2つの圧電層を備えた圧電共振器
圧電共振器装置は5つの層を備える。第1層及び第5層は1つまたは複数の金属電極を含む。第2層及び第4層は圧電材料を含む。第3層は金属層を含む。第1層の第1領域において、第1層金属電極は、1つまたは複数の第1層金属電極の1つと第1層金属電極の無い空間とを含む1次元に沿った第1層周期的構造を含む。第5層の第2領域において、第5層金属電極は、1つまたは複数の第5層金属電極の1つと第5層金属電極の無い空間とを含む1次元に沿った第5層周期的構造を含む。第1層周期的構造及び第5層周期的構造は、1つまたは複数の第5層金属電極の1つが第1層金属電極の無い空間の下に中心が置かれ、1つまたは複数の第1層金属電極の1つが第5層金属電極の無い空間上に中心が置かれるように配列されるか、または1つまたは複数の第5層金属電極の1つが第1層金属電極の下に中心が置かれるように配列される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権主張]
本出願は、2009年6月11日付けで出願された表題「2つの層を備えた圧電共振器」である米国特許出願第12/456,245号の優先権を主張するものであり、その内容は参照によりここに組み込まれる。
【0002】
[政府による支援の明示]
本研究は、NASAフェーズI SBIR NNJ07JB04Cによって支援されたものである。
【背景技術】
【0003】
微小電気機械システム(MEMS)フィルタは、サイズ、重量、及び無線などの電子装置の一部として使用される場合に必要な電力を低減することができるという利点を有する。しかしながら、MEMS型フィルタには制限がある。例えば、厚みMEMS型フィルタ(例えば、厚み縦振動モード圧電共振器)は、典型的に、基板ダイあたり単一の動作周波数に制限される。別の例では、リソグラフィで決定される動作周波数共振器(例えば、輪郭広がりポリシリコン共振器)は、低いインピーダンス(例えば50Ω)の仕様を満たすことができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
2つの圧電層を備えた微小電気機械システム(MEMS)圧電共振器について記載する。圧電共振器デバイスは、テザーを使用して懸架された一組の層を備える。一組の層は、中間金属層によって分離された2つの圧電層と、圧電層の外部に隣接する金属電極層とを備える(例えば、金属電極層、圧電層、中間金属層、圧電層、金属電極層)。金属電極層は、互いに関連した電極のパターンを有する。上部及び下部層上の金属電極、並びに中間金属層は、2つの圧電層の各々にわたる電位を印加、感知、または印加及び感知するために使用される。圧電層の圧電効果は、各層にわたる電位を層における機械的応力に変換する。圧電層の逆圧電効果は、各圧電層における機械的応力を層にわたる電位に変換する。共振器構造は、デバイスの固有振動数で定期的に印加される電界を変化させることによって、機械的共振で作動することができる。いくつかの実施形態では、圧電層は、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、石英、ガリウムヒ素、ニオブ酸リチウム、または任意のその他の適当な材料の1つを含む。電極間の距離、及び電極と中間金属層との接続性が、共振器構造の周波数応答を決定する。
【0005】
いくつかの実施形態では、上部金属電極、中間金属層、及び/または下部金属電極は、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、ルテニウム、または任意のその他の適当な金属を含む。いくつかの実施形態では、上部金属電極、中間金属層、及び/または下部金属電極は、同一の金属または異なる金属を含む。
【0006】
実施形態によっては、金属電極の2つの層は、一組の層の上部または下部から見たときに、上部の電極領域が下部の電極領域の間の空間に中心が置かれ、下部の電極領域が上部の電極領域の間の空間に中心が置かれるように、互い違いの領域のパターンを有する。さまざまな実施形態では、該領域は、層の領域において略長方形、層の領域において略同心円弧または円の一部、または任意のその他の適当な形状を有する。さまざまな実施形態では、電極は、電極領域の間の空間とほぼ同一の幅を有するか、電極領域の間の空間と比較して狭い幅であるか、電極領域の間の空間と比較して広い幅であるか、または任意のその他の適当な幅を有する。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅に依存する。
【0007】
いくつかの実施形態では、金属電極の上部層及び金属電極の下部層は、互いに電気的に接続される。
【0008】
いくつかの実施形態では、金属電極の層の各々(例えば上部層及び下部層)は、2組の互いにかみ合う電極を備える。1組の上部電極は1組の下部電極に接続され、他方の組の上部電極は他方の組の下部電極に接続されている。さまざまな実施形態では、上部及び下部層上の接続された組は、対応して互いに上下に位置する上部及び下部の組が接続されるように、または対応して互いに上下に位置する上部及び下部の組が接続されないように、電気的に接続される。
【発明の効果】
【0009】
いくつかの実施形態において、所与のリソグラフィで画定された金属電極線幅では、2層圧電共振器装置は、単一層圧電共振器装置の2倍の最大動作周波数を可能にする。所与の動作周波数ではより大きな線幅が望ましい。その理由は、(1)リソグラフィの公差を縮小する(例えば、CMOSに対してMEMS製造装置はしばしば最先端より数世代遅れているため、及びデバイスのリソグラフィは、ウエハトポグラフィ(例えば、数マイクロメートルとなる段差)に対応しなければならないため、有利である)、(2)電極の抵抗負荷を低下させる(例えば、抵抗負荷は電極抵抗と関連し、該電極抵抗は低インピーダンス共振器のQを破壊する)、(3)横方向の歪み場の大部分を電極が覆うことを可能にすることによって、変換効率を増加させる(例えば、共振器構造の圧電構造の動作に伴うより多くの電荷を含むため、有利である)、及び(4)強制機能をより効果的に所望のモードの振動にし、追加のトランスデューサー層を備えることによって、プレートの望ましくないモードを抑制する(例えば、これは、2ポートトポロジーでは特に効果的である)。
【0010】
いくつかの実施形態では、2層のパターン形成されていない電極構造と比較して、2層のパターン化共振器構造は、以下の利点を有する。(1)共振器構造を周期的にさせ、かつ/または極性電位対を交互にしてより効果的に所望のモードの振動にし、共振器構造の望ましくないモードを抑制する、(2)電極の数の増加によって共振器構造のインピーダンスの縮小を可能にする、(3)構造の幅の変動は、共振器構造の基本幅縦振動モードにおいて作動するデバイスと比較するとデバイス周波数への影響が1/n倍であるため、周波数設定精度を向上させ、かつ/またはトリミングの必要性を減少させる、ここで、nは共振器の表面上の半波長周期の数である(例えば電極の数)、及び(4)あらゆる横振動モードデバイスの特徴的な応答に現われる厚み縦振動反応が、あまり顕著でない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図2】2層の圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極の実施形態の上面図である。
【図3】2層の圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の実施形態の上面図である。
【図4】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図5A】中間金属層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図5B】中間金属層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図6A】上部及び下部金属電極層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図6B】上部及び下部金属電極層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図7】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図8】2層の圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極を含む実施形態の上面図を示す。
【図9】2層の圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の実施形態の上面図を示す図である。
【図10】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図11】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図12】一実施形態における共振器構造の周波数応答を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明のさまざまな実施形態が、以下の発明の詳細な説明及び添付図面に記載されている。
【0013】
本発明は、方法、装置、システム、物体の構成、コンピュータ可読記憶媒体上で具現化されるコンピュータプログラム、ならびに/またはプロセッサ、例えばプロセッサに連結されたメモリ上に記憶される、及び/またはそれによって提供される命令を実行するように構成されたプロセッサを含む、多様なやり方で実施することができる。本明細書中では、これらの実施または本発明がとり得る任意のその他の形態を技術と称する場合もある。通常、記載された工程の段階の順序は、本発明の範囲内で変更することができる。記載されていない場合、タスクを実行するように構成されるものとして記載されたプロセッサまたはメモリなどの部材は、所与の時間でタスクを実行するように一時的に構成された一般的な部材またはタスクを実行するために製造された特定の部材として実現され得る。本明細書において、「プロセッサ」との用語は、1つまたは複数のデバイス、回路、及び/またはコンピュータプログラム命令などのデータを処理するように構成されたプロセッシングコアを意味する。
【0014】
本発明の1つまたは複数の実施形態について、発明の原理を図示する添付の図面に沿って以下で詳細に説明する。本発明を、このような実施形態に関連して説明するが、本発明はいかなる実施形態にも限定されない。発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、発明は、多くの代替例、修正及び等価物を包含する。発明の完全な理解を提供するために、以下の説明に多数の詳細を記載する。これらの詳細は、例示目的で与えられるものであり、本発明は、特許請求の範囲によって、これらの具体的詳細の一部または全部を含まず実現され得る。明確化のために、本発明に関する技術分野で知られている専門データについては、発明を不必要に不明りょうにしないために、詳細には記載しない。
【0015】
図1は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を図示したブロック図である。示された例では、共振器構造100は、テザー102及びテザー104を使用してキャビティ上に懸架されている。共振器構造100の横寸法は、およそ1GHzで作動するように設計されたデバイスでは通常数百マイクロメートル×数百マイクロメートル、10MHzで作動するように設計されたデバイスでは、最大数千マイクロメートル×数千マイクロメートル程度であり、各圧電層は通常0.5から3マイクロメートルの厚さを有する。テザー104は、共振器構造100を構成する同一の圧電層内に画定され、通常5マイクロメートルの幅であり、その長さ(共振器構造を周囲と接続する方向)が共振4分の1波長の整数倍となるように設計される。共振器構造100は、上部金属電極層、上部金属電極層の下の上部圧電層、上部圧電層の下の中間金属層、中間金属層の下の下部圧電層、及び下部圧電層の下の下部金属電極層を含む一組の層を備える。中間金属層は、テザー104を介してビア106、並びに接触ストリップ110及び接触ストリップ114へと電気的に接続される。上部金属電極層及び下部金属電極層は、テザー102を介してビア108、及び接触ストリップ112へと電気的に接続される。接触ストリップ110/接触ストリップ114及び接触ストリップ112は、共振器構造100への1ポート接続として使用することができ、すなわち、例えば接触ストリップ110/接触ストリップ114が接地され、接触ストリップ112が信号入力へと接続される。共振器構造100は、入力信号が提供されると共振器構造の電気的応答に連結される振動応答を有する上部及び下部表面上に金属電極のパターンを備える。振動応答は、振動モードであり、テザー102とテザー104との間の軸に垂直な軸に沿った振動モードである。上部及び下部金属電極は、共振器構造100のいずれかの端部にバス接続ストリップを除いた全てを備える共振器構造100の表面の領域内に、テザー102とテザー104との間の軸に垂直な軸に沿った周期的構造を有する。共振器構造100の共振周波数応答は、該表面上の周期的構造の周期性を選択することによって制御される。共振の周波数は、1/(電極の周期)に比例し、上部圧電層及び下部圧電層の圧電材料における弾性波伝播の速度に関連する。例えば、共振構造が窒化アルミニウムからなる場合、10マイクロメートルの電極周期は、約1GHzの共振周波数に相当する。共振時、圧電層における弾性波伝播は、パターン形成された電極の周期と等しい半波長を有する。構造は、パターン形成された金属層にわたる構造共振周波数で定期的に変化する調和電位を印加することによって共振させることができる。周期電極のレイアウト及び相互接続性が、構造の望まないスプリアスモードの振動の応答を抑制し、所望のモードの振動に変換することが好ましい。例えば、他のモードを実質的に変換することなく、特定の高次の振動モードを変換することができる。DC定電位に対する応答と比較して、共振器の機械的応答の振幅には、品質係数か乗じられる(典型的な品質係数は500から5000程度である)。テザー102とテザー104との間の軸に沿った共振器構造100の長さ及び電極周期の数を選択することで、圧電材料の移動によって発生する電荷量を計測することによって、共振器構造100のインピーダンスが制御される。
【0016】
図2は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極の上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連する金属電極を実現するために、図2の金属電極が使用される。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる上部層金属電極の一部として、電気的に接続されたバス200、周期的ストリップ210、及びバス208を備える。バス200、周期的ストリップ210、及びバス208は、コネクタ202を使用してビア204へと電気的に接続されている。コネクタ202は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー214と交わる。共振器構造は、空間206で囲まれ、テザー214及びテザー216を使用して共振器構造を囲む構造に接続されている。周期的ストリップ210は、テザー214とテザー216との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸212に沿って、周期的である。周期的ストリップ210は、線212に関連する方向に沿って、金属の領域及び金属のない領域を交互に有する。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ5マイクロメートル程度であり、金属電極の厚さは通常100から300ナノメートル程度である。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。いくつかの実施形態では、共振器の電気機械結合は、電極/空間幅比の非線形関数である。いくつかの実施形態では、金属電極の幅が電極間隔の完全な半周期未満である場合、共振器の電気機械結合がより効率的であるため、金属電極の幅は、電極間隔の完全な半周期に対応する幅ではない(例えば電極間隔の完全な半周期と等しい)。いくつかの実施形態では、電極/空間幅比の最適値は、約74%である。周期的ストリップ210は、金属の無い領域が下部金属電極における一組の周期的ストリップの直上に存在するように、配置される。
【0017】
図3は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連する金属電極を実現するために図3の金属電極が使用されることもある。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる下部層金属電極の一部として、電気的に接続されたバス300、周期的ストリップ310、及びバス308を備える。バス300、周期的ストリップ310、及びバス308は、コネクタ302を使用してビアコンタクト304と電気的に接続されている。コネクタ302は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー314と交わる。共振器構造は、空間306に囲まれ、テザー314及びテザー316を使用して、共振器構造を囲む構造と接続されている。周期的ストリップ310は、テザー314とテザー316との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸312に沿って周期的である。周期的ストリップ310は、線312に関連する方向に沿って、金属の領域及び金属の無い領域を交互に有する。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ5マイクロメートル程度であり、金属電極の厚さは通常100から300ナノメートル程度である。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。周期的ストリップ310は、金属の無い領域が周期的ストリップ210の直下に存在するように、配置される。
【0018】
図4は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。実施形態によっては、図1の共振器を実現するために図4の共振器が使用されることもある。示された例では、周期的ストリップ420は、コネクタ414及びビア412に同じく電気的に接続されたバス418と電気的に接続されている。コネクタ414はテザー416と交わる。テザー416は、基板408内のキャビティ410上で共振器構造を懸架する。共振器構造は、(1)周期的ストリップ420及びバス418を含む金属電極の上部層、(2)上部圧電層404、(3)中間金属層406、(4)下部圧電層402、及び(5)周期的ストリップ400を含む金属電極の下部層を備える。上部層の周期的ストリップ420は、下部層の周期的ストリップ400の間の空間上に中心が置かれている。同様に、上部層の周期的ストリップ420の間の空間は、下部層の周期的ストリップ400上に中心が置かれている。
【0019】
図5A及び5Bは、中間金属層に接続しているビアの実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連するビアを実現するために図5A及び5Bのビアを使用することもある。示された例では、共振器構造は、テザー502を使用して基板に連結されている。共振器構造は、空間500によって基板から分離されている。金属コネクタ504は、共振器構造中の中間金属層と電気的に接続され、テザー502上で共振器構造に交わる。接触ストリップ506は、ビアを使用して金属コネクタ504と電気的に接続されている。図5Bに示される断面図では、金属コネクタ514は、接触ストリップ516と電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、金属コネクタ514は、金属コネクタ504に対応し、接触ストリップ516は接触ストリップ506に対応する。
【0020】
図6A及び6Bは、上部及び下部金属電極層と接続するビアの実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連するビアを実現するために図6A及び6Bのビアを使用することもある。示された例では、共振器構造は、テザー602を使用して基板に連結されている。共振器構造は、空間600によって基板から分離されている。金属コネクタ604は、共振器構造中の上部金属電極層と電気的に接続され、テザー602上で共振器構造に交わる。金属コネクタ606は、共振器構造中の下部金属電極層と電気的に接続され、テザー602上で共振器構造に交わる。接触ストリップ608は、ビアを使用して金属コネクタ604及び金属コネクタ606と電気的に接続されている。図6Bに示される断面図では、金属コネクタ614は、金属コネクタ616及び接触ストリップ618と電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、金属コネクタ614は金属コネクタ604に相当し、金属コネクタ616は金属コネクタ606に相当し、接触ストリップ618は接触ストリップ608に相当する。
【0021】
図7は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。示された例では、共振器構造700は、テザー702及びテザー704を使用してキャビティ上に懸架されている。共振器構造700の横寸法は、およそ1GHzで作動するように設計されたデバイスでは通常数百マイクロメートル×数百マイクロメートル、10MHzで作動するように設計されたデバイスでは、最大数千マイクロメートル×数千マイクロメートル程度であり、各圧電層は通常0.5から3マイクロメートルの厚さを有する。テザー704は、共振器構造700を構成する同一の圧電層内に画定され、通常5マイクロメートルの幅であり、その長さ(共振器構造を周囲と接続する方向)が共振4分の1波長の整数倍となるように設計される。共振器構造700は、上部金属電極層、上部金属電極層の下の上部圧電層、上部圧電層の下の中間金属層、中間金属層の下の下部圧電層、及び下部圧電層の下の下部金属電極層を含む一組の層を備える。中間金属層は、テザー702及びテザー704を介してビア716、ビア718、ビア720、及びビア722並びに接触ストリップ710及び接触ストリップ714へと電気的に接続される。上部金属層上の一組の電極及び下部金属層上の一組の電極は、テザー702を介してビア708、及び接触ストリップ712へと電気的に接続される。上金属層上の別の組の電極及び下部金属層上の別の組の電極は、テザー704を介してビア706及び接触ストリップ724へと電気的に接続される。接触ストリップ710/接触ストリップ714並びに接触ストリップ712及び接触ストリップ724は、共振器構造700への2ポート接続として使用することができ、すなわち、例えば接触ストリップ710/接触ストリップ714が接地され、接触ストリップ712が信号入力/出力へと接続され、接触ストリップ724が別の信号入力/出力へと接続される。共振器構造700は、入力信号が提供されると共振器構造の電気的応答に連結される振動応答を有する上部及び下部表面上の金属電極のパターンを備える。振動応答は、テザー702とテザー704との間の軸に垂直な軸に沿った振動モードである。上部及び下部金属電極は、共振器構造700のいずれかの端部にバスコネクタストリップを除いた全てを備える共振器構造700の表面の領域内に、テザー702とテザー704との間の軸に垂直な軸に沿った周期的構造を有する。共振器構造700の共振周波数応答は、該表面上の周期的構造の周期性を選択することによって制御される。共振の周波数は、1/(電極の周期)に比例し、上部圧電層及び下部圧電層の圧電材料における弾性波伝播の速度に関連する。例えば、共振構造が窒化アルミニウムからなる場合、10マイクロメートルの電極周期は、約1GHzの共振周波数に相当する。共振時、圧電層における弾性波伝播は、パターン形成された電極の周期と等しい半波長を有する構造は、パターン形成された金属層にわたる構造共振周波数で定期的に変化する調和電位を印加することによって共振させることができる。周期電極のレイアウト及び相互接続性が、構造の望まないスプリアスモードの振動の応答を抑制し、所望のモードの振動に変換することが好ましい。例えば、他のモードを実質的に変換することなく、特定の高次の振動モードを変換することができる。DC定電位に対する応答と比較して、共振器の機械的応答の振幅には、品質係数が乗じられる(典型的な品質係数は500から5000程度である)。テザー702とテザー704との間の軸に沿った共振器構造700の長さ及び電極周期の数を選択することで、圧電材料の移動によって発生する電荷量を計測することによって、共振器構造700のインピーダンスが制御される。
【0022】
図8は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極を含む上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図7の共振器に関連する金属電極を実現するために図8の金属電極が使用される。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる上部層金属電極の一部として、電気的に接続されたバス800、周期的ストリップ810、周期的ストリップ811、及びバス808を備える。バス800及び周期的ストリップ810は、コネクタ802を使用してビア804及び接触ストリップ816へと電気的に接続されている。コネクタ802は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー814と交わる。共振器構造は、空間806で囲まれ、テザー814及びテザー816を使用して、共振器構造を囲む構造に接続されている。周期的ストリップ811及びバス808は、コネクタ834を使用してビア832及び接触ストリップ828と電気的に接続されている。
【0023】
周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、テザー814とテザー816との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸812に沿って、周期的である。周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、線812に関連する方向に沿って、金属の無い領域によって分離された金属の領域を有し、互いにかみ合っている。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。さまざまな実施形態では、周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、同一の幅の電極を有するか、異なる幅の電極を有するか、またはその他適当な幅の電極を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、一般的に、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ3マイクロメートル及び2マイクロメートル程度であり金属電極の厚さは一般的に100から300ナノメートル程度である。隣接する金属電極が互いに電気的に接続されないように、金属電極は1つおきに電気的に接続される。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、金属の領域が下部金属電極における2組の周期的ストリップの直上に存在するように、配置される。周期的ストリップ810は、下部金属電極における1組の周期的ストリップ上にあり、下部金属電極における該組の周期的ストリップは、周期的ストリップ811に電気的に接続される。周期的ストリップ811は、下部金属電極における1組の周期的ストリップ上にあり、下部金属電極における該組の周期的ストリップは、周期的ストリップ810に電気的に接続される。
【0024】
接触ストリップ826は、ビア822及びビア820を使用して、共振器構造における中間金属層と電気的に接続される。接触ストリップ830は、ビア824及びビア818を使用して、共振器構造における中間金属層と電気的に接続される。
【0025】
図9は、2層の圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図7の共振器に関連する金属電極を実現するために図9の金属電極が使用される。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる下部層金属電極の一部として、周期的ストリップ911と電気的に接続されたバス900を備える。バス900及び周期的ストリップ911は、コネクタ902及びビアコンタクト904と接続される。コネクタ902は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー914と交わる。上面図からわかるように、共振器構造は、下部層金属電極の一部として周期的ストリップ910と電気的に接続されたバス920を備える。バス920及び周期的ストリップ910は、コネクタ922及びビアコンタクト918と接続される。コネクタ922は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー916と交わる。
【0026】
共振器構造は、空間906で囲まれ、テザー914及びテザー916を使用して、共振器構造を囲む構造に接続されている。周期的ストリップ910及び周期的ストリップ911は、テザー914とテザー916との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸912に沿って、金属の無い領域の隣に金属の領域を有し、互いにかみ合っている。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、一般的に、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ3マイクロメートル及び2マイクロメートル程度であり金属電極の厚さは一般的に100から300ナノメートル程度である。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。周期的ストリップ911は、金属の領域が周期的ストリップ811の直下に存在するように配置される。周期的ストリップ910は、金属の領域が周期的ストリップ810の直下に存在するように配置される。
【0027】
図10は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。実施形態によっては、図7の共振器を実現するために図10の共振器が使用される。示された例では、周期的ストリップ1021は、コネクタ1014及びビア1012と電気的に接続されたバス1018に電気的に接続されている。コネクタ1014は、テザー1016と交わる。テザー1016は、基板1008内のキャビティ1010上で共振器構造を懸架する。共振器構造は、(1)周期的ストリップ1020、周期的ストリップ1021、及びバス1018を含む金属電極の上部層、(2)上部圧電層1004、(3)中間金属層1006、(4)下部圧電層1002、及び(5)周期的ストリップ1000及び周期的ストリップ1001を含む金属電極の下部層を備える。上部層の周期的ストリップ1020は、周期的ストリップ1001上に中心が置かれている。上部層の周期的ストリップ1021は、周期的ストリップ1000上に中心が置かれている。上部層の周期的ストリップ1020は、周期的ストリップ1000と電気的に接続される。上部層の周期的ストリップ1021は、周期的ストリップ1001と電気的に接続される。
【0028】
図11は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。実施形態によっては、図7の共振器を実現するために図11の共振器が使用される。示された例では、周期的ストリップ1100は、ビア1112と電気的に接続されている。テザー1116は、基板1108内のキャビティ1110上で共振器構造を懸架する。共振器構造は、(1)周期的ストリップ1120を含む金属電極の上部層、(2)上部圧電層1104、(3)中間金属層1106、(4)下部圧電層1102、及び(5)周期的ストリップ1100を含む金属電極の下部層を備える。上部層の周期的ストリップ1120は周期的ストリップ1100上に中心が置かれている。上部層の周期的ストリップ1120は、互いに電気的に接続される。下部層の周期的ストリップ1100は、互いに電気的に接続される。周期的ストリップ1120及び周期的ストリップ1100は各々、一組の金属領域及び金属の無い領域を含む。いくつかの実施形態では、電極が周期構造を形成する範囲における上部金属電極の幅は、AlN圧電共振器構造では約3μmであり、金属電極間に2μmの空間を有する。
【0029】
図12は、1実施形態における共振器構造の周波数応答を示すグラフである。示された例では、電極パターン1200に関する1ポート共振器構造(例えば図1、図2、図3、図4、図5または図6と類似した共振器構造)のアドミタンスの大きさが、500MHzから2500MHzまでの周波数でプロットされている。共振器構造は、幅75μm、長さ150μm、厚さ2μm(2つの圧電層の各々が1μm厚)を有し、圧電構造は窒化アルミニウムからなる。金属電極ストリップの各々は、幅2.5μm及び厚さ150nmであり、電極はアルミニウムから構成される。共振器構造は、30半波長に相当する幅を有する。基本周波数は58MHz(例えば弾性波伝播関連周波数1740/30MHz)である。構造の基本幅縦振動モード及びそのオーバートーンの多くが抑制される。例えば、図12には、522MHz、580MHz、638MHz、696MHz、754MHz、812MHz、870MHz、928MHz、986MHz、1044MHz、1102MHz、1160MHz、1218MHz、1276MHz、1334MHz、1392MHz、1450MHz、1508MHz、1566MHz、1624MHz、または1682MHzでのオーバートーンの応答は見られない。2.1GHz付近の小さな低いQピークは、厚み縦振動モードに起因するものである。
【0030】
いくつかの実施形態では、共振器構造は、円または環状リングを含み、上部及び下部層上の周期的電極が円弧または円の一部である。
【0031】
いくつかの実施形態では、共振器構造は、長方形以外の多角形を含み、上部及び下部層上の周期的電極が共振器構造として同種の内接多角形の一部である。
【0032】
いくつかの実施形態では、共振器構造は、金属電極の下部層の外部に隣接する第6層をさらに備える。第6層は、低音響損失材料(low acoustic loss material)(例えば、ケイ素、サファイア、ニッケル、ダイヤモンド、二酸化ケイ素、または炭化ケイ素)からなり、振動モードのための共振空洞として機能し、電気機械結合を低下させて圧電共振器の品質係数を上げる。第6層は、共振構造の圧電層と同一の横寸法を有する。第6層は、下部層(例えば第5層電極)と基板との間に位置し、解放されたキャビティ上にテザーによって懸架される層スタックの一部である。第6層キャビティは1から100μmの厚さを有する。
【0033】
前述の実施形態は、理解を明確にするために詳細に説明されたが、本発明は、与えられた詳細に限定されない。発明を実施する多くの代替法がある。開示された実施形態は、例示的であり、限定的なものではない。
【技術分野】
【0001】
[優先権主張]
本出願は、2009年6月11日付けで出願された表題「2つの層を備えた圧電共振器」である米国特許出願第12/456,245号の優先権を主張するものであり、その内容は参照によりここに組み込まれる。
【0002】
[政府による支援の明示]
本研究は、NASAフェーズI SBIR NNJ07JB04Cによって支援されたものである。
【背景技術】
【0003】
微小電気機械システム(MEMS)フィルタは、サイズ、重量、及び無線などの電子装置の一部として使用される場合に必要な電力を低減することができるという利点を有する。しかしながら、MEMS型フィルタには制限がある。例えば、厚みMEMS型フィルタ(例えば、厚み縦振動モード圧電共振器)は、典型的に、基板ダイあたり単一の動作周波数に制限される。別の例では、リソグラフィで決定される動作周波数共振器(例えば、輪郭広がりポリシリコン共振器)は、低いインピーダンス(例えば50Ω)の仕様を満たすことができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
2つの圧電層を備えた微小電気機械システム(MEMS)圧電共振器について記載する。圧電共振器デバイスは、テザーを使用して懸架された一組の層を備える。一組の層は、中間金属層によって分離された2つの圧電層と、圧電層の外部に隣接する金属電極層とを備える(例えば、金属電極層、圧電層、中間金属層、圧電層、金属電極層)。金属電極層は、互いに関連した電極のパターンを有する。上部及び下部層上の金属電極、並びに中間金属層は、2つの圧電層の各々にわたる電位を印加、感知、または印加及び感知するために使用される。圧電層の圧電効果は、各層にわたる電位を層における機械的応力に変換する。圧電層の逆圧電効果は、各圧電層における機械的応力を層にわたる電位に変換する。共振器構造は、デバイスの固有振動数で定期的に印加される電界を変化させることによって、機械的共振で作動することができる。いくつかの実施形態では、圧電層は、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、石英、ガリウムヒ素、ニオブ酸リチウム、または任意のその他の適当な材料の1つを含む。電極間の距離、及び電極と中間金属層との接続性が、共振器構造の周波数応答を決定する。
【0005】
いくつかの実施形態では、上部金属電極、中間金属層、及び/または下部金属電極は、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、ルテニウム、または任意のその他の適当な金属を含む。いくつかの実施形態では、上部金属電極、中間金属層、及び/または下部金属電極は、同一の金属または異なる金属を含む。
【0006】
実施形態によっては、金属電極の2つの層は、一組の層の上部または下部から見たときに、上部の電極領域が下部の電極領域の間の空間に中心が置かれ、下部の電極領域が上部の電極領域の間の空間に中心が置かれるように、互い違いの領域のパターンを有する。さまざまな実施形態では、該領域は、層の領域において略長方形、層の領域において略同心円弧または円の一部、または任意のその他の適当な形状を有する。さまざまな実施形態では、電極は、電極領域の間の空間とほぼ同一の幅を有するか、電極領域の間の空間と比較して狭い幅であるか、電極領域の間の空間と比較して広い幅であるか、または任意のその他の適当な幅を有する。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅に依存する。
【0007】
いくつかの実施形態では、金属電極の上部層及び金属電極の下部層は、互いに電気的に接続される。
【0008】
いくつかの実施形態では、金属電極の層の各々(例えば上部層及び下部層)は、2組の互いにかみ合う電極を備える。1組の上部電極は1組の下部電極に接続され、他方の組の上部電極は他方の組の下部電極に接続されている。さまざまな実施形態では、上部及び下部層上の接続された組は、対応して互いに上下に位置する上部及び下部の組が接続されるように、または対応して互いに上下に位置する上部及び下部の組が接続されないように、電気的に接続される。
【発明の効果】
【0009】
いくつかの実施形態において、所与のリソグラフィで画定された金属電極線幅では、2層圧電共振器装置は、単一層圧電共振器装置の2倍の最大動作周波数を可能にする。所与の動作周波数ではより大きな線幅が望ましい。その理由は、(1)リソグラフィの公差を縮小する(例えば、CMOSに対してMEMS製造装置はしばしば最先端より数世代遅れているため、及びデバイスのリソグラフィは、ウエハトポグラフィ(例えば、数マイクロメートルとなる段差)に対応しなければならないため、有利である)、(2)電極の抵抗負荷を低下させる(例えば、抵抗負荷は電極抵抗と関連し、該電極抵抗は低インピーダンス共振器のQを破壊する)、(3)横方向の歪み場の大部分を電極が覆うことを可能にすることによって、変換効率を増加させる(例えば、共振器構造の圧電構造の動作に伴うより多くの電荷を含むため、有利である)、及び(4)強制機能をより効果的に所望のモードの振動にし、追加のトランスデューサー層を備えることによって、プレートの望ましくないモードを抑制する(例えば、これは、2ポートトポロジーでは特に効果的である)。
【0010】
いくつかの実施形態では、2層のパターン形成されていない電極構造と比較して、2層のパターン化共振器構造は、以下の利点を有する。(1)共振器構造を周期的にさせ、かつ/または極性電位対を交互にしてより効果的に所望のモードの振動にし、共振器構造の望ましくないモードを抑制する、(2)電極の数の増加によって共振器構造のインピーダンスの縮小を可能にする、(3)構造の幅の変動は、共振器構造の基本幅縦振動モードにおいて作動するデバイスと比較するとデバイス周波数への影響が1/n倍であるため、周波数設定精度を向上させ、かつ/またはトリミングの必要性を減少させる、ここで、nは共振器の表面上の半波長周期の数である(例えば電極の数)、及び(4)あらゆる横振動モードデバイスの特徴的な応答に現われる厚み縦振動反応が、あまり顕著でない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図2】2層の圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極の実施形態の上面図である。
【図3】2層の圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の実施形態の上面図である。
【図4】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図5A】中間金属層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図5B】中間金属層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図6A】上部及び下部金属電極層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図6B】上部及び下部金属電極層と接続しているビアの実施形態を示す図である。
【図7】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図8】2層の圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極を含む実施形態の上面図を示す。
【図9】2層の圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の実施形態の上面図を示す図である。
【図10】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図11】2層の圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。
【図12】一実施形態における共振器構造の周波数応答を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明のさまざまな実施形態が、以下の発明の詳細な説明及び添付図面に記載されている。
【0013】
本発明は、方法、装置、システム、物体の構成、コンピュータ可読記憶媒体上で具現化されるコンピュータプログラム、ならびに/またはプロセッサ、例えばプロセッサに連結されたメモリ上に記憶される、及び/またはそれによって提供される命令を実行するように構成されたプロセッサを含む、多様なやり方で実施することができる。本明細書中では、これらの実施または本発明がとり得る任意のその他の形態を技術と称する場合もある。通常、記載された工程の段階の順序は、本発明の範囲内で変更することができる。記載されていない場合、タスクを実行するように構成されるものとして記載されたプロセッサまたはメモリなどの部材は、所与の時間でタスクを実行するように一時的に構成された一般的な部材またはタスクを実行するために製造された特定の部材として実現され得る。本明細書において、「プロセッサ」との用語は、1つまたは複数のデバイス、回路、及び/またはコンピュータプログラム命令などのデータを処理するように構成されたプロセッシングコアを意味する。
【0014】
本発明の1つまたは複数の実施形態について、発明の原理を図示する添付の図面に沿って以下で詳細に説明する。本発明を、このような実施形態に関連して説明するが、本発明はいかなる実施形態にも限定されない。発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、発明は、多くの代替例、修正及び等価物を包含する。発明の完全な理解を提供するために、以下の説明に多数の詳細を記載する。これらの詳細は、例示目的で与えられるものであり、本発明は、特許請求の範囲によって、これらの具体的詳細の一部または全部を含まず実現され得る。明確化のために、本発明に関する技術分野で知られている専門データについては、発明を不必要に不明りょうにしないために、詳細には記載しない。
【0015】
図1は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を図示したブロック図である。示された例では、共振器構造100は、テザー102及びテザー104を使用してキャビティ上に懸架されている。共振器構造100の横寸法は、およそ1GHzで作動するように設計されたデバイスでは通常数百マイクロメートル×数百マイクロメートル、10MHzで作動するように設計されたデバイスでは、最大数千マイクロメートル×数千マイクロメートル程度であり、各圧電層は通常0.5から3マイクロメートルの厚さを有する。テザー104は、共振器構造100を構成する同一の圧電層内に画定され、通常5マイクロメートルの幅であり、その長さ(共振器構造を周囲と接続する方向)が共振4分の1波長の整数倍となるように設計される。共振器構造100は、上部金属電極層、上部金属電極層の下の上部圧電層、上部圧電層の下の中間金属層、中間金属層の下の下部圧電層、及び下部圧電層の下の下部金属電極層を含む一組の層を備える。中間金属層は、テザー104を介してビア106、並びに接触ストリップ110及び接触ストリップ114へと電気的に接続される。上部金属電極層及び下部金属電極層は、テザー102を介してビア108、及び接触ストリップ112へと電気的に接続される。接触ストリップ110/接触ストリップ114及び接触ストリップ112は、共振器構造100への1ポート接続として使用することができ、すなわち、例えば接触ストリップ110/接触ストリップ114が接地され、接触ストリップ112が信号入力へと接続される。共振器構造100は、入力信号が提供されると共振器構造の電気的応答に連結される振動応答を有する上部及び下部表面上に金属電極のパターンを備える。振動応答は、振動モードであり、テザー102とテザー104との間の軸に垂直な軸に沿った振動モードである。上部及び下部金属電極は、共振器構造100のいずれかの端部にバス接続ストリップを除いた全てを備える共振器構造100の表面の領域内に、テザー102とテザー104との間の軸に垂直な軸に沿った周期的構造を有する。共振器構造100の共振周波数応答は、該表面上の周期的構造の周期性を選択することによって制御される。共振の周波数は、1/(電極の周期)に比例し、上部圧電層及び下部圧電層の圧電材料における弾性波伝播の速度に関連する。例えば、共振構造が窒化アルミニウムからなる場合、10マイクロメートルの電極周期は、約1GHzの共振周波数に相当する。共振時、圧電層における弾性波伝播は、パターン形成された電極の周期と等しい半波長を有する。構造は、パターン形成された金属層にわたる構造共振周波数で定期的に変化する調和電位を印加することによって共振させることができる。周期電極のレイアウト及び相互接続性が、構造の望まないスプリアスモードの振動の応答を抑制し、所望のモードの振動に変換することが好ましい。例えば、他のモードを実質的に変換することなく、特定の高次の振動モードを変換することができる。DC定電位に対する応答と比較して、共振器の機械的応答の振幅には、品質係数か乗じられる(典型的な品質係数は500から5000程度である)。テザー102とテザー104との間の軸に沿った共振器構造100の長さ及び電極周期の数を選択することで、圧電材料の移動によって発生する電荷量を計測することによって、共振器構造100のインピーダンスが制御される。
【0016】
図2は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極の上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連する金属電極を実現するために、図2の金属電極が使用される。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる上部層金属電極の一部として、電気的に接続されたバス200、周期的ストリップ210、及びバス208を備える。バス200、周期的ストリップ210、及びバス208は、コネクタ202を使用してビア204へと電気的に接続されている。コネクタ202は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー214と交わる。共振器構造は、空間206で囲まれ、テザー214及びテザー216を使用して共振器構造を囲む構造に接続されている。周期的ストリップ210は、テザー214とテザー216との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸212に沿って、周期的である。周期的ストリップ210は、線212に関連する方向に沿って、金属の領域及び金属のない領域を交互に有する。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ5マイクロメートル程度であり、金属電極の厚さは通常100から300ナノメートル程度である。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。いくつかの実施形態では、共振器の電気機械結合は、電極/空間幅比の非線形関数である。いくつかの実施形態では、金属電極の幅が電極間隔の完全な半周期未満である場合、共振器の電気機械結合がより効率的であるため、金属電極の幅は、電極間隔の完全な半周期に対応する幅ではない(例えば電極間隔の完全な半周期と等しい)。いくつかの実施形態では、電極/空間幅比の最適値は、約74%である。周期的ストリップ210は、金属の無い領域が下部金属電極における一組の周期的ストリップの直上に存在するように、配置される。
【0017】
図3は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連する金属電極を実現するために図3の金属電極が使用されることもある。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる下部層金属電極の一部として、電気的に接続されたバス300、周期的ストリップ310、及びバス308を備える。バス300、周期的ストリップ310、及びバス308は、コネクタ302を使用してビアコンタクト304と電気的に接続されている。コネクタ302は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー314と交わる。共振器構造は、空間306に囲まれ、テザー314及びテザー316を使用して、共振器構造を囲む構造と接続されている。周期的ストリップ310は、テザー314とテザー316との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸312に沿って周期的である。周期的ストリップ310は、線312に関連する方向に沿って、金属の領域及び金属の無い領域を交互に有する。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ5マイクロメートル程度であり、金属電極の厚さは通常100から300ナノメートル程度である。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。周期的ストリップ310は、金属の無い領域が周期的ストリップ210の直下に存在するように、配置される。
【0018】
図4は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。実施形態によっては、図1の共振器を実現するために図4の共振器が使用されることもある。示された例では、周期的ストリップ420は、コネクタ414及びビア412に同じく電気的に接続されたバス418と電気的に接続されている。コネクタ414はテザー416と交わる。テザー416は、基板408内のキャビティ410上で共振器構造を懸架する。共振器構造は、(1)周期的ストリップ420及びバス418を含む金属電極の上部層、(2)上部圧電層404、(3)中間金属層406、(4)下部圧電層402、及び(5)周期的ストリップ400を含む金属電極の下部層を備える。上部層の周期的ストリップ420は、下部層の周期的ストリップ400の間の空間上に中心が置かれている。同様に、上部層の周期的ストリップ420の間の空間は、下部層の周期的ストリップ400上に中心が置かれている。
【0019】
図5A及び5Bは、中間金属層に接続しているビアの実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連するビアを実現するために図5A及び5Bのビアを使用することもある。示された例では、共振器構造は、テザー502を使用して基板に連結されている。共振器構造は、空間500によって基板から分離されている。金属コネクタ504は、共振器構造中の中間金属層と電気的に接続され、テザー502上で共振器構造に交わる。接触ストリップ506は、ビアを使用して金属コネクタ504と電気的に接続されている。図5Bに示される断面図では、金属コネクタ514は、接触ストリップ516と電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、金属コネクタ514は、金属コネクタ504に対応し、接触ストリップ516は接触ストリップ506に対応する。
【0020】
図6A及び6Bは、上部及び下部金属電極層と接続するビアの実施形態を示す図である。実施形態によっては、図1の共振器に関連するビアを実現するために図6A及び6Bのビアを使用することもある。示された例では、共振器構造は、テザー602を使用して基板に連結されている。共振器構造は、空間600によって基板から分離されている。金属コネクタ604は、共振器構造中の上部金属電極層と電気的に接続され、テザー602上で共振器構造に交わる。金属コネクタ606は、共振器構造中の下部金属電極層と電気的に接続され、テザー602上で共振器構造に交わる。接触ストリップ608は、ビアを使用して金属コネクタ604及び金属コネクタ606と電気的に接続されている。図6Bに示される断面図では、金属コネクタ614は、金属コネクタ616及び接触ストリップ618と電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、金属コネクタ614は金属コネクタ604に相当し、金属コネクタ616は金属コネクタ606に相当し、接触ストリップ618は接触ストリップ608に相当する。
【0021】
図7は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。示された例では、共振器構造700は、テザー702及びテザー704を使用してキャビティ上に懸架されている。共振器構造700の横寸法は、およそ1GHzで作動するように設計されたデバイスでは通常数百マイクロメートル×数百マイクロメートル、10MHzで作動するように設計されたデバイスでは、最大数千マイクロメートル×数千マイクロメートル程度であり、各圧電層は通常0.5から3マイクロメートルの厚さを有する。テザー704は、共振器構造700を構成する同一の圧電層内に画定され、通常5マイクロメートルの幅であり、その長さ(共振器構造を周囲と接続する方向)が共振4分の1波長の整数倍となるように設計される。共振器構造700は、上部金属電極層、上部金属電極層の下の上部圧電層、上部圧電層の下の中間金属層、中間金属層の下の下部圧電層、及び下部圧電層の下の下部金属電極層を含む一組の層を備える。中間金属層は、テザー702及びテザー704を介してビア716、ビア718、ビア720、及びビア722並びに接触ストリップ710及び接触ストリップ714へと電気的に接続される。上部金属層上の一組の電極及び下部金属層上の一組の電極は、テザー702を介してビア708、及び接触ストリップ712へと電気的に接続される。上金属層上の別の組の電極及び下部金属層上の別の組の電極は、テザー704を介してビア706及び接触ストリップ724へと電気的に接続される。接触ストリップ710/接触ストリップ714並びに接触ストリップ712及び接触ストリップ724は、共振器構造700への2ポート接続として使用することができ、すなわち、例えば接触ストリップ710/接触ストリップ714が接地され、接触ストリップ712が信号入力/出力へと接続され、接触ストリップ724が別の信号入力/出力へと接続される。共振器構造700は、入力信号が提供されると共振器構造の電気的応答に連結される振動応答を有する上部及び下部表面上の金属電極のパターンを備える。振動応答は、テザー702とテザー704との間の軸に垂直な軸に沿った振動モードである。上部及び下部金属電極は、共振器構造700のいずれかの端部にバスコネクタストリップを除いた全てを備える共振器構造700の表面の領域内に、テザー702とテザー704との間の軸に垂直な軸に沿った周期的構造を有する。共振器構造700の共振周波数応答は、該表面上の周期的構造の周期性を選択することによって制御される。共振の周波数は、1/(電極の周期)に比例し、上部圧電層及び下部圧電層の圧電材料における弾性波伝播の速度に関連する。例えば、共振構造が窒化アルミニウムからなる場合、10マイクロメートルの電極周期は、約1GHzの共振周波数に相当する。共振時、圧電層における弾性波伝播は、パターン形成された電極の周期と等しい半波長を有する構造は、パターン形成された金属層にわたる構造共振周波数で定期的に変化する調和電位を印加することによって共振させることができる。周期電極のレイアウト及び相互接続性が、構造の望まないスプリアスモードの振動の応答を抑制し、所望のモードの振動に変換することが好ましい。例えば、他のモードを実質的に変換することなく、特定の高次の振動モードを変換することができる。DC定電位に対する応答と比較して、共振器の機械的応答の振幅には、品質係数が乗じられる(典型的な品質係数は500から5000程度である)。テザー702とテザー704との間の軸に沿った共振器構造700の長さ及び電極周期の数を選択することで、圧電材料の移動によって発生する電荷量を計測することによって、共振器構造700のインピーダンスが制御される。
【0022】
図8は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の上部金属電極を含む上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図7の共振器に関連する金属電極を実現するために図8の金属電極が使用される。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる上部層金属電極の一部として、電気的に接続されたバス800、周期的ストリップ810、周期的ストリップ811、及びバス808を備える。バス800及び周期的ストリップ810は、コネクタ802を使用してビア804及び接触ストリップ816へと電気的に接続されている。コネクタ802は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー814と交わる。共振器構造は、空間806で囲まれ、テザー814及びテザー816を使用して、共振器構造を囲む構造に接続されている。周期的ストリップ811及びバス808は、コネクタ834を使用してビア832及び接触ストリップ828と電気的に接続されている。
【0023】
周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、テザー814とテザー816との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸812に沿って、周期的である。周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、線812に関連する方向に沿って、金属の無い領域によって分離された金属の領域を有し、互いにかみ合っている。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。さまざまな実施形態では、周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、同一の幅の電極を有するか、異なる幅の電極を有するか、またはその他適当な幅の電極を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、一般的に、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ3マイクロメートル及び2マイクロメートル程度であり金属電極の厚さは一般的に100から300ナノメートル程度である。隣接する金属電極が互いに電気的に接続されないように、金属電極は1つおきに電気的に接続される。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。周期的ストリップ810及び周期的ストリップ811は、金属の領域が下部金属電極における2組の周期的ストリップの直上に存在するように、配置される。周期的ストリップ810は、下部金属電極における1組の周期的ストリップ上にあり、下部金属電極における該組の周期的ストリップは、周期的ストリップ811に電気的に接続される。周期的ストリップ811は、下部金属電極における1組の周期的ストリップ上にあり、下部金属電極における該組の周期的ストリップは、周期的ストリップ810に電気的に接続される。
【0024】
接触ストリップ826は、ビア822及びビア820を使用して、共振器構造における中間金属層と電気的に接続される。接触ストリップ830は、ビア824及びビア818を使用して、共振器構造における中間金属層と電気的に接続される。
【0025】
図9は、2層の圧電層を備えた圧電共振器の下部金属電極の上面図の実施形態を示す図である。実施形態によっては、図7の共振器に関連する金属電極を実現するために図9の金属電極が使用される。示された例では、共振器構造は、上面図に見られる下部層金属電極の一部として、周期的ストリップ911と電気的に接続されたバス900を備える。バス900及び周期的ストリップ911は、コネクタ902及びビアコンタクト904と接続される。コネクタ902は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー914と交わる。上面図からわかるように、共振器構造は、下部層金属電極の一部として周期的ストリップ910と電気的に接続されたバス920を備える。バス920及び周期的ストリップ910は、コネクタ922及びビアコンタクト918と接続される。コネクタ922は、共振器構造を懸架するために使用されるテザー916と交わる。
【0026】
共振器構造は、空間906で囲まれ、テザー914及びテザー916を使用して、共振器構造を囲む構造に接続されている。周期的ストリップ910及び周期的ストリップ911は、テザー914とテザー916との間を通る軸に垂直な方向に沿って、例えば軸912に沿って、金属の無い領域の隣に金属の領域を有し、互いにかみ合っている。さまざまな実施形態では、金属の領域及び金属の無い領域は同一の幅を有するか、金属の領域が金属の無い領域より広いか、金属の領域が金属の無い領域より狭いか、または幅の間にその他の適当な関係を有する。金属電極を有する領域及び有さない領域の幅は、一般的に、1GHzで作動するように設計された共振器ではそれぞれ3マイクロメートル及び2マイクロメートル程度であり金属電極の厚さは一般的に100から300ナノメートル程度である。圧電共振器の電気機械結合定数の大きさは、電極領域の間の空間の幅と比較した電極の相対幅の関数である。周期的ストリップ911は、金属の領域が周期的ストリップ811の直下に存在するように配置される。周期的ストリップ910は、金属の領域が周期的ストリップ810の直下に存在するように配置される。
【0027】
図10は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。実施形態によっては、図7の共振器を実現するために図10の共振器が使用される。示された例では、周期的ストリップ1021は、コネクタ1014及びビア1012と電気的に接続されたバス1018に電気的に接続されている。コネクタ1014は、テザー1016と交わる。テザー1016は、基板1008内のキャビティ1010上で共振器構造を懸架する。共振器構造は、(1)周期的ストリップ1020、周期的ストリップ1021、及びバス1018を含む金属電極の上部層、(2)上部圧電層1004、(3)中間金属層1006、(4)下部圧電層1002、及び(5)周期的ストリップ1000及び周期的ストリップ1001を含む金属電極の下部層を備える。上部層の周期的ストリップ1020は、周期的ストリップ1001上に中心が置かれている。上部層の周期的ストリップ1021は、周期的ストリップ1000上に中心が置かれている。上部層の周期的ストリップ1020は、周期的ストリップ1000と電気的に接続される。上部層の周期的ストリップ1021は、周期的ストリップ1001と電気的に接続される。
【0028】
図11は、2つの圧電層を備えた圧電共振器の実施形態を示すブロック図である。実施形態によっては、図7の共振器を実現するために図11の共振器が使用される。示された例では、周期的ストリップ1100は、ビア1112と電気的に接続されている。テザー1116は、基板1108内のキャビティ1110上で共振器構造を懸架する。共振器構造は、(1)周期的ストリップ1120を含む金属電極の上部層、(2)上部圧電層1104、(3)中間金属層1106、(4)下部圧電層1102、及び(5)周期的ストリップ1100を含む金属電極の下部層を備える。上部層の周期的ストリップ1120は周期的ストリップ1100上に中心が置かれている。上部層の周期的ストリップ1120は、互いに電気的に接続される。下部層の周期的ストリップ1100は、互いに電気的に接続される。周期的ストリップ1120及び周期的ストリップ1100は各々、一組の金属領域及び金属の無い領域を含む。いくつかの実施形態では、電極が周期構造を形成する範囲における上部金属電極の幅は、AlN圧電共振器構造では約3μmであり、金属電極間に2μmの空間を有する。
【0029】
図12は、1実施形態における共振器構造の周波数応答を示すグラフである。示された例では、電極パターン1200に関する1ポート共振器構造(例えば図1、図2、図3、図4、図5または図6と類似した共振器構造)のアドミタンスの大きさが、500MHzから2500MHzまでの周波数でプロットされている。共振器構造は、幅75μm、長さ150μm、厚さ2μm(2つの圧電層の各々が1μm厚)を有し、圧電構造は窒化アルミニウムからなる。金属電極ストリップの各々は、幅2.5μm及び厚さ150nmであり、電極はアルミニウムから構成される。共振器構造は、30半波長に相当する幅を有する。基本周波数は58MHz(例えば弾性波伝播関連周波数1740/30MHz)である。構造の基本幅縦振動モード及びそのオーバートーンの多くが抑制される。例えば、図12には、522MHz、580MHz、638MHz、696MHz、754MHz、812MHz、870MHz、928MHz、986MHz、1044MHz、1102MHz、1160MHz、1218MHz、1276MHz、1334MHz、1392MHz、1450MHz、1508MHz、1566MHz、1624MHz、または1682MHzでのオーバートーンの応答は見られない。2.1GHz付近の小さな低いQピークは、厚み縦振動モードに起因するものである。
【0030】
いくつかの実施形態では、共振器構造は、円または環状リングを含み、上部及び下部層上の周期的電極が円弧または円の一部である。
【0031】
いくつかの実施形態では、共振器構造は、長方形以外の多角形を含み、上部及び下部層上の周期的電極が共振器構造として同種の内接多角形の一部である。
【0032】
いくつかの実施形態では、共振器構造は、金属電極の下部層の外部に隣接する第6層をさらに備える。第6層は、低音響損失材料(low acoustic loss material)(例えば、ケイ素、サファイア、ニッケル、ダイヤモンド、二酸化ケイ素、または炭化ケイ素)からなり、振動モードのための共振空洞として機能し、電気機械結合を低下させて圧電共振器の品質係数を上げる。第6層は、共振構造の圧電層と同一の横寸法を有する。第6層は、下部層(例えば第5層電極)と基板との間に位置し、解放されたキャビティ上にテザーによって懸架される層スタックの一部である。第6層キャビティは1から100μmの厚さを有する。
【0033】
前述の実施形態は、理解を明確にするために詳細に説明されたが、本発明は、与えられた詳細に限定されない。発明を実施する多くの代替法がある。開示された実施形態は、例示的であり、限定的なものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の第1層金属電極を含む第1層であって、前記第1層の第1領域中に、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つと、第1層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第1層周期的構造を有する、第1層と、
第1圧電材料を含み、前記第1層と隣接する第2層と、
1つまたは複数の第3層金属電極を含み、前記第2層の前記第1層の側と逆側に隣接する第3層と、
第2圧電材料を含み、前記第3層の前記第2層の側と逆側に隣接する第4層と、
1つまたは複数の第5層金属電極を含む第5層であって、前記第4層の前記第3層の側と逆側に隣接し、前記第5層の第2領域中に、前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つと、第5層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第5層周期的構造を有する、第5層と、を備え、
前記第1層または前記第5層における前記金属電極のうちの第1の電極が、第1信号を提供するように構成された第1コンタクトに接続され、前記第1層または前記第5層における前記金属電極のうちの第2の電極が、第2信号を提供するように構成された第2コンタクトに接続されている、圧電共振器装置。
【請求項2】
前記第1コンタクトが、前記第1信号を受信するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2コンタクトが、前記第2信号を受信するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2コンタクトが、前記第2信号を出力するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1コンタクトが第1ポートと関連している、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第2コンタクトが第2ポートと関連している、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第3層が接地されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つが、前記第1層金属電極の無い空間の下に中心が置かれ、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つが、前記第5層金属電極の無い空間上に中心が置かれるように、前記第1層周期的構造及び前記第5層周期的構造が配列されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つが、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つの下に中心が置かれるように、前記第1層周期的構造及び前記第5層周期的構造が配列されている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
1つまたは複数の第1層金属電極を含む第1層であって、前記第1層の第1領域中に、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つと、第1層金属電極の無い空間とを含む1次元に沿った第1層周期的構造を有する、第1層と、
第1圧電材料を含み、前記第1層と隣接する第2層と、
1つまたは複数の第3層金属電極を含み、前記第2層の前記第1層の側と逆側に隣接する第3層と、
第2圧電材料を含み、前記第3層の前記第2層の側と逆側に隣接する第4層と、
1つまたは複数の第5層金属電極を含む第5層であって、前記第4層の前記第3層の側と逆側に隣接し、前記第5層の第2領域中に、前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つと、第5層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第5層周期的構造を有する、第5層と、を備え、
前記1つまたは複数の第1層金属電極が、複数の第2電極と相互にかみ合わされた複数の第1電極を備える、圧電共振器装置。
【請求項11】
前記第1層金属電極の複数の第1電極が互いに電気的に接続され、前記第1層金属電極の複数の第2電極が互いに電気的に接続されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数の第5層金属電極が、複数の第2電極と相互にかみ合わされた複数の第1電極を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第5層金属電極の複数の第1電極が互いに電気的に接続され、前記第5層金属電極の複数の第2電極が互いに電気的に接続されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1層金属電極の複数の第1電極が前記第5層金属電極の複数の第2電極と電気的に接続され、前記第1層金属電極の複数の第2電極が前記第5層金属電極の複数の第1電極と電気的に接続されている、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
1つまたは複数の第1層金属電極を含む第1層であって、前記第1層の第1領域中に、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つと、第1層金属電極の無い空間と、を含む1次元に沿った第1層周期的構造を有する、第1層と、
第1圧電材料を含み、前記第1層と隣接する第2層と、
1つまたは複数の第3層金属電極を含み、前記第2層の前記第1層の側と逆側に隣接する第3層と、
第2圧電材料を含み、前記第3層の前記第2層の側と逆側に隣接する第4層と、
1つまたは複数の第5層金属電極を含む第5層であって、前記第4層の前記第3層の側と逆側に隣接し、前記第5層の第2領域中に、前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つと、第5層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第5層周期的構造を有する、第5層と、
前記第5層の前記第4層の側と逆側に隣接する第6層と、
を備える、圧電共振器装置。
【請求項16】
前記第6層が低音響損失材料を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記低音響損失材料が、ケイ素、サファイア、ニッケル、ダイヤモンド、二酸化ケイ素、及び炭化ケイ素からなる群から選択された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第6層が、前記第2層と実質的に類似した横寸法を有する、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数の第1層金属電極が、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、またはルテニウムのうちの1つを含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記1つまたは複数の第5層金属電極が、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、またはルテニウムのうちの1つを含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第3金属層が、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、またはルテニウムのうちの1つを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記第1圧電材料及び前記第2圧電材料が、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、石英、ガリウムヒ素、またはニオブ酸リチウムのうちの1つを含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記1つまたは複数の第1層金属電極が、前記1つまたは複数の第1層金属電極に関連する完全な半周期ではない1次元に沿った幅を有する、請求項1から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記1つまたは複数の第5層金属電極が、前記1つまたは複数の第1層金属電極に関連する完全な半周期ではない1次元に沿った幅を有する、請求項1から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項1】
1つまたは複数の第1層金属電極を含む第1層であって、前記第1層の第1領域中に、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つと、第1層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第1層周期的構造を有する、第1層と、
第1圧電材料を含み、前記第1層と隣接する第2層と、
1つまたは複数の第3層金属電極を含み、前記第2層の前記第1層の側と逆側に隣接する第3層と、
第2圧電材料を含み、前記第3層の前記第2層の側と逆側に隣接する第4層と、
1つまたは複数の第5層金属電極を含む第5層であって、前記第4層の前記第3層の側と逆側に隣接し、前記第5層の第2領域中に、前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つと、第5層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第5層周期的構造を有する、第5層と、を備え、
前記第1層または前記第5層における前記金属電極のうちの第1の電極が、第1信号を提供するように構成された第1コンタクトに接続され、前記第1層または前記第5層における前記金属電極のうちの第2の電極が、第2信号を提供するように構成された第2コンタクトに接続されている、圧電共振器装置。
【請求項2】
前記第1コンタクトが、前記第1信号を受信するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2コンタクトが、前記第2信号を受信するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2コンタクトが、前記第2信号を出力するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1コンタクトが第1ポートと関連している、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第2コンタクトが第2ポートと関連している、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第3層が接地されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つが、前記第1層金属電極の無い空間の下に中心が置かれ、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つが、前記第5層金属電極の無い空間上に中心が置かれるように、前記第1層周期的構造及び前記第5層周期的構造が配列されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つが、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つの下に中心が置かれるように、前記第1層周期的構造及び前記第5層周期的構造が配列されている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
1つまたは複数の第1層金属電極を含む第1層であって、前記第1層の第1領域中に、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つと、第1層金属電極の無い空間とを含む1次元に沿った第1層周期的構造を有する、第1層と、
第1圧電材料を含み、前記第1層と隣接する第2層と、
1つまたは複数の第3層金属電極を含み、前記第2層の前記第1層の側と逆側に隣接する第3層と、
第2圧電材料を含み、前記第3層の前記第2層の側と逆側に隣接する第4層と、
1つまたは複数の第5層金属電極を含む第5層であって、前記第4層の前記第3層の側と逆側に隣接し、前記第5層の第2領域中に、前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つと、第5層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第5層周期的構造を有する、第5層と、を備え、
前記1つまたは複数の第1層金属電極が、複数の第2電極と相互にかみ合わされた複数の第1電極を備える、圧電共振器装置。
【請求項11】
前記第1層金属電極の複数の第1電極が互いに電気的に接続され、前記第1層金属電極の複数の第2電極が互いに電気的に接続されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数の第5層金属電極が、複数の第2電極と相互にかみ合わされた複数の第1電極を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第5層金属電極の複数の第1電極が互いに電気的に接続され、前記第5層金属電極の複数の第2電極が互いに電気的に接続されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1層金属電極の複数の第1電極が前記第5層金属電極の複数の第2電極と電気的に接続され、前記第1層金属電極の複数の第2電極が前記第5層金属電極の複数の第1電極と電気的に接続されている、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
1つまたは複数の第1層金属電極を含む第1層であって、前記第1層の第1領域中に、前記1つまたは複数の第1層金属電極のうちの1つと、第1層金属電極の無い空間と、を含む1次元に沿った第1層周期的構造を有する、第1層と、
第1圧電材料を含み、前記第1層と隣接する第2層と、
1つまたは複数の第3層金属電極を含み、前記第2層の前記第1層の側と逆側に隣接する第3層と、
第2圧電材料を含み、前記第3層の前記第2層の側と逆側に隣接する第4層と、
1つまたは複数の第5層金属電極を含む第5層であって、前記第4層の前記第3層の側と逆側に隣接し、前記第5層の第2領域中に、前記1つまたは複数の第5層金属電極のうちの1つと、第5層金属電極の無い空間とを含む、1次元に沿った第5層周期的構造を有する、第5層と、
前記第5層の前記第4層の側と逆側に隣接する第6層と、
を備える、圧電共振器装置。
【請求項16】
前記第6層が低音響損失材料を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記低音響損失材料が、ケイ素、サファイア、ニッケル、ダイヤモンド、二酸化ケイ素、及び炭化ケイ素からなる群から選択された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第6層が、前記第2層と実質的に類似した横寸法を有する、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数の第1層金属電極が、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、またはルテニウムのうちの1つを含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記1つまたは複数の第5層金属電極が、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、またはルテニウムのうちの1つを含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第3金属層が、アルミニウム、白金、モリブデン、金、銀、ニッケル、またはルテニウムのうちの1つを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記第1圧電材料及び前記第2圧電材料が、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、石英、ガリウムヒ素、またはニオブ酸リチウムのうちの1つを含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記1つまたは複数の第1層金属電極が、前記1つまたは複数の第1層金属電極に関連する完全な半周期ではない1次元に沿った幅を有する、請求項1から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記1つまたは複数の第5層金属電極が、前記1つまたは複数の第1層金属電極に関連する完全な半周期ではない1次元に沿った幅を有する、請求項1から23のいずれか一項に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2012−530388(P2012−530388A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515151(P2012−515151)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/038209
【国際公開番号】WO2010/144728
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/038209
【国際公開番号】WO2010/144728
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】
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