説明

ストリップの洗浄又は塗布装置及びストリップの洗浄又は塗布方法

【課題】小型でコンパクト、かつ処理液による効果を維持したストリップの洗浄又は塗布装置及び方法を提供する。
【解決手段】処理液をストリップに吹き付けて洗浄又は塗布を行うストリップの洗浄又は塗布装置10であって、多数の気体噴出孔2fを有し、下側に向く断面が曲面をなす搬送面2aを備え、該気体噴出孔から噴出する気体によって搬送面と非接触状態でストリップを上下に方向転換するストリップ方向転換装置2と、搬送面に上から下に向かって導入されるストリップの両面に処理液を吹き付ける第1処理液吹付け部4と、搬送面から上に向かって退出するストリップの両面に処理液を吹き付ける第2処理液吹付け部6と、搬送面、第1処理液吹付け部、及び第2処理液吹付け部を収容する液槽8と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば湿式めっきにおけるストリップの水洗装置等に適用されるストリップの洗浄又は塗布装置及びストリップの洗浄又は塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Snめっき等の連続湿式めっきでは、電解脱脂、酸洗、めっき等の各工程の間に、これら工程に用いる液の持ち出し及び各液の汚染を防止するため、ストリップの水洗が行われる。
図5は、従来の連続湿式Snめっき装置100を示す。連続湿式Snめっき装置100は、電解脱脂槽102、酸洗槽104、第1Snめっき槽106、第2Snめっき槽108、貯水槽110を備え、ストリップ50をこの順で各槽102〜110に連続して浸漬及び処理し、Snめっきを行うようになっている。各槽102〜110の槽内にはストリップ50を搬送するロール121がそれぞれ配置され、ロール121は槽外の駆動ロール120で駆動される。
又、各槽102〜110の間には、水洗槽130が配置され、ストリップ50を水洗槽130に導入することで、隣接する槽の間での液の持出しや混入を防止している。例えば、電解脱脂槽102から出たストリップ50は水洗槽130に浸漬され、電解脱脂槽102から持出された脱脂液を洗い落とすことで、アルカリ性の脱脂液が次の酸洗槽104に混入することを防止する。なお、水洗槽130の槽内にもストリップ50を搬送するロール131が配置されている。
【0003】
ところで、ロール121、131は通常、ゴムロールを使用しているが、各槽内の液中でストリップ50とロールが接触した際、ロールに付着している異物によりストリップ50に打痕やキズが発生する。又、ストリップ50とロールがスリップすることによっても、打痕やキズが発生する。
【0004】
このようなことから、円筒形の中空ロールの表面に多数の孔を開口し、この孔から気体や液体を噴出し、ストリップ等の搬送物を非接触で搬送するいわゆるターンバーが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2788207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このターンバーを水洗槽内に適用し、ターンバー内に水洗水を循環させた場合、水洗槽を従来と同程度に大きくする必要があり、水洗槽の小型化を図ることは難しい。特に、水洗槽は、湿式めっき装置の各種の大型処理槽の間に配置する必要があることから、小型でコンパクトであることが好ましい。
一方、エアを噴出すタイプのターンバーの場合、十分な水洗を行うことができない。
【0007】
すなわち、本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、小型でコンパクト、かつ処理液による効果を維持したストリップの洗浄又は塗布装置及びストリップの洗浄又は塗布方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のストリップの洗浄又は塗布装置は、処理液をストリップに吹き付けて洗浄又は塗布を行うストリップの洗浄又は塗布装置であって、多数の気体噴出孔を有し、下側に向く断面が曲面をなす搬送面を備え、該気体噴出孔から噴出する気体によって前記搬送面と非接触状態で、前記ストリップを上下に方向転換するストリップ方向転換装置と、前記搬送面に上から下に向かって導入される前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第1処理液吹付け部、及び/又は前記搬送面から上に向かって退出する前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第2処理液吹付け部と、前記搬送面と、前記第1処理液吹付け部及び/又は前記第2処理液吹付け部とを収容する液槽と、を備えている。
【0009】
このように、ストリップの方向転換では処理液中に浸漬させた水中ロールや処理液噴射型のターンバーを用いないため、処理液に混入した異物がロールやターンバーとストリップとの間に入ってストリップにキズが生じることを抑制できる。
又、第1処理液吹付け部でストリップを処理した後、ストリップ方向転換装置から噴出する気体によって処理液を一旦飛散させるか、又は第2処理液吹付け部でストリップを処理している。このため、処理液にストリップを浸漬するタイプの装置のように、徐々に処理液が汚れて効果が低下することがなく、常に新鮮な処理液をストリップに吹き付けることができる。さらに、第1処理液吹付け部と第2処理液吹付け部を両方設けた場合には、一回目に吹き付けた処理液をストリップ方向転換装置で飛散させるので、単に処理液を2回吹き付ける場合に比べても洗浄等の効果が高く、その分、処理液の使用量も削減可能である。
又、処理液にストリップを浸漬するタイプの装置のように、液槽内に処理液を貯留及び循環させる必要がないため、液槽及び装置全体の大きさを小型化することができる。
【0010】
前記搬送面の下方でかつ前記ストリップに対向するよう前記液槽内に配置され、前記搬送面に巻回された前記ストリップに気体を吹き付ける気体吹付け部をさらに備えてもよい。
このようにすると、ストリップのうち、搬送面の対向面と反対側の面にも気体を吹き付け、一回目に吹き付けた処理液を飛散させるので、洗浄等の効果がさらに向上し、処理液の使用量もさらに削減可能である。
【0011】
本発明のストリップの洗浄又は塗布方法は、処理液をストリップに吹き付けて洗浄又は塗布を行うストリップの洗浄又は塗布方法であって、多数の気体噴出孔を有し、下側に向く断面が半円又は円弧状の搬送面を備え、該気体噴出孔から噴出する気体によって前記搬送面と非接触状態で、前記ストリップを上下に方向転換するストリップ方向転換工程と、前記搬送面に上から下に向かって導入される前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第1処理液吹付け工程、及び/又は前記搬送面から上に向かって退出する前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第2処理液吹付け工程の少なくとも一方と、を有する。
【0012】
本発明のストリップの洗浄又は塗布方法においては、前記搬送面の下方から、前記搬送面に巻回された前記ストリップに気体を吹き付ける気体吹付け工程をさらに有してもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、小型でコンパクト、かつ処理液による効果を維持したストリップの洗浄又は塗布装置が得られる。又、ゴムロールの代わりにストリップ方向転換装置を用いるので、ゴムロールの消耗や汚れに起因したロールの交換やメンテナンスを不要とし、生産性の向上及びコスト低減をすることができる。又、ゴムロールを使用しないため、ロールの駆動系が不要となりコスト低減かつコンパクトな装置となる。さらに、槽内でゴムロールを使用する場合、ストリップが滑るためロールの駆動化が必要となるが、ストリップ方向転換装置を用いるので、この駆動系も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るストリップの洗浄装置(水洗装置)を含む、連続湿式Snめっき装置を示す図である。
【図2】水洗装置の構成を示す断面図である。
【図3】水洗装置の構成を示す斜視図である。
【図4】連続湿式Snめっき装置1の各槽に配置されたターンバーの構成を示す断面図である。
【図5】従来の水洗槽を含む、連続湿式Snめっき装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係るストリップの洗浄装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るストリップの洗浄装置(水洗装置)10を含む、連続湿式Snめっき装置1を示す。連続湿式Snめっき装置1は、電解脱脂槽22、酸洗槽24、第1Snめっき槽26、第2Snめっき槽28、貯水槽30を備え、ストリップ50をこの順で各槽22〜30に連続して浸漬及び処理し、Snめっきを行うようになっている。各槽22〜30の槽内にはストリップ50を搬送する2つのターンバー40がそれぞれ配置されている。
なお、ストリップ50としては、銅箔に樹脂フィルムをラミネートしたものを用いている。
【0016】
又、各槽22〜30の間には、水洗装置10が配置され、ストリップ50を水洗装置10に導入することで、隣接する槽の間の液の持出しや混入を防止している。例えば、電解脱脂槽22から出たストリップ50は水洗装置10に導入され、後述するシャワーノズル(処理液吹付け部)から水を吹き付け、電解脱脂槽22から持出された脱脂液を洗い落とすことで、アルカリ性の脱脂液が次の酸洗槽24に混入することを防止する。なお、水洗装置10の槽内にもストリップ50を搬送するターンバー(ストリップ方向転換装置)2が配置されている。
このようにして、ストリップ50の電解脱脂、酸洗、Snめっきが施された後、貯水槽30で十分な水洗がされた後、水洗装置10を介して乾燥機90によりストリップ50が乾燥される。
【0017】
図2は、水洗装置10の構成を示す断面図である。水洗装置10は、ターンバー(ストリップ方向転換装置)2と、1対のシャワーノズル(第1処理液吹付け部)4と、1対のシャワーノズル(第2処理液吹付け部)6と、液槽(タンク)8とを備え、処理液として水洗水を用いている。
【0018】
ターンバー(ストリップ方向転換装置)2は、下側に向く断面が曲面をなす搬送面2aを備えており、搬送面2aには図3に示すように多数の気体噴出孔2fが開口している。そして、気体噴出孔2fから気体(エア)を噴出させるによって、搬送面2aと非接触状態でストリップ50を搬送する。なお、ターンバー2は半円柱状をなし、ストリップ50は搬送面2aに上から下に向かって導入され、搬送面2aで上下に方向転換した後、搬送面2aから上に向かって退出する。
又、ターンバー2の内部には、フィルタ12を介してブロワ13が接続されていて、ブロワ13からの送風がフィルタ12及びチェックバルブ11を介してターンバー2内に導入され、気体噴出孔2fから噴出するようになっている。
【0019】
ターンバー2の形状や構造は特に制限されず、例えば円筒の筒面に気体噴出孔を設けたものを用いることができる。特に、特許第2788207号公報等に記載されているように、搬送方向の上流部側表面と下流部側表面が搬送方向と略平行な直線面で形成され、両軸端に固定されたフランジ間に多数の気体噴出孔を有した薄板を張設し、搬送面の位置による圧損を均一にしたターンバーを用いることが好ましい。具体的には、ベルマティック社製の各種ターンバーを用いることができる。
なお、図3に示すターンバー2は半円柱状をなし、円弧部に搬送面2aが設けられるとともに、ターンバー2の軸端に気体の供給管2bが接続されている。又、ターンバー2の両軸端が液槽8の側壁に接続されている。このようにして、ターンバー2が液槽8の底部に配置され、搬送面2aが液槽8の底面に対向しつつ下側を向くようになっている。
【0020】
図3に示すように、液槽8は上面が開口する略箱型をなし、液槽8の底部には、水洗で流れた水を排出する排出管8aが接続されている。本発明においては、ターンバー2が気体によってストリップ50を非接触で搬送するため、ターンバー2とストリップ50の間に水が介在する必要がない。さらに、水洗による水が両者間に入ると、水に混入した異物によってストリップ50にキズが生じるおそれがある。従って、水洗により流れた水の水位がターンバー2より下側にあるよう、排出管8aからの排出量を調整することが好ましく、より好ましくは、液槽8内に水洗水が貯まらないようにするのがよい。
なお、液槽8の上面に、ストリップ50に干渉しないように蓋を設けると、水洗水の飛散を防止できるので好ましい。
【0021】
ターンバー2の搬送面2aには、上から下に向かってストリップ50(図示せず)が導入されるが、この導入部分のストリップ50の両面に水洗水を吹き付けるよう、1対のシャワーノズル(第1処理液吹付け部)4が配置されている。各シャワーノズル4はストリップ50より広幅の細長い短冊状をなし、ストリップ50との対向面4aに微細な孔が長手方向に沿って多数開口している。そして、各シャワーノズル4がストリップ50を挟みつつ、各シャワーノズル4の両端が液槽8の両側壁にそれぞれ固定されている。
さらに、搬送面2aから上に向かって退出するストリップ50の両面に水洗水を吹き付ける1対のシャワーノズル(第2処理液吹付け部)6が配置されている。各シャワーノズル6の構造はシャワーノズル4と同一であるので説明を省略する。
なお、シャワーノズル4、6は、ターンバー2より上方における液槽8内に配置されている。
【0022】
以上のように、水洗装置10はシャワーノズル4、6と、ターンバー2とを備えているため、シャワーノズル4、6でストリップ50を水洗しつつ、ストリップ50の方向転換では水中ロールや水噴射型のターンバーを用いない。このため、水洗水に混入した異物が水中ロールや水噴射型のターンバーとストリップ50との間に入ってストリップ50にキズが生じることを抑制できる。
又、シャワーノズル4でストリップ50を水洗した後、ターンバー2から噴出する気体によって水洗水を一旦飛散させ、さらにシャワーノズル6でストリップ50を水洗している。このため、水洗水にストリップ50を浸漬するタイプの水洗装置のように、徐々に水洗水が汚れて洗浄効果が低下することがなく、常に新鮮な水洗水をストリップ50に吹き付けることができる。さらに、ターンバー2を挟む2箇所にシャワーノズル4、6を設け、一回目に吹き付けた水洗水をターンバー2で飛散させるので、単に水洗水を2回吹き付ける場合に比べても洗浄効果が高く、その分、水洗水の使用量も削減可能である。
又、水洗水にストリップ50を浸漬するタイプの水洗装置のように、液槽8内に水洗水を貯留及び循環させる必要がないため、液槽8及び水洗装置全体の大きさを小型化することができる。
【0023】
なお、本実施形態では、シャワーノズル4、6と同一構造のシャワーノズル(気体吹付け部)7が、搬送面2aより下方の液槽8内に配置されている。シャワーノズル7のノズル面(図示せず)は搬送面2aに対向し、搬送面2aに巻回されたストリップ50に気体を吹き付けるようになっている。
このようにすると、ストリップ50のうち、搬送面2aの対向面と反対側の面にも気体を吹き付け、一回目にシャワーノズル4で吹き付けた水洗水を飛散させるので、洗浄効果がさらに向上し、水洗水の使用量もさらに削減可能である。
【0024】
次に、図4を参照し、連続湿式Snめっき装置1の各槽22〜30に配置されたターンバー40の構成について説明する。なお、図4は、電解脱脂槽22に配置されたターンバー40の構成を示すが、他の槽24〜30についても同様である。
1対のターンバー40は、それぞれ断面が1/4円の円柱状をなし、各ターンバー40が離間しつつ電解脱脂槽22の底部に配置されている。ターンバー40は図示しない搬送面を備え、搬送面には多数の液体噴出孔が開口している。
そして、ストリップ50は、各ターンバー40によって2つの位置で非接触で支持され、電解脱脂槽22の上から下に向かって一方(図4の左側)のターンバー40に導入された後、他方(図4の右側)のターンバー40に搬送され、電解脱脂槽22の上に向かって退出する。
【0025】
又、ターンバー40の内部には、FL(フローメーター:流量計)43を介してポンプ44が接続されていて、電解脱脂槽22の脱脂液がポンプ44を介してターンバー40内に導入され、液体噴出孔から噴出するようになっている。つまり、脱脂液が電解脱脂槽22とターンバー40との間を循環している。なお、ポンプ44と電解脱脂槽22との間には、チェックバルブ45、47を介してフィルタ46が介装され、電解脱脂槽22からの脱脂液に混入した異物がポンプ44に入ることを防止している。
【0026】
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。例えば、第1処理液吹付け部と第2処理液吹付け部のうち、一方のみを設けてもよい。
ストリップ方向転換装置、第1及び第2処理液吹付け部の形状は限定されない。搬送面の気体噴出孔は、搬送面に多数の孔を開口してもよく、搬送面をメッシュとしたり、多孔性物質、多孔質焼結金属または多孔質鋳物などとしてもよい。
又、ストリップとしては、上記した樹脂ラミネート銅ストリップに限られず、金属ストリップ、樹脂フィルム等、帯状のものであれば用いることができる。特に、厚み50μm以下のストリップに本発明を適用することが好ましい。又、キズが付き易い銅又は銅合金ストリップ、及びAl又はAl合金ストリップに本発明を適用することが好ましい。
又、本発明は、上記した水洗装置に限らず、処理液をストリップに吹き付けるものであれば何であってもよい。例えば、処理液として防錆液をストリップに吹き付ける場合も本発明に含まれる。
【実施例】
【0027】
図1に示す連続湿式Snめっき装置1を用い、それぞれ、5,10,15m/minのライン速度でストリップ50を通箔させた。ターンバー40の吐出流量は35〜250L/minとし、ターンバー2のブロワ圧力は7〜15kPaとしたところ、ターンバー2、40と非接触でストリップ50を搬送することを確認し、ストリップ50にキズの発生は見られなかった。
【0028】
比較として、ターンバー2の代わりに、水洗水を循環させるタイプのターンバーを水洗装置に取付けた。この水洗装置では、循環による水洗水の槽からのオーバーフローを防ぐために水洗槽の大きさを210〜800Lに大型化する必要が生じた。また、ターンバーを水没させる必要があるため、槽内への初期貯水量を105〜400Lとする必要が生じた。又、この装置の水洗水量(水供給量)は0.5L/min/mで、排出水量は5L/minとなった。
一方、本実施形態の水洗装置10の場合、槽の大きさを125Lに低減することができ、槽への初期貯水も不要となった。
【符号の説明】
【0029】
2 ストリップ方向転換装置
2a 搬送面
2f 気体噴出孔
4 第1処理液吹付け部
6 第2処理液吹付け部
7 気体吹付け部
8 液槽
10 ストリップの洗浄又は塗布装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理液をストリップに吹き付けて洗浄又は塗布を行うストリップの洗浄又は塗布装置であって、
多数の気体噴出孔を有し、下側に向く断面が曲面をなす搬送面を備え、該気体噴出孔から噴出する気体によって前記搬送面と非接触状態で、前記ストリップを上下に方向転換するストリップ方向転換装置と、
前記搬送面に上から下に向かって導入される前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第1処理液吹付け部、及び/又は前記搬送面から上に向かって退出する前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第2処理液吹付け部と、
前記搬送面と、前記第1処理液吹付け部及び/又は前記第2処理液吹付け部とを収容する液槽と、を備えたストリップの洗浄又は塗布装置。
【請求項2】
前記搬送面の下方でかつ前記ストリップに対向するよう前記液槽内に配置され、前記搬送面に巻回された前記ストリップに気体を吹き付ける気体吹付け部をさらに備えた請求項1記載のストリップの洗浄又は塗布装置。
【請求項3】
処理液をストリップに吹き付けて洗浄又は塗布を行うストリップの洗浄又は塗布方法であって、
多数の気体噴出孔を有し、下側に向く断面が半円又は円弧状の搬送面を備え、該気体噴出孔から噴出する気体によって前記搬送面と非接触状態で、前記ストリップを上下に方向転換するストリップ方向転換工程と、
前記搬送面に上から下に向かって導入される前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第1処理液吹付け工程、及び/又は前記搬送面から上に向かって退出する前記ストリップの両面に前記処理液を吹き付ける第2処理液吹付け工程の少なくとも一方と、
を有するストリップの洗浄又は塗布方法。
【請求項4】
前記搬送面の下方から、前記搬送面に巻回された前記ストリップに気体を吹き付ける気体吹付け工程をさらに有する請求項3記載のストリップの洗浄又は塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−177678(P2011−177678A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46108(P2010−46108)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(502362758)JX日鉱日石金属株式会社 (482)
【Fターム(参考)】