説明

高度な低コスト・高スループット処理プラットフォーム

ウエハ直径を有するウエハがロードロックと処理チャンバとの間を移動可能なウエハ処理システムおよび方法。移送チャンバは、ロードロックおよび処理チャンバと選択的に圧力連通するように配置される。ウエハが、移送チャンバを通って、ロードロックと処理チャンバとの間をウエハ移送路に沿って移動可能であるように、移送チャンバは、横方向への広がり構成を有する。その横方向への広がり構成により、ウエハ移送路に沿って移動する、直径を有するウエハは、ウエハ移送路に沿った任意の位置で、ロードロックおよび処理チャンバのうちの少なくとも1つと干渉する。ウエハは、中心部を含む。ウエハの中心部がウエハ移送路に沿って動くことにより、ウエハ移送路を画定することができる。定位置から反対方向に異なる角度だけ独立に移動できるスイングアームが示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2004年8月17日に出願した「低コスト・高スループット処理プラットフォーム」という名称の米国特許出願番号10/919582号の一部継続出願である。この米国特許出願番号10/919582号全体は、参照することにより、本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハまたは他の好適な基板などのワークピースを全処理法に曝露し特定のデバイスを形成する処理システムは、一般に複数の処理ステップを採用している。これらのステップを逐次的に実行するため、各ワークピースは通常、多数回移動される。例えば、各ワークピースは、システム内部へ移動されたり、様々な処理ステーション間を移動されたり、システム外部へ移動されたりする。前述の内容を踏まえ、従来技術は、前述のワークピース移送および関連機能を実行するのに使用される複数の代替手法を含むことに留意されたい。それらのうちの所定のものは、本願と関連するので、以下でさらに詳細に説明する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ワークピース移送手法の従来技術の1つは、米国特許番号6429139号(以下、'139特許とする)で実証されている。より詳細には、'139特許では、図5、図6、および図7A〜図7Dに、ワークピース移送用の多関節ロボットアームの使用を示している。単一のウエハパドルの使用が図示されているが、前述の多関節ロボットアームを使用することにより複数のパドルが提供されることを理解されたい。また、この特別なロボットは、そのロボットにより、ワークピースが垂直に移動することもできる構成を従来技術が提供するような程度まで、幾分か単純化されることも理解されたい。前述の多関節ロボットアームの構成は、ワークピースの移動に関して、本質的に無限の能力を効果的に提供するが、残念なことに比較的複雑であり、従って製造およびメンテナンスの費用がかかる。
【0004】
従来技術が示す単純なスイングアームは一般に、ピボットポイントからウエハパドルまで伸びるアーム部材を備える。前述のスイングアームは、従って、ワークピースを回転移動させることができる。スイングアームの構成は、多関節ロボットアームを使用するよりも飛躍的に単純化され、少なくとも信頼性が向上して低コストであると一般的に考えられるが、ウエハの位置決めに関する能力は大幅に制限される。特に、基本構成のスイングアームは、1つのウエハを単一径の平面円形経路に沿って移動させることができるだけである。初期のスイングアーム手法の1つは、米国特許番号4927484(以下、'484特許とする)において見られる。この特許の図1および図2は、複数の単純なスイングアームが協働して、ワークピースの移動に大幅な柔軟性を与える一般的な従来技術の手法を示している。しかしながら、これらのスイングアームも、単一平面内でのワークピースの回転に制限されるようである。
【0005】
多関節ロボットアームに対する代替手法、および、単純なスイングアームに対する改良として、'139特許は、両端スイングアーム装置(double-ended swing arm arrangemnet)の使用も説明している。スイングアームの能力は、'139特許の図8Aに見ることができるように、各対向端部の間の中心にピボットポイントがあるように、各対向端部に配置されたウエハパドルを有する細長いスイングアーム部材を備えることにより向上される。さらに、'139特許は、図9A〜図9Dに見られるように、従来技術の構成に対するスイングアームの位置決め能力と柔軟性とを少なくとも幾分かは改良するよう、スイングアーム部材の端部において回転可能であるウエハパドルを説明している。しかしながら、残念なことに、これらの改良によっても、スイングアームの位置決め能力、特に平面において1回転のみでウエハを移動させる能力に関しては、制限されたままである。
【0006】
スイングアームの使用に関するより最近の手法は、Savageら(以下、Savage)が得た米国特許番号6610150号に見られる。Savageは、その特許の図8において、1対のワークピースを支持するように構成されたエンドエフェクタを有するスイングアームを説明している。他の従来技術と同様に、単純な回転運動のみが説明されており、リフトピンなどの一般的な従来技術の手段を使用して、エンドエフェクタからワークピースを取り外す。
【0007】
従来技術のワークピース処理システムに関する別の関心領域は、システムの様々な部分を互いから密閉するために使用されるドア装置にある。多くのシステムは例えば、ロードロックチャンバ(すなわち、ワークピースの積載(load)および降載(unload)機能の両方を容易にするチャンバ)、移送チャンバ、および1つまたは複数の処理チャンバを利用する。ワークピースは一般的に、移送チャンバを通って、ロードロックチャンバと処理チャンバとの間を移送される。前述の構成では、ロードロックチャンバを移送チャンバから選択的に密閉することが必要である。ワークピースを移送するために、スロットまたはスリットが一般的に2つのチャンバ間で画定される。密閉は、しばしばスリットドア装置を使用して行われ、その装置においては、プレート状のドア部材が使用されて細長いスリットが密閉される。従来技術のスリットドア装置に関しては、汚染物質の発生、精密調整および密閉機構の必要性といった問題がある。
【0008】
従来技術のスリットドア構成の1つが、米国特許番号6095741号(以下、'741特許とする)で説明されており、この特許は、アクチュエーションアームにヒンジされて水平軸周りに枢動するブレード部材を有する。この配置は、細長いシーリングブレードの横方向の寸法を精密に調整すること、およびそのような精密調整を行わない場合には汚染物質が発生し得ることに関して、特に受け入れ難いと考えられており、これは、以下の説明を考慮すれば理解されるであろう。
【0009】
密閉機構に関して、'741特許は、その特許の図6Aの項番704に示すように、ベローズをスリットドア装置の一部として使用する。前述のベローズ機構は、'741特許の目的に対しては効果的であり得るが、コストおよび信頼性の問題などの理由から問題であると考えられる。より詳細に説明するように、その従来技術は、他の手法をベローズ機構の代替手段として採用している。
【0010】
ベローズ機構に対する前述の代替手段の1つが図29に示されている。図29は、参照番号1700により一般的に示される従来技術のスリットドア構成の部分断面図である。この従来技術の構成は、ピボット軸1706に関する両端矢印1704により示されるように、枢動のためにシーリングブレード(図示せず)に上端部で連結されるピボットシャフト1702を含む。ピボットシャフト1702は、ハウジング1710内に受け入れられる。ハウジング1710とピボットシャフト1702との間の密閉は、シールフランジ1712を使用することにより実現され、そのシールフランジ1712は、ハウジング1710上で受け入れられ、Oリング1714を使用することによりハウジング1710に対して密閉される。シーリング面1722に対してOリング1720が左右に移動できるように、シールハット1716が、Oリング1720を支持し、シールフランジ1712により画定されるシーリング面1722に対して密閉する。しかしながら、残念なことに、ピボットシャフト1702の枢動により、シールハット1716が傾き、それによりOリング1720の一部分が圧縮され、Oリング1720の反対部分が解放されてしまう。この挙動は、ピボットシャフト1702の枢動範囲を不都合なほどに制限するものと考えられる。
【0011】
本発明は、前述の制限および問題を解決しながらも、さらなる利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
ワークピースを処理するシステム、および関連装置、ならびに方法を説明する。複数のワークピースは、システム内の処理チャンバ装置へ、および、その処理チャンバ装置から移動可能である。処理チャンバ装置は、少なくとも2つの併置された第1の処理ステーションおよび第2の処理ステーションを使用する。それらの処理ステーションの各々は、2つのワークピースが同時に処理プロセスに曝露されるように、第1の処理ステーションおよび第2の処理ステーションの各々に配置された1つのワークピースに対して処理プロセスを実行するように構成される。本発明の一側面において、ワークピース支持装置は、処理チャンバ装置から分離され、少なくともほぼ積層関係の状態で少なくとも2つのワークピースを支持してワークピース柱(workpiece column)を形成するために使用される。ワークピース移送装置も、処理チャンバ装置から分離され、ワークピース柱と処理チャンバ装置との間で少なくとも2つのワークピースを移送するために使用される。この移送は、少なくともほぼ第1の移送路および第2の移送路のそれぞれに沿って2つのワークピースを同時に移動させることにより行われ、これらの移送路は、ワークピース柱と、第1の処理ステーションおよび第2の処理ステーションとの間に画定される。
【0013】
本発明の別の側面において、ワークピースは、処理チャンバ装置へ、および、処理チャンバ装置から移動可能である。処理チャンバ装置は、少なくとも2つの併置された処理ステーションを使用する。その併置された処理ステーションの各々は、少なくとも2つのワークピースを同時に処理できるように、処理ステーションの各々に配置された個々のワークピースを処理するように構成される。ワークピース支持装置は、処理チャンバ装置から分離され、少なくともほぼ積層関係の状態で少なくとも2つのワークピースを支持してワークピース柱を形成する。ワークピース移送装置は、処理チャンバ装置から分離され、処理前の2つのワークピースを、ワークピース柱から併置された各処理ステーションへ少なくとも同時に移動させるように構成される。
【0014】
本発明のさらなる別の側面において、ワークピースは、少なくとも1つのワークピースに対して処理プロセスを実行するように構成された処理チャンバ装置へ、および、その処理チャンバから移動可能である。ワークピース支持装置は、処理チャンバ装置から分離され、処理チャンバ装置に対して移動する少なくとも1つのワークピースを支持する。スイングアーム装置は、処理チャンバ装置から分離され、少なくとも第1のスイングアームを含む。この第1のスイングアームは、ワークピース支持装置と処理チャンバ装置との間でワークピースを移送することの一部分として、少なくとも1つのワークピースを回転軸周りに枢動回転させる。また、この第1のスイングアームは、ワークピースを移送することの別の部分として、少なくともほぼ回転軸に沿った方向に移動し、移送されるワークピースが、枢動回転に加えて、異なる離間した高さにある平面間で移動可能なように、スイングアームの高さを変化させる。
【0015】
本発明のさらなる別の側面において、ワークピースは、少なくとも1つのワークピースに対して処理プロセスを実行するように構成された処理チャンバ装置へ、および、その処理チャンバから移動可能である。スイングアーム装置は少なくとも第1のスイングアームを含む。この第1のスイングアームは、少なくとも処理チャンバ装置に対してワークピースを移送することの一部分として、少なくとも1つのワークピースを回転軸周りに枢動回転させる。また、この第1のスイングアームは、ワークピースを移送することの別の部分として、少なくともほぼ回転軸に沿った方向に移動し、移送されるワークピースが、枢動回転に加えて、異なる離間した高さにある平面間で移動可能なように、スイングアームの高さを変化させる。
【0016】
本発明のさらなる別の側面において、ワークピースは、システム内の処理チャンバ装置へ、および、その処理チャンバ装置から移動可能であり、処理チャンバ装置は、少なくとも1つのワークピースに対して処理プロセスを実行するように構成された少なくとも1つの処理ステーションを使用する。ワークピース支持装置は、処理チャンバ装置とある離間関係で配置され、少なくとも1つのワークピースを支持する。スイングアーム装置は、処理チャンバ装置から別の離間関係で配置され、少なくとも第1のスイングアームおよび第2のスイングアームを含む。第1のスイングアームおよび第2のスイングアームは、共通の回転軸周りを同軸回転するように構成され、ワークピース支持装置と処理チャンバ装置との間でワークピースを移送する際に使用される。
【0017】
本発明のさらなる別の側面において、ワークピースは、システム内の処理チャンバ装置へ、および、その処理チャンバ装置から移動可能である。処理チャンバ装置は、少なくとも1つのワークピースに対して処理プロセスを実行するように構成された少なくとも1つの処理ステーションを使用する。スイングアーム装置は、システムの一部分を形成し、少なくとも第1のスイングアームおよび第2のスイングアームを含む。第1のスイングアームおよび第2のスイングアームは、共通の回転軸周りを同軸回転するように構成され、処理チャンバ装置に対してワークピースを移送する際に使用される。
【0018】
処理プロセスを使用してワークピースを処理する本発明の別の側面において、システム構成は、1対の併置された第1の処理ステーションおよび第2の処理ステーションを含む。各処理ステーションは、1つのワークピースに処理プロセスを適用するよう構成される。ワークピース支持装置は、1つまたは複数のワークピースを支持するように構成される。ワークピース支持装置は、各処理ステーションから少なくともほぼ等しく第1の距離だけ離れて配置される。第1のスイングアーム装置および第2のスイングアーム装置は、第1の軸および第2の軸周りにそれぞれ枢動するように配置され、第1の軸および第2の軸の各々は、ワークピース支持装置から少なくともほぼ第2の距離だけ離れて配置され、第1の軸は、第1の処理ステーションから少なくともほぼ第2の距離だけ離れ、第2軸は、第2の処理ステーションから少なくともほぼ第2の距離だけ離れ、第1の処理ステーションと、第2の処理ステーションと、第1の軸と、第2の軸と、ウエハ柱とは、協働して五角形を画定する。
【0019】
本発明のさらなる別の側面において、処理プロセスを使用してワークピースを処理するワークピース処理システムは、1対の併置された第1の処理ステーションおよび第2の処理ステーションを有する構成を含む。この1対の処理ステーションは、第1の処理ステーションの第1の中心部および第2の処理ステーションの第2の中心部を通って伸びる線を画定する。各処理ステーションは、少なくとも1つのワークピースに処理プロセスを適用するように構成される。ワークピース支持装置は、前述の線から横方向にオフセットした少なくとも1つのワークピースを支持するように構成される。第1のスイングアーム装置および第2のスイングアーム装置は、第1の軸および第2の軸周りをそれぞれ枢動し、第1のスイングアーム位置および第2のスイングアーム位置に配置される。第1のスイングアーム位置および第2のスイングアーム位置の各々は、ワークピース支持装置を越えないようにその共通側にある線からオフセットされ、第1の処理ステーションと、第2の処理ステーションと、第1の軸と、第2の軸と、ウエハ柱とは、協働して五角形を画定する。
【0020】
本発明のさらなら別の側面において、第2のシャフトを回転駆動させる第1の駆動シャフトを使用して、構成は、第1の歯付き可撓性閉ループ部材および第2の歯付き可撓性閉ループ部材を含む。第1の歯付き可撓性部材および第2の歯付き可撓性部材を併置関係で受け入れるように、第1のプーリ装置は、第1のシャフトに取り付けられ、第2のプーリ装置は、第2のシャフトに取り付けられる。少なくともプーリ装置の特定の1つは、第1の歯付き可撓性部材と係合する第1のプーリと、第2の歯付き可撓性部材と係合する第2のプーリとを含み、第1のプーリおよび第2のプーリの各々は、歯受け構成を有し、その歯受け構成は、第1の歯付きベルト部材および第2の歯付きベルト部材とそれぞれ係合されたときに、第1の歯付き可撓性部材および第2の歯付き可撓性部材と協働して所与のバックラッシ隙間(backlash clearance)を与える。第1のプーリおよび第2のプーリは、それらの間に回転オフセットを有するように取り付けられる。第1の歯付き可撓性部材および第2の歯付き可撓性部材の移動に関する特定のプーリ装置の動作バックラッシを所与のバックラッシ隙間より小さい値に制限するように、第1のプーリの歯受け構成は、所与のバックラッシ隙間に基づいて、第2のプーリの歯受け構成に対して回転的にオフセットされる。
【0021】
本発明のさらなる別の側面において、ワークピースを処理するワークピース処理システムにおいて使用されるバルブ装置および方法を説明する。システムは、少なくとも2つの隣接チャンバを含み、それらの隣接チャンバの間に、スロットを有する。そのスロットを通じてワークピースを移送可能であり、少なくともほぼ平面状であるチャンバシーリング面がスロットを取り囲み、スロットを取り囲む密閉装置を支持する。バルブ装置は、シーリングブレード部材を使用してスロットを選択的に開閉するように構成される。このシーリングブレード部材は、密閉装置と密閉して係合するように構成されるブレード面を含む。アクチュエータ装置は、少なくとも密閉装置との係合に応答して、スロットから離れてワークピースが通る通路を提供する開位置と、シーリングブレード部材が少なくとも密閉装置と密閉して接触する閉位置との間を移動し、ブレード面が移動するようにシーリングブレード部材を支持する。シーリングブレード部材は、ブレード面を密閉装置と整列させて、それによりシーリング面と整列させるために、2自由度により特徴付けられる。
【0022】
本発明のさらなる側面において、ワークピースを処理するワークピース処理システムにおいて使用される構成を説明する。このシステムは、内部および外部で発生した汚染物質からの汚染を受ける少なくとも2つの隣接チャンバを有する。その構成は、隣接チャンバと、隣接チャンバ間のスロットとを画定する役割を担うチャンバ本体装置を含む。その隣接チャンバのスロットを通じてワークピースを移送可能であり、その構成はまた、少なくともほぼ平面状であり、スロットを取り囲むチャンバシーリング面を含む。チャンバ本体装置はさらに、スロットの隣および下方にチャンバトラフ(chanmber trough)を画定して、隣接チャンバのうちの1つの特定のチャンバの一部分を形成し、チャンバトラフは、少なくとも地球の重力の影響下で汚染物質の収集領域としての役割を果たすチャンバ本体装置の最下部領域を確立する。チャンバ本体装置はさらに、少なくとも特定のチャンバの排気に使用するための排気口(pumping port)を画定する。バルブ装置は、閉位置と開位置との間の選択的な移動に対して特定のチャンバ内で支持される。閉位置では、シーリングブレードは、スロットに対して密閉し、隣接チャンバを互いに分離する。開位置では、シーリングブレードは、トラフに引き込まれる。ポンプ装置は、排気口に連結され、トラフ内に収集された汚染物質の少なくとも一部を取り除くように、トラフから排出することにより、特定のチャンバを排気するために少なくとも使用される。
【0023】
本発明のさらなる側面において、少なくとも1つのウエハを、ロードロックと処理チャンバとの間で移動させることができるウエハ処理システムおよび関連方法を説明する。ウエハは、ウエハ直径を有する。移送チャンバは、ロードロックおよび処理チャンバとの選択的な圧力連通のために配置される。ウエハが、移送チャンバを通ってロードロックと処理チャンバとの間をウエハ移送路に沿って移動可能であるように、移送チャンバは、横方向への広がり構成(configuration of lateral extents)を有し、その横方向への広がり構成により、ウエハ移送路に沿って移動するウエハ直径を有するウエハは、ウエハ移送路に沿った任意の所与の位置で、ロードロックと処理チャンバとのうちの少なくとも1つと干渉する。1つの特徴において、ウエハはウエハ中心部を含み、ウエハ移送路は、ウエハ中心部が移送チャンバを通る移動により画定される。
【0024】
本発明の別の側面において、少なくとも1つのロードロックを含む、ウエハを処理するためのシステム、およびその方法を説明する。移送チャンバは、ロードロックと選択的に連通するように配置される。処理チャンバは、少なくとも1つの処理ステーションを含み、処理チャンバは、移送チャンバと選択的に連通して、移送チャンバを通ってロードロックと処理チャンバとの間でウエハを移送することができる。スイングアーム装置は、移送チャンバ内で枢動自在に支持される少なくとも1つのスイングアームを含むように構成され、ロードロックと処理チャンバとの間でウエハを移動させるように構成された遠位端を有する。ロードロックおよび移送チャンバが互いから分離されるとき、スイングアームを移送チャンバ内の定位置(home position)に配置させることができ、スイングアームは、定位置からロードロックへ遠位端を1方向に第1の角度変位だけスイングするように構成され、かつ、定位置から処理ステーションへと遠位端を反対方向に第2の角度変位だけスイングするように構成される。この第1の角度変位と、この第2の角度変位とは異なる。1つの特徴において、この第1の角度変位は、この第2の角度変位よりも小さい。
【0025】
本発明のさらなる別の側面において、ウエハステーションを有するロードロックと、処理ステーションを有する処理チャンバとを少なくとも含む、ウエハを処理するためのシステムおよびその関連方法を説明する。移送装置は、ロードロック内のウエハステーションと処理チャンバ内の処理ステーションとの間でウエハを移送するために共通の回転軸周りを同軸回転するように構成された少なくとも第1のスイングアームおよび第2のスイングアームを有するスイングアーム装置を含むように構成される。第1のスイングアームおよび第2のスイングアームは、一方のスイングアームが処理ステーションに向かって回転できるのに対し、他方のスイングアームが独立にウエハステーションに向かって回転できるように構成される。1つの特徴において、第1のスイングアームおよび第2のスイングアームの各々は、ウエハステーションと処理ステーションとの間を回転する際に、定位置を通って移動し、ウエハステーションには、定位置から第1の角度オフセットだけ回転することにより到達し、処理ステーションには、定位置から第2の角度オフセットだけ回転することにより到達する。この第1の角度オフセットと、この第2の角度オフセットとは異なる。関連する特徴において、この第1の角度オフセットは、この第2の角度オフセットより小さい。別の特徴において、スイングアーム装置は、少なくとも第1のスイングアームと第2のスイングアームとを異なる角速度で選択的に回転させるための駆動装置を含むように構成される。さらに別の特徴において、スイングアーム装置は、少なくとも第1のスイングアームと第2のスイングアームとを異なる角度量だけ反対方向に選択的に回転させるための駆動装置を含むように構成される。別の関連する特徴において、第1のスイングアームおよび第2のスイングアームはそれぞれ、少なくともほぼ同一の所与の角速度で反対方向に回転する。一方のスイングアームは、定位置から第1の時間の長さの間回転してウエハステーションに到達し、他方のスイングアームは、定位置から第2の時間の長さの間回転して処理ステーションに到達する。この第1の時間の長さと、この第2の時間の長さとは異なる。
【0026】
本発明のさらに別の側面において、ウエハステーションを有するロードロックと、処理ステーションを有する処理チャンバとを少なくとも含む、ウエハを処理するためのシステムおよびその方法を説明する。移送装置は、ウエハステーションと処理ステーションとの間でワークピースを移送するために、回転軸周りを回転するように構成されたスイングアームを含むように構成される。スイングアームは、定位置から処理ステーションへ第1の角度値だけ1方向に回転し、定位置からウエハステーションへ到達するために第2の角度値だけ反対方向に回転するように構成される。この第1の角度値と、この第2の角度値とは異なる。1つの特徴において、ロードロックおよび処理チャンバは、スイングアームの定位置を少なくとも部分的に画定するように、移送装置と協働する全体のチャンバ装置の部分を形成する。別の特徴において、ロードロックおよび処理チャンバは、スイングアームが定位置にあるときのみ、互いから実質的に圧力分離が可能である。さらに別の特徴において、全体のチャンバ装置は、移送チャンバを含み、その移送チャンバは、ロードロックおよび処理チャンバの各々と選択的に連通し、移送装置は、定位置が移送チャンバ内に画定されるように、移送チャンバ内で支持される。さらに別の特徴において、ロードロックは、処理チャンバと直接連通し、移送装置は、定位置がロードロック内に画定されるように、ロードロック内で支持される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明は、図面と併せて以下の詳細な説明を参照することにより理解することができよう。
【0028】
以下の説明は、当業者が、本発明を製造して、使用できるようにするために提示されており、特許出願およびその必要要件と関連して提供される。当業者であれば、説明する実施形態に対して様々な変更が可能なこと、および、本発明における一般原理は、他の実施態様にも適用可能であることが容易に理解できよう。従って、本発明は、例示する実施形態に限定する意図はなく、添付の特許請求の範囲内に定義されるように、代替形態、変更形態および均等形態を含め、本明細書で説明する原理および特徴と一致する広範囲を許容すべきものである。図面は、拡大縮小された図ではなく、着目する特徴を最も良く示すと考えられるように、実質的な略図により示されていることに留意されたい。さらに、いつでも役に立つように、本開示全体を通して、類似した参照番号が類似した構成要素に適用されている。例えば、最上部/最下部、右/左、前/後などの説明的な用語が、図面に示した様々な図に関して読者の理解を深める目的で用いられているが、これらの用語は、限定を意図するものではない。
【0029】
図1aおよび図1bを参照すると、前者は、本発明の一実施形態に従う処理システムの立面図であり、参照番号10によって一般的に示されている。図1bはシステム10の平面図である。処理システムは一般に、フロントエンド12、ロードロックセクション14、ウエハ処理セクション15および処理セクション16から構成される。このシステムを使用して、適切なワークピースに対して多種多様な処理を実行することができる。それらの処理には例えば、エッチングの様々な実装(プラズマエッチング、光化学エッチング、化学気相(chemical vapor)エッチング、熱駆動型(thermally driven)エッチング、イオンエッチング等)、平坦化(エッチングと蒸着との組合せ)、クリーニングおよび残留物の除去、ならびに、化学的蒸着、物理的蒸着およびイオン蒸着の様々な実装(PECVD、ALD、MOCVD、スパッタリング、蒸発等)がある。適切なワークピースの種類として、半導体、光電子集積回路、メモリ媒体、およびフラットパネルディスプレイが挙げられるが、これらに限定されるものではない。適切なワークピースの原料には、シリコン、シリコンゲルマニウム、ガラス、およびプラスチックが含まれるが、これらに限定されるものではない。適切なプラズマベースの処理源(process source)には、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)源、マイクロ波源、表面波プラズマ源、ECRプラズマ源、および容量結合(平行平板型)プラズマ源が含まれる。任意の適切な処理定義圧力(process-defined pressure)を利用することができる。
【0030】
さらに図1aおよび図1bを参照すると、フロントエンド12は一般的に、大気圧下にあり、複数のカセット、(図1aに示した)FOUP(Front Opening Unified Pod)18、または他の適切なワークピース移送位置と係合する(engage)ように構成される「ミニエンバイロメント(mini-environment)」を画定し、それらの各々は、本例において、25個の半導体ウエハを支持するように構成される。FOUPに対する係合面の反対側では、フロントエンド12は、1対の第1のロードロック20aおよび第2のロードロック20b(第1のロードロック20aのみが図1aにおいて見えている)と係合するように構成される。これらのロードロックを、集合的に、または別個にロードロック(群)20と呼ぶことにする。図1bは中間ステーション21を示している。中間ステーション21は、例えば、冷却ステーションを備えることができ、ロードロック20aとロードロック20bとの間に配置される。第1のロードロックおよび第2のロードロックは、一般的には互いに同一のものである。これらのロードロックは、参照番号22aおよび参照番号22bにより別々に示されている第1の移送チャンバおよび第2の移送チャンバと係合する。これらの移送チャンバを、集合的に、または別個に移送チャンバ(群)22と呼ぶことにする。移送チャンバは、第1の処理チャンバ24aおよび第2の処理チャンバ24bと係合する。これらの処理チャンバを、集合的に、または別個に処理チャンバ(群)24と呼ぶことにする。各処理チャンバは、以下で分かるように、併置されたワークピース装置または併置された処理ステーションを使用する。各処理チャンバは、その処理ステーション内で、同じ処理として同時に、1対のワークピースを曝露することができる。処理チャンバ24aおよび24bを使用して、同じ処理または異なる処理を実行できることを理解されたい。
【0031】
引き続き図1aおよび図1bを参照すると、本例においては、4つの処理ステーションに対応した4つのプラズマ源26a〜26dが使用され、これらのプラズマ源は、便宜上、処理チャンバに集合的に設けられている。参照番号26a〜26dは、関連する処理ステーションを参照するために使用することができる。本発明と関連するものとして、有用である適切な処理チャンバの構成の1つは、同時係属の米国特許出願番号10/828614号(代理人ドケット番号MAT−17)において説明されていることに留意されたい。米国特許出願番号10/828614号は、本出願とともに共有されるものであり、参照することにより本明細書に組み込まれる。以下でさらに説明するように、通常、処理は、フロントエンド12から始まる、段階的な真空化により達成されるので、適切なバルブが、様々なチャンバの間に設けられている。前述の処理法では、移送チャンバ22を通って処理チャンバ24へ、またはこの処理チャンバ24からワークピースを移送する前に、ロードロック20を、大気圧から処理圧または中間圧にポンプダウンすることができる。例えば、1つの処理チャンバが所望のレベルのスループットを実現できる場合、または、逐次的な処理が要求されない場合、システム10は、1つの処理チャンバ24、1つの移送チャンバ22、および1つのロードロック20だけを用いて容易に構成できることを理解されたい。システムを制御する際に使用するコンピュータ40と接続されたオペレータステーション30が設けられ、このオペレータステーション30は、ディスプレイ32および入力デバイス34を含む。本開示全体を考慮すると、当業者であれば、本明細書で説明している機能を実現するために、適切にコンピュータ40をプログラムすることができるものと考えられる。
【0032】
説明を簡潔にするために、図1aには、配管およびポンプ設備を示していないことに留意されたい。共通の入力設備(common facilities input)を使用して、空気、パージガス、処理ガス(群)、および冷却水を、1つまたは2つのモジュール構成に分散させることができる。同様に、シングルまたはデュアルモジュールロードロックポンプ収容設備用として、単一の真空ポンプを組み込むことができる。別々のガスパネルを使用して、処理ガスを各モジュールに配給することができる。各処理モジュールは、自身の真空ポンプおよび圧力制御デバイスを有するように構成されており、これにより、並行して処理を行うことが可能となる。ロードロック(群)、移送チャンバ(群)、および処理チャンバ(群)に取り付けられた圧力変換器を使用して、処理機能に関連付けられた圧力を連通する。さらに、真空粗引きラインに取り付けられた各種の真空スイッチおよび圧力スイッチは、インターロックのために使用される。本開示全体を考慮すると、当業者であれば、前述の設備を実装することができるものと考えられる。
【0033】
次に図2に着目する。図2は、システムの残りの部分から分離した、1つのロードロック20を示している。ロードロックの詳細な内部構造を見易くするために、トッププレートは示されていないことに留意されたい。ロードロック20は、移送チャンバ22のうちの1つと連通するためのスリット開口部50を画定する本体(body)全体を含む。Oリング52は、関連付けられた移送チャンバに対して密閉するために、ロードロックの面またはチャンバシーリング面54内に受け入れられる。トラフ56は、以下でさらに詳細に説明するように、ブレード部材を有するバルブ装置(図示せず)を受け入れるために、ロードロックチャンバ本体により形成される。このブレード部材は、面54の反対壁面に対する密閉のために使用される。差し当たっては、バルブ装置が開位置にあるとき、ブレード部材は、効果的にトラフ56に引き込まれることに留意するのが適切である。移送チャンバ本体の反対側の部分上には、実質的にスリット開口部50と対向するように、フロントエンドスリット60が画定されている。ワークピースは、フロントエンドスリット60を通って、図1aのフロントエンド12へ、および、このフロントエンド12から移送される。フロントエンドスリット開口部60を密閉するために、任意の適切なスリットドア装置を使用することができる。スリットドア装置には、例えば、まだ説明していないが、スリット開口部50上で使用される装置が含まれる。磁気ドアおよび空気圧ドア(pneumatic door)を含む他の適切なドア装置は、米国特許番号6315512号において説明されている。この米国特許番号6315512号は、本出願とともに共有されるものであり、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0034】
さらに図2を参照すると、ワークピースが、図1aおよび図1bのフロントエンドと処理チャンバとへ、および、そのフロントエンドと処理チャンバとから移送されるときにロードロック20内でそのワークピースを支持するための、棚装置64が設けられている。棚装置は、全体として積層関係にある長ブレード66と短ブレード68との間を交差する、離間した2組のブレード部材から構成される。従って、ブレード部材の各組は、2つの長ブレード66と、2つの短ブレード68とを含む。各棚が非対称な構成を含むように、1つの短ブレードと組み合わせた1つの長ブレードは、個々のワークピースに対する棚を形成する機能を果たすことに留意されたい。長短の棚ブレードは、例えば、アルミニウムなどの任意の適切な材料を使用して形成することができる。この非対称な構成の使用に関しては、以下でさらに詳細に説明する。各棚装置は、1対の締め具70を用いて支持される。この留め具70は、例えば、ステンレス鋼など、任意の適切な種類とすることができる。スペーサ(spacer)を使用して、棚ブレード部材間の適切な離間関係を実現することができる。スペーサは、例えば、棚ブレードを形成するものと同じ材料を使用して形成することができる。棚装置は、4つの垂直方向の離間した支持ステーション内で4つのワークピースを支持するように構成される。以下でさらに詳細に説明するように、2つの最上部のワークピース支持棚は、処理前の1対のワークピースを支持する際の使用のために専用である一方、2つの最下部のワークピース支持棚は、処理後の1対のワークピースを支持する際の使用のために専用である。従って、処理前のワークピースは常に、図1aのフロントエンド12から、処理前用のワークピース支持棚へ移動され、次いで、処理ステーション26のうちの関連付けられた処理ステーションの上に移動される。それに対して、処理されたワークピースが、処理ステーション26のうちの関連付けられた処理ステーションから、処理後用の1対の棚に常に移動されるよう、下方の1対のワークピース支持ステーションは、処理後のワークピース専用である。以下でさらに詳細に説明するように、ワークピースは棚内に積み重ねられ、ワークピース柱が形成される。差し当たっては、対をなすワークピースは、このワークピース柱へ、および、このワークピース柱から同時に移動できることに留意するのが適切である。
【0035】
次に、図3を図2に関連させて参照すると、前者は、棚装置64が取り外されたロードロック20の斜視図を示し、その構造をさらに詳細に示している。ロードロックの詳細な内部構造を見易くするために、ロードロックのトッププレートは示されていないことに再度留意されたい。より詳細には、Oリングシール74により取り囲まれたフロントエンドスリット開口部60が示されている。さらに、スリット開口部50を密閉するために取り付けられたスリットドアバルブ装置80が示されている。スリットドアバルブ装置は、シーリングブレード82を含む。シーリングブレード82は、ロードロック本体のトラフ56に引き込まれた状態で示されている。ロードロック20は、様々な図の他のチャンバと同様、説明を分かり易くするために、そのカバーまたは蓋が取り外された状態で示されている。しかしながら、図1aには、取り付けられたこれらのカバーが見えるように、カバーが示されている。例えば、Oリングシール84などの適切なシールを使用して、チャンバ本体に対して蓋を密閉することができる。本例では、スリットバルブ装置80は、空気圧リニアアクチュエータ86を使用して作動させる。ロードロック20は、1対の排気口を画定し、そのうちの1つのみが、参照番号87により示されており、見ることができる。これらの排気口は、トラフ56から排気する(pump)ために配置されていることに関心をもって留意されたい。このトラフは、ロードロック全体において低い部分に構成されているので、この配置は効果的であると考えられる。従って、トラフは、システムの通常動作中にロードロックに取り込まれる粒子および他の汚染物質の収集領域としての役割を果たす。低い部分のトラフから排気することにより、通常のシステム動作の結果として、粒子および汚染物質を取り除くよう意図されている。ロードロック20は、フロア88、上方トラフ50も含み、1対のパージ口を画定している。パージ口のうちの1つのみが、参照番号89により示されており、フロアにおいて見ることができる。パージ口89を排気口87と協働させて使用して、ロードロックの排気中に交差流(crossflow)を与えることができる。すなわち、排気口87から排気している間に、パージ口89を通じて適切なガスを導入することができる。以下でさらに説明するように、このようにして、汚染物質を効果的にトラフ56に向けて流入させ、排気することによってそこから除去することができる。図2において、図示したパージ口は、ディフューザ(diffuser)90を受け入れるが、このディフューザ90は、例えば、焼結金属、多孔質セラミック、または複合材料(例えば特に、ステンレス鋼、酸化アルミニウム、含浸炭素繊維)から形成できることに留意されたい。
【0036】
次に図4に着目すると、図4は、移送チャンバ22に連結されたロードロック20を示している。本説明の主題である様々な特徴は、例えば、図1aおよび図1bなどの先に示した図において見ることができることにも留意されたい。さらに、それら特徴の内部の詳細を見易くするために、ロードロックおよび移送チャンバの両方におけるトッププレートは示されていない。2つのチャンバは、例えば、図2〜図4に示すように、取り付け孔92を通じて挿入されたネジ締め具を使用するなどの任意の適切な方法により、互いに取り付けることができる。移送チャンバ22は、図1aおよび図1bに示した処理チャンバ24の1つと連結する(interface)ように構成された処理チャンバスリットドア100を画定する。本例において、スリットドアバルブ装置80は、処理チャンバスリットドア100を開閉するためにも使用される。処理チャンバ22は、以下ですぐに説明するように、反対方向に回転する対をなして配置された4つの独立したスイングアームから構成されるスイングアーム装置120を支持するように構成される。
【0037】
次に、図5aを図4に関連させて参照する。前者の図は、スイングアーム装置120の斜視図を示しており、この図では、説明を簡潔にするために、スイングアーム装置120が、移送チャンバ22から取り外されている。図1bは、反対方向に回転するスイングアーム装置120の図を示しているが、その完全な対称移動能力(symmetric movement capability)を示す図についてはまだ説明していないことに留意されたい。全体のベースプレート122は、第1のスイングアーム対124aおよび第2のスイングアーム対124bをそれぞれ支持する。同一の参照番号は、第1のスイングアーム対および第2のスイングアーム対を参照するために使用され、これらのスイングアームは、適切な参照番号に付加される「a」または「b」を用いることにより識別される特定の対に関連付けられた構成要素を有する。従って、スイングアーム対の各々において同一である構成要素は、個別に、または集合的に「a」または「b」を付加せずに参照される。例えば、スイングアーム対は、集合的に上方ブレード128aおよび128bを含み、それらは便宜上、集合的に、または個別に上方ブレード(群)128として参照される。スイングアーム対は、さらに下方スイングアームブレード(群)130を含む。上方スイングアームブレードの各々は、エンドエフェクタ142を取り付けるために構成される遠位端(distal end)140まで伸びている。このエンドエフェクタ142は、図5aでは、スイングアームブレード130bに取り付けられている状態のものが最も良く見える。ネジ締め具群144を使用して、エンドエフェクタ142を各スイングアームブレードに調整可能に取り付けることができる。このように、エンドエフェクタが、図2および図4の棚装置64の棚と適切に組み合わさるよう、ならびに、ワークピースを積載するときでも干渉しないよう互いに正しく組み合わさるように、整列調整が行われる。さらに詳細に説明するように、スイングアームは、ベースプレート122上方の都合の良い「定」位置に示されていることに留意されたい。さらに、スイングアームを参照すると、関連付けられたエンドエフェクタを有する1つまたは複数のスイングアームブレードの組合せを参照することができる。従って、スイングアーム130bは、取り付けられたエンドエフェクタ142の1つと組み合わせてスイングアームブレード130aを参照する。
【0038】
図5bを図5aと関連させて参照すると、前者は、エンドエフェクタ142が、例えばスイングアームブレード130bなどの各スイングアームブレードの遠位端140に取り付けられている調整可能な形態を示す断面図である。特に、締め具群144は、1対の固定用平頭締め具146aおよび146bを含むが、任意の適切な締め具を使用することもできる。ダボピン(dowel pin)147は、スイングアームブレード130bにより画定される開口部に圧入され、エンドエフェクタ142により画定される別の開口部を通じて突出する自由端を有する。らせんコイルバネ148が、ダボピン147を取り囲み、弾性的、かつ、局所的にスイングアームブレードから離れるように、エンドエフェクタを付勢する。六角ネジ149または他の適切なネジ装置が、貫通するように(threadingly)スイングアームブレード130bにより受け入れられる。これは、締め具146aおよび146bと組み合わせてエンドエフェクタの高さを調節する際に使用される。エンドエフェクタ142に対面し、締め具146bを取り囲むスイングアームブレード130bの面は、高さ調整時にそれらに対するエンドエフェクタ142の角度変化に適合するよう弓形の形状となることに留意されたい。エンドエフェクタの高さ調整は、1つの例示的な方法では、最初に締め具146bを「緩く(snuggly)」締め、締め具146aを少なくとも少し座位(seated position)から引くことで実現することができる。次いで、締め具146aは、エンドエフェクタ142を所望の角度に設定するように調整される。次いで、六角ネジ149は、エンドエフェクタを所望の向きに固定するために締められる。
【0039】
図5aを参照すると、ブラケット150は、ベースプレート122から下方に伸びており、リフトモータプーリ154を回転させるリフトモータ152を支持する。リフトモータプーリ154は、リフトベルト156と係合する。リフトベルト156は、リフトプーリ158を囲むように受け入れられる。リフトプーリ158は、シャフト160上で支持され、シャフト160は、それ自身回転自在にブラケット150により支持される。リフトベルト156は、従来技術において利用可能な任意の好適な方法により伸張できることに留意されたい。一例として、モータを回転させてリフトベルト156を伸張させることができるように、リフトモータ152を取り付けるために使用される1つまたは複数の締め具をスロット孔内に受け入れることができる。伸張完了後、締め具が締められる。例えば、サーボまたはステッパベースのモータなどの任意の好適なモータを、リフトモータ152として使用することができる。プーリ158は1回だけ完全に回転すればよいことが理解されよう。このモータは、モータの出力シャフトの位置を読み取って、それにより好適な精度でリフトプーリ158の位置を識別するエンコーダを含む。シャフト160の対向端部は、連結器162内に受け入れられ、対向端部の各々は、カム駆動シャフト164と係合する。カム166aおよび166bについては以下でさらに詳細に説明する。差し当たっては、これらのカムは、リフトモータ152の回転に応答して、各スイングアーム対のカスタマイズされた垂直移動を容易にすることに留意するのが適切である。本明細書で説明した配置は、単一の駆動モータを使用して、離間したスイングアーム構成の位置にて同期した垂直移動を提供することに関して、効果的である。しかしながら、代替として、別個の駆動モータを使用して、各スイングアーム対の垂直移動を実現することができる。この場合、各モータにはエンコーダを含めることもできるし、または各スイングアーム対の垂直位置を読み取るときに、別々のエンコーダを使用することもできる。
【0040】
次に、図6を図5aと関連させて参照し、スイングアーム機構の詳細に着目する。その目的で、図6は、スイングアーム対124bの部分的な、さらなる拡大立断面図を示している。スイングアーム対124aは、留意すべきある種の例外はあるが、本質的に同一に構成されることを理解されたい。第1のスイングアーム対および第2のスイングアーム対は、ブラケット170aおよびブラケット170bを使用して支持され、それらのブラケットは、ベースプレート122に適切に取り付けられ、ベースプレート122から下方に伸びている。スイングアームハウジングをブラケット170に対して上方/下方に直線移動させるために、リニアステージ172を使用して、スイングアームハウジング176と係合する。好適なリニアステージ172の1つは、日本のNSKから入手可能であるが、所望の直線移動を実現するために、任意の数の代替構成を用いることができる。空気圧シリンダ178が設けられ、ベースプレート122と各スイングアーム装置のハウジング176との間で枢動自在に係合され、捕捉される(caputered)。シリンダ178は、平衡を目的として設けられており、ベースプレート122に関して、下方および上方の付勢力をスイングアーム装置に提供することができる。例えば、移送チャンバが真空下にあるとき、シリンダは、大気圧に対抗する力を提供することができる。別の例として、移送チャンバが大気圧で作動しているとき、重力下でロボットの重みに対抗する力を提供することができる。この点において、圧力調整が、公知の方法によりシリンダに対して提供され、加えられる付勢力が生成され、変化される。さらに、1つまたは複数のシリンダを負荷要求に応じて追加することもできるし、または単一のシリンダを使用することもできる。
【0041】
図5a〜図7を参照し、スイングアーム装置120の構成に関するさらなる詳細に着目する。図7は、図6に示した破線円180内の詳細を示す、さらなる拡大図である。ハウジング176は、垂直移動のために支持され、密閉装置182を使用して移送チャンバの底に対して密閉される。密閉装置182は、環状Lブラケット184(図7)を含み、この環状Lブラケット184は、環状密閉リング186と移送チャンバ20(図4も参照)の底壁188との間で捕捉される1つの端部を有する。密閉リング186は、例えば、ネジ締め具189を使用して適所に保持できる。Oリング190は、移送チャンバ底部188により画定される周辺段(peripheral step)191(図6および図7)に対してLブラケット184を密閉するために、環状Oリング溝内で捕捉される。Lブラケット184の反対端部は、環状密閉装置を含む。この環状密閉装置は、クワッドシール(quad seal)200から構成され、このクワッドシール200は、クワッドシールの上方および下方にそれぞれ配置された1対のグリース保持器202および204を使用して適所に保持される。このクワッドシールは、本明細書で説明した前述の他のシール全てのように、例えばグリース保持器202および204により保持されるフッ素グリースなどの適切な潤滑剤を使用して滑らかにされるべきである。外側のスイングアームシャフト210は、ハウジング176に対して内側に移動すると、各スイングアーム対の最下部のスイングアーム130を支持する。外側のスイングアームシャフト210は、上方軸受および密閉部品214(図7)を使用することにより、回転のために、ハウジング176により画定される通路212内で少なくとも部分的に支持される。密閉部品214は、別のクワッドシール200、グリース保持器202および204を含み、それらは環状溝構成内で捕捉される。環状溝構成は、外側のスイングアームシャフト210により画定される通路216に続く最上開口部を取り囲む。図7において、密閉装置の下方で、軸受220は、外側のスイングアームシャフト210の上端を回転自在に支持するために、受け入れられる。同様の軸受220(図6)は、外側のスイングアームシャフト210の最下端を支持する。内側のスイングアームシャフト226は、回転のために、外側のスイングアームシャフト210の通路216内に受け入れられる。
【0042】
図7は、内側のスイングアームシャフト226の上端が、回転のために、軸受/密閉装置228を使用して支持される方法を示している。この軸受/密閉装置228は、機能的な観点から、ハウジング176と、外側のスイングアームシャフト210の最上端との間で使用される密閉装置と本質的に同一である。内側および外側のスイングアームシャフトの両方を回転自在に支持するために、任意の好適な種類の軸受を使用できることに留意されたい。好適な軸受の種類には、アンギュラ玉軸受およびラジアルコンタクト玉軸受が含まれるが、これらに限定されるものではない。スイングアーム装置の対称軸232周りに分散されている複数のネジ締め具230(それらのうち1つのみを図示している)を使用して、下方スイングアーム130を外側のスイングアームシャフト210に取り付けることにより、軸受装置228は、内側のスイングアームシャフトと外側のスイングアームシャフトとの間で保持される。従って、下方スイングアームは、密閉および軸受保持器としての役割を果たす。軸受220(図6)は、内側のスイングアームシャフトの最下端と外側のスイングアームシャフトの最下端との間で使用することもでき、従って、簡潔にするために説明しない。上方スイングアーム128は、クランプ装置(図5a)を使用して内側のスイングアームシャフト226に取り付けられる。上方スイングアームの回転位置が、下方スイングアームと関連させて調整できるように、クランプ装置は、クランプ開口部238内に受け入れられるネジ締め具を介して上方スイングアーム128のクランプ端部と係合するクランプシェル234を有する。スイングアームが正しく組み合わせられることを確実にするために、任意の数の代替手段を利用することができる。一例として(図示せず)、スイングアーム部品124aの外側のスイングアームシャフト210および内側のスイングアームシャフト226は、スイングアーム部品124bで使用される対応する構成要素より適度に長くすることができる。別の例として、以下でさらに詳細に説明するように、拡張スペーサ(extension spacer)装置239を追加することができる。
【0043】
次に図5a〜図10aを参照し、カム166を使用して垂直移動が実現される方法に関するデュアルスイングアーム部品の構成に着目する。これらのカムの各々は、カムがカム駆動シャフト164aおよび164bとともに回転するようにカムプレート242に固定的に取り付けられるカム取り付けプレート240(図6)を含む。以下でさらに詳細に説明するように、図8および図9は、カムプレート242aおよび242bのカム面243aおよび243bの概観をそれぞれ示している。
【0044】
図8〜図9、図10aおよび図10bを参照すると、各カムプレートは、カムフォロワ248を受け入れるカム溝246を画定する。図8および図9は、カム溝246aおよび246bが互いに鏡像であることを示している。カムフォロワ248による係合を介した各カム溝の周りで識別されるように、各カムを回転させると、関連付けられたスイングアームが、高さ(elevation)1〜4の間で移動する。図8および図9において、(図8および図9のファントム(phantom)により示されるように)各カムフォロワは、各カム溝内の低部で受け入れられるので、カムおよびスイングアーム対は、高さ1にあるが、多くの代替構成を備えることができる。カムの高さの各々に関連付けられたスイングアームの高さを、後続の図と関連させて説明する。カムプレート242aおよび242bは、回転方向を反転することにより実現できる限り、置き換え可能である。本例において、カムプレート242aは、図に示された反時計回り(CCW)に回転するのに対し、カムプレート242bは、図に示された時計回り(CW)に回転する。カムプレートをカム取り付けプレートに取り付ける際に使用するために、開口部247が設けられている。図10bは、ブリッジブラケット256内に受け入れられているときのカムフォロワ248の部分断面図である。例えば、カムフォロワ248は、ブリッジブラケット256により画定される開口部内に受け入れられるネジ取り付けシャフト257aを含む。ナット257aは、貫通するように軸257aと係合する。シャフト257aの反対端部は、回転のために、カムローラ257cを支持する。カムローラは、カム溝246の1つに受け入れられる大きさである。前述の回転のための支持は、例えば軸受(図示せず)を使用することなどによる、多くの公知の方法で実現することができる。ブリッジブラケット256は、開口部258内に受け入れられるネジ締め具を使用してハウジング176(図5a)に連結され、ブラケット170をブリッジするためのU形構成を含むので、カムフォロワ248は、リニアステージ172により制限されるハウジング176と、その中で支持されるスイングアームシャフトとを垂直移動させる。
【0045】
主に図6、図11および図12を参照すると、図11において参照番号300により一般的に示される回転駆動装置は、各スイングアーム対の上方スイングアームおよび下方スイングアームを反対方向に回転させるために使用される。ここで回転駆動装置について詳細に説明する。図11は、スイングアームブレードが取り外されたスイングアーム対124aに関するこの装置の一般的な斜視図であり、図12は、図6に示した破線301内の拡大図である。駆動装置300は、ハウジング176の最下端に取り付けられる駆動ベースプレート302を含む。Uブラケット304は、ギアドライブ306が取り付けられてモータ310により駆動される最下面を含む(図5a、図6および図11)。モータ310は、例えば、サーボまたはステッパモータなどの任意の好適な種類のモータを備えることができる。ギアドライブ306は、歯付きプーリ(toothed pulley)308を駆動する(図6)。この後者のプーリについては以下でさらに詳細に説明するが、差し当たっては、プーリは、複数の4つの離間したタイミングベルトをその全体の長さに沿って同時に駆動できるような長さでなくてはならないことに留意するのが適切である。スペーサ装置239は、図11に示されている。スペーサ装置239は、上方スイングアームスペーサ311aおよび下方スイングアームスペーサ311bから構成され、スイングアーム装置124aをスイングアーム装置124bに対して適切に上昇させ、図5aに示すようにスイングアームを組み合わせる。
【0046】
主に図12を参照すると、第1のプーリ装置312は、外側のスイングアームシャフト210の最下端により受け入れられる第1の併置(side-by-side)プーリ314および第2の併置プーリ316から構成される。この後者のプーリ装置は、分割プーリ装置(split pulley arrangement)と呼んでもよい。第2のプーリ装置320は同様に、内側のスイングアームシャフト226の最下端により受け入れられる第1のプーリ322および第2のプーリ324から構成される。図11を簡単に参照すると、細長い開口部の配置は、プーリをオフセットするために、プーリ324により画定される。クランプ325は、内側のスイングアームシャフトの最下端の小径遠位端(reduced diameter distal end)上でフラグプレート326を適所に保持する。フラグプレートは、光学センサ330(図11)により発せられる光をブロックするように構成される。この光学センサ330は、ワークピース柱と、その対応する処理ステーションとの間の上方スイングアーム128aの総移動角度に等しい角度変位に渡って、ベースプレート302に取り付けられる。第3の遊動プーリ装置350は、プーリ352を含み、ベルト366および368を受け入れるように構成され、それ自身遊動プーリ取り付け具356により回転自在に支持される。遊動プーリ取り付け具356は、プーリ352が遊動プーリシャフト358上で回転するよう、ベースプレート302と調整可能に係合する。この点において、ギアドライブ306およびプーリ取り付け具356の両方は、一般的に図5aのリフトモータ152に関して上述した方法により、例えば、有用な技術において公知の方法でスロット孔を貫通する締め具を使用して、ある程度の枢動回転が与えられるように取り付けられる。以下ですぐに説明するように、前述の枢動回転は、ベルトの張力を調整するために有用である。
【0047】
さらに、主に図12を参照すると、4個のベルトが、駆動プーリ308により回転される。下方スイングアームタイミングベルトの第1の対は、プーリ314およびプーリ316それぞれと係合する下方アーム先行(leading)ベルト360および下方アーム遅行(lagging)ベルト362を含む。上方スイングアームタイミングベルトの第2の対は、上方アーム先行ベルト366および上方アーム遅行ベルト368を含む。これらのベルトの命名に「先行」および「遅行」という用語を使用する理由は、以下で明らかになるであろう。図5aのリフトベルト156を含む、本出願で使用される好適なベルトは、例えば、ポリウレタンおよび/またはケブラー補強されたネオプレンなどの伸長抵抗性素材(materials resistant stretching)から形成されるべきである。1対のボルト369(図12)は、プーリ322およびプーリ324を固定の回転オフセットをもって支持するように示されている。
【0048】
次に、図13および図14を図12と関連させて参照する。図12では、ベルト駆動装置に着目する。図12では、ベルトが通る経路を一般的に示すために、ベルト駆動装置が、下方からの斜視図において示されている。これを受けて、図13は、ベルト366および368により係合される駆動プーリ308に関連するプーリ装置320および350を示している。単純にするために、歯はプーリの一部にしか図示していないことに留意されたいが、各プーリは、使用される全てのベルトが適合する本質的に同一の歯付き構成を含むことを理解されたい。プーリ装置320および312の各々は、以下で明らかになる理由により、ネジ締め具を受け入れるための細長いスロットのパターンを含み、プーリの各対の歯のパターンを固定的にオフセットする。
【0049】
ベルト366およびベルト368は、対向するベルトの主表面の両方に歯を有するように構成される。従って、各ベルトの「前面」は、プーリ装置320およびプーリ装置350と係合し、各ベルトの「背面」は、駆動プーリ308と係合する。従って、矢印380により示されるように駆動プーリ308が時計回りに回転する場合、プーリ装置320およびプーリ装置350は、矢印382により示されるように反時計回りに回転する。
【0050】
図14は、ベルト360およびベルト362により係合される、駆動プーリ308に関連するプーリ装置312を示している。この場合、駆動プーリ308の時計回りの回転により、プーリ装置312が時計回りに回転する。従って、全てのプーリ装置は、共通の駆動プーリ308により駆動されるので、プーリ装置312および320は、同軸上で互いに反対方向に回転する。従って、プーリ装置312は、外側のスイングアームシャフト210により支持され、プーリ装置320は、内側のスイングアームシャフト226により支持されるので、外側および内側のスイングアームシャフトは、同様に、駆動プーリ308の任意の回転に応答して、互いに対して反対方向に回転する。
【0051】
図5aおよび図6を簡単に参照すると、外側のスイングアームシャフト210は、下方スイングアーム130の1つを支持し、内側のスイングアームシャフト226は、上方スイングアーム128の1つを支持することを読者は思い出すであろう。従って、各スイングアーム対124の上方スイングアームおよび下方スイングアームは、プーリ308の任意の回転に対して等しい角度量だけ互いに反対方向に回転する。この点で、フラグプレート326(図11)は、内側のスイングアームシャフト226とともに回転することに留意されたい。反対方向の回転構成を使用した結果として、初期調整の後、内側のスイングアームシャフトの位置を識別すると、外側のスイングアームシャフトの位置も識別することができる。スイングアームを駆動するこの適用状況から明らかなように、各スイングアームは、1回だけ完全に回転すればよく、一般的に、1回転より大幅に少ない回転で十分であることが多い。本例において、各スイングアームは、中心または定位置からほぼ+/−60度回転し、それにより全体としてはその値のほぼ2倍の回転を示す。本発明のスイングアーム装置は、以下の適切な時点でさらに詳細に説明するように、特定の設置(installation)を考慮して、全体的な角度変位を効果的に調整することができる。
【0052】
次に図15を参照すると、参照番号400により一般的に示されるプーリ装置の斜視図を使用して、本発明のバックラッシ補正の概念を説明するための簡単な例が示されている。プーリ装置は、プーリA、プーリBおよびプーリCから構成される。プーリAは、例えば、モータ(図示せず)および複数の機能などの好適な配置により、図12のプーリ308に関して上述したものと同様な方法で駆動される。プーリは十分に伸長されて、複数の離間した歯付きベルトを支持する。これらのプーリは全て、同一の歯受けパターンを含む。
【0053】
図16aおよび図16bを図15と関連させて参照すると、プーリBおよびプーリCは、説明を明確にするために示していない共通シャフト上に取り付けられ、その結果、プーリBの歯受けパターンは、プーリCの歯受けパターンに対してオフセットされる。これは、上述したように細長いスロット孔構成を使用して実現することができる。このオフセットは、プーリの1つと、それと係合するベルトとの間に存在するバックラッシ値とほぼ同じである。バックラッシ値は、説明の目的上、図中では誇張されていることに留意されたい。例えば製造業者が、前述の値を指定することができる。本例では、バックラッシ値は、ほぼ0.02インチであると考えられる。従って、プーリ間のオフセットを、この値に、またはそれより若干小さく設定することができる。特定の回転方向に応じて、ベルトまたはプーリの1つは、上述したように、他のベルトに対して先行するか、または遅行するものとして説明することができる。各ベルトの相対的な先行/遅行位相は、互いに関して反対方向にプーリを単に回転オフセットすることにより、反転することができることは言うまでもない。
【0054】
さらに図15、図16aおよび図16bを参照すると、本例において、ベルト402は、プーリAおよびプーリBと係合し、ベルト404は、プーリAおよびプーリCと係合する。プーリAは、矢印406により示されるように、反時計回りに回転されている。単純にするため、限られた数のみの歯410が、ベルト402および404上に示されている。これらの図は、プーリAが全ての図において同じ回転位置にあるように、所与の時点でのプーリ装置を示していることに留意されたい。プーリBおよびプーリCは、それらの間の角度オフセットを調整するように同軸上に取り付けられるものと理解されたい。当業者であれば、本開示全体を考慮して、前述のオフセット配置を実装できるものと考えられる。角度オフセットは、図16aに示されているオフセット角αにより示される。本例において、プーリCは、角度αだけプーリBに先行する。バックラッシ値は、図16aにおいて角度βにより示される。本例において、オフセット角度は、バックラッシ値のほぼ2倍として示され、ベルト402およびベルト404によりもたらされたバックラッシを補正する。
【0055】
さらにプーリ装置400を考慮すると、ベルト402の歯410aおよび410bは、プーリAにより係合され(図16a)、それにより、ベルト402が、矢印414により示される方向に移動される。ベルト402の移動に応答して、歯410cおよび410dは、プーリBと係合し、プーリBを反時計回り406に回転させる。プーリC(図16b)は、ベルト歯410eおよび410fと係合するように、プーリBとともに回転する。この動作により、各ベルト歯の先端がプーリAを回転させるように、プーリAが、ベルト404の歯410gおよび410hに係合される。このようにして、ベルト歯410gに関連して図16bに示したように、バックラッシ角βは、ベルト歯410gおよび410hを追従する。続いて、プーリAが時計回りに反転して回転するとき、ベルト歯410gおよび410hはそれぞれ、直ちにプーリAのプーリ歯414aおよび414bにより係合される。それに応答して、少なくとも実用的観点から、バックラッシが取り除かれるように、ベルト歯410eおよび410fは、直ちにプーリCのプーリ歯414cおよび414dとともに時計回りに連動する。同時に、ベルト402からベルト404へ張力が伝えられる。この非常に効果的な構成を、反対方向に回転するスイングアームを駆動する状況において説明したが、この構成は、本明細書で説明した用途に限定されず、歯付きプーリおよび可撓性駆動部材の使用により生じるバックラッシを取り除くことが望ましい事実上任意の状況において広範囲に適用することができることを理解されたい。
【0056】
次に、一般的に図17a〜図17dを参照し、図3および図4で既に示したスリットドアバルブ装置80に着目する。図17aは、スリットドア装置80の斜視図であり、図17bは、図17aに示す線17b〜17bに沿った断面図である。図17cは、図17b中の破線により示された領域500内のスリットドアバルブ装置の部分をさらに拡大した図である。図17dは、装置80の上部を角度的に下方に見た斜視図である。
【0057】
図17aおよび図17bを参照すると、スリットドアバルブ装置80は、例えば空気圧リニアアクチュエータなどのリニアアクチュエータ502を含む。このアクチュエータは、これらの図において垂直移動が可能な駆動シャフト504を含む。シャフト504は、第1のリンク508および第2のリンク510から構成されるリンケージ装置506に連結される。第1のリンク508の一方の端は、スライドブラケット512に枢動自在に取り付けられ、他方の端は、シャフト504に枢動自在に取り付けられる。リンク510は、ブレードレバー514に枢動自在に取り付けられる一方の端と、シャフト504に枢動自在に取り付けられる他方の端とを含む。以下で説明するように、レバー514が、リンケージ装置506により生じたレバーの最下端の移動に応答して、ピボットシャフト518内で軸516の周りを回転することができるように、ブレードレバー514は、ピボットシャフト518内の軸516で支持される。ピボットシャフト518は、固定されたブラケット520と摺動自在に係合するリニアスライド512により支持される。ブラケット520は、適切な締め具522を使用するなどによる、好適な方法によりアクチュエータ502も支持し、その結果、リンケージ装置506を介してブレードレバー514に移動力(movement force)を加えるように、アクチュエータの位置が固定される。従って、レバー514は、アクチュエータ502に応答して、上方および下方に移動することができる。次いで、移動力は、ブレードレバーと協働してピボットシャフト518を移動させるブレードレバーの長さを通じて、ピボット軸516に伝えられる。ピボットシャフト518の最上端は、ボールフランジ530を密閉するように受け入れる。例えば、環状溝532内に受け入れられるOリングを使用して、密閉を実現することができる。ボールフランジ530は、例えばネジ係合などの任意の好適な方法により、ピボットシャフト518に固定的に取り付けることができる。密閉およびガイド装置540は、ピボットシャフト518の非垂直移動を制限する働きをする環状軸受筒542を含む。密閉装置546は、軸受筒542の直上に配置され、ピボットシャフト518を密閉する。例えば図7に関連して上述したクワッドシール装置などを含む、任意の好適な密閉装置を利用することができる。動作中、上方移動により、最初に、周辺カバー停止点(peripheral cover hard stop)548a(図17b)がピボットシャフト停止段548bにあたるまで、ブレードレバーを回転させずに上昇させ、それ以上の垂直上昇を制限する。この時点で、リンク506および508は、図17bにおいてブレードレバー514の下端が時計回りに回転するように枢動する。シーリングブレード549は、それに応答して移動し、対面するチャンバシーリング面(図3を参照)と接触する。シーリングブレードおよび他の構成要素は、例えば、係合されたチャンバ本体を形成する特別な材料やアルミニウムなどの任意の好適な材料から形成することができる。ピボットシャフト518の下方移動により、その機構の反対の挙動が引き起こされることは言うまでもない。
【0058】
図17a〜図17dを再度参照すると、密閉およびガイド装置540(図17b)は、ブラケット520の上端550(図17a)により画定される最上部の開口部内に受け入れられる。この点において、ブラケット520は、一般的な逆L字形を含むことに留意されたい。ブラケット520の上端550は、例えば、ネジ締め具(図示せず)を使用するなどの任意の好適な方法により、アダプタプレート552に取り付けられる。レバー514の最上端560は、この図において、ボールフランジ530に関連するレバーの枢動とともに、横方向に移動できることを理解されたい。従って、適切な密閉装置が、レバーの最上端560とボールフランジ530との間に設けられなければならない。そのため、ソケットキャップ562が、レバーの最上端560の周りで、レバーの最上端560により画定される環状段564に対して受け入れられる。ソケットキャップ562は、例えば、環状溝566内に受け入れられるOリングを使用して、レバーの最上端560に対して密閉される。ソケットキャップ562の最外部にある環状周辺部は、環状溝572内に受け入れられるOリング570(図17c)を使用してボールフランジ530に対して密閉される。ジャムナット574、または他の好適な機械的手段を使用して、それらの間で調整ヨーク(alignment yoke)を捕捉している間、ボールフランジ530に対してソケットキャップ562を保持する。ジャムナット574は、レバー514の最上端560の拡大径ネジ部578で貫通するように受け入れることができる。本実施形態では、ジャムナット574は、停止点に達するまで締められる。これにより、ソケットキャップ562の位置が、ボールフランジ530の許容される近傍に確実に保たれる。ソケットキャップおよびボールフランジの両方により示される球面が、共通の中心点を有することが理想的である。この構成により提供されるボールおよびソケットの密閉構成は、ボールフランジ530とソケットキャップ560との間の密閉を維持しながら、大幅な横方向移動に適応することに関して効果的であると考えられる。
【0059】
例えば図29のスリットドア1500により具体化される従来技術と比較すると、スリットドア装置80は、さらなる枢動に適応する。この枢動により、垂直移動している段階にある間に、摩擦接触の可能性を低減させるよう、シーリング面からさらに移動させることが可能とある。さらなる利点は、正確な設置調整の必要性を避けるための、2重の移動能力(dual degree of motion capability)を備えることである。
【0060】
主に図17a、図17cおよび図17dを参照すると、レバーの最上端560は、シーリングブレード549を支持するためのブレードサスペンション部材582を支持する遠位端580(図17c)を含む。ブレードサスペンション部材582はそれ自身、第1の軸受588aおよび第2の軸受588bをそれぞれ使用して、遠位端580上で枢動自在に支持される。これらの軸受は、サスペンションステージの回転移動を提供するように構成される。本例において、第1の軸受588aは玉軸受であり、第2の軸受588bは針軸受である。十分なラジアル力を伝える能力に関して適切な枢動が実現される限り、ブレードサスペンション部材582を支持するために、任意の数の代替的な軸受を使用することができると考えられる。サスペンション部材および軸受588は、例えば、遠位端と貫通するように係合して軸受588aおよび588bを保持するショルダーネジ590を使用して、遠位端580に対して保持される。サスペンション部材582は、横方向に伸びる1対のサスペンションアーム592(図17aおよび図17d)を含む。アーム592の遠位端は、例えば、公知の方法により1対の開口部596に受け入れられて、シーリングブレード549まで伸びるネジ締め具(図示せず)を使用して、シーリングブレード549の背面に固定的に取り付けられるピボットブロック594に枢動自在に受け入れられる。ピッチ付勢バネ(pitch biasing spring)が、締め具600を使用してブレード549の一方の端に取り付けられる。図17dで最も良く示されているピッチ付勢バネは、その後、サスペンション部材582を包み、別の1対の締め具600を使用して、シーリングブレード549の反対側にあるその表面に取り付けられる。付勢バネのカットアウト(cut-out)領域602(図17d)は、ショルダーネジ590にアクセスマージンを提供する。図17a〜図17cおよび図17eにおいては、後方に面するブレード部材表面549に取り付けられたバネ598が示されているが、図17dに示されるように、特定の用途におけるシーリングブレードの配置および間隔の要件に応じて、ブレード部材の上面にバネ598を取り付けるよう設計することもできる。ピッチ付勢バネ598は、バルブ装置80が開位置にあるとき、ブレードサスペンション部材582の(図17a内の破線により示される)軸599周りの回転に関して、ブレード549の所望の回転位置を維持する。すなわち、この所望の回転位置は、ブレード部材549がスリット開口部(図3を参照)を囲むチャンバ壁のシーリング面に接触していないか、またはそこから離れるときに、誘導される。これに対して、ブレード部材549が、前述のチャンバ壁のシーリング面に接触するとき、正確な許容範囲を調整しなくても許容可能な密閉を提供するために、ブレード部材が回転してブレード部材とチャンバ壁との間の垂直方向の許容範囲に適応するように、ピッチ付勢バネ598は、軸599周りのサスペンション部材582の枢動回転を可能にする。
【0061】
図17aおよび図17dを参照すると、ヨーク576は、垂直方向に伸びる遠位端610を有する対向するアーム608(図17d)を含み、遠位端610の各々は、サスペンション部材582のアーム592と貫通するように係合するネジ締め具612を受け入れる開口部を画定する。
【0062】
図17d内の線17e〜17eに沿った断面図である図17eに見られるように、付勢バネ614は、ヨーク576の各遠位端610と、各遠位端610をその関連付けられたサスペンションアーム592から弾性的に付勢するためのサスペンションアームの各々との間にある締め具612により捕捉される。バネ614は、それにより、ブレード部材がチャンバシーリング面に接触しないとき、レバー514の(図17a内で破線により示される)軸616周りの回転に関してブレード部材549を中央に寄せるために効果的に役立つ。しかしながら、チャンバシーリング面がブレード部材と接触するとき、バネ614は、軸616周りに回転することにより、ブレード部材549とチャンバシーリング面との間の横方向すなわち水平方向の許容を補正するために、レバー514周りのブレード部材の制限された回転に適応する。従って、バルブ装置80の構成は、高度な精密調整の必要性を避けるようにチャンバシーリング面と係合するので、ブレード部材549に対しては効果的に2自由度を与える。なぜならば、回転の垂直方向軸および横方向軸に関して、許容範囲の大部分を補正することができるからである。例えば、ほぼ0.100インチの部品の変化は許容可能である。さらに、ボールフランジ530およびソケットキャップ562により提供される「ボールおよびソケット」構成は、チャンバシーリング面に対するブレード部材549の大幅な横方向移動に適応することを理解されたい。このように、シーリングブレードを垂直に動かす前に横方向に大幅に動かすことで、回転許容の増大、および/または相対的に大きなシーリングブレードが可能となる。これらは、粒子を生成し得る摩擦接触を避けるために、垂直移動中のチャンバ壁とシーリングブレードとの間の大幅な間隔により提供される。
【0063】
上記において、システム10の様々な構成要素を詳細に説明したので、次に本発明のスイングアーム装置の使用に特に関連するシステムの動作に着目する。図18a〜図18eの第1の組は、システム10の平面図を示しており、処理中のワークピースの移送を連続的に示している。この第1の組は、処理中のワークピースの連続的な移動を立面図で示している図19a〜図19lの第2の組により補完される。簡単にするため、本説明では、ワークピースをウエハとする。対象としている図のほとんどは、1つのロードロック20の組み合わせを示すことに限定され、ロードロック20は、1つの移送チャンバ22と結合され、移送チャンバ22は、デュアル処理ステーション26aおよび26bを有する1つの処理チャンバ24と結合される。フロントエンド12の構成要素は、必要に応じて示すことにする。ワークピース柱またはウエハ柱700は、ロードロック20内に配置され、図2および図4の棚装置64により画定される。図19aに見られるように、ワークピース柱700は、処理前用の1対の棚702と、処理後用の1対の棚704とを含む。この点で、処理前のウエハは、常にフロントエンドから処理前用の棚702に移動され、処理後のウエハは、常に処理後用の棚704からフロントエンドに戻されることを理解されたい。スリットドアは、必要に応じて、図18の組における長方形と、図19の組におけるクロスハッチング(cross-hatching)とを使用して、様々なチャンバの間で閉じている状態として示される。例えば、スリットドア706および708は、図18a〜図18d、図19a〜図19g、および図19lにおいては開いており、図18eおよび図19h〜図19kでは閉じている状態で示されている。図18b、図18dおよび図18e、ならびに図19c、図19dおよび図19g〜図19lは、以下でさらに説明するように、処理中のある時点での、定位置または停止位置(parked position)にあるスイングアーム装置をさらに示している。
【0064】
次に図18aを図19aと関連させて参照すると、後者は、図19の組における全ての図に当てはまるように、図中の左側にワークピース柱700を有し、右側に処理ステーション26を有するシステム10の立面図である。上方スイングアーム対は、図5aに関連して前述したように、スイングアーム128aおよび128bを含み、処理前のウエハの移動に使用される。下方スイングアーム対は、スイングアーム130aおよび130bを含み、処理後のウエハの移動に使用される。上方スイングアーム128は、ワークピース柱700に対して回転され、下方スイングアーム130は、処理ステーション26に対して回転される。図19aにおいて、上方スイングアーム128は、処理前の1対のウエハ710を処理前用の棚702から持ち上げるために支持され、スイングアーム130は、処理後の1対のウエハ712を処理ステーション26aおよび26bにて持ち上げるために同時に支持される。図8および図9における高さ4が、このスイングアームの高さをもたらすことに留意されたい。処理後のウエハ712は、離間した異なる高さh1および高さh2で、リフトピン716および718の第1のセットおよび第2のセットによりそれぞれ、処理ステーションの上方で支持され、それにより、下方スイングアーム130が、リフトピンから処理後のウエハ712を採取するように支持される。
【0065】
図18aを参照すると、処理前および処理後のウエハは、破線により示される第1の弓形の半円形移送路720および第2の弓形の半円形移送路722に沿って、ワークピース柱700と処理ステーション26との間で移動されることを理解されたい。移送路720および722は、ワークピース柱700にて交差するが、互いを横切り、それにより再び処理ステーションの近くで交差することは興味深い。角度γは、破線724の位置に対応する定位置からの、移送路720および722に沿った各スイングアームの回転を表している。従って、ワークピース柱700と、それに関連付けられた処理ステーション26との間の各スイングアームの総移動量は2γである。ウエハ柱、2つのスイングアーム装置のピボット軸、および2つの処理ステーションが協働して五角形を画定することはさらに興味深い。棚装置64の最上部の棚は、部分的に見えており、1つの長ブレード66と1つの短ブレード68とを備える(図2も参照)。これらのブレードは、それらの間の干渉を回避するために、特定の棚を使用可能にするスイングアームによって特定の入射角(angle of entry)に適応するように配置される。本例において、上方スイングアーム128aは、最上部の棚にアクセスする。従って、短ブレード68は、上方スイングアーム128aのエンドエフェクタ142aと干渉しないように、図において棚装置の左側に配置されている。上方スイングアーム128bは、上方スイングアーム128aに対して反対方向から入るので、図2で最も良く見ることができるように、棚のブレードは、その関連する棚に対して反転される。従って、棚のブレード構成は、アクセスしてくる各スイングアームのアプローチ角を考慮してカスタマイズされる。
【0066】
図19bにおいて、スイングアーム対124aおよび124bは、図5aのリフトモータ152を使用して、上方への垂直移動を実行し、上方スイングアーム128を使用して処理前のウエハ710を処理前用の棚702から持ち上げ、下方スイングアーム130を使用して処理後のウエハ712をリフトピン716および718から持ち上げる。図8および図9のカムプレート242aおよび242bの高さ4から高さ1への回転はそれぞれ、この上方への垂直移動をもたらす。
【0067】
次に図18bおよび図19cを参照すると、スイングアーム128a、128b、130aおよび130bは全て、処理前のウエハ710および処理後のウエハ712が離間した垂直関係(図19c)になるように、定位置に対して同時に回転するが、処理前のウエハのみが、図18bにおいて見えている。図8および図9のカムプレート242aおよび242bはそれぞれ、高さ1に留まる。
【0068】
図19dを図18bに関連させて参照すると、スイングアームは停止位置に留まり、図5aのリフトモータに応答して、矢印730により示される方向に下方への垂直移動が行われる。図19cにも示されるように、リフトピン716および718は、その「上方」位置に留まることができる。図8および図9のカムプレート242aおよび242bの高さ1から高さ2への回転はそれぞれ、この下方への垂直移動をもたらすことに留意されたい。
【0069】
図18cおよび図19eは、上方スイングアーム128aおよび128bの各々が処理前の1つのウエハ710を処理ステーション26aおよび26bの1つに運ぶ一方、協働して下方スイングアーム130aおよび130bがウエハ柱700に対して回転して処理後のウエハ712を運んだ結果を示している。図8および図9のカムプレート242aおよび242bが高さ2に配置された状態で、リフトピン716および718は、それらの上方位置に留まることができる。
【0070】
図19fにおいて、スイングアーム装置は、矢印740により示される方向に下方に移動され、処理前のウエハ710をリフトピン716および718上に置くのに対して、処理後のウエハ712は、処理後用の棚704上に置かれる。図8および図9のカムプレート242aおよび242bの高さ2から高さ3への回転はそれぞれ、この下方への垂直移動をもたらすことに留意されたい。さらに、前述の開示を考慮すれば当業者にとって明らかであるように、処理後のワークピースを戻すには、カムプレート242aおよび242bの逆回転を伴う。
【0071】
図18dおよび図19gは、定位置に回転されたスイングアーム128a、128b、130aおよび130bを示している。この点で、スイングアームは、ウエハを運んでおらず、リフトピン716および718は、処理前のウエハ710を支持するために持ち上げられたままである。
【0072】
図18eおよび図19hを参照すると、前者の図は、ロードロック20と、FOUP18と、フロントエンド内の中間ステーション21(図1b)との間でウエハを移動させるように構成されたフロントエンドロボット750を示していることに留意されたい。中間ステーション21は、様々な機能用として使用することができる。それらの機能には、冷却ステーション、ウエハ整列ステーション、処理前および/または処理後計測ステーションが含まれる。また、2つ以上の機能をこの空間に組み込むことができる。フロントエンドロボットアームは、1対の上方/下方パドルを使用して1対のウエハを支持し、処理前用の棚702上に置くこと、および処理後用の棚704から採取することのために構成される。フロントエンドロボットアームは、任意の対の隣接位置、または任意のFOUP内の任意の独立した位置、または冷却ステーション21(図1b)内の任意の位置に対して、採取すること、および置くことができることは言うまでもない。本例において、フロントエンドロボット750は、処理前の新たな1対のウエハ710'(図8e)を大気圧下で処理前用の棚702に運ぶために支持される。この点で、好適なドア構成がフロントエンド12とロードロック20との間で使用されるが、このような構成は公知であるので示していない。このドアは、フロントエンドロボットがロードロック20に入ることができる前に、開位置になければならないと述べるだけで十分である。図19hは、リフトピン716および718が下げられて、処理前のウエハ710をそれぞれの処理ステーションに置くことを示している。図18eおよび図19hは、処理モードのためにスリットドア706および708が閉じている状態を示している。これらの様々なイベント間の関係は、処理の実際の開始と同様、互いに対する時間的な関係において、多くの好適な方法により変更することができる。次いで、処理は進んで、処理前のウエハを、処理ステーション26aおよび26bにおける処理後のウエハ712に変える。
【0073】
図1aおよび図1bを簡単に参照すると、フロントエンドロボット750は、2つのウエハを同時に移送でき、その上方/下方パドルを独立した動作で使用することにより、25個のウエハFOUPにおける25番目のウエハを単体で容易に移送できることに留意されたい。さらに、1つまたは2つのウエハが選択的に同時に移送されるので、例えば全てのFOUPの全てに積載されないときには、このロボットは、本質的に、FOUP内および冷却ステーション21内の様々なウエハ位置に、柔軟かつ容易に適応できる。すなわち、ロボット750は、システムスループットを向上させるために、必要に応じて独立してパドルを移動させて、1つのFOUPから容易に1つのウエハを採取し、別のFOUPから別のウエハを容易に採取することができる。FOUP内にウエハを置くことに対しても同様のことが言える。
【0074】
図19iを参照すると、フロントエンドロボット750は、処理中に、処理前の新たな1対のウエハ710を処理前用の棚702に置く。この時点で、ウエハ柱700の処理前用および処理後用の棚が全て満たされる。
【0075】
図19jを参照すると、処理前の新たなウエハが置かれた直後、フロントエンドロボット750は、処理後のウエハ712を処理後用の棚704から採取する。処理前の新たなウエハを置いて直後に処理後のウエハを採取するまでのこの動作は、比較的短い処理時間で行うよう指示される場合、非常に迅速に実行することができることを理解されたい。従って、この動作を、「高速ウエハ交換(fast wafer swap)」と呼ぶことができる。
【0076】
図19kにおいて、処理後用の棚704が空であり、処理前用の棚702上で待機する処理前の新たな1対のウエハ710'がある状態で、システムは処理完了の準備ができた状態になる。処理ステーションにおけるウエハは、処理後のウエハに変わったものとして示されている。
【0077】
図19lは、処理の完了を示しており、スリットドアが開いており、新たに処理されたウエハ712が、リフトピン716および718により持ち上げられている。次のステップは、図19aで前述したものと本質的に同一であり、処理サイクルは必要に応じて繰り返すことができる。
【0078】
上述のシステム10およびその動作方法は、この時点で、特に相対的に短い処理時間の場合におけるシステムスループットに関して、このシステム10が提供するある種の利点を説明するのに適切である。処理時間が短い場合、ワークピースを処理するのに必要な時間全体にオーバヘッド時間を加えないようにワークピースの移送を完了することが重要である。すなわち、ワークピースを並行して処理プロセスに曝露することなくワークピースを移送する間のオーバヘッド時間である。この点で、システム10は、処理したワークピースを処理チャンバから移送すると同時に、処理前の新たなワークピースを処理チャンバに移送することを理解されたい。処理したワークピースがロードロックに到着すると、処理前のワークピースは同時に処理チャンバに到着する。さらに、この移送は高速で行われる。例えば、ほぼ8秒より短い移送時間が意図されている。同時に、ロードロック内のワークピース柱を使用することは、ミニロードロックと呼ばれるものを提供することを理解されたい。すなわち、ロードロックの容量は、大気圧から中間圧または処理圧自体への高速ポンプダウンを提供するように制限される。例えば、ほぼ20リットルのロードロック容量が意図されている。また、ほぼ10秒、またはそれより短いロードロックポンプダウン時間が意図されている。
【0079】
図3を再度参照すると、前述したように、ロードロック20のポンプダウンは、排気口87を通じて実現され、そのうち1つのみが、図3において見えている。上記の高速ポンプダウンが容易になるので、ロードロックが小容量であることを理由として、少なくとも部分的に、ロードロックがフロントエンドに連通するときはできる限り乾燥した環境を使用することが勧められる。このようにして、瞬間的な水蒸気の凝縮を回避することができる。さらに、パージ口89は、図においてそのうち1つが見えており、ロードロックがフロントエンドに連通するときに、ガス流に対する一定の幕(curtain)を提供するために使用でき、フロントエンド周囲の気体がロードロック内に存在する気体と混合することを防ぐ。従って、排気手順およびパージ手順を使用して、ロードロックとフロントエンドとの間でドアが開いている任意の時点で上記の混合を防止することができ、それにより、パージ口89を通じて入ってくる気体が、ロードロックを通って流れ、直ちに排気口87を通じて排出される。上記にて簡潔に説明したが、これには、ロードロックのこの低部に位置する領域から排気する結果、汚染物質がトラフ87に流入して排出されるというさらなる利点が伴う。
【0080】
図20を参照すると、システム10は、処理ステーションの間隔に関する効果的な特徴を説明するための、フロントエンド12がない状態の平面図を示している。すなわち、1つの処理ステーションの中心と、他の処理ステーションの中心との距離である。説明を明確にするため、スイングアーム対124bのみが図示されているが、本説明は、他のスイングアーム対に関しても等しく適用可能であることを理解されたい。図20は、反対方向に回転するスイングアーム装置120を示しているが、その完全な対称移動能力は、例えば、図18a〜図18eにおいて見られることに留意されたい。本例において、処理ステーション26aおよび26bは、距離S1だけ離れている状態で示されている。しかしながら、例えば処理ステーション26a'および26b’との間の離間距離が距離S2に増加するように間隔を増加させることにより、間隔を変化させることが望ましい場合もある。以下ですぐに説明するように、この変化は、システム10により容易に適応される。
【0081】
次に図5aを図20と関連させて参照すると、上述したように、上方スイングアーム128aは、内側のスイングアーム駆動シャフトにクランプ締めされ、下方スイングアーム130aは、外側のスイングアーム駆動シャフトにピンで固定されるか、または固定的に取り付けられる。処理ステーション間の所与の間隔、または間隔の変化に適応するため、下方スイングアーム130aは最初に、モータ310を使用して処理ステーションの方向に完全に回転される。図5aに示したハウジング176は、次いで、最下のスイングアーム130aを、26a'などの関連付けられた処理ステーションの1つに配置することができるよう回転することができる。ハウジング176は、次いで、適所に固定される。この配置を実現した後、上方スイングアーム128aが内側のスイングアーム駆動シャフトにクランプ締めされていない状態で、上方スイングアーム128aは、ウエハ柱700の所望の位置に自由に回転する。上方スイングアームは、次いで、内側のスイングアームシャフトにクランプ締めされる。上方スイングアームおよび下方スイングアームの反対方向の回転の結果、定位置は、ウエハ柱と各処理ステーションとの間のスイングアーム経路にもたらされた追加的な回転の半分に等しい角度量だけ移動される。図20において、増加した回転が角度δで与えられる場合、ワークピース柱700の定位置は、処理ステーションに向かってδの半分だけ回転して移動する。スイングアームの長さが変化すると、ウエハ柱の位置もそれに従って変化することは言うまでもない。棚装置64は、そのままでスイングアーム長のわずかな変化に適応できる。しかしながら、より大きな変化に対しては、処理ステーションから処理ステーションへの線804を二等分する垂線である線802に沿って、ロードロック20内で、棚位置を移動することが必要である。
【0082】
システム10の別の利点として、2倍のウエハ移送能力が、単一のウエハ積載/降載ロック式構造のみを使用して提供される。これにより、移送チャンバのサイズが大幅に低減され、ウエハ交換に関連付けられた機構が単純化される。ロードロックの設計により、上述したフロントエンドロボットの独立した上方/下方ロボットパドルを用いることにより容易になる大気中での高速なウエハ交換が可能となる。これは、FOUPベースの処理においてしばしば直面する小ロットに対し、本質的に柔軟である。小容量のロードロックにより、高速の通気および排気が可能となり、これは高いシステムスループット能力に必要不可欠である。真空ベースの移送は、ロードロックと処理モジュールとのウエハ交換を共通の動作に結合する。すなわち、順序付けに伴う追加的な遅延をなくし、ウエハ交換に要する時間を最小限に抑える。「ミニバッチ(mini-batch)」処理技術(併置ウエハ処理)を利用して、ウエハ処理技術に関連付けられた物理的なサイズとコストとを低減することができる。この点で、移送チャンバのサイズも相対的に小さくなる。さらなる利点として、ロードロックの空気交換の間、2つの新たなウエハが、フロントエンドロボットにより同時に置かれ、フロントエンドロボットは、次いで、前に処理したウエハを取り除く。このウエハ交換は高速で行われ、低減されたロードロック容量に関連付けられた高速の通気および排気時間により、処理オーバヘッドは、ほとんど無視できるものとなる。実際、高スループット能力に対するこのプラットフォームの主な目的は、ウエハ補充に関連付けられた全時間を、他のウエハを処理するのに必要な時間内に完全に含めることである。その結果は、真に連続処理が可能なシステムであると考えられる。さらなる利点として、対向デュアルスイングアーム装置は、単一ウエハ式の積載/降載ロック構造が、従来技術の設計により具体化されるものよりも大幅に小さな面積をもって、効率的に併置されたウエハ処理配置に適応できる軌道(trajectory)を提供する。
【0083】
以下ですぐに説明するいくつかの特定の例を参照することで明らかになるように、本明細書で説明した概念は、多種多様な代替システム構成および装置により具体化することができ、それらの全ては本発明の範囲に属するものと考えられる。
【0084】
次に図21を参照する。図21は、参照番号800により一般的に示される処理装置を示している。図21は、反対方向に回転するスイングアーム装置120を示しているが、その完全な対称動作能力は、例えば図18a〜図18eにおいて見ることができることに留意されたい。処理装置800は、第1の処理チャンバ802および第2の処理チャンバ804をそれぞれ含む。このシステムは、デュアルスイングアーム部品124aおよび124bを有するスイングアーム装置120をさらに含む。ウエハ柱700を収容するロードロック810が設けられている。処理チャンバ802および804は、ロードロック810とともに、全体のチャンバ812内に収容される。処理装置800により利用される様々なチャンバと結合するために、任意の数のバルブ装置を利用することができることに留意されたい。この処理装置800には例えば、弓形チャンバ壁と関連させて使用される、米国特許番号6429139号の図3および図4で説明されるものが含まれる。従って、上記の説明は、簡潔にするために本明細書では繰り返さない。
【0085】
さらに図21を参照すると、処理チャンバ802および804が両方とも使用されている間、スイングアーム装置124aおよび124bは、上述したように同期して移動できることを理解されたい。しかしながら、その代わり、例えば、一方のスイングアーム装置が、完全に動作中である間、他方のスイングアーム装置がその定位置に留まるように回転駆動モータを停止させることによって、他方のスイングアーム装置は、その回転動作に関して作動しないようにすることができる。2つのスイングアーム装置が互いに干渉しないように、その作動しなくなったスイングアーム装置は、動作中のスイングアーム装置とともに、通常通り垂直に移動し続ける。その作動しなくなったスイングアーム装置と関連付けられた特定の処理チャンバは、その機能をシステムの残りの部分から隔離する(すなわち停止する)ことができるように構成することができるので、その特定の処理チャンバは、他の処理チャンバが全面的に動作している間に、点検することができる。この特徴は、それ自体非常に効果的であると考えられる。
【0086】
図22を参照すると、本発明に従って製造されたシステムの別の実施形態が、参照番号1000により一般的に示されている。システム1000は、システム10の利点を共有しながら、さらなる利点を提供する。このシステムは、フロントエンド1002と関連して、ウエハ処理セクション15および処理セクション16を使用する。フロントエンド1002は、矢印1007により示されるようにワークピースを移動させるリニアドライブの形態をとる移送機構1006を収容する細長い移送チャンバ1004を含む。リニアドライブの適切な形態の1つは、磁気浮遊リニアドライブを含むが、任意の好適な種類を利用することができる。ロードロック1010は、ドア1111を通じて移送チャンバの内部に連通するために、移送チャンバ1004の一端に配置されている。この点で、移送チャンバ1004は、処理圧で動作可能であることを理解されたい。ロードロック1010は、ドア1114を通じて大気ミニエンバイロメント1012と連通するように構成される。ミニエンバイロメント1012の構成の一般的な詳細は、前述の説明から当業者には明らかであるので示していないが、ミニエンバイロメント1012には、例えば、フロントエンドロボットと、FOUPに対する任意の適切な数のポートとを含めることができる。以下でさらに説明するように、ドア1111およびドア1114は、これらのドアを通るワークピースの移送に関して提供される構成に応じて、図17の組に関して前述した種類のスロットバルブを含む任意の好適な種類とすることができるが、これらに限定されるものではない。
【0087】
さらに図22を参照すると、一実施形態において、移送機構1006は、1つまたは複数のワークピース柱を支持するワークピースキャリア1118を自身に沿って移動させるように構成される。キャリア1118は、スイングアーム装置120bによるアクセスのために配置され、移送機構1006によって支持されるワークピース柱700aとして示され、さらにワークピース柱700bとしてファントムにより示されている。以下でさらに説明するように、これらのワークピース柱の各々は、各ワークピース柱が移動可能であることを除いて、前述したワークピース柱700と共通する。キャリア1118は、スイングアーム装置120aおよび120bによるアクセスのために、前述した棚装置64を支持することを理解されたい。
【0088】
さらに図22を参照すると、移動可能なワークピースキャリアを使用するとき、ドア1111は、任意の好適なドア装置を備えることができる。(図18eのフロントエンドロボット750と同一とすることができる)フロントエンドロボットは、フロントエンド1012の一部分を形成し、ワークピースキャリアを位置700b’に移動させることによりシステム10に関して説明したのと本質的に同じ方法で、ドア1114を通じて700b'にある移動可能なワークピースキャリアにアクセスすることができる。詳細には、フロントエンドロボットは、4つの位置のワークピース柱に対して使用可能な独立した上方/下方パドルを有することができる。この位置には、回転可能な棚装置も含めることができ、この棚装置は、フロントエンドがアクセスするためのドア1114、または直線移送機構1006がアクセスするためのドア1111のいずれかに対面する。代替として、適切なフロントエンドロボットを使用して、ワークピース柱全体、またはドア1114を通るワークピースキャリアを移動させるように、ドア1114を構成することもできる。このように、フロントエンドが、(図示しないが、移送機構1006の反対端にある)別のロードロックを使用して、処理後のワークピース柱を取り出す間に、処理前の新たなワークピース柱を、ロードロック1010に入れることができる。ワークピース柱700aおよび700bは、移送チャンバ22bおよび22aとそれぞれ選択的に整列されるように示されている。2つ以上の移動可能なワークピースキャリアを同時に使用することができるので、図示するようにワークピース柱700aおよび700bが配置された状態で、システム10に関して上述したように、このワークピース柱へ、および、このワークピース柱からワークピースを移送することができる。説明の目的上、1つの処理チャンバと組み合わせた1つの移送チャンバを、処理プラットフォームと呼ぶことにする。従って、本例においては、処理プラットフォーム1120および1122が設けられている。ワークピース柱700a'は、移動可能なワークピースキャリアが移動できる位置を含み、例えば、冷却ステーションおよび/またはバッファステーションとしての役割を果たす。バッファ/冷却ステーションは、直線移送機構1006およびウエハキャリア1118からのアクセスのために、要件に応じて、180度回転するように構成することができる。上述したように、これは、別のロードロック位置を含むことができ、適切なバルブがあると本質的にロードロック1010と同じに見え、処理時間要件が加味された低減されたシステムオーバヘッド時間が上記の特徴を保証する場合、システムスループットを向上させることに留意されたい。従って、固定されたワークピース柱をロードロック内で使用することによる利点は、システム1000によっても提供され、このワークピース柱を移動可能とすることによりさらなる利点が提供される。さらに、処理チャンバ24aが、処理チャンバ24bと異なる処理を行うために使用されるとき、システム1000の構成により、真空状態を破壊する(break)ことなく、逐次的な処理が可能であるというさらなる利点が提供される。
【0089】
次に図23を参照すると、本発明に従って製造されたシステムの別の実施形態が、参照番号1200により一般的に示されている。残りの図の適切なものを通じて、反対方向に回転するスイングアーム装置120が示されているが、その完全な対称動作能力は、例えば、図18a〜図18eにおいて見ることができる。システム1200は、変更されたフロントエンド1012'を含み、そのフロントエンド1012’は、その1面の中央に、ロードロックアクセスドア1114を有する。変更された移送チャンバ1004’は、変更されたロードロック1010'を含み、ロードロック1010'は、対向する側に配置されたドア1114およびドア1111を有し、それらのドアは、フロントエンド1012'および移送チャンバ1004’にそれぞれ対面する。ワークピース柱700aは、ロードロック1010'内に示されている。フロントエンドロボットを使用してフロントエンドからワークピース柱700aにアクセスすることができるし、または、移送チャンバ1004’にワークピース柱700aを移動させることができる。ワークピース柱700bおよびキャリア1118は、処理プラットフォーム1120および1122と整列した位置に示されている。この構成において、いずれかの処理プラットフォームは、スイングアーム装置120aおよび120bを使用して、ワークピース柱へ、または、このワークピース柱からワークピースを移動させることができる。冷却ステーションおよび/またはバッファステーション(図22を参照)を容易に設けることができる。一実施例において、複数のワークピース柱が積層関係の状態で配置されるように、例えば、ロードロック1010'または冷却/バッファステーションから、ワークピース柱を持ち上げるための好適な装置を設けることができる。この点において、「第2層(second story)」を移送チャンバ1004’およびロードロック1010'に追加して、このシステムにおけるワークピース柱キャリアの移動に関して高い柔軟性を提供することができる。システム1200は、真空状態を破壊することなく、逐次的な処理ステップを実行する能力を備えることに関しても効果的であることに留意されたい。すなわち、システム1000、およびまだ説明していない他のシステムにも当てはまるが、プラットフォーム1120を使用して、第1の処理ステップを実行することができる。第1の処理ステップに曝露された後、ワークピースは、次いでプラットフォーム1122に移送され、第2の処理ステップに曝露される。
【0090】
図24a〜図24dを図23と関連させて参照すると、図23に示すように直線移送機構1006に関するさらなる詳細が示されているが、これらの概念は、本明細書で使用する任意の直線移送機構および/または回転可能なウエハ柱に適用できることを理解されたい。図24aは、ワークピースキャリア1118を示している。ワークピースキャリア1118は、それ自身回転能力および伸長能力を有するロボットであり、プラットフォーム1122に対面するように回転して、このプラットフォームでワークピースを受け入れ/引き渡す直線移送機構1006により支持される。
【0091】
図24bは、ロードロック1010'とワークピースを交換する準備をする際に「中間(neutral)」位置に回転したワークピースキャリア1118を示している。
【0092】
図24cにおいて、ワークピースキャリア1118は、ウエハ柱700bをロードロック1010'に移動させ、ドア1111が開位置にある状態で図23のフロントエンド1012’がアクセスできるようにする。矢印1123により示されるように、直線移動が容易になることに留意されたい。
【0093】
図24dは、プラットフォーム1120(図23)に対面するように回転して、このプラットフォームでワークピースを受け入れ/引き渡すワークピースキャリア1118を示している。
【0094】
次に図25を参照して、参照番号1300により一般的に示されるさらに別の代替システム構成に着目する。代替実施形態に関して、前述した説明の大部分が、システム1300に対して等しく適用可能であることを理解されたい。この理由から、簡潔にするために、一部の詳細は繰り返さない。システム1300では、前述したシステム1000の移送チャンバと類似するように、移送チャンバ1004”を使用してアクセスするために、処理プラットフォーム1120および1122が併置関係になるように配置される。しかしながら、この場合、フロントエンド1012’は90°回転され、ドア1114を通じてロードロック1010'と連通するように配置されている。図示したように、このシステムにおいて、ワークピース柱700a〜700dを使用できる。ワークピース柱700aは、ロードロック1010'内に配置され、ワークピース柱700bは、プラットフォーム1120によるアクセスのために配置され、ワークピース柱700cは、プラットフォーム1122によるアクセスのために配置され、ワークピース柱700dは、ワークピース柱700cの外部の冷却ステーションおよび/またはバッファステーションに配置されている。ワークピースキャリア1118は、ワークピース柱700cを支持するように示され、かつ、ファントムによりワークピース柱700aを支持するように示されている。本システムでも、真空状態を破壊することなく、逐次的な処理を実行することができる。
【0095】
図26を参照すると、さらに別の代替システム構成が、参照番号1400により一般的に示されている。システム1400は、前述したシステム1200およびシステム1300の組合せを表している。詳細には、図25の移送チャンバ1004”が、移送チャンバの一方の面に併置するように配置されたプラットフォーム1120および1122とともに利用され、プラットフォーム1120’および1122’は、移送チャンバの他方の面に、移送チャンバの反対側のプラットフォームと対面する関係になるように併置されている。従って、システム1400は、システム1200およびシステム1300の全ての利点を共有し、堅牢なワークピース処理能力を提供する。
【0096】
図27を参照すると、さらなる代替システム構成が、参照番号1500により一般的に示されている。システム1500は、留意すべき例外を除いて、その構成の多数の側面を図26のシステム1400と共有する。本例において、移送チャンバ1502は、小型ロボットの形態をとるリニアドライブ1504を収容する。リニアドライブ1504は、パドル部品1506を含む。パドル部品1506は、上述したように、1つまたは2つのワークピースを同時に移送するために、上方/下方パドルを有するように構成することができる。パドルブレードがロードロック1010'内に配置されるように、リニアドライブ1504のパドル部品は、本図において低位置に示されている。バッファステーション1510は、本例において、リニアドライブの最上端に位置する。バッファステーションには、例えば、1〜30のワークピース位置を含めることができる。いくつかのワークピースバッファ位置は、処理の設定および/またはキャリブレーション用の試験ワークピースを格納するために使用できる。スイングアーム装置120a〜120dのピボット軸は、ここでは、移送チャンバ1502内に配置されていることに関心をもって留意されたい。さらに、移送チャンバは、必要に応じて、処理圧に維持することができる。上述したように、例えばバルブ装置80などの任意の好適なバルブ装置を利用できるスリットドア1512(そのうちの1つのみが識別される)が設けられている。従って、上述した他のシステムにも当てはまるように、本システムを使用して、逐次的な処理、または並行した処理を実現することができる。
【0097】
さらに図27を参照すると、システム1500の一変更形態においては、ロードロック1010'は必要とされない。すなわち、図示したロードロックの容量が移送チャンバの一部となるように、ドア1111を除去することができる。従って、低位置に示したこの小型ロボット1506は、バッファステーションとしての役割を果たすこともできるし、または他の適切な目的のために役立つこともできる。本発明は、処理パラメータにより駆動されるシステム構成を意図していることを理解されたい。特に、小容量のロードロックは、高速処理時間の場合において非常に効果的であり、この高速処理時間は、排気時間を含めた1つまたは複数のワークピースを移送するのに必要とされる所与のオーバヘッド時間より少ないか、または、そのオーバヘッド時間とほぼ同じである。それに対し、低速処理時間により、ロードロックの必要性がなくなり、それにより、図17に示したような構成が有用となる。すなわち、低速処理時間は、ウエハ移送のために必要とされる時間よりも一般的に長い。この点で、処理ステーションの停止中に、後者が、ウエハ移送に要する時間としてみなされる場合には、オーバヘッド時間はない。
【0098】
次に図28を参照すると、本発明に従って構成されたシステムのさらなる実施形態が、参照番号1600によって一般的に示されている。システム1600は、上述した図23のシステム1200に類似した全体構成を含むことに留意されたい。従って、本説明は、これら2つのシステム間の所定の差異に限定される。特に、図23における併置された共通の処理環境が、別個の1対の処理チャンバ1602および1604により置換され、図においては、「a」および「b」が付されて示されている。これらのチャンバの各々は、他のチャンバとは独立して処理を実行することができる。従って、必ずしもこのようにする必要はないが、第2の処理がチャンバ1604において逐次的な処理環境で実行されている間に、第1の処理はチャンバ1602において実行することができる。従って、処理チャンバの各々は、移送チャンバ内に配置され、例えば、上記にて示した米国特許番号6429139号で説明されるように、垂直移動が可能な処理チャンバスリットドア1606を使用して、移送チャンバから分離することができる。この実施形態は、図21の実施形態と利点を共有することに留意されたい。特に、1つの処理チャンバが点検中またはメンテナンス中の間に、他の処理チャンバおよびそれに関連付けられたスイングアーム装置は、継続して動作することができる。
【0099】
図30は、本発明に従って製造されたスイングアーム装置の別の実施形態が、斜視図として、参照番号1800により一般的に示されている。スイングアーム装置1800は、前述の移送チャンバ22に設けられたものなどの前述のチャンバ装置とともに、または以下で説明する代替チャンバの実施形態とともに使用することができることに留意されたい。さらに、スイングアーム装置1800は、前述のスイングアーム装置120と多くの構成要素を共有する。従って、これらの構成要素の説明は、簡潔にするために繰り返さず、類似した参照番号が、様々な図において適用されている。「ウエハ」という用語は、半導体ウエハだけでなく、任意の好適な基板を含むように広く解釈されるべきであることに留意されたい。
【0100】
図31を図30に関連させて参照すると、スイングアーム装置1800は、全体のベースプレート122(図5a参照)が不要なので、前述のスイングアーム装置120とは異なる。図30は、スイングアームを含む両方のスイングアーム装置を示しており、図31は、その構造に関するさらなる詳細を示すため、スイングアームを取り付けていない1つのスイングアーム作動装置を示している。従って、図30において、各スイングアーム対は独立に取り付け可能であるように、第1のスイングアーム対1802aおよび第2のスイングアーム対1802bの各々は、取り付けプレート1804を組み入れている。前述のスイングアーム装置120のように、スイングアーム装置1800において各スイングアーム対を構成する上方スイングアームおよび下方スイングアームは、固定された距離で互いに離間した平面内で回転移動するために、同軸上に取り付けられる。図30に見られるように、スイングアーム対1802aの上方スイングアームおよび下方スイングアームは、参照番号1806−1および1806−2によりそれぞれ示され、スイングアーム対1802bの上方スイングアームおよび下方スイングアームは、参照番号1808−1および1808−2によりそれぞれ示されている。各スイングアームは、ウエハパドルがスイングアームの全体の長さに沿って最も広範囲の位置を画定するように、ウエハパドル1810を支持する遠位端を含む。別個の駆動モータ310−1および310−2を使用して容易に回転調整をすることができるので、上方スイングアームおよび下方スイングアームをそれぞれ支持する内側のスイングアームシャフト1812および外側のスイングアームシャフト1814は、スイングアームを受け入れる同一の取り付け機能を含むことができる。スイングアーム1810は、スイングアーム上でウエハを維持することを補助するウエハガイド1816を含むことに留意されたい。これに関して、ウエハガイドの構成は、上述のように、各スイングアームがロードロックと処理チャンバとの間で1方向にウエハを移動させる結果であることに留意されたい。
【0101】
さらに図30および図31を参照すると、スイングアーム装置1800は、その垂直移動段の位置に関して、および、垂直移動段の構成における所定の詳細に関して、スイングアーム装置120と異なる。詳細には、ブラケット1820は、リフトモータ152を支持するためのブラケット170bに取り付けられる。リフトモータは、ギアボックス1822を介してブラケット1820に取り付けられる。プーリ158は、カム166bに直接取り付けられ、ベルト156を使用してリフトモータ152により駆動される。シャフト装置1824は、1対の連結器を含む。その連結器の各々は、参照番号1825により示されており、回転自在にプーリ158をカム166aに連結する。以下でさらに詳細に説明するように、リフトモータ152に応答してスイングアームの垂直方向の高さを決定するために、シャフト装置1824の回転は、例えば伝達装置/検出器(transmitter/detector)の対1827aを含むセンサ装置1826を使用して検出されるが、垂直方向の定位置を示すフランジにより画定される貫通孔(through-hole)を検出する目的で、フランジの反対側にも1827bが配置される。この固定された垂直方向の定位置からのオフセットは、リフトモータ152を適切に制御することにより容易に指定することができる。
【0102】
図30〜図32を参照すると、前述のプーリ装置312および320は、外側のスイングアームシャフト1814および内側のスイングアームシャフト1812をそれぞれ回転するために構成される。しかしながら、この場合、各プーリ装置に対して別個の駆動モータを提供し、それにより各スイングアームに対して別個の駆動モータを提供するために、第1のモータ310−1は、ベルト360−1および362−1を使用し、第2のモータ310−2は、ベルト360−2および362−2を使用する。モータは、ギア駆動装置306−1および306−2を使用することにより支持され、ギア駆動装置306−1および306−2は、ブラケット304−1および304−2により支持される。当業者であれば、本開示全体を考慮して必要な機能を実現するために、図1aのコンピュータ40をプログラムすることができるものと考えられる。スイングアーム装置1800は、前述のスイングアーム装置120とは異なり、反対方向の回転を使用しないので、以下ですぐに説明するように、各スイングアーム対の上方スイングアームおよび下方スイングアームに対して別個の位置センサ装置が必要とされる。
【0103】
主に図30および図32を参照すると、上方スイングアームの位置センサプレート1830は、第2のプーリ装置320を構成するオフセットプーリ間に固定的に配置され、下方スイングアームの位置プレート1832は、第1のプーリ装置312を構成するプーリ間に固定的に配置される。第1のプーリ装置および第2のプーリ装置は、図12と関連させて上記にて詳細に説明している。一実施形態において、上方スイングアームおよび下方スイングアームの位置プレートは、それらが角度的にオフセットしていることを除いて互いに同一であり、これは、図32において最も良くわかる。各分割プーリ対を構成するプーリ間で位置センサプレートを捕捉するために、各位置プレートは、全体的にディスク状の構成(図示せず)と、各分割プーリ装置のプーリにより画定される細長いスロットと協働するスロット孔(図示せず)とを含むことができ、これは、図12および図32を見れば当業者には明らかであろう。代替として、同様に機能させるために、分割プーリ対のいずれかのプーリの側縁(side margin)に、センサ遮断フランジ(sensor interrupter flange)を取り付けることができる。上方スイングアームの位置プレート1830の縁部を検出するために、下方センサ装置ブラケット1834は、伝達装置1838および検出器1840を有する下方位置センサ装置1836aを支持し、それらは配置的に交換可能である。一実施形態において、1つの遷移状態(transition)は、関連付けられたスイングアームの定位置を示す。必要に応じて、本開示全体を考慮して、当業者にはよく知られた方法により、関連付けられたモータの精度を制御して所望の方向にスイングアームを回転させることによって、この定位置をキャリブレーションすることができる。伝達装置1838および検出器1840への電気ケーブルは、説明を明確にするために示されていないことに留意されたい。上方プーリ位置センサ装置1836b(図30)は、上方センサ装置ブラケット1842が、その伝達装置/検出器の対を適切に配置するために使用されることを除いて、下方プーリ位置センサ装置と本質的に同一である。従って、上方および下方センサ装置は、スイングアーム駆動プーリの反対側に配置される。さらに、伝達装置1838および検出器1840は、図30の伝達装置/検出器の対1827aとして有用である。
【0104】
出願人は、多数の利点が、各スイングアームに対して別個の駆動モータを使用することに関連付けられることを認識している。必要に応じて、反対方向への回転は、前述のスイングアーム装置120により提供される動作をエミュレートすることにより容易に実現されることは言うまでもない。以下でさらに説明するように、スイングアーム装置1800は、内部でスイングアーム装置1800が使用されるチャンバ装置に関して、顕著な修正および利点と考えられるものを可能にすることが発見されたことは驚くべきことである。
【0105】
次に図33を参照すると、前述のロードロック20および処理チャンバ24を含むチャンバ装置1900に取り付けられたスイングアーム装置1800の平面図が示されている。説明の目的上、蓋はチャンバ上に示されていないことに留意されたい。チャンバ装置1900は、ロードロック20と処理チャンバ24との間に配置された移送チャンバ1920を含み、移送チャンバを通って、それらの間でウエハを移動させることができる。スリットドア706は、移送チャンバ1920から選択的にロードロック20を密閉するために使用され、スリットドア708は、移送チャンバ1920から選択的に処理チャンバ24を密閉するために使用される。従って、移送チャンバ1920を、処理チャンバおよび/またはロードロックから選択的に圧力分離することができる。
【0106】
さらに図33を参照すると、ウエハは、移送チャンバ1920を通って、第1のウエハ移送路1930および第2のウエハ移送路1932のそれぞれに沿って移動される。それらの移送路の各々は、半円破線として示されており、ウエハの中心部から移送チャンバを通る経路により画定される。本例において、スリットドア706および708は、閉位置にある状態で示されている。第1のスイングアーム対および第2のスイングアーム対の各々は、ウエハを支持することなく、定位置と呼ばれる位置に示されているが、この理由はまだ説明していない。図示したスイングアームの定位置に対して、各スイングアーム対の上方スイングアームおよび下方スイングアームは垂直に整列し、ウエハパドル1810の幅は、移送チャンバにより画定される、圧力分離が可能な容量内に全体的に受け入れられることに留意されたい。少々異なる方法で述べると、移送チャンバは、横方向の構成を画定し、その構成において、移送装置は、ロードロックおよび処理チャンバから圧力分離されて受け入れられる。この点で、スイングアーム装置1802bに関連付けられたウエハパドルの部分1934は、ロードロック20に続くスリットドア開口部に対して伸びる破線を用いてファントムにより示されている。従って、これらのウエハパドルの部分は、閉じたスリットドア706に隣接する。スイングアームが、その反対側に配置されたスリットドアバルブと干渉しない限り、移送チャンバ内で任意の定位置を使用できることを理解されたい。さらに、定位置は、各スイングアーム対の上方スイングアームと、下方スイングアームとの間の微小な回転オフセットを利用することができる。この微小な回転オフセットにより、各ウエハパドル上のウエハの存在の可否を独立して感知または検出することが容易になる。
【0107】
(図30に示す)リフトモータ152を使用した垂直(「Z」)移動に関して、前述の移動は、定位置に限定されず、垂直移動がスイングアームの回転範囲に渡って生じるように、任意の適切な位置で、またはスイングアームが回転移動している間に、行うことができる。以下でさらに説明するように、少なくとも1つのスリットドアの限定された垂直範囲内で、少なくともウエハは垂直移動するので、スリットドアの垂直方向の高さ、または幅について考慮すべきである。
【0108】
破線を使用して、ウエハ1950の輪郭を図33に示す。後者に基づくと、移送チャンバ1920におけるスリットドア706とスリットドア708との間の距離に関する横方向の広がり(extent)は、それらの間にパドル1810の幅を受け入れることができ、ウエハの直径より小さいことは明らかである。これについて、以下でさらに説明する。
【0109】
図34を図33と関連させて参照すると、前者は、移送動作の際に係合されるスイングアーム装置1802aを示す平面図である。スリットドア706および708は、説明を明確にするために図中には示していないが、移送動作中は開いている必要があることに留意されたい。スイングアーム装置1802bは、同様な操作を同時に実行するために使用することができ、本例は、2つのスイングアーム装置の独立した性質を示している。スイングアーム1806−1が処理ステーション26bに配置され、スイングアーム1806−2がウエハ柱700に配置された状態で、スイングアーム装置1802aが示されている。ウエハは、ウエハ柱または処理ステーションに示されていないが、ウエハを採取することおよび置くことに関して、この実施形態は、上述の実施形態と本質的に同じように動作することを理解されたい。スイングアーム装置1802aは、その定位置がファントムによっても示され、ウエハ1950を支持する。定位置からウエハ柱700への回転、および、ウエハ柱700から定位置への回転には、角度αを通じた移動が必要であり、定位置から処理ステーション26aへの回転、および、処理ステーション26aから定位置への回転には、角度βを通じた移動が必要である。これらの角度の値は、スイングアームが、各スイングアーム対の上方スイングアームであるか、または下方スイングアームであるかに関わらず、変化することはないことに留意されたい。前述の図20の実施形態とは異なり、これらの2つの角度の値は、図34から明らかなように互いに異なる。詳細には、角度αは角度βより小さい。上述したように、異なる角度オフセット値の使用に対して適応することは、分離されて独立に制御されるスイングアーム駆動モータを使用することにより実現される。
【0110】
定位置からロードロック内のウエハ柱への角度オフセットαが、定位置から処理ステーションへの角度オフセットβと異なることを示したので、別個の駆動モータを使用して、定位置へ、および、定位置からの、特定のスイングアーム対の上方スイングアームおよび下方スイングアームの回転移動に関して、多数の代替手法を使用できることを理解されたい。例えば、スイングアームは、異なる角速度で回転して、ほぼ同時にそれらの目標地点に到達することができる。代替として、スイングアームは、少なくともほぼ同じ角速度で回転して、角度αを移動するスイングアームは、角度βを移動するスイングアームより前に目標地点に到達することができる。ロードロックと処理ステーションの1つとの間で生じるスイングアームの多数の両方向および反対方向の回転動作(すなわち、角度値α+β)が意図されている。この場合、両方のスイングアームは、同じ総角度量α+βだけ回転し、従って、ほぼ同じ角速度で回転するとき、両方のスイングアームは、各々の目標地点にほぼ同じ時間に到達する。
【0111】
図34を参照すると、定位置においてスイングアーム装置1802aにより支持されるように示されたウエハ1950は、部分的にロードロック20内に伸びていることがはっきりと分かる。この点で、ロードロックの横方向の広がりは、ウエハを収容するには不十分であることを理解されたい。従って、この図が示すように、ウエハが定位置においてウエハパドルにより支持されるとき、ロードロックに通じるスリットドアは、少なくとも開位置になければならない。さらに、定位置において垂直移動が行われる場合、ウエハ1950は、関連付けられたスリットドアを通じてロードロック20に伸び、スリットドアの垂直方向の広がりは、垂直移動に適応するのに十分でなければならない。この実施形態に従うと、両方のスリットドアが閉じているとき、ウエハは移送装置上には決して存在しない。すなわち、移送チャンバがロードロックおよび処理チャンバから真空分離されているときにはウエハパドルが常に空であるように、ウエハは、ロードロックを介して移送される。ウエハ移送路1930および1932に沿った任意の所与のウエハ位置に対し、ロードロックと処理チャンバとの間を移送している間、ウエハは、ロードロックおよび移送チャンバから移送チャンバの圧力分離を与えないように、ロードロックと処理チャンバとのうちの少なくとも1つと干渉する。この理由で、スリットドアが閉じる前にウエハパドルが空になることを確認するための、非常に効果的な検出装置について、以下で説明する。
【0112】
図33および図34を再度参照すると、定位置から処理ステーションおよびウエハステーション/柱に対して異なる角度オフセットを使用する概念は、利用されるチャンバ装置に対して多数の利点を与えるということに関して、出願人は認識している。本出願の目的上、以下では、この概念を「非対称オフセット構成(asymmetric offset configuration)」と呼ぶことにする。例えば、非対称オフセット構成により、移送チャンバ1920は、前述の移送チャンバ22(例えば図20を参照)よりも大幅に小さくすることができる。スリットドア706および708を画定する移送チャンバ1920の対向壁間の距離(移送チャンバ長と呼ぶ)が低減することは容易に明らかとなろう。別の例として、移送チャンバ長が低減するため、スイングアーム長も低減する。実際の実装において、スイングアーム長は、ほぼ28%低減している。
【0113】
多数の利点は、非対称オフセット構成の一部として相対的により短いスイングアームを使用することから得られる。例えば、より短いスイングアームにより、移送チャンバ1920の幅が低減される。別の例として、スイングアームが下垂する傾向が低減する。さらなる例として、各スイングアームの遠位端の振動は、その振動が一般的にスイングアーム長の複数乗の関数であるので、著しく減少する。さらに別の例として、少なくとも2つの要因に基づいて、ウエハ移送時間が低減する。第1の要因として、処理ステーション26とウエハ柱700との間の距離が実際に低減する。第2の要因として、より短い半径のスイングアームを使用すると、移送中にウエハが受ける回転に関連する力が低減する。従って、比較的高速な回転を利用することができる。これらの要因が相まって、非常に向上した性能が提供される。
【0114】
図33および図35を参照すると、上述のように、スイングアームドア706および708が閉じる前にウエハパドルが空になることが重要である。従って、それにより各スイングアームパドル1810に対してウエハの存在が独立に検出されるように、検出装置が利用される。これは、説明している図に示される「ビーム通過(through the beam)」センサ構成を使用して実現される。図においては、4つのセンサが、非常に効果的に配置されている。各センサは、各々のチャンバにより画定される開口部に最も近いロードロックおよび移送チャンバの底部に取り付けられた伝達装置から構成される。伝達装置は、図33において、T1〜T4として示されている。図35は、蓋1960および1962を含むロードロック20および移送チャンバ1920を示している。蓋1960および1962はそれぞれ、ロードロック20および移送チャンバ1920上に取り付けられ、検出器D1〜D4と伝達装置T1〜T4の各々とが対面するような関係で検出器D1〜D4を支持し、任意の伝達装置/検知器の対間の信号経路が、それらの間をウエハが通過するときに、分離される。この目的のために、任意の好適な種類の伝達装置/検出器の対を使用することができ、容易に商用に利用することができる。以下では、伝達装置/検出器の対をS1〜S4として参照することに留意されたい。
【0115】
図36aおよび図36bを参照すると、センサS1〜S4を含むシステム1900が示されている。図36aにおいて、各スイングアーム対の上方スイングアームおよび下方スイングアームが少なくともほぼ垂直に整列するように、スイングアーム装置1802aおよび1802bが回転的に配置される。この位置を定位置とすることができるが、必ずしもそうする必要はない。しかしながら、センサ対S3およびS4の位置を協働させて、全てのスイングアームのパドルが空であることを確認する目的に対しては、この位置は、非常に効果的であると考えられる。上記の確認は、上述したように、スリットドアが閉じる前に、ドアと予期しないウエハとの間での干渉を回避するために、有用である。
【0116】
図36bにおいて、全てのスイングアームパドルが、1950−1〜1950−4により示されるウエハを運ぶものとして、示されている。本説明の目的上、ウエハが透明であるかのようにセンサを示している。上方スイングアーム1806−1および1808−1は、図において下方に回転するように示されており、その結果、これらのスイングアームは、ウエハ1950−2および1950−1の存在を検出するために、センサS2およびセンサS1とそれぞれ整列している。従って、例えば、全てのパドルがウエハを支持していると予想されるとき、個々のスイングアームに関するウエハの存在の可否を確認することができる。従って、各ウエハパドルの予想される状態を確認することに関して、センサ装置は非常に効果的であると考えられる。検出したウエハの状態が、予想される状態と整合しない任意の時点で、検出された問題を修正するためにアラームを鳴らすことができる。
【0117】
図37は、本発明に従って製造されたシステムの別の実施形態が、参照番号2000により一般的に示されている。システム2000は、ロードロック2002に取り付けられた前述のスイングアーム装置1800を含む。この実施形態において、移送チャンバとロードロックとの間の(図33に示した)スリットドアを除去するとともに、定位置として使用可能である、より微小かつより広範囲の位置を提供するために、移送チャンバは使用されない。移送チャンバを使用しない実施形態は、例えば処理時間が長く、かつ、ウエハ移送時間がその処理時間のうち比較的少ない部分を占めるような環境において、有用である。
【0118】
図30を参照すると、リフトモータ152または任意の等価な垂直リフト段を使用するように意図された全ての実施形態は、関連付けられたスイングアームが受ける移動プロファイル(motion profile)を調整する能力に関して効果的であることに留意されたい。すなわち、モータ152を作動させてスイングアームの高さを変更するとき、スイングアームが処理チャンバとロードロックとの間を移動している最中の何らかの時点で、スイングアームは、移動プロファイルと、スイングアームの機械的特性とに基づいて応答する。移動プロファイルに関する問題には、その加速度要素、より詳細には、加速度の垂直方向要素がある。その垂直方向要素は、垂直リフト段を使用することにより生じ、縦揺れおよび/または振動の原因となり、パドルと、パドルにより支持されるウエハとの間で生じる相対移動により、粒子が生成される。従って、モータ152は、スイングアームの機械特性と関連させて、移動プロファイルに応じて駆動することができるので、その結果、スイングアームおよびパドルの縦揺れおよび/または振動が最小化される。当業者であれば、本明細書で明らかになった認識を考慮して、適切な移動プロファイルを開発できるものと考えられる。
【0119】
前述した物理的な実施形態の各々は、それぞれが特定の方向を向いた様々な構成要素を有するものとして示されているが、本発明は、多種多様な位置に配置され、各方向を向いた様々な構成要素を有する様々な特定の構成とすることができることを理解されたい。さらに、本明細書で説明した方法は、例えば、様々なステップの順番を変えること、様々なステップを修正すること、および様々なステップを再結合することにより、無限な数の方法に修正することができる。従って、本発明で開示した配置および関連付けられた方法は、様々な異なる構成で提供することができ、無限な数の異なる方法に修正することができ、本発明は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく多数の他の特定形態により具体化できることは明らかである。従って、本実施形態および本方法は、例示として示されるものであって、限定されるべきものではなく、本発明は、本明細書中で提供した詳細事項に限定されるものではないと考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1a】本発明に従って製造されたワークピース処理システムを示す斜視図である。
【図1b】図1aのシステムの構造をさらに詳細に示す平面図である。
【図2】図1aのシステムで使用されるロードロックの構造をさらに詳細に示す斜視図である。
【図3】スロットドア装置の概観と、ロードロックの構造のさらなる詳細とをさらに示す図2のロードロックの別の斜視図である。
【図4】図1aのシステムで使用され、図2および図3で詳細に示されたロードロックに連結された、図1aのシステムで使用される移送チャンバを示す斜視図である。
【図5a】図4の移送チャンバで使用される、分離された状態のデュアルスイングアーム装置の詳細を示す斜視図である。
【図5b】図5aでは見えない特徴が示されたエンドエフェクタ高さ調整装置の詳細を示す部分断面図である。
【図6】図5aのスイングアーム装置の構造をさらに詳細に示す拡大断面図である。
【図7】内側のスイングアームシャフト、および外側のスイングアームシャフト、ならびにそれらのハウジングに関する詳細を示すためにさらに拡大されている、図6のスイングアーム装置を示す拡大断面図である。
【図8】図5a〜図7のスイングアーム部品で使用され、各スイングアームの高さを設定するために使用されるカムを示す平面図である。
【図9】図5a〜図7のスイングアーム部品で使用され、各スイングアームの高さを設定するために使用されるカムを示す平面図である。
【図10a】図8および図9のカムと係合するカムフォロワを支持するブリッジブラケットを示す斜視図である。
【図10b】カムフォロワと、図10aのブリッジブラケットの部分との構成要素の構造をさらに詳細に示す部分断面図である。
【図11】図5aのデュアルスイングアーム装置のうちの1つのスイングアーム装置をさらに詳細に示す斜視図である。
【図12】スイングアーム駆動部品の詳細を示すためにさらに拡大されている、図6のスイングアーム装置を示す拡大断面図である。
【図13】同軸のスイングアーム対のうちの1つのスイングアームを反対方向に回転させるために使用される対向回転駆動ベルトおよびプーリを示す斜視図である。
【図14】同軸のスイングアーム対のうちの他のスイングアームを回転させるために使用される駆動ベルトおよびプーリ装置を示す斜視図である。
【図15】駆動ベルトのバックラッシを最小化するために使用される駆動ベルトおよびプーリ装置を示す簡略化した斜視図である。
【図16a】図15の駆動ベルトおよびプーリ装置のさらに詳細を示す平面図である。
【図16b】図15の駆動ベルトおよびプーリ装置のさらに詳細を示す平面図である。
【図17a】本発明に従って製造されたスロットバルブ装置を示す斜視図である。
【図17b】図17aのスロットバルブ装置の構造をさらに詳細に示す断面図である。
【図17c】図17bの拡大領域を示し、その構造をさらに詳細に示す部分断面図である。
【図17d】ブレードサスペンション機構をさらに詳細に説明する、図17aのスロットバルブ装置を示す斜視図である。
【図17e】ブレードサスペンション機構の1つの特徴を詳細に示す断面図である。
【図18a】非常に効果的な方法によりワークピース移送および処理を実施するための1つのプロセスを示す一連の平面図である。
【図18b】非常に効果的な方法によりワークピース移送および処理を実施するための1つのプロセスを示す一連の平面図である。
【図18c】非常に効果的な方法によりワークピース移送および処理を実施するための1つのプロセスを示す一連の平面図である。
【図18d】非常に効果的な方法によりワークピース移送および処理を実施するための1つのプロセスを示す一連の平面図である。
【図18e】非常に効果的な方法によりワークピース移送および処理を実施するための1つのプロセスを示す一連の平面図である。
【図19a】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19b】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19c】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19d】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19e】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19f】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19g】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19h】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19i】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19j】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19k】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図19l】図18a〜図18eの平面図とあわせてそのプロセスをさらに詳細に示す一連の立面図である。
【図20】処理ステーション間の様々な間隔に適応できる1つの方法を説明する目的で処理チャンバ、移送チャンバおよびロードロックを示す平面図である。
【図21】個々の処理チャンバに収容される処理ステーションと関連して本発明のスイングアーム装置を使用する、システムの一実施形態を示す平面図である。
【図22】本発明に従って製造された、リニアワークピースドライブおよび移動可能なワークピース柱を使用する、システムの別の実施形態を示す平面図である。
【図23】本発明に従って製造された、リニアワークピースドライブを使用する、システムの代替実施形態を示す平面図である。
【図24a】回転可能なワークピースキャリアを使用したワークピースの移動を説明するための、図23リニアドライブおよびロードロックを示す平面図である。
【図24b】回転可能なワークピースキャリアを使用したワークピースの移動を説明するための、図23のリニアドライブおよびロードロックを示す平面図である。
【図24c】回転可能なワークピースキャリアを使用したワークピースの移動を説明するための、図23のリニアドライブおよびロードロックを示す平面図である。
【図24d】回転可能なワークピースキャリアを使用したワークピースの移動を説明するための、図23のリニアドライブおよびロードロックを示す平面図である。
【図25】本発明に従って製造されたシステムのさらなる代替実施形態を示す平面図である。
【図26】本発明に従って製造されたシステムのさらなる代替実施形態を示す平面図である。
【図27】本発明に従って製造されたシステムのさらなる代替実施形態を示す平面図である。
【図28】個々の処理チャンバに収容される処理ステーションと関連して本発明のスイングアーム装置を使用する、システムの別の実施形態を示す平面図である。
【図29】従来技術のスリットドア装置の一実施形態における、その密閉構成の詳細を示す部分断面図である。
【図30】本発明に従って製造されたスイングアーム装置の別の実施形態を示す斜視図である。
【図31】図30のスイングアーム作動機構の1つを示し、その構造のさらなる詳細を示す斜視図である。
【図32】図31のスイングアーム機構の一部を示し、そのデュアルモータ駆動装置をより明確に示す拡大斜視図である。
【図33】本発明に従って製造された、図30〜図32のスイングアーム装置を使用するシステムを説明するための、そのシステムの構造と関連付けられた利点との詳細を示す平面図である。
【図34】回転方向におけるスイングアーム装置と関連付けられた詳細とを示す、図33のシステムを示す別の平面図である。
【図35】図33および図34のシステムで使用されるロードロックおよび移送チャンバと、移送チャンバおよびロードロックの蓋により支持される検出器とを示す平面図である。
【図36a】ウエハ検出装置に関する動作と、そのさらなる詳細とを示す、図33〜図35のシステムを示す平面図である。
【図36b】ウエハ検出装置に関する動作と、そのさらなる詳細とを示す、図33〜図35のシステムを示す平面図である。
【図37】本発明に従って製造された、移送チャンバが含まれないシステムの構造と、関連付けられた利点との詳細を示す、図30〜図32のスイングアーム装置を使用する別のシステムを示す平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロードロックと処理チャンバとの間を、ウエハ直径を有する少なくとも1つのウエハが移動可能なウエハ処理システムにおける装置であって、
前記ロードロックおよび前記処理チャンバと選択的に圧力連通するように配置された移送チャンバであって、前記移送チャンバは、前記ウエハが前記移送チャンバを通って前記ロードロックと前記処理チャンバとの間をウエハ移送路に沿って移動可能であるような横方向への広がり構成を有し、前記横方向への広がり構成により、前記ウエハ移送路に沿って移動する前記ウエハ直径を有する前記ウエハは、前記ウエハ移送路に沿った任意の所与の位置で前記ロードロックと前記処理チャンバとのうちの少なくとも1つと干渉する、移送チャンバ
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記ウエハは、ウエハ中心部を含み、前記ウエハ移送路は、前記移送チャンバを通る前記ウエハ中心部の移動により画定されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ロードロックと前記処理チャンバとの間で前記ウエハ移送路に沿って前記ウエハを移動させるために前記移送チャンバ内で支持され、かつ、前記移送チャンバの前記横方向への広がり構成と協働する移送装置構成を含む移送装置であって、前記移送装置は、前記ウエハを支持することなく、前記移送チャンバ内で、定位置において、前記ロードロックおよび前記処理チャンバの両方から圧力分離できる、移送装置
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記システムは、前記ロードロックと前記移送チャンバとの間にある第1のドアと、前記処理チャンバと前記移送チャンバとの間にある第2のドアとを含み、前記移送チャンバが、前記ロードロックおよび前記処理チャンバの各々から選択的に圧力分離されるように、前記第1のドアおよび前記第2のドアの各々は、開位置と閉位置との間を移動可能であり、前記定位置にある前記移送装置は、前記ウエハを支持することなく、両方の前記ドアが前記閉位置にある状態で、前記第1のドアと前記第2のドアとの間に受け入れられるように構成されることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記定位置にある前記移送装置により支持される前記ウエハは、前記ドアが前記閉位置にあるときに、前記第1のドアと前記第2のドアとのうちの少なくとも1つと干渉することを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記移送装置は、細長い長さを有する少なくとも1つのスイングアームを含み、前記スイングアームは、前記ウエハをパドル上で受け入れるために、前記パドルを画定する遠位端まで伸び、前記パドルを含む前記スイングアームは、前記スイングアームが前記定位置にあるときに、前記移送チャンバが画定する圧力分離が可能な容量内に完全に受け入れられることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記移送装置上の前記ウエハの存在を検出するための検出装置であって、前記検出装置は、前記ウエハの存在の検出に応答して、前記第1のドアと前記第2のドアとのうちの少なくとも1つを閉じることを中止するために使用される、検出装置
をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項8】
ウエハを処理するためのシステムであって、
少なくとも1つのロードロックと、
前記ロードロックに選択的に圧力連通する移送チャンバと、
少なくとも1つの処理ステーションを含む処理チャンバであって、前記処理チャンバは、前記移送チャンバに選択的に連通し、前記移送チャンバを通って前記ロードロックと前記処理チャンバとの間で前記ウエハを移送することができる、処理チャンバと、
前記移送チャンバ内で枢動自在に支持された少なくとも1つのスイングアームを含むスイングアーム装置であって、前記スイングアームは、前記ロードロックと前記処理チャンバとの間で前記ウエハを移動させるように構成された遠位端を有し、前記ロードロックと前記移送チャンバとが互いから分離されるときに、前記スイングアームは、前記移送チャンバ内の定位置に配置することができ、前記スイングアームは、前記遠位端を前記定位置から前記ロードロックへ1方向に第1の角度変位だけスイングし、かつ、前記遠位端を前記定位置から前記処理ステーションへ反対方向に第2の角度変位だけスイングするように構成され、前記第1の角度変位と前記第2の角度変位とは異なる、スイングアーム装置と
を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項9】
前記第1の角度変位は、前記第2の角度変位よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
ウエハステーションを有するロードロックと、処理ステーションを有する処理チャンバとを少なくとも含む、ウエハを処理するためのシステムにおける改良であって、
前記ロードロック内の前記ウエハステーションと、前記処理チャンバ内の前記処理ステーションとの間で前記ウエハを移送する際に使用される少なくとも第1のスイングアームと第2のスイングアームとを有するスイングアーム装置を含む移送装置であって、前記第1のスイングアームと前記第2のスイングアームとは、共通の回転軸周りを同軸回転するように構成され、前記第1のスイングアームと前記第2のスイングアームとのうちの一方は、前記処理ステーションに向かって回転でき、前記第1のスイングアームと前記第2のスイングアームとのうちの他方は、前記ウエハステーションに向かって独立に回転するように構成される、移送装置
を備えたことを特徴とする改良。
【請求項11】
前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームの各々は、前記ウエハステーションと前記処理ステーションとの間で回転する際に、定位置を通って移動し、前記ウエハステーションには、前記定位置から第1の角度オフセットだけ回転することにより到達し、前記処理ステーションには、前記定位置から第2の角度オフセットだけ回転することにより到達し、前記第1の角度オフセットと前記第2の角度オフセットとは異なることを特徴とする請求項10に記載の改良。
【請求項12】
前記第1の角度オフセットは、前記第2の角度オフセットよりも小さいことを特徴とする請求項11に記載の改良。
【請求項13】
前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームは、前記ウエハの第1のウエハと、第2のウエハとのうちの少なくとも1つの存在を検出するように、前記定位置において前記ウエハの前記第1のウエハおよび前記第2のウエハをそれぞれ支持することを特徴とする請求項11に記載の改良。
【請求項14】
ほぼ離間した併置関係で支持されるときに、前記第1のウエハと、前記第2のウエハとのうちの少なくとも1つの存在を検出するためのセンサ装置
をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載の改良。
【請求項15】
前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームは、前記ウエハステーションと前記処理ステーションとの間で移動する際に、前記ウエハの第1のウエハおよび第2のウエハの各々の存在を、前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームの中間の角度変位した位置で独立に検出するように、前記ウエハの前記第1のウエハおよび前記第2のウエハをそれぞれ支持することを特徴とする請求項10に記載の改良。
【請求項16】
前記スイングアーム装置は、前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームを異なる角速度で少なくとも選択的に回転させるための駆動装置を含むことを特徴とする請求項10に記載の改良。
【請求項17】
前記スイングアーム装置は、前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームを反対方向に異なる角度量だけ少なくとも選択的に回転させるための駆動装置を含むことを特徴とする請求項10に記載の改良。
【請求項18】
前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームの各々は、前記反対方向に少なくともほぼ同じ所与の角速度で回転し、前記第1のスイングアームと前記第2のスイングアームとのうちの一方は、前記定位置から第1の時間の長さの間回転して前記ウエハステーションに到達し、前記第1のスイングアームと前記第2のスイングアームとのうちの他方は、前記定位置から第2の時間の長さの間回転して前記処理ステーションに到達し、前記第1の時間の長さと前記第2の時間の長さとは異なることを特徴とする請求項17に記載の改良。
【請求項19】
前記駆動装置は、前記第1のスイングアームを選択的に回転させるための第1のモータと、前記第1のスイングアームの回転とは独立に前記第2のスイングアームを選択的に回転させるための第2のモータとを含むことを特徴とする請求項16に記載の改良。
【請求項20】
ウエハステーションを有するロードロックと、処理ステーションを有する処理チャンバとを少なくとも含む、ウエハを処理するためのシステムにおける改良であって、
前記ウエハステーションと前記処理ステーションとの間で前記ウエハを移送する際に使用されるスイングアームを含む移送装置であって、前記スイングアームは、回転軸周りを回転するように構成され、定位置から1方向に第1の角度値だけ前記処理ステーションに回転し、かつ、前記定位置から反対方向に第2の角度値だけ回転して前記ウエハステーションに到達するように構成され、前記第1の角度値と前記第2の角度値とは異なる、移送装置
を備えたことを特徴とする改良。
【請求項21】
前記ロードロックおよび前記処理チャンバは、全体のチャンバ装置の部分を形成し、前記全体のチャンバ装置は、前記スイングアームの前記定位置を少なくとも部分的に画定するように、前記移送装置と協働することを特徴とする請求項20に記載の改良。
【請求項22】
前記スイングアームが前記定位置にあるときのみ、前記ロードロックおよび前記処理チャンバは、互いに実質的に圧力分離が可能であることを特徴とする請求項21に記載の改良。
【請求項23】
前記全体のチャンバ装置は、前記ロードロックおよび前記処理チャンバの各々と選択的に連通する移送チャンバを含み、前記移送装置は、前記定位置が前記移送チャンバ内に画定されるように、前記移送チャンバ内で支持されることを特徴とする請求項21に記載の改良。
【請求項24】
前記ロードロックは、前記処理チャンバと直接連通し、前記移送装置は、前記定位置が前記ロードロック内に画定されるように、前記ロードロック内で支持されることを特徴とする請求項21に記載の改良。
【請求項25】
ロードロックと処理チャンバとの間を、ウエハ直径を有する少なくとも1つのウエハが移動可能なウエハ処理システムにおける方法であって、
前記ロードロックおよび前記処理チャンバと選択的に圧力連通するように移送チャンバを配置することと、
前記ウエハが前記移送チャンバを通って前記ロードロックと前記処理チャンバとの間をウエハ移送路に沿って移動可能であるように、横方向への広がり構成を含む前記移送チャンバを構成することであって、前記横方向への広がり構成により、前記ウエハ移送路に沿って移動する前記ウエハ直径を有する前記ウエハは、前記ウエハ移送路に沿った任意の所与の位置で前記ロードロックと前記処理チャンバとのうちの少なくとも1つと干渉する、構成することと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項26】
前記ウエハは、ウエハ中心部を含み、前記ウエハ移送路は、前記移送チャンバを通る前記ウエハ中心部の移動により画定されることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ロードロックと前記処理チャンバとの間で前記ウエハ移送路に沿って前記ウエハを移動させるために前記移送チャンバ内で移送装置を支持することであって、前記移送装置は、前記移送チャンバの前記横方向への広がり構成と協働する移送装置構成を含み、前記移送装置は、前記ウエハを支持することなく、前記移送チャンバ内で、定位置において、前記ロードロックおよび前記処理チャンバの両方から圧力分離できる、支持すること
をさらに備えることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記システムの一部として、前記ロードロックと前記移送チャンバとの間にある第1のドアと、前記処理チャンバと前記移送チャンバとの間にある第2のドアとを提供することを含み、前記移送チャンバが、前記ロードロックおよび前記処理チャンバの各々から選択的に圧力分離されるように、前記第1のドアおよび前記第2のドアの各々は、開位置と閉位置との間を移動可能であり、前記定位置にある前記移送装置は、前記ウエハを支持することなく、両方のドアが前記閉位置にある状態で、前記第1のドアと前記第2のドアとの間に受け入れられるように構成されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記定位置にある前記移送装置により支持される前記ウエハは、前記ドアが前記閉位置に移動するときに、前記第1のドアと前記第2のドアとのうちの少なくとも1つと干渉することを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
ウエハを処理するシステムを構成するための方法であって、
少なくとも1つのロードロックを提供することと、
前記ロードロックと選択的に圧力連通する移送チャンバを配置することと、
少なくとも1つの処理ステーションを含む処理チャンバを構成することであって、前記処理チャンバは、前記移送チャンバと選択的に圧力連通し、前記ウエハを、前記ロードロックと前記処理チャンバとの間で前記移送チャンバを通じて移送できる、構成することと、
枢動自在に支持される少なくとも1つのスイングアームを含むスイングアーム装置を前記移送チャンバ内に配置することであって、前記スイングアームは、前記ロードロックと前記処理チャンバとの間で前記ウエハを移動させるように構成される遠位端を有し、少なくとも前記ロードロックおよび前記移送チャンバが互いから分離されるときに、前記スイングアームは、前記移送チャンバ内で定位置に配置することができ、前記スイングアームは、前記遠位端を前記定位置から前記ロードロックへ1方向に第1の角度変位だけスイングし、かつ、前記遠位端を前記定位置から前記処理ステーションへ反対方向に第2の角度変位だけスイングするように構成され、前記第1の角度変位と前記第2の角度変位とは異なる、配置することと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項31】
前記第1の角度変位は、前記第2の角度変位よりも小さいことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
ウエハステーションを有するロードロックと、処理ステーションを有する処理チャンバとを少なくとも含む、ウエハを処理するためのシステムにおける方法であって、
前記ロードロック内の前記ウエハステーションと、前記処理チャンバ内の前記処理ステーションとの間で前記ウエハを移送する際に使用される、少なくとも第1のスイングアームおよび第2のスイングアームを有するスイングアーム装置を含む移送装置を構成することであって、前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームは、共通の回転軸周りを同軸回転するように構成され、前記第1のスイングアームと前記第2のスイングアームとのうちの一方は、前記処理ステーションに向かって回転でき、前記第1のスイングアームと前記第2のスイングアームとのうちの他方は、前記ウエハステーションに向かって独立に回転する、構成すること
を備えることを特徴とする方法。
【請求項33】
前記スイングアーム装置は、前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームの各々が、前記ウエハステーションと前記処理ステーションとの間で回転する際に、定位置を通って移動し、前記ウエハステーションには、前記定位置から第1の角度オフセットだけ回転することにより到達し、前記処理ステーションには、前記定位置から第2の角度オフセットだけ回転することにより到達し、前記第1の角度オフセットと前記第2の角度オフセットとは異なることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の角度オフセットは、前記第2の角度オフセットよりも小さいことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記スイングアーム装置を構成することは、前記第1のスイングアームおよび前記第2のスイングアームを異なる角速度で少なくとも選択的に回転させるための駆動装置を配置することを含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
ウエハステーションを有するロードロックと、処理ステーションを有する処理チャンバとを少なくとも含む、ウエハを処理するためのシステムにおける方法であって、
前記ウエハステーションと前記処理ステーションとの間で前記ウエハを移送する際に使用されるスイングアームを含む移送装置を構成することであって、前記スイングアームは、回転軸周りを回転し、定位置から1方向に第1の角度値だけ前記処理ステーションに回転し、かつ、前記定位置から反対方向に第2の角度値だけ回転して前記ウエハステーションに到達するように構成され、前記第1の角度値と前記第2の角度値とは異なる、構成すること
を備えることを特徴とする方法。
【請求項37】
前記ロードロックおよび前記処理チャンバは、全体のチャンバ装置の部分を形成し、前記全体のチャンバ装置は、前記スイングアームの前記定位置を少なくとも部分的に画定するように、前記移送装置と協働することを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記全体のチャンバ装置は、前記ロードロックおよび前記処理チャンバの各々と選択的に連通する移送チャンバを含み、前記移送装置は、前記定位置が前記移送チャンバ内に画定されるように、前記移送チャンバ内で支持されることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記ロードロックは、前記処理チャンバと直接連通し、前記移送装置は、前記定位置が前記ロードロック内に画定されるように、前記ロードロック内で支持されることを特徴とする請求項36に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17a】
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【図17b】
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【図17c】
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【図17d】
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【図17e】
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【図18a】
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【図18b】
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【図18c】
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【図18d】
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【図18e】
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【図19a】
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【図19b】
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【図19c】
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【図19d】
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【図19e】
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【図19f】
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【図19g】
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【図19h】
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【図19i】
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【図19j】
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【図19k】
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【図19l】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24a】
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【図24b】
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【図24c】
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【図24d】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36a】
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【図36b】
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【図37】
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【公表番号】特表2008−510317(P2008−510317A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527868(P2007−527868)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/028260
【国際公開番号】WO2006/023326
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(301057680)マットソン テクノロジイ インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】