説明

セキュリティシステム

【課題】利便性と防犯性とを兼ね備えたセキュリティシステムを提供する。
【解決手段】窓や扉の開閉を検知するセンサを接続し開放された場合、侵入者を威嚇するため大音量で警報を鳴らし、回線を介して通報し、正常に暗証番号を入力されると警報を停止し、1回目の暗証番号入力する場合には、一時的に警報音を停止する。1回目の暗証番号入力において誤入力された場合、何桁正常な暗証番号と一致した入力であったか判定し、正常な暗証番号と所定の桁数一致していた場合、単純な入力ミスとして次の暗証番号入力時にも一時的に警報音を停止する。また、所定の桁数に一致していなかった場合、次の暗証番号入力時は警報音を停止せず、防犯性を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓や扉の開閉を検知するセンサで監視することにより外部から侵入された場合、警報音を出し、通報を行うセキュリティシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
窓や扉の開閉を検知するセンサで監視することにより外部から侵入された場合、音声で侵入を知らせ、侵入者を威嚇するとともに、回線を利用して通報を行ない、また、帰宅による扉の開放の場合には、扉が開放されてから所定の時間内に暗証番号等の情報を入力することにより、音声を停止し、通報も行わないセキュリティシステムが知られている(特許文献1、2参照)。
【0003】
所定の時間内に正常な暗証番号を入力されなかった場合、大音量の警報音になり、通報を行い、この後一定時間経過したときか正常な暗証番号を入力されたときに大音量の警報音を停止することができる。
【0004】
窓の開放の場合には、即通報を行い、大音量の警報音になり、その後、一定時間経過したときか、あるいは正常な暗証番号を入力されたときに、大音量の警報音を停止することができる。
【0005】
また、セキュリティシステムは、警戒解除状態から警戒状態に設定する操作、及び警戒状態から警戒解除状態に設定する操作がある。在宅中は警戒解除状態で、在宅中での夜間や外出するときに警戒状態に設定する。例えば、操作ボタンを用いて警戒状態または警戒解除状態の設定を行えるようにしている。
【0006】
図6はセキュリティシステムが扉の開放を検知したときの動作フローチャートである。図において、符号「S○○」はステップ番号を示す(以下、同じ)。図6に示すように、警戒状態で、センサ12の状態変化を検知している(S11)。警戒状態で扉が開いているのを確認する(S12)と、セキュリティシステム11は、外出や帰宅したときのために、大音量の警報音を出すまでの猶予として所定時間(例えば2分間)の間、小音量で音(例えば「ピッピッ」)を出す。その間に解除ボタンを押した場合、音を一時的に停止する(S13)。
【0007】
そして、正常な暗証番号を入力されるか判定し(S14)、正常な暗証番号が入力されれば、通報も行わずに警戒解除状態へ移行する(S15)。正常な暗証番号が入力されることなく、所定時間(例えば2分間)が経過すると(S16)、通報を行い、大音量で警報音「侵入です」を出力する(S17)。
【0008】
大音量になった場合でも、警戒状態の解除と警報音の停止ができ、解除ボタンを押すと(S18)、一時的に警報音を停止し、正常な暗証番号が入力されるか判定し(S19)、正常な暗証番号が入力されれば、音停止のまま警戒解除状態へ移行する(S15)。
【0009】
正常な暗証番号が入力されなければ、大音量の警報音は継続して出力され(S20)、大音量に変わってから所定時間(例えば3分間)が達成されると(S21)、警報音を停止する(S22)。
【0010】
窓が開放された場合には、侵入の可能性が高いということで、S12から、即S17の大音量で警報音「侵入です」を出力するものであってもよい。
【特許文献1】特開2000−27241公報
【特許文献2】特開2006−215955公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、窓や扉の開閉により、大音量の警報音が鳴っている場合、大音量の警報音を停止するため、暗証番号を入力するとき、利用者の利便性を重視し、一時的に警報音を停止している。大音量の中で暗証番号を入力するのは、利用者を焦らし、誤入力の原因となりやすい。しかし、侵入者に一時的に警報音が停止することを繰り返し実行されると、防犯性が低いものとなる。
【0012】
本発明は、上記に鑑み、利用者の利便性と防犯性との両方を満たすセキュリティシステムの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明は、窓や扉の開閉を検知するセンサと、警報音を鳴動させる警報手段と、該センサからの開放信号を受けて前記警報手段を駆動制御する制御手段と、情報を入力する入力手段と、特定情報を記憶する記憶手段とを有し、前記制御手段は、前記警報音の鳴動状態で、入力手段から入力された入力情報と前記記憶手段に記憶されている特定情報とを比較して、前記入力情報と特定情報とが完全一致したときに前記警報手段を停止するセキュリティシステムにおいて、前記制御手段は、入力情報と特定情報との一致範囲が基準範囲を超えるときに一時的に警報音を停止することを特徴としている。
【0014】
上記構成によると、警報音に関して1回目の情報入力時は利用者の利便性を重視し、誤入力があった場合でも、入力情報と特定情報との一致範囲が基準範囲を超えるときは一時的に警報音を停止する。したがって、利用者が単純な入力ミスの可能性が高い場合には利便性を重視した制御を行う。
【0015】
このとき、入力情報と特定情報と比較対象は、情報の内容や情報数を例示することができる。また、入力する情報とは、数字、記号等の符号や、文字、絵等の情報の単独又はこれらの組み合わせが例示できる。これらの情報は暗証番号等の認証手段として機能する。
【0016】
また、制御手段は、入力情報と特定情報とが不一致の場合、所定時間警報音を鳴動し、所定時間経過後、再度情報が入力されたとき、一時的に警報音を停止し、利用者の利便性を確保することもできる。
【0017】
また、一時的な警報音の停止動作は、家の住人が扉や窓を開閉しない所定の時間帯、例えば、深夜の時間帯を除いて行うことができる。これにより、昼間の利用者の利便性を確保しつつ、所定の時間帯(上記の例では、深夜の時間帯)における防犯性を維持することができる。
【0018】
また、開閉検知センサからの開放信号を受けて警報手段を駆動制御する警戒状態と、開閉検知センサからの開放信号を受けてもこれを無効とする警戒解除状態とに切換え可能な場合、一時的な警報音の停止動作を警戒状態のときに行う。これにより、利用者の利便性を高める。
【0019】
さらに、本発明では、入力情報を入力するために有効な時間を設定し、1回目の情報入力において入力情報と特定情報とが不一致のとき、2回目以降の情報入力において前記入力情報を入力するために有効な時間を変更することができる。この場合、変更する有効時間は、入力情報を一桁入力する毎の時間とすることができる。変更は、時間の延長又は短縮のいずれであってもよい。
【0020】
上記構成によると、例えば、最初は全体タイムアウトが20秒だったのを、1桁毎にタイムアウト3秒に設定すると、解除ボタンを押して放っておくと20秒無音が継続していたのが、3秒無音で警報音が鳴ることになり、防犯性を向上させることができる。また、1桁毎のタイムアウト設定なので、利用者が入力するのに十分な時間を設定すれば、利用者の利便性も確保することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、警報音の解除操作に関して、1回目の暗証番号等の情報入力時に、利用者の単純な入力ミスか否かを判定し、2回目以降の情報入力時に、所定の条件に応じて、警報音の一時停止やタイムアウト時間の変更等の制御動作を行うので、利用者の利便性と防犯性とを兼ね備えたセキュリティシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係るセキュリティシステムのブロック図である。図に示すように、本発明に係るセキュリティシステムは、家庭やオフィス内の設置された侵入通報装置11と図示しないセンターシステムとが通信回線を介して接続される。
【0023】
侵入通報装置11には、扉や窓の開閉を検知するセンサ12が接続される。センサ12は、接点のオンオフで窓や扉の開閉を検知する。
【0024】
また、侵入通報装置11は、マイクロコンピュータ13、通信制御回路14、LED15、操作ボタン16、ブザー17、音声出力回路18、および電源回路19を備えている。
【0025】
マイクロコンピュータ13は、音声出力回路18からなる警報手段を制御する制御手段を構成し、また、データを記憶するメモリを有する。メモリは、暗証番号等の特定情報を記憶する記憶手段を構成する。
【0026】
操作ボタン16は、図に示すように、テンキーと警戒ボタンと解除ボタンとを備えている。テンキーは、暗証番号等を入力できるようになっている。また、警戒ボタンと解除ボタンは、警戒状態や警戒解除状態への移行時に操作する。この操作により警戒状態では通報や警報音の停止を行うことができる。
【0027】
LED15は、警戒解除状態では点灯し、警戒状態では点滅するなど、侵入通報装置11の状態が分かるようにするものであってもよい。ブザー17は、暗証番号等の情報を入力する毎に音を発するものであってもよい。
【0028】
音声出力回路18は、警報音を鳴動させる警報手段を構成する。また、音声出力回路18による音声は、センサ12で状態変化を検知した場合に「侵入です」、警戒状態に移行した場合に「警戒を設定しました」というように、音声を出力するものであってもよい。
【0029】
図2は本実施形態の動作フローチャートである。図に示すように、マイクロコンピュータ13では、窓や扉が開放されて、センサ12からの扉開放信号を受けた場合、大音量の警報音を出力する。大音量の警報音が出力されている状態(S31:YES)で、解除ボタンが押された場合、所定時間、例えば、2分間、警報音を一時的に停止し、暗証番号の入力を待つ(S32)。
【0030】
所定時間内に正常な暗証番号が入力されれば(S33:YES)、通報も行わずに警戒解除状態へ移行する(S34)。所定の時間内に正常な暗証番号が入力されなかった場合、例えば、テンキーから入力された番号が、記憶された暗証番号と一致しない、あるいは番号が入力されない場合、入力された番号が暗証番号と何桁正常一致したかメモリに記憶すると共に、所定時間(例えば、2分間)の経過後に警報音を再度鳴動する(S35)。
【0031】
その後、再び解除ボタンが押され(S36:YES)、テンキーから番号が入力されると、前回の入力時に暗証番号と一致した桁数が呼び出され、これが所定の桁数(基準範囲)と比較される(S37)。前回の一致桁数が所定桁数(基準値)よりも多い桁数で暗証番号と一致していた場合、単なる入力ミスとして一時的に警報音を停止(S38)して、正常な暗証番号の入力を待つ(S38)。
【0032】
入力番号が正常な暗証番号の場合(S39:YES)、警戒解除し、音出力を停止する(S34)。前回の入力番号が所定桁数(基準値)よりも少ないなど、所定桁数(基準範囲)に満たなかった場合(S37:NO)、警報音を一時的に停止することなく、大音量で警報音「侵入です」を出力する(S40)。
【0033】
また、前回の入力番号が所定桁数(基準値)を満たす場合であっても正常な暗証番号が入力されなかった場合(S39:NO)、警報音を所定時間(例えば2分間)停止した後(S38)、再び大音量の警報音の出力を継続する。
【0034】
正常な暗証番号が入力されることなく、解除ボタンの停止あるいは警報音の一時停止から所定時間(例えば3分間)を経過すれば(S41:YES)、警報音を停止する(S42)。
【0035】
なお、センターシステムに対する侵入者の通報は、扉開放検知時の大音量の警報音出力時、あるいは所定時間のタイムアウト後(S41:YES)のいずれであってもよい。
【0036】
このように、警報音に関して、1回目の暗証番号入力時に、暗証番号が一致しないが、入力番号と暗証番号とが所定の桁数正常の場合、利用者の単純ミスによる誤入力と判断して、次の解除ボタン入力時に一時的に警報音を停止し、正常な暗証番号の入力を待ち、前回入力番号と暗証番号との一致桁数が基準値を下回る場合、侵入者による入力と判断して警報音を鳴動し続ける。そのため、利便性と防犯性を兼ね備えたセキュリティシステムを提供することができる。
【0037】
<第2の実施の形態>
本実施形態では、マイクロコンピュータ等の制御手段は、警報音の鳴動状態で、入力番号の入力桁数(入力情報数)と記憶された暗証番号(特定情報)の桁数(情報数)とが一致したときに一時的に警報音を停止するよう構成される。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0038】
図3は第2の実施形態におけるセキュリティシステムの動作フローチャートである。図に示すように、窓や扉が開放されて、大音量の警報音が出力されている場合(S51)、1回目解除ボタンを押されたとき、警報音を一時的に停止し、暗証番号入力待ち状態になる(S52)。正常な暗証番号を入力されるか判定し(S53)、正常な暗証番号が入力されれば、警戒解除状態へ移行する(S54)。
【0039】
正常な暗証番号が入力されなかった場合、例えば、暗証番号が一致しない、または暗証番号が入力されない場合、入力された番号が何桁かメモリに記憶し、警報音の出力を継続する(S55)。
【0040】
その後、解除ボタンを押された場合(S56)、前回入力された入力番号が、何桁入力されたかを呼び出し、予め登録された所定の桁数(基準値)と比較する。例えば、正しい暗証番号が4桁の場合、4桁入力された場合は所定の桁数が一致していたことになり(S57:YES)、また、8桁入力された場合は所定の桁数(4桁)と不一致であるとする(S57:NO)。
【0041】
前回入力された暗証番号の桁数が所定の桁数と一致していた場合(S57:YES)、単純な入力ミスとして、一時的に警報音を停止(S58)し、前回所定の桁数と一致していなかったら(S57:NO)、警報音を継続する。
【0042】
そして、解除ボタンを押した後(S56:YES)、正常な暗証番号が入力されれば(S59:YES)、警戒解除状態へ移行する(S54)。
【0043】
正常な暗証番号が入力されなかった場合(S56:NO)、警報音を一時的に停止していても、警報音を継続する(S60)。正常な暗証番号が入力されることなく所定時間(例えば3分間)を経過すれば(S61:YES)、警報音を停止する(S62)。
【0044】
このように、本実施形態では、入力番号の入力桁数と記憶された暗証番号の桁数とが一致したときに、利用者の単純ミスによる誤入力と判断し、次の解除ボタン入力時に一時的に警報音を停止し、正常な暗証番号の入力を待ち、また、入力桁数と暗証番号の桁数とが不一致の場合は、侵入者による入力と判断して警報音を鳴動し続ける。そのため、利便性と防犯性を兼ね備えたセキュリティシステムを提供することができる。
【0045】
<第3の実施の形態>
本実施形態では、番号を入力するために有効な時間を設定し、1回目の番号入力において入力番号と予め記憶された暗証番号とが不一致のとき、2回目以降の番号入力において入力番号を入力するための有効時間を変更するようにしたものである。この有効時間は、入力番号を一桁入力する毎に十分な時間とする。その他の構成は上記第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0046】
図4は第3の実施形態におけるセキュリティシステムの動作フローチャートである。図に示すように、窓や扉が開放されて、大音量の警報音が出力されている場合(S71)、1回目解除ボタンを押されると(S72:YES)、警報音を一時的に停止し、暗証番号入力待ち状態になる(S72)。
【0047】
ここで、テンキーからの番号入力があると、その入力番号が正常な暗証番号であるか否かを判定し(S73)、正常な暗証番号が入力されれば(S73:YES)、警戒解除状態へ移行する(S74)。
【0048】
正常な暗証番号が入力されなかったとき(S73:NO)、例えば、暗証番号が一致しない、または暗証番号が入力されないときは、1回誤入力されたことをメモリに記憶し、警報音の出力を継続する(S75)。
【0049】
その後、解除ボタンを押された場合(S76:YES)、1回誤入力されたかどうか確認し(S77)、1回誤入力されていた場合、1桁毎のタイムアウトに変更する(S78)。例えば、暗証番号4桁として、最初は全体タイムアウト20秒だったのを、1桁毎にタイムアウト3秒に設定する。そうすると、解除ボタンを押して、放っておくと20秒無音が継続していたのが、3秒無音で警報音が鳴ることになる。
【0050】
正常な暗証番号が入力されれば、警戒解除状態へ移行する(S74)。正常な暗証番号が入力されなかった場合、警報音を一時的に停止していたのを解除し、警報音を継続する(S80)。正常な暗証番号が入力されることなく所定時間(例えば3分間)を経過すると(S81)、警報音を停止する(S82)。
【0051】
このように、本実施形態では、番号入力のための有効時間を設定し、1回目の番号入力において入力番号と予め記憶された暗証番号とが不一致のとき、2回目以降の番号入力においては、有効時間を変更し、入力番号を一桁入力する毎に十分な時間とするので、例えば、最初は全体タイムアウト20秒だったのを、1桁毎にタイムアウト3秒に設定すると、解除ボタンを押して、放っておくと20秒無音が継続していたのが、3秒無音で警報音が鳴ることになり、防犯性を向上させることができる。また、1桁毎のタイムアウト設定なので、利用者が入力するのに十分な時間を設定すれば、利用者も利便性も確保することができる。
【0052】
<第4の実施の形態>
本実施形態は、1回目の暗証番号を入力する場合に一時的に警報音を停止し、1回目の暗証番号入力において誤入力された場合、その後、一定時間警報音を鳴らし続け、一定時間を超えて再度暗証番号が入力された場合、1回目は一時的に警報音を停止するようにしたものである。その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0053】
図5は第4の実施形態における侵入通報装置の動作フローチャートである。図に示すように、窓や扉が開放されて、大音量の警報音が出力されている場合(S91)、1回目解除ボタンを押された場合、警報音を一時的に停止し、暗証番号入力待ち状態になる(S92)。正常な暗証番号を入力されるか判定し(S93)、正常な暗証番号が入力されれば、警戒解除状態へ移行する(S94)。
【0054】
正常な暗証番号が入力されなかった場合(暗証番号が一致しない、または暗証番号が入力されない)、一定時間警報音の出力を継続する(S95)。例えば、音声「侵入です」であれば、「侵入です」の1フレーズとしたり、音「ピー」であれば10秒間としたりしてもよい。
【0055】
その後、解除ボタンが押された場合(S96)、一定時間警報音が出力されたかどうか確認し(S97)、一定時間警報音が出力されていた場合、警報音を一時的に停止する(S98)。
【0056】
ここで、正常な暗証番号が入力されれば、警戒解除状態へ移行する(S94)。正常な暗証番号が入力されなかった場合、警報音を一時的に停止していても、警報音を継続する(S100)。
【0057】
正常な暗証番号が入力されることなく所定時間(例えば3分間)を経過すれば(S101)、警報音を停止する(S102)。
【0058】
このように、本実施形態では、1回目の暗証番号を入力する場合に一時的に警報音を停止し、1回目の暗証番号入力において誤入力された場合、その後、一定時間警報音を鳴らし続け、一定時間を超えて再度暗証番号が入力された場合、一時的に警報音を停止するので、利用者にとっては、警報音の停止で余裕をもって暗証番号を入力することができ、利便性を高めることができる。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、上記実施形態で示した一時的な警報音の停止動作や、タイムアウト時間の変更制御は、家の住人が扉や窓を開閉しない深夜の時間帯を除いて行うことができ、これにより、昼間の利用者の利便性を確保しつつ、深夜(所定の時間帯)における防犯性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係るセキュリティシステムのブロック図
【図2】第1の実施形態であるセキュリティシステムの動作フローチャート
【図3】第2の実施形態であるセキュリティシステムの動作フローチャート
【図4】第3の実施形態であるセキュリティシステムの動作フローチャート
【図5】第4の実施形態であるセキュリティシステムの動作フローチャート
【図6】従来のセキュリティシステムの動作フローチャート
【符号の説明】
【0061】
11 侵入通報装置
12 センサ
13 マイクロコンピュータ
14 通信制御回路
15 LED
16 操作ボタン
17 ブザー
18 音声出力回路
19 電源回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓や扉の開閉を検知するセンサと、警報音を鳴動させる警報手段と、該センサからの開放信号を受けて前記警報手段を駆動制御する制御手段と、情報を入力する入力手段と、特定情報を記憶する記憶手段とを有し、前記制御手段は、前記警報音の鳴動状態で、入力手段から入力された入力情報と前記記憶手段に記憶されている特定情報とを比較して、前記入力情報と特定情報とが完全一致したときに前記警報手段を停止するセキュリティシステムにおいて、前記制御手段は、入力情報と特定情報との一致範囲が基準範囲を超えるときに一時的に警報音を停止することを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記警報音の鳴動状態で、前記入力情報の内容と特定情報の内容との一致範囲が基準範囲を超えるときに一時的に警報音を停止することを特徴とする請求項1に記載のセキュリティシステム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記警報音の鳴動状態で、前記入力情報の入力数と特定情報の情報数とが一致したときに一時的に警報音を停止することを特徴とする請求項1に記載のセキュリティシステム。
【請求項4】
窓や扉の開閉を検知するセンサと、警報音を鳴動させる警報手段と、該センサからの開放信号を受けて前記警報手段を駆動制御する制御手段と、情報を入力する入力手段と、特定情報を記憶する記憶手段とを有し、前記制御手段は、前記警報音の鳴動状態で、入力手段から入力された入力情報と前記記憶手段に記憶されている特定情報とを比較して、前記入力情報と特定情報とが完全一致したときに前記警報手段を停止するセキュリティシステムにおいて、
前記制御手段は、入力情報と特定情報とが不一致の場合、所定時間警報音を鳴動し、所定時間経過後、再度情報が入力されたとき、一時的に警報音を停止することを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項5】
前記制御手段は、一時的な警報音の停止動作を所定時間帯を除いて行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセキュリティシステム。
【請求項6】
前記制御手段は、開閉検知センサからの開放信号を受けて前記警報手段を駆動制御する警戒状態と開閉検知センサからの開放信号を受けてもこれを無効とする解除状態とに切換え可能とされ、一時的な警報音の停止動作を前記警戒状態のときに行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセキュリティシステム。
【請求項7】
窓や扉の開閉を検知するセンサと、警報音を鳴動させる警報手段と、該センサからの開放信号を受けて前記警報手段を駆動制御する制御手段と、情報を入力する入力手段と、特定情報を記憶する記憶手段とを備え、前記制御手段は、前記警報音の鳴動状態で、入力手段から入力された入力情報と前記記憶手段に記憶されている特定情報とを比較して、前記入力情報と特定情報とが一致したときに前記警報手段を停止するセキュリティシステムにおいて、
前記制御手段は、前記入力情報を入力するために有効時間を設定し、1回目の情報入力において入力情報と特定情報とが不一致のとき、2回目以降の情報入力において前記有効時間を変更することを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項8】
前記変更する有効な時間は、入力情報を一桁入力する毎の時間であることを特徴とする請求項7に記載のセキュリティシステム。
【請求項9】
前記制御手段は、情報を入力するために有効な時間の変更動作を所定の時間帯を除いて行うことを特徴とする請求項7又は8に記載のセキュリティシステム。
【請求項10】
前記制御手段は、開閉検知センサからの開放信号を受けて前記警報手段を駆動制御する警戒状態と開閉検知センサからの開放信号を受けてもこれを無効とする解除状態とに切換え可能とされ、情報を入力するために有効な時間の変更動作を前記警戒状態のときに行うことを特徴とする請求項7又は8に記載のセキュリティシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−71009(P2008−71009A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−247618(P2006−247618)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】