説明

アクチュエータ

【課題】本発明によれば、第1の揺動軸を中心として揺動し得るように構成されたサポートフレーム、及びサポートフレームに固定されたミラーを備えた可動部材であり、サポートフレームの揺動によりミラーが揺動される、可動部材と、サポートフレームと共働するコイルと、サポートフレームとミラーとの間に設けられ、サポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動する際にサポートフレームの縁部からミラーに伝達されるワープの影響を低減させる境界部分とを具備し、サポートフレームが切欠領域をさらに備え、切欠領域が、
【解決手段】サポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動する際にコイルに対する応力を低減させるように、及び/又は前記アクチュエータの特性の中の温度依存性を低減させるように、コイルの少なくとも一部分に対して平行となるように構成されるアクチュエータが、提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、アクチュエータに関し、限定しないが特に、サポートフレームと共働することによりサポートフレームに揺動を生じさせる作動コイルに動作信号を印加することによって作動するアクチュエータに関する。このサポートフレームは、サポートフレームが揺動する際に作動コイルに対する応力を低減させる切欠領域、及び/又は、アクチュエータの温度依存性を低減させる切欠領域を備える。
【背景技術】
【0002】
[0002]典型的には、マイクロミラーなどのミラーを揺動させるために使用される電磁アクチュエータは、ミラーを支持する可動サポートフレームを備える。可動サポートフレームは、揺動軸を中心として揺動し得るように構成される。作動コイルが、サポートフレームと共働する。作動コイルは、電磁アクチュエータ内の磁性構成要素により生成される磁場内に配置される。典型的には交流電流の形態である動作信号が、作動コイルに印加され、その結果ローレンツ力が生じ、この力により可動サポートフレームがその揺動軸を中心として揺動する。
【0003】
[0003]サポートフレームが揺動する際に、ワープ(warp:撓み)がサポートフレームの縁部からミラーに伝達され得ることが、認識されている。ワープは、ミラーの歪みを生じさせ、最終的にはその歪みにより、作動中のミラーによる光の不正確な再配向が生じる。ミラーの歪みの問題に対する1つの解決策が、EP1255150に述べられているが、そこには、ミラーとサポートフレームとの間に境界部分を設けることが開示されている。この境界部分は、前記の揺動するサポートフレームの材料とは異なるポリアミド材料から作製された充填材で充填される。境界部分は、ミラーとサポートフレームとを実質的に離隔させ、ワープがミラーに伝達される前にワープを消散させるように機能する。したがって、サポートフレームの縁部からミラーに伝達されるワープの影響が軽減され、ミラーの歪みが軽減又は解消される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]しかし、当技術においては、サポートフレームの揺動が作動コイルに対してさらに応力を与える恐れがある点については認識されていない。これらの応力は、作動コイルに磨滅を生じさせる恐れがあり、最終的には作動コイルの寿命を縮めることとなる。さらに、例えば作動状況におけるレーザ加熱又は雰囲気温度の変化によってなど、温度変化により、アクチュエータの特性が変化することが認められている。これらのようなアクチュエータの特性の変化により、アクチュエータの品質が低下する。
【0005】
[0005]本発明の1つの目的は、上述の欠点の少なくともいくつかを回避又は緩和することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]本発明によれば、第1の揺動軸を中心として揺動し得るように構成されたサポートフレーム、及びサポートフレームに固定されたミラーを備えた可動部材であり、サポートフレームの揺動によりミラーが揺動される、可動部材と、サポートフレームと共働するコイルと、サポートフレームとミラーとの間に設けられ、サポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動する際にサポートフレームの縁部からミラーに伝達されるワープの影響を低減させる、1つ又は複数の境界部分とを具備し、サポートフレームが、1つ又は複数の切欠領域をさらに備え、1つ又は複数の切欠領域が、サポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動する際にコイルに対する応力を低減させるように、コイルの少なくとも一部分に対して平行となるように構成される、アクチュエータが提供される。
【0007】
[0007]1つ又は複数の切欠領域は、アクチュエータの特性の中の温度依存性を低減させるようにさらに構成されてもよい。例えば、切欠領域は、ミラーから、サポートフレームと共に共働するコイル及び/又はトーションバーなどの構成要素への熱の伝達を制限する熱障壁を形成することとなる。したがって、コイルの特性は、アクチュエータの使用時に生ずるミラーの温度上昇により殆ど影響をうけなくなる。さらに、トーションバーの温度を低下させることにより、サポートフレームの揺動を向上させることが可能となる。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性がアクチュエータの使用時に生ずる温度変化に対して非依存性となるように、材料のヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性などを示す材料で充填されてもよい。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラーからサポートフレームを揺動させるトーションバーへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0008】
[0008]「平行な」とは、同一方向への延在を意味する。延在方向は、限定されず、同一の直線方向への延在、又は同一の曲線方向若しくは曲折方向等々への延在を含むが、それらに限定されない。
【0009】
[0009]「コイル」は、任意の形状に構成された任意の導電性構成要素を意味する。例えば、コイルは、金属ストリップ、銅ワイヤ、又はドープ領域などの導電性ストリップであってもよい。コイルは、閉ループ構成を有するものに限定されない。
【0010】
[0010]サポートフレーム中の「切欠領域」は、貫通穴を備えるサポートフレームの一領域であるか、又は溝を備えるサポートフレームの一領域である。切欠領域は、楕円形、円形、又は丸角を有するものであってもよい。溝は、サポートフレームを構成する材料とは異なる充填材で充填されてもよい。充填材は、サポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動する際に生成される応力及び歪力、すなわちワープを決定するエネルギーを吸収するように設定されてもよい。例えば、充填材は、エネルギー吸収特性を有するポリアミド材料又はポリイミド材料を含んでもよい。さらに、充填材は、例えばミラーからコイル及び/又はトーションバーへの熱の伝達を低減させるためになど、アクチュエータの性能の中の温度依存性を低減させるために、いくつかの熱吸収特性を有するように設定されてもよい。充填材は、外部加熱により生じる加熱エネルギーを吸収して、アクチュエータの特性の中の温感性を低減させるように設定されてもよい。
【0011】
[0011]コイルは、サポートフレームの揺動を生じさせる動作信号を伝達し得る作動コイル、又はサポートフレームが揺動する際に信号が中で誘導される検出コイルの少なくとも一方であってもよく、誘導された信号は、サポートフレームの位置を示唆する。ミラーが、サポートフレームに固定されるため、誘導された信号は、ミラーの位置をさらに示唆する。
【0012】
[0012]アクチュエータは、サポートフレームとそれぞれが共働する2つのコイルを備えてもよい。アクチュエータは、作動コイル及び検出コイルの両方を備えてもよい。作動コイル及び検出コイルは共に、サポートフレームと共働するように構成されてもよい。代替的には、作動コイルは、サポートフレームの上に構成されてもよく、検出コイルは、アクチュエータの被固定部分の上に構成されてもよい。
【0013】
[0013]アクチュエータは、コイルの領域に磁場を生成するように構成された磁場生成手段を備えてもよい。コイルの領域に磁場を生成することにより、サポートフレームに対する力が生成され得るようになり、この力により、サポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動する。作動コイルに動作信号を印加することにより。例えば、動作信号が交流電流である場合には、第1の揺動軸を中心としてサポートフレームを揺動させるローレンツ力が生成される。
【0014】
[0014]アクチュエータは、静電アクチュエータとして構成されてもよい。アクチュエータは、コムドライブを備えてもよい。アクチュエータは、電磁アクチュエータとして構成されてもよい。アクチュエータは、コイルの領域に磁場を生成するように構成された磁場生成手段を備えてもよく、それにより、コイルに動作信号が印加されることによってサポートに対して力が生じ、この力により第1の揺動軸を中心としてサポートフレームが揺動される。アクチュエータは、熱アクチュエータとして構成されてもよい。アクチュエータは、圧電アクチュエータとして構成されてもよい。
【0015】
[0015]1つ又は複数の切欠領域が、コイルとサポートフレームの外側縁部との間に位置するように構成されてもよい。
【0016】
[0016]1つ又は複数の切欠領域が、コイルとサポートフレームの縁部との間に位置するように構成されてもよい。
【0017】
[0017]1つ又は複数の切欠領域が、コイルとサポートフレームの内側縁部との間に位置するように構成されてもよい。1つ又は複数の切欠領域が、コイルとミラーに連結されたサポートフレームの内側縁部との間に位置するように構成されてもよい。サポートフレームの内側縁部は、コネクタによりミラーに連結されてもよい。
【0018】
[0018]1つ又は複数の切欠領域が、コイルとサポートフレームの外側縁部との間に位置するように構成されてもよい。外側縁部は、第1の揺動軸に対して垂直であってもよい。1つ又は複数の切欠領域は、コイルとアクチュエータの被固定部分に連結されたサポートフレームの外側縁部との間に位置するように構成されてもよい。サポートフレームの外側縁部は、トーションバーによりアクチュエータの被固定部分に連結されてもよい。トーションバーが、第1の揺動軸を規定してもよい。
【0019】
[0019]トーションバーは、曲折構成を有してもよい。トーションバーは、蛇行構成を有してもよい。トーションバーは、直線構成を有してもよい。
【0020】
[0020]アクチュエータは、複数の切欠領域を備えてもよい。アクチュエータは、コイルとサポートフレームの内側縁部との間に位置するように構成された少なくとも2つの切欠領域と、コイルとサポートフレームの外側縁部との間に位置するように構成された2つの切欠領域とを備えてもよい。
【0021】
[0021]アクチュエータは、コイルとサポートフレームの内側縁部との間に位置するように構成された1つ又は複数の切欠領域を備えてもよい。
【0022】
[0022]切欠領域は、サポートフレームが揺動する際にサポートフレームの縁部から伝達されるワープを吸収するように、サポートフレーム中に配置される。切欠領域は、サポートフレームが揺動する際にサポートフレームの縁部から伝達されるワープを、そのワープがコイルに到達する前に吸収するように、サポートフレーム中に構成されてもよい。同様に、切欠領域は、例えばミラーとコイル及び/又はトーションバーとの間の熱的隔離などのある熱的隔離をもたらすことにより、アクチュエータの特性に対する温度の影響を低減させる。
【0023】
[0023]切欠領域は、貫通穴であってもよい。
【0024】
[0024]切欠領域は、溝であってもよい。溝は、サポートフレームの揺動により引き起こされるサポートフレーム中の応力を決定するエネルギーを吸収することにより、サポートフレームが揺動軸を中心として揺動する際にコイルに対する応力量を低減させるように構成された充填材をさらに備えてもよい。充填材は、サポートフレームを構成する材料とは異なる材料であってもよい。充填材は、サポートフレームが揺動する際にサポートフレームの縁部から伝達されるワープを吸収するように設定されてもよい。さらに、充填材は、熱吸収特性などのいくつかの熱的特性を有することにより、アクチュエータの性能の中の温感性を低減させるように構成されてもよい。
【0025】
[0025]1つ又は複数の切欠領域は、第1の揺動軸を横断するように構成されてもよい。1つ又は複数の切欠領域は、第1の揺動軸に対して垂直に構成されてもよい。
【0026】
[0026]1つ又は複数の切欠領域の中の少なくとも1つが、縦長構成を有してもよい。1つ又は複数の切欠領域の全てが、縦長構成を有してもよい。
【0027】
[0027]アクチュエータは、少なくとも2つの長手方向切欠領域を備えてもよい。電磁アクチュエータは、4つの長手方向切欠領域を備えてもよい。
【0028】
[0028]アクチュエータは、第1及び第2の対の切欠領域を備えてもよい。第1の対の切欠領域は、コイルの両側に配置された第1の切欠領域及び第2の切欠領域を備えてもよく、第2の対の切欠領域は、コイルの両側に配置された第3の切欠領域及び第4の切欠領域を備えてもよい。
【0029】
[0029]第1及び第2の対の切欠領域は、サポートフレームの対向し合う部分に接して位置してもよい。
【0030】
[0030]第1及び第2の対の切欠領域は、各対の切欠領域がサポートフレームの揺動軸を横断するように構成されてもよい。
【0031】
[0031]1つ又は複数の切欠領域は、n字型であってもよい。1つ又は複数の切欠領域は、u字型であってもよい。アクチュエータは、少なくとも2つの切欠領域を備えてもよい。切欠領域の中の少なくとも2つが、3つの長手方向セクションを有してもよい。3つの長手方向セクションは、n字型切欠領域又はu字型切欠領域を画定するように構成されてもよい。切欠領域の中の少なくとも2つが、第1の長手方向セクション、第2の長手方向セクション、及び第3の長手方向セクションを備えてもよく、第1及び第2の長手方向セクションは、平行であり、第3の長手方向セクションは、第2の長手方向セクションに対して垂直であり、それによりn字型切欠領域又はu字型切欠領域が画定される。
【0032】
[0032]アクチュエータは、4つの切欠領域を備えてもよい。これらの切欠領域の中の2つがそれぞれ、3つの長手方向を備えてもよく、これらの切欠領域の中の2つがそれぞれ、単一の長手方向セクションを備える。3つの長手方向セクションをそれぞれが備える2つの切欠領域はそれぞれ、n字型切欠領域又はu字型切欠領域を画定するように構成された3つの長手方向セクションを有してもよい。
【0033】
[0033]アクチュエータは、6つの切欠領域を備えてもよい。アクチュエータは、サポートフレームの対向し合う部分に接してそれぞれ配置された第1及び第2の対の切欠領域を備え、それぞれの対の切欠領域は、コイルの両側に配置され、さらに、このアクチュエータは、n字型切欠領域又はu字型切欠領域により画定された第3の対の切欠領域をさらに備えてもよい。第3の対の切欠領域は、第1の対の切欠領域と第2の対の切欠領域との間に位置するように構成される。第1の対及び第2の対の切欠領域を画定する切欠領域はそれぞれ、縦長構成を有する。
【0034】
[0034]コイルは、サポートフレーム上に正方形状に構成されてもよい。1つ又は複数の切欠部分は、この正方形の辺の少なくとも1つに対して平行に構成されてもよい。コイルは、サポートフレーム上に任意の適切な形状に構成されてもよい。1つ又は複数の切欠部分は、作動コイルの少なくとも一部又は作動コイルの全体に対して平行に構成されてもよい。例えば、コイルは、円形状又は曲折形状に構成することが可能であり、切欠部分は、コイルの一部又は全体に対して平行に構成されてもよく、すなわち切欠部分は、円形状又は曲折形状を有するように構成することも可能である。
【0035】
[0035]アクチュエータは、第2のサポートフレームを備えてもよい。第2のサポートフレームは、サポートフレームに関して上述した特徴のいずれを有してもよい。
【0036】
[0036]第2のサポートフレームは、トーションバーによりアクチュエータの被固定部分に連結されてもよい。トーションバーは、第2の揺動軸を規定し得る。トーションバーは、曲折構成を有してもよい。トーションバーは、蛇行構成を有してもよい。トーションバーは、直線構成を有してもよい。
【0037】
[0037]アクチュエータは、第2のサポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動し得るように構成されてもよい。サポートフレームは、第2のサポートフレームの揺動により第1の揺動軸を中心とするサポートフレームの揺動が引き起こされるように、第2のサポートフレームに固定されてもよい。アクチュエータは、サポートフレームと共働する第2のサポートフレームを備えるように構成されてもよく、第2のサポートフレームは、揺動軸を中心として揺動し得るように構成され、1つ又は複数のコイルが、第2のサポートフレームと共働するようにさらに設けられる。1つ又は複数のコイルは、第2のサポートフレームの揺動を生じさせることとなる動作信号を誘導し得る作動コイルを備えてもよい。1つ又は複数のコイルは、サポートフレームが揺動する際に中に信号が誘導される検出コイルを備えてもよく、誘導された信号は、サポートフレームの位置を示唆し、したがって及びミラーの位置を示唆する。
【0038】
[0038]第2のサポートフレームは、第2の揺動軸を中心として揺動するように構成されてもよい。第2の揺動軸は、第1の揺動軸に対して直交してもよい。サポートフレームは、第2のサポートフレームと共働するように構成されてもよい。サポートフレームは、サポートフレームが第2のサポートフレームに対して移動し得るように、第2のサポートフレームと共働するように構成されてもよい。サポートフレームは、サポートフレームが第2のサポートフレームに対して第1の揺動軸を中心として揺動し得るように、第2のサポートフレームと共働するように構成されてもよい。
【0039】
[0039]第2のサポートフレームは、1つ又は複数の切欠領域をさらに備えてもよい。1つ又は複数の切欠領域は、任意の適切な構成を有してもよい。特に、1つ又は複数の切欠領域は、サポートフレームに関して上述した切欠領域のように構成されてもよい。
【0040】
[0040]アクチュエータは、6つの切欠領域を備えてもよい。アクチュエータは、第2のサポートフレームに接する2つの対の切欠領域と、サポートフレームに接する1つの対の切欠領域とを備えてもよい。各切欠領域は、縦長構成を有してもよい。
【0041】
[0041]アクチュエータは、8つの切欠領域を備えてもよい。アクチュエータは、サポートフレームに接する2つの対の切欠領域と、第2のサポートフレームに接する2つの対の切欠領域とを備えてもよい。対の各切欠領域は、各サポートフレームと共働するコイルの対向し合う側部上に配置されてもよい。
【0042】
[0042]1つ又は複数のコイルは、第2のサポートフレーム上に設けられてもよい。アクチュエータは、第2のサポートフレームと共働する作動コイルを備えてもよい。アクチュエータは、第2のサポートフレームと共働する検出コイルを備えてもよい。アクチュエータは、第2のサポートフレームとそれぞれ共働する作動コイル及び検出コイルの両方を備えてもよい。これらのコイルは、サポートフレーム上に設けられた1つ又は複数のコイルに追加して設けられる。
【0043】
[0043]アクチュエータは、サポートフレーム上に第1の作動コイルを備えてもよい。アクチュエータは第2のサポートフレーム上に第2の作動コイルを備えてもよい。アクチュエータは、サポートフレーム上に第1の検出コイルを備えてもよい。アクチュエータは、第2のサポートフレーム上に第2の検出コイルを備えてもよい。
【0044】
[0044]作動コイルは、各サポートフレームの揺動を引き起こす動作信号を誘導するコイルであり、検出コイルは、各サポートフレームが揺動される際に信号が検出コイルにおいて誘導されるように構成されたコイルである。
【0045】
[0045]アクチュエータは、サポートフレームと第2のサポートフレームとの間に配置された1つ又は複数の間隔領域をさらに備えてもよい。スペース領域は、サポートフレーム上の1つ又は複数のコイルと第2のサポートフレーム上の1つ又は複数のコイルとの間の電気的結合を低減させるように構成されてもよい。さらに、有利には、1つ又は複数の間隔領域は、アクチュエータの製造に必要な材料量を低減させ、したがって、アクチュエータは、製造コストを節減させることとなる。さらに、間隔領域は、可動部材の質量を低下させることにより、アクチュエータの動的パフォーマンスを最適化する。
【0046】
[0046]例として提示され以下の図面により図示される実施形態の説明を用いることによって、本発明がさらによく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図2】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図3】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図4】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図5】本発明の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図6】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図7】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図8】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図9】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【図10】本発明の他の一実施形態によるアクチュエータの俯瞰図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
[0047]図1は、本発明の一実施形態による電磁アクチュエータ1の俯瞰図を示す。電磁アクチュエータ1は、可動部材3を備える。可動部材3は、第1の揺動軸7を中心として揺動し得るように構成されたサポートフレーム5と、サポートフレーム5に固定されたミラー9とを備え、サポートフレーム5の揺動が、ミラー9の揺動を生じさせる。ミラー9は、コネクタ4によりサポートフレーム5に固定される。サポートフレーム5は、電磁アクチュエータ1の被固定部分8a、8bとそれぞれ共働するトーションバー10a、10bにより揺動する。
【0049】
[0048]電磁アクチュエータ1は、作動コイル11を備え、この作動コイル11は、サポートフレーム5と共働する。サポートフレーム5は、任意の他の形状に構成され得ることが理解されよう。例えば、サポートフレームは、円形状又は楕円形状に構成することが可能である。作動コイル11は、サポートフレーム5上に正方形状に構成される。しかし、作動コイル11は、サポートフレーム5上に任意の他の形状に構成され得ることが理解されよう。例えば、作動コイル11は、一連の曲線若しくは曲折を有するように構成することが可能であり、又はサポートフレーム5上に円形状若しくは楕円形状に構成することが可能である。作動コイルは、2つ以上の重畳されたコイルによって構成することも可能である。
【0050】
[0049]電磁アクチュエータ1は、永久磁石(図示せず)の形態の磁場生成手段を備える。この永久磁石は、作動コイル11の領域に磁場を生成するように構成され、それにより、作動コイル11への動作信号(例えば交流電流)の印加が、作動コイル11に対するローレンツ力に影響を及ぼし、これにより、サポートフレーム5は、第1の揺動軸7を中心として揺動されることとなる。好ましくは、永久磁石は、電磁アクチュエータ1の被固定部分に固定され、すなわち可動部材3以外の電磁アクチュエータ1の一部分に固定される。
【0051】
[0050]電磁アクチュエータ1は、境界部分13a〜13dをさらに備える。境界部分13a〜13dは、サポートフレーム5とミラー9との間に設けられる。境界部分13a〜13dは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレームの外側縁部17からミラー9に伝達されるワープの影響を軽減する。したがって、ミラー9は、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、ワープにより歪みを加えられなくなる。
【0052】
[0051]サポートフレーム5は、1つ又は複数の切欠領域15a、15bをさらに備える。この特定の例においては、サポートフレーム5は、2つの切欠領域15a、15bを備える。サポートフレーム5は、2つの切欠領域を備えることに限定されず、任意の個数の切欠領域を備えることが可能であることが理解されよう。
【0053】
[0052]切欠領域15a、15bは、作動コイル11とサポートフレーム5の内側縁部57との間に位置するように構成される。切欠領域15a、15bは、作動コイル11の少なくとも一部分に対して平行になるように構成される。切欠領域15a、15bは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、作動コイル11に対する応力を低減させるように作用する。これらの切欠領域は、アクチュエータの特性の中の温度依存性を低減させるようにも作用し、例えばコイルからミラーを熱的に離隔する。したがって、ミラーが作動中に発熱する際に、ミラーからの熱は、例えばコイルの導電性特性及び機械的強度特性などの特性に影響を及ぼさなくなる。
【0054】
[0053]各切欠領域15a、15bは、貫通穴を備えるサポートフレーム5の一領域である。しかし、切欠領域は、貫通穴であることに限定されず、切欠領域15a、15bは、溝を備えるサポートフレーム5の一領域であってもよいことを理解されたい。これらの溝は、サポートフレーム5を構成する材料とは異なる充填材で充填されてもよい。この充填材は、典型的には、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に生成される応力及び歪力、すなわちワープを吸収するように設定され、それにより、作動コイル11に対する応力を軽減する。さらに、充填材は、ヒートシンクを形成するようにも構成され、このヒートシンクにより、例えばミラーからもたらされる熱を吸収することが可能となる。
【0055】
[0054]切欠領域15a、15bはそれぞれ、縦長構成を有する。切欠領域15a、15bは、縦長構成を有することに限定されず、例えばu字型構成又はn字型構成などの他の構成もまた可能であることが理解されよう。切欠領域15a、15bは、サポートフレーム5の第1の揺動軸7に対して平行に構成される。
【0056】
[0055]使用中に、例えば交流電流などの動作信号が、作動コイル11に導通される。磁場生成手段により生成された磁場は、動作信号を導通している作動コイル11と相互作用し、作動コイルはローレンツ力を被る。作動コイル11が、サポートフレーム5と共働することにより、作動コイル11が被るローレンツ力により、サポートフレーム5は第1の揺動軸7を中心として揺動される。
【0057】
[0056]サポートフレーム5が、第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5における応力は、コネクタ4がサポートフレーム5にミラー9を連結するサポートフレーム5の領域において生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の内側縁部57からサポートフレーム5中に伝達される。切欠領域15a、15bは、サポートフレーム5の内側縁部57から作動コイル11にワープが伝達されるのを防ぐ。したがって、切欠領域15a、15bは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、作動コイル11に対する応力量を低減させる。作動コイル11に対する応力量が低減されることにより、作動コイルは磨滅をあまり受けず、したがって作動コイル11の寿命が延びる。切欠領域は、例えば熱吸収特性などのいくつかの特定の熱的特性などを示す材料で充填されてもよく、そのようにして、ミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる。トーションバーの周囲における温度変化が小さいことにより、アクチュエータは、最良の状態で揺動することが可能となる。
【0058】
[0057]図2は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ20の俯瞰図を示す。電磁アクチュエータ20は、図1に図示される電磁アクチュエータ1と同一の特徴を多く有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0059】
[0058]電磁アクチュエータ20は、切欠領域25a、25bを備える。切欠領域25a、25bはそれぞれ、作動コイル11とサポートフレーム5の外側縁部17との間に位置するように構成される。図1に図示されるアクチュエータ1と同様に、切欠領域25a、25bは、作動コイル11の少なくとも一部分に対して平行になるように構成され、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、作動コイル11に対する応力を低減させるように機能する。
【0060】
[0059]これらの切欠領域25a、25bはそれぞれ、サポートフレーム5の第1の揺動軸7に対して垂直となるように構成される。切欠領域25a、25bはそれぞれ、サポートフレーム5の第1の揺動軸7を横断するように構成される。
【0061】
[0060]電磁アクチュエータ20は、図1に図示される電磁アクチュエータ1と同様の態様で作動する。使用中に、トーションバー10a、10bがサポートフレーム5と共働するサポートフレーム5の領域において、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の外側縁部17からサポートフレーム5中に伝達される。切欠領域15a、15bは、サポートフレーム5の外側縁部17から作動コイル11にワープが伝達されるのを防ぐ。したがって、切欠領域15a、15bは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、作動コイル11に対する応力量を低減させる。作動コイル11に対する応力量が低減されることにより、作動コイルは磨滅をあまり受けず、したがって作動コイル11の寿命が延びる。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、ヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性などを示す材料で充填されてもよい。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0062】
[0061]図3は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ30の俯瞰図を示す。電磁アクチュエータ30は、図1及び図2に図示される電磁アクチュエータ1、20と同一の特徴を多く有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0063】
[0062]電磁アクチュエータ30は、4つの切欠領域35a〜35dを備える。切欠領域35a〜35dはそれぞれ、縦長構成を有する。切欠領域35a、35bは、サポートフレーム5の第1の揺動軸7に対して垂直に構成され、切欠領域35a、35bはそれぞれ、サポートフレーム5の第1の揺動軸7を横断する。切欠領域35c、35dは、サポートフレーム5の第1の揺動軸7に対して平行に構成される。
【0064】
[0063]2つの切欠領域35b、35dはそれぞれ、作動コイル11とサポートフレーム5の外側縁部17との間に位置するように構成される。切欠領域35b、35dは、作動コイル11の少なくとも一部分に対して平行になるように構成される。使用中に、トーションバー10a、10bがサポートフレーム5と共働するサポートフレーム5の領域において、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の外側縁部17からサポートフレーム5中に伝達される。切欠領域35b、35dは、サポートフレーム5の外側縁部17から作動コイル11にワープが伝達されるのを防ぐ。2つの切欠領域35a、35cは、作動コイル11とサポートフレーム5の内側縁部57との間に位置するように構成される。切欠領域35a、35cは、作動コイル11の少なくとも一部分に対して平行になるように構成される。使用中に、コネクタ4がサポートフレーム5にミラー9を連結するサポートフレーム5の領域において、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の内側縁部57からサポートフレーム5中に伝達される。切欠領域35a、35cは、サポートフレーム5の内側縁部57から作動コイル11にワープが伝達されるのを防ぐ。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、材料のヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性を示す材料で充填されてもよい。これらの切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。したがって、図3に図示される電磁アクチュエータ30は、図1に図示される電磁アクチュエータ1に付随する利点を、図2に図示される電磁アクチュエータ20に付随する利点に組み合わせる。
【0065】
[0064]電磁アクチュエータ30は、図2に図示される電磁アクチュエータ20と同一の態様で作動するが、電磁アクチュエータ20とは異なり、電磁アクチュエータ30は、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際の作動コイル11に対する応力量の低減を向上させ得る、及び/又は、温感性の低減を向上させ得る、(2つではなく)4つの切欠領域35a〜35dを備える。さらの多数の切欠領域35a〜35dを有する場合には、作動コイル11のさらに長い部分が、応力に対して保護され、すなわちサポートフレーム5の外側縁部17から作動コイル11のさらに長い部分へのワープの伝達が防がれる。これと同様に、コイルのさらに長い部分が、ミラーから熱的に隔離され、これにより、アクチュエータの温感性がさらに低減される。
【0066】
[0065]図4は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ40の俯瞰図を示す。電磁アクチュエータ40は、図2に図示される電磁アクチュエータ20と同一の特徴を多く有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0067】
[0066]電磁アクチュエータ40は、2つの切欠領域45a、45bを備える。切欠領域45a、45bはそれぞれ、3つの長手方向セクション47a〜47cを備える。切欠領域45aにおいては、3つの長手方向セクション47a〜47cは、n字型切欠領域45aを画定するように構成され、切欠領域45bにおいては、3つの長手方向セクション47a〜47cは、u字型切欠領域45bを画定するように構成される。切欠領域45a、45bのそれぞれにおいて、第1の長手方向セクション47a及び第2の長手方向セクション47bは平行であり、第3の長手方向セクション47cは、第1の長手方向セクション47a及び第2の長手方向セクション47bに対して垂直に構成され、それによりn字型又はu字型の切欠領域45a、45bが画定される。切欠領域45a、45bは、サポートフレーム5の対向し合う部分41a、41bに配置される。
【0068】
[0067]切欠領域45a、45bは、作動コイル11の長さの一部分に対して平行になるように構成される。各切欠領域45a、45bは、作動コイル11とサポートフレーム5の外側縁部17との間に位置するように構成される。
【0069】
[0068]電磁アクチュエータ40は、図2に図示される電磁アクチュエータ20と同一の態様で作動するが、電磁アクチュエータ20とは異なり、電磁アクチュエータ40は、作動コイル11とサポートフレーム5の外側縁部17との間に位置するn字型切欠領域45a及びu字型切欠領域45bを備える。これらのn字型切欠領域45a及びu字型切欠領域45bは、作動コイル11の角49a〜49dに届く応力量を低減させることを可能にし、したがってサポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際の作動コイル11に対する総応力量をさらに低減させる。さらに具体的には、使用中に、トーションバー10a、10bがサポートフレーム5と共働するサポートフレーム5の領域において、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の外側縁部17からサポートフレーム5中に伝達される。切欠領域45a、45bは、サポートフレーム5の外側縁部17から作動コイル11に、さらには作動コイルの角49a〜49dにワープが伝達されるのを防ぐ。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、ヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性などを示す材料で充填されてもよい。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0070】
[0069]図5は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ50を示す。電磁アクチュエータ50は、図1に図示される電磁アクチュエータ40と同一の特徴を多く有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0071】
[0070]電磁アクチュエータ50は、図4に図示される電磁アクチュエータ40の切欠領域45b、45bに類似するn字型切欠領域55a及びu字型切欠領域55bを備える。しかし、この特定の実施形態においては、切欠領域55a、55bは、作動コイル11とサポートフレーム5の内側縁部57との間に位置する。これらのn字型切欠領域55a及びu字型切欠領域55bは、作動コイル11の角49a〜49dに届く応力量を低減させることを可能にし、したがってサポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際の作動コイル11に対する総応力量をさらに低減させる。さらに具体的には、使用中に、コネクタ4がサポートフレーム5にミラー9を連結するサポートフレーム5の領域において、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の内側縁部57からサポートフレーム5中に伝達される。n字型切欠領域55a及びu字型切欠領域55bは、サポートフレーム5の内側縁部57から作動コイル11に、さらには作動コイルの角49a〜49dにワープが伝達されるのを防ぐ。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、ヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性などを示す材料で充填されてもよい。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0072】
[0071]図6は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ60の俯瞰図を示す。
【0073】
[0072]電磁アクチュエータ60は、図5に図示される電磁アクチュエータ50と同一の特徴を多く有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0074】
[0073]電磁アクチュエータ60は、作動コイル11とサポートフレーム5の外側縁部17との間に位置するように構成された切欠領域65a、65bをさらに備える。切欠領域65a、65bは、作動コイル11の一部分に対して平行になるように構成される。
【0075】
[0074]電磁アクチュエータ60は、図5に図示される電磁アクチュエータ50と同一の態様で作動する。さらに具体的には、使用中に、コネクタ4がサポートフレーム5にミラー9を連結するサポートフレーム5の領域において、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の内側縁部57からサポートフレーム5中に伝達される。n字型切欠領域55a及びu字型切欠領域55bは、サポートフレーム5の内側縁部57から作動コイル11に、さらには作動コイルの角49a〜49dにワープが伝達されるのを防ぐ。
【0076】
[0075]さらに、使用中には、トーションバー10a、10bがサポートフレーム5と共働するサポートフレーム5の領域においても、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の外側縁部17からサポートフレーム5中に伝達される。切欠領域65a、65bは、サポートフレーム5の外側縁部17から作動コイル11にワープが伝達されるのを防ぐ。したがって、切欠領域55a、55b、65a、65bは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、共働して、作動コイル11に対する応力量を低減させる。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、ヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性を示す材料で充填されてもよい。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0077】
[0076]図7は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ70の俯瞰図を示す。電磁アクチュエータ70は、図6に図示される電磁アクチュエータ60と同一の特徴を多く有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0078】
[0077]電磁アクチュエータ70は、追加的な2つのさらなる長手方向切欠領域75a、75bを備える。これらはそれぞれ、作動コイル11の切欠領域65a及び65bとは反対側に位置する。切欠領域75a、75bは、特にトーションバー10a、10bがサポートフレーム5と共働するサポートフレーム5の領域において、サポートフレーム5の内側縁部57から作動コイル11へのワープの伝達の防止をさらに強化する。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、ヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性を示す材料で充填されてもよい。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0079】
[0078]図8は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ80の俯瞰図を示す。
【0080】
[0079]電磁アクチュエータ80は、図2に図示される電磁アクチュエータ20と同一の特徴の多くを有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0081】
[0080]図8においては、電磁アクチュエータ80は、第1の揺動軸7に対して直交する第2の揺動軸53に沿って揺動することが可能な第2のフレーム58を備える。
【0082】
[0081]第2のフレーム58に可動部材3を連結するためのトーションバー8a、8bが図示される。第2のフレーム58は、誘導コイル56をさらに備える。サポートフレーム5が揺動すると、作動コイル11は、磁場内において移動し、固定された誘導コイル56に対する作動コイルの移動により、誘導コイル56中に信号(誘導信号)が誘導される。誘導された信号は、サポートフレーム5の位置を、したがって最終的にはミラー9の位置を判定するために使用され得る。
【0083】
[0082]電磁アクチュエータ50は、作動コイル11とサポートフレーム5の内側縁部57との間に位置するように配置された切欠領域85a、85bをさらに備える。
【0084】
[0083]切欠領域25a及び85aは、第1の対の切欠領域51aを画定し、切欠領域25b及び85bは、第2の対の切欠領域51bを画定する。第1の対の切欠領域51aを画定する切欠領域25a及び85aは、作動コイル11の両側に配置される。第2の対の切欠領域51bを画定する切欠領域25b及び85bは、作動コイル11の両側に配置される。第1の対の切欠領域51a及び第2の対の切欠領域51bは、サポートフレーム5の対向し合う部分59a、59bに接して位置する。
【0085】
[0084]第1の対の切欠領域51a及び第2の対の切欠領域51bは、各対51a、51bの切欠領域25a、85a、25b、85bが、第1の揺動軸7に対して垂直となり、サポートフレーム5の第1の揺動軸7を横断するように、構成される。
【0086】
[0085]さらに、この特定の実施形態においては、サポートフレームにミラーを連結するコネクタ4が、サポートフレーム5の第1の揺動軸7に沿って配置される点に留意されたい。
【0087】
[0086]電磁アクチュエータ80は、図2に図示される電磁アクチュエータ20と同一の態様で作動し、第2のフレーム58が、第2の直交揺動軸53を中心としてさらに揺動するため、ミラー9は、2次元において揺動される。しかし、電磁アクチュエータ20とは異なり、電磁アクチュエータ80は、作動コイル11とサポートフレーム5の内側縁部57との間に位置するように構成された切欠領域85a、85bをさらに備える。使用中に、コネクタ4がサポートフレーム5にミラー9を連結するサポートフレーム5の領域において、応力が生成される。これらの応力によりワープが生じ、このワープは、サポートフレーム5が第1の揺動軸7を中心として揺動する際に、サポートフレーム5の内側縁部57からサポートフレーム5中に伝達される。切欠領域85a、85bは、サポートフレーム5の内側縁部57から作動コイル11にワープが伝達されるのを防ぐ。したがって、切欠領域85a、85bは、作動コイル11に対する応力量をさらに低減させる。切欠領域は、例えば、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、材料のヤング率が温度と共に変化し得る、いくつかの特定の熱機械的特性を示す材料で充填されてもよい。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0088】
[0087]図9は、本発明の他の一実施形態による電磁アクチュエータ90の俯瞰図を提示する。電磁アクチュエータ90は、図2に図示される電磁アクチュエータ20と同一の特徴の多くを有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0089】
[0088]電磁アクチュエータ90は、可動部材95を備える。可動部材95は、トーションバー10a、10bを介して電磁アクチュエータ90の被固定部分98a、98bに連結され、可動部材95は、トーションバー10a、10bを介して第1の揺動軸97を中心として揺動し得る。
【0090】
[0089]可動部材95は、第1のサポートフレーム91及び第2のサポートフレーム93を備える。ミラー9が、コネクタ4を介して第2のサポートフレーム93に固定される。第2のサポートフレーム93は、フレームコネクタ93a、93bを介して第1のサポートフレーム91に固定され、第2のサポートフレーム93は、第1のサポートフレーム91に固定され、トーションバー10a、10bを介した第1の揺動軸97を中心とする第1のサポートフレーム91の揺動により、第1の揺動軸97を中心とした第2のサポートフレーム93及びミラー9の揺動が引き起こされることとなる。
【0091】
[0090]電磁アクチュエータ90は、作動コイル11を備え、このコイルは、第1のサポートフレーム91と共働する。第1のサポートフレーム91は、任意の他の形状に構成することが可能であり、例えばサポートフレーム91は、円形状又は楕円形状に構成することが可能であることが理解されよう。作動コイル11は、第1のサポートフレーム91上において正方形状に構成される。しかし、作動コイル11は、第1のサポートフレーム91上において任意の他の形状に構成することが可能であり、例えば作動コイル11は、一連の曲線又は曲折を備えるように構成することが可能であり、又は第1のサポートフレーム91上において円形状又は楕円形状に構成することが可能であることが理解されよう。作動コイル11は、2つ以上の重畳されたコイルにより構成することも可能である。
【0092】
[0091]第1のサポートフレーム91は、2つの対の長手方向切欠領域101a、101bをさらに備え、これらはそれぞれ、作動コイル11の両側に配置された第1の切欠領域103a及び第2の切欠領域103bを備える。これら2つの対の長手方向切欠領域101a、101bは、第1のサポートフレーム91の対向し合う部分105a、105bに構成される。
【0093】
[0092]電磁アクチュエータ90は、検出コイル111を備え、このコイルは、第2のサポートフレーム93と共働する。第2のサポートフレーム93は、検出コイル111と第2のサポートフレーム93の外側縁部115との間にそれぞれ配置された切欠領域113a、113bをさらに備える。
【0094】
[0093]可動部材は、第1のサポートフレーム91と第2のサポートフレーム93との間に配置された2つのスペーサ領域105a、105bをさらに備える。
【0095】
[0094]使用中に、動作信号(例えば交流電流)が、永久磁石(図示せず)の磁場内に配置された作動コイル11に印加される。この動作信号は、第1の揺動軸97を中心として可動部材95を揺動させるローレンツ力を生じさせる。
【0096】
[0095]可動部材95が、第1の揺動軸97を中心として揺動すると、検出コイル111は、永久磁石(図示せず)により生成された磁場内において移動される。検出コイル111がこの磁場内で移動することにより、信号(例えば電流信号)が検出コイル111中において誘導される。検出コイル111において誘導された信号の瞬間振幅は、可動部材95の位置を表し、したがって、ミラー9の瞬間角度位置は、検出コイル111中において誘導された信号の瞬間振幅を測定することにより判定することが可能となる。
【0097】
[0096]他の一実施形態に関して上述したように、2つの対の切欠領域101a、101bは、可動部材95が第1の揺動軸97を中心として揺動する際に、作動コイル11に対する応力量を低減させる。さらに具体的には、切欠領域103aは、特にトーションバー10a、10bが連結される第1のサポートフレーム91の領域において、第1のサポートフレーム91の外側縁部119から作動コイル11へのワープの伝達を防ぐ。切欠領域103bは、特にフレームコネクタ93a、93bが連結される第1のサポートフレーム91の領域において、第1のサポートフレーム91の内側縁部121から作動コイル11へのワープの伝達を防ぐ。
【0098】
[0097]第2のサポートフレーム93中に設けられる切欠領域113a、113bは、可動部材が第1の揺動軸97を中心として揺動する際に、特にフレームコネクタ93a、93bが連結される第2のサポートフレーム93の領域において、第2のサポートフレーム93の外側縁部115から検出コイル111へのワープの伝達を防ぐ。切欠領域は、例えばいくつかの特定の熱機械的特性を示す材料で充填されてもよく、この場合には、アクチュエータの特性がアクチュエータの使用の際に生じる温度変化に対して非依存性となるように、ヤング率が温度と共に変化し得る。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0099】
[0098]第1のサポートフレーム91と第2のサポートフレーム93との間に配置された2つのスペーサ領域105a、105bは、作動コイル11と検出コイル111との間の電気的結合を低減させる。さらに、スペーサ領域105a、105bは、電磁アクチュエータ90の製造に必要となる材料量を低減させ、したがって、電磁アクチュエータ90の製造コストが軽減される。さらに、スペーサ領域105a、105bにより、可動部材95の質量が低下し、この可動部材95の質量の低下により、電磁アクチュエータ90の動的パフォーマンスが最適化される。
これらのスペーサ領域は、貫通穴を備える領域である。しかし、スペーサ領域は、溝を備える領域であってもよい。溝は、サポートフレームを構成する材料とは異なる充填材で充填されてもよい。この充填材は、いくつかの機械的特性及び/又は熱的特性を有するように設定されてもよい。例えば、充填材は、周波数依存性のヤング率を有する材料であってもよい。別の例においては、充填材は、アクチュエータの特性が温度依存性となるように、温度依存性のヤング率を有するように設定されてもよい。別の例においては、スペーサ領域は、熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0100】
[0099]図10は、本発明の他の一実施形態による磁気アクチュエータ130を示す。磁気アクチュエータ130は、図1〜図9に図示される磁気アクチュエータと同一の特徴を多く有し、同様の特徴には、同一の参照番号が付される。
【0101】
[00100]他の磁気アクチュエータとは異なり、磁気アクチュエータ130は、2次元アクチュエータであり、すなわち、ミラー9が、2つの直交する揺動軸145、146に沿って揺動される。磁気アクチュエータ130は、第1の揺動軸145を中心として揺動し得る第1のサポートフレーム140と、第2の揺動軸146を中心として揺動し得る第2のサポートフレーム141とを備える。磁気アクチュエータ130は、第1の作動コイル149a及び第2の作動コイル149bを備える。第1の作動コイル149aは、第1のサポートフレーム140と共働し、第2の作動コイル149bは、第2のサポートフレーム141と共働する。
【0102】
[00101]第1のサポートフレーム140は、第1の対の切欠領域151a及び第2の対の切欠領域151bを備え、各対151a、151bを画定する切欠領域153a、bは、第1の作動コイル149aの両側に配置される。第2のサポートフレーム141は、第3の対の切欠領域155a及びさらなる対の切欠領域155bを備え、各対155a、155bを画定する切欠領域157a、bは、第2の作動コイル149bの両側に配置される。
【0103】
[00102]使用中に、動作信号が、永久磁石(図示せず)により生成される磁場内に配置された第1の作動コイル149aに印加される。第1の揺動軸145を中心として第1のサポートフレーム140を揺動させるローレンツ力が生成される。動作信号が、永久磁石(図示せず)により生成される磁場内に配置された第2の作動コイル149bに印加される。第2の揺動軸146を中心として第2のサポートフレーム141を揺動させるローレンツ力が生成される。その結果、ミラー9は、第1の揺動軸145及び第2の揺動軸146を中心として同時に揺動される。
【0104】
[00103]第1のサポートフレーム140及び第2のサポートフレーム141が揺動することにより、先述の実施形態に関して説明したものと同様の態様で応力が生成される。第1のサポートフレーム140及び第2のサポートフレーム141のそれぞれの中に形成される切欠領域の内151a、151b、155a、155bは、先述の実施形態に関して説明されるように、各作動コイル149a、149bへのワープの伝達を防ぎ、したがって第1の作動コイル149a及び第2の作動コイル149bに対する応力を低減させる。これらの切欠領域は、例えばいくつかの特定の熱機械的特性を示す材料で充填されてもよく、この場合には、アクチュエータの特性が温度非依存性となるように、ヤング率が温度と共に変化し得る。切欠領域は、例えば熱を吸収し、したがってミラー9からトーションバー10a及び10bへの熱伝搬を低減させる、いくつかの特定の熱的特性を示す材料で充填されてもよい。
【0105】
[00104]添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の範囲から逸脱しない、本発明の既述の実施形態に対する様々は修正及び変形が、当業者には明らかになろう。本発明は、特定の好ましい実施形態に関連して説明したが、特許請求される本発明は、かかる特定の実施形態に不当に限定されるべきものではないことを理解されたい。
【0106】
[00105]複数の異なる実施形態を参照として本発明を説明したが、これらのどの実施形態において説明した特徴も、他のどの実施形態にも組み込むことが可能である点が理解されよう。
【0107】
[00106]切欠領域は貫通穴に限定されない点が理解されよう。切欠領域は、溝を有するサポートフレームの一領域であることも可能である。これらの溝は、ポートフレームを構成する材料とは異なる充填材で充填されてもよい。この充填材は、典型的には、サポートフレームが第1の揺動軸を中心として揺動する際に生成される応力及び歪力を吸収するように設定されてもよい。さらに、充填材は、アクチュエータの性能の中の温感性を低減させるいくつかの熱的特性を有するように設定されてもよい。1つ又は複数の切欠領域が、任意の適切な形状をとることが可能である。切欠領域は、縦長に、又はu字型若しくはn字型に限定されず、例えば1つ又は複数の切欠領域が、湾曲形、円形、又は半円形であることが可能である。
【0108】
[00107]上述の実施形態は、磁気アクチュエータを説明するが、本発明は磁気アクチュエータに限定されず、アクチュエータは任意の他の適切な形態をとり得る点を理解されたい。例えば、アクチュエータはそれぞれ、静電アクチュエータ、熱アクチュエータ、圧電アクチュエータ等々であることが可能である。これらのいずれの場合でも、コイルが、例えば可動部材の検出のために、アクチュエータの可動部材上に必要となり、このようにして、かかるアクチュエータは、これらの切欠領域から、コイルに対する応力を低減させる利点を得ることが可能となる。
【0109】
[00108]さらに、本発明は、例えば、ミラーが単一の揺動軸を中心として揺動される1次元MEMSミラーデバイス、又はミラーが例えば2つの直交し合う揺動軸などの2つの揺動軸を中心として揺動される2次元MEMSなどの、任意のMEMSミラーデバイスに適用し得る点が理解されよう。
【0110】
[00109]上述の実施形態においては、磁場生成手段が任意の適切な形態をとり得ることが理解されよう。磁場生成手段は、永久磁石に限定されず、例えば磁場生成手段は、電磁石であることが可能である。
【0111】
[00110]境界部分は、貫通穴に限定されない。境界部分は、溝であることが可能である。これらの溝は、サポートフレームを構成する材料とは異なる充填材で充填されてもよい。この材料は、サポートフレームが揺動する際に、サポートフレームの縁部から伝達されるワープを吸収するように設定される。さらに、充填材は、アクチュエータの性能の中の温感性を低減させるいくつかの熱的特性を有するように設定されてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1…電磁アクチュエータ、3…可動部材、4…コネクタ、5…サポートフレーム、7…揺動軸、8a…トーションバー、9…ミラー、10a…トーションバー、11…作動コイル、15a…切欠領域、17…外側縁部、20…電磁アクチュエータ、25a,25b…切欠領域、30…電磁アクチュエータ、35a,35b,35c…切欠領域、40…電磁アクチュエータ、45a,45b…切欠領域、47a,47b,47c…長手方向セクション、50…電磁アクチュエータ、51a,51b…切欠領域、53…揺動軸、55a,55b…切欠領域、56…誘導コイル、57…内側縁部、58…フレーム、60…電磁アクチュエータ、65a…切欠領域、70…電磁アクチュエータ、75a…切欠領域、80…電磁アクチュエータ、85a…切欠領域、90…電磁アクチュエータ、91,93…サポートフレーム、93a…フレームコネクタ、95…可動部材、97…揺動軸、101a,103a,103b…切欠領域、105a…スペーサ領域、111…検出コイル、113a…切欠領域、115,119…外側縁部、121…内側縁部、130…磁気アクチュエータ、140,141…サポートフレーム、145…第1の揺動軸、146…第2の揺動軸、149a,149b…作動コイル、151a,151b,153a,155a,155b…切欠領域


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の揺動軸を中心として揺動し得るように構成されたサポートフレーム、及び前記サポートフレームに固定されたミラーを備えた可動部材であり、前記サポートフレームの揺動により前記ミラーが揺動される、可動部材と、
前記サポートフレームと共働するコイルと、
前記サポートフレームと前記ミラーとの間に設けられ、前記サポートフレームが前記第1の揺動軸を中心として揺動する際に前記サポートフレームの縁部から前記ミラーに伝達されるワープの影響を低減させる1つ又は複数の境界部分と
を具備するアクチュエータであって、
前記サポートフレームが、1つ又は複数の切欠領域をさらに備え、
前記1つ又は複数の切欠領域が、前記コイルの少なくとも一部分に対して平行となるように構成され、前記サポートフレームが前記第1の揺動軸を中心として揺動する際に前記コイルに対する応力を低減させる、アクチュエータ。
【請求項2】
前記1つ又は複数の切欠領域が、前記アクチュエータの特性の中の温度依存性を低減させるように構成され得る、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記1つ又は複数の切欠領域が、前記コイルと前記サポートフレームの縁部との間に位置するように構成される、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
1つ又は複数の切欠領域が、前記コイルと前記サポートフレームの内側縁部との間に位置するように構成される、請求項3に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
1つ又は複数の切欠領域が、前記コイルと前記サポートフレームの外側縁部との間に位置するように構成される、請求項3又は4に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記切欠領域が貫通穴である、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
前記切欠領域が溝である、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項8】
前記溝が、前記サポートフレームの揺動により引き起こされる前記サポートフレームにおける応力を決定するエネルギーを吸収するように構成された充填材をさらに備えることにより、前記サポートフレームが前記第1の揺動軸を中心として揺動する際に前記作動コイルに対する応力量を低減させる、請求項7に記載のアクチュエータ。
【請求項9】
前記溝が、加熱エネルギーを吸収するように構成された充填材をさらに備えることにより、前記アクチュエータの特性の温感性を低減させる、請求項7に記載のアクチュエータ。
【請求項10】
1つ又は複数の切欠領域が、前記第1の揺動軸を横断するように構成される、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項11】
1つ又は複数の切欠領域が、縦長構成を有する、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項12】
1つ又は複数の切欠領域が、u字型構成又はn字型構成を有する、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項13】
前記電磁アクチュエータが、第1の対の切欠領域及び第2の対の切欠領域を備え、前記第1の対の切領域が、前記コイルの両側に配置された第1の切欠領域及び第2の切欠領域を備え、前記第2の対の切欠領域が、前記コイルの両側に配置された第3の切欠領域及び第4の切欠領域を備える、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項14】
前記サポートフレームと共働する第2のサポートフレームをさらに備え、前記第2のサポートフレームが、第2の揺動軸を中心として揺動し得るように構成され、1つ又は複数のコイルが、前記第2のサポートフレームと共働するようにさらに設けられる、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項15】
前記サポートフレームと前記第2のサポートフレームとの間に配置された1つ又は複数の間隔領域をさらに備えることにより、前記サポートフレーム上の1つ又は複数のコイルと前記第2のサポートフレーム上の1つ又は複数のコイルとの間における電気的結合を低減させる、請求項14に記載のアクチュエータ。
【請求項16】
前記第2のサポートフレームが、1つ又は複数の切欠領域を備え、前記1つ又は複数の切欠領域が、前記第2のサポートフレーム上の前記コイルの少なくとも一部分に対して平行となるように構成されることにより、前記第2のサポートフレームがその揺動軸を中心として揺動する際に前記コイルに対する応力を低減させる、請求項14又は15に記載のアクチュエータ。
【請求項17】
前記1つ又は複数の切欠領域が、前記アクチュエータの特性の中の温度依存性を低減させるように構成される、請求項16に記載のアクチュエータ。
【請求項18】
前記第2のサポートフレームが揺動し得る中心の揺動軸が前記第1の揺動軸に対して直交となることにより、前記ミラーが2次元において揺動し得るよう前記アクチュエータが構成される、請求項14に記載のアクチュエータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−92744(P2013−92744A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−4338(P2012−4338)
【出願日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【出願人】(511269783)レモプティックス ソシエテ アノニム (3)
【Fターム(参考)】