説明

項目選択装置

【課題】多数の被選択項目が含まれる場合でも、限られた表示領域を有する表示部において目的とする項目を容易に選択可能であるとともに、目的とする項目以外の項目の確認性も損なわない項目選択装置を提供する。
【解決手段】ハプティックデバイスの入力パッド32の可動領域は、複数の被選択項目411〜425を含むリスト41の全表示領域42に対応している。そのため、ハプティックデバイス17の直感的な操作が容易になる。ハプティックデバイスの入力パッド32には、表示部15に表示されたアクティブ状態の被選択項目が変化するごとに、被選択項目の重要度に応じて変化する移動反力が加わる。これにより、重要度の低い被選択項目を含む多数の被選択項目がリストに含まれる場合でも、移動反力を頼りに、目的とする重要度の高い被選択項目へ容易にアクセス可能であるとともに、目的としない重要度の低い被選択項目へのアクセスも可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、項目選択装置に関し、特にハプティックデバイスを用いてナビゲーション装置の表示部に表示された多数の被選択項目から任意の項目を選択する項目選択装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハプティックデバイスやその他の種々の入力装置を用いて表示部に表示された複数の被選択項目から任意の項目を選択する項目選択装置が提案されている(ハプティックデバイスを用いた項目選択装置について特許文献1参照)。このような項目選択装置が適用されるナビゲーション装置の表示部は、その表示領域に制限がある。そのため、複数の被選択項目は、例えばスクロールしながら表示部に表示される。
【0003】
しかしながら、例えば電話番号データなどのように、被選択項目が極めて多数の場合、表示部では複数回のスクロールが実施される。そのため、ユーザは、表示部に表示された被選択項目に所望の項目が含まれているか何度も確認を繰り返す必要がある。その結果、目的とする項目を探し出すためには、多くの時間および労力を必要とする。
【0004】
また、このように多数の項目から目的とする項目を効率よく探し出すために、選択される頻度の高い項目を優先的に表示したり、表示される項目の大きさを変更することも考えられる。しかしながら、優先度に応じて項目の表示を変更する場合、優先度の低い項目の選択が繁雑になるおそれがある。例えば多数の楽曲データから気の向くまま曲を探し出したいときでも、常に優先度の高いすなわち再生回数の多い曲などが表示されることになる。このように、ユーザが目的とする項目について明確に絞り込み意識がないとき、被選択項目の気ままな選択が困難であり、ユーザの意向に沿わないおそれがある。
【特許文献1】特開2003−97964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、多数の被選択項目が含まれる場合でも、限られた表示領域を有する表示部において目的とする項目を容易に選択可能であるとともに、目的とする項目以外の項目の確認性も損なわない項目選択装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、表示部は、被選択項目のうち表示部の先頭に表示される先頭選択項目から末端に表示される末端選択項目を含む全表示領域の一部を部分表示として表示する。すなわち、表示部は、すべての被選択項目のうち一部のみを表示する。ここで、ハプティックデバイスの可動領域は、表示部に表示される被選択項目をすべて含む全表示領域と一致している。すなわち、ハプティックデバイスを可動領域の一端側まで移動させたとき、複数の被選択項目のうち先頭選択項目が選択された項目として特定されるとともに、ハプティックデバイスを可動領域の他端側まで移動させたとき、複数の被選択項目のうち末端選択項目が選択された項目として特定される。このように、ハプティックデバイスの可動領域は、被選択項目の全てを含む全表示領域に対応している。そのため、ハプティックデバイスの位置と、複数の被選択項目のうち選択された項目の絶対的な位置とが一致する。そして、反力印加手段は、ハプティックデバイスで特定された特定項目が隣接する隣接項目へ移動するごとにハプティックデバイスに移動反力を加える。これにより、ユーザは、ハプティックデバイスの位置およびハプティックデバイスから受ける反力により、ハプティックデバイスで特定した特定項目が全表示領域のどのあたりに位置しているかを認識可能である。例えば、電話番号データにおいて先頭選択項目として「あ」を頭文字とする姓が表示部に表示されているとき、「わ」を頭文字とする姓の選択を目的とする場合、ハプティックデバイスを末端側へ移動させることにより、末端選択項目に近似する「わ」を頭文字とする姓の選択が容易になる。同様に、任意の文字を頭文字とする姓は、ハプティックデバイスの移動量に関連づけられる。そのため、表示部に優先度に関わらず複数の被選択項目を表示する場合でも、目的とする項目を迅速かつ容易に選択可能である。一方、表示部には、優先度に関わらず複数の被選択項目が表示されるので、目的とする項目だけでなく、これに近似する被選択項目も表示される。したがって、多数の被選択項目が含まれている場合であっても、限られた表示領域を有する表示部において目的とする項目を容易に選択することができるとともに、目的とする項目以外の項目についても視認性を損なうことなく表示することができる。
【0007】
請求項2記載の発明では、反力印加手段は特定項目が高頻度選択項目に該当するとき、ハプティックデバイスの移動の際に加える反力を増大させる。これにより、例えば先頭選択項目が表示されているときにハプティックデバイスを末端側へ軽く移動させると、高頻度選択項目においてハプティックデバイスに加わる反力が増大する。そのため、表示部に表示される被選択項目のスクロールは、高頻度選択項目において停止する。これにより、多数の被選択項目が設定されているときでも、ハプティックデバイスで選択頻度の高い高頻度選択項目が選択される。一方、高頻度選択項目でハプティックデバイスが停止しても、より大きな力を加えることによりハプティックデバイスは移動する。したがって、複数の被選択項目が含まれる場合でも、重要度および選択頻度の高い項目へ迅速かつ容易に移動することができる。
請求項3記載の発明では、反力印加手段からハプティックデバイスへ加える移動反力は高頻度選択項目に設定された選択可能性の大小に応じて加減される。そのため、ハプティックデバイスは、より選択頻度が高いあるいは重要性の高い項目の選択が容易である。したがって、項目の属性に応じてハプティックデバイスによって迅速かつ容易に項目を選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の項目選択装置を適用した車載ナビゲーション装置(以下、車載ナビゲーション装置を「車載装置」という。)の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、本発明の一実施形態による車載装置10は、制御部11、位置検出部12、地図データ入力部13、外部メモリ14、表示部15、音声コントローラ16、ハプティックデバイス17、表示部制御手段としての表示制御部18、入力項目特定部19および反力印加制御部21を備えている。制御部11は、図示しないCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータを主体として構成されている。車載装置10は、ハプティックデバイス17からの入力に基づいて表示部15に表示された複数の項目から任意の項目を選択する。
【0009】
位置検出部12は、車載装置10を搭載した車両の現在位置を検出する。位置検出部12は、方位センサ22、ジャイロスコープ23、距離センサ24およびGPS受信器25を有している。方位センサ22は、車両の方位を検出する。ジャイロスコープ23は、車両の回転角度を検出する。距離センサ24は、車両の走行距離を検出する。GPS受信器25は、GPS(Global Positioning System)により車両の現在位置を測位するために、GPS衛星から送信される電波を受信する。
【0010】
地図データ入力部13は、地図データ記憶部26から地図データを取得する。地図データ記憶部26に記憶されている地図データは、複数のノードおよびノード同士をつなぐリンクにより形成された道路地図データ、目印データ、マップマッチング用データ、目的地データ、交通情報を道路データに変換するためのテーブルデータなどの各種のデータを記憶している。この地図データには、地名や施設名などが地点名として含まれている。地図データ記憶部26に記憶されている地図データは、図示しないドライブ装置によって地図データ入力部13に読み取られる。地図データ記憶部26としては、例えばDVDやCDなどの大容量記憶媒体、メモリカードあるいはハードディスクドライブなどの記憶媒体が用いられる。
【0011】
外部メモリ14は、例えば着脱可能なフラッシュメモリカードやハードディスクドライブなどによって構成されている。なお、外部メモリ14は、例えば車載装置10の制御部11に設けられているRAMやEEPROM、あるいは地図データ記憶部26などと共用してもよい。表示部15は、例えば液晶や有機ELなどのカラーディスプレイを有している。表示部15は、表示制御部18によって表示される画像が制御される。表示部15に表示される地図画面は、車両の現在位置周辺の地図が各種縮尺で表示されるとともに、この地図表示に重ねて車両の現在位置および進行方向を示す現在地マークが表示される。また、目的地までの経路案内を実行するとき、表示部15の画面には経路案内用の画面が表示される。
【0012】
音声コントローラ16は、車載スピーカ27に接続している。音声コントローラ16は、制御部11からの音声出力信号に基づいて、音声出力信号を車載スピーカ27へ出力する。車載スピーカ27から出力される音声は、案内に関する音声、操作説明に関する音声、盗難防止機能の動作中であることを報知する音声、および音声認識結果に応じたトークバック音声などである。
制御部11は、車両が走行経路に沿って移動可能とするために、表示部15の画面に現在地周辺の道路地図を表示するとともに、車両の位置および進行方向を示す現在地マークを道路地図に重ねて表示する。この場合、現在地の表示は、車両の走行にともなって車両の位置に応じてスクロールされる。このとき、制御部11は、車両の現在位置を道路上にあわせるマップマッチングを実施する。
【0013】
ハプティックデバイス17は、図3に示すように車両のセンターコンソール31に搭載されている。これにより、ハプティックデバイス17は、表示部15とは遠隔に配置されている。ハプティックデバイス17は、入力パッド32を有している。入力パッド32は、前後すなわち車両の前後方向、左右すなわち車両の左右方向、および上下すなわち入力パッド32の板厚方向へ所定の範囲内で移動可能に支持されている。ハプティックデバイス17は、図2に示すように移動位置を検出する移動量検出部33を有している。移動量検出部33は、ハプティックデバイス17の入力パッド32が移動した移動量を検出し、制御部11へ出力する。
【0014】
ハプティックデバイス17は、入力パッド32に移動反力を加える反力印加部34を有している。例えば移動量検出部33を電気モータなどで構成する場合、電気モータに対し入力パッド32の移動方向と逆方向へ駆動電力を印加することにより、入力パッド32には移動方向とは逆方向の移動反力が加わる。反力印加制御部21は、ハプティックデバイス17の反力印加部34へ出力する駆動信号を制御し、反力印加部34から入力パッド32へ加わる移動反力を制御する。このように、反力印加制御部21および反力印加部34は、特許請求の範囲の反力印加手段を構成している。
【0015】
表示制御部18は、表示部15の表示を制御する。図1に示すように、選択の対象となる複数の被選択項目411〜425は、予めリスト41として設定されている。リスト41は、例えば外部メモリ14などに記憶されている。このような外部メモリ14に記憶された被選択項目411〜425のリスト41は、例えば電話番号リストや目的地リストなどの場合、電話番号や住所として数十から数千の項目を含んでいる。なお、図1では、説明の簡単のため、リスト41は15個の被選択項目411〜425を含む例について示している。これらリスト41に含まれる被選択項目411〜425は、先頭に位置する先頭選択項目411から末端に位置する末端選択項目425までが全表示領域42として設定されている。一方、表示部15の表示領域には限りがあるため、表示部15は全表示領域42に含まれる全ての被選択項目411〜425を表示することができない。そのため、表示制御部18は、複数の被選択項目411〜425のうち3項目から10項目程度の一部のみを表示部15に表示する。図1に示す例の場合、表示部15には5つの被選択項目が表示されている。この全表示領域42に含まれる被選択項目411〜425のうち表示部15に表示される一部の被選択項目は、特許請求の範囲の部分表示に相当する。表示制御部18は、このように先頭選択項目411から末端選択項目425までを含む全表示領域42のうち一部の被選択項目を表示部15に表示する。そして、表示制御部18は、表示部15に表示される被選択項目をハプティックデバイス17からの入力に応じてスクロール表示する。表示制御部18は、表示部15に表示されている被選択項目の相対的な位置を示すスクロールバー43を被選択項目と含めて表示する。
【0016】
入力項目特定部19は、表示部15に表示されている被選択項目のうちいずれの被選択項目が選択されているかを特定する。表示部15に表示されている被選択項目は、ハプティックデバイス17によっていずれか一つが選択される。表示制御部18は、表示部15に表示されている被選択項目のうちいずれか一つを特定した選択待ちの状態、すなわち「アクティブ」状態として表示する。このとき、「アクティブ」状態の被選択項目は、項目の内容を反転、あるいは項目の色調を他の被選択項目と異なる色調として表示される。ハプティックデバイス17の入力パッド32を車両の前方または後方へ移動させることにより、表示部15に表示された複数の被選択項目のうち「アクティブ」状態の項目は、上方または下方へ順に一つずつ移動する。そして、「アクティブ」状態の項目が所望の被選択項目に位置しているとき、ハプティックデバイス17の入力パッド32を下方すなわち板厚方向へ押し込むことにより、「アクティブ」状態の項目は選択された選択項目として特定される。入力項目特定部19は、移動量検出部33で検出したハプティックデバイス17の移動量に基づいて、この「アクティブ」状態で選択された被選択項目を特定する。このように、「アクティブ」状態の被選択項目は、特許請求の範囲における「特定項目」に相当する。また、「アクティブ」状態の被選択項目に隣接する、すなわち「アクティブ」状態の被選択項目の上方または下方に表示されている被選択項目は、特許請求の範囲における「隣接項目」に相当する。
【0017】
以下、上記の構成による車載装置10の機能を詳細に説明する。
(ハプティックデバイスの可動領域と全表示領域との一致)
本実施形態の場合、表示部15に表示される被選択項目411〜425の全表示領域42とハプティックデバイス17の入力パッド32の可動領域とは一致している。ハプティックデバイス17の入力パッド32は、表示部15に表示される被選択項目411〜425を選択する場合、車両の前後方向へ移動される。このとき、ハプティックデバイス17の入力パッド32を車両の前方へ倒したとき、表示部15に表示された被選択項目は上方へ順に「アクティブ」状態になり、入力パッド32を車両の後方へ倒したとき、表示部15に表示された被選択項目は下方へ順に「アクティブ」状態になる。この入力パッド32の前後方向への可動領域は、表示部15に表示される被選択項目411〜425の全表示領域42に対応している。すなわち、入力パッド32を最も前方まで倒したとき、被選択項目411〜425のうち先頭に位置する先頭選択項目411が「アクティブ」状態となる。一方、入力パッド32を最も後方まで倒したとき、被選択項目411〜425のうち末端に位置する末端選択項目425が「アクティブ」状態となる。このように、表示部15に表示される被選択項目411〜425の全表示領域42とハプティックデバイス17の可動領域とを一致させることにより、可動領域における入力パッド32の絶対的な位置と複数の被選択項目のうち選択の対象となる「アクティブ」状態の被選択項目411〜425の位置とが対応する。
【0018】
50音順に配列された目的地リストから所望の目的地を検索する場合を例に説明する。目的地リストが選択されると、表示部15には被選択項目として複数の「目的地」が表示される。入力パッド32の可動領域と表示部15に表示される被選択項目の全領域とは一致しているため、50音順に配列された目的地のうち先頭に位置する選択項目である「あ」行の地名を検索する場合、ハプティックデバイス17の入力パッド32を車両の前方側の端部まで倒すことにより、表示部15には「あ」行の目的地が表示される。このとき、50音順に配列された目的地のうち末端側に位置する「わ」行の目的地を検索する場合、ハプティックデバイス17の入力パッド32を車両の後方側の端部まで倒すことにより、一気に「わ」行の目的地を検索可能である。また、50音順に配列された目的地の途中に位置する例えば「さ」行や「は」行などを検索する場合、入力パッド32の可動領域が全表示領域42に一致しているため、表示部15に表示された被選択項目を見ながら入力パッド32を前後へ操作することにより、任意の文字列へ容易に移行可能となる。
【0019】
このように、本実施形態では、ハプティックデバイス17の入力パッド32の可動領域と表示部15に表示される被選択項目の全表示領域とを一致させている。これにより、入力パッド32の絶対的な位置と全表示領域42中の各被選択項目の位置とが一致する。そのため、車両の前後方向へ入力パッド32を倒す角度を調整することにより、所望の被選択項目を容易に検索することができる。
【0020】
(移動反力の強弱)
ハプティックデバイス17の入力パッド32は、移動時に反力印加部34から移動反力が加わる。この移動反力は、入力パッド32の移動を妨げる方向へ働く。入力パッド32に移動反力が加わる場合でも、移動反力よりも大きな力を入力パッド32に加えることにより、「アクティブ」状態の被選択項目は切り換えられる。本実施形態の場合、反力印加部34は、「アクティブ」状態の被選択項目から隣り合う被選択項目へ移動するとき、すなわち「アクティブ」状態の被選択項目の上方に表示または下方に表示された被選択項目へ移動するとき、入力パッド32に軽い移動反力を加える。これにより、入力パッド32を操作するユーザは、軽いクリック感を得ながら入力パッド32を操作する。
【0021】
そして、本実施形態の場合、この「アクティブ」状態なっている被選択項目が「高頻度選択項目」に該当する場合、「アクティブ」状態の「高頻度選択項目」から隣接する他の被選択項目である「隣接項目」へ移動するとき、反力印加部34は入力パッド32に対し通常加える移動反力よりも大きな移動反力を加える。これにより、入力パッド32を操作するユーザは、アクティブ状態の被選択項目を「高頻度選択項目」から「隣接項目」へ移動させるとき、より大きな力を感じる。
【0022】
このように「高頻度選択項目」から「隣接項目」へ移動するとき、反力印加部34から入力パッド32へ通常よりも大きな移動反力を加えることにより、入力パッド32を大きく移動させて被選択項目を連続的に切り換える場合でも、「アクティブ」状態の被選択項目は「高頻度選択項目」で停止しやすくなる。そのため、ユーザは、重要度の高い、あるいは使用頻度の高い「高頻度選択項目」を見逃すことなく認識可能となる。そして、反力印加部34は、この「高頻度選択項目」のうちでも項目によって移動反力に強弱を設定する。すなわち、反力印加部34は、「高頻度選択項目」のうちでも「重要度」や「選択頻度」の高い被選択項目ほど移動反力を大きく設定する。これにより、より「重要度」や「選択頻度」の高い被選択項目の確実な選択が容易になる。例えば、「高頻度選択項目」を「重要度小」、「重要度中」、「重要度大」および「重要度最大」などに分類し、その分類ごとに移動反力を変化させる。すなわち、「重要度最大」のとき移動反力を最大にし、「重要度大」、「重要度中」、「重要度小」の順で移動反力が低減する。
【0023】
例えば図1に示す被選択項目411〜425を含むリスト41の場合、被選択項目414、被選択項目417が「高頻度選択項目」に設定されている。そして、被選択項目423は、「高頻度選択項目」の中でも重要度の高い「重要度大」に設定されている。そのため、入力パッド32を被選択項目413から被選択項目414または被選択項目414から被選択項目415へ移動させるとき、ならびに入力パッド32を被選択項目416から被選択項目417または被選択項目417から被選択項目418へ移動させるとき、ユーザは他の被選択項目間の移動に比較して大きな移動反力を受ける。特に、被選択項目423は「重要度大」に設定されているため、入力パッド32を被選択項目422から被選択項目423、または被選択項目423から被選択項目424へ移動させるとき、ユーザは入力パッド32の最も大きな移動反力を感じる。言い換えると、「高頻度選択項目」として設定された被選択項目414、417、423は、入力パッド32を引き込む引き込み力が大きくなる。その結果、ユーザは、入力パッド32に受ける移動反力、すなわち引き込み力から「アクティブ」状態となっている被選択項目の位置、および「アクティブ」状態となっている被選択項目の重要度を容易に認識可能となる。また、被選択項目のうち重要な項目を「高頻度選択項目」のうち重要度「最大」などに設定することにより、ユーザは入力パッド32を移動反力が大きな位置まで移動させるだけで、重要度の高い被選択項目へ容易にアクセス可能となる。なお、図1では、右端に移動反力の大きさを模式的に示している。但し、図面の簡略化のため、移動反力が大きな「高頻度選択項目」に対応する移動反力のみを示している。すなわち、図1では図示していないが、入力パッド32で特定される被選択項目が隣接する他の被選択項目へ移動するごとに、入力パッド32には小さな移動反力が加わる。これにより、ユーザは、特定される被選択項目が変化したことを入力パッド32に加わる移動反力から認識可能である。
【0024】
この移動反力の印加の手順について図4に基づいて説明する。
制御部11は、表示部15に表示された被選択項目のリストが変更されたか否かを判断する(S101)。表示部15に表示される被選択項目は、ユーザによって例えば「電話番号リスト」から「住所リスト」、「住所リスト」から「取扱説明リスト」、あるいは「電話番号リスト」から「再生楽曲リスト」などのように、表示される被選択項目の基礎となるリストが変更される。そのため、制御部11は、表示部15に表示されている被選択項目について、基礎となるリストが変更されたか否かを判断する。
制御部11は、ステップS101において基礎となるリストが変更されたと判断すると、反力マップを取得する(S102)。反力マップは、表示部15に表示する被選択項目の基礎となるリフトに対応して設定され、例えば外部メモリ14などに記憶されている。そのため、制御部11は、表示部15に表示される被選択項目のリストに対応する反力マップを外部メモリ14などから取得する。
【0025】
ステップS102において反力マップを取得すると、反力印加制御部21は取得した反力マップに基づいて反力印加部34から入力パッド32に加える反力を設定する(S103)。そして、制御部11は、入力パッド32がユーザによって操作され、「アクティブ」状態の被選択項目が移動したか否かを判断する(S104)。制御部11で「アクティブ」状態の被選択項目が移動したと判断されると、反力印加制御部21は設定した反力に基づいて反力印加部34から入力パッド32へ移動反力を加える(S105)。このとき、反力印加部34は、「アクティブ」状態の被選択項目と、反力マップに基づいて設定された反力の値とに基づいて入力パッド32に加える反力を調整する。
【0026】
制御部11は、反力印加制御部21で設定した反力を反力印加部34から入力パッド32へ加えた後、「アクティブ」状態の被選択項目の特定があったか否かを判断する(S106)。制御部11は、入力パッド32が下方すなわち板厚方向へ押し込まれると、「アクティブ」状態の被選択項目が特定された、すなわち選択が決定されたと判断する。制御部11は、「アクティブ」状態の被選択項目の特定があった場合、特定された被選択項目に対応する処理へ移行する。一方、制御部11は、「アクティブ」状態の被選択項目の特定がなかった場合、ステップS104へリターンし、ステップS104からステップS106における処理を繰り返す。
【0027】
このように、本実施形態では、ハプティックデバイス17の入力パッド32に加わる反力は、被選択項目によって変化する。すなわち、重要度の高い被選択項目ほど隣接する被選択項目へ移動する際の移動反力が大きくなる。そのため、ユーザは、ハプティックデバイス17の入力パッド32に加わる移動反力から被選択項目の重要度を認識可能である。また、ユーザは、入力パッド32に加わる移動反力を感じることによって、重要度の高い被選択項目へのアクセスが容易になる。したがって、ハプティックデバイス17からの入力によって、複数の被選択項目のうち所望の被選択項目へのアクセスを容易にすることができる。
【0028】
以下、上記の構成による車載装置10を利用した具体的な入力例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、図5に示すように楽曲リスト50から所望の楽曲を選択する例について説明する。近年、デジタルオーディオの普及により、単一のオーディオ機器に記憶される楽曲データの数が増大している。そのため、ユーザは、大量の楽曲データが含まれる楽曲リスト50から所望の楽曲のデータを検索して選択する必要がある。一方、ユーザが楽曲データを選択する基準は、個々に異なるため、大量の楽曲データを含む楽曲リスト50から所望の楽曲のデータを単一の条件で選択するのは困難である。そのため、複数の条件に基づいて楽曲データが配列(ソート)された楽曲リスト50をユーザへ提供し、ユーザの利便性を向上させる必要がある。
【0029】
実施例1では、図5に示すように楽曲リスト50は、楽曲データに対応する15個の被選択項目501〜515を含んでいる。なお、実施例1では、説明の簡単のために、各被選択項目に曲名の頭文字を「ひらがな」で示し、アーティストの頭文字を「カタカナ」で示し、再生日時の順を「数字」で示し、重要度を「★」の数で示している。これら楽曲データに対応する15個の被選択項目501〜515は、図5(A)に示すように曲名の50音順、図5(B)に示すようにアーティストの50音順、または図5(C)に示すように再生日時順に配列されて、その一部が表示部15に表示される。この場合、図5(A)に示すように曲名の50音順で配列したときの先頭選択項目501と、図5(B)に示すようにアーティストの50音順に配列したときの先頭選択項目504、または図5(C)に示すように再生日時順に配列したときの先頭選択項目502とは一致するとは限らない。図5(A)に示す曲名の50音順、図5(B)に示すアーティストの50音順、および図5(C)に示す再生日時順の表示は、ハプティックデバイス17の入力パッド32を車両の左右方向へ移動させることにより相互に切り換えられる。
【0030】
この場合、ユーザは、上述のように楽曲によって任意に「重要度」に対応する「お気に入り度」を設定している。このユーザによって設定された「お気に入り度」は、その「お気に入り度」が高いほど重要度が高くなる「高頻度選択項目」として設定されている。図5に示す被選択項目501〜515において、「★」の数が多いものほど、「お気に入り度」は高い。このように「お気に入り度」が高く設定された楽曲の被選択項目502、506、510は、反力印加部34から入力パッド32に加わる移動反力が大きく設定されている。そのため、図5(A)、図5(B)および図5(C)に示すように楽曲リスト50に含まれる楽曲の被選択項目501〜515が各種の条件に応じて並び替えられた場合でも、入力パッド32を移動させて各被選択項目501〜515を選択するとき、入力パッド32に加わる移動反力は「お気に入り度」に応じて変化する。その結果、「お気に入り度」の高い楽曲の被選択項目ほど入力パッドの移動時の反力が大きくなる。すなわち、図5に示す例の場合、条件ごとの配列に関わらず、被選択項目510、被選択項目506および被選択項目502の順で移動反力が増大する。したがって、入力パッド32に加わる移動反力を頼りにして、ユーザはリストの配列に関わらずお気に入りの楽曲へ容易にアクセスできる。
【0031】
一方、表示部15に表示される楽曲の被選択項目は、楽曲リスト50に含まれるすべての楽曲データのうち一部である。例えば、表示部15は、図1に示すようにすべての被選択項目のうち5つの被選択項目を表示する。このように、表示部15に表示される被選択項目は限りがあるため、従来は単に「お気に入り度」の高い楽曲の被選択項目を先頭から順に表示することが一般的である。しかし、このように「お気に入り度」の高い楽曲の被選択項目を先頭から順に表示すると、「お気に入り度」の低い楽曲の被選択項目へのアクセスは困難になる。これに対し、本実施形態では、例えば図5(A)に示すように曲名を50音順に配列して表示した場合、「お気に入り度」に関わらず曲名の50音順に被選択項目501〜515が表示される。これとともに、入力パッド32に加わる移動反力は「お気に入り度」に応じて変化するため、表示部15に「お気に入り度」に関わらず曲名の50音順に被選択項目501〜515を表示した場合でも、「お気に入り度」の高い楽曲の被選択項目502、506、510への移動は容易である。このように、目的とする楽曲の被選択項目へのアクセスを容易にしつつ、その近辺に表示される「お気に入り度」の低い楽曲の被選択項目へのアクセスも容易になる。また、入力パッド32を左右方向へ移動させることにより、図5(A)、図5(B)または図5(C)に示すように楽曲リスト50に含まれる被選択項目501〜515の配列の条件が変化する。したがって、「お気に入り度」の高い楽曲の被選択項目502、506、510へのアクセスを容易にしつつ、「お気に入り度」の低い楽曲の被選択項目へのアクセスも確保することができる。
【0032】
(実施例2)
実施例2では、図6に示すように電話番号リスト60から所望の電話番号を選択する例について説明する。電話番号のようにリストに含まれる被選択項目の数が増加するほど、ある条件によって複数の被選択項目をまとめたグループを形成可能になる。このグループの境界部分を「高頻度選択項目」として入力パッド32に加える移動反力を大きくすることにより、「グループ」の先頭の被選択項目へのアクセス、および「グループ」に含まれる被選択項目へのアクセスという手順によって、被選択項目の絞り込みが容易になる。
【0033】
図6に示すように50音順に配列された電話番号リスト60の場合、電話番号リスト60は50音順にグループ化される。すなわち、電話番号リスト60は、頭文字が「あ」の被選択項目601、602を含む「あ」グループ、頭文字が「い」の被選択項目603を含む「い」グループ、頭文字が「う」の被選択項目604、605を含む「う」グループ、・・・のように、50音順の頭文字ごとにグループを形成する。そして、各グループの先頭に位置する被選択項目は、高頻度選択項目に設定される。すなわち、図6に示す例の場合、「あ」グループの先頭の被選択項目601、「い」グループの先頭の被選択項目603、「う」グループの先頭の被選択項目604、「え」グループの先頭の被選択項目606、「お」グループの先頭の被選択項目607、「か」グループの先頭の被選択項目611、「き」グループの先頭の被選択項目614、・・・などが高頻度選択項目に設定される。これにより、「あ」のグループから「い」のグループへ「アクティブ」な被選択項目が移動するとき、「い」のグループから「う」のグループへ「アクティブ」な被選択項目が移動するとき、・・・のように各グループを跨いで移動するとき、入力パッド32には比較的大きな移動反力が加わる。
【0034】
例えば、このように配列された電話番号リスト60を利用して「かとう」さんを検索するとき、ユーザはまず入力パッド32が受ける移動反力を利用しながら頭文字が「か」となる「か」グループを探す。そして、「か」グループを探し出した後、「か」グループに属する被選択項目から目的とする「かとう」さんの被選択項目612を探し出す。このように、各グループの先頭へアクセスした後、各グループに含まれる被選択項目へアクセスすることにより、目的とする被選択項目の選択を容易にすることができる。
【0035】
また、例えば50音順の施設リストの場合、同一のチェーンに属する店舗名の被選択項目は「グループ」化される。さらに、例えば住所リストの場合、同一の地域、すなわち市町村単位などに基づいて「グループ」化される。このように、多数の被選択項目を含むリストから所望の被選択項目を探し出す場合、例えば同一の頭文字、同一のチェーン、同一の地域ごとに「グループ」化される。そのため、ユーザは、入力パッド32に加わる移動反力を頼りにして「グループ」を探し出した後、その「グループ」に含まれる各被選択項目から所望の被選択項目を探し出すことができる。
【0036】
さらに、制御部11は、「アクティブ」状態の被選択項目がリストの「グループ」を跨いで移動するとき、変化する頭文字などを車載スピーカ27から音声として発してもよい。これにより、ユーザは、表示部15の表示を見ることなく入力パッド32から受ける移動反力と車載スピーカ27から発せられる音声に基づいて「グループ」を探し出すことができる。そして、入力パッド32の移動反力および音声を頼りに探し出した「グループ」から、この「グループ」に含まれる所望の被選択項目を表示部15の表示および入力パッド32の軽い移動反力を頼りに探し出すことができる。
【0037】
以上説明したように本発明の一実施形態では、ハプティックデバイス17の入力パッド32の可動領域は、表示部15に表示される被選択項目をすべて含む全表示領域と一致している。すなわち、入力パッド32を可動領域のうち車両の前端側まで移動させたとき、複数の被選択項目のうち先頭選択項目が選択された「アクティブ」な項目として特定されるとともに、入力パッド32を可動領域のうち車両の後端側まで移動させたとき、複数の被選択項目のうち末端選択項目が選択された「アクティブ」な項目として特定される。そのため、ハプティックデバイス17の入力パッド32の位置と、複数の被選択項目のうちアクティブ状態となった被選択項目の絶対的な位置とが一致する。このとき、反力印加部34は、アクティブ状態の被選択項目が隣接する被選択項目へ移動するごとに、ハプティックデバイス17の入力パッド32に移動反力を加える。これにより、ユーザは、ハプティックデバイス17の位置およびハプティックデバイス17から受ける反力により、アクティブ状態の被選択項目が全表示領域のどのあたりに位置しているかを認識可能である。その結果、優先度に関わらず複数の被選択項目を表示部15に表示する場合でも、ハプティックデバイス17の入力パッド32に加わる反力を頼りに、目的とする被選択項目を迅速かつ容易に選択可能である。一方、表示部15には、優先度に関わらず複数の被選択項目が表示される。そのため、目的とする被選択項目だけでなく、これに近似して表示される被選択項目も認識可能である。したがって、リストに多数の被選択項目が含まれている場合であっても、限られた表示領域を有する表示部15において目的とする項目を容易に選択することができるとともに、目的とする項目以外の項目についても視認性を損なうことなく表示することができる。
【0038】
また、本発明の一実施形態では、反力印加部34は、アクティブ状態の被選択項目が高頻度選択項目に該当するとき、入力パッド32の移動の際に加える反力を増大させる。これにより、多数の被選択項目が表示されているときでも、ハプティックデバイス17により選択頻度の高い被選択項目の選択が容易になる。一方、高頻度選択項目でハプティックデバイス17の入力パッド32が停止しても、より大きな力を加えることにより入力パッド32は移動する。したがって、複数の被選択項目が含まれる場合でも、重要度および選択頻度の高い項目へ迅速かつ容易に移動することができる。
【0039】
さらに、本発明の一実施形態では、反力印加部34がハプティックデバイス17の入力パッド32へ加える移動反力は、高頻度選択項目に設定された重要度に応じて加減される。そのため、ハプティックデバイス17は、より選択頻度が高いあるいは重要性の高い項目を選択しやすくなる。したがって、被選択項目の属性に応じてハプティックデバイス17によって迅速かつ容易に項目を選択することができる。
【0040】
(その他の実施形態)
以上説明した本発明の一実施形態では、車載装置10は入力手段としてハプティックデバイス17を備えている。この場合でも、例えば表示部15のタッチパネル、表示部15の周囲に設けられた各種スイッチ、あるいはリモコンなどを車載装置10の入力手段として併用してもよい。
【0041】
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態による車載装置の表示部に表示した被選択項目、被選択項目のすべてを含む全表示領域、ハプティックデバイスの入力パッドの可動領域、および入力パッドに印加される移動反力の相互の関係を視覚的に示す模式図
【図2】本発明の一実施形態による車載装置を示すブロック図
【図3】本発明の一実施形態による車載装置を適用した車両を示す模式図
【図4】本発明の一実施形態による車載装置において入力パッドへの移動反力の印加手順を示す概略図
【図5】本発明の一実施形態による車載装置を用いた実施例1を示す模式図
【図6】本発明の一実施形態による車載装置を用いた実施例2を示す模式図
【符号の説明】
【0043】
図面中、10は車載装置(ナビゲーション装置、項目選択装置)、15は表示部、17はハプティックデバイス、18は表示制御部(表示部制御手段)、19は入力項目特定部、21は反力印加制御部(反力印加手段)、34は反力印加部(反力印加手段)、42は全表示領域、411〜425は被選択項目、501〜515は被選択項目、601〜615は被選択項目を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハプティックデバイスを用いてナビゲーション装置の表示部に表示された複数の被選択項目から任意の項目を選択する項目選択装置であって、
前記表示部に、予め設定されている前記複数の被選択項目のうち先頭に表示される先頭選択項目から末端に表示される末端選択項目までを含む全表示領域の少なくとも一部を部分表示としてスクロール表示する表示部制御手段と、
前記全表示領域に前記ハプティックデバイスの可動領域を一致させて、前記可動領域における前記ハプティックデバイスの位置に基づいて、前記被選択項目のうち前記ハプティックデバイスによって選択された項目を特定する入力項目特定手段と、
前記ハプティックデバイスで特定された特定項目が隣接する隣接項目へ移動するごとに前記ハプティックデバイスに移動反力を加える反力印加手段と、
を備えることを特徴とする項目選択装置。
【請求項2】
前記反力印加手段は、前記特定項目が予め設定された選択可能性の高い高頻度選択項目に該当するとき、前記高頻度選択項目から前記隣接項目へ移動する際に、より大きな移動反力を前記ハプティックデバイスに加えることを特徴とする請求項1記載の項目選択装置。
【請求項3】
前記反力印加手段は、前記高頻度選択項目に設定された選択可能性の大小に応じて前記ハプティックデバイスに加える移動反力を加減することを特徴とする請求項2記載の項目選択装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−19790(P2010−19790A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182676(P2008−182676)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】