説明

ファイル管理サーバ、ファイル管理方法及びファイル管理プログラム

【課題】利用者にとってユーザビリティが高く、更に効率的に利用者のファイル管理を行なう。
【解決手段】ユーザ認証を完了した場合、ファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、許可通知をクライアント端末10に送信する。クライアント端末10は、開錠要求処理を実行する。金庫開錠要求を受信した管理コンピュータ21は、金庫開錠要求画面データをクライアント端末10に送信する。そして、クライアント端末10は、金庫開錠要求画面に入力された金庫鍵コードとともに、クライアント端末10内に格納されたアクセス履歴データを送信する。管理コンピュータ21は、クライアント端末10から受信した開錠指示に含まれるアクセス履歴データと、金庫管理データ記憶部23から取得したアクセス履歴とを比較し、差分履歴データを含む開錠通知をクライアント端末10に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、効率的に利用者のファイル管理を行なうファイル管理サーバ、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、情報システムにおいては、データストレージの重要性がますます高まっている。特に、インターネット上で流通するデータ容量や、企業活動において利用する電子ファイルの数も、急激に増大しており、これを処理するため、高性能、大容量のデータストレージが不可欠なものとなりつつある。このような高性能のデータストレージシステムは「速い」、「安全」、「確実」の要素が不可欠とされる。しかし、こうした要素を満たせる環境を構築するには、システム本体のみならず、また管理保守体制にコストがかかる。
【0003】
そこで、共有のデータストレージシステムを設置し、利用者がストレージシステムを共同で利用できるサービスが提供されつつある。IDC(Internet Data Center)に代表されるようなネットワークを介した大量データの格納施設を提供するサービスが増加傾向になってきている。IDCは、ネットワークを介してデータを格納できるストレージやメモリ等のデータ記憶装置をユーザに貸し与え、その貸し与えたストレージ等の利用に対して課金する施設である。これによって、利用者は、一度に膨大な設備投資をしなくても、データストレージシステムを利用することができる。
【0004】
このようなデータストレージシステムを利用する場合にも、ネットワークやクライアント端末において書込み時等において障害が発生する場合がある。そこで、情報機器端末内で発生するデータを、インターネット等で接続される遠隔地のデータストレージに安定的に格納可能にするデータ書込方法および装置が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。この特許文献1に記載の技術では、情報機器端末内で発生するデータを遠隔地に設置されたサーバ等のデータストレージに格納保存する。この場合、情報機器端末からの書込コマンドに基づきデータストレージに書き込まれるデータが、サーバ等又は回線の異常状態により正常に書き込まれなかった書込失敗コマンドを情報機器端末内に保存する。そして、異常状態が回復した後に、書込失敗コマンドを取得してデータ書き込みをリトライする。
【特許文献1】特開2004−185573号公報(第1頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ファイルを保管する場合、システム障害のみならず、第三者による操作も管理する必要がある。また、このようなファイル管理システムは多様な利用者によって使用されるため、ユーザビリティが高いことが大切である。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、利用者にとってユーザビリティが高く、更に効率的に利用者のファイル管理を行なうことができるファイル管理サーバ、ファイル管理方法及びファイル管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、クライアント端末からのアクセスに関する履歴情報を記録する履歴データ記憶手段と、ファイルを格納するファイルデータ記憶手段と、クライアント端末との間で通信を行なう管理コンピュータとを備え、利用者のファイルを保管するサーバであって、前記管理コンピュータが、クライアント端末
から受信したファイルを前記ファイルデータ記憶手段に格納する手段と、前記ファイルデータ記憶手段に格納したファイルに関する履歴情報を前記履歴データ記憶手段から取得し、この履歴情報を含む預り証データを、前記クライアント端末に送信する手段と、クライアント端末から前記預り証データを取得した場合には、前記受信した前記預り証データの履歴情報と、前記履歴データ記憶手段に格納された履歴情報との差分を算出する手段と、前記差分情報を、前記クライアント端末に送信する手段として機能することを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のファイル管理サーバにおいて、前記ファイルデータ記憶手段は、データを格納する複数の金庫から構成され、前記管理コンピュータが、金庫毎に前記預り証データを発行することを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のファイル管理サーバにおいて、前記預り証データには、対応する金庫に格納されたファイル一覧を含めることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、クライアント端末からのアクセスに関する履歴情報を記録する履歴データ記憶手段と、ファイルを格納するファイルデータ記憶手段と、クライアント端末との間で通信を行なう管理コンピュータとを備え、利用者のファイルを保管する方法であって、前記管理コンピュータが、クライアント端末から受信したファイルを前記ファイルデータ記憶手段に格納する段階と、前記ファイルデータ記憶手段に格納したファイルに関する履歴情報を前記履歴データ記憶手段から取得し、この履歴情報を含む預り証データを、前記クライアント端末に送信する段階と、クライアント端末から前記預り証データを取得した場合には、前記受信した前記預り証データの履歴情報と、前記履歴データ記憶手段に格納された履歴情報との差分を算出する段階と、前記差分情報を、前記クライアント端末に送信する段階とを実行することを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、クライアント端末からのアクセスに関する履歴情報を記録する履歴データ記憶手段と、ファイルを格納するファイルデータ記憶手段と、クライアント端末との間で通信を行なう管理コンピュータとを備え、利用者のファイルを保管するプログラムであって、前記管理コンピュータを、クライアント端末から受信したファイルを前記ファイルデータ記憶手段に格納する手段と、前記ファイルデータ記憶手段に格納したファイルに関する履歴情報を前記履歴データ記憶手段から取得し、この履歴情報を含む預り証データを、前記クライアント端末に送信する手段と、クライアント端末から前記預り証データを取得した場合には、前記受信した前記預り証データの履歴情報と、前記履歴データ記憶手段に格納された履歴情報との差分を算出する手段と、前記差分情報を、前記クライアント端末に送信する手段として機能させることを要旨とする。
【0011】
(作用)
請求項1又は4、5に記載の発明によれば、ファイルデータ記憶手段に格納したファイルに関する履歴情報を前記履歴データ記憶手段から取得し、この履歴情報を含む預り証データを、前記クライアント端末に送信する。そして、クライアント端末から預り証データを取得した場合には、受信した預り証データの履歴情報と、履歴データ記憶手段に格納された履歴情報との差分を算出する。そして、差分情報をクライアント端末に送信するため、利用者は、自身の把握しているファイルの操作状況を効率的に把握することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、データを格納する複数の金庫から構成され、前記管理コンピュータが、前記預り証データを金庫毎に発行する。このため、利用者は金庫毎にファイルを管理でき、差分情報から操作状況を把握することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、預り証データには、対応する金庫に格納されたファイル一覧を含めるため、金庫に格納されたファイルを容易に把握することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、利用者にとってユーザビリティが高く、更に効率的に利用者のファイル管理を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図14に従って説明する。本実施形態では、利用者から預かった電子ファイルを保管するサービスを提供する場合に用いるファイル管理サーバ、ファイル管理方法及びファイル管理プログラムとして説明する。
【0016】
本実施形態では、図1に示すように、電子ファイルの管理は、クライアント端末10とファイル管理サーバ20とを用いて行なわれる。このクライアント端末10は、利用者がファイル管理サーバ20にアクセスする場合に用いられる。クライアント端末10は、インターネットを介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有するコンピュータ端末である。このクライアント端末10は、図示しないCPU、RAM、ROMの他、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、通信手段等を有する。
【0017】
また、ファイル管理サーバ20は、利用者のクライアント端末10から受信した電子ファイルの管理に関する各種データ処理を行なうコンピュータシステムである。このファイル管理サーバ20は、管理コンピュータ21を備えている。
【0018】
この管理コンピュータ21は、クライアント端末10との間でのデータ送受信や、ファイル管理サービスの各種管理を実行するための各種データの管理処理等を行なう。この管理コンピュータ21は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有し、後述する処理(ファイルを格納する段階、履歴情報の差分を算出する段階、差分情報をクライアント端末に送信する段階等を含む処理)を行なう。そのためのファイル管理プログラムを実行することにより、管理コンピュータ21は、ファイルを格納する手段、履歴情報の差分を算出する手段、差分情報をクライアント端末に送信する手段等として機能する。
【0019】
更に、ファイル管理サーバ20は、利用者管理データ記憶部22、履歴データ記憶手段としての金庫管理データ記憶部23及びファイルデータ記憶手段としてのファイルデータ記憶部24を備えている。
【0020】
利用者管理データ記憶部22には、図2に示すように、本サービスを利用することができる利用者に関する利用者管理データ220が記録される。この利用者管理データ220は、本サービスの利用申込を受けた場合に登録される。利用者管理データ220は、利用者毎に、利用者ID、ログインパスワード及び金庫IDに関するデータを含んで構成される。
【0021】
利用者IDデータ領域には、利用者を特定するための識別子(利用者ID)に関するデータが記録される。この利用者IDを利用することにより、他のデータ記憶部から、利用者の属性情報(氏名、所属、連絡先等)を取得することができる。
【0022】
ログインパスワードデータ領域には、本サービスを利用する場合のユーザ認証に用いるパスワードに関するデータが記録される。具体的には、利用者がインターネットを介してファイル管理サーバ20にアクセスしてきた場合のユーザ認証に用いられる。
【0023】
金庫IDデータ領域には、この利用者が作成した金庫を特定するためのデータが記録される。ここで、金庫とは、利用者が預けた電子ファイルを格納するデータ領域を意味する
。そして、利用者が新たに金庫を新規作成する度に、利用者管理データ220において金庫IDが追加され、金庫が廃棄された場合には金庫IDも削除される。
【0024】
金庫管理データ記憶部23には、図3に示すように、各金庫を管理するための金庫管理データ230が記録される。この金庫管理データ230は、利用者によってから新規に金庫の作成依頼を受けた場合に登録される。金庫管理データ230は、金庫毎に、金庫ID、金庫名、説明、金庫鍵コード及びアクセス履歴に関するデータを含んで構成される。
【0025】
金庫IDデータ領域には、各金庫を特定するためのデータが記録される。この金庫IDを介して、金庫管理データ230と、利用者管理データ記憶部22に記録された利用者管理データ220とが関連付けられる。
【0026】
金庫名データ領域には、新規作成時に利用者によって設定された各金庫の名称に関するデータが記録される。
説明データ領域には、新規作成時に利用者によって設定された各金庫の説明に関するデータが記録される。
【0027】
金庫鍵コードデータ領域には、この金庫を開錠するために用いる鍵データが記録される。この金庫鍵コードは、新規作成時に仮発行され、利用者が鍵のダウンロードを要求した場合に更新される。
【0028】
アクセス履歴データ領域には、この金庫へのアクセス履歴に関するデータが記録される。このアクセス履歴には、アクセスした利用者の利用者IDや、それぞれの操作時刻とともに、開錠や施錠に関する金庫操作履歴、閲覧やダウンロード等に関するファイル操作履歴が、各操作について順次、記録される。
【0029】
ファイルデータ記憶部24には、図4に示すように、利用者にアップロードした電子ファイルを格納する金庫データエリア240(金庫)が設けられる。この金庫データエリア240は、新規金庫が作成された場合に登録される。そして、利用者がディレクトリを作成したり、電子ファイルをアップロードしたりした場合に更新される。金庫データエリア240には、金庫IDに対して階層化されたディレクトリ構造を備える。そして、ディレクトリ名に対して、利用者がアップロードした保管ファイルが格納される。
【0030】
この金庫IDは、各金庫を特定するための識別子である。この金庫IDを介して、金庫管理データ230と、利用者管理データ記憶部22に記録された利用者管理データ220、金庫管理データ記憶部23に記録された金庫管理データ230とが関連付けられる。
【0031】
更に、各ディレクトリ名には、新規作成時に利用者によって設定された各ディレクトリの説明に関するデータが関連付けられて記録される。また、各保管ファイルの説明には、公知の方法でウィルスチェックを行なった結果に関するデータが関連付けられて記録される。
【0032】
次に、本実施形態で利用される預り証について、図5を用いて説明する。この預り証データ100は、利用者が新規に金庫を作成した場合に仮発行され、電子ファイルをアップロードし、発行要求を行なった場合に顧客に提供される。この預り証データ100はHTML(Hypertext Markup Language )で記載される。このため、通常、ブラウザソフトウエアを用いることにより閲覧することができる。この預り証データ100には、金庫名、金庫鍵コードに関するデータを含む。更に、預り証データ100は、この金庫に保管されている電子ファイルの名称、ディレクトリ、説明、サイズ、作成日に関するデータを含む。
【0033】
更に、この預り証データ100は、この金庫へのアクセス履歴に関するデータを含む。このアクセス履歴データには、アクセス時刻、アクセスした利用者の利用者ID、操作内容に関するデータを含む。
【0034】
上記のように構成されたシステムにおいて、利用者がアップロードしたファイル保管処理の手順を説明する。
(新規金庫の作成処理)
まず、本サービスを利用する場合には新規に金庫を作成する必要がある。この処理を、図6を用いて説明する。
【0035】
まず、クライアント端末10を用いてログイン処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、ファイル保管サービスの利用を希望する利用者は、クライアント端末10を用いてファイル管理サーバ20にアクセスする。そして、クライアント端末10のディスプレイに、図9に示すログイン画面510を表示させる。このログイン画面510は、利用者ID入力欄やログインパスワード入力欄を備える。
【0036】
そして、ログイン画面510の各欄に、この利用者の利用者IDやログインパスワードを入力し、「認証」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、インターネットを介してファイル管理サーバ20にログイン要求の送信を行なう。このログイン要求には、ログイン画面510に入力された利用者IDやログインパスワードに関するデータを含む。
【0037】
このログイン要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、利用者IDやログインパスワードを用いてユーザ認証を実行する(ステップS1−2)。具体的には、管理コンピュータ21は、受信した利用者IDやログインパスワードを含む利用者管理データ220が利用者管理データ記憶部22に記録されているかどうかを確認する。受信した利用者IDやログインパスワードを含む利用者管理データ220が利用者管理データ記憶部22に記録されている場合にはユーザ認証を完了する。
【0038】
そして、ユーザ認証を完了した場合、管理コンピュータ21は、許可通知をクライアント端末10に送信する(ステップS1−3)。この許可通知に金庫一覧画面データを含める。なお、ユーザ認証ができない場合には、この利用者のログインを拒否する。
【0039】
許可通知を受信したクライアント端末10は、ディスプレイに、図9に示す金庫一覧画面520を出力する。この金庫一覧画面520には、「新規作成」ボタン、「開錠」ボタン、「削除」ボタンを含む。「新規作成」ボタンは、金庫を新規に作成する場合に用いる。「開錠」ボタンは、一覧表示の中から選択した金庫を開錠する場合に用いる。「削除」ボタンは、一覧表示の中から選択した金庫を廃棄する場合に用いる。
【0040】
次に、クライアント端末10は、金庫作成の要求処理を行なう(ステップS1−4)。ここでは、まず金庫一覧画面520において「新規作成」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、インターネットを介して、金庫作成要求をファイル管理サーバ20に送信する。
【0041】
この金庫作成要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、金庫作成処理を行なう(ステップS1−5)。まず、管理コンピュータ21は、新規金庫作成画面データをクライアント端末10に送信する。この場合、クライアント端末10のディスプレイには、図9に示す新規金庫作成画面530が出力される。この新規金庫作成画面530には、金庫名入力欄や、作成する金庫の説明入力欄を備える。そして、新規金庫作
成画面530の各欄に必要項目を入力し、「作成」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、金庫作成指示を、インターネットを介してファイル管理サーバ20に送信する。この金庫作成指示は、新規金庫作成画面530に入力された金庫名や説明に関するデータを含む。
【0042】
金庫作成指示を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、まず、新規に作成する金庫に対して金庫IDを付与する。そして、管理コンピュータ21は、付与した金庫IDを、ユーザ認証時に特定された利用者IDに関連付けて、利用者管理データ記憶部22に記録する。更に、管理コンピュータ21は、付与した金庫IDを用いて、金庫管理データ230を生成し、金庫管理データ記憶部23に登録する。この金庫管理データ230には、付与した金庫IDに対してクライアント端末10から受信した金庫名や説明に関するデータを含める。そして、管理コンピュータ21は、ファイルデータ記憶部24に、この金庫IDに対応した金庫データエリア240を生成する。
【0043】
そして、管理コンピュータ21は、一時鍵を発行する(ステップS1−6)。具体的には、この金庫に対して、所定の値をハッシュ関数に導入してダイジェストを生成し、このダイジェストを一時鍵として用いる。管理コンピュータ21は、この一時鍵を、金庫管理データ記憶部23に記録された金庫管理データ230の金庫鍵データ領域に記録する。更に、この金庫の作成日時を、アクセス履歴データ領域に記録する。
【0044】
そして、管理コンピュータ21は、新規金庫作成通知をクライアント端末10に送信する。この新規金庫作成通知を受信したクライアント端末10のディスプレイには、図9に示す新規金庫作成通知画面540が出力される。そこで、「鍵のダウンロード」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10はダウンロード要求をファイル管理サーバ20に対して送信する。
【0045】
ダウンロード要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、作成した一時鍵に関するデータを含む預り証データ100を、クライアント端末10に送信する。預り証データ100を受信したクライアント端末10のディスプレイには、図10に示す預り証画面550が出力される。ここでは、一時鍵が金庫鍵コードとして含まれる。
【0046】
そして、預り証画面550の「格納」ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、受信した預り証データ100を、所定のメモリに格納する(ステップS1−7)。
以上により、新規金庫の作成処理を終わる。この場合、クライアント端末10のディスプレイには、図10に示す金庫一覧画面600が出力される。
【0047】
(金庫の開錠処理)
次に、金庫の開錠処理を、図7を用いて説明する。
この場合も、図6と同様に、利用者IDとログインパスワードとを用いて、クライアント端末10を用いてログイン処理を実行する(ステップS2−1)。この場合も、図9と同様に、図11に示すログイン画面510を用いる。このログイン要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、利用者IDやログインパスワードを用いてユーザ認証を実行する(ステップS2−2)。
【0048】
そして、ユーザ認証を完了した場合、管理コンピュータ21は、許可通知をクライアント端末10に送信する(ステップS2−3)。この場合、既に利用者が金庫を作成している場合には、管理コンピュータ21は、この利用者の保有する金庫の一覧表示を、この許可通知に含める。具体的には、管理コンピュータ21は、利用者管理データ記憶部22から、ユーザ認証により特定された利用者IDに関連付けられて記録された金庫IDを取得する。そして、管理コンピュータ21は、金庫管理データ記憶部23から、取得した金庫
IDに対応する金庫管理データ230を抽出する。そして、金庫ID、金庫名、説明に関するデータを用いて金庫一覧を作成する。
【0049】
ログインの許可通知を受信したクライアント端末10のディスプレイには、図11に示す金庫一覧画面600が出力される。この金庫一覧画面600には、この利用者が作成した金庫の一覧が表示される。そこで、開錠を希望する金庫を、この一覧の中からチェックボックスを用いて選択し、「開錠」ボタンを選択する。
【0050】
この場合、クライアント端末10は、開錠要求処理を実行する(ステップS2−4)。この場合、クライアント端末10は、ファイル管理サーバ20に対してインターネットを介して金庫開錠要求を送信する。この金庫開錠要求には、金庫一覧画面600において選択された金庫IDに関するデータを含む。
【0051】
この金庫開錠要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、開錠処理を行なう(ステップS2−5)。具体的には、管理コンピュータ21は、金庫ID、金庫名に関するデータを含む金庫開錠要求画面データをクライアント端末10に送信する。この場合、クライアント端末10のディスプレイには、図12に示す金庫開錠要求画面610が出力される。この金庫開錠要求画面610には、金庫名表示とともに金庫鍵コード入力欄を備える。そして、この入力欄に、先にファイル管理サーバ20から受信してクライアント端末10に格納された預り証データ100に含まれる金庫鍵コードを入力する。そして、金庫開錠要求画面610の開錠ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、選択された金庫IDに関するデータとともに、金庫開錠要求画面610に入力された金庫鍵コードに関するデータを含む開錠指示を、インターネットを介してファイル管理サーバ20に送信する。更に、この場合、クライアント端末10は、金庫開錠要求画面610に組み込まれたスクリプトプログラムにより、クライアント端末10内に格納された預り証データ100からアクセス履歴データを取得し、この開錠指示に含めて送信する。
【0052】
この場合、開錠指示を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、この金庫IDに対する金庫鍵コードを含む金庫管理データ230が金庫管理データ記憶部23に記録されているかどうかを確認する。受信した金庫IDや金庫鍵コードを含む金庫管理データ230が、金庫管理データ記憶部23に記録されている場合には、金庫の開錠を許可する。
【0053】
そして、管理コンピュータ21は、ファイルデータ記憶部24に記録されたコンテンツを取得する(ステップS2−6)。具体的には、管理コンピュータ21は、ファイルデータ記憶部24において、この金庫IDに関連付けられて金庫データエリア240からディレクトリ名を取得し、ディレクトリ一覧を作成する。
【0054】
更に、管理コンピュータ21は、アクセス履歴データを取得する(ステップS2−7)。具体的には、管理コンピュータ21は、金庫IDに基づいて、金庫管理データ記憶部23に記録された金庫管理データ230を抽出し、この金庫管理データ230に含まれるアクセス履歴データを取得する。
【0055】
次に、管理コンピュータ21は、クライアント端末10から受信した開錠指示に含まれるアクセス履歴データと、金庫管理データ記憶部23から取得したアクセス履歴とを比較する(ステップS2−8)。これにより、管理コンピュータ21は、クライアント端末10で把握していたアクセス履歴に含まれない履歴差分を特定する。
【0056】
そして、管理コンピュータ21は、開錠通知をクライアント端末10に送信する(ステ
ップS2−9)。この開錠通知は、差分履歴データやディレクトリ一覧データを含む。
開錠通知を受信したクライアント端末10は、ディスプレイに図12に示す開錠通知画面620を出力する(ステップS2−10)。この開錠通知画面620には、クライアント端末10で把握していたアクセス履歴に含まれない履歴差分に関する一覧が含まれる。
【0057】
開錠通知画面620上の「確認」ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、ディスプレイに図12に示すディレクトリ一覧画面630を出力する(ステップS2−11)。このディレクトリ一覧画面630には、この利用者が作成したディレクトリが表示される。
【0058】
次に、この金庫内にディレクトリを作成する場合について説明する、ここでは、ディレクトリ一覧画面630において、「ディレクトリ作成」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、ディスプレイに図12に示す新規ディレクトリ作成画面710を出力する。この新規ディレクトリ作成画面710は、ディレクトリ名入力欄と説明入力欄とを備える。そして、各欄への入力を行ない、ディレクトリ作成を実行する場合には、「作成」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、インターネットを介してディレクトリ作成指示をファイル管理サーバ20に送信する。このディレクトリ作成指示は、新規ディレクトリ作成画面710において入力されたディレクトリ名と説明に関するデータを含む。
【0059】
ディレクトリ作成指示を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、受信したディレクトリ名を、開錠された金庫IDに関連付けて、ファイルデータ記憶部24の金庫データエリア240に記録する。そして、管理コンピュータ21は、クライアント端末10に、ディレクトリ作成通知を送信する。
【0060】
ディレクトリ作成通知を受信したクライアント端末10は、ディスプレイに図13に示すディレクトリ一覧画面720を出力する。
以上により金庫の開錠処理、ディレクトリ作成処理を終わる。
【0061】
(ファイルのアップロード処理)
次に、ファイルのアップロード処理を、図8を用いて説明する。
ここでは、まず、クライアント端末10のディスプレイに出力されたディレクトリ一覧画面720の中から、ファイルをアップロードするディレクトリを選択する。そして、「ファイルアップロード」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、ディスプレイに図13に示すファイルアップロード画面730を出力する。このファイルアップロード画面730は、アップロード先ディレクトリ表示と、アップロードするファイル名入力欄、説明入力欄とを含む。そして、アップロードを行なうファイルをファイル名入力において選択する。更にこのファイルの説明を入力する。そして、「実行」ボタンが選択された場合、クライアント端末10はアップロード指示をファイル管理サーバ20に送信する(ステップS3−1)。このアップロード指示は、アップロード先ディレクトリ、ファイルアップロード画面において指定された電子ファイル及び説明に関するデータを含む。
【0062】
アップロード指示を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、ファイルデータ記憶部24において指定されたアップロード先ディレクトリに、受信した電子ファイルを格納する(ステップS3−2)。
【0063】
次に、管理コンピュータ21は、受信した電子ファイルのウィルスチェックを行なう(ステップS3−3)。ここでは、受信した電子ファイルがウィルスに感染しているかどうかを、公知の方法を用いて確認する。そして、管理コンピュータ21は、このウィルスチ
ェック結果を、ファイルデータ記憶部24に格納された電子ファイル(保管ファイル)に関連付けられた説明データに付加して記録する(ステップS3−4)。
【0064】
次に、管理コンピュータ21は、ファイル格納通知をクライアント端末10に送信する(ステップS3−5)。管理コンピュータ21は、ファイル格納通知に受信した電子ファイルがウィルスに感染している場合には、アラーム情報を付加する。
【0065】
このファイル格納通知を受信したクライアント端末10は、ディスプレイに図13に示すファイル格納画面740を出力する(ステップS3−6)。アップロードされた電子ファイルをダウンロードする場合には、ファイル名をダブルクリックする。
【0066】
(金庫の施錠処理)
次に、金庫の施錠処理について説明する。
ファイル格納画面740においてファイルの格納を確認した利用者は、「施錠」ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は施錠処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、クライアント端末10は、施錠指示をファイル管理サーバ20に送信する。
【0067】
施錠指示を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、この金庫IDに関連付けられて記録されたファイルデータ記憶部24に記録された保管ファイルを取得する。更に、金庫管理データ記憶部23に記録されたファイル操作履歴、金庫操作履歴を取得する(ステップS3−8)。そして、管理コンピュータ21は、保管ファイル一覧、ファイル操作履歴、金庫操作履歴に関するデータを含めた施錠通知を生成する。そして、管理コンピュータ21は、施錠通知をクライアント端末10に送信する。
【0068】
施錠通知を受信したクライアント端末10は、ディスプレイに図14に示す施錠画面800を出力する。この施錠画面800には、保管ファイル一覧、ファイル操作履歴、金庫操作履歴に関する表示が含まれる。そして、施錠画面800には、「鍵のダウンロード」ボタンが含まれる。この「鍵のダウンロード」ボタンは、金庫鍵コードを更新する場合に用いる。
【0069】
このボタンが選択された場合、クライアント端末10は、金庫鍵の更新指示をファイル管理サーバ20に送信する(ステップS3−9)。
金庫鍵の更新指示を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、金庫情報を取得する(ステップS3−10)。具体的には、管理コンピュータ21は、金庫情報として、この金庫IDに関連付けられたアクセス履歴を、金庫管理データ記憶部23から取得する。
【0070】
次に、管理コンピュータ21は、金庫鍵コードを生成する(ステップS3−11)。具体的には、管理コンピュータ21は、取得した金庫情報に、現在時刻を組み合わせたデータをハッシュ関数に導入する。そして、ダイジェストを生成し、これを鍵として用いる。そして、管理コンピュータ21は、金庫管理データ記憶部23に記録された金庫管理データ230の金庫鍵データ領域に記録する。
【0071】
そして、管理コンピュータ21は、預り証データ100を発行する(ステップS3−12)。この預り証データ100には、金庫管理データ記憶部23からアクセス履歴及び生成したダイジェストを含める。そして、インターネットを介して、クライアント端末10に送信する。この場合、管理コンピュータ21は、この金庫に関する操作を終了し、開錠する場合には金庫鍵コードを別途、要求する。
【0072】
そして、クライアント端末10は、受信した預り証データ100を所定の記憶部に格納する(ステップS3−13)。この場合、クライアント端末10のディスプレイには、図14に示す預り証画面810が出力される。この預り証画面810には、金庫鍵コード、保管ファイル一覧及びアクセス履歴に関する情報を含む。以上により、金庫の施錠処理を終わる。
【0073】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、この金庫IDに対応した金庫データエリア240を生成した場合、管理コンピュータ21は、一時鍵を発行する(ステップS1−6)。そして、管理コンピュータ21は、この一時鍵を、金庫管理データ記憶部23に記録された金庫管理データ230の金庫鍵データ領域に記録する。次に、管理コンピュータ21は、新規金庫作成通知をクライアント端末10に送信する。更に、クライアント端末10からダウンロード要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、作成した一時鍵に関するデータを含む預り証データ100を、クライアント端末10に送信する。このため、ファイルをアップロードした後に、ファイル管理サーバ20との通信が切断された場合にも、この一時鍵を用いて金庫を開錠することができる。
【0074】
・ 上記実施形態では、金庫開錠要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、開錠処理を行なう(ステップS2−5)。具体的には、管理コンピュータ21は、金庫ID、金庫名に関するデータを含む金庫開錠要求画面データをクライアント端末10に送信する。この場合、クライアント端末10は、格納された預り証データ100からアクセス履歴データを取得し、この開錠指示に含めて送信する。管理コンピュータ21は、アクセス履歴データを取得する(ステップS2−7)。そして、管理コンピュータ21は、クライアント端末10から受信した開錠指示に含まれるアクセス履歴データと、金庫管理データ記憶部23から取得したアクセス履歴とを比較する(ステップS2−8)。そして、管理コンピュータ21は。開錠通知をクライアント端末10に送信する(ステップS2−9)。この開錠通知は、差分履歴データやディレクトリ一覧データを含む。これにより、利用者は、自身が最後に預り証を取得してからの利用履歴を把握することができる。従って、第三者が利用者の保管ファイルを閲覧した場合や、ダウンロードした場合にも、速やかに状況を把握することができる。
【0075】
・ 上記実施形態では、管理コンピュータ21は、受信した電子ファイルのウィルスチェックを行なう(ステップS3−3)。そして、管理コンピュータ21は、このウィルスチェック結果を、ファイルデータ記憶部24に格納された電子ファイル(保管ファイル)に関連付けられた説明データに付加して記録する(ステップS3−4)。管理コンピュータ21は、ファイル格納通知をクライアント端末10に送信する(ステップS3−5)。管理コンピュータ21は、ファイル格納通知に受信した電子ファイルがウィルスに感染している場合には、アラーム情報を付加する。これにより、利用者は、アップロードした電子ファイルの安全性を確認することができる。また、ウィルスに感染した保管ファイルのダウンロードを抑制することができる。
【0076】
・ 上記実施形態では、管理コンピュータ21は、預り証データ100を発行する(ステップS3−12)。この預り証データ100には、保管ファイル一覧、及び金庫管理データ記憶部23からアクセス履歴及び生成したダイジェストを含める。そして、インターネットを介して、クライアント端末10に送信する。この預り証データ100はHTMLで記載される。このため、通常、ブラウザソフトウエアを用いることにより閲覧することができる。従って、利用者は、自分の金庫の中に預けているものを把握することができる。
【0077】
・ 上記実施形態では、預り証データ100は、金庫名、金庫鍵コードに関するデータ
を含む。更に、預り証データ100は、この金庫に保管されている電子ファイルの名称、ディレクトリ、説明、サイズ、作成日に関するデータを含む。これにより、ファイル管理サーバ20に接続することなく、格納しているファイルを把握することができる。また、複数の金庫を保有している場合、開錠する前に、どの金庫を開錠すればよいかを把握することができる。
【0078】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
○ 上記実施形態では、施錠画面800には、「鍵のダウンロード」ボタンが含まれる。この「鍵のダウンロード」ボタンは、金庫鍵コードを更新する場合に用いる。このボタンが選択された場合、クライアント端末10は、金庫鍵の更新指示をファイル管理サーバ20に送信する。金庫鍵の更新指示を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、金庫情報を取得し(ステップS3−10)、金庫鍵コードを生成する(ステップS3−11)。そして、管理コンピュータ21は、預り証データ100を発行する(ステップS3−12)。これに代えて、管理コンピュータ21が、アクセス毎に、金庫鍵コードを生成し、この金庫鍵コードを含めた預り証データ100を発行する。これにより、毎回、金庫鍵コードを更新し、セキュリティを向上させることができる。
【0079】
○ 上記実施形態では、ユーザ認証を完了した場合、管理コンピュータ21は、許可通知をクライアント端末10に送信する(ステップS1−3)。この許可通知に金庫一覧画面データを含める。これに代えて、利用者の金庫のみを一覧表示させてもよい。この場合、管理コンピュータ21は、利用者IDに関連付けられている金庫IDに関する情報を、利用者管理データ記憶部22から抽出し、金庫一覧を生成する。これにより、ファイル管理サーバ20において管理されている金庫を一覧することができる。この場合においても、金庫の操作については、金庫鍵コードを用いるため、安全性を維持することができる。
【0080】
○ 上記実施形態では、金庫鍵コードに関するデータを含む預り証データ100が利用者に提供され、金庫作成者は金庫を開錠する。これに代えて、預り証データ100を第三者に提供することも可能である。この場合も、預り証データ100を受けた第三者のクライアント端末とファイル管理サーバ20との間で、図7に示す金庫の開錠処理が実行される。これにより、ステップS2−2においてユーザ認証された第三者にも、この金庫を利用させることができる。例えば、金庫内に他者に配布したい電子ファイルを格納した上で、この金庫に関する預り証データ100を提供することにより、電子ファイルの配布を行なうことができる。
【0081】
また、この場合、第三者による金庫鍵コードの更新を拒絶する。具体的には、管理コンピュータ21は、利用者管理データ記憶部22において、金庫IDに関連付けられた利用者IDの利用者のユーザ認証を行なった場合のみに金庫鍵コードの更新を許可する。これにより、第三者による金庫鍵コードの更新を防止し、金庫を作成した利用者に、この金庫を管理させることができる。
【0082】
○ 上記実施形態では、預り証データ100はHTMLで記載されるが、これに限定されるものではない。また、預り証データ100において、金庫鍵コードを表示させる必要はない。例えば、預り証データ100に、金庫鍵タグに関連付けて金庫鍵コードデータとして保持させておく。この場合には、金庫開錠要求画面610にスクリプトプログラムを組み込んでおく。そして、利用者が、預り証データ100を、金庫開錠要求画面610にドラッグ&ドロップ操作を行なった場合、金庫開錠要求画面610のスクリプトプログラムにより、ドロップ操作された預り証データ100から、金庫鍵タグに関連付けられた利用して金庫鍵コードを取得する。これにより、金庫鍵コードを手入力することなく、効率的に開錠を行なうことができる。
【0083】
○ 上記実施形態では、ユーザ認証を完了した場合、管理コンピュータ21は、許可通知をクライアント端末10に送信する(ステップS1−3)。この許可通知に金庫一覧画面データを含める。これに代えて、利用者が、クライアント端末10に格納されている預り証に対応する金庫のみを一覧表示させてもよい。この処理手続を、図15を用いて説明する。まず、クライアント端末10を用いてログイン処理を実行する(ステップS4−1)。このログイン要求を受信したファイル管理サーバ20の管理コンピュータ21は、利用者IDやログインパスワードを用いてユーザ認証を実行する(ステップS4−2)。ユーザ認証を完了した場合、管理コンピュータ21は、許可通知をクライアント端末10に送信する(ステップS4−3)。クライアント端末10は、金庫作成の要求処理を行なう(ステップS4−4)。この場合、クライアント端末10は、許可通知に含まれるスクリプトプログラムに基づいて、クライアント端末10内のデータ記憶部に格納された預り証データ100を収集する。そして、各預り証データ100に対応する金庫IDを取得して、ファイル管理サーバ20に送信する。
【0084】
そして、管理コンピュータ21は、受信した金庫IDに対応する金庫情報を取得する(ステップS4−5)。そして、この金庫情報を用いて金庫一覧を生成し、クライアント端末10に送信する(ステップS4−6)。以下、ステップS2−4以下と同様に処理を実行する。これにより、自分で作成した金庫のみならず、他者から預り証データ100を取得した金庫を含め、操作可能な金庫のみが表示されるため、効率的に金庫の管理を行なうことができる。
【0085】
○ 上記実施形態では、クライアント端末10としてコンピュータ端末を用いるが、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話端末を用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】利用者管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図3】金庫管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】ファイルデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】預り証の説明図。
【図6】本実施形態の処理手順の説明図。
【図7】本実施形態の処理手順の説明図。
【図8】本実施形態の処理手順の説明図。
【図9】クライアント端末のディスプレイの表示画面の説明図。
【図10】クライアント端末のディスプレイの表示画面の説明図。
【図11】クライアント端末のディスプレイの表示画面の説明図。
【図12】クライアント端末のディスプレイの表示画面の説明図。
【図13】クライアント端末のディスプレイの表示画面の説明図。
【図14】クライアント端末のディスプレイの表示画面の説明図。
【図15】別の実施形態の処理手順の説明図。
【符号の説明】
【0087】
10…クライアント端末、20…ファイル管理サーバ、21…管理コンピュータ、22…利用者管理データ記憶部、23…金庫管理データ記憶部、24…ファイルデータ記憶部、100…預り証データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末からのアクセスに関する履歴情報を記録する履歴データ記憶手段と、ファイルを格納するファイルデータ記憶手段と、クライアント端末との間で通信を行なう管理コンピュータとを備え、利用者のファイルを保管するサーバであって、
前記管理コンピュータが、
クライアント端末から受信したファイルを前記ファイルデータ記憶手段に格納する手段と、
前記ファイルデータ記憶手段に格納したファイルに関する履歴情報を前記履歴データ記憶手段から取得し、この履歴情報を含む預り証データを、前記クライアント端末に送信する手段と、
クライアント端末から前記預り証データを取得した場合には、前記受信した前記預り証データの履歴情報と、前記履歴データ記憶手段に格納された履歴情報との差分を算出する手段と、
前記差分情報を、前記クライアント端末に送信する手段
として機能することを特徴とするファイル管理サーバ。
【請求項2】
前記ファイルデータ記憶手段は、データを格納する複数の金庫から構成され、
前記管理コンピュータが、金庫毎に前記預り証データを発行することを特徴とする請求項1に記載のファイル管理サーバ。
【請求項3】
前記預り証データには、対応する金庫に格納されたファイル一覧を含めることを特徴とする請求項2に記載のファイル管理サーバ。
【請求項4】
クライアント端末からのアクセスに関する履歴情報を記録する履歴データ記憶手段と、ファイルを格納するファイルデータ記憶手段と、クライアント端末との間で通信を行なう管理コンピュータとを備え、利用者のファイルを保管する方法であって、
前記管理コンピュータが、
クライアント端末から受信したファイルを前記ファイルデータ記憶手段に格納する段階と、
前記ファイルデータ記憶手段に格納したファイルに関する履歴情報を前記履歴データ記憶手段から取得し、この履歴情報を含む預り証データを、前記クライアント端末に送信する段階と、
クライアント端末から前記預り証データを取得した場合には、前記受信した前記預り証データの履歴情報と、前記履歴データ記憶手段に格納された履歴情報との差分を算出する段階と、
前記差分情報を、前記クライアント端末に送信する段階と
を実行することを特徴とするファイル管理方法。
【請求項5】
クライアント端末からのアクセスに関する履歴情報を記録する履歴データ記憶手段と、ファイルを格納するファイルデータ記憶手段と、クライアント端末との間で通信を行なう管理コンピュータとを備え、利用者のファイルを保管するプログラムであって、
前記管理コンピュータを、
クライアント端末から受信したファイルを前記ファイルデータ記憶手段に格納する手段と、
前記ファイルデータ記憶手段に格納したファイルに関する履歴情報を前記履歴データ記憶手段から取得し、この履歴情報を含む預り証データを、前記クライアント端末に送信する手段と、
クライアント端末から前記預り証データを取得した場合には、前記受信した前記預り証データの履歴情報と、前記履歴データ記憶手段に格納された履歴情報との差分を算出する
手段と、
前記差分情報を、前記クライアント端末に送信する手段
として機能させることを特徴とするファイル管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2007−122356(P2007−122356A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−312937(P2005−312937)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【Fターム(参考)】