説明

インナーコア用リボン及び常温収縮チューブ用インナーコア

【課題】 被さる常温収縮チューブの大きさに関わらず、その収縮力に十分対応できる強度を有するとともに、精度良く容易に製造できるようにすること。
【解決手段】 スパイラルコア用リボン100は、巻き上げて筒状体に組み立てて常温収縮チューブ用スパイラルコアを形成する。スパイラルコアでは、筒状体の軸方向で隣接するリボン同士は、リボン本体110の両側部にそれぞれ設けられた嵌合部130及び被嵌合部140とを嵌合することにより固定される。このようなリボン本体110は、内部に、リボン本体110に被覆される芯材120を有しており、リボン本体110の肉厚を薄くしている。これにより、芯材120の周囲に、押出成形によりリボン本体110が成形された後、リボン本体110が収縮変形することを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、常温収縮チューブを拡径状態で支持するための支持治具であるインナーコアを形成するインナーコア用リボン及び常温収縮チューブ用インナーコアに関する。
【背景技術】
【0002】
常温収縮チューブは、例えば、電力ケーブルの端末や、電力ケーブルを接続する際の接続部分の被覆に用いられ、電界緩和作用、絶縁作用を発揮する。
【0003】
この常温収縮チューブは、ゴム弾性体で作られ、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム(Ethylene Propylene Diene Monomer :EPDM、EPM)等の材料で作られた筒状体であり、常温で収縮状態となる。この常温収縮チューブを使用する際には、予め常温収縮チューブを押し広げる必要があり、この押し広げた状態(以下「拡径」という)を維持するため、常温収縮チューブ内に設ける支持治具としてのインナーコアが用いられる。インナーコアとしては、例えば、特許文献1及び2に示すように、インナーコア本体に、紐状に解けやすくするために、切り目や溝を形成した構造のものがあるが、一般的には、リボンを螺旋状に巻いて筒状に形成されたスパイラルコアが用いられている。
【0004】
このスパイラルコアは従来、合成樹脂で作られ、常温収縮チューブに押し潰されない強度を持つ帯状あるいは紐状に加工された中実のリボンを、螺旋状の筒体にすることによって形成される。これに拡径された常温収縮チューブを被せることにより、常温収縮チューブは所定の径を維持できる。
【0005】
このようにスパイラルコアに支えられた常温収縮チューブは、当該常温収縮チューブを取り付ける目的の箇所で、スパイラルコア片端のリボンを他端に導き、他端側へスパイラルコアを取り除くことによって収縮し、目的物を被覆する。
【0006】
図9に従来のスパイラルコアを構成するリボンの一例の断面図を示す。図9に示すリボン1は、両側部に互いに嵌合可能な形状の鈎型の嵌合部2を有し、合成樹脂を用いて押出機により注型される。また、図10は、従来のスパイラルコア10の部分断面図である。
【0007】
図9に示す注型されたリボン1を、マンドレルなど、コイル状(螺旋状)に巻き上げるための部材に巻き付け、隣接するリボン1同士において対向する嵌合部2同士を嵌合させて連結部4を形成する(図10参照)ことによって、筒状のスパイラルコア10が形成される。
【0008】
すなわち、図9及び図10に示すリボンによって構成される従来のスパイラルコアは、例えば、ポリプロピレン(Polypropylene)樹脂などの高分子材料を使い、高価なダイ、ニップルを用いて押出機により成型され、更に、人手により、マンドレルに巻かれて完成する。なお、従来のスパイラルコアは、拡径された常温収縮チューブが被さる状態において、環境温度で軟化せず、常温収縮チューブの収縮力に対応した強度を有する合成樹脂が用いられことが望ましい。
【0009】
また、両端に嵌合部等を持たない構成のリボンによりなるスパイラルコアでは、例えば、特許文献3に示すように、隣接のリボン同士が離れないよう、コイル状に巻かれたリボンの上に覆いを被せ、覆いとコイル状リボンを一体化して固定する構造が用いられている。
【0010】
一般的に、高分子材料からなるリボンは、押出時に押し出し易くするため、幅が狭く薄く成形されている。また、成形されるリボンが薄いため、過熱軟化されて押出成形された後、内部まで短時間で冷却固化可能となっており、冷却時による収縮の影響が少ないものとなっている。
【特許文献1】特開2002−271970号公報
【特許文献2】実開平7−2692号公報
【特許文献3】特開平9−141742号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
近年、常温収縮チューブの大型化が図られており、これを支持するために、従来のスパイラルコア自体の強度も増加させなければならない。よって、スパイラルコアを形成するリボンの厚みと幅を大きくして大型にする必要がある。
【0012】
しかしながら、合成樹脂を用いたリボンには、押し出し成形の後、収縮による変形が生じる。詳細には、リボンの成形では、高温状態で押し出されたリボン成形体は、厚みに比例して、常温に冷却されるまで表面とリボン内部との温度差が大きくなる。加えて、嵌合部を備えるリボンのように表面形状が複雑なリボンにおいては、リボン全体を均一に冷却することは困難であり、リボン自体に、不均一冷却による不規則な収縮が生じる。
【0013】
図11は、厚みのあるリボンの成形後における収縮状態を示す断面図である。図11(a)に示す従来のリボン1では、同一樹脂で厚く押し出された素材1’は、表面1aから冷却されて固化するが、厚肉内部1bでは、表面1aが固まっても流動的で温度が高い状態となる。また、嵌合部2(図9参照)となる部位2’は、厚肉内部1bより薄く、早く冷やされて固化する。
【0014】
つまり、周囲の固まった表面1aは、押し出された形状に近い状態で維持されているが、厚肉内部1bが冷えるにつれて収縮する内部の樹脂に引きずられ、図11(b)に示すように、素材1’では、凹み3が生ずる。また、角部5は表面積が大きく、表面層のみ早く冷やされ、固化するため、突起部6となる。更に、嵌合部2は、角部5が初期の形状から変形することによって、共に形を変えざるを得ず、このような形状では、嵌合部2は、螺旋状に巻かれたとき、リボン1同士を強固に固定することが出来ず目的とするスパイラルコアの形成が出来ない。
【0015】
これを解決するため、従来は、押し出し時において、収縮分を見込んだ形状に注型し、冷却方法を工夫しながら所定の寸法形状に仕上げる方法が採られているが、この方法だけでは、精度よい形状のリボンを作ることはできない。
【0016】
このため、更に、樹脂の押し出し成型状態を見つつダイスの形を削るといったカットアンドドライを繰り返して、目的とするリボンを製造しており、製造作業に手間がかかり、時間及びコストが嵩むという問題があった。
【0017】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、被さる常温収縮チューブの大きさに関わらず、その収縮力に十分対応できる強度を有するとともに、精度良く容易に製造できる常温収縮チューブ用インナーコアとなるインナーコア用リボン及びインナーコアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明のインナーコア用リボンは、拡径された常温収縮チューブが被さる筒状のインナーコアを形成するインナーコア用リボンであって、リボン本体の内部に、前記リボン本体に被覆される芯材を有する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、リボン本体の内部に、リボン本体に被覆される芯材を有するため、リボン本体の肉厚部分が、内部に芯材が配置される分薄くなる。よって、リボン本体を製造する際に、特に、押出成形により製造する場合、溶融されたリボン本体の素材の固化により生じる収縮を低減することができ、寸法精度よく成形できる。
【0020】
これにより、幅広で且つ肉厚なインナーコア用リボンを、精度良く且つ製造できる。したがって、インナーコアに被さる常温収縮チューブの大型化に伴い、インナーコア自体を大きくする場合でも、インナーコア用リボンを幅広で且つ厚みのあるものとして容易に製造して、これを筒状に組み立てることによって、収縮力に十分対応できる強度を有するインナーコアを組み立てることができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、被さる常温収縮チューブの大きさに関わらず、十分対応できるとともに、精度良く容易に形成できるインナーコアを組み立てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施の形態に係る常温収縮チューブ用インナーコアの一例としての常温収縮チューブ用スパイラルコア200の構造を示す全体図である。図1に示す常温収縮チューブ用スパイラルコア200は、長尺の紐状または帯状のリボン100を螺旋状に巻いて筒状に形成され、螺旋状に巻かれたリボン100の隣接部分101を互いに接合することによりなる。
【0024】
このスパイラルコア200では、螺旋状に巻き上げられて筒状体を形成するリボン100の先端部102は、筒状体の一方の開口部を形成する所定位置(ここでは、筒状体の一端部103)で折り返されて、筒状体の内部に通されている。そして、先端部102は、筒状体の他方の開口部を形成する他端部104側に導かれて、筒状体の他端部104から外方に導出されている。この先端部102を含む、筒状体の他端部104から外部に導出されている部分が、スパイラルコア200のテールとなっている。
【0025】
このスパイラルコア200は、テールを他端部104側(矢印P方向)に引く、つまり、リボン100を他端部104側に引き抜くことによって分解除去できる。
【0026】
図2は、図1に示す常温収縮チューブ用スパイラルコア200を形成するリボン100の断面図である。
【0027】
図2に示すリボン100は、可撓性を有する長尺のものであり、被さる常温収縮チューブの収縮しようとする力に耐えうる強度が要求されるとともに、環境温度において軟化しにくく、常温収縮チューブの拡径状態を維持できる材料によって構成される。
【0028】
リボン100は、押出成形されるリボン本体110と、リボン本体110の内部に、リボン本体110に被覆される芯材120と、リボン本体110の両側面にそれぞれ形成され、互いに嵌合可能な嵌合部130及び被嵌合部140とを備える。
【0029】
リボン本体110、嵌合部130及び被嵌合部140は、押出合成樹脂製のものであり、ここでは、無色透明なポリプロピレン(PolyPropylene)樹脂からなる。なお、リボン100の素材として、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate)樹脂を用いたり、ポリプロピレンに混ざりやすい他の樹脂(例えば、ポリエチレン(Polyethylene))等との混合材料を用いたりしても良い。
【0030】
特に、ポリプロピレン樹脂は、密度が小さいことから軽く、軟化温度が高いので環境対応性があり、引張り強さ、曲げ強さ及び剛性が大きく、耐曲げ疲労性も良好である。更に、ポリプロピレン樹脂は加工性に優れ、透明性、表面光沢は良好で成型収縮率が小さく、成型品の外観及び寸法精度が高くなる。
【0031】
リボン本体110は、ここでは、断面略矩形状に形成され、リボン100の表裏面となるリボン本体の表裏面111、112は平行に配置されている。また、リボン本体110の両側面113、114には、互いに嵌合する形状をなす嵌合部130及び被嵌合部140が設けられている。
【0032】
嵌合部130及び被嵌合部140は、互いに嵌合する形状をなし、ここでは、それぞれ鈎型状をなし、リボン本体110の両側面側に、リボン100の軸心を中心に点対称をなして形成されている。嵌合部130は、被嵌合部140に対して、リボン100(紐状体または帯状体)の隣り合う方向への移動を規制されるとともに筒状体(ここではスパイラルコア200自体)の軸方向と交差する方向に取り外し可能に嵌合される。
【0033】
このように構成される嵌合部130と被嵌合部140とを嵌合させることによって、螺旋状に巻かれ、軸方向に隣接するリボン100同士は、その隣接部分101(図1参照)で接合される。
【0034】
また、リボン本体110の略中央部には、リボン本体110の軸心と同一軸を有する芯材120が配置されている。
【0035】
芯材120は、ここでは、押出合成樹脂製で、且つ、可撓性を有する中実の円柱状のものであり、リボン本体110の押出成形前に成形されてなる。芯材120の素材としては、リボン本体と同等の樹脂、例えば、無色透明なポリプロピレン(PolyPropylene)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephthalate)樹脂、ポリプロピレンに、当該ポリプロピレンに混ざりやすい他の樹脂(例えば、ポリエチレン(Polyethylene))等との混合樹脂等が挙げられる。また、芯材120としては、リボン本体110の素材の収縮による変形を抑える上で、耐熱性エラストマー(Elastomer)、ゴム等、架橋構造高分子材料が用いられることが好ましい。
【0036】
次に、常温収縮チューブに用いるスパイラルコア用リボン100の製造方法について説明する。
【0037】
図3は、本発明に係るインナーコア用リボンとしてのスパイラルコア用リボン100の製造を説明するための主要工程を示す図である。図4は、図3に示すクロスヘッド310内での挙動を説明する図であり、図4(a)はA方向からみたクロスヘッド310の挙動を説明する模式図、図4(b)はB−B線部分断面図である。
【0038】
リボン100(図1及び図2参照)の製造は、図3に示すように、予め成形される芯材120が巻かれたドラム380より送り出され(矢印S方向)、押出装置330のクロスヘッド310を通過する際、リボン形状を形成する素材が被せられることにより製造される。
【0039】
ここでは、リボン100の製造に際し、挿入される芯材120にリボン本体110を被覆するクロスヘッド310を備える押出装置330、サイジング装置350、冷却槽370等が主として用いられる。なお、図3では、サイジング装置350及び冷却糟370は、模式図で示している。
【0040】
押出装置330は、クロスヘッド310に案内される芯材120をリボン本体110の素材で被覆して、サイジング装置350、冷却槽370に送り出すものである。なお、芯材120をリボン本体110の素材で被覆するクロスヘッド310は、芯材120をリボン本体110で被覆すると共に素材により嵌合部130及び被嵌合部140を成形するものである。以下では、成形時において、芯材120がリボン本体110で被覆された際に、嵌合部130及び被嵌合部140も所定の形状に成形されるものとして、リボン本体110の成形のみ説明し、嵌合部130及び被嵌合部140の説明は省略する。
【0041】
押出装置330は、リボン本体110の素材ペレットが投入されるホッパ331(図3参照)と、ホッパ331に投入される素材ペレットを軟化させるための加熱装置(図示省略)と、軟化された素材を用いて押出注型を連続的に行うスクリュ332(図4参照)及びシリンダ333(図4参照)とを有する。
【0042】
この押出装置330では、ホッパ331に投入される素材ペレットを加熱溶融練り合わせを行い、融解した素材を吐出口334(図4参照)から吐出してクロスヘッド310に送り込む。
【0043】
クロスヘッド310は、挿入される芯材120の表面を、吐出口334を介して送り込まれる素材で被覆して押し出すものである。
【0044】
吐出口334を介して、素材をクロスヘッド310内に押し出す押出装置330の押出軸は、芯材120が挿入される方向、つまり、芯材120の移動方向(矢印C方向)と直交する方向に配置されている。
【0045】
そして、クロスヘッド310は、図4(a)に示すように、内部に、芯材120の移動方向(矢印C方向)から、芯材120を押し出す押出口側に向かって狭窄する筒状の内部空間を有する。この内部空間は、吐出口334から送り込まれる素材を芯材120の周囲に案内する素材案内部311を構成している。素材案内部311の押出口には、リボン形状のダイス312が連通して取り付けられている。
【0046】
このようにクロスヘッド310では、押出装置330における素材の押出軸に対して、芯材が直交する方向に挿入される。このため、クロスヘッド310では、吐出口から送り込まれる素材は、直角に方向を変えながら芯材120の周りを円周上に回転されて、ダイス312によって異形に成型されて、ダイス312の成型口314から芯材120の表面に被覆された状態で押し出される。このように成型口314から押し出され、まだ固化してリボン100になる前のリボン、つまり、芯材120がリボン本体110に被覆された状態のリボンを以下では「リボン成形体」という。
【0047】
サイジング装置350は、押出成形の寸法精度を高めるためにクロスヘッド310から押し出され、リボン成形体の外表面をサイジング金型に密着させて整形する。
【0048】
冷却槽370は、リボン成形体の変形を防ぐものであり、リボン成形体を常温に冷却して固化する。
【0049】
図3及び図4を参照して、クロスヘッド310、各装置330、350、370を用いたスパイラルコア用リボンの製造方法を説明する。
【0050】
予め成形される芯材120をドラム380に巻回しておき、芯材120が巻回されるドラム380から、芯材120が引き出されて、押出装置330のクロスヘッド310に挿入される。
【0051】
押出装置330では、素材ペレットをホッパ331に供給して、素材ペレットを加熱装置、スクリュ332、シリンダ333等によって加熱溶融練り合わせを行って融解し、吐出口334からクロスヘッド310に送り込む。
【0052】
図4(a)に示すように、吐出口334から紙面に向かって垂直に流れる溶解された素材パレット(以下「溶解素材」という)は、クロスヘッド310内において、素材案内部311に沿って流れて溶解素材の流れD、Eを生ずる。
【0053】
また、素材案内部311は、送り込まれる素材が芯材120を覆うように形成されており、素材案内部311内に送り込まれる溶解素材は、図4(b)に示すように、素材案内部311を満たすように流れF、Gを作る。そして、溶解素材は、流れF、Gに示すように、曲がりながら素材案内部311を満たし、芯材120の周囲に配置される。そして、溶解素材は、ダイス312に設けられたリボンの形に素材を押し出すための成型口314を介して成型口314の中央に位置した芯材120の表面に被覆される。
【0054】
芯材120を被覆する溶解素材は、押し出し後、加熱軟化しており、冷却されるに伴い硬化する。しかし、収縮に伴う表面の変形をもたらす故、これを防ぎ、表面形状を精度よく仕上げるため、サイジング装置350に導かれる。
【0055】
すなわち、クロスヘッド310のダイス312からリボン状に押し出されたリボン成形体を高精度に成型するため、リボン成形体における注型素材表面の形をサイジング装置350で整え、冷却槽370で全体を冷却することによって仕上げる。仕上げられたリボン100は、ドラム390によって巻き取られる。
【0056】
このように成型されたリボン100は、図示しないマンドレルなどの所定の巻き芯を軸に、適当径及び適当長さの筒状体となるように自在に螺旋状に巻き上げ加工され、これによって常温収縮チューブ用スパイラルコア200が組み立てられる。
【0057】
この巻き上げられたスパイラルコア200では、軸方向で隣接するリボン100同士は、対向する嵌合部130及び被嵌合部140を互いに嵌合させることによって接合される。例えば、被嵌合部140が一端部103(図1参照)側、嵌合部130が他端部104側(図1参照)となるように嵌合させる。
【0058】
このようにしてリボン100を巻き上げることにより組み立てられた筒状体では、筒状体の一端部103側のリボン100を他端部方向(図1のP方向)に引っ張ることによって、リボンが隣接するリボン100から捻られながら外れる。
【0059】
なお、本実施の形態では、嵌合部130及び被嵌合部140の形状は、リボン100の断面中心に対して点対称の形状をなしている。このため、被嵌合部140を他端部104側に位置させ、嵌合部130を一端部103側に位置させて筒状体を組み立てても良い。このリボン100を巻き加工した際、スパイラルコア200の外表面は、嵌合部130及び被嵌合部140の重ね合わせが平滑で強固に嵌合状態が保たれる。
【0060】
また、組み上げられたスパイラルコア200を、リボン100を引き抜いて解体する際に、リボン100の引き抜きを停止した場合、嵌合部130及び被嵌合部140の係止状態は維持され、スパイラルコア200の解体における引き抜き時の自走を防止することができる。
【0061】
このように本実施の形態に係るスパイラルコア用リボン100は、リボン本体110の内部に、リボン本体110に被覆される芯材120を有する。このため、リボン100において、リボン本体110の肉厚部分は、芯材120が内部に配設されている分だけ薄くすることができる。つまり、芯材120を融解した合成樹脂であるリボン本体110となる素材で被覆することによりリボン100を形成する際に、芯材120を被覆するリボン本体110が冷却されることによって生じる収縮が発生する場合でも、収縮による変形はおきにくい。
【0062】
大型の常温収縮チューブが製造されると、常温収縮チューブ自体が厚く、長い形状になると収縮力が増すため、このような常温収縮チューブの拡径状態を保持するための強度を確保すべくスパイラルコア200は、大口径、長尺なものとなる。これに伴い、スパイラルコア200を構成するリボン100は、常温収縮チューブの収縮力に耐え得る強度を有するように、幅が広く、厚い構造のものが要求される。
【0063】
これに対して、本実施の形態によれば、リボン100がリボン本体110及び芯材120の二重以上の構造となっているため、リボン100を大型化する場合でも、広幅厚肉注型されるリボン100の成型時の熱収縮による歪みを吸収し、形状精度を向上させることができる。
【0064】
このように、本実施の形態によれば、リボン100の材料として合成樹脂、ここではポリプロピレンを用いても、被せられる常温収縮チューブの大きさに関わらず、その拡径状態を維持することができるとともに、精度良く容易に形成できる。
【0065】
また、本実施の形態によれば、従来と異なり、リボンを成形する際に、成形後の収縮を吸収させるためにダイスの形状を経験的に変更して試行錯誤で押し出し作業を行う必要が無く、容易に精度のよい異形押し出しが可能になる。
【0066】
さらに、成形されるリボン形状を調整しながら押し出し成型を行っている従来と異なり、リボンの押し出し速度を向上させることができ、コストダウンを図ることができる。
【0067】
さらにまた、リボン100の構成では、芯材120を変更することなく、成型時において、リボン本体110となる素材の厚みを調整することによって、リボン形状を変更することができる。これにより、大きさの異なるリボンを複数種製造する場合、それぞれに対応する多くの芯材を準備しなくとも芯材共用にすることによって、コストメリットが図れる。
【0068】
さらに、芯材120には、芯材120を被覆するリボン本体110となるスパイラルコア主材としての素材より融点の高い材料を用いている。つまり、芯材120は、架橋により耐久性が向上された耐熱性エラストマー、ゴム等の材料により形成されている。これにより、成形の際に生じる収縮による変形を減少させることができる。
【0069】
また、芯材に、リボン本体110の素材と同様の材料を用いることによって、加熱押し出し時に、両者を融着させることが可能であり、冷却時にはリボン100内部の芯材120は室温に近い温度で、冷却時の収縮が小さいことから、注型精度の高いリボン100を容易に製造することが出来る。
【0070】
なお、上記実施の形態では、リボン100は、予め成形された芯材120を、リボン本体110の素材で被覆することにより形成されるものとしたが、これに限らず、中空のリボン本体110を成形した後で、芯材120をリボン本体内部に挿入することにより形成しても良い。
【0071】
なお、スパイラルコア用リボン100における芯材120は、ここでは、中実の円柱状としたが、リボン本体110内部に、リボン本体110によって被覆されているものであれば、どのような形状をであってもよい。例えば、芯材120を筒状、角筒状、角柱状、蛇腹管状、コイル状、バネ状などの形状で構成することが考えられる。
【0072】
以下に、様々な形状の芯材120を有するリボンを変形例として、それぞれ断面図で示す。なお、以下で示す各変形例は、それぞれ図2に示す実施の形態1に対応するリボン100と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0073】
<変形例>
図5は、本発明の一実施の形態に係るインナーコア用リボンの変形例1〜3を示す図である。
【0074】
図5(a)に示す変形例1としてのリボン400は、リボン100と基本的に同様の構成を有しており、リボン400は、リボン本体110の内部に配置される芯材120の他に、リボン本体110に対して嵌合部130及び被嵌合部140と同形状に設けられる嵌合部430及び被嵌合部440の内部に、嵌合部430、被嵌合部440の長手方向に沿って延在する嵌合部用芯材220を有するものである。
【0075】
このリボン400は、嵌合部用芯材220を有するため、リボン100と略同様に製造される工程において、芯材120、嵌合部用芯材220をクロスヘッドに送り出し、クロスヘッド内で、リボン本体110、嵌合部430及び被嵌合部440の溶融素材により芯材120、嵌合部用芯材220を被覆する。そして、クロスヘッドから送り出されるリボン400では、芯材120によりリボン本体110の肉厚部分が薄くなるとともに、嵌合部用芯材220により、角を有する嵌合部430及び被嵌合部440の肉厚部分も薄くすることができる。成形後固化する際に、嵌合部430および披嵌合部440に収縮がおきにくく、リボン本体110に加えて、角を有する嵌合部430及び被嵌合部440をより高い寸法精度で形成することができる。
【0076】
図5(b)に示す変形例2としてのリボン500は、リボン100の構成において、リボン本体110内に配置される円柱状の芯材120に代えて、中実である略矩形状の芯材520に代えた構成のものである。
【0077】
すなわち、リボン500は、リボン本体110の内部に、リボン本体110に被覆される芯材520が設けられている。そして、リボン本体110は、ここでは、断面略矩形状に形成され、リボン500の表裏面となるリボン本体110の表裏面111、112は平行に配置されている。また、リボン本体110の両側面113、114には、互いに嵌合する形状をなす嵌合部130及び被嵌合部140が設けられている。
【0078】
芯材520は、断面略矩形状に形成され、リボン本体110の軸心部分、言い換えれば、リボン本体の肉厚部部分の中央に配置され、リボン本体110の長手方向に沿って延在する。この芯材520によって、リボン本体110では、芯材520を囲む表裏面111、112側及び両側面113、114側のそれぞれの肉厚部分110a、110bが、それぞれ略均一の厚みとなっている。
【0079】
この構成によれば、芯材520が円柱状のものと異なり、角柱状、つまり断面矩形状に形成され、リボン本体110の肉厚部分110a、110bがそれぞれ略均一の厚みに成形されるため、押出成形によって、リボン本体110で芯材520を被覆する際に、リボン本体110となる素材の収縮を低減することができ、成形されるリボン500としての変形を防ぐことができる。
【0080】
なお、このリボン500の構成において、リボン本体110内部に配設される芯材520は、複数本配置してもよい。この例を図5(c)で示す。
【0081】
図5(c)に示す変形例3としてのリボン600は、内部に3つの芯材520を有する略矩形状のリボン本体610の両側面に嵌合部130及び被嵌合部140とを設けることにより構成されている。
【0082】
リボン600では、リボン本体部610の内部に芯材520が複数並べて配置されているため、リボン600自体が幅方向に長いものとなっている。
【0083】
この構成によれば、スパイラルコアに被さる常温収縮チューブの大型化に伴い、スパイラルコア自体を大きくする必要が生じても、このリボン600によって容易に対応できる。つまり、巻き上げた際に筒状体の軸方向の長さとなるリボン600自体の幅が長いため、このリボン600を螺旋状に巻き上げてスパイラルコアを組み立てる際に生じる嵌合部130及び被嵌合部140の嵌合作業を少なくすることができる。
【0084】
図6は、本発明の一実施の形態に係るインナーコア用リボンの変形例4を示す図である。図6に示す変形例4としてのリボン700は、実施の形態1におけるリボン100の構成において、中実である円柱状の芯材120に代えて、筒状の芯材720を設けたものである。
【0085】
リボン700では、筒状の芯材720は、リボン成形体が成形された後、内部に冷却材を通すことによって、芯材720を被覆するリボン本体110となる素材を効率よく冷却することができる。よって、素材が固化する際に生じる収縮による変形、つまり、リボン本体110の変形、更に詳しく言えば、リボン700自体における全体の変形を効率よく防止して製造することができ、リボン700自体の生産性の向上を図ることができる。
【0086】
なお、リボン本体110内に筒状の芯材を配置した場合、この芯材の形状はこれに限らず、成形後における、芯材を被覆するリボン本体の収縮を減少させるものであれば、どのような形状に構成されていても良い。
【0087】
また、リボン本体内の芯材を筒状に形成する場合、芯材を被覆するリボン本体に対して、芯材内部から架橋して、樹脂性能を変更するようにしてもよい。
【0088】
図7は、実施の形態1のリボン100において芯材120を筒状部材とした場合における実施の形態の変形例5、6を示す図である。
【0089】
図7(a)に示す変形例5としてのリボン800は、リボン100と基本的構成が略同一であり、リボン本体110とほぼ同様に構成されたリボン本体810の内部に、角筒形状、つまり、断面矩形筒状の芯材820が配置されている。
【0090】
この芯材820によって、リボン本体810では、芯材820を囲む表裏面111、112側及び両側面113、114側のそれぞれの肉厚部分110a、110bが、それぞれ略均一の厚みとなっている。
【0091】
この構成によれば、芯材820が角筒形状に形成され、リボン本体810の肉厚部分110a、110bがそれぞれ略均一の厚みとなっているため、押出成形によって、リボン本体810で芯材820を被覆する際に、リボン本体810となる素材の収縮を低減すことができ、成形されるリボン800としての変形を防ぐことができる。
【0092】
また、成形されるリボン800を芯材820の内部に冷却材を通すことによって、より効率よく、リボン本体810を冷却することができ、生産性の向上を図ることができる。
【0093】
図7(b)に示す変形例6としてのリボン800aは、変形例5としてのリボン800の構成において、芯材内部の中空部の断面が矩形状の芯材820に代えて、内部の中空部の断面が円形状(楕円形状としてもよい)にする内周面802を有する筒状の芯材830としたものである。また、この芯材830は、芯材820と異なり、断面視して、リボン本体810に当接する芯材830の断面における角部(出隅)830aは全てアールとなっている。
【0094】
このリボン800aは、筒状の芯材830における中空部の断面形状が円状であるため、リボン800に比べて、強度の向上が図られたものとなっている。なお、このリボン800aの基本的な作用効果は同様の構成のリボン800と同様であり説明は省略する。
【0095】
なお、各変形例4〜6のそれぞれにおいて、筒状の芯材を長手方向に伸縮自在な形状、例えば、蛇腹管状や、周壁の縦断面が波状であるものに形成してもよい。
【0096】
図8は、本発明の一実施の形態に係るインナーコア用リボンの変形例8を示す図である。図8に示す変形例7としてのリボン900は、リボン本体110と同様に成形されるリボン本体910の内部に、蛇腹管状の芯材920を有するものである。
【0097】
このように蛇腹管状の芯材920は、上記の効果に加え、成形されるリボン900が湾曲しにくくなるのを防ぐことができ、螺旋状に巻き上げ易くして、スパイラルコアを組み立て易くすることができる。つまり、リボン900を筒状のインナーコア、ここではスパイラルコアに組み立てる場合の取り扱い性の向上、さらには、組み立て性の向上を図ることができる。すなわち、このように芯材920を蛇腹状にすることは、芯材自体に軟性を持たせる場合、あるいは、耐熱性が要求され、芯材として選択された材料の硬度が増す場合等において有効であり、芯材920を有するリボン自体の可撓性を確保することができる。また、芯材を、線状部材を螺旋状に巻き上げたバネ状体に構成してもよい。この構成の芯材は、軸方向に伸縮自在であり、この芯材を有するリボンも上記リボン900と同様の作用効果を得ることができる。
【0098】
なお、上記各実施の形態及び変形例におけるリボン100は、予め成形された芯材120を、リボン本体110の素材で被覆することにより形成されるものとしたが、これに限らず、中空のリボン本体110を成形した後で、芯材120をリボン本体内部に挿入することにより形成しても良い。
【0099】
また、本実施の形態に示す各リボン100、400、500、600、700、800、800a、900では、本体部及び芯材による二重構造としたが、これに限らず二重以上の構造としても良い。例えば、芯材を被覆するリボン本体を多層によって芯材を覆う構成としても良い。
【0100】
また、本実施の形態では、各リボン100、400、500、600、700、800、800a、900は、螺旋状に巻き上げられて隣り合うリボン同士における嵌合部130及び被嵌合部140を嵌合することによって筒状体であるインナーコアとしてスパイラルコアを組み立てるものとしたが、これに限らない。つまり、当該構成の各リボン100、400、500、600、700、800、800a、900を用いて筒状の常温収縮チューブ用インナーコアが形成されればどのように組み立てても良い。
【0101】
さらに、変形例1としてのリボン400は、リボン本体110に対して嵌合部130及び被嵌合部140と同形状に設けられる嵌合部430及び被嵌合部440の内部に、嵌合部430、440の長手方向に沿って延在する嵌合部用芯材220を有するものとした。
【0102】
このように嵌合部430及び被嵌合部440に嵌合部用芯材220が設けられる構成は、他の変形例で示すリボン500、600、700、800、800a、900において適用されてもよい。その場合の作用効果はリボン400におけるものと同様のものであり説明は省略する。
【0103】
本発明の第1の態様に係るインナーコア用リボンは、拡径された常温収縮チューブが被さる筒状のインナーコアを形成するインナーコア用リボンであって、リボン本体の内部に、前記リボン本体に被覆される芯材を有する構成を採る。
【0104】
この構成によれば、リボン本体の内部に、リボン本体に被覆される芯材を有するため、リボン本体の肉厚部分が、内部に芯材が配置される分薄くなる。よって、リボン本体を成形する際に、特に、押出成形する場合、溶融されたリボン本体の素材の固化により生じる収縮を低減することができ、寸法精度よく成形できる。これにより、幅広で且つ肉厚なインナーコア用リボンを、精度良く且つ製造できる。したがって、インナーコアに被さる常温収縮チューブの大型化に伴い、インナーコア自体を大きくする場合でも、インナーコア用リボンを幅広で且つ厚みのあるものとして容易に製造して、これを筒状に組み立てることによって、収縮力に十分対応できる強度を有するインナーコアにすることができる。
【0105】
本発明の第2の態様に係るインナーコア用リボンは、上記構成において、前記芯材は、筒状である構成を採る。
【0106】
この構成によれば、芯材が筒状であるため、芯材の内部に冷却材を通すことによって、芯材を被覆するリボン本体となる素材を効率よく冷却することができる。よって、リボン本体の収縮による変形を効率良く防止することができ、インナーコア用リボンの生産性の向上を図ることができる。
【0107】
本発明の第3の態様に係るインナーコア用リボンは、上記構成において、前記芯材は、蛇腹管状である構成を採る。
【0108】
この構成によれば、インナーコア用リボンの芯材が蛇腹管状であるため、芯材自体が長手方向に伸縮可能であり、可撓性を有するものとなる。すなわち、芯材自体に軟性を持たせる場合、あるいは、耐熱性が要求され、芯材として選択された材料の硬度が増す場合等であっても、芯材を有するリボン自体の可撓性を確保することができる。よって、芯材を有するインナーコア用リボン自体が湾曲しにくくなることを防ぐことができ、リボンを筒状のインナーコアに組み立てる際の取り扱い性の向上を図ることできる。具体的には、インナーコア用リボンを螺旋状に巻き上げ易くして、スパイラルコアを組み立て易くすることができる。
【0109】
本発明の第4の態様に係るインナーコア用リボンは、上記構成において、前記芯材は、線状部材を螺旋状に巻き上げたバネ状体である構成を採る。
【0110】
この構成によれば、インナーコア用リボンの芯材がバネ状体であるため、芯材自体が長手方向に伸縮可能であり、可撓性を有するものとなる。すなわち、芯材自体に軟性を持たせる場合、あるいは、耐熱性が要求され、芯材として選択された材料の硬度が増す場合等であっても、芯材を有するリボン自体の可撓性を確保することができる。よって、芯材を有するインナーコア用リボン自体が湾曲しにくくなることを防ぐことができ、リボンを筒状のインナーコアに組み立てる際の取り扱い性の向上を図ることできる。具体的には、インナーコア用リボンを螺旋状に巻き上げ易くして、スパイラルコアを組み立て易くすることができる。
【0111】
本発明の第5の態様に係る常温収縮チューブ用インナーコアは、上記構成のインナーコア用リボンを螺旋状に巻き上げることにより筒状に形成されてなる構成を採る。
【0112】
この構成によれば、リボン本体の内部に、リボン本体に被覆される芯材を有するインナーコア用リボンを螺旋状に巻き上げることにより筒状に形成されるため、被さる常温収縮チューブの大きさに関わらず、その収縮力に十分対応できる強度を有するとともに、精度良く容易に製造できる。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明に係るインナーコア用リボンは、被さる常温収縮チューブの大きさに関わらず、その強度に十分対応できるとともに、精度良く容易に形成できるインナーコアを組み立てることができ、電力ケーブルの接続部等に用いられる常温収縮チューブ用の支持治具を構成するものとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の一実施の形態に係る常温収縮チューブ用インナーコアの一例としての常温収縮チューブ用スパイラルコアの構造を示す全体図
【図2】図1に示す常温収縮チューブ用スパイラルコアを形成するリボンの断面図
【図3】本発明に係るインナーコア用リボンとしてのスパイラルコア用リボンの製造を説明するための主要工程を示す図
【図4】図3に示すクロスヘッド内での挙動を説明する図
【図5】本発明の一実施の形態に係るインナーコア用リボンの変形例を示す図
【図6】本発明の一実施の形態に係るインナーコア用リボンの変形例を示す図
【図7】実施の形態のリボンにおいて芯材を筒状の部材した場合の変形例を示す図
【図8】本発明の一実施の形態に係るインナーコア用リボンの変形例を示す図
【図9】従来のスパイラルコアを構成するリボンの一例の断面図
【図10】従来のスパイラルコアの部分断面図
【図11】厚みのあるリボンの成形後における収縮状態を示す断面図
【符号の説明】
【0115】
100、400、500、600、700、800、800a、900 リボン
110、610、810、910 リボン本体
120、220、520、720、820、830、920 芯材
200 スパイラルコア(インナーコア)
802 中空部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡径された常温収縮チューブが被さる筒状のインナーコアを形成するインナーコア用リボンであって、
リボン本体の内部に、前記リボン本体に被覆される芯材を有することを特徴とするインナーコア用リボン。
【請求項2】
前記芯材は、筒状であることを特徴とする請求項1記載のインナーコア用リボン。
【請求項3】
前記芯材は、蛇腹管状であることを特徴とする請求項1記載のインナーコア用リボン。
【請求項4】
前記芯材は、細線を螺旋状に巻き上げたバネ状体であることを特徴とする請求項1記載のインナーコア用リボン。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のインナーコア用リボンを螺旋状に巻き上げることにより筒状に形成されてなることを特徴とする常温収縮チューブ用インナーコア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−289791(P2006−289791A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−113809(P2005−113809)
【出願日】平成17年4月11日(2005.4.11)
【出願人】(502122521)株式会社エクシム (25)
【Fターム(参考)】