COF型半導体パッケージ
【課題】COF型半導体パッケージを提供する。
【解決手段】下部絶縁層10と、下部絶縁層10上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリード12と、リード12の終端を除いてリード12を被覆する表面絶縁層14と、リード12の終端上に接着されるチップ18と、チップ18とリード12との間の空間を埋め込むアンダーフィル層16と、下部絶縁層10の下部面上に付着された下部放熱パッド20と、を備え、チップ18を覆う上部放熱パッドをさらに備え、放熱パッド上には補強部材がさらに備えられるCOF型半導体パッケージである。
【解決手段】下部絶縁層10と、下部絶縁層10上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリード12と、リード12の終端を除いてリード12を被覆する表面絶縁層14と、リード12の終端上に接着されるチップ18と、チップ18とリード12との間の空間を埋め込むアンダーフィル層16と、下部絶縁層10の下部面上に付着された下部放熱パッド20と、を備え、チップ18を覆う上部放熱パッドをさらに備え、放熱パッド上には補強部材がさらに備えられるCOF型半導体パッケージである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージに係り、特にチップがフィルム上に付着されたCOF(Chip On Film)型半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)が市場領域を拡大するために低価格化、大型化及び高性能化を推進してきた。微小領域では多くのピクセルが位置を占めねばならないため、LCD内で個々のピクセルを制御する駆動チップのリードピッチが次第に微細化されつつパッケージング方法も多様に開発されてきた。
【0003】
LCD分野で主に使われるパッケージング方法は、TCP(Tape Carrier Package)、COG(Chip On Glass)、COF(Chip On Flexible Printed CircuitまたはChip On Film)などがある。TCP技術は、1980年代末高解像度モニターの大量生産のために導入され、以後LCD市場で最も好まれるパッケージング方法であったが、微細ピッチ化による定価低減及び収率向上を図るために、1990年代末からCOF技術がパッケージ市場で占める比率が次第に増加した。
【0004】
COF技術は、通信機器の軽薄短小化の趨勢と共に、LCDドライバーIC(Integrated Circuit)でこれに対応するために開発された新たな形態のパッケージである。COF技術では、高解像度を有するディスプレイ装置を実現するために、TV及びモニターの駆動周波数が60Hzから120Hzに増加しつつドライバーICの駆動負荷が上昇し、これによりICの発熱問題が深刻に叫ばれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、放熱効果が向上したCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、放熱効果が向上すると共に放熱部材を安定に維持できるCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
【0006】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、放熱効果が向上すると共に放熱部材の接着力を向上させるCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、放熱効果が向上すると共に放熱部材の画像認識を効果的に向上させるCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の第1形態によるCOF型半導体パッケージは、下部絶縁層と、前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、前記リードの終端上に接着されるチップと、前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、前記下部絶縁層の下部面上に付着された下部放熱パッドと、を備える。
前記下部放熱パッドは、前記下部絶縁層より伝導性の高い物質、例えばアルミニウムを含む金属類である。
【0008】
また、前記下部放熱パッドは、ワインディング/アンワインディング時にエッジ部分に集中する荷重を分散させるために、エッジ部分が面取りされるか、またはラウンド処理された方形にする。また、前記放熱パッドが反る部分に形成される時に外部ストレスなどを緩和できるように、前記下部放熱パッドは、内部にスリットが形成されるか、または外辺に開放されたスリットが形成される。
【0009】
一方、前記下部放熱パッドは、伝導性粒子を含む接着剤により前記下部絶縁層に付着され、前記接着剤に含まれた前記伝導性粒子としては、金属パーティクルまたは金属ボールを使用できる。
一方、接着力向上のために、前記下部放熱パッド上に下部補強部材がさらに接着されることが望ましく、前記下部補強部材の一部が前記下部放熱パッドを覆って前記下部絶縁層の下部面上に延びて接着される形態でありうる。前記下部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなり、画像認識を容易にするために、前記下部補強部材は、不透明物質または有色物質からなることが望ましい。前記下部補強部材は、伝導性粒子が含まれた接着剤により前記下部放熱パッドまたは前記下部絶縁層上に接着される。
【0010】
前記課題を解決するための本発明の第2形態によるCOF型半導体パッケージは、下部絶縁層と、前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、前記リードの終端上に接着されるチップと、前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、前記チップを覆って前記表面絶縁層上に付着された上部放熱パッドと、を備える。
【0011】
前記上部放熱パッドは、前記チップの上部エッジ部分に接触する部分が打ち抜かれたものであり、前記打ち抜かれた部分は、例えば線形または円形である。また、前記上部放熱パッドは、エッジ部分が面取りされるか、またはラウンド処理された方形である。一方、前記上部放熱パッドは、伝導性粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及びチップ上に付着され、前記接着剤に含まれた前記伝導性粒子としては、金属パーティクルまたは金属ボールを使用できる。
【0012】
一方、前記上部放熱パッド上には、接着力向上のために、上部補強部材がさらに接着されることが望ましい。前記上部補強部材の一部は、前記上部放熱パッドを覆って前記表面絶縁層の上部面上に延びて接着され、前記上部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなる。画像認識を向上させるために、前記上部補強部材は、不透明物質または有色物質で形成される。前記上部補強部材は、伝導性粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及び前記上部放熱パッド上に接着される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるCOF型半導体パッケージは、チップで発生する熱が外部に効果的に放熱され、本発明によって多様な形状に構成された下部放熱パッド及び上部放熱パッドが剥離または損傷なしに安定的に付着される。また、補強部材を付着することによって、放熱パッドの接着力が向上し、補強部材を不透明または有色物質で製作することによって画像認識が容易になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付された図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、ここで説明される実施形態に限定されず、他の形態に具体化されることもある。ここで紹介される実施形態は、開示された内容を完全にするように、当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供されるものである。図面において、層及び領域の厚さは、明確性のために誇張されたものである。明細書の全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態によって下部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図であり、図3ないし図5は、本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
図1に示すように、COF型半導体パッケージにおいて、柔軟性を有するフィルム11上に半導体集積回路が具現されたチップ18が接着剤(図示せず)により付着されている。フィルム11は、互いに積層されて付着された下部絶縁層10、リード12及び表面絶縁層14を備える。前記下部絶縁層10は、例えばポリイミドで構成され、リード12は、例えば銅で構成され、前記表面絶縁層14は、例えばSR(Surface Resist)層で構成される。平面的に見れば、前記下部絶縁層10上で複数個のリード12が互いに分離されるように配置され、リード12の内部終端が中央に集中するように配置される。表面絶縁層14は、前記各リード12の内部終端の一部を露出させつつ前記各リード12を被覆している。
【0016】
終端の一部が露出されたリード12の上部面上には、チップ18が付着され、チップ18が付着された周辺には、アンダーフィル層16が埋め込まれてチップをフィルム11上に安定に固定する。
一方、前記下部絶縁層10の下部面上には、下部放熱パッド20が接着剤21により固定される。下部放熱パッド20は、チップ18の動作により発生する熱がアンダーフィル層16及びリード12を通じて下側方向に伝達された後で外側に放熱するためのものであって、望ましくは、伝導性が下部絶縁層10より高い多様な物質、例えばアルミニウムなどの金属類で構成される。一方、放熱特性を改善するために、前記下部放熱パッド20は、伝導性粒子(図示せず)が含まれた接着剤21、例えばアクリル系接着剤により前記下部絶縁層10に付着され、前記接着剤21に含まれた前記伝導性粒子としては、小さい金属パーティクルまたは金属ボール、例えばアルミニウムパーティクルまたはボールを使用できる。
【0017】
下部放熱パッド20の形状は、例えば図3に示すように方形に構成できる。一方、前記下部放熱パッド20が付着されたCOF型半導体パッケージは、長手方向に沿って長く複数個が反復的に形成され、ユーザーのためにリール形態にワインディング/アンワインディングを反復する。このとき、図1の“A”部分のようなエッジ部分で集中的に作用する摩擦力などの外部荷重(矢印方向に作用)により下部放熱パッド20がフィルム11の下部絶縁層10から分離されることもある。
【0018】
かかる問題を防止するために、エッジ部分に集中する荷重を分散させることができる。例えば、図4に示すように、四角形の下部放熱パッド30の各エッジ部分を面取りして除去する(Chamfer type)。したがって、COF型半導体パッケージがリール形態にワインディング/アンワインディングを反復しても、エッジ部分で作用した摩擦力などが矢印で表示されたように分散されて、下部放熱パッド30が下部絶縁層10上に安定して固定される。
【0019】
他の例として、図5に示すように、四角形の下部放熱パッド40の各エッジ部分をラウンド処理して除去できる(Round type)。したがって、COF型半導体パッケージがリール形態にワインディング/アンワインディングを反復しても、エッジ部分で作用した摩擦力などが矢印で表示されたように分散されて、下部放熱パッド40が下部絶縁層10上に安定して固定される。
【0020】
図2は、本発明の他の実施形態によって上部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図であり、図6Aないし図8Bは、本発明の他の実施形態による色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
図2に示すように、図1と同様にCOF型半導体パッケージにおいて、柔軟性を有するフィルム11上に半導体集積回路が具現されたチップ18が接着剤(図示せず)により付着されている。フィルム11は、互いに積層されて付着された下部絶縁層10、リード12及び表面絶縁層14を備える。前記下部絶縁層10は、例えばポリイミドで構成され、リード12は、例えば銅で構成され、前記表面絶縁層14は、例えばSR層で構成される。終端の一部が露出されたリード12の上部面上には、チップ18が固定され、チップ18が固定された周辺には、アンダーフィル層16が埋め込まれてチップをフィルム11上に安定に固定する。アンダーフィル層16には、例えば異方伝導性フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)や非伝導性ペースト(Non−Conductive Paste:NCP)などが使われうる。
【0021】
一方、前記チップ18を覆いつつ、チップ18及び表面絶縁層14の上部面上には、上部放熱パッド22が接着剤23により固定される。上部放熱パッド22は、チップ18の動作により発生する熱がチップと直接接触する上部放熱パッド22を通じて外部に効果的に放熱するためのものであり、望ましくは、図1のように伝導性が下部絶縁層10より高い多様な物質、例えばアルミニウムなどの金属類で構成される。一方、図1の放熱特性を改善するために、前記上部放熱パッド22は、伝導性粒子(図示せず)が含まれた接着剤23により前記表面絶縁層14及びチップ18上に固定され、前記接着剤23に含まれた前記伝導性粒子としては、金属パーティクルまたは金属ボールを使用できる。
【0022】
上部放熱パッド22の形状は、例えば図3に示すように方形に構成できる。一方、前記上部放熱パッド22は、チップ18上に付着される時にチップ18の各エッジ部分(図2の“B”部分)に荷重が集中するため、長手方向に沿って複数個が反復して形成されたCOF型半導体パッケージがユーザーのためにリール形態にワインディング/アンワインディングを反復すれば、それらのエッジ部分で上部放熱パッド22が安定して固定されずに裂けるなどの問題が発生する。
【0023】
かかる問題を防止するために、エッジ部分に集中される荷重を緩和または分散させる。例えば、図6Aに示すように四角形の上部放熱パッド50の内部に直角形態の線形打抜部52を形成したり、図6Bに示すように円形打抜部54を形成して荷重の集中を緩和する。
他の例として、図7Aに示すようにエッジが面取りされた四角形の上部放熱パッド60の内部に直角形態の線形打抜部62を形成したり、図7Bに示すように円形打抜部64を形成して荷重の集中を緩和する。
【0024】
さらに他の例として、図8Aに示すようにエッジがラウンド処理された四角形の上部放熱パッド70の内部に直角形態の線形打抜部72を形成したり、図8Bに示すように円形打抜部74を形成して荷重の集中を緩和する。
図9A及び図9Bは、本発明の他の実施形態による下部放熱パッドを示す概略図であり、図10は、図9Aの下部放熱パッドが適用されたCOF型半導体パッケージがパネル基板に固定された形態を示す概略図である。
【0025】
図9A及び図10に示すように、本発明によるCOF型半導体パッケージをLCDパネル基板26に適用した。COF型半導体パッケージは、パネル基板26の辺に沿って“C”部分のように曲がって固定され、パネル基板26の全面にACFなどの接着部材24により付着される。パネル基板26の背面には図示していないが、印刷回路基板(PCB)が付着され、COF型半導体パッケージの他の部分がこの印刷回路基板と電気的に連結可能に一部分が曲がって固定される。
【0026】
図10で“C”部分のように曲がる塑性変形部はやはり荷重が集中される部分であるため、接着剤81により下部放熱パッド80が下部絶縁層10から剥離するおそれがある。かかる問題を防止するために、図9Aに示すように曲がった部分には、複数個のスリット82を形成できる。図9Bは、スリット92が下部放熱パッド90の内部に形成されず、外辺に開放された形態に構成したことを示す。前記接着剤81は、前述したように金属パーティクルまたは金属ボールと伝導性粒子とが含まれることによって放熱効果特性が改善されうる。
【0027】
図11は、本発明のさらに他の実施形態によるCOF型半導体パッケージを示す断面図であって、図1の下部放熱パッド20上に下部補強部材120が他の接着剤121により接着されたことを示す。図1と同じ構成要素についての詳細な説明は省略する。
図11に示すように、前記下部放熱パッド20が接着剤21により前記下部絶縁層10の下部面上に固定されるが、下部絶縁層10に対する前記下部放熱パッド20の接着力を向上させるために、前記下部放熱パッド20上に他の接着剤121を利用して前記下部補強部材120をさらに接着する。
【0028】
前記下部補強部材120は、接着力向上のためにその一部が前記下部放熱パッド20の幅より広く構成されて、前記下部絶縁層10の下部面に延びて前記下部絶縁層10の下部面上にも接着される。前記下部補強部材120は、軟性フィルム、例えばポリイミド系の軟性フィルムで構成できる。前記他の接着剤121は、前記下部絶縁層10と前記下部放熱パッド20との間を接着する接着剤21と同じ接着剤を使用できる。前記他の接着剤121は、例えばアクリル系接着剤であり、前記他の接着剤121には、小さい金属パーティクルまたは金属ボール、例えばアルミニウムパーティクルまたはボールなどの伝導性粒子を含む。
一方、前記下部補強部材120は、画像認識、すなわちOLB(Outer Lead Bonding)工程認識率の向上のために光の反射を低下させる不透明な物質または有色物質からなることが望ましい。
【0029】
図12は、本発明のさらに他の実施形態によるCOF型半導体パッケージを示す断面図であって、図2の上部放熱パッド22上に上部補強部材122が他の接着剤123により接着されたことを示す。図2と同じ構成要素についての詳細な説明は省略する。
図12に示すように、前記上部放熱パッド122が接着剤123により前記表面絶縁層14の上部面上に付着されるが、表面絶縁層40に対する前記上部放熱パッド22の接着力を向上させるために、前記上部放熱パッド22上に他の接着剤123を利用して前記上部補強部材122をさらに接着する。
【0030】
前記上部補強部材122は、接着力向上のためにその一部が前記上部放熱パッド22の幅より広く構成され、前記表面絶縁層14の上部面上にも接着される。前記上部補強部材122は、軟性フィルム、例えばポリイミド系のフィルムで構成できる。前記他の接着剤123は、前記表面絶縁層14と前記上部放熱パッド22との間を接着する接着剤23と同じ接着剤を使用できる。前記他の接着剤123は、例えばアクリル系接着剤であり、前記接着剤123は、小さい金属パーティクルまたは金属ボール、例えばアルミニウムパーティクルまたはボールなどの伝導性粒子を含みうる。
【0031】
一方、前記上部補強部材120は、画像認識、すなわちOLB工程認識率の向上のために光の反射を低下させる不透明な物質または有色物質からなることが望ましい。
以上、本発明を色々な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されず、当業者により多くの変形が可能であることはいうまでもない。例えば、本発明のCOF型半導体パッケージでは、前述した下部放熱パッドと上部放熱パッドとを同時に形成でき、放熱パッドの内部に形成される打抜部やスリットの形態も多様に構成できることはいうまでもない。また、本発明のCOF型半導体パッケージでは、下部放熱パッドと上部放熱パッドとを同時に形成する場合に、下部補強部材または上部補強部材を一つまたは両側にいずれも形成できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、半導体パッケージ関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施形態によって下部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態によって上部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【図3】本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
【図4】本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
【図5】本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
【図6A】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図6B】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図7A】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図7B】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図8A】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図8B】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図9A】本発明の他の実施形態による下部放熱パッドを示す概略図である。
【図9B】本発明の他の実施形態による下部放熱パッドを示す概略図である。
【図10】図9Aの下部放熱パッドが適用されたCOF型半導体パッケージがパネル基板に付着された形態を示す概略図である。
【図11】図1の下部放熱パッドに下部補強部材が付加されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【図12】図2の上部放熱パッドに上部補強部材が付加されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【符号の説明】
【0034】
10:下部絶縁層、11:フィルム、12:リード、14:表面絶縁層、16:アンダーフィル層、18:チップ、20,30,40,80,90:下部放熱パッド、22,50,60,70:上部放熱パッド、24:接着部材、26:パネル基板、21,23,81,121,123:接着剤、120:下部補強部材、122:上部補強部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージに係り、特にチップがフィルム上に付着されたCOF(Chip On Film)型半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)が市場領域を拡大するために低価格化、大型化及び高性能化を推進してきた。微小領域では多くのピクセルが位置を占めねばならないため、LCD内で個々のピクセルを制御する駆動チップのリードピッチが次第に微細化されつつパッケージング方法も多様に開発されてきた。
【0003】
LCD分野で主に使われるパッケージング方法は、TCP(Tape Carrier Package)、COG(Chip On Glass)、COF(Chip On Flexible Printed CircuitまたはChip On Film)などがある。TCP技術は、1980年代末高解像度モニターの大量生産のために導入され、以後LCD市場で最も好まれるパッケージング方法であったが、微細ピッチ化による定価低減及び収率向上を図るために、1990年代末からCOF技術がパッケージ市場で占める比率が次第に増加した。
【0004】
COF技術は、通信機器の軽薄短小化の趨勢と共に、LCDドライバーIC(Integrated Circuit)でこれに対応するために開発された新たな形態のパッケージである。COF技術では、高解像度を有するディスプレイ装置を実現するために、TV及びモニターの駆動周波数が60Hzから120Hzに増加しつつドライバーICの駆動負荷が上昇し、これによりICの発熱問題が深刻に叫ばれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、放熱効果が向上したCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、放熱効果が向上すると共に放熱部材を安定に維持できるCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
【0006】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、放熱効果が向上すると共に放熱部材の接着力を向上させるCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、放熱効果が向上すると共に放熱部材の画像認識を効果的に向上させるCOF型半導体パッケージを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の第1形態によるCOF型半導体パッケージは、下部絶縁層と、前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、前記リードの終端上に接着されるチップと、前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、前記下部絶縁層の下部面上に付着された下部放熱パッドと、を備える。
前記下部放熱パッドは、前記下部絶縁層より伝導性の高い物質、例えばアルミニウムを含む金属類である。
【0008】
また、前記下部放熱パッドは、ワインディング/アンワインディング時にエッジ部分に集中する荷重を分散させるために、エッジ部分が面取りされるか、またはラウンド処理された方形にする。また、前記放熱パッドが反る部分に形成される時に外部ストレスなどを緩和できるように、前記下部放熱パッドは、内部にスリットが形成されるか、または外辺に開放されたスリットが形成される。
【0009】
一方、前記下部放熱パッドは、伝導性粒子を含む接着剤により前記下部絶縁層に付着され、前記接着剤に含まれた前記伝導性粒子としては、金属パーティクルまたは金属ボールを使用できる。
一方、接着力向上のために、前記下部放熱パッド上に下部補強部材がさらに接着されることが望ましく、前記下部補強部材の一部が前記下部放熱パッドを覆って前記下部絶縁層の下部面上に延びて接着される形態でありうる。前記下部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなり、画像認識を容易にするために、前記下部補強部材は、不透明物質または有色物質からなることが望ましい。前記下部補強部材は、伝導性粒子が含まれた接着剤により前記下部放熱パッドまたは前記下部絶縁層上に接着される。
【0010】
前記課題を解決するための本発明の第2形態によるCOF型半導体パッケージは、下部絶縁層と、前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、前記リードの終端上に接着されるチップと、前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、前記チップを覆って前記表面絶縁層上に付着された上部放熱パッドと、を備える。
【0011】
前記上部放熱パッドは、前記チップの上部エッジ部分に接触する部分が打ち抜かれたものであり、前記打ち抜かれた部分は、例えば線形または円形である。また、前記上部放熱パッドは、エッジ部分が面取りされるか、またはラウンド処理された方形である。一方、前記上部放熱パッドは、伝導性粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及びチップ上に付着され、前記接着剤に含まれた前記伝導性粒子としては、金属パーティクルまたは金属ボールを使用できる。
【0012】
一方、前記上部放熱パッド上には、接着力向上のために、上部補強部材がさらに接着されることが望ましい。前記上部補強部材の一部は、前記上部放熱パッドを覆って前記表面絶縁層の上部面上に延びて接着され、前記上部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなる。画像認識を向上させるために、前記上部補強部材は、不透明物質または有色物質で形成される。前記上部補強部材は、伝導性粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及び前記上部放熱パッド上に接着される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるCOF型半導体パッケージは、チップで発生する熱が外部に効果的に放熱され、本発明によって多様な形状に構成された下部放熱パッド及び上部放熱パッドが剥離または損傷なしに安定的に付着される。また、補強部材を付着することによって、放熱パッドの接着力が向上し、補強部材を不透明または有色物質で製作することによって画像認識が容易になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付された図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、ここで説明される実施形態に限定されず、他の形態に具体化されることもある。ここで紹介される実施形態は、開示された内容を完全にするように、当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供されるものである。図面において、層及び領域の厚さは、明確性のために誇張されたものである。明細書の全体にわたって、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態によって下部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図であり、図3ないし図5は、本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
図1に示すように、COF型半導体パッケージにおいて、柔軟性を有するフィルム11上に半導体集積回路が具現されたチップ18が接着剤(図示せず)により付着されている。フィルム11は、互いに積層されて付着された下部絶縁層10、リード12及び表面絶縁層14を備える。前記下部絶縁層10は、例えばポリイミドで構成され、リード12は、例えば銅で構成され、前記表面絶縁層14は、例えばSR(Surface Resist)層で構成される。平面的に見れば、前記下部絶縁層10上で複数個のリード12が互いに分離されるように配置され、リード12の内部終端が中央に集中するように配置される。表面絶縁層14は、前記各リード12の内部終端の一部を露出させつつ前記各リード12を被覆している。
【0016】
終端の一部が露出されたリード12の上部面上には、チップ18が付着され、チップ18が付着された周辺には、アンダーフィル層16が埋め込まれてチップをフィルム11上に安定に固定する。
一方、前記下部絶縁層10の下部面上には、下部放熱パッド20が接着剤21により固定される。下部放熱パッド20は、チップ18の動作により発生する熱がアンダーフィル層16及びリード12を通じて下側方向に伝達された後で外側に放熱するためのものであって、望ましくは、伝導性が下部絶縁層10より高い多様な物質、例えばアルミニウムなどの金属類で構成される。一方、放熱特性を改善するために、前記下部放熱パッド20は、伝導性粒子(図示せず)が含まれた接着剤21、例えばアクリル系接着剤により前記下部絶縁層10に付着され、前記接着剤21に含まれた前記伝導性粒子としては、小さい金属パーティクルまたは金属ボール、例えばアルミニウムパーティクルまたはボールを使用できる。
【0017】
下部放熱パッド20の形状は、例えば図3に示すように方形に構成できる。一方、前記下部放熱パッド20が付着されたCOF型半導体パッケージは、長手方向に沿って長く複数個が反復的に形成され、ユーザーのためにリール形態にワインディング/アンワインディングを反復する。このとき、図1の“A”部分のようなエッジ部分で集中的に作用する摩擦力などの外部荷重(矢印方向に作用)により下部放熱パッド20がフィルム11の下部絶縁層10から分離されることもある。
【0018】
かかる問題を防止するために、エッジ部分に集中する荷重を分散させることができる。例えば、図4に示すように、四角形の下部放熱パッド30の各エッジ部分を面取りして除去する(Chamfer type)。したがって、COF型半導体パッケージがリール形態にワインディング/アンワインディングを反復しても、エッジ部分で作用した摩擦力などが矢印で表示されたように分散されて、下部放熱パッド30が下部絶縁層10上に安定して固定される。
【0019】
他の例として、図5に示すように、四角形の下部放熱パッド40の各エッジ部分をラウンド処理して除去できる(Round type)。したがって、COF型半導体パッケージがリール形態にワインディング/アンワインディングを反復しても、エッジ部分で作用した摩擦力などが矢印で表示されたように分散されて、下部放熱パッド40が下部絶縁層10上に安定して固定される。
【0020】
図2は、本発明の他の実施形態によって上部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図であり、図6Aないし図8Bは、本発明の他の実施形態による色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
図2に示すように、図1と同様にCOF型半導体パッケージにおいて、柔軟性を有するフィルム11上に半導体集積回路が具現されたチップ18が接着剤(図示せず)により付着されている。フィルム11は、互いに積層されて付着された下部絶縁層10、リード12及び表面絶縁層14を備える。前記下部絶縁層10は、例えばポリイミドで構成され、リード12は、例えば銅で構成され、前記表面絶縁層14は、例えばSR層で構成される。終端の一部が露出されたリード12の上部面上には、チップ18が固定され、チップ18が固定された周辺には、アンダーフィル層16が埋め込まれてチップをフィルム11上に安定に固定する。アンダーフィル層16には、例えば異方伝導性フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)や非伝導性ペースト(Non−Conductive Paste:NCP)などが使われうる。
【0021】
一方、前記チップ18を覆いつつ、チップ18及び表面絶縁層14の上部面上には、上部放熱パッド22が接着剤23により固定される。上部放熱パッド22は、チップ18の動作により発生する熱がチップと直接接触する上部放熱パッド22を通じて外部に効果的に放熱するためのものであり、望ましくは、図1のように伝導性が下部絶縁層10より高い多様な物質、例えばアルミニウムなどの金属類で構成される。一方、図1の放熱特性を改善するために、前記上部放熱パッド22は、伝導性粒子(図示せず)が含まれた接着剤23により前記表面絶縁層14及びチップ18上に固定され、前記接着剤23に含まれた前記伝導性粒子としては、金属パーティクルまたは金属ボールを使用できる。
【0022】
上部放熱パッド22の形状は、例えば図3に示すように方形に構成できる。一方、前記上部放熱パッド22は、チップ18上に付着される時にチップ18の各エッジ部分(図2の“B”部分)に荷重が集中するため、長手方向に沿って複数個が反復して形成されたCOF型半導体パッケージがユーザーのためにリール形態にワインディング/アンワインディングを反復すれば、それらのエッジ部分で上部放熱パッド22が安定して固定されずに裂けるなどの問題が発生する。
【0023】
かかる問題を防止するために、エッジ部分に集中される荷重を緩和または分散させる。例えば、図6Aに示すように四角形の上部放熱パッド50の内部に直角形態の線形打抜部52を形成したり、図6Bに示すように円形打抜部54を形成して荷重の集中を緩和する。
他の例として、図7Aに示すようにエッジが面取りされた四角形の上部放熱パッド60の内部に直角形態の線形打抜部62を形成したり、図7Bに示すように円形打抜部64を形成して荷重の集中を緩和する。
【0024】
さらに他の例として、図8Aに示すようにエッジがラウンド処理された四角形の上部放熱パッド70の内部に直角形態の線形打抜部72を形成したり、図8Bに示すように円形打抜部74を形成して荷重の集中を緩和する。
図9A及び図9Bは、本発明の他の実施形態による下部放熱パッドを示す概略図であり、図10は、図9Aの下部放熱パッドが適用されたCOF型半導体パッケージがパネル基板に固定された形態を示す概略図である。
【0025】
図9A及び図10に示すように、本発明によるCOF型半導体パッケージをLCDパネル基板26に適用した。COF型半導体パッケージは、パネル基板26の辺に沿って“C”部分のように曲がって固定され、パネル基板26の全面にACFなどの接着部材24により付着される。パネル基板26の背面には図示していないが、印刷回路基板(PCB)が付着され、COF型半導体パッケージの他の部分がこの印刷回路基板と電気的に連結可能に一部分が曲がって固定される。
【0026】
図10で“C”部分のように曲がる塑性変形部はやはり荷重が集中される部分であるため、接着剤81により下部放熱パッド80が下部絶縁層10から剥離するおそれがある。かかる問題を防止するために、図9Aに示すように曲がった部分には、複数個のスリット82を形成できる。図9Bは、スリット92が下部放熱パッド90の内部に形成されず、外辺に開放された形態に構成したことを示す。前記接着剤81は、前述したように金属パーティクルまたは金属ボールと伝導性粒子とが含まれることによって放熱効果特性が改善されうる。
【0027】
図11は、本発明のさらに他の実施形態によるCOF型半導体パッケージを示す断面図であって、図1の下部放熱パッド20上に下部補強部材120が他の接着剤121により接着されたことを示す。図1と同じ構成要素についての詳細な説明は省略する。
図11に示すように、前記下部放熱パッド20が接着剤21により前記下部絶縁層10の下部面上に固定されるが、下部絶縁層10に対する前記下部放熱パッド20の接着力を向上させるために、前記下部放熱パッド20上に他の接着剤121を利用して前記下部補強部材120をさらに接着する。
【0028】
前記下部補強部材120は、接着力向上のためにその一部が前記下部放熱パッド20の幅より広く構成されて、前記下部絶縁層10の下部面に延びて前記下部絶縁層10の下部面上にも接着される。前記下部補強部材120は、軟性フィルム、例えばポリイミド系の軟性フィルムで構成できる。前記他の接着剤121は、前記下部絶縁層10と前記下部放熱パッド20との間を接着する接着剤21と同じ接着剤を使用できる。前記他の接着剤121は、例えばアクリル系接着剤であり、前記他の接着剤121には、小さい金属パーティクルまたは金属ボール、例えばアルミニウムパーティクルまたはボールなどの伝導性粒子を含む。
一方、前記下部補強部材120は、画像認識、すなわちOLB(Outer Lead Bonding)工程認識率の向上のために光の反射を低下させる不透明な物質または有色物質からなることが望ましい。
【0029】
図12は、本発明のさらに他の実施形態によるCOF型半導体パッケージを示す断面図であって、図2の上部放熱パッド22上に上部補強部材122が他の接着剤123により接着されたことを示す。図2と同じ構成要素についての詳細な説明は省略する。
図12に示すように、前記上部放熱パッド122が接着剤123により前記表面絶縁層14の上部面上に付着されるが、表面絶縁層40に対する前記上部放熱パッド22の接着力を向上させるために、前記上部放熱パッド22上に他の接着剤123を利用して前記上部補強部材122をさらに接着する。
【0030】
前記上部補強部材122は、接着力向上のためにその一部が前記上部放熱パッド22の幅より広く構成され、前記表面絶縁層14の上部面上にも接着される。前記上部補強部材122は、軟性フィルム、例えばポリイミド系のフィルムで構成できる。前記他の接着剤123は、前記表面絶縁層14と前記上部放熱パッド22との間を接着する接着剤23と同じ接着剤を使用できる。前記他の接着剤123は、例えばアクリル系接着剤であり、前記接着剤123は、小さい金属パーティクルまたは金属ボール、例えばアルミニウムパーティクルまたはボールなどの伝導性粒子を含みうる。
【0031】
一方、前記上部補強部材120は、画像認識、すなわちOLB工程認識率の向上のために光の反射を低下させる不透明な物質または有色物質からなることが望ましい。
以上、本発明を色々な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されず、当業者により多くの変形が可能であることはいうまでもない。例えば、本発明のCOF型半導体パッケージでは、前述した下部放熱パッドと上部放熱パッドとを同時に形成でき、放熱パッドの内部に形成される打抜部やスリットの形態も多様に構成できることはいうまでもない。また、本発明のCOF型半導体パッケージでは、下部放熱パッドと上部放熱パッドとを同時に形成する場合に、下部補強部材または上部補強部材を一つまたは両側にいずれも形成できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、半導体パッケージ関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施形態によって下部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態によって上部放熱パッドが付着されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【図3】本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
【図4】本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
【図5】本発明の実施形態によって色々な形状の下部放熱パッドとそれらの下部放熱パッドに対する摩擦力の作用方向を表示した概略図である。
【図6A】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図6B】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図7A】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図7B】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図8A】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図8B】本発明の他の実施形態によって色々な形状の上部放熱パッドを示す概略図である。
【図9A】本発明の他の実施形態による下部放熱パッドを示す概略図である。
【図9B】本発明の他の実施形態による下部放熱パッドを示す概略図である。
【図10】図9Aの下部放熱パッドが適用されたCOF型半導体パッケージがパネル基板に付着された形態を示す概略図である。
【図11】図1の下部放熱パッドに下部補強部材が付加されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【図12】図2の上部放熱パッドに上部補強部材が付加されたCOF型半導体パッケージの概略的な断面図である。
【符号の説明】
【0034】
10:下部絶縁層、11:フィルム、12:リード、14:表面絶縁層、16:アンダーフィル層、18:チップ、20,30,40,80,90:下部放熱パッド、22,50,60,70:上部放熱パッド、24:接着部材、26:パネル基板、21,23,81,121,123:接着剤、120:下部補強部材、122:上部補強部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部絶縁層と、
前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、
前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、
前記リードの終端上に接着されるチップと、
前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、
前記下部絶縁層の下部面上に付着された下部放熱パッドと、を備えることを特徴とするCOF型半導体パッケージ。
【請求項2】
前記下部放熱パッドは、前記下部絶縁層より熱伝導性の高い物質からなることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項3】
前記下部放熱パッドは、アルミニウムを含む金属類であることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項4】
前記下部放熱パッドは、エッジ部分が面取りされた方形であることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項5】
前記下部放熱パッドは、エッジ部分がラウンド処理された方形であることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項6】
前記下部放熱パッドは、内部にスリットが形成されたことを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項7】
前記下部放熱パッドは、外辺に開放されたスリットが形成されたことを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項8】
前記チップを覆いつつ、前記表面絶縁層上に固定された上部放熱パッドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項9】
前記下部放熱パッドは、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記下部絶縁層に固定されることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項10】
前記接着剤に含まれた前記熱伝導性の高い粒子は、金属パーティクルまたは金属ボールであることを特徴とする請求項9に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項11】
前記下部放熱パッド上に下部補強部材がさらに接着されていることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項12】
前記下部補強部材の一部が前記下部放熱パッドを覆い、前記下部絶縁層の下部面上に延びて接着されていることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項13】
前記下部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項14】
前記下部補強部材は、不透明物質からなることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項15】
前記下部補強部材は、有色物質からなることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項16】
前記下部補強部材は、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記下部放熱パッド及び前記下部絶縁層上に接着されることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項17】
下部絶縁層と、
前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、
前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、
前記リードの終端上に接着されるチップと、
前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、
前記チップを覆って前記表面絶縁層上に付着された上部放熱パッドと、を備えるCOF型半導体パッケージ。
【請求項18】
前記上部放熱パッドは、アルミニウムを含む金属類であることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項19】
前記上部放熱パッドは、前記チップの上部エッジ部分に接触する部分が打ち抜かれたことを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項20】
前記上部放熱パッドの打ち抜かれた部分は、線形または円形に打ち抜かれたことを特徴とする請求項19に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項21】
前記上部放熱パッドは、エッジ部分が面取りされた方形であることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項22】
前記上部放熱パッドは、エッジ部分がラウンド処理された方形であることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項23】
前記上部放熱パッドは、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及びチップに付着されることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項24】
前記接着剤に含まれた前記熱伝導性の高い粒子は、金属パーティクルまたは金属ボールであることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項25】
前記上部放熱パッド上に上部補強部材がさらに接着されていることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項26】
前記上部補強部材の一部が前記上部放熱パッドを覆い、前記表面絶縁層の上部面上に延びて接着されていることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項27】
前記上部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項28】
前記上部補強部材は、不透明物質からなることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項29】
前記上部補強部材は、有色物質からなることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項30】
前記上部補強部材は、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及び前記上部放熱パッドに接着されることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項1】
下部絶縁層と、
前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、
前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、
前記リードの終端上に接着されるチップと、
前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、
前記下部絶縁層の下部面上に付着された下部放熱パッドと、を備えることを特徴とするCOF型半導体パッケージ。
【請求項2】
前記下部放熱パッドは、前記下部絶縁層より熱伝導性の高い物質からなることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項3】
前記下部放熱パッドは、アルミニウムを含む金属類であることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項4】
前記下部放熱パッドは、エッジ部分が面取りされた方形であることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項5】
前記下部放熱パッドは、エッジ部分がラウンド処理された方形であることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項6】
前記下部放熱パッドは、内部にスリットが形成されたことを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項7】
前記下部放熱パッドは、外辺に開放されたスリットが形成されたことを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項8】
前記チップを覆いつつ、前記表面絶縁層上に固定された上部放熱パッドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項9】
前記下部放熱パッドは、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記下部絶縁層に固定されることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項10】
前記接着剤に含まれた前記熱伝導性の高い粒子は、金属パーティクルまたは金属ボールであることを特徴とする請求項9に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項11】
前記下部放熱パッド上に下部補強部材がさらに接着されていることを特徴とする請求項1に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項12】
前記下部補強部材の一部が前記下部放熱パッドを覆い、前記下部絶縁層の下部面上に延びて接着されていることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項13】
前記下部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項14】
前記下部補強部材は、不透明物質からなることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項15】
前記下部補強部材は、有色物質からなることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項16】
前記下部補強部材は、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記下部放熱パッド及び前記下部絶縁層上に接着されることを特徴とする請求項11に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項17】
下部絶縁層と、
前記下部絶縁層上に形成され、終端が中央部分に集合されるように配置された複数個のリードと、
前記リードの終端を除いて前記リードを被覆する表面絶縁層と、
前記リードの終端上に接着されるチップと、
前記チップと前記リードとの間の空間を埋め込むアンダーフィル層と、
前記チップを覆って前記表面絶縁層上に付着された上部放熱パッドと、を備えるCOF型半導体パッケージ。
【請求項18】
前記上部放熱パッドは、アルミニウムを含む金属類であることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項19】
前記上部放熱パッドは、前記チップの上部エッジ部分に接触する部分が打ち抜かれたことを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項20】
前記上部放熱パッドの打ち抜かれた部分は、線形または円形に打ち抜かれたことを特徴とする請求項19に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項21】
前記上部放熱パッドは、エッジ部分が面取りされた方形であることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項22】
前記上部放熱パッドは、エッジ部分がラウンド処理された方形であることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項23】
前記上部放熱パッドは、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及びチップに付着されることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項24】
前記接着剤に含まれた前記熱伝導性の高い粒子は、金属パーティクルまたは金属ボールであることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項25】
前記上部放熱パッド上に上部補強部材がさらに接着されていることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項26】
前記上部補強部材の一部が前記上部放熱パッドを覆い、前記表面絶縁層の上部面上に延びて接着されていることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項27】
前記上部補強部材は、ポリイミド系の軟性フィルムからなることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項28】
前記上部補強部材は、不透明物質からなることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項29】
前記上部補強部材は、有色物質からなることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【請求項30】
前記上部補強部材は、熱伝導性の高い粒子が含まれた接着剤により前記表面絶縁層及び前記上部放熱パッドに接着されることを特徴とする請求項17に記載のCOF型半導体パッケージ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−28396(P2008−28396A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189597(P2007−189597)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]