説明

RSV感染の処置または予防用ベンゾジアゼピン

RSV感染の処置または予防において使用するための薬剤の製造における、(a)式(I)
【化1】


〔式中、
− Rは、C1−6アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
− Rは水素またはC1−6アルキルであり;
− 各Rは、同一または異なり、そしてハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、ニトロ、シアノ、−COR’、−CONR’R”、−NH−CO−R’、−S(O)R’、−S(O)R’、NH−S(O)R’、−S(O)NR’R”または−S(O)R’R”であり、ここで、R’およびR”は、同一または異なり、そして水素またはC1−6アルキルであり;
− nは0から3であり;
− Rは水素またはC1−6アルキルであり;
− Xは−CO−、−CO−NR’−、−S(O)−または−S(O)−であり、ここでR’は水素またはC1−6アルキル基であり;そして
− Rはアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基であり、これらの基はC−Cヒドロキシアルキル基または−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)基で置換されており、ここで、Xは−O−、−S−または−NR’−であり、ここでR’はHまたはC−Cアルキル基であり、そしてXは−CO−、−SO−または−SO−であるか、またはRは−A−Y−Aであり、ここで:
− Aはアリール、ヘテロアリール、カルボシクリルまたはヘテロシクリル基であり;
− Yは直接結合またはC−Cアルキレン、−SO−、−CO−、−O−、−S−または−NR’−部分であり、ここで、R’はC−Cアルキル基であり;そして
− Aはアリール、ヘテロアリール、カルボシクリルまたはヘテロシクリル基である。〕
のベンゾジアゼピン誘導体もしくはそのN−オキシドまたは(b)その薬学的に許容される塩である化合物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に対して活性である、一連のベンゾジアゼピン誘導体に関する。
【0002】
RSVは、全年齢の呼吸器疾病患者の主要原因である。成人においては、それは軽い風邪症状を起こす傾向にある。学童期の子供においては、風邪および気管支咳を起こし得る。乳幼児(infants and toddlers)においては、細気管支炎(肺の小さい気道の炎症)または肺炎を起こし得る。未就学年齢の小児における中耳感染(中耳炎)の高頻度の原因であることも判明している。生後1年間でのRSV感染は、小児期の喘息の発症と関係している。
【0003】
現在の抗RSV治療は、パリビズマブと呼ばれる、RSVに対するモノクローナル抗体の使用を含む。パリビズマブのこのような使用は、RSVの治療的処置よりむしろ予防的処置である。しかしながら、この抗体はしばしば有効であるが、高価である。実際、その費用は、抗RSV治療の必要性がある多くの人々が利用できないことを意味する。故に既存の抗RSV治療に対する有効な代替物の緊急の必要性がある。
【0004】
本発明により、下記の一般式(I)の特定のベンゾジアゼピン誘導体が、RSVに対して有効であることが驚くべきことに判明した。
【0005】
従って、本発明は、第一の態様において、RSV感染の処置または予防において使用するための薬剤の製造における、(a)式(I)
【化1】

〔式中、
− Rは、C1−6アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
− Rは水素またはC1−6アルキルであり;
− 各Rは、同一または異なり、そしてハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、ニトロ、シアノ、−COR’、−CONR’R”、−NH−CO−R’、−S(O)R’、−S(O)R’、NH−S(O)R’、−S(O)NR’R”または−S(O)R’R”であり、ここで、R’およびR”は、同一または異なり、そして水素またはC1−6アルキルであり;
− nは0から3であり;
− Rは水素またはC1−6アルキルであり;
− Xは−CO−、−CO−NR’−、−S(O)−または−S(O)−であり、ここでR’は水素またはC1−6アルキル基であり;そして
− Rはアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基であり、これらの基はC−Cヒドロキシアルキル基または−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)基で置換されており、ここで、Xは−O−、−S−または−NR’−であり、ここでR’はHまたはC−Cアルキル基であり、そしてXは−CO−、−SO−または−SO−であるか、またはRは−A−Y−Aであり、ここで:
− Aはアリール、ヘテロアリール、カルボシクリルまたはヘテロシクリル基であり;
− Yは直接結合またはC−Cアルキレン、−SO−、−CO−、−O−、−S−または−NR’−部分であり、ここで、R’はC−Cアルキル基であり;そして
− Aはアリール、ヘテロアリール、カルボシクリルまたはヘテロシクリル基である。〕
のベンゾジアゼピン誘導体もしくはそのN−オキシドまたは(b)その薬学的に許容される塩である化合物の使用を提供する。
【0006】
本明細書で使用するC1−6アルキル基または部分は、1個から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基または部分、例えばC1−4アルキル基または部分である。C1−4アルキル基および部分の例は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチルおよびt−ブチルを含む。誤解を避けるために、基内に2個のアルキル部分が存在するとき、該アルキル部分は同じでも異なってもよい。
【0007】
本明細書で使用するヒドロキシアルキル基は、典型的に1個以上のヒドロキシ基で置換されている、上記アルキル基である。典型的に、それは1個、2個または3個のヒドロキシ基で置換されている。好ましくは、それは1個のヒドロキシ基で置換されている。好ましいヒドロキシアルキル基は−CH−OHである。
【0008】
本明細書で使用するアシル基は、C2−7アシル基、例えば基−CO−R(ここで、Rは上記C1−6アルキル基である)である。
【0009】
本明細書で使用するアリール基は、典型的にフェニルまたはナフチルのようなC6−10アリール基である。フェニルが好ましい。アリール基は非置換であるか、任意の位置を置換されていてよい。典型的に、それは0個、1個、2個または3個の置換基を担持する。
【0010】
アリール基の適当な置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C2−7アシル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、カルバモイル、モノ(C1−6アルキル)カルバモイル、ジ(C1−6アルキル)カルバモイル、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、−COR’、−CONR’R、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)R’R”、−S(O)R’R”、−NH−S(O)R’または−NH−COR’(ここで、各R’およびR”は、同一または異なり、そして水素またはC1−6アルキルである)を含む。
【0011】
アリール基の好ましい置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C2−7アシル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、ニトロ、シアノ、−COR’、−S(O)R’、−S(O)R’および−S(O)NR’R”(ここで、各R’およびRは、同一または異なり、そして水素またはC1−4アルキルである)を含む。
【0012】
特に好ましい置換基は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、C1−4アルキル、C2−4アシル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4アルキル)アミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、ニトロ、−COR’、−S(O)R’および−S(O)NH(ここで、R’はC1−2アルキルである)を含む。最も好ましい置換基は、塩素、フッ素、シアノ、C−CアルキルおよびC−Cハロアルキル置換基である。
【0013】
本明細書で使用するアリール基に対する言及は、アリール基が、単環式カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基に、またはフェニル環に縮合した単環式カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基である縮合基に縮合している、縮合環系を含む。典型的に、該縮合環系は、アリール基が単環式カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基に縮合している系である。
【0014】
好ましいこのような縮合環系は、アリール基が単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基に、またはフェニル環に縮合した単環式炭素環式基に縮合したもの、特にアリール基がヘテロシクリルまたはヘテロアリール基に縮合したものである。このような縮合環系の例は、フェニル環がチエニル基にまたはテトラヒドロフラニル基に縮合し、ベンゾチエニルまたはジヒドロベンゾフラニル基を形成している基である。このような縮合環のさらなる例は、フェニル環がジオキサニル基、ピロリル基または2,3−ジヒドロインデン−1−オン基に縮合し、ベンゾジオキシニル、インドリルまたは9H−フルオレン−9−オン基を形成している基である。最も好ましくは、しかしながら、本明細書で使用するアリール基は、単環式カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基に、または該縮合基に縮合していない。本明細書で使用するカルボシクリル基は、典型的に3個から6個の炭素原子を有する、非芳香族性飽和または不飽和単環式炭化水素環である。好ましくはそれは、3個から6個の炭素原子を有する飽和炭化水素環(すなわちシクロアルキル基)である。例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含む。それは、好ましくはシクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル、最も好ましくはシクロプロピルである。シクロアルキル基は非置換であるか、任意の位置を置換されていてよい。典型的に、それは0個、1個、2個または3個の置換基を担持する。
【0015】
カルボシクリル基の適当な置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C2−7アシル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、カルバモイル、モノ(C1−6アルキル)カルバモイル、ジ(C1−6アルキル)カルバモイル、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、オキソ、−COR’、−CONR’R”、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R”、−S(O)NR’R”、−NH−S(O)R’または−NH−CO−R’(ここで、R’およびR”は、同一または異なり、そして水素またはC1−6アルキルである)を含む。
【0016】
カルボシクリル基の好ましい置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、ニトロ、シアノおよびオキソを含む。特に好ましい置換基は、フッ素、塩素、臭素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキル、ニトロおよびオキソを含む。最も好ましくは、カルボシクリル基は非置換である。
【0017】
本明細書で使用するヘテロシクリル基は、典型的に5個から10個の炭素原子を有し、その炭素原子の1個以上、例えば1個、2個または3個が、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子で置換されている、非芳香族性飽和または不飽和炭素環式環である。飽和ヘテロシクリル基が好ましい。例は、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ジオキソラニル、チアゾリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ジオキサニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニルおよびチオキサニルを含む。さらなる例は、ジチオラニル、オキサゾリジニル、テトラヒドロチオピラニルおよびジチアニルを含む。ピペラジニル、ピペリジニル、チオモルホリニル、イミダゾリジニルおよびモルホリニル基が好ましい。
【0018】
本明細書で使用するヘテロシクリル基に関する言及は、ヘテロシクリル基がフェニル基に縮合している、縮合環系を含む。好ましいこのような縮合環系は、5から6員ヘテロシクリル基がフェニル基に縮合しているものである。このような縮合環系の例は、1H−イミダゾル−2(3H)−オニル基またはイミダゾリジン−2−オニル基がフェニル環またはピリジン環に縮合し、例えば、1H−ベンゾ[d]イミダゾル−2(3H)−オニル基または1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン基を形成する基である。最も好ましくは、しかしながら、ヘテロシクリル基は単環式である。
【0019】
ヘテロ環式基は非置換であるか、任意の位置を置換されていてよい。典型的に、それは0個、1個または2個の置換基を担持する。
【0020】
ヘテロシクリル基の適当な置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C2−7アシル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、カルバモイル、モノ(C1−6アルキル)カルバモイル、ジ(C1−6アルキル)カルバモイル(carbomyl)、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、オキソ、−COR’、−CONR’R”、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R”、−S(O)R’R”、−NH−S(O)R’または−NH−CO−R’(ここで、R’およびR”は、同一または異なり、そして水素またはC1−6アルキルである)を含む。
【0021】
ヘテロシクリル基の好ましい置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、ニトロ、シアノおよびオキソを含む。特に好ましい置換基は、フッ素、塩素、臭素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキル、ニトロおよびオキソを含む。最も好ましくは、ヘテロシクリル基は、非置換であるか、または1個または2個のC1−2アルキルまたはオキソ基で置換されている。置換ヘテロ環式基の例は、S,S−ジオキソ−チオモルホリノである。
【0022】
本明細書で使用するハロゲンは、典型的に塩素、フッ素、臭素またはヨウ素である。それは好ましくは塩素、フッ素または臭素である。それはより好ましくは塩素またはフッ素である。
【0023】
本明細書で使用するアルコキシ基は、典型的に酸素原子に結合している上記アルキル基である。アルキルチオ基は、典型的にチオ基に結合している上記アルキル基である。ハロアルキルまたはハロアルコキシ基は、典型的に1個以上の上記ハロゲン原子で置換されている、上記アルキルまたはアルコキシ基である。典型的に、それは1個、2個または3個の上記ハロゲン原子で置換されている。好ましいハロアルキルおよびハロアルコキシ基は、−CXおよび−OCX(ここで、Xは上記ハロゲン原子、例えば塩素またはフッ素である)のような過ハロアルキルおよび過ハロアルコキシ基を含む。特に好ましいハロアルキル基は、−CFおよび−CClである。特に好ましいハロアルコキシ基は、−OCFおよび−OCClである。
【0024】
本明細書で使用するヘテロアリール基は、典型的にO、SおよびNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子、例えば1個、2個または3個のヘテロ原子を含む、5から10員芳香環、例えば5または6員環である。例は、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、フラニル、チエニル、ピラゾリジニル、ピロリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、イミダゾリルおよびピラゾリル基を含む。さらなる例は、オキサゾリルおよびイソチアゾリルを含む。好ましいヘテロアリール基はピリジル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フラニルおよびピラゾリルである。
【0025】
本明細書で使用するヘテロアリール基に対する言及は、ヘテロアリール基がフェニル基に、または単環式ヘテロシクリル基に縮合している縮合環系を含む。好ましいこのような縮合環系は、5から6員ヘテロアリール基がフェニル基にまたは5から6員ヘテロシクリル基に縮合しているものである。このような縮合環系の例は、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、キナゾリニル、イソキノリニルおよび1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン部分である。最も好ましくは、該縮合環系は、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン部分である。
【0026】
ヘテロアリール基は非置換であるか、任意の位置を置換されていてよい。典型的に、それは0個、1個、2個または3個の置換基を担持する。
【0027】
ヘテロアリール基の適当な置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C2−7アシル、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、ニトロ、シアノ、カルバモイル、モノ(C1−6アルキル)カルバモイル、ジ(C1−6アルキル)カルバモイル、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、−COR’、−CONR’R”、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R”、−S(O)NR’R”、−NH−S(O)R’または−NH−CO−R’(ここで、各R’およびRは、同一または異なり、そして水素またはC1−6アルキルである)を含む。
【0028】
ヘテロアリール基の好ましい置換基は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、ニトロおよびシアノを含む。特に好ましい置換基は、フッ素、塩素、臭素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキルおよびニトロを含む。最も好ましい置換基は、フッ素、塩素、臭素、C1−2アルキルおよびC1−2ハロアルキル置換基を含む。
【0029】
がアリールまたはヘテロアリール基であるとき、それは典型的に非置換であるか、またはハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ハロアルコキシから選択される1個、2個または3個の置換基で置換されている。好ましくは、それは非置換であるか、またはフッ素、塩素、臭素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ハロアルコキシから選択される1個または2個の置換基で置換されている。より好ましくは、それは非置換であるか、または1個のフッ素、塩素、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2アルキルチオ、C1−2ハロアルキルまたはC1−2ハロアルコキシ置換基で置換されている。
【0030】
典型的に、RはC1−6アルキルまたはアリールである。好ましくは、RはC1−2アルキルまたはアリールである。より好ましくは、RはC1−2アルキルまたはフェニルである。より好ましくは、Rは非置換フェニル基である。
【0031】
典型的に、Rは水素またはC1−4アルキルである。好ましくは、Rは水素である。
典型的に、Rはハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4アルキル)アミノまたはジ(C1−4アルキル)アミノである。好ましくは、Rはフッ素、塩素、臭素、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2アルキルチオ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−2アルキル)アミノまたはジ(C1−2アルキル)アミノである。より好ましくは、Rはメチル、トリフルオロメチル、フッ素、塩素または臭素である。最も好ましくは、Rはメチルまたは塩素である。
【0032】
典型的に、nは0、1または2である。好ましくは、nは0または1である。最も好ましくは、nは0である。
典型的に、Rは水素またはC1−4アルキルである。好ましくは、Rは水素またはC1−2アルキルである。より好ましくは、Rは水素またはメチルである。最も好ましくは、Rは水素である。
【0033】
典型的に、Xは−CO−、−S(O)−または−CO−NR’−(ここで、R’は水素またはC−Cアルキル基である)である。好ましくは、Xは−CO−または−CO−NR’−である。
がヘテロシクリルまたはヘテロシクリル基であるとき、それはC−Cヒドロキシアルキル基または−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)基で置換されており、該ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基は典型的に5または6員環である。好ましくは、それは5または6員ヘテロアリール基、例えばフラニル基である。
【0034】
典型的に、該C−Cヒドロキシアルキル基は−CH−OH基である。典型的に、Xは−NR’−(ここで、R’は水素またはC−Cアルキルである)である。典型的に、Xは−S(O)−である。
典型的に、Aはアリールまたはヘテロアリール基である。好ましくは、Aは単環式アリールまたはヘテロアリール基、ナフチル基または、単環式オキソ置換ヘテロシクリル基に縮合したヘテロアリール基である。より好ましくは、Aはフェニル基、単環式5もしくは6員ヘテロアリール基または単環式オキソ置換5から6員ヘテロシクリル基に縮合した5から6員ヘテロアリール基(例えばオキソ置換イミダゾリジン基)である。最も好ましくは、Aはフェニル、ピリジル、フラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チエニルまたは1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−(3H)−オン部分である。
【0035】
典型的に、該部分Aは非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cアルコキシ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されている。好ましくは、該置換基は、ハロゲン、シアノ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cアルコキシ置換基から選択される。
【0036】
典型的に、Yは直接結合、C−Cアルキレン基、−SO−または−O−である。
典型的に、Aはフェニル、5から6員ヘテロアリール、5から6員ヘテロシクリルまたはC−Cシクロアルキル基である。好ましくは、Aはピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラジニル、シクロプロピルまたはフェニル基である。
【0037】
典型的に、Aがヘテロシクリル基であるとき、それは部分YにN原子を介して結合している。
典型的に、部分Aは非置換であるか、またはAがヘテロアリールまたはアリール基であるとき、C−Cアルキルおよびハロゲン置換基から、そしてAが炭素環式またはヘテロシクリル基であるとき、C−Cアルキル、ハロゲンおよびオキソ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されている。
【0038】
最も好ましくは、Aはピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラジニル、シクロプロピル、フェニルまたはS,S−ジオキソ−チオモルホリノ基であり、これらの基は非置換であるか、またはC−Cアルキル基で置換されている。
【0039】
好ましい本発明の化合物は:
− RがC1−6アルキルまたはアリールであり;
− Rが水素またはC1−4アルキルであり;
− Rがハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4アルキル)アミノまたはジ(C1−4アルキル)アミノでありか、好ましくは、Rがフッ素、塩素、臭素、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2アルキルチオ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−2アルキル)アミノまたはジ(C1−2アルキル)アミノであり;
− nが0、1または2であり;
− Rが水素またはC1−4アルキルであり;
− Xが−CO−、−CO−NR’または−S(O)−であり、ここで、R’が水素またはC−Cアルキル基であり;および
− Rが5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環であり、それがC−Cヒドロキシアルキル基または−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)基で置換されており、ここでXおよびXが上記で定義の通りであるか、またはRが−A−Y−Aであり、ここで:
− Aがアリールまたはヘテロアリール基であり;
− Yが直接結合、C−Cアルキレン基、−SO−または−O−であり;そして
− Aがアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはカルボシクリル基であり、
該R基のアリール部分は非置換であるか、またはハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−CハロアルキルおよびC−Cハロアルコキシ基から選択される1個、2個または3個の置換基で置換されており、
該A部分は非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cアルコキシ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されており;そして
該A部分は非置換であるか、または、Aがヘテロアリールまたはアリール基であるとき、C−Cアルキルおよびハロゲン置換基から、そしてAが炭素環式またはヘテロシクリル基であるとき、C−Cアルキル、ハロゲンおよびオキソ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されている
ものである。
【0040】
さらに好ましい本発明の化合物は:
− RがC1−2アルキルまたはフェニルであり;
− Rが水素またはC1−4アルキルであり;
− Rがメチル、トリフルオロメチル、フッ素、塩素または臭素であり;
− nが0または1であり;
− Rが水素またはC1−2アルキルであり;
− Xが−CO−、−CO−NR’−または−S(O)であり、ここで、R’が水素またはC−Cアルキル基であり;そして
− Rが5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基であり、これはC−Cヒドロキシアルキル基または−(C−Cアルキル)−NR’−(C−Cアルキル)−SO−(C−Cアルキル)基で置換されており、ここで、R’が水素またはC−Cアルキルであるか、またはRが−A−Y−Aであり、ここで:
− Aがフェニル基、単環式5もしくは6員ヘテロアリール基または、単環式オキソ置換5から6員ヘテロシクリル基に縮合した5もしくは6員ヘテロアリール基であり;
− Yが直接結合、C−Cアルキレン部分、−SO−または−O−であり;そして
− Aがフェニル、5から6員ヘテロアリール、5から6員ヘテロシクリルまたはC−Cシクロアルキル基であり、
該R基のフェニル部分は非置換であるか、またはフッ素、塩素、臭素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ハロアルコキシから選択される1個または2個の置換基で置換されており;
該A部分は非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cアルコキシ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されており;そして
該A部分は非置換であるか、またはAがヘテロシクリルまたはシクロアルキル基であるとき、C−Cアルキル、ハロゲンおよびオキソ置換基から選択される、そしてAがフェニルまたはヘテロアリール基であるとき、C−Cアルキルおよびハロゲン置換基から1個または2個の置換基で置換されている
ものである。
【0041】
特に好ましい本発明の化合物は、式(Ia)
【化2】

〔式中、
− Xは−CO−または−CO−NH−であり;そして
− Rは5から6員ヘテロアリール基、例えばフラニル基であり、これらは−CH−OHまたは−(C−Cアルキル)−N(CH)−(C−Cアルキル)−SO−(C−Cアルキル)で置換されているか、またはRは−A−Y−Aであり、ここで:
− Aはフェニル、ピリジル、フラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チエニルまたは1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−(3H)−オン部分であり、これらは非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cアルコキシ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されており;
− Yは直接結合、C−Cアルキレン基、−SO−または−O−であり;そして
− Aはピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラジニル、シクロプロピル、フェニルまたはS,S−ジオキソ−チオモルホリノ基であり、これらは非置換であるか、またはC−Cアルキル基で置換されている。〕
の化合物およびその薬学的に許容される塩である。
【0042】
式(Ia)の化合物において、典型的にnは0であり、そしてRは水素である。
【0043】
1個以上のキラル中心を含む式(I)の化合物は、エナンチオマー的にまたはジアステレオ異性体的に純粋な形で、または、異性体混合物の形で使用できる。誤解を避けるため、ここに記載の化学構造は、ラセミ体および非ラセミ混合物ならびに純粋エナンチオマーおよび/またはジアステレオ異性体を含む、示す化合物の全ての立体異性体を含むことを意図する。
【0044】
好ましい式(I)の化合物は、光学活性異性体である。故に、例えば、1個のみのキラル中心を含む好ましい式(I)の化合物は、実質的に純粋な形のRエナンチオマー、実質的に純粋な形のSエナンチオマーおよび過剰のRエナンチオマーまたは過剰のSエナンチオマーを含む、エナンチオマー混合物を含む。誤解を避けるため、本式(I)の化合物は、所望により、溶媒和物の形で使用できる。
【0045】
本明細書で使用する薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸または塩基との塩である。薬学的に許容される酸は、塩酸、硫酸、リン酸、二リン酸、臭化水素酸または硝酸のような無機酸およびクエン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、酒石酸、安息香酸、酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸のような有機酸を含む。薬学的に許容される塩基は、アルカリ金属(例えばナトリウムまたはカリウム)およびアルカリ土類金属(例えばカルシウムまたはマグネシウム)水酸化物およびアルキルアミン、アラルキルアミンまたはヘテロ環式アミンのような有機塩基を含む。
【0046】
特に好ましい本発明の化合物は下記を含む:
6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル−5’−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−ベンズアミド;
(S)−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−フルオロ−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−ベンズアミド;
(S)−5−クロロ−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ピロリジン−1−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ピペリジン−1−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ジメチルアミノメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−4−フルオロ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピペリジン−1−イル−ベンズアミド;
(S)−4−フルオロ−2−モルホリノ−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−4−シアノ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−ベンズアミド;
(S)−4−シアノ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ピペリジン−1−イル−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピペリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−5−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
【0047】
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−3−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−6−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−クロロ−6−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−3−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−3−(4−メチル−ピペラジン−1−スルホニル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−3−(ピペリジン−1−スルホニル)−ベンズアミド;
(S)−3−(モルホリン−4−スルホニル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ヒドロキシメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−クロロ−4−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−クロロ−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−{[(2−メタンスルホニル−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド;
(S)−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
【0048】
(S)−2−ピリジン−4−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−4−メチル−2−ピラジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−モルホリン−4−イルメチル−フラン−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−イソキサゾール−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−メチル−4−(モルホリン−4−スルホニル)−フラン−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−6−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)ベンズアミド;
(S)−5−フェニル−オキサゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
1−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−3−(4−フェノキシフェニル)−ウレア;
上記化合物のいずれかのN−オキシド;
およびそれらの薬学的に許容される塩。
【0049】
式(I)の化合物は、グリオキシル酸(HCOCOH)、ベンゾトリアゾールおよび適当なベンジルカルバメートを、トルエン中還流温度で、Dean-Stark条件下で反応させて、式(II)
【化3】

の重要な保護されたアミノ酸を得ることにより製造し得る。
【0050】
このようにして得た式(II)のアミノ酸を次いで塩化オキサリルのような適当な塩素化剤と反応させ、続いて、式(III)
【化4】

の2−アミノベンゾフェノンと反応させて、式(IV)
【化5】

の中間体アミドを得て、それは特徴付けする必要はない。
【0051】
式(IV)の化合物を、次いでアンモノリシスに付し、次いで、酢酸アンモニウム含有酢酸中で閉環し、式(V)
【化6】

の被保護ベンゾジアゼピンを得ることができる。
【0052】
式(V)の化合物を、次いで臭化水素の酢酸溶液を使用して脱保護し、式(VI)
【化7】

の脱保護アミンを得ることができる。
【0053】
Xが−CO−または−CO−NR'である式(I)の化合物は、上記式(VI)の化合物を、適当な溶媒、好ましくはピリジン中、酸無水物と環境温度で反応させるかまたは、酸クロライドと、適当な溶媒中、塩基の存在下、好ましくはTHF中、環境温度で、トリエチルアミン存在下反応させることにより製造できる。別法として、本化合物は、式(VI)の化合物を、酸と、適当な溶媒中、塩基およびカップリング剤存在下、好ましくはTHF中、環境温度でトリエチルアミンおよびO−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)存在下で反応させることにより製造できる。
【0054】
使用する酸クロライドがアミノカルボニルクロライドであるとき、式(I)の化合物はウレアである。X部分におけるR'が水素であるとき、このような化合物は、式(VI)の化合物とイソシアネートの反応により製造できる。この反応は、好ましくはTHF中、環境温度で行う。別法として、本イソシアネートを、適切なアミンおよびホスゲンから、塩基、通常トリエチルアミン存在下、またTHF中で、インサイチュで製造できる。R'が水素以外である化合物は、もちろん、R'が水素である対応する化合物と、適当なアルキル化剤、例えばL−(C−Cアルキル)(ここで、Lは脱離基、例えば塩素である)を反応させることにより製造できる。
【0055】
Xが−S(O)−である式(I)の化合物は、式(VI)の化合物と適当なスルホニルクロライドの反応により製造できる。同様に、Xが−S(O)−である式(V)の化合物は、式(VI)の化合物と適当なスルフィニルクロライドの反応により製造できる。
【0056】
本ベンゾジアゼピン骨格の製造において、市販の式(III)のアミノベンゾフェノン化合物を、可能であれば使用できる。市販されていない式(III)の化合物は、既知の方法により、例えば式(VII)
【化8】

のWeinrebタイプのアミドと、基R−LiまたはR−MgBrのようなグリニャール試薬の反応により、製造できる。好ましくはこの反応は、THF中、−100℃で行う。
【0057】
式(VII)の化合物は既知化合物であるか、または既知の方法に準じて製造できる。例えば、それらは、式(VIII)
【化9】

のイサト酸無水物と、N,O−ジメチルヒドロキシルアミンの、標準反応条件下での反応により製造できる。
【0058】
式(II)、(III)、(VII)、および(VIII)の出発物質は既知化合物であるか、または既知の方法に準じて製造できる。
このようにして得た式(I)の化合物のさらなる合成的操作を慣用法により行ってよく、さらなる式(V)の化合物を得る。式(I)のベンゾジアゼピンは、適当な酸または塩基での処理により塩化できる。
【0059】
請求の化合物に至る記載の経路は実験室規模製造のための十分な合成を提供するが、製造業経路として可能である別経路を探した。同じ出発物質(2−アミノ−ベンゾフェノン)(1)を両方で使用するが、しかしながら別経路において、本ベンゾジアゼピン環系を、最初にブロモアセチルブロマイド(または等価試薬)と反応させ、続いてアンモニアで閉環することにより形成する。これらの反応は、ジクロロメタンのような適当な溶媒中、−20から150℃の範囲であり得る適当な温度で行う。NH官能性を保護するために、この段階で、非置換ベンゾジアゼピンを塩基およびアルキル化剤と反応させる。例えば水素化ナトリウムのDMF溶液、続く4−メトキシ−ベンジルクロライドの添加が、下記中間体(2)を生成させる。さらにこの物質と塩基(例えばカリウムtert−ブトキシド)の適当な溶媒(例えばTHFまたはDMF)中での反応、続く硝酸イソアミル(または別の類似の試薬)でのクエンチングは、オキシム中間体(3)をもたらし、これをラセミ体1級アミンに、水素および適当な触媒の使用を含む方法により変換し得る。このアミンを、次いで動的速度論的分割(DKR)法に付し、それによりラセミ体アミンは、適当な光学活性酸、および適当なアルデヒドの存在下で、所望の(S)−アミン(4)の塩の沈殿を、良好な収率および非常に高いエナンチオマー過剰で発生させる。この変換のために適当な酸は、例えばカンファースルホン酸、Boc−フェニルアラニンなどであり得て、適当なアルデヒドは、3,5−ジクロロサリチルアルデヒドのようなベンズアルデヒドであり得る。
【0060】
このように形成した光学的アミンを、次いでアミドまたはウレアのような所望の誘導体に変換できる。本アミド形成は、適当なカルボン酸およびカップリング試薬、またはカルボニルクロライドもしくは他の適当な試薬を使用して行うことができ、そして本ウレアは、適当なイソシアネートを使用して、またはホスゲン、続く適当なアミンとの別反応を使用して製造する。
【0061】
このように形成したこれらの誘導体を、次いで保護基を除去し得る。これは、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、四塩化チタンなどのようなLewis酸の存在下で行い得る。これらの反応は、ジクロロメタンのような適当な不活性溶媒中で行う。反応温度は−20から150℃の範囲であり得るが、典型的に室温またはそれ以下で行う。
【化10】

【0062】
上記に説明の通り、本発明の化合物はRSVに対して活性である。本発明は、故に、RSV感染を有するか、またはそれに罹りやすい患者の治療法であって、該患者に有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
【0063】
RSVは、2歳未満の子供、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)または免疫不全を患う成人、および高齢者に蔓延する。特に慢性肺疾患を患う子供で重大な危険性がある。従って、該組成物または薬剤は、典型的に2歳未満の患者、喘息、COPDまたは免疫不全を患う患者、高齢者または長期ケア施設の滞在者の処置に使用するためのものである。典型的に、該子供は、慢性肺疾患を患う。
【0064】
さらに、抗RSV予防が、妊娠32週以下で生まれた幼児が6ヶ月になるまで、高齢者に、免疫不全の者および長期ケア施設滞在者のために推奨される。従って、該組成物または薬剤は、典型的に、妊娠32週以下で生まれた6歳未満の幼児、高齢者、免疫不全(immunosufficiency)の者および長期ケア施設滞在者のRSV感染予防に使用される。
【0065】
RSV感染は炎症性反応を伴うことが示されている(Noah et al、Clinical Immunology 2000、Vol 97、43-49)。本発明はまた、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩と、抗炎症性化合物の組合せ剤、およびこのような組合せ剤のRSVの処置における使用にも関する。典型的に、該抗炎症性化合物はステロイド、例えばブデソニドまたはフルチカゾン、非ステロイド、例えばロイコトリエンアンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ4阻害剤またはTNFアルファ阻害剤またはインターロイキン8またはインターロイキン9阻害剤である。
【0066】
故に、一つの態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を、ステロイド抗炎症性化合物、例えばブデソニドまたはフルチカゾンと組み合わせる。好ましい態様において、該ステロイドを低用量で投与して、免疫抑制作用を最小にする。他の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を非ステロイド抗炎症性化合物、例えばSingulair(Merck)またはAccolate(Astra Zeneca)のようなロイコトリエンアンタゴニスト、ロフルミラスト(Altana)のようなホスホジエステラーゼ4阻害剤、Enbrel(Amgen)、Remicade(Centocor)、Humira(Abbott)またはCDP870(Celltech)のようなTNFアルファ阻害剤またはNSAIDと組み合わせる。さらなる態様において、式(I)の化合物をインターロイキン8またはインターロイキン9阻害剤と組み合わせる。本発明は、故にまた、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および抗炎症性化合物を含む、RSVの処置における同時、別々または連続的使用のための製品にも関する。
【0067】
本発明はまた式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩と抗インフルエンザ化合物の組合せ剤ならびにこのような組合せ剤の同時のRSVおよびインフルエンザ感染の処置における使用にも関する。本発明は、故にまた、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および抗インフルエンザ化合物を含む、同時のRSVおよびインフルエンザ感染の処置における同時、別々または連続的使用のための製品にも関する。
【0068】
本発明の化合物が、ヒトメタニューモウイルス、麻疹、パラインフルエンザウイルス、パラミキソウイルスおよび耳下腺炎に対して活性であることは、さらに驚くべき発見である。本発明は、故にヒトメタニューモウイルス、麻疹、パラインフルエンザウイルス、パラミキソウイルスおよび耳下腺炎の処置用薬剤の製造における、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0069】
本発明の化合物は、種々の投与形態で投与できる。故に、そららは経口で、例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散可能粉末または顆粒として、投与できる。本発明の化合物はまた、非経腸的に、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内、経皮のいずれかで、または輸液法により投与し得る。本化合物はまた坐薬として投与できる。
【0070】
好ましい態様において、本発明の化合物は鼻腔内または気管支内投与により投与する。本発明はまた、(a)上記の式(I)のベンゾジアゼピン誘導体、またはその薬学的に許容される塩、および(b)薬学的に許容される担体または希釈剤を含む薬剤を含む、吸入器またはネブライザーも提供する。
【0071】
本発明はまたこのようなベンゾジアゼピン誘導体、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物も提供する。
【0072】
該医薬組成物は、典型的に85wt%までの本発明の化合物を含む。より典型的に、それは50wt%までの本発明の化合物を含む。好ましい医薬組成物は、無菌および無発熱源である。さらに、本発明により提供される医薬組成物は、典型的に実質的に純粋な光学異性体である本発明の化合物を含む。
【0073】
本発明の抗RSV組成物は、典型的に薬学的に許容される担体または希釈剤と、投与用に製剤される。例えば、固体経口形態は、活性化合物と共に、希釈剤、例えばラクトース、デキストロース、サッカロース、セルロース、コーンデンプンまたはジャガイモデンプン;滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムもしくはカルシウム、および/またはポリエチレングリコール;結合剤;例えばデンプン、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン;崩壊剤、例えばデンプン、アルギン酸、アルギン酸塩またはグリコール酸デンプンナトリウム;発泡性混合物;色素;甘味剤;レシチン、ポリソルベート、ラウリルスルフェートのような湿潤剤;および、一般に、医薬製剤において使用する非毒性でありそして薬理学的に不活性の物質を含み得る。このような医薬製剤は、既知の方法で、例えば、混合、造粒、打錠、糖衣またはフィルムコーティング法の手段により製造できる。
【0074】
経口投与用液体分散剤はシロップ、エマルジョンおよび懸濁液であり得る。シロップは担体として、例えば、サッカロースまたはサッカロースとグリセリンおよび/またはマンニトールおよび/またはソルビトールを含み得る。
【0075】
懸濁液およびエマルジョンは担体として、例えば天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはポリビニルアルコールを含み得る。筋肉内注射用懸濁液または溶液は、活性化合物と共に、薬学的に許容される担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール、例えばプロピレングリコール、および所望により、適当な量の塩酸リドカインを含み得る。
【0076】
注射または輸液用溶液は、担体として、例えば、滅菌水を含むか、または好ましくはそれらは滅菌、水性、等張食塩溶液の形であり得る。
【0077】
治療的有効量の本発明の化合物を患者に投与する。典型的用量は、具体的化合物の活性、処置すべき対象の年齢、体重および状態、疾患のタイプおよび重症度ならびに投与頻度および経路に従って、約0.001から50mg/体重kgである。好ましくは、一日投与量は、5mgから2gである。
【0078】
ある式(I)のベンゾジアゼピン誘導体は、それ自体新規である。本発明は、これらの新規化合物およびそれらの薬学的に許容される塩を含む。本発明は、従って、また式(Ib)
【化11】

〔式中、R、R、n、R、XおよびRは上記で定義の通りである。〕
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0079】
典型的に、式(Ib)において、Rは非置換フェニル基である。
典型的に、式(Ib)において、Aがヘテロアリール基であるとき、それは5−メチル−イソオキサゾリル部分以外である。
典型的に、式(Ib)において、Aはアリールまたはヘテロアリール部分である。
【0080】
典型的に、式(Ib)において、Xは−CO−または−CO−NR’−(ここで、R’は上記で定義の通りである)である(ただし、Xが−CO−NR’−であるとき、部分−A−Y−Aは−フェニルO−フェニルである)。
【0081】
典型的に、式(Ib)において、Aは1個の炭素原子がN原子で置換されている4から10員飽和シクロアルキル環以外である。特に、Aは典型的に置換または非置換の、式
【化12】

〔式中、nおよびmは同一または異なり、そして各々1から4の整数である。〕
の部分以外である。
【0082】
典型的に、式(Ib)において、Aはピペラジニル、ピリジル、ピロリジニル、ピラジニル、シクロプロピル、フェニルまたはS,S−ジオキソ−チオモルホリノ基であり、これらは非置換であるか、またはC−Cアルキル基で置換されている。
【0083】
本発明はまた、ヒトまたは動物の処置法において使用するための、上記の新規化合物、またはその薬学的に許容される塩にも関する。本発明はまた、上記の新規化合物および薬学的に許容される希釈剤または担体を含む、医薬組成物にも関する。好ましくは、本医薬組成物は、上記の新規化合物の薬学的に許容される塩を含む。薬学的に許容される塩は上記で定義の通りである。本発明の新規化合物は、典型的に上記で定義の方法で投与し、そして、本化合物は、典型的に上記で定義の方法で、投与用に製剤される。
【0084】
好ましくは、本医薬組成物は、本発明の新規化合物の光学活性異性体を含む。故に、例えば、1個のみのキラル中心を含む好ましい本発明の新規化合物は、実質的に純粋な形のRエナンチオマー、実質的に純粋な形のSエナンチオマーおよび過剰のRエナンチオマーまたは過剰のSエナンチオマーを含む、エナンチオマー混合物を含む。医薬が、実質的に純粋な光学異性体である本発明の化合物を含む、ことが特に好ましい。誤解を避けるため、本発明の新規化合物は、所望により、溶媒和物の形で使用できる。
【実施例】
【0085】
下記実施例は本発明を説明する。しかしながら、それらは本発明をいかなる方法でも限定しない。この点について、実施例部分で使用する特定のアッセイは、抗ウイルス活性の指標を提供するためだけに設計されていることを理解することは重要である。ある化合物のRSVに対する活性を決定するための入手可能な多くのアッセイが存在し、故に、一つの特定のアッセイにおける負の結果は確定的ではない。
【0086】
実施例
中間体1
2−クロロ−4−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸
4−アミノ−2−クロロ安息香酸(172mg)およびエテンスルホニル−エテン(0.15ml)の混合物の、炭酸ナトリウム(212mg)含有水(3ml)溶液を、100℃で18時間加熱した。混合物を冷却し、2N HClで酸性化した。オフホワイト色沈殿を回収し、乾燥させた(263mg)。
LC/MS RT=4.09分、ES−288,290
【0087】
中間体2
2−クロロ−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸
5−アミノ−2−クロロ安息香酸(172mg)およびエテンスルホニル−エテン(0.15ml)の混合物の水(3ml)溶液を、100℃で18時間加熱した。混合物を冷却し、ジクロロメタンで抽出した。乾燥した抽出物を蒸発させ、淡褐色固体(265mg)を得た。
LC/MS RT=4.13分、ES−288,290
【0088】
中間体3
2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−ニコチン酸
この物質は、2−アミノ−ニコチン酸(138mg)を使用した以外、中間体1の記載に準じて製造した。表題化合物をオフホワイト色固体(93mg)として単離した。
【0089】
中間体4
2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−3−メチル−安息香酸
この物質は、2−アミノ−3−メチル安息香酸(302mg)を使用した以外、中間体2の記載に準じて製造した。表題化合物を淡褐色固体(486mg)として単離した。
【0090】
中間体5
2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル−4−メチル−安息香酸
この物質は、2−アミノ−4−メチル安息香酸(302mg)を使用した以外、中間体2の記載に準じて製造した。表題化合物を褐色固体(430mg)として単離した。
【0091】
中間体6
2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−6−メチル−安息香酸
この物質は、2−アミノ−6−メチル安息香酸(302mg)を使用した以外、中間体2の記載に準じて製造した。表題化合物を褐色固体(490mg)として単離した。
【0092】
中間体7
3−(4−メチル−ピペラジン−1−スルホニル)−安息香酸
3−クロロスルホニル−安息香酸(89mg)4−ジメチルアミノ−ピリジン(触媒量)およびN−メチルピペラジン(0.045ml)のジクロロメタン(10ml)溶液を、2時間加熱還流した。溶媒を次いで蒸発させ、粗物質を精製または特徴付けせずに、次の合成工程に使用した。
【0093】
中間体8
3−ピペリジン−1−スルホニル−安息香酸
この物質は、求核分子としてピペリジンを使用した以外、中間体7の記載に準じて製造した。中間体7と同様、本物質も粗製で使用した。
【0094】
中間体9
3−(モルホリン−4−スルホニル)−安息香酸
この物質は、求核分子としてモルホリンを使用した以外、中間体7の記載に準じて製造した。中間体7と同様、本物質も粗製で使用した。
【0095】
中間体10
2−クロロ−6−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸
この物質は、2−アミノ−6−クロロ安息香酸(343mg)を使用した以外、中間体2の記載に準じて製造した。表題化合物を淡黄褐色固体(405mg)として単離した。
【0096】
中間体11
5−クロロ−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸
この物質は、2−アミノ−5−クロロ安息香酸(200mg)を使用した以外、中間体2の記載に準じて製造した。表題化合物を白色固体(233mg)として単離した。
【表1】

LC/MS RT=4.66分、実測値ES=290,292
【0097】
中間体12
2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−5−フルオロ−安息香酸
この物質は、2−アミノ−5−フルオロ安息香酸(200mg)を使用した以外、中間体2の記載に準じて製造した。表題化合物を白色固体(310mg)として単離した。
【表2】

LC/MS RT=4.28分、実測値ES=272
【0098】
中間体13
4−フルオロ−2−チオモルホリン−4−イル−安息香酸
2,4−ジフルオロ−安息香酸(0.5g)、チオモルホリン(0.33ml)およびトリエチルアミン(0.88ml)の混合物のアセトニトリル(2ml)溶液を、200℃で、マイクロ波反応器中、20分加熱した。残渣を水およびジクロロメタンに分配した。乾燥させた有機層を蒸発させ、次いで、シリカゲルSPEカートリッジで精製した。ジクロロメタン、続くジクロロメタン:エタノール:0.880アンモニア;800:8:1から200:8:1の勾配での溶出により、表題物質を白色固体(292mg)として得た。
【表3】

【0099】
中間体14
2−(1,1−ジオキソ−4−オキシ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−フルオロ−安息香酸
中間体11(262mg)およびペルオキシ一硫酸カリウム(1.34g)のメタノール(5ml)および水(2.5ml)溶液を、室温で6時間撹拌した。形成した沈殿を濾過により回収し、次いで水性重炭酸ナトリウムに溶解した。1M HClでのpH3への酸性化により白色沈殿の形成をもたらし、それを回収し、乾燥させた(194mg)。
【表4】

【0100】
中間体15
6−クロロ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド
ラセミ体3−アミノ−5−フェニル−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2−オン(1g)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.51g)、トリエチルアミン(0.83ml)および6−クロロ−ニコチン酸(0.63g)の混合物の乾燥DMF(20ml)溶液を、室温で1.5時間撹拌した。水(200ml)を次いで添加し、混合物を10分激しく撹拌した。無色沈殿を濾過により回収し、乾燥させた(1.1g)。
【表5】

LC/MS RT=4.96分、ES+ 391,393
【0101】
中間体16
チオモルホリン−1,1−ジオキシド
9.98gのチオモルホリンおよび14.8gのトリフルオロメタンスルホン酸無水物を、DCMと室温で2時間撹拌した。反応物を、次いで1M KCO(水性)およびDCMに分配した。有機層を分け、疎水性フリットを通して乾燥させ、次いで真空で濃縮した。13.82gの得られた油状物を85.2gのオキオンと50mLのメタノールおよび50mLの水中で、18時間、室温で撹拌した。反応物を次いで濾過し、メタノールおよび濾液を濃縮した。次いでこれを水およびEtOAcに分配し、水性層を3回EtOAcで洗浄した。合わせた有機抽出物を次いで乾燥させ(MgSO)、濃縮し、白色固体を得た。これを次いで室温で40gのKCOと80mLのメタノール中で18時間撹拌した。メタノールを次いで真空で除去し、残渣をDCMおよび飽和KCO(水性)に分配した。合わせた有機抽出物を疎水性フリットを通し、真空で濃縮しで表題化合物を得た、3.51g。
【表6】

【0102】
中間体17
5−{[(2−メタンスルホニル−エチル−メチル−アミノ]−メチル}−フラン−2−カルボン酸エチルエステル
0.5gの5−クロロメチル−フラン−2−カルボン酸エチルエステルおよび20mlのTHF中の2M メチルアミン溶液を室温で5日間、窒素下で撹拌した。溶液を次いで濃縮し、SPEで濃縮した。得られた油状物を200℃でマイクロ波中、0.2mLのメタンスルホニル−エテンの3mLのアセトニトリルと共に1時間加熱した。溶液を濃縮し、クロマトグラフィーで精製して、表題化合物を無色油状物として得た。
LC/MS RT=3.55分、実測値ES=290
【表7】

【0103】
中間体18
5−ジメチルアミノメチル−フラン−2−カルボン酸
0.16mlのジメチルアミンの2M溶液を、撹拌している19.2mgの水素化ナトリウムの2mLのDMF中の懸濁液に、窒素雰囲気下、室温で30分にわたり添加した。次いで5−クロロメチル−フラン−2−カルボン酸エチルエステルの2mLのDMF溶液を、30分にわたり滴下した。反応物を次いで2日間撹拌した。溶媒を次いで真空で除去し、5mLのEtOHおよび0.35mlの2M NaOHを添加し、80℃で40分撹拌した。冷後反応物をpH5.0以下の酸性にし、溶媒を真空で除去することにより、加水分解すべき表題化合物を得て、次いで、次段階に粗製のまま使用した。
【0104】
中間体19−23を類似の方法で製造し、次の合成段階に、特徴付けせずに使用した。
中間体19
5−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸
中間体20
5−(1,1−ジオキソ−1λ−チオモルホリン−4−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸
中間体21
5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸
中間体22
5−(ピペリジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸
中間体23
5−(ピロリジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸
【0105】
中間体24
3−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ[4,5−b]ピリジン−2−オン
アセトニトリル(30ml)中の2−クロロ−3−ニトロ−ピリジン(2g)、シクロプロピルアミン(1.13ml)および炭酸カリウム(3.48g)の混合物を、室温で18時間撹拌した。混合物を次いで水および酢酸エチルに分配する。乾燥した抽出物を蒸発して、明黄色固体(2.1g)を得る。
この物質を、次いで大気圧でエタノール(150ml)中、パラジウム/炭素触媒(10%、100mg)上で水素化した。水素取り込みが止んだとき、混合物をセライトを通して濾過し、蒸発させて暗色ガム(1.7g)を得た。
この物質を、次いで乾燥THF(40ml)に溶解し、カルボニルジイミダゾール(2.2g)で、還流温度で2.5時間処理した。混合物を次いで水および酢酸エチルに分配した。乾燥させた有機抽出物を蒸発させて暗色ガムを残し、それを酢酸エチル/ガソリンから結晶化させて、無色固体(1.2g)を得た。
【表8】

【0106】
中間体25
2−モルホリン−4−イルメチル−フラン−3−カルボン酸メチルエステル
アセトニトリル(4ml)中の2−クロロメチル−フラン−3−カルボン酸メチルエステル(100mg)およびモルホリン(0.08ml)の混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を次いでジクロロメタンおよび水性重炭酸ナトリウム溶液に分配した。乾燥させた有機層を蒸発させて、黄色油状物(75mg)を得た。
【表9】

【0107】
中間体26
3−モルホリン−4−イルメチル−安息香酸メチルエステル
この物質を中間体25と同様に製造した。生成物は無色油状物(210mg)であった。
【表10】

【0108】
中間体27
5−モルホリン−4−イルメチル−イソキサゾール−3−カルボン酸メチルエステル
乾燥クロロホルム(4ml)中の5−メチル−イソキサゾール−3−カルボン酸メチルエステル(200mg)、N−ブロモスクシンイミド(252mg)および過酸化ベンゾイル(30mg)を撹拌し、85℃で5時間加熱した。溶液を室温に冷却し、モルホリン(0.27ml)で処理した。撹拌を20時間続け、混合物を次いで水およびジクロロメタンに分配した。乾燥させた有機抽出物を蒸発させ、残渣をシリカゲルSPEカートリッジで精製した。ジクロロメタン、続くジクロロメタン:エタノール:0.880アンモニア;200:8:1での溶出により、無色油状物(50mg)を得た。
【表11】

【0109】
中間体28−30は、中間体25に準じた方法で製造した。
中間体28
3−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸メチルエステル
この化合物は黄色油状物として単離された(189mg)。
【表12】

【0110】
中間体29
3−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル
この化合物は黄色油状物として単離された(197mg)。
【表13】

【0111】
中間体30
5−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル
この化合物は黄色油状物として単離された(214mg)。
【表14】

【0112】
中間体25−30を、合成経路の最終カップリング工程において使用する前に、対応するカルボン酸に加水分解した。
【0113】
中間体31
4−フルオロ−2−モルホリン−4−イル−安息香酸
アセトニトリル(0.5ml)中の2,4−ジフルオロ−安息香酸(50mg)およびモルホリン(0.03ml)を、マイクロ波中、200℃で15分加熱した。溶媒を蒸発させて暗色ガムを残し、それを次合成段階に精製せずに使用した。
【0114】
中間体32
4−フルオロ−2−ピペリジン−1−イル−安息香酸
これは中間体31の方法に準じて製造した。
【0115】
中間体33−5は、2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸を使用した以外、中間体31の方法に準じて製造した。
中間体33
2−ピロリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸
中間体34
2−ピペリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸
中間体35
2−モルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸
【0116】
中間体36および37は、2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−安息香酸を使用した以外、中間体31の方法に準じて製造した。
中間体36
2−ピロリジン−1−イル−5−トリフルオロメチル−安息香酸
中間体37
2−モルホリン−4−イル−5−トリフルオロメチル−安息香酸
【0117】
中間体38および39は、4−シアノ−2−フルオロ−安息香酸を使用した以外、中間体31の方法に準じて製造した。
中間体38
4−シアノ−2−ピロリジン−1−イル−安息香酸
中間体39
4−シアノ−2−ピペリジン−1−イル−安息香酸
【0118】
実施例1
6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド
中間体15(50mg)およびN−メチルピペラジン(0.022ml)のトリエチルアミン(0.027ml)含有アセトニトリル(1ml)溶液を、マイクロ波中、200℃で10分加熱した。混合物を次いで水およびジクロロメタンに分配した。乾燥させた有機層を蒸発させ、残渣をシリカゲルSPEカートリッジで精製した。5−10%メタノールのジクロロメタン溶液での勾配溶出により、無色固体(10mg)を得た。
【表15】

RT=3.94分、ES+ 455
【0119】
実施例2
3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル−5’−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、求核分子としてピペリジンを使用した以外、実施例1の通りに製造した。生成物は無色固体(15mg)であった。
【表16】

RT=4.54分、ES+ 440
【0120】
実施例3
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−ベンズアミド
乾燥DMF(1ml)中の(S)−3−アミノ−5−フェニル−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2−オン(100mg)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(150mg)、2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸(102mg)およびトリエチルアミン(0.083ml)を室温で1時間撹拌した。水(10ml)を次いで添加し、撹拌を10分続けた。無色沈殿を濾過により回収し、次いでジクロロメタンおよび水に分配した。乾燥させた有機相を蒸発させ、残渣をシリカゲルSPEカートリッジで精製した。酢酸エチル:ガソリン 1:1での溶出により、表題化合物を無色固体として得た(140mg)。
【表17】

【0121】
実施例4
(S)−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−安息香酸(86mg)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(112mg)。
【表18】

【0122】
実施例5
(S)−2−(1,1−ジオキソ−4−オキシ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−フルオロ−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−ベンズアミド
この物質は、2−(1,1−ジオキソ−4−オキシ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸(中間体14、30mg)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(29mg)。
【表19】

RT=5.09分、ES+ 523
【0123】
実施例6
(S)−5−クロロ−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、5−クロロ−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸(中間体11、58mg)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(70mg)。
【表20】

RT=5.38分、ES+ 523,525
【0124】
実施例7
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、5−フルオロ−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸(中間体12、54mg)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(70mg)。
【表21】

RT=5.19分、ES+ 507
【0125】
実施例8
(S)−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)フラン−2−カルボン酸(中間体21)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(15mg)。
【表22】

RT=4.10分、ES+ 458
【0126】
実施例9
(S)−5−ピロリジン−1−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、5−(ピロリジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(中間体23)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(52mg)。
【表23】

RT=4.09分、ES+ 403
【0127】
実施例10
(S)−5−ピペリジン−1−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、5−(ピペリジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(中間体22)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(21mg)。
【表24】

RT=4.16分、ES+ 443
【0128】
実施例11
(S)−5−ジメチルアミノメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、5−ジメチルアミノメチル−フラン−2−カルボン酸(中間体18)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(5mg)。
【表25】

RT=4.09分、ES+ 403
【0129】
実施例12
(S)−4−フルオロ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピペリジン−1−イル−ベンズアミド
この物質は、4−フルオロ−2−ピペリジン−1−イル−安息香酸(中間体32)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(58mg)。
【表26】

RT=6.02分、ES+ 457
【0130】
実施例13
(S)−4−フルオロ−2−モルホリノ−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、4−フルオロ−2−モルホリン−4−イル−安息香酸(中間体31)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(19mg)。
【表27】

RT=5.34分、ES+ 459
【0131】
実施例14
(S)−4−シアノ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2:ピロリジン−1−イル−ベンズアミド
この物質は、4−シアノ−2−ピロリジン−1−イル−安息香酸(中間体38)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(13mg)。
【表28】

RT=5.45分、ES+ 450
【0132】
実施例15
(S)−4−シアノ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ピペリジン−1−イル−ベンズアミド
この物質は、4−シアノ−2−ピペリジン−1−イル−安息香酸(中間体39)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(27mg)。
【表29】

RT=5.88分、ES+ 464
【0133】
実施例16
(S)−N−2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド
この物質は、2−ピロリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル安息香酸(中間体33)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(5mg)。
【表30】

RT=5.91分、ES+ 493
【0134】
実施例17
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピペリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド
この物質は、2−ピペリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル安息香酸(中間体34)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(14mg)。
【表31】

RT=6.39分、ES+ 507
【0135】
実施例18
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イルトリフルオロメチル−ベンズアミド
この物質は、2−モルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル安息香酸(中間体35)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(14mg)。
【表32】

RT=5.72分、ES+ 509
【0136】
実施例19
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−5−トリフルオロメチル−ベンズアミド
この物質は、2−ピロリジン−1−イル−5−トリフルオロメチル安息香酸(中間体36)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(8mg)。
【表33】

RT=5.84分、ES+ 493
【0137】
実施例20
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンズアミド
この物質は、2−モルホリン−4−イル−5−トリフルオロメチル安息香酸(中間体37)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(19mg)。
【表34】

RT=5.72分、ES+ 509
【0138】
実施例21
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)ニコチンアミド
この物質は、2−モルホリン−4−イル−ニコチン酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(45mg)。
【表35】

RT=4.86分、ES+ 442
【0139】
実施例22
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド
この物質は、2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−ニコチン酸(中間体3)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(10mg)。
【表36】

RT=4.43分、ES+ 508
【0140】
実施例23
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−3−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−3−メチル−安息香酸(中間体4)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(65mg)。
【表37】

RT=5.04分、ES+ 503
【0141】
実施例24
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−メチル−安息香酸(中間体5)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(72mg)。
【表38】

RT=5.20分、ES+ 503
【0142】
実施例25
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−6−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−6−メチル−安息香酸(中間体6)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(32mg)。
【表39】

RT=5.03分、ES+ 503
【0143】
実施例26
(S)−2−クロロ−6−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、2−クロロ−6−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸(中間体10)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(51mg)。
【表40】

RT=5.07分、ES+ 523,525
【0144】
実施例27
(S)−3−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
3−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(中間体24、35mg)、トリエチルアミン(0.028ml)およびトリホスゲン(20mg)を、室温でジクロロメタン(3ml)中、1時間撹拌した。(S)−3−アミノ−5−フェニル−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2−オン(50mg)を次いで添加し、撹拌を18時間続けた。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルSPEカートリッジで精製した。ジクロロメタン:エタノール:0.880アンモニア;200:8:1での溶出により、無色固体(3mg)を得た。
【表41】

RT=4.90分、ES+ 453
【0145】
実施例28
(S)−3−(4−メチル−ピペラジン−1−スルホニル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、3−(4−メチル−ピペラジン−1−スルホニル)安息香酸(中間体7)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は淡黄色固体であった(23mg)。
【表42】

RT=4.25分、ES+ 518
【0146】
実施例29
(S)−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)安息香酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(46mg)。
【表43】

RT=4.16分、ES+ 454
【0147】
実施例30
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−3−(ピペリジン−1−スルホニル)−ベンズアミド
この物質は、3−ピペリジン−1−スルホニル−安息香酸(中間体8)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(35mg)。
【表44】

RT=5.47分、ES+ 503
【0148】
実施例31
(S)−3−(モルホリン−4−スルホニル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、3−(モルホリン−4−スルホニル)−安息香酸(中間体9)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(29mg)。
【表45】

RT=5.06分、ES+ 505
【0149】
実施例32
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
この物質は、5−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(中間体19)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(35mg)。
【表46】

RT=4.28分、ES+ 445
【0150】
実施例33
(S)−5−ヒドロキシメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
この物質は、5−クロロメチル−フラン−2−カルボン酸エチルエステルの加水分解生成物を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(48mg)。
【表47】

RT=4.54分、ES+ 376
【0151】
実施例34
(S)−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(中間体20)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(192mg)。
【表48】

RT=4.65分、ES+ 493
【0152】
実施例35
(S)−2−クロロ−4−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、2−クロロ−4−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸(中間体1)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(41mg)。
【表49】

RT=4.70分、ES+ 523,525
【0153】
実施例36
(S)−2−クロロ−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、2−クロロ−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−安息香酸(中間体2)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(69mg)。
【表50】

RT=4.76分、ES+ 523,525
【0154】
実施例37
(S)−5−{[(2−メタンスルホニル−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
この物質は、5−{[(2−メタンスルホニル−エチル)メチル−アミノ]−メチル}−フラン−2−カルボン酸エチルエステル(中間体17)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(87mg)。
【表51】

RT=4.78分、ES+ 495
【0155】
実施例38
(S)−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(55mg)。
【表52】

RT=4.70分、ES+ 440
【0156】
実施例39
(S)−2−ピリジン−4−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、2−ピリジン−4−イル−チアゾール−4−カルボン酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(54mg)。
【表53】

RT=4.69分、ES+ 440
【0157】
実施例40
(S)−4−メチル−2−ピラジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、4−メチル−2−ピラジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(67mg)。
【表54】

RT=4.82分、ES+ 455
【0158】
実施例41
(S)−2−モルホリン−4−イルメチル−フラン−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、2−モルホリン−4−イルメチル−フラン−3−カルボン酸(中間体25)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(24mg)。
【表55】

RT=5.04分、ES+ 445
【0159】
実施例42
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
この物質は、3−モルホリン−4−イルメチル−安息香酸(中間体26)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(24mg)。
【表56】

RT=4.86分、ES+ 455
【0160】
実施例43
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−イソキサゾール−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
この物質は、5−モルホリン−4−イルメチル−イソキサゾール3−カルボン酸(中間体27)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(11mg)。
【表57】

RT=4.75分、ES+ 446
【0161】
実施例44
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、3−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(中間体28)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(20mg)。
【表58】

RT=4.96分、ES+ 445
【0162】
実施例45
(S)−5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
この物質は、5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−カルボン酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(32mg)。
【表59】

RT=4.91分、ES+ 439
【0163】
実施例46
(S)−2−メチル−4−(モルホリン−4−スルホニル)−フラン−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
この物質は、2−メチル−4−(モルホリン−4−スルホニル)フラン−3−カルボン酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(75mg)。
【表60】

RT=4.90分、ES+ 509
【0164】
実施例47
(S)−6−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド
この物質は、6−モルホリン−4−ニコチン酸を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(28mg)。
【表61】

RT=4.59分、ES+ 442
【0165】
実施例48
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド
この物質は、3−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(中間体29)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(34mg)。
【表62】

RT=5.02分、ES+ 461
【0166】
実施例49
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド
この物質は、5−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(中間体30)を使用した以外、実施例3の通りに製造した。表題化合物は無色固体であった(41mg)。
【表63】

RT=5.33分、ES+ 461
【0167】
実施例50
2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)ベンズアミド
この物質は、2−モルホリン−4−イル−安息香酸(49mg)を使用した以外、中間体15と同様に製造した。生成物は無色固体であった(33mg)。
【表64】

RT=5.47、ES+441
【0168】
実施例51
(S)−5−フェニル−オキサゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド
THF(3ml)中の(S)−3−アミノ−5−フェニル−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2−オン(60mg)、トリエチルアミン(0.037ml)および5−フェニル−オキサゾール−4−カルボニルクロライド(50mg)を、室温で2時間撹拌した。混合物を次いで水およびジクロロメタンに分配した。乾燥させた有機相を蒸発させ、残渣をシリカゲルSPEカートリッジで精製した。ジクロロメタン:エタノール:0.880アンモニア;400:8:1での溶出により、表題化合物を無色固体として得た(42mg)。
【表65】

RT=5.22、ES+423.49
【0169】
実施例52
1−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−3−(4−フェノキシ−フェニル−ウレア
乾燥THF(4ml)中のラセミ体3−アミノ−5−フェニル−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2−オン(30mg)および1−イソシアナト−4−フェノキシ−ベンゼン(0.022ml)を、室温で18時間撹拌した。混合物を次いで水およびジクロロメタンに分配した。乾燥させた有機層を蒸発させ、残渣をジクロロメタン/ジエチルエーテルからトリチュレートして、表題化合物を白色固体(25mg)として得た。
【表66】

RT=5.57、ES+463.45
【0170】
活性実施例1
リンタンパク質(P)に対するマウスモノクローナル抗体、RSVのヌクレオカプシド(N)&融合(F)タンパク質およびウサギ抗マウス−ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)標識二次抗体を使用して、o−フェニレンジアミンジヒドロクロライド(OPD)基質の着色産物への変換を介したRSV抗原の減少を証明した。これは光学密度(OD)測定により定量した。
【0171】
このアッセイは、平底96ウェルプレートの全96ウェルを使用して準備した。外側のウェルは、3日間のアッセイ期間中、内側のウェルよりも著しい量の蒸発は何らなかった。(すなわち、“端効果”は見られなかった)。
プレートをウイルスおよび化合物添加1日前に準備した。アッセイを、次いで3日間行い、ELISA展開を4日目に行った。
【0172】
0日目
アッセイプレート準備
マイクロタイタープレートの全96ウェルに、ダルベッコMEM(DMEM)とGlutamax-1、ピルビン酸ナトリウム、1000mg/l グルコースおよびピリドキシン(Invitrogen、カタログ番号21885-025)から成り10%FBS添加した増殖培地(GM)100μl/ウェル中4×10 Hep−2細胞/ウェルの密度で播種した。(プレート1参照)。
組織培養中、細胞は組織培養フラスコに接着し、37℃、5%COで90%コンフルエントまで増殖させた。
【0173】
単層を20ml 滅菌PBSで洗浄して血清を除去し、1ml トリプシンで処理して、細胞をフラスコから離した。
細胞を小量の既知量の増殖培地中に懸濁し、血球計を使用して計数した。細胞懸濁液を増殖培地中所望の濃度に調整し、ウェルにマルチチャネルピペットにより添加した。短い穏やかな振盪により、細胞がウェル中をより均質に拡散するのを助けた。
【0174】
【表67】

プレートを37℃で5%CO雰囲気下、24時間静置し、その間に細胞は固定し、均質細胞単層を形成した。
【0175】
1日目
ウイルス添加
RSV(Virogen Ltdから提供のRSS株)貯蔵溶液の凍結バイアルを−80℃冷凍庫または液体窒素貯蔵所から出し、増殖培地中既知の感染多重度(m.o.i)まで希釈した。
本m.o.i.は、感染および非感染コントロールウェル間の少なくとも0.8OD単位のウィンドーを達成するのに必要なウイルス投入量としてのウイルス貯蔵の前もっての力価測定(ELISAアッセイ法による)により計算した。
【数1】

【0176】
50μlの希釈したウイルスをマルチチャネルピペットにより感染、“ウイルス+”ウェルに添加した;50μlの増殖培地を、マルチチャネルピペットにより非感染、細胞コントロールウェルに添加した。(プレート2参照)
【0177】
【表68】

【0178】
蓋を離すことになる場合は、プレートを同定するために、プレートの側面を紙片で印をした。
プレートを37℃で1時間インキュベートし、ウイルスを吸着させた。
【0179】
化合物希釈
化合物を、2%DMSO含有GMで4倍強度に調製した(本アッセイ中の最終DMSO濃度0.5%)。
下記に図説の通り、6種の化合物を各アッセイプレートで試験した。(プレート3参照)。化合物を、ウイルス存在下、7個の連続希釈にわたり、デュプリケートで試験した(50μM−0.78μM)。
ウイルス感染、非処置ウェルは、ウイルスコントロール(VC)として役だった;非感染、非処置ウェルは細胞コントロール(CC)として役だった。CCとVCウェルの間の吸光度の際が、アッセイウィンドーを構成する。
【0180】
【表69】

【0181】
希釈プレート調製
化合物を別のマイクロタイタープレートで下記の通り希釈した。(プレート4参照)
2%DMSO含有200μlのGMを、‘50μM’、言い換えると第一列目以外の全てのウェルに添加し、そこには392μlのGMを添加した。8μlの各試験化合物を、融解したArrowスクリーニングプレートからつまみ、および‘50μM’列の適当なウェルに移す。本化合物が、100%DMSO中10mMで貯蔵されていたため、これは最大化合物濃度で、DMSO濃度を2%に維持する。
【0182】
マルチチャネルピペットを使用して、200μlを50μM列から25μM列に、次いで、12.5μM列に移すなど、希釈プレート上に、連続2倍希釈を作製する。化合物は移動すると混合し、移動の間にチップを変え、化合物が、無化合物ウェル(0μM)である最後の列に移されないことも確実にした。
【0183】
【表70】

BL=ブランク/空ウェル
【0184】
化合物の添加
本プレートを、縦方向に回し、50μlの化合物を、マルチチャネルピペットにより、希釈プレートからアッセイプレートに、簡単に同じ列から列への移動させた。故に、希釈プレートには、過剰の100μlが残った。
プレートを37℃、5%COで3日間インキュベートした。
【0185】
ELISA段階
4日目
培地をウェルから直接Virkon(1%水溶液)に引き出し、プレートをPBSを含むプラスチック箱に浸漬することにより洗浄した。
50μl/ウェルの75%/25%vol/volアセトン/メタノール固定剤をマルチチャネルピペットにより添加し、3分放置した。
アセトン/メタノールをウェルからVirkonに傾捨し、PBSで上記の通り洗浄した。
【0186】
幾分かのウェル当たり200μl 遮断溶液(0.05%Tween含有PBS中2%Marvel)をマルチチャネルピペットにより添加した。プレートを37℃で振盪インキュベーター中、60分インキュベートした。
【0187】
遮断溶液を流しに廃棄し、希釈した一次抗体を直接ウェルに添加した(すなわち、洗浄を必要としない)。
RSVマウスモノクローナル抗体NCL−RSV3(Novocastra)をPBS/2%Marvel/0.05%Tween中1/400に希釈し、50μlをウェルあたり添加した。プレートを37℃で振盪インキュベーター中、90分インキュベートした。
【0188】
抗体を流しに廃棄し、プレートをPBS/0.05%Tweenへの浸漬により4回洗浄した。
DAKOウサギ抗マウスHRP標識(DAKOカタログ番号P0260)を、PBS/2%Marvel/0.05%Tween中1/1000に希釈し、50μlをウェルあたり添加した。プレートを37℃で振盪インキュベーター中、60分インキュベートした。
【0189】
抗体を流しに廃棄し、プレートをPBS/0.05%Tweenへの浸漬により6回洗浄した。
【0190】
基質(SigmaFast OPD)を、前もって1個のウレア錠を20mL 水に溶解することにより調製した。1個のOPD錠を、ウレア溶液に使用直前に添加し(注。OPDは光感受性)、ボルテックス処理して混合した。50μlの基質をウェルあたり添加した。
【0191】
反応を、25μl/ウェルの20%硫酸の添加により停止させ、十分な色が発色したが、その間細胞コントロールバックグラウンドは低いままであった(〜5分)。
【0192】
プレートをSpectraMax (Molecular Devices)分光光度計で490nm波長で読み取り、SOFTmax Proソフトウェアパッケージを使用した。
【0193】
ウェルを空にし、水道水で洗浄し、単層を50μl/ウェルの20%メタノール/水中2%クリスタルバイオレットで少なくとも1時間染色した。ウェルを、次いで洗浄し、空気乾燥させて、単層を顕微鏡下で細胞毒性の指標について試験した。
【0194】
結果
SOFTmaxデータファイルをExcelに移した。データ処理は、用量応答曲線をグラフにプロットし、得られる曲線からIC50を計算するための社内で記載のExcelテンプレートを使用した。
【0195】
全ての重複ウェルを平均した。アッセイウィンドーを、平均細胞コントロール(CC)を平均ウイルスコントロール(VC)から減算することにより計算した。各化合物について、平均CCを各濃度点での平均値から減算した。コントロールの%を次いで本ウィンドーのパーセンテージとして、各濃度点について計算した。
コントロールの%を、化合物濃度に対してプロットした。直線を本曲線に適合させ、傾斜および切片関数をIC50の計算に使用した。
A<5μM
B=5−10μM
C>10μM
【表71】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
RSV感染の処置または予防において使用するための薬剤の製造における、(a)式(I)
【化1】

〔式中、
− Rは、C1−6アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
− Rは水素またはC1−6アルキルであり;
− 各Rは、同一または異なり、そしてハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−6アルキル)アミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノ、ニトロ、シアノ、−COR’、−CONR’R”、−NH−CO−R’、−S(O)R’、−S(O)R’、NH−S(O)R’、−S(O)NR’R”または−S(O)R’R”であり、ここで、R’およびR”は、同一または異なり、そして水素またはC1−6アルキルであり;
− nは0から3であり;
− Rは水素またはC1−6アルキルであり;
− Xは−CO−、−CO−NR’−、−S(O)−または−S(O)−であり、ここでR’は水素またはC1−6アルキル基であり;そして
− Rはアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基であり、これらの基はC−Cヒドロキシアルキル基または−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)基で置換されており、ここで、Xは−O−、−S−または−NR’−であり、ここでR’はHまたはC−Cアルキル基であり、そしてXは−CO−、−SO−または−SO−であるか、またはRは−A−Y−Aであり、ここで:
− Aはアリール、ヘテロアリール、カルボシクリルまたはヘテロシクリル基であり;
− Yは直接結合またはC−Cアルキレン、−SO−、−CO−、−O−、−S−または−NR’−部分であり、ここで、R’はC−Cアルキル基であり;そして
− Aはアリール、ヘテロアリール、カルボシクリルまたはヘテロシクリル基である。〕
のベンゾジアゼピン誘導体もしくはそのN−オキシドまたは(b)その薬学的に許容される塩である化合物の使用。
【請求項2】
がC1−2アルキルまたはフェニルである、請求項1記載の使用。
【請求項3】
が水素である、請求項1または2記載の使用。
【請求項4】
がハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチオ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−4アルキル)アミノまたはジ(C1−4アルキル)アミノである、請求項1から3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
がフッ素、塩素、臭素、C1−2アルキル、C1−2アルコキシ、C1−2アルキルチオ、C1−2ハロアルキル、C1−2ハロアルコキシ、アミノ、モノ(C1−2アルキル)アミノまたはジ(C1−2アルキル)アミノである、請求項4記載の使用。
【請求項6】
が水素またはC1−2アルキルである、請求項1から5のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
Xが−CO−または−CO−R’−であり、ここで、R’が水素またはC−Cアルキル基である、請求項1から6のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
が5または6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環であり、これらはC−Cヒドロキシアルキル基または−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)−X−(C−Cアルキル)基で置換されており、ここで、XおよびXは請求項1で定義の通りである、請求項1から7のいずれかに記載の使用。
【請求項9】
が5または6員ヘテロアリール基であり、これは−CH−OHまたは−(C−Cアルキル)−NR’−(C−Cアルキル)−S(O)−(C−Cアルキル)置換基で置換されており、ここでR’は水素またはC−Cアルキルである、請求項8記載の使用。
【請求項10】
がアリールまたはヘテロアリール基である、請求項1から9のいずれかに記載の使用。
【請求項11】
がフェニル基、単環式5または6員ヘテロアリール基、または単環式オキソ置換5から6員ヘテロシクリル基に縮合した5から6員ヘテロアリール基である、請求項10記載の使用。
【請求項12】
が非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cアルコキシ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されている、請求項1から11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
Yが直接結合、C−Cアルキレン基、−SO−または−O−である、請求項1から12のいずれかに記載の使用。
【請求項14】
がフェニル、5から6員ヘテロアリール、5から6員ヘテロシクリルまたはC−Cシクロアルキル基である、請求項1から13のいずれかに記載の使用。
【請求項15】
がヘテロシクリル基であるとき、それが部分YにN原子を介して結合している、請求項1から14のいずれかに記載の使用。
【請求項16】
が非置換であるか、または、Aがヘテロアリールまたはアリール基であるとき、C−Cアルキルおよびハロゲン置換基から、そしてAが炭素環式またはヘテロシクリル基であるとき、C−Cアルキル、ハロゲンおよびオキソ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されている、請求項1から15のいずれかに記載の使用。
【請求項17】
がピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラジニル、シクロプロピル、フェニルまたはS,S−ジオキソ−チオモルホリノ基から選択され、それらは非置換であるか、またはC−Cアルキル基で置換されている、請求項1から16のいずれかに記載の使用。
【請求項18】
式(I)のベンゾジアゼピン誘導体が式(Ia):
【化2】

〔式中、
− Xは−CO−または−CO−NH−であり;そして
− Rは5から6員ヘテロアリール基、例えばフラニル基であり、これらは−CH−OHまたは−(C−Cアルキル)−N(CH)−(C−Cアルキル)−SO−(C−Cアルキル)で置換されているか、またはRは−A−Y−Aであり、ここで:
− Aはフェニル、ピリジル、フラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チエニルまたは1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−(3H)−オン部分であり、これらは非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルおよびC−Cアルコキシ置換基から選択される1個または2個の置換基で置換されており;
− Yは直接結合、C−Cアルキレン基、−SO−または−O−であり;そして
− Aはピペラジニル、ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラジニル、シクロプロピル、フェニルまたはS,S−ジオキソ−チオモルホリノ基であり、これらは非置換であるか、またはC−Cアルキル基で置換されている。〕
のベンゾジアゼピン誘導体である、請求項1から17のいずれかに記載の使用。
【請求項19】
薬剤が二歳未満の幼児、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)または免疫不全を有する成人、高齢者または長期ケア施設滞在者である患者の処置に使用するためである、請求項1から18のいずれかに記載の使用。
【請求項20】
該小児が慢性肺疾患を有する、請求項19記載の使用。
【請求項21】
薬剤が妊娠32週以下で生まれた6歳未満の幼児におけるRSV感染の予防に使用するためである、請求項1から18のいずれかに記載の使用。
【請求項22】
薬剤が鼻腔内または気管支内投与に適している、請求項1から21のいずれかに記載の使用。
【請求項23】
薬剤がさらに抗炎症性化合物または抗インフルエンザ化合物を含む、請求項1から22のいずれかに記載の使用。
【請求項24】
抗炎症性化合物がブデソニドまたはフルチカゾンである、請求項23記載の使用。
【請求項25】
抗炎症性化合物がロイコトリエンアンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ4阻害剤またはTNFアルファ阻害剤である、請求項23記載の使用。
【請求項26】
抗炎症性化合物がインターロイキン8またはインターロイキン9阻害剤である、請求項23記載の使用。
【請求項27】
薬剤を請求項24から26のいずれかに記載の抗炎症性化合物、または抗インフルエンザ化合物と併用投与する、請求項1から22のいずれかに記載の使用。
【請求項28】
RSV感染を有するか、またはそれに罹りやすい患者の処置法であって、該患者に有効量の請求項1から18のいずれかに記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項29】
該患者が、請求項19から21のいずれかに記載の患者である、請求項28記載の方法。
【請求項30】
該化合物を鼻腔内にまたは気管支内に投与する、請求項28または29記載の方法。
【請求項31】
(a)請求項1から18のいずれかに記載の化合物、および
(b)薬学的に許容される担体または希釈剤
を含む薬剤を含む、吸入器またはネブライザー。
【請求項32】
請求項1から18のいずれかに記載の化合物および請求項24から26のいずれかに記載の抗炎症性化合物、または抗インフルエンザ化合物を含む、製品。
【請求項33】
同時のRSVおよびインフルエンザ感染の処置において使用するための薬剤の製造における、請求項32記載の製品の使用。
【請求項34】
ヒトメタニューモウイルス、麻疹、パラインフルエンザウイルス、耳下腺炎、黄色熱ウイルス(B5株)、デング2ウイルスまたは西ナイルウイルスの処置において使用するための薬剤の製造における、請求項1から18のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項35】
(a)式(Ib)
【化3】

〔式中、R、R、n、R、XおよびRは請求項1から18のいずれかで定義の通りである。〕
のベンゾジアゼピン誘導体またはそのN−オキシド、または(b)その薬学的に許容される塩。
【請求項36】
が非置換フェニル基である、請求項35記載の化合物。
【請求項37】
がヘテロアリール基であるとき、それは5−メチル−イソオキサゾリル部分である、請求項35または36記載の化合物。
【請求項38】
がアリールまたはヘテロアリール部分である、請求項35から37のいずれかに記載の化合物。
【請求項39】
Xが−CO−または−CO−NR’−であり、ここで、R’は請求項1から18のいずれかに記載の通りである(ただし、Xが−CO−NR’−であるとき、部分−A−Y−Aは−フェニル−O−フェニルである)、請求項35から38のいずれかに記載の化合物。
【請求項40】
が、1個の炭素原子がN原子で置換されている4から10員飽和シクロアルキル環以外である、請求項35から39のいずれかに記載の化合物。
【請求項41】
がピペラジニル、ピリジル、ピロリジニル、ピラジニル、シクロプロピル、フェニルまたはS,S−ジオキソチオモルホリノ基であり、これらは非置換であるか、またはC−Cアルキル基で置換されている、請求項35から40のいずれかに記載の化合物。
【請求項42】
式(Ib)のベンゾジアゼピン誘導体が:
6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル−5’−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−ベンズアミド;
(S)−2−クロロ−4−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−フルオロ−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−ベンズアミド;
(S)−5−クロロ−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−5−フルオロ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ピロリジン−1−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ピペリジン−1−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ジメチルアミノメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−4−フルオロ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピペリジン−1−イル−ベンズアミド;
(S)−4−フルオロ−2−モルホリノ−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−4−シアノ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−ベンズアミド;
(S)−4−シアノ−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ピペリジン−1−イル−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピペリジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−4−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2−ピロリジン−1−イル−5−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−5−トリフルオロメチル−ベンズアミド;
(S)−2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−3−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−4−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−6−メチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−クロロ−6−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−3−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−3−(4−メチル−ピペラジン−1−スルホニル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−3−(ピペリジン−1−スルホニル)−ベンズアミド;
(S)−3−(モルホリン−4−スルホニル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ヒドロキシメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イルメチル)−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−クロロ−4−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−2−クロロ−5−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−{[(2−メタンスルホニル−エチル)−メチル−アミノ]−メチル)−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル−アミド;
(S)−2−ピリジン−3−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−ピリジン−4−イル−チアゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−4−メチル−2−ピラジン−2−イル−チアゾール−5−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−モルホリン−4−イルメチル−フラン−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−イソキサゾール−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−フラン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−2−メチル−4−(モルホリン−4−スルホニル)−フラン−3−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−6−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ニコチンアミド;
(S)−3−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
(S)−5−モルホリン−4−イルメチル−チオフェン−2−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;
2−モルホリン−4−イル−N−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−ベンズアミド;
(S)−5−フェニル−オキサゾール−4−カルボン酸(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−アミド;または
1−(2−オキソ−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−3−イル)−3−(4−フェノキシフェニル)−ウレア
である、請求項35記載の化合物。
【請求項43】
ヒトまたは動物の処置法において使用するための請求項35から42のいずれかに記載の化合物。
【請求項44】
請求項35から43のいずれかに記載の化合物、および薬学的に許容される希釈剤または担体を含む、薬剤組成物。
【請求項45】
請求項35から42のいずれかに記載の化合物の光学活性異性体を含む、請求項44記載の組成物。
【請求項46】
錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散可能粉末または顆粒の形である、請求項44または45に記載の組成物。

【公表番号】特表2007−529490(P2007−529490A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503411(P2007−503411)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001023
【国際公開番号】WO2005/089770
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(505100089)アロー セラピューティクス リミテッド (9)
【Fターム(参考)】