コンテンツベース、コミュニケーションシステム
【課題】複数人がパートを分担して一つのコンテンツを作成する参加型のコミュニケーションシステム、およびそれに用いるコンテンツベースを提供する。
【解決手段】サーバ1と複数の端末とを備える。サーバ1は、リーダ端末2aからの指示に基づいて、コンテンツベースを作成する。コンテンツベースは、音楽データや映像データ、音声シナリオデータ、映像シナリオデータなどを備える。作成メンバー端末2bは、コンテンツベースを受信して、音声シナリオデータや映像シナリオデータを基に、要素音声9や要素映像10を作成してサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した要素音声9等を音楽データ等に合成して、コンテンツKを完成させ、受取メンバー端末2cに送信する。
【解決手段】サーバ1と複数の端末とを備える。サーバ1は、リーダ端末2aからの指示に基づいて、コンテンツベースを作成する。コンテンツベースは、音楽データや映像データ、音声シナリオデータ、映像シナリオデータなどを備える。作成メンバー端末2bは、コンテンツベースを受信して、音声シナリオデータや映像シナリオデータを基に、要素音声9や要素映像10を作成してサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した要素音声9等を音楽データ等に合成して、コンテンツKを完成させ、受取メンバー端末2cに送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人がパートを分担して一つのコンテンツを作成することができるコンテンツベース、およびこれを用いたコミュニケーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やパーソナルコンピュータ(PC)などで電子メールによるコミュニケーションが広く行われている。当初は、文字データだけのコミュニケーションだったものが、最近では、文字に音声や映像が付加されたデータによるコミュニケーションも行われつつある(特許文献1、2)。本発明者も、単に音声や映像を加えるだけでなく、加える音声にエコーをつけたり、効果音を合成したりすることで、個性豊かな電子メールが作成できるシステムを先に提案している(特許文献3)。
【0003】
当初、この種のコミュニケーションは、電子メールにみられるように、1対1、あるいは1対少数の特定された相手間での形態に限られていた。しかし、近年では、インターネットの普及により、ブログやソーシャルネットワーク(SNS)など、1対不特定多数のコミュニケーションが盛んである。また、今でも電子メールのような非リアルタイム型のコミュニケーションが主流ではあるが、オンラインの相手どうしで直接情報を交換するリアルタイム型のコミュニケーションも盛んになりつつある。
【0004】
【特許文献1】特開2002−366496号公報
【特許文献2】特開2003−018084号公報
【特許文献3】特開2006−127443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
単に情報を伝達するだけであれば、従来の文字データだけのコミュニケーションでも用を成すことはできるかもしれない。しかし、文字データだけでは、生の相手の様子は伝わり難く、興趣に欠けるし、コミュニケーションの手段としては十分とはいえない。先の特許文献1や特許文献2の技術によれば、音声や映像が付加できるため、相手の様子が伝わり易く優れてはいる。しかし、そこでの技術は、そのまま音声や映像を付加するものであるため、変化に乏しいきらいがある。その点、引用文献3の発明によれば、電子メールの音声を多種多様に加工することができ、電子データとして伝えられる有形の情報に加えて、送信者の“個性”や“思い”などの無形の情報までも伝えることができ、楽しんで、より密接なコミュニケーションを行うことが可能となっている。
【0006】
しかしながら、そこでの技術は、個人で楽しむことを想定したものであったため、今日の多種多様なコミュニケーションの形態にまで対応させるには難があった。
【0007】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、今日の多種多様なコミュニケーションの形態に好適で、よりいっそう楽しめる参加型のコミュニケーションシステム、およびそれに用いられるコンテンツベースの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明は、複数人がパートを分担して一つのコンテンツを作成することに利用される、複数のデジタルデータ領域を有するコンテンツベースであって、楽曲を構成する音楽データと、前記音楽データに対応して作成される音声シナリオデータと、を備え、パート別に作成される音声を前記音楽データに合成する手順が、前記音声シナリオデータに規定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のコンテンツベースであって、前記音声シナリオデータが、合成する音声を加工する音声エフェクトデータを含むことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載のコンテンツベースであって、任意の位置に、効果音を合成できる効果音データ領域が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の本発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンテンツベースであって、予め設定された所定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグ、を備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースであって、前記楽曲と連動して再生される映像データと、前記映像データに対応して作成される映像シナリオデータと、を備え、パート別に作成される映像を前記映像データに合成する手順が、前記映像シナリオデータに規定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載のコンテンツベースであって、前記映像シナリオデータが、合成する映像を加工する映像エフェクトデータを含むことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の本発明は、請求項5または請求項6に記載のコンテンツベースであって、任意の位置に、効果映像を合成できる効果映像データ領域が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、前記複数の端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、を含み、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、作成した要素音声を前記サーバに送信する手段と、
を有し、前記サーバは、音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、前記受取メンバー端末に、要素音声と音楽データとを合成して作成したコンテンツを送信する手段と、を備え、サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の本発明は、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、各端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、が含まれており、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、作成した要素音声および要素映像を前記サーバに送信する手段と、を有し、前記サーバは、音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、映像シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素映像を映像データに合成する手段と、前記受取メンバー端末に、要素音声および要素映像を合成して完成したコンテンツを送信する手段と、を備え、前記サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、互いにアクセス可能な複数の端末、を備え、各端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、を含み、いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、担当するパートの要素音声が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、を備え、他の作成メンバーの要素音声が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、を備え、リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の本発明は、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、互いにアクセス可能な複数の端末、を備え、各端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、を含み、いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、担当するパートの要素音声および要素映像が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、を備え、他の作成メンバーの要素音声および要素映像が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、を備え、リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、前記サーバは、コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、を有し、各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、を有し、各端末は、前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて、要素音声を音楽データに合成して要素コンテンツを作成する手段と、作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、を有し、不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0020】
請求項13に記載の本発明は、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、前記サーバは、コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、を有し、各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、を有し、各端末は、前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、を有し、不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0021】
請求項14に記載の本発明は、請求項13に記載のコミュニケーションシステムであって、前記サーバが、端末からの投票に基づいて、各パートの要素コンテンツを選択する手段、を有することを特徴とする。
【0022】
請求項15に記載の本発明は、請求項13または請求項14に記載のコミュニケーションシステムであって、前記サーバが、前記端末からの要求に応じて、要素コンテンツの任意の位置に音声のコメントを関連付けて記憶する手段、を有し、前記サーバを介して、前記端末間で情報交換可能としたことを特徴とする。
【0023】
請求項16に記載の本発明は、請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースが、いずれかの端末からの指示によって前記サーバにおいて作成されることを特徴とする。
【0024】
請求項17に記載の本発明は、請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースが、予め前記サーバに備えられていることを特徴とする。
【0025】
請求項18に記載の本発明は、請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースを記憶する記憶媒体、を備え、前記記憶媒体を介してコンテンツベースの利用を可能としたことを特徴とする。
【0026】
請求項19に記載の本発明は、請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースが、予めいずれかの端末に備えられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明のコンテンツベースおよびこれを用いたコミュニケーションシステムによれば、多種多様なコミュニケーションの形態に対応でき、グループでグリーティングメッセージの交換を行うなど、多数の参加者の間で楽しむことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、第1ないし第3の実施の形態を用いて説明する。
【0029】
{第1の実施の形態}
第1の実施の形態は、たとえば、インスタントメッセンジャー等のリアルタイム形式のコミュニケーションに適用したものである。
【0030】
図1に示すように、本実施の形態のコミュニケーションシステムは、インターネット上に配置されるサーバ1と、このサーバ1にアクセス可能な複数の端末2とを備える。本実施の形態では、サーバ1を介して、複数のメンバーがパートを分担して音と映像とが一体となったコンテンツKの作成に参加し、各メンバーそれぞれが、音と映像とで“個性”や“思い”を表現しつつ、皆で一つのコンテンツKを作成して楽しむことができる。コンテンツKの具体例としては、たとえば、グリーティングメッセージを挙げることができる。ここでは、卒業記念向けのグリーティングメッセージを例示した。以下、具体的に説明する。
【0031】
{端末}
端末2は、たとえば携帯電話などの携帯端末やパーソナルコンピュータ(PC)であり、音声の録音および再生が可能な音声入出力手段、音声の処理が可能な音声処理手段を有している。たとえば、音声入出力手段は端末が備えるマイクやスピーカであり、音声処理手段は端末に実装された制御装置と音声処理用の各種アプリケーションである。これらによって、端末2は、そのまま録音した音声を再生することに加え、入力した音声に対して、音声のテンポを変更する処理や、音声の各音域の高さ調整をするイコライザ処理、和音を付加するハーモナイズ処理、時間差を設けて再生するエコー処理などの音声加工処理(エフェクト処理)を施して出力することが可能となっている。
【0032】
端末2は、さらに、映像の録画および再生が可能な映像入出力手段、映像の処理が可能な映像処理手段を有するものであってもよい。たとえば、映像入出力手段は、端末2が備えるデジタルカメラやデジタルビデオであり、映像処理手段は、端末2に実装された制御装置と映像処理用の各種アプリケーションである。この場合、端末2は、音声に加えて静止画や動画を撮影して再生することができ、さらに、フェードイン・フェードアウト、スライド、フラッシュ、アルファ変換などの映像加工処理(トランジション処理)を施して出力することが可能となる。
【0033】
端末2は、また、拍手音や破裂音などの効果音を作成する機能や、3Dフォントや、アニメなどの効果映像を作成する機能を実装することもできる。そして、端末2は、予め効果音や効果映像をプリセットしておくこともできる。
【0034】
各端末2には、図1に示すように、コンテンツKの作成を指示するリーダAが保有するリーダ端末2aと、コンテンツKの作成に参加する作成メンバーBが保有する作成メンバー端末2bと、作成されたコンテンツKを受け取る受取メンバーCが保有する受取メンバー端末2cとが含まれる。
【0035】
すなわち、コンテンツKの作成を企画する、いわば「いいだしっぺ」がリーダAであり、そのリーダAが保有する端末がリーダ端末2aである。コンテンツKは、リーダAを含む複数のメンバーによって作成され、そのコンテンツKの作成に参加する作成メンバーBが保有する端末が作成メンバー端末2bである。完成したコンテンツKは、作成メンバーBを含め予め指定された相手に送信されるようになっており、その受取メンバーCが保有する端末が受取端末2cである。したがって、受取メンバー端末2cであり、かつ作成メンバー端末2bであるなど、各端末が重複する場合もある。
【0036】
{サーバ}
サーバ1は、端末2との間で、コンテンツKの作成に関連する所定の処理を実行する。たとえば、サーバ1は、リーダ端末2aからの指示に基づいてコンテンツベース3を作成する処理や、作成メンバー端末2bにコンテンツベース3を送信する処理、コンテンツベース3に基づいてコンテンツKを完成させる処理、受取メンバー端末2cに完成したコンテンツKを送信する処理などを実行する。また、サーバ1は、予めコンテンツベース3のテンプレートを各種保有し、その中から選択されたコンテンツベース3を端末2に提供する機能を備えることもできる。
【0037】
{コンテンツベース}
コンテンツベース3は、コンテンツKの作成の基礎となるものであり、本コミュニケーションシステムにおいて重要な機能を発揮する。そこで、図2のイメージ図を参照しつつ、コンテンツベース3について具体的に説明する。
【0038】
コンテンツベース3は、複数のデジタルデータ領域を有し、楽曲を構成する音楽データ5と、音楽データ5に対応して作成される音声シナリオデータ6を備えている。コンテンツベース3は、さらに、楽曲と連動して再生される映像データ7と、映像データ7に対応して作成される映像シナリオデータ8を備えるものであってもよい。ここではいずれも備えているものとして説明する。
【0039】
図2に示すように、コンテンツベース3は、5層のデータ構造からなる。すなわち、コンテンツベース3は、楽曲を構成する音楽データ5(楽曲レイヤ)と、パート別に作成される要素音声9を音楽データ5に合成する手順が規定される音声シナリオデータ6(録音レイヤ)と、パート別に作成される要素映像10を映像データ7に合成する手順が規定される映像シナリオデータ8(映像レイヤ)と、映像データ7の任意の位置に、効果映像11を合成する効果映像データ12(効果映像レイヤ)と、音楽データ5の任意の位置に、効果音13を合成する効果音データ14(効果音レイヤ)とで構成されている。
【0040】
音楽データ5は、楽曲のデジタルデータである。音楽データ5は、区分け位置を特定するマーカの設定などによって楽曲のパートごとに区分けされている。たとえば、楽曲は、通常その構成に応じて複数のパートに区分けすることができ、図2に示すように「イントロ」、「Aメロ」、「Bメロ」、「サビ」などに区分けされる。そして、この区分けされた各パートが作成メンバーの担当領域となる。もっとも、音楽データの区分けの方法はこれに限らず、任意の位置で区分けしてもよい。
【0041】
音声シナリオデータ6は、音楽データ5の各パートに対応して区分けされた録音領域で構成されている。各録音領域には、要素音声9が録音される。各録音領域は、担当する作成メンバーを特定できる情報、たとえば、アドレスやIDなどが対応付けて記録されることで、特定の作成メンバーだけに特定の録音領域への録音を許す設定が可能となっている。そのほかにも、録音のタイミングなど、音声を編集する各種設定を記録することも可能となっている。また、図2に示すように、録音領域は、各パート内に複数形成可能であり、一つのパートを複数の作成メンバーで担当させることができる。
【0042】
音声シナリオデータ6には、合成する音声を加工する音声エフェクトデータを含ませておくことができる。すなわち、音声エフェクトデータは、音声が録音されると、自動的に所定の音声加工処理を実行するプログラムデータである。音声シナリオデータに音声エフェクトデータを含ませておくことで、手間を要せず簡単に音声の加工ができる。予め複数の音声エフェクトデータを設定しておき、その中から選択するようにすれば、いっそう便利である。
【0043】
映像シナリオデータ8は、音楽データ5と連動して同時に再生される映像データ7(テンプレート映像)と一体に合成される録画領域で構成されている。録画領域は、録音領域と同様に、各パートに対応して区分けされている。そして、それぞれに担当する作成メンバーを特定する情報が対応付けて記録されることで、特定の作成メンバーだけに特定の録画領域への録画(要素映像10)を許す設定が可能となっている。そのほかにも、撮影のタイミングなど、映像を編集するための各種設定が記録可能となっている。なお、図2に示す符号16は、録画領域に録画された要素映像10を映像データ7と合成する際に、要素映像10の前後に生じるビデオトランジション適応範囲を示したものである。
【0044】
映像シナリオデータ8には、合成する映像を加工する映像エフェクトデータを含ませておくことができる。すなわち、映像エフェクトデータは、映像が録画されると、トランジション処理など、自動的に所定の映像加工処理を実行するプログラムデータである。映像シナリオデータ8に映像エフェクトデータを含ませておくことで、手間を要せず簡単に映像の加工ができる。予め複数の映像エフェクトデータを設定しておき、その中から選択するようにすれば、いっそう便利である。
【0045】
効果映像データ12は、3Dフォントや、アニメなどの予め設定されている効果映像11の中から適宜選択でき、選択した効果映像データ12を映像データ7の任意の位置に合成することができる。効果音データ14は、拍手音や、破裂音などの予め設定されている効果音13の中から適宜選択でき、選択した効果音データ14を音声データ5の任意の位置に合成することができる。なお、図2中の点線で示すように、効果映像データ12と効果音データ14は、カテゴリー別に一体に構成してあってもよい。このように、コンテンツKの任意の位置に効果的な音や映像を挿入可能とすることによって、よりいっそうコミュニケーションを楽しむことができ、コンテンツKにオリジナリティを付与することができる。
【0046】
コンテンツベース3は、予め設定された所定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグを備えている。オリジナルの楽曲データの著作権等を保護するためである。これにより、たとえば、著作権を伴う楽曲のコンテンツベース3であっても安心してネット上で提供することができ、コンテンツベース3を利用した新たなビジネスを構築することが可能となる。
【0047】
したがって、コンテンツベース3は、所定のコンテンツプロバイダーからダウンロードして利用できるようにするのが好ましい。コンテンツベース3に含まれる各シナリオデータ6、8は、ユーザ側で自由に編集できるようにしてもよい。また、MIDIやMP3、AACなどの音楽データの形式に応じて楽曲を解析することにより、自動的に各シナリオデータ6、8が設定できるようにしてもよい。そうすれば、既存の音源が利用できて効率的である。
【0048】
コンテンツベース3は、リーダ端末2aからの指示によってサーバ1で作成されるようにしておくことができる。また、予め複数のコンテンツベース3のテンプレートを作成してサーバ1や端末2に利用可能に備えておき、その中から選択したテンプレートを利用してコンテンツベース3を作成するようにしてもよい。この場合、コンテンツベース3の各種設定を行う手間が省ける分、利用し易い利点がある。
【0049】
その他、コンテンツベース3の各種テンプレートを、メモリカードなどの記憶媒体に記憶する。そして、その記憶媒体を端末2に組み入れることで、コンテンツベース3が作成できるようにしてもよい。この場合、たとえば、コンテンツベース3のテンプレートをカテゴリー別に分けて記憶させた多数のメモリカードを市場に供給することもでき、コミュニケーションツールの新たな市場を創生することも可能となる。
【0050】
{システムの流れ}
次に、コミュニケーションシステムの操作方法について、図3ないし図5のフローチャートにしたがって説明する。たとえば、インスタントメッセンジャーであれば、事前に、各メンバーにコンテンツKの作成の参加を呼び掛けておけば、リアルタイムでコンテンツKの作成ができ、グループで、よりいっそう楽しいコミュニケーションを行うことができる。
【0051】
図3は、リーダ端末2aにおける処理の流れを示している。コンテンツKの作成を企画するリーダAの操作によって、リーダ端末2aがサーバ1にアクセスして、コンテンツベース3の作成処理をサーバ1に指示する(ステップS20)。ここではサーバ1には、テーマ、目的別など、予め各種コンテンツベース3のテンプレートが設定されているものとした。したがって、リーダAはその中から、所望のコンテンツベース3を選択することができる。ここでは、「グリーティングメッセージ」、「卒業記念」を選択した場合を例示した。
【0052】
リーダAの指示によってリーダ端末2aは、コンテンツKの作成に参加する作成メンバーBと、完成したコンテンツKを受け取る受取メンバーCと、をサーバ1に指定する(ステップS21)。通常、受取メンバーCは、グリーティングメッセージの送り先(たとえば、先生)と、リーダAを含む作成メンバーB(たとえば、卒業生)とで構成される。各メンバーの特定には、アカウントやIDなどが特定情報として利用され、特定された特定情報は、コンテンツベース3に記録される。
【0053】
メンバーの指定処理とあわせて、特定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグが設定される。ここでは、作成メンバーBと受取メンバーC以外は、不正コピー防止フラグが設定されたコンテンツベース3、あるいはコンテンツKのコピーが自動的に制限される。リーダAは、コピーを許可する特定のメンバーを任意に設定することができ、先に設定されるメンバーB、Cに対して、新たなメンバーの追加やメンバーの削除を行うことができる。
【0054】
続いて、リーダAの操作に基づいてリーダ端末2aは、楽曲を選定する(ステップS22)。楽曲もまた、サーバ1に予め各種設定されており、その中から選択することができる。
【0055】
次に、リーダ端末2aは、リーダAの指示により、シナリオの設定を行う(ステップS23)。具体的には、各作成メンバーBが担当する楽曲の各パートを指定する、各パートのエフェクトデータや、トランジションデータを設定する、等を行う。その他にも、予めコンテンツベース3に設定されている各種オプション設定を行うこともできる。たとえば、コンテンツKの作成に際しての約束事として“お題”を設定することができる。お題は、リーダAが任意で指定できるように設定してもよいし、予め複数のテンプレートを準備しておいてもよい。お題を設けることによって、コンテンツKの作成に遊び心が加わってコミュニケーションをよりいっそう深めることができる。
【0056】
リーダAの操作に基づき、リーダ端末2aは、コンテンツベース3が完成したか否かの判断を行い(ステップS24)、完成したと判断した場合には、作成メンバーBへのコンテンツベース3の送信指示をサーバ1に送信する(ステップS25)。サーバ1は、リーダ端末2aからの送信指示を受けて、各作成メンバー端末2bに、コンテンツベース3を送信する。
【0057】
図4は、作成メンバー端末2bにおける処理の流れを示している。リーダAによって作成されたコンテンツベース3がサーバ1から送信されて、作成メンバーBの作成メンバー端末2bが受信する(ステップS30)。
【0058】
コンテンツベース3を受信した作成メンバー端末2bを操作して、作成メンバーBは、指定されたパートについて、“お題”を考慮しながら、要素音声9および要素映像10を作成する(ステップS31)。具体的には、楽曲が再生される中、録音開始前および録画開始前には、カウントダウンが表示され、それにあわせてパートの歌詞を歌って作成メンバー端末2bに録音し、デジタル写真を撮影して作成メンバー端末2bに録画する。なお、録音と録画とは、連動させてあっても、それぞれ別個であってもよい。
【0059】
そうすると、録音された要素音声9や録画された要素映像10は、作成メンバー端末2bにおいて、自動的に予め設定されている音声加工処理や映像加工処理が実行される。作成メンバーBは、作成メンバー端末2bを操作して作成された要素音声9、あるいは要素映像10をプレビュー再生することができ、予め設定されている各種加工処理に換えて、端末2が備える機能を利用して、独自に各種加工処理を施すこともできる。録音、あるいは録画中には、他の作成メンバー端末2bに、その情報が表示され、作成メンバーBはリアルタイムでグリーティングメッセージの作成状況が把握できるようになっている。
【0060】
作成メンバー端末2bは、作成メンバーBの操作に基づき、各種加工処理が施された要素音声9や要素映像10が完成したか否かを判断し(ステップS32)、完成したと判断した場合、その要素音声9および要素映像10をサーバ1に送信する(ステップS33)。なお、各作成メンバーBの操作の順序は、たとえば、リーダAが予め設定し、各作成メンバーBに順番を通知して行う順序固定方式であってもよいし、順序不同方式であってもよい。
【0061】
図5は、サーバ1における処理の流れを示している。サーバ1は、各作成メンバー端末2bから各パートの要素音声9および要素映像10を受信する(ステップS40)。そして、サーバ1は、全ての作成メンバー端末2bから要素音声9と要素映像10とを受信したか否かを判断する(ステップS41)。サーバ1が、全ての作成メンバー端末2bから要素音声9と要素映像10とを受信したと判断すると、これらの合成処理を実行する(ステップS42)。具体的には、サーバ1は、音声シナリオデータ6に基づいて、各作成メンバー端末2bから受信した要素音声9を音楽データ5の所定位置に合成する。そして、サーバ1は、映像シナリオデータ8に基づいて、各作成メンバー端末2bから受信した要素映像10を映像データ7の所定位置に合成する。
【0062】
要素音声9が合成された音楽データ5は、楽曲のメロディの上に、加工された各作成メンバーの音声が連続的に挿入されて一体化した状態で再生される。要素映像10が合成された映像データ7は、テンプレート映像の上に、加工された各作成メンバーの映像が連続的に挿入されて一体化した状態で再生される。要素映像10と映像データ7との境目は、ビデオトランジション適応がなされて、切れ目の無い映像となる。こうして、コンテンツベース3を基礎として、一つのグリーティングメッセージ(コンテンツK)が完成するのである。なお、完成したコンテンツKのデジタルデータは、コンテンツベース3のデジタルデータを含む構成となっている。
【0063】
全ての要素音声9および要素映像10が合成されて完成したグリーティングメッセージは、サーバ1の記憶装置に保存される(ステップS43)。そして、指定のあった各受取メンバー端末2cに、サーバ1から保存されたグリーティングメッセージのアップロード先が通知される(ステップS44)。
【0064】
通知を受けた各受取メンバーCは、サーバ1にアクセスして、完成したグリーティングメッセージをダウンロードする。グリーティングメッセージには、不正コピー防止フラグが設けられているため、安心して利用できる。グリーティングメッセージを受け取った各受取メンバーCは、完成したグリーティングメッセージを見て、楽しむのである。
【0065】
なお、先のステップS44は承認ステップを含ませてもよい。すなわち、グリーティングメッセージの作成に関与した、リーダ端末2aを含む作成メンバー端末2b(卒業生)に先に通知し、作成メンバー2b全員の承認指示を受信した後に、グリーティングメッセージの作成に関与していない受取メンバー端末2c(先生)にアップロード先を通知するのである。
【0066】
そして、作成メンバーBでもある受取メンバー(作成受取メンバー)Cは、完成したグリーティングメッセージを見て、効果音13や効果映像11を加えてよりオリジナリティを付与させる。すなわち、各作成受取メンバーCは、グリーティングメッセージをサーバ1からダウンロードして、各作成受取メンバー端末2cで3Dフォントなどの効果映像11や、拍手音などの効果音13を、完成したグリーティングメッセージの任意の位置に合成する。たとえば、グリーティングメッセージを再生しながら、タイミングを計って端末2が備えるキーを押して挿入することができる。
【0067】
効果音13等がさらに加えられたグリーティングメッセージは、再度、サーバ1にアップロードして更新することができ、更新されたグリーティングメッセージを、各作成受取メンバーCは再度ダウンロードできる。もちろん、合成した効果音13等は、元に戻すことができるため、各作成受取メンバーCの間でやりとりして、コミュニケーションを楽しむことができる。
【0068】
そして、各作成受取メンバーCから端末2cを介して承認指示を受けたサーバ1が、本来の受取先である、作成に関与していない受取メンバーC(先生)の端末2cにアップロード先を通知し、完成したグリーティングメッセージをサーバ1からダウンロードして楽しんでもらうのである。
【0069】
なお、端末2側では、録音、あるいは録画のみを行って、その他の全ての加工処理は、サーバ1側で行うようにしてもよい。また、効果音13等の合成は、各作成メンバー端末2bで要素音声9等を合成する際(ステップS42)に、その要素音声9等に合成するようにしてもよい。
【0070】
{第2の実施の形態}
第1の実施の形態ではサーバ1でコンテンツKの合成処理等を行っていたが、本実施の形態では、コンテンツKの合成処理等が各作成メンバー端末2bで行われる。本実施の形態では、リレー形式でコンテンツKを作成する点に特徴がある。
【0071】
図6に示すように、本実施の形態のコミュニケーションシステムは、インターネット上に配置されるサーバ1と、このサーバ1にアクセス可能であるとともに、互いにアクセス可能な複数の端末2とを備える。本実施の形態の各端末2やサーバ1、コンテンツベース3の基本的な構成は第1の実施の形態と同様であるため同じ符号を付して省略し、以下の操作の流れの説明を通じて、本実施の形態について詳しく説明する。
【0072】
図7は、リーダ端末2aにおける処理の流れを示している。ここでのステップS50からステップS54は、第1の実施の形態のステップS20からステップS24と同じであるため、説明は省略する。本実施の形態では、コンテンツベース3が完成すると、リーダ端末2aは、サーバ1から完成したコンテンツベース3を受信する(ステップS55)。なお、コンテンツベース3のテンプレートが記憶された記憶媒体を利用する場合や、端末2自体にコンテンツベース3のテンプレートが予め備えられているような場合には、端末2側でコンテンツベース3を完成させることができるため、その場合には、サーバ1は必ずしも必要でない。
【0073】
図8は、作成メンバー端末2bにおける処理の流れを示している。ここでは、リーダ端末2aもコンテンツKの作成に参加するため、作成メンバー端末2bを兼ねている。もっとも、リーダ端末2aは作成を指示するだけの場合には、リーダ端末2aは、いずれかの作成メンバー端末2bに対してコンテンツベース3を送信することになる。
【0074】
作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)が、コンテンツベース3(編集用コンテンツ)を受信する(ステップS60)。リーダAは、指定されたパートについて“お題”を考慮しながら作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)を操作して、作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)に要素音声9および要素映像10を作成させる(ステップS61)。
【0075】
そうすると、音声シナリオデータ6に基づいて要素音声9が音楽データ5に自動的に合成されるとともに、映像シナリオデータ8に基づいて要素映像10が映像データ7に自動的に合成される(ステップS62)。つまり、各作成メンバー端末2bで、担当する各パートの要素音声9と要素映像10の合成処理が行われるのである。
【0076】
こうすることで、サーバ1でのデータ処理量が軽減され、アクセスの集中による通信トラブルの発生を効果的に防止することができる。また、サーバ1に合成処理機能等、特殊な機能を実装する必要がなくなり、サーバ1の運用が容易になる点でも有利である。もちろん、記憶媒体を利用等すれば、端末2だけでの運用も可能である。
【0077】
こうして、コンテンツベース3に、一部のパートの要素音声9および要素映像10が合成された未完成のコンテンツ(要素コンテンツS)が作成される。
【0078】
作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)は、要素コンテンツSが完成したか否かを判断し(ステップS63)、要素コンテンツSが完成したと判断すると、コンテンツKが完成したか否かを判断する(ステップS64)。そして、完成していないと判断すると、作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)は、担当するパートの要素音声9および要素映像10が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末2bに、作成した要素コンテンツS(編集用コンテンツ)を送信する(ステップS65)。
【0079】
要素コンテンツS(編集用コンテンツ)を受信した作成メンバー端末2bは(ステップS60)、同様にして担当するパートの要素音声9と要素映像10とを作成し(ステップS61)、受け取った要素コンテンツSに、担当するパートの要素音声9と要素映像10とを合成し(ステップS62)、リレー形式で転送していく。
【0080】
そして、他の作成メンバーの要素音声9および要素映像10が全て合成された要素コンテンツSを受信した最後の作成メンバーBSの作成メンバー端末2bsは、担当する要素音声9と要素映像10とを作成、合成してコンテンツK(グリーティングメッセージ)を完成させる。そして、コンテンツKが完成したと判断すると(ステップS64)、最後の作成メンバー端末2bsは、完成したグリーティングメッセージを、各受取メンバー端末2cに送信する(ステップS66)。
【0081】
最後の作成メンバー端末2bsから直接各受取メンバー端末2cに送信するのに換えて、いったん完成したグリーティングメッセージをサーバ1に送信してサーバ1に保管する。そして、サーバ1、あるいは最後の作成メンバー端末2bsから各受取メンバー端末2cに、完成したグリーティングメッセージのアップロード先を通知することにより、それぞれが適宜ダウンロードできるようにしてもよい。
【0082】
なお、各作成メンバー端末2bに、サーバ1からそれぞれにコンテンツベース3を送信し、要素音声9および要素映像10を各作成メンバー端末2b間で転送するようにしてもよい。
【0083】
{第3の実施の形態}
本実施の形態では、ブログやソーシャルネットワーク(SNS)など、1対不特定多数の非リアルタイム型のコミュニケーションに適用したものである。従来の文字データで行われている電子掲示板を音声データで行うようなコミュニケーションであり、不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツKを作成して楽しむことができる。
【0084】
図9に示すように、本実施の形態のコミュニケーションシステムは、インターネット上に配置されるサーバ1と、このサーバ1にアクセス可能な複数のメンバーMが所有する端末2とを備える。
【0085】
ここでのサーバ1は、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面20を通じて、作成されたコンテンツベース3の情報を各端末2に表示する手段や、いずれかの端末2で作成された要素コンテンツSを受信して記憶する手段、記憶した要素コンテンツSを各端末の要求に応じて再生する手段、コンテンツKを完成させてコンテンツ掲示画面20を通じて閲覧可能にする手段などを備えている点で、第1の実施の形態のサーバ1と異なっている。そのほか、本実施の形態の各端末2やサーバ1、コンテンツベース3の基本的な構成は第1の実施の形態と同様であるため同じ符号を付して省略し、以下の操作の流れの説明を通じて、本実施の形態について詳しく説明する。
【0086】
図10は、コンテンツKの作成を企画するリーダAの操作に基づく、リーダ端末2aの処理を示している。たとえば、リーダAは、メンバーMの一人であり、従来の電子掲示板であれば、いわゆるスレッド主に相当し、リーダAの操作はスレッドを立てる行為に該当するものである。
【0087】
リーダ端末2aは、リーダAの指示に基づき、サーバ1にアクセスして、コンテンツベース3の作成処理をサーバ1に指示する(ステップS70)。このサーバ1には、テーマ、目的別など、予め各種コンテンツベース3のテンプレートが設定されており、リーダAはその中から、所望のコンテンツベース3を選択することができる。
【0088】
次にリーダ端末2aは、リーダAの操作により楽曲を選定する(ステップS71)。楽曲もまた、サーバ1に予め各種設定されており、その中から選定することができる。そして、リーダ端末2aは、リーダAの指示に基づいてシナリオの設定を行う(ステップS72)。ここでは、楽曲の各パートの設定が行われる。楽曲の構成にあわせてサーバ1によって自動的にパートの設定が行われるようにしてあってもよい。ただし、特定のメンバーMでパートを分担するものではないため、各パートを担当するメンバーMの設定は行われない。
【0089】
そのほか、各パートのエフェクトデータを予め設定する等の操作が行われる。とくに、音声は、自動的にエフェクト処理されるように設定しておくのが好ましい。個人の特定が可能な音声が直接公開されることを確実に防止することができ、個人情報保護上極めて効果的だからである。同様にして、音声だけでなく、そのままであれば直ちに個人が特定されてしまう映像であっても、自動的に加工処理を施すように設定すれば、本実施の形態に適用することが可能である。
【0090】
続いてリーダ端末2aは、リーダAの指示に基づいて各種条件の設定を行う(ステップS73)。具体的には、図9に示すコンテンツ掲示画面20のように、コンテンツKの作成に際しての約束事として“お題(タイトル)”や、人的条件(最大参加人数)、時間的条件(参加可能期間)、コメントなどのコンテンツKの作成に関する条件を設定する。お題は、リーダAによって入力されるか、あるいは予め用意された複数のテンプレートの中から選択されることにより設定される。
【0091】
リーダ端末2aは、リーダAの指示に基づきコンテンツベース3が完成したか否か判断し(ステップS74)、完成したと判断した場合、そのコンテンツベース3の内容を不特定多数のメンバーMが閲覧可能とする表示指示をサーバ1に送信する(ステップS75)。
【0092】
図11は、サーバ1の処理を示したものである。サーバ1は、リーダ端末2aから完成したコンテンツベース3の表示指示を受信する(ステップS80)。そうすると、図9に示すように、そのコンテンツベース3の内容がWeb上のコンテンツ掲示画面20を通じて公開され、不特定のメンバーMが所有する端末2で閲覧できるようになる(ステップS81)。これを見たコンテンツKの作成に参加を希望するメンバーMの操作によって、端末2からサーバ1に対し、コンテンツベース3の送信要求が送信される。サーバ1は、そのコンテンツベース3の送信要求を受信したと判断すると(ステップS82)、送信元のメンバーMの端末2にコンテンツベース3を送信する(ステップS83)。
【0093】
図12は、メンバーMの端末2での処理操作を示したものである。図12に示すように、端末2は、コンテンツベース3を受信すると(ステップS90)、メンバーMの操作により、端末2はメンバーMが希望するパートの要素音声9を作成する(ステップS91)。すなわち、端末2は、音声入力手段や音声処理手段を活用して、メンバーMによって創造されるお題を考慮した歌詞(レス)に対し、様々な音声加工処理を施してオリジナルな要素音声9を作成するのである。
【0094】
作成された要素音声9は、コンテンツベース3の音楽データ5と合成されて要素コンテンツSが作成される(ステップS92)。端末2は、メンバーMの操作に基づき、要素コンテンツSが完成したか否かを判断する(ステップS93)。そして、要素コンテンツSが完成したと判断すると、端末2は、その要素コンテンツSをサーバ1に送信する(ステップS94)。
【0095】
なお、サーバ1に送信するデータは要素コンテンツSではなく、要素音声9だけを送信するようにしてもよい。この場合、データ量が減少する分、通信負担が少なくなって有利である。
【0096】
図11に示すように、サーバ1は、要素コンテンツSをメンバーMの端末2から受信したか否かを判断する(ステップS84)。要素コンテンツSを受信したと判断すると、その要素コンテンツSを記憶手段に記憶する(ステップS85)。このとき、送信のあったメンバーMの端末2を特定する情報、たとえばハンドルネーム21などと関連付けて記憶される。なお、要素コンテンツSに換えて、要素音声9を記憶してもよい。
【0097】
コンテンツKの作成の参加可能期間中は、コンテンツ掲示画面20が常時公開され、メンバーMは、最大参加人数になるまで、端末2から自由にコンテンツKの作成に参加することができる。その間、サーバ1に記憶される要素コンテンツSは、それぞれのパートに関連付けて記憶される。
【0098】
図13は、要素コンテンツSに関わるコンテンツ掲示画面20の一部の画面を示したものである。図13に示すように、要素コンテンツSの送信のあったメンバーMのハンドルネーム21、たとえば「花子」や「ガッツ」などが各パート別に表示されるようになっている。各メンバーMは、その中からいずれかのハンドルネーム21を選択(クリック)することで、そのハンドルネーム21と関連付けされた要素コンテンツSを再生させることができる。すなわち、各端末2は、いずれかの要素コンテンツSを指定して、サーバ1に再生要求することができ、サーバ1は、再生要求を受信したか否かを判断する(ステップS86)。そして、サーバ1は、再生要求を受信受すると、その端末2で指定された要素コンテンツSの内容を再生する処理を行う(ステップS87)。要素コンテンツSに換えて、要素音声9を再生するようにしてもよい。
【0099】
メンバーMは、各要素コンテンツSを再生して楽しむことができる。そして、各端末2は、再生した要素コンテンツS、あるいは要素音声9を評価して、投票することができるようになっている。投票は、たとえば、再生終了後に表示される得点選択画面を通じて行うことができる。サーバ1は、投票の結果に基づいて、各パートの要素コンテンツSの順位付けを行う。たとえば、図13に示すように、順位別に要素コンテンツSが入れ替わり表示されるようにすることができる。
【0100】
サーバ1は、参加可能期間が過ぎて、そして、各パートの要素コンテンツSを全て受信したと判断した場合(ステップS88)、各パートの第1位にある要素コンテンツSを音楽データ5に合成して、コンテンツKを完成させる(ステップS89)。そして、完成したコンテンツKの内容を、コンテンツ掲示画面20を通じて閲覧可能にするのである(ステップS90)。なお、要素コンテンツSはリーダAが任意に選択し、その指示に基づいてサーバ1がコンテンツKを完成するようにしてもよい。また、投票によるのではなく、早いもの順に全てのパートの要素コンテンツSを受信した場合に、自動的にコンテンツKを完成させるようにしてもよい。
【0101】
サーバ1は、端末2からの要求に応じて、要素コンテンツSの任意の位置に音声のコメント25を関連付けて記憶する機能を備えたものであってもよい。この機能は、従来の電子掲示板のレスに相当する。
【0102】
たとえば、図14に示すように、要素コンテンツSの要素音声9の録音領域の任意の位置に録音開始位置26aと録音終了位置26bとを示すマーカを設定し、その間に音声のコメント25を合成させるのである。なお、音声のコメント25には、そのコメント25を付したメンバーMの特定情報が関連付けされている。これらの操作は、たとえば端末2のボタン操作などによって行うことができる。そうすることで、不特定のメンバーM間で、サーバ1を介して、音声による情報交換が可能となり、より充実したコミュニケーションを楽しむことができる。
【0103】
この実施の形態では、リーダ端末2aの指示に基づいてサーバ1側でコンテンツベース3の作成処理を行ったが、メモリカード等の利用により、リーダ端末2a側でコンテンツベース3の作成処理を行うようにしてもよい。
【0104】
以上のように、本発明のコンテンツベースおよびこれを用いたコミュニケーションシステムであれば、多種多様なコミュニケーションの形態に対応でき、多数の参加者の間で楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】第1の実施の形態のコミュニケーションシステムのイメージ図である。
【図2】コンテンツベースの構成を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態のフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態のフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態のフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態のコミュニケーションシステムのイメージ図である。
【図7】第2の実施の形態のフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態のフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態のコミュニケーションシステムのイメージ図である。
【図10】第3の実施の形態のフローチャートである。
【図11】第3の実施の形態のフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態のフローチャートである。
【図13】コンテンツ掲示画面の一部を示すイメージ図である。
【図14】第3の実施の形態における音声のコメントを説明するための図である。
【符号の説明】
【0106】
1 サーバ
2 端末
3 コンテンツベース
5 音楽データ
6 音声シナリオデータ
7 映像データ
8 映像シナリオデータ
9 要素音声
10 要素映像
12 効果映像データ
14 効果音データ
20 コンテンツ掲示画面
A リーダ
B 作成メンバー
C 受取メンバー
K コンテンツ
S 要素コンテンツ
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人がパートを分担して一つのコンテンツを作成することができるコンテンツベース、およびこれを用いたコミュニケーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やパーソナルコンピュータ(PC)などで電子メールによるコミュニケーションが広く行われている。当初は、文字データだけのコミュニケーションだったものが、最近では、文字に音声や映像が付加されたデータによるコミュニケーションも行われつつある(特許文献1、2)。本発明者も、単に音声や映像を加えるだけでなく、加える音声にエコーをつけたり、効果音を合成したりすることで、個性豊かな電子メールが作成できるシステムを先に提案している(特許文献3)。
【0003】
当初、この種のコミュニケーションは、電子メールにみられるように、1対1、あるいは1対少数の特定された相手間での形態に限られていた。しかし、近年では、インターネットの普及により、ブログやソーシャルネットワーク(SNS)など、1対不特定多数のコミュニケーションが盛んである。また、今でも電子メールのような非リアルタイム型のコミュニケーションが主流ではあるが、オンラインの相手どうしで直接情報を交換するリアルタイム型のコミュニケーションも盛んになりつつある。
【0004】
【特許文献1】特開2002−366496号公報
【特許文献2】特開2003−018084号公報
【特許文献3】特開2006−127443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
単に情報を伝達するだけであれば、従来の文字データだけのコミュニケーションでも用を成すことはできるかもしれない。しかし、文字データだけでは、生の相手の様子は伝わり難く、興趣に欠けるし、コミュニケーションの手段としては十分とはいえない。先の特許文献1や特許文献2の技術によれば、音声や映像が付加できるため、相手の様子が伝わり易く優れてはいる。しかし、そこでの技術は、そのまま音声や映像を付加するものであるため、変化に乏しいきらいがある。その点、引用文献3の発明によれば、電子メールの音声を多種多様に加工することができ、電子データとして伝えられる有形の情報に加えて、送信者の“個性”や“思い”などの無形の情報までも伝えることができ、楽しんで、より密接なコミュニケーションを行うことが可能となっている。
【0006】
しかしながら、そこでの技術は、個人で楽しむことを想定したものであったため、今日の多種多様なコミュニケーションの形態にまで対応させるには難があった。
【0007】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、今日の多種多様なコミュニケーションの形態に好適で、よりいっそう楽しめる参加型のコミュニケーションシステム、およびそれに用いられるコンテンツベースの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明は、複数人がパートを分担して一つのコンテンツを作成することに利用される、複数のデジタルデータ領域を有するコンテンツベースであって、楽曲を構成する音楽データと、前記音楽データに対応して作成される音声シナリオデータと、を備え、パート別に作成される音声を前記音楽データに合成する手順が、前記音声シナリオデータに規定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のコンテンツベースであって、前記音声シナリオデータが、合成する音声を加工する音声エフェクトデータを含むことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載のコンテンツベースであって、任意の位置に、効果音を合成できる効果音データ領域が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の本発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンテンツベースであって、予め設定された所定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグ、を備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースであって、前記楽曲と連動して再生される映像データと、前記映像データに対応して作成される映像シナリオデータと、を備え、パート別に作成される映像を前記映像データに合成する手順が、前記映像シナリオデータに規定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載のコンテンツベースであって、前記映像シナリオデータが、合成する映像を加工する映像エフェクトデータを含むことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の本発明は、請求項5または請求項6に記載のコンテンツベースであって、任意の位置に、効果映像を合成できる効果映像データ領域が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、前記複数の端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、を含み、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、作成した要素音声を前記サーバに送信する手段と、
を有し、前記サーバは、音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、前記受取メンバー端末に、要素音声と音楽データとを合成して作成したコンテンツを送信する手段と、を備え、サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の本発明は、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、各端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、が含まれており、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、作成した要素音声および要素映像を前記サーバに送信する手段と、を有し、前記サーバは、音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、映像シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素映像を映像データに合成する手段と、前記受取メンバー端末に、要素音声および要素映像を合成して完成したコンテンツを送信する手段と、を備え、前記サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、互いにアクセス可能な複数の端末、を備え、各端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、を含み、いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、担当するパートの要素音声が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、を備え、他の作成メンバーの要素音声が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、を備え、リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の本発明は、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、互いにアクセス可能な複数の端末、を備え、各端末には、コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、を含み、いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、前記作成メンバー端末は、音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、担当するパートの要素音声および要素映像が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、を備え、他の作成メンバーの要素音声および要素映像が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、を備え、リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載の本発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、前記サーバは、コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、を有し、各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、を有し、各端末は、前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて、要素音声を音楽データに合成して要素コンテンツを作成する手段と、作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、を有し、不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0020】
請求項13に記載の本発明は、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、ネットワーク上に配置されるサーバと、前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、を備え、前記サーバは、コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、を有し、各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、を有し、各端末は、前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、を有し、不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とする。
【0021】
請求項14に記載の本発明は、請求項13に記載のコミュニケーションシステムであって、前記サーバが、端末からの投票に基づいて、各パートの要素コンテンツを選択する手段、を有することを特徴とする。
【0022】
請求項15に記載の本発明は、請求項13または請求項14に記載のコミュニケーションシステムであって、前記サーバが、前記端末からの要求に応じて、要素コンテンツの任意の位置に音声のコメントを関連付けて記憶する手段、を有し、前記サーバを介して、前記端末間で情報交換可能としたことを特徴とする。
【0023】
請求項16に記載の本発明は、請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースが、いずれかの端末からの指示によって前記サーバにおいて作成されることを特徴とする。
【0024】
請求項17に記載の本発明は、請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースが、予め前記サーバに備えられていることを特徴とする。
【0025】
請求項18に記載の本発明は、請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースを記憶する記憶媒体、を備え、前記記憶媒体を介してコンテンツベースの利用を可能としたことを特徴とする。
【0026】
請求項19に記載の本発明は、請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、コンテンツベースが、予めいずれかの端末に備えられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明のコンテンツベースおよびこれを用いたコミュニケーションシステムによれば、多種多様なコミュニケーションの形態に対応でき、グループでグリーティングメッセージの交換を行うなど、多数の参加者の間で楽しむことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、第1ないし第3の実施の形態を用いて説明する。
【0029】
{第1の実施の形態}
第1の実施の形態は、たとえば、インスタントメッセンジャー等のリアルタイム形式のコミュニケーションに適用したものである。
【0030】
図1に示すように、本実施の形態のコミュニケーションシステムは、インターネット上に配置されるサーバ1と、このサーバ1にアクセス可能な複数の端末2とを備える。本実施の形態では、サーバ1を介して、複数のメンバーがパートを分担して音と映像とが一体となったコンテンツKの作成に参加し、各メンバーそれぞれが、音と映像とで“個性”や“思い”を表現しつつ、皆で一つのコンテンツKを作成して楽しむことができる。コンテンツKの具体例としては、たとえば、グリーティングメッセージを挙げることができる。ここでは、卒業記念向けのグリーティングメッセージを例示した。以下、具体的に説明する。
【0031】
{端末}
端末2は、たとえば携帯電話などの携帯端末やパーソナルコンピュータ(PC)であり、音声の録音および再生が可能な音声入出力手段、音声の処理が可能な音声処理手段を有している。たとえば、音声入出力手段は端末が備えるマイクやスピーカであり、音声処理手段は端末に実装された制御装置と音声処理用の各種アプリケーションである。これらによって、端末2は、そのまま録音した音声を再生することに加え、入力した音声に対して、音声のテンポを変更する処理や、音声の各音域の高さ調整をするイコライザ処理、和音を付加するハーモナイズ処理、時間差を設けて再生するエコー処理などの音声加工処理(エフェクト処理)を施して出力することが可能となっている。
【0032】
端末2は、さらに、映像の録画および再生が可能な映像入出力手段、映像の処理が可能な映像処理手段を有するものであってもよい。たとえば、映像入出力手段は、端末2が備えるデジタルカメラやデジタルビデオであり、映像処理手段は、端末2に実装された制御装置と映像処理用の各種アプリケーションである。この場合、端末2は、音声に加えて静止画や動画を撮影して再生することができ、さらに、フェードイン・フェードアウト、スライド、フラッシュ、アルファ変換などの映像加工処理(トランジション処理)を施して出力することが可能となる。
【0033】
端末2は、また、拍手音や破裂音などの効果音を作成する機能や、3Dフォントや、アニメなどの効果映像を作成する機能を実装することもできる。そして、端末2は、予め効果音や効果映像をプリセットしておくこともできる。
【0034】
各端末2には、図1に示すように、コンテンツKの作成を指示するリーダAが保有するリーダ端末2aと、コンテンツKの作成に参加する作成メンバーBが保有する作成メンバー端末2bと、作成されたコンテンツKを受け取る受取メンバーCが保有する受取メンバー端末2cとが含まれる。
【0035】
すなわち、コンテンツKの作成を企画する、いわば「いいだしっぺ」がリーダAであり、そのリーダAが保有する端末がリーダ端末2aである。コンテンツKは、リーダAを含む複数のメンバーによって作成され、そのコンテンツKの作成に参加する作成メンバーBが保有する端末が作成メンバー端末2bである。完成したコンテンツKは、作成メンバーBを含め予め指定された相手に送信されるようになっており、その受取メンバーCが保有する端末が受取端末2cである。したがって、受取メンバー端末2cであり、かつ作成メンバー端末2bであるなど、各端末が重複する場合もある。
【0036】
{サーバ}
サーバ1は、端末2との間で、コンテンツKの作成に関連する所定の処理を実行する。たとえば、サーバ1は、リーダ端末2aからの指示に基づいてコンテンツベース3を作成する処理や、作成メンバー端末2bにコンテンツベース3を送信する処理、コンテンツベース3に基づいてコンテンツKを完成させる処理、受取メンバー端末2cに完成したコンテンツKを送信する処理などを実行する。また、サーバ1は、予めコンテンツベース3のテンプレートを各種保有し、その中から選択されたコンテンツベース3を端末2に提供する機能を備えることもできる。
【0037】
{コンテンツベース}
コンテンツベース3は、コンテンツKの作成の基礎となるものであり、本コミュニケーションシステムにおいて重要な機能を発揮する。そこで、図2のイメージ図を参照しつつ、コンテンツベース3について具体的に説明する。
【0038】
コンテンツベース3は、複数のデジタルデータ領域を有し、楽曲を構成する音楽データ5と、音楽データ5に対応して作成される音声シナリオデータ6を備えている。コンテンツベース3は、さらに、楽曲と連動して再生される映像データ7と、映像データ7に対応して作成される映像シナリオデータ8を備えるものであってもよい。ここではいずれも備えているものとして説明する。
【0039】
図2に示すように、コンテンツベース3は、5層のデータ構造からなる。すなわち、コンテンツベース3は、楽曲を構成する音楽データ5(楽曲レイヤ)と、パート別に作成される要素音声9を音楽データ5に合成する手順が規定される音声シナリオデータ6(録音レイヤ)と、パート別に作成される要素映像10を映像データ7に合成する手順が規定される映像シナリオデータ8(映像レイヤ)と、映像データ7の任意の位置に、効果映像11を合成する効果映像データ12(効果映像レイヤ)と、音楽データ5の任意の位置に、効果音13を合成する効果音データ14(効果音レイヤ)とで構成されている。
【0040】
音楽データ5は、楽曲のデジタルデータである。音楽データ5は、区分け位置を特定するマーカの設定などによって楽曲のパートごとに区分けされている。たとえば、楽曲は、通常その構成に応じて複数のパートに区分けすることができ、図2に示すように「イントロ」、「Aメロ」、「Bメロ」、「サビ」などに区分けされる。そして、この区分けされた各パートが作成メンバーの担当領域となる。もっとも、音楽データの区分けの方法はこれに限らず、任意の位置で区分けしてもよい。
【0041】
音声シナリオデータ6は、音楽データ5の各パートに対応して区分けされた録音領域で構成されている。各録音領域には、要素音声9が録音される。各録音領域は、担当する作成メンバーを特定できる情報、たとえば、アドレスやIDなどが対応付けて記録されることで、特定の作成メンバーだけに特定の録音領域への録音を許す設定が可能となっている。そのほかにも、録音のタイミングなど、音声を編集する各種設定を記録することも可能となっている。また、図2に示すように、録音領域は、各パート内に複数形成可能であり、一つのパートを複数の作成メンバーで担当させることができる。
【0042】
音声シナリオデータ6には、合成する音声を加工する音声エフェクトデータを含ませておくことができる。すなわち、音声エフェクトデータは、音声が録音されると、自動的に所定の音声加工処理を実行するプログラムデータである。音声シナリオデータに音声エフェクトデータを含ませておくことで、手間を要せず簡単に音声の加工ができる。予め複数の音声エフェクトデータを設定しておき、その中から選択するようにすれば、いっそう便利である。
【0043】
映像シナリオデータ8は、音楽データ5と連動して同時に再生される映像データ7(テンプレート映像)と一体に合成される録画領域で構成されている。録画領域は、録音領域と同様に、各パートに対応して区分けされている。そして、それぞれに担当する作成メンバーを特定する情報が対応付けて記録されることで、特定の作成メンバーだけに特定の録画領域への録画(要素映像10)を許す設定が可能となっている。そのほかにも、撮影のタイミングなど、映像を編集するための各種設定が記録可能となっている。なお、図2に示す符号16は、録画領域に録画された要素映像10を映像データ7と合成する際に、要素映像10の前後に生じるビデオトランジション適応範囲を示したものである。
【0044】
映像シナリオデータ8には、合成する映像を加工する映像エフェクトデータを含ませておくことができる。すなわち、映像エフェクトデータは、映像が録画されると、トランジション処理など、自動的に所定の映像加工処理を実行するプログラムデータである。映像シナリオデータ8に映像エフェクトデータを含ませておくことで、手間を要せず簡単に映像の加工ができる。予め複数の映像エフェクトデータを設定しておき、その中から選択するようにすれば、いっそう便利である。
【0045】
効果映像データ12は、3Dフォントや、アニメなどの予め設定されている効果映像11の中から適宜選択でき、選択した効果映像データ12を映像データ7の任意の位置に合成することができる。効果音データ14は、拍手音や、破裂音などの予め設定されている効果音13の中から適宜選択でき、選択した効果音データ14を音声データ5の任意の位置に合成することができる。なお、図2中の点線で示すように、効果映像データ12と効果音データ14は、カテゴリー別に一体に構成してあってもよい。このように、コンテンツKの任意の位置に効果的な音や映像を挿入可能とすることによって、よりいっそうコミュニケーションを楽しむことができ、コンテンツKにオリジナリティを付与することができる。
【0046】
コンテンツベース3は、予め設定された所定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグを備えている。オリジナルの楽曲データの著作権等を保護するためである。これにより、たとえば、著作権を伴う楽曲のコンテンツベース3であっても安心してネット上で提供することができ、コンテンツベース3を利用した新たなビジネスを構築することが可能となる。
【0047】
したがって、コンテンツベース3は、所定のコンテンツプロバイダーからダウンロードして利用できるようにするのが好ましい。コンテンツベース3に含まれる各シナリオデータ6、8は、ユーザ側で自由に編集できるようにしてもよい。また、MIDIやMP3、AACなどの音楽データの形式に応じて楽曲を解析することにより、自動的に各シナリオデータ6、8が設定できるようにしてもよい。そうすれば、既存の音源が利用できて効率的である。
【0048】
コンテンツベース3は、リーダ端末2aからの指示によってサーバ1で作成されるようにしておくことができる。また、予め複数のコンテンツベース3のテンプレートを作成してサーバ1や端末2に利用可能に備えておき、その中から選択したテンプレートを利用してコンテンツベース3を作成するようにしてもよい。この場合、コンテンツベース3の各種設定を行う手間が省ける分、利用し易い利点がある。
【0049】
その他、コンテンツベース3の各種テンプレートを、メモリカードなどの記憶媒体に記憶する。そして、その記憶媒体を端末2に組み入れることで、コンテンツベース3が作成できるようにしてもよい。この場合、たとえば、コンテンツベース3のテンプレートをカテゴリー別に分けて記憶させた多数のメモリカードを市場に供給することもでき、コミュニケーションツールの新たな市場を創生することも可能となる。
【0050】
{システムの流れ}
次に、コミュニケーションシステムの操作方法について、図3ないし図5のフローチャートにしたがって説明する。たとえば、インスタントメッセンジャーであれば、事前に、各メンバーにコンテンツKの作成の参加を呼び掛けておけば、リアルタイムでコンテンツKの作成ができ、グループで、よりいっそう楽しいコミュニケーションを行うことができる。
【0051】
図3は、リーダ端末2aにおける処理の流れを示している。コンテンツKの作成を企画するリーダAの操作によって、リーダ端末2aがサーバ1にアクセスして、コンテンツベース3の作成処理をサーバ1に指示する(ステップS20)。ここではサーバ1には、テーマ、目的別など、予め各種コンテンツベース3のテンプレートが設定されているものとした。したがって、リーダAはその中から、所望のコンテンツベース3を選択することができる。ここでは、「グリーティングメッセージ」、「卒業記念」を選択した場合を例示した。
【0052】
リーダAの指示によってリーダ端末2aは、コンテンツKの作成に参加する作成メンバーBと、完成したコンテンツKを受け取る受取メンバーCと、をサーバ1に指定する(ステップS21)。通常、受取メンバーCは、グリーティングメッセージの送り先(たとえば、先生)と、リーダAを含む作成メンバーB(たとえば、卒業生)とで構成される。各メンバーの特定には、アカウントやIDなどが特定情報として利用され、特定された特定情報は、コンテンツベース3に記録される。
【0053】
メンバーの指定処理とあわせて、特定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグが設定される。ここでは、作成メンバーBと受取メンバーC以外は、不正コピー防止フラグが設定されたコンテンツベース3、あるいはコンテンツKのコピーが自動的に制限される。リーダAは、コピーを許可する特定のメンバーを任意に設定することができ、先に設定されるメンバーB、Cに対して、新たなメンバーの追加やメンバーの削除を行うことができる。
【0054】
続いて、リーダAの操作に基づいてリーダ端末2aは、楽曲を選定する(ステップS22)。楽曲もまた、サーバ1に予め各種設定されており、その中から選択することができる。
【0055】
次に、リーダ端末2aは、リーダAの指示により、シナリオの設定を行う(ステップS23)。具体的には、各作成メンバーBが担当する楽曲の各パートを指定する、各パートのエフェクトデータや、トランジションデータを設定する、等を行う。その他にも、予めコンテンツベース3に設定されている各種オプション設定を行うこともできる。たとえば、コンテンツKの作成に際しての約束事として“お題”を設定することができる。お題は、リーダAが任意で指定できるように設定してもよいし、予め複数のテンプレートを準備しておいてもよい。お題を設けることによって、コンテンツKの作成に遊び心が加わってコミュニケーションをよりいっそう深めることができる。
【0056】
リーダAの操作に基づき、リーダ端末2aは、コンテンツベース3が完成したか否かの判断を行い(ステップS24)、完成したと判断した場合には、作成メンバーBへのコンテンツベース3の送信指示をサーバ1に送信する(ステップS25)。サーバ1は、リーダ端末2aからの送信指示を受けて、各作成メンバー端末2bに、コンテンツベース3を送信する。
【0057】
図4は、作成メンバー端末2bにおける処理の流れを示している。リーダAによって作成されたコンテンツベース3がサーバ1から送信されて、作成メンバーBの作成メンバー端末2bが受信する(ステップS30)。
【0058】
コンテンツベース3を受信した作成メンバー端末2bを操作して、作成メンバーBは、指定されたパートについて、“お題”を考慮しながら、要素音声9および要素映像10を作成する(ステップS31)。具体的には、楽曲が再生される中、録音開始前および録画開始前には、カウントダウンが表示され、それにあわせてパートの歌詞を歌って作成メンバー端末2bに録音し、デジタル写真を撮影して作成メンバー端末2bに録画する。なお、録音と録画とは、連動させてあっても、それぞれ別個であってもよい。
【0059】
そうすると、録音された要素音声9や録画された要素映像10は、作成メンバー端末2bにおいて、自動的に予め設定されている音声加工処理や映像加工処理が実行される。作成メンバーBは、作成メンバー端末2bを操作して作成された要素音声9、あるいは要素映像10をプレビュー再生することができ、予め設定されている各種加工処理に換えて、端末2が備える機能を利用して、独自に各種加工処理を施すこともできる。録音、あるいは録画中には、他の作成メンバー端末2bに、その情報が表示され、作成メンバーBはリアルタイムでグリーティングメッセージの作成状況が把握できるようになっている。
【0060】
作成メンバー端末2bは、作成メンバーBの操作に基づき、各種加工処理が施された要素音声9や要素映像10が完成したか否かを判断し(ステップS32)、完成したと判断した場合、その要素音声9および要素映像10をサーバ1に送信する(ステップS33)。なお、各作成メンバーBの操作の順序は、たとえば、リーダAが予め設定し、各作成メンバーBに順番を通知して行う順序固定方式であってもよいし、順序不同方式であってもよい。
【0061】
図5は、サーバ1における処理の流れを示している。サーバ1は、各作成メンバー端末2bから各パートの要素音声9および要素映像10を受信する(ステップS40)。そして、サーバ1は、全ての作成メンバー端末2bから要素音声9と要素映像10とを受信したか否かを判断する(ステップS41)。サーバ1が、全ての作成メンバー端末2bから要素音声9と要素映像10とを受信したと判断すると、これらの合成処理を実行する(ステップS42)。具体的には、サーバ1は、音声シナリオデータ6に基づいて、各作成メンバー端末2bから受信した要素音声9を音楽データ5の所定位置に合成する。そして、サーバ1は、映像シナリオデータ8に基づいて、各作成メンバー端末2bから受信した要素映像10を映像データ7の所定位置に合成する。
【0062】
要素音声9が合成された音楽データ5は、楽曲のメロディの上に、加工された各作成メンバーの音声が連続的に挿入されて一体化した状態で再生される。要素映像10が合成された映像データ7は、テンプレート映像の上に、加工された各作成メンバーの映像が連続的に挿入されて一体化した状態で再生される。要素映像10と映像データ7との境目は、ビデオトランジション適応がなされて、切れ目の無い映像となる。こうして、コンテンツベース3を基礎として、一つのグリーティングメッセージ(コンテンツK)が完成するのである。なお、完成したコンテンツKのデジタルデータは、コンテンツベース3のデジタルデータを含む構成となっている。
【0063】
全ての要素音声9および要素映像10が合成されて完成したグリーティングメッセージは、サーバ1の記憶装置に保存される(ステップS43)。そして、指定のあった各受取メンバー端末2cに、サーバ1から保存されたグリーティングメッセージのアップロード先が通知される(ステップS44)。
【0064】
通知を受けた各受取メンバーCは、サーバ1にアクセスして、完成したグリーティングメッセージをダウンロードする。グリーティングメッセージには、不正コピー防止フラグが設けられているため、安心して利用できる。グリーティングメッセージを受け取った各受取メンバーCは、完成したグリーティングメッセージを見て、楽しむのである。
【0065】
なお、先のステップS44は承認ステップを含ませてもよい。すなわち、グリーティングメッセージの作成に関与した、リーダ端末2aを含む作成メンバー端末2b(卒業生)に先に通知し、作成メンバー2b全員の承認指示を受信した後に、グリーティングメッセージの作成に関与していない受取メンバー端末2c(先生)にアップロード先を通知するのである。
【0066】
そして、作成メンバーBでもある受取メンバー(作成受取メンバー)Cは、完成したグリーティングメッセージを見て、効果音13や効果映像11を加えてよりオリジナリティを付与させる。すなわち、各作成受取メンバーCは、グリーティングメッセージをサーバ1からダウンロードして、各作成受取メンバー端末2cで3Dフォントなどの効果映像11や、拍手音などの効果音13を、完成したグリーティングメッセージの任意の位置に合成する。たとえば、グリーティングメッセージを再生しながら、タイミングを計って端末2が備えるキーを押して挿入することができる。
【0067】
効果音13等がさらに加えられたグリーティングメッセージは、再度、サーバ1にアップロードして更新することができ、更新されたグリーティングメッセージを、各作成受取メンバーCは再度ダウンロードできる。もちろん、合成した効果音13等は、元に戻すことができるため、各作成受取メンバーCの間でやりとりして、コミュニケーションを楽しむことができる。
【0068】
そして、各作成受取メンバーCから端末2cを介して承認指示を受けたサーバ1が、本来の受取先である、作成に関与していない受取メンバーC(先生)の端末2cにアップロード先を通知し、完成したグリーティングメッセージをサーバ1からダウンロードして楽しんでもらうのである。
【0069】
なお、端末2側では、録音、あるいは録画のみを行って、その他の全ての加工処理は、サーバ1側で行うようにしてもよい。また、効果音13等の合成は、各作成メンバー端末2bで要素音声9等を合成する際(ステップS42)に、その要素音声9等に合成するようにしてもよい。
【0070】
{第2の実施の形態}
第1の実施の形態ではサーバ1でコンテンツKの合成処理等を行っていたが、本実施の形態では、コンテンツKの合成処理等が各作成メンバー端末2bで行われる。本実施の形態では、リレー形式でコンテンツKを作成する点に特徴がある。
【0071】
図6に示すように、本実施の形態のコミュニケーションシステムは、インターネット上に配置されるサーバ1と、このサーバ1にアクセス可能であるとともに、互いにアクセス可能な複数の端末2とを備える。本実施の形態の各端末2やサーバ1、コンテンツベース3の基本的な構成は第1の実施の形態と同様であるため同じ符号を付して省略し、以下の操作の流れの説明を通じて、本実施の形態について詳しく説明する。
【0072】
図7は、リーダ端末2aにおける処理の流れを示している。ここでのステップS50からステップS54は、第1の実施の形態のステップS20からステップS24と同じであるため、説明は省略する。本実施の形態では、コンテンツベース3が完成すると、リーダ端末2aは、サーバ1から完成したコンテンツベース3を受信する(ステップS55)。なお、コンテンツベース3のテンプレートが記憶された記憶媒体を利用する場合や、端末2自体にコンテンツベース3のテンプレートが予め備えられているような場合には、端末2側でコンテンツベース3を完成させることができるため、その場合には、サーバ1は必ずしも必要でない。
【0073】
図8は、作成メンバー端末2bにおける処理の流れを示している。ここでは、リーダ端末2aもコンテンツKの作成に参加するため、作成メンバー端末2bを兼ねている。もっとも、リーダ端末2aは作成を指示するだけの場合には、リーダ端末2aは、いずれかの作成メンバー端末2bに対してコンテンツベース3を送信することになる。
【0074】
作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)が、コンテンツベース3(編集用コンテンツ)を受信する(ステップS60)。リーダAは、指定されたパートについて“お題”を考慮しながら作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)を操作して、作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)に要素音声9および要素映像10を作成させる(ステップS61)。
【0075】
そうすると、音声シナリオデータ6に基づいて要素音声9が音楽データ5に自動的に合成されるとともに、映像シナリオデータ8に基づいて要素映像10が映像データ7に自動的に合成される(ステップS62)。つまり、各作成メンバー端末2bで、担当する各パートの要素音声9と要素映像10の合成処理が行われるのである。
【0076】
こうすることで、サーバ1でのデータ処理量が軽減され、アクセスの集中による通信トラブルの発生を効果的に防止することができる。また、サーバ1に合成処理機能等、特殊な機能を実装する必要がなくなり、サーバ1の運用が容易になる点でも有利である。もちろん、記憶媒体を利用等すれば、端末2だけでの運用も可能である。
【0077】
こうして、コンテンツベース3に、一部のパートの要素音声9および要素映像10が合成された未完成のコンテンツ(要素コンテンツS)が作成される。
【0078】
作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)は、要素コンテンツSが完成したか否かを判断し(ステップS63)、要素コンテンツSが完成したと判断すると、コンテンツKが完成したか否かを判断する(ステップS64)。そして、完成していないと判断すると、作成メンバー端末2b(リーダ端末2a)は、担当するパートの要素音声9および要素映像10が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末2bに、作成した要素コンテンツS(編集用コンテンツ)を送信する(ステップS65)。
【0079】
要素コンテンツS(編集用コンテンツ)を受信した作成メンバー端末2bは(ステップS60)、同様にして担当するパートの要素音声9と要素映像10とを作成し(ステップS61)、受け取った要素コンテンツSに、担当するパートの要素音声9と要素映像10とを合成し(ステップS62)、リレー形式で転送していく。
【0080】
そして、他の作成メンバーの要素音声9および要素映像10が全て合成された要素コンテンツSを受信した最後の作成メンバーBSの作成メンバー端末2bsは、担当する要素音声9と要素映像10とを作成、合成してコンテンツK(グリーティングメッセージ)を完成させる。そして、コンテンツKが完成したと判断すると(ステップS64)、最後の作成メンバー端末2bsは、完成したグリーティングメッセージを、各受取メンバー端末2cに送信する(ステップS66)。
【0081】
最後の作成メンバー端末2bsから直接各受取メンバー端末2cに送信するのに換えて、いったん完成したグリーティングメッセージをサーバ1に送信してサーバ1に保管する。そして、サーバ1、あるいは最後の作成メンバー端末2bsから各受取メンバー端末2cに、完成したグリーティングメッセージのアップロード先を通知することにより、それぞれが適宜ダウンロードできるようにしてもよい。
【0082】
なお、各作成メンバー端末2bに、サーバ1からそれぞれにコンテンツベース3を送信し、要素音声9および要素映像10を各作成メンバー端末2b間で転送するようにしてもよい。
【0083】
{第3の実施の形態}
本実施の形態では、ブログやソーシャルネットワーク(SNS)など、1対不特定多数の非リアルタイム型のコミュニケーションに適用したものである。従来の文字データで行われている電子掲示板を音声データで行うようなコミュニケーションであり、不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツKを作成して楽しむことができる。
【0084】
図9に示すように、本実施の形態のコミュニケーションシステムは、インターネット上に配置されるサーバ1と、このサーバ1にアクセス可能な複数のメンバーMが所有する端末2とを備える。
【0085】
ここでのサーバ1は、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面20を通じて、作成されたコンテンツベース3の情報を各端末2に表示する手段や、いずれかの端末2で作成された要素コンテンツSを受信して記憶する手段、記憶した要素コンテンツSを各端末の要求に応じて再生する手段、コンテンツKを完成させてコンテンツ掲示画面20を通じて閲覧可能にする手段などを備えている点で、第1の実施の形態のサーバ1と異なっている。そのほか、本実施の形態の各端末2やサーバ1、コンテンツベース3の基本的な構成は第1の実施の形態と同様であるため同じ符号を付して省略し、以下の操作の流れの説明を通じて、本実施の形態について詳しく説明する。
【0086】
図10は、コンテンツKの作成を企画するリーダAの操作に基づく、リーダ端末2aの処理を示している。たとえば、リーダAは、メンバーMの一人であり、従来の電子掲示板であれば、いわゆるスレッド主に相当し、リーダAの操作はスレッドを立てる行為に該当するものである。
【0087】
リーダ端末2aは、リーダAの指示に基づき、サーバ1にアクセスして、コンテンツベース3の作成処理をサーバ1に指示する(ステップS70)。このサーバ1には、テーマ、目的別など、予め各種コンテンツベース3のテンプレートが設定されており、リーダAはその中から、所望のコンテンツベース3を選択することができる。
【0088】
次にリーダ端末2aは、リーダAの操作により楽曲を選定する(ステップS71)。楽曲もまた、サーバ1に予め各種設定されており、その中から選定することができる。そして、リーダ端末2aは、リーダAの指示に基づいてシナリオの設定を行う(ステップS72)。ここでは、楽曲の各パートの設定が行われる。楽曲の構成にあわせてサーバ1によって自動的にパートの設定が行われるようにしてあってもよい。ただし、特定のメンバーMでパートを分担するものではないため、各パートを担当するメンバーMの設定は行われない。
【0089】
そのほか、各パートのエフェクトデータを予め設定する等の操作が行われる。とくに、音声は、自動的にエフェクト処理されるように設定しておくのが好ましい。個人の特定が可能な音声が直接公開されることを確実に防止することができ、個人情報保護上極めて効果的だからである。同様にして、音声だけでなく、そのままであれば直ちに個人が特定されてしまう映像であっても、自動的に加工処理を施すように設定すれば、本実施の形態に適用することが可能である。
【0090】
続いてリーダ端末2aは、リーダAの指示に基づいて各種条件の設定を行う(ステップS73)。具体的には、図9に示すコンテンツ掲示画面20のように、コンテンツKの作成に際しての約束事として“お題(タイトル)”や、人的条件(最大参加人数)、時間的条件(参加可能期間)、コメントなどのコンテンツKの作成に関する条件を設定する。お題は、リーダAによって入力されるか、あるいは予め用意された複数のテンプレートの中から選択されることにより設定される。
【0091】
リーダ端末2aは、リーダAの指示に基づきコンテンツベース3が完成したか否か判断し(ステップS74)、完成したと判断した場合、そのコンテンツベース3の内容を不特定多数のメンバーMが閲覧可能とする表示指示をサーバ1に送信する(ステップS75)。
【0092】
図11は、サーバ1の処理を示したものである。サーバ1は、リーダ端末2aから完成したコンテンツベース3の表示指示を受信する(ステップS80)。そうすると、図9に示すように、そのコンテンツベース3の内容がWeb上のコンテンツ掲示画面20を通じて公開され、不特定のメンバーMが所有する端末2で閲覧できるようになる(ステップS81)。これを見たコンテンツKの作成に参加を希望するメンバーMの操作によって、端末2からサーバ1に対し、コンテンツベース3の送信要求が送信される。サーバ1は、そのコンテンツベース3の送信要求を受信したと判断すると(ステップS82)、送信元のメンバーMの端末2にコンテンツベース3を送信する(ステップS83)。
【0093】
図12は、メンバーMの端末2での処理操作を示したものである。図12に示すように、端末2は、コンテンツベース3を受信すると(ステップS90)、メンバーMの操作により、端末2はメンバーMが希望するパートの要素音声9を作成する(ステップS91)。すなわち、端末2は、音声入力手段や音声処理手段を活用して、メンバーMによって創造されるお題を考慮した歌詞(レス)に対し、様々な音声加工処理を施してオリジナルな要素音声9を作成するのである。
【0094】
作成された要素音声9は、コンテンツベース3の音楽データ5と合成されて要素コンテンツSが作成される(ステップS92)。端末2は、メンバーMの操作に基づき、要素コンテンツSが完成したか否かを判断する(ステップS93)。そして、要素コンテンツSが完成したと判断すると、端末2は、その要素コンテンツSをサーバ1に送信する(ステップS94)。
【0095】
なお、サーバ1に送信するデータは要素コンテンツSではなく、要素音声9だけを送信するようにしてもよい。この場合、データ量が減少する分、通信負担が少なくなって有利である。
【0096】
図11に示すように、サーバ1は、要素コンテンツSをメンバーMの端末2から受信したか否かを判断する(ステップS84)。要素コンテンツSを受信したと判断すると、その要素コンテンツSを記憶手段に記憶する(ステップS85)。このとき、送信のあったメンバーMの端末2を特定する情報、たとえばハンドルネーム21などと関連付けて記憶される。なお、要素コンテンツSに換えて、要素音声9を記憶してもよい。
【0097】
コンテンツKの作成の参加可能期間中は、コンテンツ掲示画面20が常時公開され、メンバーMは、最大参加人数になるまで、端末2から自由にコンテンツKの作成に参加することができる。その間、サーバ1に記憶される要素コンテンツSは、それぞれのパートに関連付けて記憶される。
【0098】
図13は、要素コンテンツSに関わるコンテンツ掲示画面20の一部の画面を示したものである。図13に示すように、要素コンテンツSの送信のあったメンバーMのハンドルネーム21、たとえば「花子」や「ガッツ」などが各パート別に表示されるようになっている。各メンバーMは、その中からいずれかのハンドルネーム21を選択(クリック)することで、そのハンドルネーム21と関連付けされた要素コンテンツSを再生させることができる。すなわち、各端末2は、いずれかの要素コンテンツSを指定して、サーバ1に再生要求することができ、サーバ1は、再生要求を受信したか否かを判断する(ステップS86)。そして、サーバ1は、再生要求を受信受すると、その端末2で指定された要素コンテンツSの内容を再生する処理を行う(ステップS87)。要素コンテンツSに換えて、要素音声9を再生するようにしてもよい。
【0099】
メンバーMは、各要素コンテンツSを再生して楽しむことができる。そして、各端末2は、再生した要素コンテンツS、あるいは要素音声9を評価して、投票することができるようになっている。投票は、たとえば、再生終了後に表示される得点選択画面を通じて行うことができる。サーバ1は、投票の結果に基づいて、各パートの要素コンテンツSの順位付けを行う。たとえば、図13に示すように、順位別に要素コンテンツSが入れ替わり表示されるようにすることができる。
【0100】
サーバ1は、参加可能期間が過ぎて、そして、各パートの要素コンテンツSを全て受信したと判断した場合(ステップS88)、各パートの第1位にある要素コンテンツSを音楽データ5に合成して、コンテンツKを完成させる(ステップS89)。そして、完成したコンテンツKの内容を、コンテンツ掲示画面20を通じて閲覧可能にするのである(ステップS90)。なお、要素コンテンツSはリーダAが任意に選択し、その指示に基づいてサーバ1がコンテンツKを完成するようにしてもよい。また、投票によるのではなく、早いもの順に全てのパートの要素コンテンツSを受信した場合に、自動的にコンテンツKを完成させるようにしてもよい。
【0101】
サーバ1は、端末2からの要求に応じて、要素コンテンツSの任意の位置に音声のコメント25を関連付けて記憶する機能を備えたものであってもよい。この機能は、従来の電子掲示板のレスに相当する。
【0102】
たとえば、図14に示すように、要素コンテンツSの要素音声9の録音領域の任意の位置に録音開始位置26aと録音終了位置26bとを示すマーカを設定し、その間に音声のコメント25を合成させるのである。なお、音声のコメント25には、そのコメント25を付したメンバーMの特定情報が関連付けされている。これらの操作は、たとえば端末2のボタン操作などによって行うことができる。そうすることで、不特定のメンバーM間で、サーバ1を介して、音声による情報交換が可能となり、より充実したコミュニケーションを楽しむことができる。
【0103】
この実施の形態では、リーダ端末2aの指示に基づいてサーバ1側でコンテンツベース3の作成処理を行ったが、メモリカード等の利用により、リーダ端末2a側でコンテンツベース3の作成処理を行うようにしてもよい。
【0104】
以上のように、本発明のコンテンツベースおよびこれを用いたコミュニケーションシステムであれば、多種多様なコミュニケーションの形態に対応でき、多数の参加者の間で楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】第1の実施の形態のコミュニケーションシステムのイメージ図である。
【図2】コンテンツベースの構成を説明するための図である。
【図3】第1の実施の形態のフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態のフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態のフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態のコミュニケーションシステムのイメージ図である。
【図7】第2の実施の形態のフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態のフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態のコミュニケーションシステムのイメージ図である。
【図10】第3の実施の形態のフローチャートである。
【図11】第3の実施の形態のフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態のフローチャートである。
【図13】コンテンツ掲示画面の一部を示すイメージ図である。
【図14】第3の実施の形態における音声のコメントを説明するための図である。
【符号の説明】
【0106】
1 サーバ
2 端末
3 コンテンツベース
5 音楽データ
6 音声シナリオデータ
7 映像データ
8 映像シナリオデータ
9 要素音声
10 要素映像
12 効果映像データ
14 効果音データ
20 コンテンツ掲示画面
A リーダ
B 作成メンバー
C 受取メンバー
K コンテンツ
S 要素コンテンツ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数人がパートを分担して一つのコンテンツを作成することに利用される、複数のデジタルデータ領域を有するコンテンツベースであって、
楽曲を構成する音楽データと、
前記音楽データに対応して作成される音声シナリオデータと、
を備え、
パート別に作成される音声を前記音楽データに合成する手順が、前記音声シナリオデータに規定されていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツベースであって、
前記音声シナリオデータが、合成する音声を加工する音声エフェクトデータを含むことを特徴とするコンテンツベース。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のコンテンツベースであって、
任意の位置に、効果音を合成できる効果音データ領域が設けられていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンテンツベースであって、
予め設定された所定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグ、
を備えていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースであって、
前記楽曲と連動して再生される映像データと、
前記映像データに対応して作成される映像シナリオデータと、
を備え、
パート別に作成される映像を前記映像データに合成する手順が、前記映像シナリオデータに規定されていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項6】
請求項5に記載のコンテンツベースであって、
前記映像シナリオデータが、合成する映像を加工する映像エフェクトデータを含むことを特徴とするコンテンツベース。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載のコンテンツベースであって、
任意の位置に、効果映像を合成できる効果映像データ領域が設けられていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項8】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
前記複数の端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
を含み、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、
作成した要素音声を前記サーバに送信する手段と、
を有し、
前記サーバは、
音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、
前記受取メンバー端末に、要素音声と音楽データとを合成して作成したコンテンツを送信する手段と、
を備え、
サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項9】
請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
各端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
が含まれており、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、
作成した要素音声および要素映像を前記サーバに送信する手段と、
を有し、
前記サーバは、
音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、
映像シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素映像を映像データに合成する手段と、
前記受取メンバー端末に、要素音声および要素映像を合成して完成したコンテンツを送信する手段と、
を備え、
前記サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項10】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
互いにアクセス可能な複数の端末、
を備え、
各端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
を含み、
いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、
担当するパートの要素音声が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、
他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、
を備え、
他の作成メンバーの要素音声が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、
コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、
を備え、
リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項11】
請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
互いにアクセス可能な複数の端末、
を備え、
各端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
を含み、
いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、
担当するパートの要素音声および要素映像が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、
他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、
を備え、
他の作成メンバーの要素音声および要素映像が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、
コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、
を備え、
リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項12】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
前記サーバは、
コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、
いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、
いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、
記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、
を有し、
各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、
を有し、
各端末は、
前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、
音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて、要素音声を音楽データに合成して要素コンテンツを作成する手段と、
作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、
を有し、
不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項13】
請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
前記サーバは、
コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、
いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、
いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、
記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、
を有し、
各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、
を有し、
各端末は、
前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、
音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、
作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、
を有し、
不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項14】
請求項13に記載のコミュニケーションシステムであって、
前記サーバが、
端末からの投票に基づいて、各パートの要素コンテンツを選択する手段、
を有することを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項15】
請求項13または請求項14に記載のコミュニケーションシステムであって、
前記サーバが、
前記端末からの要求に応じて、要素コンテンツの任意の位置に音声のコメントを関連付けて記憶する手段、
を有し、
前記サーバを介して、前記端末間で情報交換可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項16】
請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースが、いずれかの端末からの指示によって前記サーバにおいて作成されることを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項17】
請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースが、予め前記サーバに備えられていることを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項18】
請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースを記憶する記憶媒体、
を備え、
前記記憶媒体を介してコンテンツベースの利用を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項19】
請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースが、予めいずれかの端末に備えられていることを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項1】
複数人がパートを分担して一つのコンテンツを作成することに利用される、複数のデジタルデータ領域を有するコンテンツベースであって、
楽曲を構成する音楽データと、
前記音楽データに対応して作成される音声シナリオデータと、
を備え、
パート別に作成される音声を前記音楽データに合成する手順が、前記音声シナリオデータに規定されていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツベースであって、
前記音声シナリオデータが、合成する音声を加工する音声エフェクトデータを含むことを特徴とするコンテンツベース。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のコンテンツベースであって、
任意の位置に、効果音を合成できる効果音データ領域が設けられていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンテンツベースであって、
予め設定された所定のメンバー以外のコピーを禁止する不正コピー防止フラグ、
を備えていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースであって、
前記楽曲と連動して再生される映像データと、
前記映像データに対応して作成される映像シナリオデータと、
を備え、
パート別に作成される映像を前記映像データに合成する手順が、前記映像シナリオデータに規定されていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項6】
請求項5に記載のコンテンツベースであって、
前記映像シナリオデータが、合成する映像を加工する映像エフェクトデータを含むことを特徴とするコンテンツベース。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載のコンテンツベースであって、
任意の位置に、効果映像を合成できる効果映像データ領域が設けられていることを特徴とするコンテンツベース。
【請求項8】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
前記複数の端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
を含み、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、
作成した要素音声を前記サーバに送信する手段と、
を有し、
前記サーバは、
音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、
前記受取メンバー端末に、要素音声と音楽データとを合成して作成したコンテンツを送信する手段と、
を備え、
サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項9】
請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
各端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
が含まれており、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、
作成した要素音声および要素映像を前記サーバに送信する手段と、
を有し、
前記サーバは、
音声シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素音声を音楽データに合成する手段と、
映像シナリオデータに基づいて、前記作成メンバー端末から受信した要素映像を映像データに合成する手段と、
前記受取メンバー端末に、要素音声および要素映像を合成して完成したコンテンツを送信する手段と、
を備え、
前記サーバを介して、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項10】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
互いにアクセス可能な複数の端末、
を備え、
各端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
を含み、
いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、
担当するパートの要素音声が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、
他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、
を備え、
他の作成メンバーの要素音声が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、
コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、
を備え、
リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項11】
請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
互いにアクセス可能な複数の端末、
を備え、
各端末には、
コンテンツの作成に参加する作成メンバー端末と、
作成されたコンテンツを受け取る受取メンバー端末と、
を含み、
いずれかの前記作成メンバー端末に対し、コンテンツベースが設定され、
前記作成メンバー端末は、
音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、
担当するパートの要素音声および要素映像が合成されていない他のいずれかの作成メンバー端末に、作成した要素コンテンツを送信する手段と、
他のいずれかの作成メンバー端末から要素コンテンツを受信する手段と、
を備え、
他の作成メンバーの要素音声および要素映像が全て合成された要素コンテンツを受信した最後の作成メンバーの端末は、
コンテンツを完成させて前記受取メンバー端末に送信する手段と、
を備え、
リレー形式で、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項12】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
前記サーバは、
コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、
いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、
いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、
記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、
を有し、
各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、
を有し、
各端末は、
前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、
音声シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて、要素音声を音楽データに合成して要素コンテンツを作成する手段と、
作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、
を有し、
不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項13】
請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のコンテンツベースを用いたコミュニケーションシステムであって、
ネットワーク上に配置されるサーバと、
前記サーバにアクセス可能な複数の端末と、
を備え、
前記サーバは、
コンテンツの作成を企画する端末からの指示に基づいて、作成されたコンテンツベースを、タイトルが表示されたコンテンツ掲示画面を通じて各端末に閲覧可能にする手段と、
いずれかの端末からの送信要求に応じて、コンテンツベースを送信する手段と、
いずれかの端末によって作成された要素コンテンツを受信して記憶する手段と、
記憶した要素コンテンツを、各端末の要求に応じて再生する手段と、
を有し、
各パートの要素コンテンツを全て受信した場合に、コンテンツを完成させて前記コンテンツ掲示画面を通じて閲覧可能にする手段と、
を有し、
各端末は、
前記サーバから前記コンテンツベースを受信する手段と、
音声シナリオデータおよび映像シナリオデータに規定されたそれぞれのパートの要素音声および要素映像を作成する手段と、
音声シナリオデータに基づいて要素音声を音楽データに合成するとともに、映像シナリオデータに基づいて要素映像を映像データに合成することにより、要素コンテンツを作成する手段と、
作成した要素コンテンツを前記サーバに送信する手段と、
を有し、
不特定のメンバー間において、複数人がパートを分担して一つのコンテンツの作成を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項14】
請求項13に記載のコミュニケーションシステムであって、
前記サーバが、
端末からの投票に基づいて、各パートの要素コンテンツを選択する手段、
を有することを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項15】
請求項13または請求項14に記載のコミュニケーションシステムであって、
前記サーバが、
前記端末からの要求に応じて、要素コンテンツの任意の位置に音声のコメントを関連付けて記憶する手段、
を有し、
前記サーバを介して、前記端末間で情報交換可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項16】
請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースが、いずれかの端末からの指示によって前記サーバにおいて作成されることを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項17】
請求項8または請求項9または請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースが、予め前記サーバに備えられていることを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項18】
請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースを記憶する記憶媒体、
を備え、
前記記憶媒体を介してコンテンツベースの利用を可能としたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項19】
請求項8ないし請求項15のいずれかに記載のコミュニケーションシステムであって、
コンテンツベースが、予めいずれかの端末に備えられていることを特徴とするコミュニケーションシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−139560(P2008−139560A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−325677(P2006−325677)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
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