説明

ナビゲーションシステム、ナビゲーションサーバ及び携帯電話機

【課題】人の混雑の具合をナビゲーション機能に付加することにより、使用者の希望に応じた経路の選択を行えるようにしたナビゲーションシステム、ナビゲーションサーバ及び携帯電話機を提供する。
【解決手段】携帯電話機1は、自局の位置情報を検出する位置情報検出部107と、位置情報をナビゲーションサーバ2へ送信する通信制御部103とを備える。ナビゲーションサーバ2は、予め記憶した地図情報及び携帯電話機1の位置情報に基づいて、携帯電話機1が位置する道路を判別する道路判別部204と、道路判別部204の判別結果に基づいて、道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成する人通り判別部205とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション機能を有する多数の携帯電話機と、無線基地局を介して上記携帯電話機との通信を行うナビゲーションサーバとを備えたナビゲーションシステムに関する。また、このナビゲーションシステムに用いるナビゲーションサーバ及び携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来一般のナビゲーション機能付き携帯電話機では、使用者がナビゲーション機能を利用する場合、先ず、携帯電話機の操作パネルを操作して、行きたい場所を検索し、目的地として設定することを行う。目的地の検索は、その場所の住所や郵便番号、あるいは目的地である店や建物、公園、施設などの名称を入力して検索する。
【0003】
携帯電話機に入力された住所や郵便番号や名称のデータは、この携帯電話機からナビゲーションサーバに送信され、ナビゲーションサーバで検索が行われる。ナビゲーションサーバでは、入力された条件に一致するいくつかの目的地の候補が挙げられ、これら目的地が携帯電話機に送られる。携帯電話機では、表示部であるLCDに、これら候補が表示される。そして、使用者により候補の中からひとつが選択されて経路探索の操作がされると、この選択された候補が目的地として上記ナビゲーションサーバに送られる。さらに、上記携帯電話機から上記ナビゲージョンサーバに現在位置が通知される。このナビゲーションサーバでは、上記携帯電話機の現在位置に基づいて選択された候補の目的地に対して経路の探索が行われる。
【0004】
また、目的地の検索は、現在位置の地図データから道路をたどって、検索することもできるようになっている場合がある。この場合は先ず、上記携帯電話機から上記ナビゲージョンサーバに現在位置が通知され、上記ナビゲーションサーバから現在位置の地図データが携帯電話機に送られる。そして、使用者が道路をたどって地図の表示位置を移動するごとにその付近の地図データが上記ナビゲーションサーバより随時送られてくる。これを繰り返し、使用者が所望の地点を発見し、目的地として設定すると、そこの位置データがナビゲーションサーバに送られ、ナビゲーションサーバで経路の探索が行われるようになっている。
【0005】
上記ナビゲーションサーバで行われる目的地までの経路探索は、移動する距離や所要時間、交通手段、交通料金などを考慮して行われる。上記ナビゲーションサーバでの経路探索が終了し、いくつかの経路候補が算出されると、その経路データが上記携帯電話機に送られる。使用者はこれらの経路候補から所望の経路を選択することができ、ナビゲーションの案内を開始する操作を行うと、上記ナビゲーションサーバから地図データが送られてきて、上記携帯電話機の表示画面に地図が表示される。そして、その地図上に目的地までの経路が表示され、ナビゲーションの案内動作が開始されるようになっている。
【0006】
ところで、ナビゲーション案内中では、使用者が移動することによって、受信した地図データが上記携帯電話機のLCD画面に表示できなくなる場合が出てくる。この場合には、上記携帯電話機から上記ナビゲージョンサーバに現在位置を通知して、その付近の地図データを上記ナビゲーションサーバから送信してもらうようなっている。このような動作を繰り返すことにより、ナビゲーション案内を継続するようになっている。即ち、この動作を使用者が目的地に到着するまで繰り返し行うことによって、使用者を目的地まで誘導できるようになっている。
【0007】
また、特許文献1には、使用者がより安全に目的地まで移動できるように、経路中の交差点について、交差点の形状(角型、丸型、隅切りなし、周囲ブロックなど)や危険度などの情報をインターネットを介してサーバより受信し、端末の表示部に表示するようにしたナビゲーション機器が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2002‐310680号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来のナビゲーション機能付き携帯電話機では、目的地までの経路の探索に、移動距離、所要時間、交通手段、交通料金などは考慮されていたが、目的地までの経路にどの程度の人がいるかという人通りの状態(人の混雑状態)については考慮することができなかった。
【0010】
従って上記従来のナビゲーション機器では、昼夜を問わず、最短距離、最短到達時間あるいは最安交通料金などの経路が探索されるため、夜間においては、全く人通りの無い道が算出されてナビゲーション案内がされる場合があった。
【0011】
一般的に夜間では、歩行の安全性の面から全く人通りの無い道よりも、ある程度通行者がいる経路の方がよい場合がある。特に、ナビゲーション機能を利用しようとする使用者が女性や子供などの場合は、ある程度通行者がいる経路の方が人通りの少ない最短距離、最短到達時間、または最安交通料金の経路よりも安全性を考慮すると好ましい。
【0012】
また、人通りが無い経路を通行しなければならいことが予めわかるならば、夜間の歩行は避けて明るい時間帯にその経路を通行できるように予定したり、どうしても夜間にその経路を通行しなければならないときには他の人に同行してもらったりするなどの対処が可能となる。
【0013】
さらに、昼間の歩行についても、人通りの程度がわかれば、歩行者で混雑している経路を避けるなどの対処が可能となる。また、逆に身体に障害あるいは疾病を有している使用者の場合は、ある程度の人通りがある経路を通った方が安心できる場合もある。
【0014】
このように、上記従来のナビゲーション付き携帯電話機では、人通りの状態によって変化する安全な経路や、安心できる経路を選択することができないため、使い勝手があまり良くなかった。
【0015】
また、特許文献1に開示されているナビゲーション案内技術においては、危険度を通知できるようにしているが、ナビゲーションサーバ内に記録してある危険度などのデータは、随時検出されたものではなく、長期間一定であるため、人通りのような刻々と変わっていくデータについては対応できない。例えば、交通量の情報は、交通安全組織・警察などから一日に数回提供された情報であり、その情報がナビゲーションサーバに登録される。したがって、交通量の情報は、分単位など短い周期で変化するデータではなく長期間一定のデータとなる。従って、使用者は、正確な情報が得られない問題がある。
【0016】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、人の混雑の具合をナビゲーション機能に付加することにより、使用者の希望に応じた経路の選択を行えるようにしたナビゲーションシステム、ナビゲーションサーバ及び携帯電話機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
第1の本発明によるナビゲーションシステムは、多数の携帯電話機と、無線基地局を介して上記携帯電話機との通信を行うナビゲーションサーバとを備えたナビゲーションシステムにおいて、上記携帯電話機は、自局の位置情報を検出する位置情報検出手段と、上記位置情報を上記ナビゲーションサーバへ送信する位置情報送信手段とを備え、上記ナビゲーションサーバは、多数の道路を規定する地図情報を記憶する地図情報記憶部と、上記地図情報及び上記携帯電話機の位置情報に基づいて、当該携帯電話機が位置する上記道路を判別する道路判別手段と、上記道路判別手段の判別結果に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成する人通り判別手段とを備えるように構成される。
【0018】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバにおいて、複数の上記携帯電話機から取得する各携帯電話機の位置情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を得ることができる。そして、上記ナビゲーションサーバは、目的地を含むナビゲーション要求が携帯電話機からあった場合には、上記人通り情報を経路探索する際に利用することができ、要求元の携帯電話機に対して上記人通り情報を通知するようにすれば、どの道にどれだけの人通りがあるかを要求元の携帯電話機の使用者に確認させることができる。
【0019】
第2の本発明によるナビゲーションシステムは、上記構成に加えて、上記ナビゲーションサーバは、上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、上記経路探索手段で求められた経路情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えるように構成される。
【0020】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、上記人通り情報に基づいた上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を求めて、求められた経路情報を上記要求元の上記携帯電話機に対し送信することができる。その結果、上記携帯電話機が人通りの条件を指定して上記ナビゲーション要求をしてきたときには、上記ナビゲーションサーバは、この要求元の携帯電話機に対して、指定された人通り条件に応じた上記経路を示したナビゲーション情報を送信することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、ナビゲーション情報に従って、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。
【0021】
第3の本発明によるナビゲーションシステムは、上記構成に加えて、上記ナビゲーション情報生成手段は、上記経路における上記人通り情報を有するナビゲーション情報を生成するように構成される。
【0022】
このような構成によれば、上記要求元の携帯電話機の使用者は、経路情報だけでなく、その経路における上記人通り情報も上記ナビゲーションサーバから取得することができるので、案内される経路の人通り状態を具体的に知ることができる。上記使用者は、取得した人通り情報の結果に応じて、再度、ナビゲーション要求をやり直すこともできる。その結果、上記使用者は、ナビゲーション情報に従って、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。
【0023】
第4の本発明によるナビゲーションシステムは、上記構成に加えて、上記経路探索手段は、上記人通り情報に基づいて上記道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路を探索し、上記ナビゲーション情報生成手段は、複数の上記経路を示した経路情報を有する上記ナビゲーション情報を生成するように構成される。
【0024】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、上記要求元の携帯電話機に対して、上記道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路を示した経路情報を上記ナビゲーション情報送信手段で送信することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、取得したナビゲーション情報の複数の経路の中から、希望する人通り状態の経路を選択することができる。
【0025】
即ち、上記使用者は、例えば、昼間にナビゲーション機能を使用する場合には、人通りの少ない経路を選択することができるし、夜間にナビゲーション機能を使用する場合には人通りの多い経路を選択することができるので、使用者は安全な経路や安心できる経路を歩行できる。
【0026】
第5の本発明によるナビゲーションシステムは、上記構成に加えて、上記ナビゲーションサーバは、上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、上記経路探索手段で求められた上記経路及び上記人通り情報が示された上記地図情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えるように構成される。
【0027】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、上記人通り情報に基づいた上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を求めて、求められた上記経路及び上記人通り情報が示された上記地図情報を上記要求元の上記携帯電話機に対し送信することができる。即ち、上記携帯電話機が人通りの条件を指定して上記ナビゲーション要求をしてきたときには、上記ナビゲーションサーバは、この要求元の携帯電話機に対して、指定された人通り条件に応じた上記経路およびその経路周辺の人通り情報を示した地図情報を送信することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、上記地図情報に示される上記経路と上記人通り情報に基づいて、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。取得した地図情報には、上記経路とその経路における上記人通り情報だけでなく、その経路周辺の人通り情報も示されているので、上記使用者は、上記経路通りではなく、上記人通り情報を参考にしてその経路周辺の道路を選択することもできる。
【0028】
第6の本発明によるナビゲーションサーバは、多数の携帯電話機と無線基地局を介して通信を行うナビゲーションサーバにおいて、多数の道路を規定する地図情報を記憶する地図情報記憶部と、上記地図情報及び上記携帯電話機の位置情報に基づいて、当該携帯電話機が位置する上記道路を判別する道路判別手段と、上記道路判別手段の判別結果に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成する人通り判別手段とを備えるように構成される。
【0029】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、複数の上記携帯電話機から取得する各携帯電話機の位置情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を得ることができる。そして、上記ナビゲーションサーバは、目的地を含むナビゲーション要求が携帯電話機からあった場合には、上記人通り情報を経路探索する際に利用することができ、要求元の携帯電話機に対して上記人通り情報を通知するようにすれば、どの道にどれだけの人通りがあるかを要求元の携帯電話機の使用者に確認させることができる。
【0030】
第7の本発明によるナビゲーションサーバは、上記構成に加えて、上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、上記経路探索手段で求められた経路情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えるように構成される。
【0031】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、上記人通り情報に基づいた上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を求めて、求められた経路情報を上記要求元の上記携帯電話機に対し送信することができる。その結果、上記携帯電話機が人通りの条件を指定して上記ナビゲーション要求をしてきたときには、上記ナビゲーションサーバは、この要求元の携帯電話機に対して、指定された人通り条件に応じた上記経路を示したナビゲーション情報を送信することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、ナビゲーション情報に従って、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。
【0032】
第8の本発明によるナビゲーションサーバは、上記構成に加えて、上記ナビゲーション情報生成手段は、上記経路における上記人通り情報を有するナビゲーション情報を生成するように構成される。
【0033】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、上記要求元の携帯電話機に対して、経路情報だけでなく、その経路における上記人通り情報も送信することができるので、送信した経路の人通り状態を具体的に上記要求元の携帯電話機の使用者に知らせることができる。上記使用者は、取得した人通り情報の結果に応じて、再度、ナビゲーション要求をやり直すことができるようになり、ナビゲーション情報に従って、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。
【0034】
第9の本発明によるナビゲーションサーバは、上記構成に加えて、上記経路探索手段は、上記人通り情報に基づいて上記道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路を探索し、上記ナビゲーション情報生成手段は、複数の上記経路を示した経路情報を有する上記ナビゲーション情報を生成するように構成される。
【0035】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、上記要求元の携帯電話機に対して、上記道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路を示した経路情報を上記ナビゲーション情報送信手段で送信することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、取得したナビゲーション情報の複数の経路の中から、希望する人通り状態の経路を選択することができる。
【0036】
第10の本発明によるナビゲーションサーバは、上記構成に加えて、上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、上記経路探索手段で求められた上記経路及び上記人通り情報が示された上記地図情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えるように構成される。
【0037】
このような構成によれば、上記ナビゲーションサーバは、上記人通り情報に基づいた上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を求めて、求められた上記経路及び上記人通り情報が示された上記地図情報を上記要求元の上記携帯電話機に対し送信することができる。即ち、上記携帯電話機が人通りの条件を指定して上記ナビゲーション要求をしてきたときには、上記ナビゲーションサーバは、この要求元の携帯電話機に対して、指定された人通り条件に応じた上記経路およびその経路周辺の人通り情報を示した地図情報を送信することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、上記地図情報に示される上記経路と上記人通り情報に基づいて、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。取得した地図情報には、上記経路とその経路における上記人通り情報だけでなく、その経路周辺の人通り情報も示されているので、上記使用者は、上記経路通りではなく、上記人通り情報を参考にしてその経路周辺の道路を選択することもできる。
【0038】
第11の本発明による携帯電話機は、多数の携帯電話機と無線基地局を介して通信を行うことにより上記携帯電話機の位置情報を取得し、当該位置情報及び多数の道路を規定する地図情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成可能としたナビゲーションサーバと通信を行う携帯電話機において、自局の位置情報を検出する位置情報検出手段と、上記位置情報を上記ナビゲーションサーバへ送信する位置情報送信手段と、上記ナビゲーションサーバに対し、目的地を含むナビゲーション要求を送信する要求送信手段と、上記人通り情報に基づく上記目的地までの経路情報を有するナビゲーション情報を上記ナビゲーションサーバから受信するナビゲーション情報受信手段とを備えるように構成される。
【0039】
このような構成によれば、上記携帯電話機が、自局の位置情報を上記ナビゲーションサーバに送信することにより、上記ナビゲーションサーバでは、複数の携帯電話機から取得した位置情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を人通り情報として生成する。そして、上記携帯電話機は、上記ナビゲーションサーバに対して人通りの条件を指定してナビゲーション要求をすることにより、指定した人通り条件に応じた上記目的地までの経路情報を取得することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、上記経路情報に従って、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。
【0040】
第12の本発明による携帯電話機は、上記構成に加えて、上記ナビゲーションサーバから受信するナビゲーション情報には、道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路が含まれており、これら複数の経路の中から任意の経路を選択可能とする経路選択手段を有するように構成される。
【0041】
このような構成によれば、上記携帯電話機は、上記ナビゲーションサーバから上記道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路を示した経路情報を取得することができる。その結果、上記携帯電話機の使用者は、取得したナビゲーション情報の複数の経路の中から、経路選択手段を用いて希望する人通り状態の経路を選択することができる。例えば、上記使用者は、昼間にナビゲーション機能を使用する場合には、人通りの少ない経路を選択することができるし、夜間にナビゲーション機能を使用する場合には、人通りの多い経路を選択することができる。
【0042】
第13の本発明による携帯電話機は、多数の携帯電話機と無線基地局を介して通信を行うことにより上記携帯電話機の位置情報を取得し、当該位置情報及び多数の道路を規定する地図情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成可能としたナビゲーションサーバと通信を行う携帯電話機において、自局の位置情報を検出する位置情報検出手段と、上記位置情報を上記ナビゲーションサーバへ送信する位置情報送信手段と、上記ナビゲーションサーバに対し、目的地を含む目的地を指定してナビゲーション要求を送信する要求送信手段と、上記人通り情報に基づく上記目的地までの経路及び上記人通り情報が示された地図情報を有するナビゲーション情報を上記ナビゲーションサーバから受信するナビゲーション情報受信手段とを備えるように構成される。
【0043】
このような構成によれば、上記携帯電話機は、上記ナビゲーションサーバから、上記人通り情報に基づいた上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路及び上記人通り情報が示された上記地図情報を取得することができる。上記携帯電話機が上記ナビゲーションサーバに対して人通りの条件を指定して上記ナビゲーション要求をした場合には、指定された人通り条件に応じた上記経路およびその経路周辺の人通り情報を示した地図情報を取得することができる。その結果、上記要求元の携帯電話機の使用者は、上記地図情報に示される上記経路と上記人通り情報に基づいて、希望通りの人通り状態の経路を通行することができる。取得した地図情報には、上記経路とその経路における上記人通り情報だけでなく、その経路周辺の人通り情報も示されているので、上記使用者は、上記経路通りではなく、上記人通り情報を参考にしてその経路周辺の道路を選択することもできる。
【0044】
第14の本発明による携帯電話機は、上記構成に加えて、記位置情報検出手段をGPS受信手段として構成している。このような構成によれば、上記携帯電話機の位置を確実に検出することができる。
【発明の効果】
【0045】
本発明のナビゲーションシステムによれば、上記ナビゲーションサーバにおいて、複数の上記携帯電話機から取得する各携帯電話機の位置情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を得ることができる。そして、上記ナビゲーションサーバは、目的地を含むナビゲーション要求が携帯電話機からあった場合には、上記人通り情報を経路探索する際に利用することができ、要求元の携帯電話機に対して上記人通り情報を通知するようにすれば、どの道にどれだけの人通りがあるかを要求元の携帯電話機の使用者に確認させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
本発明に係る携帯電話機とナビゲーションサーバとを有するナビゲーションシステムの実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0047】
本実施形態に係るナビゲーションシステムは、図1に示すように、携帯電話機1とナビゲーションサーバ2の通信は、無線基地局3を介して行われる。すなわち、携帯電話機1からナビゲーションサーバ2に向けたデータは、先ず無線で無線基地局3に受信され、無線基地局3から情報伝送網4を伝わってナビゲーションサーバ2に送られる。また、ナビゲーションサーバ2から携帯電話機1に向けたデータは、上記の逆の経路を伝わって、携帯電話機1に送られる。
【0048】
本実施形態に係る携帯電話機1は、図2に示すブロック図に示すように、アンテナ101を有する無線部102、無線部102の送受信を制御する通信制御部103、マイクロフォン104、スピーカ105、GPSアンテナ106を有するGPS受信部107、タイマ108、地図情報解析部109、メモリ110、操作パネル111、表示部112、そして、電話機制御部113を備える。
【0049】
無線部102は無線基地局との間で無線電波を送受信する。通信制御部103は、位置情報送信手段、要求送信手段そしてナビゲーション情報受信手段としての機能を有する。通信制御部103は、位置情報送信手段として、GPS受信部107で受信した現在位置をナビゲーションサーバ2に送信する。通信制御部103は、要求送信手段として、ナビゲーションサーバ2に対して、ナビゲーションの要求を送信する。通信制御部103は、ナビゲーション情報受信手段として、ナビゲーションサーバ2で生成されたナビゲーション要求に対するナビゲーション情報を受信する。
【0050】
マイクロフォン104は、通話時にユーザの音声を入力する音声入力手段である。スピーカ105は、通話時に相手方電話機からの音声を出力するための音声出力手段であり、スピーカ105から通話の音声や着信音や各種の音声ガイダンスが放音される。
【0051】
GPS受信部107は、GPSからの位置情報を受信して現在位置を計測する位置情報検出手段となる。タイマ108は、減算タイマを使用する。地図情報解析部109は、ナビゲーションサーバ2から送られてくる地図情報を解析し、自局の位置を書き入れたり、後記する人通り情報を書き入れたりする処理を行う。
【0052】
メモリ110は、ナビゲーション動作時にナビゲーションサーバ2から取得した地図情報や経路情報や人通り情報などを記憶する。さらに、このメモリ110では、携帯電話機1の各種の設定を記憶するようになっている。
【0053】
操作パネル111は、オンフックキー、オフフックキー及びテンキーなどの複数の操作キーから構成され、各操作キーは、いずれも押圧面を有する接点開閉式のスイッチからなり、押圧面を押圧することにより端子間が導通されて所定の入力信号が出力されるようになっている。表示部112は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)により構成されている。
【0054】
そして、電話機制御部113は、携帯電話機1の各種動作を制御する。本実施形態では、例えば、ナビゲーションサーバ2から取得した地図情報、経路情報そして人通り情報を表示部112に表示させたり、使用者の操作パネル111における操作に基づいて、表示部112に表示される地図情報の画像などを変化させたり、現在位置を取得したり、データの送受信をしたりする制御を行う。
【0055】
また、本実施形態に係るナビゲーションサーバ2は、図3に示すブロック図に示すように、網通信部201、この網通信部201の送受信を制御する網通信制御部202、データベース203、道路判別部204、人通り判別部205、経路探索部206、ナビゲーション情報生成部207、タイマ208、サーバ制御部209とを備える。
【0056】
網通信部201は、情報伝送網4を介して無線基地局3と接続されており、この無線基地局3を介して携帯電話機1との通信を行う。網通信制御部202は、携帯電話機1との通信の制御を行う。網通信制御部202は、位置情報受信手段、要求受信手段そしてナビゲーション情報送信手段としての機能を有する。網通信制御部202は、位置情報受信手段として、携帯電話機1からこの携帯電話機1の現在位置の情報を受信する。網通信制御部202は、要求受信手段として、携帯電話機1からナビゲーション要求を受信する。網通信制御部202は、ナビゲーション情報送信手段として、携帯電話機1にナビゲーション要求に対応したナビゲーション情報を送信する。
【0057】
データベース203は、多数の道路を規定する全国の地図情報、多数の携帯電話機1から取得した各携帯電話機1の位置情報、この位置情報に基づいて生成した人通り情報、携帯電話機1からナビゲーション要求があった経路情報を記憶する。
【0058】
道路判別部204は、上記地図情報及び上記携帯電話機1の位置情報に基づいて、各携帯電話機1が位置する道路を判別する。人通り判別部205は、道路判別部204の判別結果に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成する。
【0059】
経路探索部206は、携帯電話機1からのナビゲーション要求に従って、データベース203に記憶されている地図情報に基づいて目的地の検索を行ったり、データベース203に記憶されている地図情報及び人通り情報に基づいて携帯電話機1の現在位置から目的地までの経路を探索したりする。
【0060】
ナビゲーション情報生成部207は、経路探索部206で求められた経路情報や人通り情報や地図情報などを有するナビゲーション情報を生成する。具体的には、ナビゲーション情報生成部207は、携帯電話機1からのナビゲーション要求のあった目的地のみをナビゲーション情報として生成したり、経路情報のみをナビゲーション情報として生成したり、地図情報のみをナビゲーション情報として生成したり、経路情報、人通り情報及び地図情報を含んだナビゲーション情報を生成したりする。
【0061】
タイマ208は、現在時刻をカウントする。サーバ制御部209は、ナビゲーションサーバ2の動作を制御するのであって、具体的には網通信制御部202、道路判別部204、人通り判別部205、経路探索部206、ナビゲーション情報生成部207の動作を制御する。
【0062】
次に本実施形態の携帯電話機1の現在位置を求める動作及び求めた現在位置をナビゲーションサーバ2に送信する動作について図4のフローチャートに従って説明する。また、ナビゲーションサーバ2が、携帯電話機1から、この携帯電話機1の現在位置の情報を取得し、この現在位置情報から所定の経路における携帯電話機1の数を計測して人通り情報を更新する動作について図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0063】
なお、本実施の形態では、携帯電話機1及びナビゲーションサーバ2に搭載されたソフトウェアは、複数のタスクが同時に動作するマルチタスク構成となっている。即ち、携帯電話機1において現在位置を求めてナビゲーションサーバ2にこの現在位置を送信する動作と、ナビゲーション要求の送信及び受信の動作とは同時に実行される。また、ナビゲーションサーバ2において携帯電話機1の現在位置の情報と、この現在位置情報に基づく人通り情報とを更新する動作と、経路探索を行ってナビゲーションサーバ2から携帯電話機1にナビゲーション情報を送信する動作とは同時に実行される。
【0064】
携帯電話機1の現在位置情報の取得およびこの現在位置情報をナビゲーションサーバ2に送信する動作について図4のフローチャートに基づいて説明する。本実施の形態の携帯電話機1は、常に図4のフローチャート記載の現在位置情報の取得及び送信の動作を行っている。電話機制御部113はタイマ108を監視し、予め定めた所定時間が経過したか確認を行う(ステップS101)。所定時間が経過していた場合(ステップS101でYes)、電話機制御部113は、GPS受信部107から現在の位置情報を読み出し(ステップS102)、メモリ110に格納する(ステップS103)。メモリ110では、この現在位置情報の他に前回ナビゲーションサーバ2に送信した送信済位置情報も記憶している。
【0065】
次に、電話機制御部113はメモリ110から現在位置情報と送信済位置情報を読み出し、地図情報解析部109に送る。地図情報解析部109では、現在位置情報と送信済位置情報を比較して、送信済位置から現在位置までの距離を求めて電話機制御部113に通知する(ステップS104)。電話機制御部113は、この距離が予め定めた所定の範囲内かどうかを判断し(ステップS105)、所定範囲外であれば(ステップS105でYes)、通信制御部103を制御して無線部102から現在位置情報をナビゲーションサーバ2に送信する(ステップS106)。さらに、電話機制御部113は、メモリ110の送信済位置情報を現在位置情報の値に更新する(ステップS107)。
【0066】
なお、携帯電話機1では、電源投入後の最初の状態では、タイマー値は0であり、所定時間経過の状態となっている。そして、電源投入後の最初の状態では、メモリ110には送信済位置情報が無い状態としており、地図情報解析部109にて比較される結果として、規定外がでるようになっている。このため、電源を投入したときには必ず、GPS受信部107から読み出した現在の位置情報をナビゲーションサーバ2へ送信するようになっている。
【0067】
上記のように、携帯電話機1は、所定時間毎に所定距離以上移動したかをチェックし、所定距離以上移動した場合は、現在位置情報をナビゲーションサーバ2に送るようになっている。
【0068】
次にナビゲーションサーバ2が携帯電話機1の現在位置情報を取得し、この現在位置情報に基づいて人通り情報を更新する動作について図5のフローチャートに基づいて説明する。本実施の形態の。ナビゲーションサーバ2は、常に図5のフローチャート記載の現在位置情報及び人通り情報の更新の動作を行っている。ナビゲーションサーバ2では、サーバ制御部209は常に網通信制御部202を監視し、携帯電話機1から無線基地局3を介して現在位置情報が送信されてきたかを監視している(ステップS201)。携帯電話機1から現在位置情報が送信されてきて、ナビゲーションサーバ2が網通信部201を介して網通信制御部202で現在位置情報を受信した場合には(ステップS201でYes)、網通信制御部202からサーバ制御部209へと現在位置情報が送られる。
【0069】
サーバ制御部209は、受信した現在位置情情報を道路判別部204に送る。道路判別部204は、データベース203内にあるその携帯電話機1の現在位置情報を更新すると共に(ステップS202)、データベース203内に記憶されている地図情報と受信した携帯電話機1の現在位置情報に基づいて、この携帯電話機1が現在道路上にいるか、道路以外にいるかを判別する(ステップS203)。携帯電話機1が道路上にいると判別されると、どの道路にいるのか、そして、どの道路から移動して来たものか、あるいは、すでにいたかどうかを判別し、その判別結果を人通り判別部205に送る。
【0070】
人通り判別部205は、道路判別部204の判別結果に基づいて、その携帯電話機1が他の道路から移動して来た場合は、前にいた道路上に位置する携帯電話機の数を−1に更新し、今いる道路上に位置する携帯電話機の数を+1に更新する。このようにして、人通り判別部205において、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報の更新がなされる(ステップS204)。人通り判別部205は、更新した人通り情報をデータベース203に保存する(ステップS205)。上記したように、道路判別部204と人通り判別部205により、どの道路にどれだけ携帯電話機が存在しているかの人通り情報が作成される。
【0071】
次に、図6及び図7のフローチャートに基づいて、本実施の形態の携帯電話機1のナビゲーション時の動作について説明する。携帯電話機1はアイドル状態である時、電話機制御部113は操作パネル111からのナビゲーション機能の開始操作の信号を監視している(ステップS301)。携帯電話機1の使用者が、ナビゲーション機能の開始操作を行うと電話機制御部113は、操作パネル111からの信号でその操作を検知する。
【0072】
ナビゲーション機能が開始されると(ステップS301でYes)、電話機制御部113は目的地を検索するための住所や郵便番号や名称の入力を行う画面を表示部112に表示する。使用者が、操作パネル111を操作して、上記住所や郵便番号や名称等の目的地の検索データの入力を行う(ステップS302)。電話機制御部113は、通信制御部103を制御してその検索データを無線部102からナビゲーションサーバ2に送る(ステップS303)。
【0073】
携帯電話機1の電話機制御部113は通信制御部103を監視し、ナビゲーションサーバ2から目的地候補が送られるのを待つ(ステップS304)。ナビゲーションサーバ2から目的地候補が送られてくると、無線部102でそのデータを受信し(ステップS304でYes)、通信制御部103から電話機制御部113に目的地候補のデータが送られる。電話機制御部113は目的地候補のデータを表示部112に送り、表示部112に目的地候補を表示する(ステップS305)。使用者はこの表示を見て、操作パネル111を操作して、複数の目的地候補から目的地を指定する(ステップS306)。電話機制御部113は、通信制御部103を制御して、指定された目的地を無線部102からナビゲーションサーバ2に送る(ステップS307)。
【0074】
次に、携帯電話機1では、電話機制御部113が通信制御部103を監視し、ナビゲーションサーバ2から経路候補の経路情報と人通り情報が送られてくるのを待つ(ステップS308)。ナビゲーションサーバ2から経路候補の経路情報と人通り情報が送られてくると、無線部102でそのデータを受信し(ステップS308でYes)、通信制御部103から電話機制御部113に経路候補の経路情報と人通り情報のデータが送られる。電話機制御部113は経路候補の経路情報と人通り情報のデータを表示部112に送り、表示部112に経路の候補を表示する(ステップS309)。
【0075】
経路候補の表示は、図11に示すように、まず、表示部112に経路候補の一覧表示画面が表示される。本実施の形態では、人通りの状態を優先した人通り優先経路[1]と、最短距離を優先した最短距離経路[2]と、最短時間を優先した最短時間経路[3]と、料金を優先した最安料金経路[4]とが一覧表示されるようになっている。また、経路情報を必要とせず、現在位置から目的地までの地図情報とその地図情報における人通り情報とを要求できるようにもなっている。その場合には、図11の表示画面から1つ前の画面に戻って指定することができるようになっている。
【0076】
使用者はこの経路候補の一覧表示画面を見て、操作パネル111にある十字キーや数字キーを押下して、確認したい経路を選択する。確認したい経路が選択されると、電話機制御部113は、図12のような表示を行い、目的地までの具体的な経路情報、すなわち、出発時刻や到着時刻、徒歩なのか交通機関を利用するのか、交通機関を利用する場合はその料金や駅名やバス停名、そこに到着するまでの所要時間、人通りの人数などを表示する。なお、図12は、人通り優先経路[1]を選択した場合を示している。人通りの人数は、各徒歩経路における人数と、図示していないが、出発地から目的地に到着するまでの全経路上の人数の和とが示されるようなっている。
【0077】
さらに、上記した[1]〜[4]の各経路では、図示していないが、さらに、それぞれの経路で複数の経路が候補として挙げられており、これらの経路の中から使用者が選択できるようにしている。例えば、図12に示す人通り優先経路[1]の場合には、画面をスクロールすることにより、人通りの人数の異なる3つの経路または5つ経路の中から選択できるようになっている。従って、携帯電話機1の使用者は複数の優先経路の表示を見て、その中から所望の経路を選択することができる。
【0078】
携帯電話機1の使用者は候補として挙げられた複数の優先経路の中から、操作パネル111のセンターキーやファンクションキーを押して、所望の経路を選択して指定する(ステップS310)。このとき、経路候補が一覧表示される表示部112と、所定の経路候補を選択可能とする操作パネル111とが経路選択手段となる。
【0079】
電話機制御部113は、指定された経路とナビゲーションを行うための地図情報をナビゲーションサーバ2に要求するため、通信制御部103を制御して、ナビゲーション情報の要求を無線部102からナビゲーションサーバ2に送る(ステップS311)。携帯電話機は、この後ナビゲーションモードになる。
【0080】
携帯電話機1の電話機制御部113は、ナビゲーションサーバ2からナビゲーション情報が送られてきたかの確認を行う(ステップS312)。ナビゲーション情報が送られてきた場合には(ステップS312でYes)、ナビゲーション情報をメモリ110に格納する。このナビゲーション情報には、地図情報、経路情報、人通り情報などが含まれている。なお、このナビゲーション情報には、地図情報のみの場合や、経路情報のみの場合や、地図情報と人通り情報の場合や、経路情報と人通り情報の場合などがある。
【0081】
携帯電話機1の電話機制御部113は、さらに、ナビゲーションサーバ2から新たに地図情報や更新された経路情報や更新された人通り情報が送られてきたかの確認を行う。まず、ナビゲーションサーバ2から新たな地図情報が送られてきたかの確認を行う(ステップS313)。電話機制御部113は、通信制御部103を監視し、ナビゲーションサーバ2から地図情報が送られてくるのを待つ。無線部102で地図情報を受信すると(ステップS313でYes)、通信制御部103から電話機制御部113に地図情報が送られ、メモリ110に地図情報を格納する(ステップS314)。また、地図情報を受信していない場合には(ステップS313でNo)、次の更新された経路情報の受信の確認を行うステップに移る。
【0082】
次に、ナビゲーションサーバ2から更新された経路情報が送られてきたかの確認を行う(ステップS315)。無線部102で更新された経路情報を受信した場合には(ステップS315でYes)、通信制御部103から電話機制御部113に更新経路情報が送られ、電話機制御部113は、メモリ110に更新経路情報を格納する(ステップS316)。なお、ナビゲーションモード中に指定した経路から使用者が外れている場合には、地図情報解析部109において、取得した更新経路情報に基づき経路が外れていることが解析され、電話機制御部113は、この解析結果に基づいて「経路が変わりました。新しい経路で案内します。」などの音声ガイダンスをスピーカ105を駆動して放音し、使用者に報知する(ステップS317)。また、更新経路情報を受信していない場合には(ステップS315でNo)、次の更新された人通り情報の受信の確認を行うステップに移る。
【0083】
次に、ナビゲーションサーバ2から更新された人通り情報が送られてきたかの確認を行う(ステップS318)。無線部102で更新された人通り情報を受信した場合には(ステップS318でYes)、通信制御部103から電話機制御部113にこの更新された人通り情報が送られ、電話機制御部113は、メモリ110に更新人通り情報を格納する(ステップS319)。このように、更新された人通り情報が送信されてきた場合には、電話機制御部113は、「人通り情報が変わりました。」などの音声ガイダンスをスピーカ105を駆動して放音し、使用者に報知する(ステップS320)。使用者は、このガイダンスを聞くことにより、ナビゲーション画面を見て人通りの確認し、人通りの有る経路や人通りの無い経路に進路を変えるなどの対処ができる。また、人通り情報を受信していない場合には(ステップS318でNo)、次のステップに移る。
【0084】
電話機制御部113は、ナビゲーションサーバ2から取得した地図情報、経路情報及び人通り情報と、GPS受信部107から取得した現在位置情報とをメモリ110から読み出して、現在の携帯電話機の位置を地図上に表示するのであるが、使用者が移動したために、この現在位置が取得した地図情報の地図の端の方になってしまい、表示部112全体に地図が表示できなくなる場合がある。
【0085】
そこで、電話機制御部113は、表示部112に地図情報などを表示する前に、表示部112に表示する地図情報が十分であるか否かの確認を行う(ステップS321)。地図情報解析部109において、現在位置の取得した地図上での位置が解析され、電話機制御部113は、この解析結果に基づいて、使用者の移動のため現在位置が地図の端の方になり、地図全体を表示部112に表示ができないと判断した場合には(ステップS321でNo)、電話機制御部113は、ナビゲーションサーバ2へ地図情報の要求を行う。この地図情報の要求は、電話機制御部113が、通信制御部103を制御して無線部102から地図情報要求をナビゲーションサーバ2に送信することにより行う(ステップS322)。
【0086】
なお、使用者が操作パネルの十字キーなどで現在位置から地図をスクロールして現在位置とは違う場所を表示したことにより、地図データが足らなくなり表示できなくなった場合も、特定の場所を指定して地図情報の要求をナビゲーションサーバ2に送信することもできる。
【0087】
また、電話機制御部113は、地図情報が十分である場合と判断した場合は(ステップS321でYes)、表示する地図情報、経路情報、人通り情報及びGPS受信部107から取得した現在位置情報をメモリ110から読み出す。そして、電話機制御部113は、地図情報解析部109で、現在の携帯電話機の地図上での位置を解析させ、この解析結果に基づいて現在の携帯電話機の位置を地図上に表示した画像データを表示部112に送り、図13に示すようなナビゲーション画面を表示部112に表示する(ステップS323)。
【0088】
図13に示すナビゲーション画面では、案内する経路を矢印にて表示している。そして、このナビゲーション画面には、人通り情報に基づいて、案内経路上にある各交差点間の道路上に存在する人数が表示されるとともに、案内経路上のひとつ隣の交差点までの道路についても、存在する人数が表示される。このように、案内する経路とその周囲の道路上に存在する人数を地図に表示するようにしたので、使用者は、指定された経路に従うことなく、人通りの多い道路と少ない道路とを選択して通ることができる。
【0089】
また、案内経路を外れた場合には、ナビゲーションサーバ2において使用者の現在位置を含んだ新しい経路情報が生成されて、ナビゲーションサーバ2から送信されるようになっている。この場合には、地図情報解析部109で、地図上での新たに取得した経路情報とその周囲の道路上に存在する人数とが解析され、電話機制御部113は、この新たな経路情報と人通り情報とが再描画された画像を表示部112に表示させる。使用者は常に移動先の人通りの状況を把握できるようになる。
【0090】
使用者はこのナビゲーション画面を見ながら行きたい目的地まで移動を行う。このナビゲーション動作中、電話機制御部113は、使用者が目的地に到着したか否かの判断を行う(ステップS324)。具体的には、電話機制御部113は、経路情報の目的地の位置に対して、GPS受信部107から読み出した現在位置が所定の範囲内に入ったどうかの比較を行う。所定の範囲内に入っていないのであれば、まだ到着していないと判断する(ステップS324でNo)。所定の範囲内に入っている場合は、使用者が目的地に到着したと判断し(ステップS324でYes)、電話機制御部113はスピーカ105を駆動し、「目的地に到着しました。」などのガイダンスを放音する(ステップS325)。
【0091】
電話機制御部113は、使用者がナビゲーション機能の操作を終了したかどうかの判断を行う(ステップS326)。携帯電話機1のナビゲーションモードは、使用者がナビゲーション動作の終了操作を行うまで、ステップS313からステップS325までの動作が繰り返し行われる(ステップS326でNo)。使用者がナビゲーション機能の終了操作を行うと(ステップS326でYes)、電話機制御部113は、操作パネル111からの信号でその操作を検知する。そして、電話機制御部113は、無線部102からナビゲーションサーバ2にナビゲーション終了の通知を送信するとともに(ステップS327)、表示部112にナビゲーション終了画面を表示し(ステップS328)、携帯電話機のナビゲーション動作を終了する。
【0092】
次に、図8及び図9のフローチャートに基づいて、ナビゲーションサーバ2におけるナビゲーション時の動作について説明する。ナビゲーションサーバ2では、サーバ制御部209は常に網通信制御部202を監視し、携帯電話機1から目的地の検索データが送られて来たかを監視している(ステップS401)。携帯電話機1から目的地の検索データが送られてくると、網通信部201が検索データを受信し、網通信制御部202はサーバ制御部209に検索データを送る。
【0093】
サーバ制御部209は、検索データを経路探索部206に送り、この経路探索部206は、データベース203に記憶されている地図情報から検索データの目的地と一致する地点を検索する(ステップS402)。探索結果としては、一般的に複数個得られるが、経路探索部206は、これらの探索結果を目的地候補としてサーバ制御部209に送る。サーバ制御部209は網通信制御部202を制御して、網通信部201から目的地候補を携帯電話機1に送信する(ステップS403)。
【0094】
サーバ制御部209は、網通信制御部202を監視し、携帯電話機1から指定された目的地が送られてくるのを待つ(ステップS404)。指定された目的地が送られてくると、それを網通信部201が受信し(ステップS404でYes)、網通信制御部202はサーバ制御部209に指定された目的地のデータを送る。
【0095】
サーバ制御部209は、経路探索部206に目的地データを送り、経路探索部206は、データベース203に記憶されている地図情報及び人通り情報から、目的地までの上記した人通り優先経路[1]、最短距離経路[2]、最短時間経路[3]、最安料金経路[4]などの複数の経路の候補を算出する(ステップS405)。これら条件ごとの経路に対しては、さらに、複数の経路候補を算出する。算出されたすべての経路候補は、その経路内の各道路に人通り情報が付加されている。これら経路候補の経路情報と人通り情報は、経路探索部206よりナビゲーション情報生成部207に送られる。
【0096】
ナビゲーション情報生成部207は、経路探索部206で探索された経路情報に基づいて、携帯電話機1に送信するためのナビゲーション情報を生成する(ステップS406)。ナビゲーション情報生成部207は、上記した人通り優先経路[1]、最短距離経路[2]、最短時間経路[3]、最安料金経路[4]の各経路候補からいずれかを選択できるように候補一覧のナビゲーション情報を生成する。さらに、各経路候補からの選択だけでなく、携帯電話機1の現在位置から目的地までの地図とその地図における人通り情報のみの情報も選択できるようなナビゲーション情報も生成する。
【0097】
ナビゲーション情報生成部207は、候補一覧として表示する候補の順番をナビゲーション要求の合った時刻に応じて変えるようにしている。例えば、ナビゲーション情報生成部207は、サーバ制御部209を介してタイマ208から現在時刻を読み出し、夜間であれば、人通り優先経路を第一候補とし、昼間であれば、最短時間経路を第一候補として、候補の順番付けを行う。また、人通り優先経路については、夜間であれば、人通りの多い人通り優先経路を第一候補とし、昼間であれば、人通りの少ない人通り優先経路を第一候補として、候補の順番付けを行う。
【0098】
ナビゲーション情報生成部207で生成されたナビゲーション情報は、サーバ制御部209に送られる。サーバ制御部209は、網通信制御部202を制御して網通信部201から携帯電話機1に経路情報などのナビゲーション情報を送信する(ステップS407)。
【0099】
ナビゲーションサーバ2のサーバ制御部209は、網通信制御部202を監視し、携帯電話機1から指定された経路が送られてくるのを待つ(ステップS408)。指定された経路の要求が送られてくると、それを網通信部201で受信し(ステップS408でYes)、網通信制御部202からサーバ制御部209に指定経路の要求が送られる。この指定経路要求がサーバ制御部209に送られると、ナビゲーションサーバ2はナビゲーションモードになる。サーバ制御部209は、この指定経路要求を経路探索部206に送り、経路探索部206は、指定経路要求に従って、携帯電話機1の現在位置付近の地図情報、指定された経路情報及び人通り情報をデータベース203から読み出す。読み出された情報は、経路探索部206からナビゲーション情報生成部207に送られ、ナビゲーション情報生成部207は、これらの情報でナビゲーション情報を生成し、生成されたナビゲーション情報は、携帯電話機1に送信される(ステップS409)。
【0100】
この最初のナビゲーション情報が携帯電話機1に送信された後のナビゲーションモードでは、サーバ制御部209は、携帯電話機1から地図情報の要求があるかどうか、経路情報の更新及び人通り情報の更新の必要があるかどうかなどの確認を行う。
【0101】
まず、携帯電話機1から地図情報の要求があるかどうかの確認を行う(ステップS410)。サーバ制御部209は、地図情報の要求がある場合には(ステップS410でYes)、この地図情報要求を経路探索部206に送り、経路探索部206は、指定経路に基づいて、携帯電話機1の現在位置付近の地図情報をデータベース203から読み出す。読み出された情報は、経路探索部206からナビゲーション情報生成部207に送られ、ナビゲーション情報生成部207は、これらの情報で送信用のナビゲーション情報を生成する(ステップS411)。なお、携帯電話機1の現在位置は、上記したように常に更新されてデータベース203に格納されている。地図情報の要求が無い場合には(ステップS410でNo)、後述するステップS413の動作を行う。
【0102】
ナビゲーション情報生成部207は、地図情報を含むナビゲーション情報をサーバ制御部209に送り、サーバ制御部209は、網通信制御部202を介して網通信部201から携帯電話機1にナビゲーション情報を送信する(ステップS412)。
【0103】
また、携帯電話機1からは、現在位置ではない別の位置を指定して地図情報を要求することも可能である。この場合も、サーバ制御部209が携帯電話機から指定された位置のデータを経路探索部206に送り、経路探索部206は、指定位置の地図情報を読み出す。そして、これらの読み出された情報は、経路探索部206からナビゲーション情報生成部207に送られ、ナビゲーション情報生成部207は、読み出された地図情報のナビゲーション情報を生成する。ナビゲーション情報は、上記したように携帯電話機1に送信することができる。
【0104】
また、サーバ制御部209は、常時、携帯電話機1から送られてくる現在位置と目的地までの経路情報とを監視している。サーバ制御部209は、携帯電話機1が経路から外れたどうかを判断することにより携帯電話機1に対して経路情報の更新の送信が必要かどうかを判断する(ステップS413)。
【0105】
サーバ制御部209は、携帯電話機1が経路から外れた場合には、経路情報の更新が必要と判断し(ステップS413でYes)、経路探索部206で、携帯電話機1の現在位置に基づき新しい経路を探索させる(ステップS414)。探索された経路は、ナビゲーション情報生成部207に送られて、ナビゲーション情報生成部207は、更新された経路情報を生成する(ステップS415)。更新された経路情報は、サーバ制御部209に送られ、サーバ制御部209は網通信制御部202を介して網通信部201から携帯電話機1に新しい経路情報を送信する(ステップS416)。経路から外れていない場合には(ステップS413でNo)、次のステップS417の動作を行う。
【0106】
さらに、サーバ制御部209は、常時、携帯電話機1から送られてくる現在位置を監視して人通り情報を更新している。サーバ制御部209は、携帯電話機1から要求されている地図情報に関する人通り情報が更新されたかどうかを判断することにより、要求元の携帯電話機1に対して人通り情報の更新の送信が必要かどうかを判断する(ステップS417)。サーバ制御部209は、経路探索部206を駆動させて、データベース203内にある人通り情報を監視させ、携帯電話機1から要求のあった目的地までの経路に関係する箇所に人通り情報の更新があったどうか判断させる。
【0107】
更新があった場合は(ステップS417でYes)、経路探索部206は、サーバ制御部209に信号を出して更新があったことを通知するとともに更新された人通り情報をデータベース203より読み出し(ステップS418)、サーバ制御部209に送る。サーバ制御部209は、更新された人通り情報をナビゲーション情報生成部207に送り、このナビゲーション情報生成部207は、携帯電話機1に送信済の地図情報に基づく更新された人通り情報を生成する(ステップS419)。更新された人通り情報は、サーバ制御部209に送られ、サーバ制御部209は網通信制御部202の網通信制御部202を介して網通信部201から携帯電話機1に新しい人通り情報を送信する(ステップS420)。また、更新がない場合には(ステップS417でNo)、次のステップS421の動作を行う。
【0108】
ナビゲーションサーバ2のナビゲーションモードは、携帯電話機1からナビゲーション終了の通知が送られてくるまで、繰り返し行われる(ステップS421でNo)。網通信制御部202は、携帯電話機1からナビゲーション終了の通知が送られてくると、それを受信し(ステップS421でYes)、網通信制御部202からサーバ制御部209に送られる。サーバ制御部209は、ナビゲーション終了を受け取りナビゲーションサーバ2のナビゲーション動作は終了する。
【0109】
次に、上記した各フローチャートに基づいた本実施形態におけるナビゲーション動作の一例について図10に基づいて説明する。携帯電話機1でナビゲーション動作が開始されると、携帯電話機1は、目的地の検索要求をナビゲーションサーバ2に送信する(S1)。ナビゲーションサーバ2は、目的地を検索し、目的地候補を携帯電話機1に送信する(S2)。
【0110】
次に、携帯電話機1は、目的地候補の中から所定の目的地を選択し、選択した目的地をナビゲーションサーバ2に送信する(S3)。ナビゲーションサーバ2は、送信されてきた目的地に対して人通り情報を含む複数の経路情報を含む経路候補を生成し、経路候補をナビゲーション情報として携帯電話機1に送信する(S4)。
【0111】
携帯電話機1は、複数の経路情報の中から、所定の経路を選択し、ナビゲーション情報の要求をナビゲーションサーバ2に送信する(S5)。ナビゲーションサーバ2は、要求されたナビゲーション情報を生成して携帯電話機1に送信する(S6)。
【0112】
ナビゲーションサーバ2は、ナビゲーション動作中に、送信したナビゲーション情報の経路情報の経路から携帯電話機1の位置が外れと判断した場合には、経路を探索しなおして、更新された経路を携帯電話機1に送信する(S7)。また、要求された経路に対応した人通り情報が更新された場合にも、更新された人通り情報を携帯電話機1に送信する(S8)。
【0113】
携帯電話機1は、取得した地図情報では、十分なナビゲーション動作が行えなくなった場合には、ナビゲーションサーバ2に対して、地図情報の要求を送信する(S9)。ナビゲーションサーバ2は、この地図情報の要求に従って、新たな地図情報を含むナビゲーション情報を生成して、携帯電話機1に新たなナビゲーション情報を送信する(S10)。携帯電話機1からナビゲーション動作の終了の通知が送信されると(S11)、ナビゲーション動作が終了する。
【0114】
上述の動作は、上記した本実施の形態のような携帯電話機のナビゲーション機能に関わらず、例えば、ポータブルナビゲーション機器や車載用ナビゲーション機器などのナビゲーション機能にも、本発明のナビゲーションサーバと携帯電話機に相当する機器を構築することによって適応が可能となる。これらの機器には、一般的に地図情報を機器内部に有しており、本実施の形態のナビゲーションサーバから地図情報及び経路情報を受信することは特に必要ない。このような場合は、地図情報及び経路情報を取得するための動作をする必要はなく、人通り情報のみを受信する動作のみにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の実施の形態によるナビゲーションシステムの一例を示した説明図である。
【図2】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムに用いる携帯電話機の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムに用いるナビゲーションサーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおける携帯電話機での現在位置情報の取得と現在位置情報をナビゲーションサーバに送信する動作を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおけるナビゲーションサーバでの各携帯電話機の現在位置情報の取得と人と通り情報の生成を行う動作を示したフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおける携帯電話機でのナビゲーション動作を示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおける携帯電話機でのナビゲーション動作を示したフローチャートであって、図6のフローチャートの続きを示す。
【図8】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおけるナビゲーションサーバでのナビゲーション動作を示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおけるナビゲーションサーバでのナビゲーション動作を示したフローチャートであって、図8のフローチャートの続きを示す。
【図10】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおける携帯電話機とナビゲーションサーバとのナビゲーション動作を示したシーケンス制御図である。
【図11】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおける携帯電話機に表示されるナビゲーション動作時の表示部の画面であって、経路候補一覧表示状態を示す。
【図12】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおける携帯電話機に表示されるナビゲーション動作時の表示部の画面であって、選択した経路の内容が表示された状態を示す。
【図13】本発明の実施の形態のナビゲーションシステムにおける携帯電話機に表示されるナビゲーション動作時の表示部の画面であって、経路と人通り情報が示された地図が表示された状態を示す。
【符号の説明】
【0116】
1 携帯電話機
101 アンテナ
102 無線部
103 通信制御部
104 マイクロフォン
105 スピーカ
106 GPSアンテナ
107 GPS受信部
108 タイマ
109 地図情報解析部
110 メモリ
111 操作パネル
112 表示部
113 電話機制御部
2 ナビゲーションサーバ
201 網通信部
202 網通信制御部
203 データベース
204 道路判別部
205 人通り判別部
206 経路探索部
207 ナビゲーション情報生成部
208 タイマ
209 サーバ制御部
3 無線基地局
4 情報伝送網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の携帯電話機と、無線基地局を介して上記携帯電話機との通信を行うナビゲーションサーバとを備えたナビゲーションシステムにおいて、
上記携帯電話機は、
自局の位置情報を検出する位置情報検出手段と、
上記位置情報を上記ナビゲーションサーバへ送信する位置情報送信手段とを備え、
上記ナビゲーションサーバは、
多数の道路を規定する地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
上記地図情報及び上記携帯電話機の位置情報に基づいて、当該携帯電話機が位置する上記道路を判別する道路判別手段と、
上記道路判別手段の判別結果に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成する人通り判別手段とを備えることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
上記ナビゲーションサーバは、
上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、
上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
上記経路探索手段で求められた経路情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、
上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
上記ナビゲーション情報生成手段は、上記経路における上記人通り情報を有するナビゲーション情報を生成することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
上記経路探索手段は、上記人通り情報に基づいて上記道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路を探索し、
上記ナビゲーション情報生成手段は、複数の上記経路を示した経路情報を有する上記ナビゲーション情報を生成することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
上記ナビゲーションサーバは、
上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、
上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
上記経路探索手段で求められた上記経路及び上記人通り情報が示された上記地図情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、
上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
多数の携帯電話機と無線基地局を介して通信を行うナビゲーションサーバにおいて、
多数の道路を規定する地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
上記地図情報及び上記携帯電話機の位置情報に基づいて、当該携帯電話機が位置する上記道路を判別する道路判別手段と、
上記道路判別手段の判別結果に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成する人通り判別手段とを備えることを特徴とするナビゲーションサーバ。
【請求項7】
上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、
上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
上記経路探索手段で求められた経路情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、
上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えることを特徴とする請求項6に記載のナビゲーションサーバ。
【請求項8】
上記ナビゲーション情報生成手段は、上記経路における上記人通り情報を有するナビゲーション情報を生成することを特徴とする請求項7に記載のナビゲーションサーバ。
【請求項9】
上記経路探索手段は、上記人通り情報に基づいて上記道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路を探索し、
上記ナビゲーション情報生成手段は、複数の上記経路を示した経路情報を有する上記ナビゲーション情報を生成することを特徴とする請求項7に記載のナビゲーションサーバ。
【請求項10】
上記携帯電話機からの目的地を含むナビゲーション要求を受信する要求受信手段と、
上記ナビゲーション要求に従って、上記地図情報及び上記人通り情報に基づいて上記携帯電話機の現在位置から上記目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
上記経路探索手段で求められた上記経路及び上記人通り情報が示された上記地図情報を有するナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成手段と、
上記要求元の上記携帯電話機に対し、上記ナビゲーション情報を送信するナビゲーション情報送信手段とを備えることを特徴とする請求項6に記載のナビゲーションサーバ。
【請求項11】
多数の携帯電話機と無線基地局を介して通信を行うことにより上記携帯電話機の位置情報を取得し、当該位置情報及び多数の道路を規定する地図情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成可能としたナビゲーションサーバと通信を行う携帯電話機において、
自局の位置情報を検出する位置情報検出手段と、
上記位置情報を上記ナビゲーションサーバへ送信する位置情報送信手段と、
上記ナビゲーションサーバに対し、目的地を含むナビゲーション要求を送信する要求送信手段と、
上記人通り情報に基づく上記目的地までの経路情報を有するナビゲーション情報を上記ナビゲーションサーバから受信するナビゲーション情報受信手段とを備えることを特徴とする携帯電話機。
【請求項12】
上記ナビゲーションサーバから受信するナビゲーション情報には、道路ごとの混雑状況に応じた複数の経路が含まれており、これら複数の経路の中から任意の経路を選択可能とする経路選択手段を有することを特徴とする請求項11に記載の携帯電話機。
【請求項13】
多数の携帯電話機と無線基地局を介して通信を行うことにより上記携帯電話機の位置情報を取得し、当該位置情報及び多数の道路を規定する地図情報に基づいて、上記道路ごとの混雑状況を示す人通り情報を生成可能としたナビゲーションサーバと通信を行う携帯電話機において、
自局の位置情報を検出する位置情報検出手段と、
上記位置情報を上記ナビゲーションサーバへ送信する位置情報送信手段と、
上記ナビゲーションサーバに対し、目的地を含む目的地を指定してナビゲーション要求を送信する要求送信手段と、
上記人通り情報に基づく上記目的地までの経路及び上記人通り情報が示された地図情報を有するナビゲーション情報を上記ナビゲーションサーバから受信するナビゲーション情報受信手段とを備えることを特徴とする携帯電話機。
【請求項14】
上記位置情報検出手段がGPS(Global Positioning System)受信手段であることを特徴とする請求項1、請求項11及び請求項13の何れかに記載の携帯電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−162702(P2009−162702A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2783(P2008−2783)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】