説明

陽イオン性コンディショニング剤

本発明は、陽イオン性基および/または陽イオン生成性基を有し、分子量Mが10000〜500万である少なくとも1種のポリマーa)、さらにはポリマーa)の存在下で調製された少なくとも1種のポリマーb)を含んでなる組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陽イオン性基および/または陽イオン生成性基を有し、分子量Mが10000〜500万の範囲内にある少なくとも1種のポリマーa)、および、ポリマーa)の存在下で調製された少なくとも1種のポリマーb)を含んでなる組成物に関する。
【0002】
さらに、本発明は、ポリマーa)およびポリマーb)(ここで、b)は、a)の存在下で調製されている)を含んでなる、スキン用およびヘア用化粧品組成物、特にシャンプーならびに他のヘアケア用組成物に関する。つまり、本発明は、ヘアをクレンジングするためおよび/またはヘアをケアするための組成物に関するものである。特に、シャンプー以外にも、本発明は、プレトリートメント組成物、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアバーム、リーブオンヘアトリートメント、リンスオフヘアトリートメント、ヘアトニック、ポマード、スタイリングクリーム、スタイリングローション、スタイリングジェル、エンドフルイド、ホットオイルトリートメントおよびフォームトリートメントからなる群から選択されるさらなるヘアケア組成物にも関する。
【背景技術】
【0003】
ヘアケア組成物は、主に、ドライ時およびウェット時の櫛通りを良くする働き、触ったときの感じを良くする働き、髪の輝きと外観を良くする働きをし、さらには髪に帯電防止特性を付与する働きもする。
【0004】
シャンプーは、よく泡立って髪をよく洗浄するもの、マイルドであって且つ適合性のあるもの、さらには取り扱いが実用的であり且つ感じがよいものでなければならない。シャンプーは、又、髪のケアに貢献するものあるいは髪および頭皮の問題の解消に貢献するものでなければならない。自明となっているこれらの追加的な効果およびクレンジング効果が、現代シャンプーの特徴である。
【0005】
シャンプーのクレンジングパワーと泡立ち性、皮膚との適合性、濃縮されることについての能力さらには個々の原料成分の加水分解安定性はそのpHによって大きく左右されるものである。シャンプー中に用いられている原料成分はこれらの特性を中性および弱酸性のpH領域(pH5〜7)で最適に発現するものでなければならないが、このpH領域の外でも性能の有意な喪失を呈するものであってはならない。選択されたシャンプーの原料成分は、例えば、効果の低下や分離が起こらないように、化学的に安定であり、また他のすべての製剤構成成分とも適合性があるものでなければならない。
【0006】
シャンプーは、強すぎない脱脂効果、および同時に存在する妥当なマイルドさと対になった妥当なクレンジングパワーを有していることが期待されている。このクレンジングパワーおよび他の望まれている界面活性特性が軟水中および硬水中のいずれにおいてもあることが重要である。シャンプーは、皮膚および粘膜によって十分許容されるものでなければならず、したがって、慣用されている使用条件下では侵襲効果があるものであってはならない。良好なクレンジング性能は、泡がかなり形成されることと結び付けられなければならないということはない。にもかかわらず、消費者には、洗浄時のシャンプーの泡の量と質は、シャンプーによって満たされなければならない重要な判断基準となっている。
【0007】
クレンジング効果以外にも、シャンプーには、シャンプー中にコンディショナーを含有させることによって確保されるコンディショニング効果がある。コンディショナーとは、髪にくっ付き、濯ぎ工程の後でも髪に残る助剤のことである。コンディショナーは、櫛通りの改善、髪を触ったときの感じと髪の輝きの改善をもたらす。しかしながら、一部の髪タイプ(細い髪)のケース、または、過用量のケースでは、コンディショナーは、望まれていない、髪が重みで下がる現象ももたらし得る。製剤の観点からは、これは、コンディショナーを用いる場合は、コンディショニング機能と髪が重みで下がることとの間には良好なバランスを確保することが常に必要であることを意味している。さらに、コンディショナーを用いる場合、その製品を通常通り適用することが、髪上にあるコンディショナーの量が増え続けるということ(ビルドアップ効果)をもたらさないことも確保されなければならない。複雑な特性プロファイルをもった製品を提供することは、多くの場合、困難を伴う。そのような複雑な特性プロファイルは、多くの場合、1つの調製物中に数多くの原料成分を用いることを必要とし、これは、言い換えると、消費者の側にとっては、そのような原料成分の1つまたは複数に対して不適合のリスクがあることを意味している。
【0008】
シャンプーのコンディショナーは、主に、シリコーンおよび陽イオン性ポリマーである。
【0009】
シリコーンは、その多くは水不溶性であって、そのシャンプー製剤は、分散剤によって安定化されなければならないという欠点がある。そのような添加剤は、多くの場合、望ましくないものである。加えて、シリコーンには相当なるビルドアップ効果を呈するものもあり、繰り返し用いた後には、髪が、不快なほど重みで下がっていると感じるものである。
【0010】
コンディショナーとしてシャンプー中に用いられている、例えば、陽イオン性セルロース誘導体のような陽イオン性ポリマーの多くは、シャンプー製剤中の陰イオン性界面活性剤と界面活性剤−ポリマー複合体を形成する。このような複合体は、ポリマーの電荷密度が高い場合は、水不溶性である。この理由から、複合体が製剤中で可溶性であるように、低電荷密度の陽イオン性ポリマーが、通常、用いられる。
【0011】
しかしながら、高電荷密度をもつ陽イオン性ポリマーは、髪に対してより大きな親和性を有しており、この理由から、シャンプー中には高度に荷電したポリマーを用いるのが望ましいのである。しかしながら、製剤中の界面活性剤−ポリマー複合体は、その結果、不溶性にもなる。製剤は、分散助剤を添加することによって安定化されなければならない。
【0012】
WO94/06403(特許文献1)には、シャンプー製剤中に、特に、高電荷密度を有するN−ビニルピロリドンと3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩のコポリマーをさらなる水不溶性のコンディショナーとの組み合わせで用いることが記載されている。つまり、製剤を安定化させるのに分散剤が用いられている。
【0013】
WO94/06409(特許文献2)およびUS5580494(特許文献3)には、デタージェントとしてのアルファ−オレフィンスルホナートと、コンディショナーとしての高電荷密度を有する陽イオン性ポリマー(例えばN−ビニルピロリドンと3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー)をベースとするシャンプー組成物が記載されている。ここでも製剤を安定化させるためには分散助剤が加えられなければならない。
【0014】
EP−A246580(特許文献4)には、ビニルイミダゾールと各種の他のモノマーとの四級化されたコポリマーがヘアコンディショナーとして用いられていることが記載されている。そこに記載されているポリマーには、陰イオン性界面活性剤の存在下における四級化されたビニルイミダゾールモノマーの割合が低いケースでは、その効果が低く、さらには四級化されたビニルイミダゾールの割合が高いケースでは、安定なディスパージョンが形成されないという欠点がある。
【0015】
EP−A911018(特許文献5)には、
(a)60〜99mol%、好ましくは65〜95mol%、特に好ましくは、70〜90mol%の、置換されていてもよい1−ビニルイミダゾールまたは四級化された1−ビニルイミダゾール、
(b)1〜40mol%、好ましくは5〜35mol%(特に好ましくは10〜30mol%)の、重合性二重結合を含む酸、またはその塩
さらには
(c)0〜30mol%、好ましくは0〜20mol%、特に好ましくは0〜10mol%の、さらなるフリーラジカル共重合性モノマー
をフリーラジカル開始共重合させ、続いて、四級化されていない1−ビニルイミダゾールがモノマー(a)として用いられている場合はこのポリマーを四級化することによって得ることができる陽イオン性コポリマーの、ヘア用化粧品調製物中の活性原料成分としての、特にシャンプー中のコンディショナーとしての使用が記載されている。
【0016】
WO02/083073(特許文献6)には水可溶性のポリマー複合体が記載されており、ここでは、その重合において、安定な単一相の水性系が形成されるように、水可溶性のホストポリマーが最初に導入され、そのあと1または複数種の水可溶性のモノマーが重合される。請求項1に記載の組成物は記載されていない。
【0017】
先行技術から知られている組成物には、例えば、良好なウェット時の櫛通りのような満足のいくヘアケア特性がないし、さらには、例えば、良好な安定性のような満足のいく製剤関連の特性もない。
【0018】
先行技術からの数多くある陽イオン性ポリマーのケースにおいては、ポリマー対界面活性剤の、典型的な電荷を釣り合わせるための化学量論的量比では不適合性が生じる。これは、例えば、透明性の消失、すなわち、生じる組成物の濁化から明らかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】国際公開第94/06403号パンフレット
【特許文献2】国際公開第94/06409号パンフレット
【特許文献3】米国特許第5580494号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第246580号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第911018号明細書
【特許文献6】国際公開第02/083073号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は、ヘア、スキンおよびネイルに非常に良好なコンディショニング効果があり、同時に陰イオン性界面活性剤の存在下での長期安定性がある、シャンプーまたはスキンクレンジング組成物の形態にある水性組成物を提供することであった。
【0021】
つまり、良好なコンディショニング効果およびクレンジング効果には、処理した髪が望ましくない脂っぽい外観および/またはべとべとした外観をしているということが伴っていることなく、髪には、弾力性、心地よい触ったときの感じさらにはボリューム感のような、感覚的に感知できる良好な特性を付与すると同時に、長期安定性を有し、さらに、良好な泡立ち性能および泡品質も有する製剤の形態にあるシャンプーならびにヘアケア組成物に対しては今なおニーズがある。
【0022】
先行技術からの組成物のケースでは必要な構成成分の数が多いことが皮膚刺激、アレルギー反応さらには他の不適合性をもたらすことがあることから、目標とするところは、可能な限り数少ない原材料をベースにして上記した特性を有するシャンプーならびにヘアケア組成物を開発することであった。特には子供および乳幼児用シャンプーおよびヘアケア組成物の分野においても、異なる原料成分の数が可能な限り少ない組成物が求められている。
【0023】
本発明の目的は、陰イオン性界面活性剤を含有し且つ長期安定性を有していると同時にシリコーンを用いなくても優れたウェット時の櫛通りを呈するシャンプー製剤を、追加的な分散助剤なしに、生じる組成物を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0024】
これらの目的は、
a)陽イオン性基および/または陽イオン生成性基を有し、分子量Mが10000〜500万の範囲内にある少なくとも1種のポリマーa)
ならびに
b)
b1)一般式I
【化1】

【0025】
[ここで、R〜Rは、互いに独立して、水素、C〜C−アルキルまたはフェニルである]
で表される化合物を共重合された形で含む、ポリマーa)の存在下で調製されたポリマー、
および
b2)ポリマーa)および少なくとも1種の塩の存在下で調製され、少なくとも1種の陽イオン性モノマーおよび少なくとも1種の一般式Iで表される化合物を共重合された形で含んでいる陽イオン性ポリマー、
から選択される少なくとも1種のポリマーb)
を含んでなる組成物によって達成された。
【発明を実施するための形態】
【0026】
陽イオン性基および/または陽イオン生成性基を有するポリマーa)
陽イオン生成性基とは、当業者には知られている化学反応によって陽イオン荷電状態(すなわち陽イオン性基)に変換され得る、ポリマー中に共有結合された原子団と理解される。
【0027】
適しているポリマーa)は、少なくとも1個の陽イオン性基および/または陽イオン生成性基を有する少なくとも1種のオレフィン性不飽和、フリーラジカル重合性化合物を、1分子あたり、共重合された形で含む。
【0028】
好ましくは、この陽イオン生成性基および/または陽イオン性基は、窒素含有基(例えば、一級アミノ基、二級アミノ基および三級アミノ基)ならびに四級アンモニウム基である。好ましくは、窒素含有基は、三級アミノ基または四級アンモニウム基である。荷電陽イオン性基は、アミン窒素から、酸またはアルキル化剤によるプロトン化または四級化によって生成され得る。
【0029】
そのような酸またはアルキル化剤としては、例えば、カルボン酸(例えば乳酸)や無機酸(例えばリン酸、硫酸および塩酸)、またアルキル化剤としてはC〜C−アルキルハロゲン化物や硫酸エステル(例えば塩化エチル、臭化エチル、塩化メチル、臭化メチル、硫酸ジメチルおよび硫酸ジエチル)が挙げられる。
【0030】
好ましいのは、
・α,β−エチレン性不飽和モノ−ならびにジ−カルボン酸と、アミン窒素にモノ−またはジ−アルキル化されていてもよいアミノアルコールとのエステル、
・α,β−エチレン性不飽和モノ−ならびにジ−カルボン酸と、少なくとも1個の一級または二級アミノ基を有するジアミンとのアミド、
・N,N−ジアリルアミンおよびその誘導体、
・ビニル−およびアリル−置換窒素ヘテロ環、
・ビニル−およびアリル−置換ヘテロ芳香族化合物さらには
・これらの混合物
からなる群から選択される、陽イオン性/陽イオン生成性基を有しているオレフィン性不飽和、フリーラジカル重合性化合物である。
【0031】
α,β−エチレン性不飽和モノ−ならびにジ−カルボン酸と、アミン窒素にモノ−またはジ−アルキル化されていてもよいアミノアルコールとのエステル:
好ましいアミノアルコールは、アミン窒素にC〜C−モノ−またはジ−アルキル化されているC〜C12−アミノアルコールである。そのようなエステルの適している酸構成成分は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、モノブチルマレアート、およびこれらの混合物である。好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、およびこれらの混合物を用いる。化合物c)としては、特に好ましくは、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリラート、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリラート、N−(n−プロピル)アミノエチル(メタ)アクリラート、N−(n−ブチル)アミノエチル(メタ)アクリラート、N−(tert−ブチル)アミノエチル(メタ)アクリラート、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリラート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリラート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリラート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリラート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリラートおよびN,N−ジメチルアミノシクロヘキシル(メタ)アクリラートを用いる。特に、N−(tert−ブチル)アミノエチルアクリラートおよびN−(tert−ブチル)アミノエチルメタクリラートを用いる。
【0032】
α,β−エチレン性不飽和モノ−ならびにジ−カルボン酸と、少なくとも1個の一級または二級アミノ基を有するジアミンとのアミド:
好ましいのは、1個の三級アミノ基および1個の一級または二級アミノ基を有するジアミンである。そのようなモノマーとしては、好ましくは、N−[2−(ジメチル−アミノ)エチル]アクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチル−アミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[4−(ジメチル−アミノ)ブチル]アクリルアミド、N−[4−(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、N−[2−(ジエチル−アミノ)エチル]アクリルアミド、N−[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アクリルアミドおよびN−[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]メタクリルアミドを用い、ここではN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−メタクリルアミドが特に好ましい。
【0033】
適しているN,N−ジアリルアミンおよびその誘導体は、例えば、N−アルキル誘導体およびその対応する酸付加塩である。ここでのアルキルは好ましくはC〜C24−アルキルである。好ましいのは、例えば、N,N−ジアリル−N−メチルアミンおよびジアリルジメチルアンモニウムクロリドである。
【0034】
ビニル−およびアリル−置換窒素ヘテロ環:
これの適している例は、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール誘導体(例えばN−ビニル−2−メチルイミダゾール)、ビニル−およびアリル−置換ヘテロ芳香族化合物(例えば2−および4−ビニルピリジン、2−および4−アリルピリジン、さらにはこれらの塩)である。特に、後にポリマーb)の項で定義する、一般式(I)で表されるN−ビニルイミダゾールが適している。
【0035】
ポリマーa)の陽イオン電荷を生じさせるためには、上記したモノマーは、重合には既に四級化された状態で用いられなければならないか、またはモノマーは、ポリマーa)の生成のあと適している反応によって共重合された状態で少なくとも部分的に四級化されなければならない。
【0036】
四級化
ポリマーa)の四級化の程度(全ての四級化可能な基のうちの四級化されている基のmol%)は、少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、特に好ましくは少なくとも80%、特には少なくとも90%である。至極好ましいのは、全ての四級化可能な基を四級化すること、すなわち、四級化可能な基を基準にした四級化の程度が100mol%であるものである。
【0037】
ポリマーa)および(適切であれば)ポリマーb)の四級化に適しているのは、例えば、アルキル基中に1〜24個の炭素原子を有しているアルキルハロゲン化物(例えば塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、塩化プロピル、塩化ヘキシル、塩化ドデシル、塩化ラウリル、臭化プロピル、臭化ヘキシル、臭化ドデシル、臭化ラウリル)およびベンジルハロゲン化物(特に塩化ベンジルおよび臭化ベンジル)である。長鎖アルキル基での四級化には対応するアルキル臭化物、例えば臭化ヘキシル、臭化ドデシルまたは臭化ラウリルが好ましい。さらに適している四級化剤は、硫酸ジアルキル、特に硫酸ジメチルまたは硫酸ジエチルである。
【0038】
好ましい四級化剤は、塩化メチル、硫酸ジメチルまたは硫酸ジエチルであり、ここでは塩化メチルおよび硫酸ジメチルが特に好ましい。
【0039】
特定した四級化剤のうちの1つを用いてのモノマーまたはポリマーの四級化は、当業者には知られている通常の方法によって行われる。
【0040】
本発明に適しているポリマーa)の例は、WO02/083073、段落[0054]〜[0056]に明確に記載されている(この文献の全体に参照はなされる)。本発明には、US6110451、7欄、46行〜9欄、38行に記載されているポリマーa)も適している(この文献も、同様に、その全体に参照はなされる)。
【0041】
本発明には、CTFA(Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association, 1101 17th Street, NW Suite 300 Washington, D.C. 20036-4702)によって記載されているポリクオタニウム−1〜ポリクオタニウム−71も適している。
【0042】
この点に関しては、WO02/083073、[0056]にも、その全体に参照はなされる。
【0043】
好ましいポリマーa)は、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)を共重合された形で含む。好ましくは、ポリマーa)は、少なくとも30重量%、特に好ましくは少なくとも50重量%、さらに好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも90重量%のDADMACを共重合された形で含む。
【0044】
好ましい実施形態では、ポリマーa)は、例えば、ポリクオタニウム−6のようなDADMACホモポリマーである。ポリクオタニウム−6は、商品名AEC(登録商標)ポリクオタニウム−6(A&E Connock(Perfumery&Cosmetics)Ltd.)、Agequat(登録商標)400(CPS Chemical Company)、Conditioner(登録商標)P6(3V Group)、Flocare(登録商標)C106(SNF S.A.)、Genamin(登録商標)PDAC(Clariant GmbH)、Mackernium(登録商標)006(McIntyre Group Ltd)、Merquat(登録商標)100(Nalco Company)、Merquat(登録商標)106(Nalco Company)、Mirapol(登録商標)100(Rhodia Inc.)、Octacare(登録商標)PQ6(The Associated Octel Company Ltd)、Rheocare(登録商標)CC6(Cosmetic Rheologies, Ltd.)、Rheocare(登録商標)CC6P(Cosmetic Rheologies, Ltd.)、Ritaquta 6(Rita Corporation)、Salcare(登録商標)SC30(Ciba Specialty Chemicals Corporation)、Tinocare(登録商標)PQ−6H(Ciba Specialty Chemicals Corporation)またはCatiofast(登録商標)CS(BASF)で市販されている。
【0045】
ポリマーa)の質量平均分子量Mは、好ましくは、10000〜2000000g/molの範囲内、好ましくは50000〜500000g/molの範囲内、特に好ましくは100000〜200000g/molの範囲内にある。
【0046】
ポリマーb1)
ポリマーb1)はポリマーa)の存在下で調製されていて、一般式I
【化2】

【0047】
[ここで、R〜Rは、互いに独立して、水素、C〜C−アルキルまたはフェニルである]
で表される化合物を共重合された形で含んでいる。
【0048】
好ましくは、ポリマーb1)の質量平均分子量Mは、1500〜500000g/molの範囲内、特に好ましくは10000〜100000g/molの範囲内、特には30000〜70000g/molの範囲内にある。
【0049】
共重合された一般式Iで表される化合物の量は、好ましくは10〜100重量%、さらに好ましくは20〜70重量%、特に好ましくは30〜60重量%、特には40〜60重量%である。
【0050】
一般式(I)で表される化合物の例は、以下の表中に見出され得る:
【表1】

【0051】
特に好ましいのはN−ビニルイミダゾール(NVI)、すなわち、基R〜Rのすべてが水素である式Iで表される化合物である。
【0052】
本発明の範囲内において、質量平均分子量Mが記述されている場合、それは、当業者には知られている通常の測定法によって決定される、および/または決定されるべきである。Mを決定するための好ましい測定法は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;gel permeation chromatography)、フィールドフローフラクショネーション(FFF;field flow fractionation)である。当業者なら、どのポリマーに対してどのような測定条件が用いられるべきかは知っているものである。
【0053】
好ましい実施形態では、共重合されたNVIは、四級化されていない状態で、少なくとも80mol%まで、特に好ましくは少なくとも90mol%まで、至極好ましくは少なくとも95mol%まで、特には少なくとも99mol%まで、存在している。最も好ましくは、共重合されたNVIは、四級化されていない状態で、100mol%まで存在している。
【0054】
本発明の好ましい実施形態では、ポリマーb1)は、
i)10〜100重量%の範囲内の、少なくとも1種の一般式Iで表される化合物
および
ii)0〜90重量%の範囲内の、一般式II
【化3】

【0055】
[ここで、Rは、式CH=CR−(ここでR=HまたはC〜C−アルキル)で表される基であり、さらにはRおよびRは、互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであるか、またはRとRは、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5〜8員の窒素へテロ環となっているか、
あるいは、
が式CH=CR−で表される基であり、さらにはRおよびRは、互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであるか、またはRとRは、それらが結合されているアミド基と一緒になって、5〜8個の環原子を有するラクタムとなっている]
で表される少なくとも1種の化合物
を共重合された形で含んでいる。
【0056】
適している式IIで表される化合物は、一級アミド(α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸)、飽和モノカルボン酸のN−ビニルアミド、N−ビニルラクタム、N−アルキル−およびN,N−ジアルキルアミド(α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸)およびこれらの混合物から選択される。
【0057】
アミド基のカルボニル炭素原子に加えて最大8個のさらなる炭素原子を有する、適しているα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸のN−アルキル−およびN,N−ジアルキルアミドは、例えば、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ピペリジニル(メタ)アクリルアミド、モルホリニル(メタ)アクリルアミドおよびこれらの混合物である。
【0058】
ポリマーb1)は、特に好ましくは、少なくとも1種のN−ビニルラクタムを共重合された形で含む。適しているN−ビニルラクタムは、例えば、置換されていないN−ビニル−ラクタムや、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルのような1個以上のC〜C−アルキル置換基を有し得るN−ビニルラクタム誘導体である。そのようなものとしては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニル−カプロラクタム、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−6−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−6−エチル−2−ピペリドン、N−ビニル−7−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−7−エチル−2−カプロラクタム、さらにはこれらの混合物が挙げられる。
【0059】
特に、ポリマーb1)は、式IIにおいて、RがCH=CH−であり、さらにはRおよびRが、それらが結合されているアミド基と一緒になって、5個の環原子を有するラクタムとなっている化合物を、共重合された形で含む。
【0060】
ポリマーb1)は、特に好ましくは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドおよびこれらの混合物から選択される化合物を、共重合された形で含む。N−ビニルピロリドンが最も好ましい。
【0061】
ポリマーb2)
ポリマーb2)は、少なくとも1種の陽イオン性モノマーおよび少なくとも1種の一般式Iで表される化合物を共重合された形で含む、ポリマーa)および少なくとも1種の塩の存在下で調製された陽イオン性ポリマーである。適している陽イオン性モノマーは、ポリマーa)の項で詳細に述べられている。
【0062】
水中水型エマルジョン重合の方法は、当業者には、例えば、公開された特許出願であるDE10334262、DE10338828、WO2005/012378、WO2006/018113、WO98/54234およびDE102005023799から公知である。
【0063】
特に、WO98/54234にある詳細が、参照され得る。これには、例えば、ポリDADMACのような水可溶性高分子製安定化剤および水可溶性塩の存在下でビニル−ホルムアミドを重合することによるポリビニルホルムアミド水性ディスパージョンの調製が記載されている。ポリマーa)の存在下でポリマーb2)を調製することについての説明については、WO98/54234およびEP984990の開示が参照され得る(その全体に参照はなされる)。
【0064】
本発明の実施例8には、ポリマーa)および塩の存在下で水中水型エマルジョン重合によりポリマーb2)を調製するための典型的な手順が、代表的なものとして、記載されている。
【0065】
適している塩は、WO98/14405およびWO00/20470の明細書に詳細に記載されている(ここではその全体に参照はなされる)。
【0066】
適している塩は、つまり、金属イオンまたはアンモニウムイオンのフッ化物、塩化物、硫酸塩、リン酸塩またはリン酸水素塩である。代表的な典型は、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カルシウム、クエン酸ナトリウムおよび硫酸鉄である。
【0067】
例えば、チオシアン酸塩、過塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、臭化物、ヨウ化物のようなカオトロピック塩も、同様に、用いられ得る。代表的な典型は、硝酸カルシウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、チオシアン酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウムである。
【0068】
有機C−〜C15−カルボン酸の塩(特にアルカリ金属塩)、例えばモノ−、ジ−またはポリ−塩基性有機C−〜C12−カルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、フタル酸、アガリン酸、トリメシン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、さらには1,4−、2,3−または2,6−ナフタレンジカルボン酸)のナトリウムまたはカリウム塩あるいはアンモニウム塩が有利に用いられる。
【0069】
特に好ましくは、クエン酸塩、特にクエン酸ナトリウムおよびクエン酸アンモニウムを用いる。
【0070】
上記した塩は、個々に、あるいは2種以上の塩の混合物として用いられ得る。用いた量を基準にすると、多くの場合、2種以上の塩の混合物のほうが、1種の塩そのものよりもより効果的である。
【0071】
これらの塩は、反応条件下にある水性反応媒体中での飽和量の1〜100重量%、好ましくは10〜90重量%、特に好ましくは15〜75重量%となる量で加えられる。
【0072】
反応媒体中での100重量%の飽和量とは、ポリマーa)および(適切であれば)さらなる助剤の存在下で用いられるモノマーの水性反応媒体中に、用いる反応温度で、沈殿することなく、ちょうど溶解する塩の量を意味すると理解すべきである。
【0073】
本発明によれば、この少なくとも1種の塩の全量が、最初に、反応媒体中に導入され得る。しかしながら、適切であれば、最初に、この少なくとも1種の塩のほんの一部を反応媒体中に導入し、そして、適切であれば、この少なくとも1種の塩のその残っている量または全量を、重合条件下にある反応媒体に導入することも考えられる。しかしながら、ここでは、重合に用いられるモノマー(反応が完結するまでの)および反応条件下で水性反応媒体中に生成されるポリマーb2)が、常に、別々の不均質相として存在していることが、確保されなければならない。
【0074】
また、重要なこととして、ポリマーb2)の調製には、ポリマーa)は、場合によっては、当業者には知られている、いわゆる、中性保護コロイド、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニル−2−ピロリドン、ポリアルキレングリコール、さらにはセルロース、スターチまたはゼラチン誘導体との組み合わせでも用いられ得る。この関連では、しかしながら、場合により用いられる中性保護コロイドの重量分率は、一般に、ポリマーa)の重量分率よりも低く、多くの場合、<5重量%、<3重量%または<1重量%(それぞれのケースにおいてはポリマーb2)を重合するのに用いたモノマーの全量を基準にしている)である。
【0075】
本発明によれば、ポリマーa)の全量が、適切であれば中性保護コロイドとの組み合わせで、最初に、反応媒体中に導入され得る。しかしながら、適切であればポリマーa)のほんの一部を、最初に、適切であれば中性保護コロイドとの組み合わせで、反応媒体中に導入し、そして、適切であれば、ポリマーa)の残っている量または全量を、適切であれば中性保護コロイドとの組み合わせで重合条件下にある反応媒体に導入することも考えられる。
【0076】
さらなるモノマー
ポリマーa)およびポリマーb)は、さらなるモノマーを、共重合された形で含み得る。共重合に適している化合物の例を以下に記載する:
3〜25(好ましくは3〜6)個の炭素原子を有しているモノエチレン性不飽和モノ−カルボン酸およびジ−カルボン酸(これらは、その塩または無水物の形態でも用いられ得る)、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、フマル酸など;
(メタ)アクリル酸またはエタクリル酸のエステル、例えば、メチル(メタ)アクリラート、エチル(メタ)アクリラート、n−およびイソ−プロピル(メタ)アクリラート、メチルエタクリラート、エチルエタクリラート、n−プロピルエタクリラート、イソプロピルエタクリラート、n−ブチルエタクリラート、tert−ブチルエタクリラート、イソブチルエタクリラート、n−ブチル(メタ)アクリラート、tert−ブチル(メタ)アクリラート、イソブチル(メタ)アクリラート、sec−ブチル(メタ)アクリラート、2−ペンチル(メタ)アクリラート、3 ペンチル(メタ)アクリラート、イソペンチルアクリラート、ネオペンチルアクリラート、n−オクチル(メタ)アクリラート、1,1,3,3−テトラメチルブチル(メタ)アクリラート、エチルヘキシル(メタ)アクリラート、n−ノニル(メタ)アクリラート、n デシル(メタ)アクリラート、n−ウンデシル(メタ)アクリラート、トリデシル(メタ)アクリラート、ミリスチル(メタ)アクリラート、ペンタデシル(メタ)アクリラート、パルミチル(メタ)アクリラート、ヘプタデシル(メタ)アクリラート、ノナデシル(メタ)アクリラート、アラキニル(メタ)アクリラート、ベヘニル(メタ)アクリラート、リグノセレニル(メタ)アクリラート、セロチニル(メタ)アクリラート、メリッシニル(メタ)アクリラート、パルミトレイニル(メタ)アクリラート、オレイル(メタ)アクリラート、リノリル(メタ)アクリラート、リノレニル(メタ)アクリラート、ステアリル(メタ)アクリラート、ラウリル(メタ)アクリラート、フェノキシエチルアクリラート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリラート、シクロヘキシル(メタ)アクリラート、ウレイド(メタ)アクリラート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリラートおよびこれらの混合物;
式HC=CH−O−R(ここで、Rは、C〜C30、好ましくはC−〜C22−アルキルである)で表されるアルキルビニルエーテル、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテルなど;
オレフィン性不飽和カルボン酸とアミノアルコールとのアミド、例えば、2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、3−ヒドロキシプロピルアクリルアミド、3−ヒドロキシ−プロピルメタクリルアミド、3−ヒドロキシブチルアクリルアミド、3−ヒドロキシブチルメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルアクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリルアミド、6−ヒドロキシヘキシルアクリルアミド、6−ヒドロキシヘキシルメタクリルアミド、3−ヒドロキシ−2−エチルヘキシルアクリルアミド、3−ヒドロキシ−2−エチルヘキシルメタクリルアミドなど;
オレフィン性不飽和カルボン酸とアミンとのアミド、例えば、N−(n−ブチル)メタクリルアミド、N−(sec−ブチル)メタクリルアミド、N−(tert−ブチル)メタクリルアミド、N−(n−ペンチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ヘプチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−オクチル)(メタ)アクリルアミド、N−(tert−オクチル)(メタ)アクリルアミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(n−ノニル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−デシル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ウンデシル)(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−ミリスチル(メタ)アクリルアミド、N−ペンタデシル(メタ)アクリルアミド、N−パルミチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘプタデシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−アラキニル(メタ)アクリルアミド、N−ベヘニル(メタ)アクリルアミド、N−リグノセレニル(メタ)アクリルアミド、N−セロチニル(メタ)アクリルアミド、N−メリッシニル(メタ)アクリルアミド、N−パルミトレイニル(メタ)アクリルアミド、N−オレイル(メタ)アクリルアミド、N−リノリル(メタ)アクリルアミド、N−リノレニル(メタ)アクリルアミド、N−ステアリル(メタ)アクリルアミド、N−ラウリル(メタ)アクリルアミドなど;
ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルおよびこれらの混合物;
エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンおよびこれらの混合物。
【0077】
〜C30−、好ましくはC〜C22−、特に好ましくはC12〜C22−アルキル基を含んでいる、共重合するのに適している化合物は、例えば、ヘキサデシル(メタ)アクリラート、オクタデシル(メタ)アクリラート、ヘキサデシルビニルエーテルまたはオクタデシルビニルエーテルである。
【0078】
〜C−アルキル基を含んでいる、共重合するのに適している化合物は、例えば、メチル(メタ)アクリラート、エチル(メタ)アクリラート、n−プロピル(メタ)アクリラート、イソ−プロピル(メタ)アクリラート、メチルエタクリラート、エチルエタクリラート、n−プロピルエタクリラート、イソプロピルエタクリラート、n−ブチルエタクリラート、tert−ブチルエタクリラート、イソブチルエタクリラート、n−ブチル(メタ)アクリラート、tert−ブチル(メタ)アクリラート、イソブチル(メタ)アクリラート、sec−ブチル(メタ)アクリラート、2−ペンチル(メタ)アクリラート、3−ペンチル(メタ)アクリラート、イソペンチルアクリラート、ネオペンチルアクリラート、C〜C−アルキルビニルエーテル、これらの混合物である。
【0079】
共重合するのに適している上記した化合物は、重合に用いられるモノマーの全体重量を基準にして、0重量%、好ましくは少なくとも0.3重量%、特に好ましくは少なくとも0.5重量%、特には少なくとも1重量%の量、そして最大30重量%、好ましくは最大20重量%、特に好ましくは最大15重量%、特には最大12重量%の量で用いられる。最も好ましくは、このような化合物は、重合に用いられるモノマーの全体重量を基準にして、1〜10重量%の量で用いられる。
【0080】
ポリマーa)およびポリマーb)は、また、少なくとも1個の陰イオン生成性基および/または陰イオン性基を有する少なくとも1種のオレフィン性不飽和、フリーラジカル重合性化合物を、1分子あたり、共重合された形で含み得る。
【0081】
そのような化合物は、モノエチレン性不飽和カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸さらにはこれらの混合物から選択され得る。
【0082】
そのような化合物としては、3〜25(好ましくは3〜6)個の炭素原子を有しているモノエチレン性不飽和モノ−ならびにジ−カルボン酸が挙げられる(これらは、その塩または無水物の形態でも用いられ得る)。そのようなものの例は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、フマル酸である。そのような化合物としては、4〜10(好ましくは4〜6)個の炭素原子を有しているモノエチレン性不飽和ジカルボン酸の(例えば、マレイン酸の)ハーフエステル(例えばマレイン酸モノメチルエステル)も挙げられる。そのような化合物としては、モノエチレン性不飽和スルホン酸ならびにホスホン酸、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアクリラート、スルホエチルメタクリラート、スルホプロピルアクリラート、スルホプロピルメタクリラート、2−ヒドロキシ−3−アクリロキシプロピルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸およびアリルホスホン酸も挙げられる。そのような化合物としては、上記した酸の塩、特にナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、さらにはアミンとの塩も挙げられる。そのような化合物は、それ自体で、あるいは互いの混合物として用いられ得る。記載した重量分率は、すべて、酸形態についてである。そのような陰イオン性または陰イオン生成性化合物が用いられることになる場合は、それは、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸およびこれらの混合物からなる群から選択され、特に好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびこれらの混合物から選択される。
【0083】
重合
ポリマーa)の存在下でポリマーb)を調製するためには、重合されるべき混合物は、フリーラジカルを生成する開始剤の助けを借りて、さらには高エネルギー照射の作用(これの下では高エネルギーエレクトロンの作用もあることは理解されるべきである)によってのいずれによっても重合され得る。
【0084】
用いられ得るフリーラジカル重合用開始剤は、この目的のために慣用されているペルオキソ化合物および/またはアゾ化合物であり、例えばアルカリ金属またはアンモニウムペルオキシジスルファート、ジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、スクシニルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾアート、tert−ブチルペルピバラート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート、tert−ブチルペルマレアート、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカルバマート、ビス(o−トルオイル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペリソブチラート、tert−ブチルペルアセタート、ジ−tert−アミルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミドノプロパン)ジヒドロクロリドまたは2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)である。
【0085】
また、例えば、アスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ナトリウムペルオキソジスルファート、tert−ブチルヒドロペルオキシド/亜硫酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド/ナトリウムヒドロキシメタンスルフィナートのような、開始剤混合物つまりレドックス開始剤系も適している。
【0086】
好ましくは、有機ペルオキシドが用いられる。
【0087】
重合は、適切であればUV開始剤の存在下に、紫外線照射の作用によっても行われ得る。UV線の作用下での重合には、この目的のために慣用されている適している光開始剤または光増感剤が用いられる。そのようなものは、例えば、ベンゾインならびにベンゾインエーテル、α−メチルベンゾインまたはα−フェニルベンゾインのような化合物である。ベンジルジケタールのような、いわゆる三重項光増感剤も用いられ得る。UV照射源として働くものには、例えば、カーボンアーク灯、水銀灯あるいはキセノン灯のような高エネルギーUV灯のほかにも、高青色フラクションを有する蛍光管のような低UV光源もある。
【0088】
用いる開始剤または開始剤混合物の量は、用いるモノマーを基準にして、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%、特には1〜6重量%である。
【0089】
ポリマーb1)の調製は、例えば、溶液重合として、エマルジョン重合として、逆エマルジョン重合として、懸濁重合として、逆懸濁重合として、あるいは沈殿重合として行われ得るが、用いられ得る方法はこれらに限定されるものではない。
【0090】
好ましいのは、フリーラジカル溶液重合として重合を行うことである。適している溶媒は、例えば、水、アルコール(例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノールおよびシクロ−ヘキサノール)ならびにグリコール(例えばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコール)さらには二価アルコールのメチルまたはエチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジオキサン、酢酸ブチル、酢酸エチルおよびトルエンであり、ここでは水、アルコール、これらの混合物が特に好ましい。特には、用いる溶媒は、水または水−エタノール混合物にする。
【0091】
固形分含量(すなわち重合溶液中に存在している溶媒以外の物質の全体量)は、溶液全体を基準にして、通常、10〜40重量%の範囲内、好ましくは20〜30重量%の範囲内にある。
【0092】
重合は、30〜100℃の範囲内、好ましくは50〜90℃の範囲内の温度で行われる。重合は、通常、大気圧下で行われるが、減圧下または昇圧下(好ましくは1〜5bar)でも進められ得る。
【0093】
重合は、最初に、重合されるべき混合物の一部(例えば約10%)と開始剤を導入し、この混合物を重合温度まで加熱し、重合が開始した後、重合の進行に応じて、重合されるべき混合物の残りを加えることによって、半連続的にも行われ得る。
【0094】
本発明の一実施形態では、ポリマーa)の存在下でのポリマーb)の重合は、第1のステップで、ポリマーb)の重合を、ポリマーa)の不存在下で、ポリマーb)の重合に用いられるモノマーの全体量を基準にして90重量%、好ましくは95重量%、さらに好ましくは99重量%、特に好ましくは99.9重量%の変換率まで行い、第2のステップで、この第1のステップの後に得られる、ポリマーb)および残っているモノマーを含んでいる反応混合物をポリマーa)の存在下でさらに重合させるようにしても行われ得る。第2のステップの開始時点においては、ポリマーb)の調製からの残留のモノマーの量対ポリマーa)の量の重量比は、好ましくは1:100より小さく、さらに好ましくは1:150より小さく、特に好ましくは1:200より小さくする。
【0095】
調節剤
ポリマーb)の調製は、少なくとも1種の分子量調節剤の存在下に、行われ得る。調節剤は、好ましくは、モノマーの全体重量を基準にして0.0005〜5重量%、特に好ましくは0.001〜2.5重量%、特には0.01〜1.5重量%の使用量で用いられる。
【0096】
調節剤とは、高移動定数の化合物を言及するのに一般的に使われている用語である。調節剤は連鎖移動反応の速度を上げる、つまり、全体の反応速度に影響することなく得られるポリマーの重合度の低下をもたらす。
【0097】
調節剤の場合は、1または複数の連鎖移動反応をもたらし得る分子中の官能性基の数に応じて、モノ−官能性調節剤、二官能性調節剤または多官能性調節剤間で分類がなされ得る。適している調節剤は、例えば、K.C.BergerおよびG.Brandrupによって、J. Brandrup, E.H. Immergut, PolymerHandbook, 3rd Edition, John Wiley & Sons, New York, 1989, pp. II/81 - II/141に、詳細に記載されている。
【0098】
適している調節剤は、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒドまたはイソブチルアルデヒドのようなアルデヒドである。
【0099】
さらに、ギ酸、その塩もしくはエステル(例えばギ酸アンモニウム)、2,5−ジフェニル−1−ヘキセン、ヒドロキシルアンモニウムスルファート、さらにはヒドロキシルアンモニウムホスファートも、用いることができる調節剤である。
【0100】
さらなる適している調節剤はハロゲン化合物であり、例えばテトラクロロメタン、クロロホルム、ブロモトリクロロメタン、ブロモホルム、アリルブロミドのようなアルキルハロゲン化物、さらには塩化ベンジルまたは臭化ベンジルのようなベンジル化合物である。
【0101】
さらなる適している調節剤はアリル化合物であり、例えば、アリルアルコール、官能性化されたアリルエーテル(例えばアリルエトキシラート、アルキルアリルエーテル、あるいはグリセリルモノアリルエーテル)である。
【0102】
さらに、例えば、イソプロパノールのようなアルコールも、調節剤として用いられ得る。
【0103】
好ましくは、用いる調節剤は、結合された形でイオウを含む化合物である。
【0104】
このタイプの化合物には、例えば、無機の亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩および亜ジチオン酸塩や有機のスルフィド、ジスルフィド、ポリスルフィド、スルホキシドおよびスルホンがある。そのようなものとしては、ジ−n−ブチルスルフィド、ジ−n−オクチルスルフィド、ジフェニルスルフィド、チオジグリコール、エチルチオ−エタノール、ジイソプロピルジスルフィド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ−n−ヘキシルジスルフィド、ジアセチルジスルフィド、ジエタノールスルフィド、ジ−t−ブチルトリスルフィド、ジメチルスルホキシド、ジアルキルスルフィド、ジアルキルジスルフィドおよび/またはジアリールスルフィドが挙げられる。
【0105】
特に好ましいのは、結合された形でイオウを含む有機化合物である。
【0106】
好ましくは、重合調節剤として用いる化合物はチオール(SH基の形態でイオウを取得している化合物、メルカプタンとも呼ばれる)にする。調節剤としては、好ましいのは、モノ官能性、二官能性および多官能性のメルカプタン、メルカプトアルコールおよび/またはメルカプトカルボン酸である。
【0107】
そのような化合物の例は、アリルチオグリコラート、チオグリコール酸エチル、システイン、2−メルカプトエタノール、1,3−メルカプトプロパノール、3−メルカプトプロパン−1,2−ジオール、1,4−メルカプトブタノール、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオグリセロール、チオ酢酸、チオ尿素およびアルキルメルカプタン(例えばn−ブチルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタンまたはn−ドデシルメルカプタン)である。
【0108】
特に好ましいチオールは、システイン、2−メルカプトエタノール、1,3−メルカプトプロパノール、3 メルカプトプロパン−1,2−ジオール、チオグリセロール、チオ尿素である。
【0109】
2つのイオウ原子を結合された形で含む二官能性調節剤の例は二官能性チオールであり、例えば、ジメルカプトプロパンスルホン酸(ナトリウム塩)、ジメルカプトコハク酸、ジメルカプト−1−プロパノール、ジメルカプトエタン、ジメルカプトプロパン、ジメルカプトブタン、ジメルカプトペンタン、ジメルカプトヘキサン、エチレングリコールビスチオグリコラートおよびブタンジオールビスチオグリコラートである。
【0110】
多官能性調節剤の例は、3つ以上のイオウ原子を結合された形で含む化合物である。そのようなものの例は、三官能性および/または四官能性メルカプタンである。
【0111】
好ましい三官能性調節剤は三官能性メルカプタンであり、例えば、トリメチルプロパントリス(2−メルカプトエタナート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプト−プロピオナート)、トリメチロールプロパントリス(4−メルカプトブタナート)、トリメチロールプロパントリス(5−メルカプトペンタナート)、トリメチロールプロパントリス(6−メルカプトヘキサナート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセタート)、グリセリルチオグリコラート、グリセリルチオプロピオナート、グリセリルチオエチラート、グリセリルチオブタナート、1,1,1−プロパントリイルトリス(メルカプトアセタート)、1,1,1−プロパントリイルトリス(メルカプトエタナート)、1,1,1−プロパントリイルトリス(メルカプトプロピオナート)、1,1,1−プロパントリイルトリス(メルカプトブタナート)、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオールトリス(メルカプトアセタート)、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオールトリス(メルカプト−エタナート)、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオールトリス(メルカプトプロピオナート)、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオールトリス(メルカプトブタナート)である。
【0112】
特に好ましい三官能性調節剤は、グリセリルチオグリコラート、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセタート)、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオールトリス(メルカプトアセタート)である。
【0113】
好ましい四官能性メルカプタンは、ペンタエリトリトールテトラキス(2−メルカプトアセタート)、ペンタエリトリトールテトラキス(2−メルカプトエタナート)、ペンタエリトリトールテトラキス(3 メルカプト−プロピオナート)、ペンタエリトリトールテトラキス(4−メルカプトブタナート)、ペンタエリトリトールテトラキス(5−メルカプトペンタナート)、ペンタエリトリトールテトラキス(6−メルカプトヘキサナート)である。
【0114】
さらなる適している多官能性調節剤は、次の式
【化4】

【0115】
[ここで、
nは、0〜2の値であり、
は、C〜C16−アルキル基またはフェニル基であり、
は、C〜C18−アルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基であり、
Zは、C〜C18−アルキル基、C〜C18−アルキレン基またはC〜C18−アルキニル基[これらのものの炭素原子は、隣接していない酸素またはハロゲン原子によって置き換えられていてもよい]であるか、または次の基
【化5】

【0116】
[ここで、
/Rは、C〜C12−アルキル基であり、
は、C〜C18−アルキル基である]
のうちの一方である]
で表される多官能性の調節剤であるSi化合物である。
【0117】
規定した調節剤は、すべて、個々に、あるいは互いとの組み合わせで用いられ得るが、ここでは、メルカプトエタノールが、それ自体で、あるいは混合物で、特に好ましい。
【0118】
架橋剤
本発明の一実施形態では、架橋剤が、ポリマーb)の調製に用いられる。用語「架橋剤」の意味は、当業者には知られている。架橋剤は、フリーラジカル共重合に適しているエチレン性不飽和、非共役型二重結合を、1分子あたり、少なくとも2つ有する化合物から好ましくは選択される。
【0119】
適している架橋剤は、例えば、少なくとも二価のアルコールのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アリルエーテルまたはビニルエーテルである。ここにおける親アルコールのOH基は完全にかまたは部分的にエーテル化またはエステル化されていてもよいが、架橋剤は、少なくとも2つのエチレン性不飽和基を含むものにする。
【0120】
親アルコールの例は二価アルコールであり、例えば1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ブタ−2−エン−1,4−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、2,5−ジメチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ヒドロキシピバル酸ネオペンチルグリコールモノエステル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシプロピル)フェニル]プロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、3−チオペンタン−1,5−ジオール、さらにはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラ−ヒドロフラン(分子量はそれぞれのケースにおいて200〜10000)である。
【0121】
エチレンオキシドのホモポリマー、プロピレンオキシドのホモポリマー以外にも、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドのブロックコポリマーや、エチレンオキシド基、プロピレンオキシド基を組み込まれた形で含むコポリマーを用いることも考えられる。
【0122】
三つ以上のOH基を有している親アルコールの例は、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエトキシシアヌル酸、ソルビタン、糖(例えばスクロース、グルコース、マンノース)である。この関連ではジ−サッカライド、トリ−サッカライドも好ましい多価アルコールである。
【0123】
多価アルコールは、当然、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドと反応させた後、対応するエトキシラートまたはプロポキシラートとしても、それぞれ、用いられ得る。多価アルコールは、最初に、エピクロロヒドリンと反応させることによってその対応するグリシジルエーテルにも変換され得る。
【0124】
さらなる適している架橋剤は、一価、不飽和アルコールと、エチレン性不飽和C−〜C−カルボン酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸またはフマル酸)とのビニルエステルまたはエステルである。そのようなアルコールの例は、アリルアルコール、1−ブテン−3−オール、5−ヘキセン−1−オール、1−オクテン−3−オール、9−デセン−1−オール、ジシクロペンテニルアルコール、10−ウンデセン−1−オール、シンナミルアルコール、シトロネロール、クロチルアルコールまたはシス−9−オクタデセン−1−オールである。しかしながら、一価、不飽和アルコールを、多塩基性カルボン酸(例えばマロン酸、酒石酸、トリメリット酸、フタル酸、テレフタル酸、クエン酸またはコハク酸)でエステル化することも考えられる。
【0125】
さらなる適している架橋剤は、上記した多価アルコールと、不飽和カルボン酸、例えばオレイン酸、クロトン酸、ケイ皮酸または10−ウンデセン酸とのエステルである。
【0126】
さらに、適している架橋剤には、分子量が200〜20000で、少なくとも2つの二重結合を有している、直鎖もしくは分枝鎖、線状もしくは環状、脂肪族もしくは芳香族の炭化水素(脂肪族炭化水素の場合は、共役であってはならない)、例えばジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、4−ビニル−1−シクロヘキセン、トリビニルシクロヘキサンまたはポリブタジエンがある。
【0127】
架橋剤としては、少なくとも二官能性のアミンと(メタ)アクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸、さらにはN−アリルアミンとのアミドも適している。そのようなアミンには、例えば、1,2−ジアミノメタン、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノ−ブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,12−ドデカンジアミン、ピペラジン、ジエチレントリアミンまたはイソホロンジアミンがある。同様に、先に述べてあるように、アリルアミンと不飽和カルボン酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸)または少なくとも二塩基性のカルボン酸とのアミドも適している。
【0128】
架橋剤としては、トリアリルアミンおよびトリアリルモノアルキルアンモニウム塩、例えばトリアリルメチルアンモニウムクロリドもしくはメチルスルファートも適している。
【0129】
また、少なくとも二官能性のアミド、シアヌラートまたはウレタンである尿素誘導体(例えば尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素またはタルタルジアミド)のN−ビニルもしくはN−アリル化合物、例えばN,N’−ジビニルエチレン尿素、N,N’−ジビニルプロピレン尿素またはN,N’−ジアリル尿素も適している。
【0130】
また、メチレンビスアクリルアミドならびにN,N’−(2,2)ブタンおよび1,1’−ビス(3,3’−ビニルベンズイミダゾリト−2−オン)−1,4−ブタンのようなアルキレンビスアクリルアミドも適している。
【0131】
他の適している架橋剤は、例えば、アルキレングリコールジ(メタ)アクリラート(例えばエチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート)、テトラエチレングリコールアクリラート、テトラエチレングリコールジメタクリラート、ジエチレングリコールアクリラート、ジエチレングリコールメタクリラート、ビニルアクリレート、アリルアクリラート、アリルメタクリラート、ジビニルジオキサン、ペンタ−エリトリトールアリルエーテル、さらにはこれら架橋剤同士の混合物である。
【0132】
さらなる適している架橋剤は、ジビニルジオキサン、テトラアリルシランまたはテトラビニルシランである。
【0133】
特に好ましく用いられる架橋剤は、メチレンビスアクリルアミド、トリ−アリルアミン、トリアリルアルキルアンモニウム塩、ジビニルイミダゾール、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、N,N’−ジビニルエチレン尿素、多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸との反応生成物、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドおよび/またはエピクロロヒドリンと反応させられているポリアルキレンオキシド、または多価アルコールのメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルである。
【0134】
至極好ましい架橋剤は、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、メチレンビス−アクリルアミド、N,N’−ジビニルエチレン尿素、トリアリルアミンおよびトリアリルモノアルキルアンモニウム塩、さらにはエチレングリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパンまたはグリセリンのアクリル酸エステルや、エチレンオキシドおよび/またはエピクロロヒドリンと反応させられたグリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパンまたはグリセリンのアクリル酸エステルである。ペンタエリトリトールトリアリルエーテルが最も好ましい。
【0135】
当然、上記した化合物の混合物を用いることも考えられる。架橋剤は、好ましくは、反応媒体に可溶性なものである。反応媒体中への架橋剤の溶解度が低い場合は、架橋剤はモノマーまたはモノマー混合物中に溶解され得るか、あるいはそうでなければ、反応媒体と混和する溶媒中に溶解させて計量投入され得る。特に好ましいのは、モノマー混合物中に可溶性である架橋剤である。
【0136】
重合に架橋剤が用いられる場合は、重合されるべきモノマーの全体量を基準にして、少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも0.05重量%、特に好ましくは少なくとも0.1重量%の量、そして最大5重量%、好ましくは最大2重量%、特に好ましくは最大1重量%の量で用いられる。
【0137】
本発明の特に好ましい実施形態では、ペンタエリトリトールトリアリルエーテルが0.1重量%〜0.7重量%の量で用いられ、最も好ましくは0.3重量%〜0.6重量%の量で用いられる。
【0138】
架橋剤の重量%量は、ポリマーを調製するのに用いられるモノマーの全体量に対しての量を言っている。
【0139】
重合の後に存在している反応溶液および/または反応分散物は、50℃で、少なくとも1週間、好ましくは少なくとも1ヶ月、特に好ましくは少なくとも3ヶ月、さらに好ましくは少なくとも6ヶ月、特には少なくとも12ヶ月の期間にわたって安定であるものにする。すなわち、基本的には、比較的ひどい相分離が起こらないものにする。
【0140】
ポリマーb2)は、その重合には、得られる水性ポリマー分散物の全体量を基準にして、>20重量%、多くの場合>25重量%、頻繁には>30重量%の用いられるべきモノマーが用いられるように一般には調製される。
【0141】
用いられるべきモノマーの全体量は>90重量%、多くの場合>95重量%、また頻繁には>98重量%の変換率まで重合されることが必須である。
【0142】
ポリマーb2)の調製は、用いられるべきモノマーの全量が初期仕込みされる、いわゆる、バッチ法によってか、またはいわゆるフィード法によって行われ得る。
【0143】
重合がバッチ法で行われる場合は、重合反応器中にはフリーラジカル開始剤以外のすべての構成成分が初期仕込みされる。このあと重合水性混合物は撹拌されながらその重合温度まで加熱され、そのあとフリーラジカル開始剤がバッチ式または連続式で加えられる。
【0144】
好ましい実施形態では、本発明による方法は、フィード法によって行われる。ここでは、反応構成成分の一部または全部が、水性反応媒体中に、その全部または一部が、バッチ式または連続式で、一緒のまたは別々のフィードで、計量投入される。
【0145】
有利には、前記少なくとも1種の塩およびポリマーa)の少なくとも一部、さらには、適切であれば、前記少なくとも1種のフリーラジカル開始剤および/または用いられるべきモノマーの一部が、撹拌されながら、水性反応媒体中に最初に導入され、そして、重合条件下で、適切であれば、前記少なくとも1種の有機もしくは無機塩およびポリマーa)の残っている量、さらには前記少なくとも1種のフリーラジカル開始剤および/または用いられるべきモノマーの全量または(適切であれば)残っている量が、不連続的または(特には)連続的に計量投入される。
【0146】
重合で得られた水中水型分散物は、重合工程のあと物理的または化学的後処理に付され得る。
【0147】
化粧品組成物
本発明による化粧品組成物は、水性または水性・アルコール性溶液、O/W型およびW/O型エマルジョン、水系ディスパージョン製剤、固形物・安定化製剤、スティック製剤、PIT製剤の形態、クリーム、フォーム、スプレー(ポンプスプレーまたはエアロゾル)、ジェル、ジェルスプレー、ローション、オイル、オイルジェルまたはムースの形態であり得、さらにはしたがって慣用されているさらなる助剤で製剤化され得る。
【0148】
本発明の目的のためには好ましい化粧品組成物は、シャンプーおよびヘアケア組成物である。つまり、本発明は、髪をクレンジングするためのおよび/またはケアするための組成物にも関する。
【0149】
特には、本発明は、プレトリートメント組成物、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアバーム、リーブオンヘアトリートメント、リンスオフヘアトリートメント、ヘアトニック、ポマード、スタイリングクリーム、スタイリングローション、スタイリングジェル、エンドフルイド、ホットオイルトリートメントおよびフォームトリートメントからなる群から選択されるヘアケア組成物に関する。
【0150】
さらに、本発明は、ジェルクリーム、水性製剤、スティック製剤、化粧用オイルさらにはオイルジェル、マスカラ、セルフ・タンニング組成物、フェイスケア組成物、ボディケア組成物、アフターサン調製物、ヘアシェイプ剤組成物およびヘア・セッティング剤組成物から選択される化粧品組成物にも関する。
【0151】
本発明によるさらなる化粧品組成物は、スキン用化粧品組成物、特に皮膚をケアするための化粧品組成物である。これらは、特に、W/O型またはO/W型スキンクリーム、デイアンドナイトクリーム、アイクリーム、フェイスクリーム、アンチリンクルクリーム、ミミッククリーム、モイスチャライジングクリーム、ブリーチングクリーム、ビタミンクリーム、スキンローション、ケアローションおよびモイスチャライジングローションの形態にある。
【0152】
さらに、本発明によるポリマー組み合わせは、ヘア化粧用調製物(例えばフェイストニック、フェイスマスク、デオドラントさらには他の化粧用ローション)のための原料成分として適しており、また装飾用化粧品中に、例えばコンシーリングスティックとして、ステージメイクアップとして、マスカラおよびアイシャドウ中に、リップスティック中に、コールペンシル中に、アイライナー中に、メイクアップ中に、ファンデーション中に、ブラッシャーおよびパウダー中に、さらにはアイブローペンシル中に用いるのにも適している。
【0153】
さらに、本発明による組成物は、ポアクレンジング用ノーズストリップ中に、にきび対策品組成物中に、リペラント剤中に、シェービング剤組成物中に、脱毛剤組成物中に、パーソナルハイジーン組成物中に、フートケア組成物中に、さらには乳幼児用ケア品中に用いられ得る。
【0154】
本発明に従って得ることができるポリマー組み合わせ以外にも、組成物は、例えば、乳化剤ならびに乳化助剤、溶媒、界面活性剤、オイルボディー、防腐剤、パーヒュームオイル、化粧用ケア物質のような化粧品として許容されているさらなる添加剤、さらには、AHA酸、フルーツ酸、セラミド、フィタントリオール、コラーゲン、ビタミン類ならびにプロビタミン類、例えばビタミンA、EさらにはC、レチノール、ビサボロール、パンテノール、天然ならびに合成の光遮蔽剤、天然物質、乳白剤、溶解促進剤、リペラント剤、ブリーチ剤、着色剤、ティンティング剤、タンニング剤(例えばジヒドロキシアセトン)、酸化チタンや酸化亜鉛のようなマイクロピグメント、超脂化剤、真珠光沢ワックス、コンシステンシー調節剤、増粘剤、可溶化剤、錯化剤、脂、ワックス、シリコーン化合物、ハイドロトロープ剤、染料、安定化剤、pH調節剤、反射剤、蛋白質ならびに蛋白質加水分解物(例えばコムギ蛋白質、アーモンド蛋白質やエンドウマメ蛋白質)、セラミド、蛋白質加水分解物、塩類、ジェル形成剤、コンシステンシー調節剤、シリコーン剤、湿潤剤(例えば1,2−ペンタンジオール)、再脂化剤、UV光遮蔽用フィルター剤のような活性原料成分、さらにはさらなる慣用されている添加剤を含んでいる。さらに、それぞれのケースにおいて望まれている特性を達成するためには、特に、さらなるポリマーが存在していてもよい。
【0155】
本発明によるさらなる化粧品組成物には、ボディーケア組成物だけでなく洗浄用、シャワー用さらには入浴用の調製物もある。
【0156】
本発明の目的のためには、洗浄用、シャワー用さらには入浴用の調製物とは液体〜ジェル様コンシステンシーの石鹸を意味すると理解し、例えば透明石鹸、ラグジュアリーソープ、デオドラントソープ、クリーム石鹸、乳幼児用石鹸、スキンプロテクション石鹸、ざらざら石鹸ならびに合成洗剤様石鹸、ペースト様石鹸、ソフト石鹸ならびに洗浄用ペースト、例えば洗浄用ローション、シャワー用入浴剤ならびにシャワー用ジェル、フォーム入浴剤、オイル入浴剤さらにはスクラブ用調製物のような洗浄用、シャワー用さらには入浴用の液体調製物、シェービングフォーム、シェービングローションさらにはシェービングクリームである。
【0157】
本発明にによるこのような洗浄用、シャワー用さらには入浴用の調製物に適しているさらなる原料成分が以下に記載されている。
【0158】
ポリマー組み合わせ以外にも、本発明による組成物は、例えば、乳化剤ならびに乳化助剤、溶媒、界面活性剤、オイルボディー、防腐剤、パーヒュームオイル、化粧用ケア物質のような化粧品として許容されているさらなる添加剤、さらには、AHA酸、フルーツ酸、セラミド、フィタントリオール、コラーゲン、ビタミン類ならびにプロビタミン類、例えばビタミンA、EさらにはC、レチノール、ビサボロール、パンテノール、天然ならびに合成の光遮蔽剤、天然物質、乳白剤、溶解促進剤、リペラント剤、ブリーチ剤、着色剤、ティンティング剤、タンニング剤(例えばジヒドロキシアセトン)、酸化チタンや酸化亜鉛のようなマイクロピグメント、超脂化剤、真珠光沢ワックス、コンシステンシー調節剤、増粘剤、可溶化剤、錯化剤、脂、ワックス、シリコーン化合物、ハイドロトロープ剤、染料、安定化剤、pH調節剤、反射剤、蛋白質ならびに蛋白質加水分解物(例えばコムギ蛋白質、アーモンド蛋白質やエンドウマメ蛋白質)、セラミド、蛋白質加水分解物、塩類、ジェル形成剤、コンシステンシー調節剤、シリコーン剤、湿潤剤(例えば1,2−ペンタンジオール)、再脂化剤、UV光遮蔽用フィルター剤のような活性原料成分、さらにはさらなる慣用されている添加剤を含んでいる。さらに、それぞれのケースにおいて望まれている特性を達成するためには、特に、さらなるポリマーが存在していてもよい。
【0159】
本発明による化粧品組成物は、本発明によるポリマー組み合わせを、組成物の重量を基準にして、0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜1.5重量%の量で含んでいる。
【0160】
本発明の好ましい実施形態では、本発明によるボディーケア組成物、洗浄用、シャワー用さらには入浴用の調製物さらにはシャンプーおよびヘアケア組成物は、少なくとも1種の界面活性剤をさらに含んでいる。
【0161】
本発明のさらに好ましい実施形態では、本発明によるボディーケア組成物、洗浄用、シャワー用さらには入浴用の調製物、シャンプー、さらにヘアケア組成物は、ポリマー以外に、油および/または脂のうちの少なくとも一相も界面活性剤といっしょに含んでいる。
【0162】
界面活性剤
用いられ得る界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性および/または両性界面活性剤である。
【0163】
本発明の目的のためには有利である洗浄活性陰イオン性界面活性剤は、
・アシルアミノ酸およびその塩、例えばアシルグルタマート、特にナトリウムアシルグルタマート、
・サルコシナート、例えばミリストイルサルコシン、TEA−ラウロイルサルコシナート、ナトリウムラウロイルサルコシナートおよびナトリウムココイルサルコシナート、
スルホン酸およびその塩、例えば
・アシルイセチオナート、例えばナトリウムまたはアンモニウムココイルイセチオナート、
・スルホスクシナート、例えばジオクチルナトリウムスルホスクシナート、ジナトリウムラウレススルホスクシナート、ジナトリウムラウリルスルホスクシナートおよびジナトリウムウンデシレンアミドMEAスルホスクシナート、ジナトリウムPEG−5ラウリルシトラートスルホスクシナートおよび誘導体、
・アルキルエーテルスルファート、例えばナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、MIPA、TIPAラウレススルファート、ナトリウムミレススルファートおよびナトリウムC12〜13パレススルファート、
・アルキルスルファート、例えばナトリウム、アンモニウムさらにはTEAラウリルスルファート、
である。
【0164】
さらなる有利である陰イオン性界面活性剤は、
・タウラート、例えばナトリウムラウロイルタウラートおよびナトリウムメチルココイルタウラート、
・エーテルカルボン酸、例えばナトリウムラウレス−13カルボキシラートおよびナトリウムPEG−6コカミドカルボキシラート、ナトリウムPEG−7オリーブオイルカルボキシラート、
・リン酸エステルおよび塩、例えば、DEAオレス−10ホスファートおよびジラウレス−4ホスファートなど、
・アルキルスルホナート、例えばナトリウムココモノグリセリドスルファート、ナトリウムC12〜14オレフィン−スルホナート、ナトリウムラウリルスルホアセタートおよびマグネシウムPEG−3コカミドスルファート、
・アシルグルタマート、例えばジ−TEAパルミトイルアスパルタートおよびナトリウムカプリル酸/カプリン酸グルタマート、
・アシルペプチド、例えばパルミトイル加水分解ミルク蛋白質、ナトリウムココイル加水分解ダイズ蛋白質およびナトリウム/カリウムココイル加水分解コラーゲン、さらにはカルボン酸および誘導体、例えば、ラウリン酸、アルミニウムステアラート、マグネシウムアルカノラートおよび亜鉛ウンデシレナート、エステルカルボン酸、例えばカルシウムステアロイルラクチラート、ラウレス−6シトラートおよびナトリウムPEG−4ラウラミドカルボキシラート、
・アルキルアリールスルホナート、
である。
【0165】
本発明の目的のためには有利である洗浄活性陽イオン性界面活性剤は四級界面活性剤である。四級界面活性剤は、四つのアルキルまたはアリール基に共有結合された少なくとも1個のN原子を含んでいる。例えば、アルキルベタイン、アルキルアミド−プロピルベタインおよびアルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインが、有利である。
【0166】
本発明の目的のためには有利であるさらなる陽イオン性界面活性剤には、
・アルキルアミン、
・アルキルイミダゾールさらには
・エトキシル化アミン
もあり、特にはこれらの塩である。
【0167】
本発明の目的のためには有利である洗浄活性両性界面活性剤には、アシル/ジアルキルエチレンジアミン、例えばナトリウムアシルアンホアセタート、ジナトリウムアシルアンホジプロピオナート、ジナトリウムアルキルアンホジアセタート、ナトリウムアシルアンホヒドロキシプロピルスルホナート、ジナトリウムアシルアンホジアセタート、ナトリウムアシルアンホプロピオナート、さらにはN−ココナット−脂肪酸−アミドエチル−N−ヒドロキシエチルグリシナートナトリウム塩がある。
【0168】
さらなる有利である両性界面活性剤は、N−アルキルアミノ酸、例えばアミノプロピルアルキルグルタミド、アルキルアミノプロピオン酸、ナトリウムアルキルイミドジプロピオナートおよびラウロアンホカルボキシグリシナートである。
【0169】
本発明の目的のためには有利である洗浄活性非イオン性界面活性剤は、
・アルカノールアミド、例えばコカミドMEA/DEA/MIPA、
・カルボン酸を酸化エチレン、グリセリン、ソルビタンや他のアルコールでエステル化することによって形成されるエステル、
・エーテル、例えばエトキシル化アルコール、エトキシル化ラノリン、エトキシル化ポリシロキサン、プロポキシル化POEエーテル、アルキルポリグリコシド、例えばラウリルグルコシド、デシルグリコシドおよびココグリコシド、HLB値が少なくとも20あるグリコシド(例えばBelsil(登録商標)SPG 128V(Wacker社))、
である。
【0170】
さらなる有利である非イオン性界面活性剤は、アルコールおよびアミン酸化物、例えばココアミドプロピルアミンオキシドである。
【0171】
好ましい陰イオン性、両性さらには非イオン性のシャンプー用界面活性剤は、例えば、“Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuss“ [Cosmetics and hygiene from head to toe], Ed. W. Umbach, 3rd Edition, Wiley-VCH, 2004, pp. 131-134に詳述されている(ここにおいてこれの全体に参照はなされる)。
【0172】
アルキルエーテルスルファートのなかでは、ジ−またはトリ−エトキシル化ラウリルならびにミリスチルアルコールをベースとするナトリウムアルキルエーテルスルファートが、特に、好ましい。これらは、水の硬度に対する非感受性、増粘化される能力、低温における溶解度、さらには、特に、皮膚および粘膜との適合性の点で、相当な程度、アルキルスルファートより優っている。これらは、シャンプー用の単独の洗浄性原材料としても用いられ得る。ラウリルエーテルスルファートは、ミリスチルエーテルスルファートよりもより優れた泡立ち特性を有しているが、マイルドさの点ではこれより劣っている。
【0173】
平均的なそして特には比較的高いマイルドさを有するアルキルエーテルカルボキシラートは、総体的には、最もマイルドな界面活性剤に属するが、劣った泡立ち性状および粘度性状を呈する。これらは、多くの場合、アルキルエーテルスルファートおよび両性界面活性剤との組み合わせでヘア洗浄組成物中に用いられる。
【0174】
スルホコハク酸エステル(スルホスクシナート)は、刺激が低く、容易に泡立つ界面活性剤であるが、増粘されることについてのその能力が劣っているために、好ましくは、他の陰イオン性および両性界面活性剤と一緒でのみ用いられ、また、その加水分解安定性も低いために、好ましくは、中性または十分緩衝化された製造物中にのみ用いられる。
【0175】
アミドプロピルベタインは、その泡立ち性状および増粘されることについてのその能力がほんの僅かしか抜きんでていないので、単独の洗浄性原材料としては、実質的には、重要なものでない。それとは対照的に、この界面活性剤は、抜きんでた皮膚および眼粘膜との適合性を有している。陰イオン性界面活性剤と組み合わることにより、その刺激の低さは、相乗的に改善され得る。好ましくは、コカミドプロピルベタインを用いる。
【0176】
アンホアセタート/アンホジアセタートは、両性界面活性剤として、非常に良好な皮膚および粘膜適合性を有しており、また、ヘアコンディショニング効果も有し得、および/または添加剤のケア効果も増大させ得る。これらは、ベタインと同じように、アルキルエーテルスルファートの処方を最適化するのに用いられる。ナトリウムココアンホアセタートおよびジナトリウムココアンホジアセタートが最も好ましい。
【0177】
アルキルポリグリコシドは非イオン性の洗浄性原材料である。これは、刺激が低く、良好な総花的な特性を有しているが、弱くしか泡立たない。この理由から、これは、好ましくは、陰イオン性界面活性剤との組み合わせで用いられる。
【0178】
ソルビタンエステルも同様に非イオン性の洗浄性原材料に属する。その抜きんでた刺激の低さのため、これは、好ましくは、乳幼児用シャンプー中に用いられる。これは、好ましくは、陰イオン性界面活性剤との組み合わせで、泡立ちが低いものとして用いられる。
【0179】
25より大きいHLB値を有している界面活性剤の群に属する洗浄活性界面活性剤を選択するのが有利であり、35より大きいHLB値を有しているものは特に有利である。
【0180】
本発明によれば、1または複数のこのような界面活性剤を、1〜30重量%の濃度で、好ましくは5〜25重量%の濃度で、至極好ましくは10〜20重量%の濃度で用いるのが有利である(それぞれの場合その組成物の全体重量を基準にして)。
【0181】
ポリソルベート
本発明にによる組成物中に有利なこととして組み込まれ得る洗浄活性剤は、ポリソルベートである。
【0182】
本発明の目的のために有利であるポリソルベートは、例えば、
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウラート(Tween(登録商標)20、CAS No.9005−64−5)
・ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウラート(Tween(登録商標)21、CAS No.9005−64−5)
・ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアラート(Tween(登録商標)61、CAS No.9005−67−8)
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアラート(Tween(登録商標)65、CAS No.9005−71−4)
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート(Tween(登録商標)80、CAS No.9005−65−6)
・ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレアート(Tween(登録商標)81、CAS No.9005−65−5)
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレアート(Tween(登録商標)85、CAS No.9005−70−3)
である。
【0183】
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミタート(Tween(登録商標)40、CAS No.9005−66−7)
および
・ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアラート(Tween(登録商標)60、CAS No.9005−67−8)
が特に有利である。
【0184】
ポリソルベートは、有利には、組成物の全体重量を基準にして、0.1〜5重量%の濃度で、特には1.5〜2.5重量%の濃度で、個々に、あるいは2種以上のポリソルベートの混合物として用いられる。
【0185】
コンディショニング剤
望まれている場合は、本発明による化粧品組成物のために選択されるコンディショニング剤は、好ましくは、WO2006/106140の34頁、24行〜37頁、10行に記載されているコンディショニング剤にする。ここでは特定されている文献の内容の全体に参照はなされる。
【0186】
本発明による組成物は、例えば、シリコーン剤やUV光遮蔽用フィルター剤のような、本発明にによる組成物中に場合により同様に存在しているさらなる活性原料成分の、皮膚および/または髪への付着量および速度さらには滞留時間をも増大および/または増長させるのに適している。そのような効果を有している物質または添加剤は、付着助剤とも呼ばれる。
【0187】
US6,998,113にはリンス・オフ調製物が記載されており、これで皮膚を処理するとUV照射から効果的に保護されるとしている。そこに記載されている調製物のなかには陽イオン性ポリマーを含むものもある。本発明の記載内容内では、本発明によるポリマーa)とポリマーb)との組み合わせは、US6,998,113の調製物中にも用いられ得る。特に、US6,998,113によって特定されている目的のためには、本発明による組み合わせは、日焼け止め剤、洗浄ならびに入浴用調製物中に用いられ得る。ここではUS6,998,113の開示内容の全体に参照はなされる。
【0188】
適しているシリコーン剤は、例えば、US5,935,561の13欄、64行〜18欄、61行に掲載されている(ここではこの文献の全体に参照はなされる)。
【0189】
代表的なものとしては、
・ジメチコン
・ポリアルキル−またはポリアリール−シロキサン(US5,935,561、13欄、式I)
・アルキルアミノ−置換シリコーン(US5,935,561、14欄、式II(アモジメチコン))
・陽イオン性シリコーン(US5,935,561、14欄および15欄、式III)
・トリメチルシリルアモジメチコン(US5,935,561、15欄、式IV)
・US5,935,561、15欄、式Vにあるようなシリコーン
・US5,935,561、16欄、式VIにあるような環状ポリシロキサン
が言及され得る。
【0190】
レオロジー改質剤
適しているレオロジー改質剤は、主に、増粘剤である。
【0191】
シャンプーおよびヘアケア組成物に適している増粘剤は、“Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuss“ [Cosmetics and hygiene from head to toe], Ed. W. Umbach, 3rd Edition, Wiley-VCH, 2004, pp. 235-236に詳述されている(ここにおいてこの文献の全体に参照はなされる)。
【0192】
本発明による化粧品組成物に適している増粘剤は、例えば、WO2006/106140の37頁、12行〜38頁、8行に記載されている。ここでは特定されている文献の内容の全体に参照はなされる。
【0193】
特に好ましいのは、ポリウレタンをいわゆる結合性増粘剤として含む本発明による化粧品組成物である。このタイプのポリウレタンは、例えば、EP1584331、EP1013264、WO2006/002813、EP1241198、WO02/083093、WO02/088212、WO02/044236、EP725097、US4,079,028、EP618243に記載されている。特に好ましいのは、EP1584331、段落[0009]〜[0016]に記載されているポリウレタンを含む本発明による化粧品組成物である。ここでは上記した明細書の開示内容の全体に参照はなされる。
【0194】
防腐剤
本発明による化粧品組成物は、防腐剤も含み得る。高含水量の組成物は、微生物の繁殖から、信頼性高く保護されなければならない。本発明による化粧品組成物に適している防腐剤は、例えば、WO2006/106140の38頁、10行〜39頁、18行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0195】
錯化剤:原材料さらにはシャンプー自体も、主に、鋼鉄製の装置で調製されるので、最終生成物は、鉄(イオン)をトレース量で含み得る。このような不純物が染料やパーヒュームオイルの構成成分と反応することによって、生成物の品質に悪影響を及ぼすことを防ぐために、エチレンジアミンテトラ酢酸の塩、ニトリロトリ酢酸の塩、イミノジコハク酸の塩やリン酸塩のような錯化剤が加えられる。
【0196】
UV光遮蔽用フィルター剤:例えば、染料さらにはパーヒュームオイルのような、本発明による組成物中に存在している原料成分を、UV光の結果として起こる変質に対して安定化させるためには、例えば、ベンゾフェノン誘導体のようなUV光遮蔽用フィルター剤が組み込まれ得る。本発明による化粧品組成物に適しているUV光遮蔽用フィルター剤は、例えば、WO2006/106140の39頁、20行〜41頁の10行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0197】
抗酸化剤:本発明による組成物中には、抗酸化剤が含有されているのが、一般には好ましい。本発明によれば、用いられ得る抗酸化剤は、化粧品用途に慣用されているまたは適している、あらゆる抗酸化剤である。本発明による化粧品組成物に適している抗酸化剤は、例えば、WO2006/106140の41頁、12行〜42頁の33行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0198】
緩衝剤:緩衝剤は、組成物のpH安定性を確保する。一般には、クエン酸塩、乳酸塩およびリン酸塩緩衝剤が用いられる。
【0199】
溶解促進剤:溶解促進剤は、ケアオイルやパーヒュームオイルを溶解させて透明な溶液を得るために、さらには低温でも透明な溶液を維持させるために用いられる。最も一般的な溶解促進剤は、エトキシル化非イオン性界面活性剤、例えば水素化されたひまし油、エトキシル化ひまし油である。
【0200】
抗微生物剤:さらに、抗微生物剤も、用いられ得る。抗微生物剤としては、グラム陽性菌に対して特異的効果を有する、適しているあらゆる防腐剤が、一般には、挙げられ、例えばトリクロサン(2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル)、クロレキシジン(1,1’−ヘキサメチレンビス[5−(4−クロロフェニル)ビグアニド)、さらにはTTC(3,4,4’−トリクロロカルバニリド)である。四級アンモニウム化合物も原理的には同様に適していて、好ましくは、石鹸や洗浄用ローションを殺菌するのに用いられる。多くのフレグランスも抗微生物特性を有している。また、多くのエッセンシャルオイルもしくはその独特の原料成分、例えば、チョウジ油(オイゲノール)、ミント油(メントール)あるいはタイム油(チモール)などは、抜きんでた抗微生物効果を呈する。
【0201】
抗菌剤として有効な物質は、約0.1〜0.3重量%の濃度で、一般には、用いられる。
【0202】
分散剤:不溶性の活性原料成分、例えばふけ対策用活性原料成分やシリコーンオイルが、本発明による組成物中に分散されることになる場合、あるいは永久的に懸濁液の状態に保持されることになる場合は、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、脂肪アシル誘導体、ポリビニルピロリドンや親水コロイド(例えばキサンタンガムやカルボマー)のような分散剤さらには増粘剤が用いられなければならない。
【0203】
本発明によれば、組成物の全体重量を基準にして、最大2重量%、好ましくは最大1.5重量%、特に好ましくは最大1重量%の全体濃度にある防腐剤が存在している。
【0204】
油、脂およびワックス
本発明による組成物は、好ましくは、油、脂および/またはワックスを含んでいる。
【0205】
有利には、本発明による組成物のために選択されるこの原料成分は、WO2006/106140の28頁、39行〜34頁、22行に記載されているような油、脂および/またはワックスにする。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0206】
さらなる油、脂及びワックスの含量は、組成物の全体重量を基準にして、最大50重量%、好ましくは30重量%、さらに好ましくは最大20重量%にする。
【0207】
上記した物質以外にも、組成物は、適切であれば、化粧品で慣用されている添加剤(例えば香水、染料、再脂化剤、錯化剤ならびに金属イオン封鎖剤、真珠光沢化剤、植物エキス、ビタミン類)、活性原料成分、着色効果があるピグメント、軟質化性、保湿化性および/または湿潤化性の物質、あるいは化粧用製剤や皮膚用製剤で慣用されている他の構成成分(例えばアルコール、ポリオール、ポリマー、pH調節用有機酸、泡安定化剤、電解質、有機溶媒やシリコーン誘導体)を含み得る。
【0208】
詳述した、組成物についての、当業者には知られているさらなる原料成分に関しては、“Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuss“ [Cosmetics and hygiene from head to toe], Ed. W. Umbach, 3rd Edition, Wiley-VCH, 2004, pp. 123-128に参照がなされ得る(ここにおいてこの文献の全体に参照はなされる)。
【0209】
エトキシル化グリセロール脂肪酸エステル
ボディーケア組成物、洗浄ならびに入浴用調製物さらにはシャンプーおよびヘアケア組成物などの本発明による組成物は、適切な場合は、エトキシル化グリセロール脂肪酸エステルの群、特に好ましくはPEG−10オリーブ油グリセリド、PEG−11アボカド油グリセリド、PEG−11カカオバターグリセリド、PEG−13ヒマワリ油グリセリド、PEG−15グリセリルイソステアラート、PEG−9ココナッツ脂肪酸グリセリド、PEG−54水添ひまし油、PEG−7水添ひまし油、PEG−60水添ひまし油、ホホバ油エトキシラート(PEG−26ホホバ脂肪酸、PEG−26ホホバアルコール)、グリセレス−5ココアート、PEG−9ココナッツ脂肪酸グリセリド、PEG−7グリセリルココアート、PEG−45パーム核油グリセリド、PEG−35ひまし油、オリーブ油PEG−7エステル、PEG−6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG−10オリーブ油グリセリド、PEG−13ヒマワリ油グリセリド、PEG−7水添ひまし油、水添パーム核油グリセリドPEG−6エステル、PEG−20トウモロコシ油グリセリド、PEG−18グリセリルオレアートココアート、PEG−40水添ひまし油、PEG−40ひまし油、PEG−60水添ひまし油、PEG−60トウモロコシ油グリセリド、PEG−54水添ひまし油、PEG−45パーム核油グリセリド、PEG−80グリセリルココアート、PEG−60アーモンド油グリセリド、PEG−60オオマツヨイグサグリセリド、PEG−200水添グリセリルパルマート、PEG−90グリセリルイソステアラートから選択されるエトキシル化油を含んでいる。
【0210】
好ましいエトキシル化油は、PEG−7グリセリルココアート、PEG−9ココヌトグリセリド、PEG−40水添ひまし油、PEG−200水添グリセリルパルマートである。
【0211】
エトキシル化グリセロール脂肪酸エステルは、水性清浄用製剤中にさまざまな目的のために用いられる。エトキシル化度が約30〜50のグリセロール脂肪酸エステルは、パーヒュームオイルのような非極性物質に対しては溶解促進剤として働く。高度エトキシル化グリセロール脂肪酸エステルは、増粘剤として用いられる。
【0212】
活性原料成分
溶解度がさまざまである、いろいろある活性原料成分の多くは、本発明による組成物中に均質に組み込まれ得る。本発明による化粧品組成物中で有利である活性原料成分は、例えば、WO2006/106140の44頁、24行〜49頁、39行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0213】
UV光遮蔽剤
好ましい実施形態では、本発明による組成物は、皮膚および/または髪を保護するためのUV光遮蔽剤を含んでいる。適しているUV光遮蔽剤は、WO2006/106114、24頁、4行〜27頁、27行に詳細に記載されている(ここではこの文献の全体に参照はなされる)。
【0214】
組成物は、有利には、UVB領域のUV照射を吸収する物質、および、UVA領域のUV照射を吸収する物質を含み、ここでは、全領域の紫外線照射から皮膚を保護する化粧品組成物を提供するためには、このフィルター用物質の全体量は、組成物の全体重量を基準にして、例えば、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特には1〜15重量%である。
【0215】
ヒトの表皮を保護するように働く化粧用または皮膚用組成物中に含まれる光遮蔽剤の多くは、UV−B領域のUV光を吸収する化合物から構成されている。本発明に従って用いられるべきUV−A吸収剤の割合は、UV−Bを吸収する物質とUV−Aを吸収する物質の全体量を基準にして、例えば、10〜90重量%、好ましくは20〜50重量%である。
【0216】
真珠光沢ワックス
本発明による化粧品組成物に適している真珠光沢ワックスは、例えば、WO2006/106140の50頁、1行〜16行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0217】
本発明による組成物は、さらに、輝く物質および/または他の効果の物質(例えばカラーストリーク剤)を含み得る。
【0218】
乳化剤
本発明の好ましい実施形態では、本発明による化粧品組成物は、エマルジョンの形態にある。そのようなエマルジョンの調製は、公知の方法により行われる。本発明に適している乳化剤は、例えば、WO2006/106140の50頁、18行〜53頁、4行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0219】
パーヒュームオイル
本発明による化粧品組成物にパーヒュームオイルが加えられることになる場合は、適しているパーヒュームオイルは、例えば、WO2006/106140の53頁、10行〜54頁、3行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0220】
ピグメント
適切な場合は、本発明による化粧品組成物は、さらに、ピグメントを含んでいる。ピグメントは、大部分は、溶解されていない形態で製造物中に存在していて、0.01〜25重量%、特に好ましくは5〜15重量%の量で存在し得る。好ましい粒子サイズは、1〜200μm、特には3〜150μm、さらには特に好ましくは10〜100μmである。
【0221】
本発明による組成物に適しているピグメントは、例えば、WO2006/106140の54頁、5行〜55頁、19行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0222】
ポリマー
好ましい実施形態では、本発明による化粧品組成物は、本発明による方法によって調製されたポリマーとは別のさらなるポリマーを含んでいる。
【0223】
本発明による組成物に適している追加としてのポリマーは、例えば、WO2006/106140の55頁、21行〜63頁、2行に記載されている。ここでは特定した文献の内容の全体に参照はなされる。
【0224】
シャンプータイプ
髪の質や頭皮の問題に応じて、シャンプーには、適切であれば、さらなる要求事項が加わる。最も重要なさらなる効果または最も重要な特定の目的をもった好ましいシャンプータイプの作用の様態が以下に記載されている。
【0225】
本発明によれば、好ましいのは、例えば、ノーマルなまたは直ぐ脂っぽくなるまたはダメージを受けたヘア用シャンプー、ふけ対策シャンプー、乳幼児用シャンプーおよび2−イン−1シャンプー(リンスインシャンプー)である。
【0226】
ノーマルなヘア用シャンプー:髪の洗浄は、髪および頭皮から、脂腺中に産生された皮脂、水、アミノ酸、尿素さらには乳酸と一緒に汗腺から出て来る無機塩、フレークとなって剥がれた皮膚小片、環境からのドロ、におい、さらには、適切であれば、ヘア化粧用トリートメント剤の残留物を取り除くものであるべきである。ノーマルなヘアとは、少ししかダメージを受けていない短い髪から肩までの長さの髪を意味する。したがって、コンディショニング助剤の比率は、このヘアタイプに対して最適化されるべきである。
【0227】
直ぐ脂っぽくなるヘア用シャンプー:頭皮中の脂腺の脂産生が増加すると、髪洗浄のたったの1〜2日後には、ほぐれた、みっともないヘアスタイルをもたらす。油・ワックス様皮脂構成成分は髪を重みで下げ、また、髪と髪の摩擦も小さくする、つまり、ヘアスタイル保持性を低下させる。直ぐ脂っぽくなる髪のケースにおける実際の髪の化粧上の問題は、したがって、ボリューム感のあるヘアスタイルの早すぎる崩壊である。これを避けるためには、髪の表面が、重みで下がるようになること、および、滑らかすぎるようになることまたしなやかすぎるようになることを防ぐことが必要である。これは、好ましくは、清浄することが得手であり、また、特には、持続性が低いものである、洗浄性原材料の界面活性剤ベースによって達成される。再脂化物質やコンディショニング助剤のような、皮脂に加えられるであろうさらなるケア物質は、たとえそうであるとしても、直ぐに脂っぽくなるヘア用シャンプーには、最大限の注意でもって初めて用いられるものである。細い髪用のボリューム感をだすシャンプーも同じようにして製剤され得る。
【0228】
ドライヘア、ストレスのかかった(ダメージを受けた)ヘア用シャンプー:髪成長の過程にある髪の構造は、櫛かけ、ブラシかけさらには特に逆櫛かけ(成長の方向に対抗して櫛かけすること)などの機械的な影響の結果、UV照射や可視光の影響の結果、さらにはパーマ処理、ブリーチングあるいはカラーリングのような化粧処理の結果、変えられるものである。髪の鱗屑層は、その根から先端まで、ますます、ストレスのかかった外観となり;極端なケースでは、先端が完全に磨り減っていて、さらには髪の末端も割れている(枝毛)。ダメージを受けた髪は、原理的には、健康な髪が再成長する状態にはもはや回復されることはない。しかしながら、触ったときの感じ、輝きさらには櫛通りの点では、適切であれば、高比率のケア物質(コンディショナー)を含む本発明によるシャンプーを用いることによってこの理想的な状態の非常に近くまでもっていくことは可能である。
【0229】
シャンプーによるよりもさらにもっとよい効果が、例えばヘア洗浄後のリンストリートメント剤またはキュアトリートメント剤の形態にある本発明によるヘアケア組成物によって達成される。
【0230】
本発明による2−イン−1シャンプーは特に強力にケアするシャンプーであり、ここでは、「リンスインシャンプー」としてのコンセプトによって、さらなるケアの効果が、その基本的な清浄の効果と一緒に等しく加わる。本発明による2−イン−1組成物は、増強された量のコンディショナーを含んでいる。
【0231】
ふけ対策シャンプー:ふけ対策ヘアトニックと比較すると、本発明によるふけ対策シャンプーには、ふけの攻撃を防除するための対応する活性原料成分によって新たな目に見えるフレークの形成を低減させ、さらには長期の使用のケースではそのような形成を防ぐという利点があるだけでなく、髪洗浄ですでにフレークとなって剥がれ落ちているフレークを取り除くという利点もある。洗浄液を濯ぎ出した後は、しかしながら、ほんの少しではあるが適当な量の活性原料成分が頭皮および髪に残る。本発明によるシャンプー組成物中に組み込まれ得るふけ対策用活性原料成分にはさまざまなものがあり、例えば、ジンクピリチオン、ケトコナゾール、エルビオール、クロトリマゾール、クリンバゾールやピロクトンオーラミンなどである。加えて、このような物質には、フレーキングを正常化するという効果もある。
【0232】
ふけ対策シャンプーの基本成分は、大部分は、良好な清浄効果を有するノーマルヘア用シャンプーの処方に対応している。
【0233】
乳幼児用シャンプー:本発明の好ましい実施形態では、本発明によるシャンプー調製物は、乳幼児用シャンプーである。そのようなシャンプーは、皮膚および粘膜との適合性が最適化されたものとなっている。非常に良好な皮膚との適合性を有する洗浄性原材料を組み合わせたものがこのようなシャンプーの基本成分を形成している。例えば、非イオン性界面活性剤、蛋白質加水分解物さらにはパンテノールやビサボロールのような、皮膚および粘膜との適合性さらにはケア特性をさらに改善するためのさらなる物質も、有利なこととして、加えられる。防腐剤、パーヒュームオイル、染料などのような、必要な原材料および助剤は、すべて、適合性の高さおよびマイルドさの見地から選択される。
【0234】
ドライ頭皮用シャンプー:さらなる本発明の好ましい実施形態では、本発明によるシャンプー調製物は、ドライ頭皮用シャンプーである。このようなシャンプーの主な目標とするところは頭皮が乾燥してカサカサになることを防ぐことである。というのも、ドライ頭皮は、刺激、発赤さらには炎症をもたらし得るからである。乳幼児用シャンプーのケースと同じく、非常に良好な皮膚との適合性がある洗浄性原材料を組み合わせたものが、このようなシャンプーの基本成分を形成している。加えて、適切な場合は、例えば、グリセロールや尿素のような再脂化剤および湿潤化剤も用いられ得る。
【0235】
本発明によるシャンプー組成物は、界面活性剤含量が20〜30%に増強されているシャンプーコンセントレートとしても存在し得る。そのようなシャンプーは、良好な分配性と自然な泡立ち性能を、少ない使用量でも、確保する、洗浄性原材料を特別に組み合わせたものおよびコンシステンシー調節剤をベースにしている。特に有利な点は、例えば、100mlボトルで200mlのシャンプーをつくることを達成することの可能性である。
【0236】
供給形態
本発明による組成物が、チューブ、ポット、ボトルまたはスクイーズボトルに入れられ、そして、それから適用されるのが有利である。したがって、本発明による組成物が入っているチューブ、ポット、ボトルまたはスクイーズボトルもまた本発明に従っているものになる。
【実施例】
【0237】
以下においては次の略記号が使用される:
・dem.:完全脱塩
・Q:四級化された
・VP:N−ビニルピロリドン
・VI:N−ビニルイミダゾール
・VIMeCl:塩化メチルで四級化されたビニルイミダゾール
・VIDMS:硫酸ジメチルで四級化されたビニルイミダゾール
・DMAEMA:ジメチルアミノエチルメタクリラート
・TMAEMC:2−トリメチルアンモニウムメチルメタクリラートクロリド
・DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロリド
【0238】
実施例1
58.5gのVIを465.79gのCatiofast(登録商標)CS(ポリ−DADMAC M=14000g/molの31重量%濃度水溶液)および58.5gのVPと混合した。得られた混合物を90℃に加熱して150rpmで撹拌した。フィード1およびフィード2を2.5時間かけて計量投入した。この反応混合物をこのあと60℃に冷却し、フィード3をバッチとして加えて、フィード4を30分かけて計量投入した。この反応混合物を、反応後の状態に、60℃で1時間そのままにしておいた。5gのPhenonip(登録商標)をこのあと加え、この混合物をそのままにして、室温まで冷却させた。
【0239】
フィード1:
356.2gの水
3.27gのWako(登録商標)V50
【0240】
フィード2:
1.3gのメルカプトエタノール
46.80gの水
【0241】
フィード3:
2.39gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70重量%濃度溶液)
【0242】
フィード4:
1.83gの二亜硫酸ナトリウム
28.17gの完全脱塩水
【0243】
実施例2〜7のポリマー組み合わせは、実施例1と同様にして調製された。実施例6による本発明による組み合わせの調製には、メルカプトエタノールが、最初に、導入された。各モノマーのそれぞれの重量比は、以下にある表に記載されている。
【0244】
実施例8
64.10gのクエン酸ナトリウムを500gのCatiofast(登録商標)CS(ポリ−DADMAC30%濃度水溶液)と混合した。この混合物を0.89gの硫酸(50%濃度)でpH6.8に調整した。31gのフィード1をこのあと加え、この混合物を180rpmで10分間撹拌した。混合物をこのあと窒素で1時間イナートにして、65℃に加熱した。65℃に到達した後、4gのフィード2を加え、この混合物を15分間重合させた。この後、フィード1の残っている分を2時間かけて計量投入し、且つ同時に、11gのフィード2を3時間かけて計量投入した。
【0245】
混合物をこのあと65℃で4時間そのままにして、重合させた。反応混合物をこのあと70℃に加熱し、この温度が到達された後、残っている15gのフィード2を30分の時間をかけて計量投入した。この混合物をこのあと70℃でさらに1.5時間そのままにして、後重合させた。反応混合物をこのあと室温まで冷却させた。
【0246】
フィード1:
18.75gのVP
37.5gのQuat 311 50重量%濃度溶液(硫酸ジエチルで四級化されたDMAEMA)
98.76gの完全脱塩水
【0247】
フィード2:
29.44gの完全脱塩水
0.56gのWako(登録商標)V50
【0248】
実施例9〜12のポリマー組み合わせは、実施例8と同様にして調製された。実施例13はモノマー比の点で実施例11に対応しているが、実施例13のポリマー組み合わせは、バッチ法で、且つより低い固形分含量で調製された。
【表2】




【0249】
評価:
【表3】


【0250】
K値の測定
K値は、Fikentscher, Celurosechemie, Vol. 13, pp. 58 to 64 (1932)に従って25℃の水溶液中で測定した。これは分子量の尺度となる。ポリマーの溶液は、100mlの溶液中に1gのポリマーを含んでいる。
【0251】
K値は、Schott社のマイクロユベロードキャピラリーのタイプM Ic中で測定された。
【0252】
ウェット時櫛通り性(ヨーロッパ人、ブリーチド髪房):
【0253】
ブランク値の測定
測定の前に、指定されている濡れおよび膨潤を達成するために、ブリーチド髪房(長さ約24cm/重量2.7〜3.3g)を、最初に、Texapon(登録商標)NSOで2回、全部で1分間、シャンプーし、1分間リンスした。
【0254】
この後、髪中に絡みがなくなるまでこの髪房を予めの櫛通しをした。
【0255】
髪房をこのあとホルダーに固定し、試験用櫛の細かい歯立て側の中にその櫛の細かい歯立て側を使って櫛通しした。それぞれの測定では髪は試験用櫛に一様且つ張力がかからないように置いた。
【0256】
測定を開始し、EGRANUDO(登録商標)ソフトウエア(Frank社)を用いて評価した。測定は5〜10回繰り返した。測定は、気候として約65%の相対湿度および21℃に調節された部屋の中で行われた。
【0257】
計算された平均値は、標準偏差と一緒に記載されている。
【0258】
シャンプー用製剤:
35.70g Texapon(登録商標)NSO
12.50g Tego Betain L 7
0.5g 有効なポリマー組み合わせ(0.5gは固形物として計算されたもの)
0.10g Euxyl(登録商標)K 100
ad 100g 水
1.00g NaCl
【0259】
試験されるべきシャンプー5gを適用し、1分間シャンプーし、1分間リンスし、濾紙に圧搾して、櫛通しし、そうしてこの測定は決定された。
【0260】
評価:
櫛通し強さ低下ウェット時=100−(測定値×100/ブランク値);データ単位%
使用した機器:Frank社のストレス/ストレインテスター
ディジタル天秤(トップ・パン式天秤)
【0261】
化粧品組成物の例:
【0262】
ヘア化粧用組成物(一般用)
a)0.01〜5重量%の本ポリマー組み合わせ(固形物として計算)
b)25〜99.99重量%の水および/またはアルコール
c)0〜95.99重量%のさらなる構成成分
【0263】
アルコールとは、化粧品中に慣用されているあらゆるアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、n−プロパノールを意味すると理解する。
【0264】
さらなる構成成分とは、化粧品中に慣用されている添加剤、例えば推進剤、消泡剤、界面−活性化化合物(すなわち界面活性剤、乳化剤、泡形成剤および可溶化剤)を意味すると理解する。用いる界面−活性化化合物は、陰イオン性、陽イオン性、両性または中性であり得る。さらなる慣用されている構成成分は、例えば、防腐剤、パーヒュームオイル、乳白剤、活性原料成分、UVフィルター剤、ケア用物質(例えばパンテノール)、コラーゲン、ビタミン類、蛋白質加水分解物、アルファ−ヒドロキシカルボン酸およびベータ−ヒドロキシカルボン酸、キトサン、タンパク質加水分解物、化粧用ポリマー、安定化剤、pH調節剤、染料、粘度調節剤、ジェル形成剤、染料、塩、湿潤化剤、再脂化剤、錯化剤さらにはさらなる慣用されている添加剤であり得る。
【0265】
シャンプー用製剤/シャワー用ジェル製剤
好ましいシャンプー用製剤またはシャワー用ジェル製剤は、
a)0.01〜5重量%の本ポリマー組み合わせ(固形物として計算)
b)25〜99.99重量%の水
c)0〜5重量%のさらなるコンディショニング剤
d)0〜30重量%のさらなる化粧品構成成分
を含む。
【0266】
さらに、シャンプー中に慣用的に用いられている陰イオン性、中性、両性または陽イオン性界面活性剤は、すべて、上記条件を満たすシャンプー用製剤中に用いられ得る。
【0267】
(例1:PQ−10を含むコンディショナーシャンプー)
35.70g ナトリウムラウレススルファート
6.50g コカミドプロピルベタイン
0.20g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.40g ポリクオタニウム−10
0.10g 防腐剤
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
ad 100g 完全脱塩水
【0268】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なコンディショナーシャンプーは得られる。
【0269】
(例2:GHTCを含むコンディショナーシャンプー)
35.70g ナトリウムラウレススルファート
6.50g コカミドプロピルベタイン
0.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.20g グアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
0.10g 防腐剤
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
ad 100g 完全脱塩水
【0270】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なコンディショナーシャンプーは得られる。
【0271】
(例3:ポリクオタニウムを含むコンディショナーシャンプー)
35.70g ナトリウムラウレススルファート
6.50g コカミドプロピルベタイン
0.20g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.30g ポリクオタニウム−44またはPQ−67
0.10g 防腐剤
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
ad 100g 完全脱塩水
【0272】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なコンディショナーシャンプーは得られる。
【0273】
(例4:シャンプー)
相A
15.00g コカミドプロピルベタイン
10.00g ジナトリウムココアンホジアセタート
5.00g ポリソルベート 20
5.00g デシルグルコシド
0.20g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
q.s. 防腐剤
2.00g ラウレス−3
ad 100 完全脱塩水
q.s. クエン酸
【0274】
相B
3.00g PEG−150ジステアラート
【0275】
調製
相Aの各成分を秤量し、溶解させる;pHを6〜7に調製する。相Bを加え、50℃に加熱する。撹拌しながら室温まで冷却させる。
【0276】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャンプーは得られる。
【0277】
(例5:シャンプー)
30.00g ナトリウムラウレススルファート
6.00g ナトリウムココアンホアセタート
0.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
3.00g ナトリウムラウレススルファート、グリコールジステアラート、ココアミドMEA、ラウレス−10
2.00g ジメチコン
q.s. パーヒューム
q.s. 防腐剤
q.s. クエン酸
1.00g 塩化ナトリウム
ad 100 完全脱塩水
【0278】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャンプーは得られる。
【0279】
(例6:シャワー用ジェル)
20.00g アンモニウムラウレススルファート
15.00g アンモニウムラウリルスルファート
0.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.50g ポリクオタニウム−7
2.50g ナトリウムラウレススルファート、グリコールジステアラート、ココアミドMEA、ラウレス−10
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
q.s. 防腐剤
0.50g 塩化ナトリウム
ad 100 完全脱塩水
【0280】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャワー用ジェルは得られる。
【0281】
(例7:シャワー用ジェル)
40.00g ナトリウムラウレススルファート
5.00g デシルグリコシド
5.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
1.00g パンテノール
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
q.s. 防腐剤
q.s. クエン酸
2.00g 塩化ナトリウム
ad 100 完全脱塩水
【0282】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャワー用ジェルは得られる。
【0283】
(例8:シャンプー)
12.00g ナトリウムラウレススルファート
1.50g デシルグリコシド
0.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
5.00g ココグリコシドグリセリルオレアート
2.00g ナトリウムラウレススルファート、グリコールジステアラート、ココミドMEA、ラウレス−10
q.s. 防腐剤
q.s. Sunset Yellow C. I. 15 985
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
1.00g 塩化ナトリウム
ad 100 完全脱塩水
【0284】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャンプーは得られる。
【0285】
本発明に従って用いるためのポリマー組み合わせは、ヘアスタイリング用調製物、特にヘアフォーム(推進剤ガスを含むエアロゾル式フォームおよび推進剤ガスを含まないポンプ式フォーム)、ヘアスプレー(推進剤ガスを含まないポンプ式すぷれー)およびヘアジェル中に用いるのにも適している。
【0286】
推進剤は、慣用的に用いられている推進剤にする。好ましいのは、プロパン/ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、二酸化炭素、窒素または圧縮空気の混合物である。
【0287】
エアロゾル式ヘアフォーム
a)0.1〜10重量%の化粧用ポリマー
b)55〜99.8重量%の水および/またはアルコール
c)5〜20重量%の推進剤
d)0.1〜5重量%の本発明による適しているポリマー組み合わせ
e)0〜10重量%のさらなる構成成分
【0288】
用いられ得るさらなる構成成分は、特に、ヘアフォームで慣用的に用いられているあらゆる乳化剤である。適している乳化剤は、非イオン性、陽イオン性または陰イオン性あるいは両性のものであり得る。
【0289】
非イオン系乳化剤の例(INCI命名法)は、ラウレス(例えばラウレス−4);セテス(例えばセテス−1)、ポリエチレングリコールセチルエーテル;セテアレス(例えばセテアレス−25)、ポリグリコール脂肪酸グリセリド、ヒドロキシル化レシチン、脂肪酸のラクチルエステル、アルキルポリグリコシドである。
【0290】
陽イオン性界面活性剤の例は、セチルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム二水素ホスファート、セチルトリモニウムクロリド、セチルトリモニウムブロミド、ココトリモニウムメチルスルファート、クオタニウム−1〜x(INCI)である。
【0291】
陰イオン性界面活性剤は、例えば、アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、N−アルコイルサルコシナート、アシルタウラート、アシルイセチオナート、アルキルホスファート、アルキルエーテルホスファート、アルキルエーテルカルボキシラート、アルファ−オレフィンスルホナート、特にそのアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩)さらにはアンモニウム塩ならびにトリエタノールアミン塩の群から選択され得る。上記アルキルエーテルスルファート、アルキルエーテルホスファートおよびアルキルエーテルカルボキシラートは、分子中に、1〜10のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドユニット、好ましくは1〜3のエチレンオキシドユニットを有し得る。
【0292】
スタイリングジェルに適している本発明による調製物は、例えば、以下のような組成を有し得る。
【0293】
(例9:エアロゾル式ヘアフォーム)
2.00g ココトリモニウム メトスルファート
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
3.50g セット用ポリマー、例えばポリクオタニウム−46、PQ−44、VP/メタクリルアミド/ビニル−イミダゾールコポリマーなど
0.80g 実施例1によるポリマー組み合わせ
q.s. 防腐剤
75.00g 完全脱塩水
10.00g プロパン/ブタン(3.5bar)
【0294】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なエアロゾル式ヘアフォームは得られる。
【0295】
スタイリングジェル
a) 0.1〜10重量%の化粧用ポリマー
b) 60〜99.85重量%の水および/またはアルコール
c) 0.05〜10重量%のジェル形成剤
d) 0.1〜5重量%の本発明による適しているポリマー組み合わせ
e) 0〜20重量%のさらなる構成成分
【0296】
用いられ得るゲル形成剤は、化粧品で慣用されているあらゆるゲル形成剤である。そのようなものとしては、少し架橋されたポリアクリル酸(例えばカルボマー(INCI))、セルロース誘導体(例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、陽イオン的変性セルロース、ポリサッカリド(例えばキサンタンガム)、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、アクリル酸ナトリウムコポリマー、ポリクオタニウム−32(と)パラフィニウムリキディウム(流動パラフィン)(INCI)、アクリル酸ナトリウムコポリマー(および)パラフィニウムリキディウム(および)PPG−1トリデセス−6、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、ステアレス−10アリルエーテルアクリラートコポリマー、ポリクオタニウム−37(および)パラフィニウムリキディウム(および)PPG−1トリデセス−6、ポリクオタニウム−37(および)プロピレングリコールジカプラートジカプリラート(および)PPG−1トリデセス−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−67が挙げられる。
【0297】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なスタイリングジェルは得られる。
【0298】
(例10:ヘアスタイリングジェル)
相A
0.50g カルボマーつまり(アクリラート/C10〜30アルキルアクリラート)クロスポリマー
86.40g 完全脱塩水
【0299】
相B
0.70g トリエタノールアミン
【0300】
相C
6.00g セット用ポリマー、例えばVP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー
5.00g PVP
0.20g PEG−25 PABA
0.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
q.s. PEG−14 ジメチコン
q.s. 防腐剤
0.10g トコフェリルアセタート
【0301】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なスタイリングジェルは得られる。
【0302】
(例11:ヘアスタイリングジェル)
相A
0.50g カルボマーつまり(アクリラート/C10〜30アルキルアクリラート)クロスポリマー
91.20g 完全脱塩水
【0303】
相B
0.90g テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
【0304】
相C
7.00g VP/VAコポリマー
0.40g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.20g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
q.s. 防腐剤
0.10g プロピレングリコール
【0305】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なスタイリングジェルは得られる。
【0306】
(例12:ヘアワックスクリーム)
6.00g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.00g グリセリルステアラート
2.00g セチルアルコール
3.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.50g Cremophor A6
0.70g Cremophor A25
0.50g ジメチコン
0.50g ビタミンEアセタート
2.00g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドとアクリル酸ナトリウムのコポリマー
1.00g D−パンテノールUSP
0.10g EDTA
10.00g セット用ポリマー
q.s. 防腐剤
ad 100g 完全脱塩水
【0307】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なヘアワックスクリームは得られる。
【0308】
(例13:ヘアプディング)
3.00g Kollicoat IR(BASF)
q.s. 防腐剤
2.00g セット用ポリマー
4.00g アクリラート/ベヘネス−25 メタクリラートコポリマー
0.70g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.50g ジメチコンコポリオール
0.10g EDTA
0.20g ベンゾフェノン−4
ad 100g 完全脱塩水
【0309】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なヘアプディングは得られる。
【0310】
(例14:スプレージェル)
相A
1.25g セット用ポリマー
96.15g 完全脱塩水
【0311】
相B
0.70g アクリラート/ステアレス−20 イタコナートコポリマー
0.10g プロピレングリコール
0.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.10g グリセロール
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
q.s. 防腐剤
【0312】
相C
0.70g トリエタノールアミン
【0313】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なスプレージェルは得られる。
【0314】
スタイリングスプレーに適している本発明による調製物は、例えば、以下のような組成を有し得る。
【0315】
(例15:ポンプ式ヘアスプレー)
11.20g PEG/PPG−25/25 ジメチコン/アクリラートコポリマー
2.80g VP/VAコポリマー
1.34g アミノメチルプロパノール
0.30g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
11.26g 完全脱塩水
73.00g アルコール
【0316】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なポンプ式ヘアスプレーは得られる。
【0317】
(例16:ポンプ式ヘアスプレーVOC55)
2.00g VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー
1.90g ポリクオタニウム−46
2.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
55.00g アルコール
39.00g 完全脱塩水
【0318】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なポンプ式ヘアスプレーVOC55は得られる。
【0319】
スキン用化粧品組成物
【0320】
(例17:リキッドメークアップ)
相A
1.70g グリセリルステアラート
1.70g セチルアルコール
1.70g セテアレス−6
1.70g セテアレス−25
5.20g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
5.20g ミネラルオイルまたはLuvitol(登録商標)Lite(INCI水添ポリイソブテン)
【0321】
相B
q.s. 防腐剤
4.30g プロピレングリコール
2.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
59.50g 完全脱塩水
【0322】
相C
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
【0323】
相D
2.00g 酸化鉄
12.00g 二酸化チタン
【0324】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なリキッドメークアップは得られる。
【0325】
(例18:アイライナー)
相A
40.60g 蒸留水
0.20g 二ナトリウムEDTA
q.s. 防腐剤
【0326】
相B
0.60g キサンタンガム
0.40g Veegum
3.00g ブチレングリコール
0.20g ポリソルベート−20
【0327】
相C
15.00g 酸化鉄/Al粉/シリカ(例えばBASF社のSicopearl(登録商標)Fantastico Gold)
【0328】
相D
10.00g 完全脱塩水
25.00g セット用ポリマー(例えばポリウレタン−1やVP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーなど)
5.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
【0329】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なアイライナーは得られる。
【0330】
(例19:日焼け止めジェル)
相A
0.90g 実施例1によるポリマー組み合わせ
8.00g オクチルメトキシシンナマート
5.00g オクトクリレン
0.80g オクチルトリアゾン
2.00g ブチルメトキシジベンゾイルメタン
2.00g トコフェリルアセタート
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
【0331】
相B
0.30g アクリラート/C10〜30アルキルアクリラート クロスポリマー
0.20g カルボマー
5.00g グリセリン
0.20g 二ナトリウムEDTA
q.s. 防腐剤
75.30g 完全脱塩水
【0332】
相C
0.20g 水酸化ナトリウム
【0333】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好な日焼け止めジェルは得られる。
【0334】
(例20:TiOおよびZnOを含む日焼け止めエマルジョン)
相A
1.00g PEG−7水添ひまし油
5.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
2.00g PEG−45/ドデシルグリコールコポリマー
3.00g イソプロピルミリスタート
7.90g ホホバ(学名:Buxus Chinensis)油
4.00g オクチルメトキシシンナマート
2.00g 4−メチルベンジリデンカンフォール
3.00g 二酸化チタン、ジメチコン
1.00g ジメチコン
5.00g 酸化亜鉛、ジメチコン
【0335】
相B
0.20g 二ナトリウムEDTA
5.00g グリセロール
q.s. 防腐剤
60.80g 完全脱塩水
【0336】
相C
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
【0337】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好な日焼け止めエマルジョンは得られる。
【0338】
(例21:フェイストニック)
相A
3.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
0.30g ビサボロール
【0339】
相B
3.00g グリセロール
1.00g ヒドロキシエチルセチルジモニウムホスファート
5.00g ウィッチヘーゼル(学名:Hamamelis Virginiana)留出油
0.50g パンテノール
q.s. 防腐剤
87.60g 完全脱塩水
【0340】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なフェイストニックは得られる。
【0341】
(例22:ピール効果のあるフェイス洗浄ペースト)
相A
73.00g 完全脱塩水
1.50g カルボマー
q.s. 防腐剤
【0342】
相B
q.s. パーヒュームオイル
7.00g カリウムココイル加水分解蛋白
4.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
【0343】
相C
1.50g トリエタノールアミン
【0344】
相D
13.00g ポリエチレン(BASF社のLuwax ATM)
【0345】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なフェイス洗浄ペーストは得られる。
【0346】
(例23:石鹸)
相A
25.00g カリウムココアート
20.00g 二ナトリウムココアンホジアセタート
2.00g ラウラミドDEA
1.0g グリコールステアラート
2.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
50.00g 完全脱塩水
q.s. クエン酸
【0347】
相B
q.s. 防腐剤
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
【0348】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好な石鹸は得られる。
【0349】
(例24:フェイスクレンジング乳液O/W型)
相A
1.50g セテアレス−6
1.50g セテアレス−25
2.00g グリセリルステアラート
2.00g セチルアルコール
10.00g ミネラルオイル
【0350】
相B
5.00g プロピレングリコール
q.s. 防腐剤
1.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
66.30g 完全脱塩水
【0351】
相C
0.20g カルボマー
10.00g セテアリルオクタノアート
【0352】
相D
0.40g テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
【0353】
相E
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
0.10g ビサボロール
【0354】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なフェイスクレンジング乳液は得られる。
【0355】
(例25:透明石鹸)
4.20g 水酸化ナトリウム
3.60g 蒸留水
10.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
22.60g プロピレングリコール
18.70g グリセロール
5.20g ココアミドDEA
2.40g コカミンオキシド
4.20g ナトリウムラウリルスルファート
7.30g ミリスチン酸
16.60g ステアリン酸
5.20g トコフェロール
【0356】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好な透明石鹸は得られる。
【0357】
(例26:シェービングフォーム)
6.00g セテアレス−25
5.00g Poloxamer 407
52.00g 完全脱塩水
1.00g トリエタノールアミン
5.00g プロピレングリコール
1.00g PEG−75ラノリン油
5.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
q.s. 防腐剤
0.10g パーヒュームオイル/エッセンシャルオイル
25.00g ナトリウムラウレススルファート
【0358】
ボトリング:90部の活性物質+10部の25:75 プロパン/ブタン混合物。
【0359】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシェービングフォームは得られる。
【0360】
(例27:アフターシェーブバーム)
相A
0.25g (アクリラート/C10〜30アルキルアクリラート)クロスポリマー
1.50g トコフェリルアセタート
0.20g ビサボロール
10.00g カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
q.s. パーヒューム
1.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
【0361】
相B
1.00g パンテノール
15.00g アルコール
5.00g グリセロール
0.05g ヒドロキシエチルセルロース
1.90g 実施例1によるポリマー組み合わせ
64.02g 蒸留水
【0362】
相C
0.08g 水酸化ナトリウム
【0363】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なアフターシェーブバームは得られる。
【0364】
(例28:ケアクリーム)
相A
2.00g セテアレス−6
2.00g セテアレス−25
2.00g セテアリルアルコール
3.00g グリセリルステアラート SE
5.00g ミネラルオイル
4.00g ホホバ(学名:Buxus Chinensis)油
3.00g セテアリルオクタノアート
1.00g ジメチコン
3.00g ミネラルオイル、ラノリンアルコール
【0365】
相B
5.00g プロピレングリコール
0.50g Veegum
1.00g パンテノール
1.70g 実施例1によるポリマー組み合わせ
6.00g ポリクオタニウム−44
q.s. 防腐剤
60.80g 完全脱塩水
【0366】
相C
q.s. パーヒューム
【0367】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なケアクリームは得られる。
【0368】
オーラル・デンタルケア調製物
【0369】
(例29:歯磨き粉)
相A
34.79g 完全脱塩水
3.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
20.00g グリセロール
0.76g ナトリウムモノフルオロホスファート
【0370】
相B
1.20g ナトリウムカルボキシメチルセルロース
【0371】
相C
0.80g アロマオイル
0.06g サッカリン
q.s. 防腐剤
0.05g ビサボロール
1.00g パンテノール
0.50g トコフェリルアセタート
2.80g シリカ
1.00g ナトリウムラウリルスルファート
7.90g 無水リン酸二カルシウム
25.29g リン酸二カルシウム・二水和物
0.45g 二酸化チタン
【0372】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好な歯磨き粉は得られる。
【0373】
(例30:マウスウォッシュ)
相A
2.00g アロマオイル
4.50g 実施例1によるポリマー組み合わせ
1.00g ビサボロール
30.00g アルコール
【0374】
相B
0.20g サッカリン
5.00g グリセロール
q.s. 防腐剤
5.00g Poloxamer 407
52.30g 完全脱塩水
【0375】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なマウスウォッシュは得られる。
【0376】
(例37:義歯粘着材)
相A
0.20g ビサボロール
1.00g ベータ−カロテン
q.s. アロマオイル
20.00g セテアリルオクタノアート
5.00g シリカ
33.80g ミネラルオイル
【0377】
相B
5.00g 実施例1によるポリマー組み合わせ
35.00g PVP(20%濃度水溶液)
【0378】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好な義歯粘着材は得られる。
【0379】
以下の例は、例えば、US6,451,300、31欄および32欄に記載されているようにして調製される。
【表4】

【0380】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャンプーは得られる。
【表5】

【0381】
それぞれのケースにおいて、実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャンプーは得られる。
【表6】

【0382】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャンプーは得られる。
【表7】

【0383】
実施例1によるポリマー組み合わせに代えて、実施例2〜13のポリマー組み合わせを用いても、良好なシャンプーは得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)陽イオン性基および/または陽イオン生成性基を有し、分子量Mが10000〜500万の範囲内にある少なくとも1種のポリマーa)
ならびに
b)
b1)一般式I
【化1】

[ここで、R〜Rは、互いに独立して、水素、C〜C−アルキルまたはフェニルである]
で表される化合物を共重合された形で含む、ポリマーa)の存在下で調製されたポリマー、
および
b2)ポリマーa)と少なくとも1種の塩の存在下で調製され、少なくとも1種の陽イオン性モノマーおよび少なくとも1種の一般式Iで表される化合物を共重合された形で含んでいる陽イオン性ポリマー、
から選択される少なくとも1種のポリマーb)
を含んでなる組成物。
【請求項2】
ポリマーa)が、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドを共重合された形で含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ポリマーa)が、少なくとも50重量%の、好ましくは少なくとも70重量%の共重合されたジアリルジメチルアンモニウムクロリドからなる、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
ポリマーa)の分子量Mが、50000〜500000g/molの範囲内、好ましくは100000〜200000g/molの範囲内にある、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
ポリマーb1)が、
i)10〜100重量%の範囲内の、少なくとも1種の一般式Iで表される化合物
および
ii)0〜90重量%の範囲内の、一般式II
【化2】

[ここで、Rは式CH=CR−(ここでR=HまたはC〜C−アルキル)で表される基であり、さらにはRおよびRは、互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであるか、またはRおよびRは、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5〜8員窒素へテロ環となっているか
または
が式CH=CR−で表される基であり、さらにはRおよびRは、互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであるか、またはRおよびRは、それらが結合されているアミドと一緒になって、5〜8個の環原子を有するラクタムとなっている]
で表される少なくとも1種の化合物
を共重合された形で含む、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
組成物中のポリマーa)およびポリマーb)の重量の比が4:1〜1:4の範囲内、好ましくは7:3〜3:7の範囲内、特に好ましくは3:2〜2:3の範囲内にある、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
ポリマーb)が、少なくとも10重量%の共重合されたN−ビニルイミダゾールからなる、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
ポリマーb)が、少なくとも40重量%の共重合されたN−ビニルピロリドンからなる、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
ポリマーb1)の分子量Mが、1500〜500000g/molの範囲内にある、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
陽イオン性ポリマーb2)が、一般式III
【化3】

[ここで、
14およびR15は、互いに独立して、水素、C〜C直鎖もしくは分枝鎖アルキル、メトキシ、エトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−メトキシエトキシおよび2−エトキシエチルからなる群から選択され、
17は、水素またはメチルであり、
18は、アルキルによって置換されていてもよい、1〜24個の炭素原子を有しているアルキレンまたはヒドロキシアルキレン(好ましくはC、C、C、CH−CH(OH)−CH)であり、
gは、0または1であり、
Zは、g=1の場合は窒素であるかまたはg=0の場合は酸素であり、
25およびR26は、それぞれの場合でまた互いに独立して、水素、C〜C40直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ホルミル、C〜C10直鎖もしくは分枝鎖アシル、N,N−ジメチルアミノエチル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、エトキシプロピルまたはベンジルからなる群から選択される]
で表される少なくとも1種の四級化された化合物を共重合された形で含む、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
四級化された化合物が、メチル化N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドおよびメチル化N,N−ジメチルアミノエチルメタクリラートから選択される、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
組成物中のポリマーa)およびポリマーb)の合計量が、組成物の重量を基準にして0.01〜20重量%の範囲内にある、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
少なくとも1種の陰イオン性界面活性剤を含んでいる、請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の組成物のヘアケアのための使用。
【請求項15】
請求項1〜13のいずれかに記載の組成物を含んでいるヘアケア組成物。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれかに記載の組成物を含んでいるスキン用化粧品組成物。
【請求項17】
シャンプーの形態にある、請求項15に記載のヘアケア組成物。
【請求項18】
請求項1〜13のいずれかに記載の組成物の製造方法であって、ポリマーb1)がポリマーa)の存在下で溶液重合により製造される、該方法。

【公表番号】特表2010−516801(P2010−516801A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547698(P2009−547698)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/EP2008/051221
【国際公開番号】WO2008/092933
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】