説明

PLL/DLL用の高出力インピーダンスチャージポンプ

プルアップ回路とプルダウン回路と演算増幅器とを含む、位相ロックループ/遅延ロックループで使用するためのチャージポンプ。チャージポンプはプルアップおよびプルダウン回路の動作に関連したスタティック位相誤差を最小限にするように設計される。演算増幅器の使用はまた、低電源電圧の影響を軽減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2003年12月11日に出願された米国仮出願第60/528,958号の利益を主張する。上記出願の教示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景
調整可能な遅延線を備える遅延ロックループ(DLL)を使用して、第1のクロック信号を遅延させることにより、第1のクロック信号を第2のクロック信号に同期させる。DLLは、第1のクロック信号と第2のクロック信号との間の位相差を検出する位相検出器を含む。検出された位相差に基づいて、DLLは、第2のクロック信号が第1のクロック信号と同期するまで適切な遅延を第1のクロック信号に付加することにより、第1のクロック信号を第2のクロック信号と同期させる。
【0003】
図1は先行技術DLL100のブロック図である。外部供給クロック(CLK)はクロックバッファ101にバッファされ、電圧制御遅延線102および位相検出器104に連結された基準クロック(CLK_REF)を与える。電圧制御遅延線102は出力クロック(CLK_OUT)を生成し、これはCLK_REFの遅延バージョンであり、装置内の種々の回路とレプリカ遅延回路103に送られる。レプリカ遅延回路103は、バッファ101を介した遅延およびワイヤルーティング遅延と同様の遅延を提供する。レプリカ遅延は、遅延モデル回路として知られており、当業者には周知である。レプリカ遅延のさらなる説明については、Fossらに対する米国特許第5,796、673号を参照されたし。レプリカ遅延回路103からのフィードバッククロック信号CLK_FB出力は位相検出器104に接続される。他の先行技術DLLはデジタルタップ遅延線を使用する。同一出願人による米国特許第5,796,673号および第6,087,868号はかかるタイプのDLLについて記載する。
【0004】
位相検出器104はCLK_REFとCLK_FBとの間の位相差に依存して位相制御信号(UP、DOWN)を生成する。UP信号は、CLK_REF立ち上がりエッジが最初に受信されると論理「1」に設定され、DOWN信号はCLK_FB立ち上がりエッジが最初に受信されると論理「1」に設定される。UPおよびDOWN信号は共に、2つの信号の後続の立ち上がりエッジが受信されると論理「0」にリセットされる。従って、CLK_REF立ち上がりエッジがCLK_FB立ち上がりエッジの前に検出された場合、UP信号は論理「1」に移行して、CLK_FBの次の立ち上がりエッジが検出されるまで電圧制御遅延線(VCDL)102において遅延を増加させる。または、CLK_REF立ち上がりエッジの前にCLK_FB立ち上がりエッジが検出されると、DOWN信号が論理「1」に移行して、CLK_REFの次の立ち上がりエッジが検出されるまで遅延を低減させる。
【0005】
位相検出器104の位相制御信号(UP/DOWN)は、チャージポンプ105およびループフィルタ106により結合され、可変バイアス電圧VCTRL110を与える。バイアス電圧VCTRLは、VCDL102によりCLK_REFに付加する遅延を選択し、CLK_FBをCLK_REFと同期させる。
【0006】
図2は、図1で示される先行技術DLLで使用可能な先行技術チャージポンプ200の概略図である。図1に示されるDLLシステムを参照すると、DLLにおいて電圧制御遅延102(図1)を制御する制御電圧VCTRLを正確に制御する能力により、DLLの
応答が部分的に決定される。すなわち、どのくらい正確に電流がチャージポンプ200のOUTノードに付加されうるか、またはこれをOUTノードからドレインしうるかにより、転換点が決定される。
【0007】
チャージポンプ200のOUTノードにおける電圧は、位相検出器104(図1)から受信される位相制御信号(UP/DOWN)に依存している。遅延を低減するためには、DOWN信号およびENABLE信号が共にアサート(論理「1」)され、これにより、トランジスタ217のゲートにおいて論理「1」となり、トランジスタ217を「on」する。トランジスタ215がすでに「on」の状態で、電流(プルダウン電流)がノードOUTからトランジスタ215およびトランジスタ217を流れ、接地する。このプルダウン電流は、OUTノードからの電荷をドレインし、OUTノードの電圧を低下させる。
【0008】
遅延を増加させるためには、UP信号およびENABLE信号は共にアサートされ(論理「1」)、その結果、トランジスタ209のゲートにおいて論理「0」となり、トランジスタ209が「on」になる。トランジスタ209もトランジスタ210も共に「on」の状態で、電流はVddからトランジスタ209およびトランジスタ210を通ってOUTノードに流れる。この電流はループフィルタ106(図1)を流れノードOUTに電荷を付加する。付加された電荷はOUTノードの電圧を上げる。
【0009】
チャージポンプ200は、チャージポンプ200のOUTノードに与えられた電流の大きさを制御するM1、M2と称された2つの電流ミラーを含む。電流ミラーM1は、マスタートランジスタ214ならびにスレーブトランジスタ210および212を含み、Vddからトランジスタ210を流れるプルアップ電流を制御する。電流ミラーM2は、マスタートランジスタ216およびスレーブトランジスタ215を含む。トランジスタ216は電流ミラーM1においてトランジスタ212からの電流を取り込み、それをトランジスタ215においてミラーして、トランジスタ215を介してプルダウン電流を与えて、接地する。
【0010】
DLLはロック状態であるが、位相検出器104(図1)は典型的には、そのUPおよびDOWN信号をクロックサイクル毎に同じ期間アサートする。従って、チャージポンプ200は、ノードOUTにおいて同じ電圧を維持するために同じ期間アサートされたUPおよびDOWN信号の両方を受信することになる。位相比較器のUPおよびDOWN信号が共に等しい期間アサートされた場合にDLLの出力においてゼロスタティック位相オフセットを提供するためには、電流パルスが相殺してネット電荷の変化がループフィルタ106(図1)に伝えられないように、チャージポンプは出力OUT(ノードOUT)において同じ電流パルスを生成しなければならない。
【0011】
従って、スタティック位相誤差を最小限にするためには、トランジスタ210およびトランジスタ215を通るドレイン/ソース電流はできるだけ整合させなければならない。理想的には、電流ミラーM1におけるトランジスタ210と電流ミラーM2におけるトランジスタ215を通る電流の大きさは同一である。装置212から装置210内に入り、電流ミラーM2を介して装置215へと降りてくる電流をミラーすることにより電流整合が行われる。
【0012】
しかしながら、ノードOUTの電圧はノード「ctrl」の電圧と同じでないこともある。この電圧差により、電流ミラーM2におけるバイアストランジスタ216のドレイン−ソース電圧はトランジスタ215のドレイン−ソース電圧と異なってくる。電流ミラーM1におけるバイアストランジスタ214のドレイン−ソース電圧に関して、トランジスタ212およびトランジスタ210に同じことが当てはまる。特にトランジスタ215および210が低出力インピーダンスを有する場合、ソース−ドレイン電圧の変化はドレイ
ン電流の変化につながる。これにより、異なるドレイン/ソース電流が各電流ミラーの装置に流れ、最終的にトランジスタ210とトランジスタ215間で電流差が生じる。トランジスタ215とトランジスタ210との間の電流の差は約20%にもなり得、DLLがロック状態にある場合は、かなりのスタティック位相誤差を生じる。示された実施形態では、トランジスタの出力インピーダンスが小さくなるので、技術が小型化するにつれて、スタティック位相誤差は増加する。
【0013】
DLLスタティック位相誤差は、DLLがロック状態である場合、CLK_REFおよびCLK_FBとの間に常時発生する位相差として理解され、トランジスタ210を通ってノードOUTに供給される電荷は、各クロックサイクル時にノードOUTからトランジスタ215を通ってドレインされる電荷に等しい。従って、位相検出器はクロック信号が完全に揃い、ノードOUTにおける電圧レベルが変化しないことを検出する。
【0014】
図3は、ロック状態前の図2に示される先行技術DLLにおけるソースおよびシンク電流を示すグラフである。トレース150は、図2におけるトランジスタ210を通るソース電流に対応し、トレース152は、図2におけるトランジスタ215を通るシンク電流に対応する。ロック状態の前は、ソース電流およびシンク電流は等しくなく、ソース電流はシンク電流よりも大きい。ロック状態では、各トレース150、152より下の領域は同じとなる。従って、電流が等しくない場合、ノードOUTにおいて同じ電荷を維持するためにDLLは位相誤差または「スタティック位相誤差」で補う。位相誤差は、高電流の信号よりも時間的に幅の広い低電流の信号から生じるので、その領域は実質的に等しい。各トレース150、152の立下りエッジはほぼ同じ時間に生じるが、等しくないソースおよびシンク電流を補うために立ち上がりエッジは異なる時間に生じる。それゆえに、先行技術DLLの特有の設計により位相誤差が存在する。
【特許文献1】米国特許第5,796、673号
【特許文献2】米国特許第6,087,868号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
サブミクロン技術(すなわち、0,13ミクロン以下)では、トランジスタの出力インピーダンスはチャネル長さが縮小するにつれて低減するので、トランジスタはチャージポンプの出力トランジスタに必要な出力インピーダンスの必要条件を満たさない。スタティック位相誤差を最小限にするためにチャージポンプの出力インピーダンスを増加する1つの既知の方法は、カスケード電流源を使用することによるものである。しかしながら、カスケード電流源は電源電圧低下の傾向に十分に適さない。例えば、1Vの電源電圧および0.25Vから0.3Vの典型的な閾値電圧に関しては、1Vの電源電圧は直列の2つのカスケード電流源(それぞれが2つの閾値電圧を有する)を維持するには低すぎる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
発明の開示
チャージポンプにおけるスタティック位相誤差は、能動電流源の使用により最小限にされる。能動電流ミラーはまた、低電源電圧の影響を軽減する。本発明の実施形態により、チャージポンプはプルアップ回路、プルダウン回路および演算増幅器を含む。プルアップ回路はプルアップ電流を供給してチャージポンプ出力の電圧を増加させる。プルダウン回路はプルダウン電流を供給して、チャージポンプ出力の電圧を低下させる。演算増幅器は、第1の入力および第2の入力を有する。第1の入力はチャージポンプ出力に連結され、第2の入力はプルダウン回路に電流を供給するトランジスタのドレインに連結される。演算増幅器出力は、トランジスタとプルダウン回路とに連結される。演算増幅器入力間の電圧差が最小限にされ、プルダウン電流とプルアップ電流との間の差が低減されるように、演算増幅器は演算増幅器出力の電圧レベルを調節する。
【0017】
チャージポンプはまた、チャージポンプのパワーアップ時において第1の入力の電圧を電源電圧を下回る電圧レベルに設定する、演算増幅器の第1の入力に連結された起動回路を含み得る。本発明の実施形態において、チャージポンプに供給された電源電圧は約1ボルトであり得る。
【0018】
プルアップ回路は第1のPMOS装置と第2のPMOS装置とを含む。第1のPMOS装置のドレインは第2のPMOS装置のソースに連結され、第1のPMOS装置のソースは電源電圧ノード(またはレール)に連結され、第2のPMOS装置のドレインはチャージポンプ出力に連結される。プルアップ回路は第1のPMOS装置がonの間はプルアップ電流を供給する。
【0019】
プルダウン回路は第1のNMOS装置と第2のNMOS装置とを含む。第1のNMOS装置のドレインは第2のNMOS装置のソースに連結され、第1のNMOS装置のソースは接地に連結され、第2のNMOS装置のドレインはチャージポンプ出力に連結される。プルダウン回路は第1のNMOS装置がonの間はプルダウン電流を供給する。
【0020】
チャージポンプはまたプルダウン回路およびプルアップ回路に電流を供給する基準電流源をさらに含む。1つの実施形態では、基準電流源はトランジスタのプログラム可能アレイを含む。演算増幅器は低電力レールトゥレール入力、レールトゥレール出力演算増幅器であり得る。
【0021】
本発明の前述および他の目的、特徴ならびに利点は、添付の図面に示されるように、本発明の好適な実施形態の以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。図面においては、同じ参照文字は異なる図を通して同じ部分を指す。図面は必ずしも一定の縮尺でなく、代わりに本発明の原則を示すのに重点が置かれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の詳細な説明
本発明の好適な実施形態の説明は以下の通りである。
【0023】
図4は本発明の原則によるチャージポンプ300の概略図である。チャージポンプ300は複数のトランジスタを含む。示される実施形態では、トランジスタは金属酸化物半導体(「MOS」)であり、また電界効果トランジスタ(「FET」)とも称される。当業者には周知のように、nチャネルMOSトランジスタ(NMOS)とpチャネルMOSトランジスタ(PMOS)の2つのタイプのMOSトランジスタがある。チャージポンプ300はNMOSとPMOSトランジスタの両方を含む。PMOSトランジスタはゲートにおいて〇で図示される。
【0024】
チャージポンプ300は電流ミラーM1と能動電流ミラーM3とを含む。電流ミラーM1は図2に示される先行技術チャージポンプ200で説明された電流ミラーM1と同様である。能動電流ミラーM3は演算増幅器(「op amp」)323を含み、演算増幅器323は、能動的にノード「OUT」上の電圧を実質的にノード「crtl」上の電圧と等しくして、トランジスタ315の出力(ドレイン)電流(チャージポンププルダウン電流)とトランジスタ310の出力(ドレイン)電流(チャージポンププルアップ電流)との間の差を最小限にすることにより、スタティック位相誤差を最小限にする。
【0025】
電流ミラーM1はバイアスPMOSトランジスタ314ならびにNMOSトランジスタ310および312を含む。電圧Vbnは電流ミラーM1に対するバイアス電圧を設定し、PMOSトランジスタ314を流れる電流を設定する。PMOSトランジスタ314お
よび313はプルダウン回路およびプルアップ回路に電流を供給する基準電流源を提供する。PMOSトランジスタ314を通る電流はPMOSトランジスタ312および310においてミラーされる。電流ミラーにおける各トランジスタを流れる電流は、当業者には周知なようにこれらの装置の大きさ(幅/長さ比)を変化させることにより修正可能である。
【0026】
電流ミラーM1におけるPMOS装置314は、PMOS装置314のソース−ドレイン接続のノードにおけるバイアス電圧Vbnにより与えられる電圧に依存して、初期電流をチャージポンプに与える。チャージポンプがDLLシステムに使用される場合は、基準周波数とDLL帯域幅との間の比率が一定であるように、バイアス電圧は遅延チェーンの合計遅延に従ってチャージポンプの最大電流を調整する。
【0027】
PMOSトランジスタ314のゲートはPMOSトランジスタ314のドレインに連結される。PMOS装置312および310のゲートはPMOS装置314のゲートに連結され、この初期電流がPMOSトランジスタ312および310にミラー可能とする。NMOS装置316のドレインはPMOS装置312のドレインに連結される。従って、PMOS装置312にミラーされた電流は、電流ミラーM3におけるNMOS装置316に与えられた同一電流である。NMOS装置316のゲートはNMOS装置315のゲートに連結され、NMOS装置316のドレイン電流が、電流ミラーM3においてNMOS装置315にミラーされてプルダウン電流を与えることを可能とする。
【0028】
一般的に、チャージポンプがイネーブルされ(信号ENABLEがアサートされるかまたは論理1に駆動される)、信号UPがアサートされると、トランジスタ309は、NANDゲート301、インバータ302および304ならびにパスゲート303を介してトランジスタ309のゲートに印加された電圧により「on」にされる。これにより、電流はプルアップ回路のPMOSトランジスタ309および310を流れる。この電流は、ループフィルタ206(図1)に連結されたOUTノード内に電荷を付加する。トランジスタ309が「on」の間のこの電荷の増加によりノードOUTの電圧の増加が生じ、これはチャージポンプ300が図1に示す先行技術DLL100に示すチャージポンプ105に置き換わった場合、電圧制御遅延線102により生成される遅延の増加を引き起こす。同様に、チャージポンプがイネーブルされ(ENABLE高)、信号DOWNがアサートされると、トランジスタ317はNANDゲート305ならびにインバータ306,307および308を介してゲートに印加された電圧により「on」される。これにより、電流はプルダウン回路のトランジスタ315および317を流れることが可能となる。ノードOUTからトランジスタ315、317を通って接地されるこの電流の流れは、ノードOUTから電荷を取り除く。トランジスタ315が「on」の間のこの電荷の低減により、ノードOUTの電圧が低下し、電圧制御遅延線102(図1)により生成される遅延が低減する。
【0029】
NANDゲート302、304の入力におけるUP/DOWN信号からインバータ303、304を通って、およびインバータ307、308を通ってトランジスタ310および315のゲートに至る経路は、同じ挿入遅延を提供するように整合される。パスゲート303は、DOWN信号からトランジスタ317のゲートまでの経路におけるインバータ307により付加される遅延を複写するように経路に含まれる。トランジスタ309が「on」の際のNMOSトランジスタ309のソースドレイン経路に亘る小さな電圧降下を補うために、PMOSトランジスタ311および313が付加されて、PMOSトランジスタ309を通る電流経路に対称性を与える。NMOSトランジスタ318はPMOSトランジスタ315を通る電流経路に対称性を与える。
【0030】
電流ミラーM3はプルダウン電流(NMOSトランジスタ315を通り接地する)とプ
ルアップ電流(VddからPMOSトランジスタ310を通る)との間の比率を制御する。プルダウン電流はノートOUTの電圧を低減し、プルアップ電流はノードOUTの電圧を増加させる。従って、M1電流ミラーは、PMOS装置310を通るチャージポンプの最大電流を設定し、M3電流ミラーはプルアップとプルダウン電流間の比率を制御する。電流ミラーM1およびM3は周知の技術を使用して調整可能またはプログラム可能であり得る。電流ミラーM3におけるトランジスタ315および316はより多くまたはより少ない電流を送るサイズにし得る。これにより、回路設計者は寄生抵抗およびキャパシタンスおよびパラメータ変化などの他の要因を補うことが可能である。しかしながら、かかる調整はスタティックであり、一旦チップがパッケージ化されると再調整できず、OUTノードにおける電圧変化を補うことはできない。
【0031】
本発明の1つの実施形態によると、図4に示すように電流ミラーの能動調節は演算増幅器の使用により提供される。能動電流ミラーM3における演算増幅器323の反転入力はノードOUTに連結され、演算増幅器323の非反転入力はノード「n14」に連結される。演算増幅器323の出力ノードは、ノード「ctrl」およびNMOS装置315、316のゲートに連結される。演算増幅器323は、ノードOUTと「n14」との間に電圧差がある場合、制御ノード「ctrl」上の電圧を調整する。制御ノード「ctrl」上の電圧の変化により、NMOS装置315、316を介してノードOUTおよびノード「n14」上の電圧において、それに対応する変化を生じる。
【0032】
チャージポンプの動作時において、演算増幅器323は、ノード「n14」上の電圧をノードOUT上の出力電圧に実質的に等しく能動的に保つことにより、スタティック位相誤差を最小限にする。DLLがロック状態のとき出力(「OUT」)において同じプルアップおよびプルダウン電流パルスを生成可能であることが重要である。ロック状態を達成したDLLにおいては、ノードOUTは、UPおよびDOWNパルスが等しい期間であるのでほとんどの時間において能動的に充電も放電もされない。さらに、UPおよびDOWNパルスは図2で説明された先行技術チャージポンプよりも短い期間とすることが可能であり、その結果、装置において必要とされる電力の低減をもたらす。これにより、ノードOUTの電圧は実質的に一定のままである。ノード「ctrl」における電圧の変化は、NMOSトランジスタ315、316に流れる電流においてこれに対応する変化を生じる。しかしながら、ノード「n14」のキャパシタンスはノードOUTに存在するキャパシタンスより小さいので、ノード「ctrl」における電圧の変化はノードOUTよりノード「n14」に速やかに影響を及ぼす。
【0033】
演算増幅器323は、以下のようにノードOUTの電圧を能動的に制御する。すなわち、ノード「n14」上の電圧がノードOUTの電圧より高い場合、演算増幅器323はノード「ctrl」の電圧を増加させる。ノード「ctrl」の電圧の増加により、NMOSトランジスタ316およびNMOSトランジスタ315を流れる電流が増加し、これにより、ノード「n14」上の電圧がノードOUTの電圧と同じになるまで低減する。ノード「n14」上の電圧がノードOUTの電圧より低い場合は、演算増幅器323はノード「ctrl」上の電圧を低下させる。ノード「ctrl」上のこの電圧の低下により、NMOSトランジスタ316およびNMOSトランジスタ315を流れる電流が減少する。ノード「ctrl」の電圧はノード「n14」上の電圧をノードOUT上の電圧より速く変化させるので、ノード「n14」上の電圧がノードOUT上の電圧に等しい状態の新しい均衡点に達する。ノード「n14」上の電圧と出力電圧OUTが実質的に同じである状態で、NMOS装置315を通るソース/ドレイン電流(プルダウン電流)はPMOS装置310を通るソース/ドレイン電流(プルアップ電流)に実質的に等しい。
【0034】
演算増幅器を含む能動電流ミラーをチャージポンプに設けることにより、NMOSトランジスタの対315、316およびPMOSトランジスタの対312および310のドレ
イン、ソースおよびゲートの電圧条件は実質的に等しく、図2に示す先行技術回路よりもはるかに密接であり、その結果、非常に正確なNMOSトランジスタ315およびPMOSトランジスタ310を通る整合電流を生じる。トランジスタ319および320は単純なバッファキャパシタンスであり、NMOS装置315およびPMOS装置310によって引き起こされるノイズを防止して、電流ミラーM1、M2の各バイアスノード内に連結する。
【0035】
演算増幅器323は、好適にはレールトゥレール(VddからVss(接地))の入力範囲を有する。図4で示すようにトランジスタ315、316がNMOS装置である実施形態では、必要とされる出力範囲は、Vddから接地を上回る(above ground)、それに近い所定の電圧、すなわち接地を上回るNMOSトランジスタの1つの閾値電圧(Vtn)まで下がる。この出力電圧範囲は、NMOSトランジスタ315および316が完全に「off」されないことを確実にする。完全に「off」されると、回路が動作不能となるからである。図9に示すようにトランジスタ315、316がPMOS装置である代替の実施形態では、必要とされる出力範囲はVssからVtp(すなわちVddを下回るPMOSトランジスタの1つの閾値電圧)である。従って、レールトゥレールの出力範囲を有する演算増幅器323が好適である。
【0036】
パワーアップフェーズ時において、ノード「n14」の電圧がノードOUTの電圧より低いと、演算増幅器すなわち、ノード「ctrl」の出力は低く駆動される。ノード「ctrl」はNMOS装置315に連結されているので、NMOS装置315は「off
」となることがあり得る。回路はこの状態で停止するか、回復するのに長時間かかり得る。いずれの場合も望ましくない。
【0037】
NMOS装置321とNMOS装置322を含む起動回路は、パワーアップフェーズ時において動作基点に達する際にチャージポンプを支援する。起動回路は最初にノードOUTの電圧をVddより低い値に設定する。これにより、演算増幅器323はパワーアップフェーズ後に適切に動作することができる。パワーアップフェーズ時においてパワーアップ後所定期間の間アサートされる起動信号は、NMOS装置322のゲートに連結される。NMOS装置322はノードOUTに連結されるゲートとソースの両方に連結されるダイオードである。NMOS装置322のドレインはNMOS装置322のドレインに連結される。
【0038】
NMOS装置321のドレインに連結された起動信号がアサートされている間、NMOS装置322は「on」である。ノードOUTはほぼVddに等しい、従ってNMOS装置321およびNMOS装置322の両方が「on」の状態で、電流はNMOS装置321およびNMOS装置322を流れ、ノードOUTの電圧が低下する。
【0039】
このように、起動回路は、パワーアップフェーズ時においてノードOUTの電圧をノード「n14」の電圧より確実に低くし、その結果、演算増幅器323への異なる入力電圧は最初は正であり、NMOS装置315をonに保つ起動フェーズ時は演算増幅器323の出力におけるノード「ctrl」は「高」に駆動される。これはノードOUTをこの所定期間の間、ほぼNMOSトランジスタの閾値電圧にする。パワーアップフェーズ後は、起動信号はアサート停止され、起動回路はもはやイネーブルされる必要がない。
【0040】
本発明は電流オフセット、すなわち、NMOSトランジスタ315とPMOSトランジスタ310間を流れる電流の差を約4%に低減する。これにより、DLLシステム全体に対して高度に低減されたスタティック位相誤差を生じる。本実施形態においてチャージポンプの電流オフセットを20%から4%に低減することにより、PLL/DLLの全スタティック位相誤差は300psから60psへと低減される。
【0041】
図5はロック状態の前の図4に示されるチャージポンプにおけるソースおよびシンク電流パルスを示すグラフである。本実施例では、トレース154は、図4のトランジスタ309を通るソース電流に対応し、トレース156は図4のトランジスタ317を通るシンク電流に対応する。本発明による実施形態では、ソース電流およびシンク電流は実質的に大きさが等しい。図5はロック状態の前のパルスを示すので、ロック状態を求めて、ソースおよびシンクパルスのエッジを揃えるために、DLLはノードOUTの電圧を変化させ始める。ロック状態に達すると、各トレース154、156より下の領域は同じになりノードOUTの電圧の安定レベルを生じる。ソースおよびシンク電流が実質的に大きさが等しくなると、パルスのエッジの整合がより正確になり、スタティック位相誤差の原因となる最大の成分の1つを除去する。
【0042】
図6は、図4に示される演算増幅器323の実施形態の概略図である。演算増幅器は非常に低い電圧で動作する相補的な入力対に基づく。示される実施形態では、演算増幅器はVddからVssの1Vの合計電源電圧で動作可能であり、Vssは約0Vであるとされる(接地に接続される)。
【0043】
演算増幅器323は、2つの異なる増幅器442、444と、バイアス回路446と、出力ステージ440とを含む。差動増幅器442、444は、NMOSトランジスタ入力対411、412を有する第1の差動増幅器およびPMOSトランジスタ入力対404、405を有する第2の差動増幅器を備える相補的入力対を有する。第1の差動増幅器442はまた、PMOSトランジスタ403およびNMOSトランジスタ406、407を含む。第2の差動増幅器444はまた、PMOSトランジスタ409、410およびNMOSトランジスタ413を含む。
【0044】
出力ステージ440はトランジスタ401および402を含む。バイアス回路はトランジスタ414、415、416、417、418および419を含み、バイアス電圧を出力ステージ440のトランジスタ401、第1の差動増幅器442のトランジスタ403、および第2の差動増幅器444のトランジスタ413に与える。
【0045】
図4に示すノードOUTは、各差動増幅器の差動入力「inm」に連結され、図4に示すノード「n14」は各差動増幅器の差動入力「inp」に連結される。演算増幅器「diff_out」の出力ステージは図4に示すノード「ctrl」に連結される。
【0046】
チャージポンプ300(図4)がイネーブルされる(信号ENABLEがアサートされるかまたは論理1に駆動される)と、トランジスタ419はonされ、電流はトランジスタ416、417、418および419を流れることが可能となる。第2の差動増幅器444におけるトランジスタ409の電流はトランジスタ408においてミラーされる。トランジスタ408は第2の差動増幅器の出力を与える。トランジスタ404からの電流(第1の差動増幅器の出力を表す)およびトランジスタ408からの電流(第2の差動増幅器の出力を表す)は第1の差動増幅器440のトランジスタ406において合計され、出力ステージのトランジスタ402にミラーされる。チャージポンプ300がディスエーブルされる(信号ENABLEがアサート停止されるか、論理0に駆動される)と、トランジスタ419のゲートにおける論理0ゆえに、トランジスタ419はoffであり、演算増幅器はctrlノード上の電圧を修正しない。
【0047】
他の実施形態は、電流ミラーにおける基準電流ソース用のプログラム可能アレイマスタートランジスタを使用して、回路の動作を構成またはテストする。図7は、図4のトランジスタ313およびトランジスタ314両者を置き換えるのに適した、トランジスタのこのようなプログラム可能アレイの概略図500である。4つのアクティブロー選択信号(
SEL0b、SEL1b、SEL2bおよびSEL3b)は4つの選択PMOSトランジスタ501、502、503および504に連結される。各選択トランジスタは、異なる電流ミラーマスターPMOSトランジスタ505、506、507、508に連結される。SEL信号の1つ以上がアクティブローであり、これにより可変電流が流れることが可能となる。電流の大きさは、アクティブローであるSEL信号の数に依存して変化する。例えば、SEL0bだけがアクティブローの状態では、電流はPMOSトランジスタ505および選択トランジスタ501にだけ流れ、この電流は図4のトランジスタ312および310でミラーされる。電流はPMOSトランジスタ505、506、507および508ならびに選択トランジスタすべてを流れるので、4つの選択信号がすべてアクティブローの状態で電流の大きさは増加する。この電流は、トランジスタ310および312のドレインに連結される、Vbnノードを通ってトランジスタ312および310でミラーされる。
【0048】
SEL信号は、レジスタ、ヒューズプログラミング、マスクプログラミングまたは当業者には周知の他の任意の技術により制御可能である。4セットのプログラム可能マスタートランジスタが示されているが、任意の数が使用可能である。NMOSトランジスタを使用する同様の回路を使用して、図4のトランジスタ416および418を共にトランジスタのプログラム可能アレイと置き換えることによりプログラム可能性を付加し得る。
【0049】
本発明はDLLに使用されるチャージポンプに限定されない。例えば、本発明はまた、位相ロックループにおけるチャージポンプに使用可能である。位相ロックループ(PLL)は、第1のクロック信号を第2のクロック信号に同期させるための別の周知の回路である。
【0050】
図8は先行技術のPLL600のブロック図である。外部から供給されたクロック(CLK)はクロックバッファ601によりバッファされ、位相検出器604に連結される基準クロック(CLK_REF)を与える。位相検出器604はCLK_REFとCLK_FBとの間の位相差に依存して位相制御信号(UP、DOWN)を生成する。
【0051】
位相検出器604の位相制御信号(UP/DOWN)は、チャージポンプ605およびループフィルタ606により結合され、可変バイアス電圧VCTRL110を与える。バイアス電圧VCTRLは、クロック信号CLK_OUTを出力する電圧制御オシレータ(VCO)602を制御する。出力クロック信号CLK_OUTの周波数はバイアス電圧VCTRL610に比例する。VCOは当業者には周知である。
【0052】
CLK_OUT信号はオプションとして、分配器603に連結されてフィードバッククロック信号CLK_FBを生成する。位相検出器は、CLK_FBの立ち上がりエッジの前にCLK_REFの立ち上がりエッジを検出したら、VCTRLを増加させるUP信号をアサートし、これによりCLK_OUT信号の周波数を上げる。位相検出器が、CLK_REFの立ち上がりエッジの前にCLK_FBの立ちあたりエッジを検出したら、VCTRLを低下させるDOWN信号をアサートして、それによりCLK_OUT信号の周波数を下げる。
【0053】
図9は、図4の実施形態で示されるNMOSトランジスタの代わりのP−MOS装置を制御する演算増幅器を備えた、異なる構成を有するチャージポンプの別の実施形態の概略図である。本発明の同じ原則を適用することにより、演算増幅器323はトランジスタ310’、312’、315および316’のドレインを図4に示される実施形態で説明されたのと同じ方法で等しくする。
【0054】
本発明はPLL/DLLシステムにおいてチャージポンプでの使用に対して説明されて
いる。しかしながら、本発明はPLL/DLLシステムに限定されない。本発明は非常に精密な電流ミラーが必要とされ、電流ミラーの出力電圧が接地に達せず、それにより能動電流ミラーにおける演算増幅器が動作不能となるであろう、任意のシステムにおいて使用可能である。
【0055】
本発明は、その好適な実施形態を参照して詳細に示され、説明されているが、添付の請求項により包含される本発明の範囲から逸脱することなく形態および詳細において種々の変更が行われ得ることは当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】先行技術遅延ロックループのブロック図である。
【図2】図1に示す先行技術DLLにおいて使用可能な先行技術チャージポンプの概略図である。
【図3】ロック状態前の図2に示す先行技術DLLにおけるソースおよびシンク電流を示すグラフである。
【図4】本発明の原則によるチャージポンプの概略図である。
【図5】ロック状態前の図4に示すチャージポンプにおけるソースおよびシンク電流を示すグラフである。
【図6】図4に示す演算増幅器の概略図である。
【図7】図4のチャージポンプにおいて使用可能なトランジスタのプログラム可能アレイの概略図である。
【図8】チャージポンプが使用可能な先行技術位相ロックループのブロック図である。
【図9】図4の実施形態で示されるNMOSトランジスタの代わりのP−MOS装置を制御する演算増幅器を備えた、異なる構成を有するチャージポンプの別の実施形態を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プルアップ電流を供給してチャージポンプ出力における電圧を増加させるプルアップ回路と、
プルダウン電流を供給してチャージポンプ出力における電圧を低下させるプルダウン回路と、
第1の入力と第2の入力とを有する演算増幅器であって、第1入力はチャージポンプ出力に連結され、第2入力はプルダウン回路に電流を供給するトランジスタのドレインに連結され、演算増幅器出力はプルダウン回路とトランジスタのゲートとに連結され、演算増幅器は演算増幅器出力の電圧レベルを入力間の電圧差に依存して調節して、入力間の電圧差を最小限にして、プルダウン電流およびプルアップ電流を低下させる、演算増幅器とを含む、チャージポンプ。
【請求項2】
チャージポンプのパワーアップ時において第1の入力の電圧を電源電圧を下回る電圧レベルに設定する、第1の入力に連結された起動回路をさらに含む、請求項1に記載のチャージポンプ。
【請求項3】
チャージポンプに供給される電源電圧は約1ボルトである、請求項1に記載のチャージポンプ。
【請求項4】
プルアップ回路は第1のPMOS装置と第2のPMOS装置とを含み、第1のPMOS装置のドレインは第2のPMOS装置のソースに連結され、第1のPMOS装置のソースは電源電圧ノードに連結され、第2のPMOS装置のドレインはチャージポンプ出力に連結され、プルアップ回路は第1のPMOS装置がonの間はプルアップ電流を供給する、請求項1に記載のチャージポンプ。
【請求項5】
プルダウン回路は第1のNMOS装置と第2のNMOS装置とを含み、第1のNMOS装置のドレインは第2のNMOS装置のソースに連結され、第1のNMOS装置のソースは接地に連結され、第2のNMOS装置のドレインはチャージポンプ出力に連結され、プルダウン回路は第1のNMOS装置がonの間はプルダウン電流を供給する、請求項1に記載のチャージポンプ。
【請求項6】
プルダウン回路およびプルアップ回路に電流を供給する基準電流源をさらに含む、請求項1に記載のチャージポンプ。
【請求項7】
基準電流源はトランジスタのプログラム可能アレイを含む、請求項6に記載のチャージポンプ。
【請求項8】
演算増幅器はレールトゥレールの入力範囲とレールトゥレールの出力範囲を有する、請求項1に記載のチャージポンプ。
【請求項9】
チャージポンプにおいてオフセット電流を最小限にする方法であって、
プルダウン電流とプルアップ電流とを供給して、チャージポンプ出力の電圧を修正する工程と、
演算増幅器の第1の入力をチャージポンプ出力に連結する工程と、
演算増幅器の第2の入力を、プルダウン回路に電流を供給するトランジスタのドレインに連結する工程と、
演算増幅器出力をプルダウン回路とトランジスタのゲートに連結する工程と、
第2の入力と第1の入力との間の電圧差に依存して演算増幅器出力における電圧レベルを調節して、入力間の電圧差を最小限にして、プルアップ電流およびプルダウン電流を減
少させる工程とを含む方法。
【請求項10】
チャージポンプのパワーアップ時において、第1の入力の電圧を、電源電圧を下回る電圧レベルに設定する工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
電源電圧は約1ボルトである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
プルアップ電流を供給してチャージポンプ出力における電圧を増加させるための手段と、
プルダウン電流を供給してチャージポンプ出力における電圧を低下させるための手段と、
第1の入力と第2の入力とを有する増幅手段であって、第1入力はチャージポンプ出力に連結され、第2入力はプルダウン電流を供給するための手段に電流を供給するトランジスタのドレインに連結され、増幅手段出力は、プルダウン電流を供給するための手段とトランジスタのゲートとに連結され、増幅手段は、増幅手段出力の電圧レベルを第2の入力と第1の入力との間の電圧差に依存して調節して、入力間の電圧差を最小にし、プルダウン電流およびプルアップ電流を低下させる、増幅手段とを含む、チャージポンプ。
【請求項13】
第1のトランジスタと第2のトランジスタとを含む基準経路であって、各トランジスタはソースとゲートとドレインとを含み、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのドレインは基準電圧を有する基準ノードに接続される、基準経路と、
第3のトランジスタと第4のトランジスタとを含む出力経路であって、各トランジスタはソースとゲートとドレインとを含み、第3のトランジスタと第4のトランジスタのドレインは出力電圧を与えるために出力ノードに接続され、第1のトランジスタのゲートは第3のトランジスタのゲートに接続される、出力経路と、
第1の入力と第2の入力と増幅器出力とを含む演算増幅器であって、第1の入力は基準ノードに接続され、第2の入力は出力ノードに接続され、増幅器出力は基準電圧と出力電圧を等しくするために第2および第4のトランジスタのゲートに接続され、第1の入力は非反転入力であり、第2の入力は反転入力である、演算増幅器とを含むチャージポンプ。
【請求項14】
第1のトランジスタと第2のトランジスタとを含む基準経路であって、各トランジスタはソースとゲートとドレインとを含み、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのドレインは基準電圧を有する基準ノードに接続される、基準経路と、
第3のトランジスタと第4のトランジスタとを含む出力経路であって、各トランジスタはソースとゲートとドレインとを含み、第3と第4のトランジスタのドレインは出力電圧を与えるために出力ノードに接続され、第2のトランジスタのゲートは第4のトランジスタのゲートに接続される、出力経路と、
第1の入力と第2の入力と増幅器出力とを含む演算増幅器であって、第1の入力は基準ノードに接続され、第2の入力は出力ノードに接続され、増幅器出力は基準電圧と出力電圧を等しくするために第1および第3のトランジスタのゲートに接続され、第1の入力は反転入力であり、第2の入力は非反転入力である、演算増幅器とを含むチャージポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−514348(P2007−514348A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543336(P2006−543336)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/CA2004/002110
【国際公開番号】WO2005/057791
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(500400227)モサイド・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】