説明

ズーム光学系及びそれを用いた撮像装置

【課題】 レンズの可動群が極力少なく、非常に小型で消費電力が極めて少なく、動作音が静かなズーム光学系及びそれを用いた撮像装置を提供する。
【解決手段】 変倍時に移動する光学素子群を1つのみと、変倍に伴う像面ずれを補正するコンペンセート作用及びフォーカス作用を有する少なくとも1つの形状可変ミラーと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子撮像装置に用いるズーム光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のズーム光学系は、変倍作用を有するバリーエータ群と、それに伴う像面ずれ及び収差を補償するコンペンセータ群と、被写体にフォーカスをあわせるフォーカシング群等を有する。そして、ズーム光学系は、前記各々のレンズ群のうち、所定のレンズ群を光軸方向に移動させて、変倍及びピント調整、フォーカシングを行うように構成されている。
【0003】変倍時やフォーカシングの際にはモーターを駆動してレンズを移動させるため、ズームの動作が緩慢であったり、動作音が大きかったり、電力消費量が大きいといった問題があった。しかも、モーターやそれを動作させる駆動回路を設ける必要があり、レンズ群を移動させる為の機械的機構は複雑であり、またその機械的機構を設ける為に広いスペースが必要になるため、装置が大型化してしまうという問題もあった。
【0004】また、近年、小型で高解像なズーム光学系を用いた撮像装置が要求されてきており、例えば、特開平8-248318号公報、特開平11-220646号公報には、光路を折り返すことでコンパクト化したズーム光学系を用いた撮像装置が開示されているが、これらは単純に光路を折り返しただけに過ぎず、低消費電力化の問題に関しては解決していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を解決する為になされたものであり、レンズの可動群を極力少なくし、非常に小型で消費電力が極めて少なく、動作音が静かなズーム光学系及びそれを用いた撮像装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、電子撮像装置用のズーム光学系に、形状の変化する反射面を設けることにより、焦点ずれを補正するコンペンセート機能もしくはフォーカシング機能を有する撮像装置を構成することができるようにしている。
【0007】すなわち、本発明のズーム光学系は、(1) 変倍時に移動する光学素子群を1つのみと、変倍に伴う像面ずれを補正するコンペンセート作用及びフォーカス作用を有する少なくとも1つの形状可変ミラーと、を有するズーム光学系。(第1の発明)
第1の発明によれば、フォーカシング作用及びコンペンセート作用を形状可変ミラーに持たせることで、メカ的な駆動機構が必要なレンズ群は変倍レンズ群のみとなり、モーター及び駆動回路などが1つのみあればよく、従属的に他のレンズ群を動かすためのカム等の部材を設けずにすみ、鏡枠構造が非常に簡易となり、撮像装置全体として、小型化、低コスト化が可能となる。
(2) 変倍作用もしくはその変倍に伴う像面ずれを補正するコンペンセート作用を有する変倍時に可動な少なくとも2つのレンズ群と、フォーカシング作用を有する形状可変ミラーと、を有するズーム光学系。(第2の発明)
第2の発明によれば、フォーカシング作用を形状可変ミラーに持たせることで、フォーカシングのために必要なモーター及び駆動回路などのレンズ移動機構を設ける必要がなく、小型化、低コスト化できる。
【0008】また、これら第1、第2の発明によれば、反射面の形状を瞬間的に変化させることが可能であることから、フォーカシングが非常に高速で、しかも動作音が静かで低消費電力の撮像装置を実現することが可能となる。
(3) 前記形状可変ミラーは、偏心収差補正機能を有する回転非対称な曲面形状であることを特徴とする(1)、(2)項に記載のズーム光学系。(第3の発明)
形状可変ミラーが形状を変化させることによりパワーを持つとき、反射面が偏心配置されているため、偏心コマ収差が発生する。従って、良好な光学性能を得るためには、第3の発明のように、前記形状可変ミラーは、偏心収差補正機能を有した回転非対称な曲面形状であることが望ましい。これにより、変倍時あるいは、フォーカシング時全域で、良好な結像性能を得ることが可能となる。
(4) 前記形状可変ミラーが、以下の条件式を満足することを特徴とする(1)、(3)項に記載のズーム光学系。
【0009】φDMW > φDMS (1−1)
φDMT > φDMS (1−2)
ただし、φDMW、φDMS、φDMTはそれぞれ、広角端、中間状態、望遠端における前記形状可変ミラーのパワーであり、物点距離無限遠時での値である。また前記値φDMW、φDMS、φDMTは、前記形状可変ミラーの偏心方向(Y方向)面内でのパワーφDMiy(i=W、S、T)と、それと垂直方向(X方向)面内でのパワーφDMix(i=W、S、T)との平均値であり、以下の定義とする。
【0010】
φDMW=(φDMWx+φDMWy)/2φDMS=(φDMSx+φDMSy)/2φDMT=(φDMTx+φDMTy)/2前記条件式(1−1)、(1−2)は、変倍における形状可変ミラーの変形量を小さくするための条件式であり、形状可変ミラーのパワーの変動を規定したもので、広角端におけるパワーが中間状態におけるパワーよりも強く、且つ望遠端におけるパワーも中間状態におけるパワーよりも強いことを示している。
【0011】これにより最もパワーが小さくなるのは中間状態のときとなる。本発明の物点無距離限遠時の形状可変ミラーの変形を図11に示す。(a)は広角端時、(b)は中間状態時、(c)は望遠端時の形状である。この例の場合は、広角端で正パワーの凹面鏡の形状となり、中間状態で平面形状となり、望遠端に近づくにつれて、又正パワーの凹面鏡となるように形状が変化する。
【0012】また前記形状可変ミラーは、パワーを持たせれば持たせるほど、その反射面で発生する偏心収差が増大する。そのため条件式(1−1)、(1−2)とは異なる変形の仕方、例えば広角端で最もパワーが小さく、望遠端で最もパワーが大きくなるように変形すると、変形量が線形的に増加する構成となるため、最も変形量が大きくなる状態で性能が著しく悪化する。本発明の条件式(1−1)、(1−2)のような変形の仕方をすれば、最大変形量を小さくすることができ、良好な性能を確保することができる。
【0013】また図11の例は、物点距離無限遠時の中間状態の時に平面としたが、実際には製造ばらつきや、フォーカシングの際に必要な余裕量を持たせるために、すべての状態で凹面形状として、前記要因を吸収できるような構成にすればさらに望ましい。
(5) 前記形状可変ミラーは、負のパワーと正のパワーの状態を両方有し得ることを特徴とする(1)〜(4)項に記載のズーム光学系。
【0014】変形量を極力小さくするためには、正パワーつまりは凹面鏡のみの変形にするよりも、正負両方のパワーになるように形状変形ミラーを変形させることで、変形量の絶対値を小さくすることができ、偏心収差の発生量を小さく抑えることが可能となる。その場合でも前記条件式(1−1)、(1−2)を満たせばなお好ましい。
(6) 前記形状可変ミラーは、正のパワーのみを有することを特徴とする(1)〜(4)項に記載のズーム光学系。
【0015】形状可変ミラーの製造的な点から、正負両パワーに変形させるよりも、凹面鏡の形状のみにすることで、非常に簡単な構造で作製することが可能であり、安価な光学系を提供することが可能となる。
(7) 前記可変ミラーより物体側に少なくとも1つの負レンズを有することを特徴とする(1)〜(6)項に記載のズーム光学系。
【0016】形状可変ミラーは、半導体プロセスで製造する場合を考え、有効径が小さいほど安価に生産することが可能である。そのためには可変ミラーより物体側に少なくとも負レンズを用いることで、特に広角端の軸外光線高を低く抑え、ミラーに入射する光線のエリアを小さくすることができるため、低価格化を実現することが可能となる。
(9) 少なくとも1つの屈折面が、回転非対称な面で構成されていることを特徴とする(1)〜(7)項に記載のズーム光学系。
【0017】これにより、形状可変ミラーで発生する偏心収差を緩和することが可能となる。
(10) 以下の条件式を満足することを特徴とする、(1)〜(9)項に記載のズーム光学系。
【0018】
0.3 < |ηW|×|ηT| < 3.0 (2−1)
ただし、ηW、ηTはそれぞれ広角端及び望遠端における、変倍作用を有するバリエータ群の倍率である。
【0019】条件式(2−1)は広角端と望遠端のバリエータの倍率を掛け合わせものであり、光学系全体を小さくするための条件式である。負正の2群ズームを考えた場合、近軸的には、バリエータの焦点距離をf2、倍率をηとしたときに、物体から像面までの距離IOはIO=f2(−η−(1/η)+2)
で与えられるため、|ηW|×|ηT|=1とした場合にズーム光学系の全長を最も小さくできる。そのため条件式(2−1)の下限もしくは上限を超えると、光学系全体が大きくなり好ましくない。条件式(2−1)の範囲内でズームレンズを構成することで、形状可変ミラーのコンペンセート作用が広角端もしくは望遠端で最もパワーを強く必要とし、中間状態で最もパワーを弱くできるため、形状可変ミラーの変形量を小さくするような構成をとることができる。
(11) 以下の条件式を満足することを特徴とする、(1)〜(9)項に記載のズーム光学系。
【0020】
0.5 < |ηW|×|ηT| < 2.0 (2−2)
ただし、ηW、ηTはそれぞれ広角端及び望遠端における、変倍作用を有するバリエータ群の倍率である。
【0021】条件式(2−1)に代えて条件式(2−2)を満足すれば、さらにレンズ全体を小さくでき、形状可変ミラーの変形量も小さくすることが可能となる。
(12) 以下の条件式を満足することを特徴とする、(1)〜(9)項に記載のズーム光学系。
【0022】
0.6 < |ηW|×|ηT| < 1.5 (2−3)
ただし、ηW、ηTはそれぞれ広角端及び望遠端における、変倍作用を有するバリエータ群の倍率である。
【0023】条件式(2−2)に代えて条件式(2−3)を満足すれば、より好ましい。
(13) 前記形状可変ミラーが、最も物体側の負レンズ群に配置されていることを特徴とする(1)〜(12)項に記載のズーム光学系。
【0024】フォーカシングを行う場合、最も物体側の負レンズ群に形状可変ミラーを挿入することで、変倍における収差変動を小さくできる。前群でフォーカシングすると、全体繰り出しと比較して、同一物点距離での変形量を略等しくできるため、広角端から望遠端にいたるまで変倍したときに、フォーカシングずれが生じない等のメリットがある。
(14) 前記形状可変ミラーよりも物体側にある光学素子の焦点距離をf1aとしたときに、以下の条件式を満足することを特徴とする(13)項に記載のズーム光学系。
【0025】
−8.0 < f1a/fWT < −0.5 (3−1)
ただし、fWTは、物点距離無限遠時の広角端及び望遠端の全系焦点距離をそれぞれfW、fTとしたときに以下の式により定義される値である。
【0026】fWT = √( fW × fT )条件式(3−1)の下限を超えると負レンズ群のパワーが非常に弱くなり、形状可変ミラーの広角端での軸外光線高を小さくすることができず、ミラーの大型化を招くとともに、そのミラーで発生する偏心収差を小さく抑えられず好ましくない。条件式(3−1)の上限を超えると、負レンズ群のパワーが強くなりすぎ、ミラーを小さくすることは可能であるが、その負レンズで発生する回転対称な収差、特にコマ収差や倍率色収差を補正することが難しくなり好ましくない。条件式(3−1)を満足すれば、形状可変ミラーの小型化、低価格化、及び良好な性能の確保を達成できる。
(15) 前記形状可変ミラーよりも物体側にある光学素子の焦点距離をf1aとしたときに、以下の条件式を満足することを特徴とする(13)項に記載のズーム光学系。
【0027】
−6.0 < f1a/fWT < −0.8 (3−2)
ただし、fWTは、物点距離無限遠時の広角端及び望遠端の全系焦点距離をそれぞれfW、fTとしたときに以下の式により定義される値である。
【0028】fWT = √( fW × fT )条件式(3−1)に代えて条件式(3−2)を満足すれば、形状可変ミラーをさらに小さくでき、良好な性能を確保できる。
(16) 前記形状可変ミラーよりも物体側にある光学素子の焦点距離をf1aとしたときに、以下の条件式を満足することを特徴とする(13)項に記載のズーム光学系。
【0029】
−4.0 < f1a/fWT < −1.0 (3−3)
ただし、fWTは、物点距離無限遠時の広角端及び望遠端の全系焦点距離をそれぞれfW、fTとしたときに以下の式により定義される値である。
【0030】fWT = √( fW × fT )条件式(3−2)に代えて条件式(3−3)を満足すれば、上記効果は更に大きくなる。
(17) 前記形状可変ミラーがピント合わせ機能を有し、変倍群の前方に前記形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(2)〜(16)項に記載のズーム光学系。
(18) 光学素子群が変倍機能を有する変倍群であり、前記形状可変ミラーがピント合わせ機能とコンペセート機能を有し、前記変倍群の前方に前記形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(1)、(3)〜(16)項に記載のズーム光学系。
(19) 物体側から順に、負のパワーの第1群、変倍作用を有する正のパワーの第2群、正のパワーの第3群で構成され、前記負のパワーの第1群に形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(1)〜(18)項に記載のズーム光学系。
(20) 物体側から順に、負のパワーの第1群、変倍作用を有する正のパワーの第2群、正のパワーの第3群、正のパワーの第4群で構成され、前記負のパワーの第1群に形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(1)〜(19)項に記載のズーム光学系。
【0031】これら負先行のズームレンズは、変倍群として正レンズを移動させるものが主流であるが、これにより広角ズームレンズが可能となり、さらに負レンズ群に形状可変ミラーを配置すれば、形状可変ミラーを小さくすることが可能で、低価格化等のメリットがある。
【0032】また更に、正先行型のズームレンズにしても良い。その場合変倍群としては負レンズ群が好ましく、そのような構成にすることで高変倍なズームレンズを達成することが可能となる。
(21) 少なくとも2つの形状可変ミラーを有し、少なくとも1つの形状可変ミラーが(1)〜(20)項のいずれかに記載の特徴を有するズーム光学系。
【0033】形状可変ミラーで発生する偏心収差を、すべてのズーム時、すべての物点距離で無収差とすることはできない。そのため、その偏心収差をコンペンセートする補正素子として、もう1つの形状可変ミラーを用いることで、両方で発生する偏心収差をうまくコンペンセートすることができると同時に、変形量を2つの形状可変ミラーに分散させることが可能であり、すべての撮影状態で良好な性能を確保することが可能となる。
(22) 2枚の形状可変ミラーに入射する軸上光線の方位を表すベクトルの内積が負であることを特徴とする(21)項に記載のズームレンズ。
(23) 2枚の形状可変ミラーの間に絞りがあることを特徴とする(21)、(22)に記載のズーム光学系。
(24) 形状可変ミラーによる光軸の折り曲げ角Φが70°≦Φ≦110°を満足することを特徴とする(1)〜(23)項に記載のズーム光学系。
(25) (1)〜(24)項に記載のズーム光学系を用いた撮像装置。
(26) 静電気駆動又は電磁気力駆動又は圧電効果又は流体駆動の形状可変ミラーを用いたことを特徴とする(1)〜(25)に記載のズーム光学系又は撮像装置。
(27) 形状可変ミラーに代えて通常のミラーを用いたことを特徴とする(1)〜(26)に記載のズーム光学系又は撮像装置。また、形状可変ミラーを、他のレンズの製作誤差による光学性能の劣化を補償する形状に変形するように構成すれば、不良品の数を極端に減らすことができ、製作コストを抑えることができる。
【0034】またズーム時において、絞り面を独立に移動させて、絞り面をできる限り形状可変ミラーの近くに配置すれば、形状可変ミラーの光線有効径を小さくすることができるため好ましい。
【0035】また、形状可変ミラーの偏心方向に対して、撮像素子の短辺方向が平行になるように形状可変ミラーを配置すれば、形状可変ミラーの光線有効径を小さくすることができ、且つ収差補正上も有利なため望ましい。一方、デジタルカメラ等でデザイン上のメリット等の為に、形状可変ミラーの偏心方向に対して撮像素子の長辺方向が平行になるように配置してもよい。
【0036】その他、形状可変ミラーがコンペンセート作用のみを有するようにし、その他のレンズ群を介してパンフォーカスとなるようにズーム光学系を構成しても、小型化、低コスト化できるので良い。なお、本発明で使用する自由曲面とは次の式(a)で定義されるものである。この定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0037】


ここで、上式(a)の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。
【0038】球面項中、c:頂点の曲率k:コーニック定数(円錐定数)
r=√(X2+Y2
N:2以上の自然数である。
【0039】自由曲面項は、 Σ(j=266)CjXmn =C2X+C3Y+ +C42+C5XY+C62 +C73+C82Y+C9XY2+C103 +C114+C123Y+C1322+C14XY3+C154 +C165+C174Y+C1832+C1923+C20XY4+C215 +C226+C235Y+C2442+C2533+C2624+C27XY5+C286 +C297+C306Y+C3152+C3243+C3334+C3425 +C35XY6+C367・・・ただし、Cj(jは2以上の整数)は係数である。
【0040】上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはないが、Xの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。
【0041】また、上記の回転非対称な曲面形状の面である自由曲面の他の定義式として、Zernike多項式により定義できる。この面の形状は次式(b)により定義する。式(b)のZ軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面の定義は、X−Y面に対するZの軸の高さの極座標で定義され、AはX−Y面内のZ軸からの距離、RはZ軸回りの方位角で、Z軸から測った回転角で表せられる。
【0042】
x=R×cos(A) y=R×sin(A) Z=D2+D3Rcos(A)+D4Rsin(A) +D52cos(2A)+D6(R2−1)+D72sin(2A) +D83cos(3A)+D9(3R3−2R)cos(A)+D10(3R3−2R)sin(A) +D113sin(3A)+D124cos(4A)+D13(4R4−3R2)cos(2A) +D14(6R4−6R2+1)+D15(4R4−3R2)sin(2A)+D164sin(4A) +D175cos(5A) +D18(5R5−4R3)cos(3A) +D19(10R5−12R3+3R)cos(A) +D20(10R5−12R3+3R)sin(A) +D21(5R5−4R3)sin(3A)+D225sin(5A) +D236cos(6A)+D24(6R6−5R4)cos(4A) +D25(15R6−20R4+6R2)cos(2A) +D26(20R6−30R4+12R2−1)
+D27(15R6−20R4+6R2)sin(2A) +D28(6R6−5R4)sin(4A)+D296sin(6A) ・・・(b)ただし、Dm(mは2以上の整数)は係数である。なお、X軸方向に対称な光学系として設計するには、D4,D5,D6、D10,D11,D12,D13,D14,D20,D21,D22・・・を利用する。
【0043】上記定義式は、回転非対称な曲面形状の面の例示のために示したものであり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。数学的に同値ならば他の定義で曲面形状を表してもよい。
【0044】本発明においては、(a)式中のxの奇数次の項を全て0とすることで、y−z面と平行な対称面を持つ自由曲面としている。また、偏心面については、光学系の基準面の中心からその面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、上記(a)式のZ軸を中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβとγの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを意味する。
【0045】また、偏心の順序は、X、Y、Z方向の偏心が行われた後、α、β、γの順で座標系を回転させる。その座標系がミラー面のローカル座標となる。その後、反射された光線の座標系を定義するために、再びα、β、γの順で座標系を回転させて、定義座標系を定義する。
【0046】また、反射面の傾きだけを示す場合も、偏心量としてその面の中心軸の傾き角が与えられている。また、非球面形状は、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyにとり、円錐係数をk、非球面係数をa、b、c、dとしたとき、次式(c)で表される。
【0047】
z=(y2/r)/[1+{1−(1+k)・(y/r)21/2]+ay4 +by6+cy8+dy10 ・・・(c)なお、上記数値データに関する説明は、本発明の各実施例の数値データに共通である。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のズーム光学系の実施例を説明する。実施例1〜8は、形状可変ミラーに、変倍による焦点ずれを補正するコンペンセート機能とフォーカシング機能の両方を持たせている。通常、コンペンセート及びフォーカシングの際にはレンズをメカ的に駆動するが、この場合はレンズを駆動させる必要がなく、形状可変ミラーを変形させるのみなので、鏡枠構造が非常に簡素化でき、低消費電力化等のメリットがある。
【0049】実施例9、10は、形状可変ミラーにフォーカシング機能のみを持たせている。この場合やはりメカ機構によるフォーカシングよりも低消費電力化が可能となり、フォーカシングに必要なメカ機構がなくなるため、鏡枠構造の簡素化が達成できる。
【0050】実施例1〜10のレンズ断面図をそれぞれ図1〜10に示す。又、実施例1の収差図を図12〜17に、実施例10の収差図を図18〜23に示す。図12R>2〜23中、それぞれ(a)はX正方向最大画角24.9°、Y負方向最大画角-19.3°を通る主光線のY方向の横収差、(b)はX正方向最大画角24.9°、Y負方向最大画角-19.3°を通る主光線のX方向の横収差、(c)はX方向画角がゼロ、Y負方向最大画角-19.3°を通る主光線のY方向の横収差、(d)はX方向画角がゼロ、Y負方向最大画角-19.3°を通る主光線のX方向の横収差、(e)はX方向画角がゼロ、Y方向画角がゼロを通る主光線のY方向の横収差、(f)はX方向画角がゼロ、Y方向画角がゼロを通る主光線のX方向の横収差、(g)はX方向画角がゼロ、Y正方向最大画角19.3°を通る主光線のY方向の横収差、(h)はX方向画角がゼロ、Y正方向最大画角19.3°を通る主光線のX方向の横収差、(i)はX正方向最大画角24.9°、Y正方向最大画角19.3°を通る主光線のY方向の横収差、(j)はX正方向最大画角24.9°、Y正方向最大画角19.3°を通る主光線のX方向の横収差、(k)はX正方向最大画角24.9°、Y方向画角がゼロを通る主光線のY方向の横収差、(l)はX正方向最大画角24.9°、Y方向画角がゼロを通る主光線のX方向の横収差を表している。
【0051】又、実施例1〜10の各状態における形状可変ミラーの焦点距離の表を図24に示す。Yは形状可変ミラーの偏心方向、XはYと垂直方向での値である。実施例1〜10のレンズデータ中、"ASP"は非球面、"FFS"は自由曲面、"DM"は形状可変ミラー、"OB"は物体距離を示す。屈折率、アッベ数はd線のものである。可変の間隔Di(i=1、2、…)は順に広角端〜中間状態〜望遠端での値を表す。また各実施例とも最も像面側に2枚の平行平板が挿入されているが、これは撮像素子のカバーガラス、IRカットフィルタ、ローパスフィルタを想定したものである。
(実施例1)
焦点距離:5.5mm〜7.7mm、開放Fナンバー:2.8〜3.4、撮像面のサイズ:5.3mm×4.0mm条件式の値:φDMW=0.00080、φDMS=0、φDMT=0.00059fW=5.48、fT=7.74、|ηW|×|ηT|=1.00、f1a/fWT=-2.33面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 30.47 1.20 1.7433 49.3 3 ASP[1] 8.00 4 FFS[1] (DM) 6.00 偏心[1] 5 11.43 1.50 1.7433 49.3 6 7.24 0.45 7 6.66 1.41 1.8467 23.8 8 7.94 D1=4.51〜2.56〜1.00 9 絞り面 1.00 10 ASP[2] 1.50 1.5891 61.1 11 -14.44 0.15 12 5.11 1.81 1.4970 81.5 13 100.34 1.05 14 21.76 1.00 1.8467 23.8 15 3.87 D2=4.01〜5.96〜7.52 16 45.00 2.53 1.5891 61.1 17 ASP[3] 1.21 18 ∞ 1.44 1.5477 62.8 19 ∞ 0.80 20 ∞ 0.60 1.5163 64.1 21 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 8.10、k 0.0000a -2.1273×10-4、b 1.9957×10-6、c -4.6450×10-8、d -2.1118×10-10ASP[2]曲率半径 12.64、k 0.0000a -4.1455×10-4、b 4.3395×10-6、c -1.4426×10-6、d 9.2669×10-8ASP[3]曲率半径 -5.91、k 0.0000a 2.5869×10-3、b -5.1567×10-5、c 1.6963×10-6、d -1.7320×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 -0.2620×10-3 0.00000 -0.1983×10-3 -0.7545×10-3 -0.4217×10-3 -0.6827×10-3C6 -0.1499×10-3 0.00000 -0.1084×10-3 -0.4058×10-3 -0.2221×10-3 -0.3547×10-3C8 0.2868×10-5 0.00000 0.1210×10-5 -0.1345×10-5 0.7816×10-6 0.2216×10-6C10 -0.4234×10-6 0.00000 -0.6980×10-6 -0.3000×10-5 -0.1264×10-5 -0.2467×10-5C11 0.5954×10-6 0.00000 -0.5001×10-7 -0.6658×10-6 -0.1622×10-5 -0.2540×10-5C13 0.2226×10-5 0.00000 0.1603×10-7 0.9280×10-6 -0.3729×10-6 -0.7070×10-6C15 0.1669×10-6 0.00000 0.1154×10-6 -0.2434×10-6 -0.4477×10-6 -0.6478×10-6偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00(実施例2)
焦点距離:6.2mm〜8.7mm、開放Fナンバー:2.8〜3.4、撮像面のサイズ:5.3mm×4.0mm条件式の値:φDMW=0.00082、φDMS=0、φDMT=0.00033fW=6.15、fT=8.69、|ηW|×|ηT|=0.96、f1a/fWT=-1.86面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 ASP[1] 1.20 1.7433 49.3 3 ASP[2] 8.63 4 FFS[1] (DM) 5.00 偏心[1] 5 8.67 1.49 1.6584 50.9 6 6.29 0.61 7 6.92 2.61 1.8010 35.0 8 8.21 D1=4.88〜2.81〜1.00 9 絞り面 1.00 10 ASP[3] 1.50 1.5891 61.1 11 -16.62 0.21 12 5.26 2.34 1.4970 81.5 13 -161.25 1.10 14 -669.86 1.01 1.8052 25.4 15 3.94 D2=3.40〜5.46〜7.28 16 17.47 2.94 1.5891 61.1 17 ASP[4] 1.34 18 ∞ 1.44 1.5477 62.8 19 ∞ 0.80 20 ∞ 0.60 1.5163 64.1 21 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 -58.50、k 0.0000a -6.6247×10-6、b 9.8071×10-7ASP[2]曲率半径 12.32、k 0.0000a -1.1146×10-4、b 3.8680×10-6、c -6.2088×10-8、d 1.1297×10-9ASP[3]曲率半径 12.82、k 0.0000a -3.1136×10-4、b 7.1143×10-6、c -1.3002×10-6、d 6.8836×10-8ASP[4]曲率半径 -8.27、k 0.0000a 1.2234×10-3、b -4.9830×10-5、c 2.5374×10-6、d -6.1373×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 -0.2855×10-3 0.00000 -0.1077×10-3 -0.6917×10-3 -0.3795×10-3 -0.5224×10-3C6 -0.1484×10-3 0.00000 -0.5770×10-4 -0.3592×10-3 -0.1942×10-3 -0.2658×10-3C8 -0.4089×10-5 0.00000 -0.1369×10-5 -0.8687×10-5 -0.4097×10-5 -0.6243×10-5C10 -0.2060×10-5 0.00000 -0.8674×10-6 -0.5115×10-5 -0.2677×10-5 -0.3812×10-5C11 0.3563×10-5 0.00000 -0.1528×10-5 0.4427×10-5 0.9609×10-6 -0.5822×10-6C13 0.4478×10-5 0.00000 -0.1256×10-5 0.5425×10-5 0.1665×10-5 0.2475×10-6C15 0.8594×10-6 0.00000 -0.3041×10-6 0.1000×10-5 0.1291×10-6 -0.2954×10-6偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00(実施例3)
焦点距離:6.3mm〜14.3mm、開放Fナンバー:2.8〜4.9、撮像面のサイズ:5.3mm×4.0mm条件式の値:φDMW=0.00221、φDMS=-0.00007、φDMT=0.00277fW=6.28、fT=14.24、|ηW|×|ηT|=1.39、f1a/fWT=-3.03面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 ASP[1] 1.20 偏心[1] 1.7017 43.4 3 ASP[2] 10.99 偏心[1] 4 FFS[1] (DM) 6.00 偏心[2] 6 35.09 1.50 偏心[3] 1.7775 50.1 7 17.63 0.48 偏心[3] 8 11.06 4.40 偏心[3] 1.8467 23.8 9 11.62 D1=12.56〜7.28〜1.00 偏心[3] 10 絞り面 1.00 偏心[4] 11 ASP[3] 1.50 1.7433 49.3 12 -32.15 1.63 13 6.17 3.19 1.4970 81.5 14 43.62 0.45 15 23.97 1.43 1.8467 23.8 16 4.56 D2=2.03〜7.31〜13.59 17 ASP[4] 3.38 1.5891 61.1 18 ASP[5] 2.09 19 ∞ 1.44 1.5477 62.8 20 ∞ 0.80 21 ∞ 0.60 1.5163 64.1 22 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 -61.10、k 0.0000a 2.3291×10-8、b 3.1336×10-9、c 8.2212×10-11、d 7.3824×10-13ASP[2]曲率半径 30.19、k 0.0000a -3.6882×10-5、b 4.9180×10-7、c -4.8873×10-9、d 2.5287×10-11ASP[3]曲率半径 17.23、k 0.0000a -1.1355×10-4、b 2.8904×10-6、c -4.2581×10-7、d 1.8353×10-8ASP[4]曲率半径 27.79、k 0.0000a 4.4055×10-6、b -2.5690×10-5、c 9.2414×10-7、d -3.7156×10-8ASP[5]曲率半径 -6.99、k 0.0000a 1.2820×10-3、b -4.1317×10-5、c 8.7857×10-7、d -1.7395×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4-0.7887×10-3 -0.8674×10-18 -0.9872×10-3 -0.1077×10-2 -0.2094×10-3 -0.1278×10-2C6-0.4141×10-3 -0.5421×10-18 -0.5039×10-3 -0.5685×10-3 -0.1046×10-3 -0.6487×10-3C8 -0.1014×10-4 0.1814×10-5 0.6911×10-5 0.1518×10-5 0.6295×10-5 0.3752×10-5C10 0.4536×10-5 0.1772×10-5 0.2476×10-6 0.1183×10-5 0.1966×10-5 -0.7993×10-6C11 0.8289×10-5 0.9446×10-5 0.9715×10-5 0.8847×10-5 0.8051×10-5 0.9628×10-5C13 0.7933×10-5 0.7783×10-5 0.9975×10-5 0.8228×10-5 0.7237×10-5 0.1024×10-4C15 0.2279×10-5 0.2452×10-5 0.2712×10-5 0.2289×10-5 0.1930×10-5 0.2641×10-5C17-0.2938×10-6 0.1623×10-6 -0.5628×10-6 -0.4227×10-6 -0.2783×10-6 -0.4702×10-6C19 0.7544×10-7 -0.2348×10-6 0.4162×10-6 0.2028×10-7 0.2833×10-7 0.3645×10-6C21 -0.7082×10-7 0.4064×10-7 0.4552×10-7 -0.2609×10-7 -0.1019×10-7 -0.5763×10-8偏心[1]X 0.00 Y -0.14 Z 0.00α 0.00 β 0.00 γ 0.00偏心[2]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00偏心[3]X 0.00 Y -0.29 Z 0.00α 0.00 β 0.00 γ 0.00偏心[4]X 0.00 Y -0.20 Z 0.00α 0.00 β 0.00 γ 0.00実施例1〜3は、物体側から順に、負パワーを有する第1群G1と、正パワーを有する第2群G2と、正パワーを有する第3群G3とからなり、第2群G2を移動させることにより変倍作用を持たせ、それにより生じる焦点ずれを、第1群G1中に設けた形状可変ミラーDMの反射面によって補正すると同時に、フォーカシングを行うように構成されている。
【0052】また形状可変ミラーは、物点距離が無限遠で、変倍の中間状態の時に平面形状とし、中間状態から広角端に変倍するにつれ、また中間状態から望遠端に変倍するにつれ、それぞれ凸パワーの凹面鏡に変形するように設計してある。このような形状変化をすると形状の変形量を最も小さく抑えることができる。
【0053】また、可変形状ミラーが変形すると、微小ではあるが偏心コマ収差が発生する。特に物点無限遠時と比較して、至近の時に形状可変ミラーの変形量が最も大きくなり、変形量が大きくなるほど発生するコマ収差も大きくなる。そのため実施例3に関しては、物点無限遠時の性能と至近の性能とをバランスさせて、全域で良好な性能を保つために、第1群G1の最も物体側の負レンズ及び第1群1Gの像側のレンズと、第2群G2から像面までのレンズ系とを相対的に偏心させて配置してある。これにより、フォーカシング時の偏心コマ収差の発生をバランスさせることができ、全域で良好な性能を確保することが可能となる。
(実施例4)
焦点距離:4.8mm〜6.7mm、開放Fナンバー:2.8〜3.5、撮像面のサイズ:4.0mm×3.0mm条件式の値:φDMW=0.00058、φDMS=0、φDMT=0.00054fW=4.78、fT=6.65、|ηW|×|ηT|=0.99、f1a/fWT=-2.11面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 -28.79 1.20 1.6864 31.4 3 ASP[1] 8.00 4 FFS[1] (DM) 5.00 偏心[1] 5 6.59 0.80 1.7260 51.8 6 5.06 0.58 7 5.50 2.00 1.8500 24.0 8 5.99 D1=4.04〜2.46〜1.00 9 絞り面 1.00 10 ASP[2] 1.50 1.5891 61.1 11 -16.32 0.96 12 5.93 2.11 1.4970 81.5 13 -8.29 0.83 14 -16.16 1.00 1.8467 23.8 15 3.69 D2=1.83〜3.42〜4.87 16 20.45 2.00 1.5891 61.1 17 ASP[3] 1.00 18 ∞ 1.44 1.5477 62.8 19 ∞ 0.80 20 ∞ 0.60 1.5163 64.1 21 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 11.58、k 0.0000a -2.3084×10-4、b 4.7641×10-6、c -1.6028×10-7、d 1.7944×10-9ASP[2]曲率半径 8.86、k 0.0000a -1.0073×10-3、b -2.7489×10-6、c -4.5129×10-6、d 1.8575×10-7ASP[3]曲率半径 -5.89、k 0.0000a 2.2698×10-3、b -6.3017×10-5、c 2.4640×10-6、d -6.2419×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 -0.2092×10-3 0.00000 -0.1768×10-3 -0.5943×10-3 -0.3505×10-3 -0.5650×10-3C6 -0.1097×10-3 0.00000 -0.9391×10-4 -0.3104×10-3 -0.1794×10-3 -0.2866×10-3C8 -0.4827×10-5 0.00000 -0.8284×10-6 -0.8890×10-5 -0.2404×10-5 -0.4196×10-5C10 -0.1774×10-5 0.00000 -0.1194×10-5 -0.4818×10-5 -0.2137×10-5 -0.4316×10-5C11 0.7025×10-5 0.00000 -0.2567×10-5 0.9087×10-5 0.1360×10-5 -0.1341×10-5C13 0.7642×10-5 0.00000 -0.1743×10-5 0.1067×10-4 0.3101×10-5 0.1004×10-5C15 0.1833×10-5 0.00000 -0.5602×10-6 0.2189×10-5 0.7518×10-7 -0.6562×10-6偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00(実施例5)
焦点距離:4.7mm〜6.7mm、開放Fナンバー:2.8〜3.5、撮像面のサイズ:4.0mm×3.0mm条件式の値:φDMW=-0.00009、φDMS=-0.00131、φDMT=-0.00022fW=4.68、fT=6.70、|ηW|×|ηT|=0.95、f1a/fWT=-2.22面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 22.53 1.20 1.6960 51.4 3 ASP[1] 8.00 4 FFS[1] (DM) 5.00 偏心[1] 6 13.17 0.80 1.7433 49.3 7 8.43 0.37 8 6.61 2.00 1.8467 23.8 9 7.19 D1=4.09〜2.46〜1.00 10 絞り面 1.00 11 ASP[2] 1.50 1.5891 61.1 12 -13.83 0.15 13 4.99 1.74 1.4970 81.5 14 -53.88 0.90 15 14.76 1.20 1.8467 23.8 16 3.35 D2=2.50〜4.14〜5.59 17 42.69 2.00 1.5891 61.1 18 ASP[3] 1.40 19 ∞ 1.44 1.5477 62.8 20 ∞ 0.80 21 ∞ 0.60 1.5163 64.1 22 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 6.12、k 0.0000a -2.4900×10-4、b -3.3204×10-6、c 2.5404×10-8、d -8.6523×10-9ASP[2]曲率半径 12.14、k 0.0000a -7.1556×10-4、b 1.4336×10-5、c -4.3692×10-6、d 3.0318×10-7ASP[3]曲率半径 -7.33、k 0.0000a 1.0166×10-3、b -3.4308×10-5、c 6.4571×10-7、d -1.4614×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 0.2333×10-4 0.4534×10-3 0.8940×10-4 -0.3912×10-3 0.3594×10-4 -0.3351×10-3C6 0.1189×10-4 0.2352×10-3 0.4308×10-4 -0.2068×10-3 0.1760×10-4 -0.1717×10-3C8 -0.3877×10-5 -0.1534×10-5 0.1511×10-5 -0.4828×10-5 0.1810×10-5 -0.1177×10-5C10 -0.1190×10-5 0.1910×10-5 0.5476×10-6 -0.3362×10-5 0.6621×10-6 -0.2459×10-5C11 0.5844×10-5 -0.1311×10-5 -0.5379×10-5 0.3679×10-5 -0.3500×10-5 -0.7348×10-5C13 0.5814×10-5 -0.2703×10-5 -0.5762×10-5 0.3846×10-5 -0.3642×10-5 -0.6718×10-5C15 0.1397×10-5 -0.4743×10-6 -0.1374×10-5 0.9066×10-6 -0.9087×10-6 -0.1891×10-5偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00(実施例6)
焦点距離:4.8mm〜8.9mm、開放Fナンバー:2.8〜4.2、撮像面のサイズ:4.0mm×3.0mm条件式の値:φDMW=0.00028、φDMS=-0.00152、φDMT=0.00009fW=4.80、fT=8.89、|ηW|×|ηT|=0.97、f1a/fWT=-2.43面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 -41.63 1.70 1.4900 70.0 3 ASP[1] 10.00 4 FFS[1] (DM) 5.00 偏心[1] 6 9.66 1.50 1.5483 43.7 7 5.92 0.61 8 6.40 3.00 1.7875 44.4 9 7.74 D1=8.25〜3.99〜1.00 10 絞り面 1.00 11 ASP[2] 1.50 1.5891 61.1 12 -13.89 0.63 13 4.94 2.01 1.4970 81.5 14 12.09 1.25 15 22.64 1.47 1.8467 23.8 16 3.82 D2=1.32〜5.58〜8.57 17 10.15 2.78 1.5891 61.1 18 ASP[3] 1.00 19 ∞ 1.44 1.5477 62.8 20 ∞ 0.80 21 ∞ 0.60 1.5163 64.1 22 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 9.69、k 0.0000a -1.8247×10-4、b 1.4614×10-6、c -5.5828×10-8、d 2.9088×10-10ASP[2]曲率半径 13.85、k 0.0000a -2.8799×10-4、b 2.4557×10-5、c -6.0817×10-6、d 5.1231×10-7ASP[3]曲率半径 -7.90、k 0.0000a 1.4751×10-3、b -4.1539×10-5、c 1.2881×10-6、d -1.9277×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 -0.1050×10-3 0.5382×10-3 -0.1525×10-4 -0.5104×10-3 0.1341×10-3 -0.4302×10-3C6 -0.5252×10-4 0.2787×10-3 -0.8943×10-5 -0.2672×10-3 0.6889×10-4 -0.2167×10-3C8 -0.5658×10-5 -0.5258×10-5 0.4209×10-6 -0.7952×10-5 0.3004×10-5 -0.2887×10-5C10 -0.1924×10-5 0.6389×10-6 -0.1642×10-6 -0.4258×10-5 0.1262×10-5 -0.2989×10-5C11 0.5585×10-5 -0.6362×10-5 -0.7457×10-5 0.5948×10-5 -0.6452×10-5 -0.7643×10-5C13 0.6128×10-5 -0.7801×10-5 -0.7828×10-5 0.6799×10-5 -0.6266×10-5 -0.7248×10-5C15 0.1364×10-5 -0.1718×10-5 -0.1832×10-5 0.1400×10-5 -0.1735×10-5 -0.2027×10-5偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00実施例4〜6に関しては、構成は実施例1と同様である。実施例5、6に関しては、形状可変ミラーDMの変形を凹面及び凸面の両方に変形するように設計してある。上述したように、偏心コマ収差をあまり発生させない条件は、形状可変ミラーにパワーをあまり持たせないことであり、凹凸両方に変形させるとパワーの絶対値は小さくなるため、良好な性能を確保できる。
(実施例7)
焦点距離:7.1mm〜11.9mm、開放Fナンバー:2.8〜3.5、撮像面のサイズ:5.3mm×4.0mm条件式の値:(DM1)φDMW=0.00105、φDMS=0、φDMT=0.00220(DM2)φDMW=0.00062、φDMS=-0.00114、φDMT=-0.00129fW=7.14、fT=11.93、|ηW|×|ηT|=1.12、f1a/fWT=-2.74面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 ASP[1] 1.20 1.7433 49.3 4 FFS[1](DM1) 6.00 偏心[1] 5 -82.61 0.80 1.6622 49.9 6 10.47 0.61 7 11.89 3.86 1.8467 23.8 8 36.83 D1=8.11〜4.12〜1.00 9 絞り面 1.00 10 ASP[3] 1.86 1.5891 61.1 11 -39.40 0.15 12 10.81 2.88 1.4970 81.5 13 -20.54 0.33 14 21.28 1.00 1.8467 23.8 15 7.85 D2=3.44〜7.43〜10.55 16 -7.55 1.27 1.8467 23.8 17 -10.92 2.00 1.4901 70.0 18 -7.75 0.20 19 ASP[4] 2.00 1.5891 61.1 20 -7.38 4.50 21 FFS[2](DM2) 4.50 偏心[2] 22 ∞ 1.44 1.5477 62.8 23 ∞ 0.80 24 ∞ 0.60 1.5163 64.1 25 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 -14.83、k 0.0000a -9.0525×10-6、b 2.3540×10-7、c 2.1197×10-8、d -2.0309×10-10ASP[2]曲率半径 -72.56、k 0.0000a -1.2376×10-4、b 4.4288×10-7、c 2.0938×10-8、d -2.1987×10-10ASP[3]曲率半径 16.54、k 0.0000a -2.4802×10-4、b -1.7093×10-7、c -5.2350×10-8、d 7.2794×10-10ASP[4]曲率半径 -15.04、k 0.0000a -5.5003×10-4、b -3.4369×10-6、c 3.3520×10-8、d -2.9237×10-9FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 -0.2959×10-3 0.00000 -0.6792×10-3 -0.6866×10-3 -0.2944×10-3 -0.9251×10-3C6 -0.2344×10-3 0.00000 -0.4345×10-3 -0.3704×10-3 -0.1585×10-17 -0.6659×10-3C8 -0.5887×10-6 0.00000 -0.1672×10-5 -0.1159×10-4 -0.4107×10-5 -0.1242×10-4C10 0.5270×10-5 0.00000 -0.1217×10-5 -0.7552×10-5 -0.2805×10-5 -0.9175×10-5C11 0.1004×10-5 0.00000 -0.3657×10-6 0.3098×10-5 0.4024×10-6 -0.4411×10-6C13 0.1695×10-5 0.00000 -0.9645×10-6 0.3139×10-5 -0.8054×10-7 0.1925×10-6C15 0.1377×10-6 0.00000 0.1810×10-6 0.8728×10-6 -0.6982×10-7 0.4317×10-6FFS[2] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 0.4127×10-3 -0.3113×10-3 0.7130×10-4 0.9262×10-3 0.6530×10-3 0.2059×10-2C6 0.6767×10-4 -0.2188×10-3 -0.3914×10-3 0.4102×10-3 0.7690×10-3 0.4400×10-4C8 0.1751×10-4 -0.6127×10-5 0.7527×10-5 0.7257×10-4 0.4556×10-4 0.2088×10-3C10 -0.1996×10-4 -0.8252×10-5 -0.3782×10-4 0.4337×10-4 0.6140×10-4 0.5172×10-4C11 -0.1706×10-5 -0.5449×10-5 0.2091×10-5 -0.5018×10-5 -0.7665×10-5 0.3725×10-5C13-0.8451×10-6 -0.3821×10-5 -0.6043×10-5 -0.1267×10-5 -0.2409×10-5 0.1117×10-4C15-0.3113×10-5 -0.9084×10-6 -0.5430×10-5 0.1344×10-5 0.2986×10-5 0.1691×10-5偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00偏心[2]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α -45.00 β 0.00 γ 0.00(実施例8)
焦点距離:6.2mm〜11.3mm、開放Fナンバー:2.8〜3.5、撮像面のサイズ:5.3mm×4.0mm条件式の値:φDMW=0.00230、φDMS=0、φDMT=0.00214fW=6.24、fT=11.30、|ηW|×|ηT|=1.19、f1a/fWT=-1.58面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 ASP[1] 1.20 1.7349 51.5 3 ASP[2] 11.00 4 FFS[1] (DM) 6.00 偏心[1] 6 12.58 0.80 1.5189 50.5 7 7.52 0.60 8 8.40 1.27 1.8500 24.0 9 11.32 D1=12.40〜5.38〜1.00 10 絞り面 1.00 11 ASP[3] 1.50 1.5891 61.1 12 -60.60 0.15 13 6.66 1.92 1.4970 81.5 14 -27.73 0.32 15 42.57 1.00 1.8010 35.0 16 5.43 D2=1.56〜8.58〜12.96 17 84.56 2.17 1.7800 50.0 18 -4.89 1.00 1.8010 35.0 19 ASP[4] 0.30 20 FFS[2] 4.30 1.5254 55.8 21 FFS[3] 4.20 偏心[2] 1.5254 55.8 22 FFS[4] 3.91 23 ∞ 1.44 1.5477 62.8 24 ∞ 0.80 25 ∞ 0.60 1.5163 64.1 26 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 ∞、k 0.0000a -2.2144×10-4、b 3.5125×10-6、c -6.7064×10-9、d -4.5346×10-10ASP[2]曲率半径 9.78、k 0.0000a -4.5914×10-4、b 3.2493×10-6、c 2.3687×10-8、d -1.8362×10-9ASP[3]曲率半径 13.09、k 0.0000a -2.5917×10-4、b -1.1577×10-6、c -1.5219×10-7、d 3.0646×10-9ASP[4]曲率半径 -15.63、k 0.0000a -4.8761×10-4、b 1.9793×10-5、c -1.1371×10-7、d 4.9099×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 -0.8174×10-3 0.00000 -0.7192×10-3 -0.1173×10-2 -0.3175×10-3 -0.1056×10-2C6 -0.4262×10-3 0.00000 -0.3696×10-3 -0.6119×10-3 -0.1663×10-3 -0.5365×10-3C8 -0.2325×10-4 0.00000 -0.1557×10-4 -0.2680×10-4 -0.1139×10-4 -0.2410×10-4C10 -0.3381×10-5 0.00000 -0.7205×10-5 -0.6975×10-5 -0.1887×10-5 -0.1138×10-4C11 0.1363×10-4 0.00000 -0.5743×10-5 0.1389×10-4 -0.1325×10-5 -0.6598×10-5C13 0.1273×10-4 0.00000 -0.5205×10-5 0.1298×10-4 -0.1293×10-5 -0.6364×10-5C15 0.4293×10-5 0.00000 -0.1173×10-5 0.4170×10-5 -0.6192×10-7 -0.1577×10-5FFS[2]C4 -1.3509×10-1 C6 -1.3447×10-1 C8 8.8280×10-5C10 -4.4253×10-4 C11 -2.0610×10-3 C13 -4.0152×10-3C15 -1.9202×10-3 C68 1.0000FFS[3]C4 -8.4640×10-4 C6 -3.0023×10-4 C8 -1.9366×10-5C10 -1.7860×10-4 C11 -8.8384×10-6 C13 2.5759×10-5C15 1.2823×10-5 C68 1.0000FFS[4]C4 -6.0302×10-3 C6 -5.6802×10-3 C8 7.8972×10-5C10 2.2703×10-3 C11 2.8357×10-4 C13 3.8813×10-4C15 7.4152×10-5偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00偏心[2]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α -45.00 β 0.00 γ 0.00実施例7、8に関しても実施例1と同様の構成であるが、実施例7は形状可変ミラーの変形量を小さくし、また偏心コマ収差を良好に補正するために、コンペンセート及びフォーカシングの機能を第1群G1及び第3群G3中の2枚の形状可変ミラーDM1、DM2を用いて行っている。特に実施例8に関しては、物点距離無限遠時と至近の時の性能をバランスよくさせるために第3群G3に自由曲面形状のプリズムPを使用している。
【0054】実施例7、8で2枚の形状可変ミラーに入射する軸上光線の向きはほぼ逆向き(反平行)になっている。これは2枚の形状可変ミラーの間に絞りを置いた場合、軸外の物体の上側光線と下側光線の高さが2枚の形状可変ミラーで入れ替わるのでコマ収差の補正がしやすいメリットがあるからである。上記2枚の形状可変ミラーのレイアウトは次のように言い表すこともできる:2枚の形状可変ミラーに入射する"軸上光線の方位を表すベクトルの内積が負である"。
【0055】又、形状可変ミラー1枚の実施例にも共通して言えることであるが、形状可変ミラーによる光軸の折り曲げ角Φは70°≦Φ≦110°とするのが良い。70°を下回ると光学部品、電子部品等がぶつかりやすくなる。110°を超えるとスペース的には楽だが収差が増える。
【0056】80°≦Φ≦100°とするとなお良い。
(実施例9)
焦点距離:4.6mm〜13.8mm、開放Fナンバー:2.8〜5.7、撮像面のサイズ:4.0mm×3.0mm条件式の値:φDMW=0、φDMS=0、φDMT=0fW=4.60、fT=13.80、|ηW|×|ηT|=0.74、f1a/fWT=-2.27面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 ∞ 0.00 2 -50.02 1.70 1.4900 70.0 3 ASP[1] 11.74 4 FFS[1] (DM) 6.00 偏心[1] 5 -20.68 0.80 1.5704 46.9 6 446.69 0.15 7 10.08 2.00 1.8467 23.8 8 ASP[2] D1=16.81〜9.51〜1.00 9 絞り面 1.00 10 ASP[3] 1.50 1.5891 61.1 11 19.75 0.25 12 6.60 1.92 1.4970 81.5 13 -36.65 1.16 14 7.51 1.01 1.8467 23.8 15 3.85 D2=3.17〜12.87〜21.38 16 12.90 2.00 1.5891 61.1 17 ASP[4] D3=3.39〜1.00〜1.00 18 ∞ 1.44 1.5477 62.8 19 ∞ 0.80 20 ∞ 0.60 1.5163 64.1 21 ∞ 1.00像 面 ∞ASP[1]曲率半径 10.89、k 0.0000a -2.3904×10-4、b 3.0098×10-7、c -1.5230×10-8、d 4.5277×10-11ASP[2]曲率半径 13.37、k 0.0000a 1.4368×10-4、b 3.3526×10-7、c 9.1518×10-8、d -2.0296×10-9ASP[3]曲率半径 9.68、k 0.0000a -3.4369×10-4、b -4.1559×10-6、c 8.7325×10-8、d -1.4374×10-8ASP[4]曲率半径 -36.59、k 0.0000a -2.0596×10-5、b -1.2193×10-5、c 3.1267×10-7、d 7.1790×10-10FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 0.00000 0.00000 0.00000 -0.4232×10-3 -0.3731×10-3 -0.4111×10-3C6 0.00000 0.00000 0.00000 -0.2309×10-3 -0.1878×10-3 -0.2065×10-3C8 0.00000 0.00000 0.00000 0.1430×10-5 0.6384×10-6 -0.6522×10-5C10 0.00000 0.00000 0.00000 -0.1198×10-5 -0.8587×10-6 -0.3864×10-5C11 0.00000 0.00000 0.00000 -0.3293×10-6 -0.4582×10-5 -0.8385×10-6C13 0.00000 0.00000 0.00000 -0.4014×10-6 -0.4615×10-5 -0.2660×10-6C15 0.00000 0.00000 0.00000 0.1126×10-6 -0.1249×10-5 -0.2518×10-6偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00実施例9は、物体側から順に、負パワーを有する第1群G1と、正パワーを有する第2群G2と、正パワーを有する第3群G3とからなり、第2群G2を移動させることにより変倍作用を持たせ、それにより生じる焦点ずれを、第3群を移動して補正し、第1群G1中に設けた形状可変ミラーDMの反射面によってフォーカシングを行うことができるように構成されている。
(実施例10)
焦点距離:4.0mm〜10.0mm、開放Fナンバー:2.8〜4.9、撮像面のサイズ:4.0mm×3.0mm条件式の値:φDMW=0、φDMS=0、φDMT=0fW=4.00、fT=10.00、|ηW|×|ηT|=0.98、f1a/fWT=-1.93ただし上記ηWとηTの値はそれぞれ広角端及び望遠端の、第2群から第3群までの倍率であり、第10面から第17面までのものである。
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数物体面 ∞ ∞ 1 31.03 1.20 1.7725 49.6 2 9.43 7.50 3 ∞ 0.00 4 FFS[1] (DM) 6.00 偏心[1] 5 18.86 0.80 1.7433 49.3 6 ASP[1] 0.51 7 7.54 1.50 1.8467 23.8 8 11.20 D1=9.79〜3.62〜1.00 9 絞り面 1.00 10 67.49 1.50 1.7292 54.7 11 -5.08 0.80 1.7627 37.4 12 -15.76 D2=1.00〜3.09〜1.00 13 ASP[2] 1.87 1.7433 49.3 14 63.70 0.99 16 -14.77 1.01 1.7666 27.2 17 3.41 D3=1.71〜5.79〜10.50 18 16.41 2.23 1.6935 53.2 19 ASP[3] 1.00 20 ∞ 1.00 1.5477 62.8 21 ∞ 0.50 22 ∞ 0.50 1.5163 64.1 23 ∞ 0.50像 面 ∞ASP[1]曲率半径 7.44、k -7.4873×10-1a 1.1872×10-4、b 9.9022×10-6、c -5.5493×10-7、d 1.7399×10-8ASP[2]曲率半径 6.41、k 3.3506×10-1a -3.5713×10-4、b 5.7439×10-6、c -2.4704×10-6、d 1.4017×10-7ASP[3]曲率半径 -8.22、k -4.2108×10-1a 1.4533×10-3、b -1.0326×10-4、c 4.4853×10-6、d -7.3043×10-8FFS[1] W OB=∞ S OB=∞ T OB=∞ W OB=300 S OB=300 T OB=300C4 0.00000 0.00000 0.00000 -0.5787×10-3 -0.5394×10-3 -0.5774×10-3C6 0.00000 0.00000 0.00000 -0.3101×10-3 -0.2755×10-3 -0.2875×10-3C8 0.00000 0.00000 0.00000 -0.1000×10-4 -0.3985×10-5 -0.4936×10-5C10 0.00000 0.00000 0.00000 -0.5066×10-5 -0.1636×10-5 -0.2879×10-5C11 0.00000 0.00000 0.00000 0.2234×10-5 -0.3496×10-5 -0.2316×10-6C13 0.00000 0.00000 0.00000 0.3180×10-5 0.7594×10-6 0.5011×10-5C15 0.00000 0.00000 0.00000 0.6290×10-6 -0.7623×10-6 -0.4072×10-6偏心[1]X 0.00 Y 0.00 Z 0.00α 45.00 β 0.00 γ 0.00実施例10は、物体側から順に、負パワーを有する第1群G1と、正パワーを有する第2群G2と、正のパワーを有する第3群G3と、正パワーを有する第4群G4とからなり、第2群G2及び第3群G3を移動させることにより変倍作用を持たせると同時に焦点ずれも補正し、第1群G1中に設けた形状可変ミラーDMの反射面によってフォーカシングを行うことができるように構成されている。以上の説明では、すべて可変ミラーを用いた光学系について述べてきた。しかしながら、可変ミラーの代わりに通常の(形状の変わらない)ミラーを用いた場合にも、特に支障を来さない限り前述の条件式・制限等を適用してよい。なぜならミラーを用いた折り曲げ光学系の小型化のメリットはそのまま保たれるからである。以上のような本発明によるズーム光学系は、フィルムカメラ、デジタルカメラ、テレビカメラ、携帯端末用のカメラ、監視カメラ、ロボットの眼、電子内視鏡等に適用可能である。
【0057】また、上述のズーム光学系では、レンズ群中に反射面を有する構成のズーム光学系について説明したが、反射面を有しない構成のズーム光学系についても可変形状面を備えた光学素子、例えば、可変焦点レンズ等を用いて構成すれば、小型化、低コスト化、省電力化、作動音の静音化等の効果を達成することが可能である。更に、可変形状面を有しない可変焦点ミラーを前記実施例に用いても良い。なお、可変焦点ミラーについては、その一例を図40を用いて後述する。
【0058】次に、本発明のズーム光学系に適用可能な形状可変ミラーの構成例について説明する。図25は本発明のズーム光学系に適用可能な可変ミラーとして光学特性可変ミラーを用いたデジタルカメラのケプラー式ファインダーの概略構成図である。本例の構成は、もちろん銀塩フィルムカメラにも使うことができる。まず、光学特性可変形状鏡409について説明する。
【0059】光学特性可変形状鏡409は、アルミコーティングされた薄膜(反射面)409aと複数の電極409bからなる光学特性可変形状鏡(以下、単に可変形状鏡と言う。)であり、411は各電極409bにそれぞれ接続された複数の可変抵抗器、412は可変抵抗器411と電源スイッチ413を介して薄膜409aと電極409b間に接続された電源、414は複数の可変抵抗器411の抵抗値を制御するための演算装置、415,416及び417はそれぞれ演算装置414に接続された温度センサー、湿度センサー及び距離センサーで、これらは図示のように配設されて1つの光学装置を構成している。
【0060】なお、対物レンズ902、接眼レンズ901、及び、プリズム404、二等辺直角プリズム405、ミラー406及び可変形状鏡の各面は、平面でなくてもよく、球面、回転対称非球面の他、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは、対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点又は線を有する面等、いかなる形状をしていてもよく、さらに、反射面でも屈折面でも光に何らかの影響を与え得る面ならばよい。以下、これらの面を総称して拡張曲面という。
【0061】また、薄膜409aは、例えば、P.Rai-choudhury編、Handbook of MichrolithoGraphy, MichromachininG and Michrofabrication, Volume 2:MichromachininG and Michrofabrication,P495,FiG.8.58, SPIE PRESS刊やOptics Communication, 140巻(1997年)P187〜190に記載されているメンブレインミラーのように、複数の電極409bとの間に電圧が印加されると、静電気力により薄膜409aが変形してその面形状が変化するようになっており、これにより、観察者の視度に合わせたピント調整ができるだけでなく、さらに、レンズ901,902及び/又はプリズム404、二等辺直角プリズム405、ミラー406の温度や湿度変化による変形や屈折率の変化、あるいは、レンズ枠の伸縮や変形及び光学素子、枠等の部品の組立誤差による結像性能の低下が抑制され、常に適正にピント調整並びにピント調整で生じた収差の補正が行われ得る。
【0062】なお、電極409bの形は、例えば図27R>7、図28に示すように、薄膜409aの変形のさせ方に応じて選べばよい。本例によれば、物体からの光は、対物レンズ902及びプリズム404の各入射面と射出面で屈折され、可変形状鏡409で反射され、プリズム404を透過して、二等辺直角プリズム405でさらに反射され(図25中、光路中の+印は、紙面の裏側へ向かって光線が進むことを示している)、ミラー406で反射され、接眼レンズ901を介して眼に入射するようになっている。このように、レンズ901,902、プリズム404,405、及び、可変形状鏡409によって、本例の光学装置の観察光学系を構成しており、これらの各光学素子の面形状と肉厚を最適化することにより、物体面の収差を最小にすることができるようになっている。
【0063】すなわち、反射面としての薄膜409aの形状は、結像性能が最適になるように演算装置414からの信号により各可変抵抗器411の抵抗値を変化させることにより制御される。すなわち、演算装置414へ、温度センサー415、湿度センサー416及び距離サンサー417から周囲温度及び湿度並びに物体までの距離に応じた大きさの信号が入力され、演算装置414は、これらの入力信号に基づき周囲の温度及び湿度条件と物体までの距離による結像性能の低下を補償すべく、薄膜409aの形状が決定されるような電圧を電極409bに印加するように、可変抵抗器411の抵抗値を決定するための信号を出力する。このように、薄膜409aは電極409bに印加される電圧すなわち静電気力で変形させられるため、その形状は状況により非球面を含む様々な形状をとる。
【0064】なお、距離センサー417はなくてもよく、その場合、固体撮像素子408からの像の信号の高周波成分が略最大になるように、デジタルカメラの撮像レンズ403を動かし、その位置から逆に物体距離を算出し、可変形状鏡を変形させて観察者の眼にピントが合うようにすればよい。
【0065】また、薄膜409aをポリイミド等の合成樹脂で製作すれば、低電圧でも大きな変形が可能であるので好都合である。なお、プリズム404と可変形状鏡409を一体的に形成してユニット化することができる。また、図示を省略したが、可変形状鏡409の基板上に固体撮像素子408をリソグラフィープロセスにより一体的に形成してもよい。
【0066】また、レンズ901,902、プリズム404,405、ミラー406は、プラスチックモールド等で形成することにより任意の所望形状の曲面を容易に形成することができ、製作も簡単である。なお、本例の撮像装置では、レンズ901,902がプリズム404から離れて形成されているが、レンズ901,902を設けることなく収差を除去することができるようにプリズム404,405、ミラー406、可変形状鏡409を設計すれば、プリズム404,405、可変形状鏡409は1つの光学ブロックとなり、組立が容易となる。また、レンズ901,902、プリズム404,405、ミラー406の一部あるいは全部をガラスで作製してもよく、このように構成すれば、さらに精度の良い撮像装置が得られる。
【0067】なお、図25の例では、演算装置414、温度センサー415、湿度センサー416、距離センサー417を設け、温湿度変化、物体距離の変化等も可変形状鏡409で補償するようにしたが、そうではなくてもよい。つまり、演算装置414、温度センサー415、湿度センサー416、距離センサー417を省き、観察者の視度変化のみを可変形状鏡409で補正するようにしてもよい。
【0068】図26は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409の他の例を示す概略構成図である。本例の可変形状鏡は、薄膜409aと電極409bとの間に圧電素子409cが介装されていて、これらが支持台423上に設けられている。そして、圧電素子409cに加わる電圧を各電極409b毎に変えることにより、圧電素子409cに部分的に異なる伸縮を生じさせて、薄膜409aの形状を変えることができるようになっている。電極409bの形は、図27に示すように同心分割であってもよいし、図2828に示すように矩形分割であってもよく、その他、適宜の形のものを選択することができる。
【0069】図26中、424は演算装置414に接続された振れ(ブレ)センサーであって、例えばデジタルカメラの振れを検知し、振れによる像の乱れを補償するように薄膜409aを変形させるべく、演算装置414及び可変抵抗器411を介して電極409bに印加される電圧を変化させる。このとき、温度センサー415、湿度センサー416及び距離センサー417からの信号も同時に考慮され、ピント合わせ、温湿度補償等が行われる。この場合、薄膜409aには圧電素子409cの変形に伴う応力が加わるので、薄膜409aの厚さはある程度厚めに作られて相応の強度を持たせるようにするのがよい。
【0070】図29は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。本例の可変形状鏡は、薄膜409aと電極409bの間に介置される圧電素子が逆方向の圧電特性を持つ材料で作られた2枚の圧電素子409c及び409c’で構成されている点で図2626に示された実施例の可変形状鏡とは異なる。すなわち、圧電素子409cと409c’が強誘電性結晶で作られているとすれば、結晶軸の向きが互いに逆になるように配置される。この場合、圧電素子409cと409c’は電圧が印加されると逆方向に伸縮するので、薄膜409aを変形させる力が図26に示した実施例の場合よりも強くなり、結果的にミラー表面の形を大きく変えることができるという利点がある。
【0071】圧電素子409c,409c’に用いる材料としては、例えばチタン酸バリウム、ロッシエル塩、水晶、電気石、リン酸二水素カリウム(KDP)、リン酸二水素アンモニウム(ADP)、ニオブ酸リチウム等の圧電物質、同物質の多結晶体、同物質の結晶、PbZrO3とPbTiO3の固溶体の圧電セラミックス、二フッ化ポリビニール(PVDF)等の有機圧電物質、上記以外の強誘電体等があり、特に有機圧電物質はヤング率が小さく、低電圧でも大きな変形が可能であるので好ましい。なお、これらの圧電素子を利用する場合、厚さを不均一にすれば、上記例において薄膜409aの形状を適切に変形させることも可能である。
【0072】また、圧電素子409c,409c’の材質としては、ポリウレタン、シリコンゴム、アクリルエラストマー、PZT、PLZT、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の高分子圧電体、シアン化ビニリデン共重合体、ビニリデンフルオライドとトリフルオロエチレンの共重合体等が用いられる。圧電性を有する有機材料や、圧電性を有する合成樹脂、圧電性を有するエラストマー等を用いると可変形状鏡面の大きな変形が実現できてよい。
【0073】なお、図26、図30の圧電素子409cに電歪材料、例えば、アクリルエラストマー、シリコンゴム等を用いる場合には、圧電素子409cを別の基板409c−1と電歪材料409c−2を貼り合わせた構造にしてもよい。
【0074】図30は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。本例の可変形状鏡は、圧電素子409cが薄膜409aと電極409dとにより挟持され、薄膜409aと電極409d間に演算装置414により制御される駆動回路425を介して電圧が印加されるようになっており、さらにこれとは別に、支持台423上に設けられた電極409bにも演算装置414により制御される駆動回路425を介して電圧が印加されるように構成されている。したがって、本例では、薄膜409aは電極409dとの間に印加される電圧と電極409bに印加される電圧による静電気力とにより二重に変形され得、上記例に示した何れのものよりもより多くの変形パターンが可能であり、かつ、応答性も速いという利点がある。
【0075】そして、薄膜409a、電極409d間の電圧の符号を変えれば、可変形状鏡を凸面にも凹面にも変形させることができる。その場合、大きな変形を圧電効果で行ない、微細な形状変化を静電気力で行なってもよい。また、凸面の変形には圧電効果を主に用い、凹面の変形には静電気力を主に用いてもよい。なお、電極409dは電極409bのように複数の電極から構成されてもよい。この様子を図30に示した。なお、本発明では、圧電効果と電歪効果、電歪をすべてまとめて圧電効果と述べている。従って、電歪材料も圧電材料に含むものとする。
【0076】図31は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。本例の可変形状鏡は、電磁気力を利用して反射面の形状を変化させ得るようにしたもので、支持台423の内部底面上には永久磁石426が、頂面上には窒化シリコン又はポリイミド等からなる基板409eの周縁部が載置固定されており、基板409eの表面にはアルミニウム等の金属コートで作られた薄膜409aが付設されていて、可変形状鏡409を構成している。
【0077】基板409eの下面には複数のコイル427が配設されており、これらのコイル427はそれぞれ駆動回路428を介して演算装置414に接続されている。したがって、各センサー415,416,417,424からの信号によって演算装置414において求められる光学系の変化に対応した演算装置414からの出力信号により、各駆動回路428から各コイル427にそれぞれ適当な電流が供給されると、永久磁石426との間に働く電磁気力で各コイル427は反発又は吸着され、基板409e及び薄膜409aを変形させる。
【0078】この場合、各コイル427はそれぞれ異なる量の電流を流すようにすることもできる。また、コイル427は1個でもよいし、永久磁石426を基板409eに付設しコイル427を支持台423の内部底面側に設けるようにしてもよい。また、コイル427はリソグラフィー等の手法で作るとよく、さらに、コイル427には強磁性体よりなる鉄心を入れるようにしてもよい。
【0079】この場合、薄膜コイル427の巻密度を、図32に示すように、場所によって変化させることにより、基板409e及び薄膜409aに所望の変形を与えるようにすることもできる。また、コイル427は1個でもよいし、また、これらのコイル427には強磁性体よりなる鉄心を挿入してもよい。
【0080】図33は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。本例の可変形状鏡では、基板409eは鉄等の強磁性体で作られており、反射膜としての薄膜409aはアルミニウム等からなっている。この場合、薄膜コイルを設けなくてもすむから、構造が簡単で、製造コストを低減することができる。また、電源スイッチ413を切換え兼電源開閉用スイッチに置換すれば、コイル427に流れる電流の方向を変えることができ、基板409e及び薄膜409aの形状を自由に変えることができる。
【0081】図34は本例におけるコイル427の配置を示し、図35はコイル427の他の配置例を示しているが、これらの配置は、図31に示した実施例にも適用することができる。なお、図36は、図31に示した例において、コイル427を図39のように配置した場合に適する永久磁石426の配置を示している。すなわち、図36に示すように永久磁石426を放射状に配置すれば、図31に示した例に比べて、微妙な変形を基板409e及び薄膜409aに与えることができる。また、このように電磁気力を用いて基板409e及び薄膜409aを変形させる場合(図31及び図33の例)は、静電気力を用いた場合よりも低電圧で駆動できるという利点がある。
【0082】以上いくつかの可変形状鏡の例を述べたが、ミラーの形を変形させるのに、図30の例に示すように、2種類以上の力を用いてもよい。つまり静電気力、電磁力、圧電効果、磁歪、流体の圧力、電場、磁場、温度変化、電磁波等のうちから2つ以上を同時に用いて可変形状鏡を変形させてもよい。つまり2つ以上の異なる駆動方法を用いて光学特性可変光学素子を作れば、大きな変形と微細な変形とを同時に実現でき、精度の良い鏡面が実現できる。
【0083】また、形状可変ミラーの変形する部分の外形は、軸上光線の入射面に平行な方向に長い形状とするのが好ましく、このように構成すれば、収差補正に有利な楕円面に近い形状に変形させやすいという利点がある。前記入射面に平行な方向に長い形状としては、トラック形状、多角形、楕円等が利用できる。
【0084】図37は本発明のズーム光学系を用いた撮像装置に適用可能な形状可変ミラーとして可変形状鏡409を用いた撮像系、例えば携帯電話のデジタルカメラ、カプセル内視鏡、電子内視鏡、パソコン用デジタルカメラ、PDA用デジタルカメラ等に用いられる撮像系の概略構成図である。
【0085】本例の撮像系は、可変形状鏡409と、レンズ902と、固体撮像素子408と、制御系103とで一つの撮像ユニット104を構成している。本例の撮像ユニット104では、レンズ102を通った物体からの光は可変形状鏡409で集光され、固体撮像素子408の上に結像する。可変形状鏡409は、光学特性可変光学素子の一種であり、可変焦点ミラーとも呼ばれている。
【0086】本例によれば、物体距離が変わっても可変形状鏡409を変形させることでピント合わせをすることができ、レンズをモータ等で駆動する必要がなく、小型化、軽量化、低消費電力化の点で優れている。また、撮像ユニット104は本発明の撮像系としてすべての実施例で用いることができる。また、可変形状鏡409を複数用いることでズーム、変倍の撮像系、光学系を作ることができる。
【0087】なお、図37では、制御系103にコイルを用いたトランスの昇圧回路を含む制御系の構成例を示している。特に積層型圧電トランスを用いると、小型化できてよい。昇圧回路は本発明のすべての電気を用いる可変形状鏡、可変焦点レンズに用いることができるが、特に静電気力、圧電効果を用いる場合の可変形状鏡、可変焦点レンズに有用である。
【0088】図38は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能なさらに他の例に係る、マイクロポンプ180で流体161を出し入れしミラー面を変形させる可変形状鏡188の概略構成図である。本例によれば、ミラー面を大きく変形させることが可能になるというメリットがある。マイクロポンプ180は、例えば、マイクロマシンの技術で作られた小型のポンプで、電力で動くように構成されている。マイクロマシンの技術で作られたポンプの例としては、熱変形を利用したもの、圧電材料を用いたもの、静電気力を用いたものなどがある。
【0089】図39は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーに適用可能なマイクロポンプの一例を示す概略構成図である。本例のマイクロポンプ180では、振動板181は静電気力、圧電効果等の電気力により振動する。図39では静電気力により振動する例を示しており、図39中、182,183は電極である。また、点線は変形した時の振動板181を示している。振動板181の振動に伴い、2つの弁184,185が開閉し、流体161を右から左へ送るようになっている。
【0090】本例の可変形状鏡188では、反射膜189が流体161の量に応じて凹凸に変形することで、可変形状鏡として機能する。可変形状鏡188は流体161で駆動されている。流体としては、シリコンオイル、空気、水、ゼリー、等の有機物、無機物を用いることができる。
【0091】なお、静電気力、圧電効果を用いた可変形状鏡、可変焦点レンズなどにおいては、駆動用に高電圧が必要になる場合がある。その場合には、例えば図37に示すように、昇圧用のトランス、あるいは圧電トランス等を用いて制御系を構成するとよい。
【0092】また、反射用の薄膜409aは、変形しない部分にも設けておくと、可変形状鏡の形状を干渉計等で測定する場合に、基準面として使うことができ便利である。
【0093】図40は本発明のズーム光学系に適用可能な、可変焦点レンズを応用した可変焦点ミラーを示すものである。この可変焦点ミラー565は、第1,第2の面566a,566bを有する第1の透明基板566と、第3,第4の面567a,567bを有する第2の透明基板567とを有する。第1の透明基板566は、平板状またはレンズ状に形成して、内面(第2の面)566bに透明電極513aを設け、第2の透明基板567は、内面(第3の面)567aを凹面状に形成して、該凹面上に反射膜568を施し、さらにこの反射膜568上に透明電極513bを設ける。透明電極513a,513b間には高分子分散液晶層514を設け、これら透明電極513a,513bをスイッチ515および可変抵抗器519を経て交流電源516に接続して、高分子分散液晶層514に交流電界を印加するようにする。なお、図40では液晶分子の図示を省略してある。
【0094】かかる構成によれば、透明基板566側から入射する光線は、反射膜568により高分子分散液晶層514を折り返す光路となるので、高分子分散液晶層514の作用を2回もたせることができると共に、高分子分散液晶層514への印加電圧を変えることにより、反射光の焦点位置を変えることができる。この場合、可変焦点ミラー565に入射した光線は、高分子分散液晶層514を2回透過するので、高分子分散液晶層514の厚さの2倍をtとすれば、上記の各式を同様に用いることができる。なお、透明基板566または567の内面を回折格子状にして、高分子分散液晶層514の厚さを薄くすることもできる。このようにすれば、散乱光をより少なくできる利点がある。
【0095】以上の説明では、液晶の劣化を防止するため、電源として交流電源516を用いて、液晶に交流電界を印加するようにしたが、直流電源を用いて液晶に直流電界を印加するようにすることもできる。また、液晶分子の方向を変える方法としては、電圧を変化させること以外に、液晶にかける電場の周波数、液晶にかける磁場の強さ・周波数、あるいは液晶の温度等を変化させることによってもよい。なお、本発明では図40のような形状の変化しない可変焦点ミラーも、可変形状鏡の中に含めるものとする。
【0096】図41は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡のさらに他の例を示す概略構成図である。本例では、デジタルカメラに用いられるものとして説明する。図41中、411は可変抵抗器、414は演算装置、415は温度センサー、416は湿度センサー、417は距離センサー、424は振れセンサーである。
【0097】本例の可変形状鏡45は、アクリルエラストマー等の有機材料からなる電歪材料453と間を隔てて分割電極409bを設け、電歪材料453の上に順に電極452、変形可能な基板451を設け、さらにその上に入射光を反射するアルミニウム等の金属からなる反射膜450を設けて構成されている。このように構成すると、分割電極409bを電歪材料453と一体化した場合に比べて、反射膜450の面形状が滑らかになり、光学的に収差を発生させにくくなるというメリットがある。なお、変形可能な基板451と電極452の配置は逆でも良い。
【0098】また、図41中、449は光学系の変倍、あるいはズームを行なう釦であり、可変形状鏡45は、釦449を使用者が押すことで反射膜450の形を変形させて、変倍あるいは、ズームをすることができるように演算装置414を介して制御されている。
【0099】なお、アクリルエラストマー等の有機材料からなる電歪材料の代わりに既に述べたチタン酸バリウム等の圧電材料を用いてもよい。最後に、本発明で用いる用語の定義を述べておく。
【0100】光学装置とは、光学系あるいは光学素子を含む装置のことである。光学装置単体で機能しなくてもよい。つまり、装置の一部でもよい。光学装置には、撮像装置、観察装置、表示装置、照明装置、信号処理装置等が含まれる。
【0101】撮像装置の例としては、フィルムカメラ、デジタルカメラ、ロボットの眼、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ、テレビカメラ、動画記録装置、電子動画記録装置、カムコーダ、VTRカメラ、電子内視鏡等がある。デジカメ、カード型デジカメ、テレビカメラ、VTRカメラ、動画記録カメラなどはいずれも電子撮像装置の一例である。
【0102】観察装置の例としては、顕微鏡、望遠鏡、眼鏡、双眼鏡、ルーペ、ファイバースコープ、ファインダー、ビューファインダー等がある。表示装置の例としては、液晶ディスプレイ、ビューファインダー、ゲームマシン(ソニー社製プレイステーション)、ビデオプロジェクター、液晶プロジェクター、頭部装着型画像表示装置(head mounted display:HMD)、PDA(携帯情報端末)、携帯電話等がある。
【0103】照明装置の例としては、カメラのストロボ、自動車のヘッドライト、内視鏡光源、顕微鏡光源等がある。信号処理装置の例としては、携帯電話、パソコン、ゲームマシン、光ディスクの読取・書込装置、光計算機の演算装置等がある。
【0104】なお、本発明の光学系は小型軽量なので、電子撮像装置、信号処理装置、特に、デジタルカメラ、携帯電話の撮像系に用いると効果がある。撮像素子は、例えばCCD、撮像管、固体撮像素子、写真フィルム等を指す。また、平行平面板はプリズムの1つに含まれるものとする。観察者の変化には、視度の変化を含むものとする。被写体の変化には、被写体となる物体距離の変化、物体の移動、物体の動き、振動、物体のぶれ等を含むものとする。
【0105】拡張曲面の定義は以下の通りである。球面、平面、回転対称非球面のほか、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点や線を有する面等、いかなる形をしていても良い。反射面でも、屈折面でも、光になんらかの影響を与えうる面ならば良い。本発明では、これらを総称して拡張曲面と呼ぶことにする。
【0106】光学特性可変光学素子とは、可変焦点レンズ、可変形状鏡、面形状の変わる偏光プリズム、頂角可変プリズム、光偏向作用の変わる可変回折光学素子、つまり可変HOE,可変DOE等を含む。可変焦点レンズには、焦点距離が変化せず、収差量が変化するような可変レンズも含むものとする。可変形状鏡についても同様である。要するに、光学素子で、光の反射、屈折、回折等の光偏向作用が変化しうるものを光学特性可変光学素子と呼ぶ。
【0107】情報発信装置とは、携帯電話、固定式の電話、ゲームマシン、テレビ、ラジカセ、ステレオ等のリモコンや、パソコン、パソコンのキーボード、マウス、タッチパネル等の何らかの情報を入力し、送信することができる装置を指す。撮像装置のついたテレビモニター、パソコンのモニター、ディスプレイも含むものとする。情報発信装置は、信号処理装置の中に含まれる。以上説明したように、本発明によるズーム光学系は、下記に示す特徴を備える。
(1) 変倍時に移動する光学素子群を1つのみと、変倍に伴う像面ずれを補正するコンペンセート作用及びフォーカス作用を有する少なくとも1つの形状可変ミラーと、を有するズーム光学系。
(2) 変倍作用もしくはその変倍に伴う像面ずれを補正するコンペンセート作用を有する変倍時に可動な少なくとも2つのレンズ群と、フォーカシング作用を有する形状可変ミラーと、を有するズーム光学系。
(3) 前記形状可変ミラーは、偏心収差補正機能を有する回転非対称な曲面形状であることを特徴とする(1)、(2)項に記載のズーム光学系。
(4) 前記形状可変ミラーが、以下の条件式を満足することを特徴とする(1)、(3)項に記載のズーム光学系。
【0108】φDMW > φDMS (1−1)
φDMT > φDMS (1−2)
ただし、φDMW、φDMS、φDMTはそれぞれ、広角端、中間状態、望遠端における前記形状可変ミラーのパワーであり、物点距離無限遠時での値である。また前記値φDMW、φDMS、φDMTは、前記形状可変ミラーの偏心方向(Y方向)面内でのパワーφDMiy(i=W、S、T)と、それと垂直方向(X方向)面内でのパワーφDMix(i=W、S、T)との平均値であり、以下の定義とする。
【0109】
φDMW=(φDMWx+φDMWy)/2φDMS=(φDMSx+φDMSy)/2φDMT=(φDMTx+φDMTy)/2(5) 前記形状可変ミラーは、負のパワーと正のパワーの状態を両方有し得ることを特徴とする(1)〜(4)項に記載のズーム光学系。
(6) 前記形状可変ミラーは、正のパワーのみを有することを特徴とする(1)〜(4)項に記載のズーム光学系。
(7) 前記可変ミラーより物体側に少なくとも1つの負レンズを有することを特徴とする(1)〜(6)項に記載のズーム光学系。
(9) 少なくとも1つの屈折面が、回転非対称な面で構成されていることを特徴とする(1)〜(7)項に記載のズーム光学系。
(10) 以下の条件式を満足することを特徴とする、(1)〜(9)項に記載のズーム光学系。
【0110】
0.3 < |ηW|×|ηT| < 3.0 (2−1)
ただし、ηW、ηTはそれぞれ広角端及び望遠端における、変倍作用を有するバリエータ群の倍率である。
(11) 以下の条件式を満足することを特徴とする、(1)〜(9)項に記載のズーム光学系。
【0111】
0.5 < |ηW|×|ηT| < 2.0 (2−2)
ただし、ηW、ηTはそれぞれ広角端及び望遠端における、変倍作用を有するバリエータ群の倍率である。
(12) 以下の条件式を満足することを特徴とする、(1)〜(9)項に記載のズーム光学系。
【0112】
0.6 < |ηW|×|ηT| < 1.5 (2−3)
ただし、ηW、ηTはそれぞれ広角端及び望遠端における、変倍作用を有するバリエータ群の倍率である。
(13) 前記形状可変ミラーが、最も物体側の負レンズ群に配置されていることを特徴とする(1)〜(12)項に記載のズーム光学系。
(14) 前記形状可変ミラーよりも物体側にある光学素子の焦点距離をf1aとしたときに、以下の条件式を満足することを特徴とする(13)項に記載のズーム光学系。
【0113】
−8.0 < f1a/fWT < −0.5 (3−1)
ただし、fWTは、物点距離無限遠時の広角端及び望遠端の全系焦点距離をそれぞれfW、fTとしたときに以下の式により定義される値である。
【0114】fWT = √( fW × fT )(15) 前記形状可変ミラーよりも物体側にある光学素子の焦点距離をf1aとしたときに、以下の条件式を満足することを特徴とする(13)項に記載のズーム光学系。
【0115】
−6.0 < f1a/fWT < −0.8 (3−2)
ただし、fWTは、物点距離無限遠時の広角端及び望遠端の全系焦点距離をそれぞれfW、fTとしたときに以下の式により定義される値である。
【0116】fWT = √( fW × fT )(16) 前記形状可変ミラーよりも物体側にある光学素子の焦点距離をf1aとしたときに、以下の条件式を満足することを特徴とする(13)項に記載のズーム光学系。
【0117】
−4.0 < f1a/fWT < −1.0 (3−3)
ただし、fWTは、物点距離無限遠時の広角端及び望遠端の全系焦点距離をそれぞれfW、fTとしたときに以下の式により定義される値である。
【0118】fWT = √( fW × fT )(17) 前記形状可変ミラーがピント合わせ機能を有し、変倍群の前方に前記形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(2)〜(16)項に記載のズーム光学系。
(18) 光学素子群が変倍機能を有する変倍群であり、前記形状可変ミラーがピント合わせ機能とコンペセート機能を有し、前記変倍群の前方に前記形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(1)、(3)〜(16)項に記載のズーム光学系。
(19) 物体側から順に、負のパワーの第1群、変倍作用を有する正のパワーの第2群、正のパワーの第3群で構成され、前記負のパワーの第1群に形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(1)〜(18)項に記載のズーム光学系。
(20) 物体側から順に、負のパワーの第1群、変倍作用を有する正のパワーの第2群、正のパワーの第3群、正のパワーの第4群で構成され、前記負のパワーの第1群に形状可変ミラーを配置したことを特徴とする(1)〜(19)項に記載のズーム光学系。
(21) 少なくとも2つの形状可変ミラーを有し、少なくとも1つの形状可変ミラーが(1)〜(20)項のいずれかに記載の特徴を有するズーム光学系。
(22) 2枚の形状可変ミラーに入射する軸上光線の方位を表すベクトルの内積が負であることを特徴とする(21)項に記載のズームレンズ。
(23) 2枚の形状可変ミラーの間に絞りがあることを特徴とする(21)、(22)に記載のズーム光学系。
(24) 形状可変ミラーによる光軸の折り曲げ角Φが70°≦Φ≦110°を満足することを特徴とする(1)〜(23)項に記載のズーム光学系。
(25) (1)〜(24)項に記載のズーム光学系を用いた撮像装置。
(26) 静電気駆動又は電磁気力駆動又は圧電効果又は流体駆動の形状可変ミラーを用いたことを特徴とする(1)〜(25)に記載のズーム光学系又は撮像装置。
(27) 形状可変ミラーに代えて通常のミラーを用いたことを特徴とする(1)〜(26)に記載のズーム光学系又は撮像装置。
【0119】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明のズーム光学系によれば、レンズの可動群が極力少なく、非常に小型で消費電力が極めて少なく、動作音が静かなズーム光学系及びそれを用いた撮像装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のレンズ断面図である。
【図2】 本発明の実施例2のレンズ断面図である。
【図3】 本発明の実施例3のレンズ断面図である。
【図4】 本発明の実施例4のレンズ断面図である。
【図5】 本発明の実施例5のレンズ断面図である。
【図6】 本発明の実施例6のレンズ断面図である。
【図7】 本発明の実施例7のレンズ断面図である。
【図8】 本発明の実施例8のレンズ断面図である。
【図9】 本発明の実施例9のレンズ断面図である。
【図10】 本発明の実施例10のレンズ断面図である。
【図11】 本発明の形状可変ミラーの変形を示す図である。
【図12】 本発明の実施例1の物点距離無限遠時、広角端における横収差を表す図である。
【図13】 本発明の実施例1の物点距離無限遠時、中間状態における横収差を表す図である。
【図14】 本発明の実施例1の物点距離無限遠時、望遠端における横収差を表す図である。
【図15】 本発明の実施例1の物点距離300mm時、広角端における横収差を表す図である。
【図16】 本発明の実施例1の物点距離300mm時、中間状態における横収差を表す図である。
【図17】 本発明の実施例1の物点距離300mm時、望遠端における横収差を表す図である。
【図18】 本発明の実施例10の物点距離無限遠時、広角端における横収差を表す図である。
【図19】 本発明の実施例10の物点距離無限遠時、中間状態における横収差を表す図である。
【図20】 本発明の実施例10の物点距離無限遠時、望遠端における横収差を表す図である。
【図21】 本発明の実施例10の物点距離300mm時、広角端における横収差を表す図である。
【図22】 本発明の実施例10の物点距離300mm時、中間状態における横収差を表す図である。
【図23】 本発明の実施例10の物点距離300mm時、望遠端における横収差を表す図である。
【図24】 実施例1〜10の各状態における形状可変ミラーの焦点距離を示す表である。
【図25】 本発明に適用可能な形状可変ミラーとしての光学特性可変ミラーを用いたデジタルカメラのケプラー式ファインダーの概略構成図である。
【図26】 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409の他の例を示す概略構成図である。
【図27】 図26の例の可変形状鏡に用いる電極の一形態を示す説明図である。
【図28】 図26の例の可変形状鏡に用いる電極の他の形態を示す説明図である。
【図29】 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図30】 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図31】 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図32】 図31の例における薄膜コイル427の巻密度の状態を示す説明図である。
【図33】 本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図34】 図33の例におけるコイル427の一配置例を示す説明図である。
【図35】 図33の例におけるコイル427の他の配置例を示す説明図である。
【図36】 図31に示した例において、コイル427を図35のように配置した場合に適する永久磁石426の配置を示す説明図である。
【図37】 本発明のズーム光学系を用いた撮像装置に適用可能な形状可変ミラーとしての可変形状鏡409を用いた撮像系の概略構成図である。
【図38】 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能なさらに他の例の可変形状鏡188の概略構成図である。
【図39】 本発明に用いる形状可変ミラーに適用可能なマイクロポンプの一例を示す概略構成図である。
【図40】 本発明に適用可能な、可変焦点レンズを応用した可変焦点ミラーを示す図である。
【図41】 本発明に用いる形状可変ミラーに適用可能な可変形状鏡のさらに他の例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
G1 第1群
G2 第2群
G3 第3群
G4 第4群
DM、DM1、DM2 形状可変ミラー
P プリズム

【特許請求の範囲】
【請求項1】 変倍時に移動する光学素子群を1つのみと、変倍に伴う像面ずれを補正するコンペンセート作用及びフォーカス作用を有する少なくとも1つの形状可変ミラーと、を有するズーム光学系。
【請求項2】 変倍作用もしくはその変倍に伴う像面ずれを補正するコンペンセート作用を有する変倍時に可動な少なくとも2つのレンズ群と、フォーカシング作用を有する形状可変ミラーと、を有するズーム光学系。
【請求項3】 前記形状可変ミラーは、偏心収差補正機能を有する回転非対称な曲面形状であることを特徴とする請求項1、2に記載のズーム光学系。

【図24】
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【図25】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図30】
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【図31】
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【図8】
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【図9】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図10】
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【図16】
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【図36】
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【図11】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【図41】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2003−233006(P2003−233006A)
【公開日】平成15年8月22日(2003.8.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−31403(P2002−31403)
【出願日】平成14年2月7日(2002.2.7)
【出願人】(000000376)オリンパス光学工業株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】