説明

POI情報提供システム、POI情報提供方法、情報配信サーバ、端末装置

【課題】 ユーザがPOIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、POIカテゴリへのアクセス統計に基づいて所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを端末装置に配信するように構成する。
【解決手段】 情報配信サーバ30は、POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベース40と、POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段39と、POIを検索するPOI検索手段38とを備え、端末装置20のフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、その時間に基づいて、POI検索手段38は、POIカテゴリ統計記憶手段39に記録された各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して端末装置20に配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置と情報配信サーバからなる通信型のPOI情報配信システムに関するものであり、特にユーザが興味対象場所(POI)のカテゴリ等を検索、指定する操作手順なしに、POIカテゴリへのアクセス統計に基づいて所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを端末装置に配信するように構成したPOI情報提供システム、POI情報提供方法、情報配信サーバ、端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話など携帯端末がブラウザを搭載し、インターネットにアクセスして所望の情報の提供を受けることができるようになっている。このようなシステムにおいては、ユーザは携帯端末を操作して、サーバに備えられた検索エンジン等を利用して所望のサイトを見出し、当該サイトのコンテンツをダウンロードして、ブラウザにより当該コンテンツを閲覧している。上記コンテンツには種々のカテゴリに属する情報があり、店舗やイベントの情報提供、鉄道路線の時刻表の提供や、鉄道の乗り換え案内なども含まれる。
【0003】
店舗やイベントの情報提供にあっては、ユーザが携帯端末を操作して店舗やイベントのカテゴリ、検索したい地域を入力して指定したカテゴリに該当し、かつ当該地域にある店舗やイベントが検索されその情報が携帯端末装置に配信される。時刻表の提供においては、ユーザが携帯端末を操作して、路線を指定すると、当該路線の時刻表が携帯端末の表示装置の画面上に提示される。また、乗り換え案内においては、ユーザが、出発地や目的地を指定することにより、推奨する経路が提示される。
【0004】
情報配信サーバも機能が充実され、上記のような鉄道路線やバス路線の時刻表の提供や乗り換え案内にとどまらず、従来の車載用ナビゲーションシステムの機能を携帯電話などの携帯端末に提供する情報配信サーバも実現されている。このようなシステムによれば、自動車の運転者のみならず、歩行者に対するナビゲーションサービスを提供することができる。
【0005】
携帯電話のユーザは上記のようなサービスを利用して種々の所望の情報を得ることができる。例えば、ユーザが興味を持っている興味対象場所(Point of Interest:以下単にPOIという)に関する地図や営業内容、価格、営業時間などの情報を得ることができる。POIとは、例えば、ホテル、レストラン、デパート、テーマパーク、コンビニ、ガソリンスタンド、運動施設、公園などのあらゆる店舗、施設が対象となり得る。このためPOIは種類(カテゴリ)が膨大であり、当該カテゴリに属する店舗、場所も無数に存在する。情報配信サーバがカバーする範囲が広ければ広い程その数も増加する。
【0006】
従って、これら無数のPOIに関する情報をユーザに提供するため、情報配信サーバはPOIデータベースを備えている。このPOIデータベースにおいては、POIはカテゴリ分けされており、また、このPOIカテゴリはその数の多さから大分類、中分類、小分類などと階層化されている。ユーザは携帯端末に表示されたメニュー画面から所望のPOIカテゴリを選択して情報配信サーバにデータを要求することになるが、特定の所望のPOIカテゴリを選択するために、大分類、中分類、小分類とカテゴリの階層をたどり、情報配信を希望するPOIカテゴリを選択することになる。
【0007】
また、ユーザが特定のPOIに関する情報の配信を希望する場合は、当該POIを利用する意図を持っているのが普通であるから、ユーザが希望する地域や現在地周辺のPOIに関する情報を得ることが目的であることが一般的である。従ってPOIカテゴリを選択するとともに、POIの存在する地域や自身の現在位置情報を指定する操作を伴う。
【0008】
ユーザが利用する携帯端末が携帯電話である場合、最近の携帯電話はGPS受信機を備え、GPS衛星からの信号を受信して自身の現在位置を算出する測位機能を有しておりこの機能を利用して現在位置を情報配信サーバに送信することができる。また、ナビゲーションサービスを受けることのできる携帯端末であれば、所望の特定のPOI情報を得た後、現在位置または自宅、勤務先など所望の出発地として当該特定のPOIまでの経路探索を受けることもできる。
【0009】
このようなPOI情報提供システムは種々提案されている。例えば、下記の特許文献1(特開2003−132483号公報)に「情報配信方法」として開示されたシステムが知られている。
【0010】
この特許文献1に開示された情報配信方法は、情報配信コンピュータシステムと端末装置である携帯電話とからなるシステムである。この情報配信コンピュータシステムは、外部の携帯電話から或るPOIの案内情報が要求されると、所望POIの案内情報に、POIの位置情報と最適経路情報の情報配信コンピュータシステムに対する経路探索要求用のURLをリンク情報とするリンクを付随させて要求元に返信する。該携帯電話でPOIの案内情報と一緒に表示されたリンクを選択すると、GPS受信部で検出された現在位置を出発地、POIの位置情報を目的地、計時部で計時された日時を出発予定日時とした経路探索条件が自動設定され、情報配信コンピュータシステムに対し、経路探索条件の情報を付随した経路探索要求をするように構成されている。
【0011】
すなわち、この情報配信コンピュータシステムは、携帯電話からPOIの検索要求があり、特定のPOIを検索しそのPOI案内情報(地図、営業案内など)を携帯電話に配信する際に、経路探索機能へのリンク情報を付加して配信し、携帯電話がそのリンクを選択すると現在位置から当該POIへの最適経路を探索して配信するようにしたものである。
【0012】
また、下記の特許文献2(特開2003−150475公報)に「情報提供システムおよび方法」として開示されたシステムも知られている。この特許文献2に開示された情報提供システムは、携帯端末とWebアプリケーションサーバからなるシステムである。
【0013】
この情報提供システムにおいて、携帯端末を利用するユーザは、表示された提供サービスメニューから要求するサービスを選択する。選択されたサービスの情報はWebアプリケーションサーバに送信される。GPS衛星は位置情報を出力する。携帯端末は、位置情報を受信し、受信した位置情報に基づいて現在位置を算出し、その現在位置の情報を、インターネットを介してWebアプリケーションサーバに送信する。Webアプリケーションサーバは、携帯端末から送信された現在位置の情報を受信し、携帯端末を利用するユーザによって選択されたサービスに関する情報であって、その現在位置に関連する情報を携帯端末に送信する。
【0014】
また、ユーザが情報提供を希望する配信条件を予め登録できるようにした情報配信サーバシステムも知られている。このようなシステムは、例えば、下記の特許文献3(特開2002−99816号公報)に「情報配信サーバ、移動体端末および情報配信システム」として開示されている。
【0015】
この特許文献3に開示された情報配信システムは、自動車に搭載される移動体端末と情報配信サーバとからなるシステムである。この情報提供システムにおける情報配信サーバは、移動体端末に対して情報配信するための配信部と、移動体端末から当該移動体端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、移動体端末に対して配信すべき複数の配信情報と配信情報毎に配信地域を指定する配信地域指定情報および前記移動端末が要求する配信情報の種類を特定する配信情報特定情報を格納する記憶部と、を有し、位置情報取得手段によって取得した位置情報に対応する位置が配信地域指定情報に対応する配信地域に含まれ、かつ、当該配信情報の種類が配信情報特定情報に対応する種類である場合に当該配信情報を当該移動体端末に配信するように構成されている。
【0016】
すなわち、この情報配信システムは、移動体端末が情報配信サーバに予め情報配信を希望する特定のPOIと情報配信を希望するエリアとを登録しておき、情報配信サーバが移動体端末の位置をモニタし、移動体端末が登録したエリアに到達すると指定(登録)されたPOIに関する情報を配信するように構成されたシステムである。
【0017】
更に、POIに関する情報を端末装置に提供するにあたって、各POIの営業時間を考慮し、端末装置からPOI検索の要求があった時間に基づいて時間帯別に営業中のPOIを検索するシステムも知られている。例えば、下記の特許文献4(特許第3354851号明細書)に「ナビゲーション装置」として開示されている。
【0018】
このナビゲーション装置は、車両の位置を検出する位置検出手段と、地図情報が記憶された地図情報記憶手段と、現在位置から指定位置までの経路を検索し、案内する経路検索手段とを備えたナビゲーション装置において、使用者の操作により、時間帯と利用施設のデータが対応して記憶される施設データ記憶手段と、現時刻が前記施設データ記憶手段に記憶された記憶時間帯にあることを検出する時間帯検出手段と、時間帯検出手段により現時刻が記憶時間帯にあることが検出された時に、施設データ記憶手段に記憶された利用施設の中から現時刻がある記憶時間帯に対応して記憶された利用施設を選択する施設選択手段と、施設選択手段により選択された利用施設から現在位置に最も近い利用施設を検索する施設検索手段とを備えたものである。
【0019】
【特許文献1】特開2003−132483号公報(図1、段落[0006])
【特許文献2】特開2003−150475号公報(図1、図2、段落[0013])
【特許文献3】特開2002−99816号公報(図1、図2、段落[0034]、[0036]〜[0039])
【特許文献4】特許第3354851号明細書(図1、段落[0014])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
上記特許文献1、特許文献2に開示されたようなPOI情報の配信システムにおいては、携帯端末を利用して特定のPOIを検索してその関連情報の配信を要求するためにユーザは所望のPOIを選択、指定する必要がある。すなわち、携帯端末に表示されたメニュー画面から所望のPOIカテゴリを選択する操作を行う。所望のPOIカテゴリを選択するためには、前述したようにPOIカテゴリが膨大であるため、大分類、中分類、小分類と分けられたPOIカテゴリの階層をたどり、情報配信を希望する特定のカテゴリを選択することになる。また、ユーザが特定のPOIに関する情報の配信を希望する場合は、当該POIを利用する意図を持っているのが普通であるから、ユーザが希望する地域や現在地周辺のPOIを検索することになる。従って、上記のようにしてPOIカテゴリを選択するとともに、POIの存在する地域や自身の現在位置情報を選択したり、入力したりする操作が必要になり、操作が煩雑であるという問題点があった。
【0021】
上記特許文献3には、情報提供を希望する配信条件を予め登録できるようにした情報配信サーバシステムが開示されているが、登録にあたってユーザは、登録すべきPOIを検索して選択する操作を行うことが必要であり、特許文献1、特許文献2に開示されたシステムと同様の問題点を内在している。
【0022】
また、上記特許文献4に開示されたシステムでは、POIの営業時間帯を考慮した情報提供が行えるが、ユーザが所望のPOI情報を得るためには、配信を希望するPOIを選択して指定する操作が必要であり、特許文献1〜特許文献3のシステムと同様の問題点があった。
【0023】
すなわち、上記特許文献1〜特許文献4に開示された情報配信システムにおいては、先に述べたようにPOIのカテゴリ数、各カテゴリに属するPOIの絶対数が膨大であるため、ユーザが所望のPOIを検索するための操作が煩雑であるという問題点があった。特に、携帯電話を端末装置とする場合、携帯電話の表示画面は小さく、メニュー画面の階層が多くなる傾向があり、更に操作が煩雑になるという問題点があった。
【0024】
更に上記特許文献1〜特許文献4に開示された情報配信システムにおいてユーザがPOIを検索する場合、ユーザは自身が検索しようとしているPOIがどのカテゴリに属するかを判断しながらメニュー画面からPOIカテゴリの階層をたどって検索していくのであるが、結果的に選択したPOIカテゴリに、目的とするPOIが属しておらず、前の階層のメニュー画面に戻って検索し直さなければならないという状況も頻繁に発生し、POI検索の手間を増大させるという問題点もあった。このような状況は多くのユーザがよく経験することであり、ユーザにとってこのようなPOI検索のための操作は簡便であることが好ましい。
【0025】
一方、POIを検索するユーザの中には、システムが自動的にPOIカテゴリを提示してくれ、その中で興味を持ったPOIについて情報の配信を希望するという操作態様を好むユーザもある。例えば、ユーザによっては特定の目的を持たずにPOIを検索して、他のユーザによって関心が寄せられているPOIを知り、興味がわけばそのPOIについての情報を入手するように情報配信サービスを利用する態様がある。このような操作態様は、いわゆるネットサーフィンと呼ばれる操作態様に類似している。上記特許文献1〜特許文献4に開示されたシステムにおいてはこのような機能に対応することができないという問題点があった。
【0026】
本願の出願人が上記特許文献1のような端末装置と情報配信サーバからなるシステムを運用し、ユーザのPOI検索のログ(履歴)をとり統計処理を行ったところ、ユーザが実際にPOI検索を行っているカテゴリが曜日や時間帯によって多種多様に変化していることが判明した、例えば、金曜日の深夜には、週末の行動を前提に、ショッピングに関するPOIの検索頻度が高くなったり、リラクゼーションに関連するPOIの検索頻度が高くなったりしている。このような実態はスタンドアロンなシステムでは知ることができなかった実態である。
【0027】
前述したようにPOIカテゴリ自体もデータベースの充実と共に増えており、POIカテゴリを選択するためのメニュー階層が増え、POI選択のステップが増える傾向にある。更に、どのようなPOIカテゴリがあるかすら容易に知ることができず、その全体像を把握できない傾向にもある。そこで、POI検索する時刻に実際に多くのユーザによって利用(検索)されている頻度の高いカテゴリを紹介することによって、簡単にすばやく興味を持ったPOIの検索が行える時間帯別のPOIカテゴリ検索を提供できるとユーザにとっての利便性を増すことができる。
【0028】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、POI情報提供システムに通常の「POIカテゴリ検索モード」の他に、「フリーPOIカテゴリ検索モード」、いわゆる「おすすめ」POI検索モード」を設けるとともに、各ユーザのPOI検索情報(アクセス情報)を収集しPOI毎、時間帯毎の検索頻度をデータとして記録し、フリーPOIカテゴリ検索モードにおいては、アクセス頻度に基づいたPOIカテゴリの情報をユーザに提供するようになせば上記の問題点を解消し得ることを想到し、本発明を完成するに至ったものである。
【0029】
すなわち、本発明は前述の問題点を解消することを課題とし、ユーザがPOIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、POIカテゴリへのアクセス統計に基づいて所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを端末装置に配信するようにしたPOI情報提供システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有する端末装置と、情報配信サーバと、を備えたPOI情報提供システムであって、
前記情報配信サーバは、
POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、
前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、
POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備え、
前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して前記端末装置に配信することを特徴とするPOI情報提供システム。
【0031】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1の発明にかかるPOI情報提供システムにおいて、
前記時間帯は、少なくとも、休日、平日、金曜日に区分され、かつ、各1時間毎に区分されていることを特徴とする。
【0032】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1の発明にかかるPOI情報提供システムにおいて、
前記POIカテゴリ統計記憶手段は、POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段を介してのPOI検索要求に基づくPOI検索を行った場合に当該POIが属するPOIカテゴリの検索回数を統計処理し、前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介して検索要求があった場合には前記統計処理を行わないように構成したことを特徴とする。
【0033】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項の発明にかかるPOI情報提供システムにおいて、
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の多い順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0034】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項の発明にかかるPOI情報提供システムにおいて、
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の少ない順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0035】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項の発明にかかるPOI情報提供システムにおいて、
前記所定のアクセス頻度条件は、前記POI検索要求があった時間帯における検索回数が、他の時間帯における検索回数に比べ最も検索回数が多いPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0036】
また、本願の請求項7にかかる発明は、
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有する端末装置と、POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備えた情報配信サーバとからなるPOI情報提供システムにおけるPOI情報提供方法であって、
前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して前記端末装置に配信するステップを有することを特徴とする。
【0037】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項7の発明にかかるPOI情報提供方法において、
前記時間帯は、少なくとも、休日、平日、金曜日に区分され、かつ、各1時間毎に区分されていることを特徴とする請求項7に記載のPOI情報提供方法。
【0038】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項7の発明にかかるPOI情報提供方法において、
前記POIカテゴリ統計記憶手段が、POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段を介してのPOI検索要求に基づくPOI検索を行った場合に当該POIが属するPOIカテゴリの検索回数を統計処理し、前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介して検索要求があった場合には前記統計処理しないステップを更に含むことを特徴とする請求項7に記載のPOI情報提供方法。
【0039】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項7ないし請求項9の何れか1項の発明にかかるPOI情報提供方法において、
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の多い順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0040】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項7ないし請求項9の何れか1項の発明にかかるPOI情報提供方法において、
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の少ない順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0041】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項7ないし請求項9の何れか1項の発明にかかるPOI情報提供方法において、
前記所定のアクセス頻度条件は、前記POI検索要求があった時間帯における検索回数が、他の時間帯における検索回数に比べ最も検索回数が多いPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0042】
また、本願の請求項13にかかる発明は、
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有する端末装置とネットワークを介して接続される情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、
POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、
前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、
POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備え、
前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して前記端末装置に配信することを特徴とする。
【0043】
本願の請求項14にかかる発明は、請求項13の発明にかかる情報配信サーバにおいて、
前記時間帯は、少なくとも、休日、平日、金曜日に区分され、かつ、各1時間毎に区分されていることを特徴とする。
【0044】
本願の請求項15にかかる発明は、請求項13の発明にかかる情報配信サーバにおいて、
前記POIカテゴリ統計記憶手段は、POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段を介してのPOI検索要求に基づくPOI検索を行った場合に当該POIが属するPOIカテゴリの検索回数を統計処理し、前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介して検索要求があった場合には前記統計処理を行わないように構成したことを特徴とする。
【0045】
本願の請求項16にかかる発明は、請求項13ないし請求項15の何れか1項の発明にかかる情報配信サーバにおいて、
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の多い順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項13ないし請求項15の何れか1項に記載の情報配信サーバ。
【0046】
本願の請求項17にかかる発明は、請求項13ないし請求項15の何れか1項の発明にかかる情報配信サーバにおいて、
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の少ない順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0047】
本願の請求項18にかかる発明は、請求項13ないし請求項15の何れか1項の発明にかかる情報配信サーバにおいて、
前記所定のアクセス頻度条件は、前記POI検索要求があった時間帯における検索回数が、他の時間帯における検索回数に比べ最も検索回数が多いPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする。
【0048】
また、本願の請求項19にかかる発明は、
POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備え、フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して端末装置に配信する情報配信サーバに接続される端末装置であって、
前記端末装置は、
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0049】
請求項1にかかる発明においては、情報配信サーバは、POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備え、フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、POI検索手段は、POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して端末装置に配信する。
従って、ユーザがPOIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、POIカテゴリへのアクセス統計に基づいて所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリの情報を得ることができるようになる。
【0050】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかるPOI情報提供システムにおいて、前記時間帯は、少なくとも、休日、平日、金曜日に区分され、かつ、各1時間毎に区分されている。従って、ユーザがPOIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、POIカテゴリへのアクセス統計に基づいて休日、平日、金曜日別、時間帯別に所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリの情報を得ることができるようになる。
【0051】
請求項3にかかる発明においては、請求項1にかかるPOI情報提供システムにおいて、POIカテゴリ統計記憶手段は、POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段を介してのPOI検索要求に基づくPOI検索を行った場合に当該POIが属するPOIカテゴリの検索回数を統計処理し、前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介して検索要求があった場合には前記統計処理を行わないように構成している。従って、ユーザが特定の目的をもってPOIを検索した場合のみ検索回数を統計処理するため、ユーザの検索実態を反映した統計結果が得られるようになる。
【0052】
請求項4にかかる発明においては、請求項1ないし請求項3の何れか1項にかかるPOI情報配信システムにおいて、所定のアクセス頻度条件は、検索回数の多い順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定されている。従ってユーザは、POIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、多くの人が当該時間帯に利用しているPOIカテゴリを容易に知ることができるようになる。
【0053】
請求項5にかかる発明においては、請求項1ないし請求項3の何れか1項にかかるPOI情報配信システムにおいて、所定のアクセス頻度条件は、検索回数の少ない順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定されている。従ってユーザは、POIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、当該時間帯に利用されている予期しないPOIカテゴリを容易に知ることができるようになる。
【0054】
請求項6にかかる発明においては、請求項1ないし請求項3の何れか1項にかかるPOI情報配信システムにおいて、所定のアクセス頻度条件は、前記POI検索要求があった時間帯における検索回数が、他の時間帯における検索回数に比べ最も検索回数が多いPOIカテゴリを抽出するように設定されている。従ってユーザは、POIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、あるPOIカテゴリが当該時間帯において他の時間帯よりも最も多く検索されているPOIカテゴリを容易に知ることができるようになる。
【0055】
請求項7〜請求項12にかかる発明においては、それぞれ請求項1〜請求項6にかかるPOI情報提供システムにおけるPOI情報提供方法を提供することができるようになる。
【0056】
請求項13〜請求項18にかかる発明においては、それぞれ請求項1〜請求項6にかかるPOI情報提供システムを構成する情報配信サーバを提供することができるようになる。
【0057】
請求項19にかかる発明においては、請求項1にかかるPOI情報提供システムを構成する端末装置を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。以下の実施例においては、携帯電話機を端末装置とし、経路探索および経路案内を行うナビゲーションシステムにPOI情報提供機能を備えたPOI情報提供システムを具体例として説明するが、本発明はこの実施例に限ることなく、POI情報を提供する機能を単独に有するシステムであってもよく、端末装置は携帯電話機のような携帯型の端末装置でもよく、また、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置であってもよい。
【実施例】
【0059】
図1は、POI情報提供システムにおいて提供されるPOIカテゴリ階層の一例を示す説明図である。なおPOIカテゴリは膨大なものでありその全てを図示することができないため図1ではその一部のみが示されている。図1に示すようにPOIカテゴリ階層は、大分類は「遊ぶ/娯楽/趣味」、「お買い物」、「グルメ/カフェ/お酒」、「おしゃれ/ファッション」、「暮らし/生活」、「宿泊/温泉」、「旅行/観光」、「交通」などに区分されている。
【0060】
大分類の「遊ぶ/娯楽/趣味」の下位に属する中分類は、「レジャー」、「趣味/スポーツ」、「カラオケ/まんが喫茶」、「ゲーム/ボウリングその他」、「映画/演芸/劇場」、「ギャンブル」、「夜の娯楽」、「イベント」、「待ち合わせスポット」などに区分され、中分類の「レジャー」の下位に属する小分類は、「遊園地/テーマパーク」、「公園/緑地」、「動物園/植物園/水族館」、「博物館/美術館/果樹園」、「複合施設/ビッグタウン」、「キャンプ/オートキャンプ」、「ハイキグ/歩く」、「海/プール/ボート」などに区分されている。小分類のPOIカテゴリの下位に個々の具体的なPOIが属し、検索されるデータ構造になっている。
【0061】
図2は、本発明の実施例にかかるPOI情報提供システムの構成を示す図である。POI情報配信システム10は、図1に示すように、インターネットなどのネットワーク11を介して接続される端末装置20と情報配信サーバ30を備えて構成されている。情報配信サーバ30は、端末装置20に提供するPOIカテゴリの情報と、各POIとそれに関連する情報をPOIカテゴリ別に蓄積したデータベースであるPOIDB40、POIカテゴリ、POIを検索するためのPOI検索手段38と、各ユーザ(端末装置20)のPOI検索情報(アクセス情報)を収集しPOIカテゴリ毎、時間帯毎の検索頻度をデータベースとして蓄積するPOIカテゴリ別統計記録手段39を備えている。
【0062】
端末装置20は例えばGPSを搭載した携帯電話機であり、現在地周辺のPOI検索が行える。現在位置情報を付けて周辺検索要求を情報配信サーバ30に送ると、情報配信サーバは、端末装置20の現在位置を考慮して、所定の範囲、例えば半径2km以内に存在するPOIを端末装置20が検索できるようにする。POI検索にあたって端末装置20はPOIカテゴリの選択画面が表示され、ユーザは所望のPOIカテゴリを選択して情報配信サーバ30に当該POIカテゴリに属するPOIを検索させる。
【0063】
本発明においては、POIカテゴリの選択にあたって、曜日、時間帯毎の利用回数(アクセス)頻度の高いPOIカテゴリの情報を情報配信サーバ30から携帯端末装置20に提供する検索モード(「フリーPOIカテゴリ検索モード」、いわゆる「おすすめPOI検索モード」を有する。この検索モードの詳細は後に説明する。
【0064】
また、情報配信サーバ30は、制御手段31、配信データ作成手段32、通信手段34、経路探索手段33、経路探索用ネットワークデータ35を備えている。探索用ネットワークデータ35には、徒歩および自動車用の経路探索のための道路ネットワークデータ36と、交通機関を用いた経路探索のための交通ネットワークデータ37とを蓄積している。
【0065】
制御手段31は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段34は、ネットワーク11、12を介して端末装置20や、各種のPOI情報を提供するPOI情報提供サーバ50と通信するためのインターフェースである。配信データ作成手段32は、経路探索やPOI検索の結果を端末装置20に配信するためのデータに編集するためのものである。情報配信サーバ30は、ネットワーク12を介して各種のPOI情報提供サーバ50からPOIの情報を収集してPOIDB40にデータベース登録し、ユーザに提供できるPOI情報を充実してゆくことができる。
【0066】
経路探索手段33はマルチモーダルな経路探索エンジンであって徒歩と交通機関を併用した経路探索機能を有するものである。このような経路探索エンジンは例えば特開2000−258184号公報などに開示されている。経路の探索方法としては周知のダイクストラ法と呼ばれる手法が適用され、経路探索条件やPOI検索の条件は端末装置20から送信される。
【0067】
図3は、POIデータベース(DB)40に蓄積されるPOI情報のデータ構成を示す説明図である。POIDB40には、図1で説明した各種POIのカテゴリ区分(例えば、大分類、中分類、小分類の分類コード)と各POIに関するデータ(ユーザに提供するPOI情報)が蓄積されている。POI情報はユーザに提供される情報であり、各POI毎にそのPOIが区分されているPOIカテゴリ、そのPOIの所在地・地図番号、営業時間、営業案内等のデータが、図3のようなデータ構成で蓄積されている。
【0068】
POIDB40に蓄積されたPOIカテゴリの情報やPOI情報はPOI検索手段38により検索、参照され、端末装置20により指定されたPOIカテゴリ、地域などを検索条件として要求されたPOIカテゴリの情報やPOI情報が選択され、端末装置20に配信される。
【0069】
本実施例においては先に述べたように、POI情報提供システム10に通常の「POIカテゴリ検索モード」の他に「フリーPOIカテゴリ検索モード」いわゆる「おすすめPOI検索モード」を有するとともに、各ユーザのPOI検索情報(アクセス情報)を収集しPOI毎、時間帯毎の検索頻度をデータとして記録し、フリーPOIカテゴリ検索モードにおいては、アクセス頻度に基づいたPOIカテゴリの情報をユーザに提供するようにする。このため、情報配信サーバ30にはPOIカテゴリ別統計記録手段39が設けられている。
【0070】
情報配信サーバ30は端末装置20からPOIカテゴリの検索要求があると、その時間をチェックし、検索要求があったPOIカテゴリ別、時間帯別に検索要求回数(アクセス回数をPOIカテゴリ別統計記録手段39に記録する。図4は、このようにしてPOIカテゴリ別統計記録手段39に記録されたPOIカテゴリ別、時間帯別の検索数(アクセス回数)のデータを示す図である。本実施例においては、検索回数(アクセス回数)を記録するPOIカテゴリは、図1の小分類単位であり、この単位でPOIカテゴリ別に、検索されたPOIカテゴリの時間帯別(休日/平日/金曜日別に各1時間毎)にアクセスされたPOIカテゴリのログを統計処理し、検索数を記録するようになっている。
【0071】
図4においては、時間帯毎の検索数(アクセス回数)とその順位が記録され、この検索数の順位、すなわちアクセス頻度に基づいて、後述するフリーPOIカテゴリ検索モード」いわゆる「おすすめPOI検索モード」におけるPOIカテゴリ情報の提供が行われる。アクセス頻度を統計処理する時間帯は上記に限らず、休日/祝日と各曜日別であってもよい。平日と金曜日を区分した理由は、金曜日は平日であるが休日の前日であり、ユーザの行動パターンが他の平日とは異なる可能性があることを考慮したためである。
【0072】
このような統計処理によって、ユーザの周辺探索には大別して次の2種類の傾向があることが分かった。
第1は、直ちに周辺探索結果を利用する場合、
第2は、後日(例えば翌日)の準備として周辺探索を行う場合、である。第2の利用態様は、週末の金曜日に、翌日(休日)の行動をするための準備としてPOIの情報を入手するための検索であると推定できる。
【0073】
例えば、最も顕著なのは、休日/平日/金曜日を問わず、18時台は「居酒屋」のPOIカテゴリが検索されることが圧倒的に多い。
また、金曜日0時台は、以外にも「アパレル/古着」のPOIカテゴリがアクセス頻度3位であり、他の時間帯と全く異なっている。この時間帯には当該POIカテゴリに属するPOIである各店舗は開いていないので、おそらく翌日の買い物はどこに行こうかという準備のためであろう。従って、単に営業時間に合わせてカテゴリ表示を出すだけではユーザの行動と乖離してしまう。
【0074】
一方、端末装置20は、図2に示されるように、制御手段21、通信手段22、GPS受信機などからなる測位手段23、液晶表示ユニットなどからなる表示手段24、情報配信サーバ30から配信されたデータなど記憶する配信データ記憶手段25、情報配信サーバ30に対する各種要求を編集する配信要求編集手段26、操作・入力手段27を備えている。
【0075】
制御手段21は、図示してはいないがRAM、ROMを有するマイクロプロセッサ(CPU)を備えて構成され、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。操作・入力手段27は、数字キーやアルファベットキー、その他の機能キー、選択キー、スクロールキーなどからなる操作・入力手段ためのものであり、出力手段である表示手段24に表示されるメニュー画面から所望のメニューを選択し、あるいは、キーを操作して種々の入力操作を行うものである。従って、表示手段24は操作・入力手段27の一部としても機能する。通信手段22は、ネットワーク11を介して情報配信サーバ30と通信するためのインターフェースである。
【0076】
ユーザが情報配信サーバ30にPOIの検索を依頼しようとする場合、操作・入力手段27を操作してメニュー画面を表示手段24に表示し検索したいPOIカテゴリを選択する。図5は、端末装置20の表示手段24に表示されるサービスメニューの画面構成を示す図である。サービスメニュー画面には図5に示すように、「周辺検索」を選択する周辺検索選択欄501、「現在地マップ」を選択する現在地マップ選択欄502、「現在地メール」を選択する現在地メール選択欄503が表示される。周辺検索は現在位置周辺のPOIを検索するための選択欄、現在地マップは現在位置を含む単位地図を選択するための選択欄、現在地メールは現在位置データを含むメールを送信する処理を選択するための選択欄である。
【0077】
このサービスメニュー画面には、上記の選択欄の他に、おすすめモードを選択するためのおすすめ選択欄504、「経路探索(ナビ)」サービスを選択するための経路探索選択欄505、交通機関の乗り換え経路を検索するための乗り換え検索選択欄506、現在位置を測位する処理を選択するための「現在位置」選択欄507、通話情報の処理を選択するための「通話情報」選択欄508、各種の設定・登録処理を選択するための「設定・登録」選択欄509が表示される。以下の説明は、POIに関する情報を得るための周辺検索の機能を中心に行う。
【0078】
ユーザは、POIの検索を所望する場合、周辺検索選択欄501を選択する。そうすると、「今いる周辺のお店・施設を選んで、地図や案内経路の配信が受けられます。」というメッセージ510が表示され、周辺検索選択欄501がクリックされると、表示手段24の表示画面は、図6に示すPOI検索メニュー画面に遷移する。POI検索メニュー画面には図6に示すように現在位置での周辺検索を選択するための選択欄601、ユーザが登録したマイカテゴリで周辺検索するための選択欄602、おすすめカテゴリ検索を選択するための選択欄603が表示される。
【0079】
選択欄601の現在地での周辺検索は、表示されるPOIカテゴリから所望のカテゴリを選択する通常の検索モードである。端末装置20においてこの選択欄601の処理メニュー(現在地での周辺検索)を選択すると、本システムに予め設定してあるPOIカテゴリ選択画面に遷移し、大分類から小分類のPOIカテゴリ表示画面を順次たどって、ユーザが選択したPOIカテゴリに属するPOIが検索される。この時検索される範囲は端末装置20が測位した現在位置を中心とした所定の範囲内に存在する個々のPOIであり、その結果を情報配信サーバ30が端末装置20に配信する。端末装置20は配信されたPOIのデータから任意のPOIを特定してそのPOIに関する情報を得ることができるようになる。
【0080】
選択欄602の処理を選択すると、予めユーザが周辺検索等の処理で選択して登録したPOIカテゴリが選択され、選択したカテゴリに属するPOIから任意のPOIを特定してそのPOIに関する情報を得ることができるようになる。端末装置20において選択欄602の処理メニューが選択されると、ユーザが予め過去のPOI検索において登録したPOIカテゴリがメッセージ欄604に表示される。現在地での周辺検索(選択欄601)等において検索したPOIカテゴリを新規にマイカテゴリとして登録したい場合には、メッセージ欄604に表示される新規登録ボタン605を操作して登録することができる。登録されたPOIカテゴリの情報は端末装置20メモリに保存される。
【0081】
選択欄603は、本発明において設けられた「フリーPOIカテゴリ検索モード」いわゆる「おすすめ」検索モードを選択するための選択欄であり、この選択が行われると、ユーザ側において端末装置20を操作してPOIのカテゴリを選択する手順なしに、情報配信サーバ30がPOIカテゴリへのアクセス統計に基づいて所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリの情報を抽出して端末装置20に配信する。
【0082】
POIカテゴリに対するアクセス頻度(検索数)の統計データは、図4で説明したデータ構成でPOIカテゴリ別統計記録手段39に記録されている。所定のアクセス頻度条件とは、例えば、各端末装置20からPOI検索がなされた時間帯別(休日/平日/金曜日の各1時間毎)の検索回数の多い順とすることができる。システムにこのようなアクセス頻度条件を設定した場合は、図4の各POIカテゴリに対するアクセス頻度の大きい順に端末装置20に提供するPOIカテゴリの情報を決定する。
【0083】
図4において、例えば、金曜日の23時台(23時〜午前0時までの1時間)の時間帯では、POIカテゴリのアクセス頻度は「コーヒーショップ」、「コンビニ」、「ヘア/メイク/ネイル」ので順に高く、端末装置20にはこのPOIカテゴリの情報が配信される。配信するPOIカテゴリの数は上位3つに限らず上位5つ、あるいは上位10など所定の数とすることができる。また、POIカテゴリ別統計記録手段39に記録されるデータの構成は必ずしも図4に示すように検索数順に並んでいる必要はなく、端末装置20にデータを配信する際にPOIカテゴリ別統計記録手段39に記録されデータをソートしてアクセス頻度の高いPOIカテゴリを抽出するようにしてもよい。
【0084】
例えば、「コーヒーショップ」、「コンビニ」、は一般的にアクセス頻度の高いPOIカテゴリであるが、意外にも「ヘア/メイク/ネイル」が第3位にランクされており、週末の深夜にこのPOIカテゴリを検索しているユーザが多い。このPOIカテゴリが存在することすら知らないユーザもいるので、「おすすめカテゴリ検索」の結果として端末装置20に配信することによって当該POIカテゴリに興味を持つユーザが増加することも考えられる。特にユーザの中には思わぬPOIカテゴリが思わぬ時間帯に多数のユーザから検索されていることを知り、より興味を持つことも考えられる。
【0085】
このような手順に従ってPOIカテゴリの情報を端末装置20に配信することにより、ユーザがPOIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、POIカテゴリへのアクセス統計に基づいて所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリの情報を得ることができ、また、多くの人が当該時間帯に利用しているPOIカテゴリを容易に知ることができるようになる。更に、休日、平日、金曜日別、時間帯別に所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリの情報を得ることができるようになる。
【0086】
また、所定のアクセス頻度条件の他の例としては、POIカテゴリの周知のために、アクセス頻度の低いPOIカテゴリを抽出して端末装置20に配信するようにしてもよい。前述のように携帯電話機を端末装置20とする場合は表示画面が小さく、POIカテゴリの階層構造の全体を表示することは出来ないので、見知らぬカテゴリも順次紹介していくようにするのが良い。さらにアクセス頻度が少ないながらも、そのPOIカテゴリにとって最も頻度が高くなる時間帯に「おすすめカテゴリ」に掲載するのもユーザにヒントを与えることになる。
【0087】
例えば、「まんが喫茶」は、平日 2時台の13位が最高のアクセス頻度である。宿泊施設の代わりに利用されていると推測される。このPOIカテゴリは通常はランキング上位に出てこないPOIカテゴリであるが、この時間帯に端末装置20から「おすすめカテゴリ」検索がなされた場合に端末装置20に提供するPOIカテゴリとして抽出できるようにシステムのアクセス頻度条件を設定をしておけばよい。これにより、「おすすめカテゴリ」検索の結果、端末装置20に配信するPOIカテゴリのデータに「まんが喫茶」のPOIカテゴリを加えることができるようになる。
【0088】
このような手順に従ってPOIカテゴリの情報を端末装置20に配信することにより、ユーザは、POIのカテゴリを検索、指定する煩雑な操作手順なしに、当該時間帯に利用されている予期しないPOIカテゴリを容易に知ることができるようになり、また、あるPOIカテゴリが当該時間帯において他の時間帯よりも最も多く検索されているPOIカテゴリを容易に知ることができるようになる。
【0089】
また、「おすすめカテゴリ」検索を選択してPOI検索に至ったものは、通常の階層構造のカテゴリをたどって検索されたものと異なり、システム側で誘導したものであるから、POI検索の統計処理には加えないという考え方もある。このような統計処理を行えば、ユーザが特定の目的をもってPOIを検索した場合のみ検索回数を統計処理するため、ユーザの検索実態を反映した統計結果が得られるようになる。
【0090】
この場合、「おすすめカテゴリ」からのハイパーリンクは階層構造カテゴリのハイパーリンクとは別にして、POI検索の統計処理が入らないように構成しても良い。ただし、ユーザから見ればPOI探索は同じように出来るようにしておくことが好ましい。
【0091】
以上のPOI情報提供システム10の動作手順を図7、図8のフローチャートを参照して説明する。図7は、各端末装置20からのPOIカテゴリ検索のデータを収集し統計処理する手順を示すフローチャートである。POIカテゴリ検索手段38は、ステップS10の処理において各端末装置20からPOIカテゴリの検索要求の受信を待つ。
【0092】
ステップS11の処理においてPOIカテゴリの検索要求がなければステップS10の処理に戻り、ステップS11の処理においてPOIカテゴリの検索要求があると、ステップS12の処理において現在時間、祝日、平日、金曜日の別を判別し、ステップS13の処理において、POIカテゴリ別統計記憶手段39の該当するPOIカテゴリのデータの検索回数を加算し、ステップS14の処理において、POIカテゴリのデータの順位(検索回数のい順位)に変更があるか判別する。
【0093】
ステップS14の判別処理において、POIカテゴリのデータの順位に変更がなければリターンし、POIカテゴリのデータの順位に変更があれば、ステップS15の処理においてその順位のデータを変更してリターンする。このようにしてPOIカテゴリ別統計記憶手段39には図4で示すPOIカテゴリの時間帯別のアクセス頻度とその順位が記憶される。
【0094】
図8は、端末装置20から「フリーPOIカテゴリ検索モード」(図6のおすすめカテゴリ検索)の検索が指定された際に情報配信サーバ30がPOIカテゴリ情報を提供する手順を示すフローチャートである。POIカテゴリ検索手段38は、ステップS20の処理において各端末装置20からPOIカテゴリの検索要求の受信を待つ。
【0095】
ステップS21の処理においてPOIカテゴリの検索要求がなければステップS20の処理に戻り、ステップS21の処理においてPOIカテゴリの検索要求があると、ステップS22の処理において「フリーPOIカテゴリ検索モード」(おすすめ検索)であるかを判別する。ステップS22の判別処理において、おすすめ検索でない場合にはステップS25の処理において、POI検索手段38は端末装置20が選択、指定したPOIカテゴリに属するPOIを検索する。この場合端末装置20の現在位置から所定の距離範囲にあるPOIを検索することは先に説明したとおりである。そしてステップS26の処理に進み、配信データ作成手段32は検索結果、すなわち、POIのデータを配信データに編集してステップS27の処理に進む。
【0096】
ステップS22の判別処理において、おすすめ検索である場合にはステップS23の処理において現在時間をチェックし、ステップS24の処理においてPOIカテゴリ別統計記憶手段39の該当する時間帯のデータを参照し、所定のアクセス頻度条件に合致したPOIカテゴリを抽出する。アクセス頻度条件は先に説明したとおりであり、例えば、アクセス頻度の大きい順に第5位までのPOIカテゴリを抽出する。
【0097】
ステップS24の処理において所定のアクセス頻度条件に該当するPOIカテゴリが抽出されると、配信データ作成手段32は抽出したPOIカテゴリのデータを配信データに編集し、ステップS27の処理において端末装置20に配信しリターンする。このようにして情報配信サーバ30は時間帯別に所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリのデータを抽出して端末装置20に提供することができる。
【0098】
以上の手順によりユーザが特定のPOIに関する情報を入手し、当該POIまでの経路を知りたい場合、図5のメニュー画面から経路探索サービスを選択する選択ボタン505を操作して情報配信サーバ30に経路探索を要求することができる。この場合、経路探索条件の目的地は当該POI情報から取得した位置情報であり、出発地は現在地や自宅、職場など任意の位置とすることができる。
【0099】
端末装置20から経路探索の要求があると、情報配信サーバ30において経路探索手段33が探索用ネットワークデータ35を参照して指定された出発地から目的地までの経路を探索する。探索用ネットワークデータ35は徒歩あるいは道路による経路を探索するための道路ネットワークデータ36と交通機関による経路を探索するための交通ネットワークデータ37を備えている。
【0100】
道路ネットワークデータ36は以下のように構成されている。例えば、道路が図9に示すように道路A、B、Cからなる場合、道路A、B、Cの端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ(ノードの緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)と各リンクのリンクコスト(リンクの距離またはリンクを走行するのに必要な所要時間)をデータとしたリンクコストデータと構成される。
すなわち、図9において、○印、◎印がノードを示し、◎印は道路の交差点を示している。各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、道路の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図9では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0101】
このような道路ネットワークのデータを経路探索用のデータベースとして経路探索を行う場合、出発地のノードから目的地のノードまで連結されたリンクをたどりそのリンクコストを累積し、累積リンクコストの最少になる経路を探索して案内する。すなわち、図9において出発地をノードAX、目的地をノードCYとして経路探索を行う場合、ノードAXから道路Aを走行して2つ目の交差点で右折して道路Cに入りノードCYにいたるリンクを順次たどりリンクコストを累積し、リンクコストの累積値が最少になる経路を探索して案内する。
図9ではノードAXからノードCYに至る他の経路は図示されていないが、実際にはそのような経路が他にも存在するため、ノードAXからノードCYに至る可能な経路を同様にして探索し、それらの経路のうちリンクコストが最少になる経路を最適経路として決定するものである。この手法は、例えば、ダイクストラ法と呼ばれる周知の手法によって行われる。
【0102】
これに対して、交通機関の経路探索のための交通ネットワークデータ37は以下のように構成されている。例えば、図10に示すように交通路線A、B、Cからなる場合、各交通路線A、B、Cに設けられた各駅(航空機の路線においては各空港)をノードとし、各ノード間を結ぶ区間を有向性のリンクで表し、ノードデータ(緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)をネットワークデータとしている。図10において、○印、◎印がノードを示し、◎印は交通路線の乗り継ぎ点(乗換え駅など)を示し、各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、交通路線の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図10では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0103】
しかしながら、交通ネットワークは道路ネットワークと比べリンクコストが基本的に異なる。すなわち、道路ネットワークではリンクコストは固定的、静的なものであったが、交通ネットワークでは、図10に示すように交通路線を運行する列車や航空機(以下個々の列車や航空機などの各経路を交通手段と称する)が複数ある。各交通手段毎にあるノードを出発する時刻と次のノードに到着する時刻とが定まっており(時刻表データ、運行データで規定される)、かつ、個々の経路が必ずしも隣接するノードにリンクしない場合がある。例えば、急行と各駅停車の列車のような場合である。このような場合には同じ交通路線上に異なる複数のリンクが存在することになり、またノード間の所要時間が交通手段により異なる場合もある。
【0104】
図10に例示する交通ネットワークにおいては、交通路線Aの同じリンクに複数の交通手段(経路)Aa〜Ac・・・、交通路線Cに複数の交通手段(経路)Ca〜Cc・・・が存在することになる。従って、交通機関の運行ネットワークは、単純な道路ネットワークと異なり、ノード、リンク、リンクコストの各データは交通手段(個々の航空機や列車などの経路)の総数に比例したデータ量になる。このため交通ネットワークのデータは道路ネットワークのデータ量に比べて膨大なデータ量になる。従って、それに応じて、経路探索に要する時間も多くの時間が必要になる。
【0105】
このような交通ネットワークデータを用いて、ある出発地からある目的地までの経路を探索するためには、出発地から目的地まで到達する際に使用(乗車)できる全ての交通手段を探索して探索条件に合致する交通手段を特定する必要がある。
例えば、図10において、出発地を交通路線AのノードAXとしてある特定の出発時刻を指定して、交通路線CのノードCYを目的地とする経路探索を行う場合、交通路線A上を運行する交通手段Aa〜Ac・・・のうち出発時刻以降の全ての交通手段を順次出発時の経路として選択する。そして交通路線Cへの乗り継ぎノードへの到着時刻に基づいて、交通路線C上を運行する各交通手段Ca〜Cc・・・のうち、乗り継ぎノードにおいて乗車可能な時刻以降の交通手段の全ての組み合わせを探索して各経路の所要時間や乗り換え回数などを累計して案内することになる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
以上説明した実施例のように本発明のPOI情報配信システム10のように端末装置として携帯電話機を用いたナビゲーションシステムとして実施しても良いし、また週末や翌日など先の時点の行動の事前の準備のためにPOI検索を利用しているユーザがいるであろうことを考慮すると、本発明おける端末装置としてパーソナルコンピュータ(PC)を使用し、PCのブラウザにPOI検索画面を表示して使うPOI情報提供システムとして構成してもよい。この場合、現在位置情報を測位あるいは入力しなくとも、任意の場所を指定して検索できるようにしておくと良い。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】POI情報提供システムにおいて提供されるPOIカテゴリ階層の一例を示す説明図である。
【図2】本発明の実施例にかかるPOI情報提供システムの構成を示す図である。
【図3】POIカテゴリデータベース(DB)に蓄積されるPOI情報のデータ構成を示す説明図である。
【図4】POIカテゴリ別統計記録手段に記録されたPOIカテゴリ別、時間帯別のアクセス回数のデータの一例を示す図である。
【図5】携帯端末装置の表示手段に表示されるサービスメニューの画面構成を示す図である。
【図6】携帯端末装置の表示手段に表示されるPOI検索(周辺検索)のためのメニュー画面の構成を示す図である。
【図7】各端末装置からのPOIカテゴリ検索のデータを収集し統計処理する手順を示すフローチャートである。
【図8】端末装置からフリーPOIカテゴリ検索モードの検索が指定された際に情報配信サーバ30がPOIカテゴリ情報を提供する手順を示すフローチャートである。
【図9】道路ネットワークのデータの概念を示す模式図である。
【図10】交通ネットワークのデータの概念を示す模式図である。
【符号の説明】
【0108】
10・・・・POI情報提供システム
11、12・・ネットワーク
20・・・・端末装置
21・・・・制御手段
22・・・・通信手段
23・・・・測位手段
24・・・・表示手段
25・・・・配信データ記憶手段
26・・・・配信要求編集手段
27・・・・操作・入力手段
30・・・・情報配信サーバ
31・・・・制御手段
32・・・・配信データ作成手段
33・・・・経路探索手段
34・・・・通信手段
35・・・・探索用ネットワークデータ
36・・・・道路ネットワークデータ
37・・・・交通ネットワークデータ
38・・・・POI検索手段
39・・・・POIカテゴリ別統計記録手段
40・・・・POIDB(データベース)
50・・・・POI情報提供サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有する端末装置と、情報配信サーバと、を備えたPOI情報提供システムであって、
前記情報配信サーバは、
POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、
前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、
POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備え、
前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して前記端末装置に配信することを特徴とするPOI情報提供システム。
【請求項2】
前記時間帯は、少なくとも、休日、平日、金曜日に区分され、かつ、各1時間毎に区分されていることを特徴とする請求項1に記載のPOI情報提供システム。
【請求項3】
前記POIカテゴリ統計記憶手段は、POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段を介してのPOI検索要求に基づくPOI検索を行った場合に当該POIが属するPOIカテゴリの検索回数を統計処理し、前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介して検索要求があった場合には前記統計処理を行わないように構成したことを特徴とする請求項1に記載のPOI情報提供システム。
【請求項4】
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の多い順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のPOI情報提供システム。
【請求項5】
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の少ない順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のPOI情報提供システム。
【請求項6】
前記所定のアクセス頻度条件は、前記POI検索要求があった時間帯における検索回数が、他の時間帯における検索回数に比べ最も検索回数が多いPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のPOI情報提供システム。
【請求項7】
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有する端末装置と、POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備えた情報配信サーバとからなるPOI情報提供システムにおけるPOI情報提供方法であって、
前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して前記端末装置に配信するステップを有することを特徴とするPOI情報提供方法。
【請求項8】
前記時間帯は、少なくとも、休日、平日、金曜日に区分され、かつ、各1時間毎に区分されていることを特徴とする請求項7に記載のPOI情報提供方法。
【請求項9】
前記POIカテゴリ統計記憶手段が、POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段を介してのPOI検索要求に基づくPOI検索を行った場合に当該POIが属するPOIカテゴリの検索回数を統計処理し、前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介して検索要求があった場合には前記統計処理しないステップを更に含むことを特徴とする請求項7に記載のPOI情報提供方法。
【請求項10】
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の多い順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載のPOI情報提供方法。
【請求項11】
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の少ない順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載のPOI情報提供方法。
【請求項12】
前記所定のアクセス頻度条件は、前記POI検索要求があった時間帯における検索回数が、他の時間帯における検索回数に比べ最も検索回数が多いPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載のPOI情報提供方法。
【請求項13】
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有する端末装置とネットワークを介して接続される情報配信サーバであって、
前記情報配信サーバは、
POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、
前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、
POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備え、
前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して前記端末装置に配信することを特徴とする情報配信サーバ。
【請求項14】
前記時間帯は、少なくとも、休日、平日、金曜日に区分され、かつ、各1時間毎に区分されていることを特徴とする請求項13に記載の情報配信サーバ。
【請求項15】
前記POIカテゴリ統計記憶手段は、POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段を介してのPOI検索要求に基づくPOI検索を行った場合に当該POIが属するPOIカテゴリの検索回数を統計処理し、前記フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介して検索要求があった場合には前記統計処理を行わないように構成したことを特徴とする請求項13に記載の情報配信サーバ。
【請求項16】
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の多い順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項13ないし請求項15の何れか1項に記載の情報配信サーバ。
【請求項17】
前記所定のアクセス頻度条件は、検索回数の少ない順に所定数のPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項13ないし請求項15の何れか1項に記載の情報配信サーバ。
【請求項18】
前記所定のアクセス頻度条件は、前記POI検索要求があった時間帯における検索回数が、他の時間帯における検索回数に比べ最も検索回数が多いPOIカテゴリを抽出するように設定したことを特徴とする請求項13ないし請求項15の何れか1項に記載の情報配信サーバ。
【請求項19】
POIの種類に応じて複数のPOIカテゴリ別に分類されたPOIに関する情報を蓄積したPOIデータベースと、前記POIカテゴリ毎にPOIカテゴリに対する時間帯別の検索回数を記録するPOIカテゴリ統計記憶手段と、POIデータベースを参照してPOIを検索するPOI検索手段と、を備え、フリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を介してPOI検索要求があった場合、当該PO1検索要求があった時間に基づいて、前記POI検索手段は、前記POIカテゴリ統計記憶手段に記録された対応する時間帯の各POIカテゴリの検索回数を参照し、所定のアクセス頻度条件に合致するPOIカテゴリを抽出して端末装置に配信する情報配信サーバに接続される端末装置であって、
前記端末装置は、
POIカテゴリを選択してPOI検索を行うための検索入力手段とフリーPOIカテゴリ検索を行うための検索入力手段を有することを特徴とする端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−323790(P2006−323790A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−148776(P2005−148776)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】