説明

ナビゲーション装置

【課題】車両15の用途に合わせて最適な操作環境をユーザに提供することができるナビゲーション装置20を提供する。
【解決手段】本発明のナビゲーション装置20は、車両15の用途を示す用途情報に対応付けて、優先する検索方法に関する情報である優先検索情報を格納する検索情報格納部21と、装着された記録媒体14から用途情報を読み出し、読み出した用途情報に対応付けられている優先検索情報を検索情報格納部21から抽出する検索情報抽出部23と、抽出された優先検索情報に対応する検索方法を優先して表示装置201に表示させた後に、入力装置200を介したユーザの操作に基づいて目的地点となる施設名を検索する施設検索部25と、検索された施設を目的地点として、当該目的地点までの経路を探索する経路探索部26と、探索された経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導部28とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、ユーザから指定されたメニュー項目の優先度を上げることにより、ユーザの嗜好にあった順番でメニュー項目を表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−295698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年のナビゲーション装置では、目的となる地点を検索する場合、施設の名称、電話番号、住所、ジャンル、緯度経度、地点を示すコードの入力など、さまざまな検索方法が存在する。しかし、その反面、目的の検索方法を実行するためには、ユーザは、ナビゲーション装置のメニューを操作して、目的の検索方法を実行可能な検索画面を多数の検索画面の中から探し出す必要がある。
【0005】
近年のナビゲーション装置は、高度化・多機能化し、その操作も複雑化している。そのため、ナビゲーション装置を初めて操作するユーザは、そのナビゲーション装置の操作に慣れておらず、目的の検索方法を実行可能な検索画面を探し出すのに時間がかかる場合がある。特に、レンタカーに搭載されているナビゲーション装置を操作する場合、ユーザはそのナビゲーション装置を初めて利用する場合が多く、その問題は顕著になる。
【0006】
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、車両の用途に合わせて最適な操作環境をユーザに提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、車両に搭載されるナビゲーション装置であって、
前記車両の用途を示す用途情報に対応付けて、優先する検索方法に関する情報である優先検索情報を格納する検索情報格納部と、
装着された記録媒体から前記用途情報を読み出し、読み出した用途情報に対応付けられている優先検索情報を前記検索情報格納部から抽出する検索情報抽出部と、
前記検索情報抽出部によって抽出された優先検索情報に対応する検索方法を優先して表示装置に表示させた後に、入力装置を介したユーザの操作に基づいて目的地点となる施設名を検索する施設検索部と、
前記施設検索部によって検索された施設を目的地点として、当該目的地点までの経路を探索する経路探索部と、
前記経路探索部によって探索された経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導部と
を備えることを特徴とするナビゲーション装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のナビゲーション装置によれば、車両の用途に合わせて最適な操作環境をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るレンタカーシステム10の構成を示すシステム構成図である。
【図2】ナビゲーション装置20の詳細な機能構成の一例を示すブロック図である。
【図3】検索情報格納部21に格納されるデータの構造の一例を示す図である。
【図4】施設情報格納部24に格納されるデータの構造の一例を示す図である。
【図5】地図情報格納部29に格納されるデータの構造の一例を示す図である。
【図6】検索方法の選択画面30の一例を示す概念図である。
【図7】検索結果の表示画面31の一例を示す概念図である。
【図8】ナビゲーション装置20の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】ナビゲーション装置20の機能を実現するコンピュータ40の構成の一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係るレンタカーシステム10の構成を示すブロック図である。レンタカーシステム10は、受付端末11およびナビゲーション装置20を備える。
【0012】
ユーザ13は、レンタカーの取扱店等において、レンタカーの用途や車種の情報を受付担当者12に伝える。受付担当者12は、用途や車種の情報を受付端末11に入力する。受付端末11は、例えば汎用のコンピュータであり、装着されたメモリカード等の記録媒体14にデータを書き込む機能を有している。
【0013】
受付端末11は、受付担当者12の操作に応じて、用途や車種の情報を記録媒体14に書き込む。受付担当者12によって用途や車種の情報が書き込まれた記録媒体14は、レンタカーである車両15に搭載されたナビゲーション装置20に装着される。ナビゲーション装置20は、装着された記録媒体14から用途や車種の情報を起動時に読み出し、読み出したこれらの情報に応じて、施設の検索メニューの構成や検索結果の表示方法を設定する。
【0014】
図2は、ナビゲーション装置20の詳細な機能構成の一例を示すブロック図である。ナビゲーション装置20は、検索情報格納部21、インターフェイス(I/F)22、検索情報抽出部23、施設情報格納部24、施設検索部25、経路探索部26、現在位置算出部27、経路誘導部28、および地図情報格納部29を有する。
【0015】
検索情報格納部21には、例えば図3に示すように、車両15の用途情報210および車種情報211の組合せ毎に、検索関連設定情報212が格納されている。検索関連設定情報212には、優先して表示すべき検索方法に関する情報を示す優先検索情報213、および、検索結果の中で強調して表示すべき施設の属性を示す強調属性情報214が含まれる。
【0016】
なお、図3に示した例において、用途情報210の欄に格納されている「−」は、用途については何でもよいことを示しており、車種情報211の欄に格納されている「−」は、車種については何でもよいことを示しており、優先検索情報213の欄に格納されている「−」は、優先されるべき検索方法は特にない(デフォルトの順番で各検索方法を表示する)ことを示している。また、強調属性情報214の欄には、強調して表示すべき施設が特にない旨を示す「−」が格納されていてもよい。
【0017】
施設情報格納部24には、例えば図4に示すように、それぞれの施設を識別する施設名240に対応付けて、当該施設が位置する地図上の座標241、および、当該施設の属性を示す属性情報242等が格納されている。
【0018】
地図情報格納部29には、例えば図5に示すように、予め定められた地図領域であるメッシュ毎に、当該メッシュに含まれる道路を示すリンクに関する情報を含むメッシュデータ290が格納されている。それぞれのメッシュデータ290には、それぞれのメッシュを識別するメッシュID291およびメッシュ内のリンクに関するデータであるリンク情報292等が含まれる。
【0019】
それぞれの292には、それぞれのリンクを識別するリンクID293、当該リンクの開始ノード座標294、当該リンクの終了ノード座標295、当該リンクの道路種別296、当該リンクのリンク長297、当該リンクの開始ノードに接続されている他のリンクの識別情報である開始接続リンク298、および、当該リンクの終了ノードに接続されている他のリンクの識別情報である終了接続リンク299等が格納されている。なお、地図情報格納部29には、この他にも地図の画像や交差点の画像などのデータも格納されている。
【0020】
図2に戻って説明を続ける。センサ203は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機や方位センサ、距離センサ等であり、測地衛星から送信されたGPS信号や、車両の進行方位、車両の移動距離等を測定し、測定情報を現在位置算出部27に供給する。
【0021】
現在位置算出部27は、センサ203から供給された測定情報および地図情報格納部29に格納されたリンクデータに基づいて、ナビゲーション装置20が搭載された車両15が例えば所定距離(例えば10m)移動する毎に、例えばマップマッチング等により当該車両15の現在位置を算出し、算出した車両の現在位置および進行方向を示す情報を経路探索部26および経路誘導部28に提供する。
【0022】
インターフェイス22は、例えば起動時に、ナビゲーション装置20に装着された記録媒体14内の情報を読み出して検索情報抽出部23へ送る。検索情報抽出部23は、インターフェイス22を介して記録媒体14から用途や車種を示す情報を読み出す。そして、検索情報抽出部23は、記録媒体14から読み出した情報に基づいて検索情報格納部21を参照し、読み出した情報に対応付けられている検索関連設定情報212を検索情報格納部21から抽出し、抽出した検索関連設定情報212を施設検索部25へ送る。
【0023】
なお、記録媒体14から読み出した情報に対応付けられている検索関連設定情報212に、優先されるべき検索方法や強調して表示すべき施設の属性が特にない旨が含まれている場合、検索情報抽出部23は、その旨を施設検索部25へ送る。
【0024】
施設検索部25は、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報の中に、優先されるべき検索方法は特にない旨が含まれている場合に、目的地点となる施設の検索方法を選択する画面において、例えば図6(a)に示すように、各検索方法をデフォルトの順番で表示する。
【0025】
図6(a)に示した例では、検索方法を選択するための領域300において、上から順に、「ジャンル検索」、「名称検索」、「地点コード入力」の検索方法を示すボタン301が表示されている。タッチパネルやリモコン等の入力装置200を用いていずれかのボタン301を選択することにより、対応する検索方法の入力画面が表示される。また、タッチパネルやリモコン等を用いてスライダ302やボタン303を操作することにより、その他の検索方法を示すボタン301が領域300に表示される。
【0026】
また、施設検索部25は、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報の中に、優先されるべき検索方法として電話番号検索が含まれている場合に、目的地点となる施設の検索方法を選択する画面において、例えば図6(b)に示すように、電話番号検索を示すボタン301を領域300内で一番上に表示することにより、電話番号検索を優先して表示する。
【0027】
また、施設検索部25は、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報の中に、優先されるべき検索方法として住所検索が含まれている場合に、目的地点となる施設の検索方法を選択する画面において、例えば図6(c)に示すように、住所検索を示すボタン301を領域300内で一番上に表示することにより、住所検索を優先して表示する。
【0028】
ところで、レンタカーをビジネスで利用する場合、訪問先の位置を電話番号で検索する場合が多い。このような利用場面において、例えば図6(a)に示すようなデフォルトの検索方法選択画面が表示された場合、ユーザは、電話番号検索を指定するためのボタンをナビゲーション装置20に表示させるために行うべき操作を調べる必要がある。
【0029】
また、レンタカーを引越で利用する場合、引越先の位置を住所で検索する場合が多い。このような利用場面において、例えば図6(a)に示すようなデフォルトの検索方法選択画面が表示された場合、ユーザは、住所検索を指定するためのボタンをナビゲーション装置20に表示させるために行うべき操作を調べる必要がある。
【0030】
近年のナビゲーション装置20は、高度化・複雑化しており、ナビゲーション装置20の操作マニュアルの記載量も膨大になっている。また、ナビゲーション装置20の製造メーカ間でマニュアルの構成や機能の呼び名も異なる場合が多く、ナビゲーション装置20を使うたびに操作方法を調べることは、ユーザにとって大きな負担となる。
【0031】
これに対して、本実施形態のナビゲーション装置20は、ユーザの用途に応じて、最適な検索インターフェイスを優先して表示することができ、ユーザにより使いやすい環境を提供することができ、ユーザの負担を軽減することができる。
【0032】
また、施設検索部25は、図6に示した検索方法の選択画面において、いずれかの検索方法の選択をユーザから受け付け、ユーザの操作に応じて、受け付けた検索方法を用いて施設の検索を行う。そして、施設検索部25は、検索結果を表示装置201に表示する場合に、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報に含まれている強調属性情報に該当する施設を検索結果の中で特定する。そして、施設検索部25は、特定した施設の名称に、その属性を示すアイコンを付加して表示することにより、強調属性情報に該当する施設を、検索結果の中で強調して表示する。
【0033】
例えば、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報に含まれている強調属性情報に、障害者用トイレのある施設が含まれている場合、施設検索部25は、例えば、図7(a)に示すように、検索結果の中で、該当する施設名称310に、障害者用トイレのある施設であることを示すアイコン311を付加して表示する。
【0034】
また、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報に含まれている強調属性に、飲食施設が含まれている場合、施設検索部25は、例えば、図7(a)に示すように、検索結果の中で、該当する施設名称310に、飲食施設であることを示すアイコン312を付加して表示する。
【0035】
また、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報に含まれている強調属性に、観光スポットが含まれている場合、施設検索部25は、例えば、図7(b)に示すように、検索結果の中で、該当する施設名称310に、観光スポットであることを示すアイコン313を付加して表示する。
【0036】
また、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報に含まれている強調属性に、推奨観光ルートが含まれている場合、施設検索部25は、例えば、図7(b)に示すように、検索結果の中で、該当する名称に、推奨観光ルートであることを示すアイコン314を付加して表示する。なお、推奨観光ルートとは、例えば、複数の観光スポットについて、所要時間や休息時刻などの観点で、推奨される通過順番を規定する経路を示す。
【0037】
また、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報に含まれている強調属性に、ショッピングセンタが含まれている場合、施設検索部25は、例えば、図7(c)に示すように、検索結果の中で、該当する施設名称310に、ショッピングセンタであることを示すアイコン315を付加して表示する。
【0038】
そして、入力装置200を介してユーザによって、検索結果の中の施設名称が選択された場合、施設検索部25は、選択された施設名称に対応する座標を施設情報格納部24から取得し、取得した座標を目的地点の座標として経路探索部26へ送る。
【0039】
経路探索部26は、施設検索部25から座標を示す情報を受け取った場合に、当該座標を目的地点の座標とし、例えば現在位置算出部27によって算出された現在位置を出発地点として、地図情報格納部29内のリンクデータを参照して、例えばダイクストラ法等のアルゴリズムを用いて、出発地点から目的地点までの経路を1つ以上探索し、探索結果を表示装置201に表示する。
【0040】
そして、経路探索部26は、入力装置200を介してユーザから、探索された経路のいずれかを指定する情報を受け付けた場合に、ユーザによって指定された経路を誘導経路として経路誘導部28へ送る。なお、経路探索部26は、ユーザから指定された地点を出発地点として経路探索を実行してもよい。
【0041】
経路誘導部28は、経路探索部26から誘導経路を示す情報を受け取った場合に、地図情報格納部29に格納されている、車両15の現在位置付近の地図を示す画像データを取得し、取得した画像データで示される地図上に車両15の現在位置を示すカーマークを重畳させた画像を作成し、作成した画像を表示装置201に表示することにより、経路誘導を行う。
【0042】
そして、経路誘導部28は、現在位置算出部27によって算出された車両15の現在位置および地図情報格納部29に格納されているリンクデータを参照して、誘導経路上において、車両15の前方所定距離以内に、進行方向を指示すべき案内地点が存在する場合に、当該案内地点に関する画像を地図情報格納部29から読み出して表示装置201に表示すると共に、誘導を示す音声をスピーカ202を介して再生することにより、進むべき方向を案内する。
【0043】
図8は、ナビゲーション装置20の動作の一例を示すフローチャートである。用途または車種の少なくともいずれか一方の情報が記録された記録媒体14が装着された上で、起動することにより、ナビゲーション装置20は、本フローチャートに示す動作を開始する。
【0044】
まず、インターフェイス22は、記録媒体14内の情報を読み出して検索情報抽出部23へ送る。検索情報抽出部23は、インターフェイス22を介して記録媒体14から用途や車種を示す情報を取得する(S100)。そして、検索情報抽出部23は、記録媒体14から読み出した情報に基づいて検索情報格納部21を参照し、読み出した情報に対応付けられている検索関連設定情報212を検索情報格納部21から抽出し(S101)、抽出した検索関連設定情報212を施設検索部25へ送る。
【0045】
次に、施設検索部25は、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報の中に、優先されるべき検索方法が含まれているか否かを判定する(S102)。検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報の中に、優先されるべき検索方法が含まれていない場合(S102:No)、施設検索部25は、目的地点となる施設の検索方法を選択する画面において、例えば図6(a)に示すように、各検索方法をデフォルトの順番で表示し(S103)、ステップS105に示す処理を実行する。
【0046】
一方、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報の中に、優先されるべき検索方法が含まれている場合(S102:Yes)、施設検索部25は、例えば図6(b)または(c)を用いて説明したように、当該検索方法を指定するボタンを、検索方法を選択する画面の一番上に表示するなどにより、優先して表示する(S103)。
【0047】
次に、施設検索部25は、入力装置200を介して、いずれかの検索方法の選択をユーザから受け付けたか否かを判定する(S105)。いずれかの検索方法の選択をユーザから受け付けた場合(S105:Yes)、施設検索部25は、ユーザの操作に応じて、受け付けた検索方法を用いて施設の検索を行う(S106)。
【0048】
次に、施設検索部25は、検索結果を表示装置201に表示する場合に、検索情報抽出部23から受け取った検索関連設定情報に含まれている強調属性情報に該当する施設を検索結果の中で特定する。そして、施設検索部25は、特定した施設の名称に、その属性を示すアイコンを付加して表示する(S107)。
【0049】
次に、施設検索部25は、入力装置200を介してユーザによって、検索結果の中の施設名称が目的地点として選択されたか否かを判定する(S108)。検索結果の中の施設名称が目的地点として選択された場合(S108:Yes)、施設検索部25は、選択された施設名称に対応する座標を施設情報格納部24から取得し、取得した座標を目的地点の座標として経路探索部26へ送る。
【0050】
次に、経路探索部26は、施設検索部25から受け取った座標を目的地点の座標として、例えば現在位置算出部27によって算出された現在位置を出発地点から当該目的地点までの経路を1つ以上探索し、探索結果を表示装置201に表示する(S109)。
【0051】
次に、経路探索部26は、入力装置200を介してユーザから、探索された経路のいずれかを指定する情報を受け付けたか否かを判定する(S110)。探索された経路のいずれかを指定する情報を受け付けた場合(S110:Yes)、経路探索部26は、ユーザによって指定された経路を誘導経路として経路誘導部28へ送る。
【0052】
次に、経路誘導部28は、経路探索部26から受け取った誘導経路に基づいて経路誘導を行う(S111)。そして、車両15の現在位置と目的地点との距離が所定距離以内となった場合や、目的地点を変更する指示を受け付けた場合、施設検索部25は、再びステップS102に示した処理を実行する。
【0053】
図9は、ナビゲーション装置20の機能を実現するコンピュータ40の構成の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ40は、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、ROM(Read Only Memory)43、HDD(Hard Disk Drive)44、入力インターフェイス(I/F)45、出力インターフェイス(I/F)46、およびメディアインターフェイス(I/F)47を備える。
【0054】
CPU41は、ROM43またはHDD44に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM43は、コンピュータ40の起動時にCPU41によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ40のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0055】
HDD44は、CPU41によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。CPU41は、入力インターフェイス45を介して、入力装置200やセンサ203を制御し、入力インターフェイス45を介して入力装置200やセンサ203からデータを取得する。CPU41は、出力インターフェイス46を介して、表示装置201やスピーカ202を制御し、生成したデータを出力インターフェイス46を介して表示装置201やスピーカ202へ出力する。
【0056】
メディアインターフェイス47は、記録媒体48に格納されているプログラムを読み取り、RAM42を介してCPU41に提供する。CPU41は、記録媒体48から読み取ったプログラムデータを、メディアインターフェイス47を介して記録媒体48からRAM42上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体48は、例えばDVD、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0057】
コンピュータ40のCPU41は、RAM42上にロードされたプログラムを実行することにより、検索情報格納部21、インターフェイス22、検索情報抽出部23、施設情報格納部24、施設検索部25、経路探索部26、現在位置算出部27、経路誘導部28、および地図情報格納部29の各機能を実現する。HDD44には、例えば、検索情報格納部21、施設情報格納部24、および地図情報格納部29内のデータが格納される。
【0058】
CPU41は、これらのプログラムを、記録媒体48から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、無線または有線通信により、これらのプログラムを取得してもよい。
【0059】
以上、本発明の実施の形態について説明した。
【0060】
上記説明から明らかなように、本実施形態のナビゲーション装置20によれば、車両15の用途に合わせて最適な操作環境をユーザに提供することができる。
【0061】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0062】
例えば、上記した実施形態において、記録媒体14はメモリカードであったが、本発明はこれに限られず、記録媒体14は、USB(Universal Serial Bus)、CD−ROM、DVD−ROM等であってもよい。また、受付担当者12は、ユーザ13から聞き取った用途や必要な車種の情報に基づいて、予め情報が記録されている記録媒体14を選択してナビゲーション装置20に装着するようにしてもよい。この場合、記録媒体14は、例えば所定のバーコードが印字されたカードやICカード等であってもよい。
【0063】
また、上記した実施形態では、記録媒体14内に用途または車種の少なくともいずれか一方が記録されたが、本発明はこれに限られない。受付担当者12は、レンタカーの受け付け時に、ユーザ13から目的地点の詳細や経路の探索条件(一般道優先、有料道路優先、距離優先、など)など、ナビゲーション装置20の設定に関する情報を聞き取り、記録媒体14にその情報を記録してナビゲーション装置20に装着するようにし、ナビゲーション装置20は、記録媒体14から読み出した情報で、初期設定を変更するようにしてもよい。これにより、ユーザ13にとってさらに使いやすいナビゲーション装置20を提供することができる。
【0064】
また、上記した実施形態では、ユーザの用途またはレンタカーの車種に応じて、所定の属性を有する施設の名称にアイコンを付加することにより、検索結果の中で所定の属性を有する施設の名称を強調表示したが、本発明はこれに限られず、アイコンを付加する以外に、施設の名称を点滅させたり、他の属性の施設の名称とは異なる色や輝度で表示する等により、所定の属性を有する施設の名称を強調表示するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0065】
10・・・レンタカーシステム、11・・・受付端末、12・・・受付担当者、13・・・ユーザ、14・・・記録媒体、15・・・車両、20・・・ナビゲーション装置、21・・・検索情報格納部、22・・・インターフェイス、23・・・検索情報抽出部、24・・・施設情報格納部、25・・・施設検索部、26・・・経路探索部、27・・・現在位置算出部、28・・・経路誘導部、29・・・地図情報格納部、40・・・コンピュータ、41・・・CPU、42・・・RAM、43・・・ROM、44・・・HDD、45・・・入力インターフェイス、46・・・出力インターフェイス、47・・・メディアインターフェイス、48・・・記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるナビゲーション装置であって、
前記車両の用途を示す用途情報に対応付けて、優先する検索方法に関する情報である優先検索情報を格納する検索情報格納部と、
装着された記録媒体から前記用途情報を読み出し、読み出した用途情報に対応付けられている優先検索情報を前記検索情報格納部から抽出する検索情報抽出部と、
前記検索情報抽出部によって抽出された優先検索情報に対応する検索方法を優先して表示装置に表示させた後に、入力装置を介したユーザの操作に基づいて目的地点となる施設名を検索する施設検索部と、
前記施設検索部によって検索された施設を目的地点として、当該目的地点までの経路を探索する経路探索部と、
前記経路探索部によって探索された経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導部と
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記検索情報格納部は、
前記用途情報に対応付けて、検索結果として表示される施設名の中で強調して表示する施設の属性を示す情報をさらに格納し、
前記検索情報抽出部は、
装着された記録媒体から読み出した用途情報に対応付けられている施設の属性を示す情報を前記検索情報格納部からさらに抽出し、
前記施設検索部は、
前記入力装置を介したユーザの操作に基づいて目的地点となる施設名を検索した結果の表示において、前記検索情報抽出部によって抽出された属性を有する施設の名称を強調表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置であって、
前記検索情報格納部は、
前記車両の種別を示す車種情報に対応付けて、検索結果として表示される施設名の中で強調表示する施設の属性を示す情報をさらに格納し、
前記検索情報抽出部は、
装着された記録媒体から前記車種情報を読み出し、読み出した車種情報に対応付けられている施設の属性を示す情報を前記検索情報格納部からさらに抽出し、
前記施設検索部は、
前記入力装置を介したユーザの操作に基づいて目的地点となる施設名を検索した結果の表示において、前記検索情報抽出部によって抽出された属性を有する施設の名称をさらに強調表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーションであって、
前記車両は、レンタカーであることを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−232310(P2011−232310A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105725(P2010−105725)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】