説明

カーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造及びその組み付け方法

【課題】カーテンエアバッグ装置を備えた車両の内装構造において、ピラートリムの上端近傍部から上方へ延出する規制部材を一体叉は別体に設け、この規制部材を簡単に組み付け可能にし、ピラートリムの上端部とルーフトリムとの間に隙間が生じにくくすること。
【解決手段】車両側部のウインドを覆うように、ルーフトリム7とピラートリム12の境界を含むルーフトリム下端の隙間からカーテン部材4aを展開可能なカーテンエアバッグモジュール4を備え、ピラートリム12と一体叉は別体の規制部材20がピラートリム12の上端付近部から上方へ延出するように設けられ、ピラートリム12の上端部には、規制部材20を介して、ルーフトリム7の下端部を収容する係合溝26が形成され、係合溝26の前側部分26bと後側部分26cの少なくとも一方は湾曲形状に形成され、係合溝26の湾曲形状部分の溝厚はルーフトリム7の厚さとほぼ同じ大きさに形成された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造及びその組付け方法に関し、特にピラートリムにそれと一体叉は別体の規制部材を設け、この規制部材を介してルーフトリム下端部の移動や位置ズレを規制することを特徴とするものである。
【背景技術】
【0002】
最近、自動車等の車両においては、衝突や横転時等に乗員を保護する為のエアバッグ装置が装備される。エアバッグ装置の中には、車両の側突や横転時に側部ウインドの内面にカーテン状に展開するカーテンエアバッグ装置が実用に供されつつある。
このカーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグは、ルーフトリムと車体間の空間に配設され、展開時にはピラートリムとルーフトリムの境界を含むルーフトリムの下端部と車体間の隙間から展開する。
【0003】
上記のようにピラートリムとルーフトリムの境界を押し広げてカーテンエアバッグが展開する際に、カーテンエアバッグがピラートリムの上端に引っかかり、エアバッグの展開性が悪くなるという問題があり、その対策技術が種々提案されている。
【0004】
特許文献1のピラーガーニッシュ(ピラートリム)においては、車体インナパネルとルーフトリムとの間にカーテンエアバッグ用のエアバッグモジュールが配設され、ピラーガーニッシュにはその上端近傍から上方へ延出する案内部が一体形成され、この案内部の上端にエアバッグの展開時にエアバッグを案内する傾斜状の案内面が形成されている。また、案内部とピラーガーニッシュ上端部との間に前後方向に延びるストレートの溝状の凹部が形成され、この凹部にルーフトリムの下端部が挿入係合されている。
【0005】
特許文献2の乗員拘束装置及びカーテンエアバッグ取り付け構造においては、車体インナパネルとルーフトリムとの間にカーテンエアバッグ用のエアバッグモジュールが配設され、ピラートリムにはその上端近傍から上方へ延出する案内部材が一体形成され、この案内部材の上端にエアバッグ展開時にエアバッグを案内する傾斜状のガイド壁が形成され、ピラートリムの上端部と案内部材とで平面視ほぼコ字状の係合溝が形成され、この係合溝にルーフトリムの下端縁部が係合される。他方、案内部材に係合溝内へ突出する複数の縦リブを形成し、これら縦リブによりルーフトリムの下端縁部を押えることでルーフトリムの抜け止めを図る構造も開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2002−59802号公報
【特許文献2】特開2005−313674号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、カーテンエアバッグを備えた車両の内装構造では、ピラートリムとピラートリムよりも軟質素材により形成されたルーフトリムとの境界付近からカーテンエアバッグが展開されるが、ルーフトリムにおける前記境界付近の略水平断面を平面視で視た場合、矩形状となるように前記境界を形成すると、軟質といえどもルーフトリムの前記境界付近での剛性が高くなり、カーテンエアバッグの展開安定性を阻害する場合がある。
【0008】
そこで、特許文献2の図3のように前記境界付近の略水平断面を、例えばほぼ台形の形状としたり、叉は、長円形となるように設定している。こうした形状形成を見映えを損なうことなく実現するために、ピラートリム上端部に形成されたルーフトリム上端部を収納する係合溝の前側部分、叉は後側部分の少なくとも一方は、上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成されており、特許文献1,2についても、このような例を開示している。しかし、こうした構成に対しては、次のような問題がある。
【0009】
特許文献1の図3〜図5の構造では、ピラー特許上端部の車両前後方向の前部または後部が上斜め前または上斜め後となるように湾曲しているが、ルーフトリムの下端部を係合させる凹部(係合溝)が車両前後方向の延びる平板状に形成されており、その凹部の溝厚はルーフトリムの厚さよりも大きいため、凹部にルーフトリムの下端部を上下方向に拘束し得る構造ではないため、ピラーガーニッシュが熱膨張・収縮により伸縮することで、ピラーガーニッシュの上端が下側に移動する時に、ピラーガーニッシュの上端とルーフトリムとの間に隙間が生じやすく、意匠性や乗員から見える外観を確保することが難しい。
【0010】
特許文献2の構造においては、図5,図6のように、係合溝内に突出する複数の縦リブ案内部に形成し、それら縦リブでルーフトリムの下端縁部を押える構造が提案されている。しかし、ピラー特許上端部の車両前後方向の前部または後部が上斜め前または上斜め後となるように湾曲しているが、このように湾曲したピラートリムの上端部の前部/後部には縦リブが形成されておらず、特許文献1と同様に、この部位でのピラートリムとルーフトリムとの間の隙間発生を防止できない。
【0011】
本発明の目的は、カーテンエアバッグ装置を備えた車両の内装構造において、ピラートリムの上端部とルーフトリムとの間に隙間が生じにくくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造は、車両側部のウインドを覆うように、ピラートリムとピラートリムよりも軟質のルーフトリムとの境界を含むルーフトリム端部からカーテン部材を展開可能なカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造において、前記ピラートリムの上端部には、ピラートリムで覆われるルーフトリム下端部を収容する係合溝が形成され、前記係合溝の前側部分と後側部分の少なくとも一方は上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成され、前記係合溝の前記湾曲形状部分の溝厚はルーフトリムの厚さとほぼ同じ大きさに形成されたことを特徴としている。
【0013】
前記ピラートリムの上端部にはルーフトリム端部を収容する係合溝が形成され、前記係合溝の前側部分と後側部分の少なくとも一方は上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成され、その係合溝の湾曲形状部分の溝厚はルーフトリムの厚さとほぼ同じ大きさに形成されたため、係合溝の湾曲形状部分において、ルーフトリム端部が係合溝で拘束され、ピラートリムの熱膨張・収縮によりピラートリムの上端部及び規制部材が上下方向に移動するとき、ルーフトリム下端部もそれらと一体的に上下方向に移動するから、ピラートリムの上端部とルーフトリムとの間に隙間が生じにくく、見映えと意匠性を確保することができる。
【0014】
請求項2のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造は、請求項1の発明において、前記係合溝のうち車幅方向内側の係合溝部分の溝厚は、前記係合溝の前記湾曲形状部分の溝厚よりも大きく形成されたことを特徴としている。
請求項3のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造は、請求項1叉は2の発明において、前記ピラートリムと一体叉は別体に形成され且つピラートリムとルーフトリムとで覆われる規制部材がピラートリムの上端付近部から上方へ延出するように設けられ、前記規制部材の上部に、カーテンエアバッグが展開する時にカーテンエアバッグを案内するガイド部が形成されたことを特徴としている。
【0015】
請求項4のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造は、請求項3の発明において、前記規制部材はピラートリムと一体的に構成されたことを特徴としている。
請求項5のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造は、請求項3の発明において、前記規制部材はピラートリムと別体に構成されてピラートリムにより車体に固定されることを特徴としている。
【0016】
請求項6のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造は、請求項5の発明において、前記規制部材は、ピラートリム側に形成された水平な支持壁で下方から受け止められる底壁部と、この底壁部から下方へ延びて前記支持壁の切欠き開口に係合挿通して下方へ突出する係合突部と、この係合突部に形成され且つピラートリム側のボス軸が遊嵌される嵌合孔とを備えたことを特徴としている。
【0017】
請求項7のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造の組付け方法は、車両側部のウインドを覆うように、ルーフトリムとピラートリムとの境界を含むルーフトリム下端の隙間からカーテン部材を展開可能なカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造を組付ける組付け方法において、収納状態のカーテンエアバッグを車体に組付けると共に、前記ピラートリムと別体に形成され且つピラートリムの上端部にルーフトリム端部を収容する係合溝を形成する為の規制部材を車体に組付ける第1工程と、次に、前記ルーフトリムを車体に組付ける第2工程と、次に、ピラートリムを車体に組付けて前記規制部材をピラートリムを介して車体に組付け、その規制部材をピラートリムの上端付近部から上方へ延出させると共に、前記ピラートリムの上端部に前記規制部材を介してピラートリムで覆われるルーフトリム端部を収容する係合溝を形成し、且つ前記係合溝の前側部分と後側部分の少なくとも一方は上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成し、且つ前記係合溝の前記湾曲形状部分の溝厚はルーフトリムの厚さとほぼ同じ大きさに形成する第3工程と、次に、ピラートリムで覆われるルーフトリム端部を前記係合溝に係合させる第4工程とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、ピラートリムの上端部には、ルーフトリム端部を収容する係合溝を形成し、前記係合溝の前側部分と後側部分の少なくとも一方は上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成され、その係合溝の湾曲形状部分の溝厚はルーフトリムの厚さとほぼ同じ大きさに形成したため、係合溝の湾曲形状部分において、ルーフトリムの端部が係合溝で拘束され、ピラートリムの熱膨張・収縮によりピラートリムの上端部及び規制部材が下方向に移動するとき、ルーフトリム端部もそれらと一体的に下方向に移動するから、ピラートリムの上端部とルーフトリムとの間に隙間が生じにくく、意匠性と外観を確保することができる。また、カーテンエアバッグも高い展開安定性を維持できる。
【0019】
請求項2の発明によれば、前記係合溝のうち車幅方向内側の係合溝部分の溝厚は、湾曲形状部分の溝厚よりも大きく形成されたため、係合溝の大部分を占める車幅方向内側の係合溝部分によりルーフトリムを拘束することはないから、カーテンエアバッグの展開性が損なわれることがない。
【0020】
請求項3の発明によれば、前記ピラートリムと一体叉は別体に形成され且つピラートリムとルーフトリムとで覆われる規制部材がピラートリムの上端付近部から上方へ延出するように設けられ、この規制部材の上部に、カーテンエアバッグが展開する時にカーテンエアバッグを案内するガイド部を形成したため、カーテンエアバッグが展開する時にガイド部でカーテンエアバッグを案内し、ルーフトリム下端部がピラートリムの上端に引っ掛かるのを確実に防止し、カーテンエアバッグの展開性を確保することができる。
【0021】
請求項4の発明によれば、規制部材はピラートリムと一体的に構成されたため、部材数が増えることがなく、製作費的に有利である。
請求項5の発明によれば、規制部材はピラートリムと別体に構成されてピラートリムにより車体に固定されるため、ルーフトリムやピラートリムを組み付ける前に、規制部材を車体に組み付けることができるから、組み付け性を高めることができるうえ、規制部材を車体に固定する為の構造も簡略化できる。
【0022】
請求項6の発明によれば、前記規制部材は、ピラートリム側に形成された水平な支持壁で下方から受け止められる底壁部と、この底壁部から下方へ延びて前記支持壁の切欠き開口に係合挿通して下方へ突出する係合突部と、この係合突部に形成され且つピラートリム側のボス軸が遊嵌される嵌合孔とを備えたため、ピラートリムと別体の規制部材と、ピラートリムの位置関係を精度よく設定することができる。
【0023】
請求項7の発明によれば、第1工程において、ピラートリムと別体の規制部材を、カーテンエアバッグを車体に組み付ける際に車体に組み付け、次に第2工程においてルーフトリムを車体に組み付け、次に第3工程において、ピラートリムを車体に組み付けて規制部材と協働して係合溝を形成し、この係合溝の前側部分と後側部分の少なくとも一方は上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成し、且つ前記係合溝の前記湾曲形状部分の溝厚はルーフトリムの厚さとほぼ同じ大きさに形成し、次に第4工程においてルーフトリム下端部を係合溝に係合させる。
【0024】
従って、規制部材を簡単に能率的に車体に組み付け、且つルーフと下端部を係合溝に係合させて、係合溝の前記湾曲形状部分でルーフトリムを拘束し、意匠性と外観を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、車両側部のウインドを覆うように、ルーフトリムとピラートリムの境界を含むルーフトリム下端の隙間からカーテン部材を展開可能なカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造とその内装構造の組み付け方法に関するものである。
【実施例1】
【0026】
まず、本発明の実施例1について図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、自動車1の車室内には3列のシート装置2が装備され、車両側部のウインド3を含む内面側の上半部をカーテン状に覆うようにカーテン部材4aを展開可能なカーテンエアバッグ装置を備えた車両の内装構造が設けられている。
【0027】
カーテンエアバッグ装置は、自動車1の左側車体側部と右側車体側部とに夫々装備されるが、本実施例では自動車の右側車体側部に装備されたカーテンエアバッグ装置を例にして説明する。
【0028】
このカーテンエアバッグ装置は、折り畳んだカーテンエアバッグ4aをモジュールケース4bに収納したカーテンエアバッグモジュール4と、インフレータユニット4cと、自動車1の側突を検出する複数の側突検出センサ(図示略)及び自動車1のロール傾斜角を検出する傾斜角検出センサ(図示略)と、これら側突検出センサや傾斜角検出センサからの検出信号に基づいて側突や横転が検出されたときに、インフレータユニット4cを作動させてカーテンエアバッグ4aをカーテン状に展開させるコントローラ(図示略)等を備えている。但し、超音波やマイクロ波を介して側突を予知する側突予知手段により側突を予知した時にもインフレータユニット4cを作動させるように構成してもよい。
【0029】
図1に示すように、カーテンエアバッグモジュール4は、車体右側部のルーフサイドレール5よりやや下側部位の内面に、車室11のほぼ全長に亙って配設されている。カーテンエアバッグ4aが展開した状態は図2に斜線領域で示すとおりである。
【0030】
図3〜図6に示すように、カーテンエアバッグモジュール4は、車体インナパネル6とルーフトリム7の下端側部分との間に配設され、Bピラー8とCピラー9の個所では、カーテンエアバッグモジュール4の一部は車体のピラーインナ6aとルーフトリム7の下端側部分との間に配設されている。カーテンエアバッグモジュール4のモジュールケース4bは、複数のクリップ10により車体のインナパネル6やピラーインナ6aに取り付けられる。
【0031】
カーテンエアバッグ4aが展開する際には、カーテンエアバッグ4aは、ルーフトリム7の下端側部分を車室11側へ押し開きながらルーフトリム7の下端側の隙間から車室11内へ展開し、Bピラー8とCピラー9の個所では、ルーフトリム7の下端側部分を車室11側へ押し開きながら、ピラートリム12,13とルーフトリム7との境界から車室11内へ展開する。
【0032】
Bピラー8とCピラー9の車室側内面には合成樹脂製のピラートリム12,13が設けられるが、Bピラー8の所の内装構造とCピラー9の所の内装構造とはほぼ同様であるので、Bピラー8の部位における内装構造を例にして説明する。前記ルーフトリム7は、例えば微細発泡層と表皮層とからなる柔軟性と伸縮性と圧縮性があり且つピラートリム12,13より硬質のウレタン製成形シート材で構成されている。
【0033】
Bピラー用のピラートリム12は、ルーフトリム7よりも軟質の例えばポリプロピレン等の硬質合成樹脂製の成形品である。そのピラートリム12には、ピラートリム12の上端近傍部に連結される合成樹脂製の規制部材20が設けられ、この規制部材20はピラートリム12の車体への組み付け前に車体に組み付けできるようにピラートリム12とは別体に構成され、この規制部材20はルーフトリム7及びピラートリム12と車体のインナパネル6とピラーインナ6aとの間に配設される。
【0034】
ピラートリム12は、車室11側の内壁部12aと、この内壁部12aの前端から外側へ湾曲した前側壁部12bと、内壁部12aの後端から外側へ湾曲した後側壁部12cとを一体形成して構成されている。内壁部12aの上端近傍部は上方程車室内11側へ移行するように湾曲している。前側壁部12bの上端近傍部は上方程前方へ移行するように湾曲している。後側壁部12cの上端近傍部は上方程後方へ移行するように湾曲している。
【0035】
ピラートリム12に規制部材20を連結する為に、ピラートリム12の上端近傍部の外側(車室と反対側)には、水平な支持壁13が形成され、この支持壁13の前後方向中央部には矩形の切欠き開口14が形成されている。規制部材20は硬質の合成樹脂成形品であり、規制部材20は、底壁部21と、この底壁部21から上方へ延出した湾曲板状の規制部22と、規制部22の上端の前後方向中央部から車幅方向外側へ且つ上方へ傾斜状に延出するガイド部23と、1対の縦向きの補強リブ24などを一体形成したものである。
【0036】
規制部材20の底壁部21は、ピラートリム12の支持壁13上に載置されて支持壁13で受け止められる。この底壁部21にはその前後方向中央部から下方へ延びて前記支持壁13の切欠き開口14に挿通係合して下方へ突出する係合突部25が一体形成され、この係合突部25にはピラートリム12のボス軸15が内嵌状に挿入される嵌合孔25aが形成されている。
【0037】
図3、図4に示すように、規制部材20の底壁部21を支持壁13上に載置し、係合突部25を切欠き開口14に係合させた状態において、規制部22はピラートリム12の上端よりも上方へ所定長さ(例えば約10〜15mm)延出し、ピラートリム12の上端近傍部と規制部22の下半部とで、ルーフトリム7の下端部を収容する係合溝26が平面視広幅のU形に形成され、ピラートリム12を組み付けた状態においてルーフトリム7の下端部が係合溝26のほぼ上半部に導入係合される。
【0038】
尚、ルーフトリム7には、上記係合溝26の形状に適合する形状の被係合部7aであって係合溝26に係合される被係合部7aと、その下端に切欠き状に形成された開口部7bが設けられている。図3に示すように、規制部材20の規制部22の前側壁部22bはピラートリム12の前側壁部12bの上方かつ前方へオーバーハング的に張り出している。同様に、規制部22の後側壁部22cはピラートリム12の後側壁部12cの上方かつ後方へオーバーハング的に張り出している。
【0039】
この係合溝26のうちピラートリム12の内壁部12aに対応する内壁側係合溝部26aは、上方程溝厚(溝幅)が僅かに大きくなるように形成され、この内壁側係合溝部26aの中段部における溝厚(溝幅)はルーフトリム7の厚さとほぼ等しい。そのため、この内壁側係合溝部26aにおいて、ルーフトリム7の下端を除いて、ルーフトリム7と規制部22の壁面との間には僅かな隙間(約1〜2mm)があるため、カーテンエアバッグ4aの展開性が損なわれることがなく、上記の規制部22によりルーフトリム7の下端部が車体側(車幅方向外側)へ所定距離(約2mm)以上移動しないように規制されている。
【0040】
係合溝26のうちピラートリム12の前側壁部12bに対応する前側部分26bは、ルーフトリム7の下端部を挟み込んで軽く拘束可能にする為にルーフトリム7とほぼ同厚の溝厚(溝幅)に形成されている。係合溝26のうちピラートリム12の後側壁部12cに対応する後側部分26cは、ルーフトリム7の下端部を挟み込んで軽く拘束可能にする為にルーフトリム7とほぼ同厚の溝厚(溝幅)に形成されている。
【0041】
前記ガイド部23は、カーテンエアバッグ4aが展開する時にカーテンエアバッグ4aを案内するものである。そのため、図4に示すように、展開するカーテンエアバッグ4aがピラートリム12の上端に引っ掛からないように、ガイド部23の上面の延長線とピラートリム12の上端との間には所定距離αが空けられている。前記ガイド部23を補強する為、規制部22の外面側には、規制部22とガイド部23とに亙る縦向きの1対の補強リブ24が一体的に形成されている。
【0042】
カーテンエアバッグモジュール4の車体への組み付け時に、規制部材20をカーテンエアバッグモジュール4に支持させた状態でその収納状態のカーテンエアバッグモジュール4と共に車体に仮組み付けする。そのため、規制部材20のガイド部23の前後両端部には、前後へ例えば2〜3cm張り出す張出し部23aが形成され、カーテンエアバッグモジュール4の下面側に規制部材20のガイド部23をセットし、前後1対の張出し部23aとカーテンエアバッグモジュール4とに掛け回した紙テープ27により規制部材20がカーテンエアバッグモジュール4に支持され、その状態で車体に仮組み付けされる。
【0043】
規制部材20のガイド部23の上端部には、前後1対の屈曲片28が一体形成され、これら屈曲片28を車体インナパネル6の上下方向に細長の1対の係止孔29に係止させることで、規制部材20は車体に対して上下移動可能となるように支持されている。
【0044】
次に、以上のカーテンエアバッグ装置含む内装構造を組み付ける方法について説明する。車体の組み立て後、第1の工程において、カーテンエアバッグモジュール4を車体のルーフサイドレール5よりやや下方の部位の内面側に組み付ける。このとき、カーテンエアバッグモジュール4に、予め規制部材20を紙テープ27にて固定しておき、カーテンエアバッグモジュール4と共に規制部材20を組み付ける。このとき、カーテンエアバッグモジュール4のモジュールケース4bの複数の固定部4cを複数のクリップ10により車体のインナパネル6に固定する。また、規制部材20の上端の1対の屈曲片28をピラーインナ6aの1対の係止孔29に挿入して係止させることにより、規制部材20を車体に仮組み付けする。
【0045】
次に、第2工程において、ルーフトリム7を車体のルーフの内面に組み付ける。その結果、カーテンエアバッグモジュール4は、ルーフトリム7の下端側部分で車室側から覆われた状態になる。次に、第3工程において、ピラートリム12をピラーインナ6aの内面に組み付ける。このとき、ピラートリム12のボス軸15を規制部材20の係合突部25の嵌合孔25aに嵌合させ、支持壁13で底壁部21を受け止めることで規制部材20を支持し、ピラートリム12の上下1対のボス軸15の先端のクリップ16をピラーインナ6aの取付け孔に係合させることでピラートリム12を車体に固定すると共に規制部材20をピラーインナ6aに固定する。そして、ピラートリム12を組み付けることで前記の係合溝26を形成し、この係合溝26にルーフトリム7の下端部を係合させる。
【0046】
以上のカーテンエアバッグ装置を備えた内装構造の作用、効果について説明する。
規制部材20をカーテンエアバッグモジュール4に固定しておき、ルーフトリム7の組み付け前に、カーテンエアバッグモジュール4の組み付けと同時に組み付けるため、規制部材20を簡単に能率的に組み付けることができる。その組み付け後、規制部材20の1対の屈曲片28を1対の係止孔29に係止させるため、規制部材20の仮組み付けも簡単に行うことができる。
【0047】
その後、ルーフトリム7の組み付け後に、ピラートリム12を組み付け、このピラートリム12を介して規制部材20を車体に固定するため、規制部材20を車体に固定する為の特別の構造を省略可能であり、規制部材20の構造を簡単化することができる。
しかも、ピラートリム12の支持壁13上に規制部材20の底壁部21を載置し、係合突部25を支持壁13の切欠き開口14に係合させ、係合突部25の嵌合孔25aにピラーと2のボス軸15を嵌合させるため、ピラートリム12と規制部材20の位相対置が簡単に精度よく定まり、ピラートリム12の熱膨張・収縮が生じても、ピラートリム12と規制部材20の位相対置に変動が生じないから、図4に図示の間隔αを一定に維持することできる。そのため、カーテンエアバッグ4aの展開時にカーテンエアバッグ4aがピラートリム12の上端に引っ掛かることがなく、確実に展開する。
【0048】
ピラートリム12の上端近傍部と規制部材20とで係合溝26を形成し、この係合溝26にルーフトリム7の下端部を導入係合させる構造にし、規制部材20の規制部22によりルーフトリム7の下端部が車体側(車幅方向外側)へ移動しないように規制するため、ピラートリム12の上端部とルーフトリム7間に隙間が生じにくく、ピラートリム12とルーフトリム7の境界部を乗員が見る外観が良好になる。しかも、係合溝26の内壁側係合溝部26a(車幅方向内側の係合溝部分)の大部分の溝厚(溝幅)は、ルーフトリム7の厚さよりも僅かに大きめに形成されているため、カーテンエアバッグ4aの展開性を損なうことがない。
【0049】
係合溝26の、前側部分26bと後側部分26cの溝厚(溝幅)は、ルーフトリム7の厚さとほぼ同厚で、ルーフトリム7の下端部を挟み込むように構成され、しかも、図3に図示のようにオーバーハングする湾曲状に形成されているため、図3−1に示すように、ピラートリム12が熱膨張・収縮により伸縮しても、ルーフトリム7の下端部を挟み込んだ状態のまま伸縮する。それ故、ピラートリム12の上端部とルーフトリム7間に隙間が生じにくく、ピラートリム12とルーフトリム7の境界部の見映えと意匠性が良好になる。
【0050】
規制部材20の上端の1対の折曲片28は、1対の係止孔29に係止され、規制部材20の下部はクリップ16を介して車体に固定されており、クリップ16は上下方向に弾性変形可能であるので、規制部材20は上下方向(ピラートリム12の延設方向に沿う方向)に僅かに移動可能であるから、ピラートリム12及び規制部材20の熱膨張・収縮に円滑に追従可能となる。
【実施例2】
【0051】
次に、本発明の実施例2について図7、図8に基づいて説明する。
本実施例2のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の内装構造は、規制部材20Aをピラートリム12Aに一体形成した点で実施例1と異なるだけであるので、実施例1と同様のものに同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる構成について説明する。
【0052】
ピラートリム12Aは、車室11側の内壁部12aと、この内壁部12aの前端から外側へ湾曲した前側壁部12bと、内壁部12aの後端から外側へ湾曲した後側壁部12cとを一体形成して構成されている。内壁部12aの上端近傍部は上方程車室内11側へ移行するように湾曲している。前側壁部12bの上端近傍部は上方程前方へ移行するように湾曲し、後側壁部12cの上端近傍部は上方程後方へ移行するように湾曲している。
【0053】
ピラートリム12Aの上端近傍部から上方へ延出する規制部材20Aがピラートリム12Aと一体的に形成され、この規制部材20Aとピラートリム12Aは硬質の合成樹脂材料で構成されている。規制部材20Aは、規制部22Aと、この規制部22Aから上方へ延びるガイド部23Aとを有する。規制部22Aはピラートリム12Aの上端よりも上方へ所定長さ(例えば約8〜10mm)延出し、ピラートリム12Aの上端近傍部と規制部22Aの下半部とで、ルーフトリム7の下端部を収容する係合溝26Aが平面視広幅のU形に形成され、ピラートリム12Aを組み付けた状態においてルーフトリム7の下端部が係合溝26Aのほぼ上半部に導入係合される。
【0054】
尚、ルーフトリム7には、上記係合溝26Aの形状に適合する形状の被係合部7aであって係合溝26Aに係合される被係合部7aと、その下端に切欠き状に形成された開口部7bが設けられている。図7に示すように、規制部22Aの前側壁部22bはピラートリム12Aの前側壁部12bの上方かつ前方へオーバーハング状に張り出している。同様に、規制部22Aの後側壁部22cはピラートリム12Aの後側壁部12cの上方かつ後方へオーバーハング状に張り出している。尚、規制部22Aは、ピラートリムに一体形成されるため、ピラートリムの車体への組み付けが容易となるよう規制部22Aは開口部7bと略同じか、それよりも小さく形成されている。
【0055】
この係合溝26Aのうちピラートリム12Aの内壁部12aに対応する内壁側係合溝部26aは、上方程溝厚(溝幅)が僅かに大きくなるように形成され、この内壁側係合溝部26aの中段部における溝厚(溝幅)はルーフトリム7の厚さとほぼ等しい。そのため、この内壁側係合溝部26aにおいて、ルーフトルクコンバータの下端を除き、ルーフトリム7と規制部22の壁面との間には僅かな隙間(約1〜2mm)があるため、カーテンエアバッグ4aの展開性が損なわれることがないし、上記の規制部22Aによりルーフトリム7の下端部が車体側(車幅方向外側)へ所定距離(約2mm)以上移動しないように規制されている。
【0056】
係合溝26Aのうちピラートリム12Aの前側壁部12bに対応する前側部分26bは、ルーフトリム7の下端部を挟み込んで軽く拘束可能にする為にルーフトリム7とほぼ同厚の溝厚(溝幅)に形成されている。係合溝26Aのうちピラートリム12Aの後側壁部12cに対応する後側部分26cは、ルーフトリム7の下端部を挟み込んで軽く拘束可能にする為にルーフトリム7とほぼ同厚の溝厚(溝幅)に形成されている。
【0057】
前記ガイド部23Aは、カーテンエアバッグ4aが展開する時にカーテンエアバッグ4aを案内するものである。そのため、図8に示すように、展開するカーテンエアバッグ4aがピラートリム12の上端に引っ掛からないように、ガイド部23の上面の延長線とピラートリム12の上端との間には所定距離αが空けられている。
【0058】
規制部材20Aのガイド部23Aの上端部には、前後1対の屈曲片28が一体形成され、これら屈曲片28を車体インナパネル6の上下方向に細長の1対の係止孔29に係止させることで、規制部材20Aは車体に対して上下移動可能となるように支持されている。
【0059】
この内装構造を組み付ける組み付け方法について説明する。
車体の組み立て後、第1の工程において、カーテンエアバッグモジュール4を車体のルーフサイドレール5よりやや下方の部位の内面側に組み付ける。このとき、カーテンエアバッグモジュール4のモジュールケース4bの複数の固定部4cを複数のクリップ10により車体のインナパネル6に固定する。
【0060】
次に、第2工程において、ルーフトリム7を車体のルーフの内面に組み付ける。その結果、カーテンエアバッグモジュール4は、ルーフトリム7の下端側部分で車室側から覆われた状態になる。次に、第3工程において、ピラートリム12Aをピラーインナ6aの内面に組み付ける。このとき、ルーフトリム7の開口部7bの付近部分を引っ張ることで、開口部7bを拡大した状態で、規制部材20Aを開口部7bから上方へルーフトリム7の下端側部分の外側へ挿入してもよいし、規制部材が小さければ、このような開口部の拡張は不要である。その後、規制部材20Aの上端の1対の折曲片28をピラーインナ6aの1対の係止孔29に係止させる。これと並行して、ピラートリム12Aの上下1対のボス軸15の先端のクリップ16をピラーインナ6aの取付け孔に係合させることでピラートリム12を車体に固定し、ルーフトリム7の下端部を係合溝26Aに係合させる。
【0061】
本実施例2の内装構造によれば、規制部材20Aがピラートリム12Aと別体に構成されたことに関連する作用、効果を除いて、前記実施例1と基本的に同様の作用、効果が得られるのでその説明を省略する。特に、規制部材20Aをピラートリム12Aと一体に形成するため、ピラートリム12Aの組み付けと同時に規制部材20Aを簡単に能率的に組付けることができるうえ、部品数が増すことがなく、製作、組み付けコスト的に有利である。
【0062】
次に、前記実施例1,2を部分的に変更する例について説明する。
(1)実施例1では、規制部材20をカーテンエアバッグモジュール4と一緒に車体に組み付ける例を説明したが、ルーフトリム7の組付け後、ピラートリム12の組付け前に、ルーフトリム7の開口部7bを拡大させて、規制部材20を上方へ挿入て組み付け、その後ピラートリム12を組付けるようにしてもよい。
【0063】
(2)実施例1,2のピラートリム12,12Aに限定されるものではなく、ピラートリム12,12Aの前側壁部12bと後側壁部12cの何れか一方が省略されることもある。この場合、係合溝26,26Aの前側部分26bと後側部分26cの何れか一方が形成されないことになるが、係合溝26,26Aの前側部分26bと後側部分26cの一方がオーバーハングの湾曲状に形成されるため、ルーフトリム7の下端部を係合溝26,26Aで軽く拘束可能である。そのため、ピラートリム12,12Aの上端とルーフトリム7との間に隙間が発生しにくく、見映えと意匠性を確保できる。
【0064】
(3)実施例2の規制部材20Aにおいても、規制部材20と同様に、規制部22Aとガイド部23Aの外面側に複数の縦向きの補強リブを形成してもよい。
(4)その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例を部分的に変更して実施可能であり、本発明はそのような変更形態うも包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施例1の自動車のカーテンエアバッグ装置を備えた内装構造の側面図である。
【図2】カーテンエアバッグ展開状態における前記内装構造の側面図である。
【図3】前記内装構造の要部拡大側面図である。
【図3−1】ピラートリムの熱収縮の状況を説明する図3の要部拡大図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図5のV−V線断面図である。
【図6】前記内装構造の要部分解斜視図である。
【図7】実施例2の自動車のカーテンエアバッグ装置を備えた内装構造の側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 自動車
3 ウインド
4 カーテンエアバッグモジュール
4a カーテンエアバッグ
6 インナパネル
6a ピラーインナ
7 ルーフトリム
7a 被係合部
7b 開口部
12,12A ピラートリム
13 支持壁
14 切欠き開口部
15 ボス軸
20,20A 規制部材
21 底壁部
22,22A 規制部
23,23A ガイド部
24 補強ブラケット
25 係合突部
26,26A 係合溝
28 屈曲片
29 係止孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両側部のウインドを覆うように、ピラートリムとピラートリムよりも軟質のルーフトリムとの境界を含むルーフトリム端部からカーテン部材を展開可能なカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造において、
前記ピラートリムの上端部にはピラートリムで覆われるルーフトリム端部を収容する係合溝が形成され、
前記係合溝の前側部分と後側部分の少なくとも一方は上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成され、
前記係合溝の前記湾曲形状部分の溝厚はルーフトリムの厚さとほぼ同じ大きさに形成された、
ことを特徴とするカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造。
【請求項2】
前記係合溝のうち車幅方向内側の係合溝部分の溝厚は、前記係合溝の前記湾曲形状部分の溝厚よりも大きく形成されたことを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造。
【請求項3】
前記ピラートリムと一体叉は別体に形成され且つピラートリムとルーフトリムとで覆われる規制部材がピラートリムの上端付近部から上方へ延出するように設けられ、
前記規制部材の上部に、カーテンエアバッグが展開する時にカーテンエアバッグを案内するガイド部が形成されたことを特徴とする請求項1叉は2に記載のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造。
【請求項4】
前記規制部材はピラートリムと一体的に構成されたことを特徴とする請求項3に記載のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造。
【請求項5】
前記規制部材はピラートリムと別体に構成されてピラートリムにより車体に固定されることを特徴とする請求項3に記載のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造。
【請求項6】
前記規制部材は、ピラートリム側に形成された水平な支持壁で下方から受け止められる底壁部と、この底壁部から下方へ延びて前記支持壁の切欠き開口に係合挿通して下方へ突出する係合突部と、この係合突部に形成され且つピラートリム側のボス軸が遊嵌される嵌合孔とを備えたことを特徴とする請求項5に記載のカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造。
【請求項7】
車両側部のウインドを覆うように、ルーフトリムとピラートリムとの境界を含むルーフトリム下端の隙間からカーテン部材を展開可能なカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造を組付ける組付け方法において、
収納状態のカーテンエアバッグを車体に組付けると共に、前記ピラートリムと別体に形成され且つピラートリムの上端部にルーフトリム端部を収容する係合溝を形成する為の規制部材を車体に組付ける第1工程と、
次に、前記ルーフトリムを車体に組付ける第2工程と、
次に、ピラートリムを車体に組付けて前記規制部材をピラートリムを介して車体に組付け、その規制部材をピラートリムの上端付近部から上方へ延出させると共に、前記ピラートリムの上端部に前記規制部材を介してピラートリムで覆われるルーフトリム端部を収容する係合溝を形成し、且つ前記係合溝の前側部分と後側部分の少なくとも一方は上方にいく程前方叉は後方へ移行するように湾曲形状に形成し、且つ前記係合溝の前記湾曲形状部分の溝厚はルーフトリムの厚さとほぼ同じ大きさに形成する第3工程と、
次に、ピラートリムで覆われるルーフトリム下端部を前記係合溝に係合させる第4工程と、
を備えたことを特徴とするカーテンエアバッグ手段を備えた車両の内装構造の組付け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3−1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−162473(P2008−162473A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−355670(P2006−355670)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】