説明

アリール及びヘテロアリールプロペンアミド、それらの誘導体並びにそれらの治療用途

次式I


(ここで、環A、環B、


X、R1、R2、R3、a及びbは明細書に定義する通りである。)
に従う抗増殖性薬剤、放射線防護性薬剤及び細胞保護性薬剤(例えば、抗癌剤を含む。)として有用な化合物が提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式I:
【化1】

{ここで、
環A及びBはアリール及びヘテロアリールよりなる群から独立して選ばれ、ただし環Aはピリジル、キナゾリル又はナフチリジル以外のものであり、
XはO又はSであり、
1は−R4、−SO2(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R4、−C(=O)OR4、−C(=O)O(C1〜C6)アルキレンアリール、−OR4、−(C2〜C6)アルキニル、−(C3〜C6)ヘテロアルケニル、−(C2〜C6)アルキレン−OR4、置換アリール、非置換アリール、置換ヘテロアリール、非置換ヘテロアリール、置換アリール(C1〜C3)アルキル、非置換アリール(C1〜C3)アルキル、置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキル及び非置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R2は−OR4、ハロゲン、−C≡N、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bは1、2、3、4又は5であり、
3はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OR4、−C≡N、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C1〜C6)−OR4、ニトロ、ホスホナト、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び下記の式(i)又は(ii):
【化2】

の基から独立して選ばれ、
ここに、各Mは−(C1〜C6)アルキレン−、−(CH2d−V−(CH2e−、−(CH2f−W−(CH2g−及び−Z−よりなる群から独立して選ばれる2価の接続基であり、
各yは0及び1よりなる群から独立して選ばれ、
各Vはアリーレン、ヘテロアリーレン、−C(=O)−、−C(=O)(C1〜C6)ペルフルオルアルキレン、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各Wは−NR4−、−O−及び−S−よりなる群から独立して選ばれ、
各dは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各eは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各fは1、2及び3よりなる群から独立して選ばれ、
各gは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
−Z−は次式:
【化3】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学はS又はR、又はSとRとの混合物であり、
各Rαは−H、−(C1〜C6)アルキル、−(CH23−NH−(CH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)及び−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
aは1、2又は3であり、
4は−H、−(C1〜C6)アルキル、置換−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル、置換−(C2〜C6)アルケニル及びヘテロアルキルよりなる群から独立して選ばれ、また2個のR4基は一緒になって複素環を形成することができ、
各R5は−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42、−(C1〜C6)ペルフルオルアルキル、−CF2Cl、−P(=O)(OR42、−OP(=O)(OR42、−CR478及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
各R6は−H、−(C1〜C6)アルキル及びアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R7は−H、−(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R8、−OR4、−SR4、−OC(=O)(CH22CO26、グアニジノ、−NR42、−NR43+、−N+(CH2CH2OR53、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、ヘテロシクリル及び置換ヘテロシクリルよりなる群から独立して選ばれ、
各R8はRα、ハロゲン、−NR42及び2個の窒素原子を含有する複素環よりなる群から独立して選ばれ、
ここに、Ar、R1、R5、R6、R7及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれ、
記号:
【化4】

は単結合を示し、これにより式Iの化合物はE又はZ立体配座のいずれかであり得る。
ただし、
Aがフェニルであるときは、R3は3,4,5−トリ−OR4以外のものであり、
2が4−メトキシであるときは、R3は4−メトキシ以外のものであり、
Bがフェニルであるときは、R2は2,3−ジ−OR4及び3,4−ジ−OR4以外のものであり、
3がハロゲンであるときは、R2は塩素、臭素又は沃素ではない。}
の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項2】
−Z−が次式:
【化5】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学がS又はRのいずれかであり、
各Rαが−H、−CH3、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2CH3、−CH2CH(CH32、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH32及び−CH2CH3よりなる群から独立して選ばれる(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式環を形成する化合物も含む。)
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
(E)−N−(4−メトキシ−3−ニトロフェニル)−3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−メトキシ−3−アミノフェニル)−3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−メトキシ−3−ニトロフェニル)−3−(2,3,4,5、6−ペンタフルオルフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−ブロムフェニル)−3−(3−メトキシ−4−フルオルフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−ブロムフェニル)−3−(3−シアノ−4−フルオルフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−ブロムフェニル)−3−(3−カルボキシ−4−フルオルフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−メトキシ−3−ニトロフェニル)−3−(3−フルオル−4−ニトロフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−ブロムフェニル)−3−(2,4−ジフルオルフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−メトキシ−3−アミノフェニル)−3−(3−フルオル−4−アミノフェニル)−2−プロペンアミド、及び
これらの塩類
よりなる群から選ばれる請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
各Vが−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれる請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
2が−OR4、−C≡N、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bが1、2又は3であり、
各R7が−H、−(C1〜C6)アルキル及び−(C1〜C6)アシルよりなる群から独立して選ばれる
請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
(E)−N−(4−メトキシ−3−トリフルオルアセトアミドフェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド又はその塩である請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
各R5が−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
Ar、R1、R5及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる
請求項5に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項8】
1個のR3置換基(R3pと呼ぶ。)が、次式:
【化6】

の部分に関して、6員芳香族環においてp−置換基により形成される平面角に最も近い置換配向で位置し、且つ、次式:
【化7】

の部分と約135°〜約180°の平面角を形成し、
3pがハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−C≡N、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から選ばれ、
環A、環B、X、M、d、e、f、g、V、W、Z、R1、R2、R4、R5、R6、R7、a、b、y、Rα及び任意の残りのR3置換基が請求項1に記載の通りである
請求項7に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項9】
(E)−N−(4−メトキシフェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(4−メトキシフェニル)−3−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(E)−N−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、及び
これらの化合物の塩類
よりなる群から選ばれる請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
少なくとも1個のR3置換基(R3mと呼ぶ。)が、次式:
【化8】

の部分に関して、6員芳香族環においてm−置換基により形成される平面角に最も近い置換配向で位置し、且つ、次式:
【化9】

の部分と約90°〜約145°の平面角を形成し、
各R3mはニトロ並びに下記の式(i)及び(ii):
【化10】

の基よりなる群から選ばれ、
環A、環B、M、d、e、f、g、V、W、Z、R1、R2、R3p、R4、R5、R6、R7、a、b、y、Rα及び任意の残りのR3置換基が請求項7に記載の通りである
請求項8に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項11】
環Aがフェニルであり、
環B、M、d、e、f、g、V、W、Z、R1、R2、R3、R3m、R3p、R4、R5、R6、R7、a、b、y及びRαが請求項9に記載の通りである
請求項10に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項12】
環Bがフェニルであり、
環A、M、d、e、f、g、V、W、Z、R1、R2、R3、R3m、R3p、R4、R5、R6、R7、a、b、y及びRαが請求項9に記載の通りである
請求項10に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項13】
環Aがフェニルであり、
M、d、e、f、g、V、W、Z、R1、R2、R3、R3m、R3p、R4、R5、R6、R7、a、b、y及びRαが請求項11に記載の通りである
請求項12に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項14】
少なくとも1個のR2置換基(R2oと呼ぶ。)が、次式:
【化11】

の部分に関して、環B上でo−又は1,2−置換配向で位置しており、
X、M、d、e、f、g、V、W、Z、R1、R2、R3、R3m、R3p、R4、R5、R6、R7、a、b、y及びRαが請求項12に記載の通りである
請求項13に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項15】
次式Ia:
【化12】

{ここで、
qは0又は1であり、
各nは0及び1から独立して選ばれ、nの和は1、2及び3から選ばれ、
記号:
【化13】

、X、R1、R2、R2o、R3m及びR3pは請求項14に記載の通りである。}
の請求項14に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項16】
次式Ie:
【化14】

{ここで、q、n、R2、R2o、R3m及びR3pは請求項15に記載の通りである。}
の請求項15に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項17】
(E)−N−(4−メトキシ−3−ニトロフェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド及びこの化合物の塩よりなる群から選ばれる請求項16に記載の式Ieの化合物。
【請求項18】
各R3mが下記の式(i)及び(ii):
【化15】

の基から独立して選ばれ、
3pがハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−C≡N、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から選ばれ、
各R2oは−(C1〜C6)アルコキシ、−NR42、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル及び−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2よりなる群から独立して選ばれ、 R2がハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NR42、−C≡N、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から選ばれ、
nは0又は1であり、
X、M、d、e、f、g、V、W、Z、R1、R3、R4、R5、R6、R7、a、b、n、y及びRαが請求項16に記載の通りである
請求項16に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項19】
次式Ib:
【化16】

{ここで、
1は−Hであり、
XはOであり、
オレフィン二重結合の立体配座はEであり、
2、R2o、R3m、R3p、q及びnは請求項18に記載の通りである。}
の請求項18に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項20】
2oが−(C1〜C6)アルコキシであり、
2がハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ及び−NR42よりなる群から選ばれ、
nが0又は1であり、
qは0又は1である
請求項19に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項21】
次式Ic:
【化17】

{ここで、R2、R2o、R3m、R3p、q、n、M、y及びR5は請求項20に記載の通りである。}
の請求項20に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項22】
(E)−N−(4−メトキシ−3−アミノフェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
2−[({5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}アミノ)スルホニル]酢酸、
2−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)酢酸、
(2E)−N−[3−(アミジノアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
2−({5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}アミノ)酢酸、
(2E)−N−{3−[(3,5−ジニトロフェニル)カルボニルアミノ]−4−メトキシフェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−{3−[(3,5−ジアミノフェニル)カルボニルアミノ]−4−メトキシフェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−(2−クロルアセチルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−{4−メトキシ−3−[2−(4−メチルピペラジニル)アセチルアミノ]フェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[4−メトキシ−3−(フェニルカルボニルアミノ)フェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−{4−メトキシ−3−[(4−ニトロフェニル)カルボニルアミノ]フェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−{3−[(4−アミノフェニル)カルボニルアミノ]−4−メトキシフェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−{3−[(1Z)−1−アザ−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−4−メトキシフェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−((2R)−2,6−ジアミノヘキサノイルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−((2R)−2−アミノ−3−ヒドロキシプロパノイルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−((2S)−2−アミノ−3−ヒドロキシプロパノイルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−(アミノカルボニルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[4−メトキシ−3−(メチルアミノ)フェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−(アセチルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−(3−{[(2,4−ジニトロフェニル)スルホニル]アミノ}−4−メトキシフェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−(3−{[(2,4−ジアミノフェニル)スルホニル]アミノ}−4−メトキシフェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−{3−[2−(ジメチルアミノ)アセチルアミノ]−4−メトキシフェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
2−({5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}アミノ)プロパン酸、
(2E)−N−(4−メトキシ−3−{[4−(4−メチルピペラジニル)フェニル]カルボニルアミノ}フェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−(2−ヒドロキシアセチルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[4−メトキシ−3−(2−ピリジルアセチルアミノ)フェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
酢酸(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)メチル、
(2E)−N−[3−(2−ヒドロキシプロパノイルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−{4−メトキシ−3−[2−(トリエチルアンモニウム)アセチルアミノ]フェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−(4−メトキシ−3−{2−[トリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム]アセチルアミノ}フェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−[3−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
酢酸1−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)イソプロピル、
(2E)−N−[4−メトキシ−3−(2,2,2−トリフルオルアセチルアミノ)フェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−(4−メトキシ−3−{[(トリフルオルメチル)スルホニル]アミノ}フェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
3−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)プロパン酸、
塩化3−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)プロパノイル、
3−{[N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)メチル]オキシカルボニル}プロパン酸、
4−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)ブタン酸、
(2E)−N−{4−メトキシ−3−[2−(ホスホノオキシ)アセチルアミノ]フェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、二ナトリウム塩、
4−({5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}アミノ)ブタン酸、
3−({5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}アミノ)プロパン酸、
(2E)−N−[4−メトキシ−3−(メトキシカルボニルアミノ)フェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
(2E)−N−(4−メトキシ−3−{[(4−メトキシフェニル)スルホニル]アミノ}フェニル)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
酢酸(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)エチル、
3−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)プロパン酸メチル、
2−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)酢酸エチル、
(2E)−N−[4−メトキシ−3−(2,2,3,3,3−ペンタフルオルプロパノイルアミノ)フェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
2−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)−2,2−ジフルオル酢酸メチル、
3−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)−2,2,3,3−テトラフルオルプロパン酸、
(2E)−N−[3−(2−アミノアセチルアミノ)−4−メトキシフェニル]−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、
2−(N−{5−[(2E)−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ]−2−メトキシフェニル}カルバモイル)−2,2−ジフルオル酢酸、
(2E)−N−{3−[2−(ジメチルアミノ)−2,2−ジフルオルアセチルアミノ]−4−メトキシフェニル}−3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2−プロペンアミド、及び
これらの化合物の塩類
よりなる群から選ばれる請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
次式Id:
【化18】

{ここで、R2、R2o、R3m、R3p、n及びqは請求項21に記載の通りである。}
の請求項21に記載の化合物又はこのような化合物の塩。
【請求項24】
請求項7に記載の化合物であって、次式I:
【化19】

{ここで、
オレフィン二重結合はE立体配座にあり、
1、R2、R3、a、b、X、A及びBは請求項7に記載の通りである。}
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式II:
【化20】

{ここで、A、R1、R3及びaは請求項7に記載の通りである。}
の化合物を次式:
【化21】

のマロン酸クロリドのアルキルエステルとカップリングさせて次式III:
【化22】

のカルボン酸エステル化合物を生成させ、
(2)式IIIのカルボン酸エステル化合物を加水分解して次式IV:
【化23】

のカルボン酸化合物を形成させ、
(3)式IVのカルボン酸化合物を氷酢酸中で高められた温度で次式V:
【化24】

(ここで、R2、B及びbは請求項7に記載の通りである。)
の芳香族アルデヒドとカップリングさせて式Iの化合物又はこのような化合物の塩を形成させることからなる、式Iの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項25】
請求項7に記載の化合物であって、次式I:
【化25】

{ここで、R1、R2、R3、a、b、X、A及びBは請求項7に記載の通りである。}
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式VI:
【化26】

のカルボン酸をハロゲン化剤によりハロゲン化して次式VII:
【化27】

の酸ハロゲン化物を形成させ、
(2)式VIIの酸ハロゲン化物を次式II:
【化28】

の芳香族アミノ化合物とカップリングさせて式Iのアミド化合物又はこのような化合物の塩を形成させることからなる、式Iの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項26】
請求項7に記載の化合物であって、次式I:
【化29】

{ここで、R1、R2、R3、a、b、X、A及びBは請求項7に記載の通りである。}
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
次式II:
【化30】

の芳香族アミノ化合物を次式VI:
【化31】

のカルボン酸化合物及びアミドカップリング剤と反応させて式Iの化合物を形成させることからなる、式Iの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項27】
請求項21に記載の化合物であって、次式Ic:
【化32】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p、n、M、y及びR6は請求項21に記載の通りである。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
次式Id:
【化33】

の芳香族アミノ化合物を次式VIII:
【化34】

(ここで、Lは、
(a)離脱基を有するアルキル部分、
(b)ハロゲン化アリール若しくはヘテロアリール又はプソイドハロゲン化アリール若しくはヘテロアリール、
(c)離脱基で活性化されたカルボン酸、
(d)離脱基で活性化されたスルホン酸、
(e)離脱基で活性化されたカルバミン酸部分、
(f)シアネート部分、
(g)アルデヒド若しくはケトン部分、又はその水和物、又はそのケタール若しくはアセタール、
(h)カルボン酸部分及びアミドカップリング剤、又は
(i)チオ尿素部分と沃化2−クロル−1−メチルピリジニウムとの中間体生成物
よりなる群から選ばれる親電子性反応中心よりなる。)
の親電子性化合物と反応させて式Icの化合物又はこのような化合物の塩を形成させることからなる、式Icの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項28】
請求項23に記載の化合物であって、次式Id:
【化35】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p及びnは請求項26に記載の通りである。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
次式Ie:
【化36】

の化合物を化学還元させて式Idの化合物を形成させることからなる、式Idの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項29】
請求項16に記載の化合物であって、次式Ie:
【化37】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p及びnは請求項27に記載の通りであり、
オレフィン二重結合はE立体配座にある。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式IIb:
【化38】

の化合物を次式:
【化39】

のマロン酸クロリドのアルキルエステルとカップリングさせて次式IIIb:
【化40】

のカルボン酸エステル化合物を生成させ、
(2)式IIIbのカルボン酸エステル化合物を加水分解して次式IVb:
【化41】

のカルボン酸化合物を形成させ、
(3)式IVbのカルボン酸化合物を氷酢酸中で高められた温度で次式V:
【化42】

の芳香族アルデヒドとカップリングさせて式Ieの化合物を形成させることからなる、式Iの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項30】
請求項16に記載の化合物であって、次式Ie:
【化43】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p及びnは請求項27に記載の通りである。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式VIb:
【化44】

のカルボン酸をハロゲン化剤によりハロゲン化して次式VIIb:
【化45】

の酸ハロゲン化物を形成させ、
(2)式VIIbの酸ハロゲン化物を次式IIb:
【化46】

の芳香族アミノ化合物とカップリングさせて式Ieのアミド化合物を形成させることからなる、式Ieの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項31】
請求項16に記載の化合物であって、次式Ie:
【化47】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p及びnは請求項27に記載の通りである。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式IIb:
【化48】

の芳香族アミノ化合物を次式VIb:
【化49】

のカルボン酸化合物及びアミドカップリング剤と反応させて式Ieの化合物を形成させることからなる、式Ieの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項32】
請求項21に記載の化合物であって、次式Ic:
【化50】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p、n、M、y及びR5は請求項21に記載の通りである。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式IX:
【化51】

の芳香族アミンを次式VIII:
【化52】

(ここで、Lは、
(a)離脱基を有するアルキル部分、
(b)ハロゲン化アリール若しくはヘテロアリール又はプソイドハロゲン化アリール若しくはヘテロアリール、
(c)離脱基で活性化されたカルボン酸、
(d)離脱基で活性化されたスルホン酸、
(e)離脱基で活性化されたカルバミン酸部分、
(f)シアネート部分、
(g)アルデヒド若しくはケトン部分、又はその水和物又はそのケタール若しくはアセタール、
(h)カルボン酸部分及びアミドカップリング剤、又は
(i)チオ尿素部分と沃化2−クロル−1−メチルピリジニウムとの中間体生成物
よりなる群から選ばれる親電子性反応中心よりなる。)
の親電子性化合物と反応させて次式IXa:
【化53】

の化合物を形成させ、
(2)要すれば、式IXaにおける−NH−(M)y−R5部分を保護し、
(3)式IXaの化合物を化学還元させて次式IXb:
【化54】

の芳香族アミンを形成させ、
(4)式IXbの芳香族アミンを次式VIb:
【化55】

のカルボン酸化合物及びアミドカップリング剤と反応させ、
(5)要すれば、該保護基を除去して式Icの化合物を形成させることからなる、式Icの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項33】
請求項21に記載の化合物であって、次式Ic:
【化56】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p、n、M、y及びR5は請求項21に記載の通りであり、
オレフィン二重結合はE立体配座にある。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式IXb:
【化57】

(ここで、−NH−(M)y−R5部分は保護基により保護されていてもよい。)
の化合物を次式:
【化58】

のマロン酸クロリドのアルキルエステルとカップリングさせて次式IXc:
【化59】

のカルボン酸エステル化合物を生成させ、
(2)式IXcのカルボン酸エステル化合物を加水分解して次式IXd:
【化60】

のカルボン酸化合物を形成させ、
(3)式IXdのカルボン酸化合物を氷酢酸中で高められた温度で次式Vb:
【化61】

の芳香族アルデヒドとカップリングさせ、
(4)要すれば、該保護基を除去して式Icの化合物を形成させることからなる、式Icの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項34】
請求項21に記載の化合物であって、次式Ic:
【化62】

(ここで、
qは0又は1であり、
2、R2o、R3m、R3p、n、M、y及びR5は請求項21に記載の通りである。)
を有するもの又はその塩を製造するにあたり、
(1)次式VIb:
【化63】

のカルボン酸をハロゲン化剤によりハロゲン化して次式VIIb:
【化64】

の酸ハロゲン化物を形成させ、
(2)式VIIbの酸ハロゲン化物を次式IXb:
【化65】

(ここで、−NH−(M)y−R5部分は保護基により保護されていてもよい。)
の芳香族アミノ化合物とカップリングさせ、
(3)要すれば、該保護基を除去して式Icのアミド化合物を形成させることからなる、式Icの化合物又はこのような化合物の塩の製造方法。
【請求項35】
製薬上許容できるキャリアーと請求項1に記載の少なくとも1種の化合物を含む製薬組成物。
【請求項36】
製薬上許容できるキャリアーと請求項7に記載の少なくとも1種の化合物を含む製薬組成物。
【請求項37】
次式:
I−L−Ab
(ここで、Iは請求項1に記載の化合物であり、
Abは抗体であり、
−L−は共有単結合又は該化合物を該抗体に共有結合させるリンカー基である。)
の複合体。
【請求項38】
次式:
I−L−Ab
(ここで、Iは請求項7に記載の化合物であり、
Abは抗体であり、
−L−は共有単結合又は該化合物を該抗体に共有結合させるリンカー基である。)
の複合体。
【請求項39】
次式:
Ic−L−Ab
(ここで、Icは請求項21に記載の化合物であり、
Abは抗体であり、
−L−は共有単結合又は該化合物を該抗体に共有結合させるリンカー基である。)
の複合体。
【請求項40】
該抗体Abがモノクロナール抗体又は単一特異性ポリクロナール抗体である請求項37、38又は39のいずれかに記載の複合体。
【請求項41】
該抗体Abが腫瘍特異性抗体である請求項40に記載の複合体。
【請求項42】
製薬上許容できるキャリアーと請求項37、38又は39のいずれかに記載の少なくとも1種の複合体を含む製薬組成物。
【請求項43】
個体を増殖性疾患のために治療するにあたり、該個体に有効量の次式Ii
【化66】

{ここで、
環A及びBはアリール及びヘテロアリールよりなる群から独立して選ばれ、
XはO又はSであり、
1は−R4、−SO2(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R4、−C(=O)OR4、−C(=O)O(C1〜C6)アルキレンアリール、−OR4、−(C2〜C6)アルキニル、−(C3〜C6)ヘテロアルケニル、−(C2〜C6)アルキレン−OR4、置換アリール、非置換アリール、置換ヘテロアリール、非置換ヘテロアリール、置換アリール(C1〜C3)アルキル、非置換アリール(C1〜C3)アルキル、置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキル及び非置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
2は−(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、−OR4、−C≡N、−NO2、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bは1、2、3、4又は5であり、
記号:
【化67】

は単結合を示し、これにより式Iの化合物はE又はZ立体配座のいずれかであることができ、
3はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OR4、−C≡N、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C1〜C6)−OR4、ニトロ、ホスホナト、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び下記の式(i)又は(ii):
【化68】

の基から独立して選ばれ、
ここに、各Mは−(C1〜C6)アルキレン−、−(CH2d−V−(CH2e−、−(CH2f−W−(CH2g−及び−Z−よりなる群から独立して選ばれる2価の接続基であり、
各yは0及び1よりなる群から独立して選ばれ、
各Vはアリーレン、ヘテロアリーレン、−C(=O)−、−C(=O)(C1〜C6)ペルフルオルアルキレン、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各Wは−NR4−、−O−及び−S−よりなる群から独立して選ばれ、
各dは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各eは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各fは1、2及び3よりなる群から独立して選ばれ、
各gは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
−Z−は次式:
【化69】

であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学はS又はR、又はSとRとの混合物であり、
各Rαは−H、−(C1〜C6)アルキル、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)及び−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
aは1、2又は3であり、
4は−H、−(C1〜C6)アルキル、置換−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル、置換−(C2〜C6)アルケニル及びヘテロアルキルよりなる群から独立して選ばれ、また2個のR4基は一緒になって複素環を形成することができ、
各R5は−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42、−(C1〜C6)ペルフルオルアルキル、−CF2Cl、−P(=O)(OR42、−OP(=O)(OR42、−CR478及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
各R6は−H、−(C1〜C6)アルキル及びアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R7は−H、−(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R8、−OR4、−SR4、−OC(=O)(CH22CO26、グアニジノ、−NR42、−NR43+、−N+(CH2CH2OR53、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、ヘテロシクリル及び置換ヘテロシクリルよりなる群から独立して選ばれ、
各R8はRα、ハロゲン、−NR42及び2個の窒素原子を含有する複素環よりなる群から独立して選ばれ、
ここに、Ar、R1、R5、R6、R7及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる。}
の化合物又はこのような化合物の塩の少なくとも1種を投与することからなる、増殖性疾患の治療方法。
【請求項44】
−Z−が次式:
【化70】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学がS又はRのいずれかであり、
各Rαが−H、−CH3、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2CH3、−CH2CH(CH32、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH32及び−CH2CH3よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式環を形成する化合物も含む。)、
bが1、2又は3であり、
各R7が−H、−(C1〜C6)アルキル及び−(C1〜C6)アシルよりなる群から独立して選ばれ、
各Vが−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各R5が−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
ここに、Ar、R1、R5及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基がハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる
化合物又はこのような化合物の塩を使用する請求項43に記載の方法。
【請求項45】
増殖性疾患が新生児の血管腫症、二次進行性多発性硬化症、慢性進行性骨髄変性病、神経線維腫症、神経節神経腫症、ケロイド形成、骨のパジェット病、線維嚢胞性の疾病、サルコイドーシス、ペロニーズ・ジュパットレン線維症、硬変、アテローム性硬化症及び血管の再狭窄よりなる群から選ばれる請求項43に記載の方法。
【請求項46】
増殖性疾患が癌である請求項45に記載の方法。
【請求項47】
癌が卵巣癌、乳癌、前立腺癌、肺癌、腎臓癌、直腸結腸癌、脳の癌及び白血病よりなる群から選ばれる請求項46に記載の方法。
【請求項48】
個体に有効量の電離放射線を投与することを更に含む請求項43に記載の方法。
【請求項49】
増殖性疾患が癌である請求項48に記載の方法。
【請求項50】
癌で苦しむ個体に有効量の次式Iii
【化71】

{ここで、
環A及びBはアリール及びヘテロアリールよりなる群から独立して選ばれ、
XはO又はSであり、
1は−R4、−SO2(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R4、−C(=O)OR4、−C(=O)O(C1〜C6)アルキレンアリール、−OR4、−(C2〜C6)アルキニル、−(C3〜C6)ヘテロアルケニル、−(C2〜C6)アルキレン−OR4、置換アリール、非置換アリール、置換ヘテロアリール、非置換ヘテロアリール、置換アリール(C1〜C3)アルキル、非置換アリール(C1〜C3)アルキル、置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキル及び非置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
2は−(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、−OR4、−C≡N、−NO2、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bは1、2、3、4又は5であり、
記号:
【化72】

は単結合を示し、これにより式Iの化合物はE又はZ立体配座のいずれかであることができ、
3はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OR4、−C≡N、−C(=O)NR42、−C(=O)OR4、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C1〜C6)−OR4、ニトロ、ホスホナト、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び下記の式(i)又は(ii):
【化73】

の基から独立して選ばれ、
ここに、各Mは−(C1〜C6)アルキレン−、−(CH2d−V−(CH2e−、−(CH2f−W−(CH2g−及び−Z−よりなる群から独立して選ばれる2価の接続基であり、
各yは0及び1よりなる群から独立して選ばれ、
各Vはアリーレン、ヘテロアリーレン、−C(=O)−、−C(=O)(C1〜C6)ペルフルオルアルキレン、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各Wは−NR4−、−O−及び−S−よりなる群から独立して選ばれ、
各dは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各eは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各fは1、2及び3よりなる群から独立して選ばれ、
各gは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
−Z−は次式:
【化74】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学はS又はR、又はSとRとの混合物であり、
各Rαは−H、−(C1〜C6)アルキル、−(CH23−NH−(CH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)及び−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
aは1、2又は3であり、
4は−H、−(C1〜C6)アルキル、置換−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル、置換−(C2〜C6)アルケニル及びヘテロアルキルよりなる群から独立して選ばれ、また2個のR4基は一緒になって複素環を形成することができ、
各R5は−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42、−(C1〜C6)ペルフルオルアルキル、−CF2Cl、−P(=O)(OR42、−OP(=O)(OR42、−CR478及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
各R6は−H、−(C1〜C6)アルキル及びアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R7は−H、−(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R8、−OR4、−SR4、−OC(=O)(CH22CO26、グアニジノ、−NR42、−NR43+、−N+(CH2CH2OR53、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、ヘテロシクリル及び置換ヘテロシクリルよりなる群から独立して選ばれ、
各R8はRα、ハロゲン、−NR42及び2個の窒素原子を含有する複素環よりなる群から独立して選ばれ、
ここに、Ar、R1、R5、R6、R7及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる。}
の化合物又はこのような化合物の塩の少なくとも1種を投与することからなる、該個体に腫瘍細胞のアポプトシスを選択的に誘発させる方法。
【請求項51】
−Z−が次式:
【化75】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学がS又はRのいずれかであり、
各Rαが−H、−CH3、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2CH3、−CH2CH(CH32、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH32及び−CH2CH3よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式環を形成する化合物も含む。)、
bが1、2又は3であり、
各R7が−H、−(C1〜C6)アルキル及び−(C1〜C6)アシルよりなる群から独立して選ばれ、
各Vが−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各R5が−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
ここに、Ar、R1、R5及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基がハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる
化合物又はこのような化合物の塩を使用する請求項50に記載の方法。
【請求項52】
腫瘍細胞が卵巣、乳房、前立腺、肺、直腸、結腸、腎臓及び脳の腫瘍の腫瘍細胞よりなる群から選ばれる請求項50に記載の方法。
【請求項53】
癌で苦しむ個体に有効量の少なくとも1種の請求項37、38又は39のいずれかに記載の複合体を投与することからなる、該個体を治療する方法。
【請求項54】
電離放射線を被曝し又は被爆する危険性のある患者の正常細胞に対する電離放射線の影響を削減し又は除去するに当たり、電離放射線を被曝する前に又は被爆した後に、該患者に有効量の次式Iii
【化76】

{ここで、
環A及びBはアリール及びヘテロアリールよりなる群から独立して選ばれ、
XはO又はSであり、
1は−R4、−SO2(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R4、−C(=O)OR4、−C(=O)O(C1〜C6)アルキレンアリール、−OR4、−(C2〜C6)アルキニル、−(C3〜C6)ヘテロアルケニル、−(C2〜C6)アルキレン−OR4、置換アリール、非置換アリール、置換ヘテロアリール、非置換ヘテロアリール、置換アリール(C1〜C3)アルキル、非置換アリール(C1〜C3)アルキル、置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキル及び非置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
2は−(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、−OR4、−C≡N、−NO2、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bは1、2、3、4又は5であり、
記号:
【化77】

は単結合を示し、これにより式Iの化合物はE又はZ立体配座のいずれかであることができ、
3はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OR4、−C≡N、−C(=O)NR42、−C(=O)OR4、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C1〜C6)−OR4、ニトロ、ホスホナト、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び下記の式(i)又は(ii):
【化78】

の基から独立して選ばれ、
ここに、各Mは−(C1〜C6)アルキレン−、−(CH2d−V−(CH2e−、−(CH2f−W−(CH2g−及び−Z−よりなる群から独立して選ばれる2価の接続基であり、
各yは0及び1よりなる群から独立して選ばれ、
各Vはアリーレン、ヘテロアリーレン、−C(=O)−、−C(=O)(C1〜C6)ペルフルオルアルキレン、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各Wは−NR4−、−O−及び−S−よりなる群から独立して選ばれ、
各dは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各eは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各fは1、2及び3よりなる群から独立して選ばれ、
各gは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
−Z−は次式:
【化79】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学はS又はR、又はSとRとの混合物であり、
各Rαは−H、−(C1〜C6)アルキル、−(CH23−NH−(CH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)及び−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
aは1、2又は3であり、
4は−H、−(C1〜C6)アルキル、置換−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル、置換−(C2〜C6)アルケニル及びヘテロアルキルよりなる群から独立して選ばれ、また2個のR4基は一緒になって複素環を形成することができ、
各R5は−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42、−(C1〜C6)ペルフルオルアルキル、−CF2Cl、−P(=O)(OR42、−OP(=O)(OR42、−CR478及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
各R6は−H、−(C1〜C6)アルキル及びアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R7は−H、−(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R8、−OR4、−SR4、−OC(=O)(CH22CO26、グアニジノ、−NR42、−NR43+、−N+(CH2CH2OR53、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、ヘテロシクリル及び置換ヘテロシクリルよりなる群から独立して選ばれ、
各R8はRα、ハロゲン、−NR42及び2個の窒素原子を含有する複素環よりなる群から独立して選ばれ、
ここに、Ar、R1、R5、R6、R7及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる。}
に従う放射線防護性化合物又はこのような化合物の塩の少なくとも1種を投与することからなる、正常細胞に対する電離放射線の影響を削減し又は除去する方法。
【請求項55】
−Z−が次式:
【化80】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学がS又はRのいずれかであり、
各Rαが−H、−CH3、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2CH3、−CH2CH(CH32、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH32及び−CH2CH3よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
bが1、2又は3であり、
各R7が−H、−(C1〜C6)アルキル及び−(C1〜C6)アシルよりなる群から独立して選ばれ、
各Vが−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各R5が−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
ここに、Ar、R1、R5及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基がハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる
化合物又はこのような化合物の塩を使用する請求項54に記載の方法。
【請求項56】
患者が電離放射線に曝露される前に放射線防護性化合物を投与する請求項54に記載の方法。
【請求項57】
患者が電離放射線に曝露される少なくとも約6時間前に放射線防護性化合物を投与する請求項56に記載の方法。
【請求項58】
患者が電離放射線に曝露されるせいぜい約24時間前に放射線防護性化合物を投与する請求項57に記載の方法。
【請求項59】
患者が電離放射線に曝露される約18〜約6時間前に放射線防護性化合物を投与する請求項58に記載の方法。
【請求項60】
患者が電離放射線に曝露された後に放射線防護性化合物を投与する請求項54に記載の方法。
【請求項61】
患者が電離放射線に曝露された後0〜6時間の間に放射線防護性化合物を投与する請求項60に記載の方法。
【請求項62】
患者の骨髄における悪性細胞の数を減少させるに当たり、
(1)患者の骨髄の一部分を取出し、
(2)該骨髄に有効量の次式Iii
【化81】

{ここで、
環A及びBはアリール及びヘテロアリールよりなる群から独立して選ばれ、
XはO又はSであり、
1は−R4、−SO2(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R4、−C(=O)OR4、−C(=O)O(C1〜C6)アルキレンアリール、−OR4、−(C2〜C6)アルキニル、−(C3〜C6)ヘテロアルケニル、−(C2〜C6)アルキレン−OR4、置換アリール、非置換アリール、置換ヘテロアリール、非置換ヘテロアリール、置換アリール(C1〜C3)アルキル、非置換アリール(C1〜C3)アルキル、置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキル及び非置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
2は−(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、−OR4、−C≡N、−NO2、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bは1、2、3、4又は5であり、
記号:
【化82】

は単結合を示し、これにより式Iの化合物はE又はZ立体配座のいずれかであることができ、
3はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OR4、−C≡N、−C(=O)NR42、−C(=O)OR4、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C1〜C6)−OR4、ニトロ、ホスホナト、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び下記の式(i)又は(ii):
【化83】

の基から独立して選ばれ、
ここに、各Mは−(C1〜C6)アルキレン−、−(CH2d−V−(CH2e−、−(CH2f−W−(CH2g−及び−Z−よりなる群から独立して選ばれる2価の接続基であり、
各yは0及び1よりなる群から独立して選ばれ、
各Vはアリーレン、ヘテロアリーレン、−C(=O)−、−C(=O)(C1〜C6)ペルフルオルアルキレン、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各Wは−NR4−、−O−及び−S−よりなる群から独立して選ばれ、
各dは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各eは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各fは1、2及び3よりなる群から独立して選ばれ、
各gは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
−Z−は次式:
【化84】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学はS又はR、又はSとRとの混合物であり、
各Rαは−H、−(C1〜C6)アルキル、−(CH23−NH−(CH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)及び−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
aは1、2又は3であり、
4は−H、−(C1〜C6)アルキル、置換−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル、置換−(C2〜C6)アルケニル及びヘテロアルキルよりなる群から独立して選ばれ、また2個のR4基は一緒になって複素環を形成することができ、
各R5は−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42、−(C1〜C6)ペルフルオルアルキル、−CF2Cl、−P(=O)(OR42、−OP(=O)(OR42、−CR478及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
各R6は−H、−(C1〜C6)アルキル及びアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R7は−H、−(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R8、−OR4、−SR4、−OC(=O)(CH22CO26、グアニジノ、−NR42、−NR43+、−N+(CH2CH2OR53、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、ヘテロシクリル及び置換ヘテロシクリルよりなる群から独立して選ばれ、
各R8はRα、ハロゲン、−NR42及び2個の窒素原子を含有する複素環よりなる群から独立して選ばれ、
ここに、Ar、R1、R5、R6、R7及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる。}
の放射線防護性アリール若しくはヘテロアリールプロペンアミド又はこのような化合物の塩の少なくとも1種を投与し、
(3)該骨髄に有効量の電離放射線を照射する
ことを含む、骨髄の悪性細胞の数を減少させる方法。
【請求項63】
骨髄を患者に再移植することを更に含む請求項62に記載の方法。
【請求項64】
患者が骨髄の再移植の前に治療用電離放射線を受け、しかもその治療用電離放射線を受ける前に式Iiiの放射線防護性アリール又はヘテロアリールプロペンアミドの少なくとも1種が投与される請求項62に記載の方法。
【請求項65】
骨髄を電離放射線に曝露する少なくとも6時間前に放射線防護性化合物を投与する請求項62に記載の方法。
【請求項66】
電離放射線に曝露する約20時間前に放射線防護性化合物を投与する請求項62に記載の方法。
【請求項67】
電離放射線に曝露する約24時間前に放射線防護性化合物を投与する請求項62に記載の方法。
【請求項68】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の投与による細胞毒性副作用から動物を保護するに当たり、該阻害剤の投与よりも前に、動物に有効量の次式Iii
【化85】

{ここで、
環A及びBはアリール及びヘテロアリールよりなる群から独立して選ばれ、
XはO又はSであり、
1は−R4、−SO2(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R4、−C(=O)OR4、−C(=O)O(C1〜C6)アルキレンアリール、−OR4、−(C2〜C6)アルキニル、−(C3〜C6)ヘテロアルケニル、−(C2〜C6)アルキレン−OR4、置換アリール、非置換アリール、置換ヘテロアリール、非置換ヘテロアリール、置換アリール(C1〜C3)アルキル、非置換アリール(C1〜C3)アルキル、置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキル及び非置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
2は−(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、−OR4、−C≡N、−NO2、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bは1、2、3、4又は5であり、
記号:
【化86】

は単結合を示し、これにより式Iの化合物はE又はZ立体配座のいずれかであることができ、
3はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OR4、−C≡N、−C(=O)NR42、−C(=O)OR4、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C1〜C6)−OR4、ニトロ、ホスホナト、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び下記の式(i)又は(ii):
【化87】

の基から独立して選ばれ、
ここに、各Mは−(C1〜C6)アルキレン−、−(CH2d−V−(CH2e−、−(CH2f−W−(CH2g−及び−Z−よりなる群から独立して選ばれる2価の接続基であり、
各yは0及び1よりなる群から独立して選ばれ、
各Vはアリーレン、ヘテロアリーレン、−C(=O)−、−C(=O)(C1〜C6)ペルフルオルアルキレン、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各Wは−NR4−、−O−及び−S−よりなる群から独立して選ばれ、
各dは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各eは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各fは1、2及び3よりなる群から独立して選ばれ、
各gは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
−Z−は次式:
【化88】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学はS又はR、又はSとRとの混合物であり、
各Rαは−H、−(C1〜C6)アルキル、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)及び−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
aは1、2又は3であり、
4は−H、−(C1〜C6)アルキル、置換−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル、置換−(C2〜C6)アルケニル及びヘテロアルキルよりなる群から独立して選ばれ、また2個のR4基は一緒になって複素環を形成することができ、
各R5は−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42、−(C1〜C6)ペルフルオルアルキル、−CF2Cl、−P(=O)(OR42、−OP(=O)(OR42、−CR478及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
各R6は−H、−(C1〜C6)アルキル及びアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R7は−H、−(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R8、−OR4、−SR4、−OC(=O)(CH22CO26、グアニジノ、−NR42、−NR43+、−N+(CH2CH2OR53、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、ヘテロシクリル及び置換ヘテロシクリルよりなる群から独立して選ばれ、
各R8はRα、ハロゲン、−NR42及び2個の窒素原子を含有する複素環よりなる群から独立して選ばれ、
ここに、Ar、R1、R5、R6、R7及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる。}
の細胞保護性アリール若しくはヘテロアリールプロペンアミド又はこのような化合物の塩の少なくとも1種を投与することを含む、該阻害剤の投与による細胞毒性副作用から動物を保護するための方法(ただし、有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤は式Iiiの化合物ではない。)。
【請求項69】
−Z−が次式:
【化89】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学がS又はRのいずれかであり、
各Rαが−H、−CH3、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2CH3、−CH2CH(CH32、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH32及び−CH2CH3よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式環を形成する化合物も含む。)、
bが1、2又は3であり、
各R7が−H、−(C1〜C6)アルキル及び−(C1〜C6)アシルよりなる群から独立して選ばれ、
各Vが−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各R5が−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
ここに、Ar、R1、R5及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基がハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる
化合物又はこのような化合物の塩を使用する請求項68に記載の方法。
【請求項70】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤がビンカアルカロイド、タキサン類、天然産マクロライド並びにコルヒチン及びその誘導体よりなる群から選ばれる請求項68に記載の方法。
【請求項71】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤がパクリタキセル及びビンクリスチンよりなる群から選ばれる請求項70に記載の方法。
【請求項72】
トポイソメラーゼ阻害剤がカンプトテシン、エトポシド及びミトキサントロンよりなる群から選ばれる請求項68に記載の不法。
【請求項73】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の投与の少なくとも約4時間前に細胞保護性化合物を投与する請求項68に記載の方法。
【請求項74】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の投与の少なくとも約12時間前に細胞保護性化合物を投与する請求項73に記載の方法。
【請求項75】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の投与の少なくとも約24時間前に細胞保護性化合物を投与する請求項74に記載の方法。
【請求項76】
癌又はその他の増殖性疾患を治療するにあたり、動物に有効量の次式Iii
【化90】

{ここで、
環A及びBはアリール及びヘテロアリールよりなる群から独立して選ばれ、
XはO又はSであり、
1は−R4、−SO2(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R4、−C(=O)OR4、−C(=O)O(C1〜C6)アルキレンアリール、−OR4、−(C2〜C6)アルキニル、−(C3〜C6)ヘテロアルケニル、−(C2〜C6)アルキレン−OR4、置換アリール、非置換アリール、置換ヘテロアリール、非置換ヘテロアリール、置換アリール(C1〜C3)アルキル、非置換アリール(C1〜C3)アルキル、置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキル及び非置換ヘテロアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
2は−(C1〜C6)アルキル、ハロゲン、−OR4、−C≡N、−NO2、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−S(C1〜C3)アルキル、−S(=O)(C1〜C3)アルキル、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び−SO2(C1〜C3)アルキルから独立して選ばれ、
bは1、2、3、4又は5であり、
記号:
【化91】

は単結合を示し、これにより式Iの化合物はE又はZ立体配座のいずれかであることができ、
3はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OR4、−C≡N、−C(=O)NR42、−C(=O)OR4、−C(=NR4)NR42、−O(C1〜C3)アルキレン−CO24、−(C1〜C6)−OR4、ニトロ、ホスホナト、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2、−(C1〜C3)ペルフルオルアルキル及び下記の式(i)又は(ii):
【化92】

の基から独立して選ばれ、
ここに、各Mは−(C1〜C6)アルキレン−、−(CH2d−V−(CH2e−、−(CH2f−W−(CH2g−及び−Z−よりなる群から独立して選ばれる2価の接続基であり、
各yは0及び1よりなる群から独立して選ばれ、
各Vはアリーレン、ヘテロアリーレン、−C(=O)−、−C(=O)(C1〜C6)ペルフルオルアルキレン、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−よりなる群から独立して選ばれ、
各Wは−NR4−、−O−及び−S−よりなる群から独立して選ばれ、
各dは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各eは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
各fは1、2及び3よりなる群から独立して選ばれ、
各gは0、1及び2よりなる群から独立して選ばれ、
−Z−は次式:
【化93】

の基であり、
ここに、−Z−の絶対立体化学はS又はR、又はSとRとの混合物であり、
各Rαは−H、−(C1〜C6)アルキル、−(CH23−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH22C(=O)−NH2、−(CH22COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−(CH24−NH2、−(CH22−S−CH3、フェニル、−CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)及び−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)よりなる群から独立して選ばれ(RαとR4が一緒になって5、6又は7員の複素環式又は炭素環式環を形成する化合物も含む。)、
aは1、2又は3であり、
4は−H、−(C1〜C6)アルキル、置換−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル、置換−(C2〜C6)アルケニル及びヘテロアルキルよりなる群から独立して選ばれ、また2個のR4基は一緒になって複素環を形成することができ、
各R5は−R4、非置換アリール、置換アリール、置換複素環、非置換複素環、−CO24、−C(=O)NR42、−C(=NH)−NR42、−(C1〜C6)ペルフルオルアルキル、−CF2Cl、−P(=O)(OR42、−OP(=O)(OR42、−CR478及び1000以下の分子量を持つ1価のペプチジル部分よりなる群から独立して選ばれ、ただし、yが0であり且つR5が−CO24であるときは、R4は−Hではなく、
各R6は−H、−(C1〜C6)アルキル及びアリール(C1〜C3)アルキルよりなる群から独立して選ばれ、
各R7は−H、−(C1〜C6)アルキル、−C(=O)R8、−OR4、−SR4、−OC(=O)(CH22CO26、グアニジノ、−NR42、−NR43+、−N+(CH2CH2OR53、ハロゲン、フェニル、置換フェニル、ヘテロシクリル及び置換ヘテロシクリルよりなる群から独立して選ばれ、
各R8はRα、ハロゲン、−NR42及び2個の窒素原子を含有する複素環よりなる群から独立して選ばれ、
ここに、Ar、R1、R5、R6、R7及びRαを構成し又はこれらに含まれる置換アリール及び置換複素環式基の置換基はハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−C(=O)O(C1〜C3)アルキル、−OR4、−(C2〜C6)−OR4、ホスホナト、−NR42、−NHC(=O)(C1〜C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1〜C3)アルキル、−O(C2〜C6)−N((C1〜C6)アルキル)2及び−(C1〜C3)ペルフルオルアルキルよりなる群から独立して選ばれる。}
の細胞保護性化合物又はこのような化合物の塩の少なくとも1種を投与し、
次いで、細胞保護性化合物を投与した後に、有効量の有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の少なくとも1種を投与する
ことを含む、癌又はその他の増殖性疾患の治療方法。
【請求項77】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤がビンカアルカロイド、タキサン類、天然産マクロライド並びにコルヒチン及びその誘導体よりなる群から選ばれる請求項76に記載の方法。
【請求項78】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤がパクリタキセル及びビンクリスチンよりなる群から選ばれる請求項77に記載の方法。
【請求項79】
トポイソメラーゼ阻害剤がカンプトテシン、エトポシド及びミトキサントロンよりなる群から選ばれる請求項76に記載の方法。
【請求項80】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の投与の少なくとも約4時間前に細胞保護性化合物を投与する請求項76に記載の方法。
【請求項81】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の投与の少なくとも約12時間前に細胞保護性化合物を投与する請求項80に記載の方法。
【請求項82】
有糸分裂期の細胞周期阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤の投与の少なくとも約24時間前に細胞保護性化合物を投与する請求項81に記載の方法。

【公表番号】特表2006−512306(P2006−512306A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−546715(P2004−546715)
【出願日】平成15年8月28日(2003.8.28)
【国際出願番号】PCT/US2003/026954
【国際公開番号】WO2004/037751
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(591135163)テンプル・ユニバーシティ−オブ・ザ・コモンウェルス・システム・オブ・ハイアー・エデュケイション (11)
【氏名又は名称原語表記】TEMPLE UNIVERSITY−OF THE COMMONWEALTH SYSTEM OF HIGHER EDUCATION
【Fターム(参考)】