説明

プリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法

【課題】電子部品収納基板の表面から半田等の導電性材料が突出することを抑制し、導電性材料とチップ部品の電極部との接続強度を向上させるプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板15と、この基板の一面側に形成された第1凹部21と、他面側に第1凹部に対向して形成された第2凹部22と、第1及び第2凹部が形成された範囲内に形成された貫通孔35と、第1凹部の内面を覆う第1ランド部36と、第2凹部の内面を覆う第2ランド部37とを有するプリント基板50とする。
また、このプリント基板と、両端にそれぞれ電極部を有し貫通孔に収納された電子部品と、第1ランド部と第1ランド部側の電極部とを電気的に接続する第1接続部と、第2ランド部と第2ランド部側の電極部とを電気的に接続する第2接続部とを有する電子部品収納基板70とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器に搭載するプリント基板の高密度化や信号処理の高速化に伴い、電子部品実装面積の削減や発生ノイズの低減を目的として、プリント基板内に電子部品を収納した電子部品収納基板が用いられている。
【0003】
プリント基板内に収納される電子部品は、通常、市販されている表面実装型のチップ部品であり、チップ抵抗,チップコンデンサ,チップコイル等がある。
このようなチップ部品は、一般的に、長手を有する形状であり、長手方向の両端にそれぞれ電極部を有している。
【0004】
上述した電子部品収納基板の一例が特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開平9−312478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載されているような電子部品収納基板を従来例として、図13を用いて説明する。図13は、電子部品収納基板の従来例を説明するための模式的断面図であり、(a)は第1従来例を、(b)は第2従来例をそれぞれ説明するための模式的断面図である。
【0006】
まず、第1従来例の電子部品収納基板について図13(a)を用いて説明する。
電子部品収納基板201は、プリント基板210の貫通孔211にチップ部品220が収納され、プリント基板210のランド部211aとチップ部品220の電極部221aとが半田230aによって電気的に接続され、プリント基板210のランド部211bとチップ部品220の電極部221bとが半田230bによって電気的に接続されている。
【0007】
しかしながら、この電子部品収納基板201に、IC等の他の電子部品235を実装する際、プリント基板210の表面210a,210bよりも半田230a,230bが突出しているので、突出している高さが高いとこの突出した半田230a,230bに他の電子部品235が当たってしまう。
このため、他の電子部品235とプリント基板210のランド部211c,211dとを半田230cによって接続することができないので、他の電子部品235を貫通孔211及びチップ部品220を跨いで実装することが困難になる。
従って、この電子部品収納基板201に他の電子部品235を実装する場合、チップ部品220が収納されている範囲を除いて他の電子部品235を実装しなければならないため、電子部品の高密度実装化に対するさらなる改善が望まれる。
【0008】
また、上述の電子部品収納基板201は、チップ部品220の電極部221a,221bと半田230a,230bとがそれぞれ接続面222a,222bで接続されているが、接続面222a,222bの面積がそれぞれ小さいので、この電子部品収納基板201に熱ストレスが与えられた際に、電子部品収納基板201の厚さ方向におけるプリント基板210とチップ部品220との熱膨張係数の差によってこの接続面222a,222bに熱応力が生じる。
この熱応力によって、チップ部品220の電極部221a,221bと半田230a,230bとがこの接続面222a,222bで剥離する場合がある。
ここで、上述した電子部品収納基板201に熱ストレスが与えられた際とは、電子部品収納基板201に他の電子部品235をリフロー炉等を用いて半田付けする場合や電子部品収納基板201に信頼性試験の1つである熱衝撃試験を行った場合等である。
【0009】
次に、第2従来例の電子部品収納基板について図13(b)を用いて説明する。
電子部品収納基板251は、プリント基板260の貫通孔261にチップ部品220が収納され、プリント基板260のランド部261aとチップ部品220の電極部221aとが半田230aによって電気的に接続され、プリント基板260のランド部261bとチップ部品220の電極部221bとが半田230bによって電気的に接続されている。
この電子部品収納基板251は、第1従来例の電子部品収納基板201に対して、プリント基板260の厚さをチップ部品220よりも厚くしているため、プリント基板260の表面よりも半田230a,230bが突出することを防止できる。
【0010】
しかしながら、電子部品収納基板251は、半田230a,230bとチップ部品220の電極部221a,221bとの接続面222c,222dの面積がそれぞれ小さいため、この電子部品収納基板251に熱ストレスが与えられた際に、半田230a,230bとチップ部品220の電極部221a,221bとがこの接続面222c,222dで剥離する場合がある。
【0011】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、電子部品を収納した際に、基板の表面から半田等の導電性材料が突出することを抑制し、また、導電性材料とチップ部品の電極部との接続強度を向上させるプリント基板及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明が解決しようとする課題は、基板の表面から半田等の導電性材料が突出することを抑制し、また、導電性材料とチップ部品の電極部との接続強度を向上させる電子部品収納基板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、本願各発明は次の手段を有する。
1)基板(15)と、該基板の一面側に形成された第1の凹部(21)と、前記基板の他面側に、前記第1の凹部と対向して形成された第2の凹部(22)と、前記第1の凹部及び前記第2の凹部が形成された範囲内において前記基板を貫通する貫通孔(35)と、前記第1の凹部の内面を覆う第1のランド部(36)と、前記第2の凹部の内面を覆う第2のランド部(37)と、を有することを特徴とするプリント基板(50)である。
2)プリント基板の製造方法において、基板(15)の一面側に、第1の凹部(21)を形成する第1凹部形成工程と、前記基板の他面側に、前記第1の凹部と対向して第2の凹部(22)を形成する第2凹部形成工程と、前記第1の凹部及び前記第2の凹部の各内面を覆うように、前記基板の両面に導電層(26a,26b)をそれぞれ形成する導電層形成工程と、前記基板における前記第1の凹部及び前記第2の凹部が形成された範囲内に、前記基板を貫通する貫通孔(35)を穿設する貫通孔穿設工程と、を有することを特徴とするプリント基板(50)の製造方法である。
3)プリント基板の製造方法において、基板(15)の一面側に、複数の穴(91a〜91m)が連結されてなる環状の第1の凹部(91)を形成する第1凹部形成工程と、前記基板の他面側に、前記第1の凹部に対向して、複数の穴(92a〜92m)が連結されてなる環状の第2の凹部(92)を形成する第2凹部形成工程と、前記第1の凹部及び前記第2の凹部の各内面を覆うように、前記基板の両面に導電層(26a,26b)をそれぞれ形成する導電層形成工程と、前記基板における前記第1の凹部及び前記第2の凹部が形成された範囲内に、前記第1の凹部及び前記第2の凹部がそれぞれ開口縁となるように、前記基板を貫通する貫通孔(95)を穿設する貫通孔穿設工程と、を有することを特徴とするプリント基板(100)の製造方法である。
4)1)項記載のプリント基板と、長手を有すると共に該長手の両端にそれぞれ電極部(62a,62b)を有し、前記長手の方向が前記貫通孔の軸方向となるように前記貫通孔に収納された電子部品(60)と、前記第1のランド部と該第1のランド部側の前記電極部とを電気的に接続する第1の接続部と、前記第2のランド部と該第2のランド部側の前記電極部とを電気的に接続する第2の接続部と、を有することを特徴とする電子部品収納基板(70)である。
5)1)項記載のプリント基板における前記貫通孔に、長手を有すると共に該長手の両端にそれぞれ電極部(62a,62b)を有する電子部品(60)を、前記長手の方向が前記貫通孔の軸方向となるように挿入する挿入工程と、前記第1のランド部と該第1のランド部側の前記電極部とを電気的に接続するように、前記第1の凹部に導電性材料(68a)を供給する第1接続工程と、前記第2のランド部と該第2のランド部側の前記電極部とを電気的に接続するように、前記第2の凹部に導電性材料(68b)を供給する第2接続工程と、を有することを特徴とする電子部品収納基板(70)の製造方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、特に、基板に凹部を形成し、この凹部の内面を覆う導電層を形成し、凹部が形成された範囲内に基板を貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔に電子部品を挿入し、電子部品の電極と導電層とを凹部を埋めるように形成された半田によって電気的に接続することによって、電子部品収納基板の表面から半田等の導電性材料が突出することを抑制し、導電性材料とチップ部品の電極部との接続強度が向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図12を用いて説明する。
本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法を、第1実施例及び第2実施例として以下に説明する。
図1〜図8は、本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA1工程〜A8工程をそれぞれ説明するための模式的断面図である。
図9〜図12は、本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第2実施例におけるB1工程〜B4工程をそれぞれ説明するための模式的断面図である。
【0016】
<第1実施例>
まず、第1実施例をA1工程〜A8工程として図1〜図8を用いて説明する。
第1実施例において、チップ部品を収納可能なプリント基板50は以下に説明するA1工程〜A5工程により作製することができ、このプリント基板50にチップ部品60が収納された電子部品収納基板70はプリント基板50にさらにA6工程〜A8工程を施すことにより作製することができる。
また、大判のコア材にA1工程〜A5工程を行った後にこのコア材を分断することによって複数のプリント基板50を得るが、図1〜図5では、説明をわかりやすくするために工程の始めから単体のプリント基板50を示すこととする。
【0017】
(A1工程)[図1参照]
まず、コア材2の両面に銅箔3a,3bが貼り合わされた、所謂、両面銅貼り板(単に、両面板という場合もある)1を準備する。
第1実施例では、コア材2の厚さt2を0.5mm、銅箔3a,3bの厚さをそれぞれ18μmとした。コア材2は、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させたものであり、図1では、ガラスクロスを破線で模式的に表している。
【0018】
次に、両面銅貼り板1の所定位置に、両面銅貼り板1を厚さ方向に貫通する貫通孔5を穿設する。この貫通孔5は、ドリル加工やレーザ加工等により穿設することができる。第1実施例では、ドリル加工により、その直径が0.2mmとなるように貫通孔5を穿設した。
【0019】
(A2工程)[図2参照]
銅箔3a,3bの各表面及び貫通孔5の内面に、例えば銅からなる第1めっき層7a,7bを形成する。この第1めっき層7a,7bは、例えば、無電解銅めっきを行った後さらに電解銅めっきを行うことで形成することができる。
内面が第1めっき層7a,7bで覆われた貫通孔5をIVH(Interstitial Via Hole)10と称す。
【0020】
次に、IVH10の内部に充填材9を充填する。
詳しくは、充填材9である孔埋め用インクを、例えばスクリーン印刷法により、IVH10の内部に充填させた後に硬化させる。その後、第1めっき層7a,7bの各表面より突出して硬化した余分なインクを、例えばバフ研磨により除去することによって、充填材9が充填された後の両面銅貼り板1の各表面を略平坦な面にする。
孔埋め用インクとしては市販の孔埋め用インクを使用することができ、孔埋め用インクを充填する他の充填方法としてロールコート法等を用いることができる。
【0021】
(A3工程)[図3参照]
フォトリソ法により、第1めっき層7a及び銅箔3aを選択的にエッチングして第1配線層11を形成し、また、第1めっき層7b及び銅箔3bを選択的にエッチングして第2配線層12を形成する。
この第1配線層11及び第2配線層12は、IVH10によって互いに電気的に接続されている。第1配線層11の厚さt11及び第2配線層12の厚さt12はそれぞれ30μmである。
【0022】
次に、第1配線層11及び第2配線層12をそれぞれ覆うように、両面銅貼り板1の両面に第1絶縁層17及び第2絶縁層18を形成する。
第1絶縁層17の厚さt17(第1配線層11の表面上の厚さ)及び第2絶縁層18の厚さt18(第2配線層12の表面上の厚さ)はそれぞれ60μmである。
上述の工程を経た両面銅貼り板1を両面配線板15と称す。
【0023】
(A4工程)[図4参照]
両面配線板15の一面15a側に、円錐状の凹み部21をドリル加工により形成する。また、両面配線板15の他面15b側に、その中心が凹み部21の中心と略一致する円錐状の凹み部22をドリル加工により形成する。
第1実施例では、凹み部21,22の開口角度θ21,θ22がそれぞれ120°になるように、先端部の角度が120°であるドリルを用いた。
凹み部21,22の開口径R21,R22はそれぞれ0.7mmである。
【0024】
次に、第1絶縁層17の所定位置にレーザ加工を行って第1配線層11が露出するように有底穴23を形成し、第2絶縁層18の所定位置にレーザ加工を行って第2配線層12が露出するように有底穴24を形成する。
有底穴23,24の開口径はそれぞれ90μmである。
【0025】
その後、凹み部21,22及び有底穴23,24の各内面を覆うように、第1絶縁層17及び第2絶縁層18の各表面に、例えば銅からなる第2めっき層26a,26bを形成する。この第2めっき層26a,26bは、例えば、無電解銅めっきを行った後さらに電解銅めっきを行うことで形成することができる。
内面が第2めっき層26a,26bで覆われた有底穴23及び有底穴24をLVH(Laser Via Hole)28及びLVH29と称す。
【0026】
ところで、A4工程では、凹み部21,22を形成した後に有底穴23,24を形成したが、これに限定されるものではなく、有底穴23,24を形成した後に凹み部21,22を形成するようにしてもよい。
【0027】
(A5工程)[図5参照]
フォトリソ法により、第2めっき層26aを選択的にエッチングして第3配線層31とし、また、第2めっき層26bを選択的にエッチングして第4配線層32とする。
第1実施例では、第3配線層31及び第4配線層32の厚さをそれぞれ20μmとした。
【0028】
次に、凹み部21,22の各中心を通って両面配線板15を貫通する貫通孔35をドリル加工により形成する。この貫通孔35は、後述するチップ部品60を収納するための収納部35となる。
第1実施例では、貫通孔(収納部)35の孔径R35を0.36mmとした。
【0029】
第3配線層31において、凹み部21の内面をリング状に覆う範囲を第1ランド部36と称す。
また、第4配線層32において、凹み部22の内面をリング状に覆う範囲を第2ランド部37と称す。
【0030】
さらに、両面配線板15の両面に、所定の開口部41a,41bを有するソルダーレジスト40a,40bを形成する。
第1実施例では、感光性を有する液状またはインク状のソルダーレジストをスクリーン印刷法を用いて両面配線板15の両面に塗布して乾燥させた後、フォトリソ法を用いて、第3配線層31が露出してなる開口部41aを有するソルダーレジスト40aを形成し、また、第4配線層32が露出してなる開口部41bを有するソルダーレジスト40bを形成した。
【0031】
ところで、A5工程では、まず第3配線層31及び第4配線層32を形成し、次に貫通孔35を形成し、その後ソルダーレジスト37a,37bを形成したがこれに限定されるものではない。
例えば、第3配線層31及び第4配線層32、ソルダーレジスト37a,37b、貫通孔35の順に形成してもよいし、貫通孔35、第3配線層31及び第4配線層32、ソルダーレジスト37a,37bの順に形成してもよい。
【0032】
上述したA1工程〜A5工程により、後述するチップ部品60を収納可能な収納部35を有するプリント基板50を得る。
【0033】
次に、上述したプリント基板50の収納部35に後述するチップ部品60が収納された電子部品収納基板70について説明する。
【0034】
(A6工程)[図6参照]
まず、上述したプリント基板50の収納部35に収納する電子部品であるチップ部品を準備する。このようなチップ部品として、チップ抵抗,チップコンデンサ,及びチップコイル等の受動部品がある。
【0035】
ここで、上述したプリント基板50の収納部35に収納するチップ部品について図6を用いて説明する。
チップ部品は、その形状から、一般的に、図6(a)に示すような角形チップ部品60と、図6(b)に示すような円筒形チップ部品65とに分類することができる。
【0036】
まず、角形チップ部品60について説明する。
図6(a)に示すように、角形チップ部品60は、主の構成材料がセラミックである本体部61と、主の構成材料がSn(スズ)である電極部62a,62bとにより構成されている。
ここで、図6(a)において、本体部61の長手方向の各端面を端面61a,61b、上側の面を表(おもて)面61c、下側の面を裏面61dと称することとする。
電極部62aは、本体部61の端面61aを覆うように表面61cから裏面61dに跨って形成されており、電極部62bは、端面61bを覆うように表面61cから裏面61dに跨って形成されている。
【0037】
次に、円筒形チップ部品65について説明する。
図6(b)に示すように、円筒形チップ部品65は、主の構成材料がセラミックである本体部66と、主の構成材料がSn(スズ)である電極部67a,67bとにより構成されている。
ここで、図6(b)において、本体部66の長手方向の各端面を端面66a,66b、周方向の面を側面66cと称することとする。
電極部67aは、本体部66の端面66aを覆うように側面66cに跨って形成されており、電極部67bは、端面66bを覆うように側面66cに跨って形成されている。
【0038】
第1実施例では、プリント基板50の収納部35に収納されるチップ部品として、図6(a)に示す角形チップ部品60を用いることとした。
第1実施例で用いる角形チップ部品60は、長さL60が0.6mm,幅W60が0.3mm,厚さt60が0.3mmである。即ち、角形チップ部品60の対角長X60は約0.42mmである。
【0039】
(A7工程)[図7]
プリント基板50の収納部35に角形チップ部品60を挿入する。
収納部35の孔径R35(0.36mm)が角形チップ部品60の対角長X60(約0.42mm)よりも小さいので、挿入された角形チップ部品60は収納部35に強嵌合させる。
なお、図7中の挿入図A1は、第1ランド部36近傍を図7における上側から見たときの平面図であり、挿入図B1は、第2ランド部37近傍を図7における下側から見たときの平面図である。
【0040】
第1実施例では、収納部35の孔径R35を0.36mmとし、角形チップ部品60の対角長X60を約0.42mmとしたがこれに限定されるものではなく、発明者らが鋭意実験した結果、チップ部品60の対角長X60と収納部35の孔径R35との差(X60−R35)が40〜80μmの範囲内になるように設定することにより、チップ部品60を破損させることなく収納部35に強嵌合させることができることを見出した。
【0041】
(A8工程)[図8]
図8(a)に示すように、プリント基板50の第1ランド部36とチップ部品60の電極部62aとを半田68aによって電気的に接続し、また、第2ランド部37と電極部62bとを半田68bによって電気的に接続することにより、第3配線層31と第4配線層32とがこのチップ部品60を介して電気的に接続されてなる電子部品収納基板70を得る。
なお、図8(a)中の挿入図A2は、第1ランド部36近傍を図8(a)における上側から見たときの平面図であり、挿入図B2は、第2ランド部37近傍を図8(a)における下側から見たときの平面図である。
【0042】
電子部品収納基板70において、半田68aはプリント基板50の凹み部21を埋めるように形成されるので、この半田68aが電子部品収納基板70の表面からの突出することを抑制して、プリント基板50の第1ランド部36とチップ部品60の電極部62aとを電気的に接続することができる。
同様に、半田68bはプリント基板50の凹み部22を埋めるように形成されるので、この半田68bが電子部品収納基板70の表面からの突出することを抑制して、プリント基板50の第2ランド部37とチップ部品60の電極部62bとを電気的に接続することができる。
【0043】
従って、図8(b)に示すように、この電子部品収納基板70に他の電子部品80,81を実装する際、他の電子部品80,81がこの半田68a,68bに当たらないので、収納部35及びチップ部品60を跨いで他の電子部品80,81を実装することが可能となる。
【0044】
また、電子部品収納基板70において、半田68aは、チップ部品60(図6参照)の本体部61の表面61cから裏面61dに亘って電極部62aと接続するため、電極部62aと半田68aとの接続面積を従来よりも大きくすることができると共に、アンカー効果により、電極部62aと半田68aとの接続強度を従来よりも大きくすることができる。
同様に、半田68bは、チップ部品60の本体部61の表面61cから裏面61dに亘って電極部62bと接続するため、電極部62bと半田68bとの接続面積を従来よりも大きくすることができると共に、アンカー効果により、電極部62bと半田68bとの接続強度を従来よりも大きくすることができる。
【0045】
従って、上述した電子部品収納基板70に熱ストレスを与えた場合、例えば、電子部品収納基板70に他の電子部品をリフロー炉等を用いて半田付けする場合や電子部品収納基板70に信頼性試験の1つである熱衝撃試験を行った場合に、チップ部品60の電極部62aと半田68aとの接続面における剥離を防止することができ、また、電極部62bと半田68bとの接続面における剥離を防止することができる。
【0046】
また、電子部品収納基板70において、半田付けの際の半田の表面張力によって、半田68a,68bが収納部35とチップ部品60との隙間に入り込まないので、この隙間を樹脂等で充填しなくてもよい。
【0047】
<第2実施例>
次に、第2実施例をB1工程〜B4工程として図9〜図12を用いて説明する。
第2実施例は、第1実施例に対して、収納部の特に凹み部の形状及びその形成方法が異なる。
なお、第1実施例と同じ構成部には同じ符号を付す。
【0048】
(B1工程)[図9参照]
まず、上述した第1実施例のA1工程〜A2工程と同様の工程を行った後、フォトリソ法により、第1めっき層7a及び銅箔3aを選択的にエッチングして第1配線層11を形成し、また、第1めっき層7b及び銅箔3bを選択的にエッチングして第2配線層12を形成する。
この第1配線層11及び第2配線層12は、IVH10によって互いに電気的に接続されている。第1配線層11の厚さt11及び第2配線層12の厚さt12はそれぞれ30μmである。
また、第1配線層11は、後述する有底穴91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h,91i,91j,91k,91mを形成するためのパッド部11aを有しており、第2配線層12は、パッド部11aと対応する位置に、後述する有底穴92a,92b,92c,92d,92e,92f,92g,92h,92i,92j,92k,92mを形成するためのパッド部12aを有している。
【0049】
次に、第1配線層11及び第2配線層12をそれぞれ覆うように、両面銅貼り板1の両面に第1絶縁層17及び第2絶縁層18を形成する。
第1絶縁層17の厚さt17(第1配線層11の表面上の厚さ)及び第2絶縁層18の厚さt18(第2配線層12の表面上の厚さ)はそれぞれ60μmである。
上述の工程を経た両面銅貼り板1を両面配線板90と称す。
【0050】
(B2工程)[図10]
第1絶縁層17におけるパッド部11aが形成されている範囲に、環状に所定の間隔でレーザ加工を行い、複数の有底穴91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h,91i,91j,91k,91mが環状に連結してなる凹み部91を形成する。
同様に、第2絶縁層18におけるパッド部11bが形成されている範囲に、環状に所定の間隔でレーザ加工を行い、複数の有底穴92a,92b,92c,92d,92e,92f,92g,92h,92i,92j,92k,92mが環状に連結してなる凹み部92を形成する。
なお、図10中の挿入図A3は、凹み部91近傍を図10における上側から見たときの平面図であり、挿入図B3は、凹み部92近傍を図10における下側から見たときの平面図である。
【0051】
次に、第1絶縁層17の所定位置にレーザ加工を行って第1配線層11が露出するように有底穴23を形成し、第2絶縁層18の所定位置にレーザ加工を行って第2配線層12が露出するように有底穴24を形成する。
【0052】
各有底穴91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h,91i,91j,91k,91m,92a,92b,92c,92d,92e,92f,92g,92h,92i,92j,92k,92m,23,24は、開口している側の直径Raが約90μmであり、底面側の直径Rbが約80μmである。即ち、上述の凹み部91,92は、深さ方向にそれぞれテーパ形状を有している。
【0053】
また、有底穴91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h,91i,91j,91k,91mの各中心を通る凹み部91の直径R91は0.36mmであり、有底穴92a,92b,92c,92d,92e,92f,92g,92h,92i,92j,92k,92mの各中心を通る凹み部92の直径R92は0.36mmである。
【0054】
その後、凹み部91,92及び有底穴23,24の各内面を覆うように、第1絶縁層17及び第2絶縁層18の各表面に、例えば銅からなる第2めっき層26a,26bを形成する。この第2めっき層26a,26bは、例えば、無電解銅めっきを行った後さらに電解銅めっきを行うことで形成することができる。
内面が第2めっき層26a,26bで覆われた有底穴23及び有底穴24をLVH(Laser Via Hole)28及びLVH29と称す。
【0055】
ところで、B2工程では、凹み部91,92を形成した後に有底穴23,24を形成したが、これに限定されるものではなく、有底穴23,24を形成した後に凹み部91,92を形成するようにしてもよい。
【0056】
(B3工程)[図11]
フォトリソ法により、第2めっき層26aを選択的にエッチングして第3配線層31とし、また、第2めっき層26bを選択的にエッチングして第4配線層32とする。
第2実施例では、第3配線層31及び第4配線層32の厚さをそれぞれ20μmとした。
なお、図11中の挿入図A4は、第1ランド部96近傍を図11における上側から見たときの平面図であり、挿入図B4は、第2ランド部97近傍を図11における下側から見たときの平面図である。
【0057】
次に、凹み部91及び凹み部92の各中心を通って有底穴91a,91b,91c,91d,91e,91f,91g,91h,91i,91j,91k,91m及び有底穴92a,92b,92c,92d,92e,92f,92g,92h,92i,92j,92k,92mをそれぞれ分断するように、両面配線板90を貫通する貫通孔95をドリル加工により形成する。この貫通孔95は、チップ部品60を収納するための収納部95となる。
貫通孔(収納部)95の孔径R95は0.36mmである。
【0058】
第3配線層31において、凹み部91の内面をリング状に覆う範囲を第1ランド部96と称す。
また、第4配線層32において、凹み部92の内面をリング状に覆う範囲を第2ランド部97と称す。
【0059】
その後、両面配線板90の両面に、所定の開口部41a,41bを有するソルダーレジスト40a,40bを形成する。
第2実施例では、感光性を有する液状またはインク状のソルダーレジストをスクリーン印刷法を用いて両面配線板90の両面に塗布して乾燥させた後、フォトリソ法を用いて、第3配線層31が露出してなる開口部41aを有するソルダーレジスト40aを形成し、また、第4配線層32が露出してなる開口部41bを有するソルダーレジスト40bを形成した。
【0060】
ところで、B3工程では、まず第3配線層31及び第4配線層32を形成し、次に貫通孔95を形成し、その後ソルダーレジスト37a,37bを形成したがこれに限定されるものではない。
例えば、第3配線層31及び第4配線層32、ソルダーレジスト37a,37b、貫通孔95の順に形成してもよいし、貫通孔95、第3配線層31及び第4配線層32、ソルダーレジスト37a,37bの順に形成してもよい。
【0061】
上述したB1工程〜B3工程により、チップ部品60を収納可能な収納部95を有するプリント基板100を得る。
【0062】
(B4工程)[図12]
上述したプリント基板100に、第1実施例のA6工程〜A8工程と同様の工程を行うことにより、図12(a)に示すように、チップ部品60が収納された電子部品収納基板120を得る。
図12(a)中の挿入図A5は、第1ランド部96近傍を図12(a)における上側から見たときの平面図であり、挿入図B5は、第2ランド部97近傍を図12(a)における下側から見たときの平面図である。
【0063】
電子部品収納基板120において、半田68aはプリント基板100の凹み部91を埋めるように形成されるので、この半田68aが電子部品収納基板120の表面からの突出することを抑制して、プリント基板100の第1ランド部96とチップ部品60の電極部62aとを電気的に接続することができる。
同様に、半田68bはプリント基板100の凹み部92を埋めるように形成されるので、この半田68bが電子部品収納基板120の表面からの突出することを抑制して、プリント基板100の第2ランド部97とチップ部品60の電極部62bとを電気的に接続することができる。
【0064】
従って、図12(b)に示すように、この電子部品収納基板120に他の電子部品80,81を実装する際、他の電子部品80,81がこの半田68a,68bに当たらないので、収納部95及びチップ部品60を跨いで他の電子部品80,81を実装することが可能となる。
【0065】
また、電子部品収納基板120において、半田68aは、チップ部品60(図6参照)の本体部61の表面61cから裏面61dに亘って電極部62aと接続するため、電極部62aと半田68aとの接続面積を従来よりも大きくすることができると共に、アンカー効果により、電極部62aと半田68aとの接続強度を従来よりも大きくすることができる。
同様に、半田68bは、チップ部品60の本体部61の表面61cから裏面61dに亘って電極部62bと接続するため、電極部62bと半田68bとの接続面積を従来よりも大きくすることができると共に、アンカー効果により、電極部62bと半田68bとの接続強度を従来よりも大きくすることができる。
【0066】
従って、上述した電子部品収納基板120に熱ストレスを与えた場合、例えば、電子部品収納基板120に他の電子部品をリフロー炉等を用いて半田付けする場合や電子部品収納基板120に信頼性試験の1つである熱衝撃試験を行った場合に、チップ部品60の電極部62aと半田68aとの接続面における剥離を防止することができ、また、電極部62bと半田68bとの接続面における剥離を防止することができる。
【0067】
また、電子部品収納基板120は、第1実施例の電子部品収納基板70に対して、プリント基板100の第1ランド部96と半田68aとの接続面積をより大きくすることができるので、電子部品収納基板70よりも第1ランド部96と半田68aとの接続強度をさらに大きくすることができる。
同様に、電子部品収納基板120は、第1実施例の電子部品収納基板70に対して、プリント基板100の第2ランド部97と半田68bとの接続面積をより大きくすることができるので、電子部品収納基板70よりも第2ランド部97と半田68bとの接続強度をさらに大きくすることができる。
【0068】
なお、電子部品収納基板120において、半田付けの際の半田の表面張力によって、半田68a,68bが収納部95とチップ部品60との隙間に入り込まないので、この隙間を樹脂等で充填しなくてもよい。
【0069】
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
【0070】
例えば、第1実施例において、A1工程〜A5工程により作製したプリント基板50が複数面付けされた大判の状態でA6工程〜A8工程を行った後、分断することによって複数の電子部品収納基板70を得るようにしてもよいし、A1工程〜A5工程を行った後に、この大判状態の基板を分断して単体のプリント基板50を複数得た後、単体のプリント基板50それぞれにA6工程〜A8工程を行って複数の電子部品収納基板70を得るようにしてもよい。
分断後の全てのプリント基板50を所定の検査基準に基づいて検査して良品のプリント基板50を選別し、この良品のプリント基板50のみにA6工程〜A8工程を行うことによって、チップ部品等の部材のロスを低減できると共に、生産性を向上させることができるため、生産コストを低減することができる。
【0071】
また、第2実施例において、B1工程〜B3工程により作製したプリント基板100が複数面付けされた大判の状態でB4工程を行った後、分断することによって複数の電子部品収納基板120を得るようにしてもよいし、B1工程〜B3工程を行った後に、この大判状態の基板を分断して単体のプリント基板100を複数得た後、単体のプリント基板100それぞれにB4工程を行って複数の電子部品収納基板120を得るようにしてもよい。
分断後の全てのプリント基板100を所定の検査基準に基づいて検査して良品のプリント基板100を選別し、この良品のプリント基板100のみにB4工程を行うことによって、チップ部品等の部材のロスを低減できると共に、生産性を向上させることができるため、生産コストを低減することができる。
【0072】
また、第1実施例及び第2実施例では、プリント基板50の収納部35及びプリント基板100の収納部95にそれぞれ収納されるチップ部品として、図6(a)に示すような角形チップ部品60を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、図6(b)に示すような円筒形チップ部品65を用いることもできる。
【0073】
また、第1実施例及び第2実施例では、プリント基板50のランド部36,37とチップ部品60の電極部62a,62bとを半田68a,68bによって電気的に接続し、プリント基板100のランド部96,97とチップ部品60の電極部62a,62bとを半田68a,68bによって電気的に接続したが、これに限定されるものではなく、例えば、半田の代わりに銅ペースト等のペースト状またはインク状の導電性樹脂をランド部に塗布して硬化させることによって、プリント基板50及び100の各ランド部とチップ部品60の各電極部とを電気的に接続するようにしてもよい。
導電性樹脂は、印刷法やディスペンス法等の周知の塗布方法によって塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA1工程を説明するための模式的断面図である。
【図2】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA2工程を説明するための模式的断面図である。
【図3】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA3工程を説明するための模式的断面図である。
【図4】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA4工程を説明するための模式的断面図である。
【図5】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA5工程を説明するための模式的断面図である。
【図6】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA6工程を説明するための斜視図である。
【図7】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA7工程を説明するための模式的断面図及び平面図である。
【図8】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第1実施例におけるA8工程を説明するための模式的断面図及び平面図である。
【図9】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第2実施例におけるB1工程を説明するための模式的断面図である。
【図10】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第2実施例におけるB2工程を説明するための模式的断面図及び平面図である。
【図11】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第2実施例におけるB3工程を説明するための模式的断面図及び平面図である。
【図12】本発明のプリント基板及びその製造方法、電子部品収納基板及びその製造方法の第2実施例におけるB4工程を説明するための模式的断面図及び平面図である。
【図13】電子部品収納基板の従来例を説明するための模式的断面図である。
【符号の説明】
【0075】
1 両面銅貼り板、 2 コア材、 3a,3b 銅箔、 5 貫通孔、 7a,7b,26a,26b めっき層、 9 充填材、 10 IVH、 11,12,31,32 配線層、 17,18 絶縁層、 15 両面配線板、 15a,15b 面、 21 ,22 凹み部、 23,24 有底穴、 28,29 LVH、 35 収納部(貫通孔)、 36,37 ランド部、 40a,40b ソルダーレジスト、 41a,41b 開口部、 50 プリント基板、 60,65 チップ部品、 61,66 本体部、 61a,61b,61c,61d,66a,66b,66c 面、 62a,62b,67a,67b 電極部、 68a,68b 半田、 70 電子部品収納基板、 t2,t11,t12,t17,t18,t60 厚さ、 θ21,θ22 開口角度、 R21,R22 開口径、 R35 孔径、 L60 長さ、 W60 幅、 X60 対角長

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
該基板の一面側に形成された第1の凹部と、
前記基板の他面側に、前記第1の凹部と対向して形成された第2の凹部と、
前記第1の凹部及び前記第2の凹部が形成された範囲内において前記基板を貫通する貫通孔と、
前記第1の凹部の内面を覆う第1のランド部と、
前記第2の凹部の内面を覆う第2のランド部と、
を有することを特徴とするプリント基板。
【請求項2】
プリント基板の製造方法において、
基板の一面側に、第1の凹部を形成する第1凹部形成工程と、
前記基板の他面側に、前記第1の凹部と対向して第2の凹部を形成する第2凹部形成工程と、
前記第1の凹部及び前記第2の凹部の各内面を覆うように、前記基板の両面に導電層をそれぞれ形成する導電層形成工程と、
前記基板における前記第1の凹部及び前記第2の凹部が形成された範囲内に、前記基板を貫通する貫通孔を穿設する貫通孔穿設工程と、
を有することを特徴とするプリント基板の製造方法。
【請求項3】
プリント基板の製造方法において、
基板の一面側に、複数の穴が連結されてなる環状の第1の凹部を形成する第1凹部形成工程と、
前記基板の他面側に、前記第1の凹部に対向して、複数の穴が連結されてなる環状の第2の凹部を形成する第2凹部形成工程と、
前記第1の凹部及び前記第2の凹部の各内面を覆うように、前記基板の両面に導電層をそれぞれ形成する導電層形成工程と、
前記基板における前記第1の凹部及び前記第2の凹部が形成された範囲内に、前記第1の凹部及び前記第2の凹部がそれぞれ開口縁となるように、前記基板を貫通する貫通孔を穿設する貫通孔穿設工程と、
を有することを特徴とするプリント基板の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載のプリント基板と、
長手を有すると共に該長手の両端にそれぞれ電極部を有し、前記長手の方向が前記貫通孔の軸方向となるように前記貫通孔に収納された電子部品と、
前記第1のランド部と該第1のランド部側の前記電極部とを電気的に接続する第1の接続部と、
前記第2のランド部と該第2のランド部側の前記電極部とを電気的に接続する第2の接続部と、
を有することを特徴とする電子部品収納基板。
【請求項5】
請求項1記載のプリント基板における前記貫通孔に、長手を有すると共に該長手の両端にそれぞれ電極部を有する電子部品を、前記長手の方向が前記貫通孔の軸方向となるように挿入する挿入工程と、
前記第1のランド部と該第1のランド部側の前記電極部とを電気的に接続するように、前記第1の凹部に導電性材料を供給する第1接続工程と、
前記第2のランド部と該第2のランド部側の前記電極部とを電気的に接続するように、前記第2の凹部に前記導電性材料を供給する第2接続工程と、
を有することを特徴とする電子部品収納基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−317827(P2007−317827A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−144975(P2006−144975)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】