説明

音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体及び該音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システム

【課題】本発明は、著作権の保護に容易に対応することができ、且つスタジオ・マスター音源と同等のクオリティ音質で記録した音楽コンテンツ等を再生することができ、また、再利用が可能で、従来のCD等の良い点を確保することのできる音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体及び該音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システムを提供することを課題とする。
【解決手段】音楽コンテンツを表記した表記シートと、音楽コンテンツとしての音楽データを記録した記録体とから作成された音楽パッケージ体において、表記シートは、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツ等に関連する付加データを画像や文字等で表記してブック状に形成し、記録体は、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツに関連する付加情報をスタジオ又はライブの音質として直接的に記録した音楽データを格納したメモリーカードで構成し、且つ、表記シートにメモリーカードを一体的に設けることでブック状の音楽パッケージ体として作製することである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋楽、邦楽等の各種音楽データ、該音楽データ(曲、歌詞)を表記した表記シートからなる音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体及び該音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より販売されている音楽コンテンツ(音楽コンテンツとはオーディオデータ(音楽データ)、写真等の画像データの総称をいう)の音楽パッケージ体としては、音楽CD、音楽及び画像データとしてのDVDの存在が広く知られている。音楽CDは、圧縮された音楽データをCDに記録し、その音楽データの歌詞を表記したシートと一体としてケースに収納して作成され、またDVDは音楽及び画像データ(ライブ映像)をDVDに記録し、その音楽データの歌詞を表記したシートと一体としてケースに収納して作成されている。
【0003】
上記音楽CD、音楽DVDは、それ以前の音楽コンテンツとして利用されたレコードやカセットテープ、映像本に比し、持ち運びに適するように小型化され、1枚における記憶容量が格段に向上し、その利便性により新たな音楽コンテンツとしての地位を築き、多くの人々に利用されている。
【0004】
しかしながら、上記音楽CD等の音楽コンテンツは、1998年の生産量をピークにその生産量が大きく落ち込んでいる。
【0005】
上記音楽CD、DVD等の落ち込んだ大きな原因が、近年目ざましく発達したインターネットの利用であり、特にインターネットの特定の配信サーバから音楽コンテンツを購入し、後で音楽コンテンツをパーソナルコンピュータにダウンロードし、各種オーディオプレーヤーに音楽データを転送しメモリーに蓄積する音楽配信方法が現れたためである。
【0006】
また、上記配信サーバを利用して、音楽データ以外のアーチスト名曲名等の関連するデータや、画像データを音楽データとともにパーソナルコンピュータにダウンロードし、情報処理装置を介して各種音楽再生装置に転送する装置も開発されている。(特開2002−123273号)
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来のインターネットを通じた配信サーバから音楽コンテンツ等を購入しダウンロードする方法は、著作権保護の観点から、幾つかの規格や技術がある。例えば、その一例としてコンテンツを購入する際、固有情報を配信サーバに送信して、購入ID等を取得する方法である。
【0008】
また、音楽コンテンツ等のデータを記録する記録装置としてSDカードが知られている。このSDカードは小型で軽量であり、データを記録する容量も大きいことから携帯電話、デジタルカメラ、パソコン等の様々な機器の記録装置として利用されているが、SDカードに記憶されたデータ(音楽コンテンツ、画像コンテンツ)の著作権を保護するために様々な規格(例えばCPRM規格…CPRM規格では、データが音楽コンテンツの場合、SDカードのデータを読み込む外部機器にはディバイス鍵が割り当てられて、SDカードにはMKDと呼ばれるデータがシステム領域に格納されている。そして、外部機器はディバイス鍵を用いてMKDを処理することにより、正しいメディア鍵を取得する。また、外部機器はメディア鍵とSDカードに記憶されたメディアIDにより固有鍵を取得するようになっている。外部機器及びSDカードは、メディア固有鍵を用いることで、相互に認証を行い、認証が成立する毎に、外部機器はSDカードのデータを読み込むことができるようになっている。)が提案されている。
【0009】
上記のように、著作権保護の規格は煩雑な内容であり、利用者には十分にその内容を理解しにくいという欠点がある。
【0010】
さらに重要な点は、上記規格だけでは、例えば認証の成立時等においてその保護が不十分で、著作権の保護という観点においても大きな問題点があった。
【0011】
また、音楽CDによる音楽データの場合は再生された音楽を再度音楽再生装置向けに圧縮する必要がありその手間が煩雑であるが、配信サーバから音楽コンテンツをダウンロードした音楽データは、音楽コンテンツを圧縮されたデータとして配信されるためにそのまま音楽再生装置で再生できる利点がある。しかしながら、音楽再生装置で再生した場合に、どちらの方法で入手した音楽データも、スタジオで録音された音源をそのままで聞くことができなく、クオリティ音質を求めるユーザーにとってその音質に満足できないという大きな問題点があった。
【0012】
さらに、配信サーバから音楽コンテンツ等をダウンロードにて配信する場合は、音楽再生装置に音楽データを蓄積しているために各音楽データを音楽CDのように、個別の物として維持しているという存在感が稀薄であり、満足できないユーザーも多く存在している。
【0013】
また、従来の音楽CDの表示シートは、CDに記録した全ての曲の歌詞(又は曲も含めて)を収録したもので、あくまで音楽CDに付随したシートでしかなかった。
【0014】
また、配信サーバから音楽コンテンツ等として画像データ等を音楽データと同時にダウンロードして独自の画像の再生も可能であるが、ユーザー自信が表示シートとしてブック状に作成するには、専門的知識を必要とし、一般のユーザーにとって煩雑の工程を理解できないという欠点があった。
【0015】
また、配信サーバから音楽コンテンツ等をダウンロードにて配信する方法が広まった他の原因として、従来の音楽CD等は売れ残った場合には、再利用ができずそのまま破棄する必要があり、その破棄に関する費用及び環境問題を含めて大きな問題点がありった。
【0016】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、著作権の保護に容易に対応することができ、且つスタジオ・マスター音源と同等のクオリティ音質で記録した音楽コンテンツ等を再生することができ、その内容が常に確認でき、また、再利用が可能で、従来の音楽CD等の良い点を確保することのできる音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体及び該音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
そして、上記課題を達成するための本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体としての解決手段は、請求項1に記載のように、音楽コンテンツを表記した表記シートと、音楽コンテンツとしての音楽データを記録した記録体とから作成された音楽パッケージ体において、表記シートは、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツ等に関連する付加データを画像や文字等で表記してブック状に形成し、記録体は、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツに関連する付加情報をスタジオ又はライブの音質として直接的に記録した音楽データを格納したメモリーカードで構成し、且つ表記シートにメモリーカードを一体的に設けることでブック状の音楽パッケージ体として作製することを特徴とする。
【0018】
また、具体的には請求項2に記載のように、表記シート又はメモリーカードには、インターネットを通じて特定の配信サーバに接続可能な認証データが設けられている。
【0019】
また、上記課題を達成するための本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システムとしての解決手段は、請求項3に記載のように、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツに関連する音楽データを直接的にメモリーカードに格納した後、該音楽コンテンツ及び音楽コンテンツ等に関連する付加データを表記した表記シートを作成し、メモリーカードを表示シートに一体的に設けることで音楽パッケージ体をブック状に作成する際、メモリーカードと表記シートとの色彩を自在に変更し、又は表記シートの形状を自在に変更することで販売販路に対応した後、音楽パッケージ体の購入ユーザーに音楽パッケージ体に設けられた認証データを用いてインターネットを介して表記シートに表記された以外の各種付加データを提供することを特徴とする。
【発明の作用、及び効果】
【0020】
本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体及び該音楽コンテンツ等の音楽パッケージの販売システムの作用について説明する。
【0021】
先ず、本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体は、スタジオでのマスター音源を直接的に録音した音楽データを記録体としてのメモリーカード(ここでいうメモリーカードとは、SDカード等を含む24hit/96kHz以上の高音質のデジタル録音可能なカード)に格納する。
【0022】
次に、上記メモリーカードに格納された音楽データと同一、又は音楽コンテンツ等に関連する付加データ(ここでいう付加データとは、音楽データ以外のデータで、アーティスト名、曲名、演奏中の画像等の総称をいう)を画像や文字等で表記して、ブック状の表記シート体(例えば、複数枚の頁を有するシートとして)を作成する。
【0023】
そして、上記表記シートにメモリーカードを一体的に設ける(一体的に設ける方法は、例えば、表記シートの表紙等の一部にメモリーカードに該当する凹部を形成し、該凹部にメモリーカードを嵌入、又は表記シートの表紙等の一部に溝部を形成し、該溝部にメモリーカードを挿入等)に作成することで全体を一体化したブック状の音楽パッケージ体を完成する。
【0024】
尚、メモリーカードが小型(従来のCDに比し)であるために、音楽パッケージ体の形状や大きさを自在に変更することができるために、例えば、三角形等の多角形、又は花形や動物形等の形状等、販売販路に応じて種々の形状に形成することができる。
【0025】
また、表記シート又はメモリーカードの色彩を変更することでも販売販路に応じて対応することができる。
【0026】
特に、上記音楽パッケージ体は、音楽のみの商品だけでなく、表記シートがブック状であるために本としての機能も有し、このためその取扱が拡大し、従来の音楽販売店(例えば、CDショプ等)のみならず、書店及びコンビニエンスストアー等幅広く販売することができる。
【0027】
また、上記メモリーカードにはスタジオでのマスター音源の音楽データを格納することができるために、従来のCD等の圧縮された音源に比し、格段に優れた(クオリティの高い)音質を聞くことができる。
【0028】
また、メモリーカードに格納する音楽データは、スタジオでのマスター音源に限定するものでなく、例えば、ライブの会場等でその音源と同等の臨場感のあるクオリティ音質及びライブの音楽ビデオ等の各音楽データを直接的にメモリーカードに格納することで、さらに利用価値の高いメモリーカードを作成することもできる。
【0029】
また、上記表記シート又はメモリーカードに、認証データを設けることで、音楽パッケージ体を購入したユーザーは認証データを介してインターネットを通じて特定の配信サーバに接続することができ、表記シートに表記された以外の圧縮された付加データをダウンロードして再生し、必要な付加データをメモリーカードに格納することも可能である。
【0030】
このように、音楽配信の特性を利用することでさらに広い範囲の年齢のユーザーにも興味をいだかせ、購買意欲を拡大することができる。
【0031】
次に、音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システムについて説明する。
【0032】
先ず、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツに関連する音楽データを記録体としてのメモリーカードに格納した後、該音楽コンテンツ及び音楽コンテンツ等に関連する付加データを表記したブック状の表記シートを作成し、前記メモリーカードを表示シートに一体的に設けることでブック状に作成した音楽パッケージ体を作成する。
【0033】
この際、メモリーカードと表記シートとの色彩を自在に変更したり又は表記シートの形状を自在に変更して形成すること、音楽コンテンツの種類に対応した音楽パッケージ体を作成することができる。即ち、対象となる購入ユーザーに注目される販売販路(音楽として、本として、又はその他雑貨として等、音楽ショップ、本屋、コンビニ等)に対応させ、興味を抱かせるようにして販売することができる。
【0034】
しかも、購入したユーザーに、音楽パッケージ体に設けられた認証データを用いてインターネットを介して表記シートに表記された以外の各種付加データを提供することで、購入したユーザーは新たな付加データを、上記メモリーカードに格納して独自性のある新たな音楽パッケージ体を保持することができる。
【0035】
また、上記音楽パッケージ体が売れ残った場合には、その商品を回収した後、メモリーカードを取り出し格納した音楽コンテンツ等のデータを削除するとともに、他の音楽コンテンツ等のデータを再度格納することで、その情報に対応した他の表記シートと一体として、他の音楽パッケージ体を作成して、再度利用することができるので、従来のCDのように売れ残った場合の廃棄処分する手間がかからず、無駄を省くとともに経費を削減することができる。
【0036】
さらに大きな特徴は、音楽パッケージ体の最初の販売数も限定されることがなく作成することができるので、大量に店頭に並べる等の従来にできなかった販売戦略をとることが可能となる。
【0037】
このように、本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体は、従来のCD等の音楽コンテンツのもつデータの容量少なさ、及び固定された大きさの形状による不備を解消することができ、データ容量が大きく、自在な形状の新たな音楽パッケージ体としての特性をもつことができる。
【0038】
また、、多様な再生機(例えば、携帯電話等)で容易に再生することができので、新たな音楽コンテンツを提案することができる。
【0039】
また、従来のCD等の音楽コンテンツ、インターネット等を通じた配信サイトから音楽コンテンツ等をダウンロードによる圧縮したデータに基づく音質に比し、スタジオでのマスター音源と同等のクオリティの高い優れた音質を直接的に記録することができ、最高の音質で音楽コンテンツ等を再生することができ、本物の音楽コンテンツを楽しむことができる。
【0040】
さらに、著作権の保護の問題においても、配信サイトのような複雑なコンテンツ鍵等を必要とすることなく予めメモリーカードに設定することができるので、商品としての取引において、その安全性を確保することができる。
【0041】
また、メモリーカードは従来のCD等に比し、その再利用が容易であるために、従来のように売れ残りを計算することなく自在に制作することができ、さらに無駄を極力省くことができ、現在のエコ社会に適応した商品として新たな価値を得ることができる。
【発明の好ましい実施の形態】
【0042】
以下、本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体及び該音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販システムを図面を用いて説明する。
【0043】
図1は本発明の一実施例である音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体を示す概略説明斜視図であり、図2は音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体におけるメモリーカードの収納を示す概略説明平面図であり、図3は音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体におけるメモリーカードの収納を示す他実施例を示す概略説明平面図であり、図4は音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体におけるメモリーカードの収納を示す他実施例を示す概略一部断面側面図であり、図5は音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体を形成する過程を示すフローチャートであり、図6は本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システムを示すフローチャートであり、図7は本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の購買後のユーザーの利用システムを示すフローチャートである。
【0044】
本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体1は、音楽コンテンツの音楽データを格納した記録体としてのメモリーカード2と、メモリーカード2に格納された音楽データと同一、又は関連する付加データを文字、写真又はそれらの組み合わせで表記することで視覚的に表現し、目で直接みることのできる表記シート3とからなり、表記シート3にメモリーカード2を一体的に設けて形成されている。
【0045】
本発明において記録体としてのメモリーカード2は、SDカード、ミニSDカード、マイクロSDカード、マルチメディアカード等に適応できる基板をチップキャリアとするチップキャリア構造のカードで、24hit/96kHz以上の高音質のデジタル録音可能なカードの総称として用いる。
【0046】
本発明において表記シート3とは、例えば、複数枚の頁を有するシートよりブック状に構成され、各シートには音楽データと付加データ(付加データとは、音楽データ以外のデータで、アーティスト名、曲名、演奏中の画像、その他のユーザーに提供可能なデータの総称)が文字、写真で表示されていが、ブック状の形状や色彩は、販売目的に応じて自在に形成(例えば、円形、多角形等又は動物や花形等)、着色可能である。
【0047】
上記メモリーカード2に格納する音楽データは、スタジオでのマスター音源と同等のクオリティの高い音質をその状態で直接的に録音されたデータを使用することで、従来の配信サーバやCDにない高音質をユーザーに提供することが可能となる。
【0048】
上記表記シート3の一枚の頁4(通常最終頁)に凹部5又は矩形状の孔部5Aを形成し、該凹部5又は孔部に上記メモリーカード2を嵌入することで、表記シート3にメモリーカード2を一体的に設ける。尚、メモリーカード2を表記シート3と一体にする方法は上記凹部5に開閉自在な蓋の設けられたケース6(メモリーカード2の収納された)を嵌入することで一体とする。尚、表記シート3にメモリーカード2を一体的に設ける方法は、これに限定されるものでなく、例えば、上記凹部5の上下方向の一方の辺に傾斜を設け、且つ傾斜のない対向する辺に爪部7を設けることで、凹部5にケース6(メモリーカード2の収納された)ごとすべらせて嵌入するか、又はメモリーカード2を直接すべらせて嵌入する方法も可能であり、又は、表記シート3の一枚の頁4の幅をメモリーカード2を収納することができる溝5Aを穿孔した後、該溝5Aにケース6(メモリーカード2の収納された)ごと挿入するか、又はメモリーカード2を直接挿入する方法も可能である。要は、メモリーカード2の磁気部分を適切に保護可能で、且つ小型で薄い構造であるメモリーカード2が落脱してなくすことを防ぐことでができるように一体化することができるならその方法は特に問うものでない。
【0049】
本発明の音楽パッケージ体1は上記のように構成され、次に音楽パッケージ体1の販売システムと回収システムとについて説明する。
【0050】
先ず、上記音楽パッケージ体1を商品として、その形状や色彩を目的に応じて自在に形成及び着色し、商品毎の独自の優れた表現を行い、購買ユーレーの注意を強く引くことで優れた販売効果を得ることができる。
【0051】
また、上記のように、独自の表現を施した音楽パッケージ体1は、従来の音楽販売店(例えばCDショプ等)のみならず、書店、及びコンビニエンスストアー等で多種の販売店で販売が可能となる。特に、大きさにおいては、メモリーカード2と同等の大きさまで小型に作成することができるために、例えば駅の売店でも販売が可能となり、電車での移動時間を有意義に使用することも可能である。
【0052】
また、音楽パッケージ体1は、従来のCDに比し、コンパクトに形成されているために、場所をとらずに陳列することができる。しかも、表示シート体3は本としても活用することができるので、店内での注目度が高く、従来のCDに比し格段に販売量を確保することができる。
【0053】
しかも、メモリーカード2を使用することで、できるあらゆる再生装置(携帯電話等の携帯型再生装置、パーソナルコンピーター等の再生機器等)ですぐに、メモリーカード2に格納された音楽データを再生して、音楽を聞くことができる。
【0054】
また、従来のCD等に比し格納された音楽データのクオリティが高いので、クオリティの高い音質を聴くことができ、購買ユーザーにとって初めての音質を体験することができる。
【0055】
さらに、表示シート3を見ながら聴くことができるので、従来のCD等の良い部分を確保するとともに、それ以上の情報データを視覚で堪能しながら聴くことができることとなる。
【0056】
次に、本発明の音楽パッケージ体1が売れ残った場合の回収するシステムについて説明する。
【0057】
先ず、上記のように従来の音楽販売店等で販売された後、売れ残った音楽パッケージ体1は、通常の返品と同様に回収され、回収された音楽パッケージ体1のメモリーカード2のみを取り出し格納した音楽データを削除した後、新たな音楽コンテンツ等の音楽データを再度格納し、新たな表示シート3と一体とした音楽パッケージ体1として販売することができる。
【0058】
このため、従来のCDの販売のように初版の限定がなく、大量の音楽パッケージ体1を作成して、店頭に大量に並べる等、自在な販売戦略を計画することができる。
【0059】
このように、本発明の音楽パッケージ体1は従来のCD等の場合に比し、新たな販売戦略を音楽パッケージ体1の形状等で、また作成枚数で対応することができる。
【0060】
しかも、本発明の音楽パッケージ体1は無駄なく再利用が可能であり、現在のエコ社会に適応した商品である。
【0061】
また、本発明のメモリーカード2に格納した音楽データはスタジオでのマスター音源と同等のクオリティの高い優れた音質を格納することができるので、従来のCD等の音楽コンテンツ、インターネット等を通じた配信サイトから音楽コンテンツ等をダウンロードによる音質に比し、最高の音質で音楽コンテンツ等を再生することができ、購買ユーザーは本物の音楽コンテンツを十分に堪能することができる。
【0062】
また、上記実施例ではメモリーカード2に記憶した音楽コンテンツは、スタジオでのマスター音源を利用したが、本発明においてメモリーカード2に格納する音楽データは、上記実施例に限定されるものでなく、例えば、音楽のライブの会場等でその音源と同等の臨場感のあるクオリティ音質及びライブの音楽ビデオの音楽データを直接的にメモリーカード2に格納することでクオリティの高い音質、画質を直接的にメモリーカード2に格納でき、さらに利用価値の高いメモリーカード2を作成することも可能である。この場合は、そのライブの会場で演奏と同時に音楽データ(ライブ映像も同時に)を記録(すでに公知の技術利用)し、メモリーカード2に格納することで、ライブ終了後に、ユーザーに音楽パッケージ体1を提供することができる。
【0063】
また、上記実施例では、音楽データはメモリーカード2に最初に格納した範囲内の音楽コンテンツ等であったが、本発明において、メモリーカード2に格納される音楽データはこれに限定されるものでなく、例えば、購買ユーザーはメモリーカード2に一定の認証データを登録することにより、インターネットを通じて特定の配信サーバに接続することで、表示シート3に表記された以外の圧縮された付加データを受け取り、メモリーカード2に格納することで、音楽パッケージ体1の内容をさらに充実することができる。この場合、特定の認証データは、表示シート3に添付することも可能であり、また、付加データも時間経過に応じて新たに更新した付加データを連続して配信サーバを介して配信することも可能である。この場合、メモリーカード2に容量があるために付加データも多種にわたって選択することができるように構成することも可能である。
【0064】
しかも、本発明のメモリーカード2は、従来のCD等の音楽コンテンツのもつデータの容量、及び形状の大きさの不備を解消することができ、従来にない音楽コンテンツ等を提案することができる。
【0065】
また、メモリーカード2で音楽データを再生するので、多様な再生装置で容易に再生することができ,新たな音楽コンテンツ等の音楽データを提案することができる。
【0066】
さらに、著作権の保護の問題においても、配信サーバのような複雑なコンテンツ鍵等を必要とすることなく予めメモリーカード2にコンテンツ鍵等に該当する鍵を設定することで、容易に著作権の保護に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施例である音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体を示す概略説明斜視図
【図2】音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体におけるメモリーカードの収納を示す概略説明平面図
【図3】音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体におけるメモリーカードの収納の他実施例を示す概略説明平面図
【図4】音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体におけるメモリーカードの収納の他実施例を示す概略一部断面側面
【図5】音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体を形成する過程を示すフローチャート
【図6】本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システムを示すフローチャート
【図7】本発明の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の購買利用システムを示すフローチャート
【符号の説明】
【0068】
1−音楽パッケージ体、2−メモリーカード、3−表示シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽コンテンツを表記した表記シートと、音楽コンテンツとしての音楽データを記録した記録体とから作成された音楽パッケージ体において、表記シートは、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツ等に関連する付加データを画像や文字等で表記してブック状に形成し、記録体は、音楽コンテンツ及び音楽コンテンツに関連する付加情報をスタジオ又はライブの音質として直接的に記録した音楽データを格納したメモリーカードで構成し、且つ表記シートにメモリーカードを一体的に設けることでブック状の音楽パッケージ体として作製することを特徴とする音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体。
【請求項2】
前記表記シート又はメモリーカードには、インターネットを通じて特定の配信サーバに接続可能な認証データが設けられている請求項1に記載の音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体。
【請求項3】
音楽コンテンツ及び音楽コンテンツに関連する音楽データを直接的にメモリーカードに格納した後、該音楽コンテンツ及び音楽コンテンツ等に関連する付加データを表記した表記シートを作成し、メモリーカードを表示シートに一体的に設けることで音楽パッケージ体をブック状に作成する際、メモリーカードと表記シートとの色彩を自在に変更し、又は表記シートの形状を自在に変更することで販売販路に対応した後、音楽パッケージ体の購入ユーザーに音楽パッケージ体に設けられた認証データを用いてインターネットを介して表記シートに表記された以外の各種付加データを提供することを特徴とする音楽コンテンツ等の音楽パッケージ体の販売システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−61631(P2010−61631A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260130(P2008−260130)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(508296325)
【出願人】(508296336)
【Fターム(参考)】