静電容量型圧力センサの製造方法
【課題】 高精度にダイヤフラムの厚さを制御できる静電容量型圧力センサの製造方法を提供すること。
【解決手段】 一方の基板となるシリコン基板1の一方の面にボロン拡散層15を形成するボロン拡散層形成工程と、ボロン拡散層15上にダイヤフラム層16を形成するダイヤフラム層形成工程と、ボロン拡散層15をストッパーとして他方の面からシリコン基板1をエッチングすることにより、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成するダイヤフラム形成工程とを備える静電容量型圧力センサの製造方法とする。
【解決手段】 一方の基板となるシリコン基板1の一方の面にボロン拡散層15を形成するボロン拡散層形成工程と、ボロン拡散層15上にダイヤフラム層16を形成するダイヤフラム層形成工程と、ボロン拡散層15をストッパーとして他方の面からシリコン基板1をエッチングすることにより、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成するダイヤフラム形成工程とを備える静電容量型圧力センサの製造方法とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤフラムからなる可動電極を備えた静電容量型圧力センサの製造方法に関するものであり、特に、高精度にダイヤフラムの厚さを制御できる静電容量型圧力センサの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量型圧力センサとして、一方の基板に形成されたダイヤフラム部と他方の基板に形成された固定電極部との間にギャップが設けられた構造体を備えたものがある。静電容量型圧力センサを構成するダイヤフラムの厚さは、静電容量型圧力センサの感度に大きな影響を与えるため、高い精度が要求されている。
静電容量型圧力センサを構成するダイヤフラムの厚さを調整する方法として、エピタキシャル層の一部にp型ドーピング部を形成し、p型ドーピングされたシリコン基板とp型ドーピングされたエピタキシャル層の一部とを電気化学的なエッチング法でエッチングすることにより切欠きを形成する方法(例えば、特許文献1)がある。
また、ダイヤフラムの厚みの均一性が自己整合的に高精度で得られる方法として、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いる方法がある。
【特許文献1】特開2001−68686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1では、切欠きのエッチングを、ダイヤフラムを構成するエピタキシャル層のn型ドーピングされた部分とp型ドーピングされた部分との接合部で停止させるので、ダイヤフラムを構成する材質が限定されてしまうという不都合があった。
また、SOI基板を用いる方法は、非常に高価であった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、高価なSOI基板を用いたり、ダイヤフラムの材質に制限を与えたりすることなく、高精度にダイヤフラムの厚さを制御できる静電容量型圧力センサの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の静電容量型圧力センサの製造方法は、ダイヤフラムからなる可動電極が形成された一方の基板と、固定電極が形成された他方の基板とが、前記可動電極と前記固定電極との間に設けられたギャップを介して対向配置された構造体を備えた静電容量型圧力センサの製造方法であって、前記一方の基板となるシリコン基板の一方の面にボロン拡散層を形成するボロン拡散層形成工程と、前記ボロン拡散層上にダイヤフラム層を形成するダイヤフラム層形成工程と、前記他方の基板上に前記固定電極を形成する工程と、前記ダイヤフラム層が形成された前記シリコン基板と、前記固定電極が形成された前記他方の基板とを、前記ダイヤフラム層が前記ギャップを介して前記固定電極と対向するように重ねて陽極接合する陽極接合工程と、前記ボロン拡散層をストッパーとして他方の面から前記シリコン基板をエッチングすることにより、前記ボロン拡散層と前記ダイヤフラム層とからなる前記ダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、上記の静電容量型圧力センサの製造方法においては、前記ボロン拡散層形成工程が、前記シリコン基板の一方の面にボロン拡散源層を設けて熱処理を行うことにより、前記ボロン拡散層を形成する工程と、前記ボロン拡散源層を除去する拡散源層除去工程とを備える方法とすることができる。
【0007】
また、上記の静電容量型圧力センサの製造方法においては、前記ボロン拡散層形成工程が、前記シリコン基板の一方の面に熱酸化層からなるイオン注入犠牲層を設けるイオン注入犠牲層形成工程と、前記イオン注入犠牲層上からボロンイオンを注入して熱処理することにより前記ボロン拡散層を形成するイオン注入工程と、前記イオン注入犠牲層を除去するイオン注入犠牲層除去工程とを備える方法とすることができる。
【0008】
また、上記の静電容量型圧力センサの製造方法においては、前記ボロン拡散層形成工程が、前記シリコン基板の一方の面に化学蒸着法(CVD(Chemical Vapor Deposition)法)によりボロンドープシリケートガラス(BSG)を形成する工程を備える方法とすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ボロン拡散層をストッパーとして他方の面からシリコン基板をエッチングすることにより、ボロン拡散層とダイヤフラム層とからなるダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程を備えるので、高精度にダイヤフラムの厚さを制御できる。よって、ダイヤフラムの厚みが均一で安定した性能が得られる静電容量型圧力センサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。また、以下の図面においては、各構成部分の縮尺について図面に表記することが容易となるように構成部分毎に縮尺を変えて記載している。
【0011】
図1は、本発明の第1実施形態の静電容量型圧力センサを示した平面図であり、図2(a)は、図1における線分A−Aにおける線視断面図である。
図1および図2(a)に示すように、本実施形態の静電容量型圧力センサは、ダイヤフラム34からなる可動電極が形成されたシリコン基板(一方の基板)1と、固定電極24が形成されたガラス基板(他方の基板)2とが、ダイヤフラム34と固定電極24との間に設けられたギャップGを介して対向配置された構造体を備えたものである。
【0012】
図1および図2(a)に示すシリコン基板1は、シリコンからなるシリコン基体11から構成されている。図1および図2(a)に示すように、シリコン基板1の中央部分には、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34が形成されている。ボロン拡散層15は、ダイヤフラム34を形成する部分と、ダイヤフラム34を形成する部分から下に向かって傾斜するシリコン基体11の下面の部分とに設けられている。また、ダイヤフラム層16は、ボロン拡散層15の下面とシリコン基体11の下面とに形成されている。シリコン基板1の下面には、ギャップGを構成する凹部が設けられ、ボロン拡散層15およびダイヤフラム層16は、凹部の形状に対応して形成されている。また、図1および図2(a)に示すように、シリコン基板1の上面で、ダイヤフラム34が形成されていない部分には、ダイヤフラム34に電気的に接続された電極パッド35が形成されている。
【0013】
また、ガラス基板2は、耐熱ガラスからなるガラス基体21から構成されている。耐熱ガラスとしては、400℃の熱膨張係数がシリコンとほぼ等しく、後述する陽極接合後における内部応力を小さくできるパイレックス(登録商標)を用いることが望ましい。ガラス基板2の上面に形成された固定電極24は、図2(a)に示すように、ガラス基体21を貫通する取出電極22aを介してガラス基体21の下面に形成された電極パッド25に電気的に接続されている。
電極パッド25、電極パッド35は、静電容量の変化を検知する検知手段(図示略)に電気的に接続されている。
【0014】
そして、本実施形態の静電容量型圧力センサでは、圧力変化に対応してダイヤフラム34が弾性変形して撓むことによるギャップの幅の変動を、ダイヤフラム34と固定電極24との間の静電容量の変化として電気的に測定することにより、圧力を検知するようになっている。
【0015】
次に、図3〜図23を参照して本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法について説明する。本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法は、シリコン基板形成工程と、ガラス基板形成工程と、両基板接合工程と、接合後工程とを具備して構成されている。
【0016】
(シリコン基板形成工程)
本実施形態のシリコン基板1を製造するには、まず、シリコン基体11を用意する。シリコン基材11としては、ボロン拡散層15をストッパーとしてエッチングできるものであればいかなるものであってもよいが、例えば、以下に示すエッチング方法で容易に精度よくエッチングできるように、ボロンが高濃度にドープされていない、面方位(100)のシリコンウェハであって、面方位(100)の方位ずれや表面の凹凸やうねりの小さいものを用いることが望ましい。より具体的には、シリコン基材11として、例えば、厚さ300μm、直径100mmの低抵抗(0.001〜0.01Ω・cm)p型(100)のシリコン基板を用いることができる。
【0017】
次に、図3に示すように、シリコン基体11の両面全面に300nmの熱酸化膜12を設け、図4に示すように下面の熱酸化膜12をフォトリソグラフィを用いてパターニングすることにより、ギャップGを形成する領域に開口12aを設ける。
次いで、図5に示すように、シリコン基体11の下面を、例えば90℃の20w%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液を用いて異方性を有するウエットエッチングを行うことにより、開口12aから露出するシリコン基体11にギャップGとなる凹部を形成する。
【0018】
次に、図6に示すように、シリコン基体11の下面にCVD法により高濃度のボロンを含有した硼珪酸ガラスからなるボロン拡散源層14を成膜する。ボロン拡散源層14としては、例えば、ボロフィルム(Emulsitone Co.製、TypeB)を用いてもよい。
【0019】
続いて、例えば1000℃12時間の熱処理を行うことにより、ボロン拡散源層14からシリコン基体11にボロンを固相拡散させて、図7に示すように、1×1019〜1×1020cm−3の濃度のボロン拡散層15を形成する。このようにして得られたボロン拡散層15の濃度が1×1019cm−3未満であると、ボロン拡散層15がシリコン基体11をエッチングする際のストッパーとして、十分に機能しない虞が生じる。また、ボロン拡散層15の濃度が1×1020cm−3越えると、拡散に時間がかかるため好ましくない。
【0020】
また、このようにして得られたボロン拡散層15がストッパーとして機能するためには、例えばエッチング深さが300μmの場合10〜100nmの厚みが必要とされる。
【0021】
続いて、シリコン基体11の上面全面をレジスト(図示略)で保護し、シリコン基体11の下面をBHF(フッ化アンモニウム:フッ酸=10:1)溶液を用いてエッチングした後、レジストを除去することにより、図8に示すように、ボロン拡散源層14と下面の熱酸化膜12とを除去する。
【0022】
次に、ボロン拡散層15を形成する他の方法について説明する。図5に示す開口12aから露出するシリコン基体11からなりギャップGとなる凹部に、図9に示すように、50nmのシリコン熱酸化層からなるイオン注入犠牲層45を形成する。イオン注入犠牲層45を設けることにより、次の工程でボロンイオンを注入する際における汚染を防止することができる。
次いで、イオン注入犠牲層45上から、ドープ深さ100nm、ドーズ量5×1014cm−2でボロンイオンを注入し、熱処理することにより、図10に示すように、イオン注入犠牲層45上からシリコン基体11にボロンを拡散させて、ボロン拡散層15を形成する。
【0023】
続いて、シリコン基体11の上面全面をレジスト(図示略)で保護し、シリコン基体11の下面をBHF(フッ化アンモニウム:フッ酸=10:1)溶液を用いてエッチングした後、レジストを除去することにより、図8に示すように、イオン注入犠牲層45と下面の熱酸化膜12とを除去する。
【0024】
次に、図12に示すように、シリコン基体11の両面全面に、CVD法により300nmのシリコン酸化膜からなるダイヤフラム層16を形成する。
【0025】
(ガラス基板形成工程)
まず、取出電極22aを形成するためのシリコン基板22として、例えば、厚さ700μm、直径100mmの低抵抗(0.001〜0.01Ω・cm)p型(100)のシリコン基板を用意する。次いで、シリコン基板22の上面と下面に酸化膜23を形成する。その後、シリコン基板22の一部を、エッチング液として、例えば90℃の22w%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液を用いるウエットエッチングを行うことにより、図13に示すように、取出電極22aとなる高さ400μm程度の突起部を形成し、酸化膜23を除去する。
次いで、シリコン基板22の取出電極22aとなる突起部上に、パイレックス(登録商標)からなる厚さ300μm、直径100mmのガラス基体21を重ねる。そして、ガラス基体21を軟化温度まで加熱して、シリコン基板22の取出電極22aとなる突起部の頂部に、例えば690℃、0.02mm/minの速度で押し付ける熱プレスを行うことにより、図14に示すように、ガラス基体21内にシリコン基板22の取出電極22aとなる突起部を挿入する。
その後、取出電極22aとなる突起部が挿入されたガラス基体21を冷却し、シリコン基板22とガラス基体21とを陽極接合する。次に、シリコン基板22と一体化されたガラス基体21を両面から研磨することにより、図15に示すように、ガラス基体21を貫通する取出電極22aを有するガラス基板2が得られる。
【0026】
続いて、図15に示すガラス基板2の上面に固定電極24となる導電性金属膜を形成し、ガラス基板21の下面に電極パッド25となる導電性金属膜を形成する。そして、フォトリソグラフィ手法を用いて、上面の固定電極24となる導電性金属膜をパターニングし、図16に示すように、円形状の固定電極24を形成する。
【0027】
(両基板接合工程)
このようにして得られた図12に示すシリコン基板1と図16に示すガラス基板2とを、図17に示すように、ギャップGとなる凹部を構成するダイヤフラム層16がギャップGを介して固定電極24と対向するように重ねて陽極接合し、構造体とする。ここでの陽極接合は、例えば、400℃に加熱した状態で300〜1000V程度の電圧をかけて行う。
【0028】
(接合後工程)
そして、図18に示すように、ガラス基板2側の表面にレジスト31を形成してから、図19に示すように、シリコン基板1上に形成されているダイヤフラム層16をウェットエッチングにより除去し、図20に示すように、レジスト31を除去する。なお、図17に示す構造体に形成されているダイヤフラム層16を、ドライエッチングにより除去することによっても、図20に示す構造体が得られる。
【0029】
次に、図21に示すように、ガラス基板2側の表面に1μmのシリコン酸化膜32をCVD法またはスパッタにより形成する。続いて、シリコン基板1上にレジスト(図示略)をスピンコートし、フォトグラフィ装置を用いて、シリコン基板1に形成されているギャップGと平面的に重なり合う位置の熱酸化膜12をパターニングにより除去し、ガラス基板2側の表面と、シリコン基板1上のギャップGと平面的に重なり合う位置とに形成したレジストを除去し、図22に示すように、開口33を形成する。
その後、エッチング液として、例えば90℃の20w%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液を用い、ボロン拡散層15をストッパーとして、シリコン基板1の開口33からボロン拡散層15に達するまでシリコン基板1をエッチングし、図23に示すように、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成する。ここで用いるエッチング液は、TMAH溶液に限られず、例えば80℃の24wt%KOH溶液を用いることができる。
【0030】
次いで、シリコン基板1上に形成されている熱酸化膜12と、ガラス基板2側の表面に形成されているシリコン酸化膜32とを剥離し、シリコン基板1上にフォトリソグラフィ手法を用いて電極パッド35を設けることにより、図1および図2(a)に示す静電容量型圧力センサが得られる。
【0031】
本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、ボロン拡散層15をストッパーとしてシリコン基板1の上面からシリコン基板1をエッチングすることにより、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成するので、得られたダイヤフラム34の厚みが、自己整合的にボロン拡散層15の厚みとダイヤフラム層16の厚みとを合わせてなるあらかじめ決定された厚みとなり、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御できる。また、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成するので、ダイヤフラム34の厚さが、シリコン基体11の個体差による誤差の影響や、シリコン基体11の厚さの均一性による誤差の影響を受けにくく、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御できる。よって、ダイヤフラム34の厚みが均一で安定した性能を有する静電容量型圧力センサ得られる。しかも、従来の技術のように、高価なSOI基板を用いたり、ダイヤフラムの材質に制限を与えたりすることはない。
【0032】
また、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に、ガラス基板2上に固定電極24を形成する工程と、ダイヤフラム層16が形成されたシリコン基板1と、固定電極24が形成されたガラス基板2とを、ダイヤフラム層16がギャップGを介して固定電極24と対向するように重ねて陽極接合する陽極接合工程とを備えるので、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御でき、しかも、以下に示すように歩留まりを向上させることができる。
【0033】
すなわち、ダイヤフラム34を形成する工程よりも後に、ダイヤフラム層16が形成されたシリコン基板1と、固定電極24が形成されたガラス基板2とを陽極接合する場合には、陽極接合時の電圧印加による静電引力によってダイヤフラム34が固定電極24に張り付いてしまう場合がある。特に、高感度な圧力センサとするために、高精度にダイヤフラムの厚さを制御してダイヤフラムの厚さを薄くした場合やギャップGの高さを低くした場合、ダイヤフラムの固定電極への張り付きが生じやすい。
【0034】
これに対し、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行うので、ダイヤフラム34となるボロン拡散層15とダイヤフラム層16とがシリコン基体11に支持された状態で陽極接合工程が行われることになり、ダイヤフラム34が固定電極24に張り付くことはない。したがって、高精度に制御された厚みの薄いダイヤフラムを備えた高感度な静電容量型圧力センサを歩留まり良く製造することができる。また、ダイヤフラム34が固定電極24に張り付くことがないので、ダイヤフラム34が固定電極24に張り付かないように陽極接合条件を考慮する必要がなくなり、良好な封止性が得られる条件で陽極接合を行うことができるようになる。したがって、陽極接合条件の制御が容易となり、しかも封止性に優れた静電容量型圧力センサが得られる条件で陽極接合を行うことができる。
さらに、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行うので、陽極接合工程後の工程による汚染などから、ギャップGを形成するダイヤフラム層16や固定電極24を保護することができる。
【0035】
また、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行う場合、得られたダイヤフラム34の厚みを直接測定することができなくなってしまう。しかし、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、上述したように、高精度に均一な厚みのダイヤフラム34が得られる。したがって、シリコン基体11のエッチングによる除去量を、ダイヤフラム34の厚みを直接測定することにより確認しながらエッチングしなくても、十分に高いエッチング精度が得られる。よって、ダイヤフラム34の厚みを直接測定できなくても支障はない。
なお、本発明の静電容量型圧力センサの製造方法においては、上述した実施形態において説明したように、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行うことが望ましいが、ダイヤフラム34を形成する工程よりも後に陽極接合工程を行ってもよい。
【0036】
また、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法において、ボロン拡散層15の形成を、シリコン基板1の下面にボロン拡散源層14を設けて熱処理を行うことにより、ボロン拡散層15を形成した後、ボロン拡散源層14を除去することによって行う場合、高価な装置が必要ない。
【0037】
また、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法において、ボロン拡散層15の形成を、シリコン基板1の下面にシリコン熱酸化層からなるイオン注入犠牲層45を設け、イオン注入犠牲層45上からボロンイオンを注入して熱処理することによりボロン拡散層15を形成した後、イオン注入犠牲層45を除去することによって行う場合、薄いボロン拡散層15を形成できるため、ダイヤフラム厚さの薄い高感度な静電容量型圧力センサを形成できる。
【0038】
なお、上記した実施形態において説明したように、本発明の静電容量型圧力センサの製造方法では、ボロン拡散層15を、図2(a)に示すように、ダイヤフラム34を形成する部分と、ダイヤフラム34を形成する部分から下に向かって傾斜するシリコン基体11の下面の部分とに設けることができるが、本発明は、上述した例に限定されるものではなく、ボロン拡散層15は、ダイヤフラム34を形成する部分に形成されていればよく、例えば、図2(b)に示すように、ダイヤフラム34を形成する部分と、シリコン基体11の下面全域とに設けられていても良い。
【0039】
図2(b)は、図1における線分A−Aにおける線視断面図であり、図2(b)に示す静電容量型圧力センサは、以下に示すように製造することができる。なお、図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法において、図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法と同一の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0040】
すなわち、図5に示すギャップGとなる凹部が形成されたシリコン基体11の上面をレジストで保護し、下面のSiO2を除去し、上面のレジストを除去する。次に、上面および下面にCVD法により、図24に示すように、ボロンドープシリケートガラス(BSG)を成膜し、前述の方法でボロン拡散層15aを形成し、その後、BSG層を除去する。次に、図25に示すように、シリコン基体11の両面全面にCVD法により50μmのダイヤフラム層16を形成する。
その後、このようにして得られた図25に示すシリコン基板1と図16に示すガラス基板2とを、図26に示すように、ギャップGとなる凹部を構成するダイヤフラム層16がギャップGを介して固定電極24と対向するように重ねて陽極接合することにより、構造体とする。
【0041】
続いて、図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法と同様にして、シリコン基板1上に形成されているダイヤフラム層16を除去する。
その後、ガラス基板2側の表面全面と、シリコン基板1上のギャップGと平面的に重なり合う位置とにレジスト(図示略)を形成し、シリコン基体11の上面をBHF(フッ化アンモニウム:フッ酸=10:1)溶液を用いてエッチングした後、レジストを除去することにより、シリコン基体11の上面のボロン拡散層15bと熱酸化膜12とを除去して開口を形成する。
続いて、図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法と同様にして、ボロン拡散層15をストッパーとしてシリコン基板1をエッチングし、ボロン拡散層15aとダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成する。
【0042】
その後、シリコン基板1上に形成されている熱酸化膜12と、ボロン拡散層15bとを剥離し、シリコン基板1上にフォトリソグラフィ手法を用いて電極パッド35を設けることにより、図2(b)に示す静電容量型圧力センサが得られる。
【0043】
このように図2(b)に示す静電容量型圧力センサとした場合、図2(a)に示す静電容量型圧力センサのように、ボロン拡散層15をシリコン基体11の下面の一部の領域に選択的に形成する場合と比較して、ボロン拡散層15aを形成する工程を簡略化することができ、容易に製造することができる。
【0044】
また、図2(b)に示す静電容量型圧力センサとした場合においても、図2(a)に示す静電容量型圧力センサと同様に、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1実施形態の静電容量型圧力センサを示した平面図である。
【図2】図1における線分A−A´における線視断面図である。
【図3】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図4】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図5】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図6】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図7】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図8】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図9】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図10】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図11】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図12】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図13】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図14】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図15】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図16】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図17】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図18】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図19】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図20】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図21】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図22】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図23】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図24】図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図25】図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図26】図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0046】
1・・・シリコン基板(一方の基板)、2・・・ガラス基板(他方の基板)、11・・・シリコン基体、12・・・熱酸化膜、12a・・・開口、14・・・ボロン拡散源層、15、15a・・・ボロン拡散層、16・・・ダイヤフラム層、21・・・ガラス基体、22・・・シリコン基板、22a・・・取出電極、23・・・酸化膜、24・・・固定電極、25、31・・・レジスト、32・・・シリコン酸化膜、33・・・開口、34・・・ダイヤフラム、35・・・電極パッド、45・・・イオン注入犠牲層、G・・・ギャップ、
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤフラムからなる可動電極を備えた静電容量型圧力センサの製造方法に関するものであり、特に、高精度にダイヤフラムの厚さを制御できる静電容量型圧力センサの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量型圧力センサとして、一方の基板に形成されたダイヤフラム部と他方の基板に形成された固定電極部との間にギャップが設けられた構造体を備えたものがある。静電容量型圧力センサを構成するダイヤフラムの厚さは、静電容量型圧力センサの感度に大きな影響を与えるため、高い精度が要求されている。
静電容量型圧力センサを構成するダイヤフラムの厚さを調整する方法として、エピタキシャル層の一部にp型ドーピング部を形成し、p型ドーピングされたシリコン基板とp型ドーピングされたエピタキシャル層の一部とを電気化学的なエッチング法でエッチングすることにより切欠きを形成する方法(例えば、特許文献1)がある。
また、ダイヤフラムの厚みの均一性が自己整合的に高精度で得られる方法として、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いる方法がある。
【特許文献1】特開2001−68686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1では、切欠きのエッチングを、ダイヤフラムを構成するエピタキシャル層のn型ドーピングされた部分とp型ドーピングされた部分との接合部で停止させるので、ダイヤフラムを構成する材質が限定されてしまうという不都合があった。
また、SOI基板を用いる方法は、非常に高価であった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、高価なSOI基板を用いたり、ダイヤフラムの材質に制限を与えたりすることなく、高精度にダイヤフラムの厚さを制御できる静電容量型圧力センサの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の静電容量型圧力センサの製造方法は、ダイヤフラムからなる可動電極が形成された一方の基板と、固定電極が形成された他方の基板とが、前記可動電極と前記固定電極との間に設けられたギャップを介して対向配置された構造体を備えた静電容量型圧力センサの製造方法であって、前記一方の基板となるシリコン基板の一方の面にボロン拡散層を形成するボロン拡散層形成工程と、前記ボロン拡散層上にダイヤフラム層を形成するダイヤフラム層形成工程と、前記他方の基板上に前記固定電極を形成する工程と、前記ダイヤフラム層が形成された前記シリコン基板と、前記固定電極が形成された前記他方の基板とを、前記ダイヤフラム層が前記ギャップを介して前記固定電極と対向するように重ねて陽極接合する陽極接合工程と、前記ボロン拡散層をストッパーとして他方の面から前記シリコン基板をエッチングすることにより、前記ボロン拡散層と前記ダイヤフラム層とからなる前記ダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、上記の静電容量型圧力センサの製造方法においては、前記ボロン拡散層形成工程が、前記シリコン基板の一方の面にボロン拡散源層を設けて熱処理を行うことにより、前記ボロン拡散層を形成する工程と、前記ボロン拡散源層を除去する拡散源層除去工程とを備える方法とすることができる。
【0007】
また、上記の静電容量型圧力センサの製造方法においては、前記ボロン拡散層形成工程が、前記シリコン基板の一方の面に熱酸化層からなるイオン注入犠牲層を設けるイオン注入犠牲層形成工程と、前記イオン注入犠牲層上からボロンイオンを注入して熱処理することにより前記ボロン拡散層を形成するイオン注入工程と、前記イオン注入犠牲層を除去するイオン注入犠牲層除去工程とを備える方法とすることができる。
【0008】
また、上記の静電容量型圧力センサの製造方法においては、前記ボロン拡散層形成工程が、前記シリコン基板の一方の面に化学蒸着法(CVD(Chemical Vapor Deposition)法)によりボロンドープシリケートガラス(BSG)を形成する工程を備える方法とすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ボロン拡散層をストッパーとして他方の面からシリコン基板をエッチングすることにより、ボロン拡散層とダイヤフラム層とからなるダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程を備えるので、高精度にダイヤフラムの厚さを制御できる。よって、ダイヤフラムの厚みが均一で安定した性能が得られる静電容量型圧力センサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。また、以下の図面においては、各構成部分の縮尺について図面に表記することが容易となるように構成部分毎に縮尺を変えて記載している。
【0011】
図1は、本発明の第1実施形態の静電容量型圧力センサを示した平面図であり、図2(a)は、図1における線分A−Aにおける線視断面図である。
図1および図2(a)に示すように、本実施形態の静電容量型圧力センサは、ダイヤフラム34からなる可動電極が形成されたシリコン基板(一方の基板)1と、固定電極24が形成されたガラス基板(他方の基板)2とが、ダイヤフラム34と固定電極24との間に設けられたギャップGを介して対向配置された構造体を備えたものである。
【0012】
図1および図2(a)に示すシリコン基板1は、シリコンからなるシリコン基体11から構成されている。図1および図2(a)に示すように、シリコン基板1の中央部分には、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34が形成されている。ボロン拡散層15は、ダイヤフラム34を形成する部分と、ダイヤフラム34を形成する部分から下に向かって傾斜するシリコン基体11の下面の部分とに設けられている。また、ダイヤフラム層16は、ボロン拡散層15の下面とシリコン基体11の下面とに形成されている。シリコン基板1の下面には、ギャップGを構成する凹部が設けられ、ボロン拡散層15およびダイヤフラム層16は、凹部の形状に対応して形成されている。また、図1および図2(a)に示すように、シリコン基板1の上面で、ダイヤフラム34が形成されていない部分には、ダイヤフラム34に電気的に接続された電極パッド35が形成されている。
【0013】
また、ガラス基板2は、耐熱ガラスからなるガラス基体21から構成されている。耐熱ガラスとしては、400℃の熱膨張係数がシリコンとほぼ等しく、後述する陽極接合後における内部応力を小さくできるパイレックス(登録商標)を用いることが望ましい。ガラス基板2の上面に形成された固定電極24は、図2(a)に示すように、ガラス基体21を貫通する取出電極22aを介してガラス基体21の下面に形成された電極パッド25に電気的に接続されている。
電極パッド25、電極パッド35は、静電容量の変化を検知する検知手段(図示略)に電気的に接続されている。
【0014】
そして、本実施形態の静電容量型圧力センサでは、圧力変化に対応してダイヤフラム34が弾性変形して撓むことによるギャップの幅の変動を、ダイヤフラム34と固定電極24との間の静電容量の変化として電気的に測定することにより、圧力を検知するようになっている。
【0015】
次に、図3〜図23を参照して本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法について説明する。本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法は、シリコン基板形成工程と、ガラス基板形成工程と、両基板接合工程と、接合後工程とを具備して構成されている。
【0016】
(シリコン基板形成工程)
本実施形態のシリコン基板1を製造するには、まず、シリコン基体11を用意する。シリコン基材11としては、ボロン拡散層15をストッパーとしてエッチングできるものであればいかなるものであってもよいが、例えば、以下に示すエッチング方法で容易に精度よくエッチングできるように、ボロンが高濃度にドープされていない、面方位(100)のシリコンウェハであって、面方位(100)の方位ずれや表面の凹凸やうねりの小さいものを用いることが望ましい。より具体的には、シリコン基材11として、例えば、厚さ300μm、直径100mmの低抵抗(0.001〜0.01Ω・cm)p型(100)のシリコン基板を用いることができる。
【0017】
次に、図3に示すように、シリコン基体11の両面全面に300nmの熱酸化膜12を設け、図4に示すように下面の熱酸化膜12をフォトリソグラフィを用いてパターニングすることにより、ギャップGを形成する領域に開口12aを設ける。
次いで、図5に示すように、シリコン基体11の下面を、例えば90℃の20w%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液を用いて異方性を有するウエットエッチングを行うことにより、開口12aから露出するシリコン基体11にギャップGとなる凹部を形成する。
【0018】
次に、図6に示すように、シリコン基体11の下面にCVD法により高濃度のボロンを含有した硼珪酸ガラスからなるボロン拡散源層14を成膜する。ボロン拡散源層14としては、例えば、ボロフィルム(Emulsitone Co.製、TypeB)を用いてもよい。
【0019】
続いて、例えば1000℃12時間の熱処理を行うことにより、ボロン拡散源層14からシリコン基体11にボロンを固相拡散させて、図7に示すように、1×1019〜1×1020cm−3の濃度のボロン拡散層15を形成する。このようにして得られたボロン拡散層15の濃度が1×1019cm−3未満であると、ボロン拡散層15がシリコン基体11をエッチングする際のストッパーとして、十分に機能しない虞が生じる。また、ボロン拡散層15の濃度が1×1020cm−3越えると、拡散に時間がかかるため好ましくない。
【0020】
また、このようにして得られたボロン拡散層15がストッパーとして機能するためには、例えばエッチング深さが300μmの場合10〜100nmの厚みが必要とされる。
【0021】
続いて、シリコン基体11の上面全面をレジスト(図示略)で保護し、シリコン基体11の下面をBHF(フッ化アンモニウム:フッ酸=10:1)溶液を用いてエッチングした後、レジストを除去することにより、図8に示すように、ボロン拡散源層14と下面の熱酸化膜12とを除去する。
【0022】
次に、ボロン拡散層15を形成する他の方法について説明する。図5に示す開口12aから露出するシリコン基体11からなりギャップGとなる凹部に、図9に示すように、50nmのシリコン熱酸化層からなるイオン注入犠牲層45を形成する。イオン注入犠牲層45を設けることにより、次の工程でボロンイオンを注入する際における汚染を防止することができる。
次いで、イオン注入犠牲層45上から、ドープ深さ100nm、ドーズ量5×1014cm−2でボロンイオンを注入し、熱処理することにより、図10に示すように、イオン注入犠牲層45上からシリコン基体11にボロンを拡散させて、ボロン拡散層15を形成する。
【0023】
続いて、シリコン基体11の上面全面をレジスト(図示略)で保護し、シリコン基体11の下面をBHF(フッ化アンモニウム:フッ酸=10:1)溶液を用いてエッチングした後、レジストを除去することにより、図8に示すように、イオン注入犠牲層45と下面の熱酸化膜12とを除去する。
【0024】
次に、図12に示すように、シリコン基体11の両面全面に、CVD法により300nmのシリコン酸化膜からなるダイヤフラム層16を形成する。
【0025】
(ガラス基板形成工程)
まず、取出電極22aを形成するためのシリコン基板22として、例えば、厚さ700μm、直径100mmの低抵抗(0.001〜0.01Ω・cm)p型(100)のシリコン基板を用意する。次いで、シリコン基板22の上面と下面に酸化膜23を形成する。その後、シリコン基板22の一部を、エッチング液として、例えば90℃の22w%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液を用いるウエットエッチングを行うことにより、図13に示すように、取出電極22aとなる高さ400μm程度の突起部を形成し、酸化膜23を除去する。
次いで、シリコン基板22の取出電極22aとなる突起部上に、パイレックス(登録商標)からなる厚さ300μm、直径100mmのガラス基体21を重ねる。そして、ガラス基体21を軟化温度まで加熱して、シリコン基板22の取出電極22aとなる突起部の頂部に、例えば690℃、0.02mm/minの速度で押し付ける熱プレスを行うことにより、図14に示すように、ガラス基体21内にシリコン基板22の取出電極22aとなる突起部を挿入する。
その後、取出電極22aとなる突起部が挿入されたガラス基体21を冷却し、シリコン基板22とガラス基体21とを陽極接合する。次に、シリコン基板22と一体化されたガラス基体21を両面から研磨することにより、図15に示すように、ガラス基体21を貫通する取出電極22aを有するガラス基板2が得られる。
【0026】
続いて、図15に示すガラス基板2の上面に固定電極24となる導電性金属膜を形成し、ガラス基板21の下面に電極パッド25となる導電性金属膜を形成する。そして、フォトリソグラフィ手法を用いて、上面の固定電極24となる導電性金属膜をパターニングし、図16に示すように、円形状の固定電極24を形成する。
【0027】
(両基板接合工程)
このようにして得られた図12に示すシリコン基板1と図16に示すガラス基板2とを、図17に示すように、ギャップGとなる凹部を構成するダイヤフラム層16がギャップGを介して固定電極24と対向するように重ねて陽極接合し、構造体とする。ここでの陽極接合は、例えば、400℃に加熱した状態で300〜1000V程度の電圧をかけて行う。
【0028】
(接合後工程)
そして、図18に示すように、ガラス基板2側の表面にレジスト31を形成してから、図19に示すように、シリコン基板1上に形成されているダイヤフラム層16をウェットエッチングにより除去し、図20に示すように、レジスト31を除去する。なお、図17に示す構造体に形成されているダイヤフラム層16を、ドライエッチングにより除去することによっても、図20に示す構造体が得られる。
【0029】
次に、図21に示すように、ガラス基板2側の表面に1μmのシリコン酸化膜32をCVD法またはスパッタにより形成する。続いて、シリコン基板1上にレジスト(図示略)をスピンコートし、フォトグラフィ装置を用いて、シリコン基板1に形成されているギャップGと平面的に重なり合う位置の熱酸化膜12をパターニングにより除去し、ガラス基板2側の表面と、シリコン基板1上のギャップGと平面的に重なり合う位置とに形成したレジストを除去し、図22に示すように、開口33を形成する。
その後、エッチング液として、例えば90℃の20w%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液を用い、ボロン拡散層15をストッパーとして、シリコン基板1の開口33からボロン拡散層15に達するまでシリコン基板1をエッチングし、図23に示すように、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成する。ここで用いるエッチング液は、TMAH溶液に限られず、例えば80℃の24wt%KOH溶液を用いることができる。
【0030】
次いで、シリコン基板1上に形成されている熱酸化膜12と、ガラス基板2側の表面に形成されているシリコン酸化膜32とを剥離し、シリコン基板1上にフォトリソグラフィ手法を用いて電極パッド35を設けることにより、図1および図2(a)に示す静電容量型圧力センサが得られる。
【0031】
本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、ボロン拡散層15をストッパーとしてシリコン基板1の上面からシリコン基板1をエッチングすることにより、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成するので、得られたダイヤフラム34の厚みが、自己整合的にボロン拡散層15の厚みとダイヤフラム層16の厚みとを合わせてなるあらかじめ決定された厚みとなり、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御できる。また、ボロン拡散層15とダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成するので、ダイヤフラム34の厚さが、シリコン基体11の個体差による誤差の影響や、シリコン基体11の厚さの均一性による誤差の影響を受けにくく、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御できる。よって、ダイヤフラム34の厚みが均一で安定した性能を有する静電容量型圧力センサ得られる。しかも、従来の技術のように、高価なSOI基板を用いたり、ダイヤフラムの材質に制限を与えたりすることはない。
【0032】
また、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に、ガラス基板2上に固定電極24を形成する工程と、ダイヤフラム層16が形成されたシリコン基板1と、固定電極24が形成されたガラス基板2とを、ダイヤフラム層16がギャップGを介して固定電極24と対向するように重ねて陽極接合する陽極接合工程とを備えるので、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御でき、しかも、以下に示すように歩留まりを向上させることができる。
【0033】
すなわち、ダイヤフラム34を形成する工程よりも後に、ダイヤフラム層16が形成されたシリコン基板1と、固定電極24が形成されたガラス基板2とを陽極接合する場合には、陽極接合時の電圧印加による静電引力によってダイヤフラム34が固定電極24に張り付いてしまう場合がある。特に、高感度な圧力センサとするために、高精度にダイヤフラムの厚さを制御してダイヤフラムの厚さを薄くした場合やギャップGの高さを低くした場合、ダイヤフラムの固定電極への張り付きが生じやすい。
【0034】
これに対し、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行うので、ダイヤフラム34となるボロン拡散層15とダイヤフラム層16とがシリコン基体11に支持された状態で陽極接合工程が行われることになり、ダイヤフラム34が固定電極24に張り付くことはない。したがって、高精度に制御された厚みの薄いダイヤフラムを備えた高感度な静電容量型圧力センサを歩留まり良く製造することができる。また、ダイヤフラム34が固定電極24に張り付くことがないので、ダイヤフラム34が固定電極24に張り付かないように陽極接合条件を考慮する必要がなくなり、良好な封止性が得られる条件で陽極接合を行うことができるようになる。したがって、陽極接合条件の制御が容易となり、しかも封止性に優れた静電容量型圧力センサが得られる条件で陽極接合を行うことができる。
さらに、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行うので、陽極接合工程後の工程による汚染などから、ギャップGを形成するダイヤフラム層16や固定電極24を保護することができる。
【0035】
また、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行う場合、得られたダイヤフラム34の厚みを直接測定することができなくなってしまう。しかし、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法では、上述したように、高精度に均一な厚みのダイヤフラム34が得られる。したがって、シリコン基体11のエッチングによる除去量を、ダイヤフラム34の厚みを直接測定することにより確認しながらエッチングしなくても、十分に高いエッチング精度が得られる。よって、ダイヤフラム34の厚みを直接測定できなくても支障はない。
なお、本発明の静電容量型圧力センサの製造方法においては、上述した実施形態において説明したように、ダイヤフラム34を形成する工程よりも前に陽極接合工程を行うことが望ましいが、ダイヤフラム34を形成する工程よりも後に陽極接合工程を行ってもよい。
【0036】
また、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法において、ボロン拡散層15の形成を、シリコン基板1の下面にボロン拡散源層14を設けて熱処理を行うことにより、ボロン拡散層15を形成した後、ボロン拡散源層14を除去することによって行う場合、高価な装置が必要ない。
【0037】
また、本実施形態の静電容量型圧力センサの製造方法において、ボロン拡散層15の形成を、シリコン基板1の下面にシリコン熱酸化層からなるイオン注入犠牲層45を設け、イオン注入犠牲層45上からボロンイオンを注入して熱処理することによりボロン拡散層15を形成した後、イオン注入犠牲層45を除去することによって行う場合、薄いボロン拡散層15を形成できるため、ダイヤフラム厚さの薄い高感度な静電容量型圧力センサを形成できる。
【0038】
なお、上記した実施形態において説明したように、本発明の静電容量型圧力センサの製造方法では、ボロン拡散層15を、図2(a)に示すように、ダイヤフラム34を形成する部分と、ダイヤフラム34を形成する部分から下に向かって傾斜するシリコン基体11の下面の部分とに設けることができるが、本発明は、上述した例に限定されるものではなく、ボロン拡散層15は、ダイヤフラム34を形成する部分に形成されていればよく、例えば、図2(b)に示すように、ダイヤフラム34を形成する部分と、シリコン基体11の下面全域とに設けられていても良い。
【0039】
図2(b)は、図1における線分A−Aにおける線視断面図であり、図2(b)に示す静電容量型圧力センサは、以下に示すように製造することができる。なお、図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法において、図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法と同一の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0040】
すなわち、図5に示すギャップGとなる凹部が形成されたシリコン基体11の上面をレジストで保護し、下面のSiO2を除去し、上面のレジストを除去する。次に、上面および下面にCVD法により、図24に示すように、ボロンドープシリケートガラス(BSG)を成膜し、前述の方法でボロン拡散層15aを形成し、その後、BSG層を除去する。次に、図25に示すように、シリコン基体11の両面全面にCVD法により50μmのダイヤフラム層16を形成する。
その後、このようにして得られた図25に示すシリコン基板1と図16に示すガラス基板2とを、図26に示すように、ギャップGとなる凹部を構成するダイヤフラム層16がギャップGを介して固定電極24と対向するように重ねて陽極接合することにより、構造体とする。
【0041】
続いて、図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法と同様にして、シリコン基板1上に形成されているダイヤフラム層16を除去する。
その後、ガラス基板2側の表面全面と、シリコン基板1上のギャップGと平面的に重なり合う位置とにレジスト(図示略)を形成し、シリコン基体11の上面をBHF(フッ化アンモニウム:フッ酸=10:1)溶液を用いてエッチングした後、レジストを除去することにより、シリコン基体11の上面のボロン拡散層15bと熱酸化膜12とを除去して開口を形成する。
続いて、図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法と同様にして、ボロン拡散層15をストッパーとしてシリコン基板1をエッチングし、ボロン拡散層15aとダイヤフラム層16とからなるダイヤフラム34を形成する。
【0042】
その後、シリコン基板1上に形成されている熱酸化膜12と、ボロン拡散層15bとを剥離し、シリコン基板1上にフォトリソグラフィ手法を用いて電極パッド35を設けることにより、図2(b)に示す静電容量型圧力センサが得られる。
【0043】
このように図2(b)に示す静電容量型圧力センサとした場合、図2(a)に示す静電容量型圧力センサのように、ボロン拡散層15をシリコン基体11の下面の一部の領域に選択的に形成する場合と比較して、ボロン拡散層15aを形成する工程を簡略化することができ、容易に製造することができる。
【0044】
また、図2(b)に示す静電容量型圧力センサとした場合においても、図2(a)に示す静電容量型圧力センサと同様に、高精度にダイヤフラム34の厚さを制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1実施形態の静電容量型圧力センサを示した平面図である。
【図2】図1における線分A−A´における線視断面図である。
【図3】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図4】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図5】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図6】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図7】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図8】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図9】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図10】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図11】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図12】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図13】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図14】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図15】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図16】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図17】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図18】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図19】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図20】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図21】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図22】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図23】図2(a)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図24】図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図25】図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【図26】図2(b)に示す静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0046】
1・・・シリコン基板(一方の基板)、2・・・ガラス基板(他方の基板)、11・・・シリコン基体、12・・・熱酸化膜、12a・・・開口、14・・・ボロン拡散源層、15、15a・・・ボロン拡散層、16・・・ダイヤフラム層、21・・・ガラス基体、22・・・シリコン基板、22a・・・取出電極、23・・・酸化膜、24・・・固定電極、25、31・・・レジスト、32・・・シリコン酸化膜、33・・・開口、34・・・ダイヤフラム、35・・・電極パッド、45・・・イオン注入犠牲層、G・・・ギャップ、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤフラムからなる可動電極が形成された一方の基板と、固定電極が形成された他方の基板とが、前記可動電極と前記固定電極との間に設けられたギャップを介して対向配置された構造体を備えた静電容量型圧力センサの製造方法であって、
前記一方の基板となるシリコン基板の一方の面にボロン拡散層を形成するボロン拡散層形成工程と、
前記ボロン拡散層上にダイヤフラム層を形成するダイヤフラム層形成工程と、
前記他方の基板上に前記固定電極を形成する工程と、
前記ダイヤフラム層が形成された前記シリコン基板と、前記固定電極が形成された前記他方の基板とを、前記ダイヤフラム層が前記ギャップを介して前記固定電極と対向するように重ねて陽極接合する陽極接合工程と、
前記ボロン拡散層をストッパーとして他方の面から前記シリコン基板をエッチングすることにより、前記ボロン拡散層と前記ダイヤフラム層とからなる前記ダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程とを備えることを特徴とする静電容量型圧力センサの製造方法。
【請求項2】
前記ボロン拡散層形成工程が、
前記シリコン基板の一方の面にボロン拡散源層を設けて熱処理を行うことにより、前記ボロン拡散層を形成する工程と、
前記ボロン拡散源層を除去する拡散源層除去工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型圧力センサの製造方法。
【請求項3】
前記ボロン拡散層形成工程が、
前記シリコン基板の一方の面に熱酸化層からなるイオン注入犠牲層を設けるイオン注入犠牲層形成工程と、
前記イオン注入犠牲層上からボロンイオンを注入して熱処理することにより前記ボロン拡散層を形成するイオン注入工程と、
前記イオン注入犠牲層を除去するイオン注入犠牲層除去工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型圧力センサの製造方法。
【請求項1】
ダイヤフラムからなる可動電極が形成された一方の基板と、固定電極が形成された他方の基板とが、前記可動電極と前記固定電極との間に設けられたギャップを介して対向配置された構造体を備えた静電容量型圧力センサの製造方法であって、
前記一方の基板となるシリコン基板の一方の面にボロン拡散層を形成するボロン拡散層形成工程と、
前記ボロン拡散層上にダイヤフラム層を形成するダイヤフラム層形成工程と、
前記他方の基板上に前記固定電極を形成する工程と、
前記ダイヤフラム層が形成された前記シリコン基板と、前記固定電極が形成された前記他方の基板とを、前記ダイヤフラム層が前記ギャップを介して前記固定電極と対向するように重ねて陽極接合する陽極接合工程と、
前記ボロン拡散層をストッパーとして他方の面から前記シリコン基板をエッチングすることにより、前記ボロン拡散層と前記ダイヤフラム層とからなる前記ダイヤフラムを形成するダイヤフラム形成工程とを備えることを特徴とする静電容量型圧力センサの製造方法。
【請求項2】
前記ボロン拡散層形成工程が、
前記シリコン基板の一方の面にボロン拡散源層を設けて熱処理を行うことにより、前記ボロン拡散層を形成する工程と、
前記ボロン拡散源層を除去する拡散源層除去工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型圧力センサの製造方法。
【請求項3】
前記ボロン拡散層形成工程が、
前記シリコン基板の一方の面に熱酸化層からなるイオン注入犠牲層を設けるイオン注入犠牲層形成工程と、
前記イオン注入犠牲層上からボロンイオンを注入して熱処理することにより前記ボロン拡散層を形成するイオン注入工程と、
前記イオン注入犠牲層を除去するイオン注入犠牲層除去工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型圧力センサの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2006−308429(P2006−308429A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−131677(P2005−131677)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】
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