、庇状部材4を収納動作させればよい。
また、前記窓部を備えた態様について、他例としては、開閉体1の閉鎖方向端部が上記当接対象部位に当接して前記窓部を全閉していない場合(開放又は半開放の状態等)には、雨などが入り込まないように庇状部材4を展開している際にはその状態を維持し、前記窓部を閉鎖した際に、庇状部材4を収納動作させる態様としてもよい。
【0082】
また、上記実施の形態では、特に好ましい態様として、電動で開閉体1を開閉させる開閉装置Aを示しているが、手動で開閉体1を開閉させる開閉装置に置換することも可能である。
このような態様の場合には、開閉体1が所定距離または所定時間閉鎖動作したことを感知する装置や、開閉体1が所定位置よりも閉鎖方向側にあることを感知する装置、開閉体1が全閉状態にあることを感知する装置等を、別途に設け、該装置からの感知信号に応じて、庇状部材4を収納動作させる構成とすればよい。
【0083】
また、上記実施の形態によれば、開閉装置制御回路A1及びオーニング制御回路B1として図示したようなリレー回路を用いたが、開閉装置制御回路A1とオーニング制御回路B1の何れか一方又は双方を、シーケンサーや、マイコン、その他の電子回路とすることも可能である。
【0084】
また、上記実施の形態によれば、開閉装置用操作ボックス20及びオーニング用操作ボックス20’から有線送信された信号により開閉装置A及び電動オーニング装置Bを制御する構成としたが、他例としては、リモコンや、携帯端末、ICタグ等から無線送信される信号により開閉装置A及び/又は電動オーニング装置Bを操作する構成とすることも可能である。
【0085】
また、上記開閉装置制御回路A1によれば、閉鎖スイッチ23として連動する二つの自動復帰a接点を備え、その一方の自動復帰a接点23yの信号をオーニング収納動作指令としたが、他例としては開閉体1を閉鎖動作させるためのリレー32のa接点信号をオーニング収納動作指令とすることも可能である。
また、上記開閉装置制御回路A1によれば、開閉装置停止スイッチ24として連動する二つの自動復帰b接点を備え、その一方の自動復帰b接点24yの信号をオーニング収納停止指令としたが、他例としては、開閉体1を閉鎖動作させるためのリレー32のb接点信号をオーニング収納停止指令とすることも可能である。
これらの構成の場合、リレー32の接点は自動復帰接点でないため、例えば、タイマーリレー等を用いて、接点が所定時間経過後に自動復帰する構成等とすればよい。
そして、これらの構成によれば、開閉装置用操作ボックス20と開閉装置Aとの間や、オーニング用操作ボックス20’と電動オーニング装置Bとの間に、前記オーニング収納動作指令や前記オーニング収納停止指令を送信するための長目の電線を必要とせず、図1に二点鎖線で示すように、開閉装置Aの制御部30と電動オーニング装置Bの制御部30’間に、比較的短い電線pを渡せばよいことになる。
【0086】
また、上記実施の形態に追加する好ましい構成として、上記開閉体1の閉鎖動作と、上記庇状部材4の収納動作が完了したら、その動作完了信号を発信するようにしてもよい。この構成の場合、開閉体1の動作完了信号と、庇状部材4の動作完了信号とを、それぞれ別々の信号として発信してもよいし、双方の動作が完了した時点で単一の信号を発信するようにしてもよい。
また、前記動作完了信号は、例えば、開閉装置用操作ボックス20側やオーニング用操作ボックス20’側において、LED等の発光体の発光や信号音等により使用者等に認識させるようにすればよい。
【0087】
また、上記実施の形態に追加する好ましい構成として、開閉装置Aによる開閉体1の閉鎖動作中に、開閉体1よりも閉鎖方向側にある障害物を感知する手段等を備えた場合には、その障害物感知手段等により操作又は動作の中断があっても、収納動作等の電動オーニング装置Bが動作が行われている場合には、その電動オーニング装置Bの動作を継続するのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係わる開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムの一例を示す模式図である。
【図2】同制御システムにおける開閉装置制御回路図である。
【図3】同制御システムにおけるオーニング制御回路図である。
【図4】開閉装置における特徴部分の動作を示すフローチャートの一例である。
【図5】電動オーニング装置における特徴部分の動作を示すフローチャートの一例である。
【図6】開閉装置用操作ボックスおよびオーニング用操作ボックスに対する操作と、開閉装置および電動オーニング装置の動作との関係を示す表である。
【図7】電動オーニング装置における特徴部分の動作を示すフローチャートの他例である。
【図8】電動オーニング装置における特徴部分の動作を示すフローチャートの他例である。
【図9】電動オーニング装置における特徴部分の動作を示すフローチャートの他例である。
【図10】電動オーニング装置における特徴部分の動作を示すフローチャートの他例である。
【符号の説明】
【0089】
A:開閉装置
A1:開閉装置制御回路
B:電動オーニング装置
B1:オーニング制御回路
1:開閉体
4:庇状部材
20:開閉装置用操作ボックス
20’:オーニング用操作ボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動又は電動で開閉体を開閉動作させる開閉装置と、前記開閉体よりも上方側に設けられて庇状部材を展開したり収納したりする電動オーニング装置とを制御するようにした開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムにおいて、
前記開閉装置の操作又は動作に伴う所定事象の発生に応じて、前記電動オーニング装置を所定動作させるようにしたことを特徴とする開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム。
【請求項2】
上記開閉装置の操作又は動作が、上記開閉体を閉鎖するための操作又は動作であり、上記電動オーニング装置の上記所定動作は、上記庇状部材を収納する動作であることを特徴とする請求項1記載の開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム。
【請求項3】
上記所定事象が発生してから所定時間後、又は上記所定事象の発生により上記開閉体が所定距離動作後に、上記電動オーニング装置を上記所定動作させるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム。
【請求項4】
手動又は電動で開閉体を開閉動作させる開閉装置と、前記開閉体よりも上方側に設けられて庇状部材を展開したり収納したりする電動オーニング装置とを制御するようにした開閉装置及び電動オーニング装置用制御システムにおいて、
前記開閉体の開閉位置に応じて、前記電動オーニング装置を所定動作させるようにしたことを特徴とする開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム。
【請求項5】
上記開閉体が所定位置よりも閉鎖方向側に位置する場合に、上記庇状部材を収納動作させるようにしたことを特徴とする請求項4記載の開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム。
【請求項6】
上記開閉体が全閉位置に位置する場合に、上記庇状部材を収納動作させるようにしたことを特徴とする請求項4記載の開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム。
【請求項7】
上記開閉体を閉鎖させる操作又は動作に伴う所定事象の発生の後に、上記開閉体の閉鎖位置に応じて、上記電動オーニング装置を所定動作させるようにしたことを特徴とする請求項4乃至6何れか1項記載の開閉装置及び電動オーニング装置用制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−297864(P2007−297864A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128240(P2006−128240)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)
【Fターム(参考)】