説明

コードレス電話装置の子機

【課題】 停電時に子機2を懐中電灯がわりに使用することが可能なコードレス電話装置の子機を提供する。
【解決手段】 子機2は、充電状態から非充電状態になると(S110ステップのYES)、親機に無線接続を要求する信号を送信し(S120ステップ)、続いて親機からACK信号を受信すると(S130ステップのYES)、親機と無線接続を開始し、一方、親機からACK信号を受信できなければ(S130ステップのNO)、子機2は、白色LEDを点灯させる懐中電灯モードとなる(S150ステップ)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコードレス電話装置の子機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
親機と子機とが無線接続可能なコードレス電話装置に関する数々の技術が提案されており、例えば特許文献1には、ハンドセットが充電器から持ち上げられると自動的にランプが点灯し、ハンドセットを懐中電灯代わりに使用可能とする技術が開示されている。
【特許文献1】特開平5−207118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、引用文献1に記載の技術では、ハンドセットを充電器から持ち上げると必ずランプが点灯する構成であるため、実用的ではない。ハンドセットのバッテリの電力消費をできるだけ少なくするという観点から言えば、ランプを点灯させるには、停電時(或いはユーザの指示操作がある時)のみであることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明は、親機と子機とからなるコードレス電話装置の子機であり、前記子機は、充電状態から非充電状態へ変化すると前記親機に対して無線信号の送信を行い、前記親機から返答の信号を受信しなければ懐中電灯モードに移行することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、親機と子機とからなるコードレス電話装置の子機であり、前記子機は、充電状態から非充電状態へ変化すると前記親機に対して無線信号の送信を行い、前記親機から返答の信号を受信しなければ白色LEDを点灯する状態に移行することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、親機と子機とからなるコードレス電話装置の子機であり、前記子機は、バッテリと、当該バッテリが充電状態であるか否かを検出する充電検出部と、親機との無線信号の送受信を行う送受信部と、発光部と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記バッテリが充電状態から非充電状態に変化したことを前記充電検出部が検出したと判定すると、前記親機へ無線信号の送信を行うように前記送受信部を制御すると共に所定時間の計時を開始し、所定時間の計時が終了するまでに前記送受信部が、前記親機から返答の無線信号を受信できなかったと判定すると、前記発光部を発光させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3に記載のコードレス電話装置の子機であり、前記制御部は、前記発光部の点灯後所定時間が経過すると自動的に前記発光部を消灯させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3に記載のコードレス電話装置の子機であり、前記制御部は、前記発光部の点灯後、前記送受信部が前記親機と無線接続可能な状態となったと判定すると、前記発光部を消灯させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明では、停電状態になると自動的に子機が懐中電灯モードとなるため、ユーザは停電時には特別な操作をせずとも子機を懐中電灯として使用することが可能である。また、非停電状態では、子機を通常のコードレス電話装置の子機として使用することが可能である。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、停電状態になると自動的に子機を懐中電灯モードにすることが可能であり、停電時にユーザは特別な操作をせずとも子機を懐中電灯として使用することが可能である。
【0007】
請求項2記載の発明によれば、停電状態になると自動的に子機の白色LEDを点灯することが可能であり、停電時にユーザは特別な操作をせずとも子機を懐中電灯として使用することが可能である。
【0008】
請求項3記載の発明によれば、バッテリが充電状態から非充電状態に変化した際に、子機は親機から返答の無線信号を受信しなければ、自動的に発光部を発光させるため、停電時にユーザは特別な操作をせずとも子機を懐中電灯として使用することが可能である。
請求項4及び5に記載の発明によれば、ユーザが特別な操作をせずとも発光部を消灯させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
〈1.電話システムの構成について〉
図1は、本発明のコードレス電話装置を含む電話システムの構成を示すブロック図である。本システムは少なくとも、親機1(=主通信装置)、子機2(=副通信装置)、有線LAN41、無線通信網42、IP電話ルータ51、ブロードバンドルータ52、ゲートウェイ53、IP電話網61、インターネット62、PSTN網63(=Public Switched Telephone Network:公衆電話交換網)、及び加入者電話装置71を含むように構成されている。
本発明のコードレス電話装置は、IP通信網に接続可能なコードレス電話装置であり、図中の親機1及び複数の子機2(子機A2a〜子機C2c)がこれに該当する。親機1は、有線LAN41に接続されることにより、電話網を介した音声通信が可能であるIP電話装置である。また親機1は、有線LAN41と無線通信網42との通信を中継する中継機能を持っている。これにより後述する子機2は、親機1を中継してIP電話網61やPSTN網63を介した通話を行うことが可能である。また親機1は、インターネット62を介して、気象庁が配信する緊急自身速報を受信する機能を持つ。なお、親機1の内部構造の詳細については後述する。
【0010】
子機2は、後述する無線通信網42に接続されて親機1と通信を行うことにより、IP電話網61やPSTN網63を介して他の電話装置と音声通信を行うことが可能な無線通話装置である。なお、子機2の内部構成の詳細については後述する。
【0011】
有線LAN41は、親機1、IP電話ルータ51、ブロードバンドルータ52、及びゲートウェイ53等が有線接続されたローカルのネットワークである。前記の各装置は有線LAN41に接続されることにより、相互に通信が可能となっている。なお、有線LAN41を構成する物理的な手段としては、例えばツイストペアケーブルを用いた10BASE−T(IEEE802.3iとして標準化)や100BASE−TX(IEEE802.3uとして標準化)等があげられる。
【0012】
無線通信網42は、親機1と、複数の子機2とが無線接続された小規模の通信網である。具体的には例えば、2.4GHz(ギガヘルツ)の周波数帯の電波を利用したFHSS−WDCT(Frequency Hopping Spread Spectrum - Worldwide Digital Cordless Telephone)準拠の通信方式等を用いて相互に通信を行う。
IP電話ルータ51、及びブロードバンドルータ52は、複数のIPネットワークを相互接続するためのネットワーク中継装置である。具体的には、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルでいうネットワーク層(第3層)やトランスポート層(第4層)の一部のプロトコルを解析して転送を行う。本実施形態では、IP電話ルータ51は有線LAN41とIP電話網61との二つのIPネットワークを相互に接続する役割を持つ。またブロードバンドルータ52は、有線LAN41とインターネット62との二つのIPネットワークを相互に接続する役割を持つ。
ゲートウェイ53は、プロトコル体系が異なるネットワーク間を相互接続するためのプロトコル変換器である。ゲートウェイ53は例えば、有線LAN41とPSTN網63とを接続し、SIP等のシグナリングプロトコルを用いてシグナル変換を行うことにより、両ネットワーク間での通信を可能とする。
IP電話網61は、電話網の一部もしくは全てにVoIP(Voice over Internet Protocol)技術を利用した通信網であり、用いる通信回線としてはFTTH(Fiber To The Home)やADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等の、いわゆるブロードバンド回線が利用される。なおVoIPとは、音声を各種符号化方式で圧縮してパケットに変換し、IPネットワークでリアルタイム伝送する技術である。これによりIP電話網61は音声通話サービスの他、画像の送受信を行うテレビ電話サービス等も提供可能である。
【0013】
インターネット62は、通信プロトコルによるネットワークを相互接続して構築された広域通信網である。大小様々なコンピュータネットワークを相互に連結させて、国際的な通信ネットワークが構築されている。通信プロトコルとしては主に、TCP/IPが標準的なプロトコルとして採用されている。
PSTN網63は、一般の加入者電話回線ネットワークである。末端に電話装置を接続し、回線交換方式で通信相手に接続して音声通話を行うのに用いられる。加入者電話装置71は、電話加入者がPSTN網63を用いて他の加入者電話装置やIP電話装置と音声通話を行うための電話装置である。
〈2.親機の内部構成について〉
図2は、本発明の第一の実施形態に係る親機1の内部を示すブロック図である。親機1は少なくとも、制御部11、メモリ12、表示部13、入力部14、通信制御部15、アンテナ装置16、音声信号処理部17、スピーカ18、及びマイク19を含むように構成されている。
【0014】
制御部11は、親機1の各部を制御することにより通信制御処理(音声データの送受信、発呼の実施、或いは着呼の検知等)を統括制御するための中央処理装置である。また制御部11は、制御部11が備える演算処理装置上でプログラムを実行することにより実現される機能部として、速報受信部11a、及び地震検知送信部11bを備えている。
【0015】
速報受信部11aは、通信制御部15を用いてインターネット62から緊急地震速報を受信することにより、地震発生を検知したと判断する。地震発生を検知した場合、次の地震検知送信部11bに対して、地震検知通知を与える。また、緊急地震速報に含まれるデータと、メモリ12に記録されている地域情報に基づき、親機1が設置されている地域における予測震度及び主要動到達予測時刻等を算出すし、この情報も前記地震検知通知に含んで子機2に送信する。
【0016】
地震検知送信部11bは、速報受信部11aから与えられた検知通知を、通信制御部15を用いて子機2へ送信する。なお地震検知送信部11bは、速報受信部11aにより検知通知が与えられるたびに、子機2への検知通知送信を行う。
【0017】
メモリ12は、親機1が保持する各種データを一時的に記録する媒体であり、例えば書込可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ12は制御部11によって各種通信制御処理が行われる際の処理データや、ユーザから受けた指示命令等を一時的に記録しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。また、地域ごとの予測震度や主要動到達予測時刻を算出するための地域情報を記録する役割を持つ。
【0018】
表示部13は、親機1が保持する各種情報(例えば着信時における発信側電話番号等)をユーザに対して表示する。表示部13は例えば、液晶パネル等の小型で消費電力の少ない表示装置を用いる。
【0019】
入力部14は、ユーザが親機1を用いて通信を行うための各種操作(例えば通話を行う相手の電話番号の入力等)を行うためのものである。入力部14は通常、数字ボタンやリダイヤルボタン等の複数のボタンから構成されている。
【0020】
通信制御部15は、親機1を有線LAN41に接続するための通信インタフェースである。通信制御部15は、有線LAN41に接続された呼制御サーバ(不図示)と通信を行うことにより、IP電話システムにおける着信処理や発信処理等を実施することが可能である。また通信制御部15は、アンテナ装置16による無線通信網42を介した無線通信の制御を行う。
【0021】
アンテナ装置16は、子機2との間で無線通信電波の送受信を行うための無線通信装置である。アンテナ装置16は、所定の通信規格、例えばFHSS−WDCT(Frequency Hopping Spread Spectrum - Worldwide Digital Cordless Telephone)準拠の通信方式等に則って、無線通信を行う。これにより、子機2との間で音声通信やデータ通信等を行うことが可能である。
【0022】
音声信号処理部17は、通信制御部15により入力された音声データの復号処理を行い、音声信号としてスピーカ18に与える。また音声信号処理部17は、マイク19より入力された音声信号に所定の符号化処理を施して音声データを作成し、通信制御部15に与える。これにより音声データは有線LAN41、無線通信網42、或いはIP電話網61等を通じて接続される他の電話装置へ送信される。
〈3.子機の内部構成について〉
図3は、本発明の第一の実施形態に係る子機2の内部を示すブロック図である。子機2は少なくとも、制御部21、メモリ22、表示部23、入力部24、通信制御部25、アンテナ装置26、音声信号処理部27、スピーカ28、マイク29、バッテリ31、及び照明部80を含むように構成されている。
【0023】
制御部21は、子機2の各部を制御することにより通信制御処理(音声データの送受信、発呼の実施、或いは着呼の検知等)を統括制御するための中央処理装置である。また制御部21は、制御部21が備える演算処理装置上でプログラムを実行することにより実現される機能部として、地震検知受信部21a、及び発光量調整部21bを備えている。
【0024】
地震検知受信部21aは、親機1から受信する各種情報の中に、緊急地震速報の検知通知が含まれているかどうかの判定を行う。そして検知通知が含まれていると判定された場合に、地震検知を示す電文を発光量調整部21bに与える。
【0025】
発光量調整部21bは、地震検知受信部21aから地震検知を示す電文を与えられた際に、照明部80に対して点灯を指示する。
【0026】
メモリ22は、子機2が保持する各種データを一時的に記録する媒体であり、例えば書込可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ22は制御部21によって各種通信制御処理が行われる際の処理データや、ユーザから受けた指示命令等を一時的に記録しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【0027】
表示部23は、子機2が保持する各種情報(例えば着信時における発信側電話番号等)をユーザに対して表示する。表示部23は例えば、液晶パネル等の小型で消費電力の少ない表示装置を用いる。液晶パネルの背後にはバックライトが設置されており、暗い場所でも表示内容を確認できるようになっている。
【0028】
入力部24は、ユーザが子機2を用いて通信を行うための各種操作(例えば通話を行う相手の電話番号の入力等)を行うためのものである。入力部24は通常、数字ボタンやリダイヤルボタン等の複数のボタンから構成されている。なお、各ボタンの背後にはLED等の発光部材が備えられている。
【0029】
通信制御部25は、アンテナ装置26による無線通信の制御を行う。これにより子機2は、無線LAN42に接続された親機1との通信を行うことが可能である。また、親機1を中継して呼制御サーバ(不図示)と通信を行うことにより、IP電話システムにおける着信処理や発信処理等を実施することが可能である。
【0030】
アンテナ装置26〜マイク29ついては、親機1のアンテナ装置16〜マイク19と同じ構成であるため、ここでは説明を省略する。
【0031】
バッテリ31は、外部電源(不図示)より電力の供給を受け、電力を一時的に備蓄しておく。例えば充電式アルカリ電池やリチウムイオンバッテリ等が用いられる。
【0032】
充電回路32は、充電器(図示せず)から供給される電力をバッテリ31に供給する為の充電回路であり、充電端子33に充電器からの電圧が印加されているか否かを検出し、その検出結果を制御部21に送信する。
【0033】
照明部80は、子機2の表面上端に設置された照明装置である。照明部80は通常運用時は点灯しない。或いは、着信通知ランプ等として用いる形態でもよい。照明部80は、地震検知受信部21aにより緊急地震速報の検知通知が受信された際に、発光量調整部21bからの指示により所定の発光量で点灯する。また、本実施例では、子機2が後述する懐中電灯モードとなった際に点灯する。
〈3.子機の外部構成について〉
図5は、本発明の第一の実施形態に係る子機2の外観を示す外観図である。図5(a)は子機2を横方向から見た外観図、図5(b)は子機2を正面方向から見た外観図、図5(c)は子機2を下方向から見た外観図である。
【0034】
図5に示すように子機2は、その正面に表示部23、入力部24、アンテナ装置26、スピーカ28、マイク29、及び照明部80を備えている。また底面部に充電可能なバッテリ31(図示せず)と充電端子33を備えている。又、入力部24の中には、通話キー241やテンキー242等が存在する。
〈4. 照明部の構成について〉
図6は、照明部80の内部構造の一例を示した斜視図である。照明部80は少なくとも、高輝度LED81、反射部材82、及び透明部材83を含むように構成されている。高輝度LED81は、LEDライト等に用いられる発光部材である。高輝度LED81の詳細な仕様、及び発光色は特に限定されないが、照明用であるため白色光のLEDを用いることが望ましい。
【0035】
反射部材82は、アルミ箔やガラス等を素材とした、光線を反射するための部材である。反射部材82は、高輝度LED81から出射される光線のうち、子機2の本体方向(図6に示す例では下方向)へ出射される光線を子機2の外部へ反射するのに用いられる。
【0036】
透明部材83は、高輝度LED81及び反射部材82を覆うことにより、両部材が子機2の外部に露出するのを防ぐ保護部材である。透明部材83は例えば、ある程度の強度を備えているプラスチック等の物質を素材として形成されている。なお、反射部材82及び透明部材83を形成する素材は上記に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
〈5.本実施例の動作について〉
ここで、本発明の第一の実施形態における親機1と子機2の動作を説明する。図4は子機2の動作を示すフロー図である。図4のS110ステップにおいて、制御部21は、充電回路32から充電端子33に電圧が印加されている状態から印加されていない状態に変化したことを示す信号を検出すると、S120ステップへ処理を進める。
【0037】
S120ステップでは、制御部21は、通信制御部25を制御することにより、子機2から親機1へ無線接続の開始要求を示す信号を送信する。また、通信制御部25は所定時間(例えば4秒)のカウントを開始する。
【0038】
S130ステップでは、制御部21は、前記S120ステップでカウント開始した所定時間以内に、通信制御部25が親機1からの返答信号であるACK(acknowledge)信号を受信したと判定すると、S140ステップへ処理を進め、そうでなければS150ステップへ処理を進める。
【0039】
S140ステップでは、制御部21は、通信制御部25を制御することにより親機1と子機2との間で無線接続を開始させる。また、親機1側は、制御部21が通信制御部15を制御することにより回線を接続させると共に、子機2と無線接続状態にする。これ以降、子機2側で電話番号が入力されると、入力された電話番号は親機1を介して回線へ送出され、ダイヤル発信が行われる。
【0040】
一方、S150ステップでは、制御部21は、照明部80を点灯させる懐中電灯モードとなる。この懐中電灯モードでは、照明部80の点灯が継続する。
尚、照明部80の点灯後に、照明部80を消灯させる方法として以下の方法が例として挙げられる。例えば、制御部21は、照明部80の点灯と同時に所定時間の計時を開始し、所定時間の計時が終了すれば照明部80を消灯させる構成としてもよく、或いは、制御部21は、充電回路20から、非充電状態から充電状態へと変化したことを示す信号を検出すると、照明部80を消灯させる構成としもよく、或いは、制御部21は、所定のキー操作を検出すると照明部80を消灯させる構成としてもよい。この照明部80が点灯から消灯に変化した時点で、懐中電灯モードが終了する。
【0041】
以上説明したように、本実施例装置では、子機2が充電状態から非充電状態に変化すると、子機2から親機1に対して無線接続の開始要求を示す信号を送信する。続いて子機2は、親機1からACK信号を受信すると、親機1が停電中ではないと判定し、親機1と子機2間が無線接続状態となる。一方、子機2が親機1からACK信号を受信しない場合には、親機1が停電状態であると判定して照明部80が点灯する。
【0042】
尚、図3のS110ステップで充電状態から非充電状態に変わるのは、ユーザが子機2を充電器から取上げる場合だけでなく、子機2を充電器に載置した状態で充電器から子機2へ充電電圧が印加されない場合、即ち、停電状態となった場合もある。
【0043】
本実施例装置では、ユーザは非停電状態ではコードレス電話装置を通常のコードレス電話装置として使用することが可能であり、一方、停電状態になるとコードレス電話装置の子機2を懐中電灯代わりとして使用することが可能である。
【0044】
また、本実施例では、親機と子機とからなるコードレス電話装置について実施したが、コードレス電話装置の機能を搭載したファクシミリ装置等でも同様に実施可能である。
【0045】
更に、親機1と子機2との間の無線接続方式は、アナログ方式でもデジタル方式でも良い。本実施例を実施する際に、子機1から親機2へ無線接続の開始要求を示す信号を送信する構成と、親機2から子機1へACK信号を送信する構成とすることは、当業者であればアナログ方式でもデジタル方式でも容易に実現可能である。
【0046】
また、本実施例では子機1から親機2へ無線接続の開始要求を示す信号を送信する構成としたが、子機1から親機2へ無線接続可能な状態か否かを確認できる信号であればこれに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】は、本発明の電話システムの構成を示すブロック図である。
【図2】は、本発明の通信装置の親機1の構成を示すブロック図である。
【図3】は、本発明の通信装置の子機2の構成を示すブロック図である。
【図4】は、本実施例装置の動作を示すフロー図である。
【図5】は、本発明の子機の外観を示す外観図である。
【図6】は、本発明の子機が備える照明部80の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1 親機
11a 速報受信部
11b 地震検知送信部
15 通信制御部
16 アンテナ装置
2 子機
21a 地震検知受信部
21b 発光量調整部
25 通信制御部
26 アンテナ装置
80 照明部
81 高輝度LED
82 反射部材
83 透明部材
241 通話キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
親機と子機とからなるコードレス電話装置の子機であり、
前記子機は、充電状態から非充電状態へ変化すると前記親機に対して無線信号の送信を行い、前記親機から返答の信号を受信しなければ懐中電灯モードに移行することを特徴とするコードレス電話装置の子機。
【請求項2】
親機と子機とからなるコードレス電話装置の子機であり、
前記子機は、充電状態から非充電状態へ変化すると前記親機に対して無線信号の送信を行い、前記親機から返答の信号を受信しなければ白色LEDを点灯する状態に移行することを特徴とするコードレス電話装置の子機。
【請求項3】
親機と子機とからなるコードレス電話装置の子機であり、
前記子機は、バッテリと、当該バッテリが充電状態であるか否かを検出する充電検出部と、親機との無線信号の送受信を行う送受信部と、発光部と、制御部と、を有し、
前記制御部は、前記バッテリが充電状態から非充電状態に変化したことを前記充電検出部が検出したと判定すると、前記親機へ無線信号の送信を行うように前記送受信部を制御すると共に所定時間の計時を開始し、所定時間の計時が終了するまでに前記送受信部が、前記親機から返答の無線信号を受信できなかったと判定すると、前記発光部を発光させることを特徴とするコードレス電話装置の子機。
【請求項4】
請求項3に記載のコードレス電話装置の子機であり、
前記制御部は、前記発光部の点灯後所定時間が経過すると自動的に前記発光部を消灯させることを特徴とするコードレス電話装置の子機。
【請求項5】
請求項3に記載のコードレス電話装置の子機であり、
前記制御部は、前記発光部の点灯後、前記送受信部が前記親機と無線接続可能な状態となったと判定すると、前記発光部を消灯させることを特徴とするコードレス電話装置の子機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−93355(P2010−93355A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258633(P2008−258633)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】