コンテンツ配信システム
【課題】簡単な操作で携帯電話機を利用してサーバから指定の再生端末に所望のコンテンツを配信することの可能なコンテンツ配信システムを提供する。
【解決手段】携帯電話機3を用いてサーバ1にアクセスし、所望のコンテンツを再生するために必要なライセンスを購入する。コンテンツを再生するためには、携帯電話機3を用いてサーバ1からセッション識別子を取得する。このセッション識別子を携帯電話機3から赤外線通信で再生端末2に送信すると、再生端末2はセッション識別子をサーバ1に送信し、コンテンツの配信を要求する。これにより、所望のコンテンツはストリーミング方式で再生端末2に配信され、再生装置2で再生される。
【解決手段】携帯電話機3を用いてサーバ1にアクセスし、所望のコンテンツを再生するために必要なライセンスを購入する。コンテンツを再生するためには、携帯電話機3を用いてサーバ1からセッション識別子を取得する。このセッション識別子を携帯電話機3から赤外線通信で再生端末2に送信すると、再生端末2はセッション識別子をサーバ1に送信し、コンテンツの配信を要求する。これにより、所望のコンテンツはストリーミング方式で再生端末2に配信され、再生装置2で再生される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システムに関し、さらに詳しくは、携帯情報端末を利用してサーバから指定のクライアントに所望のコンテンツを配信するコンテンツ配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯電話機に音楽コンテンツを配信し、携帯電話機で視聴できるようにしたサービスが提供されている。
【0003】
しかしながら、携帯電話機の通信速度はまだ遅いため、コンテンツサイズを小さくし、音楽の再生品質は犠牲にされている。また、コンテンツを少しずつ配信しながら順に再生していくストリーミング方式を採用することは困難である。そのため、一般には、コンテンツ全体を一旦携帯電話機に保存した後に再生するダウンロード方式が採用されている。さらに、携帯電話機による再生である以上、再生品質の向上には一定の限界がある。
【0004】
特開2003−92639号公報(特許文献1)には、携帯電話機を利用してサーバから指定の車載端末にコンテンツを配信する方法が開示されている。この方法によれば、指定の車載端末にあらかじめ割り当てられた車載端末ID(識別子)を携帯電話機からサーバに送信し、これに応じて車載端末IDに対応付けられた購入予約番号(以下「ワンタイムパスワード」という)をサーバから携帯電話機に返信する。ユーザが入手したワンタイムパスワードを指定の車載端末に手入力すると、車載端末からサーバに車載端末ID及びワンタイムパスワードを送信する。車載端末ID及びワンタイムパスワードで認証を行い、認証に成功した場合、ダウンロードするコンテンツリストをサーバから指定の車載端末に送信する。そして、コンテンツリスト中のコンテンツをサーバから指定の車載端末にダウンロードする。
【0005】
この方法では、必須の認証情報として車載端末IDを用い、さらにセキュリティを強化するために、任意の認証情報としてワンタイムパスワードを用いている(同公報段落0008及び0043参照)。したがって、必ず車載端末IDを携帯電話機に手入力しなければならず、面倒である。また、ダウンロードされたコンテンツは複製可能で、著作権保護のための対策は何ら施されていない。
【特許文献1】特開2003−92639号公報
【特許文献2】特開2003−124922号公報
【特許文献3】特開2002−132713号公報
【特許文献4】特開2001−297263号公報
【特許文献5】特開2003−259335号公報
【特許文献6】特開2004−265139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簡単な操作で携帯情報端末を利用してサーバから指定のクライアントに所望のコンテンツを配信することの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明によるコンテンツ配信システムは、サーバと、サーバにアクセス可能なクライアントと、サーバにアクセス可能な携帯情報端末とを備える。サーバは、コンテンツ識別子に対応づけてコンテンツデータを記憶するためのコンテンツデータデータベースと、携帯情報端末からの要求に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行する手段と、発行されたセッション識別子を所望のコンテンツのコンテンツ識別子に対応付けてセッション管理データベースに登録する手段と、クライアントからの要求に応じてセッション管理データベースを参照し、クライアントから送信されたセッション識別子に対応するコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータをコンテンツデータデータベースから読み出してクライアントに送信するコンテンツ送信手段とを含む。クライアントは、サーバにより発行されたセッション識別子を受信する手段と、受信されたセッション識別子をサーバに送信するとともに、所望のコンテンツのコンテンツデータを送信するようサーバに要求するコンテンツ要求手段と、サーバから送信されたコンテンツデータを再生する再生手段とを含む。携帯情報端末は、ユーザの操作に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するようサーバに要求する手段を含む。ここで、携帯情報端末は、携帯電話機、PHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistance)、その他のモバイル端末を含む。また、セッション識別子は、サーバから携帯情報端末に送信され、さらに携帯情報端末からクライアントに送信されてもよく、また、サーバからクライアントに送信されてもよい。
【0008】
このコンテンツ配信システムでは、ユーザの操作に応じて携帯情報端末からサーバにセッション識別子の発行が要求され、これに応じてセッション識別子が発行される。このセッション識別子はクライアントに送信され、さらにクライアントからサーバに送信される。クライアントからサーバに所望のコンテンツが要求されると、これに応じてセッション識別子に対応するコンテンツデータがサーバからクライアントに送信される。クライアントは、このコンテンツデータに基づいて音楽及び/又は映像を再生する。したがって、簡単な操作で携帯情報端末を利用してサーバから指定のクライアントに所望のコンテンツを配信することができる。
【0009】
好ましくは、サーバはさらに、コンテンツデータの送信後、当該セッション識別子をセッション管理データベースから抹消する手段を含む。
【0010】
この場合、使用済みのセッション識別子を再使用することはできない。
【0011】
さらに好ましくは、サーバはさらに、発行されたセッション識別子をクライアントに割り当てられた公開鍵で暗号化する手段を含む。クライアントはさらに、受信されたセッション識別子を公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段を含む。
【0012】
この場合、セッション識別子が盗まれたとしても、セッション識別子を使用して音楽や映像を再生することはできない。したがって、ライセンスを受けていない不正ユーザが先にセッション識別子を使用したために、ライセンスを受けている正規ユーザがセッション識別子を使用できなくなるような事態は起こらない。
【0013】
好ましくは、サーバはさらに、クライアントに割り当てられた公開鍵で共通鍵を暗号化する手段と、クライアントに送信すべきコンテンツデータを共通鍵で暗号化する手段とを含む。クライアントはさらに、サーバから送信された暗号化された共通鍵を公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段と、サーバから送信された暗号化されたコンテンツデータを復号化された共通鍵で復号化する手段とを含む。
【0014】
この場合、コンテンツデータが盗まれたとしても、指定のクライアント以外では音楽や映像を再生することはできない。
【0015】
好ましくは、サーバはさらに、ユーザ識別子に対応付けてコンテンツ識別子を記憶するためのライセンス管理データベースと、ライセンス管理データベースを参照し、1つのユーザ識別子に対応する1又は2以上のコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツの一覧表を携帯情報端末に送信する手段とを含む。携帯情報端末はさらに、サーバから送信されたコンテンツの一覧表を表示する手段と、表示されたコンテンツの一覧表の中からユーザの操作に応じて所望のコンテンツを選択する手段とを含む。
【0016】
この場合、ユーザは再生可能なコンテンツを一覧表で確認し、所望のコンテンツを選択するだけで簡単に音楽や映像を再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
[第1の実施の形態]
[全体構成]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態によるコンテンツ配信システムは、サーバ1と、複数の再生端末2と、複数の携帯電話機3とを備える。携帯電話機3に代えてPDA(Personal Digital Assistance)を用いてもよいが、ここでは携帯電話機3を用いた例を説明する。
【0019】
サーバ1は、多数の音楽コンテンツ及びそのメタデータを蓄積している。各再生端末2は、インターネット4経由でサーバ1にアクセスし、サーバ1に対してクライアントとして機能し、サーバ1からストリーミング方式で配信されて来る音楽コンテンツを再生することができる。各携帯電話機3は、携帯電話キャリア5及びインターネット4経由でサーバ1にアクセスし、音楽コンテンツの購入手続きをしたり、購入した音楽コンテンツの一覧表(以下「コンテンツリスト」という)を閲覧したり、赤外線通信により再生端末に所望の音楽コンテンツを再生するよう指示したりすることができる。
【0020】
[サーバの構成]
図2を参照して、サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、メモリ12と、ネットワーク通信部13と、コンテンツデータデータベース(DB)14と、コンテンツ鍵DB15と、コンテンツメタデータDB16と、ライセンス管理DB17と、セッション管理DB18とを備える。
【0021】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの半導体メモリの他、ハードディスクを含み、あらかじめ定められたステップをサーバ1に実行させるためのプログラム(後に詳述)を記憶する。ネットワーク通信部13は、サーバ1をインターネット4に接続し、再生端末2及び携帯電話機3との間でデータの送受信を行う。
【0022】
コンテンツデータDB14は、コンテンツ識別子CIDに対応付けて多数の音楽コンテンツのデータ(以下「コンテンツデータ」という)を保存している。コンテンツ識別子CIDは、音楽コンテンツを識別するために音楽コンテンツごとにあらかじめ付与されている。
【0023】
コンテンツ鍵DB15は、表1に示すように、コンテンツ識別子CIDに対応付けて共通鍵K2を保存している。共通鍵K2は、コンテンツデータを共通鍵暗号方式で暗号化及び復号化するために使用される秘密鍵である。
【表1】
【0024】
コンテンツメタデータDB16は、表2に示すように、コンテンツ識別子CIDに対応付けて音楽コンテンツのメタデータ、具体的には、曲名(タイトル)、アーチスト名、再生時間、アルバム名、ジャケット画像などを保存している。
【表2】
【0025】
ライセンス管理DB17には、表3に示すように、ユーザ識別子UIDに対応付けて、ユーザが購入した音楽コンテンツを特定するために1又は2以上のコンテンツ識別子CIDが登録される。ライセンス管理DB17にはさらに、コンテンツ識別子CIDに対応付けてライセンスタイプや視聴回数なども登録される。ライセンスタイプには、何度でも繰り返し視聴可能な「無制限」と、視聴可能な回数が制限されている「回数制限」とがある。「回数制限」の場合、その制限回数も併せて登録される。視聴回数は、当該ユーザが当該音楽コンテンツを視聴した回数である。
【表3】
【0026】
セッション管理DB18には、表4に示すように、セッション識別子SIDに対応付けて、公開鍵K1P、有効期限及びコンテンツ識別子CIDが登録される。セッション識別子SIDは、携帯電話機3からの要求に応じてサーバ1が発行するもので、その詳細は後述する。公開鍵は、セッション識別子SID及び共通鍵を公開鍵暗号方式で暗号化するために使用される鍵で、再生端末2ごとにあらかじめ割り当てられている。公開鍵K1Pと対をなす秘密鍵K1Sも再生端末2ごとにあらかじめ割り当てられている。有効期限は、セッション識別子SIDを有効なものとして扱う最終期限である。
【表4】
【0027】
[再生端末の構成]
図3を参照して、再生端末2は、CPU21と、メモリ22と、ネットワーク通信部23と、赤外線受光部24と、再生部25とを備える。
【0028】
メモリ22は、半導体メモリの他、ハードディスクを含み、あらかじめ定められたステップを再生端末(コンピュータ)2に実行させるためのプログラム(後に詳述)、上記秘密鍵K1Sなどを記憶する。ネットワーク通信部23は、TCP/IPプロトコル等に従い、再生端末2をインターネット4に接続してサーバ1にアクセスし、サーバ1との間でデータの送受信を行う。赤外線受光部24は、携帯電話機3から発信された赤外線を受光し、そこに含まれるデータを受け付ける。再生部25は、コンテンツデータに基づいて音楽を再生する。ユーザは、この再生された音楽を視聴することができる。
【0029】
再生端末2としては、たとえばネットワーク対応のオーディオ装置、遊技場や飲食店等に設置されるミュージックボックス、通信カラオケ装置、本発明に必要な機能だけを備えた専用装置を用いることができる。
【0030】
[携帯電話機の構成]
図4を参照して、携帯電話機3は一般に普及している汎用品で、CPU31と、メモリ32と、ディスプレイ33と、入力部34と、電話通信部35と、ネットワーク通信部36と、赤外線発光部37とを備える。
【0031】
メモリ32は、半導体メモリの他、ハードディスクを含み、あらかじめ定められたステップを携帯電話機(コンピュータ)3に実行させるためのプログラム(後に詳述)を記憶する。入力部34は、ユーザ操作によるキー入力を受け付ける。電話通信部35は、携帯電話機3を携帯電話キャリア5に接続し、通常の通話を可能とする。ネットワーク通信部36は、携帯電話機3を携帯電話キャリア5経由でインターネット4に接続してサーバ1にアクセスし、サーバ1との間でデータの送受信を行う。赤外線発光部37は、通常のリモコンによる赤外線を発行してもよく、IrDA(Infrared Data Association)規格に従ってデータを乗せた赤外線を発光してもよい。
【0032】
[動作]
上記コンテンツ配信システムの動作は次のとおり。
【0033】
[コンテンツ購入手続き]
最初に、音楽コンテンツの購入手続きを説明する。
【0034】
図5及び図6を参照して、携帯電話機3はサーバ1にアクセスし、検索カテゴリページを要求し(S301)、サーバ1はこれを受信する(S101)。サーバ1は、この要求に応じて検索カテゴリページを携帯電話機3に返信し(S102)、携帯電話機3はこれを受信する(S202)。そして、携帯電話機3は、図7(a)に示すように、検索カテゴリの一覧を表示した検索カテゴリ選択画面を表示する(S203)。
【0035】
表示された複数の検索カテゴリの中から、仮にユーザが「アーチスト名で選ぶ」を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S304)、アーチストの一覧をサーバ1に要求し(S305)、サーバ1はこれを受信する(S103)。サーバ1は、この要求に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、アーチストの一覧を携帯電話機3に返信し(S104)、携帯電話機3はこれを受信する(S306)。そして、携帯電話機3は、図7(b)に示すように、アーチスト名の一覧を表示したアーチスト選択画面を表示する(S307)。
【0036】
表示された複数のアーチスト名の中から、仮にユーザが「アーチスト名#1」を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S308)、当該アーチストのアルバム名の一覧をサーバ1に要求し(S309)、サーバ1はこれを受信する(S105)。サーバ1は、この要求に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、当該アーチストのアルバム名の一覧をそのジャケット画像とともに携帯電話機3に返信し(S106)、携帯電話機3はこれを受信する(S310)。そして、携帯電話機3は、図7(c)に示すように、当該アーチストのアルバム名の一覧をそのジャケット画像とともに表示したアルバム選択画面を表示する(S311)。
【0037】
表示された複数のアルバム名の中から、仮にユーザが「アルバム名#1−1」を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S312)、当該アルバムに収録されている曲名の一覧(コンテンツリスト)をサーバ1に要求し(S313)、サーバ1はこれを受信する(S107)。サーバ1はこの要求に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、当該アルバムに収録されている曲名の一覧を携帯電話機3に返信し(S108)、携帯電話機3はこれを受信する(S314)。そして、携帯電話機3は、図7(d)に示すように、当該アルバムに収録されている曲名(タイトル)の一覧を表示したコンテンツ選択画面を表示する(S315)。コンテンツ選択画面上には、曲名に対応付けて「視聴」ボタン6及び「購入」ボタン7も表示される。
【0038】
表示された複数の曲名の中から、仮にユーザが「タイトル#1」に対応する「購入」ボタンを選択したとすると、携帯電話機3はこれを受け付け(S316)、図7(e)に示すように、当該タイトルの購入意志をユーザに確認するための購入確認画面を表示する(S317)。購入確認画面上には、「はい」ボタン8及び「いいえ」ボタン9も表示される。
【0039】
仮にユーザが「はい」ボタンを選択したとすると、携帯電話機3は当該購入意志の入力を受け付け(S318)、当該タイトルの購入通知をサーバ1に送信し(S319)、サーバ1はこれを受信する(S109)。サーバ1はこの通知に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、当該タイトルのコンテンツ識別子CIDを特定し、当該ユーザのユーザ識別子UIDに対応付けてそのコンテンツ識別子CIDをライセンス管理DB17に登録する(S110)。
【0040】
なお、図示されていないが、携帯電話機3は、ユーザの操作に応じて、所望のライセンスタイプ、回数制限のあるライセンスの場合は所望の回数などの入力を受け付け、これらをサーバ1に送信する。サーバ1はこれらを受信し、ライセンス管理DB17に登録する。新規のコンテンツ識別子CIDが登録されたとき、サーバ1はその視聴回数をゼロにセットする。
【0041】
ライセンス登録後、サーバ1は購入完了通知を携帯電話機3に送信し、携帯電話機3はこれを受信する(S320)。そして、携帯電話機3は、図7(f)に示した購入手続き完了通知画面を表示する(S321)。
【0042】
[コンテンツ再生手続き]
次に、購入した音楽コンテンツの再生手続きを説明する。
【0043】
図8〜図10を参照して、携帯電話機3はサーバ1にアクセスし、検索カテゴリページを要求し(S331)、サーバ1はこれを受信する(S121)。サーバ1はこの要求に応じて検索カテゴリページを携帯電話機3に返信し(S122)、携帯電話機3はこれを受信する(S332)。そして、携帯電話機3は、図11(a)に示した検索カテゴリ選択画面を表示する(S333)。この動作は上記ステップS301〜S303,S101,S102と同じである。
【0044】
表示された複数の検索カテゴリの中から、ユーザが「購入済みコンテンツ一覧」を選択すると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S334)、購入済みコンテンツの一覧をサーバ1に要求し(S335)、サーバ1はこれを受信する(S123)。サーバ1はこの要求に応じてライセンス管理DB17を参照し、購入済みコンテンツの一覧を携帯電話機3に返信し(S124)、携帯電話機3はこれを受信する(S336)。そして、携帯電話機3は、図11(b)に示すように、購入済みコンテンツの一覧を表示したコンテンツ選択画面を表示する(S337)。コンテンツ選択画面上には、曲名(タイトル)に対応付けて「再生」ボタン10も表示される。
【0045】
次に、表示された複数の曲名の中から、仮にユーザが「タイトル#1」に対応する「再生」ボタン10を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付ける(S338)。
【0046】
さらに、ユーザは当該タイトル(コンテンツ)を再生しようとする再生端末2を指定し、その指定した再生端末2にあらかじめ割り当てられている公開鍵K1Pを携帯電話機3の入力部34を操作して入力する。携帯電話機3は、この操作に応じて公開鍵K1Pの入力を受け付け(S339)、入力された公開鍵K1Pをメモリ32に格納する(S340)。公開鍵K1Pを保存しておけば、指定した再生端末2を繰り返し使用する場合に、その都度同じ公開鍵K1Pを再入力する必要がなくなる。
【0047】
携帯電話機3は、当該コンテンツ(タイトル#1)の再生に必要なセッション識別子SIDの発行をサーバ1に要求するために、タイトル#1のコンテンツ識別子CID及び公開鍵K1Pをサーバ1に送信し(S341)、サーバ1はこれを受信する(S125)。
【0048】
サーバ1は、この要求に応じてセッション識別子SIDをランダムに発行し(S126)、発行したセッション識別子SIDに対応付けて、受信した公開鍵K1P及びコンテンツ識別子CIDをセッション管理DB18に登録する(S127)。サーバ1はさらに、セッション識別子SIDの有効期限を設定し、セッション管理DB18に登録する(S128)。有効期限は、たとえば10秒〜1分程度に設定される。有効期限をこのように短く設定すれば、その短期間にセッション識別子SIDを盗んで使用することは困難であるから、セキュリティは高くなる。
【0049】
続いて、サーバ1は、公開鍵K1Pを使用し、セッション識別子SIDを暗号化して暗号化セッション識別子K1P(SID)を生成する(S129)。サーバ1は、生成した暗号化セッション識別子K1P(SID)を携帯電話機3に返信し(S130)、携帯電話機3はこれを受信する(S342)。携帯電話機3は、受信した暗号化セッション識別子K1P(SID)をメモリ32に格納する(S343)。
【0050】
次に、ユーザが携帯電話機3の赤外線発光部37を指定の再生端末2の赤外線受光部24に向けながら所定の再生ボタンを押すと、携帯電話機3は暗号化セッション識別子K1P(SID)を再生端末2に送信し(S344)、再生端末2はこれを受信する(S201)。
【0051】
再生端末2は、メモリ32に記憶されている秘密鍵K1Sを使用し、暗号化セッション識別子K1P(SID)を復号化して元のセッション識別子SIDを再現する(S202)。再生端末2は、サーバ1に対してコンテンツデータのストリーミング配信を要求するために、セッション識別子SIDをサーバ1に送信し(S203)、サーバ1はこれを受信する(S131)。このとき、再生端末2からサーバ1には再生端末2を識別するためのIPアドレス、MAC(Media Access Control)アドレス又は機器番号等のユニークな値(クライアント識別子)も一緒に送信される(S203)。このIPアドレスは再生端末2を識別するためのクライアント識別子で、サーバ1はこのIPアドレスに基づいてインターネット4上で再生端末2を特定し、要求されたコンテンツデータを返信する。
【0052】
サーバ1は、再生端末2からのストリーミング配信の要求に応じて、セッション管理DB18を参照し、受信したセッション識別子SIDに対応するコンテンツ識別子CIDを読み出すとともに、当該セッション識別子SIDの有効期限を確認し、当該セッション識別子SIDが有効か否かを判別する(S132)。
【0053】
サーバ1はさらに、ライセンス管理DB17を参照し、当該ユーザのユーザ識別子UIDに対応する1又は2以上のコンテンツ識別子のうち、上記読み出したコンテンツ識別子CIDに対応するライセンスが無制限タイプか回数制限タイプかを判別する(S133)。回数制限タイプの場合、サーバ1はその制限回数を確認し、視聴回数が制限回数に達しているか否かを判別する(S134)。
【0054】
サーバ1は、上記有効期限及び制限回数の確認結果を示したメッセージを再生端末2に送信し(S135)、再生端末2はこれを受信する(S204)。メッセージの通知後、サーバ1は視聴回数をインクリメントする(S136)。
【0055】
セッション識別子SIDが無効又は視聴回数が制限回数に達している場合(S205でNG)、再生端末2は再生に失敗し、これにて処理は終了する(S206)。一方、セッション識別子SIDが有効で、かつライセンスが無制限タイプの場合(S205でOK)、又はセッション識別子SIDが有効で、ライセンスが回数制限タイプでかつその視聴回数が制限回数に達していない場合(S205でOK)、処理は次のステップS207に進む。
【0056】
視聴回数のインクリメント(S136)後、サーバ1はセッション管理DB18からセッション識別子SIDに対応する公開鍵K1Pを読み出し、コンテンツ鍵DB15からコンテンツ識別子CIDに対応する共通鍵K2を読み出し、さらにコンテンツデータDB14からコンテンツ識別子CIDに対応するコンテンツデータDを読み出す。サーバ1は、読み出した公開鍵K1Pを使用し、読み出した共通鍵K2を暗号化して暗号化共通鍵K1P(K2)を生成する(S137)。サーバ1はまた、読み出した共通鍵K2を使用し、読み出したコンテンツデータDを暗号化して暗号化コンテンツデータK2(D)を生成する(S138)。コンテンツデータDは要求されるたびに暗号化される代わりに、あらかじめ暗号化されていてもよい。コンテンツデータDはストリーミング方式で配信されるので、コンテンツデータDは複数のパケットに分割され、各パケットが暗号化される。
【0057】
続いて、サーバ1は、暗号化共通鍵K1P(K2)及び暗号化コンテンツデータK2(D)を再生端末2に送信し(S139)、再生端末2はこれらを受信する(S207)。
【0058】
サーバ1はコンテンツデータDの送信後、当該セッション識別子SID及びそれに対応する情報をセッション管理DB18から抹消する(S140)。
【0059】
一方、再生端末2は、自身の秘密鍵K1Sを使用し、受信した暗号化共通鍵K2を復号化して元の共通鍵K2を再現し(S208)、さらにその共通鍵K2を使用し、暗号化コンテンツデータK2(D)を復号化して元のコンテンツデータDを再現する(S209)。そして、再生端末2は、コンテンツデータDに基づいて音楽を再生する(S210)。
【0060】
以上、本発明の第1の実施の形態によれば、ユーザは携帯電話機3を利用して所望のコンテンツを視聴するためのライセンスを購入し、そのコンテンツを指定の再生端末2で再生することができる。したがって、あるユーザがライセンスを購入したコンテンツを、そのユーザ自身の再生端末2だけでなく、友人の再生端末2、遊技場や飲食店に設置されている再生端末2などでも視聴することができる。
【0061】
また、コンテンツを携帯電話機にダウンロードして再生する場合は、メモリ容量が小さいので、再生可能なコンテンツの数は極めて制限されるが、本実施の形態の場合は、コンテンツをストリーミング方式で再生端末2に配信しながら再生するので、再生可能なコンテンツの数は特に制限されない。しかも、携帯電話機ではなく、ネットワーク対応のオーディオ装置などの再生端末2を用いるので、高音質でコンテンツを再生することができる。
【0062】
また、コンテンツデータは暗号化されて配信されるので、コンテンツデータを盗んでも指定の再生端末以外ではコンテンツを再生することはできない。
【0063】
また、使用済みのセッション識別子はコンテンツ配信後に抹消されるので、使用済みのセッション識別子を再使用することはできない。
【0064】
また、セッション識別子も暗号化されて送信されるので、ライセンスを購入していない不正ユーザがセッション識別子を盗んでも使用することはできない。したがって、ライセンスを受けている正規ユーザがセッション識別子を使用する前に、そのセッション識別子が抹消されてしまうような事態は起こらない。
【0065】
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、ユーザが再生端末2の公開鍵K1Pを携帯電話機3に手で入力する必要があるが、この手間を省くために以下のようにしてもよい。
【0066】
たとえば図12に示すように、再生端末2と携帯電話機3の間を通信ケーブル20で接続し、双方向有線通信を行うようにしてもよい。この場合も上記と同様に、セッション識別子SIDは携帯電話機3から再生端末2に送信されるが、公開鍵K1Pは再生端末2から携帯電話機3に通信ケーブル20を介して送信される。具体的には、携帯電話機3が公開鍵K1Pを送信するよう通信ケーブル20を介して再生端末2に要求すると、再生端末2はその要求に応じて公開鍵K1Pを通信ケーブル20を介して携帯電話機3に返信し、再生端末2はこの公開鍵の入力を受け付ける。したがって、ユーザは公開鍵K1Pを手で入力する必要がない。
【0067】
[第3の実施の形態]
また図13に示すように、再生端末2と携帯電話機3の間をIrDA、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信で接続し、双方向無線通信を行うようにしてもよい。この場合も上記と同様に、セッション識別子SIDは携帯電話機3から再生端末2に送信され、公開鍵K1Pは再生端末2から携帯電話機3に近距離無線通信により送信される。
【0068】
また、図示は省略するが、メモリカードなどの着脱自在な記憶媒体を利用し、再生端末2から携帯電話機3に公開鍵K1Pを移動させるようにしてもよい。
【0069】
[第4の実施の形態]
また、上記実施の形態では、携帯電話機3が公開鍵K1Pをサーバ1に送信することにより、発行されたセッション識別子SIDを取得するようにしているが、図14に示すように、携帯電話機3が公開鍵K1Pの代わりに再生端末2のクライアント識別子CLIDをサーバ1に送信し、発行されたセッション識別子SIDはポーリングによりサーバ1から再生端末2に送信されるようにしてもよい。
【0070】
具体的には、この第4の実施の形態では、サーバ1はさらに、次の表5に示した公開鍵DBを備える。
【表5】
【0071】
公開鍵DBには、クライアント識別子CLIDに対応付けて、公開鍵K1P、発行日付及び有効性フラグが登録される。各レコードは再生端末2が生産されるたびに追加される。クライアント識別子CLIDは、再生端末2が生産されるたびに割り当てられるユニークな値である。クライアント識別子CLIDは連続番号でもよいが、セキュリティ上はランダムな値の方が望ましい。ユーザがクライアント識別子CLIDを携帯電話機3に手で入力する場合、クライアント識別子CLIDは再生端末2のディスプレイ上に表示されるようにしてもよいが、クライアント識別子CLIDを記したシール等を再生端末2に貼り付けるようにしてもよい。また、携帯電話機3が通信ケーブルや近距離無線通信により再生端末2からクライアント識別子CLIDを取得するようにしてもよい。
【0072】
発行日付は、クライアント識別子CLID及び公開鍵K1Pを新規に登録した日付である。有効性フラグは当該再生端末2に不正が発覚した場合に無効にされ、これにより当該再生端末2への配信が停止される。
【0073】
また、セッション管理DBには、次の表6に示すように、セッション識別子SIDに対応付けてクライアント識別子CLIDも登録される。
【表6】
【0074】
この第4の実施の形態では、図15に示すように、携帯電話機3は、ユーザの操作に応じてクライアント識別子CLIDの入力を受け付け(S351)、入力されたクライアント識別子CLIDを保存する(S352)。そして、セッション識別子SIDの発行をサーバ1に要求するために、携帯電話機3はコンテンツ識別子CID及びクライアント識別子CLIDをサーバ1に送信し(S353)、サーバ1はこれを受信する(S125)。
【0075】
サーバ1は、セッション識別子SIDを発行するとともに、表6に示したセッション管理DBに新しいレコードを追加する(S216)。サーバ1は、表5に示した公開鍵DBを参照し、受信したクライアント識別子CLIDに対応する公開鍵K1Pを抽出する(S141)。そして、サーバ1は、発行したセッション識別子SID、抽出した公開鍵K1P、受信したコンテンツ識別子CID及びクライアント識別子CLIDをセッション管理DBに登録する(S142)。
【0076】
一方、再生端末2は、所定周期でポーリングを行い、自身宛のセッション識別子SIDをサーバ1から取得する。具体的には、再生端末2は所定周期で自身宛のセッション識別子SIDが発行されているか否かをサーバ1に問い合わせる(S211)。これに対し、サーバ1は表6に示したセッション管理DBを検索し、当該再生端末2のクライアント識別子CLIDがあるか否か、つまり当該再生端末2宛に発行されたセッション識別子SIDがあるか否かを判断する(S143)。
【0077】
セッション識別子SIDがない場合(S143でNO)、再生端末2はその旨を受信し(S212)、所定期間待機した後(S213)、再び問い合わせを行う(S211)。
【0078】
一方、セッション識別子SIDがある場合(S143でYES)、サーバ1は、公開鍵K1Pを使用し、セッション識別子SIDを暗号化し(S129)、携帯電話機3ではなく再生端末2に送信する(S130)。
【0079】
[第5の実施の形態]
また、上記第4の実施の形態では再生端末2がポーリングによりサーバ1からセッション識別子SIDを取得しているが、図16に示すように、サーバ1が自ずから再生端末2にセッション識別子SIDを送りつけるようにしてもよい。これを実現するためには、サーバ1が再生端末2のネットワークアドレスを知っている必要があるが、ポーリングによるネットワークトラフィックを低減することができる。
【0080】
この第5の実施の形態では、サーバ1はさらに、表7に示すようなクライアントロケーーションDBを備える。クライアントロケーションDBには、クライアントIDに対応付けてIP(Internet Protocol)アドレスが登録されている。IPアドレスに代えて、各再生端末2に割り当てられたDNS(Domain Name System)による名前解決が可能なホスト名を登録してもよい。
【表7】
【0081】
この場合、図17に示すように、サーバ1は、再生端末2からの問い合わせを待つことなく、クライアントロケーションDBを参照し、クライアント識別子CLIDに対応するIPアドレスにより再生端末2を特定し、その再生端末2に公開鍵K1Pで暗号化したセッション識別子K1P(SID)を送信する(S130)。
【0082】
また、上記実施の形態では、サーバは1つのコンピュータで構成されているが、負荷を分散するために、たとえばコンテンツデータベースだけを備えたサーバを1つ設け、さらに、コンテンツ鍵データベースと、コンテンツメタデータベースと、ライセンス管理データベースと、セッション管理データベースとを備えたサーバをもう1つ別に設けてもよい。
【0083】
また、上記実施の形態では、セッション識別子SIDを暗号化しているが、セキュリティを犠牲にすれば、暗号化しなくてもよい。この場合、公開鍵K1PはステップS341ではなくステップS203で送信されてもよい。
【0084】
また、上記実施の形態は音楽コンテンツを例に説明したが、映像コンテンツ又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0085】
また、上記実施の形態では、サーバ1はコンテンツデータDの送信後、当該セッション識別子SID及びそれに対応する情報をセッション管理DB18から直ちに抹消しているが、再生端末2がコンテンツデータDの受信を失敗したときのことを考慮して、コンテンツデータDの送信後、所定期間(たとえば1分間)経過後にこれらを抹消するようにしてもよい。また、再生端末2がコンテンツデータDの受信に失敗した場合、その旨を携帯電話機3に通知し、セッション識別子SIDの再発行をユーザに促すようにしてもよい。
【0086】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるコンテンツ配信システムの全体構成を示すネットワーク図である。
【図2】図1に示したコンテンツ配信システムにおけるサーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1に示したコンテンツ配信システムにおける再生端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1に示したコンテンツ配信システムにおける携帯電話機の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図1に示したコンテンツ配信システムにおけるサーバ及び携帯電話機による音楽コンテンツの購入動作を示すフロー図である。
【図6】図5に続くフロー図である。
【図7】図5及び図6に示した購入動作中に携帯電話機に表示される画面の遷移図である。
【図8】図1に示したコンテンツ配信システムにおけるサーバ及び携帯電話機による音楽コンテンツの再生動作を示すフロー図である。
【図9】図8に続くフロー図である。
【図10】図9に続くフロー図である。
【図11】図8〜図10に示した再生動作中に携帯電話機に表示される画面の遷移図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における再生端末及び携帯電話機を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における再生端末及び携帯電話機による動作の概要を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態によるコンテンツ配信システムによる動作の概要を示す図である。
【図15】図14に示したコンテンツ配信システムにおけるセッション識別子の送受信動作を示すフロー図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態によるコンテンツ配信システムによる動作の概要を示す図である。
【図17】図16に示したコンテンツ配信システムにおけるセッション識別子の送受信動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0088】
1 サーバ
2 再生端末
3 携帯電話機
4 インターネット
14 コンテンツデータDB
15 コンテンツ鍵DB
16 コンテンツメタデータDB
17 ライセンス管理DB
18 セッション管理DB
CID コンテンツ識別子
SID セッション識別子
UID ユーザ識別子
D コンテンツデータ
K1P 公開鍵
K1S 秘密鍵
K2 共通鍵
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システムに関し、さらに詳しくは、携帯情報端末を利用してサーバから指定のクライアントに所望のコンテンツを配信するコンテンツ配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯電話機に音楽コンテンツを配信し、携帯電話機で視聴できるようにしたサービスが提供されている。
【0003】
しかしながら、携帯電話機の通信速度はまだ遅いため、コンテンツサイズを小さくし、音楽の再生品質は犠牲にされている。また、コンテンツを少しずつ配信しながら順に再生していくストリーミング方式を採用することは困難である。そのため、一般には、コンテンツ全体を一旦携帯電話機に保存した後に再生するダウンロード方式が採用されている。さらに、携帯電話機による再生である以上、再生品質の向上には一定の限界がある。
【0004】
特開2003−92639号公報(特許文献1)には、携帯電話機を利用してサーバから指定の車載端末にコンテンツを配信する方法が開示されている。この方法によれば、指定の車載端末にあらかじめ割り当てられた車載端末ID(識別子)を携帯電話機からサーバに送信し、これに応じて車載端末IDに対応付けられた購入予約番号(以下「ワンタイムパスワード」という)をサーバから携帯電話機に返信する。ユーザが入手したワンタイムパスワードを指定の車載端末に手入力すると、車載端末からサーバに車載端末ID及びワンタイムパスワードを送信する。車載端末ID及びワンタイムパスワードで認証を行い、認証に成功した場合、ダウンロードするコンテンツリストをサーバから指定の車載端末に送信する。そして、コンテンツリスト中のコンテンツをサーバから指定の車載端末にダウンロードする。
【0005】
この方法では、必須の認証情報として車載端末IDを用い、さらにセキュリティを強化するために、任意の認証情報としてワンタイムパスワードを用いている(同公報段落0008及び0043参照)。したがって、必ず車載端末IDを携帯電話機に手入力しなければならず、面倒である。また、ダウンロードされたコンテンツは複製可能で、著作権保護のための対策は何ら施されていない。
【特許文献1】特開2003−92639号公報
【特許文献2】特開2003−124922号公報
【特許文献3】特開2002−132713号公報
【特許文献4】特開2001−297263号公報
【特許文献5】特開2003−259335号公報
【特許文献6】特開2004−265139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簡単な操作で携帯情報端末を利用してサーバから指定のクライアントに所望のコンテンツを配信することの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明によるコンテンツ配信システムは、サーバと、サーバにアクセス可能なクライアントと、サーバにアクセス可能な携帯情報端末とを備える。サーバは、コンテンツ識別子に対応づけてコンテンツデータを記憶するためのコンテンツデータデータベースと、携帯情報端末からの要求に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行する手段と、発行されたセッション識別子を所望のコンテンツのコンテンツ識別子に対応付けてセッション管理データベースに登録する手段と、クライアントからの要求に応じてセッション管理データベースを参照し、クライアントから送信されたセッション識別子に対応するコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータをコンテンツデータデータベースから読み出してクライアントに送信するコンテンツ送信手段とを含む。クライアントは、サーバにより発行されたセッション識別子を受信する手段と、受信されたセッション識別子をサーバに送信するとともに、所望のコンテンツのコンテンツデータを送信するようサーバに要求するコンテンツ要求手段と、サーバから送信されたコンテンツデータを再生する再生手段とを含む。携帯情報端末は、ユーザの操作に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するようサーバに要求する手段を含む。ここで、携帯情報端末は、携帯電話機、PHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistance)、その他のモバイル端末を含む。また、セッション識別子は、サーバから携帯情報端末に送信され、さらに携帯情報端末からクライアントに送信されてもよく、また、サーバからクライアントに送信されてもよい。
【0008】
このコンテンツ配信システムでは、ユーザの操作に応じて携帯情報端末からサーバにセッション識別子の発行が要求され、これに応じてセッション識別子が発行される。このセッション識別子はクライアントに送信され、さらにクライアントからサーバに送信される。クライアントからサーバに所望のコンテンツが要求されると、これに応じてセッション識別子に対応するコンテンツデータがサーバからクライアントに送信される。クライアントは、このコンテンツデータに基づいて音楽及び/又は映像を再生する。したがって、簡単な操作で携帯情報端末を利用してサーバから指定のクライアントに所望のコンテンツを配信することができる。
【0009】
好ましくは、サーバはさらに、コンテンツデータの送信後、当該セッション識別子をセッション管理データベースから抹消する手段を含む。
【0010】
この場合、使用済みのセッション識別子を再使用することはできない。
【0011】
さらに好ましくは、サーバはさらに、発行されたセッション識別子をクライアントに割り当てられた公開鍵で暗号化する手段を含む。クライアントはさらに、受信されたセッション識別子を公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段を含む。
【0012】
この場合、セッション識別子が盗まれたとしても、セッション識別子を使用して音楽や映像を再生することはできない。したがって、ライセンスを受けていない不正ユーザが先にセッション識別子を使用したために、ライセンスを受けている正規ユーザがセッション識別子を使用できなくなるような事態は起こらない。
【0013】
好ましくは、サーバはさらに、クライアントに割り当てられた公開鍵で共通鍵を暗号化する手段と、クライアントに送信すべきコンテンツデータを共通鍵で暗号化する手段とを含む。クライアントはさらに、サーバから送信された暗号化された共通鍵を公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段と、サーバから送信された暗号化されたコンテンツデータを復号化された共通鍵で復号化する手段とを含む。
【0014】
この場合、コンテンツデータが盗まれたとしても、指定のクライアント以外では音楽や映像を再生することはできない。
【0015】
好ましくは、サーバはさらに、ユーザ識別子に対応付けてコンテンツ識別子を記憶するためのライセンス管理データベースと、ライセンス管理データベースを参照し、1つのユーザ識別子に対応する1又は2以上のコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツの一覧表を携帯情報端末に送信する手段とを含む。携帯情報端末はさらに、サーバから送信されたコンテンツの一覧表を表示する手段と、表示されたコンテンツの一覧表の中からユーザの操作に応じて所望のコンテンツを選択する手段とを含む。
【0016】
この場合、ユーザは再生可能なコンテンツを一覧表で確認し、所望のコンテンツを選択するだけで簡単に音楽や映像を再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
[第1の実施の形態]
[全体構成]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態によるコンテンツ配信システムは、サーバ1と、複数の再生端末2と、複数の携帯電話機3とを備える。携帯電話機3に代えてPDA(Personal Digital Assistance)を用いてもよいが、ここでは携帯電話機3を用いた例を説明する。
【0019】
サーバ1は、多数の音楽コンテンツ及びそのメタデータを蓄積している。各再生端末2は、インターネット4経由でサーバ1にアクセスし、サーバ1に対してクライアントとして機能し、サーバ1からストリーミング方式で配信されて来る音楽コンテンツを再生することができる。各携帯電話機3は、携帯電話キャリア5及びインターネット4経由でサーバ1にアクセスし、音楽コンテンツの購入手続きをしたり、購入した音楽コンテンツの一覧表(以下「コンテンツリスト」という)を閲覧したり、赤外線通信により再生端末に所望の音楽コンテンツを再生するよう指示したりすることができる。
【0020】
[サーバの構成]
図2を参照して、サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、メモリ12と、ネットワーク通信部13と、コンテンツデータデータベース(DB)14と、コンテンツ鍵DB15と、コンテンツメタデータDB16と、ライセンス管理DB17と、セッション管理DB18とを備える。
【0021】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの半導体メモリの他、ハードディスクを含み、あらかじめ定められたステップをサーバ1に実行させるためのプログラム(後に詳述)を記憶する。ネットワーク通信部13は、サーバ1をインターネット4に接続し、再生端末2及び携帯電話機3との間でデータの送受信を行う。
【0022】
コンテンツデータDB14は、コンテンツ識別子CIDに対応付けて多数の音楽コンテンツのデータ(以下「コンテンツデータ」という)を保存している。コンテンツ識別子CIDは、音楽コンテンツを識別するために音楽コンテンツごとにあらかじめ付与されている。
【0023】
コンテンツ鍵DB15は、表1に示すように、コンテンツ識別子CIDに対応付けて共通鍵K2を保存している。共通鍵K2は、コンテンツデータを共通鍵暗号方式で暗号化及び復号化するために使用される秘密鍵である。
【表1】
【0024】
コンテンツメタデータDB16は、表2に示すように、コンテンツ識別子CIDに対応付けて音楽コンテンツのメタデータ、具体的には、曲名(タイトル)、アーチスト名、再生時間、アルバム名、ジャケット画像などを保存している。
【表2】
【0025】
ライセンス管理DB17には、表3に示すように、ユーザ識別子UIDに対応付けて、ユーザが購入した音楽コンテンツを特定するために1又は2以上のコンテンツ識別子CIDが登録される。ライセンス管理DB17にはさらに、コンテンツ識別子CIDに対応付けてライセンスタイプや視聴回数なども登録される。ライセンスタイプには、何度でも繰り返し視聴可能な「無制限」と、視聴可能な回数が制限されている「回数制限」とがある。「回数制限」の場合、その制限回数も併せて登録される。視聴回数は、当該ユーザが当該音楽コンテンツを視聴した回数である。
【表3】
【0026】
セッション管理DB18には、表4に示すように、セッション識別子SIDに対応付けて、公開鍵K1P、有効期限及びコンテンツ識別子CIDが登録される。セッション識別子SIDは、携帯電話機3からの要求に応じてサーバ1が発行するもので、その詳細は後述する。公開鍵は、セッション識別子SID及び共通鍵を公開鍵暗号方式で暗号化するために使用される鍵で、再生端末2ごとにあらかじめ割り当てられている。公開鍵K1Pと対をなす秘密鍵K1Sも再生端末2ごとにあらかじめ割り当てられている。有効期限は、セッション識別子SIDを有効なものとして扱う最終期限である。
【表4】
【0027】
[再生端末の構成]
図3を参照して、再生端末2は、CPU21と、メモリ22と、ネットワーク通信部23と、赤外線受光部24と、再生部25とを備える。
【0028】
メモリ22は、半導体メモリの他、ハードディスクを含み、あらかじめ定められたステップを再生端末(コンピュータ)2に実行させるためのプログラム(後に詳述)、上記秘密鍵K1Sなどを記憶する。ネットワーク通信部23は、TCP/IPプロトコル等に従い、再生端末2をインターネット4に接続してサーバ1にアクセスし、サーバ1との間でデータの送受信を行う。赤外線受光部24は、携帯電話機3から発信された赤外線を受光し、そこに含まれるデータを受け付ける。再生部25は、コンテンツデータに基づいて音楽を再生する。ユーザは、この再生された音楽を視聴することができる。
【0029】
再生端末2としては、たとえばネットワーク対応のオーディオ装置、遊技場や飲食店等に設置されるミュージックボックス、通信カラオケ装置、本発明に必要な機能だけを備えた専用装置を用いることができる。
【0030】
[携帯電話機の構成]
図4を参照して、携帯電話機3は一般に普及している汎用品で、CPU31と、メモリ32と、ディスプレイ33と、入力部34と、電話通信部35と、ネットワーク通信部36と、赤外線発光部37とを備える。
【0031】
メモリ32は、半導体メモリの他、ハードディスクを含み、あらかじめ定められたステップを携帯電話機(コンピュータ)3に実行させるためのプログラム(後に詳述)を記憶する。入力部34は、ユーザ操作によるキー入力を受け付ける。電話通信部35は、携帯電話機3を携帯電話キャリア5に接続し、通常の通話を可能とする。ネットワーク通信部36は、携帯電話機3を携帯電話キャリア5経由でインターネット4に接続してサーバ1にアクセスし、サーバ1との間でデータの送受信を行う。赤外線発光部37は、通常のリモコンによる赤外線を発行してもよく、IrDA(Infrared Data Association)規格に従ってデータを乗せた赤外線を発光してもよい。
【0032】
[動作]
上記コンテンツ配信システムの動作は次のとおり。
【0033】
[コンテンツ購入手続き]
最初に、音楽コンテンツの購入手続きを説明する。
【0034】
図5及び図6を参照して、携帯電話機3はサーバ1にアクセスし、検索カテゴリページを要求し(S301)、サーバ1はこれを受信する(S101)。サーバ1は、この要求に応じて検索カテゴリページを携帯電話機3に返信し(S102)、携帯電話機3はこれを受信する(S202)。そして、携帯電話機3は、図7(a)に示すように、検索カテゴリの一覧を表示した検索カテゴリ選択画面を表示する(S203)。
【0035】
表示された複数の検索カテゴリの中から、仮にユーザが「アーチスト名で選ぶ」を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S304)、アーチストの一覧をサーバ1に要求し(S305)、サーバ1はこれを受信する(S103)。サーバ1は、この要求に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、アーチストの一覧を携帯電話機3に返信し(S104)、携帯電話機3はこれを受信する(S306)。そして、携帯電話機3は、図7(b)に示すように、アーチスト名の一覧を表示したアーチスト選択画面を表示する(S307)。
【0036】
表示された複数のアーチスト名の中から、仮にユーザが「アーチスト名#1」を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S308)、当該アーチストのアルバム名の一覧をサーバ1に要求し(S309)、サーバ1はこれを受信する(S105)。サーバ1は、この要求に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、当該アーチストのアルバム名の一覧をそのジャケット画像とともに携帯電話機3に返信し(S106)、携帯電話機3はこれを受信する(S310)。そして、携帯電話機3は、図7(c)に示すように、当該アーチストのアルバム名の一覧をそのジャケット画像とともに表示したアルバム選択画面を表示する(S311)。
【0037】
表示された複数のアルバム名の中から、仮にユーザが「アルバム名#1−1」を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S312)、当該アルバムに収録されている曲名の一覧(コンテンツリスト)をサーバ1に要求し(S313)、サーバ1はこれを受信する(S107)。サーバ1はこの要求に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、当該アルバムに収録されている曲名の一覧を携帯電話機3に返信し(S108)、携帯電話機3はこれを受信する(S314)。そして、携帯電話機3は、図7(d)に示すように、当該アルバムに収録されている曲名(タイトル)の一覧を表示したコンテンツ選択画面を表示する(S315)。コンテンツ選択画面上には、曲名に対応付けて「視聴」ボタン6及び「購入」ボタン7も表示される。
【0038】
表示された複数の曲名の中から、仮にユーザが「タイトル#1」に対応する「購入」ボタンを選択したとすると、携帯電話機3はこれを受け付け(S316)、図7(e)に示すように、当該タイトルの購入意志をユーザに確認するための購入確認画面を表示する(S317)。購入確認画面上には、「はい」ボタン8及び「いいえ」ボタン9も表示される。
【0039】
仮にユーザが「はい」ボタンを選択したとすると、携帯電話機3は当該購入意志の入力を受け付け(S318)、当該タイトルの購入通知をサーバ1に送信し(S319)、サーバ1はこれを受信する(S109)。サーバ1はこの通知に応じてコンテンツメタデータDB16を参照し、当該タイトルのコンテンツ識別子CIDを特定し、当該ユーザのユーザ識別子UIDに対応付けてそのコンテンツ識別子CIDをライセンス管理DB17に登録する(S110)。
【0040】
なお、図示されていないが、携帯電話機3は、ユーザの操作に応じて、所望のライセンスタイプ、回数制限のあるライセンスの場合は所望の回数などの入力を受け付け、これらをサーバ1に送信する。サーバ1はこれらを受信し、ライセンス管理DB17に登録する。新規のコンテンツ識別子CIDが登録されたとき、サーバ1はその視聴回数をゼロにセットする。
【0041】
ライセンス登録後、サーバ1は購入完了通知を携帯電話機3に送信し、携帯電話機3はこれを受信する(S320)。そして、携帯電話機3は、図7(f)に示した購入手続き完了通知画面を表示する(S321)。
【0042】
[コンテンツ再生手続き]
次に、購入した音楽コンテンツの再生手続きを説明する。
【0043】
図8〜図10を参照して、携帯電話機3はサーバ1にアクセスし、検索カテゴリページを要求し(S331)、サーバ1はこれを受信する(S121)。サーバ1はこの要求に応じて検索カテゴリページを携帯電話機3に返信し(S122)、携帯電話機3はこれを受信する(S332)。そして、携帯電話機3は、図11(a)に示した検索カテゴリ選択画面を表示する(S333)。この動作は上記ステップS301〜S303,S101,S102と同じである。
【0044】
表示された複数の検索カテゴリの中から、ユーザが「購入済みコンテンツ一覧」を選択すると、携帯電話機3はこの入力を受け付け(S334)、購入済みコンテンツの一覧をサーバ1に要求し(S335)、サーバ1はこれを受信する(S123)。サーバ1はこの要求に応じてライセンス管理DB17を参照し、購入済みコンテンツの一覧を携帯電話機3に返信し(S124)、携帯電話機3はこれを受信する(S336)。そして、携帯電話機3は、図11(b)に示すように、購入済みコンテンツの一覧を表示したコンテンツ選択画面を表示する(S337)。コンテンツ選択画面上には、曲名(タイトル)に対応付けて「再生」ボタン10も表示される。
【0045】
次に、表示された複数の曲名の中から、仮にユーザが「タイトル#1」に対応する「再生」ボタン10を選択したとすると、携帯電話機3はこの入力を受け付ける(S338)。
【0046】
さらに、ユーザは当該タイトル(コンテンツ)を再生しようとする再生端末2を指定し、その指定した再生端末2にあらかじめ割り当てられている公開鍵K1Pを携帯電話機3の入力部34を操作して入力する。携帯電話機3は、この操作に応じて公開鍵K1Pの入力を受け付け(S339)、入力された公開鍵K1Pをメモリ32に格納する(S340)。公開鍵K1Pを保存しておけば、指定した再生端末2を繰り返し使用する場合に、その都度同じ公開鍵K1Pを再入力する必要がなくなる。
【0047】
携帯電話機3は、当該コンテンツ(タイトル#1)の再生に必要なセッション識別子SIDの発行をサーバ1に要求するために、タイトル#1のコンテンツ識別子CID及び公開鍵K1Pをサーバ1に送信し(S341)、サーバ1はこれを受信する(S125)。
【0048】
サーバ1は、この要求に応じてセッション識別子SIDをランダムに発行し(S126)、発行したセッション識別子SIDに対応付けて、受信した公開鍵K1P及びコンテンツ識別子CIDをセッション管理DB18に登録する(S127)。サーバ1はさらに、セッション識別子SIDの有効期限を設定し、セッション管理DB18に登録する(S128)。有効期限は、たとえば10秒〜1分程度に設定される。有効期限をこのように短く設定すれば、その短期間にセッション識別子SIDを盗んで使用することは困難であるから、セキュリティは高くなる。
【0049】
続いて、サーバ1は、公開鍵K1Pを使用し、セッション識別子SIDを暗号化して暗号化セッション識別子K1P(SID)を生成する(S129)。サーバ1は、生成した暗号化セッション識別子K1P(SID)を携帯電話機3に返信し(S130)、携帯電話機3はこれを受信する(S342)。携帯電話機3は、受信した暗号化セッション識別子K1P(SID)をメモリ32に格納する(S343)。
【0050】
次に、ユーザが携帯電話機3の赤外線発光部37を指定の再生端末2の赤外線受光部24に向けながら所定の再生ボタンを押すと、携帯電話機3は暗号化セッション識別子K1P(SID)を再生端末2に送信し(S344)、再生端末2はこれを受信する(S201)。
【0051】
再生端末2は、メモリ32に記憶されている秘密鍵K1Sを使用し、暗号化セッション識別子K1P(SID)を復号化して元のセッション識別子SIDを再現する(S202)。再生端末2は、サーバ1に対してコンテンツデータのストリーミング配信を要求するために、セッション識別子SIDをサーバ1に送信し(S203)、サーバ1はこれを受信する(S131)。このとき、再生端末2からサーバ1には再生端末2を識別するためのIPアドレス、MAC(Media Access Control)アドレス又は機器番号等のユニークな値(クライアント識別子)も一緒に送信される(S203)。このIPアドレスは再生端末2を識別するためのクライアント識別子で、サーバ1はこのIPアドレスに基づいてインターネット4上で再生端末2を特定し、要求されたコンテンツデータを返信する。
【0052】
サーバ1は、再生端末2からのストリーミング配信の要求に応じて、セッション管理DB18を参照し、受信したセッション識別子SIDに対応するコンテンツ識別子CIDを読み出すとともに、当該セッション識別子SIDの有効期限を確認し、当該セッション識別子SIDが有効か否かを判別する(S132)。
【0053】
サーバ1はさらに、ライセンス管理DB17を参照し、当該ユーザのユーザ識別子UIDに対応する1又は2以上のコンテンツ識別子のうち、上記読み出したコンテンツ識別子CIDに対応するライセンスが無制限タイプか回数制限タイプかを判別する(S133)。回数制限タイプの場合、サーバ1はその制限回数を確認し、視聴回数が制限回数に達しているか否かを判別する(S134)。
【0054】
サーバ1は、上記有効期限及び制限回数の確認結果を示したメッセージを再生端末2に送信し(S135)、再生端末2はこれを受信する(S204)。メッセージの通知後、サーバ1は視聴回数をインクリメントする(S136)。
【0055】
セッション識別子SIDが無効又は視聴回数が制限回数に達している場合(S205でNG)、再生端末2は再生に失敗し、これにて処理は終了する(S206)。一方、セッション識別子SIDが有効で、かつライセンスが無制限タイプの場合(S205でOK)、又はセッション識別子SIDが有効で、ライセンスが回数制限タイプでかつその視聴回数が制限回数に達していない場合(S205でOK)、処理は次のステップS207に進む。
【0056】
視聴回数のインクリメント(S136)後、サーバ1はセッション管理DB18からセッション識別子SIDに対応する公開鍵K1Pを読み出し、コンテンツ鍵DB15からコンテンツ識別子CIDに対応する共通鍵K2を読み出し、さらにコンテンツデータDB14からコンテンツ識別子CIDに対応するコンテンツデータDを読み出す。サーバ1は、読み出した公開鍵K1Pを使用し、読み出した共通鍵K2を暗号化して暗号化共通鍵K1P(K2)を生成する(S137)。サーバ1はまた、読み出した共通鍵K2を使用し、読み出したコンテンツデータDを暗号化して暗号化コンテンツデータK2(D)を生成する(S138)。コンテンツデータDは要求されるたびに暗号化される代わりに、あらかじめ暗号化されていてもよい。コンテンツデータDはストリーミング方式で配信されるので、コンテンツデータDは複数のパケットに分割され、各パケットが暗号化される。
【0057】
続いて、サーバ1は、暗号化共通鍵K1P(K2)及び暗号化コンテンツデータK2(D)を再生端末2に送信し(S139)、再生端末2はこれらを受信する(S207)。
【0058】
サーバ1はコンテンツデータDの送信後、当該セッション識別子SID及びそれに対応する情報をセッション管理DB18から抹消する(S140)。
【0059】
一方、再生端末2は、自身の秘密鍵K1Sを使用し、受信した暗号化共通鍵K2を復号化して元の共通鍵K2を再現し(S208)、さらにその共通鍵K2を使用し、暗号化コンテンツデータK2(D)を復号化して元のコンテンツデータDを再現する(S209)。そして、再生端末2は、コンテンツデータDに基づいて音楽を再生する(S210)。
【0060】
以上、本発明の第1の実施の形態によれば、ユーザは携帯電話機3を利用して所望のコンテンツを視聴するためのライセンスを購入し、そのコンテンツを指定の再生端末2で再生することができる。したがって、あるユーザがライセンスを購入したコンテンツを、そのユーザ自身の再生端末2だけでなく、友人の再生端末2、遊技場や飲食店に設置されている再生端末2などでも視聴することができる。
【0061】
また、コンテンツを携帯電話機にダウンロードして再生する場合は、メモリ容量が小さいので、再生可能なコンテンツの数は極めて制限されるが、本実施の形態の場合は、コンテンツをストリーミング方式で再生端末2に配信しながら再生するので、再生可能なコンテンツの数は特に制限されない。しかも、携帯電話機ではなく、ネットワーク対応のオーディオ装置などの再生端末2を用いるので、高音質でコンテンツを再生することができる。
【0062】
また、コンテンツデータは暗号化されて配信されるので、コンテンツデータを盗んでも指定の再生端末以外ではコンテンツを再生することはできない。
【0063】
また、使用済みのセッション識別子はコンテンツ配信後に抹消されるので、使用済みのセッション識別子を再使用することはできない。
【0064】
また、セッション識別子も暗号化されて送信されるので、ライセンスを購入していない不正ユーザがセッション識別子を盗んでも使用することはできない。したがって、ライセンスを受けている正規ユーザがセッション識別子を使用する前に、そのセッション識別子が抹消されてしまうような事態は起こらない。
【0065】
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、ユーザが再生端末2の公開鍵K1Pを携帯電話機3に手で入力する必要があるが、この手間を省くために以下のようにしてもよい。
【0066】
たとえば図12に示すように、再生端末2と携帯電話機3の間を通信ケーブル20で接続し、双方向有線通信を行うようにしてもよい。この場合も上記と同様に、セッション識別子SIDは携帯電話機3から再生端末2に送信されるが、公開鍵K1Pは再生端末2から携帯電話機3に通信ケーブル20を介して送信される。具体的には、携帯電話機3が公開鍵K1Pを送信するよう通信ケーブル20を介して再生端末2に要求すると、再生端末2はその要求に応じて公開鍵K1Pを通信ケーブル20を介して携帯電話機3に返信し、再生端末2はこの公開鍵の入力を受け付ける。したがって、ユーザは公開鍵K1Pを手で入力する必要がない。
【0067】
[第3の実施の形態]
また図13に示すように、再生端末2と携帯電話機3の間をIrDA、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信で接続し、双方向無線通信を行うようにしてもよい。この場合も上記と同様に、セッション識別子SIDは携帯電話機3から再生端末2に送信され、公開鍵K1Pは再生端末2から携帯電話機3に近距離無線通信により送信される。
【0068】
また、図示は省略するが、メモリカードなどの着脱自在な記憶媒体を利用し、再生端末2から携帯電話機3に公開鍵K1Pを移動させるようにしてもよい。
【0069】
[第4の実施の形態]
また、上記実施の形態では、携帯電話機3が公開鍵K1Pをサーバ1に送信することにより、発行されたセッション識別子SIDを取得するようにしているが、図14に示すように、携帯電話機3が公開鍵K1Pの代わりに再生端末2のクライアント識別子CLIDをサーバ1に送信し、発行されたセッション識別子SIDはポーリングによりサーバ1から再生端末2に送信されるようにしてもよい。
【0070】
具体的には、この第4の実施の形態では、サーバ1はさらに、次の表5に示した公開鍵DBを備える。
【表5】
【0071】
公開鍵DBには、クライアント識別子CLIDに対応付けて、公開鍵K1P、発行日付及び有効性フラグが登録される。各レコードは再生端末2が生産されるたびに追加される。クライアント識別子CLIDは、再生端末2が生産されるたびに割り当てられるユニークな値である。クライアント識別子CLIDは連続番号でもよいが、セキュリティ上はランダムな値の方が望ましい。ユーザがクライアント識別子CLIDを携帯電話機3に手で入力する場合、クライアント識別子CLIDは再生端末2のディスプレイ上に表示されるようにしてもよいが、クライアント識別子CLIDを記したシール等を再生端末2に貼り付けるようにしてもよい。また、携帯電話機3が通信ケーブルや近距離無線通信により再生端末2からクライアント識別子CLIDを取得するようにしてもよい。
【0072】
発行日付は、クライアント識別子CLID及び公開鍵K1Pを新規に登録した日付である。有効性フラグは当該再生端末2に不正が発覚した場合に無効にされ、これにより当該再生端末2への配信が停止される。
【0073】
また、セッション管理DBには、次の表6に示すように、セッション識別子SIDに対応付けてクライアント識別子CLIDも登録される。
【表6】
【0074】
この第4の実施の形態では、図15に示すように、携帯電話機3は、ユーザの操作に応じてクライアント識別子CLIDの入力を受け付け(S351)、入力されたクライアント識別子CLIDを保存する(S352)。そして、セッション識別子SIDの発行をサーバ1に要求するために、携帯電話機3はコンテンツ識別子CID及びクライアント識別子CLIDをサーバ1に送信し(S353)、サーバ1はこれを受信する(S125)。
【0075】
サーバ1は、セッション識別子SIDを発行するとともに、表6に示したセッション管理DBに新しいレコードを追加する(S216)。サーバ1は、表5に示した公開鍵DBを参照し、受信したクライアント識別子CLIDに対応する公開鍵K1Pを抽出する(S141)。そして、サーバ1は、発行したセッション識別子SID、抽出した公開鍵K1P、受信したコンテンツ識別子CID及びクライアント識別子CLIDをセッション管理DBに登録する(S142)。
【0076】
一方、再生端末2は、所定周期でポーリングを行い、自身宛のセッション識別子SIDをサーバ1から取得する。具体的には、再生端末2は所定周期で自身宛のセッション識別子SIDが発行されているか否かをサーバ1に問い合わせる(S211)。これに対し、サーバ1は表6に示したセッション管理DBを検索し、当該再生端末2のクライアント識別子CLIDがあるか否か、つまり当該再生端末2宛に発行されたセッション識別子SIDがあるか否かを判断する(S143)。
【0077】
セッション識別子SIDがない場合(S143でNO)、再生端末2はその旨を受信し(S212)、所定期間待機した後(S213)、再び問い合わせを行う(S211)。
【0078】
一方、セッション識別子SIDがある場合(S143でYES)、サーバ1は、公開鍵K1Pを使用し、セッション識別子SIDを暗号化し(S129)、携帯電話機3ではなく再生端末2に送信する(S130)。
【0079】
[第5の実施の形態]
また、上記第4の実施の形態では再生端末2がポーリングによりサーバ1からセッション識別子SIDを取得しているが、図16に示すように、サーバ1が自ずから再生端末2にセッション識別子SIDを送りつけるようにしてもよい。これを実現するためには、サーバ1が再生端末2のネットワークアドレスを知っている必要があるが、ポーリングによるネットワークトラフィックを低減することができる。
【0080】
この第5の実施の形態では、サーバ1はさらに、表7に示すようなクライアントロケーーションDBを備える。クライアントロケーションDBには、クライアントIDに対応付けてIP(Internet Protocol)アドレスが登録されている。IPアドレスに代えて、各再生端末2に割り当てられたDNS(Domain Name System)による名前解決が可能なホスト名を登録してもよい。
【表7】
【0081】
この場合、図17に示すように、サーバ1は、再生端末2からの問い合わせを待つことなく、クライアントロケーションDBを参照し、クライアント識別子CLIDに対応するIPアドレスにより再生端末2を特定し、その再生端末2に公開鍵K1Pで暗号化したセッション識別子K1P(SID)を送信する(S130)。
【0082】
また、上記実施の形態では、サーバは1つのコンピュータで構成されているが、負荷を分散するために、たとえばコンテンツデータベースだけを備えたサーバを1つ設け、さらに、コンテンツ鍵データベースと、コンテンツメタデータベースと、ライセンス管理データベースと、セッション管理データベースとを備えたサーバをもう1つ別に設けてもよい。
【0083】
また、上記実施の形態では、セッション識別子SIDを暗号化しているが、セキュリティを犠牲にすれば、暗号化しなくてもよい。この場合、公開鍵K1PはステップS341ではなくステップS203で送信されてもよい。
【0084】
また、上記実施の形態は音楽コンテンツを例に説明したが、映像コンテンツ又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0085】
また、上記実施の形態では、サーバ1はコンテンツデータDの送信後、当該セッション識別子SID及びそれに対応する情報をセッション管理DB18から直ちに抹消しているが、再生端末2がコンテンツデータDの受信を失敗したときのことを考慮して、コンテンツデータDの送信後、所定期間(たとえば1分間)経過後にこれらを抹消するようにしてもよい。また、再生端末2がコンテンツデータDの受信に失敗した場合、その旨を携帯電話機3に通知し、セッション識別子SIDの再発行をユーザに促すようにしてもよい。
【0086】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるコンテンツ配信システムの全体構成を示すネットワーク図である。
【図2】図1に示したコンテンツ配信システムにおけるサーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1に示したコンテンツ配信システムにおける再生端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1に示したコンテンツ配信システムにおける携帯電話機の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図1に示したコンテンツ配信システムにおけるサーバ及び携帯電話機による音楽コンテンツの購入動作を示すフロー図である。
【図6】図5に続くフロー図である。
【図7】図5及び図6に示した購入動作中に携帯電話機に表示される画面の遷移図である。
【図8】図1に示したコンテンツ配信システムにおけるサーバ及び携帯電話機による音楽コンテンツの再生動作を示すフロー図である。
【図9】図8に続くフロー図である。
【図10】図9に続くフロー図である。
【図11】図8〜図10に示した再生動作中に携帯電話機に表示される画面の遷移図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における再生端末及び携帯電話機を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における再生端末及び携帯電話機による動作の概要を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態によるコンテンツ配信システムによる動作の概要を示す図である。
【図15】図14に示したコンテンツ配信システムにおけるセッション識別子の送受信動作を示すフロー図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態によるコンテンツ配信システムによる動作の概要を示す図である。
【図17】図16に示したコンテンツ配信システムにおけるセッション識別子の送受信動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0088】
1 サーバ
2 再生端末
3 携帯電話機
4 インターネット
14 コンテンツデータDB
15 コンテンツ鍵DB
16 コンテンツメタデータDB
17 ライセンス管理DB
18 セッション管理DB
CID コンテンツ識別子
SID セッション識別子
UID ユーザ識別子
D コンテンツデータ
K1P 公開鍵
K1S 秘密鍵
K2 共通鍵
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、前記サーバにアクセス可能なクライアントと、前記サーバにアクセス可能な携帯情報端末とを備えたコンテンツ配信システムであって、
前記サーバは、
コンテンツ識別子に対応づけてコンテンツデータを記憶するためのコンテンツデータデータベースと、
前記携帯情報端末からの要求に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行する手段と、
前記発行されたセッション識別子を所望のコンテンツのコンテンツ識別子に対応付けてセッション管理データベースに登録する手段と、
前記クライアントからの要求に応じて前記セッション管理データベースを参照し、前記クライアントから送信されたセッション識別子に対応するコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータを前記コンテンツデータデータベースから読み出して前記クライアントに送信するコンテンツ送信手段とを含み、
前記クライアントは、
前記サーバにより発行されたセッション識別子を受信する手段と、
前記受信されたセッション識別子を前記サーバに送信するとともに、所望のコンテンツのコンテンツデータを送信するよう前記サーバに要求するコンテンツ要求手段と、
前記サーバから送信されたコンテンツデータを再生する再生手段とを含み、
前記携帯情報端末は、
ユーザの操作に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するよう前記サーバに要求する手段を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
前記コンテンツデータの送信後、当該セッション識別子を前記セッション管理データベースから抹消する手段を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
前記発行されたセッション識別子を前記クライアントに割り当てられた公開鍵で暗号化する手段を含み、
前記クライアントはさらに、
前記受信されたセッション識別子を前記公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
前記クライアントに割り当てられた公開鍵で共通鍵を暗号化する手段と、
前記クライアントに送信すべきコンテンツデータを共通鍵で暗号化する手段とを含み、
前記クライアントはさらに、
前記サーバから送信された前記暗号化された共通鍵を前記公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段と、
前記サーバから送信された前記暗号化されたコンテンツデータを前記復号化された共通鍵で復号化する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
ユーザ識別子に対応付けてコンテンツ識別子を記憶するためのライセンス管理データベースと、
前記ライセンス管理データベースを参照し、1つのユーザ識別子に対応する1又は2以上のコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツの一覧表を前記携帯情報端末に送信する手段とを含み、
前記携帯情報端末はさらに、
前記サーバから送信されたコンテンツの一覧表を表示する手段と、
前記表示されたコンテンツの一覧表の中からユーザの操作に応じて所望のコンテンツを選択する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システムに使用されるサーバ。
【請求項7】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システムに使用されるクライアント。
【請求項8】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システムに使用される携帯情報端末。
【請求項9】
サーバと、前記サーバにアクセス可能なクライアントと、前記サーバにアクセス可能な携帯情報端末とを用いたコンテンツ配信方法であって、
ユーザの操作に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するよう前記携帯情報端末から前記サーバに要求するステップと、
前記携帯情報端末からの要求に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するステップと、
前記発行されたセッション識別子を所望のコンテンツのコンテンツ識別子に対応付けてセッション管理データベースに登録するステップと、
前記発行されたセッション識別子を前記クライアントに送信するステップと、
前記送信されたセッション識別子を前記クライアントから前記サーバに送信するとともに、所望のコンテンツのコンテンツデータを送信するよう前記クライアントから前記サーバに要求するステップと、
前記クライアントからの要求に応じて前記セッション管理データベースを参照し、前記クライアントから送信されたセッション識別子に対応するコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータをコンテンツデータデータベースから読み出して前記サーバから前記クライアントに送信するステップと、
前記サーバから送信されたコンテンツデータを前記クライアントで再生するステップとを含むことを特徴とするコンテンツ配信方法。
【請求項1】
サーバと、前記サーバにアクセス可能なクライアントと、前記サーバにアクセス可能な携帯情報端末とを備えたコンテンツ配信システムであって、
前記サーバは、
コンテンツ識別子に対応づけてコンテンツデータを記憶するためのコンテンツデータデータベースと、
前記携帯情報端末からの要求に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行する手段と、
前記発行されたセッション識別子を所望のコンテンツのコンテンツ識別子に対応付けてセッション管理データベースに登録する手段と、
前記クライアントからの要求に応じて前記セッション管理データベースを参照し、前記クライアントから送信されたセッション識別子に対応するコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータを前記コンテンツデータデータベースから読み出して前記クライアントに送信するコンテンツ送信手段とを含み、
前記クライアントは、
前記サーバにより発行されたセッション識別子を受信する手段と、
前記受信されたセッション識別子を前記サーバに送信するとともに、所望のコンテンツのコンテンツデータを送信するよう前記サーバに要求するコンテンツ要求手段と、
前記サーバから送信されたコンテンツデータを再生する再生手段とを含み、
前記携帯情報端末は、
ユーザの操作に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するよう前記サーバに要求する手段を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
前記コンテンツデータの送信後、当該セッション識別子を前記セッション管理データベースから抹消する手段を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
前記発行されたセッション識別子を前記クライアントに割り当てられた公開鍵で暗号化する手段を含み、
前記クライアントはさらに、
前記受信されたセッション識別子を前記公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
前記クライアントに割り当てられた公開鍵で共通鍵を暗号化する手段と、
前記クライアントに送信すべきコンテンツデータを共通鍵で暗号化する手段とを含み、
前記クライアントはさらに、
前記サーバから送信された前記暗号化された共通鍵を前記公開鍵と対をなす秘密鍵で復号化する手段と、
前記サーバから送信された前記暗号化されたコンテンツデータを前記復号化された共通鍵で復号化する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記サーバはさらに、
ユーザ識別子に対応付けてコンテンツ識別子を記憶するためのライセンス管理データベースと、
前記ライセンス管理データベースを参照し、1つのユーザ識別子に対応する1又は2以上のコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツの一覧表を前記携帯情報端末に送信する手段とを含み、
前記携帯情報端末はさらに、
前記サーバから送信されたコンテンツの一覧表を表示する手段と、
前記表示されたコンテンツの一覧表の中からユーザの操作に応じて所望のコンテンツを選択する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システムに使用されるサーバ。
【請求項7】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システムに使用されるクライアント。
【請求項8】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システムに使用される携帯情報端末。
【請求項9】
サーバと、前記サーバにアクセス可能なクライアントと、前記サーバにアクセス可能な携帯情報端末とを用いたコンテンツ配信方法であって、
ユーザの操作に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するよう前記携帯情報端末から前記サーバに要求するステップと、
前記携帯情報端末からの要求に応じて所望のコンテンツに対応するセッション識別子を発行するステップと、
前記発行されたセッション識別子を所望のコンテンツのコンテンツ識別子に対応付けてセッション管理データベースに登録するステップと、
前記発行されたセッション識別子を前記クライアントに送信するステップと、
前記送信されたセッション識別子を前記クライアントから前記サーバに送信するとともに、所望のコンテンツのコンテンツデータを送信するよう前記クライアントから前記サーバに要求するステップと、
前記クライアントからの要求に応じて前記セッション管理データベースを参照し、前記クライアントから送信されたセッション識別子に対応するコンテンツ識別子を特定し、そのコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータをコンテンツデータデータベースから読み出して前記サーバから前記クライアントに送信するステップと、
前記サーバから送信されたコンテンツデータを前記クライアントで再生するステップとを含むことを特徴とするコンテンツ配信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−317997(P2006−317997A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−136906(P2005−136906)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
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