説明

TABテープの製造方法

【課題】ビア導通めっき作業時にバイポーラ現象の発生を防ぐことができ、信頼性の高い健全なビア導通めっきを施すことができるTABテープの製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁フィルムの両面に配線層を形成し、一方の配線層から他方の配線層に向けてビア穴を形成したフィルムテープ2の他方の配線層の表面にマスキングテープ6を施し、この状態でめっき槽3を通し、一方の配線層とビア穴内部とにビア導通めっきを施すTABテープの製造方法において、一方の配線層にめっき側給電ロール9を接触させて通電するとともに、マスキングテープ6を施す前の他方の配線層に非めっき側給電ロール10を接触させて通電しつつ、フィルムテープ2をめっき槽3に通してビア導通めっきを施す方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導通ビアに電気めっきを施す際に、その給電方法を改善したTABテープの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図7に示すように、絶縁フィルムの両面に銅箔を接着し、その銅箔に配線層を形成し、一方の配線層から他方の配線層に向けてビア穴を形成したフィルムテープ72に、その他方の配線層の表面に配線層が厚くならないようマスキングテープ73を貼り合わせ、その状態でめっき槽74を通してビア導通めっきを施す方法がある。
【0003】
図7のTABテープの製造装置(めっき装置)71では、フィルムテープ72の一方の配線層に給電ロール75、76を接触させて通電しつつめっき槽74に通し、めっき槽74内に設けられた不溶性電極77を陽極とし、フィルムテープ72の一方の配線層を陰極としてビア導通めっき(電気めっき)を施している。
【0004】
フィルムテープ72の一方の配線層の表面とビア穴内部とには、予め導電化処理物を施しておき、給電ロール75、76からフィルムテープ72の一方の配線層に通電することで絶縁フィルムと一方の配線層の表面とにめっきを施すことができる。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【0006】
【特許文献1】特開2004−315916号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では絶縁フィルム上に接着された配線層の上にマスキングテープ73を貼り合わせるために、マスキングテープ73が貼られる他方の配線層は給電されない状態になり、これによりバイポーラ現象が起きて他方の配線層が溶解してしまうことがあった。
【0008】
図4は正常なめっきが施されている状態を表したもので、図5はバイポーラ現象により、他方の配線層42より銅イオン43が導電化処理物44と共にめっき液中に溶け出している状態を示している。図5では、他方の配線層42の絶縁フィルム45側がアノード化し、その反対側である他方の配線層42の表面がカソード化するバイポーラ現象が発生し、これにより、アノード化した他方の配線層42の絶縁フィルム45側から銅イオン43が溶け出している。
【0009】
図6(a)および図6(b)は、図5で説明したバイポーラ現象が起きたことにより他方の配線層42の一部が溶け出し、ビア底61の厚さが正常なものと比較してΔt薄くなっていることを表している。
【0010】
ビア底61が薄くなることで、最悪の場合ビア底61に穴があいてしまい、配線層間の導通が図れなくなってしまうおそれがある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、絶縁フィルムの両面に配線層を有した構造の基板製造プロセスにおいて、両配線層を導通させるためのビア導通めっき作業時にバイポーラ現象を発生させることがなく、信頼性の高いビア導通めっきを施すことができるTABテープの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、絶縁フィルムの両面に配線層を形成し、一方の配線層から他方の配線層に向けてビア穴を形成したフィルムテープの他方の配線層の表面にマスキングテープを施し、この状態でめっき槽を通し、一方の配線層と上記ビア穴内部とにビア導通めっきを施すTABテープの製造方法において、一方の配線層にめっき側給電ロールを接触させて通電するとともに、上記マスキングテープを施す前の他方の配線層に非めっき側給電ロールを接触させて通電しつつ、上記フィルムテープを上記めっき槽に通してビア導通めっきを施すTABテープの製造方法である。
【0013】
請求項2の発明は、上記絶縁フィルムの両面に銅箔を挟み込むように接着させてその銅箔に上記配線層を形成し、上記ビア穴を形成し、そのビア穴内部と一方の配線層とにビア導通めっきを施す請求項1に記載のTABテープの製造方法である。
【0014】
請求項3の発明は、上記めっき槽を挟んで一方に上記フィルムテープを送出する送出リールを、他方に上記フィルムテープを巻き取る巻取リールを配置すると共に、そのリール間に、上記フィルムテープの他方の配線層をマスクするマスキングテープを供給するマスキングテープ送出リールと、めっき後に上記マスキングテープを巻き取るマスキングテープ巻取リールとを設け、上記めっき側給電ロールは上記フィルムテープの一方の配線層に接するように設けられ、上記非めっき側給電ロールは、マスキングテープが貼り合わされるフィルムテープの上流側の他方の配線層に接するように設けられる請求項1または2に記載のTABテープの製造方法である。
【0015】
請求項4の発明は、上記送出リールからのフィルムテープと、マスキングテープ送出リールからのマスキングテープとが、マスキングテープ貼合わせ用ロールで挟まれることで貼り合わされ、そのマスキングテープ貼合わせ用ロールと上記めっき槽との間に、上流用めっき側給電ロールが上記フィルムテープの一方の配線層に接するように設けられる請求項3に記載のTABテープの製造方法である。
【0016】
請求項5の発明は、上記めっき槽の下流側に上記フィルムテープから上記マスキングテープを剥がすマスキングテープ巻取用ロールが設けられ、そのマスキングテープ巻取用ロールで剥がされたマスキングテープは上記マスキングテープ巻取リールに巻き取られ、かつ上記めっき槽と上記マスキングテープ巻取用ロールとの間に、下流用めっき側給電ロールが上記フィルムテープの一方の配線層に接するように設けられる請求項3または4に記載のTABテープの製造方法である。
【0017】
請求項6の発明は、上記めっき槽内に溶性または不溶性陽極板を設置し、その溶性または不溶性陽極板を陽極とし、上記フィルムテープの一方の配線層および他方の配線層を陰極として電気めっきすることでビア導通めっきを施す請求項1〜5いずれかに記載のTABテープの製造方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、絶縁フィルムの両面に配線層を有する構造のフィルムテープのビア導通めっき作業時にバイポーラ現象の発生を防ぐことができ、信頼性の高い健全なビア導通めっきを施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
【0020】
まず、本発明の好適な実施形態を示すTABテープの製造方法で作製するTABテープを説明する。
【0021】
図2は、本実施形態に係るTABテープの断面図である。
【0022】
図2に示すように、本実施形態に係るTABテープ21は、絶縁フィルム22の両面に銅箔を挟み込むように接着させてその銅箔に配線層23、24を形成し、一方の配線層23から他方の配線層24に向けてビア穴25を形成したフィルムテープ2に、そのビア穴25の内部と一方の配線層23の表面とにビア導通めっき層26を形成したものである。
このビア導通めっき層26は銅からなり、一方の配線層23と他方の配線層24とを導通させる。
【0023】
絶縁フィルム22としては、ポリイミドからなるものを用いるとよい。本実施形態では、絶縁フィルム22として厚さ50μmのポリイミドフィルムを用い、各配線層23、24に用いた銅箔の厚さは12μmとした。
【0024】
配線層を形成する際は、例えば、絶縁フィルム22に接着した銅箔の表面にフォトレジストによる回路をプリントし、エッチングにより不要な銅部を除去して回路を形成するとよい。
【0025】
また、ビア穴25を形成する際には、例えば、エッチングによって一方の配線層23に穴を形成した後、エキシマレーザや炭酸ガスレーザなどにより絶縁フィルム22に穴を形成することで、ビア穴25を形成するとよい。
【0026】
次に、本実施形態に係るTABテープの製造方法に用いるTABテープの製造装置(めっき装置)を説明する。
【0027】
図1は、本実施形態に係るTABテープの製造装置の概略側面図である。
【0028】
図1に示すように、本実施形態に係るTABテープの製造装置1は、フィルムテープ2にビア導通めっき(銅めっき)を施すめっき槽3と、フィルムテープ2を送出する送出リール4と、めっき後にフィルムテープ2を巻き取る巻取リール5と、フィルムテープ2の他方の配線層24をマスクするためのマスキングテープ6を供給するマスキングテープ送出リール7と、めっき後にマスキングテープ6を巻き取るマスキングテープ巻取リール8と、フィルムテープ2の一方の配線層23に給電するためのめっき側給電ロール9と、フィルムテープ2の他方の配線層24に給電するための非めっき側給電ロール10とを主に備える。
【0029】
TABテープの製造装置1では、めっき槽3を挟んで一方に送出リール4を、他方に巻取リール5を配置する。めっき槽3の入口と出口、および巻取リール5の入口にはフィルムテープ2をガイドするガイドロール15が設置される。
【0030】
送出リール4とめっき槽3との間には、フィルムテープ2の他方の配線層24側(下側)にマスキングテープ送出リール7が配置され、めっき槽3と巻取リール5との間の下側には、マスキングテープ巻取リール8が配置される。
【0031】
マスキングテープ送出リール7とめっき槽3との間には、一対のマスキングテープ貼合わせ用ロール11がフィルムテープ2の上下に設置され、これらマスキングテープ貼合わせ用ロール11で送出リール4からのフィルムテープ2と、マスキングテープ送出リール7からのマスキングテープ6とを貼り合わせる。
【0032】
めっき槽3とマスキングテープ巻取リール8との間には、フィルムテープ2からマスキングテープ6を剥がすためのマスキングテープ巻取用ロール12が設置され、そのマスキングテープ巻取用ロール12で剥がされたマスキングテープ6はマスキングテープ巻取リール8で巻き取られる。
【0033】
送出リール4とマスキングテープ貼合わせ用ロール11との間には、非めっき側給電ロール10がフィルムテープ2の他方の配線層24に接するように設けられる。
【0034】
めっき側給電ロール9は、上流用めっき側給電ロール9aと下流用めっき側給電ロール9bとからなり、マスキングテープ貼合わせ用ロール11とめっき槽3との間に上流用めっき側給電ロール9aを設置し、めっき槽3とマスキングテープ巻取用ロール12との間に下流用めっき側給電ロール9bを設置する。上流用めっき側給電ロール9a、下流用めっき側給電ロール9bは、それぞれフィルムテープ2の一方の配線層23に接するように設置される。
【0035】
めっき槽3には、ビア導通めっきを施すためのめっき液Lが充填される。めっき液Lとしては、例えば、硫酸銅溶液などを用いるとよい。
【0036】
また、めっき槽3内には不溶性陽極板13が設置され、その不溶性陽極板13はめっき用直流電源14のプラス側に接続される。めっき用直流電源14のマイナス側は、上流用めっき側給電ロール9a、下流用めっき側給電ロール9b、および非めっき側給電ロール10に接続される。
【0037】
マスキングテープ6としては、ポリプロピレン(PP)系の材質からなるテープの片面に接着層を有するものを用いるとよい。本実施形態では、厚さ55μmのPP系テープを用いた。
【0038】
次に、本実施形態に係るTABテープの製造方法を、TABテープの製造装置1の動作とともに説明する。
【0039】
本実施形態に係るTABテープの製造方法は、フィルムテープ2の他方の配線層24の表面に、めっき時に配線層が厚くならないようマスキングテープ6を施し、この状態でめっき槽3を通し、一方の配線層23とビア穴25内部とにビア導通めっきを施す方法であり、フィルムテープ2の一方の配線層23にめっき側給電ロール9を接触させて通電するとともに、マスキングテープ6を施す前の他方の配線層24に非めっき側給電ロール10を接触させて通電しつつ、フィルムテープ2をめっき槽3に通してビア導通めっきを施す方法である。
【0040】
より詳細には、まず、めっき前処理としてフィルムテープ2の一方の配線層23およびビア穴25内部に導電化処理物を施すとよい。導電化処理物としては、錫−パラジウムのコロイドなどを用いるとよい。
【0041】
前処理を施した後、導電化処理物を施したフィルムテープ2を送出リール4から送出する。
【0042】
本実施形態では、フィルムテープ2の一方の配線層23には上流用めっき側給電ロール9aおよび下流用めっき側給電ロール9bを接触させて通電し、かつフィルムテープ2の他方の配線層24には非めっき側給電ロール10を接触させて通電しておく。
【0043】
送出リール4から送出したフィルムテープ2は、非めっき側給電ロール10を通った後、マスキングテープ貼合わせ用ロール11に導入される。ここで、マスキングテープ貼合わせ用ロール11によりフィルムテープ2とマスキングテープ送出リール7から送出したマスキングテープ6とを挟み、フィルムテープ2の他方の配線層24にマスキングテープ6を貼り合わせる。
【0044】
マスキングテープ6を貼り合わせたフィルムテープ2は、ガイドロール15を経てめっき槽3に導入される。
【0045】
このめっき槽3で、不溶性陽極板13を陽極とし、フィルムテープ2の一方の配線層23および他方の配線層24を陰極として、一方の配線層23とビア穴25内部とにビア導通めっきを施し、ビア導通めっき層26を形成する。
【0046】
このとき、他方の配線層24の表面にはマスキングテープ6が貼り合わせてあるため、他方の配線層24の表面にめっきは施されない。
【0047】
ビア導通めっきを施したフィルムテープ2は、下流用めっき側給電ロール9bおよびガイドロール15を通った後、マスキングテープ巻取用ロール12を通る。
【0048】
このとき、このマスキングテープ巻取用ロール12により、フィルムテープ2の他方の配線層24に貼り合わせたマスキングテープ6を剥がす。マスキングテープ巻取用ロール12で剥がされたマスキングテープ6は、マスキングテープ巻取リール8に巻き取られ、回収される。
【0049】
マスキングテープ6を剥がした後、フィルムテープ2は、ガイドロール15を経て、巻取リール5に巻き取られる。
【0050】
以上により、製品である図2のTABテープ21が得られる。
【0051】
本実施形態の作用を説明する。
【0052】
本実施形態に係るTABテープの製造方法は、フィルムテープ2の一方の配線層23に上流用めっき側給電ロール9aおよび下流用めっき側給電ロール9bを接触させて通電するとともに、マスキングテープ6を施す前の他方の配線層24に非めっき側給電ロール10を接触させて通電しつつ、フィルムテープ2をめっき槽3に通してビア導通めっきを施している。
【0053】
これにより、フィルムテープ2の他方の配線層24に通電されるため、他方の配線層24の絶縁フィルム22側がアノード化して銅が溶け出すバイポーラ現象を発生しないようにすることができる。
【0054】
このため、ビア穴25の底となる他方の配線層24が溶け出して薄くなることがなく、信頼性の高いビア導通めっきを施すことができる。
【0055】
また、本実施形態に係るTABテープの製造方法は、フィルムテープ2の他方の配線層24の表面にマスキングテープ6を施してめっき槽3を通し、ビア導通めっきを施している。
【0056】
これにより、フィルムテープ2の他方の配線層24の表面にはめっきが施されず、他方の配線層24が厚くなるのを防ぐことができる。
【0057】
本実施形態係るTABテープの製造方法は、送出リール4からフィルムテープ2を送出し、ビア導通めっき後に巻取リール5で巻き取るリール・トゥ・リール方式で本実施形態に係るTABテープを製造している。
【0058】
これにより、フィルムテープ2に連続してビア導通めっきを施すことができる。
【0059】
また、本実施形態に係るTABテープの製造装置1を用いれば、本実施形態に係るTABテープの製造方法を容易に実施できる。
【0060】
上記実施形態の変形例として、TABテープの製造装置の平面図を図3に示す。
【0061】
図3に示すように、TABテープの製造装置31は、図1のTABテープの製造装置1と基本的に同じ構成であり、図1のTABテープの製造装置1では、送出リール4からフィルムテープ2を横方向、すなわちフィルムテープ2の配線層が鉛直方向(図1では上下方向)を向いた状態で送出するのに対して、図3のTABテープの製造装置31は、送出リール4からフィルムテープ2を縦方向、すなわちフィルムテープ2の配線層が水平方向を向いた状態で送出するものである。
【0062】
TABテープの製造装置31では、送出リール4より送出したフィルムテープ2を、ガイドロール32および非めっき側給電ロール10でガイドしてめっき槽3に導入しており、その他は上記実施形態と同じである。したがって、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】
上記実施形態では、絶縁フィルム22の両面に銅箔を接着し、その銅箔に配線層を形成してからビア導通めっきを施したが、絶縁フィルム22の両面に銅箔を接着した後にビア導通めっきを施し、その後各銅箔に配線層を形成してもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、陽極板として不溶性陽極板13を用いたが、溶性の陽極板を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の好適な実施形態を示すTABテープの製造装置の概略側面図である。
【図2】本実施形態に係るTABテープの断面図である。
【図3】本実施形態の変形例を示すTABテープの製造装置の概略平面図である。
【図4】正常なビア導通めっき形成のメカニズムを示す説明図である。
【図5】バイポーラ現象が起き、正常でないビア導通めっき形成のメカニズムを示す説明図である。
【図6】図6(a)はバイポーラ現象が起き、正常でないビア導通めっきが施されたTABテープの断面図であり、図6(b)はその要部拡大図である。
【図7】従来のTABテープの製造装置の概略側面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 TABテープの製造装置
2 フィルムテープ
3 めっき槽
6 マスキングテープ
9 めっき側給電ロール
10 非めっき側給電ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁フィルムの両面に配線層を形成し、一方の配線層から他方の配線層に向けてビア穴を形成したフィルムテープの他方の配線層の表面にマスキングテープを施し、この状態でめっき槽を通し、一方の配線層と上記ビア穴内部とにビア導通めっきを施すTABテープの製造方法において、一方の配線層にめっき側給電ロールを接触させて通電するとともに、上記マスキングテープを施す前の他方の配線層に非めっき側給電ロールを接触させて通電しつつ、上記フィルムテープを上記めっき槽に通してビア導通めっきを施すことを特徴とするTABテープの製造方法。
【請求項2】
上記絶縁フィルムの両面に銅箔を挟み込むように接着させてその銅箔に上記配線層を形成し、上記ビア穴を形成し、そのビア穴内部と一方の配線層とにビア導通めっきを施す請求項1に記載のTABテープの製造方法。
【請求項3】
上記めっき槽を挟んで一方に上記フィルムテープを送出する送出リールを、他方に上記フィルムテープを巻き取る巻取リールを配置すると共に、そのリール間に、上記フィルムテープの他方の配線層をマスクするマスキングテープを供給するマスキングテープ送出リールと、めっき後に上記マスキングテープを巻き取るマスキングテープ巻取リールとを設け、上記めっき側給電ロールは上記フィルムテープの一方の配線層に接するように設けられ、上記非めっき側給電ロールは、マスキングテープが貼り合わされるフィルムテープの上流側の他方の配線層に接するように設けられる請求項1または2に記載のTABテープの製造方法。
【請求項4】
上記送出リールからのフィルムテープと、マスキングテープ送出リールからのマスキングテープとが、マスキングテープ貼合わせ用ロールで挟まれることで貼り合わされ、そのマスキングテープ貼合わせ用ロールと上記めっき槽との間に、上流用めっき側給電ロールが上記フィルムテープの一方の配線層に接するように設けられる請求項3に記載のTABテープの製造方法。
【請求項5】
上記めっき槽の下流側に上記フィルムテープから上記マスキングテープを剥がすマスキングテープ巻取用ロールが設けられ、そのマスキングテープ巻取用ロールで剥がされたマスキングテープは上記マスキングテープ巻取リールに巻き取られ、かつ上記めっき槽と上記マスキングテープ巻取用ロールとの間に、下流用めっき側給電ロールが上記フィルムテープの一方の配線層に接するように設けられる請求項3または4に記載のTABテープの製造方法。
【請求項6】
上記めっき槽内に溶性または不溶性陽極板を設置し、その溶性または不溶性陽極板を陽極とし、上記フィルムテープの一方の配線層および他方の配線層を陰極として電気めっきすることでビア導通めっきを施す請求項1〜5いずれかに記載のTABテープの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−62583(P2009−62583A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−231474(P2007−231474)
【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】