説明

ナビゲーション装置

【課題】ルート選択傾向の解析結果をユーザに提示すること。
【解決手段】本発明によるナビゲーション装置1は、走行ルートの特徴からユーザのルート選択時の選択傾向を解析するルート選択傾向解析手段20Aと、前記ルート選択傾向解析手段20Aにより解析されたルート選択傾向を、ユーザに提示する解析結果提示手段20B、24とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザのルート選択傾向を考慮して推奨ルートを検索する機能を備えるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザの好みや運転の癖をきめ細かく学習し、その学習内容に従ってコストを計算して経路探索ができるようにした車載ナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このナビゲーションでは、目的地までの最短経路の探索により得られた第1の経路と、ユーザが実際に走行した第2の経路との相違する道路区間における道路の特徴を表わす情報を取得して記憶する手段を有し、該情報に基づいて目的地までのコストを計算し、経路探索を行うようにしている。尚、上記道路区間の特徴を表わす情報は、該道路区間における右左折の回数、信号機数、渋滞通過距離、該道路区間の距離、道路の種別の情報を含む。
【特許文献1】特開2004−45054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の従来のナビゲーション装置では、ユーザの好みや運転の癖の学習結果がナビゲーション装置内部のメモリに記憶されるだけでユーザに提示されないので、ユーザは、学習結果(学習内容)を把握・確認できないという問題がある。特に走行ルートの特徴により学習を行う構成では、ユーザがどのような意図で当該走行ルートを選択したかを精度良く学習するのは困難であり、それ故に、学習結果がユーザに提示されないと、ユーザに不安を与える虞がある。また、上述の従来のナビゲーション装置では、学習結果がユーザに提示されないことに伴い、学習結果をユーザが編集できない構成となっている。従って、上述の従来のナビゲーション装置では、学習精度が良好でない場合でも、学習結果を変更する手段が無く、ユーザの好み等に適合しない学習結果がルート探索に反映され続けてしまう虞もある。
【0004】
そこで、本発明は、ルート選択傾向の解析結果をユーザに提示する手段を備えるナビゲーション装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、第1の発明に係るナビゲーション装置は、走行ルートの特徴からユーザのルート選択時の選択傾向を解析するルート選択傾向解析手段と、
前記ルート選択傾向解析手段により解析されたルート選択傾向を、ユーザに提示する解析結果提示手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
第2の発明は、第1の発明に係るナビゲーション装置において、
前記ルート選択傾向解析手段により解析されたルート選択傾向は、ユーザによる編集が可能とされることを特徴とする。
【0007】
第3の発明は、第1又は2の発明に係るナビゲーション装置において、
前記ルート選択傾向を反映して推奨ルートを検索する推奨ルート検索手段を更に備えることを特徴とする。
【0008】
第4の発明は、第3の発明に係るナビゲーション装置において、
前記ルート選択傾向は、各種のルート選択基準に対してユーザがどの程度の快適度を要求するかを指標する要求快適度の組み合わせにより表され、
前記推奨ルート検索手段は、要求快適度が他のルート選択基準に比べて相対的に高いルート選択基準を重視して推奨ルートを検索することを特徴とする。
【0009】
第5の発明は、第3の発明に係るナビゲーション装置において、
前記ルート選択傾向は、各種のルート選択基準に対してユーザがどの程度の快適度を要求するかを指標する要求快適度の組み合わせにより表され、
前記推奨ルート検索手段は、各種のルート選択基準のうちの少なくとも1つの種類のルート選択基準に対する要求快適度がユーザの編集により高いレベルに変更された場合には、該編集されたルート選択基準を重視して推奨ルートを検索することを特徴とする。
【0010】
第6の発明は、第1〜5のうちのいずれかの発明に係るナビゲーション装置において、
前記ルート選択傾向はユーザ毎に解析されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ルート選択傾向の解析結果をユーザに提示する手段を備えるナビゲーション装置が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【0013】
図1は、本発明によるナビゲーション装置1の一実施例を示すシステム構成図である。本実施例のナビゲーション装置1は、電子制御ユニット20(以下、「ナビゲーションECU20」と称する)を中心に構成されている。ナビゲーションECU20は、マイクロコンピューターで構成され、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えている。
【0014】
ナビゲーションECU20には、地図データベース22、表示装置24、ユーザインターフェース26、GPS(Global Positioning System)受信機28、及び選択傾向データベース30等が接続されている。
【0015】
地図データベース22は、例えばハードディスクドライブ(HDD)により構成され、地図データが格納されている。地図データには、交差点・高速道路の合流点/分岐点に各々対応する各ノードの座標情報、隣接するノードを接続するリンク情報、各リンクに対応する道路の幅員情報、各リンクに対応する国道・県道・高速道路等の道路種別、各リンクの通行規制情報及び各リンク間の通行規制情報等が含まれている。
【0016】
また、地図データベース22は、各リンクに対応付けて、各リンクの特徴を表す情報(以下、「快適度情報」という)を保持する。各リンクの快適度情報は、図2に示すように、景観に関する快適度、道幅に関する快適度、道質に関する快適度を表す情報を含む。快適度情報は、各リンクの快適度を予め決定することで、地図データの収録の際に地図データベース22に記憶されてよい。ここでは、一例として、快適度は1から5の範囲で決定され、レベル(値)が高いほど快適度が高いことを意味するものとする。快適度の決定方法は任意であり、例えば、あるリンクに関して、当該リンクに対応する道路を走行した際に車両から見える景観が良好である場合(例えば、綺麗な山、川、海、湖、橋、東京タワー(登録商標)のような著名な施設ないし建造物や観光価値のある施設ないし建造物、紅葉や桜などの美しい自然物の見える道路である場合)、当該リンクの景観に関する快適度は高いレベルに決定されてよい。また、道幅に関しては、原則的に道幅(幅員)が広くなるにつれて快適度が高いレベルになるように決定されてよい。また、道質に関しても、舗装状態や路面の凹凸やつぎはぎの有無、雨の日の水の溜まり具合等に基づいて道質が良好であるほど快適度が高いレベルになるように決定されてよい。尚、快適度情報は、固定情報であってもよいが、例えば定期的に外部施設(例えばセンター)から無線通信により供給・更新される可変情報であってもよい。可変情報である構成を用いる場合には、例えば紅葉や桜などのような季節によって変化する景観や、道路工事による舗装状態の変化によって変化する道質を快適度情報に反映させることができる。また、同様の観点から、例えば紅葉や桜などのような季節によって変化する景観を考慮して、景観に関する快適度は季節毎に決定されてもよい。
【0017】
表示装置24は、例えば液晶ディスプレイであってよく、インストルメントパネルに配置される。表示装置24上の表示は、ナビゲーションECU20により制御される。例えば、表示装置24上には、後述のナビゲーションECU20のルート選択傾向表示生成部20Bにより生成されるルート選択傾向表示が出力される。その他、表示装置24上には、ナビゲーションECU20による制御下で、地図データベース32内の地図データに基づいて描画された地図が表示される。また、表示装置24上には、操作メニュー画像や車載カメラの撮像画像、TV映像等が表示されてもよい。
【0018】
ユーザインターフェース26は、例えばリモコンや表示装置24上のタッチスイッチなどの入力手段を含む。本例では、ユーザ(典型的には、運転者)は、ユーザインターフェース26を介して、各種指示を入力して、後述のルート選択傾向の編集作業を行うことができる。
【0019】
GPS受信機28は、GPSアンテナ(図示せず)を介して、衛星からの電波を受信して、車両の位置や速度を測位し、その測位結果を車両位置情報としてナビゲーションECU20に供給する。尚、測位方法は、単独測位や相対測位(干渉測位を含む。)等の如何なる方法であってもよい。この際、測位結果は、車速センサやジャイロセンサ等の各種センサ(図示せず)の出力や、ビーコン受信機及びFM多重受信機(図示せず)を介して受信される各種情報に基づいて補正されてよい。また、測位結果は、公知のマップマッチング技術により、不定期的に、後述の地図データベース22内の地図データを用いて適宜補正されてよい。
【0020】
選択傾向データベース30は、後述のナビゲーションECU20のルート選択傾向解析部20Aにより解析されたルート選択傾向を記憶・保持する。これについては後に詳説する。
【0021】
ナビゲーションECU20は、図1に示すように、その主要な機能部として、ルート選択傾向解析部20A、ルート選択傾向表示生成部20B、ルート選択傾向変更部20C、及び、推奨ルート探索部20Dを有する。各部20A−20Dの機能は、ナビゲーションECU20のROMに記憶されるプログラム及びデータ等に主に基づいて実現される。以下、各部20A−20Dの機能を順に説明する。
【0022】
ルート選択傾向解析部20Aは、ユーザが採用した過去の走行ルートの特徴から、ユーザのルート選択時の選択傾向(以下、「ルート選択傾向」という)を解析する。ルート選択傾向は、各種のルート選択基準に対してユーザがどの程度の快適度を要求するかを指標する要求快適度の組み合わせにより表される。この要求快適度は、各種のルート選択基準をユーザがルート選択時にどの程度重視しているかを表す指標ともいえる。ここでは、ルート選択基準は、一例として、時間(所要時間)、景観、道幅及び道質の4種類であるとする。また、ここでは、一例として、各種のルート選択基準の要求快適度は、上述の1から5の範囲の快適度に対応して、1から5の範囲で決定され、ルート選択基準の要求快適度が高いほど当該ルート選択基準の快適度をユーザが重視していることを意味するものとする。
【0023】
図3は、ナビゲーションECU20のルート選択傾向解析部20Aにおいて実行されるルート選択傾向解析処理の一例を示すフローチャートである。図3に示すルート選択傾向解析処理は、例えばナビゲーション装置1による目的地までのルート案内が終了した時点に実行されてもよい。
【0024】
ステップ100では、目的地までのルート案内中に、案内ルートからの逸脱があったか否かが判定される。即ち、ユーザが、案内ルートに従わずに走行したルートが存在するか否かが判定される。本ステップ100の判定の結果、案内ルートからの逸脱があった場合には、ステップ102に進み、それ以外の場合には、ルート選択傾向解析を実行することなく、そのまま終了する。
【0025】
ステップ102では、逸脱後のルート(以下、「逸脱ルート」という)の特徴に基づいて、ユーザのルート選択傾向が解析される。尚、本ステップ102において、逸脱ルートの特徴に基づいてルート選択傾向を解析する理由は、逸脱ルートには、案内ルートには存在しないような特徴であって、ユーザの重視する特徴が含まれている可能性が高く、それ故に、ルート選択傾向を精度良く解析できるからである。
【0026】
例えば、ルート選択傾向解析部20Aは、地図データベース22内から逸脱ルートの各リンクに係る快適度情報を読み出し、当該読み出した快適度情報に基づいて、各種のルート選択基準の要求快適度を評価する。各ルート選択基準の要求快適度の評価は、ルート選択基準毎に実行される。
【0027】
例えば図2に示す例で、仮に逸脱ルートのリンクがリンクL2−L5であった場合を想定する。この場合、時間の要求快適度については、ルート選択傾向解析部20Aは、簡易的に、これらのリンクL2−L5のリンク長の合計Ldepart(本例では、Ldepart=2+1.5+1+1.5=6[km])と、逸脱が無かった場合(即ち案内ルートに従った場合)のルート(以下、「正規ルート」という)の同リンク長の合計Lnominalとを比較し、逸脱ルートの合計長さが短い場合(Ldepart<Lnominal)には、時間を重視するルート選択傾向である(即ち時間の要求快適度が高い)と解析してよい。或いは、より正確に、時間短縮率(Ldepart/Vdepart÷Lnominal/Vnominal)を評価し、時間短縮率が略1の場合には時間の要求快適度は中間レベル“3”とされ、時間短縮率が1/2より小さい場合には時間の要求快適度は最高レベル“5”とされ、その間(1/2≦時間短縮率<1)の場合には時間の要求快適度は高レベル“4”とされ、逆に、時間短縮率が2より大きい場合には時間の要求快適度は最低レベル“1”とされ、その間(1<時間短縮率≦2)の場合には時間の要求快適度は低レベル“2”とされてよい。ここで、Vdepartは、逸脱ルート走行時の車速の実測値の平均値であってよい。また、Vnominalは、正規ルートの車速の平均値であってよく、交通情報や統計値に基づく値が用いられてよい。
【0028】
一方、ルート選択傾向における景観、道幅及び道質の各要求快適度について、ルート選択傾向解析部20Aは、ルート選択基準毎に、逸脱ルートのリンクL2−L5の各快適度を合算して平均することで算出してよい。例えば、ルート選択傾向解析部20Aは、ルート選択傾向における景観の要求快適度を、(4+3+2+1)/4=2.5として算出する。
【0029】
或いは、景観、道幅及び道質の各要求快適度について、ルート選択傾向解析部20Aは、時間の要求快適度と同様に、逸脱ルートの各快適度を正規ルートの各快適度を基準として相対的に評価することで、ルート選択傾向における景観、道幅及び道質の各要求快適度を解析してもよい。即ち、ルート選択傾向解析部20Aは、ルート選択基準毎に、正規ルートの各快適度を算出し、逸脱ルートの各快適度と正規ルートの各快適度と比較して、ルート選択傾向を解析してもよい。例えば景観について、ルート選択傾向解析部20Aは、逸脱ルートの景観に関する快適度pdepartが、正規ルートの景観に関する快適度pnominalよりも高い場合には、例え逸脱ルートの景観に関する快適度pdepartがさほど高くない場合でも、景観の要求快適度が高いレベルであると解析してよく、逆に、逸脱ルートの景観に関する快適度pdepartが、正規ルートの景観に関する快適度pnominalよりも低い場合には、例え逸脱ルートの景観に関する快適度pdepartがある程度高い場合でも、景観の要求快適度が低いレベルであると解析してよい。例えば、ルート選択傾向解析部20Aは、景観の要求快適度pを、p=2.5+pdepart−pnominal(但し、下限値1、上限値5)なる式で導出してもよい。
【0030】
ステップ104では、現在のユーザ(典型的には、運転者)が特定される。これは、複数のユーザが一台の車両を共有する場合を考慮したものである。ユーザの識別(特定)は、車載カメラによる画像認識や、シートセンサによる体重の検知結果等に基づいて実現されてもよいし、イモビライザーやスマートキーのユーザ認証結果に基づいて実現されてもよい。
【0031】
ステップ106では、ステップ104で特定したユーザに対応付けて、ステップ102で得られたルート選択傾向の解析結果が選択傾向データベース30に格納される(データベース化される)。
【0032】
このようにして、ユーザの案内ルートに対する逸脱が発生する毎に、逸脱ルートの特徴(快適度情報)に基づいてユーザのルート選択傾向が解析(学習)されていく。尚、ルート選択傾向は、ユーザの案内ルートに対する逸脱が少なくとも1回発生すれば解析可能であるが、好ましくは、ルート選択傾向の解析の信頼性を高める観点から、ユーザの案内ルートに対する逸脱が発生する毎に、ルート選択傾向が解析される。この場合に、複数回の逸脱から得られる各ルート選択傾向(即ち各ルート選択基準の要求快適度)を平均化して、最終的なルート選択傾向を導出することとしてよい。
【0033】
ルート選択傾向表示生成部20Bは、上述の如くルート選択傾向解析部20Aにより解析されたルート選択傾向をユーザに提示するために、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データに基づいて、ユーザのルート選択傾向を表すルート選択傾向表示を、表示装置24上に出力する。この際、ルート選択傾向表示生成部20Bは、現在のユーザが特定されている場合に、当該ユーザのルート選択傾向を表すルート選択傾向表示を、表示装置24上に出力する。ルート選択傾向表示は、ユーザにより例えばユーザインターフェース26を介して要求された場合に出力されてもよいし、ユーザによりユーザインターフェース26を介してルート案内用の目的地が入力された場合等に、出力されてもよい。これにより、ユーザは、自身に対して解析されたルート選択傾向(解析結果)を確認・把握することが可能となる。
【0034】
図4は、ルート選択傾向表示生成部20Bにより生成されるルート選択傾向表示の一例を示す図である。
【0035】
図4に示す例では、解析されたルート選択傾向は、時間、景観及び道幅の要求快適度がそれぞれ“2”、“1.8”及び“1”と比較的低い一方、道質の要求快適度が“4”と比較的高いことを表している。従って、この場合、ユーザは、時間、景観及び道幅にはあまり関心が無く、道質を重視してルートを選択していると、ナビゲーション装置1により解析されていることを把握することができる。尚、ルート選択傾向表示の態様は、図4に示すような縦の目盛りの表示に限られず、レーダーチャート等の他の形態のグラフ表示であってよく、数値表示だけあってもよいし、任意である。また、ルート選択傾向表示は、図4に示すように、それが“解析結果”であることをユーザが認識できるように、例えば解析結果という文字表示を含んでよい。
【0036】
ルート選択傾向変更部20Cは、ルート選択傾向解析部20Aにより解析されたルート選択傾向に対するユーザによる編集を可能とするために、ユーザからの例えばユーザインターフェース26を介した変更要求に従って、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データを変更・修正する。例えば、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データは、図4に示したルート選択傾向表示のスラードバーにより編集可能とされてもよい。この場合、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データは、ルート選択傾向表示の要求快適度を示す位置(即ち、黒丸の位置)をユーザが変化させた場合に、当該変化に応じて変更されてもよい。これにより、例えば、図4に示したルート選択傾向表示を見たユーザが、仮に、実際には道質にはあまり関心が無く、時間、景観及び道幅を重視してルートを選択していると自己分析した場合、それに応じてルート選択傾向表示の要求快適度を示す位置(即ち、黒丸の位置)を、図5に示すように上下方向に変化させることで、ルート選択傾向を自己分析に適合させることができる。このようにして、ユーザは、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データを自由に編集することができる。尚、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データは、編集箇所や編集態様を表す編集履歴データと共に記憶されてよい。
【0037】
推奨ルート探索部20Dは、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データに基づいて、ユーザのルート選択傾向を反映した推奨ルートを探索する。
【0038】
図6は、推奨ルート探索部20Dにより実現されるユーザのルート選択傾向を反映した推奨ルート探索処理の一例を示すフローチャートである。図6の処理ルーチンは、目的地設定時に関連して実行され、例えばユーザによりユーザインターフェース26を介してルート案内用の目的地が入力された場合に起動される。
【0039】
ステップ200では、推奨ルート探索部20Dは、車両の現在のユーザ(典型的には、運転者)を特定する。
【0040】
ステップ202では、推奨ルート探索部20Dは、ステップ200で特定したユーザに対応するルート選択傾向を選択傾向データベース30から抽出する。
【0041】
ステップ204では、推奨ルート探索部20Dは、ステップ202で抽出したルート選択傾向を反映して、現在の車両位置から目的地までの推奨ルートを探索する。例えば、仮に、ステップ202で抽出したルート選択傾向が、図5に示すように、時間、景観及び道幅の要求快適度が高く道質の要求快適度が低いことを表している場合、推奨ルート探索部20Dは、時間、景観及び道幅の快適度を、道質の快適度よりも重視して推奨ルートを探索する。これにより、ユーザのルート選択傾向を反映した適切な推奨ルートを探索することができる。
【0042】
尚、このようにして探索された推奨ルートは、表示装置24上に表示されてよい。そして、ユーザがこの表示された推奨ルートを、例えばユーザインターフェース26のOKボタン等を操作して、了承した場合には、当該推奨ルートが案内ルートとして確定され、以後のルート案内が当該案内ルートに基づいて実行されることになる。尚、推奨ルートが表示装置24上に表示される際、当該推奨ルートに対して算出される当該推奨ルートの快適度を、当該推奨ルートと共に表示してもよい。これにより、ユーザは、今回提示された推奨ルートの快適度を事前に把握し、それを、当該推奨ルートを了承するか否かを判断する際の一材料とすることができる。また、推奨ルートが表示された状態で、ユーザが当該推奨ルートの一部を指定した場合に、当該指定された部分の快適度が算出・表示されてもよい。
【0043】
また、推奨ルートが表示装置24上に表示される際、例えば図7に示すように、当該推奨ルートに対して算出される当該推奨ルートの快適度と共に、当該推奨ルートの探索に用いたユーザのルート選択傾向を表す表示(ルート選択傾向表示)が表示されてもよい。これにより、ユーザは、今回提示された推奨ルートの快適度と自身のルート選択傾向(要求快適度)との関係を把握することができる。この場合、例えばユーザがルート選択傾向(ひいてはそれを反映した推奨ルート)に不満がある場合には、ユーザは、ルート選択傾向を編集してから、別のルートを探索するよう要求してよい。この場合、推奨ルート探索部20Dは、新たなルート選択傾向(編集後のルート選択傾向)を考慮して、当該新たなルート選択傾向が反映された推奨ルートを再探索する。
【0044】
また、推奨ルートが表示装置24上に表示される際、当該推奨ルートに対して算出される当該推奨ルートの快適度と共に、当該推奨ルートにおける景観の快適度が高い部分が強調表示されてもよい。例えば、当該推奨ルートにおける景観の快適度が高い部分に、当該高い快適度をもたらす景観の内容(例えば富士山が良く見える場所である旨の表示)が表示されてもよい。
【0045】
図8は、図6のステップ204の処理(ルート選択傾向を反映した推奨ルート探索処理)の好ましい具体例を示すフローチャートである。
【0046】
ステップ300では、推奨ルート探索部20Dは、編集により高いレベルに要求快適度が変更されたルート選択基準が存在するか否かを判定する。即ち、ルート選択傾向の時間、景観、道幅及び道幅の各ルート選択基準のうちの、少なくともいずれかの要求快適度が例えば3.5以上のレベルにユーザにより編集されたか否かが、選択傾向データベース30内のルート選択傾向データ(及びその編集履歴データ)に基づいて判定される。本ステップ300の判定の結果、肯定判定の場合には、ステップ304に進み、否定判定の場合には、ステップ302に進む。
【0047】
ステップ302では、推奨ルート探索部20Dは、要求快適度が高いレベルのルート選択基準を重視して、現在の車両位置から目的地までの推奨ルートを探索する。例えば、図9(A)に示すようなルート選択傾向に基づく場合には、推奨ルート探索部20Dは、要求快適度が高い時間を重視して推奨ルートを探索する。即ち、最短経路の推奨ルート(例えば図10のルートA)を探索する。尚、この際、渋滞情報や通過する信号機の個数を勘案して最短時間の経路(コスト最小の経路)を推奨ルートとして探索してもよい。
【0048】
ステップ304では、推奨ルート探索部20Dは、編集により高いレベルに要求快適度が変更されたルート選択基準を重視して、現在の車両位置から目的地までの推奨ルートを探索する。ここでは、一例として、図9(A)に示すような解析結果のルート選択傾向が図9(B)に示すようなルート選択傾向に変更された場合を想定する。この場合、推奨ルート探索部20Dは、編集により高いレベルに要求快適度が変更されたルート選択基準である景観、道幅及び道質を重視して、推奨ルートを探索する。この場合、時間は重視されないことになるので、ある程度遠回りとなっても景観、道幅及び道質が良好な推奨ルート(例えば図10のルートB)が探索されることになる。また、この場合、景観及び道質の要求快適度が道幅の要求快適度よりも高いので、景観及び道質の快適度を道幅の快適度より重視して推奨ルートが探索されることになる。
【0049】
図11は、図6のステップ204の処理(ルート選択傾向を反映した推奨ルート探索処理)の好ましいその他の具体例を示すフローチャートである。
【0050】
ステップ400では、推奨ルート探索部20Dは、現在の車両位置から目的地までの推奨ルートの候補(以下、「推奨ルート候補」という)を複数探索する。この際、推奨ルート探索部20Dは、最短経路の推奨ルート候補を探索すると共に、当該最短経路の推奨ルート候補の経路長に対して経路長が所定上限値を超えて増加しない範囲内で、他の推奨ルート候補を探索する。
【0051】
ステップ402では、推奨ルート探索部20Dは、地図データベース22内からステップ400で得た複数の推奨ルート候補の各リンクに係る快適度情報を読み出し、当該複数の推奨ルート候補のそれぞれの快適度を算出する。景観、道幅及び道質の各快適度については、推奨ルート候補毎に、推奨ルート候補の各リンクの各快適度を合算して平均することで算出してよい。時間の快適度については、推奨ルート候補毎に、推奨ルート候補のリンクのリンク長の合計長さを算出し、最短の合計長さの推奨ルート候補の快適度を“5”と評価し、他の推奨ルート候補の時間の快適度を、当該最短の推奨ルート候補の合計長さを基準として相対的に評価してよい。例えば、推奨ルート候補の最短の合計長さに対する他の推奨ルート候補のリンク長の合計長さの比を評価し、比が1〜1.2の範囲内の推奨ルート候補に対しては時間の快適度は高レベル“4”とされ、比が1.2〜1.4の範囲内の推奨ルート候補に対しては時間の快適度は中間レベル“3”とされ、比が1.4〜1.6の範囲内の推奨ルート候補に対しては時間の快適度は低レベル“2”とされ、比が1.6〜2.0(例えば2.0が上限値)の範囲内の推奨ルート候補に対しては時間の快適度は最低レベル“1”とされてよい。
【0052】
ステップ404では、推奨ルート探索部20Dは、ステップ402で算出した各推奨ルート候補の快適度と、選択傾向データベース30内のユーザのルート選択傾向の要求快適度とを比較し、各推奨ルート候補の快適度のルート選択傾向の要求快適度に対する適合度εを評価する。適合度εは、例えば推奨ルート候補の快適度とルート選択傾向の要求快適度の差に基づいて、例えば以下の式で評価されてもよい。
ε=1−1/k・m・Σ|p(i)−p(i)|
ここで、kは定数であり、ルート選択基準の個数に対応し、本例では4である。また、mは、定数であり、ルート選択基準の個数と、快適度の最大値と最小値との差(=要求快適度の最大値と最小値との差)に対応し、本例では4(=5−1)である。また、p(i)(但し、i=1,2,3,4)は、ルート選択基準である時間(i=1)、景観(i=2)、道幅(i=3)及び道質(i=4)のそれぞれに対応する推奨ルート候補の快適度を表し、p(i)は、時間(i=1)、景観(i=2)、道幅(i=3)及び道質(i=4)の各要求快適度を表す。例えば、ある推奨ルート候補の快適度が、時間、景観、道幅及び道質についてそれぞれ“1”、“2”、“3”及び“4”であり、ルート選択傾向の各ルート選択基準(時間、景観、道幅及び道質)の要求快適度がそれぞれ“2”、“1”、“4”及び“5”である場合、当該推奨ルート候補のルート選択傾向に対する適合度εは、ε=1−1/16・{|1−2|+|2−1|+|3−4|+|4−5|}=0.75となる。
【0053】
或いは、適合度εは、要求快適度が高いレベルのルート選択基準が重視されるように、以下のように、重み付けを設定して算出されてもよい。
ε=1−1/k・m・Σw・|p(i)−p(i)|
ここで、wは、各ルート選択基準の重み付け係数であり、ルート選択傾向における要求快適度が高いルート選択基準ほど高い重みが付与されてよい。例えば、要求快適度が高いルート選択基準(例えば要求快適度が3.5以上のルート選択基準)に対しては、wは“1”に設定され、要求快適度が低いルート選択基準(例えば要求快適度が3.5未満のルート選択基準)に対しては、wは“0”に設定されてよい(即ち要求快適度が低いルート選択基準は無視される)。例えば、ある推奨ルート候補の快適度が、時間、景観、道幅及び道質についてそれぞれ“1”、“2”、“3”及び“4”であり、ルート選択傾向の各ルート選択基準(時間、景観、道幅及び道質)の要求快適度がそれぞれ“2”、“1”、“4”及び“5”である場合、道幅及び道質が重視された適合度ε=1−1/16・{|3−4|+|4−5|}≒0.9となる。同様の観点で、wは、編集により高いレベル(例えば4以上のレベル)に要求快適度が変更されたルート選択基準に対して高い重みが付与されてよい。例えば、編集により高いレベル(例えば4以上のレベル)に要求快適度が変更されたルート選択基準に対しては、wは“1”に設定され、要求快適度が高いその他のルート選択基準(例えば要求快適度が3.5以上のルート選択基準)に対しては、wは“0.8”のような固定値又は可変値(例えば、w=p(i)/5)に設定され、要求快適度が低いルート選択基準(例えば要求快適度が3.5未満のルート選択基準)に対しては、wは“0”に設定されてよい。尚、要求快適度が低いルート選択基準に関してwが“0”に設定される理由は、当該ユーザにとって当該ルート選択基準の快適度の高低がルート選択の際の重要な因子となりえず、従って、かかるルート選択基準の要求快適度が全く考慮されないのが望ましいためである。即ち、例えば、道質に関心の無いユーザにとっては、道質の良し悪しがルート選択時の主要な決め手にはならず、それ故に、適合度εに与える道質の影響は最小限に留めるのが望ましいためである。
【0054】
ステップ406では、ステップ404で導出された各推奨ルート候補の適合度εを比較し、適合度εが最も高い推奨ルート候補を、推奨ルートとして採用する。従って、この採用された推奨ルートは、表示装置24上に表示され、ユーザがこの表示された推奨ルートを、例えばOKボタン等を操作して、了承した場合には、当該推奨ルートが案内ルートとして確定され、以後のルート案内が当該案内ルートに基づいて実行されることになる。或いは、各推奨ルート候補の全てが、若しくは所定の適合度以上の推奨ルート候補が、適合度εの高い順に複数表示されてもよい。この際、各推奨ルート候補の快適度についても表示されてもよい。この場合、適合度εの最も高い推奨ルート候補がユーザにより選択されることが想定されるが、仮に2番目以降の推奨ルート候補が選択された場合には、当該選択された推奨ルート候補が案内ルートとして確定されることになる。仮に2番目以降の推奨ルート候補が選択された場合には、ルート選択傾向がユーザの好み等に適合していなかったことを意味するので、適合度εの最も高い推奨ルート候補の快適度と、選択された推奨ルート候補の快適度との相違を考慮してルート選択傾向が修正されてもよい。
【0055】
以上説明した本実施例によるナビゲーション装置1によれば、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
【0056】
先ず、上述の如く、ユーザが案内経路を逸脱して目的地に到着した場合に、その逸脱経路の特徴からユーザのルート選択傾向を解析し、当該解析結果をユーザに提示するので、ユーザは、自身のルート選択傾向についてナビゲーション装置1がどのような解析をしたかを確認・把握することができる。これにより、ナビゲーション装置1がどのような解析をしたかが不明なことに起因して与えるユーザへの不安を無くすことができる。
【0057】
また、ルート選択傾向の解析結果が編集可能とされるので、ユーザは、提示されたルート選択傾向の解析結果が不適切である場合には、必要に応じてルート選択傾向の解析結果を編集できるので、ナビゲーション装置1により不適切なルート選択傾向の解析結果に基づいて推奨ルートが探索されてしまう事態を防止することができる。また、ユーザは、例えば、ドライブ前にそのときの気分や状況に応じてルート選択傾向を編集することができるので、推奨ルートの探索の自由度・柔軟性が高まる。
【0058】
また、ルート選択傾向の解析等は、ユーザ毎に実行されるので、各ユーザのルート選択傾向に適合した推奨ルートの探索が可能となる。尚、同様の観点から、ユーザは、必ずしも一ユーザである必要なく、ルート選択傾向の解析等は、数人のユーザからなるグループユーザ毎に実行されてもよい。これは、目的地までのルートは、例えば運転者の独断で決める場合もあれば、他の同乗者との兼ね合いで決定される場合もあるからである。
【0059】
また、図8等を参照して示したように、ユーザによりルート選択傾向が編集された場合には、その編集に係るルート選択基準を重視して、推奨ルートを探索することで、よりユーザの意図に適合した推奨ルートを探索することができる。これは、要求快適度が高いレベルに編集されたルート選択基準についてはユーザが特に関心が高いルート選択基準である場合が多いからである。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0061】
例えば、上述の実施例において、ルート選択傾向の解析等は、時間帯(朝、昼、夜)毎や季節(四季)毎に実行されてよい。これは、時間帯や季節に応じてユーザのルート選択傾向が変化する場合があるからである。この場合、推奨ルートは、推奨ルート探索時の時間帯又は季節に対応した時間帯又は季節で解析されたルート選択傾向に基づいて探索されることになる。また、同様の観点から、ルート選択傾向の解析等は、週末のドライブの場合と平日の通勤の場合とで別個に実行されてもよい。
【0062】
また、上述した実施例では、ルート選択傾向が編集された場合には、編集後のルート選択傾向が元のルート選択傾向に上書きされているが、編集後のルート選択傾向を、元のルート選択傾向に上書きするか否かをユーザに選択させてもよい。これは、ユーザが一時的に(例えば今回のドライブにおいてだけ)ルート選択傾向を変化させて推奨ルートを探索してもらいたい場合もあるためである。従って、元のルート選択傾向に上書きしないことが選択された場合には、今回の推奨ルート探索時においてのみ、編集後のルート選択傾向が反映された推奨ルートが探索されることになる。
【0063】
また、上述の実施例では、説明の複雑化を防止するために、時間、景観、道幅及び道質の4種類のルート選択基準が例示されているが、その他、図12に示すように、坂の有無、渋滞の有無、有料道路の有無、右左折ポイントの有無などのルート選択基準が用いられてもよい。この場合、逸脱ルートにおいて坂道が多いほど坂道の要求快適度が低くなり、逸脱ルートにおいて渋滞区間(又は渋滞時間)が長いほど渋滞の要求快適度が低くなり、逸脱ルートにおいて有料道路が多いほど(料金が高いほど)有料道路の要求快適度が低くなり、逸脱ルートにおいて右左折ポイントが多いほど右左折ポイントの要求快適度が低くなるような態様で、各ルート選択基準の要求快適度(ひいてはルート選択傾向)が解析されてよい。この際、上述の如く、逸脱ルートの坂道の区間の長さや平均勾配と正規ルートの区間の長さや平均勾配との比較(相対評価)により各ルート選択基準の要求快適度が評価されてもよい。これは、坂以外のルート選択基準についても同様である。また、地図データベース22には、任意のルートに関するこれらのルート選択基準の要求快適度を解析できるようにするために、各ルート選択基準に対応する快適度情報が記憶されてよい。尚、渋滞の快適度情報は、各リンクの渋滞度合いの統計値に基づいて生成されてもよいが、好ましくは、渋滞という動的な状態に基づいて判断される特性上、リアルタイムに取得される渋滞情報に基づいて判断されてよい。
【0064】
また、上述の実施例では、好ましい実施例として、一の車両を複数のユーザが使用することを想定し、ユーザ毎にルート選択傾向が異なることを考慮して、ユーザの特定を行っているが、ユーザの変動が無いと仮定して、かかるユーザの特定を省略してもよい。
【0065】
また、上述の実施例では、好ましい実施例として、案内ルートからの逸脱があった場合にルート選択傾向が解析されているが、案内ルートの設定態様に基づいてルート選択傾向が解析されてもよい。例えば複数の推奨ルート候補を提示し、その中から案内ルートとして採用すべき推奨ルート候補をユーザに選択させる構成では、ユーザの案内ルートの選択態様に応じてルート選択傾向が解析されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明によるナビゲーション装置1の一実施例を示すシステム構成図である。
【図2】地図データベース22に記憶される快適度情報の一例を示す図である。
【図3】ナビゲーションECU20のルート選択傾向解析部20Aにおいて実行されるルート選択傾向解析処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】ルート選択傾向表示生成部20Bにより生成されるルート選択傾向表示の一例を示す図である。
【図5】図4に示すルート選択傾向表示の編集後の状態の一例を示す図である。
【図6】推奨ルート探索部20Dにより実現されるユーザのルート選択傾向を反映した推奨ルート探索処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】推奨ルート及びその快適度がルート選択傾向表示と共に表示された状態の一例を示す図である。
【図8】図6のステップ204の処理の具体例を示すフローチャートである。
【図9】ルート選択傾向の編集例を示す図である。
【図10】図9の編集が無かった場合の推奨ルートAと編集が行われた場合の推奨ルートBを模式的に示す図である。
【図11】図6のステップ204の処理(ルート選択傾向を反映した推奨ルート探索処理)の好ましいその他の具体例を示すフローチャートである。
【図12】ルート選択傾向における多様なルート選択基準の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
1 ナビゲーション装置
20 ナビゲーションECU
20A ルート選択傾向解析部
20B ルート選択傾向表示生成部
20C ルート選択傾向変更部
20D 推奨ルート探索部
22 地図データベース
24 表示装置
26 ユーザインターフェース
28 GPS受信機
30 選択傾向データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行ルートの特徴からユーザのルート選択時の選択傾向を解析するルート選択傾向解析手段と、
前記ルート選択傾向解析手段により解析されたルート選択傾向を、ユーザに提示する解析結果提示手段とを備えることを特徴とする、ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記ルート選択傾向解析手段により解析されたルート選択傾向は、ユーザによる編集が可能とされる、請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記ルート選択傾向を反映して推奨ルートを検索する推奨ルート検索手段を更に備える、請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記ルート選択傾向は、各種のルート選択基準に対してユーザがどの程度の快適度を要求するかを指標する要求快適度の組み合わせにより表され、
前記推奨ルート検索手段は、要求快適度が他のルート選択基準に比べて相対的に高いルート選択基準を重視して推奨ルートを検索する、請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記ルート選択傾向は、各種のルート選択基準に対してユーザがどの程度の快適度を要求するかを指標する要求快適度の組み合わせにより表され、
前記推奨ルート検索手段は、各種のルート選択基準のうちの少なくとも1つの種類のルート選択基準に対する要求快適度がユーザの編集により高いレベルに変更された場合には、該編集されたルート選択基準を重視して推奨ルートを検索する、請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記ルート選択傾向はユーザ毎に解析される、請求項1〜5のうちのいずれかに記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−281488(P2008−281488A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127153(P2007−127153)
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】