説明

ウィンドウガラス取付装置

【課題】コンベア上を搬送される車体の所定の取付位置に、自動でウィンドウガラスを取付けることを可能にする。
【解決手段】ウィンドウガラス取付装置10は、ウィンドウガラス300を保持するウィンドウガラス保持装置20と、ウィンドウガラス保持装置を車体200の搬送方向に移動自在に案内する縦ガイド110と、ウィンドウガラス保持装置に取付けられたアーム40で構成される。そして、コンベア100上を搬送される車体200が所定の位置となると、アーム40が車体200に当接することで、ウィンドウガラス保持装置20が縦ガイド110に案内されてコンベア100上を搬送される車体200に追従して移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はウィンドウガラス取付装置に関する。詳しくは、ウィンドウガラスを保管場所から取り出し、取り出したウィンドウガラスを車体に取付けるウィンドウガラス取付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ウィンドウガラスを保管場所から取り出し、取り出したウィンドウガラスを車体に取付ける一連の作業を自動で行うウィンドウガラス取付装置が知られている。この種のウィンドウガラス取付装置については、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されたウィンドウガラス取付装置は、ウィンドウガラス取付用ロボットと、このウィンドウガラス取付用ロボットを制御する制御装置を備える。ウィンドウガラス取付用ロボットの手首部分には、ウィンドウガラスを吸着(保持)可能なウィンドウガラス取付用治具(ウィンドウガラス保持具)が取付けられている。ウィンドウガラス保持具には、車体の所定箇所にスリット光を投光するレーザ投光器と、投光されたスリット光の画像を撮影するカメラが取付けられている。
このウィンドウガラス取付装置によってウィンドウガラスを車体に取付けるには、まず、車体をコンベアによってセンタリング治具まで搬送し、センタリング治具において前後左右の位置決めを行う。次に、ウィンドウガラス取付用ロボットが所定の計測位置まで移動し、レーザ投光器よりセンタリング治具上の車体にスリット光を投光し、そのスリット光の像をカメラで撮影する。制御装置は、撮影されたスリット光の像から車体の位置を計測し、センタリング治具に対する車体の位置ズレ量が許容値以内となるかを判断する。車体の位置ズレ量が許容値以内となる場合は、制御装置はウィンドウガラス取付用ロボットの制御を自動モードとし、ウィンドウガラス取付用ロボットを駆動して自動でウィンドウガラスを車体に取付ける。一方、車体の位置ズレ量が許容値を超える場合は、制御装置はウィンドウガラス取付用ロボットの制御を手動モードとする。ウィンドウガラス取付用ロボットの制御が手動モードとされると、作業者は、カメラで撮影される画像を見ながらウィンドウガラス取付用ロボットを操作して、ウィンドウガラスを車体に取付ける。
【0003】
【特許文献1】特開平5−58360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したウィンドウガラス取付装置では、ウィンドウガラスの取付けをロボットによって自動的に行う。このため、車体を正確に位置決めしない状態(すなわち、コンベアで車体を搬送している状態)のままではウィンドウガラスの取付けを行うことはできず、生産ライン上を搬送されている車体を一旦センタリング冶具上に位置決めしてウィンドウガラスの取付けを行っている。したがって、車体をコンベア上からセンタリング治具上まで運搬する装置が必要となり、作業効率が悪く、コストがかかる。また、生産設備内にセンタリング冶具を配置しなければならないため、生産設備の大型化等の問題も生じる。
【0005】
なお、コンベアと同期してモータを駆動し、ウィンドウガラス取付装置をコンベアと同一速度でその進行方向に移動させれば、理想的にはコンベア(車体)に対するウィンドウガラス取付装置の相対速度が0となり、コンベア上を搬送される車体にウィンドウガラスを自動で取付けることが可能となる。しかしながら、コンベアが一定速度となるように制御しても、コンベアとコンベアを駆動するローラとの滑り等により、コンベア上の車体の移動速度を厳密に一定にすることはできない。したがって、ウィンドウガラス取付装置がコンベアと同速度で移動するようにモータを制御しても、厳密に車体とウィンドウガラス取付装置の相対位置を一定にすることは難しい(すなわち、両者の相対速度を0とすることは難しい)。そのため、ウィンドウガラス取付装置がコンベア上を搬送される車体の正確な位置を把握することは難しく、コンベア上を搬送される車体にウィンドウガラスを自動で取付けることはできない。
【0006】
本発明は上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、コンベア上を搬送される車体に対して自動でウィンドウガラスを取付けることのできるウィンドウガラス取付装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のウィンドウガラス取付装置は、ウィンドウガラスを保管場所から取り出し、コンベア上を搬送される車体に取付けるウィンドウガラス取付装置であって、ウィンドウガラスを保持するウィンドウガラス保持装置と、ウィンドウガラス保持装置を車体の搬送方向に移動自在に案内するガイドと、ウィンドウガラス保持装置に取付けられたアームとを有している。そして、少なくともウィンドウガラスが車体に取付けられる間、アームが車体又はコンベアに固定された固定部材に当接することで、ウィンドウガラス保持装置がガイドに案内されてコンベア上を搬送される車体に追従して移動することを特徴とする。
このウィンドウガラス取付装置では、アームが車体又はコンベアに固定された固定部材に当接することで、アームにはコンベアの進行方向と同一方向の推進力が付与される。アームに付与された推進力は、ウィンドウガラス保持装置に伝達される。これにより、ウィンドウガラス保持装置はガイドに案内され、アームが当接している車体又は固定部材と一体となってコンベアの進行方向へ移動する。このため、ウィンドウガラス保持装置は、コンベア上の車体と相対位置関係を変えることなく、ウィンドウガラス取付作業を行うことができる。したがって、ウィンドウガラス取付装置は、コンベア上の車体の位置を正確に把握することができ、車体に対するウィンドウガラスの位置合わせ及び取付けを自動で実施することができる。
【0008】
アームは、ウィンドウガラス保持装置に一端が取付けられた第1の部材と、第1の部材の他端に回動可能に取付けられると共に車体又は固定部材に当接する当接部が設けられた第2の部材とを有することができる。そして、第1の部材に対して第2の部材を回動することで、アームが車体又は固定部材に当接する状態と当接しない状態とに切替えることが好ましい。この構成では、ウィンドウガラスを車体に取付ける際は、第1の部材に対して第2の部材を回動して第2の部材の当接部を車体又は固定部材に当接させる。これによって、ウィンドウガラス保持装置を車体に追従させて移動させることができる。一方、ウィンドウガラスを車体に取付けた後は、第1の部材に対して第2の部材を回動させて第2の部材の当接部が車体又は固定部材に当接しないようにする。これによって、ウィンドウガラス保持装置を車体から切り離すことができる。
【0009】
また、第1の部材は、車体の搬送方向と平行に伸びると共に、その軸方向の長さが調節可能となっていることが好ましい。この構成によれば、第1の部材の軸方向の長さを調節することで、ウィンドウガラス保持装置に対する第2アームの位置(詳しくは、車体搬送方向の位置)を調節することができる。ウィンドウガラス保持装置に対する第2アームの車体搬送方向の位置が調節できると、ウィンドウガラス保持装置に対する当接部の車体搬送方向の位置も調節することができる。このため、車体のサイズが変化しても、同一のウィンドウガラス取付装置を用いてウィンドウガラスの取付作業を行うことができる。
【0010】
また、第2の部材は、その軸方向の長さが調節可能となっており、アームの当接部が車体又は固定部材に当接する状態では第2の部材はコンベアに対して垂直方向に伸びていることが好ましい。この構成によれば、アームの当接部は、コンベアの垂直方向に対して位置を変えることができる。したがって、車体の車高が変化しても、同一のウィンドウガラス取付装置を用いてウィンドウガラスの取付作業を行うことができる。
【0011】
アームは、第1の部材に対して第2の部材を回動する以外にも、種々の態様によって車体又は固定部材に当接可能な状態と当接不能な状態に切り替えることができる。例えば、ウィンドウ取付装置に備えられたアームは、コンベアに対して垂直方向に伸縮可能で、かつ、その先端に車体又は固定部材に当接する当接部が設けられた伸縮部材を有しており、伸縮部材の長さが第1の長さとなると当接部が車体又は固定部材に当接可能な状態となり、伸縮部材の長さが第2の長さとなると伸縮部材が車体又は固定部材に当接不能な状態となるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
下記の実施例に記載の技術の主要な特徴について列記する。
(形態1) ウィンドウガラス取付装置は、ウィンドウガラス保持装置を生産ラインの進行方向に案内するガイドと、ウィンドウガラス保持装置を生産ラインの進行方向に駆動するモータを備える。
(形態2) ウィンドウガラス取付装置は、ウィンドウガラス保持装置を生産ラインの進行方向に対して垂直な方向(平面視したときに生産ラインの進行方向に対して垂直な方向)に案内するガイドと、ウィンドウガラス保持装置を生産ラインの進行方向に対して垂直な方向に駆動するモータを備える。
(形態3) 各モータは、ウィンドウガラス取付装置の制御装置により制御される。
(形態4) ウィンドウガラス保持装置には、ウィンドウガラスの端部を撮像するカメラが取付けられている。
(形態5) 制御装置は、ウィンドウガラス保持装置に取付けられたセンサにより、ウィンドウガラス保持装置がウィンドウガラスを保持しているか確認する。
【実施例】
【0013】
本発明を具体化した一実施例に係るウィンドウガラス取付装置について図面を参照して説明する。図1はウィンドウガラス取付装置10をコンベア100の進行方向側面から見た側面図であり、図2はウィンドウガラス取付装置10をコンベア100の進行方向前面から見た正面図である。
ウィンドウガラス取付装置10は、コンベア100の進行方向に平行に敷かれた縦ガイド110と、縦ガイド110にスライド可能に取付けられた横ガイド120,130と、横ガイド120,130にスライド可能に吊り下げられたウィンドウガラス保持装置20と、ウィンドウガラス保持装置20に取付けられたアーム40を備えている。
【0014】
縦ガイド110は、コンベア100の直上で、コンベア100の進行方向に平行に伸びている。縦ガイド110には、スライダ111,112が取付けられている。スライダ111,112は、縦ガイド110の軸方向に所定の間隔を開けて配されており、縦ガイド110にスライド可能となっている。スライダ111には、連結部材113を介して横ガイド120が吊り下げられている。スライダ112には、連結部材114を介して横ガイド130が吊り下げられている。横ガイド120,130は、その軸方向が縦ガイド110の軸方向に垂直になるよう配されている。つまり、横ガイド120,130は、コンベア100の進行方向に垂直に、かつ、互いに平行に配されている。
【0015】
横ガイド120,130の一端(図2の右端)の上面には、縦ガイド110と平行に配された固定板121の各端部が固定されている。固定板121の上面にはモータ支持部材122が立設されており、そのモータ支持部材122にモータ115が固定されている。モータ115は、後述する制御装置50(図4に図示)により制御される。モータ115の出力軸(図示省略)は、回転軸116の一端に接続されている。回転軸116の他端は、略円柱状のホイール117に接続されている。ホイール117は回転軸116と同軸上に配されている。ホイール117の外周面は、縦ガイド110の下面と接触している。
モータ115が回転すると、回転軸116が回転する。回転軸116が回転すると、ホイール117が回転する。ホイール117が回転すると、ホイール117と縦ガイド110の下面との摩擦により、ホイール117は縦ガイド110の軸方向に移動する。ホイール117が縦ガイド110に沿って移動すると、固定板121、横ガイド120,130及びスライダ111,112が縦ガイド110に沿って移動する。したがって、横ガイド120,130は縦ガイド110に案内されてコンベア100の進行方向に移動する。横ガイド120,130にはウィンドウガラス保持装置20が取付けられているため、ウィンドウガラス保持装置20もコンベア100の進行方向に移動する。モータ115の回転量はエンコーダ115a(図5に図示)で検出され、制御装置50に入力される。制御装置50は、入力されたモータ115の回転量に基づいて、ウィンドウガラス保持装置20の移動量を制御する。
【0016】
横ガイド120には、スライダ123,124が横ガイド120の軸方向に所定の間隔を開けて取付けられている(図2参照)。スライダ123,124は、横ガイド120に沿ってスライド可能となっている。スライダ123には連結部材125の上端が固定されており、スライダ124には連結部材126の上端が固定されている。横ガイド130にも、スライダ131,132(ただし、図1,2においてスライド132は図示されていない。)が横ガイド130の軸方向に所定の間隔を開けて取付けられている。スライダ131,132は、横ガイド130に沿ってスライド可能となっている。スライダ131には連結部材133の上端が固定されており、スライダ132には連結部材134(ただし、図1,2において連結部材134は図示されていない)の上端が固定されている。連結部材125,126,133,134の下端は、ウィンドウガラス保持装置20のフレーム21にそれぞれ固定されている。
【0017】
ウィンドウガラス保持装置20は、長方形状に枠組みされたフレーム21と、フレーム21に取付けられたアーム40と、フレーム21の下面に取り付けられたウィンドウガラス保持部30と、フレーム21上に載置された制御装置50(図5に図示)で構成されている。
フレーム21の上面には固定板22が固定されている。固定板22は、フレーム21の後端(コンベア100の反進行方向)から後方に伸びている。固定板22の後端にはモータ支持部材23が立設されている。モータ支持部材23にはモータ135が取付けられている。モータ135の出力軸(図示省略)は、回転軸136の一端に接続されている。回転軸136の他端は、略円柱状のホイール137に接続されている。ホイール137は回転軸136と同軸上に配されている。ホイール137の外周面は、縦ガイド130の下面と接触している。モータ135の駆動は、後述する制御装置50により制御されている。
モータ135が回転すると、回転軸136及びホイール137が回転する。ホイール137が回転すると、ホイール137と横ガイド130の下面との摩擦により、ホイール137は横ガイド130の軸方向に移動する。ホイール137が横ガイド130に沿って移動すると、スライダ123,124は横ガイド120に案内され、また、スライダ131,132は横ガイド130に案内されてそれぞれ移動する。これにより、フレーム21、即ち、ウィンドウガラス保持装置20は、コンベア100の進行方向に対して垂直方向に移動する。モータ135の回転量はエンコーダ135a(図5に図示)で検出され、制御装置50に入力される。制御装置50は、入力されたモータ135の回転量に基づいて、ウィンドウガラス保持装置20のコンベア100の進行方向に対して垂直方向の移動量を制御する。
なお、ウィンドウガラス保持装置20は、縦ガイド110及び横ガイド120,130に案内されて移動することで、コンベア100上のウィンドウガラス取付位置と、コンベア100の近辺に設けられたウィンドウガラス保管場所及び待機位置の間を移動することができるようになっている。
【0018】
アーム40は、フレーム21からコンベア100の進行方向に平行に伸びる横アーム41と、横アーム41の前端に関節45を介して回動可能に取付けられた縦アーム42を備えている。関節45は、モータ45a(図5に図示)により駆動される。関節45が回動すると、横アーム41に対して縦アーム42が回動する。モータ45aの回転量はエンコーダ45b(図5に図示)で検出され、制御装置50に入力される。制御装置50は、入力されたモータ45aの回転量に基づいて、縦アーム42の横アーム41に対する角度を制御する。具体的には、制御装置50が関節45を駆動して、縦アーム42が横アーム41から垂直下方に伸びる状態(図1に示す状態)と、縦アーム42が横アーム41の軸方向に伸びる状態(図3に示す状態)とに切り替える。
【0019】
縦アーム42の先端(図1で示す下端)には、下アーム43の基端が取付けられている。下アーム43は、縦アーム42に対して垂直に配されている。下アーム43の先端には、長方形状の当接板44が取付けられている。縦アーム42が横アーム41から垂直下方に伸びる状態(図1に示す状態)では、当接板44の当接面44bがコンベア100に対して垂直な状態となり、かつ、コンベア100の反進行方向を向くように、当接板44が下アーム43に取付けられている。縦アーム42が横アーム41から垂直下方に伸びる状態となると、当接板44の当接面44bがコンベア100を流れる車体200の前側(例えばフロントバンパー)に当接可能な状態となる(図1に示す状態)。縦アーム42が横アーム41の軸方向に伸びる状態となると、当接板44の当接面44bが車体200に当接不能な状態となる(図3に示す状態)。当接板44の当接面44bには近接スイッチ44a(図5に図示)が配されている。近接スイッチ44aは、車体200が当接板44に当接したか否かを検知する。近接スイッチ44aは制御装置50に接続されている。近接スイッチ44aからの信号は、制御装置200に入力する。
【0020】
ウィンドウガラス保持部30は、フレーム21から下向きに固定された第1リンク31と、第1リンク31の下端に第1関節32を介して取付けられた第2リンク33と、第2リンク33の先端に第2関節34を介して取付けられた第3リンク35とを備える。第3リンク35の先端には、第3関節36を介してウィンドウガラス取付具37が取付けられている。
第2リンク33は、第1関節32により第1リンク31に対して回動可能となっている。第1関節32は、モータ32a(図5に図示)によって駆動される。モータ32aが駆動されると、第1関節32の関節角が変化し、第1リンク31に対して第2リンク33が相対移動する。第1関節32の関節角は、エンコーダ32b(図5に図示)によって検出され、制御装置50に入力される。制御装置50は、入力されたエンコーダ32bの値(すなわち、第1関節32の回転角)に基づいて、第1関節32の回転角を制御する。
第3リンク35は、第2関節34により第2リンク33に対して回動可能となっている。第2関節34は、モータ34a(図5に図示)によって駆動される。モータ34aが駆動されると、第2関節34の関節角が変化し、第2リンク33に対して第3リンク35が相対移動する。第2関節34の関節角は、エンコーダ34b(図5に図示)によって検出され、制御装置50に入力される。制御装置50は、入力されたエンコーダ34bの値(すなわち、第2関節34の回転角)に基づいて、第2関節32の回転角を制御する。
【0021】
ウィンドウガラス取付具37は、第3関節36により第3リンク35に対して上下左右の4方向にスライド可能に、かつ、第3リンク35の軸回りに角度調整可能となっている。第3関節36は、モータ36a(図5に図示)によって上下方向に駆動され、モータ36b(図5に図示)によって左右方向に駆動され、モータ36c(図5に図示)によって軸回りに駆動される。モータ36a〜36cの回転量はそれぞれエンコーダ36d〜36f(図5に図示)で検出され、制御装置50に入力される。制御装置50は、入力されたモータ36a,36bの回転数に基づいて、第3リンク35に対するウィンドウガラス取付具37の上下方向及び左右方向の移動量並びに軸回りの角度を制御する。
【0022】
ウィンドウガラス取付具37は、図4に示すように、フレーム46と、フレーム46に取付けられた吸盤37a、センサ37b(図5に図示)、カメラ38とを備えている。
吸盤37aは、フレーム46の4つの脚部46aの下端に取付けられている。吸盤37aにはポンプ39(図5に図示)が接続されている。ウィンドウガラス取付具37にウィンドウガラス300を保持する場合、吸盤37aをウィンドウガラス表面に密着させ、ポンプ39によって吸盤37a内の空気を吸引する。これにより、ウィンドウガラス300は吸盤37aに吸着され、ウィンドウガラス取付具37に保持される。一方、ウィンドウガラス取付具37からウィンドウガラス300を開放する場合には、ポンプ39による空気の吸引を停止し、吸盤37aとウィンドウガラス300との間に空気を注入することで、吸盤37aへのウィンドウガラス300の吸着を停止する。これにより、ウィンドウガラス300はウィンドウガラス取付具37から開放される。吸盤37aとウィンドウガラス300との間への空気の吸引及び注入(ポンプ39のON/OFF)は、制御装置50により制御される。
センサ37bは、フレーム46の4つの脚部46aにそれぞれ配設され、各脚部46aとウィンドウガラス300とが接触したか否かを検知する。センサ37bは制御装置50に接続されており、センサ37bからの信号が制御装置50に入力するようになっている。
カメラ38は、フレーム46の4つの脚部46aのそれぞれに取付けられている。各カメラ38のフレーム46に対する取付角度は、ウィンドウガラス取付具37にウィンドウガラス300を保持したときにウィンドウガラス300の各角部が撮像できるように調整されている。カメラ38は制御装置50に接続されており、カメラ38で撮像した画像データが制御装置50に入力するようになっている。
【0023】
図5は、ウィンドウガラス取付装置10の制御系の構成を示すブロック図である。図4に示すように、ウィンドウガラス取付装置10の各部の動作は制御装置50によって制御される。制御装置50には、モータ32a,34a,36a〜36c、エンコーダ32b,34b,36d〜36f、センサ37b、カメラ38及びポンプ39が接続されている。制御装置50は、エンコーダ32b,34b,36d〜36fから入力される各モータ32a,34a,36a〜36cの回転量に基づいてウィンドウガラス取付具37の位置を把握し、その把握したウィンドウガラス取付具37の位置に基づいてモータ32a,34a,36a〜36cを駆動することでウィンドウガラス取付具37の位置を制御する。制御装置50は、センサ37bからの信号に基づいてウィンドウガラス取付具37とウィンドウガラス300が接触している(吸盤37aがウィンドウガラス300の表面に接触している)か否かを判断し、その判断結果に基づいてポンプ39のON/OFFを制御する。また、制御装置50は、カメラ38の画像データからウィンドウガラス300と車体200(詳しくは、車体200のウィンドウガラス取付枠)との位置関係を把握する。
【0024】
また、制御装置50には、モータ45a、エンコーダ45b及び近接スイッチ44aが接続されている。制御装置50は、エンコーダ45bから入力されるモータ45aの回転量に基づいて縦アーム42に対する横アーム41の回転角を把握し、把握した回転角に基づいてモータ45aを駆動することで縦アーム42の横アーム41に対する回転角を制御する。制御装置50は、近接スイッチ44aからの入力信号により、当接板44に車体200が当接しているかどうかを判断する。
【0025】
また、制御装置50には、モータ115,135及びエンコーダ115a,135aが接続されている。制御装置50は、モータ115を駆動して、ウィンドウガラス保持装置20をコンベア100の進行方向に平行に移動させる。制御装置50は、エンコーダ115aから入力されるモータ115の回転量に基づいてウィンドウガラス保持装置20の移動量を制御する。また、制御装置50は、モータ135を駆動して、ウィンドウガラス保持装置20をコンベア100の進行方向に垂直に移動させる。制御装置50は、エンコーダ135aから入力されるモータ135の回転量に基づいてウィンドウガラス保持装置20の移動量を制御する。
【0026】
車体200のウィンドウガラス取付枠にウィンドウガラス300を取付ける際のウィンドウガラス取付装置10の動作について図6を参照して説明する。図6は、ウィンドウガラス取付装置10のウィンドウガラス取付作業の手順を示すフローチャートである。
ウィンドウガラス取付作業が開始されると、制御装置50は、まず、モータ115,135を駆動し、ウィンドウガラス保管場所の上方にウィンドウガラス保持装置20を移動させる(ステップS1)。すなわち、制御装置50は、エンコーダ115a,135aから入力する信号に基づいてウィンドウガラス保持装置20の位置を求め、ウィンドウガラス保持装置20がウィンドウガラス保管場所に移動するようにモータ115,135を駆動する。
次に、制御装置50は、モータ32a,34a,36a〜36cを駆動し、ウィンドウガラス取付具37をウィンドウガラス保管場所に保管されたウィンドウガラス300に向かって下降させる(ステップS2)。このとき、ウィンドウガラス取付具37の底面(4つの吸盤37aによって形成される面)がウィンドウガラス300の表面に対して略平行に維持された状態でウィンドウガラス取付具37が下降される。
ウィンドウガラス取付具37をウィンドウガラス300に向かって下降させると、制御装置50は、センサ37bからの入力信号により、ウィンドウガラス取付具37がウィンドウガラス300と接触したか否かを判断する(ステップS3)。ウィンドウガラス取付具37がウィンドウガラス300と接触していないと判断した場合(ステップS3でNo)は、ステップS2に戻ってウィンドウガラス取付具37の下降を継続する。
一方、ウィンドウガラス取付具37がウィンドウガラス300と接触したと判断した場合(ステップS3でYes)は、制御装置50は、ポンプ39をONし、吸盤37aにウィンドウガラス300の表面を吸着させる(ステップS4)。これによって、ウィンドウガラス取付具37にウィンドウガラス300が保持される。
ウィンドウガラス取付具37がウィンドウガラス300を吸着すると、制御装置50は、モータ32a,34a,36a〜36cを駆動し、ウィンドウガラス取付具37を上方に移動させる(ステップS5)。これによって、ウィンドウガラス保管場所からのウィンドウガラス300の取出しが完了する。
【0027】
ウィンドウガラス300の取出しが完了すると、制御装置50は、モータ115,135を駆動し、コンベア100上に予め設定されたウィンドウガラス取付位置にウィンドウガラス保持装置20を移動させる(ステップS6)。具体的には、制御装置50は、エンコーダ115a,135aから入力する信号に基づいてウィンドウガラス保持装置20の位置を求め、ウィンドウガラス保持装置20がウィンドウガラス取付位置に移動するようにモータ115,135を駆動する。
ウィンドウガラス保持装置20をウィンドウガラス取付位置に移動させると、制御装置50は、縦アーム42を横アーム41に対して回動させ、当接板44を車体200に当接可能な位置に配置する(ステップS7)。これによって、当接板44の当接面44bがコンベア100上を流れる車体200のフロントバンパーと対向する状態となる。
当接板44を車体200に当接可能な位置に配置すると、制御装置50は、近接スイッチ44aからの出力信号に基づいて、当接板44に車体200が当接したか否かを判断する(ステップS8)。当接板44に車体200が当接していないと判断した場合(ステップS8でNo)は当接板44に車体200が当接するまで待機し、当接板44に車体200が当接したと判断した場合(ステップS8でYes)は、ステップS9に進む。
【0028】
ステップS9に進むと、制御装置50は、モータ32a,34a,36a〜36cを駆動し、ウィンドウガラス取付具37を車体200のウィンドウガラス取付枠に向かって移動させる(ステップS9)。このとき、当接板44が車体200と当接しているため、車体200からウィンドウガラス保持装置20にコンベア100の進行方向前側に向かう推進力が作用する。これにより、ウィンドウガラス保持装置20は、縦ガイド110に案内されてコンベア100の進行方向前方にスライドする。すなわち、ウィンドウガラス保持装置20は、コンベア100上を搬送される車体200に追従して移動し、ウィンドウガラス保持装置20と車体200との相対速度は0となる。これによって、ウィンドウガラス保持装置20に対する車体200の相対位置が変化しなくなるため、制御装置50は車体200の位置を把握でき、車体200のウィンドウガラス取付枠に向かってウィンドウガラス取付具37を移動させることができる。
【0029】
ウィンドウガラス取付具37をウィンドウガラス取付枠に向かって移動させると、制御装置50は、各カメラ38からの画像データに基づいて、ウィンドウガラス取付枠に対してウィンドウガラス取付具37に保持されたウィンドウガラス300の位置合わせを行う(ステップS10)。すなわち、制御装置50は、各カメラ38から出力される画像データから、ウィンドウガラス300とウィンドウガラス取付枠の位置を把握し、ウィンドウガラス取付枠に対してウィンドウガラス300を位置決めする。
次に、制御装置50は、ウィンドウガラス300がウィンドウガラス取付枠の正規の位置に位置決めされたか否かを判断する(ステップS11)。ウィンドウガラス取付枠に対してウィンドウガラス300が正規の位置に位置決めされていないと判断すると(ステップS11でNo)は、制御装置50は、ステップS10に戻って、ウィンドウガラス300の位置決めを継続する。
一方、ウィンドウガラス取付枠に対してウィンドウガラス300が正規の位置に位置決めされたと判断すると(ステップS11でYes)、制御装置50は、ウィンドウガラス取付具37に保持されたウィンドウガラス300を車体200のウィンドウガラス取付枠に押し付けて、ウィンドウガラス取付枠にウィンドウガラス300を取付ける(ステップS12)。制御装置50は、所定時間だけウィンドウガラス300をウィンドウガラス取付枠に押し付けた後、ウィンドウガラス300を押し付けた方向と反対方向に引張り、ウィンドウガラス300が車体200に固定されているか否かを確認する(ステップS13)。ウィンドウガラス300がウィンドウガラス取付枠に取付けられていない場合(ステップS13でNo)、制御装置50はステップS12に戻って、ウィンドウガラス300の取付作業を繰り返す。ウィンドウガラス300がウィンドウガラス取付枠に取付けられると(ステップS13でYes)と、制御装置50はポンプ39をOFFにし、ウィンドウガラス300を開放する(ステップS14)。
【0030】
次に、制御装置50は、モータ45aを駆動し、当接板44が車体200から離間する位置(図3に示す位置)まで縦アーム42を回動させる(ステップS15)。これによって、車体200から当接板44に作用する推進力が消失し、ウィンドウガラス保持装置20の車体200と同期する移動が終了する。
次に、制御装置50は、モータ115,135が駆動して、ウィンドウガラス保持装置20をコンベア100上方から退避し(ステップS16)、予め設定された待機位置に移動する(ステップS17)。ウィンドウガラス保持装置20が待機位置に移動すると、制御装置50は、ウィンドウガラス取付作業が継続されるかどうかを確認する(ステップS18)。すなわち、制御装置50は、工場の生産管理を行うコンピュータ(図示省略)からの信号に基づいて、コンベア100上を他の車両200が流れているか否かを判断する。なお、コンベア100上を他の車両が流れているか否かの判断は、コンベア100に取付けられたセンサ等により判断するようにしてもよい。
ウィンドウガラス取付作業が継続される場合(ステップS18でYes)、ステップS1に戻り、ウィンドウガラス取付作業が繰り返される。一方、ウィンドウガラス取付作業が継続されない場合(ステップS18でNo)、ウィンドウガラス取付作業を終了する。
【0031】
上述したウィンドウガラス取付装置10によると、アーム40の先端の当接板44が車体200に当接することで、ウィンドウガラス保持装置20がコンベア100上を搬送される車体200に追従して移動する。そのため、ウィンドウガラス取付作業中は、ウィンドウガラス保持装置20と車体200との相対位置が一定となる。したがって、ウィンドウガラス取付装置10は、ウィンドウガラス取付作業中、車体200の位置を正確に把握し、車体200にウィンドウガラス300を取付けることができる。
また、ウィンドウガラス保持装置20は、コンベア100の進行方向に対して平行及び垂直にそれぞれ独立して移動することができる。これにより、ウィンドウガラス保持装置20は、ウィンドウガラス取付作業が終わると、速やかにコンベア100上から退避し、ウィンドウガラス待機位置若しくは保管場所まで移動することができる。
ウィンドウガラス保持部30に取付けられたカメラ38がウィンドウガラス300及び車体200のウィンドウガラス取付枠を撮像するため、制御装置50は、ウィンドウガラス300と車体200のウィンドウガラス取付枠の相対的位置関係を容易に把握することができる。これによって、ウィンドウガラス300をウィンドウ取付枠に正確に取り付けることができる。なお、カメラ38で撮像された画像をモニタ等に表示するようにすれば、モニタ等をオペレータが確認することで、ウィンドウガラスが確実に車体に取付けられたか否かを監視することもできる。
また、ウィンドウガラス200の取付作業終了後は、直ちにアーム40の関節45を回動させて、車体200と当接板44とを離間させる。そのため、ウィンドウガラス保持装置20がコンベア100上から退避する際に、当接板44と車体200とが擦り動くことが防止され、車体200への擦り傷の発生が防止される。
【0032】
なお、上述した実施例では、アーム40の当接板44を車体200の前側(フロントバンパー)に当接させていた。しかしながら、当接板44は、車体200の他の部位に当接させるようにしてもよい。例えば、図7に示すようにセンタピラー220の車体200の内側に当接させてもよい。これにより、当接板44が当接した箇所は自動車が完成した後には外側から見えなくなる。したがって、車体200と当接板44とが擦り動くことで車体200に擦り傷がついても、その擦り傷を視認されない。また、当接板44を当接させる部位によって、アーム40の構成、当接板44の形状を変更することが好ましい。
当接板44は、コンベア100の進行方向にコンベア100と同じ速度で移動する物体の進行方向前側から当接させるようにしてもよい。例えば、図8に示すように、当接板44をコンベア100上に固定された角材101の進行方向前側から当接させることによっても、ウィンドウガラス保持装置20を、コンベア100と同速度で移動させることができる。なお、このような構成を採る場合、車体のサイズに応じて角材101の位置を変えることにより、ウィンドウガラス保持装置20がコンベア100と同速度で移動するときのウィンドウガラス保持装置20と車体の相対位置を変えることができる。これによって、車体へのウィンドウガラス300の取付を容易に行うことができる。
【0033】
また、上述した実施例の横アーム41及び/又は縦アーム42を軸方向に伸縮可能にしてもよい。図9,10には、横アーム41及び縦アーム42を伸縮可能としたウィンドウガラス取付装置10の変形例が示されている。なお、図8,9では、図1に示す車体200よりも車体サイズが大きく、車高の高い車体210にウィンドウガラス取付作業を行う状態が示されている。横アーム41は、第1横アーム41aと第2横アーム41bで構成されている。第2横アーム41bは、第1横アーム41aよりも外径が小さい。第2横アーム41bは、第1横アーム41aの前端41cにスライド可能に挿入されている。第2横アーム41bは、図示省略したシリンダにより、横アーム41の軸方向にスライドする。シリンダは制御装置50により制御されている。制御装置50は、車体210の車体サイズに応じて第2横アーム41bをスライドする。これにより、横アーム41の軸長が変化し、ウィンドウガラス保持装置20がコンベア100と同速度で移動するときのウィンドウガラス保持装置20と車体210の位置が調節される。
また、縦アーム42は、第1縦アーム42aと第2縦アーム42bと第3縦アーム42cで構成されている。第2縦アーム42bは、第1縦アーム42aよりも外径が小さい。第3縦アーム42cは、第2縦アーム42bよりも外径が小さい。第2縦アーム42bは、第1縦アームの下端42dにスライド可能に挿入されている。第2縦アーム42bは、図示省略したシリンダにより、縦アーム42の軸方向にスライドする。シリンダは制御装置50により制御されている。第3縦アーム42cは、第2縦アーム42bの下端42fにスライド可能に挿入されている。第3縦アーム42cは、図示省略したシリンダにより、縦アーム42の軸方向にスライドする。シリンダは制御装置50により制御されている。制御装置50は、車体210の車高に応じて縦アーム42を伸縮させる。これにより、当接板44の上下方向の位置が調整される。このように、車体のサイズに応じて横アーム41及び/又は縦アーム42の長さを変更することで、ウィンドウガラス保持装置20がコンベア100と同速度で移動するときのウィンドウガラス保持装置20と車体の位置を調節することができ、また、車体の所望の位置にアーム40の当接板を当接させることができる。
縦アーム42を伸縮可能とした場合、縦アーム42を横アーム41に対して回動可能な構造としなくてもよい。すなわち、図10に示すように、縦アーム42を軸方向に収縮することで当接板44を車体200と離間させることができるためである。
また、カメラ38は、ウィンドウガラス300の4つの角部を撮像する以外にも、図11に示すように、ウィンドウガラス300の上辺中央部等を撮像するようにしてもよい。これによって、ウィンドウガラス300と車体(ウィンドウガラス取付枠)との位置関係をより正確に把握することができ、ウィンドウガラス300の位置決めをより容易に行うことができる。
【0034】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施例に係るウィンドウガラス取付装置の側面図。
【図2】同、正面図。
【図3】同、縦アーム42を回動させたときのウィンドウガラス取付装置の側面図。
【図4】本実施例に係るウィンドウガラス保持具の斜視図。
【図5】本実施例のウィンドウガラス取付装置の制御系を示すブロック図。
【図6】本実施例のウィンドウガラス取付作業手順を示すフローチャート。
【図7】本実施例に係るウィンドウガラス取付装置のその他の例を示す側面図。
【図8】同上。
【図9】同上。
【図10】同上。
【図11】本実施例のウィンドウガラス保持具のその他の例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0036】
10:ウィンドウガラス取付装置
20:ウィンドウガラス保持装置
30:ウィンドウガラス保持部
37:ウィンドウガラス取付具
40:アーム
41:横アーム
42:縦アーム
50:制御装置
100:コンベア
200:車体
300:ウィンドウガラス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウィンドウガラスを保管場所から取り出し、コンベア上を搬送される車体に取付けるウィンドウガラス取付装置において、
ウィンドウガラスを保持するウィンドウガラス保持装置と、
ウィンドウガラス保持装置を車体の搬送方向に移動自在に案内するガイドと、
ウィンドウガラス保持装置に取付けられたアームとを有しており、
少なくともウィンドウガラスが車体に取付けられる間、アームが車体又はコンベアに固定された固定部材に当接することで、ウィンドウガラス保持装置がガイドに案内されてコンベア上を搬送される車体に追従して移動するウィンドウガラス取付装置。
【請求項2】
アームは、ウィンドウガラス保持装置に一端が取付けられた第1の部材と、第1の部材の他端に回動可能に取付けられると共に車体又は固定部材に当接する当接部が設けられた第2の部材とを有しており、
第1の部材に対して第2の部材を回動することで、アームの当接部が車体又は固定部材に当接する状態と当接しない状態とに切替える請求項1に記載のウィンドウガラス取付装置。
【請求項3】
第1の部材は、車体の搬送方向と平行に伸びると共に、その軸方向の長さが調節可能となっている請求項2に記載のウィンドウガラス取付装置。
【請求項4】
第2の部材は、その軸方向の長さが調節可能となっており、アームの当接部が車体又は固定部材に当接する状態では第2の部材はコンベアに対して垂直方向に伸びている請求項3に記載のウィンドウガラス取付装置。
【請求項5】
アームは、コンベアに対して垂直方向に伸縮可能で、かつ、その先端に車体又は固定部材に当接する当接部が設けられた伸縮部材を有しており、
伸縮部材の長さが第1の長さとなると当接部が車体又は固定部材に当接可能な状態となり、伸縮部材の長さが第2の長さとなると伸縮部材が車体又は固定部材に当接不能な状態となる請求項1に記載のウィンドウガラス取付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−68726(P2008−68726A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−248938(P2006−248938)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】