説明

デュアルモードディスプレイの装置および方法

1つの実施形態は、反射型光変調器などの画像の一部分を表示するように構成されている光変調器と、その画像の一部分を表示するように構成されている発光体と、光変調器および発光体のうちの少なくとも1つに、その画像の一部分を示す信号を選択的に与えるように構成されている回路とを備えるディスプレイを含む。1つのこのような実施形態においては、アクティブマトリックスが、このようなデバイスに単純な、効率的な駆動をもたらす。他の実施形態は、このようなデバイスを形成し、駆動する方法を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ディスプレイシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小な機械要素、アクチュエータおよびエレクトロニクスを含む。微小機械要素は、堆積、エッチング、ならびに/あるいは基板および/もしくは堆積された材料層の一部をエッチング除去する、または層を追加して、電気デバイスおよび電気機械デバイスを形成する他のマイクロマシニングプロセスを使用して創出可能である。MEMSデバイスの1つのタイプは、干渉変調器と呼ばれる。本明細書に使用する限り、用語、干渉変調器または干渉光変調器は、光学干渉の原理を使用して、光を選択的に吸収し、かつ/または反射するデバイスを示す。特定の実施形態においては、干渉変調器が、1対の導電性プレートを備えることが可能であり、その一方または両方は、全体的または部分的に透明および/または反射性であることが可能であり、適切な電気信号の印加により、相対運動することができる。特定の実施形態においては、一方のプレートは、基板上に堆積された静止層を含むことが可能であり、他方のプレートは、可動ミラーを含むことが可能である。より詳細に本明細書で説明するように、1つのプレートに対する別のプレートの位置により、干渉変調器上に入射する光の光学干渉を変化させることができる。このようなデバイスは広範な用途を有し、これらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正することは、当技術分野において有益になり、それにより、それらの特徴は、既存の製品を改良する際に、および未だ開発されていない新規製品を創出する際に活用することが可能になる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明のシステム、方法、およびデバイスはそれぞれ、いくつかの態様を有し、その単一のいずれもが、単独でその望ましい特質を担うのではない。後に続く特許請求の範囲によって示される本発明の範囲を限定することなく、そのより卓越した特徴がここに簡潔に論じられることになる。この議論を考慮した後、特に「発明を実施するための形態」と題された項を読んだ後には、本発明の特徴が、高低の周囲照明条件でともに、明るい、また飽和色を提供する反射型ディスプレイを含む利点をいかに提供しているかが理解されるであろう。
【0004】
1つの実施形態は、ディスプレイを含む。このディスプレイは、画像の画素を表示するように構成されている少なくとも1つの反射型ディスプレイ要素と、画素を表示するように構成されている少なくとも1つの発光型ディスプレイ要素とを備える。反射型ディスプレイ要素および発光型ディスプレイ要素のそれぞれは、周囲照明条件に応じて画素を表示するように構成されている。
【0005】
1つの実施形態は、ディスプレイを含む。このディスプレイは、画像の一部分を表示するように構成されている反射型ディスプレイ要素と、画像の一部分を表示するように構成されている発光型ディスプレイ要素と、反射型ディスプレイ要素および発光型ディスプレイ要素のうちの少なくとも1つに、画像の一部分を示す信号を選択的に与えるように構成されている回路とを備える。
【0006】
1つの実施形態は、光を出力するためのデバイスを含む。このデバイスは、第1のディスプレイ要素に印加される電圧差に基づいて、光を出力するための手段と、第2のディスプレイ要素に印加される電流に基づいて、光を出力するための手段と、電流を第2のディスプレイ要素に供給し、画像の一部分を示す第1の電圧レベルに基づいて、電圧差を第1のディスプレイ要素に供給するための手段とを備える。供給する手段は、第2の電圧レベルに基づいて、電流を選択的に供給するように構成されている。
【0007】
1つの実施形態は、ディスプレイを動作させる方法を含む。この方法は、画像の一部分を示す第1の電圧レベルに基づいて、第1のディスプレイ要素の両端間に電圧差を印加するステップと、第1の電圧レベルに少なくとも部分的に基づいて、および第2の電圧レベルに少なくとも部分的に基づいて、第2のディスプレイ要素の両端間に、電流を選択的に印加するステップとを含む。第1のディスプレイ要素は、電流が特定のレベルを下回ると、実質的に入射光を吸収し、電流が特定のレベルを超えると、光を反射するように、電圧差が印加される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の干渉変調器の可動反射層が弛緩された位置にあり、第2の干渉変調器の可動反射層がアクチュエートされた位置にある干渉変調器ディスプレイの1つの実施形態の一部分を示す等角図である。
【図2】3×3干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの1つの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の干渉変調器の1つの例示的な実施形態についての可動ミラー位置対印加電圧の図である。
【図4】干渉変調器ディスプレイを駆動するために使用可能である行電圧と列電圧との組を示す図である。
【図5A】ディスプレイデータのフレームを図2の3×3干渉変調器ディスプレイに書き込むために使用可能な行信号と列信号とについて示す1つの例示的なタイミング図である。
【図5B】ディスプレイデータのフレームを図2の3×3干渉変調器ディスプレイに書き込むために使用可能な行信号と列信号とについて示す1つの例示的なタイミング図である。
【図6A】複数の干渉変調器を備える視覚的ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の干渉変調器を備える視覚的ディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】干渉変調器の代替の実施形態の断面図である。
【図7C】干渉変調器の別の代替の実施形態の断面図である。
【図7D】干渉変調器のさらなる別の代替の実施形態の断面図である。
【図7E】干渉変調器の追加の代替の実施形態の断面図である。
【図8】干渉変調器と、発光型ディスプレイ要素とを含むディスプレイの例を備えたデバイスの1つの実施形態を示す横断面図である。
【図9】図8に示すディスプレイの例をより詳細に示す横断面図である。
【図10】図9に示すなどのディスプレイにおいて、ピクセルを駆動するための回路の一例を示す概略図である。
【図11】図9に示すなどのディスプレイにおいて、ピクセルを駆動するための回路の別の例を示す概略図である。
【図12】図9に示すなどのディスプレイにおいて、ピクセルを駆動するための回路の別の例を示す概略図である。
【図13】図9に示すなどのディスプレイにおいて、ピクセルを駆動するための回路の別の例を示す概略図である。
【図14】図9に示すなどのディスプレイにおいて、ピクセルを駆動するための回路の別の例を示す概略図である。
【図15】そのアクティブマトリックス層を通して見た図14のピクセルの例を示す図である。
【図16】図8に示すディスプレイにおいて使用するための適切な発光型ディスプレイ要素の1つの実施形態を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態を対象にする。しかし、本発明は、多くの別のやり方で実施可能である。この説明では、図面が参照され、ここでは、同様の部分が全体を通じて同様の数字により示されている。以下の説明から明らかになるように、実施形態は、動画(例えばビデオ)か静止(例えば静止画像)かにかかわらず、またテキストか図形かにかかわらず、画像を表示するように構成されている任意のデバイスに実装可能である。より具体的には、実施形態は、携帯電話機、無線デバイス、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルドまたは可搬型コンピュータ、GPSレシーバ/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、ビデオカメラ、ゲーム機、腕時計、クロック、計算機、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動車ディスプレイ(例えばオドメータディスプレイなど)、コックピットの制御部および/またはディスプレイ、カメラビューのディスプレイ(例えば、車両におけるリアビューカメラのディスプレイ)、電子写真、電光掲示板または電光サイン、プロジェクタ、建築構造物、包装、および美的構造物(例えば、宝石の画像ディスプレイ)などの様々な電子デバイス内に実装されることも、またはそれらの電子デバイスと関連付けられることも可能であるが、これらに限定されないことが企図される。本明細書で説明されているものと類似した構造のMEMSデバイスはまた、電子スイッチングデバイスなどの非ディスプレイ用途にも使用可能である。
【0010】
明るい周囲照明条件で高コントラストおよび低電力消費、ならびに薄暗い周囲照明条件で鮮やかな色または高度な飽和色を有するディスプレイデバイスは、多くの用途において望ましい。1つの実施形態は、明るい周囲照明条件で高コントラストおよび低電力消費、ならびに薄暗い周囲照明条件で鮮やかな色または高度な飽和色を有するように構成可能な、反射型干渉変調器ディスプレイ要素および発光型ディスプレイ要素を備えたディスプレイデバイスを含む。1つのこのような実施形態においては、アクティブマトリックスが、このようなデバイスに単純な、効率的な駆動をもたらす。他の実施形態は、このようなデバイスを駆動する方法を含む。
【0011】
干渉MEMSディスプレイ要素を備える1つの干渉変調器ディスプレイの実施形態が、図1に示されている。これらのデバイスにおいては、ピクセルは、明状態か暗状態かのいずれかにある。明(「オン」または「開」)状態においては、ディスプレイ要素は、入射可視光の大部分をユーザに反射する。暗(「オフ」または「閉」)状態にある場合、ディスプレイ要素は、入射可視光をユーザにほとんど反射しない。実施形態によっては、「オン」状態および「オフ」状態の光反射特性は、入れ換え可能である。MEMSピクセルは、主に選択された色で反射するように構成可能であり、白黒に加えて、カラーディスプレイを可能にする。
【0012】
図1は、視覚ディスプレイの一連のピクセル内の2つの隣接するピクセルを示す等角図であり、ここでは、各ピクセルは、MEMS干渉変調器を含む。いくつかの実施形態においては、干渉変調器ディスプレイは、これらの干渉変調器の行/列アレイを含む。各干渉変調器は、少なくとも1つの可変寸法を有する共鳴光学キャビティを形成するように、互いから可変な、かつ制御可能な距離に位置付けられている1対の反射層を含む。1つの実施形態においては、反射層のうちの1つは、2つの位置の間で動くことが可能である。本明細書では弛緩された位置と呼ばれる第1の位置においては、可動反射層は、固定された部分反射層から比較的遠い距離に位置付けられている。本明細書ではアクチュエートされた位置と呼ばれる第2の位置においては、可動反射層は、部分反射層に、より近く隣接して位置付けられている。2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて、強め合うように、または弱め合うように干渉し、各ピクセルに対して全体的な反射状態または非反射状態のいずれかをもたらす。
【0013】
図1のピクセルアレイの示されている部分は、2つの隣接する干渉変調器12aおよび12bを含む。左側の干渉変調器12aにおいては、可動反射層14aが、部分反射層を含む光学スタック16aから所定の距離で弛緩された位置に示されている。右側の干渉変調器12bにおいては、可動反射層14bは、光学スタック16bに隣接してアクチュエートされた位置に示されている。
【0014】
光学スタック16aおよび16b(まとめて光学スタック16と呼ばれる)は、本明細書において参照されるように、典型的には、いくつかの融合層から成り、それらの層は、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分反射層、および透明誘電体を含むことが可能である。したがって、光学スタック16は、電気的に導電性であり、部分的に透明であり、部分的に反射性であり、例えば、上述の1つまたは複数の層を透明基板20上に堆積することによって製作可能である。いくつかの実施形態においては、層は、平行なストリップにパターニングされ、さらに後述するディスプレイデバイスに行電極を形成することが可能である。可動反射層14a、14bは、ポスト18の上部に堆積された(行電極16a、16bに直角な)堆積金属層または複数の層と、ポスト18間に堆積された介在犠牲材料との一連の平行ストリップとして形成可能である。犠牲材料がエッチング除去されると、可動反射層14a、14bは、規定間隙19によって光学スタック16a、16bから分離される。アルミニウムなどの非常に導電性で、反射性の材料が、反射層14aに使用可能であり、これらのストリップは、ディスプレイデバイスに列電極を形成することが可能である。
【0015】
印加電圧がなければ、キャビティ19は、可動反射層14aと光学スタック16aとの間に留まり、可動反射層14aは、図1のピクセル12aによって示されているように、機械的に弛緩された状態にある。しかし、電位差が、選択された行および列に印加されると、対応するピクセルにおける行電極および列電極の交点に形成されるコンデンサは充電されるようになり、静電気力が、電極をともに引き付ける。電圧が十分に高い場合は、可動反射層14は変形し、光学スタック16に対して押し付けられる。図1の右側のピクセル12bによって示されるように、光学スタック16内の誘電体層(この図には示されていない)は、短絡を防止し、層14と16との間の分離距離を制御することが可能である。この挙動は、印加される電位差の極性にかかわらず同じである。このようにして、反射ピクセル状態と非反射ピクセル状態との関係を制御することが可能である行/列アクチュエーションは、従来のLCDおよび他のディスプレイ技術において使用されるものと多くの点で類似している。
【0016】
図2から図5は、ディスプレイ用途において、干渉変調器のアレイを使用するための1つの例示的なプロセスおよびシステムを示している。
【0017】
図2は、本発明の態様を組み込むことが可能である電子デバイスの1つの実施形態を示すシステムブロック図である。例示的な実施形態においては、電子デバイスは、ARM、Pentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium(登録商標) Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)などの任意の汎用のシングルチップマイクロプロセッサもしくはマルチチップマイクロプロセッサ、またはデジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラなどの任意の専用のマイクロプロセッサ、あるいはプログラマブルゲートアレイであることが可能なプロセッサ21を含む。当技術分野において従来的であるように、プロセッサ21は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成可能である。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサは、ウェブブラウザ、電話機アプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成可能である。
【0018】
1つの実施形態においては、プロセッサ21はまた、アレイドライバ22と通信するように構成されている。1つの実施形態においては、アレイドライバ22は、信号をディスプレイアレイまたはパネル30に供給する行ドライバ回路24および列ドライバ回路26を含む。図1に示されているアレイの断面は、図2の線1-1によって示される。MEMS干渉変調器の場合、行/列アクチュエーションプロトコルは、図3に示されているこれらのデバイスのヒステリシス特性を利用することが可能である。例えば、可動層を弛緩された状態からアクチュエートされた状態に変形させるためには10ボルト電位差を必要とすることがある。しかし、電圧がその値から減少した場合、電圧は10ボルト未満に降下するが、可動層はその状態を維持する。図3の例示的な実施形態においては、可動層は、電圧が2ボルト未満に降下するまで完全には弛緩しない。したがって、図3に示されている例では、約3から7Vの電圧範囲があり、その範囲内に、デバイスが弛緩された状態またはアクチュエートされた状態のいずれかで安定している印加電圧のウィンドウが存在する。これは、本明細書において、「ヒステリシスウィンドウ」または「安定ウィンドウ」と呼ばれる。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイでは、行/列アクチュエーションプロトコルは、行ストロービングの間、アクチュエートされるべきストローブされた行内のピクセルが約10ボルトの電圧差を受けるように、かつ弛緩されるべきピクセルがゼロボルトに近い電圧差を受けるように設計可能である。ストローブの後、ピクセルは、約5ボルトの定常状態電圧差を受け、それにより、ピクセルは、行ストローブによって置かれた状態が何であれ、その状態に留まるようになる。書き込まれた後、各ピクセルは、この例では3〜7ボルトの「安定ウィンドウ」の範囲内の電位差を受ける。この特徴は、アクチュエートまたは弛緩された状態のいずれかのこれまでの状態で、同じ印加電圧条件の下、図1に示されているピクセル設計を安定させる。アクチュエートされた状態にあるか、または弛緩された状態にあるかにかかわらず、干渉変調器の各ピクセルが、基本的に、固定反射層および移動反射層によって形成されるコンデンサであるので、この安定状態は、ほとんど電力消費することなく、ヒステリシスウィンドウの範囲内の電圧で保持可能である。印加電位が固定されるならば、基本的に、電流は、ピクセルに流れ込まない。
【0019】
典型的なアプリケーションにおいては、第1の行内のアクチュエートされたピクセルの所望の組により、列電極の組をアサートすることによって、ディスプレイフレームを創出可能である。次いで、行パルスが行1の電極に印加され、アサートされた列ラインに対応するピクセルをアクチュエートさせる。次いで、列電極のアサートされた組は、第2の行内のアクチュエートされたピクセルの所望の組に対応するように変更される。次いで、パルスが行2の電極に印加され、アサートされた列電極により、行2内の適切なピクセルをアクチュエートさせる。行1のピクセルは、行2のパルスによって影響されず、そのピクセルが行1のパルスの間に設定された状態に留まる。これは、連続的な方式で一連の行全体について繰り返されて、フレームを生成することが可能である。一般に、フレームは、1秒当たり、ある所望の数のフレームでこのプロセスを継続的に繰り返すことによって、新規ディスプレイデータによりリフレッシュおよび/または更新される。ディスプレイフレームを生成するために、ピクセルアレイの行電極および列電極を駆動するための幅広い様々なプロトコルもよく知られており、本発明とともに使用可能である。
【0020】
図4および図5は、図2の3×3アレイ上にディスプレイフレームを創出するための1つの可能なアクチュエーションプロトコルを示している。図4は、図3のヒステリシス曲線を示すピクセルに使用可能である列電圧レベルおよび行電圧レベルの可能な組を示している。図4の実施形態においては、ピクセルをアクチュエートさせることは、適切な列を-Vbiasに、および適切な行を+ΔVに設定することを含み、それはそれぞれ、-5ボルトおよび+5ボルトに対応することが可能である。ピクセルを弛緩することは、適切な列を+Vbiasに、および適切な行を同じ+ΔVに設定することによって達成され、ピクセル全域にゼロボルトの電位差をもたらす。行電圧がゼロボルトに保持されるそれらの行においては、列が+Vbiasであるか、または-Vbiasであるかにかかわらず、ピクセルが元々どんな状態にあったとしても、ピクセルは安定している。また、図4に示されているように、上述されたものとは反対の極性の電圧が使用可能であることが理解され、例えば、ピクセルをアクチュエートさせることは、適切な列を+Vbiasに、および適切な行を-ΔVに設定することを含むことが可能である。この実施形態においては、ピクセルをリリースすることは、適切な列を-Vbiasに、および適切な行を同じ-ΔVに設定することによって達成され、ピクセル全域にゼロボルトの電位差をもたらす。
【0021】
図5Bは、アクチュエートされたピクセルが非反射である図5Aに示されているディスプレイ配列に結果的になる、図2の3×3アレイに印加される一連の行信号および列信号を示すタイミング図である。図5Aに示されているフレームを書き込む前に、ピクセルは、任意の状態にあってよく、この例では、すべての行は0ボルトであり、すべての列は+5ボルトである。これらの印加電圧により、すべてのピクセルは、それらの現在のアクチュエートされた状態または弛緩された状態で安定している。
【0022】
図5Aのフレームにおいては、ピクセル(1、1)、(1、2)、(2、2)、(3、2)および(3、3)がアクチュエートされている。これを達成するために、行1についての「ライン時間」の間、列1および列2は、-5ボルトに設定され、列3は、+5ボルトに設定される。すべてのピクセルが3〜7ボルトの安定ウィンドウ内に留まるという理由から、これは、どのピクセルの状態も変えない。行1は、次いで、0から5ボルトまで上がり、ゼロに戻るパルスでストローブされる。これは、(1、1)のピクセルおよび(1、2)のピクセルをアクチュエートさせ、(1、3)のピクセルを弛緩する。アレイ内のその他のピクセルは影響されない。行2を所望されるように設定するために、列2は-5ボルトに設定され、列1および列3は、+5ボルトに設定される。行2に印加された同じストローブは、次いで、ピクセル(2、2)をアクチュエートさせることになり、ピクセル(2、1)およびピクセル(2、3)を弛緩することになる。やはり、アレイのその他のピクセルは、影響されない。行3は、同様に、列2および列3を-5ボルトに、および列1を+5ボルトに設定することによって設定される。行3のストローブは、図5Aに示されているように行3のピクセルを設定する。フレームを書き込んだ後、行電位はゼロであり、列電位は+5ボルトまたは-5ボルトのいずれかに留まることが可能であり、その場合、ディスプレイは、図5Aの配列において安定している。同じ手順が数十または数百の行および列のアレイに対して採用可能であることが理解されるであろう。また、行および列のアクチュエーションを実行するために使用される電圧のタイミング、シーケンス、およびレベルは、上で概説された一般的な原理の範囲内で広範囲に変形可能であり、上記の例はほんの一例であり、任意のアクチュエーション電圧方法が、本明細書で説明されているシステムおよび方法とともに使用可能であることは理解されるであろう。
【0023】
図6Aおよび図6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40は、例えばセルラ電話機または携帯電話機であることが可能である。しかし、ディスプレイデバイス40の同じコンポーネントまたはそのわずかな変形形態もまた、テレビおよび可搬型メディアプレーヤなどの様々なタイプのディスプレイデバイスを例示するものである。
【0024】
ディスプレイデバイス40は、ハウジング41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカ44、入力デバイス48、およびマイクロフォン46を含む。ハウジング41は、一般に、当業者によく知られている様々な製造プロセスのうちのいずれかから形成され、射出成型および真空形成を含む。加えて、ハウジング41は、様々な材料のうちのいずれかから形成可能であり、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミック、またはそれらの組合せを含むが、これらに限定されない。1つの実施形態においては、ハウジング41は、異なる色の、または異なるロゴ、絵柄、もしくは記号を含む他の取り外し可能な部分と交換可能な取り外し可能な部分(図示せず)を含む。
【0025】
例示的なディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、本明細書において説明されているように、双安定ディスプレイを含む様々なディスプレイのうちのいずれかであってよい。他の実施形態においては、ディスプレイ30は、当業者によく知られているように、上述されたプラズマ、EL、OLED、STN LCDまたはTFT LCDなど、フラットパネルディスプレイ、またはCRTもしくは他のチューブデバイスなど、非フラットパネルディスプレイを含む。しかし、本実施形態を説明する目的では、ディスプレイ30は、本明細書で説明されているように、干渉変調器ディスプレイを含む。
【0026】
例示的なディスプレイデバイス40の1つの実施形態のコンポーネントは、図6Bに概略的に示されている。示されている例示的なディスプレイデバイス40は、ハウジング41を含み、少なくとも部分的にその中に納められた追加のコンポーネントを含むことが可能である。例えば、1つの実施形態においては、例示的なディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に結合されているアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含む。トランシーバ47は、プロセッサ21に接続され、そのプロセッサは、コンディショニングハードウェア52に接続される。コンディショニングハードウェア52は、信号をコンディショニングする(例えば、信号をフィルタリングする)ように構成可能である。コンディショニングハードウェア52は、スピーカ45およびマイクロフォン46に接続される。プロセッサ21はまた、入力デバイス48およびドライバコントローラ29に接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28と、アレイドライバ22とに結合されており、そのアレイドライバは、続いてディスプレイアレイ30に結合されている。電源50は、特定の例示的なディスプレイデバイス40の設計によって必要とされるすべてのコンポーネントに電力を供給する。
【0027】
ネットワークインターフェース27は、アンテナ43およびトランシーバ47を含み、それにより、例示的なディスプレイデイバス40は、ネットワークを介して1つまたは複数のデバイスと通信することが可能である。1つの実施形態においては、ネットワークインターフェース27はまた、プロセッサ21の要求を軽減するためにいくつかの処理能力を有することが可能である。アンテナ43は、信号を送受信するための、当業者には知られている任意のアンテナである。1つの実施形態においては、アンテナは、IEEE802.11(a)、(b)、または(g)を含むIEEE802.11規格により、RF信号を送受信する。別の実施形態においては、アンテナは、BLUETOOTH規格により、RF信号を送受信する。セルラ電話機の場合、アンテナは、CDMA、GSM、AMPS、または無線セル電話ネットワークの範囲内で通信するために使用される他の知られている信号を受信するように設計されている。トランシーバ47は、アンテナ43から受信された信号を前処理し、それにより、その信号は、プロセッサ21によって受信、さらには操作可能になる。トランシーバ47はまた、プロセッサ21から受信された信号を処理し、それにより、その信号は、アンテナ43を介して例示的なディスプレイデバイス40から送信可能になる。
【0028】
代替の実施形態においては、トランシーバ47は、レシーバによって置き換え可能である。さらなる別の代替の実施形態においては、ネットワークインターフェース27は、画像ソースによって置き換え可能であり、その画像ソースは、プロセッサ21に送られるべき画像データを記憶または生成することが可能である。例えば、画像ソースは、画像データを含むデジタルビデオディスク(DVD)もしくはハードディスクドライブ、または画像データを生成するソフトウェアモジュールであることが可能である。
【0029】
プロセッサ21は、概して、例示的なディスプレイデバイス40の全体的な動作を制御する。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27または画像ソースからの圧縮された画像データなど、データを受信し、そのデータを生の画像データに、または生の画像データに容易に処理されるフォーマットに処理する。プロセッサ21は次いで、処理されたデータをドライバコントローラ29に、または記憶するためのフレームバッファ28に送信する。生のデータは、典型的には、画像内のそれぞれの場所で画像特性を識別する情報を示す。例えば、このような画像特性は、色、彩度、およびグレースケールレベルを含むことが可能である。
【0030】
1つの実施形態においては、プロセッサ21は、例示的なディスプレイデバイス40の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、または論理ユニットを含む。コンディショニングハードウェア52は、概して、信号をスピーカ45に送信するための、および信号をマイクロフォン46から受信するための増幅器およびフィルタを含む。コンディショニングハードウェア52は、例示的なディスプレイデバイス40内のディスクリートコンポーネントであってよく、またはプロセッサ21もしくは他のコンポーネント内に組み込まれていてもよい。
【0031】
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された生の画像データをプロセッサ21から直接、またはフレームバッファ28からのいずれかで取り込み、アレイドライバ22への高速送信に適切に生の画像データを再フォーマットする。具体的には、ドライバコントローラ29は、ディスプレイアレイ30全体にわたって走査するのに適している時間順序を持つように、生の画像データをラスタ状のフォーマットを有するデータフローに再フォーマットする。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22に送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、しばしば、スタンドアロン型集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21と関連付けられるが、このようなコントローラは、多くのやり方で実装可能である。それらは、ハードウェアとしてプロセッサ21内に埋め込まれても、ソフトウェアとしてプロセッサ21内に埋め込まれても、またはアレイドライバ22とともにハードウェア内に完全に一体化されてもよい。
【0032】
典型的には、アレイドライバ22は、フォーマットされた情報をドライバコントローラ29から受け取り、並列の1組の波形にビデオデータを再フォーマットし、これらの波形が、ディスプレイのx-yのピクセルマトリックスから出る数百、時には数千のリードに1秒当たり何度も印加される。
【0033】
1つの実施形態においては、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本明細書で説明されているディスプレイのいずれのタイプにも適切である。例えば、1つの実施形態においては、ドライバコントローラ29は、従来のディスプレイコントローラまたは双安定ディスプレイコントローラ(例えば干渉変調器コントローラ)である。別の実施形態においては、アレイドライバ22は、従来のドライバまたは双安定ディスプレイドライバ(例えば干渉変調ディスプレイ)である。1つの実施形態においては、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22とともに一体化される。このような実施形態は、セルラ電話、腕時計、および他の小面積のディスプレイなどの高集積化システムにおいては一般的である。さらなる別の実施形態においては、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(例えば、干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0034】
入力デバイス48は、ユーザが、例示的なディスプレイデバイス40の動作を制御することを可能にする。1つの実施形態においては、入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話機キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、タッチセンサスクリーン、感圧もしくは感熱の膜を含む。1つの実施形態においては、マイクロフォン46は、例示的なディスプレイデバイス40のための入力デバイスである。マイクロフォン46がデータをデバイスに入力するために使用される場合、音声コマンドが、例示的なディスプレイデバイス40の動作を制御するためにユーザによって供給可能である。
【0035】
電源50は、当技術分野においてよく知られているような様々なエネルギー貯蔵デバイスを含むことが可能である。例えば、1つの実施形態においては、電源50は、ニッケルカドミウム電池またはリチウムイオン電池など、再充電可能な電池である。別の実施形態においては、電源50は、再生可能なエネルギー源、コンデンサ、またはプラスチック太陽電池および太陽電池ペイントを含む太陽電池である。別の実施形態においては、電源50は、電力を壁コンセントから受け取るように構成されている。
【0036】
いくつかの実装形態においては、上述されたように、制御プログラム可能性は、電子ディスプレイシステム内のいくつかの場所に配置可能であるドライバコントローラ内に存在する。場合によっては、制御プログラム可能性は、アレイドライバ22内に存在する。当業者は、上述された最適化が、任意の数のハードウェアおよび/またはソフトウェアのコンポーネントにおいて、ならびに様々な構成において実装可能であることを理解するであろう。
【0037】
上述された原理により動作する干渉変調器の構造の詳細は、幅広く変わることが可能である。例えば、図7A〜図7Eは、可動反射層14およびその支持構造の5つの異なる実施形態を示している。図7Aは、図1の実施形態の断面であり、ここでは、金属材料14のストリップが、直交して延在する支持体18上に堆積される。図7Bにおいては、可動反射層14は、テザー32上に隅部においてのみ支持体に取り付けられている。図7Cにおいては、可動反射層14は、変形可能層34から懸架され、それは、可撓性金属を含むことが可能である。変形可能層34は、変形可能層34の周囲を囲んで基板20に直接的または間接的に接続している。これらの接続部は、本明細書においては支持ポストと呼ばれる。図7Dに示されている実施形態は、支持ポストプラグ42を有し、その上に変形可能層34が置かれている。可動反射層14は、図7A〜図7Cのように、キャビティの上で懸架されたままであるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学スタック16との間の穴を充填することによって、支持ポストを形成するのではない。そうではなく、支持ポストは、支持ポストプラグ42を形成するために使用される平坦化材料で形成される。図7Eに示されている実施形態は、図7Dに示されている実施形態に基づいているが、また、図7A〜図7Cに示されている実施形態ならびに図示されていない追加の実施形態のうちのいずれかにより動作するように適合可能である。図7Eに示されている実施形態においては、金属または他の導電性材料の追加層が、バス構造44を形成するために使用されている。これは、干渉変調器の背面に沿って信号経路指定することを可能にし、そうでなければ基板20上に形成される必要があったかもしれないいくつかの電極をなくする。
【0038】
図7に示されているものなどの実施形態においては、干渉変調器は直視デバイスとして機能し、その中で画像は、透明基板20の正面側、変調器が配置されている側とは反対の側から見られる。これらの実施形態においては、反射層14は、変形可能層34を含む、基板20の反対の反射層の側の干渉変調器の一部分を光学的に遮蔽する。これは、遮蔽された範囲が画像品質にマイナスの影響を及ぼすことなく構成され、動作することを可能にする。このような遮蔽は、図7Eにおけるバス構造44を可能にし、それは、アドレッシングおよびそのアドレッシングの結果生じる動きなどの変調器の電気機械的特性から、変調器の光学的特性を分離する能力をもたらす。この分離可能な変調器アーキテクチャは、変調器の電気機械的態様および光学的態様に使用される構造的な設計および材料が、互いに独立して選択され、機能することを可能にする。さらには、図7C〜図7Eに示されている実施形態は、反射層14の光学的特性をその機械的特性から切り離すことから引き出した追加の利点を有し、それは、変形可能層34によって実行される。これは、反射層14に使用される構造的な設計および材料が、光学的特性に対して最適化されることを可能にし、変形可能層34に使用される構造的な設計および材料が所望の機械的特性に対して最適化されることを可能にする。
【0039】
1つの実施形態においては、図1から図7A〜図7Eを参照して開示されるなどの干渉光変調器12は、発光型ディスプレイ要素との組合せで使用可能である。例えば、ディスプレイは、干渉光変調器と、有機発光ダイオード(OLED)などの発光型ディスプレイ要素とをそれぞれ備えるピクセルを含むことが可能である。明るい周囲照明条件では、各ピクセルのOLEDは、オフになり、それにより、ディスプレイは、各ピクセルの干渉光変調器を使用して画像を形成するようになる。薄暗い周囲照明条件では、各ピクセルのOLEDには、画像の対応する部分を示す電流が与えられる。OLEDがアクティブなとき、干渉変調器は、暗状態または非反射状態に位置付け可能である。1つの実施形態においては、干渉変調器は、OLEDに加えて使用可能であり、例えば、OLEDが明るい光を出力しているときは、明状態または反射状態に位置付け可能である。いくつかの実施形態においては、薄暗い照明条件でのOLEDの使用は、光変調器を照らすために前方光を使用するよりも、少ない電力を使用して、明るい、飽和色をもたらすことが可能である。1つの実施形態においては、デバイス40は、周囲光条件を感知して、それに応じてディスプレイを駆動する光センサを備えることが可能である。1つの実施形態においては、ディスプレイは、周囲照明条件を示すか、もしくはその条件を無効にするユーザ入力またはユーザ設定に基づいて動作可能である。
【0040】
図8は、それぞれが、干渉変調器812、および発光型ディスプレイ要素、例えばOLED814を含むピクセル810を備えるディスプレイ800の例を含むデバイス40の1つの実施形態を示す横断面図である。図示の例においては、干渉変調器812およびOLED814は、基板20と、カプセル化層822との間に形成される。アクティブマトリックス背面板820が、干渉変調器812およびOLED814と、カプセル化層822との間に形成される。1つの実施形態においては、アクティブマトリックス背面板820は、変調器812およびOLED814によって共有されるスイッチング要素およびドライバ要素を形成する平坦化されたTFTを備える。図示のように、光変調器812は、入射光830および出力光832を変調するように構成されている。OLED814は、光832を放出するように構成されている。OLED814は、種々の周囲光レベルの範囲で、光変調器812と、すなわち暗状態の光変調器812と同時に動作可能である。
【0041】
アクティブマトリックス層820は、フォトリソグラフィ、堆積、マスキング、エッチング(例えば、プラズマエッチなどのドライ法およびウェット法)などの従来の半導体製造技術を使用して形成可能である。堆積は、化学気相堆積(プラズマ助長型CVDおよび熱CVDを含むCVD)およびスパッタコーティングなどの「ドライ」法、ならびにスピンコーティングなどのウェット法を含むことが可能である。
【0042】
図9は、図8からディスプレイ800の例をより詳細に示した横断面図である。ディスプレイ800の図示の部分は、ピクセルのうちの1つ816を含み、それは、干渉光変調器812およびOLED814を含む。図8に対して、基板20はこの頁の下側に示されていることに留意されたい。図9の例においては、ディスプレイ800は、干渉光変調器812およびOLED814に接して、またはそれらの上に形成される平坦化層902などの1つまたは複数の平坦化層を含む。1つまたは複数のホールまたはビア910を、平坦化層902を通って干渉光変調器812およびOLED814のうちの一方または両方の中に形成して、例えば、平坦化層902の堆積後、干渉変調器812を形成する際に使用されるなど、犠牲層のエッチングを可能にすることができる。加えて、ビアホール910は、平坦化層902を覆うアクティブマトリックス層820(TFT、MEMSスイッチなど)と、平坦化層902に覆われる変調器812およびOLED814との間の相互接続のために使用可能である。
【0043】
ピクセル816の例示においては、干渉光変調器812およびOLED814は、水平面に沿って形成される。干渉光変調器812およびOLED814の相対範囲は、種々の実施形態により変化して、干渉光変調器812およびOLED814の間の曲線因子間に種々のトレードオフをもたらすことが可能である。例えば、「アクティブ発光」OLED814の範囲は、比較的小さいように選択可能であるが、所望の輝度をもたらすために、より高い電流を使用して駆動可能である。干渉光変調器812の「パッシブ反射」範囲は、輝度と、コントラスト比とを高めるように選択可能である。平坦化層または複数の平坦化層902は、干渉光変調器812およびOLED814のそれぞれをカプセル化して、それぞれを形成するために使用すべき種々のプロセスを可能にするために使用可能である。加えて、平坦化層902はさらには、アクティブマトリックス層820を形成するためにやはり使用すべき種々のプロセスを可能にするために使用可能である。
【0044】
ディスプレイ800はさらには、ブラックマスク906および1つまたは複数のカラーフィルタ908などの光学要素に接して、またはそれらの上に形成される平坦化層904などの1つまたは複数の平坦化層を含むことが可能である。層904は、例えば、ディフューザ、ライトガイドなどを含む、干渉光変調器812および/またはOLED814の光学特性を制御するための他の光学コンポーネントを含むことが可能である。
【0045】
アクティブマトリックス層820は、薄膜トランジスタ(TFT)などのアクティブまたはパッシブ要素と、コンデンサと、干渉光変調器812およびOLED814のうちの一方または両方に接続された配線要素とを含むことが可能な1つまたは複数の要素924を含むことが可能である。デシカント層922は、アクティブマトリックス層820とカプセル化層822との間に、アクティブマトリックス層820の一部分を覆って形成可能である。カプセル化層822は、アクティブマトリックス層820に接して、またはその上に堆積されるか、もしくは貼り付けられる1層のガラスまたは他の材料を含むことが可能である。望ましいことに、デシカント層922は、OLED814を含まない変調器アレイ30内で使用されるものに類似して形成可能である。
【0046】
図10は、ピクセル810を駆動するための回路の一例を示す概略図である。図10の例示的な回路は、アドレスライン1010Aおよび1010Bそれぞれに沿って、2つのデータ信号Vaddress-1およびVaddress-2を含む。アドレスライン1010Aおよび1010Bは、ピクセルのライン(例えば、ピクセルの行)を、例えば図2の行ドライバ回路24に接続することが可能である。データライン1012が、データ信号Vdataをピクセル810に与える。データライン1012は、ピクセルの第2のライン(例えば、ピクセルの列)を、例えば、図2の列ドライバ回路26に接続することが可能である。供給電圧VDDもまた、供給ライン1014を介してそれぞれのピクセルに供給される。供給電圧VDDは、ディスプレイ800のピクセル810の行に、ピクセル810の列に、または実質的に、ピクセル810のすべてに共通であってよい。
【0047】
トランジスタ1020A、1020B、および1020Cは、信号Vaddress-1、Vaddress-2、Vdata、およびVDDに基づいて、干渉光変調器812およびOLED814の出力を制御する。Cstと符号付けられた蓄積コンデンサ1016は、トランジスタ1020Bのゲート電極に定電圧(Vdata)を保持して、OLED814に定電流IDSを維持するために使用され、そのとき、スイッチングトランジスタ1020Aは、残りのライン時間の間、オフになる。トランジスタ1020Aは、データライン1012を介してVdataに接続されるそのドレインと、アドレスライン1010Aを介してVaddress-1に接続されるそのゲートと、電流駆動トランジスタ1020Bのゲートに接続されるそのソースとを有する。トランジスタ1020Cは、アドレスライン1010Bを介してVaddress-2に接続されるそのゲートと、蓄積コンデンサ1016の第1の電極およびトランジスタ1020Bのゲートに接続されるそのドレインと、干渉変調器812を介して接地に接続されるそのソースとを有する。蓄積コンデンサ1016は、VDDと、駆動トランジスタ1020Bのドレインとに接続されるその第2の電極を有する。トランジスタ1020Bのソースは、駆動電流IDSをOLED814に与える。この構成においては、トランジスタ1020Aは、共有スイッチング要素として働く。
【0048】
Table1(表1)は、変調器812およびOLED814を様々な出力状態に駆動するVaddress-1、Vaddress-2、およびVDDの値を示している。1つの実施形態においては、例えば、明るい周囲光では(または低周囲光では)、VDDは、比較的低い電圧レベルに設定され、アドレスラインVaddress-1およびVaddress-2のそれぞれは、比較的高い電圧レベルに設定され、それにより、変調器812は、Vdataによって確定される反射状態または非反射状態になる「オン」になり、OLED814はオフになる。Vaddress-2が低電圧に設定されると、VDDは高電圧に設定され、それにより、変調器812は非反射状態に位置付けられ、OLED814はVdataに比例する電流により駆動される。
【0049】
【表1】

【0050】
図11は、ピクセル810を駆動するための回路の別の例を示す概略図である。図11は、2つのトランジスタ1120Aおよび1120Bが、変調器812とOLED814との使用の間で個々に切り替わることを除けば、図10に類似している。具体的には、トランジスタ1120A、1120B、および1120Cは、信号Vaddreess-1、Vaddress-2、Vdata、およびVDDに基づいて干渉光変調器812およびOLED814の出力を制御する。蓄積コンデンサ1016は、トランジスタ1102CとともにOLED814に、電流IDSを供給するために使用される。トランジスタ1120Aは、データライン1012を介してVdataに接続されるそのドレインと、アドレスライン1010Bを介してVaddress-2に接続されるそのゲートと、変調器812を介して接地に接続されるそのソースとを有する。トランジスタ1120Bもまた、データライン1012を介してVdataに接続されるそのドレインを有する。トランジスタ1120Bのゲートは、アドレスライン1010Aを介してVaddress-1に接続される。トランジスタ1120Bのソースは、ドライバトランジスタ1120Cおよび蓄積コンデンサ1016のゲートに接続される。蓄積コンデンサ1016は、VDDと、駆動トランジスタ1120Cのドレインとに接続されるその第2の電極を有する。トランジスタ1120Cのソースは、駆動電流IDSをOLED814に与える。
【0051】
Table2(表2)は、変調器812およびOLED814を様々な出力状態に駆動するVaddress-1、Vaddress-2、およびVDDの値を示している。1つの実施形態においては、例えば、明るい周囲光では(または低周囲光では)、VDDは、比較的低い電圧レベルに設定され、アドレスラインVaddress-2は、比較的高い電圧レベルに設定され、それにより、変調器812は、Vdataによって確定される反射状態または非反射状態になる「オン」になり、OLED814はオフになる。Vaddress-1が高電圧に設定されると、VDDは高電圧に設定され、それにより、変調器812は非反射状態に位置付けられ、OLED814はVdataに比例する電流により駆動される。
【0052】
【表2】

【0053】
図12は、ピクセル810を駆動するための回路の別の例を示す概略図である。図12は、唯一の単一アドレスライン1210が、ピクセル810を1つのアドレス信号Vaddressに接続することを除けば、図11に類似している。トランジスタ1120Aのゲートは、代わりに、アドレスライン1210に接続される。第2のアドレスラインでなく、トランジスタ1120Bは、代わりにインバータ回路1230を介してアドレスライン1210に接続される。インバータ回路1230は、トランジスタ1232Aのソースがトランジスタ1232Bのドレインに接続した直列接続のトランジスタ1232Aおよび1232Bを備える。トランジスタ1232Bのゲートは、アドレスライン1210に接続され、トランジスタ1232Bのドレインは、接地に接続される。トランジスタ1232Aのドレインおよびゲートは、VDDに接続される。トランジスタ1120Bは、トランジスタ1232Aのソースとトランジスタ1232Bのドレインとの間の接続において、インバータ回路1230に接続される。
【0054】
Table3(表3)は、変調器812およびOLED814を様々な出力状態に駆動するVaddressおよびVDDの値を示している。1つの実施形態においては、例えば、明るい周囲光では(または低周囲光では)、VDDは、比較的低い電圧レベルに設定され、アドレスラインVaddressは、比較的高い電圧レベルに設定され、それにより、変調器812は、Vdataによって確定される反射状態または非反射状態になる「オン」になり、OLED814はオフになる。Vaddressが低電圧に設定されると、VDDは高電圧に設定され、それにより、変調器812は非反射状態に位置付けられ、OLED814はVdataに比例する電流により駆動される。1つの実施形態においては、図12に示す回路は、図11に関して示した例よりも、ディスプレイ800と(図2の)アレイドライバ22との間の接続がより少ない。
【0055】
【表3】

【0056】
図13は、ピクセル810を駆動するための回路の別の例を示す概略図である、図12は、インバータ回路1230が、ピクセル810の範囲の外側の基板20上に位置付けられることを除けば、図10および図11に類似している。したがって、アドレスラインの数は、ディスプレイ範囲のそれぞれのピクセル810に追加のトランジスタを加えることなく抑えられる。図13の例示的な回路のトランジスタ1120A、1120B、および1120Cは、トランジスタ1120Aのゲートが、第2のアドレスラインでなく、インバータ回路1230に接続されることを除けば、図11と類似するやり方で接続される。図13のインバータ回路1230の例は、その回路が、ピクセルの範囲の外側、例えば、基板20上の他の場所に形成されること、およびトランジスタ1232Aのドレインが、個別供給ライン1314を介してVDDに接続されることを除けば、図12に関して示したインバータ回路1230の例に類似している。
【0057】
Table4(表4)は、変調器812およびOLED814を様々な出力状態に駆動するVaddressおよびVDDの値を示している。1つの実施形態においては、例えば、明るい周囲光では(または低周囲光では)、VDDは、比較的低い電圧レベルに設定され、アドレスラインVaddressもまた、比較的低い電圧レベルに設定され、それにより、変調器812は、Vdataによって確定される反射状態または非反射状態になる「オン」になり、OLED814はオフになる。Vaddressが高電圧に設定されると、VDDは高電圧に設定され、それにより、変調器812は非反射状態に位置付けられ、OLED814はVdataに比例する電流により駆動される。1つの実施形態においては、図13に示す回路は、図11に関して示した例よりも、ディスプレイ800と(図2の)アレイドライバ22との間の接続がより少ない。
【0058】
【表4】

【0059】
図14は、ピクセル810を駆動するための回路の別の例を示す概略図である。図14は、インバータ回路1230が使用されないこと、およびトランジスタの数が1ピクセル当たり2つに、例えばトランジスタ1420Aおよび1420Bに抑えられることを除けば、図11〜図12に類似している。トランジスタ1420Aは、動作モードを切り替えるように働き、トランジスタ1420Bは、蓄積コンデンサ1016とともに、駆動電流IDSをそのソースを介してOLED814に与える。干渉変調器812および蓄積コンデンサ1016は、駆動電圧VDDと、トランジスタ1420Aのソースとの間に並列接続される。この例示的な回路における蓄積コンデンサ1016は、クロストークを抑え、変調器812を駆動するためのフィードスルー電圧を抑えるように構成可能である。したがって、蓄積コンデンサ1016は、コンポーネントをさらに抑えるために、普通なら様々な実施形態でこのような機能に使用される可能性があるコンデンサに取って代わることが可能である。
【0060】
トランジスタ1420Aのソースはまた、駆動トランジスタ1420Bのゲートに接続される。データ信号Vdataは、データライン1012を介してトランジスタ1420Aのドレインに接続される。アドレス信号Vaddressは、アドレスライン1410を介してトランジスタ1420Aのゲートに接続される。
【0061】
Table5(表5)は、変調器812およびOLED814を様々な出力状態に駆動するVaddressおよびVDDの値を示している。1つの実施形態においては、明るい周囲光では、VDDは、比較的低い電圧レベルに設定され、アドレスラインVaddressは、比較的高い電圧レベルに設定され、それにより、変調器812は、Vdataによって確定される反射状態または非反射状態になる「オン」になり、OLED814はオフになる。Vaddressが高電圧レベルに設定され、VDDもまた、高電圧レベルに設定されると、OLED814は、Vdata2に比例する電流により駆動される。変調器812は、Vdataが、ある閾値を下回る(VDD-Vdataが大きい)場合、非反射状態に位置付けられ、Vdataが高い(高い輝度を示す)場合、例えば、VDD-Vdataが小さい場合、ピクセル816の輝度を高める反射状態に位置付けられる。図14に関して示す実施形態は、図10〜図13に関して示した例よりも、ディスプレイ800と(図2の)アレイドライバ22との間の接続がより少なく、トランジスタがより少ない。
【0062】
【表5】

【0063】
図10〜図14のそれぞれの回路においては、OLED814の輝度は、駆動トランジスタのT2ドレイン対ソースの電流、例えば(Vdata-VT)2に比例し、ただし、VTは、駆動トランジスタの閾値電圧である。変調器812のグレイレベル(または色)は、時間変調または空間変調を介して制御可能である。
【0064】
図15は、アクティブマトリックス層820を通して見た図14のピクセル816の例の1つの図である。ピクセル816は、ピクセル816のアドレスライン1410と、ピクセルの隣接行のアドレスライン1410との間、およびデータライン1012と、供給電圧ライン1014との間にある。トランジスタ1420Aおよび1420Bは、蓄積コンデンサ1016のいずれかの側に形成される。トランジスタ1420Aおよび1420BのTFT実施形態の様々な接合部も示している。
【0065】
図16は、適切なOLED814の1つの実施形態を示す横断面図である。1つの実施形態においては、OLED814の1つまたは複数の図示の層は、インクジェット印刷プロセスを使用して形成される。OLED814の例は、例えば、基板20(図示せず)上に形成される光学反射器層1602を備える。OLED814は、基板20および光学反射器層1602の上に形成されるフォトレジストバンク1604によるいずれかの縁部上に画定される。アノード電極1606もまた、基板20および光学反射層1602の上に形成される。アノード電極1606は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)などの実質的に透明な導体から形成される。バッファ層1608は、アノード電極1606に接して、またはその上に形成される。バッファ層1608は、1つまたは複数の正孔輸送層(HTL)および電子輸送層(ETL)を備えることが可能である。
【0066】
エレクトロルミネセント層1610が、バッファ層1608に接して、またはその上に形成される。エレクトロルミネセント層1610は、高分子OLED(PLED)層または小分子OLED(SM-OLED)層を備えることが可能である。透明カソード1612が、エレクトロルミネセント層1610に接して、またはその上に形成される。透明カソード1612もまた、ITOなどの透明導体から形成可能である。パッシベーション層または透明導電性酸化膜1614が、透明カソード1612に接して、またはその上に、オプションで形成可能である。Vdata、VDD、およびVaddressを与えるように構成可能な電極1606は、パッシベーション層1614および/またはフォトレジストバンク1604に接して、またはそれらの上に形成可能である。
【0067】
上記を考慮すると、本発明の実施形態が、高低の周囲照明条件でともに、明るい、また飽和色をもたらす反射型ディスプレイを提供する問題を克服することが理解されるであろう。
【0068】
実施形態に応じて、本明細書で説明するいずれの方法の特定の動作または事象は、別の順序で実行可能であり、追加されても、統合されても、またはすべて一緒に削除されてもよい(例えば、説明する動作または事象は、方法を実行するためにすべて必要であるとは限らない)ことを理解すべきである。さらには、特定の実施形態においては、動作または事象は、例えば、マルチスレッド処理、割込み処理、またはマルチプロセッサにより、順番にではなく、同時に実行されてもよい。
【0069】
当業者は、本明細書に開示される実施形態に関係して説明されている様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装可能であることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明瞭に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、および段階を、それらの機能に関して概括的に上述してきた。このような機能が、ハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、全システムに課せられる特定のアプリケーションおよび設計の制約による。当業者は、説明されている機能を、それぞれの特定のアプリケーションについて様々なやり方で実装することが可能であるが、このような実装決定が、本発明の範囲からの逸脱を生じさせていると解釈されてはならない。
【0070】
本明細書に開示される実施形態に関係して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートなゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明されている機能を実行するように設計されているその任意の組合せにより、実装可能または実行可能である。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってよいが、代替では、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたは状態マシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せとして、複数のマイクロプロセッサの組合せとして、DSPコアと連動する1つもしくは複数のマイクロプロセッサの組合せとして、または任意の他のこのような構成として実装可能である。
【0071】
本明細書に開示されている実施形態と関係して説明されている方法またはアルゴリズムの段階は、ハードウェアで直接実施されても、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されても、またはその2つの組合せで実施されてもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体内に存在することが可能である。例示的な記憶媒体は、プロセッサが、記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合されている。代替では、記憶媒体は、プロセッサにとっての一部分であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在することが可能である。ASICは、ユーザ端末内に存在することが可能である。代替では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリートなコンポーネントとして存在してもよい。
【0072】
上述の詳細な説明は、様々な実施形態に適用される本発明の新規特徴を示し、説明し、挙げてきたが、示したデバイスまたはプロセスの形態およびその詳細で、様々な省略、置換、および変更が本発明の趣旨から逸脱することなく、当業者によってなされることが可能であることは認識されるであろう。理解されるように、本発明は、いくつかの特徴が他の特徴とは別に使用されても、実施されてもよい場合、本明細書に記載された特徴および便益のすべてをもたらしていない形態内において実施可能である。本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等の意味内および範囲内に生じるすべての変更は、それらの範囲内に包含すべきである。
【符号の説明】
【0073】
12 干渉光変調器
12a 干渉変調器
12b 干渉変調器
14 反射層
14a 可動反射層
14b 可動反射層
16a 光学スタック
16b 光学スタック
18 ポスト
19 間隙
20 透明基板
21 プロセッサ
22 アレイドライバ
24 行ドライバ回路
26 列ドライバ回路
27 ネットワークインターフェース
28 フレームバッファ
29 ドライバコントローラ
30 ディスプレイアレイ
32 テザー
34 変形可能層
40 ディスプレイデバイス
41 ハウジング
42 支持ポストプラグ
43 アンテナ
44 バス構造
45 スピーカ
46 マイクロフォン
47 トランシーバ
48 入力デバイス
50 電源
52 コンディショニングハードウェア
800 ディスプレイ
810 ピクセル
812 干渉変調器
814 OLED
816 ピクセル
820 アクティブマトリックス層
822 カプセル化層
832 光
902 平坦化層
904 平坦化層
906 ブラックマスク
908 カラーフィルタ
910 ビアホール
922 デシカント層
924 層
1010A アドレスライン
1010B アドレスライン
1012 データライン
1014 供給ライン
1016 蓄積コンデンサ
1020A トランジスタ
1020B トランジスタ
1020C トランジスタ
1120A トランジスタ
1120B トランジスタ
1120C トランジスタ
1210 アドレスライン
1230 インバータ回路
1232A トランジスタ
1232B トランジスタ
1410 アドレスライン
1420A トランジスタ
1420B 駆動トランジスタ
1602 光学反射器層
1604 フォトレジストバンク
1606 アノード電極
1608 バッファ層
1610 エレクトロルミネセント層
1612 透明カソード
1614 パッシベーション層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の一部分を表示するように構成されている反射型ディスプレイ要素と、
前記画像の前記部分を表示するように構成されている発光型ディスプレイ要素と、
前記反射型ディスプレイ要素および前記発光型ディスプレイ要素のうちの少なくとも1つに、前記画像の前記部分を示す信号を選択的に与えるように構成されている回路と
を備えるディスプレイ。
【請求項2】
前記反射型ディスプレイ要素は、前記回路によって与えられた電流が特定のレベルを下回ると、実質的に入射光を吸収するように構成され、前記電流が前記特定のレベルを超えると、光を反射するように構成されている、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記反射型ディスプレイ要素は、反射型干渉光変調器を備え、前記発光型ディスプレイ要素は、発光ダイオードを備える、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記画像の前記部分は、画素を含む、請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
画像の画素を表示するように構成されている少なくとも1つの反射型ディスプレイ要素と、
前記画素を表示するように構成されている少なくとも1つの発光型ディスプレイ要素とを備え、前記反射型ディスプレイ要素および前記発光型ディスプレイ要素のそれぞれは、周囲照明条件に基づいて、前記画素を表示するように構成されている、ディスプレイ。
【請求項6】
前記反射型ディスプレイ要素は、前記発光型ディスプレイ要素が特定の出力レベルを下回る出力レベルで光を放出するように構成されている場合、実質的に入射光を吸収するように構成され、前記発光型ディスプレイ要素の前記出力レベルが前記特定の出力レベルを超えると、光を反射するように構成されている、請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記反射型ディスプレイ要素は、反射型干渉光変調器を備え、前記発光型ディスプレイ要素は、発光ダイオードを備える、請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項8】
周囲照明条件に基づいて、前記反射型ディスプレイ要素および前記発光型ディスプレイ要素のうちの少なくとも1つに、前記画素を示す信号を選択的に与えるように構成されている回路をさらに備える、請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項9】
前記反射型ディスプレイ要素は、前記回路によって与えられた電流が特定のレベルを下回ると、実質的に入射光を吸収するように構成され、前記電流が前記特定のレベルを超えると、光を反射するように構成されている、請求項8に記載のディスプレイ。
【請求項10】
前記第1のディスプレイ要素は、第1の電極と、第2の電極とを備え、前記反射型ディスプレイ要素は、前記回路によって与えられ、前記第1および第2の電極間に印加される電圧差に基づいて光を反射するように構成されている、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記回路は、アクティブマトリックス要素を備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
第1のディスプレイ要素に印加される電圧差に基づいて、光を出力するように構成されている第1のディスプレイ要素と、
第2のディスプレイ要素に印加される電流に基づいて、光を出力するように構成されている第2のディスプレイ要素と、
前記電流を前記第2のディスプレイ要素に供給し、画像の一部分を示す第1の電圧レベルに基づいて、前記電圧差を前記第1のディスプレイ要素に供給するように構成されている回路であって、第2の電圧レベルに基づいて、前記電流を選択的に供給するようにさらに構成されている、回路と
を備える、光を出力するためのデバイス。
【請求項13】
前記第1のディスプレイ要素は、光を反射して出力するように構成されている干渉変調器を備える、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記第1のディスプレイ要素は、前記電流が特定のレベルを下回ると、実質的に入射光を吸収するように構成され、前記電流が前記特定のレベルを超えると、光を反射するように構成されている、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記第2のディスプレイ要素は、発光ダイオードを備える、請求項12に記載のデバイス。
【請求項16】
前記発光ダイオードは、有機発光ダイオードを備える、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記回路は、アクティブマトリックス要素を備える、請求項12に記載のデバイス。
【請求項18】
前記第1のディスプレイ要素は、第1の電極と、第2の電極とを備え、前記出力光は、前記第1および第2の電極間に印加される電圧差に基づく、請求項12に記載のデバイス。
【請求項19】
前記回路は、
前記第1のディスプレイ要素に並列接続されるコンデンサを
備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記回路は、
前記コンデンサの第1の電極に接続されるゲートを有するトランジスタをさらに備え、
前記トランジスタは、前記電流を前記トランジスタのソースから前記第2のディスプレイ要素に与えるように構成されている、
請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記トランジスタの前記ゲートは、前記第1のディスプレイ要素の第1の電極にさらに接続され、前記コンデンサの前記第1の電極と、前記第1のディスプレイ要素の前記第1の電極と、前記トランジスタの前記ゲートとは、前記画像の前記一部分を示す前記第1の電圧レベルを受け取るように構成されており、前記第1のディスプレイ要素の第2の電極と、前記コンデンサの第2の電極と、前記トランジスタのドレインとは、前記第2の電圧レベルを受け取るように構成されている、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記第1および第2のディスプレイ要素と通信するように構成され、画像データを処理するように構成されているプロセッサと、
前記プロセッサと通信するように構成されているメモリデバイスと
をさらに備える、請求項12に記載のデバイス。
【請求項23】
少なくとも1つの信号を前記回路に送信するように構成されているドライバ回路をさらに備える、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記画像データの少なくとも一部分を前記ドライバ回路に送信するように構成されているコントローラをさらに備える、請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記画像データを前記プロセッサに送信するように構成されている画像ソースモジュールをさらに備える、請求項22に記載のデバイス。
【請求項26】
前記画像ソースモジュールは、レシーバ、トランシーバ、およびトランスミッタのうちの少なくとも1つを備える、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
入力データを受信し、前記入力データを前記プロセッサに伝えるように構成されている入力デバイスをさらに備える、請求項22に記載のデバイス。
【請求項28】
第1のディスプレイ要素に印加される電圧差に基づいて、光を出力するための手段と、
第2のディスプレイ要素に印加される電流に基づいて、光を出力するための手段と、
前記電流を前記第2のディスプレイ要素に供給し、画像の一部分を示す第1の電圧レベルに基づいて、前記電圧差を前記第1のディスプレイ要素に供給するための手段であって、第2の電圧レベルに基づいて、前記電流を選択的に供給するように構成されている、手段と
を備える、光を出力するためのデバイス。
【請求項29】
電圧差に基づいて光を出力するための前記手段は、光を反射して出力するように構成されている干渉変調器を備える、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記干渉変調器は、前記電流が特定のレベルを下回ると、実質的に入射光を吸収するように構成され、前記電流が前記特定のレベルを超えると、光を反射するように構成されている、請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
電流に基づいて、光を出力するための前記手段は、発光ダイオードを備える、請求項28に記載のデバイス。
【請求項32】
前記発光ダイオードは、有機発光ダイオードを備える、請求項31に記載のデバイス。
【請求項33】
前記供給する手段は、アクティブマトリックス要素を備える、請求項28に記載のデバイス。
【請求項34】
電圧差に基づいて、光を出力するための前記手段は、第1の電極と、第2の電極とを備え、前記出力光は、前記第1および第2の電極間に印加される電圧差に基づく、請求項28に記載のデバイス。
【請求項35】
前記供給する手段は、
前記第1のディスプレイ要素に並列接続されるコンデンサを備える、請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記供給する手段は、
前記コンデンサの第1の電極に接続されるゲートを有するトランジスタをさらに備え、
前記トランジスタは、前記電流を前記トランジスタのソースから与えるように構成されている、
請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
前記トランジスタの前記ゲートは、前記電圧差に基づいて、光を出力するための前記手段の前記第1の電極にさらに接続され、前記コンデンサの前記第1の電極と、前記電圧差に基づいて、光を出力するための前記手段の前記第1の電極と、前記トランジスタの前記ゲートとは、前記画像の一部分を示す前記第1の電圧レベルを受け取るように構成されており、前記電圧差に基づいて、光を出力するための前記手段の前記第2の電極と、前記コンデンサの第2の電極と、前記トランジスタのソースとは、前記第2の電圧レベルを受け取るように構成されている、請求項36に記載のデバイス。
【請求項38】
画像の一部分を示す第1の電圧レベルに基づいて、第1のディスプレイ要素の両端間に電圧差を印加するステップと、
前記第1の電圧レベルに少なくとも部分的に基づいて、および第2の電圧レベルに少なくとも部分的に基づいて、第2のディスプレイ要素の両端間に電流を選択的に印加するステップと
を含むディスプレイを動作させる方法であって、
前記第1のディスプレイ要素は、前記電流が特定のレベルを下回ると、実質的に入射光を吸収し、前記電流が前記特定のレベルを超えると、光を反射するように、前記電圧差は印加される、
方法。
【請求項39】
周囲照明を示すデータを受信するステップと、
前記データに関して少なくとも部分的に、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとを確定するステップと
をさらに含む、請求項38に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2011−523080(P2011−523080A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501919(P2011−501919)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/037583
【国際公開番号】WO2009/120558
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.GSM
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】