説明

トレーラと牽引車両との間の測定距離を用いたトレーラの揺れ軽減方法及びシステム

【課題】車両の後端からトレーラまでの距離を直接且つ正確に測定し、トレーラの揺れ軽減を実施する電子制御ユニットに正確な測定値を提供することによって、トレーラの揺れを軽減する方法を提供する。
【解決手段】複数の車両特性を感知すること、車両の後端に位置付けられている少なくとも1つのセンサ44,46によって、車両10とトレーラ50との間の距離を感知すること、感知された距離に基づいてトレーラの振動作用を求めること、並びに振動作用に応答して、車両の少なくとも1つの車輪20にブレーキ力を加えることを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレーラの揺れ軽減に関する。より詳細には、本発明は、トレーラの揺れ軽減における超音波センサ又はレーダセンサの使用に関する。
【0002】
車両の背後でトレーラを牽引することは、多くの場合、車両及びトレーラのいずれに関しても安定性の問題を提示する。トレーラは車両の背後で引っ張られるとき、横方向において行ったり来たりするように振動する、すなわち揺れやすい。振動は、過剰な運転速度及び極端な方向変更を含む複数の状況によって引き起こされ得る。たとえば、車両の運転者は、高速道路のランプから合流する車両に道を譲るために急ハンドルを切る場合がある。急なハンドル操作運動がトレーラに伝わり、トレーラは振動し始める場合がある。適切な抑制がなければ振動は大きくなり続ける場合がある。振動が減少しない場合、車両及びトレーラは不安定になる可能性がある。
【背景技術】
【0003】
車両及びトレーラを安定した動作状態に戻すためにトレーラ振動の周波数及び大きさを抑制し且つ実質的に減少させるいくつかの方法が開発されてきた。たとえば、車両におけるトレーラの揺れ軽減(「TSM」)が、2006年8月11日に出願された特許文献1(参照により本明細書に援用される)に記載されている。しかしながら、多くの現在のトレーラの揺れ軽減方法は、単に車両特性を検出するセンサを用いる。トレーラの位置及び振動作用は直接測定されない。その結果、現在の方法は、トレーラが存在していないときに誤起動するようなエラーを起こしやすい。加えて、実際のトレーラの位置及び振動挙動の評価が、その評価自体の精度を確かめる方法がないまま行われるため、現在の方法の精度は低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第11/503,875号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、車両の後端からトレーラまでの距離を直接且つ正確に測定し、トレーラの揺れ軽減を実施する電子制御ユニットに正確な測定値を提供することによって、トレーラの揺れを軽減する方法を提供する。したがって、本方法は、トレーラが存在するときにのみ有効になる。さらに、本方法は、実際のトレーラの距離が測定されて本方法への入力として用いられるため、より正確である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態では、本発明は、車両及びトレーラを制御する方法を提供する。車両は前端及び後端を有しており、トレーラは後端に連結されている。本方法は、複数の車両特性を感知すること、車両の後端に位置付けられているセンサによって、車両とトレーラとの間の距離を感知すること、感知された距離に基づいてトレーラの振動作用を求めること、並びに振動作用に応答して、車両の少なくとも1つの車輪にブレーキ力を加えることを含む。
【0007】
別の実施の形態では、本発明は、車両及びトレーラを制御するためのシステムを提供する。車両は前端及び後端を有しており、トレーラは後端に連結されている。本システムは、複数の車両特性センサと、少なくとも1つの距離センサと、電子制御ユニット(「ECU」)とを備える。複数の車両特性センサはそれぞれ、センサ信号を出力するように構成されている。距離センサは、車両の後端に連結されており、後端とトレーラとの間の距離を感知し、感知された距離を示す信号を出力する。ECUは、センサ信号及び距離信号を受信し、センサ信号に基づいて複数の目標特性を求める。ECUは、センサ信号を目標特性と比較し、その比較に基づいてエラー信号を生成する。エラー信号に応答して、ブレーキ力が車両の車輪に加えられる。
【0008】
本発明の他の態様は、詳細な説明及び添付の図面を考慮することによって明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】車両及びトレーラの概略図である。
【図2】センサ及び測定パラメータを示す図1と同様の概略図である。
【図3】図1及び図2において用いられる制御システムの概略図である。
【図4】1つのセンサを有するシステムを含む、図1及び図2と同様の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のいずれの実施形態も詳細に説明する前に、本発明は、その用途を、以下の説明に明記されるか又は添付の図面に示される構成の細部及び構成要素の構造に限定されることがないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態を実施することができ、また様々な方法で実施又は実行することができる。
【0011】
図1は、前端12と、後端14と、右側16と、左側18と、4つの車輪20A、20B、20C、及び20Dとを有する車両10を示す。前輪20A及び20Bは前車軸22に連結されており、後輪20C及び20Dは後車軸24に連結されている。車両10は、エンジン26及び電子制御ユニット(「ECU」)28を備える。車両10の運転者は運転手席(「左ハンドル」の国では左側にある)に位置付けられるものとする。運転者は、車両を矢印30の方向のような所望の方向に方向付けるようにハンドルを回す。
【0012】
車両10は、ECU28に情報を提供する複数のセンサを備える。センサは、操舵角センサ32と、エンジントルクセンサ34と、各車輪に対応する車輪速度センサ36A、36B、36C、及び36Dと、ブレーキ系統のマスタシリンダ圧力センサ38と、横加速度センサ40と、ヨーレートセンサ42と、右距離センサ44と、左距離センサ46とを含む。当然ながら、他の実施形態では、車両10は、センサの数がより多くても少なくてもよい。車両10は、長手方向車両軸48を画定する。
【0013】
トレーラ50が、連結装置(hitch)52によって車両の後端に連結されている。トレーラ50は、前端54と、後端56と、右側58と、左側60と、4つの車輪62A、62B、62C、及び62Dとを備える。前輪62A及び62Bは前車軸64に連結されており、後輪62C及び62Dは後車軸66に連結されている。より多くの又は少ない数の車軸を有するトレーラを本発明の実施形態と共に用いることができる。トレーラ50はまた、長手方向トレーラ軸68と、ブレーキ信号及び方向転換信号(turn signal)のような車両10からの運転者入力に応答して動作する後部テールライトとを有する。車両10とは異なり、トレーラ50は電子制御ユニットを備えていない。
【0014】
上述のように、トレーラ50は、牽引されるときに振動し始める場合があり、この振動は車両10に影響を与え得る。車両運転者は、車両10の運動を補償しようとして、操縦するか又はブレーキペダルを踏むことによって振動に応答し得る。しかしながら、運転者は、オーバーステアをして車両を制御できなくなる場合がある。
【0015】
車両10は、トレーラ50を牽引するときに車両10の安定性を増大させるためのトレーラの揺れ軽減(「TSM」)機能を備えており、TSM機能のロジックが図3に示される。TSM機能は、電子安定制御(「ESC」)アプリケーション又はモジュール70を用いる。モジュール70は、ECU28によって実行されるソフトウェアプログラムである。ECU28は、車両センサ(たとえば、操舵角センサ32、エンジントルクセンサ34、車輪速度センサ36、マスタシリンダ圧力センサ38、横加速度センサ40、及びヨーレートセンサ42)から車両特性に対応する信号72を受信する。加えて、ESCモジュール70はまた、超音波又はレーダベースのセンサとすることができる右距離センサ44及び左距離センサ46から入力74を受信する。
【0016】
一般的には、TSMは、ブレーキ(又は、より広範には車輪トルク)が指定通りに制御されるようにすることによって車両10の安定性を増大させる。対称ブレーキ及び非対称ブレーキ(又は、より広範にはトルク制御)を車両の車輪20に加えてトレーラ振動を抑制する。対称ブレーキ力は、通常は4つの車輪すべて(すなわち2つの前輪及び2つの後輪)である車両の複数の車輪に均等に加えられる。非対称ブレーキ力は、車輪のうちの1つ又は複数に不均等に加えられる。たとえば、右前輪のみ(又は右後輪のみ、又は右前輪及び右後輪)にブレーキ力が加えられる場合がある。ここでは、同様のブレーキ力が、左前輪のみ(又は左後輪のみ、又は左前輪及び左後輪)に加えられる場合がある。トレーラ振動が減少するまで様々な非対称ブレーキが実行され得る。
【0017】
ESCモジュール70は、車両速度及び車両ヨーレートに基づいて利得値Kを求める。図2に示されるように、車両の路面車輪角ψ(t)は、車両運転者すなわち運転手からのハンドル操舵入力の関数である(入力lws)。車両の路面車輪角ψ(t)は、図2に視覚的に示されており、方程式1を用いて計算される。
【0018】
ψ(t)=f(lws) (方程式1)
右距離センサ44及び左距離センサ46は、車両10の後端14に取り付けられ、互いに離間している。示されるように、右センサ44は長手方向軸48から距離lを置いて位置しており、左センサ46は長手方向軸48から距離lを置いて位置している。距離l及びlは変化することなく、l及びlの値(メートル単位)はECU28のメモリに記憶される。
【0019】
動作中、目標のトレーラ位置が計算される。たとえば、運転者がハンドルを回すとき、目標のトレーラの揺れ角θso(t)によって画定される目標のトレーラ位置が、操舵角入力lwsに基づいて方程式2を用いて求められる。
【0020】
θso(t)=Kψ(t) (方程式2)
目標のトレーラの揺れ角θso(t)は、長手方向車両軸48と長手方向トレーラ軸68との関係を表す(describe)。トレーラ50が車両10と一列になると、長手方向車両軸48及び長手方向トレーラ軸68は互いに平行になり、θ(t)は0度に等しい。
【0021】
右の目標距離d1so(t)及び左の目標距離d2so(t)が方程式3を用いて計算される。右の目標距離d1so(t)は、右センサ44に隣接した車両10の後端14からトレーラ50の前端54までの距離である。同様に、左の目標距離d2so(t)は、長手方向車両軸48に実質的に平行である線に沿った、左センサ46に隣接した車両10の後端14からトレーラ50の前端54までの距離である。車両10の後端14に平行な線76を延長し且つトレーラ50の前端54に平行な線78を延長すると、これらの線は点80で交差する。線76と78との間の角度は、トレーラの揺れ角θ(t)に等しい。長さl(t)が、図2に示されるように左センサ46から点80までの距離として画定される。したがって、変数間の関係は同様の直角三角形を用いて表すことができ、目標距離d1so(t)及びd2so(t)は方程式3を用いて計算される。
【0022】
tanθso(t)=d2so(t)/l(t)=d1so(t)/(l(t)+l+l) (方程式3)
実際の右距離d(t)及び実際の左距離d(t)は、右距離センサ44及び左距離センサ46によって生成及び受信される信号を解析することによって求められる。右距離センサ44及び左距離センサ46は、超音波センサ、レーダセンサ等とすることができる。右距離センサ44は、トレーラ50の方向に信号82を発する。信号82の少なくとも一部が反射して右センサ44に向かって戻り、センサ44は経過時間の長さに基づいて右距離d(t)を求める。左距離センサ46は、トレーラ50の方向に信号84を発し、信号84がトレーラの前端54に達してから反射し左距離センサ46に戻るまでの時間の長さを求める。
【0023】
目標の右距離d1so(t)及び左距離d2so(t)が計算され、実際の右距離d(t)及び左距離d(t)が距離センサから受信されると、右エラー信号ε(t)86及び左エラー信号ε(t)88が、方程式4及び5を用いてそれぞれ計算される。
【0024】
ε(t)=d(t)−d1so(t) (方程式4)
ε(t)=d(t)−d2so(t) (方程式5)
加算ノード90が、方程式4及び5を用いてESPによって計算されたエラー信号86及び88を加算して、その合計(制御器入力)92を比例・積分・微分(PID)制御器94に出力する。ESPセンサ32、34、36、38、40及び42もまた、帯域フィルタ98を用いてフィルタリングされる出力96を提供し、これがPID制御器94に提供される。PID制御器94はエラー信号92、及びフィルタリングされたESPセンサ出力100を用いて油圧ユニット104に提供される制御信号102を生成する。油圧ユニット104は、対称ブレーキ、非対称ブレーキ、又はその両方を車両10に加えるための出力106を生成する。このプロセスは、トレーラ振動が所定の閾値を下回るまで繰り返される。
【0025】
油圧ユニット104の出力106も、特定の閾値の解析に応じて決まる。たとえば、θ(t)は、(1)θso(t)、すなわち、|θ(t)−θso(t)|<3°、及び(2)d(θ(t))/dt<0に収束する。実際の、すなわち測定された揺れ角θ(t)と目標の揺れ角θso(t)との差の絶対値が3度よりも大きい場合、ブレーキが加えられる。対称ブレーキは、d(θ(t))/dt≦0であるときに加えられる。非対称ブレーキは、d(θ(t))/dt>0であるときに加えられる。実際の揺れ角θ(t)が負である場合、ブレーキは左の前輪及び後輪に加えられる。θ(t)が正である場合、ブレーキは右の前輪及び後輪に加えられる。
【0026】
図4は、1つの距離センサ114のみを有する、図1及び図2の車両10と同様の車両112の平面図を概略的に示す。車両は、前端116と、後端118と、右側120と、左側122と、4つの車輪124A、124B、124C、及び124Dとを備える。車両はまた、長手方向軸126を画定する。トレーラ128が、連結装置130によって車両112に連結されている。トレーラ128は、前端132と、後端134と、右側136と、及び左側138とを有する。トレーラ128は、長手方向トレーラ軸140を有する。
【0027】
距離センサ114は、連結装置130に隣接して位置付けられており、長手方向車両軸126に実質的に平行な線に沿ってトレーラ128の方向を向いている。図3のロジックはまた、1つのエラー信号しかESCモジュール70によって計算されないことを除いて図4のシステムにも適用される。したがって、図4のシステムに加算ノードは必要ではない。ESPセンサは、車両特性を求めて、センサ出力72をESCモジュール70及びPID制御器94に提供する。距離センサは、車両112の後端118からトレーラ128の前端132までの距離d(t)を表す信号74を出力する。センサ出力74から、ESCモジュール70は、方程式1に関して上述したような車両の路面車輪角ψ(t)を計算する。ESCモジュール70は、車両速度及び車両ヨーレートに基づいて利得値Kを求め、上記の方程式2を用いて目標のトレーラの揺れ角θso(t)を計算するために、車両の路面車輪角ψ(t)に対する利得値Kを用いる。
【0028】
目標距離dso(t)は、方程式6を用いて計算される。
【0029】
so(t)=d/cosθso(t) (方程式6)
は、θ=0である(すなわち、トレーラは車両と位置合わせされている)ときの車両とトレーラとの間の距離である。ESCモジュール70は、感知された距離d(t)を受信し、感知された距離d(t)を目標距離dso(t)と比較して方程式7を用いてエラー信号ε(t)を求める。
【0030】
ε(t)=d(t)−dso(t) (方程式7)
対称ブレーキ、非対称ブレーキ、又はその両方を車輪に加えるか否かを判断するために、エラー信号92がPID制御器94によって用いられる。ブレーキ力を車両112の車輪に加えるために、PID制御器94によって生成される制御信号102が油圧ユニット104に提供される。したがって、トレーラ振動が減少し、車両112及びトレーラ128の両方の安定性が増大する。
【0031】
したがって、本発明は、特に、トレーラの揺れ軽減制御システムを用いて車両及びトレーラを制御する方法を提供する。本発明の種々の特徴及び利点が、特許請求の範囲に規定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両及びトレーラを制御する方法であって、該車両は前端及び後端を有しており、該トレーラは該後端に連結されており、該方法は、
複数の車両特性を感知すること、
前記車両の前記後端に位置付けられているセンサによって、前記車両と前記トレーラとの間の距離を感知すること、
前記感知された距離に基づいて前記トレーラの振動作用を求めること、並びに
前記振動作用に応答して、前記車両の少なくとも1つの車輪にブレーキ力を加えること、
を含む、方法。
【請求項2】
複数の目標車両特性を計算すること、
前記複数の車両特性のそれぞれを前記複数の目標車両特性の対応する1つと比較することであって、エラー信号を求める、比較すること、及び
前記エラー信号に少なくとも部分的に基づいて前記ブレーキ力を計算すること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサは超音波センサを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記車両と前記トレーラとの間の距離を感知することは、前記車両の前記後端に連結されている前記超音波センサから超音波パルスを発すること、前記超音波センサによって前記超音波パルスの反射を受信すること、該反射を受信するまでの時間の長さを計算すること、及び該時間の長さに基づいて前記距離を求めることをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記センサはレーダセンサを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の車両特性は、操舵角、エンジントルク、車輪速度、ブレーキ圧、横加速度、及びヨーレートのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記トレーラの揺れ角を求めることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記車両と前記トレーラとの間の第2の距離を感知すること、並びに第1の距離及び該第2の距離に基づいて前記トレーラの前記振動作用を求めることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ブレーキ力を加えることは、対称ブレーキ力及び非対称ブレーキ力の一方を加えることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
測定された揺れ角の大きさの変化がゼロ度よりも大きい場合、前記非対称ブレーキ力を加えることをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
車両及びトレーラを制御するためのシステムであって、該車両は前端及び後端を有しており、該トレーラは該後端に連結されており、該システムは、
それぞれがセンサ信号を出力するように構成されている複数の車両特性センサと、
前記車両の前記後端に連結されている少なくとも1つの距離センサであって、前記後端と前記トレーラとの間の距離を感知すると共に、該感知された距離を示す距離信号を出力するように構成されている、少なくとも1つの距離センサと、
前記車両に連結され且つ前記センサ信号及び前記距離信号を受信するように構成されている電子制御ユニットであって、前記センサ信号及び前記距離信号の少なくとも一方に基づいて前記トレーラの振動作用を求めると共に、該振動作用に応答して前記車両の少なくとも1つの車輪にブレーキ力を加えるように構成されている、電子制御ユニットと、
を備える、システム。
【請求項12】
前記距離センサは超音波センサである、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記距離センサはレーダセンサである、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムは、第1の距離センサから離間している、前記後端に連結されている第2の距離センサをさらに備え、前記電子制御ユニットは、前記第1の距離センサからの第1の距離信号及び前記第2の距離センサからの第2の距離信号を受信するように構成されており、前記第1の距離信号及び前記第2の距離信号に基づいて前記トレーラの前記振動作用を求める、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数の車両特性センサは、操舵角センサ、エンジントルクセンサ、車輪速度センサ、ブレーキ系統圧力センサ、横加速度センサ、及びヨーレートセンサのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記ブレーキ力を加えることは、前記車両の前記車輪に、対称ブレーキ力を加えること及び非対称ブレーキ力を加えることの一方を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記電子制御ユニットは、前記センサ信号に基づいて目標トレーラ距離を求め、該目標トレーラ距離を前記距離信号と比較してエラー信号を計算し、該エラー信号に応答して前記車両の前記車輪に対称ブレーキ力及び非対称ブレーキ力の一方を加える、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記電子制御ユニットは、前記エラー信号が第1の閾値を上回るときに前記対称ブレーキ力を加え、前記エラー信号が前記第1の閾値以下であり且つ第2の閾値を上回るときに非対称ブレーキ力を加える、請求項17に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−25921(P2011−25921A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−165548(P2010−165548)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(591245473)ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (591)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【Fターム(参考)】