説明

電子モジュールの製造方法、および、電子モジュール

半導体基板に集積された回路と、基板と、ヒートシンクとしての支持体と、基板および支持体をはんだ付けにより接続する熱伝導性接続部とを備えた電子モジュールを提案する。ここでは、基板で用いられる後面金属化部として、まず第1の厚いAu層(23)、ついでバリア層(24)、最後に第2の薄いAu層(25)が堆積される。バリア層の材料は、はんだ付け過程において、第2のAu層の領域のAuSn液相のSnないしAuSnが第1のAu層(23)へ浸入することを阻止するように選定される。また、基板の貫通孔にも、後面金属化部の積層体が堆積される。ここで、第2のAu層の表面は、バリア層から拡散する材料によって、はんだ付け材料に対する低減された濡れ性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子モジュールの製造方法、および、当該の方法によって製造される電子モジュールに関する。
【0002】
半導体基板上に少なくとも1つの半導体素子を有する電子モジュールでは、動作時に半導体素子に生じる損失熱を放出させなければならない。これは特に高周波パワーモジュールで重要である。少なくとも1つの半導体素子を含むかもしくは典型的には複数の半導体素子を含むモノリシック集積回路は、基板の前面に構成されており、損失熱は、基板から後面を介してヒートシンクへ、例えば半導体素子のケーシングの表面を介して、放出される。基板は、その後面から前面へ貫通する複数の孔(開放部)を有することが多い。これらの孔は平坦な後面金属化部から基板の前面の導体面へ通じる導電性のスルーコンタクトとして用いられる。基板とヒートシンクとのあいだの熱伝導度が低いと、動作中に半導体素子の機能障害ないし故障が発生することがある。
【0003】
したがって、損失熱源となる半導体素子から損失熱をヒートシンクへ放出させる際には、金属化された基板の後面とヒートシンクとの接続が良好な熱伝導性を有するようにすることが特に重要である。
【0004】
典型的には、基板の後面に金層(Au層)が堆積され、このAu層を半導体基板の表面に固定に接続するために、通常、例えばGe,Ti,W,Pd,Crのいずれかを含む接着層が被着され、その上にAu層が有利には電解めっきによって堆積される。Au層のうち基板とは反対側の表面はヒートシンクにはんだ付けされる。ここでは、はんだとして、典型的には、共晶のAuSn合金が特に薄いプリフォームフィルムの形態で用いられる。基板ないしプリフォームフィルムに面するヒートシンク表面は、典型的には、同様にAu表面を有する。基板とヒートシンクとのあいだのはんだ接続部は、特に基板側で、熱伝導を損なう中空室の発生を起こしやすい。はんだ接続部の誤差を最小に保つためには、はんだ付けプロセスのパラメータが、時間および温度についての狭いトレランス領域内に入っていなければならない。
【0005】
米国特許第7339267号には、支持体上にはんだ付けされる半導体素子の製造方法が記載されている。半導体素子の後面側では、電解めっきによって形成された3000nm厚さのAu導体層の後方に、300nmのTiおよび600nmのNiVから成るバリア層が堆積されており、さらにその後方には500nm厚さのAu層が堆積されている。酸化防止のために保護ガス雰囲気中で行われるはんだ付けプロセスでは、Snを含むはんだプリフレームが後面金属化部に接続される。この場合、最終Au層とはんだとは合金化し、さらに、バリア層によってAuが厚いAu導体層から解離することが阻止される。バリア層内ではTiが厚い電解めっきAu層への固着を形成し、NiVがAu内へ拡散しやすいTiの拡散を阻止する。バリア層および最終Au層はスルーホールおよびAu導体層のエッジにも堆積される。
【0006】
発光半導体素子に対する、バリア層および最終Au層を含む後面金属化部は、独国公開第19632635号から公知である。最終Au層内の活性の半導体領域の下方にウィンドウが空けられ、この位置でのはんだ付け時の機械的接続が阻止されて機械的応力が低減される。欧州公開第1850400号には、はんだ付けされた後面金属化部を有する発光素子において、後面金属化部が導体層の後方にTiバリア層およびはんだ付けに用いられるAu補助層を含むことが記載されている。
【0007】
米国出願第5027189号には、GaAs基板上の半導体構造体がスルーホールを有しており、このスルーホールに後面金属化部の複数の層が堆積されることが開示されている。これらの層は、特に、厚いAu導体層と、その後方のNiから成るバリア層とを含む。最終Au層ははんだ付けに用いられ、はんだ付けプロセスにおいて、はんだの濡れ性および合金化が最終Au層上のスルーホールの外側でのみ生じるように、選択的にスルーホールの外側に堆積される。
【0008】
米国公開第2003/10020174号から公知の半導体素子では、スルーホールが素子の活性側面からTi‐Au‐Au積層体によって金属化され、その後、基板が薄膜化され、スルーホールへのはんだの浸入を阻止するバリア層を含む後面金属化部が被着される。
【0009】
紀要論文Varmazis et al., "How to Process the Backside of GaAs Wafers", in: Semiconductor International, 1.Dec.2001には、スルーコンタクトを備えた半導体基板の後面金属化部の問題点と解決手段とが説明されている。スルーコンタクトが溶融したAuSnはんだによって充填されて機械的応力が生じるのを防止するため、ここでは、後面金属化部のAu層の表面がTiもしくはNiもしくはCrから成る付加的な層によって覆われ、後面金属化部の平坦面上でスルーコンタクト以外の部分がフォトマスクを用いてエッチングされることによって、当該の付加的な層が除去され、Au層のAu表面が再び露出されることが提案されている。フォトマスクを除去した後には、スルーホールに、酸化によってAuSnはんだに対する濡れ性の低下した、付加的な層による表面が生じる。
【0010】
本発明の課題は、金属化されたスルーホールを有する基板とヒートシンクとのあいだにAu層およびAuSnはんだによって形成されるはんだ接続部を有する電子モジュールの製造方法、ならびに、当該の方法によって製造される電子モジュールに関する。
【0011】
この課題は、独立請求項に記載された特徴によって解決される。本発明の有利な実施形態は従属請求項の対象となっている。
【0012】
重要なのは、後面金属化部が第1のAu層と第2のAu層とこれらの間の中間層とに分割されており、中間層がAu,Snとは異なる材料から形成されて、Au内へのSnの拡散を防止する拡散バリアとなることによって、溶融したAuSnはんだのSnが第1のAu層へ浸入することが阻止される点である。中間層(以下ではバリア層とも称する)は、有利には、少なくとも部分的に、はんだ付けプロセス中に第2のAu層の位置で生じるAuSn液相において溶解しない材料から成る。AuSn液相における中間層の材料の溶解性は、バリア機能にとって無視できる程度に小さく、第1のAu層へのAuSn液相の拡散に対する中間層の密度が損なわれないため、バリア機能という意味での不溶性と同義であると理解されたい。中間層の大部分は、Ti,W,Mo,Taの材料もしくはこれらの材料の化合物(例えばTiNなど)のうち1つまたは複数のものを含み、有利には中間層の少なくとも大部分、特に有利には中間層全体が、Tiおよび/またはTiNから成る。第2のAu層は、有利には、第1のAu層よりも格段に薄く、このため、主に第1のAu層によって後面金属化部の機械的特性・熱的特性・電気的特性が定められる。薄い第2のAu層は、はんだ付けプロセスにおいて、有利には、完全かつ均等にAuSn合金へ変換される。第2のAu層の層厚さは、160nmよりも小さい層厚さ、有利には120nmより小さい層厚さ、特に有利には90nmより小さい層厚さで堆積される。
【0013】
ここで、合金とは、以下の特殊なケースにおいても、金属混合物の非共晶の金属間相であると理解されたい。拡散とは、固体を通る物質の拡散であっても、液相内への物質の混合であってもよい。化学元素は、特にことわりのないかぎり、周期表における化学記号によって概略的に表すものとする。
【0014】
以下バリア層とも称する中間層は、有利には、電解めっきによって堆積された厚い第1のAu層からの不純物、特に第1のAu層と半導体基板とのあいだの例えばGeを含む接着層からの不純物が、第2のAu層すなわち後面金属化部とAuSnはんだプリフォームとの平坦な接触表面へ拡散するのを低減し、さらに、このような拡散によって生じる濡れ性の障害を低減する。このために、中間層は、有利には、不純物に対して、第1のAu層よりも高い拡散抵抗を有する。
【0015】
さらに重要なのは、本発明で用いられる貫通孔を有する基板において、第2のAu層が異方的に、つまり、貫通孔の側壁の箇所で、はんだプリフォームの設けられる平坦な後面の箇所でよりも平均して小さい層厚さで堆積されるということである。貫通孔の側壁での低減された層厚さは、有利には、金属化された基板を高温で処理する際に、中間層の材料が所定の規模で貫通孔内の薄い第2のAu層の表面へ拡散する程度に小さく選定されている。これは、当該の材料がAuSnはんだとAuとの接触表面の濡れ性を低減して、貫通孔内に溶融したはんだが浸入しない規模である。貫通孔の側壁のうち前面に近いほうの半部の第2のAu層の平均層厚さは、有利には、40nmより小さい。有利には、第2のAu層の層厚さは中間層の層厚さより小さい。金属化された基板を高温で処理するプロセスとは有利にははんだ付けプロセスであり、特に、はんだ付けプロセスの開始によって、基板がAuSnはんだの溶融温度へ加熱されるフェーズを意味する。所望の拡散のために、これとは異なる特別な熱処理ステップを行ってもよい。中間層の材料としてここではTiが特に有利である。なぜなら、Tiは、はんだ付け過程の温度領域において強い負の酸化生成エンタルピーを有するため、Au表面で迅速な酸化が生じ、はんだ濡れの防止手段として良く知られているからである。このために、はんだ付けプロセスは有利には酸素を含む雰囲気中で行われる。よって、はんだ付けプロセスの前に酸化ステップを行うこと、有利には、拡散酸化ステップを行うことができる。Tiは、低い温度では拡散は無視できる程度であるが、有利には、250℃から320℃のあいだ、すなわち、はんだ付けプロセスの温度領域において、第2のAu層を通る拡散の大幅な増大を呈する。場合により酸化後のはんだ付けプロセスの温度領域において、第2のAu層を通る強い拡散を生じる他の物質は、濡れ性を低減する作用を有し、この作用のために同様に中間層においても用いられる。後面金属化部の平坦な接触面では、第2のAu層の厚さが大きく、また、これに直接に接するAuSnはんだプリフォームフィルムを通した濡れが迅速であるため、Ti拡散の影響は、言及すべきような規模では生じない。このため、ほぼ完全に平坦なはんだ接続部が形成され、基板からヒートシンクへの良好な熱伝導が達成される。なお、個々の層のフォトリソグラフィによるパターニングは必要ない。
【0016】
本発明によれば、有利には、ヒートシンクと基板の後面金属化部とのあいだのはんだ接続において、障害なくかつ基板からヒートシンクへの良好な熱伝導が達成される。はんだ付けプロセスは容易に制御可能であり、中間層を設けない場合に比べて、プロセスパラメータの大きな変更も行える。
【0017】
本発明の有利な実施形態では、中間層はそれぞれの部分層を形成する複数の材料の組み合わせから成っている。ここで、
・第1の中間層材料は、AuSn液相中では溶解せず、しかもはんだ付けプロセス中に第2のAu層の位置に生じるAuSn液相が第1のAu層へ拡散することを阻止する材料である。このために、第1の中間層材料は、少なくとも100nmの層厚さ、有利には少なくとも150nmの層厚さ、特に有利には少なくとも200nmの層厚さで堆積される。
・第2の中間層材料は、高い温度での処理時、特にはんだ付けプロセスにおいて、貫通孔の側壁の第2のAu層の表面へ拡散し、溶融はんだによる濡れ性を低減する材料である。
【0018】
例えば、中間層はTiN/Ti積層体から構成される。TiN部分層は確実にAuSn液相から第1のAu層への拡散を阻止し、Ti部分層からの材料は固定の第2のAu層を通ってその表面へ拡散してそこで濡れ性を低減する。この場合、Ti部分層は薄く構成したり、特には平坦でなく空隙を有するように構成したりすることもできる。これは、バリア機能がTiN層によって満足されるからである。
【0019】
本発明を以下に有利な実施例に則して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】相互にはんだ付けされる複数の部品を示す図である。
【図2】誤りなくはんだ付けされた複数の部品を示す図である。
【図3】典型的なエラー状況を示す図である。
【図4】本発明の後面金属化部を示す図である。
【図5】図4の後面金属化部によるはんだ付け過程を示す図である。
【0021】
図1には、後面金属化部2,はんだプリフォーム4,ヒートシンクとしてのモジュール支持体6を有する基板1の相対的配置が示されている。薄い半導体基板1は、動作中に発生する損失熱の熱源としての1つまたは複数の半導体素子が配置された前面VSに、例えば半導体素子の端子のコンタクト形成のため、および/または、複数の半導体素子を相互に接続するための導体面LFを支持している。基板1の後面RSには後面金属化部2が堆積されており、この後面金属化部は、スルーコンタクト3として、コンタクト孔KLの側壁に沿って、前面VSの導体面LFまで延在する。なお、コンタクト孔KLは基板の後面RSと前面VSとのあいだを貫通して延在している。金属化部2,3は典型的には共通に堆積される。
【0022】
はんだプリフォーム4ないしヒートシンクを形成するモジュール支持体6に面する後面金属化部2の表面は、典型的には、金表面(Au表面)を通って形成される。一般に、例えば約4000nmの厚さを有する後面金属化部2は完全にAuから成り、これは有利には電解めっきによって堆積される。後面RSの半導体表面および貫通孔KLの壁には、一般に、接着層といわゆる種層としてのAu始層とが堆積され、半導体材料へのAu層の接着性が改善され、また、電解めっきを強化するための成長層も形成される。
【0023】
はんだプリフォーム4は典型的には平坦なフィルムによって形成されており、このフィルムは、80%のAuと20%のSnとを含む共晶Au‐Sn合金から形成されている。当該のはんだプリフォーム4の材料は均質であると見なされる。
【0024】
はんだプリフォーム4ないし半導体基板1に面するモジュール支持体6の平面には、第2の金属化層が堆積される。当該の第2の金属化層も、少なくとも主として金から形成されており、はんだプリフォーム4に面するAu表面を有する。
【0025】
基板1とモジュール支持体6とのあいだに良好な熱伝導性を有するはんだ接続部を製造して、基板1内に集積されている少なくとも1つの半導体素子の動作中に発生する損失熱を、基板1からヒートシンクとしてのモジュール支持体6へ放出させるために、後面金属化部2を備えた基板1と第2のAu層5を備えたモジュール支持体6とがはんだプリフォーム4の2つの側に配置され、はんだプリフォーム4のAu‐Snはんだを溶融させるのに充分な温度まで加熱される。共晶Au‐Snはんだの溶融温度は278℃である。当該のはんだは、主成分としてのAu‐Snのほか、添加物または不純物を含んでいてもよい。
【0026】
AuおよびSnは、AuSn相グラフによれば、共晶AuSn重量比のもとで、相対的に低い温度で液相に良好に溶解可能であり、はんだプリフォームの表面が溶融する場合、後面金属化部2からの金がはんだ内で溶解し、はんだからのSnが後面金属化部2のAu内で溶解する。この場合、層平行な転移領域L2が発生し、この転移領域においては、過共晶のAu成分、すなわち、80%を超えるAu成分を含むAu‐Sn合金が存在する。後面金属化部2の本来のAu層のうち、はんだ付け過程の終了後に、合金化されていないAuから成る層2Rが残る。この層2Rは、はんだ付け過程にエラーがなかった場合、ふつう、後面金属化部2の本来の層厚さの大部分に相当する厚さを有する。基板を通るスルーコンタクトKLの領域では、理想的には、はんだがコンタクト孔内へ浸入しない。はんだプリフォーム4とモジュール支持体6の第2のAu層5とのあいだには、同様に、過共晶のAu成分を含む合金層L5が形成される。組成がほぼ変化しないはんだ層を層4Rとし、ほとんど合金化されないAu層5の残留部分を層5Rとする。
【0027】
図2に示されている、はんだ付け過程にエラーがないという理想的な結果とは異なり、実際のはんだ付け過程には種々のエラーが発生しうる。このことが図3に3つの図として示されている。
【0028】
図3の(A)には、はんだ付けプロセスにおいて液状はんだがスルーコンタクトのコンタクト孔KL内へも浸入し、この孔をほぼ充填してしまうというエラー状況が示されている。基板の後面でのAu残留層2R間の合金層L2と同様に、スルーコンタクトKLの側壁の金属化層3のAu表面で、Au残留層3Rとスルーコンタクトを充填するはんだ4Kとのあいだに、合金層L3が形成される。コンタクト孔がはんだで充填されることにより、動作中に熱機械的応力が発生し、この熱機械的応力によって基板やその一部が破壊されたり、モジュールの一部が利用できなくなったりすることがある。
【0029】
図3の(B)には、後面金属化部2のAu表面が部分平面NBのはんだプリフォーム4のはんだの溶融時に溶融したはんだによって濡らされずにとどまり、層間気体HRが発生してはんだの硬化後にこれが残留中空室を生じさせるというエラー状況が示されている。基板とモジュール支持体6とのあいだでの金属の転移は、基板の後面金属化部のうち、はんだによって濡らされた表面領域においてのみ発生する。当該の面領域ではAu残留層2Rとはんだとのあいだに合金層L2が形成される。これに対して、濡らされていない表面領域NBは、実際には、熱放出に寄与しない。この場合、半導体素子の動作中、回路の局所的部分もしくは全体に許容不能に強い加熱が発生し、これにより、基板上の回路の機能および寿命が低下してしまう。
【0030】
図3の(C)には、はんだ付け過程において、はんだプリフォーム4のはんだと後面金属化部のAu層2とのあいだに形成される合金層LMが、本来のAu層2内の大きな深さを占め、ほぼ基板に達するほどとなってしまうエラー状況が示されている。図3の(C)の状況では、本来のAu層2のうち薄いAu残留層2Mが残り、これに対して、過共晶のAu成分を含む合金層LMが基板の後面RSの近傍にまで達している。過共晶のAu成分を含むAu‐Sn相は、一般に、純粋金属ないしAuSn層4の共晶合金よりも格段に脆いので、合金層LMの脆弱性により、後面金属化部が基板の後面から剥離してしまい、これによって、損失熱源として基板の前面に存在する少なくとも1つの半導体素子からヒートシンクとしてのモジュール支持体6への熱伝導が阻害され、基板やそこに集積されている半導体素子ないし半導体回路が過熱にいたるおそれがある。
【0031】
図3の(A)のエラー状況は、例えば、冒頭の従来技術の項で言及した、濡れ性が低減されるように金属化層3のAu表面を選択的にコーティングするという手段、または、中間層の平坦な後面上の第2のAu層を25nmほど面選択的に堆積するという手段によって、行われる。濡らされていない表面領域NBによって生じる図3の(B)の中空室HRは、はんだ付けプロセス中の高温によって部分的に低減することができるが、当該のはんだ付けプロセス中の高温は図3の(C)のエラー状況の発生を増幅させるという欠点を有している。これは、温度が上昇するにつれて、特に300℃を上回る高温において、AuSn相グラフにより、非共晶混合比でのAuおよびSnの相互の溶解性が大幅に増大するからである。
【0032】
本発明では、後面金属化部の構造を変化させることもできる。これを、図4,図5の有利な実施例に則して詳細に説明する。図4の(A)には、後面金属化部2によって後面側をコーティングされた基板の構造が概略的に示されている。ここで、当該の後面金属化部2は、さらなる金属化層3として、スルーコンタクトKLの側壁に沿って、基板の前面VS上の導体面LFまで続いている。後面金属化部2を拡大した図が図4の(B)に、スルーコンタクトKLの側壁に沿った金属化層3を拡大した図が図4の(C)に、それぞれ示されている。
【0033】
後面金属化部2は、実用手段と同様に、基板1の後面RS上に、例えばゲルマニウムから成る接着層21を備えている。当該の接着層21の上に、有利にはAuから成る、金属の始層22が被着されている。当該の始層22の上には、第1のAu層23が堆積されている。第1のAu層23は有利には電解めっきによって堆積され、少なくとも2000nm、典型的には約3500nmの層厚さを有する。図4では相対的な層厚さが示されているのみであり、特に第1のAu層23の層厚さに関しては縮尺通りではないことに注意されたい。このことのために、第1のAu層23には、側方エッジの連なりを一部省略していることを表す記号が示されている。
【0034】
第1のAu層23上には、本発明の重要な要素として、以下バリア層24とも称される中間層が堆積されている。積層体の最終層として、はんだプリフォーム4に面するAu表面を形成する第2のAu層25が堆積される。
【0035】
バリア層24の層厚さは、基板の後面で、少なくとも100nm、有利には少なくとも150nm、特に有利には少なくとも200nmである。第2のAu層25の層厚さは、最大で160nm、有利には最大で120nm、特に有利には最大で90nmである。
【0036】
バリア層24は、はんだ付けプロセスの約280℃から約300℃までの温度範囲において、過共晶のAu成分を含むAuSn液相のAuないし特にSnによる溶解がほぼ発生しない材料から形成されており、こうして、第2のAu層25内に拡散しているSnが第1のAu層23へ拡散することがバリア層24によってほぼ阻止される。特に、第2のAu層で発生するAuSn液相が第1のAu層へ拡散することは回避される。
【0037】
有利には、バリア層に対する材料としてTiが用いられる。バリア層は、第2のAu層25内ではんだプリフォームの溶融後に生じるAuSn液相から第1のAu層23へのSnの拡散を阻止する。これにより、基板後面RSの近傍での脆いAu‐Sn相の形成が確実に回避される。第2のAu層25からはんだプリフォーム4への転移領域においても、脆い相の形成が低減される。これは、薄い第2のAu層25によって、過共晶のAu成分を含む合金の形成に対して相対的に僅かな量のAuしか供給されず、第2のAu層25からAu‐SnはんだへAuが拡散する場合、もしくは、その逆の場合に、共晶合金比に比べて小さなAu過剰度しか有さない合金が得られるからである。
【0038】
バリア層24は、有利には、付加的に、第1のAu層23の不純物から後面金属化部のAu表面への拡散を阻止する。これは、特に、基板上の接着層としてGeが実用される場合に有利である。なぜなら、Geは、比較的低温であっても、Au,特に厚い第1のAu層を介して強い拡散を起こし、基板の反対側のAu表面で容易に酸化され、濡れ性を低下させるからである。後面金属化部2のAu表面のうち濡らされない表面領域NBはAu表面の不純物に由来するので、バリア層は図3の(C)のエラー状況を防止するだけでなく、図3の(B)のエラー状況も簡単に防止することができる。
【0039】
第2のAu層25は、有利には、スパッタリングプロセスによって堆積され、これにより、特に純粋な層組成、また、特に不純物の少ない後面金属化部のAu表面が得られる。第1のAu層23から第2のAu層25のAu表面への不純物の拡散を防止するバリアとしてのバリア層24の作用により、後面金属化部2のAu表面の有利な表面特性が保持される。
【0040】
特に有利な実施例では、バリア層24の材料を、図3の(A)のエラー状況の回避のために利用することができる。これは、意図的に、バリア層24の材料をスルーコンタクトKLの側壁の金属化部3のAu表面へ拡散させ、バリア層24からAu表面に達する材料により、純粋なAu表面に比べてAu‐Snはんだによる濡れ性を低下させることによって行われる。ここで、バリア層の材料として特に有利にはTiが適しており、このTiは、Au表面に達すると、強い負の酸化生成エンタルピーのために迅速に酸化されてチタン酸化物となる。酸化したTiによる濡れ性の低下は、冒頭に言及した従来技術から公知である。当該の従来技術では、コンタクト孔KLの金属化部3のAu表面にも意図的にさらなるTi層が設けられ、これが酸化される。ここで、従来技術では付加的なフォトリソグラフィマスクの使用が必要であるが、本発明では、コンタクト孔において、完全な積層体を備えるように堆積された金属化部3のバリア層の材料、特にTiの拡散によって、濡れ性の低減された表面が得られ、付加的なマスキングおよびエッチングが必要なくなる。
【0041】
基板の平坦な後面の第2のAu層25の表面OF2の濡れ性は充分に維持される。なぜなら、著しく大きな層厚さによって、中間層からの材料が僅かしか当該の表面領域に達しないからである。表面OF2での濡れ性の局所的障害は、無視できるものとなる。これは、はんだプリフォーム4が表面OF2に直接に配置されて充分な接続が形成され、表面OF2の各領域は合金層L2へのバックフローによって組み込まれるためである。
【0042】
有利には、後面金属化部2を堆積する際、第2のAu層は、異方的に、コンタクト孔の側壁の金属化部3の層において、後面金属化部2近傍よりも平均して格段に薄い層厚さで堆積される。図4の(C)には、コンタクト孔の側壁の金属化層3の詳細部分図が示されている。ここでは、基板の半導体表面上、基板を貫通する孔の側壁に、接着層31が形成され、その上に金属の始層32が堆積され、さらにその上に、有利には電解めっきによって第1のAu層33が堆積され、その後、バリア層34と最終層としての第2のAu層35とが堆積される。各層31,32,34は、典型的には、同様に異方的に、特にはスパッタリングによって堆積されるので、後面金属化部2の各層21,22,24よりも薄い。コンタクト孔内の第2のAu層35の層厚さは、スパッタリングプロセスを用いた堆積の際に、プロセスパラメータによって、当該の層厚さが前面VSに近いスルーホールの下部で後面金属化部2の第2のAu層25の層厚さの1/3よりも小さくなるように調整される。第2のAu層35の層厚さは、第2のAu層35がスルーホールの側壁にスパッタリングによって堆積される際に、典型的には、後面RSから前面VSないし導体面LFへ向かう方向で、連続的に低下する。有利には、第2のAu層35の層厚さは、基板1の前面VSと後面RSとのあいだの中央面MEで、基板1の後面の後面金属化部2における第2のAu層25の層厚さの50%を超えず、また有利には、当該の層厚さは50nmを超えない。第2のAu層35の層厚さが小さいことにより、一方では、金属化された基板に高温を加える際に、バリア層34から第2のAu層35のAu表面OF3へのTiの拡散が促進され、他方では、スルーコンタクトの側壁での第2のAu層35の層厚さが小さいことにより、層25,35の接続部に生じるAu‐SnはんだからのSnの拡散が著しく低減される。はんだプリフォーム4に対する接触面を形成する第2のAu層25の表面はOF2と称される。
【0043】
コンタクト孔の側壁の金属化部3の第2のAu層35は、基板1の前面VSに面する半部において、有利には、最大40nmの平均層厚さを有する。第2のAu層35は、前面VSと後面RSとのあいだの中央に存在する中央面MEにおいて、有利には、最大50nmの層厚さを有する。
【0044】
図5には、はんだ付けプロセスの初期のフローの概略図が示されている。ここには、後面金属化部2とはんだプリフォーム4の表面とから成る部分が示されている。はんだプリフォーム4の表面は、典型的には、後面金属化部2のAu表面25よりも格段に粗い。このことは、はんだプリフォーム4の表面のピークDSによって表されており、当該の表面では、後面金属化部2の層25のAu表面が初期的に支持される。図5の(A)の初期の状況では、Au‐Snはんだの流入がまだ発生しておらず、層25のAu表面は大部分がピークRSの個々の接触面のあいだで露出されており、開放室DRを介してはんだプリフォーム4の表面から僅かな値だけ懸隔されている。
【0045】
図5の(B)には、後面金属化部2の第2のAu層25のAu表面に個々に接続しているはんだプリフォームのピークRSが溶融する様子が示されている。この場合、層25のAuは溶融したAu‐Snはんだとともに液相へ移行し、溶融したAuが層25からはんだプリフォームのAu‐Snはんだ内へ、また逆に、Au‐SnはんだのSnが層25内へ、拡散する。ここで形成される、過共晶のAu成分を含むAu‐Sn合金をL25とする。はんだプリフォームのピークRSが溶融することにより、後面金属化部2からはんだプリフォーム4までの距離が小さくなる。
【0046】
はんだ付けプロセスがさらに進行すると、第2のAu層25およびはんだプリフォーム4の金属がさらに溶融し、純粋なAu‐Snはんだに比べて僅かに高いAu成分を含む液相としてのAu‐Sn合金L25が形成される。層25を超えるSnの拡散はバリア層24によって阻止されるので、液相の合金L25の拡散は、観察平面に対して垂直に、層24と界面とその側方とで生じる。第2のAu層25のAu表面の良好な濡れ性により、液相の合金L25の迅速な側方の拡散が強く促進される。図5の(C)の中間ステップでは、第2のAu層25の液化していないウェブ25Sが示されている。
【0047】
さらにはんだ付け過程が進行すると、第2のAu層25のうち残留しているウェブ25Sが、図5の(D)に示されているように、迅速に狭隘化する。同時に、中空室DRが目に見えて小さくなっていき、曲線状の双方向矢印で示されている層25とはんだプリフォームとのあいだのAu,Snの交換によって、理想的には、最後に、図5の(E)のごとくAu層25が完全に溶融して合金層L25がバリア層24とはんだプリフォーム4のはんだとの移行部として形成される。
【0048】
有利には、はんだ付けプロセスそのものは、高温での基板の処理プロセスとして、金属化部3のバリア層34からのTiをスルーコンタクトの側壁の表面OF3へ拡散させるために用いられる。はんだ付けプロセスは約280℃から約300℃の範囲で生じる。ここで生じる第2のAu層25を介してのTiの拡散は、基本的には、第2のAu層25での拡散と同様に生じるが、図5に示されているプロセスでは、層35に比べて層25の層厚さが格段に大きいために、層25のAu表面OF3までの拡散は著しく遅延する。また、層25のAu表面OF2は、既にはんだ付けプロセスの開始時に、形成される合金領域L25の増大にともなって、低下する。場合により第2のAu層25の表面OF2でTiが中間層24から拡散するために低減された濡れ性を有する個々の領域には、AuSn液相がバックフローし、完全に合金層L25内に組み込まれる。第2のAu層25,35の厚さと、はんだ付けプロセスおよび/または場合によりこれに先行する拡散酸化プロセスにおける熱処理とによって、表面OF2,OF3の種々の濡れ性を意図的に設定できる。
【0049】
また、AuSn液相が第2のAu層23へ拡散するのを防止する層24のバリア作用によって、脆い相が生じる危険なしに、はんだ付けプロセスにおける温度および/または処理時間は、図3の(B)に示されているタイプのエラー状況の割合を無視できる程度に小さく保つことのできる高さないし長さに、選定される。高いはんだ付け温度および/または長いはんだ付け時間を防止するバリア層を備えた金属化部の不感性によって、有利には、はんだ付けプロセスのパラメータの自由度が増し、例えば共通のモジュールケーシング内で他のはんだ接続部の上方の部品が、AuSn/Auはんだ接続部によるはんだ付けプロセスの高い温度および/または長い時間によって、溶融可能となる。
【0050】
上述した各特徴、および、特許請求の範囲ないし図に記載されている各特徴は、単独でも任意に組み合わせても有利に実現可能である。本発明は、上述した実施例に限定されず、当業技術者の技能の範囲において多様に適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作中に損失熱源となる少なくとも1つの半導体素子を半導体基板(1)の前面に配置し、前記半導体素子とは反対側の後面(RS)に後面金属化部(2)を設け、前記後面を、Snを含むはんだ層(4)を用いてはんだ付けプロセスにおいてヒートシンク(6)に熱伝導するように接続し、
前記前面と前記後面とのあいだの前記基板を通る貫通孔(KL)にも金属化部(3)を堆積し、
前記後面金属化部(2)および前記貫通孔(KL)の前記金属化部(3)に対して、順に、第1のAu層(23,33)、AuおよびSnとは異なる材料から成る中間層(24,34)、第2のAu層(25,35)を堆積し、
ただし、前記中間層に対して、AuSn液相に対する拡散バリアとなり、かつ、はんだ付けプロセス中に前記第2のAu層の位置に生じるAuSn液相が前記第1のAu層へ拡散することを阻止する材料を選択する、
電子モジュールの製造方法であって、
前記貫通孔の側壁では、表面(OF3)において、前記第2のAu層(35)を、前記基板の前記後面の前記第2のAu層(25)に比べて堆積厚さと前記はんだ層の材料に対する濡れ性とを低減して、堆積する
ことを特徴とする電子モジュールの製造方法。
【請求項2】
前記中間層(34)の材料を、濡れ性を低減する材料として、前記第2のAu層(35)を通して、高温のもとで、前記貫通孔の側壁の前記第2のAu層(35)の前記表面(OF3)へ拡散させる、請求項1記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記中間層(34)から前記第2のAu層(35)の前記表面(OF3)へ拡散された材料をそこで酸化させる、請求項1記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記中間層(24)の少なくとも大部分に対して、Ti,W,Mo,Taの材料またはこれらの材料の化合物のうち1つまたは複数の材料を選択し、有利には少なくとも大部分をTiとする、請求項1から3までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項5】
前記中間層を少なくとも2つの部分層の形態で堆積する、請求項1から4までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項6】
第1の部分層に対してTiNを選択し、前記第1の部分層と前記第2のAu層とのあいだに堆積される第2の部分層とに対し、少なくとも大部分の材料としてTiを選択する、請求項5記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項7】
前記中間層(24)を、前記基板の前記後面に、少なくとも100nm、有利には少なくとも150nm、特に有利には少なくとも200nmの層厚さで堆積する、請求項1から6までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項8】
前記第2のAu層(25)を前記第1のAu層(23)よりも小さい層厚さで堆積する、請求項1から7までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項9】
前記第2のAu層を、160nmよりも小さい層厚さで、有利には120nmより小さい層厚さで、特に有利には90nmより小さい層厚さで堆積する、請求項1から8までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項10】
前記第2のAu層(25,35)をスパッタリングプロセスにおいて堆積する、請求項1から9までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項11】
前記第1のAu層(23)を少なくとも2000nmの層厚さで堆積する、請求項1から10までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項12】
前記基板の中央面での前記貫通孔の側壁の前記第2のAu層(35)は、前記基板の前記後面の前記第2のAu層(25)の層厚さの50%を超えず、有利には50nmを超えない、請求項1から11までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項13】
前記貫通孔(KL)の側壁の前記第2のAu層(35)を、前記貫通孔のうち前記前面に近い半部において平均して40nmより小さい層厚さで堆積する、請求項1から12までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項14】
前記後面金属化部を有する前記基板を、前記はんだプロセス前もしくは有利には前記はんだプロセス中に、少なくとも280゜の温度まで加熱する、請求項1から13までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法。
【請求項15】
請求項1から12までのいずれか1項記載の電子モジュールの製造方法によって製造される電子モジュールであって、
はんだ接続部を介してヒートシンク(6)に熱伝導するように接続されており、かつ、損失熱源としての少なくとも1つの半導体素子と金属化される貫通孔(KL)とを含む、半導体基板(1)が設けられており、
前記ヒートシンクに面する前記基板の後面(RS)に第1のAu層(23)が設けられており、
前記半導体基板から離れる方向で前記第1のAu層上に次の中間層(24)が設けられており、
前記第1のAu層から離れる方向で前記中間層上に次のAu‐Sn合金層(L2)が設けられており、
前記中間層(24)はAuおよびSnとは異なる材料から成り、
前記貫通孔の側壁に、金属化部(3)として、少なくとも前記第1のAu層(33)および前記中間層(34)および前記第2のAu層(35)を含む、後面金属化部の積層体が堆積されており、
前記貫通孔の側壁に堆積された前記第2のAu層(35)の表面は、前記中間層の材料により、前記はんだ接続部の材料に対して低減された濡れ性を有する
ことを特徴とする電子モジュール。
【請求項16】
前記中間層はTi,W,Mo,Taの材料のうち1つまたは複数の材料を含み、有利には少なくとも大部分がTiを含む、請求項15記載の電子モジュール。
【請求項17】
前記中間層は少なくとも2つの部分層によって形成されている、請求項15または16記載の電子モジュール。
【請求項18】
第1の部分層は少なくともその大部分がTiNから成り、有利には完全にTiNから成る、請求項17記載の電子モジュール。
【請求項19】
前記基板の中央面での前記貫通孔の側壁の前記第2のAu層(35)の層厚さは、前記基板の前記後面の前記第2のAu層(25)の層厚さの50%を超えず、有利には層厚さは50nmを超えない、請求項15から18までのいずれか1項記載の電子モジュール。
【請求項20】
前記第1のAu層(23)の層厚さは前記中間層(24)の層厚さより大きい、請求項15から19までのいずれか1項記載の電子モジュール。
【請求項21】
前記基板の前記後面上の前記第1のAu層(23)の層厚さは2000nmを上回る、請求項15から19までのいずれか1項記載の電子モジュール。
【請求項22】
前記基板の前記後面上の前記中間層(24)の層厚さは、少なくとも100nmであり、有利には少なくとも150nmであり、特に有利には少なくとも200nmである、請求項15から21までのいずれか1項記載の電子モジュール。
【請求項23】
前記AuSn合金層は80%より多くAuを含む、請求項15から22までのいずれか1項記載の電子モジュール。
【請求項24】
前記第2のAu層(35)の層厚さは前記中間層の層厚さよりも小さい、請求項15から23までのいずれか1項記載の電子モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3(A)】
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【図3(B)】
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【図3(C)】
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【図4】
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【図5(A)】
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【図5(B)】
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【図5(C)】
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【図5(D)】
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【図5(E)】
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【公表番号】特表2013−505594(P2013−505594A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530229(P2012−530229)
【出願日】平成22年9月20日(2010.9.20)
【国際出願番号】PCT/EP2010/063773
【国際公開番号】WO2011/036112
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(503059792)ユナイティッド モノリスィック セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【氏名又は名称原語表記】United Monolithic Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Wilhelm−Runge−Str. 11, D−89081 Ulm, Germany
【Fターム(参考)】